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教育振興基本計画部会(第16回) 議事録

1.日時

平成24年4月25日(水曜日)14時00分~16時30分

2.場所

文部科学省「第二講堂」 (旧文部省庁舎6階)

3.議題

  1. 次期教育振興基本計画に係る関係団体からのヒアリング(3)
  2. 各分科会等からの審議状況報告
  3. 現行計画の進捗状況について
  4. 成果目標・成果指標作成の基本的方針について

4.出席者

委員

三村部会長、安西副部会長、相川委員、安倍委員、衞藤委員、大日向委員、木村委員、篠原委員、竹原委員、田村委員、丸山委員、宮本委員

文部科学省

藤木文部科学審議官、田中総括審議官、德久政策評価審議官、清木文教施設企画部長、合田生涯学習政策局長、布村初等中等教育局長、板東高等教育局長、小松私学部長、上月大臣官房審議官、杉野生涯学習総括官、藤野生涯学習政策局政策課長、森友教育改革推進室長 他

5.議事録

【三村部会長】

 それでは、定刻でございますので、ただいまから教育振興基本計画部会第16回を開催させていただきます。
 本日は出席委員数が定足数に満たないということなので、委員懇談会とさせていただきますが、会議の進行・公開は通常の部会と同じように行わせていただきますので、委員の皆様におかれては御承知おきいただきたいと思っております。
 まず本日の配付資料について、事務局から確認をお願いします。

【森友教育改革推進室長】

 本日の配付資料でございますが、資料1が「当面の審議の進め方のイメージ」ということで、前回の部会でもお配りしておりますけれども、5月以降、月に一回程度の割合で夏頃の中間まとめというような日程を掲げさせていただいております。
 それから、資料2が本日のヒアリングにおける団体からの提出資料でございます。資料3は枝番で3−6までございますが、本日の議題2の各分科会等からの審議状況の報告に係る資料でございます。資料4が、後ほど御説明いたしますが、教育振興基本計画の進捗状況に関わる資料でございます。それから資料5が成果目標・成果指標等に関する基本的な方針(案)の資料でございます。資料6が次回の日程でございます。
 参考資料といたしまして、資料1はA3の横置きの資料でございますが、これまで行っております関係団体からのヒアリング、書面での御意見を整理した資料でございます。それから、参考資料2が、これまでヒアリング、また各種会議の場で事務局長が赴いて基本計画の内容等について御説明をしたものを整理している資料でございます。参考資料3につきましても、教育振興基本計画に関する普及啓発の意味も込めまして、熟議といった手段を用いてそういったことを行っているわけでございますが、その状況について整理したものでございまして、中身の方では、例えば甲府昭和高校で行われました高校生による熟議などをまとめている資料でございます。
 以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。資料は、皆さん、お揃いでしょうか。
 では早速、議題1のヒアリングを始めたいと思います。本日は、経済同友会及び日本商工会議所のそれぞれの教育委員長がわざわざお越しいただきました。ありがとうございました。説明をお願いいたしますけれども、申し訳ありませんが、大体1か所10分程度と、時間は守らせていただきたいと思っています。
 それでは、まず経済同友会の北山副代表幹事兼教育問題委員長、よろしくお願いいたします。

【経済同友会(北山副代表幹事兼教育問題委員長)】

 ただいま御紹介にあずかりました経済同友会の教育問題委員会の委員長の北山でございます。
 本業は、三井住友銀行銀行員でございますので、教育はプロフェッショナルではございませんが、教育問題委員会の委員長を仰せつかっております。そういったことを3年ぐらい、その委員会で活動しております。
 では、早速ですが、資料に基づきまして、簡単にまず教育全体に対しての考え方のような形での意見書となっておりますが、このような全体の基本計画への意見表明の機会をお与えいただきまして、本当にありがとうございます。
 ただ、タイミング的に、この2月、3月が経済同友会で各委員会の委員会活動のちょうど年度末、取りまとめ時期になりますもので、委員会を開いて、意見をだんだん集約していくというこの基本計画に関してのそういった会合ができませんでした。したがいまして、この意見書は、これまで数年間にわたって同友会が出してまいりました教育関係の提言であるとか、それから最近のこの1年ぐらいも含めて、教育問題委員会での議論を元に、この第2期基本計画に盛り込んでいただきたい施策等を取りまとめております。
 それでは御説明に入ります。資料に順番に沿っていきますと、1ぽつの初等・中等教育に関してですが、(1)として、基礎力の必要性というのを挙げさせていただいております。
 基礎力の具体的なものとしては、18歳までに社会人として自立することができるための必要な六つの基礎力という形で挙げてございます。囲みの中にある丸1の基礎・基本的知識の習得から始まり、丸6の善悪の判断とか忍耐、礼儀などの社会性の涵養までであります。
 ここに挙げております基礎力を見てみますと、大学で学ぶべきリベラル・アーツ、教養教育の内容と重なる部分が多いことが分かります。このほか、小学校1・2年生の理科教育の復活であるとか、小学校における英語教育の拡大なども提案しております。
 下の方に移りまして、(2)として、大学入試・受験勉強による問題を指摘しております。例えば早い段階で私立文系クラスなどを選択してしまうと、高校での話ですが、数学や理科をほとんど勉強しないまま大学に入学してしまうという問題が生じております。
 次のページに移りまして、ここでは、一番上ですが、推薦入試であるとかAO入試の問題点を指摘しております。仮に基礎学力が不足している学生を入学させた場合は、大学は責任を持って基礎学力を身につけさせるべきとしております。
 (3)では、初等・中等教育段階でのキャリア教育の重要性を指摘しており、その教え方などについても現実の経済社会とのかかわり合い、関係性を説明することの必要性について言及いたしました。
 2ぽつの高等教育に関してのほうですが、(1)として、質保証問題の早期実行というか解決を挙げております。この質保証の問題はもう10年以上も議論されておりますが、もちろん認証評価制度など導入されてきておりますが、実行段階に入ってきておりません。何をやるべきかについての議論は尽くされていると思います。したがいまして、一刻も早い実行を望みたいとしております。
 例えば、質保証問題を解決するために、質の水準を図る何らかの基準が必要であり、日本学術会議で参照基準をつくることになっていますが、1年半以上経っている状態であります。
 また、経済界から要望が強い教養教育、リベラル・アーツについては、そのような参照基準をつくる予定はなく、各教員に任せてしまっていますので、この辺についてもやはり議論すべきではないかとしております。
 (2)、次のページになりますが、大学のガバナンス改革と情報公開の充実を挙げております。これは先日、つい1か月ぐらい前ですが、公表いたしました提言「私立大学におけるガバナンス改革」においても主張しましたが、大学のガバナンスの在り方であるとか、並びにそのガバナンスの健全性を担保する一層の情報公開を必要としております。
 次に(3)ですが、高等教育への公財政支出のあり方、並びに大学の合併とか統合、連携の推進を挙げております。日本の高等教育の公財政支出がGDP対比で0.5%で、OECD加盟国で最下位という問題点を挙げるとともに、一方で、大学の合併とか統合とか連携とか、機能別分化の推進とか質の向上も不可欠であるとしております。すなわち高等教育予算を増加させるべきとは思いますが、その配分ですが、めり張りをつけた形でということを言いたいわけです。
 そのほか、(4)で大学院教育の見直し、それから次のページで(5)で高等専門学校モデルの拡充などを提案しております。これらの問題に共通するのは、規模を拡大したものの、教育の中身とか質、内容がついていっていないというところだと思います。そういったようなことを意見として述べさせていただいております。
 3ぽつの教育全般に関することですが、東日本大震災からの教訓なども踏まえての話とはやっておりますけれども、(1)として、もともと重要なサイエンス・リテラシーの重要性、それから(2)のコミュニティとの在り方などが今後、重要な検討課題になると思います。また(3)として、経験・体験の重要性を挙げており、机の上での学習だけでなく、経験、体験、実験、観察、それからディベートなどによる実践的な訓練も教育に織り込んでいくことが必要であるということも指摘させていただきました。
 最後に4ぽつ、その他ですけれども、(1)、この基本計画の第1期計画の進捗状況のチェックと第2期計画との整合性を挙げております。この点はポイントだと思います。今回は進捗状況のチェックまでは同友会ではできませんでしたが、第2期計画策定においては、当然に第1期計画との接続が重要となります。企業では当たり前のPDCAサイクルということでございます。
 また、民間企業の中期経営計画でも同様ですが、(2)として、分かりやすさ、それから少数の重点施策、目標管理、時間軸といった、計画に当たっては、民間企業が当然やっていること、そういったことを十分に考慮すべきであるとしてございます。
 意見書の概要は以上でございます。どうもありがとうございました。

【三村部会長】

 どうもありがとうございました。
 意見交換については、後ほどまとめて時間を設けたいと思いますので、続きまして、日本商工会議所から島村教育委員会共同委員長、よろしくお願いいたします。

【日本商工会議所(島村教育委員会共同委員長)】

 ただいま御紹介いただきました日本商工会議所教育委員会共同委員長を務めております島村でございます。
 本業は島村楽器で、音楽教室を全国的に展開しておりまして、音楽教室の講師の採用をやっている関係かどうか分かりませんが、東京商工会議所で議員になってからずっと教育問題関係に携わらせていただいております。
 本日は、このような場で発言の機会を与えていただきましたこと、まことにありがとうございます。早速でございますが、第2期教育振興基本計画策定に当たっての「基本的な考え方」に対する商工会議所としての意見を述べさせていただきます。
 まずは、各論の前に基本計画の具体的な実行ということに関してでございますが、教育基本法は、改正されたのは平成18年でございますが、改正趣旨が具体的な形でどこまで地域の教育現場で実現できているのか、6年経った今でも現場で実践されていない部分があるという声を聞くにつけて、疑問に思われるところがあります。
 文部科学省では、教育基本法改正3年後の平成21年3月に高等学校学習指導要領を改訂されましたが、現在、全ての都立高校では、平成25年の入学生からこの新しい学習指導要領に基づく教育課程が実施されると聞いております。改正教育基本法の趣旨が今期計画の実行を通じて着実かつ迅速に実行されるよう、お願いしたいと思います。
 続きまして、各論について述べさせていただきたいと思います。お手元のレジュメを御覧いただきたいと存じます。お時間が限られていますので、幾つか要点のみを述べさせていただきたいと思います。初めに全体の考え方に関して、続いてこれらを踏まえて教育行政で具体的に御検討いただきたいと考えている部分でございます。
 まず計画全体についてですが、一つ目として、「教育を通じた地域経済の発展」という観点が欠けているように思われます。御高承のとおり、大変厳しい先行き不透明な経済環境の中で、地域経済は疲弊の一途を辿っております。地域で育った若者も就職時には都市部へ流出してしまうばかりで、地域での教育が地域経済社会の発展やリーダーの育成に結びついていないという現状がございます。地域主権の動きがにわかに広がりつつある中、これからは地域の若者が自ら地域を発展させようという意欲や夢を喚起できるような教育の在り方を具体的に検討すべきであると考えております。
 また二つ目として、計画の基本的な考え方のベースとも言える「多様性の中での自立、協働、創造」という観点についてであります。
 基本的な考え方の現状認識にもございますが、明治以来、職業教育が中心であり、自営業や家族経営が多くを占めていた時代とは異なり、戦後は高度経済成長とともに1億総サラリーマン時代と言われ、大学までの画一的な普通教育と、企業による新卒一括採用という枠組みができ上がりました。しかし経済・社会環境の激変やグローバル化などに伴って、企業の雇用管理や個人の働き方は大きく変わりつつあります。これから求められる人材は、こうした環境変化にも柔軟に対応でき、創造性豊かであり、パイオニア精神のある人材でなくてはなりません。
 そうした意味で、例えば大学教育は今以上に独創性のある人材育成の場として捉え直していくことが重要であり、「自立」という言葉にはより積極的な「開拓精神」、「パイオニア精神」という観点がより強調されてしかるべきと考えます。
 また一方で、「多様性の中の自立」という概念には、現実社会においては企業における自分のキャリアパスに拘りすぎるという弊害を生む恐れもございます。
 「多様性」や「自立」という概念は、誤って解釈されますと、個人主義に陥り、社会経験も少ない段階から、「自分は何ができるか」ではなく、「自分は何をしたいか」といった自己中心的な狭いキャリア思考に陥ってしまう恐れがないとは言えません。実際、就職後数年で離職してしまう若者には、そうした狭いキャリア思考を持っているケースも多いと聞いております。したがいまして、例えばキャリア教育・キャリアパスといったことを考える上では、日本の企業社会の実態や働き方といった部分を含めた、いわゆる両面教育が必要だと思っております。
 また、同様に「多様性」や「自立」という言葉によって、独立した個人の自由や権利ばかりが強調されてしまう恐れもあります。本文中にも多少、記載がございますが、社会という共同体にあってこその「個」であり、「規範意識」の涵養も社会に育てられ、社会に利益を還元すべき社会的使命を帯びているということ、「社会貢献」を通じた「自己実現」という考え方について、もっと強調すべきではないかと思います。
 さて、以上は全体的な考え方の部分でございますが、具体的な教育行政の方向性については、計画の「基本的な考え方」の本文に、四つの視点に盛り込まれていますので、おおよそ、その内容に沿って意見を申し上げたいと思います。お配りしてありますレジュメの2以降をごらんいただきたいと思います。
 一つ目としては、「社会を生き抜く力」という点に関しては、自分自身の人生に責任を持つ「自己責任教育」というものを、個人の人生のリスク管理ということを含めて、早い教育段階からもっと具体的に行うべきと考えます。例えば個人のキャリアということだけではなく、働き方の種類、年金、医療、介護といった社会保険教育、生涯を通じたライフプランの考え方など、自分自身の人生設計に対する「自己責任意識」を喚起させるような教育をもっと強化すべきと考えます。
 加えて、「社会を生き抜く力」の前提として欠かせない「規範意識」の醸成についてでございますが、現在の倫理・道徳教育の現状は、単に古人の思想や哲学の紹介にだけ偏っているように思います。日々の現実的な日常に照らして具体的に「公徳」の大切さを教育する新たな方法論やモデルを考えるべきであります。教科書についても十分、検討してほしい面がございます。
 続いて、「未来への飛躍を実現する人材の育成」という点について申し上げたいと思います。「基本的な考え方」の本文にもありますように、これからの日本の再生は様々な意味合いでの「イノベーション」というものに大きく依存せざるを得ないと思っております。しかしながら、その「イノベーション」を為し得る人の資質や能力というものは、各教育段階の全てを通じて養われるべきものであり、大学など一部の高等教育機関への重点投資や教育だけで為し得るものではありません。
 そうした意味でも、初等・中等教育段階における「ものづくり教育」の重要性を再認識し、予算の拡充などについても改めて検討していくべきであります。
 また、これと関連し、現在、キャリア教育の一環として行われている職場体験などにつきましては、単なる一過性の社会体験で終わってしまい、キャリア教育としての実質的な効果に乏しいとの指摘もございます。質、量ともに日常の経済活動がどのように行われているのか、その現実や仕組みを実感できるようなより深みのある内容としていくべきであります。
 続いて、裏のページになりますが、御覧ください。グローバル人材の育成という点でございます。やはり真のグローバル人材は、世界を知ると同時に、日本人としての誇りと自信を持ち得ることが最も大切であります。これは歴史や文化に関する教育の在り方にも関わるものであります。特に歴史では、近・現代史についてわずかしか教えられておりません。しかし日本が世界に目を開き始めた後の近・現代史こそ、世界の中の日本を理解する上で一層重要な部分であります。日本固有の文化・芸術についても単なる知識として教えるのではなく、日本人としての思考や行動様式、個性というものがどのように形づくられてきたのか、世界に対して日本人としての誇るべきものは何なのか、そうした部分により焦点を当てた教育をすべきであります。
 四つ目として、「教育の質の向上」という点で申し上げたいと思います。「教育の質の向上」を図る上で、やはり各学校の創意や工夫といったものが積極的に活かされるための組織的・人的な改革が必要であると思っております。そのためには、学校の人事、予算、教育カリキュラムといったものについて、教育委員会から学校側へとより一層、権限を移譲し、裁量権を拡大していく必要があると思っております。
 また、人的側面につきましても、まだまだ第二新卒など企業でそれなりの就職経験を持つ人材が教員になりにくい現状がございます。幅広い分野から志の高い人材が積極的に集まってくるような仕組みや採用方法、採用基準の見直しを検討していただきたいと思います。
 続いて、「大学教育改革」についてでございます。現在、国公立大学の法人化が実現しているとはいうものの、実態としては、改革はまだまだ緒についたばかりでございます。大学の自主的な変革を促していくためには、レジュメにございますように、まずはその財政基盤を強化していく必要があります。
 具体的には、運営費交付金や私学助成の配分ルールについて、独自の発想で質の高い教育を行う大学に対して、何らかの基準をもとに予算配分の重点化を行うことが検討できると思います。そして、大学の国際競争力を高め、実社会との接続性の高い大学教育へと変えていくためには、単なる単位の積み重ねではない、学生の出口戦略というものを考えるべきであります。「基本的な考え方」の本文にも、「学士力」に関する記載が多少ございますが、いわゆる欧米に見られるような「ラーニング・アウトカムズ」を重視したカリキュラム改革へとぜひとも進めていただきたいと思います。また、こうした大学改革を推進する上で、既に経済同友会が提言されておられますが、大学内の組織体制、教育方法の改革を実現するガバナンスの在り方というものを果断に変えていく必要があります。そして、これらは時間軸を設定して着実に取り組むべき最優先課題だと思っています。
 最後に本文の「絆づくりと活力あるコミュニティ形成」ということについて、特に一点だけ申し上げます。
 冒頭で申し上げましたように、地域経済社会の発展に資する将来のリーダーを育成するためには、初等教育段階での早いうちからもっと地域の産業や特性といったものを教えていく機会を増やすべきであると考えます。また高等教育においても、大学によっては地域活性化という観点から、「地域経営学」や「地域経済学」を教える大学が増えているようでございます。ぜひそうした芽を大きく育て、地域における教育効果を一層、地域の発展に還元されていくよう、教育行政としても支援していくべきだと考えます。
 以上、簡単でございますが、基本計画の基本的な考え方に対する意見を述べさせていただきました。
 人材は、日本の成長と再生の要でございます。しかしながら、他の大きな政策課題に比べて差し迫った危機感というものが乏しく、得てして改革の実行が後手に回ってしまいがちです。
 ぜひ時間軸を明確にした上で、本計画を着実にかつ迅速に実行を図り、日本経済社会の発展に人的な面で大きく寄与するものにしていただくようお願い申し上げます。
 以上でございます。

【三村部会長】

 どうもお二人、ありがとうございました。
 それでは、ここで質問をちょっとお受けしたいと思いますが、ぜひとも質問に集中して、御自分の考え方はできるだけ少なくお願いいたします。どうぞ、篠原さん。

【篠原委員】

 ちょっとだけ私の意見を言わせていただきますけど。

【三村部会長】

 もちろんいいですよ。

【篠原委員】

 ゼロというのはなかなか難しいんですが。
 どうもありがとうございました。お二方のお話、よくわかりました。僕はそのグローバル人材というところで、ちょっとお聞きしたいんですが、島村さんがおっしゃったことは大賛成です。グローバル人材の土台として、歴史・文化教育の重要性を指摘されておりますが、私もそう思います。グローバル人材というのは、やっぱり日本の国をよく知り、地域のことをよく知っているこそだと思うんです。そういうベースがあって、ITや英語も生きるんだろうと思うんですよね。
 その点、北山さん、同友会の方は英語力の強化ということが入っているんですが、この辺のベースの部分というのは、同友会はどうお考えですか。

【経済同友会(北山副代表幹事兼教育問題委員長)】

 これは、もちろんそういうものがまずベースであってということで、英語自体が地球全体のコミュニケーションツールになっていますが、いくら英語ができても、例えば日本の文化であるとか歴史であるとか、ないしはその世界との関係とか、そういったはっきりしたベースのところがなければ、単に通訳になってしまいます。また、我々は英語自体が母国語ではありませんので、英語で非英語圏同士で会話するときに、僕も気をつけているんですが、結構、英語でやっていると、表現がお互いに不十分なために誤解を招くこともあるんですね。
 したがって、そういった英語リテラシーというのは、やはり相当程度、高めないといけない。ベースがあって、お互いにぶつけあっても、なかなかその使用する言語の表現でそれぞれ不十分なところがあるとなかなか難しいので、両方が必要だと思っています。
 以上です。

【三村部会長】

 島村さんの方で何か答えありますか。

【日本商工会議所(島村教育委員会共同委員長)】

 確かに、これから日本は国内だけで終わらないグローバルな時代になってきておりますので、企業も海外進出したり、いろいろなことがありますので、そういうグローバル人材を育成する場合には、まず日本という国に対して、日本人としての本当の志がないとだめだと思います。日本人は何なのかとかといったことですとか、そういった何と言いますか、私は、戦前に生まれましたので、戦前の教育を受けておりますけれども、いろいろな面でやはり自分の国を愛する、日本の国の本質的なことを何らかの形で教育を受けて、初めて自国を知り、初めてグローバル人間になるんだと思っております。そんなふうに考えております。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 他に御質問はいかがですか。どうぞ、安西さんから。

【安西副部会長】

 北山さんは大学分科会のメンバーでいらっしゃいまして、大学問題については大変、深く御存知でいらっしゃるところで恐縮なんですけれども、その上でのことでありますが、経済同友会のこの文面にも書いてありますように、大学の問題はなかなか進まない、それを何とかスピード感を持って大学を変えていこうという、そういう議論になってきているわけでありますけれども、それでもやはり大学の特に教員の教育方法を含めた教員の性質が変わっていかないと、なかなか大学自体が変わっていかない。それはガバナンスの問題だというところまでは来ているわけですね。
 それで、もう議論のときではなく、そこを実践していくにはどうしたらいいのかということにつきまして、経済同友会でどういうことが言われて、またこうすべきだということがあるということがありましたら、ぜひ教えていただきたいと思います。

【経済同友会(北山副代表幹事兼教育問題委員長)】

 経済同友会の私が担当しております教育問題委員会で、さっきもちょっと触れましたが、1か月前に、特に私立大学にスポットライトを当てた形でのガバナンスの改革という提言を出させていただきました。
 安西さんが分科会長をされている、私がメンバーでもある大学分科会でも、これからそのガバナンスの問題も含めて議論するというスケジュールになっております。そのタイミングに合わせて意見書を出させていただいたわけですが、我々の提言の中では、非常に高目の球になってしまうのかどうかよく分かりませんが、平成17年、16年の私学法の改正というのは、法律的にはきちっとそのガバナンスの在り方、例えば理事会の権限であるとかそういったことはできていると思うんですね。ただ、わりかしその過去の慣行を引きずっているというか、歴史的に長いところについては、従来の意思決定方法、端的に言えば、例えば教授会の権限が強くて、理事長のいろいろな改革案が前に進まないという、あちこちでこういうことは起こりますが、それを打ち破るには、例えば提言の中では、もう一回、法律をしっかりはっきり書いてしまったらどうだというようなことも含めて提言しております。
 いずれにせよ、非常に教育に関して、高等教育のみならず、初等・中等教育も含めて、世界の変化が激しい中で日本が取り残されてしまうというか、大きくビハインドになっている現状を踏まえると、教育も待ったなしの状況です。せっかく今、モメンタムが高まってきているので、このモメンタムの高まりを絶やさず、それで一挙に早く時間軸を短くして、改革を進めていこうと。そのためにいろいろなステークホルダーが非常に広がっていますので、我々産業界も含めて、この問題を机上に載せて、官庁や大学の方々と、あと広くコミュニティもそうなるわけですが、ステークホルダー、学生も含めて率直に話し合って、早く改革を進めようよということを新年度はやっていこうかなと思っています。
 以上です。

【三村部会長】

 ありがとうございます。
 丸山委員。

【丸山委員】

 島村社長に一つお伺いしたいんですが、グローバル人材の重要性の中で、日本の歴史、特に近・現代史というふうにお書きになっていますけれども、私もこの近・現代史を今の子どもたちが学ぶことは必須であると思っておる者です。
 よく言われるのは、日本がアメリカと戦争して負けたんだという事実を知らない子どもがいるというようなかなりデフォルメした話もありますけれども、今の中学教育では、近・現代史が後ろのほうにあるがために、そこまで行かないうちに歴史の授業が終わってしまう、それで高校入試にもほとんどここの近・現代史が出ないという状況がある。それから、高校になってからは、世界史は必修ですけれども、日本史が必修ではないということもあって、日本の近・現代史についての勉強が極めて少ないというのは大きな問題点だと思います。
 これは何年も前から言われているんですけれども、なかなか近・現代史をもっと集中的にやろうという機運といいますか、教育制度にもならないということなんですが、この点について、何か名案といいますか、お考えがあれば聞かせていただきたいと思います。

【日本商工会議所(島村教育委員会共同委員長)】

 それは以前から問題になっていることでして、やはり最終的に決定するのは政治です。例えば教科書の検定では、もちろん文部科学省が検定しておりますけれども、最近も教育基本法が改正になりましたら、少しずつそれに沿った教科書も出てきていますけれども、それでもまだまだ非常に近・現代史のスペースが少なく、おっしゃったような事実が知らされていないということなので、その辺りは、やはりもう少し文部科学省の教科書の検定ですとかそういったものの中で幅を広げてといったように行政が動かなくてはいけないと思います。それで行政を動かすのは政治だと思いますが、私が先ほど申し上げましたように、何か教育に関しては、非常にスピードが遅いと感じます。経済関係のビジネスでは、スピードが遅れると負けてしまいますから、もうはっきり一生懸命、スピード感がありますけれども、どうも教育のほうは競争原理というのが非常に少ないのではないかと。
 以前、平成14年に商工会議所として教育の在り方についてということで文部科学省に提言を出したことがあるのですが、そのときも幾つか出した中に、今申し上げたように、競争原理、いわゆる切磋琢磨するとか、そういった幾つかの項目を出したことがあります。
 ですから、やはり私どもはその都度、商工会議所として提案・提言を出しておりますが、なかなかそれが形にならない。先ほど申し上げましたように、教育基本法ができてもう何年もたっているのに、まだ実際の学習段階では、文部科学省が決めた学習指導要領が反映されていないと聞いて大変驚いてしまいました。東京都のある教育の審議会に出ておりまして、そのデータが出ており、来年入学の高校生から新しい学習指導要領に基づく授業を実施するのですが、その新しい学習指導要領というのは、教育基本法改正に基づいているものでして、「えっ、まだやっていなかったんですか」と私、大変驚いてしまいましたが、そういうところがやはりどこか少々歯車がうまくかみ合っていないのではないかと思います。
 これはやはりどうしても行政と政治と、それから教育の分野で早急にこの辺りについては解決していくように動いていただきたいと思っております。

【三村部会長】

 ボールはこちらに投げ返されたと、このように考えております。
 質問は最後にしたいと思いますが、竹原委員、よろしくお願いします。

【竹原委員】

 御意見いただきまして、ありがとうございました。
 私は、地域で活動している者として一つお聞きしたいことがありますが、キャリア教育等で産業界はたくさんの学びの機会を子どもたちの成長のために与えていただいていると思います。さらに経済界では社員の方が住民として個人として、コミュニティにどういうふうに関わったらいいかというような議論はどのようにされているかということをお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 よろしくお願いいたします。

【経済同友会(北山副代表幹事兼教育問題委員長)】

 私どもは、銀行業なもので、当然、その地域、地域に、業務上というか、その職業上、非常に密接な関わり合いがあります。まず職場という自分の職業を通じて、地元との交流、それは商店街であったり企業であったり個人のお客様であったり、広くコミュニティのいろいろな構成の方々と交流を深めていく、ないしは地域のためにいろいろなことに参画するというのが、一つの業務上の要請もあります。それともう一つは、いわゆるCSRという、これはまたいろんな形での活動があるわけですが、そういう形で業務上でのコミュニティへの関わりでございます。
 あと、我々銀行業という形で、過去、バブルがはじけて以来、特に社会的に批判を受けた業界でございます。したがって、私企業に勤める、みんなサラリーマンであったりサラリーウーマンであったりするわけですが、やはり高い規律を持たないといけない。私生活において、自分が勤める場所とはまた違うところに住んでいるわけですが、コミュニティとの在り方についても、そういったことに言及しています。私生活においても、三井住友銀行員という形で周りの人が見ているんだよということです。そういうことを繰り返し、繰り返し社員には徹底するようにしております。
 以上です。

【日本商工会議所(島村教育委員会共同委員長)】

 商工会議所でも、キャリア教育というのが今テーマになっておりまして、大学を卒業したり高校を卒業してすぐ社会へ出たときに、実は今、企業側は非常に面食らっているところがあります、そこで再教育といった形で、非常にエネルギーがそがれています。中学、高校ぐらいから社会のことをもう少し知ってもらうという意味で、私どもの委員会でも地元の企業で職場体験的なことをやったり、それのケース・スタディーを聞いたり、その情報をまた流したりといった活動をしております。全国の商工会議所が地元の企業とタイアップして、中学生以上でしょうか、中高生に対して、企業・仕事というのはこういうものだよ、ということを学生時代に認識していただこうという形でやっております。その上でもちろん、社会人としての常識ですとかそういったものは、職場体験をすることによって考えていただけるようになっているとは思っております。まだまだ十分だとは思っておりませんが、キャリア教育の問題については、私どもの委員会では非常に主要なテーマとしてやっております。
 ですから、学校から出たら、社会人としてある程度の基礎的なものはつけてほしいと思っております。
 以上です。

【三村部会長】

 ありがとうございました。もっと時間をとりたいのですが、時間も来ましたので、お二人には本当にわざわざお忙しい中、御出席いただきまして、心から感謝申し上げます。今日おっしゃった点についても議論して、できるものは振興計画の中に取り入れさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
 それでは、次の議題に移ります。資料1にありますとおり、次回会合より成果目標、指標等に関する具体的審議を開始してまいりたいと思いますが、それに先立ちまして、各分科会等の審議状況について御報告いただき、検討のベースとして役立てたいと思っております。
 まず事務局より、主要な課題に関する検討状況の全体像について説明をお願いいたします。

【森友教育改革推進室長】

 資料の3−1でございますが、これは中教審の各分科会、また部会それぞれの審議の予定、今後のスケジュールについて俯瞰して見られるように一覧に整理したものでございます。個々、別々に読み上げはしませんけれども、後ほど適宜御覧いただければと思います。
 おおむね夏頃を目途に一定のまとめを行うこととしているような部会が多くございます。こういったところでの御審議の内容を踏まえて、計画の中にどういったことを盛り込んでいくのかといったことをまた御審議いただくことになろうかと思います。
 以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 それでは、各分科会から審議状況の御報告をいただきたいと思います。最初に、生涯学習分科会について、よろしくお願いします。大日向分科会長。

【大日向委員】

 それでは、資料3−2を御覧ください。
 生涯学習分科会では、昨年12月9日の本基本計画部会で審議状況を報告いたしましたが、それ以降、計画部会において示されました教育行政の四つの基本的方向性を受けまして、今後の生涯学習・社会教育行政の取組について、三つの柱のもとに審議を行ってまいりました。
 その三つの柱とは、第1にライフステージ等に応じた学習機会の充実及び学習の質保証、2に、困難を抱えた子ども、若者に対する学習機会の整備、3に、絆づくりと活力あるコミュニティの形成に向けた多様な学習活動の推進、この三つでございます。
 総論といたしまして、この三つの柱それぞれにつきまして成果目標・成果指標について審議をいたしました。また各論といたしまして、学習支援等の必要な若者への支援、学習の質の保証と成果の評価・活用等について審議を行いましたので、本日はそれぞれの主な意見について報告をさせていただきます。
 まず1の成果目標・成果指標について、主な意見ですが、成果目標を達成するためには、国だけでなく民間等、多様な主体の取組が必要になるため、国としての責任の在り方を問うのが難しい、アウトカムに至るまでは教育施策以外の社会的要因や個人の意向などが影響を与えているために、国において具体のアウトカムを設定することは難しいけれど、一方で国民を鼓舞する分かりやすい指標を掲げることも大事だ、国の生涯学習・社会教育分野に対する予算額等のインプット量が他の分野に比べて少ないのが、アウトカム指標の設定を難しくしているのではないかなどの意見がございました。
 次に、2の学習支援等の必要な子ども・若者への支援についての主な意見でございます。基本的には、これからはやり直しがきく、そのような経験も生きる力を強めるなどといったメッセージを積極的に出すべきだ、この課題は地域の教育力を生かした対応が重要であって、学校支援地域本部などがこの課題解決につながる可能性がある、若者の居場所づくりや中間的就労支援などについて、図書館や博物館の機能や人材を大いに活用すべきだ、学習支援などが必要な者は、子ども、若者だけではなく、就学前の子どもやその親、高齢者などにもいる、生涯にわたっての検討が必要だなどの意見がございました。
 最後に、3の学習の質保証と成果の評価・活用についての主な意見です。学習の質の保証のための手法が分からないといった課題については、情報提供や周知普及が考えられる、学習サービス事業者がどのように情報開示するかについてサポートすることが行政の役割であって、まず情報開示の基準としてガイドラインを示すことが大事である、現在、日本ではジョブカードや日本版NVQ、これは職業能力評価制度というものですが、これらを広めていくことが流れとなっているけれども、企業が全部抱え込んできた職業教育という経緯があるために、なかなか定着していない、日本的風土の中で使えるものとするためには、まさに生涯学習・社会教育が絡む余地がある、社会教育での地域活動を評価するに当たって大事なことは、いかに活動のプロセスに参加者や住民が参画しているかということだなどの意見がございました。
 以上、どれも大事な視点であって、ぜひこうした視点を踏まえた計画にしていただければと思います。
 今後につきましては、基本計画部会からの要請にも応えられるよう、社会教育の専門人材、地域人材や社会教育行政体制等の各論を議論いたしまして、夏頃を目途に、生涯学習分科会として中間的な取りまとめを行う予定でございます。
 以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 意見交換については、全て報告が終わってからにしたいと思いますが、初等中等教育分科会について、よろしくお願いします。

【山下初等中等教育企画課長】

 今日、小川分科会長が御欠席でございますので、事務局を務めております初等中等教育企画課長の山下でございます、代わって御報告申し上げます。
 資料3−3でございます。資料3を用いまして、状況を御説明いたします。
 この初等中等教育分科会のもとで、高校教育の在り方について審議をしております高校教育部会、それから中高連携、あるいは小中連携などを審議しております学校段階間の連携・接続等に関する作業部会、そして特別支援教育の在り方に関する特別委員会、この三つのテーマについて現在、部会・委員会で議論を進めているところでございます。
 さらにこのほか、いわゆる子ども・子育て新システム検討会議の議論に合わせまして、幼保一体化の課題につきまして、これにつきましても分科会に適宜御報告をする形で議論を行ってまいりました。また、教育振興基本計画につきましても、先日、4月19日の分科会において意見交換をするなど御審議をいただいたところでございます。
 以下、それぞれについて御報告申し上げます。
 まず高校教育部会でございます。この1枚めくっていただいて、別添1という資料がございます。こちらを御覧いただきながらお聞きいただければと存じます。
 この部会は、昨年9月に設置されまして、11月から7回にわたって御審議をいただいてきております。具体的には、生徒一人一人の能力適正等や進路に応じた高校教育の在り方をどうすべきか、また生徒の学力をどのように保証するか、さらには生徒のすぐれた才能や個性を伸ばす教育機会の充実について、こういった検討課題に沿って6回の御審議をいただき、それらの御意見を踏まえ、この別添資料1の課題の整理と検討の視点(案)というものを、この4月16日の部会に提示いたしまして、御審議をいただいたところでございます。
 この16日の部会におきましては、この資料に関しまして様々な御意見をいただいておりまして、今後も引き続き御審議をいただくという段階のものではございますが、内容について簡単にポイントを御紹介させていただければと思っております。
 まず高等学校教育の現状といたしまして、資料の1ページの25行目にございますとおり、中学校卒業後の生徒の約98%が高等学校に進学をしている、そして生徒の興味・関心、能力・適性、進路等は極めて多様になっているということで、学力面についても極めて高い能力を有している者がいる反面、小中学校での学習内容も十分に習得していない生徒も少なからず見られるという状態があるということでございます。
 また、2ページの11行目にございますとおり、高等学校教育全体を通じまして、将来の進路等との関連を意識して学びに取り組む態度や、社会の一員として求められる意識・態度など、特に学習時間の減少に指摘される学びの意欲の減退といったようなことが課題になっているところでございます。
 また加えて、多様化した高等学校におきましては、高等学校として一くくりに現状を分析したり、あるいは課題をとらえたりすることが困難になっているということで、21行目のところにございますように、例えば黒丸が並んでおりますけれども、進路に着目したときに、選抜性の強い大学へ進学する生徒というのがいる、あるいは選抜性の強くない大学へ進学したり専門学校へ進学したりする生徒がいる、さらに就職する生徒がいる、こういった進路に応じて異なる課題を抱えているという状況がございます。
 そのほか、不登校、中退、あるいは発達障害といった障害のある者など、特別な支援を必要とする生徒もいるということでございまして、こうした現状を踏まえた今後の施策の方向性につきまして、4ページ以降に整理をしてございます。
 4ページの9行目にございますとおり、高等学校においては各学校の役割・機能が大きく異なっている実状というものを踏まえ、それぞれの学校ごとに生徒が修得すべき内容を明らかにし、それを確実に修得させることを通じ、個々人の次なるステップに向けて能力等を高めることができるようにしていくことを基本とする。また、そのことを前提としつつ、各学校における学習内容の修得状況を明らかにする様々な仕組みを構築し、質保証につなげていくことが必要ではないか。その際、高等学校教育において全ての生徒に共通に最低限、修得させるべきものをどう考えるか、特に個々の学校が特性に応じて定める修得すべき内容と横断的なものとして位置付けるコアの在り方、これを現行の学習指導要領における必履修教科・科目との関係も踏まえつつ検討していくことが必要ではないか。また、高校というくくりで考えるのではなくて、育成すべき人材像に応じて、類型を念頭に置いた施策を講じることが効果的ではないかなどと記載しているところでございます。
 なお、これらの類型の例につきましては、現在、御審議においていろいろと御意見をいただいている途中でございます。
 次に、6ページを御覧いただきたいと思いますが、高校では学ぶ内容が定められており、全ての生徒が学ぶべき内容としての必履修教科・科目というものがございますけれども、学習指導要領におきまして修得の程度まで示しているものではなく、単位認定、卒業の認定は学校の裁量にゆだねられているところでございます。また、学習評価・学校評価により、目標の達成状況等の評価・公表に取り組む必要がございますが、22行目のところにございますように、これらの取組は必ずしも十分ではございません。生徒が何をどの程度修得したか見えにくいと、中には高等学校の学習成果として期待される資質、能力、態度を身につけないまま卒業するケースも見受けられるのではないかということでございました。
 これらのことを踏まえ、質保証ということで、7ページにございますとおり、1から4まで整理してございますが、1、高校でどのような能力を身につけさせるのか、2、到達目標を誰がどのように設定するか、この多様な目標を設置者・学校が設定するということが考えられますけども、その場合の国の役割をどう考えるか、あるいは全ての生徒に共通するコアは国が設定するというようなことも考えられますが、それは指導内容として定めるか、あるいは身につけるべき能力や態度として定めるか、3、到達目標に対する達成度をどのように把握するか、達成度をはかる仕組み・指標をどう考えるか、4、これらを踏まえた質保証の仕組みをどのように構築するかといった論点を示しているところでございます。
 以上のような内容について審議を深めていただきますとともに、8ページ以降において、具体的な振興方策といたしまして、全ての高校で振興すべきものとして、1、2、3とございますけれども、コアに関する指導の充実、質保証に関する取組、教育方法の改善・充実などを挙げているところでございます。
 加えて、学校の類型ごとに考えられる振興方策というものの例といたしまして、部会における御意見も踏まえ整理をさせていただいておりますが、これについても引き続き御審議をいただくということになっております。
 今後のスケジュールといたしましては、夏までに意見の整理を行いまして、その後、高等学校教育の在り方につきまして、24年中、本年中を目途に報告を取りまとめていただくこととしてございます。
 次に、駆け足で恐縮でございます、学校段階間の連携・接続に関する作業部会でございますが、その次の別添2の資料がございます。これは平成23年10月から小中学校間の連携・接続について審議をしていただいているところでございます。本年4月23日までに8回の会議を開催し、こちらにございますとおり、小中連携、一貫教育の目的・効果、あるいは教育課程の在り方、小中学校教員による乗り入れ指導免許の在り方などなど御審議をいただいているところでございます。
 過日、4月23日の会議におきましては、これまで御議論いただいてきた小中連携、一貫教育に関する主な意見の整理等の骨子案というものを提示いたしておりまして、更に議論を深め、夏頃を目途に取りまとめていただくという予定にしているところでございます。
 続きまして、特別支援教育の在り方でございます。こちらは特別委員会を設けて御議論いただいておりますが、別添3のワーキンググループ報告というものを取りまとめております。
 現在、御承知のように、政府におきましては障害者権利条約の締結に必要な国内法の整備をはじめとする障害者制度の改革について議論・検討を行っております。そして教育関係では、障害のある子どもとない子どもがともに教育を受けるというインクルーシブ教育システムへの対応ということが課題となっているところでございます。
 その中で、平成23年8月に改正障害者基本法が公布され、一部を除き施行されておりまして、教育分野では、障害者がその年齢及び能力に応じ、かつその特性を踏まえた十分な教育を受けられるようにするという目的に加え、可能な限り障害のある児童生徒が障害のない児童生徒とともに教育を受けられるよう配慮するということを新たにこの改正障害者基本法で規定しているところでございます。
 これを受け、文部科学省においては、平成22年7月に初中分科会に審議要請を行いまして、この特別委員会を設置していただき、検討を行っているというのがこれまでの経緯でございます。
 この特別委員会において、平成22年の12月に論点整理が取りまとめられておりまして、インクルーシブ教育システムに向けての特別支援教育の方向性、あるいは就学相談、就学先決定の在り方等について提言をされておりまして、また昨年7月から、御覧いただいているこのワーキンググループが設けられまして、いわゆる合理的配慮等環境整備検討ワーキンググループというものでございまして、合理的配慮の定義あるいは決定方法、あるいはこの合理的配慮の基礎となる環境整備、学校における合理的配慮の観点といったようなことについて提言をいただいたところでございます。
 今後、このワーキンググループの報告も踏まえまして、今年度中に速やかに特別委員会報告を取りまとめるべく審議を行うこととしているところでございます。
 このほか、恐縮でございますが、先ほど生涯学習政策局から御説明のあったこの資料3−1の大きな色のついた紙のほうに記載されておりますように、初等中等教育の欄でございますけれども、高校教育、学校段階間の連携・接続、特別支援教育と申し上げてまいりました。教員の資質・能力の向上方策については、後ほどまた御報告いたします。また地方教育行政制度、教職員定数の改善、学力調査につきましては、省内タスクフォース、あるいは有識者会議を設置して検討を進めているところでございます。
 また幼児教育につきましては、幼保一体化を含む子ども・子育て新システムの検討を行っているところでございます。これについては、恐縮でございます、このまた資料3−3のクリップ留めになっている最後の2枚つづりの「子ども・子育て新システムの基本制度について」というのが資料でございます。これは関係閣僚で構成されます子ども・子育て新システム検討会議というものがあり、あるいは関係副大臣、政務官を構成員とする作業グループのもとに三つのワーキングチームなどを立ち上げ、鋭意、具体的な制度内容の検討が行われてきたところでございまして、初中分科会ではそれを適宜御報告する形で議論をしてまいりました。
 本年3月に、この子ども・子育て新システムに関する基本制度及び法案骨子というものが少子化対策会議で決定され、3月末に法案が今国会に提出されたところでございます。その法案の概要は、最後のページにございます子ども・子育て新システム関連3法案についてというものでございまして、これがまさに税制抜本改革関連法案の一つという形で今国会に提出され、これから審議が行われる予定になっているという状況でございます。
 それから、最後に第2期教育振興基本計画の審議状況、初中分科会としての審議状況、これはすみません、資料がございませんけれども、資料3−3と書いた最初の紙の裏側のところにちょっと整理させていただいているものでございますけれども、第2期教育振興基本計画についてということでございまして、こちらにございますとおり、主な意見ということで五点ほど書かせていただいております。基本計画を実行に移すためには財政的な措置が必要だ、あるいは市町村が見ても重要施策について財政的手当てがなされることが見えるような形で記載してほしい、あるいは教職員配置の適正化に関する御意見、あるいは教育基本法において地方公共団体の計画が国の計画を参酌して策定することになっているということで、モデルとなるよう数値目標を記載すべきである、あるいは5にございますように、大学で高校の内容の再教育をするなど、学力の到達度が低いというような問題があるので、大学までを含めた学力保証・向上方策について記載することが必要といったような御意見をいただいたところでございます。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 次に、教員の資質能力向上特別部会について、よろしく報告、お願いします。

【藤原教職員課長】

 失礼いたします。教職員課長の藤原でございます。資料の3−4でございます。
 この資質向上につきましては、特別部会が平成22年の6月に設置されております。そして、去る昨年の1月には審議経過報告が取りまとめられてございます。その後、昨年の6月に基本制度ワーキンググループというものが設置されておりまして、以後、審議を重ね、去る4月18日にワーキンググループとしての報告を特別部会に行ったということでございます。
 そして、その内容がお手元にお配りしております資料でございます。1枚おめくりいただきまして、報告の概要というペーパーが配付してございます。この報告は3章立てになってございまして、第1章が現状と課題、それから第2章が改革の方向性、第3章が当面の改善方策ということでございます。
 最初の第1章でございますが、現状と課題ということで、グローバル化や情報化、少子高齢化など社会の急激な変化の中で、課題が高度化してきていると、そしてまた求められている人材育成像自体が変化してきているということがございます。そうした中で、これからの学校というものは21世紀を生き抜いていくような力を育成するため、基礎的・基本的な知識・技能の習得に加えて、思考力や判断力、表現力などの育成など、新しい学校教育の展開を図っていく必要があるということでございます。
 そうした中で、学校現場ではいじめや不登校、特別支援教育、ICTなど様々な課題が高度化・複雑化していると、そしてそういった中で、初任段階の教員がいろいろな面で適合を十分できないというような様々な困難な課題を抱えているという状況がございます。
 また、学校の小規模化や年齢構成の変化といった中で、学校の中での先輩から後輩へといった知識・技能の継承の機能が低下してきているというふうな課題もあるわけでございます。
 そうした中で、2の改革の方向性でございますが、学び続ける教員を支援していくような、そうした教職生活全体を通じた枠組みの構築というものが必要であるという前提の中で、このたびの教員の制度の改革というものを提言しているところでございます。
 具体的な内容は、その次のページの2のところでございますが、この内容は、昨年1月の審議経過報告の内容をおおむね踏襲しているものでございます。最初に、修士レベルの標準的な免許状といたしまして、一般免許状というものを創設すると、そしてその一方で、当面は学士レベルの免許状といたしまして、基礎免許状をつくると、そしてこの段階でも教壇には立てるという形で制度設計してはどうかということでございます。
 また、そのページの下の方でございますけれども、専門免許状の創設でございます。特定の分野に関し実践の積み重ねによる更なる探究により、高い専門性を身につけたことを証明する専門免許状を創設してはどうかと。分野としては、学校経営や生徒指導、進路指導等といったものを想定するということでございます。
 また、一般免許状の取得の方法ということでございますが、その一つ上の段落になるわけでございますが、一般免許状と基礎免許状との関係ということで書いてございます。(1)から(3)まで書いてございますが、一般免許状、修士レベルの免許状を取得した後に採用されるというパターンのほか、(2)といたしましては、基礎免許状、学部レベルの免許状を取得した後に採用されて、その直後に初任研修と連携・融合した形で一般免許状を取得するというパターン、それから三つ目といたしましては、基礎免許状を取得して採用された後、一定期間の職務経験を積んで、その後に一般免許状を取得するといったパターン、その三つを整理しているわけでございますが、こうした様々なやり方を組み合わせながら、柔軟に対応していくのがよいのではないかというような前提での制度設計ということでございます。
 また、次のページでございますが、教員免許更新制の問題がございます。これにつきましては、今後、詳細な制度設計の際に更に検討を行うというふうに記述をしているところでございます。
 大きな第3章でございますが、当面の改善方策でございます。教育委員会、学校と大学の連携・協働による高度化ということを書いてございます。先ほどお示ししたような将来の方向性を見据えながら、ただ当面は修士レベルの課程の質と量の充実をしっかり図っていくと、そしてステップを踏みながら、段階的に取組を推進していくべきである、そして主要な取組については、教育振興基本計画に盛り込み、計画的に取り組むというふうに記述してございます。
 具体的な内容でございますが、2のところで、教員養成、採用から初任者の段階の改善方策ということが出てまいります。最初に修士レベルの議論をする前提といたしまして、学部教育をしっかりさせるということが当然、必要なわけでございますが、学部段階でも学校ボランティアなど体験機会の充実を図るといったことや、実習公害の是正、あるいはまた教職センターなどの全学的な体制整備、さらには課程認定の厳格化といったようなことを記述してございます。
 また修士レベルの教員養成・体制の充実と改善ということでございます。これにつきましては現在、教職大学院という制度ができて数年を経た段階でございますが、教職大学院制度が一つのモデルを示されるということがあるわけでございます。しかしながら、教職大学院は制度設計の段階で教職専門にかなり重点を置いた制度設計にしたわけでございますが、とりわけ中学や高校の先生方からは教科の内容を更に深めたいという内容について、今の教職大学院制度では十分に対応できないのではないかといったふうな御要望、御指摘もいただいているところでございます。
 そうした中で、この教職大学院の制度拡充を図りまして、そうした教科の内容を深めていくようなものにも対応できる制度として改めていってはどうかということを提言してございます。
 次のページでございますが、それにあわせて大学院の柔軟な組織の改編を進めていくという観点から、大学院の設置基準の大くくり化などの制度改正もあわせて行うべきであるということ、それからまた三つ目の丸でございますけれども、とりわけ中学、高校の教員養成という観点では、これは一般大学、一般学部の役割が大変、大きいわけでございますけれども、そうした大学でのカリキュラムの見直しというものもあわせて必要ではないかと。
 とりわけ、その下でございますけれども、専修免許状の在り方ということに関して言えば、現在、修士レベルの免許状として、この専修免許状というのがあるわけでございますけれども、一定の教科又は教職の単位をとれば免許になるということでございますが、今後はより一層、実践力ということを意識して、一定の実習ベースの科目の必修化などの取組を進めてはどうかということもあわせて提言をしておるところでございます。
 そのほか、初任者研修の改善、採用の在り方、それから現職段階、管理職の段階の研修の在り方といったことなど、大学と教育委員会が連携しながら、高度化に取り組んでいくべきということなどを提言してございます。
 また、最後のページでございますが、5の多様な人材の登用ということで、学校現場の課題が多様化していることに対応して、人材の多様化ということもあわせて検討していく必要があるわけでございまして、ICTやグローバル化に対応した様々な社会人などを柔軟に取り込んでいけるような、そうした仕組みの構築ということもあわせて提起しているところでございます。また、最後には特別支援教育の専門性の向上ということで、免許状取得率の向上や通常の学級での資質の向上といったことなどもあわせて記述をしているところでございます。
 このワーキンググループ報告につきましては、先日の特別部会におきまして、種々御意見はございましたが、大きな方向性としては了解ということでございましたので、今後、パブリックコメント等に付した上で、最終的な取りまとめに向けて審議を深めていく予定になっているところでございます。
 以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 次に、大学分科会等について、よろしくお願いいたします。

【義本高等教育企画課長】

 資料3−5を御覧いただきたいと思います。後ほど安西分科会長のほうからお話があると思いますけども、その全体の概略をお話ししたいと存じます。
 大学分科会におきましては、これまで学士課程答申を受けて、その実施を図るというようなことについて御議論いただいているところでございまして、審議のまとめを3月26日に大学教育部会として出していただいて、学習時間の増加等を図る主体的な学びを確立することを中心にしまして、御議論を今いただいているところでございます。
 それとあわせまして、その資料につきましては後ほど安西先生の方からお話があると思いますので、省略させていただきますが、大学改革のタスクフォースというのを設置いたしまして、大学改革の全体像について御議論していただいているところでございます。それは、この資料の4枚目になりますが、大学改革タスクフォースのこれまでの検討状況というところを御覧いただきたいと存じます。
 これは昨年の11月に政策提言仕分けを受けまして、大学の全般につきまして御議論いただいたところでございますが、それを受けまして、当時の中川大臣からのイニシアティブに基づきまして、省内で実効性のある大学改革をスピード感を持ってやっていくために、副大臣をトップとしますタスクフォースというのを設けまして、そこで中教審の御議論、あるいは現在進行の施策ということも視野に入れながら、改革の全体の方向性、あるいはそのスケジュール等々について整理をするべく議論しているところでございます。これまで、12月に発足しまして、7回程度、開催させていただいたところでございます。
 議論した中身につきましては、この資料の裏側に検討する政策課題例ということでございます。これは先ほど生涯局のほうから御説明いただきました3−1の話とシンクロしているところでございますが、三つの柱を立てているところでございます。一つは、しっかりした学生の学習を確保していく学習密度の充実、あるいはその成果、それからそれと関連いたします高校教育、大学教育の接続、あるいはその全体を通じた質の保証の問題、それから三点目は、それを支えるシステムあるいは基盤整備ということで、評価あるいは情報講評を含めた質の保証の仕組み、あるいは機能別分化、それと連動しますガバナンスの強化の話、それから研究力の強化、あるいは地域と大学との連携強化等々につきまして整理・議論いただいているところでございます。
 おおむね方向としましては四つの軸で整理をいただく方向で今、議論いただいているところでございます。一つは、中教審の部会の内容ともシンクロいたしますけれども、学生がしっかり学び、主体的に考える能力をつくってくる大学づくりをどうしていくかという問題。この中には、大学教育の質の転換の問題とともに、高校・大学の接続、あるいはその全体を通じた質の保証という問題も含むと思っております。
 それから、二番目の柱としては、機能分化に対応します大学づくりということで、情報公表の問題、あるいは評価の在り方の話、あるいは大学間の連携の話、それからグローバル人材育成の強化ということも入ってくるかと思っております。
 それから三点目は、地域の活性化、あるいはその再生の核としての大学づくりということで、生涯学習機能の強化、あるいは地域の課題への貢献という問題。
 四点目の柱としましては、その改革を支えるガバナンスの問題、あるいは財政基盤の充実というふうなことを中心にしまして整理いたしまして、なるべく早く取りまとめて、全体の方向性あるいはおおむねのスケジュール感を改革のプランとして整理し、それに基づきまして更なる検討をし、概算要求ですとか、あるいは制度改正、あるいは計画的に推進する必要があるものにつきましては、教育振興基本計画に反映すべく整理をする予定になっているところでございます。
 特にこの問題につきましては、おおむね3月いっぱいでその整理を行う予定ではございましたが、そのトップでございます副大臣の交代がございましたり、あるいはこの資料の4ぽつに書いてございますように、国家戦略会議から大学の統廃合の問題、あるいは運営費交付金、あるいは私学助成のめり張りある配分等、大学の改革についての問題提起をいただいていますので、総理から、この問題については大学改革、それから教育全体の問題を含めたシステムの改革の取組の方針を文科大臣から報告するようにという御指示がありますので、その対応も含めて整理いたしまして再構成し、タスクフォースとしてのプランをまとめていただくべく、今、準備を進めているところでございます。

【安西副部会長】

 今、義本高等教育企画課長が言われましたが、大学分科会におきましては、3月に大学教育部会でもって、資料3ー5に添付されておりますが、大学教育の質的転換についての審議まとめを取りまとめていただいております。夏頃を目途に答申という形にしていくそのスピード感で、大学改革の成就を図っていきたいというところで、今ありました大学改革のタスクフォース、それから国家戦略会議等々ともシンクロしながら進めていくというところであります。
 大学は学ぶところなのだと、そういう原点に立ち帰るということで、大学分科会として、全国各地で学生と直接、議論をしていきたい、そういうことで、これも資料3−5にありますが、大学教育改革地域フォーラムを実施していくことにしておりまして、おおむね月3回のペースで、4月28日を皮切りに始めてまいります。
 この熟議に先立ちまして、問題認識を共有するための、15分ぐらいかかるので申し訳ありませんが、映像を文部科学省の若手の職員が作成してくれましたので、それを御覧いただければと思います。今、始まります。
 ポイントは、学生が生涯、学び続け、どんな環境でも勝負できる能力を本当に伸ばさなきゃならない、主体的な学びに不可欠な学習時間を増加・確保したいという、それがこれからの論点になっていくわけでありますけれども、それに先立っての問題認識共有のための映像ということであります。(資料映像上映中)

【安西副部会長】

 これは文部科学省の若い職員の方々が本当に手づくりでつくられたわけでありますが、ある意味、そういう皆でもって大学、高等教育だけではありませんが、いろいろなセクターと話をしながら、特に学生と直接、話をしながら大学の姿を変えていくということを現実にやらないと間に合わないという、そういう観点に立ちまして、4月28日を皮切りにフォーラムを始めていくことになりました。
 ここでお見せしたビデオは、これからもビデオをいろいろつくられると思いますけれども、そのきっかけとして、三村会長にも御出演いただきまして、社会の立場から見たとき、また学生からは本当に大学の中を赤裸々に話をしてくれておりまして、大学の中の問題というのをこうやってあらわにして、それで大学を変えていくということがとても大事だと考えているところでございます。
 学士課程教育の質の改善は、高校教育との円滑な接続がもちろん欠かせない初中教育がとても大事でございますので、小川初中教育分科会長とも共同で議論すると、そういう認識で一致しておりまして、大学分科会にも小川分科会長に御出席をいただくことになっております。また、産業界、地域社会等々の方々とも直接コミュニケーションをとって、本当に今の機会に大学を変えていくということを実践していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 学習時間の増加・確保は初中教育から高等教育を通じた大きな課題でございまして、次期の教育振興基本計画の一つの大きなポイントだと思いますので、この部会におきましてもぜひ御議論いただければと思います。
 ありがとうございました。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 それでは、最後にスポーツ・青少年分科会について、よろしくお願いいたします。

【衞藤委員】

 スポーツ・青少年分科会の審議状況につきまして、本日、資料の3−6として配付してございますが、この資料に基づき御説明いたします。
 スポーツ・青少年分科会では、資料3−6の1枚目の1から3ぽつにございますように、スポーツ基本計画の策定、学校安全の推進に関する計画の策定、青少年の体験活動の推進の在り方の三つについて審議を行ってまいりました。
 スポーツ基本計画の策定について御説明いたします。資料3−6の1ぽつの部分と、2枚目に別紙1という絵がございますが、それを御覧くださればと思います。
 スポーツ基本計画の策定につきましては、昨年の9月、文部科学大臣から中央教育審議会に諮問されました。この諮問を受けまして、スポーツ青少年分科会に設置したスポーツの推進に関する特別委員会を中心に審議を行い、本年3月21日、文部科学大臣に答申されました。答申をもとに、文部科学省において、スポーツ推進会議における関係行政機関との調整を経た上で、本年3月30日、スポーツ基本計画が策定されております。
 スポーツ基本計画の全体像については、別紙1を御覧ください。簡単に御説明申し上げますと、スポーツ基本計画では、スポーツ基本法の理念を踏まえ、「すべての人々がスポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことができる社会」の創出を目指すこととしています。このような社会を創出するため、計画では「年齢や性別、障害者等を問わず、広く人々が、関心、適性等に応じてスポーツに参画することができる環境を整備すること」を基本的な政策課題として、具体的には、子どものスポーツ機会の充実、ライフステージに応じたスポーツ活動の推進、住民が主体的に参画する地域のスポーツ環境の整備、国際競技力の向上、国際交流・貢献の推進、スポーツ界の透明性、公平・公正性の向上、スポーツ界の好循環の創出の7項目を、今後10年間を見通したスポーツ推進の基本方針とし、今後5年間に取り組む具体的な施策を提示しています。第2期教育振興基本計画におきましては、スポーツ基本計画の要素を反映していただきたいと考えております。
 次に、学校安全の推進に関する計画の策定について御説明いたします。資料3−6の2ぽつの部分と、別紙2を御覧いただければと思います。
 学校安全の推進に関する計画の策定につきましても、スポーツ基本計画と同様に、昨年9月、文部科学大臣から中央教育審議会に諮問されました。この諮問を受け、スポーツ・青少年分科会に設置した学校安全部会を中心に審議を行い、本年3月21日、文部科学大臣に答申されました。
 答申の概念図については、別紙2を御覧ください。簡単に御説明申し上げますと、まず大きな方向性として、学校における安全教育による安全文化の構築、学校での安全体制の整備による事件・事故災害の被害減少、セーフティプロモーションの考えに基づいた実証的で科学的な学校安全の取組推進の三つの方向性が示されています。
 これらを受けて、今後5年間で取り組む具体的施策として、大きく1、安全教育の充実、2、学校の施設及び設備の整備充実、3、組織的取組の推進、4、地域社会、家庭との連携を図った学校安全の推進の四つの柱に整理し、これらを推進すべきとされています。
 この答申をもとに、国において、今月中にも学校安全の推進に関する計画が策定される予定です。第2期教育振興基本計画におきましては、学校安全の推進に関する計画の要素を反映していただきたいと考えております。
 最後に、青少年の体験活動の推進の在り方について御説明いたします。資料3−6の3ぽつの部分と別紙の3を御覧いただければと思います。
 スポーツ・青少年分科会では、昨年5月、青少年の体験活動の推進の在り方に関する部会を設置し、9月には第5回までの意見を「これまでの意見のまとめ」として取りまとめ、その後、引き続き有識者からのヒアリング等を行いつつ、現在、第9回まで審議を進めているところです。本日は青少年の体験活動の推進の在り方に関する部会におけるこれまでの主な意見について、昨年12月に本計画部会に分科会の審議状況を御報告して以降の意見を中心に御説明いたします。
 別紙3の1ページ目を御覧ください。一番として、東日本大震災を教訓とした青少年の体験活動の在り方につきましては、知識を教えるだけの防災教育だけではなく、非常時を想定した体験型の防災教育プログラムの策定の必要性や、青少年教育施設を被災地の子どもの心のケアの拠点として活用することを検討してはどうかという意見もありました。
 次に、2ぽつ、学校等における体験活動の推進方策につきましては、学校教育の中で全ての子どもたちが必ず一定期間の体験活動を実施できるような態勢を整備する必要性や、社会教育の面からの支援の必要性について意見がありました。
 また、2ページの(2)教員の体験活動の指導力向上につきましては、島根大学教育学部の「1000時間体験学修」の例などを踏まえ、こうした事例を各大学等に周知することが重要だという意見がありました。
 次に、3ぽつ、社会全体で体験活動を推進するための方策につきましては、近年の調査では、子どもの頃の体験活動の多寡が、将来の規範意識・職業意識・人間関係能力・意欲や関心等に幅広く影響するという結果が出ているという意見をいただくとともに、発達段階に応じた体験活動の機会を提供することが重要であるとの意見がありました。
 また、3ページ目の(3)体験活動の評価・顕彰につきましては、イギリスなど海外の制度を参考にしつつ、日本の実情に応じた評価・顕彰制度の創設に向けて検討する必要があるとの意見がありました。
 最後に、4ページ目に7その他というのがありますが、主に東京大学において検討されている秋入学への移行に伴う「ギャップターム期間」の中の体験活動の推進について、全国の国立青少年教育施設やそのノウハウを活用できるのではないかという意見がありました。
 今後、青少年の体験活動の推進の在り方に関する部会では、本年夏頃を目途に中間報告の取りまとめ、本年中を目途に答申の取りまとめを目指し、審議を進めていく予定となっております。
 以上、スポーツ・青少年分科会の審議状況について御報告いたしました。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 各分科会・部会から盛りだくさんの内容なので、なかなか議論の進め方、ちょっと難しいんですが、どうぞ御自由に気がついた点、どんな点でもいいですから、御意見があれば述べていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 ビデオというのは今回、初めてですか、文科省の歴史の中でも。あのビデオの中で、何のために勉強するのかよく分からないというコメントの点は、ちょっとぐさりと突き刺さりますな。自分たちもそうなんだけどね。どうやってここの点を改善してやるのか。「勉強しろ、勉強しろ」と言うだけじゃなくてね。そんな気がちょっとしますけれどもね。
 特によろしいですか。これは各分科会・部会でこれから御議論いただく点ですけど、木村さん、何か。

【木村委員】

 よろしいですか。

【三村部会長】

 ええ、どうぞ。

【木村委員】

 私、大学を離れて大分、時間が経ってしまいましたので、ピント外れのことを申し上げるかもしれませんが、一言コメントさせていただきます。私は大学に33年おりまして、どうやったら学生が勉強するようになるかということをずっと考えてきました。3度ほど英国で長期滞在する機会があり、英国の学生と日本の学生を比べてみて、日本の場合は、社会に出てから困るから勉強するというところがあることに気がづきました。英国の学生の場合は、そのような考えはほとんどありません。どうしてだろうといろいろ考えているうちに、気がついたことは、英国の場合は社会が知的好奇心を持つということを一つの大きな価値と思っているのではないかという点です。
 1997年にOECDが出した『SCIENCE AND TECHNOLOGY IN THE PUBLIC EYE』というレポートがあります。OECDのメンバー国のうち14か国について、それぞれの国民が科学技術に興味があるか、科学技術について基礎的な知識を持っているかを調べたデータをまとめたものです。科学技術に対して関心があるかという質問に対して、肯定的な返答をした割合は日本は14位。14位ということはびりということです。それから、科学技術に関する基礎的な問題について回答させた調査では日本は13位です。他の先進国に比べるとはるかに低いという結果です。実は、この調査の対象になった日本人は、小、中学校のときに一番理科をたくさん習っている子どもたちなのです。その時の知識が全然、身についていないということですね。
 それから、科学技術政策研究所が、英国、米国、日本人が科学技術に関する知識をどうやって得ているについて調べた結果があります。日本はテレビというのが一番多い。テレビについては、アメリカやイギリスよりもプロポーションが非常に高い。英国、米国とも約70%ですが、日本は90%以上となっています。ところが、例えば一般の雑誌などから知識を得たという割合は、英国、米国とも60%近いのですが、日本は約30%しかいない。友達との会話、家庭における会話、そういうことになるともっとひどくて、アメリカやイギリスは50%ぐらいなのですが、日本は20%ぐらいしかない。また、科学的な雑誌になるともっとひどくて、アメリカやイギリスでは40%ぐらいですが、日本は10%ぐらいしかいない。さらに、大学の公開日、あるいは研究所の公開日、そういうところから知識を得たと答えるイギリス人やアメリカ人は20%ぐらいいるのですが、日本は2%です。
 このことから分かるのは、日本の社会では知識を持つことの価値、それが非常に低いということではないかと思います。そういう大人が住んでいる社会で、子どもたちにいくら勉強しろとか学習意欲を持てと言ったって、これは無理なんじゃないかという気がします。このことは、日本のテレビの番組を見ても分かりますね。ゴールデンアワーに軒並みひどい番組をやっている。この点、日本は突出しているのではないかと思います。
 このような状況を変えるにはどうしたらいいかというのは私にもよく分かりません。私は江戸から明治の初期のことが好きで、いろいろ本を読んだり、文献をあさったりしているのですが、あの頃は、知識を持つということが一つの社会的なステータスだったように思います。だからこそ、西洋の数学のテクニックが入っていない状況の中で、算学のような独特のシステムを考えました。しかも一般の人こそ算学に興味をもっていた。当時の社会では知識を持つことが一つのステータスというか、いいことだということになっていたように思いますが、今の社会ではそのような考え方がほとんどなくなってしまった。
 三村会長がビデオの中でおっしゃっていましたが、確かに日本人の学生は勉強しない。今、日本は就職難ですよね。就職難ですから、もし多くの企業が「君たち勉強してこなかったら採らないぞ」というメッセージをお出しになったら、大学生も勉強するようになると思うのですがいかがでしょうか。
 くどいようですが、日本の社会全体に勉強するという環境がないのではないかというような気がしてしょうがありません。この点、英国などとは明らかに違いますよね。

【三村部会長】

 安西さん、ちょっと。

【安西副部会長】

 科学技術イノベーションを担っていく人材も含めて、とにかく、さっきのビデオもそうなんですが、やはりこれからは自分で勉強して、自分のために、自分の人生のために勉強していくんだという、そういう若い人たちを一人でも多くしていかないといけない。それを大学という場はつくっていかなきゃいけない。それをいくら大学に言っても全く変わらないので、それでもう動こうということになったビデオなんですね。
 目標がないとか動機がない、それはやっぱり以前は、勉強しなくても企業が受け取ってくれて、働くことができたという、そういう社会だったということだと思います。それがそうならなくなってきているにもかかわらず、大学の中はそれに連動していないということなので、それに連動するように、大学という教育の場、学びの場を変えていかなきゃならない。それを学生と一緒にやっていくという、その宣言ビデオだとお考えいただければいいのではないかと思います。

【三村部会長】

 いずれも根本的な議論で、ここで結論は出ないと思いますけども、いろんな視点。ほかにいかがでしょうか。
 それでは、これはここで結論が出る話ではございませんので、引き続き各部会、及び振興計画基本部会で議論させていただきたいと思います。
 次に入りますけれども、現行計画の進捗状況について、事務局で資料を用意しておりますので、説明をお願いします。

【森友教育改革推進室長】

 失礼いたします。現行計画の進捗状況につきましては、昨年の部会におきましてもある程度、詳細なフォローアップの資料を配付させていただいていたところでございます。今回は5月以降の部会におきまして具体的な施策などについての御議論をいただく前段階ということで、細かくというよりは概括的に進捗状況を整理してみました。
 現行計画におきましては、基本的方向が四つ分類されておりまして、それごとにフォローアップをしております。資料をおめくりいただきますと、基本的方向の1ということで、社会全体で教育の向上に取り組むと。生涯学習等の分野でございますが、大きくポイントといたしまして、学校支援地域本部等の取組により、地域ぐるみの教育支援は年々増加していると。ただ、全国的に教育を支える環境・機運が醸成されたとは言えないため、引き続き取組の推進が必要ということで総括をしております。
 その下には、データとして学校支援地域本部、放課後子ども教室、コミュニティ・スクール等について、着実に増加しているが、全国的な普及までには至っていないということですとか、地域の人が学校活動にボランティアとして参加している学校の割合は増えてきているが、いまだ低調の部分もあるといったこと、それからその次の2ページのところでは、総合型地域スポーツクラブの創設率ですとか、成人のスポーツ実施率についてのデータもお示ししているところでございます。
 また、主な取組の状況といたしまして、家庭教育に関するもの、先ほど申し上げたコミュニティ・スクール等々に関するデータも進捗状況を示すものとして整理をしているものでございます。
 ページをおめくりいただきますと、次は基本的な方向の2ということで、主に初中教育の関係のデータフォローアップでございます。ポイントのところにございますが、まず確かな学力を確立するというところでは、国際調査等において我が国はおおむね高い水準にあると。PISAの2009の結果では、前回の調査に比べて学力下位層が減少、学力の上位層が増加していると。ただし、学力の下位層については依然としてトップレベルの国々と比較して多いと。また学ぶ意欲や学習習慣が国際的に低いといった状況でございます。
 また、その下の規範意識ですとか健やかな身体の育成ということでは、道徳教育、体験活動については今後とも一層の推進が必要と。また体力について、おおむね体力の低下傾向には歯止めがあるといったようなことについて言及しております。
 そのデータといたしまして、4ページにはPISAのデータの推移、また学校の決まりを守ると答える児童生徒の割合についての増加傾向にあるといったようなデータもお示ししております。
 その次のページでございますが、これは基本的方向の2に係ります主な取組の状況を整理しているものでございまして、学習指導要領に関わる状況、学力調査に関わる状況、また次のページの6ページの下の方では、教員が子ども一人一人に向き合う環境づくりということで、教職員定数の改善に関わる状況を記述しております。
 さらにページをおめくりいただきますと、基本的方向の3ということで、主に高等教育の関係でございますが、ポイントといたしまして三つございます。一番上は、各大学等においてカリキュラム改革や組織運営の改善など主体的な取組、国際的な教育研究拠点の構築が一定程度、進捗している、日本への留学生は増加しているけれども、海外大学に留学する日本人は伸び悩むなど、国際化の観点からは更なる展開が課題であると。これらを踏まえると、教育の質の保証、大学の機能別分化、大学の組織経営基盤の強化、大学の国際化の推進等に向けた取組を一層進めることが必要となっております。
 データといたしましては、8ページですが、各大学等において厳格な成績評価など一定の取組が進捗していると。ただし、先ほどもございましたが、学生の学習時間の少なさの指摘等々のデータを整理しております。
 また、その次のページをおめくりいただきますと、基本的方向の3に係る主な取組の状況として、大学等の教育力の強化と質保証ということで、例えば機能別分化に向けた支援施策、大学の教育活動の可視化方策、大学のポートレートなどについて検討しているといったこと、さらにその下では、グローバル化のための体制整備ですとか教育研究基盤強化のための取組、施設整備などを推進していることについて記述しております。
 最後、10ページ以降ですが、基本的方向の4ということで、安全・安心に関わります施設設備ですとか経済的な支援に関わる内容のフォローアップですが、ポイントといたしまして、耐震化については年々進捗してきていると。老朽化対策など教育環境の質的改善に向けて一層の取組が必要という整理でございます。
 また、高校授業料実質無償化や奨学金の充実等の取組を図っているけれども、更なる教育費負担の軽減等の支援が必要ということで、その下には耐震化率の全国的な状況、あるいは幼児教育、高等教育段階における私費負担の割合の高さなどに係るデータを掲載しております。
 最後、その次のページそれぞれで、主な取組の状況といたしまして、耐震化率の上昇の観点ですとか、あるいは私立学校の振興に係ります基盤的経費の拡充の話、それから教育への機会保障の観点からの所得連動返済型の無利子奨学金制度の新設などについて図ってきていることを記述しているところでございます。
 簡単でございますが、以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。PDCAを回さなきゃいけないということで、できるだけとれるものはとったと、こういう趣旨だと思います。そのこと自体はまことに結構だと思っておりますが、御質問、あるいは御意見、いかがでしょうか。何かありましたら。
 一つだけちょっと質問するとすれば、地域から学校への教育支援は増加傾向にあるけれども、依然として少ないということなんですが、これはどっちの責任なんですかね。これはあたかも何か学校から要請はあるけれども、地域がそれに応えていないみたいな記述なんですが、自分の知っている中身からすると、やはり非常に熱心な校長先生がいるところは物事が進んでいるんですよね。ただ、それを誰がどのように橋渡ししているかという問題はあるんですけどね。ですから、何が原因でこういうことになっているのかということもちょっと調べていただければ、対策ができるんじゃないかと思います。なんていうのがちょっと僕の考えた疑問です。
 いかがでしょうか。竹原さん、何かおっしゃりたいような。

【竹原委員】

 校長先生ほか感度のいい、やわらかい先生方がいるところはうまくいくとおっしゃってくださいましたけども、私もそんな気がします。
 動かない理由の一つは、地域と連携したり、地域とともにある学校がどれだけ大事であるかということがまだきちんと理解されていない、浸透していない、管理職だけが動いていればよいとか、町内会と仲良くやっていればいいというようなところもあるのではないかと思います。
 それから、市民や保護者の側にも、自分が担い手であるという意識がどこまで浸透しているかという双方の問題があると思います。PTA役員をお役目で受けるだけでなく、担い手としての意識を持って活動するなど、現役世代のビジネスパーソンも含めた様々な参画のルートができるといいなと思っています。

【三村部会長】

 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
 引き続き努力をやって、今までの議論で、定量的に把握するだけでいいんだろうかという、こういう基本的な問題はあるんですが、何はともあれ定量的に把握できるものはしないとこれはしょうがないということで、これはミニマムということだと思いますが、今後ともよろしくお願いいたします。
 それでは、次に最後の議題ですが、成果目標・成果指標の基本的方針についてであります。次回の会合から、成果目標・指標等に関する具体的審議を開始してまいりたいと考えておりますが、本日はそれに先立って、成果目標・指標の考え方、体系のイメージについて共有を図っていただきたいと思います。事務局より、よろしくお願いします。

【森友教育改革推進室長】

 失礼します。成果目標、またその指標の考え方につきましては、これまでの部会におきましても御説明し、御議論いただいてきたところでございますが、これも5月以降、成果目標と指標について具体的に御議論をいただくということになりますので、その前段階といたしまして、改めての確認という意味も含めまして御説明させていただくものでございます。
 お開きいただきますと、見開きの1ページ、2ページにつきましては、成果目標等を設定する意義ということで、これも確認的でございますが、国が行う教育政策の意義・ねらいを国民一般、教育関係者等に分かりやすく伝えて協議をする、PDCAサイクルを効果的に回していくというような観点ということです。
 それから2ぽつ目、2ページ目ですけれども、これは成果目標と成果指標と具体的な方策の関係を簡単にお示ししているものでございますが、省略させていただきますけれども、その次、3ページ、4ページでございますが、特に3ページのところで、これも次の会議の場で具体的なものをお示ししたいと考えているところでございますが、インプット、アウトプット、そしてアウトカムとして中間的なアウトカム、最終的なアウトカム、二つお示ししております。御覧いただいているような内容というものが考えられるところでございますけれども、下の四角囲みの中にございますように、最終的には一番右側の最終アウトカムを目指すということを目標にすべきであるんですけれども、ただ、その下に様々な要因が影響ということも書いていますが、その発現に一定程度、長い時間がかかっていくということであるということともに、教育政策以外の様々な要因が介在するということから、教育政策が最終的なアウトカムにどう寄与したのかということについて測定することがある意味、非常に難しい面があるということでございます。
 このため、成果目標と指標については指揮能力の定着など教育政策による寄与が比較的、大きいと考えられる中間的なアウトカムというようなものをベースとして、それが困難な場合には、左側のアウトプットに係る目標・指標設定することとしてはどうかということにしております。
 そして、計画に掲げる成果指標というのは、これも具体の内容が出てこないと、なかなかイメージが分からないと思うんですけれども、これはあくまでも例示で、他の指標の活用ですとか、指標がないんだけれども、やっぱりこういうことではかっていくべきじゃないかという指標があるということであれば、その指標の開発も含めて、計画の中に盛り込んでいくということも考えられるのではないかといったことを記述しているものでございます。いずれにしても、具体なものがないとなかなか議論もできないと思いますので、そこはまた次回以降、御議論いただければと思います。
 それから、最後の大局のイメージでございますが、これも12月の骨子の中でも四つの方向性が出てきておりますけれども、それぞれについて大きな塊としての初中、高等、生涯といったものをイメージしながら、成果目標といったものを考え、それぞれの指標例というものを、あんまり多くなり過ぎると、逆に複雑になってしまうので、大づかみのところで五つぐらいが考えられるのではないかなといった、すみません、総合的なことで恐縮ですが、いずれも具体なものをまた御覧いただきながら御議論いただければと思います。
 以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 ややコンセプチュアルな話で、大日向さんが言われた中身ともちょっと関係しているんですかね、ここのところはね。

【大日向委員】

 はい。

【三村部会長】

 この段階で御意見があれば、どうぞお寄せください。
 ここに書いてありますように、最終的なアウトカムはなかなか難しいですね。教育だけのことじゃなくて、時間もかかるとか、いろいろなことで。そうすると、それに替わるものとして何を求めるのかと、こういう議論で、非常にまともな議論だと思います。しかし、それを何にするかというのは、これからの議論としてはちょっと難しいので、これは具体論としてこれから議論していきたいと思っております。
 ほかに何か御意見ありますか。
 それでは、本日の議論はこれだけにしたいと思います。今後の日程等について、事務局から連絡お願いします。

【森友教育改革推進室長】

 資料6でございますが、来月5月11日の金曜日の14時から16時までということで、場所はここと同じ第二講堂でございます。よろしくお願いいたします。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 では、これで終わりたいと思います。どうもありがとうございました。

—— 了 ——

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-- 登録:平成24年06月 --