平成20年4月2日(水曜日)15時〜17時
文部科学省「講堂」(東館3階)
三村部会長、梅田委員、衞藤委員、岡島委員、金子委員、菊川委員、小嶋委員、角田委員、中村正彦委員
井上委員、大島委員、小川委員、片山委員、木村委員、草野委員、中込委員、宮
委員、無藤委員、森委員、吉野委員
銭谷事務次官、玉井文部科学審議官、加茂川生涯学習政策局長、金森初等中等教育局長、清水高等教育局長、合田総括審議官、舌津文教施設企画部長、清木生涯学習総括官、前川大臣官房審議官、川上生涯学習政策局政策課長、塩見教育改革推進室長
【三村部会長】
それでは、定刻でございますので、ただいまから教育振興基本計画特別部会の第14回目を開催させていただきます。本日は、お忙しいところをご参加いただきまして、ありがとうございます。
それでは、初めに、本日の議事について簡単にご説明いたします。本日は、前回の議論等を踏まえ、答申案という形で資料を用意してもらいました。前回の部会で、今回の答申は、閣議決定される教育振興基本計画の原案として議論しているものであることから、あらかじめ答申素案についての関係府省の意見も伺い、事前に可能な調整を行いながら進めることについて、同意をいただいているところであります。
前回の部会以来、委員の皆様には1カ月以上にわたってお待たせしてまことに申しわけございませんでしたけれども、この間、事務局で関係府省との調整作業を並行して行っていただきました。この辺については、後ほど加茂川局長から少しお話があると思います。したがって、本日の資料につきましては、前回の部会でいただいたご意見、あるいは、こうした関係府省からの意見も踏まえて、一部修正を行っております。また、教育投資のあり方についてということですが、これにつきましては今回初めてお示ししております。今日もいろんな意見があると思いますので、ぜひともちょうだいしたいと思いますけれども、これまでの部会での議論を尊重しながら、なおかつ関係府省の意見も取り入れて、現時点で可能な限り調整した案として作成したつもりでございます。今日も、意見がいろいろあれば、伺いたいと思います。
全体として、本件につきましては既に1年以上にわたり議論を行ってきたところであり、今回もう一度議論をしていただいた上での話ですが、皆様のご同意がいただけるようでしたら、部会としての議論は本日をもって終えることとしたいと考えております。このことについても、本日の最後にお諮りいたしますけれども、あらかじめこういう予定であることをご留意の上、審議いただければありがたいと思っております。
それでは、事務局から説明をお願いしますが、初めに、加茂川局長から、これまでの関係府省との調整の状況なども踏まえて概括的な説明をいただいた上で、事務局から資料について具体的な説明をお願いします。
【加茂川生涯学習政策局長】
最近の調整状況についてご説明申し上げようと思いますが、その際に、これまでの各委員の方々へのお礼と、一部おわびも含めて、お話をさせていただきたいと思っております。
三村部会長のお話にございましたが、この特別部会は昨年2月からご審議をお願いしたわけでございます。長期にわたります皆様方のご協力に心から感謝を申し上げたいと思っております。特に、前回第13回特別部会は2月29日から1カ月以上審議が遅延することになってしまいましたことにつきまして、ご心配をいただいたことにおわび申し上げたいと思っております。
当初から私どもの大臣も公言しておりましたが、3月中には結論をいただくよう、目標を持ちながらご審議をお願いして作業を進めてまいりました。しかし、多少時間がかかってもより良い内容にすることが大事だというご判断もございまして、私どもはそれを踏まえて、内容をより良くすることによって、国民のご理解が高まる、もしくは地方・学校からの評価が得られるということを念頭に置きながら、多少時間がかかってもご審議いただきたいということで、年度をまたいだこの第14回目の特別部会になったわけでございます。
改めて申すまでもないことではございますが、改正教育基本法を受けての最初の、第1期の教育振興基本計画になるわけでございます。改正教育基本法の第17条に新しい条文を設けてこの計画を策定しなければならなくなったことの意義、あるいはこの条文が盛り込まれることになった検討の経緯、関係の皆様方の思い等々を十分踏まえてこの作業に当たってきたわけでございますが、第1期の計画としてふさわしい内容であること、第2期以降にもきちんとつなげることができて、かつ、地方にもきちんと受けとめてもらえることを念頭に置きながら、この作業の重要性に思いをいたしておるところでございます。そのために、本来は、政府部内の正式協議は答申をいただいてから始めることでございますが、今申しました作業の重要性、経緯等を踏まえまして、事実上の事前の調整作業を、前回の特別部会でもご同意いただきましたように、そのご同意の下に進めさせていただいたわけでございます。その上で、かなり精力的に事実上の事前調整を行わせていただいたところでございますが、そのために時間を要したわけでございます。ただ、まだすべての調整が終わってはいませんが、この辺の時間を要した状況について、ご理解をいただければと思います。
また、これも確認になるわけでございますが、この部会でのご審議は当初から、答申と振興基本計画を同一のものにするという前提でご議論いただいたわけでございます。この後、答申に至りました後、この目標をきちんと達成するべきことが私たちの最大の仕事になると考えておりますが、審議の途中には、中教審としてのお考え、提案、要望をまとめることでいいではないかといったご意見もこの場でいただきましたし、そういったことも考え方も選択肢としてあろうかと思ったわけでございます。しかし、今回の計画は、政府として閣議決定という手続を経て策定されるものでございます。両者間に乖離があってはならないのだと私どもは考えておりましたし、計画にきちんとつながる答申であるべきだということにつきましては、皆様方にご了解をいただきながら作業を進めてこれたものと理解をしておるわけでございます。ある意味、中教審の他の分科会、あるいは部会での議論の仕方とは違ったご配慮の下にご審議をいただけたと思っております。言葉をかえますとある一定の制約のもとでのご審議ということで皆様方にご理解をいただいたものと思っておりまして、これにつきましても感謝を申し上げたいと思っておるところでございます。
この後、担当から具体的にこの答申案につきまして内容をご説明申し上げるわけでございますが、教育投資、財政措置につきまして、今回新たにお示しをする部分がございます。初めて答申案の全体をお示しできるわけでございますが、十分ご審議をいただきまして、最終的な目標であります教育振興基本計画に向けて私たちの努力目標をお示しいただければと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
【三村部会長】
ありがとうございました。
それでは、お願いします。
【塩見教育改革推進室長】
続きまして、答申案の中身につきましてご説明申し上げます。本日の資料はこの答申案1点でございますが、まず、前回2月29日に開催されました部会におきまして、ただいま局長のほうからもお話し申し上げましたとおり、この今回の答申が、政府として閣議決定される教育振興基本計画を念頭にご議論いただいているということで、関係府省との調整と、事務的な事前の意見を伺って調整する作業を進めてきたわけでございます。今回、答申案としてお示ししております中には、その調整の中で新しく加えられたもの、また文章を整理したものなど、いろいろなところがございますけれども、まだ、先ほど局長からも申し上げましたとおり、一部、全体の調整が終わっておりませんで、継続して引き続き調整している部分もあるという前提でお聞きいただければと思っております。
まず、今回の答申案でございますが、この表紙の部分が、全体の目次と申しますか、構成になっておるわけでございます。この中で、先ほど局長も申し上げましたけれども、今回、第2章の(2)といたしまして、目指すべき教育投資の方向ということで、前回は空欄でお出ししておりました部分の案文をお出ししておるところでございます。
それから、第3章でございますけれども、こちらは今後5年間に取り組むべき施策の部分でございますが、この中で(3)と(4)、これまでは(3)にまず重点的に取り組むべき事項というものを置きまして、その後で基本的方向ごとの全体の施策というものを記述するというような形でお出ししておりましたけれども、まず全体像を示した上で、その中で何に重点的に取り組むべきかというような示し方をするほうが、読むほうとしても読みやすく、またわかりやすいのではないかというご指摘がございましたので、それを踏まえまして、今回、順序を入れかえてご提示申し上げているところでございます。
それから、第4章でございますけれども、第4章の
、教育に対する財政措置の効率的かつ重点的な運用という部分でございますが、この部分も前回は空欄で出しておりました部分でございまして、今回、新規で追加をさせていただいたところでございます。
それでは、内容につきまして、前回からの変更点を中心に若干ご説明申し上げたいと思っております。
まず第1章でございますけれども、2ページ目から、第1章「我が国の教育をめぐる現状と課題」という部分でございます。まず、この第1章の
、
につきましては、文言上、細かい部分で整理した部分はございますが、全体の趣旨にかかわるような変更は特にございません。
めくっていただきまして、4ページでございますけれども、
の「教育立国」の実現に向けてという部分でございます。この部分につきましては、冒頭に平成18年12月の教育基本法改正の理念の部分の記述がございますけれども、この部分、前回は、第3章の、今後5年間に総合的に取り組むべき施策の基本的考え方という部分の中に、「縦」の接続、一貫した理念に基づく生涯学習社会の実現という項目がございますけれども、この項目の部分で記述しておりました。ただ、前回のこの部会でのご意見の中でも、教育基本法を改正して今回基本計画をつくるということになったわけでございまして、そうしたことを意識して、例えば教育基本法改正によって盛り込まれた条文でありますとか事柄についても基本計画の中にきちんと書いていくほうがいいんじゃないかというふうなご意見があったこと等も踏まえまして、まず教育基本法の理念というものを第1章のこの
の部分に持ってきてはどうかということで変更を加えさせていただいております。
それから、6ページに飛んでいただきまして、第2章に移らせていただきたいと思います。第2章でございますけれども、これは「今後10年間を通じて目指すべき教育の姿」というところでございます。この部分は、まず(1)の今後10年間を通じて目指すべき教育の姿というところの
の部分でございますが、ここは、文章の入れかえをしたというところが若干ございますが、それほど大きな変更点はございません。
でございますけれども、社会を支え、発展させるとともに、国際社会をリードする人材を育てるという項目でございますが、この下にリード文が4行ほどございますが、ここの部分は若干追加して記述をしてございまして、「世界最高水準の教育研究拠点形成や大学等の国際化を通じ、我が国の国際競争力の強化に資する」といった文言を今回追加して、全体の趣旨が明確になるような工夫をさせていただいたところでございます。
それから、7ページに移りまして、イ、世界最高水準のという部分でございますが、この部分につきましては、「とともに」の後に「大学等の国際化を推進する」という記述を加えさせていただきました。このイの全体像が教育研究拠点の重点的形成と大学の国際化という2点について述べているということで、ここに追加を加えさせていただいたところでございます。
また、記述内容につきましても、「留学生30万人計画」のくだりの中で、従来は「優れた学生を多数受け入れる」というふうな記述をしておりましたけれども、今回、「国内外の優れた学生等が相互に行き交う国際的な大学等を実現する」というふうな記述に変更させていただいているところでございます。
それから、同じページの(2)でございますけれども、目指すべき教育投資の方向ということで、これが今回新しく出させていただいた案文でございます。ここは、今後10年間を通じてこうした教育の姿を実現していくためにどのような教育投資の方向というものを目指すべきかということを述べた部分でございまして、まず冒頭にそのような趣旨を述べまして、「関係者の一層の努力を促すとともに、その教育活動を支える諸条件の整備が求められる」ということを述べてございます。その上で、我が国の教育に対する公財政支出等に関しましてOECDのデータ等を引用しまして述べた上で、これまでこの部会でもご説明申し上げてまいりましたけれども、こうしたデータにつきましては、例えば、全人口に占める児童生徒の割合でございますとか、一般政府総支出、あるいは国民負担率、GDPの規模など、さまざまな要素を勘案する必要があるということで、単純な比較はできないという見方を示した上で、「ところであるが、そうした中で現下の様々な教育課題についての国民の声に応え、必要な施策を講じることが求められている」という基本的な考え方を示してございます。
その上で各学校段階別にそれぞれの抱えております今後の課題といった事柄について触れておるわけでございまして、まず小学校就学前の段階につきましては、幼児教育の無償化について盛り込んでございます。それから、小学校以降の初等中等教育段階では、「多様化・複雑化する教育課題に対応するとともに一人一人の子どもに教職員が向き合う時間を十分に確保しつつ、きめ細かな対応ができる環境を実現するなど、質の高い教育を実現するための条件整備を図る必要がある」ということ。それから、高等学校・高等教育段階につきましては、家庭の経済状況にかかわらず、修学の機会が確保されるようにすることが課題になっていること。また、高等教育段階におきましては、知的競争時代において、我が国においても優秀な人材を引きつけていくためにも、教育研究の水準の維持・向上を図り、国際的な競争に伍していくことが課題となっているということ。さらに、学校施設をはじめとする教育施設が安全・安心な環境として整えられることが課題となっているといった事柄を述べているわけでございます。
その上で、「以上を踏まえ、今後10年間を通じて、上述した教育の姿の実現を目指し、必要な予算について財源を確保し、欧米主要国と比べて遜色のない教育水準を確保すべく教育投資の充実を図っていくことが必要である」という考え方を述べてございます。また、この際の留意事項といたしまして、「歳出・歳入一体改革と整合性を取り、効率化を徹底し、またメリハリをつけながら、真に必要な投資を行う」ということ。さらに、高等教育につきましては、世界最高水準の教育研究環境の実現というものを念頭に置きながら、教育投資の充実を図るとともに、あわせて寄附金や受託研究等の資金も重要な役割を果たしているということにかんがみまして、そういったものの一層の拡充が可能となるように環境整備を進める必要があるということを述べているわけでございます。
続きまして、第3章でございますけれども、第3章については主に変更点についてご説明申し上げますが、(1)基本的考え方の中で、9ページでございますけれども、この基本的考え方の部分の真ん中ほどになりますが、「今後は施策によって達成する成果(アウトカム)を指標とした評価方法へと改善を図っていく必要がある」ということで、今後の課題としてこうした評価方法への改善というものも盛り込んでいるところでございます。
続きまして、何ページか飛ばしていただきますが、12ページをごらんいただければと思います。12ページ、基本的方向の1、社会全体で教育の向上に取り組むという部分でございますけれども、この部分の上から4行目の後ろのほうからでございますが、「地域の自発的な意思を尊重しながら」ということを新たにつけ加えまして、こうした社会全体での連携協力の仕組みを構築していく際に、特に地域の自発的な意思というもの、既にあちこちで進められている取り組みというものを尊重しながらやっていくことが大事だということを、前回の部会でいただきましたご意見を踏まえて追加をさせていただいているところでございます。
それから、同じ12ページの、基本的方向の2の部分でございますが、リード文の2行目から何行かにわたりまして、「改正教育基本法第6条第2項においては」ということで、今回新しく改正されました教育基本法の条文におきまして学校教育について盛り込まれた内容をここでも記述をして、明確にしているところでございます。
それから、13ページでございますけれども、13ページの上から10行目にあたりになりますが、「また、小学校以降の初等中等教育段階については」ということで、「一人一人の子どもに教職員が向き合う時間を十分に確保しつつ、きめ細かな対応ができる環境を実現する」という部分を今回追加させていただいているところでございます。
それから、おそれいります、14ページをごらんいただければと思います。14ページでございますが、基本的方向の3の高等教育について主に述べている部分でございますが、上から6行目の後ろ半分ぐらいからになりますけれども、「また、この5年間を高等教育の転換と革新に向けた始動期間と位置づけ、中長期的な高等教育の在り方について検討し、結論を得ることが求められる」ということで、前回の部会におきまして意見として発表いただきました事柄を踏まえまして、こうした中長期的な検討という事柄についても今回盛り込んだところでございます。
続きまして、15ページでございますけれども、先ほど申し上げましたように、前回まではまず重点施策が来ておりましたが、今回、順番を変えておりまして、まず全体のいわゆる70項目程度にわたる施策をここで述べるという形にしてございます。
この中での主な変更点でございますけれども、まず15ページでダイヤモンドの2つ目、家庭・地域と一体になった学校の活性化という部分でございますが、前回の部会におきまして、この中で「公立学校の学校選択制について」というくだり以下につきまして、「児童生徒数等を勘案した予算配分による学校改善方策」というふうな記述をしておったところでございますけれども、この部分につきましては部会でご意見をいただいたところでございまして、今回は「資源配分の在り方と、これによる学校改善方策に関するモデル事業を希望する教育委員会で実施することを含め」という形で表現を変更させていただいておるところでございます。
続きまして、16ページでございますけれども、16ページの上から3行目の「また」以下の数行でございますが、「自然の恩恵や食に関わる人々の様々な活動への理解を深めること等を」というくだりでございますが、この部分は、関係府省のご意見をいただく中で、農林水産省が中心になって行っている事業ということで新しく追加をさせていただいたところでございます。
それから、その次のダイヤモンドに青少年を有害環境から守るための取り組みの推進という部分がございますけれども、前回の部会でも、青少年を有害環境から守るということにつきましてはこの計画においてもっと積極的に盛り込む必要があるのではないかといったようなご意見をちょうだいしておったところでございます。今回、関係府省の意見も踏まえまして新たに、このダイヤモンドの中の3行目の後半以降、数行でございますけれども、「出会い系サイト事業者に対する規制や」から始まる部分につきまして記述を追加させていただいているところでございます。関係府省が連携してこのような有害環境対策を進めていこうという記述を追加したということでございます。
それから、少し飛ばせていただきますけれども、20ページをごらんいただければと思います。20ページは基本的方向の2ということで初等中等教育の部分でございまして、この中で、ダイヤモンドといたしまして学習指導要領の改訂と着実な実施という部分がございます。この中で、後半部分になりますけれども、前回は学習指導要領の実施のための円滑な諸条件の整備について検討中ということで具体的な記述をまだ入れてなかった部分でございますが、今回、「授業時数や指導内容を増加する新学習指導要領の円滑な実施を図るために、教職員定数の改善をはじめとする教職員配置、算数・数学、理科に係る先行実施のための補助教材の作成・配付などの教育を支える条件整備を着実に実施する」といった事柄。また、「特に」以下、小学校の外国語活動に関する記述、また中学校保健体育の武道必修化に伴う記述等々、今回、学習指導要領の改訂に伴いまして行う教育諸条件の整備につきまして記述を追加させていただいたところでございます。
それから、少し飛ばせていただきますけれども、23ページをごらんいただきたいと思います。23ページ、
の教員の資質の向上を図るとともに、一人一人の子どもに教員が向き合う環境をつくるという部分で、下のほうにございます教員が子ども一人一人に向き合う環境づくりの一番最後の行でございますが、「その際、教員に広く一般社会から教育に熱意と能力・適性を備えた人材の導入の促進を目指し」という記述をしてございます。前回は、この記述のうち「能力・適性を備えた」という部分の記述がございませんで、社会人を教員に迎えるということに関しまして種々ご意見を賜ったところでございますけれども、今回、前回の部会のご意見も踏まえまして、「能力・適性を備えた」という記述を追加させていただいているところでございます。
それから、26ページをごらんいただきたいと思います。
の幼児期における教育を推進するという部分でございます。その中で認定こども園の活用などというダイヤモンドがございますが、この中で今回新たに、「今回の計画期間中のできる限り早期に認定件数が2,000件以上になることを目指し」というくだりを追加させていただいてございます。こちらは認定こども園の普及を図っていくという上で具体的にこうした数値目標として盛り込むという観点から新たに追加をさせていただいた部分でございまして、前回はこの記述がなかった部分、今回新しくお示ししている部分でございます。
それから、少し飛ばせていただきますけれども、29ページをご覧いただければと思います。
大学等の国際化を推進するという部分でございますが、ダイヤモンドの留学生交流の推進という中でございます。この部分につきましては今回記述を追加している部分がございまして、3行目の「新たに2020年頃の実現を目途として」という部分を追加させていただきまして、「目途として「留学生30万人計画」を策定し、計画的に推進を図る。今後5年間においては、留学生数の大幅な増加を目指す」という部分を記述させていただいているところでございます。
それから、少し飛ばせていただきます。32ページをごらんいただきたいと思います。32ページ、基本的方向の4でございますけれども、ダイヤモンドの1番目、学校等の教育施設の耐震化等の安全・安心な施設環境の構築ということでございまして、前回も「倒壊又は崩壊の危険性の高い小中学校施設(約1万棟)について、優先的に耐震化を支援する」という記述をしておったわけでございますけれども、今回、その次に「地方公共団体等に対し、今回の計画期間中のできる限り早期にこれらの耐震化が図られるよう要請する」という文章を追加してございまして、この問題の緊急性・重大性にかんがみまして、地方公共団体にも特に要請を行いたいという趣旨を追加させていただいたところでございます。
それから、少し飛ばせていただきます。36ページでございますけれども、(4)特に重点的に取り組むべき事項でございます。この部分は、先ほどの(3)の中で述べた施策の中でもとりわけ以下の事項については重点的な取り組みが求められるという部分でございまして、基本的な修正は先ほど申し上げた70項目の部分と同様でございますので、ここの部分につきましても、説明は省略をさせていただければと思っております。
それから、最後に第4章でございます。40ページでございますが、「施策の総合的かつ計画的な推進のために必要な事項」という部分でございまして、このうちの
、教育に対する財政措置の効率的かつ効果的な運用という部分につきまして、新規で追加をさせていただいているところでございます。この部分でございますけれども、まず「改正教育基本法第16条第4項には、国及び地方公共団体は、教育が円滑かつ継続的に実施されるよう、必要な財政上の措置を講じなければならない旨規定されている」ということ。また、我が国の教育に対する公財政支出の状況を見ますと、全体のおよそ2割強を国が、8割弱を地方が占めるという構造になっているということを述べた上で、「我が国の教育の振興を図っていくためには、国と地方公共団体が、それぞれの役割を踏まえ〜施策の推進について必要な財政上の措置を講じていく必要がある」ということを述べてございます。
しかしながら一方で、現在、国の財政状況というものが大変厳しい状況にあること、そのことを踏まえて、「これまでの歳出改革等の改革努力を継続する必要がある。その際、限られた予算を最大限有効に活用する観点から、施策の選択と集中的実施、コスト縮減、効果的な実施に努める必要がある」ということを述べてございます。
その上で、あわせて、前段で述べましたとおり、教育の振興というものを図っていくためには地方公共団体の取り組みが不可欠であるわけでございまして、地方公共団体におきましても、その自覚のもとに、それぞれ実情を踏まえて、その地域における教育の振興に取り組まれることを期待したいということを盛り込んでございます。
またさらに、「企業や個人等からの寄附金、共同研究費等民間からの資金の活用」といったものなど、こうした教育機関の自助努力を後押しするような税制上の措置の活用といったものについても、条件整備、環境整備を進める必要があるということを述べているところでございます。
これ以降につきましては、特段大きな変更はございません。
以上、申し上げました点が、前回からの大きな変更点ということになってございます。先ほど局長のほうからも申し上げましたとおり、まだ政府部内での調整というものが完全に終わっていないという状況にあるわけでございまして、本日いただいたご意見も踏まえてまたさらに調整を行っていく必要があると考えておるところでございますので、どうぞ本日、よろしくご審議いただければと思います。よろしくお願いいたします。
【三村部会長】
ありがとうございました。
あと1時間半ありますが、きょうは、19人の委員、私を含めて20人ですが、最後ですので、部会長としましては、1人5分間ずつ、全員からご意見をいただきたいと、このように思います。学校と同じように指名させていただきますので、最初に吉野委員から順番でということで、よろしく。
【吉野委員】
最初で恐縮でございますけれども、細かいところと大きいところとを含めて何点か、4分か3分で。
まず、8ページのところの1行目でございますけれども、「一人一人の子どもに教職員が向き合う」、ここに一言、「質の高い教職員が」という言葉をもし可能であれば入れていただければと。後のほうで質とか人材という言葉はあったんですが、ここだけ入っていませんので、お願いいたします。
それから、15ページの今後のところでございますけれども、これから、さまざまに、アウトカムといいますか、成果を見ていくということになると思いますが、大きな点としましては、どういう形で量的、あるいは質的な成果をそれぞれの項目に関して見ていくかということは、ぜひ考えておいていただければというふうに思います。その指標がわかるようなものを考えておいていただけませんと、後でまた困るのではないかと思います。
それから、20ページのところでございますが、施策と書いてある1番目のダイヤモンド、これも感想でございますけれども、2行目のところで外国語の教育、それから十分な授業時間数の確保、これは必要だと思いますが、よく海外と比較する場合に、アメリカとか、イギリスとか、英語国民は英語の時間がないわけですから、同じ土俵で時間数を比べるということは危険であると思います。つまり、母国語を英語としない日本人というのはその分余計に国際社会の中では勉強しなくてはいけないんだと思います。それが私の自論でございます。
それから、29ページのところでございますが、さまざまなところに留学生をたくさん呼ぼうというところで、29ページの下から6行目か7行目のところに「留学生30万人計画」と、こういうふうに非常にいいことが書かれていると思うんですが、最近起こっていますことは、日本から海外の大学院に留学する学生の数が極端に減っています。例えば中国人はロンドンに5万人いると言われています。あちらの国は、外貨がたまっていますから、その金でがんがん海外の大学で勉強する資金を提供しております。そういう中で、海外から来ていただくと同時に、日本の優秀な大学院生に海外で勉強してもらう、そういうところも、私は必要ではないかと。
以上でございます。
【三村部会長】
ありがとうございました。5分以内にやっていただいて、ありがとうございます。
次は、森委員、よろしくお願いします。
【森委員】
基本的には大変よく仕上がってきたんじゃないかと思っていますので、これからいろいろ各省を相手に大変なことと思いますけれども、エールを送りたいと思いますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
ただ、地域の実情に応じていろんな個性ある政策をしなければならないということはあちこちにきちんと書いてあるとは思うんですけれども、例えば2ページ目の今後の課題のところで、私はどうしても、今の教育議論を聞いていると、大都市の問題を中心に語られているような気がしてしようがないわけです、地方都市から見ると。例えば、地域社会の崩壊とか、地域に開かれた学校づくりといったようなことが出ているときに、我が長岡の実情を見たときに、それはまだきちんと生きている、まだ地域住民が自分の学校を宝物のようにして守り立てるというふうな気風が十分あると思うのです。だから、全体、書かれていることがどうしても大都市の現状を中心に書かれているような気がしてしようがないんです。ですから、今からそんなことを直せるかどうかわかりませんけれども、例えば今後の10年間の展望を予想するような部分に、大都市を中心に地域の教育力の低下等、コミュニティの崩壊と言ってもいいんですけど、そういう問題が起きていて、何もしないとそれがだんだん地方に拡大するおそれがあるというような認識を一つ入れていただけるといいなと思うんです。そうすると、後で地域の実情に応じて市町村がきちんとやれと書いてあることが非常に生きてくるような気がしますので、ぜひご検討いただきたいなと思います。
それから40ページのところも、これ以上はなかなか都道府県と市町村の関係に踏み込めないと思うのでこれでいいかなと思いますが、教育投資の観点ですね。市町村が何か、常に国や県におねだりをして、あれくれ、これくれということを変えるという意味でも、教育投資全体、国全体の投資ということを見たときに国の投資と県の投資と市町村の投資というのがあって、創意工夫すると市町村の投資がふえて日本全体の教育投資というのが豊かになるというような観点のような、それ以上はお任せしますけれども、そういう地方の創意工夫によって特に初等中等教育の教育投資がふえるというような意味合いをどこかに入れていただけるとありがたい。それは、むしろ市町村を大人に扱っていただきたいと、こういう意味でありますけれども、そんなことを感じました。
以上です。
【三村部会長】
ありがとうございました。
無藤委員、よろしくお願いします。
【無藤委員】
2点ほどですけれども、1つは、20ページに指導要領の改訂の着実な実施というところがありますけれども、第2パラグラフのところで「教職員定数の改善をはじめとする教職員配置」というところを書いていただいていて、定数改善というのは非常に困難なことなのかもしれませんけれども、いずれにしても教職員の人員や配置の問題というものを何とかこの中に盛り込み続けていただければと、非常に重要なポイントであるというふうに思っております。
第2点は26ページの幼児教育のところなんですけれども、これも幼児教育にとって最も重要な課題を挙げていただいたと思いますが、最初の認定こども園云々というところですけれど、そこに、認定こども園を2,000件以上ということと、3歳児ということが出ております。関係省庁とのいろいろな折衝というんでしょうか、そういう中でなかなか難しいのかもしれないとは思いますけれども、特に2,000件というようなことで具体的に書くとなると、かなり財政補助がないと相当大変なことではないかと思います。ただ、それはなかなか書くことが難しいのかなあと推察はしているんですけど、その辺で、普及啓発程度では無理だと思いますので、運用改善などでできる限り踏み込んでいただければというふうに思っています。
それから3歳児については、基本的に幼稚園が3歳以上ともちろん学校教育法には書いてあるわけですけれども、それがどれほど現在の日本の状況の中で、また全国的に必要不可欠かということ自体がまだ十分合意されてないかなあという気はしています。そういう意味では、普及啓発とともに、そういった3歳児の幼児教育の現状とか、また国民のニーズとか、あるいは客観的な検証によって、ほんとうにそれが意味を持つのか、持たないのかということまでこれからの5年のところである程度調べていかないと、どこまで普及啓発からさらにその先に踏み込むか、要するに5年後の後ということの基礎が出てこないと思いますので、その辺、何か書けないかなあというふうに希望しています。
以上です。
【三村部会長】
ありがとうございました。
宮
委員、お願いします。
【宮
委員】
ほんとうによく整理をされていまして、大変読みやすくなったなという印象を持ちました。そこで、ちょっと気になっていることとかかわらせて2点だけ申し上げます。
19ページのところに「学び直し」の機会の提供と学習成果を社会で生かすための仕組みづくりということで整理をしてある部分とのかかわりなんですが、特に、中学から高校、高校から大学へ通学したあたりでドロップアウトしている子どもたちがかなり多い現実があります。その子どもたちというか、大人も含めてですが、かなり難しい問題をここのところで起こしている人たちがいるんですね。この人たちをどんな形で救っていけばいいのかというのが、非常に気になっているところなんです。学校教育の中で特に今回は特別なニーズを持つ子どもたちへの支援策というのを具体的にこの中にも書き込んでいただいたんですが、社会に出る段階での対応の仕組み、移行の時期といったようなことについて何か整備ができないだろうかということが気になっているんです。どんな形でここに書けばいいのかというのは非常に難しいんですが、何らかの形でそうした人たちの支援策ができればいいなと思っております。これは14ページの基本的方向の4番目とかかわることかなというふうに思っております。
2点目は、吉野委員がおっしゃったことともかかわって、私も気になっていたことなんですが、29ページに留学生の交流の推進というのがあります。これは、わざわざ7ページに「国内外の優れた学生等が相互に行き交う国際的な大学等を実現する」というふうにお書きいただいておりますので、特に私の勤務する大学でも認定評価の際にこの規模の大学としては海外への留学生が少な過ぎるというような指摘を受けたりしているので、今、大学挙げて課題にしているところなんですが、このあたりの仕組みをより積極的に進めていく必要性があるのではないかなというふうに思いました。
以上です。
【三村部会長】
ありがとうございました。
中村委員、よろしくお願いします。
【中村(正)委員】
前回議論になりました24ページの学校現場への外部人材の活用については、こういう表現に直していただいて、これで問題ないのかなと思います。
それから、16ページの青少年を有害環境から守るための取り組みですけれども、これこそまさに各省庁間でのやり取りが大変だろうと思いますが、ここにお書きいただいている線よりも下がらないように、最終的にもお願いしたいということです。
それから最後に、41ページの
のところですけれども、ちょうど真ん中辺に「しかしながら、現在、国の財政状況は大変厳しい状況にあり」と。これはまさにおっしゃるとおりなんですけれども、それに引き続いて、「あわせて」以下、「地方公共団体の取り組みが不可欠である」。これもおっしゃるとおりなんですけれども、文章を読んでいると、国は厳しいけれども、地方はどうぞおやりくださいみたいな感じで、もう少し地方のこともおもんぱかった表現をとれないのかなという感じがします。閣議決定ですから、地方は地方でという立場には立てないんだろうと思いますね。地方財政の仕組みから、教育制度から、これは決まっておりますから、その点でご工夫をいただければなというふうに思います。
以上です。
【三村部会長】
わかりました。
中込委員、よろしくお願いします。
【中込委員】
中村委員と同じように、やはり青少年の有害環境ということはとても大事な問題だろうと思うんですね。例えば、今、インターネットカフェなんかに行けば、小学生から中学生まで、だれでもできるんですね。クリックすればすぐいろんな有害環境に飛んでしまうので、私、この文章を書いていただいたのは非常に喜んでいるわけでございますが、最後のところの「推進する」という言葉がやや不満でございまして、「実施する」ぐらいの強い省庁間の協調をいただければ。今の子どもたち、ほんとうに早いですよ。ネットカフェで全部見れますから。そういう人たちに例えば、この間も申し上げましたけど、東京は7月からたばこを買うのに、タスポですか、あれで買わないと自動販売機で買えないと同じような、何かそういう根本的な仕組みを考え直されたほうが、私はよろしいんではないかと思います。
それから、22ページでございますが、働くということについてでございますが、働くことの美しさというのをしっかりということで、「小学校段階からのキャリア教育を推進」とありますが、私は推進という言葉はどういう意味かわかりませんが、むしろ「実施する」というような、もっと強い言葉に変えていただけたらなあと思います。大人たちがどんな仕事をしているのか、どんな働き方をしているのかというのは、小さいうちから身につけさせたほうが、私はよろしいのではないかと思います。
最後にもう1点でございますが、行ったり来たりで、申しわけございません。大学の研究のことでございますが、何か、先端的技術とか、日本は当然、技術立国でございますので、非常に先端的な技術の研究に対してうんとお金を使うことも大切でございますが、それ以外に、一見地味で、あまりいい表現ではございませんが、金銭的価値を生むのか、生まないのかわからない研究をやられている学者の先生方もたくさんいらっしゃるわけなので、そういう方たちにも、もっと安心して研究に打ち込めるような環境整備というものを、先端技術だけじゃなくて、基礎的なそういう研究にも投入をしていただけるようなことを私は求めたいと思います。
以上でございます。
【三村部会長】
ありがとうございます。
角田委員、お願いします。
【角田委員】
ありがとうございます。最初に、全般的なといいましょうか、スタンスの問題を一つ。
先ほど局長からお話がありまして、この答申が閣議決定をされるということで理解をしてほしいということでございますが、私も当然、それは大事なことだろうなというふうに思いながら、やはり中央教育審議会としてのオートノミーといいましょうか、自律性というものがあるわけですので、これについてはきちっと表出をしていただきたいと思います。そのことが世間の方々が中教審はこういうふうに考えているんだということをきちんと認識するもとになるのではないかと思いますので、ぜひそのスタンスは守っていただきたいと思っております。
さて、各論の部分でございますけれども、最初に8ページと13ページのところなんですが、これを読んでいると何となく、目指すべき教育投資の方向として条件整備をするということがきちんと書かれている点、これはとってもいいことだと思いながら、何か、この条件整備をすることによって優秀な人材をつくっていくんだとか、あるいは13ページのところですと、世界のトップクラスの学力水準と。これは当然ねらっていかなきゃいけないところではあると思うんだけれども、やっぱり中央教育審議会としては、そういう部分をねらいながら全体の底上げを図り、そして、書いてはあるんですが、学力の低い層の底上げというふうな、この辺のところのバランスというんでしょうか。競争社会になっていくから、だから勝てる人間を育てていかなきゃいけないんだという論理構成だけで言ってはないと思いながら、その辺のところの若干の危惧はあるというふうな感じがしますので、具体的にどう直せということではないんですけれども、一つそんなことは感じました。
それから、15ページのところでございますけれども、家庭・地域と一体になった学校の活性化ということについては、前回で私は学校の選択制の問題とバウチャーのことについて指摘をし、文章としては直っていると思うんですが、「地域の実情に応じた普及を図る」、ここも何となくニュアンスとして、つまり学校の選択制ということの普及を図るというふうに読めないこともない。この辺のところは、私の読み取り方が悪いのかもしれませんけれども、中教審としては、学校選択制ということをどんどん進めていくんだというような考え方なのか、そういうことはそれぞれの地域の実情で考えていけばいいんだということのスタンスをとるのかということは、やっぱりはっきりしていかなきゃいけないと思います。私自身としては、地域の教育力というふうなことを考えたならば、やっぱり地域の子どもを地域の学校で育てるという考え方は少なくとも義務教育の小学校段階ではしっかりとして、その上で、中学校ブロックで工夫をするとか、さまざまな工夫は地域が行うというふうな、そういうニュアンスにちゃんと受けとめられるような表現になっていただければありがたいというふうに思います。
もう1点、最後に、20ページのところで条件整備がきちんと出されている、教職員定数の問題などが指摘されていて、ぜひこの辺の条件整備ということを、大変厳しい状況ではあると思いますけれども、よろしくお願いをしたいと思います。
以上です。
【三村部会長】
ありがとうございます。
次は、小嶋委員、よろしくお願いします。
【小嶋委員】
私からは、幼稚園と保育園の問題については書いていただいてよかったなというふうに思っています。この方針で、まだこれは総論的なところなものですから、各論、それから相手の厚労省との話し合いにもなるかもしれませんが、お互いの立場にこだわらずに、サービスを受ける子どもたち、地域の状況に合うような柔軟な姿勢でひとつ臨んでもらいたいなというふうに思います。特に、「養成段階における幼稚園教諭免許と保育士資格の取得の促進はもとより、現職者においてもそれらの併有を促す」、ぜひこの辺はやっていただきたいというふうに思います。
それで、先ほど3歳児の話がありましたけれども、これは幼児教育という対象にはならないんですよ、3歳児までは。これはまさに保育でありまして、実は私のところで今度、中山間地にある小学校の空き教室を使って、わりと近いところに実は市の保育園があったんですが、その保育園が老朽化しまして、建てかえしなきゃいけない。しかし、建てかえするには、子どもも少な過ぎるし、もったいないということで、その小学校の空き教室に保育園を移転することにしたんです。だから、学校施設に保育施設ができるんです。そこでは、放課後児童教室というんですか、それを一緒にやろうということにしまして、地域の人たちは非常にそれに対して期待を持っておりますけれども、現場では、保育も、幼児教育も、いわゆる保育園、小学校、学校施設の垣根を越えてどんどんやってしまうわけですので、これからもひとつ、幼児教育にこだわらず、保育にこだわらず、子どもがいかに健全に育つ状況をお互いにつくるかということに力点を置いてやっていってもらいたいと。これはこれからの課題だと思います。
それと、今、最後までさらっと読んでいたんですが、我々、ここに2人、地方団体の関係者がいるんですが、地方分権という言葉、地方に対する期待ということがたくさん出てきます。そのわりには教育における地方と国との役割分担の話があまり出てきてないという感じがしてしようがないんです。我々としては、例えば教職員定数の問題なんかも、学校は今40人学級ですね。これもほんとうは国が決めるべきではないんじゃないかと、地方の実情に合わせて我々で決めさせてほしいというのが、実はあるんですよ。そういうことをもう少し、これから私もこの場で意見を言っていかなきゃいけないと思うんですが、この場で地方分権とか地方の役割ということを言われているのならば、地方にはこういうことで国はもう口を挟まないとか、役割をきちっと区別するんだということをもっとはっきり今後打ち出すようにしてもらいたいし、我々、これからそういう方針で物を言っていかなきゃいけないということを感じました。しかし、流れとしては、今現在はこういう流れであるんだろうと思いました。
以上です。
【三村部会長】
ありがとうございました。
木村委員、お願いします。
【木村委員】
たしか懇談会の席上だったかと思いますが、この70項目の事項が出されましたときに、懇談会では、総花的過ぎる、この中から重点事項をたたき出して、それについて主に記述すべきだというご意見が出ましたが、私はそれに反対いたしました。どのダイヤモンド印を見ても非常に重要な事項であるというのが反対の理由でありまして、事務局に、何とかそれを中心にして、サマリーといいますか、このようなレポートをつくるようにとお願いしました。それが見事にできているのではないかと思います。事務局の大変なご努力に、感謝を申し上げたいと思います。
それで、3点意見を申し上げたいと思います。まず、高等教育についてです。
社会の信頼に応える学士課程教育等を実現する、
世界最高水準の云々、それから大学等の国際化を推進すると並んでいます。中教審の答申で大学の役割を規定しましたので、自分たちの大学はどの機能を追求すべきかということでかなり各大学とも迷っているのではないかと思います。そういうことからすると、これは順不同で並べてありますので、この書類はこれでいいんですが、これが外に出て大学の方が読んだときに、一体自分たちはどうすればいいんだというのがわかりにくいのではないかと思いますので、将来、パンフレットをつくることがありましたら、その辺をご考慮いただきたいというのが1つであります。
それから、細かい点になりますが、初中教育で23ページの
、教員の質の向上を図るとともに云々のところの下の施策のダイヤモンドの2番目、教員が子ども一人一人に向き合う環境づくりというところの記述であります。これについては私がかねてから申し上げていることが大体入っていると思いますが、もっと鮮明に、教員、それからカウンセラー、あるいは弁護士等の専門家、事務職員、その他のサポーティングスタッフですね。そういうふうな書き分けをしていただくとよろしいかと思います。諸外国、先進国の教育システムに比べますと、日本の場合には、先生が何でもやってしまう、やらなきゃいけないということになっていますので、その辺を少し切り分けたほうがいいのではないかというのが第2点であります。
それからもう1つ、留学生のことであります。29ページでありますが、平成15年の留学生に関する答申、これはかなりよくできていると思いますが、その中で我々が時に主張したのは、若い時代の留学です。高校生留学ということを相当強調しています。最後から2行目の「日本人学生の海外留学・体験のための取り組みを推進する」ということで、読み方によっては高校生留学も入っているのかもしれませんが、その前の方を併せて読むと、やはりこれは大学に対することですね。若い時代の留学ということを今回の30万人計画に関して、留学生特別部会では強調しようと思っていますので、その辺も入れていただくとよろしいかと思います。
以上でございます。
【三村部会長】
ありがとうございました。
よろしくお願いします。
【井上委員】
私は前回、特に教育投資について発言させていただきましたが、その際に申し上げましたのは、総論の教育立国を実現するために改正教育基本法の理念をいかに実現するか、その具体的な施策についてはこの部会で1年ほど議論をしてきて、そういうものが円滑に実施できるような教育投資というものを強調すべきだということを申し上げましたが、7ページから8ページの教育投資の記述については、従来の意見を要領よく、要点を落とさずに必要な事項は記載してあるというように思います。各省折衝ということを考えるとこれ以上の記述はなかなか難航するのではないかと思いますので、こういう内容を今後もぜひ維持するような方針で各省折衝を乗り越えていただきたいということをお願いしておきたいと思います。
それから、特に、3月28日に新しい学習指導要領が告示されまして、これからその条件整備というのが非常に重要なことになってくるわけでございまして、そういう点で、20ページの学習指導要領の改訂と着実な実施のところに、授業時数や指導内容を増加するという新しい学習指導要領の円滑な実施を図るための条件整備、これは必須の要件でございますので、こういう点は、23ページの一番下の教員が子ども一人一人に向き合う環境づくり、これとあわせて、これをぜひ実現するような努力を今後5年間にしていただきたいと思っているわけでございます。
それともう1点は、教員養成の絡みでございますが、24ページの教員養成・研修等の推進のところで、上から2つ目のポツに「実践的な指導力を備えた新人教員を養成するとともに」というのがございますが、それとの関連で、そのダイヤモンドの一番最後の行で「また、初任者研修をはじめとする教育委員会の行う教職員研修の充実に向けた取り組みを促す」と書いてありますが、新人教員の実践的な指導力を高めるというところでは初任者研修が非常に重要な役割を果たしていると思うんですが、それが必ずしも効果的な運用がなされていないんじゃないかというところもあります。そこのところは「初任者研修の効果的運用をはじめとする教育委員会の行う教職員研修の充実に向けた取り組み」としたほうが、実践的な指導力を備えた新人教員養成とともに、初任者研修、1年間で実践的な指導力を備えた教員にしていくということが明確になるんじゃないかと、このように思っています。
以上です。
【三村部会長】
ありがとうございました。
次に、梅田委員、よろしくお願いします。
【梅田委員】
15ページの地域ぐるみで学校を支援し子どもたちをはぐくむ活動の推進というところになります。そこに学校支援地域本部と書いてありますが、このことについて少しお聞きしたいと思います。実は、一、二カ月さかのぼると思いますが、新聞等でこのことについて報道され、その内容からは、これを設置するに当たって、PTAは学校支援地域本部に吸収され、要らなくなるというようなニュアンスが感じられたわけです。それについてじわじわと、この年度変わりに入りましてPTA会員や新しい委員、役員の方々から私どもに問い合わせがございまして、「PTAはなくなるんですか」というような不安そうな話が少しずつ来ています。もしそういうことじゃないというのであれば、私は信じておりますが、しっかりと説明を広く行っていただきたいと思っています。具体的な数字も出て、実際少し混乱が起きていますので、ぜひお願いしたいと思います。
それからもう1点、下の項目の家庭・地域と一体になった学校の活性化ですが、このところは前回より文言の修正がなされたということでありますが、「学校選択制」、私、これは非常に疑問に感じています。どう見ても、これは学校選択制を「地域の実情に応じて普及を図っていく」というふうにしか読み取れません。学校選択制は、どう考えてみても、一部の学校に入学希望者が偏ります。となりますと、学校間に色々な差が出て学校間格差につながり、義務教育そのものが崩壊していくことになりはしないかと、非常に心配であります。
それともう1つ、この選択制を行いますと、学校と地域の関係が希薄になり、地域の保護者同士や子ども同士の交流も低下し、学校・家庭・地域の連携・協力がむつかしくなるだろうと思います。ですから、このタイトルにありますように、家庭・地域と一体になった学校の活性化というのは非常に困難になってくるんじゃないかなと思います。このことは、他の面から、例えば地域防犯とか地域防災を考えてみても、自分はどこの地域なのかということになりますと非常に重大な支障が出てくるんじゃないかなと、非常に心配であります。大体、地域というものは、我々が生活していくための基本的で、大切なところであります。基盤であります。ですから、地域がおかしくなっていくというような施策は大変疑問に思います。失礼な言い方かもしれませんが、東京のような大都会の一部はどうかしれませんが、地方の多くの地域は崩壊などしていません、昔とは違うかもしれませんが、現状は精いっぱい頑張っています。だから、学校選択制というのは、私は大いに疑問だと思います。
また、失礼な言い方になるかもしれませんが、中教審で学校選択制を進めて行こうとすることは、果たしていいのかなと思います。むしろ地域と一体となった学校の活性化を行おうとするのであれば、例えば農業体験、これが非常にいいかなと思います。なぜかといいますと、これは地域の支援なくしてできないわけです。そういう支援の中で、地域の方々との交流や、子ども同士、互いに協力する中で人間関係など、色々なことを学ぶことができます。また、自然の複雑さといいますか、例えばお米をつくるにしても、虫も来たりしてその過程でいろんなことが学べるわけです。ですから、農業体験は非常にいいことであると思います。このほうがかえって地域と一体になった学校の活性化につながるだろうと思います。
このようなことから、この学校選択制というのは、私は非常に疑問に思います。よろしくお願いします。
ありがとうございました。
【三村部会長】
今の件、先にPTAとの関係、ちょっとお答えいただけますか。
【加茂川生涯学習政策局長】
質問がございました学校支援地域本部とPTAのあり方について、これは全く別物でありまして、20年度の予算で全国1,800カ所に学校支援地域本部という制度・仕組みができるように予算措置をして振興しようとしていますが、そのこととPTAのあり方は全く関係ありません。多くの場合は、既存にPTAの組織があって、この学校支援地域本部に協力してもらえる、または中に入ってコアのメンバーになっていただける社会教育団体の一つがPTAだと思っております。たまたま梅田委員がおっしゃられた学校の例、ニュースになりましたけれども、そこは、PTAという組織のありようについて独自のお考えをなさって、地区の団体に入らない。しかし、まとまりとしては残ってこの学校支援地域本部の一機能を担うということでありますから、一つの工夫としてはあると思いますが、私たちが想定している学校支援地域本部がPTAのあり方に影響があるというものではなくて、全く別物です。PTAのあり方は、別の観点からそれぞれの学校で、団体でご判断いただけるべきものだと思っております。
【三村部会長】
学校選択制については、この場で議論したことはないんですね、実を言うと。各部会では、これは議論されているんですか。教育再生会議では明らかに議論され、一つの提案がなされているわけですけれども、これは各部会では議論してあるんですか。
【前川大臣官房審議官】
おっしゃるとおり、これまで中教審で正面から学校選択制についてご議論いただいたということは、部会レベルでも、その下のレベルでも、ございませんです。
【三村部会長】
これ、ちょっと宿題として、今回の書き方は中教審で全体を議論した中身を書くというのが原則だと思うので、私個人的にはどんどん検討したらいいじゃないかと思いますけれども、中教審としての答申の出し方としては、したがって宿題として残すということになるんじゃないでしょうかね。もう少し考えさせていただいて、後ほどやらせていただきます。
次に、衞藤委員、お願いします。
【衞藤委員】
これまでの1年余りの議論を踏まえまして、きめ細かで、かつめり張りのきいた答申案がまとまりつつあるように感じます。それを通して読んだ上で、現時点で2点ほど申し上げたいと思います。
1つは、16ページの家庭の教育力の向上を図るという観点でありまして、これは、その隣の17ページ、それから26ページとも関連することでございますが、特に子育てに関する力を親につけていくというような観点で言いますと、乳幼児期、それから小学校低学年ぐらいの年代というのが大変重要になってまいります。としますと、例えば、厚生労働省の関係でありますけれども、市町村の乳幼児健康診査については、ここ20年ほどはもう既に、健康の異常なり疾病の発見というよりは、育児不安の解消であるとか子育て支援という要素が非常に強くなってきておりまして、そういったさまざまな取り組みなども家庭教育に関する総合的な支援ということの一つになってくるかと思います。そういった点とも総合した政府としての連携というようなことが見えるようになると、そういった情報が整理されていて、どこにどういう情報があるのかわかる、例えばそういったことが地域レベルでもわかるというようなことも必要だろうと思います。
2点目は、14ページ、それから32ページに関係しますけれども、子どもたちの安全・安心を確保するということに関することでございまして、これはセーフティーに関することでございますが、特に14ページの記述は、災害であるとか、あるいは犯罪の防止というような観点にやや限定されているように感ずるんですけれども、子どもたちの安全・安心の確保といいますと、例えば事故の防止ですね。交通環境を確保するとか、あるいは施設内での事故防止というような観点も当然入ってくるかと思います。さらには、自殺、自傷行為の防止というような、そういったようなことも視野に入れたことが、教育環境の整備という観点でも考えられる必要があるかというふうに思います。
以上でございます。
【三村部会長】
ありがとうございました。
大島委員、よろしくお願いします。
【大島委員】
全体的なことですが、生涯学習の理念が教育基本法の中にきちんと明記されたというところに関してまず1点申し上げます。教育基本法の改正は、今の子どもたちが健やかな状態でないということを憂いて、将来を担う日本の子どもたちをどうにかしないといけない、そういう思いが中心にあるのは間違いないと思うんですけれども、「少子高齢化社会」の高齢化のほうも、生涯学習という理念で考えますと忘れてはならないと思います。子どもたちに力をつけると同時に、大量の熟年世代が活力を維持して元気で学び直しながら、あるいは新たな世界を、活動の場を見つけて何かをやっていくということは、これからの日本の社会にとてもう一方のとっても大事な教育の課題だと思うんですね。ですから、力点は学校教育とか子どもたちのこと、青少年、若年者にあるかもしれませんが、もう一方、そういった熟年者の活力の維持、あるいはその知識や技術や経験をいかに社会還元していくかということがもう少しニュアンスとして出てきたらいいなというのが、全体的なことの1点でございます。
各論で、子どもたちを社会総ぐるみで育てていこうということに関して2点申し上げます。1点は、学校を地域が支援していく体制については今お話があったとおりですが、そうしたときに、私の社会教育の経験で申しますと、地域からは学校に一生懸命ラブコールを送るんだけれども、学校のほうが抵抗感があるのか、壁をつくってしまう。ですから、教員養成や、研修、そこのところに、教師とか、保育士とか、そういった人たちが地域との連携の視点を持つというか、地域との協働ということにもう少し目を向けるための内容を取り込んでいけないかなと、常日ごろから思っております。社会教育的な発想を持っていただけるような養成とか研修ですね。それが1点。
それからもう1つは、いろんな体験の場、活動の場を子どもたちに用意する、これはとても大事なことだと思います。これまでも居場所をつくったり、遊び場をつくったり、体験の場をつくったりしているんですが、やっている中身が問題だと思います。場・空間はつくっているけれども、そこで何をするかというプログラムの中身がとても重要だと思います。それを見守っている人たちが共通の目指すべき子ども像という認識を持っていないために、時間や労力は使っても、成果があまりみえない、どこを向いて活動しているのかと疑問に思うことがございますので、目指すべき子ども像を共有する、共通認識をした上でプログラムの内容・方法を吟味していくということ——何のための体験かということですね。そういうことをきちっと入れる必要があると思っているところでございます。
以上でございます。
【三村部会長】
ありがとうございました。
じゃあ、岡島委員、よろしくお願いします。
【岡島委員】
私はこの10年ぐらい、日本の子は何となく元気がなくなっているんじゃないかなと考えています。体力不足は明らかにデータ等出ていますけれども、情緒不安定とか、感性がちょっと鈍くなっているんじゃないかなとも思います。よその国の子と比べてそう感じていたものですので、今回、環境教育とか、自然体験などの体験活動などがきちんと明記されたのは、大変ありがたいと思っております。
それからもう1点、全体的には、文章が非常にいいですね。役所のこういう文書は大体、「かんがみ」とか、「ものである」とか、こけおどかしのような文章が並んでいることが多いんですけれども、この文章は非常によくわかりやすくていいんじゃないかと思います。ぜひこういう形で続けていただければと思います。
その上で3点ほど感じたことを短く申し上げます。青少年を有害環境から守ると、16ページにありますけれども、私は、有害環境もそうなんですけれども、問題は過度な利用なんですね。これは世界中の子どもたちの共通している現象ですけど、携帯があれば部屋に入ったまま出なくていいというような状況に陥っている状況がかなりあって、日本でもそうだと思うんですが、メディアリテラシーというか、そういうところも多少触れてほしい。例えば青少年を有害環境から守るための取り組みの推進の最後のほうに、有害情報に巻き込まれないよう、みんなで頑張ると書いてあるんですけれども、この「巻き込まれないよう」をさらに、例えば、上に書いてあるような各種メディアに対して、過度な利用にならないよう、情報モラル教育、メディアリテラシーのようなこともちょっと含めておいたほうがいいかなという感じがいたします。有害だけではなく、過度利用というのもかなり大きな課題ではないでしょうか。
2つ目は、最近、私、新聞記者から大学でも教えるようになったんですけど、若い研究者とか、若いNPO・NGOの人たちの間に、ディベートができないという人がかなり多くて、けんかになるんですね。10のことで9つまで一緒であっても、1つのことで議論になると、残った9つまでけんかになってしまうみたいな雰囲気がありまして、非常に心配しているんですけれども、そういう意味では、13ページや20ページあたりにいろいろな力が書いてありますね。学校では13ページなんかでもありましたけど、思考力・判断力・表現力、こういったものをいろいろやる中に、対話力というか、ここには入らないかもしれませんが、ディベートのようなことを、きちっと人と話をする力みたいなところが非常に欠けているような気がしますので、そんなのが一言ぐらいどこかに入らないかなという気がします。
最後にもう1点ですが、これは大島先生もおっしゃったことですけれども、学校の先生のOBの方ですね。私どももNGO活動でたくさんお手伝いいただいているんですけれども、学校の先生のOBの、活用と言うと言葉が悪いんでしょうけれども、ボランティア的なこと。もしくは、学校の先生だけじゃなくて、今大島先生がおっしゃったように、60過ぎて、まだ力のある方、そういう方が今たくさん出てきていると思うんです。そして、例えば、前にもここで申し上げましたけど、江戸時代の寺子屋も、リタイアしたお侍さんとか、お坊さんとか、いろんな方がボランティアでただで教えている率がかなり高かったと思うんですけれども、そのように社会のシステムとしてOBの方が教育に参加できないかと思います。そのためには、何らかの制度といいますか、システムというか、非常勤講師なり、お金なり、ボランティアの資格なりそういう社会的なシステムを整備したい。心の中ではちょっと参加したいなと思っても、何となく自分で手を挙げて入りにくいというような場合もあろうかと思うので、そういうものを全国どなたでも、参加したいと手を挙げた場合には、参加しやすいような、そういうような社会システムをこれから検討していくべきではないかと思います。それはどこに入るかわかりませんけれども、その3点をちょっと感じたので、申し上げました。施策のほうで生かしていただければと思いますけど、よろしくお願いします。
【三村部会長】
ありがとうございました。
小川委員、よろしくお願いします。
【小川委員】
3点ほどあります。
1つは、先ほど意見がありました15ページの学校選択とバウチャーにかかわることですけれども、確かに中教審では公立学校の学校選択制についての議論はこれまでなかったかと思います。ただ、実際にもう自治体レベルでは10パーセント程度取り組んでいますし、また、教育再生会議や規制改革会議等々でも学校選択制については取り上げていて、内閣の一つの意向でもあるわけですので、今回の基本計画の中で学校選択制について全く言及しないという訳にはいかないと思いますが、ただ、基本計画の中で「普及を図る」という表現の仕方というのは確かにこれまで議論してこなかった経緯を考えると一つ踏み込んだ表現の仕方ではないのかなというふうに思いますので、例えば、「普及を図る」というふうな表現ではなくて、「公立学校の学校選択制について地域の実情に応じた取り組みができるようにする」というふうな表現であれば問題はないのではないかなというふうに感じております。それが1つ。
次に、前回話したバウチャー的な学校選択制にかかわって、児童生徒数に応じた予算配分をするというふうな表現の仕方は今回削除されて、それにかわって資源配分のあり方というふうな形で入ってきているんですが、この資源配分のあり方というのをただ単に児童生徒数に応じた予算配分を行なうバウチャー的に対する批判をかわすために資源配分のあり方というように変えただけであれば問題だと思います。むしろ、学校選択制によって例えば児童生徒数が集まらないということで、いろんな問題というか、負荷を負った学校に対する厚い支援をしていくという、そういうふうなことも含めた学校選択制に伴う資源配分のあり方の研究・実験というふうなことであればいいのかなというか、そういうふうな意味も含めてこの資源配分のあり方というふうな文言を理解するという趣旨で、書いていただければと考えます。
2つ目は、これは、中身というよりも、文科省に頑張ってほしいということなんですけれども、今回の財務省・各省折衝の中でこの案がつくられたということで一番心配したことは、教職員定数について、いわゆる「骨太2007」のように定数の適正化というふうな表現に変えられるのではないかということを実は一番危惧していました。今日の案文を見ますと、そういうことではなくて、しっかりと必要な教職員定数を措置するというふうに書かれておりますので、これは「骨太2007」のような定数の適正化を図るというふうな方向に変えないように、ぜひ頑張っていただきたいという強い要請です。
3つ目は、これも、案文の表現云々というようなことではないのですが、7ページに書かれている目指すべき教育投資の方向という、これ全体的には、これまでの表現から比べると、メッセージ性が、少し弱くなっているかな、後退しているかなという感じがします。例えば8ページの「高等学校及び高等教育段階については、家庭の経済状況にかかわらず、修学の機会が確保されるようにすることが課題となっている」となっていますが、これはたしか、記憶に間違いがなければ、前の文章では、奨学金制度の充実とか授業料の免除等々という個別具体的な施策の提案があって、そうしたことで家庭の教育費負担の軽減を図るという趣旨がもう少し具体的に、明確に書かれていたと思います。。それが、「修学の機会が確保されるようにすることが課題となっている」というふうな文章になっていることも含めて、ニュアンスとしてというか、メッセージ性が後退していると感じます。確かに、7ページに書いているとおり、GNP比で我が国の公的な教育費がほかの国と比べて高い低いというふうな議論をするのは非常に不正確で、7ページの趣旨は私もわかるんですが、ただ、日本はほかの先進諸国と比べて明らかに子育て経費というのは極めて高い。いろんなデータでも、幼稚園から大学まで、ゼロ歳から4年制大学を修了させるまでの子育て経費というのは、すべて国公立のいわゆる節約コースですら1人当たり2,600万から3,000万ぐらいかかるというふうに言われていますし、また、いろんな国の調査でも、理想とする子どもの数を実際に生めない一番大きな理由は、教育費や子育て経費が極めて大きいので理想とする子どもの数を持てないのだという、そういう回答がほとんどの調査でも1位になっているというような事情を考えると、子育て経費、教育費の私的負担というのは明らかに重いし、実際に少子化の傾向にも影響を及ぼしている。そうした重みというのはあるかと思いますので、その辺のことも踏まえると、教育投資の方向性については、これ以上後退させないように頑張っていただきたいという思いがあります。
【三村部会長】
ありがとうございました。
片山委員、お願いいたします。
【片山委員】
私は、率直な感想を申し上げますと、この文章を読んで、何か変わるなという印象は受けません。教育行政がこれからほんとうに変わるんだなあというわくわくした気持ちとか期待感というのは、浮かんできません。これは、冒頭に局長さんも言われたように閣議決定の前の手続で各省協議をやられるから、結局、従来から財政当局を中心にした各省との間で合意ができたものの羅列にやっぱりなってしまうんですね。各省協議をして、そこでとてつもないことが出るというようなことはないわけで、これは性格上しようがないのかもしれませんけど、ほんとうにそれでいいのかなという気がします。
そもそも今回のこの計画は、今の我が国の現状を見て、これまでのような財政のプライオリティー、優先順位づけではだめだから、やはり教育にもっと重点的に投資をすべきだということをもっと明確に打ち出そうというのが一つのミッションとしてあったと思うんですけれども、結果的には、やはり各省協議ということがあって、平板な、従来の既存の事業とか、従来合意ができているもののちょっと延長のようなものにならざるを得ないと、こういうことだろうと思うんですね。
特徴としては、これも率直に申し上げますけれども、例えば、あの非常に傍若無人な、10年間で59兆円というような、財政当局は何ら中身を見ていないというような道路整備中期計画なんかとはまるっきり違うわけですね。文章も事細かく査定されてしまっているわけであります。
それから、あまりにも財政当局にシンパセティックな表現だと思います。例えば「歳入・歳出一体改革と整合性を取る」、これは財務省の表現なんですね。それから、効率性、選択と集中、コスト縮減、めり張り、こういうのが随所に出ていますけど、ざっと見ると、財政制度等審議会というのがあるんですけど、そこの答申のような印象は免れない。私も実はそこの委員になっているんですけれども、そういう印象で、あまりにも財政当局に、必ずしも自主的にシンパセティックにはなっていないんでしょうけれども、結果として文章がシンパセティックになっているということであります。
最初に言われた各省折衝とこの審議会との関係なんですけれども、答申がすなわち閣議決定の内容になるという方向を選ばれたというのは一つの選択肢でしょうけれども、私は、これはやっぱり間違いだと思うんですね。各省協議を経たものと答申とが同じであるということならば審議会は要らないわけで、各省がやっていることをまとめればいいわけでして、そういう中では聞けないような意見とか、理論とか、そういうものが、有識者と自分も含んだものを言うのはちょっとおこがましいですけれども、官界とか政界とは違ったところから意見が出てくる。それらを、現実に具現化できるかどうかはともかくとしながらも、しかし世の中に出していくというところに審議会の意味があるんだろうと思うんですけれども、最初から閣議了解を前提にして審議会の意見をまとめるということになると、ほとんど意味がなくなってしまうんじゃないかなという気がするんですね。
そう言ってしまえば身もふたもないので、私はここで一つお願いがあるんですけれども、ぜひ明らかにしていただきたいのは、関係省庁とのやり取りと言われましたけれども、関係省庁というのは具体的にどの省のどの部局かということ。その部局とどういうやり取りがあったのか、どういうやり取りを経てこういう修正に至ったのか、そのプロセスをやはり明らかにされるべきだと思うんです。どこのだれか、これが一番肝心です。説明責任を果たすべきです。やみに紛れて裏のほうでごちょごちょ言って表の議論を封殺してしまうというようなことは、これからの時代には、私は許されないことだと思うんです。特に教育を論じる場です、ここは。教育というのは、自由な議論で各人がいろいろ意見を述べ合って、その中からより合理性のあるところに落ちつく。そういう自主性を持った人間を育てるのが教育の大きな目的の一つであるべきです。ところが我が国では、表の舞台に全然出ないで、やみで権力や金の力を持っていて、裏からああだこうだと言って中身を変えさせてしまう。こんなことが横行しているわけです。皆さんあまりにも各省協議に対してフレンドリーであり過ぎると、私は思うんです。本来役人だけの各省協議なんて、やっちゃいけないんです。大臣間の折衝なんだから、大臣がやったらいいんです、ほんとうは。それを、大臣がぼーっとしている間に、役人同士でああでもない、こうでもないという密室の協議をして、中身が決まってしまう。それで日本の教育の方向は決まってしまうんです。こんなばかげたことはないです。どのレベルのどういう人たちがやっているのか、明らかにしてもらいたい。どうせポストも質もそんなにレベルは高くない、と言ったら失礼でありますけれども、やっぱりそこは明らかにすべきなんです。結局、いじめと一緒なんです。やみで力を持った、権力を持った人が弱い者に言う事を聞かせるというのは、いじめの世界も、各省協議の世界も、全く同じなんですね。
【三村部会長】
片山委員、途中ですけれども、これは、我々として、文科省に各省折衝しろと、こういうふうに言ったわけですね。今のお話聞いてみると、私は逐一全部は知りませんけれども、しかし、我々のオリジナル案と今回の各省折衝の結果はどこが違っているのかと。部会長といたしましても、それがここで議論した内容と大幅に変わっているんでしたらそれはそうかもしれないけれども、この内容は、前回、我々が議論した内容とそんなに基本的に変わっているところはないと思いますよ、僕は。幾つかの表現は確かにそうかもしれないけれども。
ということで、事実としてどうかという評価をまずしていただきたい。これが1つと、2番目に、先ほど中教審として一つの筋を通すべきだという話は、僕はそのとおりだと思います。ですから、これからの各省折衝に当たっても、先ほど小川委員からもありましたし、いろんなことがありましたけれども、例えば教職員の定員、こういうものについては、我々としては各省折衝がどうあろうとこの表現を変えるつもりはないということで、この部会として一つの、これ以上は下がれないというレベルは、どういうことであってもこれは我々の答申として残すべきだと、このように思います。しかし、我々として、ここで議論した内容がそのまま閣議で決定され、それが世の中に出る、こういうことを強く望むものでありまして、したがって、今おっしゃった内容は、僕は1つ1つ全部を明らかにするのがいいかどうかわかりませんけれども、前回2月29日に我々が議論した内容と今日の議論が各省折衝の結果どのように悪くなっているのか。もしかして今片山委員がおっしゃるようなことであるとすれば、我々自身のオリジナル案がそれほどよくなかったと、こういうことを意味するだけでありまして、各省折衝の結果これが悪化したと、そういうふうに私自身は思っておりませんが、いかがでしょうかね、その辺については。
加茂川さん、何かコメントありますか。
【加茂川生涯学習政策局長】
部会長のおっしゃられたことと同じ認識を私どもも持っているわけでございます。正式な協議の前に、冒頭お話しいたしましたが、今回の答申の性格上、また手続として閣議決定に至るこの後のことを考えますと、事前に各省と必要な調整を、先ほど冒頭の説明にもありましたように幾つかの省とも打ち合わせをさせていただいていますし、そのテーマについては、例えば有害環境のように特定の事柄のことについて、本部会でご指示をいただいて協議をしたものもございます。複数の省と本部会のご了解のもとに非公式な折衝をさせていただいたわけでございますから、部会の意を踏まえて私ども進めさせていただいたものと思っておりますし、事柄についても、部会長がお話になりましたように、もともとの案の範囲内、もしくはその線に沿っての調整であったと思っています。ただ、この調整は、何度も申しましたように終了しておりませんから、部会長がご発言されたように、中教審として答申としておまとめいただくことを最大限、政府の計画に持っていくこと、万一計画と違う際には、中教審の部会でのご見識、ご意見が独自の主張として残るといったような展開もあり得るわけでございますから、そこは十分ご了解いただきたいと思っております。
それから、各省との打ち合わせは非公式でございました。情報を全部開示すべきだというお話もございましたが、非公式な折衝で進めておりましたことをご理解いただきたいと思っております。
【片山委員】
ちょっといいですか。
【三村部会長】
どうぞ。
【片山委員】
我々は表で議論をしているんです、名前を出して何のだれ平で。匿名ではなくて、顕名でやっているわけですね。ですから、自分でそれなりの責任とかリスクを負って議論をしているわけです。ところが、非公式と言われるけれども、それは闇の世界で、全然顕名でなくて、匿名で責任もとらない。結果について何のリスクも負わない。こういうことなんですね。しかもそこの議論のほうがドミナントなんです。こんなことではいけないということを言いたいわけです。中教審のことだけではありませんけどね。
伺いますけど、例えば財政の問題でめり張りというので、読んでみるとまるで、教育の分野だけでめり張りをつけなさいということになっているんです。要するにシーリングの範囲内でやりなさいというトーンになっているんですね。そんな議論ではなかったと思うんですよ。そうじゃなくて、政府全体の中でめり張りをつけて、ほかの分野から教育に回すということが一つの眼目だったと思うんですけど、これを見てみると、明らかにこれは教育の中だけで効率化してめり張りつけなさいよということになってしまったりしているんですね。こんなのは最初にそういう意味で書いたわけじゃないでしょう。そこなんかを見ますと、明らかにこれは、非公式の折衝の中でこういうものが出ているなと、私なんかは強く印象づけられるんですね。
【三村部会長】
私は全く、前々からあった表現だと思いますね、この辺は。対比してもらえばわかると思うんです。
【加茂川生涯学習政策局長】
その点をぜひ確認させていただきたいと思うんですが、財政措置につきましては、必要な財政措置を講じるということが、大変荒っぽい言い方かもしれませんが、この部会でのコンセンサスであり、教育投資について言うと、いろんな修飾語がつくかもしれませんけど、充実をする必要があるということがこの場でのコンセンサスだったと思います。その記述はきちんと踏まえられていることもぜひご考慮いただきたいと思っております。その原則が覆っているわけではないと思いますから、ぜひご理解いただきたいと……。
【片山委員】
ですから、後段の部分のほうが結構長いですね。
【三村部会長】
そういう点は確かに。
今の議論は実はある程度本質的な議論でして、部会の答申と、それから、これについてはいろんな議論がある中で、事前折衝と。それから、事前折衝をやらないでこれをいきなり出して、それで議論をして、大臣に頑張ってもらうと、こういうスタイル。どっちがいいのかということの中間をとっているわけですね、やり方としましては。これは、プロセスとしては、そのとおりのプロセスで今まで進んでいると、こういうことは事実であります。
ただ、私としては、その中でどれだけ我々の出したオリジナル案が言ってみれば変わっているのかということから唯一これを判断すれば、2月29日だったですか、あそこの案と現在のとで何が変わっているのかといったら、先ほどご説明があった内容が変わっていると、こういうことですな、塩見さん。
【塩見教育改革推進室長】
そうです。
【三村部会長】
そういうことですね。ですから、それをどう考えるのかと、こういう判断だと思っております。
次に移らせていただきます。金子委員、いかがですか。
【金子委員】
私は、主に高等教育に関しまして3点申し上げたいと思います。
まず第一に、私はこの委員会の冒頭で、日本の高等教育は今非常に長期的な転換点に立っている。具体的には、大学教育の質の高度化と社会人に対する教育機会の拡大という新しい課題ができている。ここ5、6年、10年ぐらいは、そのための転換点として位置づけるべきだというふうに申し上げました。それは今度の答申に随所に生かしていただいていると思います。ただ、そういった意味で転換点は位置づけられたのですが、長期的な目標というものがどのようなところにあるのかということについては、まだ必ずしも十分に入れられてないのではないかと。その点が残念ですけれども、もう1つこれに関連して、私どもとしましては、高等教育に関しては、そういった、特に社会人が大量に参加するような段階での高等教育が政府支出だけではなく国民経済全体の中でどの程度の投資を必要とするものかについては数字を入れて一応ご説明したと思うんですけれども、そういった数字自体は今回の答申には入れられなかった。これは、私どもとしては残念ですけれども、さらに議論を続けていくしかないと思っております。それが第1点。
第2点は、10ページから11ページにかけまして、今度の答申では教育機関の「縦」の接続ということが強調されています。これまで中教審の答申では必ずしもこういったことが強調されていない。そういう意味では非常にユニークで、非常に重要な点だろうと思います。ただ、私が、この中で文章としてできれば入れていただきたいと思いますのは、これまでの日本の教育は、よかれあしかれ入学試験を接続として、小中学校、高校、大学までがつながっていたわけですけれども、入試による接続は、今、いろんな意味で機能しなくなっている。それはこれまでの日本の教育のあり方に非常に大きな違いをもたらしていると思います。その点について、もし可能であれば入れていただきたい。
ただもう一方で、ここでは「一貫した理念に基づく」と書いてありますが、これをよく読むと、その一貫した理念の内容があまり明確ではないように思います。特にユネスコのSustainable Developmentという考え方がここに例示として入っていますが、これが論理的にフィットするのかどうか、私はちょっと疑問に思います。これはぜひご検討いただきたいと思います。
それから、11ページ、右側ですけれども、6行目くらいに「あわせて、大学等での先端的な研究によって得られた最新の成果等も生かした教育内容・方法の改善など」と書いてありますが、これは多分、大学の研究を小中学校の教育内容・方法と結びつけるという意味だと思うんですが、このままではちょっと読みにくいのではないかと思います。それは非常に重要な点だと思いますので、ぜひわかりやすく書き直していただきたいと思います。
第3点は、第4章、総合的かつ計画的な施策というところでありますけれども、これを読みますと、特に地方公共団体にかなりのスペースが割かれていまして、初等中等教育についてはまさにこのとおりだと思うのですが、高等教育については必ずしもこの問題はそのまま妥当するものではありません。しかし、高等教育については他方で、大学間の連携とか、大学団体の役割、あるいは高等教育と雇用、あるいは高等教育の内容に関するさまざまな調査・分析、そういったものも、施策の実現、あるいは設計のためには非常に重要な段階に今来ていると思います。そういった点を加味していただければと思います。
以上です。
【三村部会長】
ありがとうございました。
それじゃあ、最後になりますけど、菊川委員、よろしくお願いします。
【菊川委員】
2点申し上げます。
1点目は、生涯学習分科会所属という立場からなのですが、18ページ、19ページのところで、司書と学芸員については記述があるわけですけれども、社会教育主事についての記述がないように思います。社会教育行政の専門性は、社会教育関係職員の専門性に依拠していると思います。そういった意味で、例えば18ページの下の公民館等の活用を通じた地域の学習拠点づくりですとか、あるいはその次の持続可能なとか人権教育等々、この辺をコーディネートしていくのは地域の社会教育主事だと思います。また、学校地域支援本部等ができてまいりますと、あるいは社会教育法の改正等も予定されておりまして、社会教育主事の役割に学校支援の機能が付加されていくということを考えますと、社会教育主事についての記述を付加できないかというのが1点目でございます。
それから2点目は、読書についてでございます。今回の計画では、図書館の扱いがとても大切に扱われているように思います。それは大変ありがたいわけですが、36ページの特に重点的に取り組むべき事項というところの2つ目の二重マルの「豊かな心と健やかな体の育成」のところで、体験活動は出てくるのですけれども、読書活動というのは出てまいりません。22ページの通常の施策の中には体験と読書がセットで出てくるわけですけれども、36ページのほうにはでてまいりません。もちろん重点ですから何もかもということはないと思うのですけれども、子どもの教育にとって体験と読書というのはやはりセットだと思います。出会った体験を読書活動でそしゃくしていくというような部分があると思いますので、ここは、何もかもはできないということは一方でわかりながら、やはり読書というのを入れられないかという意見でございます。
以上でございます。
【三村部会長】
ありがとうございました。最後になると思いますから、全員に意見を述べていただきました。ありがとうございました。
今後の進め方なんですけれども、年度内ということでお約束したんですけれども、残念ながらいろんな状況でここまでちょっと延びちゃって2日間延びてしまいましたが、今、いろんなご意見ありまして、評価する立場、特に文章がよくできているなんて、これは珍しい評価だと思いますけど、それとか、基本的に、進め方としての各省折衝をやるべきかどうか、そもそも閣議決定される前提での審議会のあるべきやり方は何か、これはほんとうのところ悩むところですよ、率直に言って。しかし、我々は前回の会議でそれを一応選択したと、こういうことでありまして、その結果、この内容がほんとうに悪くなったのかと、これが唯一の評価基準だったと思います。私自身はそう思っていないと、こういうことであります。
したがって、今回ご意見を伺ったことをベースとして、ここは皆さんにお諮りしなきゃいけないんですけれども、私としては各省折衝の結果をこれで大幅に変えることはいたしません。これについては、大部分はこのままを活用しながら、今日いただいた意見をどうやって入れるのかと、こういうことをベースとしたいと思います。そうなると、あとは文部科学省及び大臣に閣議で頑張ってもらわなきゃあかんと。したがって、あとはこれを計画化することに全力を投じてもらうと、こういう筋立てでやらせていただけないだろうか。それから、いろんな内容につきましても、今日の内容等々を一応部会長預かりという形で、これを変えるにしても、ちょっと預からせていただけないだろうかというのが部会長としての提案でございますけれども、皆さん、いかがでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【三村部会長】
ありがとうございます。もちろんほかにご意見あれば、期限はありませんから喜んでいつでも聞きたいと思いますが、そのような形で進めさせていただきたいと思います。
それでは、最後に事務局からご連絡いただけますか。私どもは、総会にかけなきゃいけないということになりますね、これは。これをいつごろ考えますかね。
【塩見教育改革推進室長】
本日いただいたご意見も踏まえまして修正したものを、4月の中旬を目途、4月中に総会を開催させていただきまして、そこでお諮りできればというふうに思っております。
【三村部会長】
そういうことですね。
それでは、これで審議はとりあえず、この部会としては終わりたいと思いますけれども、突然ですけど、事務次官、せっかくおられるんですから、何か一言しゃべってください。
【銭谷事務次官】
ご指名いただきまして、ありがとうございます。
この教育振興計画の特別部会、本日を入れまして14回、1年間以上にわたりまして教育振興基本計画についてご議論いただいたわけでございますけれども、この間の委員の先生方のご審議に深く感謝を申し上げたいと存じます。ほんとうに長期間にわたりまして、ありがとうございました。
ただいま、座長のほうに最終的な文案等はご一任をいただき、これから必要な修正を加えて総会にお諮りをしていくという段取りにしていただいたところでございますけれども、今座長からお話がございましたように、中教審としての考え方に立った答申案をご審議いただいたと思っております。私ども、この答申案ができるだけ政府の計画となりますように、今後、全力を注いで取り組んでいきたいというふうに思っております。もちろん各省との折衝はこれからまだあるわけでございますけれども、私どもは全力を尽くして取り組んでいきたいというふうに思っております。
これまでのご審議、ほんとうにありがとうございました。
【三村部会長】
以上で、部会を修了させていただきます。ご審議、ほんとうにご協力ありがとうございました。何もわからない部会長にご協力いただきまして、ありがとうございました。
—了—
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