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教育振興基本計画部会(第13回) 議事録

1.日時

平成23年12月9日(金曜日) 13時30分~15時30分

2.場所

東海大学校友会館 「望星の間」

住所:東京都千代田区霞が関3‐2‐5

3.議題

  1. 各分科会等からの審議状況の報告
  2. 第二期計画の策定に向けた基本的な考え方について
  3. その他

4.出席者

委員

三村部会長、小川副部会長、相川委員、家本委員、衞藤委員、大江委員、大日向委員、金子委員、國井委員、篠原委員、竹原委員、田村委員、丸山委員

文部科学省

清水事務次官、金森文部科学審議官、坂東生涯学習政策局長、山中初等中等教育局長、磯田高等教育局長、布村スポーツ・青少年局長、河村文教施設企画部長、小松私学部長、伊藤大臣官房審議官、杉野生涯学習総括官、上月生涯学習政策局政策課長、森友教育改革推進室長 他

5.議事録

【三村部会長】

 それでは、定刻でございますので、ただいまから教育振興基本計画部会第13回を開催させていただきます。
 本日の議事は二つでありまして、まず議題1としては、各分科会等の審議状況について、各分科会長等から御報告いただいた上で意見交換を行いたいと思います。
 議題2としては、第2期計画の策定に向けた基本的な考え方について、前回に引き続いて御審議いただき、できれば本日、概ねの方向性について御了解いただければと思っております。
 それでは、本日の配付資料について、事務局から説明をお願いいたします。

【森友教育改革推進室長】

 資料1が基本計画部会の当面のスケジュールということで、確認的に置かせていただいております。
 資料2−1から2−5までが前半の各分科会からの報告の際に使われる資料、それぞれでございます。
 資料3の丸1は、基本的な考え方の概要をA3の1枚紙でまとめている資料でございます。
 また、資料3の丸2の一つ目が基本的な考え方。前回の計画部会における委員の皆様方からの御意見なども踏まえまして修正したものの案でございます。
 また、その後ろについているものが同じ資料の3の丸2と書いておりますが、見え消しの資料でございます。
 それから、資料4が12回の基本計画部会委員からの主な発言の資料でございまして、その後ろの参考資料1が計画の教育の方向性等ごとに意見を整理をしている資料でございます。
 また、参考資料2は、これまでの計画部会における資料を、今までのものをまとめたものでございまして、参考資料3が計画部会の委員の名簿でございます。
 最後、資料番号を振っておりませんが、熟議の取組という両面カラー刷りの1枚紙を置いておりますけれども、来年年明け以降、いろんな形で、様々な人たちとの意識の共有化等々を図っていくために、こういったこともしていくべきなのかなということで、その資料を置いておりますので、最後に触れさせていただければと思います。
 以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 それでは、議題1に入りますが、進め方といたしましては、まず各分科会長、部会長から、それぞれ5分から10分ずつ、御報告いただきます。全ての分科会等についての御報告が終わりました後に、まとめて意見交換の時間を設けたいと思っています。
 では、最初に生涯学習分科会について、ご報告よろしくお願いします。大日向分科会長、よろしくお願いします。

【大日向委員】

 それでは、生涯学習分科会の審議状況について御報告いたします。資料2−1を御覧ください。
 第6期生涯学習分科会におきましては、第5期分科会で整理した今後の検討課題などを基本といたしまして、東日本大震災後の状況なども踏まえ、生涯学習・社会教育の振興方策について審議を進めてまいりました。
 別添資料2−1−丸1を御覧いただきたいと思います。前回の分科会では、基本計画部会で示された教育行政の四つの基本的方向性を受けまして、分科会の検討課題と照らし合わせ、今後の生涯学習・社会教育行政の取組といたしまして、次に述べます三つを基本的方向性として提示いたしました。
 まず1、学びの社会的要請が高い者への学習機会の整備。2、ライフステージ等に応じた学習内容の充実及び学習の質保証。3、絆づくりと活力あるコミュニティの形成に向けた多様な学習活動の推進。この三つを基本的方向性として提示いたしまして審議を行いましたので、御報告いたします。
 それでは、もう一度、資料2−1にお戻りいただきたいと思います。
 1ページ、総論といたしまして、まず教育振興基本計画全体につきましては、急激な社会変化に対応して、危機感を持った記述にして欲しい。学校教育に片寄り過ぎない生涯学習・社会教育にも配慮した記述にして欲しい。国と地方の役割分担を明確にすべきである。総花的でない計画にして欲しいなどの意見がありました。
 いずれも大事な視点であり、ぜひ、こうした視点を踏まえた計画にしていただければと思います。
 2ページをおめくりください。次に、教育行政の四つの基本的方向性を受けて提示いたしました三つの基本的方向性について、それぞれ審議を行った結果ですが、まず「学びのセーフティネットの構築」に対応するものといたしまして、「学びの社会的要請の高い者への学習機会の整備」でありますが、基本的方向性として、「特に、学びの社会的要請の高い者が、時間的・地理的・経済的な制約によることなく、学習にアクセスできる機会を確保する」ことを示しました。この考え方といたしましては、学習機会の整備一般について、これまで民間も含めて取組が進められてきておりまして、今後は学びの社会的要請の高い者に、集中的に学習機会を提供することが重要と考えるものであります。
 この点に関しましての具体的な意見といたしましては、履歴書の文字が書けないような著しく学力の低い子どもや若者に対する社会教育、また幼児と親に対する取組を強化して、家庭の教育力の底上げを図ることが重要。また、大学を卒業しても十分な力が身についていない若者への教育が必要。子育て中の女性が学びの必要性に気づき、安心して学んでいくことができるつながりを構築するためには、他部局との連携が重要。働き盛りの人にはICTの活用が有効、など、特に基礎的な能力に課題を抱える若者に対する学びの機会を提供することが重要だとする意見が多く出されました。
 次に、次のページでございますが、「社会を生き抜く力の養成」、「未来への飛躍を実現する人材の養成」に対応するものといたしまして、ライフステージ等に応じた学習内容の充実及び学習の質保証ですが、基本的方向性として、「個々人のライフステージに応じたプログラムや現代的な課題に応じたプログラムなど、質が保たれた学習内容によって、社会の中で自立した個人としての力が身につくようにする」ことを示しました。
 この考え方といたしましては、今後の学習プログラムの収集・提供に当たって、個々人のライフステージ等に応じたプログラムや、多くの国民が学ぶことが望ましい現代的な課題に応じたプログラム、そして、その質の保証が、自立した個人であるために重要と考えるものであります。
 これについての具体的な意見といたしましては、国は、各地における優れたプログラムなど、これまで蓄積された資源を活用して欲しい。国は、地域の成功例を全国化する役割を担うべきだ。持続可能な開発のための教育やインクルーシブな社会をつくる学習が必要。大人の学びは、教養型よりも課題解決型・体験型の学習がふさわしく、それによって主体性を高め、能動的に説明する力も身につけることができるなど、国は地域の優れたプログラムを収集して全国に広める役割があること、課題解決型の学習プログラムが大人の学びには適当だとする意見が出されました。
 最後でございますが、「絆づくりと活力あるコミュニティの形成」に対応するものといたしまして、「絆づくりと活力あるコミュニティの形成に向けた多様な学習活動の推進」ですが、基本的方向性として、「個々人が、学習の成果を生かし、地域社会の様々な課題解決に参画して、地域の絆づくりにも積極的に参加する、多様な学習活動を通じた互助・共助の活力あるコミュニティを形成することを示しました。
 この考え方といたしましては、今後は、いわゆる講座型の活動だけではなく、「学び」を媒介にした課題解決型の活動は、生涯学習・社会教育活動として積極的にとらえ、こうした活動を支える専門人材の育成や場づくり、ネットワーク化等に特に重視することが必要と考えるものであります。
 この点についての具体的な意見といたしましては、「学び」は社会的な活動と一体化しつつそれを支えるものという考え方を前面に打ち出してほしい。人々やコミュニティの力を高めていく課題解決型の学びを重視すべきだ。地域のコミュニティ組織には「たまり場」が必要。国は、専門の知識や技術を持つ人材の養成を担うべきなど、特に活動と一体となった学びの推進、そして、そのための専門人材の育成に力を入れるべきだとの意見が多く出されました。
 このほか、別添の丸2には、資料2−1−丸2でございますが、前々回までの分科会における意見を添付してございますので、参考に御覧いただければと思います。
 計画の具体化に当たりましては、これらの考え方、意見を十分に留意した上で検討をお願いしたいと思います。
 生涯学習分科会からは以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 次に、初等中等教育分科会についての御報告を、小川分科会長からよろしくお願いします。

【小川副部会長】

 では、初中分科会の審議状況を、資料2−2に基づいて御説明させていただきたいと思います。
 初中分科会では、カバーするテーマが非常に広範囲であるということで、いろんなテーマを分科会委員の間で審議するという時間がなかなかとれないことがありまして、テーマに応じて、幾つか作業部会、特別委員会を設けて、そこで審議をしてきました。
 この資料2−2に書いているとおり、今、初中分科会の下では、高校教育の在り方について審議している高等学校教育部会と、中高一貫・連携ないしは小中一貫・連携等々の課題を審議してきている学校段階間の連携・接続等に関する作業部会と、さらには特別支援教育の在り方に関する特別委員会、この三つのテーマについて作業部会ないしは委員会を設置して、この分科会の下で審議してきているところです。
 さらに、研究テーマ、検討すべきテーマについて適宜、分科会に報告していただいて、議論してきたものについては、2ページ目の、いわゆる「子ども・子育て新システム検討会議」の議論にあわせて、分科会でも何度か意見交換もしてきましたし、さらに振興基本計画についても、時間はそれほどとれませんでしたけれども、何度か意見交換をしてきました。
 今日は時間もありませんので、この全てについて報告するということは非常に難しいですから、主に、今後の高等学校教育の在り方についての部会と、あと教育振興基本計画の問題で意見交換をして、その際、分科会から出された意見を少し簡潔に報告したいと思います。
 他の作業部会及び特別委員会の内容については、この資料2−2の内容を参照していただくということで、御了承いただければと思います。
 最初に、高等学校教育部会はどのような柱で議論しているのかということですけれども、この資料2−2を1ページめくっていただくと、別添1ということで、「高等学校教育部会における検討課題(例)」ということで、およそ、スタートの段階で、こうした柱の部分について、議論を始めています。
 なぜ、こういう部会が設置され、別添1の資料に提示されているような柱が設定されたのかですけれども、既に御存じのとおり、高校というのは義務教育段階の上に、その後の大学とか社会に接続する中等教育機関として設置されているわけですが、進学率が98%を超えて、その能力や、意欲や、また進路において、実に多様な生徒が学んでいる教育機関でもあるわけです。
 そうした多様な生徒が在学している分、高校教育の共通性というものをどう考えるか、また、それを、どう保証しながら、そうした個々の生徒の能力、進路、意欲に応じた多様な教育活動を実践していくのかという、非常に難しい教育課題を、高校教育はこれまでも抱えてきていたわけです。
 ただ、1990年代の初めに、中教審としても、そうした今後の高校教育の在り方を審議して、例えば総合学科とか単位制高校など、新しい取組を含めて、その時点での高校教育の基本的な方向を定めてきました。
 1990年代に出された中教審の方針等々に基づいて、この20年間、各設置者がそれぞれの努力をしてきたわけですが、改めて20年経った今日において、この20年間の高等学校教育の取組を総括しながら、また今、高等学校教育機関が直面している問題にどう取り組むかを改めて総括的に議論する時期ではないのかということで、高等学校教育部会及び、部会における検討課題が設定されたということです。
 時間もありませんので、今、高等学校教育が直面している問題は何かということについては、別添1の次のページから幾つかデータを示していますけれども、例えば、高校生の学習時間が大幅に減少しているとか、また、以前から言われていた中途退学、ないしは離職率の割合が、いまだ深刻な状況にあるとか、または卒業後、進学も就職もしていない者の割合が、やはり一定数、固定的に出てきているとか、そうした問題が、かなり指摘もされてきていますので、今言ったように、この20年間の高校教育の取組を総括しながら、そうした新たな問題にどう対応していくのかということを、今のような問題意識で検討していくことになっています。
 基本的には、この1から4というのは、あくまで当初の課題の設定でありまして、今後議論していくに従って、これを更に組み替えることも考えております。
 当面は、今年度いっぱい、3月までに、この高等学校教育部会において検討すべき課題は何かということを少し整理した上で、その検討課題を、では、どういう方向で検討を進めていくのかと、そういう検討の方向性を、できれば年度内に確定して、その上で来年度、個々の課題について詳細な審議を進めていく。およそ1年以上、時間を要すると思いますが、一応そういう計画で、高等学校教育部会は進めようと考えております。
 次に、第2期の教育振興基本計画の内容ですが、残念ながら、先ほどの生涯学習分科会では振興計画についてかなり詳細な意見交換をされているようですが、初中分科会においては、十分な議論は、まだなされてきていません。この2回ほど、分科会で議論した際に、主に出てきたものとしては、この資料に掲載されているように、第1期の基本計画の検証を踏まえて、第1期との連続性を持ちながら、新たな課題への対応の観点を含めて第2期の計画を作成することが必要ではないかという意見が、いろいろ出されてきました。
 特に、第1期の基本計画の検証作業を踏まえて第2期を検討するという視点が重要ではないかということが、いろいろ出されています。
 あと、主に指摘で出されたのは、ここでいえば丸3とか丸5ですね。いわゆる成果指標の策定とともに、成果の指標になじまない問題ということについても、どのような観点、方法で評価するか。そうしたことをもう少し詰めて議論してほしいというようなことです。
 その背景には、特に義務教育と高校以下の教育の取組というのは、国と都道府県と市町村の連携の中で進める事業ですし、特に、義務教育であれば市町村、高校であれば県が主体となって行うものですので、やはり国の設定する計画とか評価は、そういう都道府県や市町村の教育行政のありようとか推進に非常に大きな影響を与えますので、国、都道府県、市町村という連携をとりながらやるという高校以下の教育の政策を考えていく際、そういう評価等々については特段の配慮が必要ではないかという、そうした考え方もあって、そうした丸3とか丸5のような意見が少し多目に出されていたように思います。
 個々の政策課題等々についての意見というのは、まだ分科会としては十分議論しておりませんので、およそ、こういう総論的なところで、今日はお許しいただければと思います。終わります。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 次に、教員の資質能力向上特別部会について、田村部会長より御報告よろしくお願いします。

【田村委員】

 ありがとうございます。教員の資質能力向上特別部会の審議状況について、御報告を申し上げたいと思います。
 昨年の6月3日、「教職の生活全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について」諮問をお受けし、これを受けまして、教員の資質能力向上の特別部会を設置いたしました。そして同部会において、課題を明確にさせていただき、質の向上についての議論を始めました。
 これに関わっては、23年1月31日に、「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について(審議経過報告)」という形で取りまとめをさせていただきました。
 これを受けまして、今年度は、より具体的な専門的な調査審議を行うために「基本制度ワーキンググループ」を設置いたしました。このワーキンググループ設置以降、具体的な制度の在り方について審議を開始いたしております。多くの問題が、いろいろなところに報道されておりますが、修士化の問題とか、国家試験の問題とか、いろんなことを差別つけずに、全部テーブルの上にのせて議論するというような姿勢で議論してまいっておるところでございます。
 今後の予定といたしましては、「基本制度ワーキンググループ」で一定の取りまとめを行い、23年度内の答申取りまとめに向けて審議を尽くしているというところでございます。
 資料2−3の裏面に印刷されておりますものが現在、具体的な議論をしてきた中身を、御報告できる範囲でまとめてみたものでございますので、お目通しをいただければと思っております。よろしくお願い申し上げます。以上です。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 次は大学分科会について、これは事務局から御報告でいいですか。よろしくお願いします。

【義本高等教育企画課長】

 安西分科会長が、本日御欠席でございますので、事務局を務めています高等教育企画課から、資料2−4を用いまして状況を御説明したいと存じます。
 第6期は、この資料の1ぽつにございます大学を取り巻く状況に基づいた諸課題を踏まえた上で、リーダーシップをとる人材の養成、あるいは地域社会を支えて、教養と専門的知識・能力を有する人材養成を、機能別分化を進めながら取り組んでいくという基本認識をもとに議論しているところでございます。
 分科会の下に、主に学部教育の在り方を議論いたします大学教育部会と、それから大学院の在り方を議論します大学院部会を設けまして、分科会ともども、審議しているところでございます。
 大学分科会の動きとしましては、2ぽつにございますように、機能別分化を進展させる具体的な支援策ということで、8月に論点を整理し、支援策をこの括弧書きにございますように、特に全学的なイニシアティブをとるような支援策を講じていくこと、あるいは大学のいろんな取組を可視化していくためのポートレートというデータベースの整備しを早期に進めていくこと、それから、それを支える大学を支援する団体、これは独立行政法人も含めてでございますけれども、その機能を強化していくという取りまとめをいただきまして、それに基づいて具体策を今、作業しているところでございます。
 現在の状況でございますけれども、特にグローバル化の進展ですとか、あるいは社会の求める人材に対応しながら、学部教育、大学院教育について、2ページにございますような形で議論しているところでございます。
 学部教育につきましては、平成20年に学士課程答申を出しましたけれども、それ以降の課題を踏まえて、更なる展開ということを中心に御議論いただいています。学士力として身につけるべき知識・能力の明確化、その把握の在り方。それから、特に学習時間が諸外国に比べて、密度とともに薄いという御指摘もございますので、それをどう充実させていくのか。それから、学部教育を推進していく上において、ガバナンスの在り方が非常に大事でございますので、その3点につきまして議論をし、来年の夏ぐらいを目途に取りまとめをしていこうというようなスピード感を持って議論いただいているところでございます。
 大学院につきましては、今年の1月にグローバル化社会の大学院教育につきまして答申をいただきまして、その具体化につきまして取組をしているところでございます。「リーディング大学院」の整備。社会、産業界との対話によりまして、その在り方を考えていく場の円卓会議の発足。それから、博士課程の強化という観点から、5年一貫教育の中において、その資質能力を確認するような方策を講じるということで、設置基準の改正の方向を今、議論しているところでございます。
 そういう議論を並行しながらでございますけれども、教育振興基本計画につきましても、10月4日、12月1日につきまして、その在り方について審議を開始したところでございます。
 3ページ、4ページに、これまで議論いただきました中教審、大学分科会での課題を、特に振興基本計画の四つの柱に沿った形で、どういう取組の視点なり、あるいは事柄があるのかについて整理させていただきまして、それをベースにして御議論いただいたところでございます。
 3ページ、4ページのところをかいつまんで御紹介させていただきますと、社会を生き抜く力の養成、未来への飛躍を実現する人材の養成という観点において、特に機能別分化を前提にしまして、グローバルに活躍できる人材の育成を重視し、国際化を進める。あるいは、そのための支援措置、制度的な対応、環境整備等をという視点の下に、教学のマネジメントをより一層強化していくこと。その中には、入試の改善ですとか、入学の時期といったことも含めて、議論として出ているところでございます。
 機能別分化を前提にした中において、地域に根差した人材ですとか、グローバルに活躍できる人材、あるいは高度専門人材の養成。それぞれの人材の在り方に沿った形での施策をどう考えていくのかというような視点。
 大学の取組を支える大学の団体の活動強化ということで、その中には学習成果の測定の在り方ですとか、教学マネジメントの改善の問題、それから大学ポートレートに代表されます教育情報の公開、あるいはその可視化を進めていくことを、更に強化するということについてもお話しいただいたところでございます。
 大学の評価の見直しということで、学生とか、あるいは社会の視点を非常に重視するような対応ですとか、大学が重視する機能に着目した評価、あるいはその精選と重点化。この辺は、これから大学分科会、あるいは大学教育部会を中心に御議論いただくことになっているところでございます。
 それから、国際化、あるいは学生の双方向の交流の問題とか、大学院の拠点等々について挙げております。
 学びのセーフティネットにつきましては、特に意欲、能力がある者が高等教育に進学する機会、あるいはその環境を確保するという観点から、経済的な支援の在り方の問題。それから、社会人の高等教育へのアクセスの改善等について論点を挙げ、これから御議論いただくところでございます。
 4点目は絆づくりのコミュニティの形成ということで、東日本大震災以降、大学の学生のボランティア等、いろんな形での取組が進展しておりますけれども、地域振興の在り方ですとか大学間の連携、自治体・産業界との連携ということについて挙げております。
 こういうことを挙げながら、この2ページの4ぽつにございます形で全体的な審議を開始されております。
 計画全体につきましては、先ほど小川分科会長からもお話がございましたように、学校段階での教育成果の検証が大事だという御指摘もございましたし、また議論としては総花的になりがちですので、何が重要なのかについて、より明確にめり張りをつけるべきではないか。あるいは、グローバルな人材という観点からすれば、高等教育だけでなくて幼児教育あるいは義務教育の段階からの視点ですとか、男女共同参画のような多様性を明示すべきだという全体的な御議論をいただいたところでございます。
 大学につきましては、学長のリーダーシップ、その運営体制を、より計画に盛り込んでいくべきではないか。それから、コミュニティと絆づくりについては、もっと大学が貢献する余地が大きいので、それを明確にすべきだという御議論をいただいたところでございます。
 こういうことを踏まえまして、今後更に分科会で御議論いただく予定になっております。
 付言いたしますと、大学政策の問題につきましては、11月に提言型政策仕分けということについて御議論いただきまして、その中で、特に国際性、あるいはその競争力をどう強化していくのか、あるいは少子化の時代の中において、大学の量的な規模をどう考えるのか。あるいは社会との関わりという観点からの御議論を広範に仕分けの中でいただき、それを踏まえながら取組を考えないといけないと思っております。
 特に、その中においては、いろんな視点はございますけれども、大学の改革自身のスピード感が十分でないのではないか、あるいは大学の改革の姿が外に見えていないのではないかと、かなり厳しい御意見もいただいたところでございます。
 そういう点も踏まえまして、省内でタスクフォースを設けまして、論点の整理をした上で、その議論をどう進めていくかについて整理して、中教審の議論に反映させていただくべく、その準備をしているところでございます。
 その中において、さらに教育振興基本計画との関係で、分科会においても議論をスピードアップし、その中身を取り組んでいくと、そのような状況でございます。以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 最後ですけれども、スポーツ・青少年分科会について、衞藤分科会長から御報告をお願いします。

【衞藤委員】

 スポーツ・青少年分科会における「第2期教育振興基本計画」の策定に関する審議の状況につきまして、日資料2−5として配付しておりますので、この資料を元に説明いたします。
 スポーツ・青少年分科会では、1ページ目の点線の枠囲いにありますように、7月19日から11月1日までの4回にわたり議論を行ってまいりました。
 また並行して、分科会に設置しておりますスポーツの推進に関する特別委員会において、スポーツ基本計画の策定に向けた審議を行っているところでございます。
 これらの議論を踏まえ、「第2期教育振興基本計画」の策定に当たって、留意が必要となる基本的方向性について整理したものが、この資料になります。
 まず、教育振興基本計画全般に関しましては、子どもにどのような力をつけさせたいのか明記することが必要であるということや、能力のある者を更に伸ばすという観点、あるいは育成すべきグローバル人材の対象にはスポーツ分野も考えられるなどの議論がございました。
 次に、個別の事項につきましては、本日の参考資料2の2ページ目にあります「4つの横断的視点から見た現在の政策の実施・検討状況について(案)」で、スポーツ・青少年分科会で検討する事項として整理されている項目に沿って、政策の方向性を整理いたしました。
 なお、スポーツに関しましては、今年度内の策定に向けて、スポーツ基本計画の検討が進められており、第2期教育振興基本計画においても、スポーツ基本計画の要素の一部分が反映されることになると考えております。
 このため、本資料におきましても、スポーツ関係部分、1ページ目の丸1、文化・スポーツを軸にしたコミュニティの形成であるとか、次の2ページ目の丸2、文化・スポーツに親しむ機会の増加などにつきましては、当分科会及びその下にありますスポーツの推進に関する特別委員会におけるスポーツ基本計画の策定に関する議論を踏まえた内容としております。
 それでは、まず1ページ目の丸1、文化・スポーツを軸にしたコミュニティの形成につきまして御説明します。
 まず大きく、住民が主体的に参画する地域のスポーツ環境の整備、若者のスポーツ参加機会の拡充や高齢者の体力つくり支援等ライフステージに応じたスポーツ活動の推進、スポーツ界における好循環の創出の三つを政策の方向性として挙げております。
 施策の具体例としましては、例えば、地域におけるスポーツ指導者等の充実でありますとか、あるいは2ページ目になりますが、トップスポーツと地域スポーツの連携などを挙げております。
 2ページ目の丸2、文化・スポーツに親しむ機会の増加につきましては、丸1で挙げた三つを再掲しているほか、学校と地域における子どものスポーツ機会の充実を挙げております。施策の具体例としては、幼児期からの子どもの体力向上方策の推進などを挙げております。
 次に丸3、耐震化、防災機能強化、エコスクールなど学校施設等整備につきましては、社会体育施設や青少年教育施設も対象となることを確認的に記載しております。
 次に丸4、防災教育・防災管理等を含めた学校安全の推進に関する検討につきましては、現在スポーツ・青少年分科会の下に学校安全部会を設置し、学校安全の推進に関する計画の策定に向けた審議を行っております。
 学校安全の推進に関する計画につきましても、第2期教育振興基本計画よりも早い段階での策定に向けて検討が進められており、第2期教育振興基本計画には学校安全の推進に関する計画の要素の一部分が反映されることになると考えております。
 このほか、施策の具体例としましては、「主体的に行動する態度」を育成する防災教育の推進や、各学校における危険等発生時対処要領の作成などを挙げております。
 次に3ページ目を御覧ください。丸5、心身の健康づくり、学校給食の充実、食育の推進、子どもの体力向上につきましては、大きく学校保健の充実、学校給食の充実、食育の推進、学校と地域における子どものスポーツ機会の充実の三つを挙げています。
 施策の具体例としましては、学校保健の充実の中で、体育・保健体育などの教科学習を中核とした体系的な健康教育の推進、学校給食の充実、食育の推進の中で、学校給食における地場産物の活用の促進などを挙げております。
 次に丸6、体験活動——これには自然体験活動、生活体験、国際交流等も含まれますが、及び読書活動の推進につきましては、大きく青少年の体験活動推進のための環境の整備、子どもの自主的な読書活動の推進の二つを挙げています。
 施策の具体例としましては、青少年の体験活動推進のための環境の整備の中で、学校・家庭・地域など社会全体で体験活動を推進するための仕組みづくり、子どもの自主的な読書活動の推進の中では、学校・地域・家庭の連携による幼児期からの読書の習慣化のための普及啓発などを挙げております。
 最後に丸7、問題行動等の対策、青少年の有害情報対策などにつきましては、スポーツ・青少年分科会につきましては、青少年を有害情報から守るための取組を推進することが挙げられると考えております。
 施策の具体例としましては、保護者・青少年に対する情報モラル教育の推進など普及啓発活動の実施などを挙げております。
 以上、スポーツ・青少年分科会としての審議の状況について御報告させていただきました。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 以上、各分科会等々からの御報告をいただきました。ありがとうございました。
 当部会との関係でいえば、非常に連動しているものもあるし、あるいは今後検討というものもあります。我々の最終的な計画の中には、各分科会の検討をぜひとも全部入れてやりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
 それから、もう一つは、各分科会の活動状況については適宜この場でも、また今回に限らず御報告いただきたいと思いますので、これもよろしくお願いいたします。
 それでは、現在の御報告について、どんなことでもいいと思いますから、ここに各分科会に属しておられる方もいるし、そうでない方もおられますので、どんなことでも結構だと思いますから、質問、御意見があれば、どうぞよろしくお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
 今日は比較的人数が少ないので、自由に御発言いただければといいと思いますけど、いかがですか。篠原さん。

【篠原委員】

 では、スポーツ・青少年分科会の衞藤先生にちょっとお伺いしたい点があります。一番最後で、青少年の有害情報から守るための取組の推進というところです。ここでフィルタリングの話とか出ているんですけれども、例えば子どもと携帯電話の問題について、我々が要望してきた大手三社の機能限定の機種がやっと出揃いまして、それが登録先の親とか数箇所しか電話やメールができないという機種なんですが、そういう機種をフィルタリングだけでなくて普及させようという御意見は出なかったでしょうか。

【衞藤委員】

 今おっしゃられたような具体的な形としては出ておりませんが、まだ、この問題につきましては、今後、いろいろ意見を交わしていく方向でおります。

【篠原委員】

 ぜひ、そういうような感じで少し検討していただくといいかなと思います。小学生の子どもには携帯電話を持たせないほうがいいという考え方がかなりあったんですが、この大震災を受けて、セーフティの関係で、何か持たせておいたほうが親も安心、子どもも安全という空気も生まれています。今、申し上げたような、インターネットに一切接続できない、しかし電話とメールが登録先の数カ所とは必ずできるという機種も出てきています。一部の機種については、警備会社が、何かあったら、すぐ駆けつけてくるというものと連携した機種もあるようですし、何かその辺も少し、先生、現実に沿った形の議論をよろしくお願いをいたします。

【衞藤委員】

 はい、わかりました。

【三村部会長】

 それから、家本賢太郎さん、いかがでしょうか。何か御意見あれば。

【家本委員】

 一つ、初等中等教育分科会のところで、全体の基本計画についての御議論があったポイントのところで教えていただければと思うんですけれども、意見の中に数値目標の話とか、それから一方で成果指標の策定の中で、なじまない点については別の方法により評価すると。こういったところで経験的な意味付けなのか。それとも、もう少し別の、例えば何か成果指標について言葉でという話なのかもしれませんけれども、もし、この数値目標とか成果指標のところについて、具体的に何か、こういう形で考えておられるというような議論のところに行かれているようであれば、その御意見を教えていただけますか。

【小川副部会長】

 いえ、そういう積極的な提案があれば良いんですけれども、分科会では、こうしてほしいという要望にとどまっていまして、各政策領域では、こういう成果指標とか評価のありようがあるのではないのかと、そういうポジティブな提案というのは、まだ分科会としては議論があまりなされていません。

【家本委員】

 どういう意図で御質問申し上げたかというと、少し私も間があいてしまっていけなかったんですけれども、こういったところの数値目標とか成果指標の作り方というのが、この次のステップのところで、今までの少し流れと変えていかないと、より具体性や実効性の確認が難しいのかなと思ったものですから、その点に関心を持っておりました。ありがとうございます。

【三村部会長】

 前回もそうですし、今回も、まず目標はできるだけ数値目標を作りたいと。ただ、このとおりで、中には数値目標ができないものもあるから、それはそれとして考えたい。もう一つは、網羅的ではなくて重点化したいという意見。いつもあるんですね。
 ですから我々は、それはそのとおりだと思いますから、ひとつ各分科会で、例えば目標、あるいは、ある程度重点化ということを考えている方も提案していただければと思います。
 ここの部会で重点目標を、これで決めるのも、なかなか難しい点がありますので、各分科会ごとの重点化というのも考えながらやっていただきたいと思っています。
 では、國井委員どうぞ。

【國井委員】

 初等中等教育分科会についての質問ですが、進路指導や、キャリア教育について御議論があるようですが、どのように課題をとらえていらっしゃるのか、もうちょっと御説明いただけますか。
 前にも何度かお話ししましたが、女性の理系進学の問題について、本人に向いているかどうか、どんなキャリアを進んでいったらいいかという話よりは、浪人しないようにとか、より偏差値が高い大学に進めるようにといった指導が、いまだに続いているのが現状のようなんですね。私のところに相談にきた女子高生からこのような話をよくきくのですが、これを問題として、どのぐらい御認識があるのか、ちょっと伺いたいと思います。
 それから、ITの活用についても、どのように活用すべきかというお話が出ておりますが、これは、例えばそろばんのような道具としてのIT教育もあれば、情報学としての専門教育もありますが、日本のIT教育の遅れについては問題が高校教育の問題でもあると学会で指摘されています。この辺の認識がどのようであるのか、お伺いしたいと思います。

【小川副部会長】

 まだ高校部会は2回しか開催されていなくて、先ほど説明したように、3月までは、とにかく高校部会において、高校教育の問題とは何なのか、その問題に向かって、では、どういう具体的な課題設定を設定して、その課題をどういう方向で検討していくかと。今は、そういう洗い出しの議論をスタートしたばかりなので、高校部会として何かある、そういう方向性を定めた上で、次の議論を深めていくというところまで、まだいっていません。

【國井委員】

 課題として、かなり深く認識されていれば、それはその次の御議論でいいと思います。

【小川副部会長】

 事務局の方で何かございますか。

【金子委員】

 ちょっとよろしいですか。

【三村部会長】

 金子さん、どうぞ。

【金子委員】

 今の國井委員のお話に直接答えにならないと思うんですが、ただ私、高校部会に出席していまして、私、総会でも高校について議論が足りないのではないかということを申し上げていたら高校部会にされてしまいまして。私、元々の専門は高等教育ですので、全然分からなかったので、2回出席させていただいて、ただ、私は非常に高校に問題があるなということを痛感いたしました。
 先ほど小川副部会長からも御紹介ありました資料2−2の7ページ、この上段の資料ですけれども、これは1990年から2006年まで、これ、高校の偏差値ですけれども、偏差値別に学習時間の推移を見たものですが、上の方が青ですけれども、下の方が赤です。それで、上と下はあまり変わっていないんですけれども、真ん中のあたりの学習時間が非常に激減していまして、1990年と2006年を比べますと、112から60、半減しているわけですね。
 今まで日本の教育の問題は大学教育であって、大学生は勉強しないと、これも言われているだけで、あまり何もしなかったので、これは今、大学教育部会で、むしろ正面からその問題に取り組もうということで、先ほど御紹介があったとおりに議論しているわけでありますけれども、高校教育は、実は、ここのところが非常に大きな問題です。
 実は、大学教育に関連して高校生の追跡調査を私どもやったんですが、どうも私は、日本の高校生は3種類に分かれていると思っていまして、3、4、3なんですが、上の3は競争型の進学者。下の3割は就職。真ん中の4割は非競争型の進学者なんですね。この非競争型の進学者は、大学の進学は難しくなくなっていますので勉強しなくなっている。典型的に、この部分が勉強しなくなっているんですね。
 日本の学力は、大学は悪いと言われていたのが少し、私は上向く予兆は出ていると思いますが、高校については、むしろ悪くなりっぱなしということになる。これは非常に深刻な問題で、かなり中核のところで学力がかなり明確に落ちている。
 これはいつ起こったかといいますと、学習課程の多様化が進んだときに起こっているわけで、それは要するに、学習課程を多様化することによって、高校生に勉強させることはできていたのかというと、結局できていなかった。
 問題は、学習課程と高校生が必要としている能力というか、社会で必要な能力とコンピテンスとが対応していない。
 これに関連して、やはり私が非常に問題だと思いますのは、一つ考えましたのは、確かに、こういったことも通じて、やはり高校教育について、ほとんど議論が今まで熟していないといいますか、高校を日本の大学教育の一環として総合的にとらえていない。
 今のお話のように、ですから、今、高校について何が問題であるか、そこから始めなければいけないという状況なわけです。
 それともう一つ、二つ私が非常に振興計画全体と関わる問題だと思いますのは、一つは、学力観の一貫性ということです。初中教育については、教科型学力だけではなくて、生きる力とか、コンピテンスといったものを入れるということは、この間の学習指導要領の改訂によって明確に位置付けられてきているわけですが、高校にはそれはないんですね。
 もう一方で、大学である程度そういったことを、大学でつけるべき学力としてある程度問題にしつつあるわけですが、高校ではほとんど、そういったことが問題視されていないということです。
 これは、やはり、かなり重要な問題で、言ってみれば学校教育に一貫性が、そういう意味では、非常に重要な学力観という点において一貫性がない状況になっているということです。
 私は職業教育等についても、やっぱり、こういった学力観を考えないと、ただ教育課程として職業科目を導入するというのでは、今のサービス化している産業構造の展開に対応できないと思うんですね。
 そういう意味で、学力観で、学校教育の上で学校教育の一貫性を考えることは非常に重要であると思います。
 もう一つ、データといいますか、情報の問題ですが、今見たデータは民間の調査機関のものでありまして、民間調査機関が悪いというのではないんですが、実は公的な調査といいますか、データはほとんどないわけです。
 それで、昨日、実は私、アメリカから帰ってきたんですけど、そこは高等教育の会議だったんですが、そのとき、たまたま大学関係でデータ整備の、教育情報の専門家の講演があったので聞いて、大変驚いたというか、今さらながら気がついたんですが、アメリカでは、1年生から12年生、要するに高校3年生までの学力について、かなり個人別に一貫して得たデータを今、州別にデータベースでつくり上げているんですね。そういう州がかなりある。
 結局、問題意識としては、今申し上げたような問題点として、やはり一貫して学力がどう変化しているのかととらえないとならないということだと思うんですが、それを今、大学教育にくっつけようというようなことを考えているようです。
 ただ、私、考えますのは、日本においては、ここら辺、非常に基礎的な情報が欠いているのだと。先ほど政策評価は必要だというお話がありました。政策評価の前に、基礎的な、そういう学力とか、学力までいかないとすれば、学習時間とか、そういったことについて、かなり精緻なデータを欠いているということ自体が相当大きな問題なのではないか。こういう意味では、そういったことを、社会から教育を理解してもらう上でも非常に障害になっているのではないかと思います。
 高等教育については、かなり、そういう大きいことは、先ほどのお話のように進みつつありますが、私は、むしろ初中において、そういったことをどうやるか。そうした場合、やはり学校教育を一貫してとらえる、そのための基礎的な情報をどう作っていくのかということが非常に重要な課題ではないかと思いました。
 以上です。

【三村部会長】

 ありがとうございます。重要な課題指摘だと思います。
 では、大江委員よろしくお願いします。

【大江委員】

 ありがとうございます。
 この資料を見てですが、スポーツ・青少年分科会の関係です。学校の部活動関係になるんですが、来年から中学校の学習指導要領に、初めて部活動が位置付けられた。これは歓迎しているところでございました。
 ただ、部活動について、様々な課題がございまして、生徒自身の費用負担の問題とか、それから学校体育連盟とスポーツ連盟、協会との関係の問題、予算問題ですね。それから、教師の負担増の問題、用具不足の問題。あるいは、東日本大震災の被災地や、台風の被災地である関西方面への部活動支援の問題等々、この辺について分科会で何か意見交換があったのかということと、ぜひ、どこかで学校やスポーツ連盟やスポーツ協会への支援策について検討をやっていただきたい、そんな希望でございます。
 以上です。

【三村部会長】

 衞藤委員、何か御回答をお願いします。

【衞藤委員】

 今おっしゃられた全てのことが話題になっているわけではございませんが、部活動のことには二、三の委員からの意見というのは、これまでも出ておりまして、教師の負担のことであるとか、地域のスポーツと学校体育、いろんな大会の出場の問題とか、そういうようなことは繰り返し出ているところであります。
 今御指摘いただいたことにつきましては、また検討を進めていきたいと思います。

【三村部会長】

 次は、丸山委員よろしくお願いします。

【丸山委員】

 初等中等教育分科会に関して、小川副部会長に質問をさせていただきます。
 インクルーシブ教育のことなんですが、初中分科会において今後の重点施策の中にインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進という文言がございまして、それがそのまま当教育振興基本計画部会の、この素案といいますか、考え方の中にも引用されているわけでございます。
 このインクルーシブ教育については、議論の非常に多かった、教員の不安、子どもの不安、保護者の不安、予算面の不安、いろいろ意見があったわけですが、教えていただきたいのは、このインクルーシブ教育という方にかじを切るという方向性の決定過程といいますか、それから、どのような意見が出たのかということもお示しいただけるとありがたいです。
 さらに今後、システム構築という文言を使っておられますが、どのようなものをシステムとして想定されているのか。それから、具体的な施策や今後の工程表というようなものについて、どのような話し合いが行われているんでしょうか。お願いします。

【三村部会長】

 事務局の方からお答え、どなたか。

【森友教育改革推進室長】

 すいません、直接の担当が今、来ておりませんので、追って御回答申し上げたいと思います。

【三村部会長】

 次は、竹原委員よろしくお願いします。

【竹原委員】

 各分科会からの御報告の中に幾つか共通点がありまして、どこでも地域連携、学校と家庭、学校と企業、コミュニティ形成ということが指摘され、そういうことは長い間言われてきましたが、今回こそ、それがどうしたら実現できるのか、どうしたら本当にコミュニティが一体となれるのかというのを具体的に示せればいいと思っています。
 また、学校という建物が学校教育だけの場じゃないというのは、既に震災で私たちは学び、本当に地域の砦になっていたという体験をしています。
 そして、地域とともにある学校ということで、学校がどう使われたらいいのか、その循環整備をしていく必要があると思います。学校というのは一部かもしれませんが、排除をして、なるべく自分たちだけの砦にしたいという文化が、まだ少しありますので、そこを丁寧に、これからはそうではないんだということを示していかないと、お題目だけに終わってしまうような気がします。学校を地域施設として活かすために国が環境整備をしていかないと、多分、現場では、やりたいけれど、いいことだけどやれませんというのが、また続いてしまって、何も変わらないというのがありそうな気がします。
 もう一つ、生涯学習分科会の方でお出しになった大人の学び、課題解決型の学びということ、本当に大事だと思っております。コミュニティをつくる場合に、私たちは様々な人と出会って合意形成をし、そのプロセスで、様々な学びをしています。そのことを教員養成段階から学ぶこと、さらに学校と地域も人と人とでつながるわけなのでつなぐという役目も管理職や担当者だけが学ぶのではなく教員養成段階からカリキュラムに入れる必要があると考えています。

【三村部会長】

 ありがとうございました。今の件は全般に関わる話だと思いますので、むしろ振興基本計画全体の中で今後取り扱っていかなければいけない話題だと思っております。
 では、相川委員どうぞ。

【相川委員】

 私も全体に関わる話かもしれませんけど、今、現状として社会を見まして、学校では引きこもり、いじめ。社会を見ると、躁うつの病気の方が多くなっている。自殺者も年間3万人と言われているということになると、1日100人からの人たちが亡くなっている。これは、社会問題として見ると、1日100人の人が亡くなるというと、相当な大きな問題だと思うんですね。それと、生活保護の人も増えている。今の教育を進めていても、マイナス要因が、増えてきているという実情があるわけです。
 これは初等教育の段階なのかもしれませんが、やはり、今の教育制度で自分が目指すものが見つかっていないのか、社会に問題があり自信が持てないのか。その辺が、私はずっと疑問に思っているんです。この件について、どの教育段階で検討して、対応していくのか。ちょっとこの辺がお聞きしたいなと思いました。

【三村部会長】

 ちょっと難しい。どこで回答が出てくるのか、なかなか難しいんですけれども、板東さん、何かお答えいただけますか。

【相川委員】

 これは生涯教育にも関係したことだと思います。

【三村部会長】

 はい。

【板東生涯学習政策局長】

 やはり、いろんな学校教育、社会教育、全てにわたる話にもなってくるかと思いますので、パスをどこかに回すというのではなく、この部会の中で、これからの教育の在り方、目標という。
 例えば、先ほど生き抜く力ということに関連したようなお話もございましたが、そういう中にも、ある種の自己なり、社会なりに対して、どうポジティブな感覚を持っていくのか、意識を持っていくのかということも、例えば自尊感情をはじめとして非常に重要な要素だと思います。そういった必要な部分を、この計画の考え方の中に盛り込んでいくということは非常に重要だと思いますので、まさに、この部会で必要な要素についても御議論いただければありがたいなと思います。
 それから、ちょっとこの機会に、先ほど國井委員から御質問がありましたキャリア教育とか、情報活用能力とか、情報教育の部分ですが、それにつきましては、必ずしも、この今の分科会だけではなく、今まで中教審でキャリア教育の答申が1月に出ましたり、それから「教育の情報化ビジョン」ということで、これは中教審の場ではございませんが、策定をして推進をしましょうというのがございますので、今までのいろいろな成果のところをあわせて、今現在御議論が進行中のものだけではなく、今まで出されているものも含めて、これから計画が作られていくということになろうかと思います。
 先ほどの御質問の点でいえば、キャリア教育の特別部会におきましても、非常に先ほどの御質問の点も議論されておりまして、特に後期中等教育、高校段階での在り方の問題は非常に重要だということが出ておりますので、それも適切に、これからの政策ビジョンの中に反映をさせていただくことになろうかと思います。

【三村部会長】

 相川委員の提示された問題というのは、むしろ我々の危機意識の一環の中に入れなきゃいけないと思いますね。

【相川委員】

 はい。

【三村部会長】

 1日100人ですか。これは大変なことでね。
 ただ、これが教育の問題なのか、社会全体の問題なのか。なかなか、この辺、ちょっと難しい点があるんですけれども、危機意識の一環として、これは取り入れなきゃいけないと、このように考えております。

【相川委員】

 今、子どもたちの教育の中で、伸ばせる人は伸ばす教育は必要ですが、自分のやりたいこと、目指したい者が見つからない子どもたちがいる。そういう人たちが引きこもりになりやすく、社会人になっても仕事につかず、保護生活者になる。こうマイナスの方に変わっていきますので、それを早い段階で、労働意欲を持って社会に参画できるような人材づくりをどこでしていくかということが私は大事なような気がして質問させていただきました。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 衞藤委員。

【衞藤委員】

 教員の資質能力向上特別部会に関連して発言させていただきます。
 本日配られました資料2−3の裏面に、右上の方に教員に求められる資質能力と出ておりますけれども、これに関連して、スポーツ・青少年分科会の中で出た意見を御紹介いたします。
 東日本大震災であるとか、あるいは現在の児童生徒の様々な健康問題が生じてきているという中で、教員が、やはり子どもたちの健康状態を把握する能力であるとか、安全に関する能力というのは、全ての教員が持っている必要があって、その基礎的な力というものを学ぶ機会を教員の養成課程で持っているべきでないだろうか。
 具体的には学校保健という、学校の保健、安全に関して学ぶ機会を教員の養成課程で持つではないかと、そういった意見が出ておりましたので、一応御参考までに申し上げます。

【三村部会長】

 では田村委員、御意見も回答も含めて、よろしくお願いします。

【田村委員】

 ありがとうございます。先ほどからキャリア教育の話が出てきておりまして、キャリア教育の答申の経験をしたところと、それから先ほど金子先生の御指摘の話との関わりもあるんですけれども。
 つまり、例えば今回、議論している中で、高等教育、大学の機能別分化というのは、僕は非常に重要なことで大事だろうと思うんですが、機能別分化の議論をすると、それが高等学校とか中学校にどういう影響を与えるかという議論を同時に並行にしてやるべきなんだろうと思うんですね。それが、日本の今までの仕組みですと、てんでんこにやっているという感じなんですね。
 高等教育で議論して、これは必要だから、高等教育の部会では。私もそれは賛成です、機能別分化を進めるというのは大事なことだと思いますが、それが高等学校、後期中等教育にどういう影響を与えるのか。あるいは初等中等教育全体にどういう影響を与えるかということも含めて議論していかないと、先ほど金子先生がおっしゃったように、アメリカの場合には1年から12年までの追跡をしているというのは、おそらく、そういう意識が基にあるから、そういうことをやってきたんだろう、積み重ねがあるんだろうという気がするんですが。
 キャリア教育も、これは、非常に経験して分かったことは、スタートのところで申し上げたんですが、実は幼稚園から高等教育、大学まで全部入れての審議会というのはキャリア教育が初めてだと、ある人から言われまして、何のことだという気がしたんですが、実際それをやることによるプラスというのは、すごくあったと思っております。
 ですから、今回の振興基本計画の中に、その考え方を明確に示しておく必要が、必要ではないかという気がします。
 相川先生のお話の中でも感じたんですが、実は最近、貴重な経験をしたんですが、27歳の若者に話を聞いた高校生の一群が、話を1時間聞いて、質問2時間やって、27歳で若いですから、ずっとそれにつき合ったという場に接したんです。要するに、その人がやったことは、実は文科省のこの会にも来ていただいて話をしていただいた方ですが、会長よく御存じだと思いますけれども、ああいう生き方というのは若者にはものすごく魅力なんですね。ですから、本当に7時、8時まで残ってやっていました。もう、びっくりしましたけど。
 だから、何か与えれば、今の若者は特別悪いんじゃなくて、やっぱり与える仕組みを考えるというのかな。そういうことをやれば必ず反応してくるという。
 実は、それは確かにITとかそういうものをこれからも活用しなきゃいけないんだろうと思うんですが、その辺も、しかし、やっぱり、もう一工夫必要なんだろうなという感じを今持っているんです。
 ちょうど、この振興基本計画を作るわけですので、その点の指摘を、もうちょっと明確にしていただいて。つまり、連続していくということですね。一つのところをいじれば、全部それは関係しているんだということを明確にしていくと。
 全体としての計画を、なるだけ、それこそ可視化して、見えるようにして、そして伝えていくということですね。それをすることが、すごく大事だなという気がします。
 どうも具体的な話ができなくて申しわけないんですが、非常に感じたことがあったものですから、お伝えさせていただきました。よろしくどうぞ、お願い申し上げたいと思います。

【三村部会長】

 ありがとうございます。
 連続性、あるいは、あることと出会ったことが違うところにどういう影響を与えるのか、それを総合的に考える。これは非常に大事だと思いますね。今回の中でも、その思想が入っていると思いますが。
 それと、どうにも僕は、お互いが寄りかかりというのも、ちょっとまずいと思うんですよね。ですから、それが大事であると同時に、やはり、おのおののところが自分独自ではこう考えるという考え方を出してもらわないと、なかなか議論が進まないような気がいたします。
 だから、そのバランスでどうするかと、こういう議論だと私は思います。
 それで、このセッションの最後、國井さんからどうぞ。質問は、これで終わらせていただきます。

【國井委員】

 話が戻ってしまって申し訳ありませんが、先ほど相川委員から、自殺やうつが多いということに関してのお話がありました。これは、いつも申し上げているように、多様な人材を学校教育の中でも、あるいは企業の中でも、うまく生かしていないということが大きな原因の一つじゃないかと思うんですね。
 ステレオタイプ型など、パターンが合っていればうまくいくんですが、そこから外れているマイノリティーの人や、少し違った考えを持っている人、こういう人たちが学校でも、やはりいじめられる。企業の中でも、これまでの日本では、右肩上がりの経済環境の中で、行き過ぎた管理主義的なオペレーションがありました。そういう中で、うまくいっているときはいいんですが、そこでちょっとでも失敗すると、他の生き方、他のやり方というところに目が向かなくて、破綻していくというパターンが多いわけです。
 これも、産業界がイノベーションやグローバル化を進めるのに極めて重要なことです。マイノリティーの方とか、全然違う考え方をする人たちの意見を取り込むことによって新しいことも生まれてくるし、いろいろな、1本の道だけじゃなくて、他の生き方もあるということが全般に文化として定着すれば、追い詰められる人も減ってくると思うんです。企業としては反省しなければいけないところですが、効率化優先で管理主義的傾向が強くなり過ぎました。学校の教育とも、やはり管理主義的なところが、日本の場合、非常に多いんじゃないかなと思います。
 多様になればなるほど手間もかかりますので、ITを活用して、対話型、熟議等々を活用して、新たな教育手法を追及することが重要じゃないかと思います。

【三村部会長】

 ありがとうございます。
 大日向委員、どうぞ。

【大日向委員】

 今の点について、生涯学習分科会の議論とも関連すると思いますし、また先ほど竹原委員と相川委員がおっしゃってくださったことは、生涯学習分科会で議論したことと関連すると思いますので、少しだけ御説明させていただきたいと思います。
 これまで人材養成とか教育といいますと、学校が拠点となってきたと思います。その学校が果たした役割の重要性は少しも小さくならないんですが、一方でコミュニティの中には多様な人たちがいる。そこにはコミュニティのようにNPOがありますし、企業がありますし、あるいは退職した方々の様々な能力というのも活用しながら、学校とコミュニティが対等な立場で相互交流することが必要ではないか。それが人々の生き抜く力を育成するのではないかということが生涯学習分科会では何度も出てまいりましたことを少しつけ加えさせていただきたいと思います。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 先ほどの丸山委員の質問に対して、どういう経過で議論がされたのか、ちょっと御紹介いただければ。

【山中初等中等教育局長】

 インクルーシブ教育の関係でございますが、この資料の中にもありますが、障害者基本法が今年度改正されまして、この中で障害のある子ども、障害のない子ども、ともに教育を受けられるように、可能な限り、そういうことを配慮しつつ充実を図るということが、その基本法で決められたわけでございます。
 これにつきまして、やや障害がある子どもについては、通常の学校の中で受け入れて、その中で学ぶ場合。それから特別支援学級で学ぶ場合。あるいは障害の程度が重い場合には特別支援学校で学ぶ場合。いろんな、そういう場を用意しているわけですが、そういう、それぞれの子どもたちの障害、能力、特性を踏まえた形での、そういう場を用意しておくと。これは必要だということでございます。
 それを前提にしながら、どういうところで子どもたちが教育を受けるのかと。その点についても、この障害者基本法の中で、障害者である子ども、保護者に対して十分な情報の提供を行って、可能な限り、その意向を尊重しながら教育の場を提供しようということが、この基本法でも提示されているところでございます。
 今まで障害のある子どもたちの教育の場を決定する場合に、非常に障害の程度が重い場合には、一定のこういう重度の場合には、基本的に特別支援学校で学ぶと、そういうシステムになっておりましたので、そのあたりは今後システムを変えて、障害の程度によって学校の整備はしていくわけですが、それをどう学校で学ぶかについて、保護者、それから本人、そういう方の意見を尊重しながら決めていくんだというシステムに変えようということが一つございます。
 その場合、小学校に入学する前、直前になって急に、じゃ、どうするんだということで決断といいますか、選択を迫られるということではなくて、やはり乳幼児期から、生まれてから、だんだん小学校の学歴になるまで、その間に保護者の方とも十分相談して、そして、この子のためにどういう教育がいいんだろうかということを十分、保護者も専門の方、あるいは福祉関係の方、いろんな方と話し合いながら、その中で、どういう教育の場が、この子にとってふさわしいのか、一番適切なのかということを考えていこうと。そういう相談機能といいますか、そこのところを充実していこうという議論が行われているところでございます。
 また、今日もその会議が、実は3時からあるんですが、障害を持った子どもたちが学ぶ場合に、その障害に対してどういう配慮をしたらよいのかと。合理的配慮と言っておりますが、そのそれぞれの子どもたちが、例えば障害を持った子どもが通常の学校で学ぶ場合、どういう配慮が必要になるだろうか。それは、例えば階段をなくすといったバリアフリー、そういう物理的なものもあったり、あるいは介護の方がついている必要があることですとか、あるいは文字をもっと見やすくするような機械、ICT等を活用するとか、いろんな配慮が必要になりますけれども、そういう合理的配慮というものが、どういうものが必要になってくるんだろうか。そういう条件整備は、どういう形でやっていったらいいんだろうかと。そういう、それぞれの子どもたちが障害に応じた形で、いろんな場で学習するときに、それが、より教育効果があり、子どもたちが学校を卒業していくときに、社会的にできるだけ自立して生活できるような、そういう能力を身につけて学校教育が終われるような、そのためのどういう支援が必要なのかということについて現在議論をしているところでございます。

【三村部会長】

 ありがとうございます。
 丸山委員、よろしいでしょうか。どうですか。

【丸山委員】

 また個別に伺います。

【三村部会長】

 個別によろしくお願いします。
 それでは、議題1についてはこれで終わりまして、議題2に入ります。第2期計画の策定に向けた基本的な考え方について、事務局から前回の修正点を中心として資料の説明をよろしくお願いします。

【森友教育改革推進室長】

 それでは、資料3の丸2の見え消し版の資料で御説明申し上げたいと思います。
 前回の計画部会などにおけます各委員からの御意見などを踏まえて修正をしております。また、事務局においても表現の適切化などの調整も図っているものでございます。
 まず、最初のページでございますが、第2期計画のコンセプトといたしまして、点線囲いの中にございます。この青字のところが修正をするところでございます。
 我が国が極めて危機的な状況にあるということ。そして、その中で教育が非常に大切で、重要な役割を果たすということについて、本文の最初の冒頭でも書いておりますが、それを改めて、ここで記述をしているものでございます。
 それから、その下の教育の使命のところでは、教育の使命の一つとして、経済社会の維持・発展も含まれるものであって、そういうことについても記述を加えているものでございます。
 さらに、次のページ、1ページめくっていただきますと、この辺は表現の適正化、それぞれ、今そこにある危機というものを「我が国が直面する危機」ですとか、あるいはインフォーマルという言葉を日本語で直したりしているものでございまして、2ページにおきましては、東日本大震災の影響等についての記述は後ろでまとめて書いておりますので、上から三つ目の一番下の白丸については削除しているものでございます。
 また、下から三つ目、二つ目の白丸につきましては、前回、女性の社会参画等についても非常に重要だという御意見もございましたので、そういったことも含めて、また団塊の世代の役割につきましても、あわせて記述を加えているところでございます。
 次のページ、3ページでございますけれども、3ページにつきましては、東日本大震災につきまして、きちっと項立てして記述を加えるほうが適切だという御意見がございましたので、特に震災からの教訓といたしまして、状況を的確にとらえて、自ら考え行動する力などの重要性ですとか、人々や地域間等に存在するつながりといったものの重要性、さらには新たな社会的・経済的価値を生み出すイノベーションの創造などといった、そういった教訓につきましても改めて整理をしているものでございます。
 また、右側の4ページでございますが、最初の二つ目の白丸のところでは、今回のキーワードとして整理をしております自立、協働、創造のそれぞれについて端的に示しているものの記述を加えております。
 また、その下のところは公助、自助、互助、共助等々、さらには情報の完全性といった、ちょっと分かりにくい言葉が並んでおりましたが、そういったところを分かりやすく整理をしております。
 それから、その次のページの5ページでございますが、前回の御意見の中でも、条件整備をしっかりと図っていくんだということについて記述を加えるべきだということがございましたので、一番下の白丸のところで、必要な条件整備をしっかりと図っていくことが必要であるといった記述も加えているところでございます。
 ページが飛びますが、9ページをお開きいただきたいと思います。9ページのところでは、今後の教育政策の遂行に当たって特に留意すべき視点として、前回三つ、今のページの中で申し上げますと、丸2の「横」の連携、右側のこっちのページの丸3、丸4と示しておったところでございますが、先ほどの御議論の中でも出ておりましたが、多様性を尊重していくことが非常に重要だというような事柄の中で、そういったものも特に留意すべき視点の一つとして、まず一つ目に加えているところでございます。
 白丸のところですが、多様な価値観・生き方が存在する成熟社会にあっては等々の記述。さらに、白丸の二つ目で、例えば、価値観、性別、世代、国籍などの差異を超えて全ての人々が協働するための教育ですとか、個人によって個性・能力・進路等々が異なることを踏まえた教育の内容・方法や学習の場・時期、そういったものを考えていくことが重要であるといった記述を加えているところでございます。
 また、その下の丸2のところの下に青字がございます。これは各省と、関係省庁とも連携していく内容を書いていたところでございますけれども、もうちょっと詳しく書いた方がいいのではないかといった御指摘もございましたので、特に黒ぽつのところで、それぞれの政策、あるいはそれに続く括弧書きのところで、より具体的な見出しをしているところでございます。
 続きまして11ページでございますが、11ページのところでは、イの社会を生き抜く力の養成の白丸の三つ目のところで、能動的な学びが非常に重要になるという御意見もございましたので、そういったことを踏まえまして、一方向・一斉型の授業だけではなくて、ICTなども活用しつつ、子どもたち同士の学び合い、学校内外の様々な人々との協働や多様な体験を通じた課題探究型の学習など、新たな学習の在り方が求められるといった記述を加えているところでございます。
 さらに、その右側の12ページの一番下の白丸のところでは、これも前回御意見があったことでございますが、ICTの活用等による校務の効率化、そういったことによって教育指導に要する時間を教員が十分に確保できるような環境整備をしていくことが重要だという記述を加えております。
 また、その次、1枚ページめくっていただきます。13ページでございますが、真ん中に多様な職業生活に応じた柔軟な学習環境の整備ということで、これも前回御意見いただきましたが、必要な知識・技能を生涯のどの時点においても身につけていけるような柔軟な学習環境の整備が必要である。職業生活への移行後においても、必要な知識・技能を継続的に身につけられるようにするための取組が必要だといったリカレント教育的な記述も加えているところでございます。
 それから、15ページでございますが、これは未来への飛躍を実現する人材の養成のところの記述でございますが、「出る杭」といった表現が若干、適切ではないのではないかといった御意見もございましたので、表現の適切化を図っているところでございます。
 その続きでございます。18ページでございます。絆づくりと活力あるコミュニティの形成の部分でございますが、下の段のほうで二つございますが、「団塊の世代」が、豊かな経験や知識を次世代育成支援、地域課題の解決等の社会貢献に生かしていくことが期待されているといったこと。さらには教育の営み自体が地域コミュニティを形成・活性化していくのだということについて、改めて記述を詳細にしているところでございます。
 20ページ以降、今後5年間に実施すべき教育上の方策に係る取組の例を書いているところで、幾つか青字のところで修正しているところがございますが、これは、それぞれの分科会等によって、よりわかりやすくする方便等がないかといった御意見もございました項目について表現の適切化、整理を行っているところでございます。
 以上でございます。

【三村部会長】

 ありがとうございました。これは、もちろん、とりあえずこういう方向でということですが、最後まで修正可能だということです。
 ですから、今のこういう方針に基づいて、これから更に詳細を詰めていくと、こういう意味だと、このように御理解いただきたいと思いますが、この段階で御意見のある方、どうぞお願いいたします。
 それから、今日の議論も、後で取り入れるということは、これはお約束いたしたいと思います。
 何かいかがでしょうか。丸山委員、どうぞ。

【丸山委員】

 2点、修正版について意見を述べさせていただきますが、一つは3ページの東日本大震災を受けての東日本大震災がもたらした衝撃のところに白丸が三つございますけれども、その三つ目の白丸です。被災地の子どもたちや教職員、地域住民、大学・NPO・企業等の献身的かつ積極的な行動、それから全国各地のボランティア等々で「人の絆」の存在を感じさせられたとお書きなんですが、ここにぜひ入れておいていただきたいのが、消防士や警察官、自衛官らの職業的な使命感に基づく的確な救助、救援活動というものがあり、それが、やはり日本じゅうの子どもたちから、自衛官になろうとか、消防士になろうというような声が上がったという報道もあります。
 それを、ぜひ、この献身的かつ積極的な行動の後に、例えば消防士や警察官、自衛官らの職業的使命感に基づく的確な救助、救援活動というようなものを入れていただけるとありがたいということと、さらに、「人の絆」が今もなお強く存在することが明らかになるなどという、この「なるなど」の前に、例えば、明らかになり、世界各国からも多くの励ましや支援を集める結果となり、そして未来への希望も感じさせられたというような、海外からの励ましとか温かい声ですね。そういったものも触れていただければよろしいかなと感じました。
 もう1点は、15ページなんですが、秋期入学のことが出てまいります。こちらの委員をお務めの濱田総長からも意見をこの場で伺ったことがございますが、東京大学で検討されている秋期入学については、一応2015年を目途としている点、それから濱田さん御自身が、全ての大学に共同歩調を求めているという点。さらに濱田総長が、グローバル化に向けて留学の支援など、大学ができる従来型のものだけではなく、このように言っているんですが、日本社会の慣行、雰囲気、仕組みを変える必要があり、社会総がかりのコンソーシアムでサポートしてもらいたいとおっしゃっておられます。
 一定程度こういった点を書き込んで、秋期入学への移行の可能性、適否も含めた可能性。それから、それによる社会への影響等を検討していく必要があるというようなものも項目立てて書いていただく方策はないかということを御検討いただきたいと思います。

【三村部会長】

 ありがとうございました。
 篠原委員。

【篠原委員】

 9ページに丸2で、教育に対する社会全体の「横」の連携・協働ということがあるんですが、ちょっとこの表現では、僕は弱いんじゃないかと思っている。やはり、これまでの議論に出ていますが、例えば学校と家庭の連携ですね。学校教育と家庭教育がコラボしていくような社会ですね。そういうものをどうつくっていくかということの、そういう記述が少し弱い。少し、もっと強めていく必要があるんじゃないかと。
 大体、学校教育と家庭教育ということで、よく対立するんですが、私は、これが両立させるような社会をつくっていかなければならないと。そこで、横で連携することによって、一つの教育の形ができ上がると思っております。
 それから、各政策分野の関係府省が一体となって展開していくことが重要であるということで、幾つか例示が出ているんですが、例えば今申し上げた家庭教育の問題を、どう具体的に踏み込んでいくか。大変難しいテーマではありますが、どこかで、これを切り込んでいかないと、教育は完結しないんじゃないかなという感じをずっと持っております。
 それと、先ほどちょっと申し上げましたけれども、子どもと携帯電話の問題だとか、後で出てくる主権者教育の問題だとか、IT教育の問題だとか、文科省なり総務省の、どこか一つの府省でできる問題ではないと思うので、そういう事例を、もう少し具体的に、ここで掲げて書き込んでいく必要があるんじゃないかなという感じがします。
 それと、これは三村会長から異論が、ひょっとしたらあるかもしれませんけれども(笑)。各府省で連携とってやっていくことも非常に大事なことで、やはり最終的には、総理官邸に教育に案する有識者会議のような組織が、私はどうしても必要なのではないかと。そういうものをここに少し書き込んでもいいのではないか、そういう感じがしております。
 以上でございます。

【三村部会長】

 反対じゃないですよ。もう少し具体的な実例でアピールしないと、なかなか難しいと思いますね。また……。

【篠原委員】

 いやいや、実際に、これまで、官邸にそういう組織ができたときに、取り上げてきたテーマで、こういうのがありましたという意味で申し上げたんです。

【三村部会長】

 はい、分かりました。
 金子委員、どうぞ。

【金子委員】

 私、ちょっと否定的なことを申し上げるのは、ちょっと申し訳ないんですが、今の秋入学ですが、私は、これはちょっと、このままここで議論すべき問題ではないと思います。本来、やはり、これは高等教育分科会の議論のテーマであります。
 それから、濱田先生、今日いらしていないので、御本人の口から、どのようなおつもりなのか、お話できたらいいと思いますが、私は、端的に私の責任で言いますが、秋期入学は非常に無責任な提案であると思います。様々な条件整備がほとんどできていない。
 この間、濱田委員が、この会でしたか、この会で、問題を社会に投げかけるとおっしゃっていましたが、投げかけているだけで、それをどうやって支えていくかという議論が、実はされているかというと、ほとんどされていないと思います。
 東京大学の悪口を言ってはいけませんが、私も入っていましたので。東京大学は国際化が非常に遅れている大学の一つでありまして、現在、学生のうち、留学経験がある学生の割合は、私どもで調査したら3%ぐらいで、全国平均よりはるかに低いです。それから、外国から受け入れている学生の短期留学の学生数が、まだ20人ぐらいであると思います。ほとんど進んでいません。これはなぜかといえば、学内での調整が、まだできないからです。
 私は、そういう意味では、総合的に国際化することを進めていくべきで、確かに社会の変化と大学の変化というのは、両方とも遅れているので、また両方とも制約されてしまうという側面があるんですが、これをどこか一発で直そうというのは、とても私は。よく話題になるんですが、非常に非現実的で、下手にそういうことをやると、かえって効果がない。
 一つの例は入試ですね。一つ、入試を変えれば全部、日本の社会が変わる、あるいは大学変わるようなことが言われたんですが、結局いろんなことをやってみて、結局様々な逆効果が出てきて、結果として、先ほどのように高校生は勉強しなくなっているというような状況が生じているわけでありまして、これは、それこそ振興計画の非常に真骨頂だと思いますが、総合的に何ができるのか、長期的に何が必要なのか、どういう結果が生じるのかということを総合的に、やはり議論すべきであると思います。
 以上です。

【三村部会長】

 秋入学は、これは大学が決められるでしょう、まず第一に。大学に与えられている自治の中で、これをどうするかという自由度がまずあると私は理解しておりますね。そうすると、ある大学が秋入学を推進するときに、大学の中で完結する課題と、それから、それ以外のところで調整しなきゃいかん課題、いろんなものが出てくるんですけれども、濱田さんは、それを、ある意味では一つのきっかけにしたいと、このように、この場で言ったんですね。この場でお呼びして話してもらったんです。
 したがって、基本的には、この振興基本計画で、言ってみれば、決める話ではないですよ。しかし、そういう形での変化を、我々としては、要するに、ぜひともやってもらいたいという、そういう方向で行くかどうかと、こういう点だと思います、これについてはね。
 したがって、きょうはここまで、最後まで議論しませんけれども、そういうものとして。濱田さんにも、もう一度出てもらって、ちょっと話してもらいましょう、別々にですね。それで、もう一度議論して、言いたい、聞きたいと思う。いろんな議論が僕はあると思いますし。
 他に、いかがでしょうか。

【丸山委員】

 すいません、その点、1点だけ。

【三村部会長】

 はい、どうぞ。

【丸山委員】

 金子先生に、まず一言だけ言っておきたいんですが、私は濱田先生の問題提起を、この振興計画として応援しようと言っているわけではございません。濱田総長が打ち出したものに関して、それが実現した暁には、社会に与える教育のシステムとか、労働界、産業界に与える影響も極めて大きいと思いますので、そういったものの影響とか。だから、そういった影響を踏まえた上で、秋入学への移行が可能なのかどうかということを、国レベルでも考えていく必要があるんじゃないかということを申し上げただけで、応援していこうと言ったわけじゃございません。

【三村部会長】

 他に、いかがでしょうか。
 おそらく具体論としては、いろいろ、まだ異論があると思いますし、それはそれで結構だと思います。
 それから、具体的な軸の修正。全体観として、全体読んでみたら読みやすくなっているかどうかと、そういうポイントも、マクロ的にはちょっと必要だと思いますので。
 そういう意味で、全体として、まだ、この段階での最終案というのは若干の修正が必要かと思いますが、いずれにしても、これが各分科会にも配付されて、分科会での議論の一応ベースとなると。こういう役割は果たせるのではないだろうかと。
 今日の御議論でも、全体的には、この方向でいってよろしいと、このように御了解いただけたと理解させていただいてよろしいでしょうか。
 そうしたら、そういう方向で、各分科会にも一応、こういうステージの案という形でお配りしながら、議論を更に深めさせていただきたいと思います。

【篠原委員】

 部会長、一言いいですか。

【三村部会長】

 いいですよ。どうぞ。

【篠原委員】

 14ページに未来への飛躍を実現する人材の育成ということで、社会の指導層を育成していこうという趣旨で、大変結構だと思うんですね。
 ただ、今度、「突出して優れた」を消したり、後ろで「出る杭」人材を消したりして、えらく気を使っているんですが(笑)、もっとめり張りを、僕はつけていいと思います。それは書き込みの問題かもしれませんけど、やっぱり、そういう社会の指導層を本当につくっていくという決意を、こういう振興基本計画の中に僕は出すべきだと。それだけ、ちょっと。

【三村部会長】

 はい、分かりました。「出る杭」にしても、表現にしても、やはり世界に通用する優れた人材を、輩出しなければいけないと。こういうことについては皆さんの意見が一致したと、こう思っておりますので、その表現としては、「出る杭」でもいいんじゃないかという気もするんですが、表現については、もう少しブラッシュアップさせていただきたいと思っております。
 それでは、また何か御意見がありましたら、どうぞメールでも何でもお寄せいただければ、喜んで検討させていただきます。
 本日の審議はここまでとしたいと思います。年明け。次回は一応、予定しているんですが、そうしたら、今年はこれでお休みということでよろしいですか。事務局どうですか。

【森友教育改革推進室長】

 今年につきましては、はい。

【三村部会長】

 いいですね。そうしたら、今年は、これが最後の審議会になりますので、どうぞよいお年をお迎えいただきたいと思います。
 それから、年明けには関係団体へのヒアリング、各界、各者の御意見、熟議と言っているんですか、これをしながら議論を深めてまいりたいと思っております。
 各委員におかれましては、今年1年、本当にいろいろありがとうございました。どうぞ、よいお年を。
 スケジュールは、事務局からまたお問合せが行くと思いますので、よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。

—— 了 ——

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-- 登録:平成24年02月 --