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スポーツ・青少年分科会(第64回) 議事録

1.日時

平成24年1月30日(月曜日)10~12時

2.場所

文部科学省13F1~3会議室(東館13階)

3.議題

  1. スポーツ基本計画の策定について(中間報告)(案)について
  2. 「学校安全の推進に関する計画」の策定について
  3. 「第2期教育振興基本計画の策定に向けた基本的な考え方」について
  4. 平成24年度予算(案)について
  5. その他

4.出席者

委員

衞藤分科会長、岡島副分科会長、明石委員、荒木田委員、五十嵐委員、池田委員、岩上委員、上村委員、大日方委員、木村委員、佐藤委員、品田委員、高野委員、田嶋委員、土江委員、野津委員、服部委員、福永委員、宮嶋委員、山口委員

文部科学省

合田生涯学習政策局長、久保スポーツ・青少年局長、有松大臣官房審議官(スポーツ・青少年局担当)、山口スポーツ・青少年総括官、今里スポーツ・青少年企画課長、嶋倉スポーツ振興課長、杉浦競技スポーツ課長、平下学校健康教育課長、勝山青少年課長、長登体育参事官、森友教育改革推進室長、村尾スポーツ・青少年企画課課長補佐

5.議事録

【衞藤分科会長】  皆さん、おはようございます。ただいまから、第64回「中央教育審議会スポーツ・青少年分科会」を開催いたしたいと存じます。

 本日は、ご多忙の中ご出席いただきまして、まことにありがとうございます。

 まず、前回の分科会、昨年の11月1日でございますが、その後に事務局の人事異動があったそうでございますので、事務局からのご紹介をお願いいたします。

【村尾スポーツ・青少年企画課長補佐】  前回のスポーツ・青少年分科会、昨年の11月1日でございますけれども、その後、事務局に人事異動がございましたので、ご紹介をいたします。

 合田生涯学習政策局長でございます。

【合田生涯学習政策局長】  合田でございます。よろしくお願いいたします。

【村尾スポーツ・青少年企画課長補佐】  久保スポーツ・青少年局長でございます。

【久保スポーツ・青少年局長】  久保でございます。どうぞよろしくお願いします。

【村尾スポーツ・青少年企画課長補佐】  以上でございます。

【衞藤分科会長】  それでは、議事に入ります前に、配付資料の確認を事務局からお願いいたします。

【村尾スポーツ・青少年企画課長補佐】  次第に配付資料の一覧を記載しております。ご確認をいただきまして、資料に不足がございましたら、事務局のほうまでお申しつけいただきますようお願いいたします。

また、別途、本日ご欠席の平野委員より資料をいただいております。あわせて配付をさせていただいております。後ほど、学校安全の推進に関する計画のご審議をいただきます際にご参照いただきたいと存じます。

なお、前回の議事録を参考1として配付をしております。既にいただいた修正については反映をしておりますけれども、ご確認の上、お気づきの点等がございましたら、事務局までご連絡いただきますようお願いいたします。

【衞藤分科会長】  それでは、議事に入りたいと思います。

スポーツ基本計画につきましては、この分科会に設置されておりますスポーツの推進に関する特別委員会において審議が進められておりまして、現在、資料1にございますように、中間報告(案)ができているところです。本日は、この中間報告(案)につきましてご審議いただければと思います。

 また、中央教育審議会の総会が2月17日、金曜日に開催される予定となっておりまして、その場で私からこの中間報告を報告し、審議いただきたいと考えております。したがいまして、総会に報告する中間報告につきましては、これまでスポーツの推進に関する特別委員会においてご議論いただいておりますので、本日の審議をもって取りまとめをしたいと考えております。後ほど皆様にお諮りいたしますが、あらかじめご留意の上、ご審議いただければと思います。

 それでは、中間報告(案)につきまして、山口委員長からご説明をお願いいたします。

【山口委員】  おはようございます。資料1-1をお開きいただきたいと思います。

 スポーツの推進に関する特別委員会から報告させていただきたいと思います。

スポーツ基本計画につきましては、9月22日の中央教育審議会の総会の場におきまして文部科学大臣からの諮問を受けました。そして9月30日の本分科会におきまして、それまでのスポーツの振興に関する特別委員会を、スポーツの推進に関する特別委員会に名称を改めました。そして、当委員会における検討を開始いたしました。

 検討に当たりましては、まず諮問に先立ちまして、スポーツ振興基本計画、これは2000年度の計画ですけれども、スポーツ振興基本計画に基づきますこれまでのスポーツ振興策について概括的な評価を行い、課題を整理いたしました。その後、スポーツに関する17の団体からヒアリングを行い、各分野から広く意見を聴取いたしました。

 これらの成果をもとに、全体で12回の会議におきまして、計画の骨子案、そして今回の中間報告(案)の審議を進めてまいりました。このたび、先週の金曜日ですけれども、1月27日の会議におきまして、中間報告(案)について当委員会の成案を得ましたので、本日ご報告させていただきます。

 中間報告(案)の概要につきましては、スポーツ基本法におけるスポーツが担う多面的な役割を踏まえまして、スポーツを通じて目指すべき社会の創出のため、7つの基本方針を掲げました。

 まず1番目に、子どものスポーツ機会の充実、2番目に、ライフステージに応じたスポーツ活動の推進、3番目に、住民が主体的に参画する地域のスポーツ環境の整備、4番目としまして、国際競技力の向上に向けた人材養成・スポーツ環境の整備、5番目に、国際競技大会の招致・開催等を通じた国際交流・貢献の推進、6番目に、スポーツ界の透明性、公平・公正性の向上、7番目に、スポーツ界の好循環の創出、こういったものを基本方針として、それぞれにつきまして政策目標を定め、10年間を見通し、特に今後5年間に取り組む具体的な施策を提示しております。

 詳細な内容つきましては、事務局の西井スポーツ政策企画室長から説明していただきますので、本分科会におきましてはご審議いただき、ご了承くださいますようよろしくお願いいたします。

【西井スポーツ政策企画室長】  それでは、引き続きまして、私、スポーツの推進に関する特別委員会の事務局を担当しております西井と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 資料1-1を引き続きごらんいただければと存じます。1枚おめくりいただきますと目次がございまして、この中間報告(案)につきましては全体で4章立てとさせていただいてございます。1章目、2章目につきましては、いわば総論的なものでございまして、本計画の基本的な性格をお示ししているものでございますが、具体的な計画内容につきましては3章、先ほど委員長からご説明申し上げましたとおり、全体で7つの項目によりまして構成されてございます。第4章は最終章ということでございまして、この計画を推進するに当たりまして、留意するべき事項につきまして取りまとめているものでございます。

 1ページおめくりいただきますと、まず第1章でございますけれども、こちらにおきましては、スポーツをめぐる現状と今後の課題につきまして取りまとめさせていただいております。まず、背景と展望といたしまして、我が国を取り巻く社会環境、価値観の急激な変化に対応する形で、我が国の社会が将来も持続的な発展を遂げるためにはスポーツには大きな貢献が期待されるといった記述をさせていただいてございます。

 これに引き続きまして、半ばほどでございますけれども、スポーツ基本法の制定の背景から、その中で、特にこのページの最後のあたりにございますが、基本法におきましては、スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは全ての人々の権利であるとされるとともに、スポーツが、青少年の健全育成でございますとか、地域社会の再生、心身の健康の保持増進、社会・経済の活力の創造等々に大きな役割を果たすということが規定されたということをご紹介してございます。

 その右側のページ、(3)のところでございますけれども、こうした基本法におけるスポーツの役割を踏まえまして、スポーツを通じてすべての人々が幸福で豊かな生活を営むことができる社会の創出を目指していくことが必要であるということで、5つの社会像を提示いたしてございます。その1つは、青少年が健全に育ち、他者との協同や公正さと規律を重んじる社会、2番目といたしまして、健康で活力に満ちた長寿社会、3番目といたしまして、地域の人々の主体的な協働により、深い絆で結ばれた一体感や活力ある地域社会、4番目といたしまして、国民が自国に誇りを持ち、経済的に発展し、活力ある社会、5番目といたしまして、平和と友好に貢献し、国際的に信頼され、尊敬される国としてございます。

 2といたしまして、スポーツ基本計画の策定でございますが、こちらは計画の基本的な策定に当たっての考え方を示してございます。先ほど委員長からご説明しましたとおり、本計画につきましては、10年間を見通した計画としつつ、平成24年度から概ね5年に総合的かつ計画的に取り組む施策を体系化することといたしてございます。

 1枚おめくりいただきまして、次に第2章の項目でございますが、4ページ目、冒頭にございますとおり、先ほど申し上げましたように、スポーツの果たします役割を踏まえまして、スポーツを通じて人々が幸福で豊かな生活を営むことができる社会を創出するということで、本計画におきましては、「年齢や性別、障害等を問わず、広く人々が、関心、適性等に応じてスポーツに参画することができる環境を整備すること」を基本的な政策課題としつつ、先ほどご紹介いたしました具体的な社会像に対応する形で、7つの政策的な課題をお示ししてございます。

 マル1でございますけれども、子どものスポーツ機会を充実する。マル2といたしまして、ライフステージに応じたスポーツ活動を推進する。マル3といたしまして、地域のスポーツ環境を整備する。マル4といたしまして、国際競技力の向上に向けた取り組みを行う。マル5といたしまして、国際貢献・交流を推進する。マル6といたしまして、スポーツ界の透明性、公平・公正性を向上させる。最後に、スポーツ界の好循環を創出する。以上の7項目でございます。

 これらにつきましては、お手元の資料の中で、資料1-2という柱番号をつけさせていただいております、1枚ものの概要資料をおつけしてございます。今、申し上げましたことを、ごく簡単に取りまとめたものでございます。その1枚ものの資料の真ん中の下のあたりをごらんいただきますと、今、申し上げました7つの項目がどのような関係に立っているのかということを簡単にご理解いただけるようお示ししてございます。すなわち、ややピンク色がかった部分で、子どものスポーツ機会の充実、ライフステージに応じたスポーツ活動、住民が主体的に参画する地域のスポーツ環境の整備といいますものは、比較的その地域間で行われるものでございますが、一体的に行われる性格のものであるということでございます。それに対しまして、国際競技力の向上、その両者が人材面の好循環を描いているという意味で、7の好循環の創出と書いてございますし、両隣に、国際交流、あるいはスポーツ界の透明性、公平・公正性の向上といったものがそうした取り組みを支えるものとして位置づけられているところでございます。これにつきまして、後ほどまたご参照いただければと存じます。

 それでは、資料1-1に戻らせていただきまして、6ページをお開きいただければと存じます。6ページの第3章、今後5年間に総合的かつ計画的に取り組むべき施策を順次並べてございますが、まず1といたしまして、学校と地域における子どものスポーツ機会の充実の項目でございます。こちらにつきましては、政策目標といたしまして、今後10年以内に子どもの体力が昭和60年頃の水準を上回ることができるよう、今後5年間、体力の向上傾向が維持され、確実なものとなることを目標とするといたしてございます。

 これにつきましては、内容としては3項目挙げてございますが、1つ目は、幼児期からの子どもの体力向上方策の推進に係るものでございます。1枚おめくりいただきますと、7ページ半ばのところに、今後の具体的な施策展開をお示ししてございますけれども、こちらでは「全国体力・運動能力等調査」等に基づきました検証改善サイクルの確立を促進するということでございますとか、特に中学校段階でスポーツを行わなくなる傾向が高い女子を対象とした、スポーツの楽しさや喜びを味わうことができることに重点を置くという形でございますほか、幼児期における運動指針をもとにした取組についても記述をいたしてございます。

 2番目は、学校の体育に関する活動の充実でございます。8ページ目でございますが、こちらは8ページ末尾にございますとおり、改訂されました新学習指導要領に基づきます指導の定着でございますとか、1ページおめくりいただきますと、学校における体育に関する活動の指導体制の充実ということで、2つ目の丸でございますけれども、専科教員の配置、3つ目の丸でございますが、こちらでは小学校体育コーディネーターの派遣体制の整備支援といったことについて言及いたしてございます。

 10ページ目をごらんいただきますと、こちらでは4番目の丸、資料のちょうど真ん中ぐらいでございますが、障害のある児童生徒の学校の体育に関する活動について、障害の種類や程度に応じて参加できるようにするための取組についても言及させていただいてございます。

 1ページおめくりいただきますと、11ページでございますが、こちらは学校外における子どもを取り巻く社会のスポーツ環境の充実でございますが、こちらにおきまして、11ページのマル3、今後の具体的施策展開におけます丸の2番目でございますが、運動習慣が身に付いていない子どもやスポーツが苦手な子どもを運動好きにするためのきっかけをもたらすということで、スポーツ・レクリエーションの取り組みでございますとか、キャンプ活動等の野外活動の推進について言及させていただいております。

 それでは、1枚おめくりいただきまして、13ページに移らせていただきます。こちらでは、高齢者に至るまでライフステージに応じましたスポーツ活動の推進について述べてございます。ライフステージに応じましたスポーツ活動の推進ということでございまして、1ページさらにおめくりいただきますと、15ページのところでございますが、今後の具体的な施策展開といたしまして、年齢や性別ごとに日常的に望まれる運動量の目安となる指針・基準の策定を行うということが2番目の丸に記述してございますほか、半ばほど以下につきましては、世代別にどのような形で地域のスポーツを推進していくのかといった施策、あるいは最後の丸のところでは、障害者の方々へのスポーツへの参画の手段につきまして言及しております。

 16ページでございます。こちらでは半ほど、5番目の丸のあたりに、スポーツボランティア活動の普及についての記述をしてございます。

 2つ目の項目といたしましては、スポーツにおける安全の確保が16ページ末尾以降に付してございまして、1枚おめくりいただきますと、17ページ一番末尾のところ、今後の具体的施策展開におきまして、スポーツ事故・外傷・障害等への対応について、右側、18ページでございますが、その中でもAEDの活用についての取り組みについての言及をいたしてございます。

 1枚さらにおめくりいただきますと、次の項目は、住民が主体的に参画する地域のスポーツ環境の整備についての項目でございます。こちらは政策目標を、住民が主体的に参画する地域のスポーツ環境を整備するため、総合型地域スポーツクラブの育成やスポーツ指導者・スポーツ施設の充実を図るといたしてございます。

 1番目の項目といたしましては、地域スポーツクラブの育成・推進ということでございまして、こちらでは地方公共団体の人口規模や高齢化、過疎化等に留意しつつ、各市区町村に少なくとも1つは総合型クラブが育成されることを目指すとするとともに、運営面や指導面において周辺の地域スポーツクラブを支えることができる総合型クラブを広域市町村圏を目安として育成するといたしてございます。

 これに関連いたします具体的な施策展開は、20ページの末以下に書いてあるわけでございますけれども、1枚おめくりをいただきまして、21ページの冒頭のところでは、いわゆる総合型クラブへの移行を指向する単一種目の地域スポーツクラブ等への支援を行うなど、総合型クラブ育成に向けた支援の対象範囲を拡大するといったことについて言及をいたしてございます。

 項目の2つ目は、22ページの一番末尾にございますが、地域のスポーツ指導者の充実ということでございます。地域住民やスポーツ団体等のニーズを踏まえつつ、スポーツ指導者の充実を図っていくということで、1枚おめくりをいただきますと、24ページ目以下に具体的な施策展開をお示ししてございます。半ばほどにございます、4番目の丸でございますが、国は、スポーツ団体が実施するスポーツ指導者の養成・活用に関する需要を把握するとともに、スポーツ指導者の効果的な活用方策の検討を図り、その成果を全国に普及・啓発する等の施策をお示ししてございます。

 1枚おめくりをいただきますと、この基本法において、このたび設けられましたスポーツ推進委員に関しまして、1番目の丸のところで記述させてございまして、今後スポーツの地域におけるコーディネーター的としての役割を果たしていけるように、研修の機会の充実を図るという記述をさせていただいております。

 25ページの半ば以下は、地域スポーツ施設の充実に関する記述をお示ししてございます。その中で、具体的な施策展開につきましては26ページ末尾以降でございます。既存施設の共同利用・活用の促進についてお示しをしてございますとともに、27ページ以降でございますが、27ページ目の下から3番目のところ、スポーツ施設の整備・充実に関連いたしまして、民間資金の活用等により多様な手法を活用した施設整備あるいは管理運営、あるいは27ページ一番末尾でございますが、健常者も障害者もともに利用できるスポーツ施設の在り方について検討するとしてございます。

 28ページにございます(4)地域スポーツと企業・大学等との連携につきましては、地域におけるさまざまなスポーツを供給したい、例えば大学あるいは企業といったものと地域が連携しつつ、よりスポーツの住民への活用機会を増やしていこうという取り組みでございます。29ページ目に、これにつきましての施策展開をお示ししているところでございます。

 引き続きまして、4の項目でございますが、国際競技力の向上に向けた人材の養成やスポーツ環境の整備の項目でございます。こちらは政策目標といたしまして、ちょっと長いんでございますが、その箱の中の中ほどをごらんいただきますと、夏季・冬季オリンピック競技大会それぞれにおける過去最多を超えるメダル数の獲得、オリンピック競技大会及び各世界選手権大会における過去最多を超える入賞者数の実現を図る。これにより、オリンピック競技大会の金メダル獲得ランキングについては、夏季大会では5位以上、冬季大会では10以上をそれぞれ目標とするということでございます。さらに、パラリンピック競技大会の金メダル獲得ランキングにつきまして、直近の大会以上をそれぞれ目標とするとしてございます。

 それにつきましての具体的な施策でございますが、まず1つ目に、ジュニア期からトップレベルに至る戦略的な支援の強化ということでございまして、1枚おめくりいただきまして、31ページでございますが、こちらのマル3の今後の具体的施策展開でございますが、コーチあるいは戦略的なスタッフにつきまして、その配置を国として支援するということでございますとか、32ページでございますが、上から3番目にございますとおり、多方面からの高度な支援、すなわちマルチサポートを戦略的・継続的に実施するといった点、あるいは女性アスリートに対する支援に関しまして、国内外の女性スポーツに関する情報の収集、データベース化を行うなどの支援の充実に努めるとしてございます。

 1枚おめくりをいただきますと、障害者の方のスポーツ、特に競技性の高い障害者スポーツにつきまして、33ページの一番目の丸でございますけれども、さらなるメダル獲得に向けたアスリートの発掘・育成・強化等を推進するといった記述を加えてございます。

 その次の項目、スポーツ指導者及び審判員の養成・研修、キャリア循環の形成ということで、JOCあるいは中央競技団体におけます体系的な取組といったものを推進するとしてございますほかに、34ページの一番目の丸のところでございますけれども、障害者及び健常者の中央競技団体においては、相互の連携を図ることによりまして、障害者の中央競技団体における、スポーツ指導者等の確保や事務局機能強化を図ることが期待されるといった記述も加えてございます。

 3番目の項目は、いわば拠点構築にかかわるところでございますが、35ページをごらんいただきますと、NTC、JISSあるいは大学、国立障害者リハビリテーションセンター、それぞれにおける強化拠点としての役割・機能を向上させるといったことのほかに、それぞれの連携強化を図り、ネットワークを形成するといった記述を最後の丸のところで加えてございます。

 5番目の大きな項目は、国際交流・貢献の推進でございますけれども、こちらでは政策目標といたしまして、オリンピック競技大会・パラリンピック競技大会等の国際競技大会の積極的な招致、円滑な開催、国際的な情報収集・発信、国際的な人的ネットワークの構築等を図るということとしてございます。

 これについての取組につきましては、36ページの一番下のところにございますとおり、大規模な国際競技大会の招致、あるいは円滑な開催といったことでございますほか、さまざまな主体による取り組みが37ページに示してございます。

 これに加えまして、(2)といたしまして、一般的な意味での国際交流・貢献の推進につきましても、38ページのところで項目を挙げてご提案をさせていただいてございます。

 1ページおめくりいただきまして、6のドーピング防止やスポーツ仲裁等の推進によるスポーツ界の透明性、公平・公正性の向上に関する取り組みでございますが、これについては大きく分けますと3つございます。ドーピング防止活動を推進するための環境の整備、スポーツ団体のガバナンスの強化、スポーツ紛争のための基礎環境の整備・定着を図ると、この3項目を政策目標として挙げてございます。

 その1つ目のドーピング防止活動の推進につきまして、40ページのところで具体的な政策展開をしてございます。日本アンチ・ドーピング機構におけます検査・調査体制の充実でございますとか、検査技術・機器等の研究開発、さまざまな意味での情報提供体制の充実でございますとか、国におけるドーピングに関します教育・研修活動の一層の推進について言及してございます。

 1枚おめくりいただきますと、41ページでございますが、こちらはスポーツ団体のガバナンスの強化と透明性の向上に向けた取組ということでございまして、国においては、41ページの半ほど以下にございます、一番目の丸でございますが、具体的な施策展開といたしまして、スポーツ団体の組織運営を図るためのガイドラインを策定ということでございます。それを受けまして、最後の丸でございますが、ガイドラインに準拠して自らが遵守すべき基準を作成するよう自主的に努力するとの記述をしてございます。

 42ページに移らせていただきますと、こちらはスポーツ紛争の予防及び迅速・円滑な解決に向けた取組の推進ということでございまして、42ページの末尾のところにございますように、スポーツ仲裁について、これに関わる専門的人材の育成を推進するなどの施策をお示ししてございます。

 44ページでございます。最後でございますが、スポーツ界における好循環の創出に向けたトップスポーツと地域におけるスポーツとの連携・協働の推進の項目でございます。こちら、政策目標といたしまして、トップスポーツの伸長とスポーツの裾野の拡大を促すスポーツ界における好循環の創出を目指し、トップスポーツと地域におけるスポーツとの連携・協働を推進するといたしてございます。

 まず、トップスポーツと地域におけるスポーツとの連携・協働の推進といたしまして、具体的な施策展開といたしましては、1ページおめくりいただきまして、45ページでございますが、トップスポーツと地域におけるスポーツの人材の好循環を創出するために、2番目の丸以下でございますが、具体的な施策をお示ししてございまして、1つは、2番目の丸にございますように、現役引退後のキャリアに必要な職業教育を受け、将来に備えるという「デュアルキャリア」についての意識啓発を行うとしてございます。

 46ページでございますが、こちらは、拠点クラブを、地域住民が身近にスポーツを行うことができる地理的な距離を考慮し、育成することによりまして、拠点クラブに専門性を有するトップアスリート等を配置するということを記述してございます。あるいは、4番目の丸、5番目の丸におきましては、学校におけるスポーツ指導者ということで、このような優れたトップアスリートの方々を積極的に活用するということにつきまして言及してございます。

 46ページ末尾にございます、地域スポーツと企業・大学等との連携につきましては、先ほど申し上げました項目の3の(4)、28ページ目以降でございますが、こちらと重複いたしますので、説明につきましては省略させていただきます。

 最終章につきましてご説明申し上げます。49ページをお開きいただきますと、ただいまご紹介してまいりました計画につきまして、施策の総合的かつ計画的な推進を図るために必要な事項ということで、49ページと50ページにおいてお示しをさせていただいてございます。冒頭にお示ししておりますのは、平成23年3月11日に発生いたしました東日本大震災に対応いたしまして、このようなスポーツの意義・役割を踏まえ、スポーツが我が国の再生に貢献することを目指すという形にしてございます。

 1番目は、国民の理解と参加の推進でございますが、スポーツ基本法におきましても、スポーツについては、国民が自主的、自律的に行うことができるようにするということでございますので、スポーツに対します国民の関心、理解を深めていく。スポーツに対する国民の参加・支援を促していくよう、スポーツ推進の関係者は意識して取り組んでいくということを記述してございます。

 2番目の項目は、関係者の連携・協働による計画的・一体的推進ということでございまして、スポーツの推進におきましては、国、独立行政法人、地方公共団体、スポーツ団体、民間事業者、多様な主体による連携・協働が不可欠であるということでございまして、その項目の半ば以下にございますように、例えば人事交流、あるいは関係者による連絡・協議の場を設定するなどによりまして、そうした連携・協働を促していくということを記述してございます。国におきましても、法律にございますようなスポーツ推進会議を設けまして関係省庁が一体になって取り組んでいく、あるいはスポーツ庁といった行政組織の在り方につきましても今後検討していくということでございます。

 50ページ目の冒頭にございますのは、日本スポーツ振興センターについてでございますが、こちらは人的資源、物的、助成機能、情報提供機能等を活用しつつ、スポーツ推進のための組織として、一体的、効果的・効率的な業務を推進できるような体制を検討していくということでございます。

 3番目は、スポーツの推進のための財源の確保と効率的・効果的な活用といったことでございまして、国際的な比較、特に国内総生産との対比で見ますと、諸外国と比べまして必ずしも高いとは言えない我が国のスポーツ支出、あるいは地方公共団体におけるスポーツ関係支出の低下傾向の状況といったものを踏まえまして、しっかりと責任を持って取り組んでいく施策については予算措置を充実させるでございますとか、さらには民間資金の導入といったものにつきましても取り組んでいくということを記述してございます。

 4番目は、計画の進捗状況の検証と計画の見直しということでございまして、本計画策定以降におきましては、この計画の進捗状況について不断の検証を行い、改善に役立てていくということで、その際に、そうした適切な点検・評価ができるよう、評価方法、指標等の開発についても並行して進めていくという記述をさせていただいているところでございます。

 以上で説明を終わらせていただきます。

 

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。

 それでは、ただいまご説明いただきました中間報告(案)につきまして、ご審議をいただきたいと思います。どなたからでも結構ですので、ご意見がありましたらご発言をお願いいたします。また、いつものように名札を立てていただいてご発言いただければと思います。よろしくお願いいたします。

 岩上委員、お願いいたします。

【岩上委員】  短期間の中で大変なまとめ、ご苦労さまでございました。事務局に感謝申し上げます。それゆえに、多分、これからこれをいろんな場面に報告しながらご意見をもらっていくという作業があろうかと思いますけれど、今までの特別委員会の中でも集中的な議論をしてまいりました。さはさりながら、表舞台にこれを出したときに、さまざまな意見が出されるかと思います。それを今後どういうふうにこの分科会でそしゃくしながらよりよいものにしていくかというところが一番のポイントではないかと私は思っております。

 49ページ、50ページに、計画的な推進のための必要事項という形でおまとめをいただきましたけど、実効性のある計画にしていきたいというのが我々委員の大きな気持ちだと思いますし、実効性のあるものにどうしていくかという中での議論を深めてまいりましたけれど、そういった点について真摯にいろんな意見を承って、修正、今後5年間、10年間ということでございますけれど、計画等については柔軟な対応が求められるのではないかと思っております。そういうところをよろしくお願いしたいと思います。

 瑣末なことなのですけど、例えば49ページの下段のほうに様々な項目があって、スポーツ庁という名詞が出てきますけれど、これはもう仮称ではなくて、こういう形でよろしいんでしょうかということが1点。

 それと表記の仕方ですけど、日本スポーツ振興センターという、今、NAASHという形で表現しております。特別委員会の中でも、河野委員から様々なご意見も出ておりましたけど、そういう解釈でよろしいのか。また、一番先に略称としての、例えばJOC、日体協というような略称の括弧づけで書いておりますけれど、その辺のところは今後、公益財団法人何々という書き方を表記の仕方で略しておりますので、文書的な中を見ていただいて再度修正していただければと思っております。以上でございます。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。ただいま質問が含まれておりましたので、お答えをお願いいたします。

【西井スポーツ政策企画室長】  スポーツ庁につきましては、スポーツ基本法におきまして、その附則の中で、スポーツ庁及びスポーツに関する審議会等という形で具体的に法令上の規定がございますので、それに倣ったものでございます。

 あと、団体名の略称等につきましては、まず初出の段階で全体を書くようにいたしまして、2回目以降は、JOCでございますとか、そうした略称を用いることにしてございまして、日本スポーツ振興センターにつきましてはこのような形でそのまま書くという形、NAASHという言葉よりもこちらのほうが望ましいというご意見がございましたので、このような形で表記させていただいております。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。

 ほかにご意見はございませんでしょうか。

 岡島副分科会長、お願いします。

【岡島副分科会長】  いろいろご苦労さまでした、山口先生。すごくいいものができたと思っております。今からいろいろ言うのもあれかもしれませんけれども、気がついたことを申し上げさせていただきます。

3つありまして、1ページの目指すべき社会像という中で、最後のほうに、スポーツには大きな貢献が期待される、と書いてあります。そこの具体的な事例で、被災地におけることがあるのですけれども、被災地のことも大事ですけれども、この辺のところにもう少し、国家建設にとって不可欠なものであるというような意味の、もう少し強いというとおかしいですけど、絶対に必要なんだという意味のことを少し書き加えられたらいかがかなと思っております。長寿社会を目指すにしても、何でもそうですけれども、スポーツがないと困るのだというようなことですね。

 それからもう1つ、7ページあたりになりますか、幼児期における運動指針をもとに実践、というところで子どもたちのことに触れられているのですけれども、体力向上ということの一言になっておりますけれども、繰り返し中では書かれてはいるのですけど、人格形成とか、感性を磨くとか、そういったような、体だけじゃなくて、もう一息広い意味でスポーツが必要なんだといったようなところが少し言及されていればありがたいです。と申しますのは、スポーツの中に自然体験というのは入っているのですけれども、学校体育などの場合、特に体育の先生などが、特に小学校低学年や幼稚園の先生などで体育に携わる先生方の中に、例えば走り回ることや体をつくることも大事なのだけど、校庭で寝転がって雲を見るのも大事だといった感性を体操の先生に持っていただきたいのですね。上級生は、まあいいですけど、特に幼稚園とか小学校低学年ぐらいの体操を教える方には、そういうのも許していただくというか、そういう雰囲気で少し幅広に先生方が理解していただくという意味が、ここでは少し無理かもしれませんけど、そういうニュアンスを残すような形で、子どもの感性を磨いたり、人格形成にあれするんだと。体力向上はもちろんですけれども、そういうところも少し何かあるといいのではないかなと。

 それから3点目ですけれども、33ページのところになります。トップアスリート、私は一般的な人間として感じるのですけれども、このところで国がやるのは表彰等ということですけれども、実際国が様々なことを具体的にはあまり乗り出してやることはできないのかもしれませんけれども、どう表記していいかは私はわからないのですけど、例えばコーチとか研究所だとか様々なものについて、ポストをちゃんと用意するとか、そういったようなことが何かできないものなのでしょうか。瞬間的に表彰されても、それで終わりですから、それで年金でもつくならいいのだけど、そういうのではないわけだから、例えば国立大学の中にそういう学科のようなものをちゃんと用意されているとか、様々なスポーツの研究振興センターとか、そういうところの中でコーチングという部門か何かがあって、そこにきちんとした職として社会的にも遇されて、金銭的にもある程度の保証ができる。そういうようなポストを用意するということぐらいまでならないといけないのではないかと。それをどのように表記していいかわかりませんけれども、そういったニュアンスの含みを持たせたようなところがどこかに入れられないかなと、そういう気がしております。

 以上、3点です。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。

 続きまして、服部委員、お願いいたします。

【服部委員】  おはようございます。私、拝見しまして、少しお聞きしたいのですが、これを実行するには莫大な予算がかかると思います。国家予算はもちろんこれからも十分にお取りになるご予定だと思うのですが、民間企業とか民間メーカーからのこういった予算の引き出し方というのをどういうふうに実行されようとしているのか。というのは、規制が幾つかあると思うのですけれども、そういったものをできるだけ出しやすいようにして差し上げられることも必要かなと。私、メーカーの名称がついてくるのは望ましいとは思わないのですけれども、何らかの形で十分な予算を支出させるためには必要なのではないかと思いますし、私、別の分野でも予算でいつも困ります。大概、国家予算にお願いするのですが、出してくださらない。今回、私、ペルーに行ってきまして、ある事業をやってきたのですが、ペルーが丸抱えでお金を出してくれました。ところが、同じように、部署は違うのですが、ほかへ持っていったら、そんな金は出せないよねと言われて、外国では今、大分国を挙げて、デンマークとか北欧がまたすごい力を入れて食にやってきてくれているんですが、日本はクールジャパンという形で、アニメであるとか、食には力を入れようとしているのですが、では、その予算があるのかというと、ほとんど予算を出してもらえないのですね。民間から金を集めて、我々個人で動いていくのです。ですけど、それをもう少し大っぴらに引き上げる窓口のようなものを国としてお持ちになったらどうかというのが1つ。

 もう1点は、運動と食というのはものすごく重要で、我々は食というものが的確に年齢に応じて賄われることが大事だと思っているのですけれども、今、やせ願望の女性であるとか、様々な若い子たちの間でそういうものに引っ張られてしまって、体力的にも劣るような人たちが随分出てきていると。今のままいきますと、世界の30カ国が先進国と言われているとすれば、その中に日本は入っていますけれども、その人たちのBMI、Body Mass Indexを調べますと、22が標準ですが、23.2ぐらい行きます。みなさん少しふっくらしています。ところが日本で聞き出して、BMIを見ますと、18.7です。18.5以下を栄養失調というのですが、世界で言いますと、アフリカのザンビアあたりの女性と同じです。栄養失調の国の子どもたちと同じような状況の食の仕方をしています。こういったものにまた力を少し入れていただきながら、こういうものを組み合わせていただけるところに力がもう少し入るといいかなと思って、これを拝見しておりました。よろしくお願いします。

【衞藤分科会長】  ありがとうございます。

 では、続きまして、明石委員、お願いいたします。

【明石委員】   明石でございます。1点だけお願いしたいのですけれども、50ページの最後の、計画の進捗状況の検証と計画の見直しというのが非常に大事かと思っております。それでお願いしたいのが、数量化できるものと数量化できないものを分けていただきたい。例えば、数量化しやすいのは、10年計画で、5年たつと金メダルの数がこれだけ増えたとか、例えば子どもの体力がこれだけ増進したとか、学校の給食の残りものが減ってきたとか、様々な運動をすると事故数が減ってきたとか、見るスポーツも増えてきたとか、要するに数量化できる面がまず欲しいなと。

 2つ目は、数量化できない面、例えば今、日本の子どもで一番困っているのは自尊感情が低いことです。私は、学力ではなくスポーツを通してみると、自尊感情がじわじわ、5年たつと高まってきますよという、ほかの国とか友達との比較で相対的に高まってきますから、。もう1つは、地域のきずなが深まるとか、もう1つは、地域とか国に対する愛着心が高まってくるとか、そういうことを数量化できる面とできない面を分けていただいて、特別委員会ぐらいつくって、これだけやるのですから、こういうことは今のところ検証しましょうということをやると、服部先生がおっしゃるように予算も取りやすい。成果を見せないと、予算がとれなくなってくると思います。いいことを今日考えていただきましたもので、ぜひそれを検証する仕組みづくりを委員会あたりをつくってやっていただくといいかと思いまして、意見を述べました。

 

【衞藤分科会長】  ありがとうございます。

 そのほかいかがでしょうか。もう少しご意見いただきたいと思いますが。

 特別委員会の委員の方で、田嶋委員、いかがでしょうか。

【田嶋委員】  11ページですが、中学校の女子の年代に特化してここで言及されていて、非常にありがたいことだと思います。書くと非常に、例えば総合型スポーツクラブだとか、いろいろ簡単なことなのですけど、実際は学校区のことなど、様々な問題があって難しくて、これに対する予算などの裏づけのようなものは考えていらっしゃるのでしょうか。

【衞藤分科会長】  お答えいただければ、お願いいたします。

【長登体育参事官】  失礼いたします。参事官の長登でございます。

 地域における女子のスポーツ活動、特に中学生ということでございますが、部活動との連携ですとか、それから複数の学校での合同の活動、また競技団体と連携するなど、直接、(3)ということではないのですが、運動活動の再構築、連携しての再構築ということで来年度予算案として計上しておりますし、それから、すべての事業の中で女子に着目した取組を、どうしても女子だけということにはまいらないところはあろうかと思いますが、進めていければと考えているところでございます。

【衞藤分科会長】  よろしいでしょうか。

 宮嶋委員、お願いいたします。

【宮嶋委員】  今、田嶋さんのお話で少し思い出したのですけれども、本来であればスポーツの推進に関する特別委員会で言うべきだったのかもしれないのですが、女子のスポーツに関して、中学校ではサッカーの女子が中体連の中にないんですよね。小学校まではサッカーをやる子どもが、4歳からとても多いそうなのですが、中学校に入った途端にクラブがないので、ほかの種目に行ってしまったり、やめてしまったりということがあるそうです。将来的にその中にも金の卵がいるかもしれないのに、そこで道が切れてしまうというのは大変残念なことなので、ここにサッカーのことだけを書くわけにはいかないと思いますので、あらゆる種目に道を開くというような、何かそういうことを書く場所がないのかなと思っております。これは簡単に言えば中体連にお願いすればいいことだけなのかもしれませんけれども、ここにしっかり書いておく、あらゆる種目でその可能性を追求しているような道をつくってほしいということを書いておく必要はあるかもしれないなと思いました。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。大切なご指摘だったと思います。

【山口委員】  全部で12回やってきましたけれども、委員長ということだったのですけれども、私の一番のミッションは、わかりやすい雰囲気をつくって議論を活発にすることだと思っていました。それはわりと成功しまして、2時間で終わらなくなりまして、後半は2時間半という時間をつくってやってまいりました。

 もう1つ、毎回議事録が、これもそうですけれども、数週間後に文部科学省のホームページに出ますので、これをご覧になっている方が非常に多かったと感じました。様々なところで声をかけられるのですけれども、先日の全国の広域スポーツセンターの担当者会議という人が集まったのですけれども、そこで参加者に尋ねると、約半数の人が毎回見ているということで、大変関心が高いという感じがいたしました。

 先ほどから様々な委員の方に大変貴重な提案をいただきました。被災地におけるスポーツの価値ということだけではなくて、もっと多様な価値を見直すべきではないか、書くべきではないか、そのとおりだと思います。

 それから服部委員からは、寄附を国民から受け入れるような窓口をつくったらどうかと。これは非常にいいご提案かなと思いますので、寄附文化をつくるというのが入っていますけれども、スポーツのために出すだけではなくて、国民からもらって寄附を受けるという、これはおそらくスポーツ振興センターなんかでも考えていく方向ではないかなと思うのですけれども、非常にいいご提案をいただきました。

 あと、明石委員からも、数量化できるもの、できないものをはっきりして検証委員会をつくってはどうかということです。今回出しているものも、裏づけのデータも全部ありますので、スポーツ実施率、内閣府の調査、それから子どもの体力テスト、これも今まで全部あります。それからメダルの数もありますので、こういったものをはっきりしておいて検証委員会をつくったらどうかと、これも非常にいいご提案をいただきました。

 あとは、わかりやすい図式化をして、パンフレットをつくっていくのも課題と思います。スポーツ基本法はわりときれいなパンフレットができましたので、写真ができて、あのようなわかりやすいものをつくって、地方にもいろいろ広げていくということが大事かと思いました。ありがとうございました。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。ほかにご意見はございますでしょうか。

 それでは、先ほど申し上げましたように、この中間報告につきましては、本日のご議論を踏まえまして、私のほうで山口委員長と相談しつつ、必要な修正を施した上で、2月17日、金曜日に開催予定の中央教育審議会の総会において報告をさせていただきたいと考えておりますが、この修正につきましては私にご一任をいただくということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【衞藤分科会長】  ありがとうございます。

 それでは、この中間報告につきまして、近々、パブリックコメントを実施する予定ですので、ご承知おきのほどお願いいたします。山口委員長におかれましては、引き続きスポーツの推進に関する特別委員会におきましてご審議を進めていただくようお願いいたします。なお、次回の分科会では答申(案)をご審議いただきたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、次の議事に入りたいと思います。

学校安全の推進に関する計画につきましては、この分科会に設置されております学校安全部会において審議が進められているところでございます。前回の部会、1月27日、先週の金曜日でございましたが、資料2にございますように、これまでの審議のまとめ(素案)が整理されておりますので、本日は、これまでの審議のまとめ(素案)につきましてご意見の交換をいただければと思います。

 それでは、これまでの審議のまとめ(素案)につきましては、私は学校安全部会の部会長でもございますので、ご説明したいと思います。

 まず、学校安全の推進に関する検討状況につきましてご説明しますと、9月22日の中央教育審議会の総会の場におきまして文部科学大臣から諮問を受け、9月30日の本分科会におきまして学校安全部会を設けました。同部会において検討を進めてきているところでございます。

 これまでに都合5回の会合を行っておりますが、まず学校安全に関する様々な取組につきまして、各委員をはじめ、教育委員会や研究者、科学警察研究所や独立行政法人日本スポーツ振興センターなど、学校安全にかかわる関係者からヒアリングにより幅広く意見を伺い、論点の洗い出しを行ってきました。また、前々回、第4回からは、審議のまとめに向けて全体構成などについて議論を始めたところでございます。

 本日は、先週の金曜日、1月27日に開催されました第5回学校安全部会において議論のたたき台といたしました資料、学校安全部会これまでの審議のまとめ(素案)を用いつつ、部会における議論の状況等をご紹介させていただきます。

 審議におきましては、学校安全の推進に関する計画の策定にかかわる答申の取りまとめに向けまして、6点ほどの議論をしました。まず、子どもの安全を取り巻く現状と課題、安全に関する教育の充実、学校施設整備の安全確保、学校における安全に関する組織的取組の推進、家庭、地域社会との連携を図った学校安全の推進、国や地方公共団体における推進体制の整備、これらの項目について、その内容をご議論いただいてきているところでございます。詳細な内容につきましては事務局からご説明いたしますが、本分科会におきましてもご意見等があればいただきたく、よろしくお願いいたします。

 それでは、事務局からご説明をお願いします。

【平下学校健康教育課長】  学校健康教育課長でございます。

 それでは、学校安全部会におけるこれまでの審議のまとめ(素案)についてご説明いたします。資料2になります。この資料は、これまでの会議で委員やヒアリング対象者からいただいたご意見を各項目に沿って整理したものとなります。時間も限られておりますので、幾つかの特徴的なポイントに絞って説明をさせていただきます。

 まず、項目1の、子どもの安全を取り巻く現状と課題でございますけれども、1つ目の丸ですけれども、大人と比べて子どもへの安全教育は浸透しやすく、中長期的な視点で考えた場合、学校教育において安全に関する指導を行うことは、次代の安全文化を構築するという意義を担っているとされております。

 また、3つ目の丸ですけれども、学校現場は非常に多忙であり、学校現場の実態に立った、最低限これだけは行うべきということを検討して示していく必要があるというふうにされております。

 さらに、1ページ目の最後の丸では、計画は、WHOの提唱するセーフティプロモーションの考え方に則り、科学的な施策を進め、しっかりと評価できる仕組みが必要であるというふうにされました。

 それから2ページ目になりますけれども、2の学校安全を推進するための方策として、まず、安全に関する教育の充実については、例えば、2つ目の見出しの、安全教育における共助・公助の視点の1つ目の丸にありますように、発達段階に応じて、自助だけではなくて、共助、公助に関する教育も重要であるというご意見、それから3つ目の見出しの、教育手法の改善の3つ目の丸にありますように、災害の教訓の中には普遍的なものがあって、災害の教訓の語り継ぎなどによってその継承を行うことが重要であるというようなご意見もいただきました。

 なお、本日、御欠席の平野委員からご提供いただきました資料は、、この災害教訓に関するものでございます。平野委員からの資料の2枚目になりますけれども、中には、平野委員が所属されている中央防災会議の専門調査会において、災害教訓を取りまとめた普及啓発用冊子が取りまとめられまして、今後学校教育でも活用していただけるような災害被害者等の体験談を集めた小冊子を作成中というようなことが書かれております。

 それから、また資料2に戻りまして、3ページ目になりますけれども、1つ目の見出しの、安全教育にかかる時間の確保の4つ目の丸では、我が国の特徴を踏まえた防災教育の在り方を考えてはどうかといったこともされております。

 また、2つ目の見出しの、避難訓練の在り方の1つ目の丸においては、避難訓練は、例えば、教職員にも予告なしで行うなど、より実践的な内容にするための工夫をして行うべきではないか。

 3つ目の見出しの、児童生徒等の状況にあわせた防災教育の1つ目の丸においては、子どもの運動能力や判断能力は、個々の子どもで相当異なるために、個々の状況にあわせた避難体制をつくるべきであるというふうにされております。

 それから、4ページになりますけれども、1つ目の見出しの、原子力災害に対する対応の1つ目の丸において、原子力災害があるということも想定して、原子力担当の部署と連携をとりつつ、避難訓練等を実施しておくことが重要である。

 それから、2つ目の見出しの、インターナショナルセーフスクールの取組では、世界保健機構協同センターが認証するインターナショナルセーフスクールを取得したことによって様々な効果が期待されるというふうにされております。

 2の学校施設設備の安全確保におきましては、安全教育だけではなくて、施設設備を整備していくことも重要であるとされました。

 また、3の学校における安全に関する組織的取組の推進の(1)学校安全の計画的な実施では、学校で策定する学校安全計画は、安全管理のみの内容にとどまるものでなく、避難訓練等も含めた安全教育に関する内容も含めるなど、その内容の充実が必要であるというふうにされております。

 それから、5ページ目の(2)学校における人的体制の整備では、学校安全について中心となって取り組む人材の重要性が指摘されております。

 次に、(3)の学校施設設備の安全点検の2つ目の丸では、学校の事故のほとんどは環境と行動の改善で防げるという考え方に立って、学校の中で事故事例を踏まえた改善の取組を行っていくべきというふうにされております。

 また、(4)の学校安全に関する教職員の研修等の推進では、見出しとして、教職員研修の推進と、教職を志す学生への学校安全教育の2つの方向からご指摘がありまして、教職員研修の推進では、3つ目の丸にありますように、災害安全に関しては、被災地の教職員の経験を非被災地の教職員へ伝える取組を何らかの形で実現する必要がある。

 あるいは、教職を志す学生への学校安全教育の1つ目の丸にありますように、教員になるべき人の資質として、健康と安全で必要なことは何か、どういう指導をするべきであるかということは、土台としてしっかりと備えられている必要があるのではないかというふうにされています。

 それから、6ページになりますけれども、(5)の危険等発生時の対処要領の作成と危害が生じた場合の対応においては、見出しとして、危険等発生時対処要領の作成と、実践的な避難訓練の実施の観点からご指摘いただきました。

 危険等発生時対処要領の作成においては、防災マニュアルは学校単独で完結するのではなく、地域と連携した内容にすべきであることや、実践的な避難訓練の実施では、実践的な訓練が実際的な活動につながることから、実践的な取組を促すような形で計画策定を進めるべきであるとされております。

 次に、4の家庭、地域社会との連携を図った学校安全の推進では、見出しとして、地域社会との連携推進、7ページの家庭との連携強化の2つに分けて整理しました。

 1つ目の地域社会との連携推進の2つ目の丸では、普段から地域と連携することによって体験型の安全教育をより充実させることができる。

 また、7ページ目の5つ目の丸ですけれども、安全教育について、学校支援地域本部等を活用しながら、保護者や地域も意識を高めることが必要だというふうにされました。

 それから、次の家庭との連携強化の1つ目の丸においては、子どもは大人の真似をするので、学校だけでなく、活動時の多くを過ごす社会や家庭でも指導する必要があるのではないかとされました。

 8ページになりますけれども、ローマ数字3の方策の効果的な推進に必要な事項として、国における推進体制の整備と、地方公共団体における推進体制の整備の2つに分けて整理しました。

 その中で、地方公共団体における推進体制の整備の2つ目の丸では、生活安全を担当する部局等と教育委員会が積極的に連携をとるほか、市町村などの枠組みを超えた連携が必要であるとされました。

 以上、資料の説明でございましたけれども、これを用いて、先週の金曜日の1月27日に開催された第5回の学校安全部会ではさまざまなご意見をいただきました。例えば、学校現場では安全教育にかかる時間の確保が難しい現状から、何らかの対策が必要だというご意見が強く示されております。その他、例えば、非常に多忙である学校現場でこの計画を推進するためには、より具体的にどうするべきかということがわかるような内容にする必要があるのではないか。震災後、防災教育に重点が置かれている傾向がありますけれども、交通安全、防犯も重要であることから、これらの3つの領域をバランスよく実施するような内容にするべきではないか。直ちに対応が困難な課題については、短期的にできることと長期的に行うことを整理して示すことも考えられるのではないか。学校保健安全法改正のもととなった平成20年の答申の理念なども言及すべきではないか。安全教育や学校安全の研究者や実践者を育成し、連携を図ることが必要ではないか。教職を志す者への教育について、大学で時間を確保するように配慮するべきではないかなどのご意見をいただいております。

 以上で私からの説明を終わらせていただきます。

【衞藤分科会長】  ありがとうございます。

 それでは、資料2のこれまでの審議のまとめ(素案)につきまして意見交換をいただきたいと思います。どなたからでも結構ですので、ご意見等があれば、また名札を立てていただいてご発言いただければと思います。よろしくお願いいたします。

 五十嵐委員、お願いいたします。

【五十嵐委員】  私は、学校安全部会に参加させていただいてます。その辺から、今、事務局から説明いただいたことについて、ちょうど前回、このまとめていただいた素案について様々な意見が出されましたので、そこでも私も意見を出させていただきましたし、委員の中からも意見をいただいたことで、少しそこのところを詳しく述べさせていただきたいと思います。

 この部会はほんとうにとても有意義で、各専門の方や実践されている教育委員会等の方からたくさんの様々なことを教えていただきました。防災だけではなくて、防災を中心としながらも、交通安全、それから不審者対応や学校管理下の事故、そういったことや生活安全、この3つの観点からほんとうに大事なことを教えていただいて、それを、では実際に子どもたちにどうやって身につけさせるのかといったところを、私はこの学校安全部会に出席させていただきながら、実効性あるものにしていくにはどうしたらいいのだろうということでずっと考えていたのですが、先ほど事務局の方から、この素案に対して議論の中で、これをやるために学校現場として時間の確保をどうしていくのか、具体的にどのようにするのかを明示したほうがいいというようなことをまとめていただきましたが、ほんとうにそのとおりだと思います。

 といいますのは、この資料の3ページに、安全教育にかかる時間の確保というところがあります。今、事務局からのご説明には触れられなかったのですが、丸の1つ目、2つ目のところに書かれているのですが、現状としましては、今、学校ではこういう安全教育をやっていないわけではなくて、各教科で様々とかかわる内容は各教科でやっています。それから特別活動の学級活動でやっています。それから、総合的な学習の時間で、これは学校によって様々なテーマがありますので、決められてはいませんが、特に研究校などでは、この時間をとても有効に使って、それこそ体験的な活動や、専門家を招いて様々な実効性ある取組をされているところなのですが、ここから生み出された多量の資料があるわけなのですが、これがなぜ活用されていないのかといったご発言も委員会の中で出されました。

 それについては、学校は決められた時間の中で触れてはいるのですが、専門家の様々な方に伺っていると、もう少しきちんと系統的にやらなくては意味がないだろうというのが思った感想です。といいますのは、単発的にやってもそれは身につかないので、すべての教科、またいでいますが、それを指導者側は連携して指導しているつもりでも、子どもの頭は1つですから、この時間にやった、あの時間にやったって、様々なことが子どもの頭の中に入ってきます。それはやっぱり継続的に、系統的にずっと行われていかないと身につかないのではないかと思います。

 そこで、この大事な様々な取組を、それこそ先ほどありましたが、地震のメカニズムというような自然現象のメカニズムも含めて、あとは語り継ぐといったら、歴史なんかも含めて、あとは実際的に、どう命を守るか、危険回避するかといった技術的なことも含めて系統的に、教えるのではなくて、子どもたちが学び取るような、そういう学びのあり方を行うためには、今のままでは限界なのではないかと思っています。

 そこで、結果論としては、今の状態ではそれぞれの学校が工夫してやっていますが、実践されている教育委員会の中でも限界があるというようなことが言われましたし、これをすべての学校がやるためには、きちんと内容を明確にして、学び方も明示して時間を確保する、領域に落とす、そういうようなことが一番これから考えていかなければならないのではないかというような意見が出されていて、私もそう思っています。そういった議論が出たということを少しお伝えしたいと思います。以上です。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。ほかには。

 土江委員、お願いします。

【土江委員】  私のほうからは、5ページの学校安全に関する教職員の研修等の推進と、それから7ページにありますけれども、地域社会との連携推進という2点について意見を述べさせていただきたいと思います。

 まず、教職員研修ですけれども、私が知っている限りでは、定期的な避難訓練でありますとか、あるいは防災・防犯の訓練とか、また安全教室、安全研修と、こういったことが多いのではないのかなと。教員の実践的な研修の機会というのが重要だと考えています。例えば、電気がなくても、ガスがなくても、火をたいて飯をつくって、そしてまた、一緒に食べて、一緒に寝ると、こういった人間の基本的な体験といいますか、そういったものをぜひお願いしたい。私どももやっています研修の中では、例えば、雪の中で雪中キャンプをやるとか、沢登りをやっていくとか、あるいは川を浮き輪を使って流れていく。こういう中で、命の危険を感じながらも人間関係づくりをしていくとか、あるいはリスク管理をしていくとか、こういった様々な体験が教職員にも必要だと思っています。

 実は昨日、ある学校の小学校6年生を対象に、保護者と学校の先生方と私ども教育委員会で、竹ぐしを使って、パンの生地をロールパン、ぐるぐるパンというのとスープをつくろうということでやったのですけれども、まず火がなかなかおこせないというか、火をまきにつけることができない。こういう状況がありました。それから、見ていましたら、ほとんどのグループが井げたにまきを組んで、キャンプファイヤーの井げたをイメージするようなまきの使い方をしていて、実際にまきを燃やす、このような体験がほんとうに若い先生方とか親世代にもできていないのだなということから、いざというときの生きるすべというようなものをしっかりと伝えていかないといけないのかなというようなことを感じました。

 それから、7ページの地域との連携ですけれども、ふだんから学校に地域の方が入っていらっしゃるということは、日常的に防犯、防災に関する意識が高まっていくということで、これはほんとうに重要な指摘だと思っています。私ども、地方の中山間地域ですと、フェンスをめぐらすといっても、ほんとうに広範囲にフェンスをめぐらさないといけないということで、自由にどこからでも、例えば不審者なども入ってくるような状況なのです。そういう中でも、その対策の1つとして、積極的に学校に入っていただこうという施策をとっています。その中で非常に成果があったというのが、1つは、文部科学省の平成16年からの放課後子ども教室、これをすべての小学校で実施してまいりました。これは安全安心な場所、子どもの居場所をつくっていくと同時に、様々な体験、スポーツあるいはレクリエーションであるとか、体験活動等を通した中での安全教育というねらいがあったのですけれども、結果として、子どもと子どものつながりとか、あるいは子どもを介して子どもと大人がつながっていくとか、大人同士の結びつきということで、非常に地域の人間関係づくりに大きな成果があったと思っています。

 それから、今回指摘がありましたように、学校支援地域本部もすべての小中学校で20年から立ち上げたのですけれども、この大きな成果としては、社会教育から学校教育を充実させるというねらいで、学校教育の充実とか、あるいは学校の環境整備ということがあったのですが、結果として地域の方がコーディネーターとして学校の中に常時いらっしゃるということが、地域の皆さんにとって非常に安心感というか、そういう大人同士の結びつきの中で大人の居場所ができてきたというようなことから、学校に対する協力というのも非常に深まってきたと思っています。

 先ほどからありましたように、学校は非常に多忙なのですけれども、実は私どもとしては、学校の中に教育委員会の職員をコーディネーターとして常時配置していますし、こういう地域本部のコーディネーターがいるということで、何かあったときには行政同士が結びつくとか、そういった体制をとっております。ですから、今、全国的に地域本部事業が進められているわけですが、こういった地域コーディネーターの役割を見直すということも、1つは先生方の負担軽減と同時に、防災教育について充実した計画ができるんではないのかなというふうにも考えております。以上です。

 

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。ご意見ありますでしょうか。

 大日方委員、どうぞ。

【大日方委員】  この学校安全部会で私が非常に感心いたしましたのは、最初の、子どもへの安全教育は浸透しやすいと、大人よりも非常に重要なんだというようなところをしっかり担っていらっしゃるなというところで、ここは次代を担う子どもたちに向けて大きな役割だろうなと感じております。

 それを踏まえた上で、ぜひお願いしたいのが、4ページの原子力災害に対する対応というところですが、2つ目の丸で、原子力の有効性やそうでない部分の両面をしっかり認識できるようにというふうに書いております。今、子どものみならず、大人も原子力災害に対してどういうふうに対応したらよいのかというところ、何が一番困っているかというと、何が怖いのかがわからない。あるいは、何が安全なのかが信じられないというようなことになっているのだと思います。今まではあまりこういうところが安全性という意味でクローズアップされること、大人も子どもも含めてなかったと思いますが、この先はここは避けて通れない問題であると考えますと、判断できる材料をしっかりと提供していくこと、そして判断できるという判断をそれぞれがするというような教育が必要なのではないかと、そのようなことを感じた次第です。

 また、6ページのところで、震災時に保護者が迎えに来なかった場合にどうするのかということで、マニュアルの作成が必要だというようなご検討をいただいているようでございます。これは都市部の話になると思うのですけれども、私学に通っている子どもが学校から帰るとき、どうしたらいいのか迷ったというような話、あるいは下校の途中で震災に遭って電車が動かなくなって、どうしようか迷ったなんて話も聞きましたけれども、この場合にマニュアルで今後、学校が子どもの下校まで責任を持つべきだと考えるのか、あるいは、あくまで親が責任というような言い方ではないと思いますけれども、どちらができるのか。実際の震災時の教訓を生かしたある種のガイドラインというようなものを、マニュアルという言い方もされていると思いますが、作成されていったら、特に首都圏で直下型地震ということの可能性について非常に高いと研究されておりますので、しっかりとしたようなマニュアル、ガイドラインといったような作成が必要であろう。そのように感じております。

 また、7ページの自転車事故により高校生が加害者になるということが課題となっているというような話もありますが、私も東京都内を頻繁に車を運転して移動することが多いのですが、若者といいますか、おそらく10代であろうと思われる子どもというか、高校生も含めて、あるいは大学生がルールを守らない自転車運転が多いと感じております。残念ながら、これは大人もおそらくそうだと思います。今朝も、全く信号を守らずに、赤信号であるにもかかわらず突っ込んでいく自転車と車があわや接触というようなシーンを見かけました。これはおそらく子どもではないと思います。ただ、最初に申し上げた、子どもへの安全教育が大切だというところで、その子たちが大人になったときに、しっかりとルールを守らなければいけない、守ることが自分の身を守ることでもあり、そして周りの人たちも加害者にならない。被害にも遭わないし、加害者にもなってはいけないというような観点から、しっかりとルールを守っていかなければいけないというような視点というのを安全教育の中で教えていくことというのが必要なのではないか、そのように感じました。以上です。ありがとうございます。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。ただいまのご発言の中にあった、6ページのマニュアルに関連して、私立学校の児童生徒の安全ということに関しましては、部会において私立学校同士のネットワークというようなご提案もあったということを付記しておきます。ありがとうございました。

 それでは、服部委員、お願いいたします。

【服部委員】  実は、安全保障という意味で、様々な国々で私、日本の食料自給率を踏まえて、あなたの国の食料自給率は何パーセントでしょうかというのをはかってきました。そうしますと、国によって差はありますけれども、日本が一番手が挙がる率が低いです。食料自給率の意識が非常に低いですね。0.5%ぐらいの人しか手が挙がらないのです。ところが、ヨーロッパ諸国、アメリカ、東南アジア、様々な国でやるのですが、高いところは大体42%ぐらいの方が手を挙げますし、低いところでも28%ぐらい。ところが日本は、100人いても1人挙がらないのですよね。もし挙がったとしても、その人に聞いてみると、カロリーベースで、平成22年が39%ですけれども、それを答えられる人がいなくて、40ですかとか、28ですかとか、非常にあいまいな人が多いです。

 日本は今、食料をこれからどう確保していくかということを考えなければいけない時期に来ているのですけれども、一般の方の意識が低いものですから、僕は、8月15日というのは終戦記念日ですが、そのときの新聞を読んでくださいと。これには必ず、その前の年の食料自給率が掲載されます。その意識を今みんなに持ってもらおうと思ってやっていますが、ほんとう言って低過ぎます。もし電気が切れたら、ガスが出なくなったら、水道が出なくなったら、食料がなくなったらどうしますかという、その基本的なライフラインの一番基本をどこか押さえておいていただいて、子どもたちもいざというときにどうしたらいいかという、サバイバルまでいかなくてもいいのですけど、それにつながるような、そういう意識を日ごろから持つような、そういう教育というのが必要なんじゃないかなと感じているものですから、この学校安全部会は、安全保障までいくかどうかは別にしまして、少しそういったものを広めていただければありがたいなと思います。よろしくお願いします。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。

 続きまして、野津委員。

【野津委員】  先ほどの五十嵐委員の安全教育に関する意見と関連するのですけれども、系統的に、計画的に、子どもが学び取るように教育することについて、全く同感で、とても大事なことだと思っております。またその中で、時間の確保が話題にされていますが、保健体育の教科などにおいてまずはしっかりと取り上げられるようにしていくということが重要だと思います。しかし、現行のままではそこの配当時間数が極めて少ないなどの課題がありますので、その点も含めて検討される必要があると考えます。すなわち、小学校体育科の保健領域は3、4年生からしかなく、1、2年生には位置付けられていない。そして3、4年生での配当時間が保健領域全体で8時間程度、5、6年生では16時間程度、中学校保健体育科の保健分野は3年間全体で48時間、高校保健体育科の保健でようやく70時間というような配当時間の状況下で、ただ今話題の安全の他にも、薬物乱用や、性や、先ほどから出ております食などなど、いずれも重要なたくさんの内容を取り扱うことになっているわけです。もちろん体育も非常に重要で、それもしっかり教えていかなければなりませんので、慎重な議論が必要ですが、配当時間等の制度面も含めて見直し、検討すべき時期に来ているのではないかと思います。

 もう1つ、5ページに記載されております、教職を志す学生へというところについての意見です。教員養成の段階で土台としてしっかり備えることが重要ということは、まさにそうだと思います。現職研修も非常に重要ですが、教員になる前の気構えとして、教員には教科を教えるばかりでなく、子どもを守り育てるという大きな仕事があり、そこに学校安全があり、学校保健もあるということを、教員を志す段階ですりこむことが非常に重要だと思います。そして、ただ今は学校安全についての充実が叫ばれていますが、学校保健安全法という法的な位置づけからみると、学校保健もあわせての気構え、知識、技能を身につけるような、そういう議論が行われることが望ましいのではないかと思います。前々回の会議でも申し上げましたように、現行の制度では、学校保健、保健教育関係についても、教職を志す学生たちが必修で学ぶことにはなっていませんので、そこのところをぜひ踏まえて、この機会にそうしたことが保証できるような方向で検討していくことが非常にいいのではないかと思います。以上です。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。

 山口委員、お願いします。

【山口委員】  先ほど保健体育の話が出ましたので、思い出したのですけれども、5、6年くらい前だったのですけれども、神戸市の中学校の柔道部の合同合宿みたいなのがありまして、そのときに1人生徒が亡くなったということがあって、それで委員会ができまして、様々な審議をしました。意外に部活動の安全点検が行われていないというのがわかりまして、阻止というより起こらないようにするにはどうしたらいいかということで様々出し合いまして、「部活動安全点検チェックリスト」というものをつくりました。活動前にどれぐらい水分をとるべきかとか、活動中、活動後どうするかと、そういうチェックリストをつくりましたので、こういったチェックリストがあると、生徒が自分たちでチェックできますので、熱中症の予防なんかも、必ず気温と湿度なんかもチェックするようにしました。これもできるだけ広めようとしているのですけれども、こうしたチェックリストというのをつくっていくというのも、部活動とか子どものスポーツのときの安全というのは大事なことではないかなと思います。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。もう少しご意見をいただければと思いますが。

 高野委員、お願いいたします。

【高野委員】  安全教育ということで、大変幅が広いことだと思うのですけれども、とりわけて書かれていないので、確認ですが、安全と言ったときに、心の安全というものも大事なのではないかなと思っています。子ども同士のけんかが、一概に全部悪いわけではありませんが、いじめに当たるものというか、長期的で陰湿な言葉による暴力とか、人によってどうとらえられるか微妙な問題ではあるのですけれども、そういったことの安全という面も必要かなと思ったんですね。2ページ目に、安全教育における共助・公助の視点というのがあるのですが、多分これに近いのかもしれませんけれども、助け合いの心というか、思いやりというか、そういうことも安全に入るのかなと思って、一言言わせていただきました。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。これまで部会におきましては、安全の教育に関しての議論が比較的多かったのですけれども、求められている諮問は学校安全の推進ということで、安全管理のことに関しても広く求められておりますので、またそういった面でももしご意見があれば、この場でもいただければと思います。

 佐藤委員、お願いいたします。

【佐藤委員】  先ほど来、様々と学校のことについても出ておりますので、私、先ほどのスポーツ基本計画の策定のところにも出ておりまして、9ページ、中学校における武道等の必修化という点がありますが、武道必修化というのは、中学校では、体力向上だけではなくて、人格形成の上でも非常に重要だというとらえ方をしている。というのは、先週、実は、既に墨田区の中学校の体育の教員が40名ほど研修をするということで、私、柔道が専門なものですから、講師ということで研究授業をした後で、話し合いをいたしました。非常に好意的に受け取っているということが1点。

 それからもう1点は、中学校の実情というのはなかなかおわかりにならないと思いますので、ご説明しますと、この学校では中学校の体育の教員が男性1名です。そして、この柔道の時間は30名ほどの男女共修、その1名の教員は新規採用の教員、まだ1年たっていない。非常に難しい題材の中で、7時間中の5時間目という、私、指導計画を見たのですが、何か意図があってこうしたのだろうと思いまして、40名と話しましたが、中には、難しい技、危険とされる技が入っていたり、そこで感じたのは、指導者の育成が大事だとか、研修がということも先ほど来、出ておりますが、これは急務だと思います。指導計画の作成から始まり、それから指導について。急に教員を配置することはできませんので、こちらには全日本柔道連盟の会長の上村先生もいらっしゃいますが、柔道は結構優秀な方々がコーチとしても、指導員としても整備されておりますし、それから平成6年には安全指導に関するハンドブックも全日本柔道連盟から出ておりまして、これも活用されておりますが、実効性を高めるためには、悉皆研修でもしてやらないといけないなと思っております。ただ、うれしいのは、そのような取組を、指導というよりも自主的にもう既に始まっているというようなところ。したがってこれを大事にしながら、危険だということで逃げるのではなくて、これを英断で決めたわけですから、安全で、しかも実効性のあるものということでとらえて、ぜひ講師の派遣等も、あるいは研修会を実施していただきたいと強くお願いする次第です。NHKの報道でも、警察官のOBの方にとか、そういう報道もありましたが、現実、現場へ行って驚きましたので、その辺のところを早急に整備する必要があると思います。お話をさせていただきました。以上です。

【衞藤分科会長】  ほかにはいかがでしょうか。

 木村委員、お願いします。

【木村委員】  2ページの教育手法の改善というところですけれども、安全教育の手法で難しいのは、体験と講話的、講義的なものの間だと思います。完全に体験させるわけにはいかないわけです。講習的な、講義的なものだとなかなか身につかない。その中間的なもの、シミュレーション的な、そういったようなシステムづくりというのは大事なのではないか。大人の自動車教習所とか、いろんなところへ行きますと、自動車版でかなり体験できて、もう完全にあなたはアウトですよといったものの自転車版とか、そういったようなものを開発していくと。それで、かなりシミュレーション的に体感できるというものが必要なのではないかと思います。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。

 そのほかいかがでしょうか。よろしゅうございましょうか。

 この件につきましても、本日の分科会におけるご意見も踏まえまして、引き続き学校安全部会において審議を進めてまいりたいと考えております。また、2月17日、金曜日に開催予定の中央教育審議会総会におきまして、私から審議状況を報告し、ご審議いただきたいと思っていますので、ご承知おきのほどをよろしくお願いいたします。

 それでは、次の議事に移りたいと思います。第2期教育振興基本計画につきましては、現在、教育振興基本計画部会において審議が進められております。昨年12月、資料3にございますように、第2期教育振興基本計画の策定に向けた基本的な考え方が取りまとめられたところでございます。

 本日は、この第2期教育振興基本計画の策定に向けた基本的な考え方について、事務局からまずご説明をいただきたいと思います。それでは、ご説明をよろしくお願いします。

【森友教育改革推進室長】  資料3を用いて、状況についてご説明できたらと思います。

 教育振興基本計画につきましては、ご案内のとおり、平成20年度に改正教育基本法に基づきまして決定をされたものでございます。現行の計画が24年度までの計画ということで、次期計画につきまして、昨年6月に諮問がなされたところでございます。

 中央教育審議会では、資料3の1枚目にございますが、これまでの開催状況でございますが、6月の諮問以降、まずは東日本大震災の状況を踏まえまして、全国的に展開していくべき取組につきまして集中的に審議が行われました。その後、次期計画の基本的な考え方、基本的な方向性につきまして議論を行いまして、特に理念の部分につきまして昨年末に取りまとめを行ったところでございますので、その内容について概要をご説明申し上げます。

 概要の資料は、資料3の2ページ、1枚お開きいただきますと、右側に、小さな字で恐縮でございますが、資料がございます。全体の構成といたしましては、我が国の現状と課題として、今後目指すべき教育の姿、それから一番下に、今後5年間に実施すべき教育上の方策というのがございます。最後の、今後実施すべき教育上の方策につきましては、具体的な施策、取組につきましては今後の議論の中で検討していくということにしておりますので、まずは検討するに当たっての基本的な考え方を整理いたしているところでございます。

 大前提となる次期計画のコンセプトといたしましては、一番上にございますが、明確な成果目標の設定と、それを実現するための体系的な方策、具体的な方策を明記するということでございます。現行の計画につきましては、各取組のベースで検証可能な目標が設定されていないという指摘もございまして、今般の審議の中では、計画という以上、達成されているのかどうかということをなるべくチェックができるようにする必要がある、そういった審議を踏まえたものでございます。

 それから、その下、我が国の教育をめぐる現状と課題でございますが、考慮しなければならない現状といたしましては、昨今言われていることをそれぞれ書き連ねているものでございますが、グローバル化や少子高齢化といったものがございます。特に少子高齢化につきましては、2055年には人口が今よりも3割減の9,000万人となる中で、そのうちの4割が65歳以上の高齢者になるということが見込まれております。生産年齢の減少ですとか、経済規模の縮小、さらには税収の減少などという状況が予想される中で、社会保障費が拡大していくと。そういった中で、どのように持続可能な社会をつくっていくのかということが非常に大きな課題となっているということでございます。先般の東日本大震災を受けまして、さらにこの状況に拍車がかかっているというような指摘がなされているところでございます。

 こういった状況を踏まえまして、今後の社会の方向性ということにつきましては、その下の白丸でございますが、キーワードといたしまして、「多様性」と、「自立、協働、創造」という2つのものをキーワードにしております。若干抽象的でございますが、こういったことを念頭に置きながら具体的な施策を考えていくべきではないかといった議論でございます。

 まずは、一人一人がしっかりと生きていくことができるようにすることが大事だということでございますが、特に多様性につきましては、成熟化した社会の中で、個人ですとか様々なコミュニティ、そういった多様性を生かしていくことが何よりも大切だという議論がございました。そういった多様性の中でこそ、それぞれの強みが生かされて高め合うこともできる。また、新しい考え、価値などもそういった中から生まれてくるといった考え方でございます。

 そして、このような社会の方向性、ありようを見据えた上で、教育の姿として今後目指すべきものは何なのかということで、下のほうのローマ数字2の、今後目指すべき教育の姿の下のほうに、今後の教育行政の方向性といたしまして、イ、ロ、ハ、ニとございます。その前に、現在の教育の評価や、教育行政の評価につきましても若干触れております。そこの一番上の白丸のところで、現在の教育の評価というのがございますが、その部分で、特に教育行政の評価につきましては、学校段階間ですとか学校と実社会での生活、学校で学ぶことと、実社会で生活する上で必要な技能等につきましての関係がよくわからないといったような状況もございます。

 また、冒頭ご説明申し上げました、ちゃんとチェックができるような内容になっているのかといったことにも関係しますが、PDCAサイクルを回していくための目標設定といったものが不明確であったのではないかといった課題でございます。

 また、現行計画の課題でもございますが、先ほどの学校段階間のつながりがうまく持てていないということとの関係もありますが、現行計画の枠組みが基本的方向の1から4ということで、1が家庭、地域、2が初等中等教育、3が高等教育、4が学校安全や経済格差の是正等に係る内容でございますが、それ自体が今、縦割りのように見えるといったご指摘もございました。

 こういったことも踏まえまして、今回お示ししているイ、ロ、ハ、ニというものにつきましては、横断的な考え方としてお示ししているものでございます。まずイでございますが、昨今言われている分厚い中間層ということとも関係いたしますけれども、社会全体の底上げを図っていくための社会を生き抜く力の養成といったことでございます。これは、これまで言ってきている生きる力というものの考え方を変えるということではございませんが、より実質化をしていこうということで、そこに今般の震災などを踏まえまして、自立や協働といった側面をより重要視していくことが大切ではないかといったことで整理しているものでございます。

 また、未来への飛躍を実現する人材の養成につきましては、社会の各分野を牽引していくような人材をしっかりと育成していくことも重要ではないかといったことでございます。

 さらに、学びのセーフティネットの構築につきましては、経済的な支援のみならず、様々な学習を受けることができるような機会の提供、機会のアクセスを可能とするような取組をしっかりと図っていくことが重要だという考え方でございます。

 また、最後の絆づくりと活力あるコミュニティの形成につきましては、様々な人が集まる地域コミュニティが教育の基盤であるといった大きな考え方のもとで、人が集まること自体が地域コミュニティを活性化させると、そして、それがひいては地域の課題解決にもつながっていくといった大きな考え方も、中で整理したものでございまして、このような拠点といたしまして、学校や公民館、さらにはスポーツの関係施設等々も的確ではないかと思われます。

 こういった方向性そのものは、いずれも大きな方向性として皆さんに合意いただけるものだと思いますが、今後はこれらを踏まえまして、実際に具体的にどのような取組ができるのかということを考えていく段階に入っていきます。その際、特に一番下にございます、今後5年間に実施すべき教育上の方策の中に示しておりますが、具体的な成果目標と、それをどれぐらい達成しているのかどうかといったことをはかるための指標というものについて、できるだけ国民にわかりやすく示していくことが重要だということで、そのもとで体系的な施策を考えていくといったようなことになると思われます。

 今後、当面、2月、3月、教育振興基本計画部会におきましては、関係団体等からのご意見をいただくとともに、並行して熟議などの手法も使いまして、全体としてこういった時代認識と申しましょうか、方向性につきましても共有感を持って進めていけるような取組を進めていきたいと考えているところでございます。

 簡単でございますが、以上でございます。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。それでは、本件についてご意見等があれば、どなたからでも結構ですので、ご発言をお願いいたします。いかがでしょうか。

 明石委員、お願いします。

【明石委員】  1点だけお願いしたいのですが、今日の資料の最後の、教育に関する費用負担についてという資料がございます。これを見て、高等教育のところで見ておわかりのように、日本の私費負担が55.7%で、OECDが19.8%、簡単に言いましたら、OECDでは公的資金が8割出しています。日本の場合、社会福祉に税金を投入するのは大体7割が賛成で、教育費に公的資金に賛成なのは3割しかいないのですね。教育費というのは、自分のためだから自己負担でいいだろうというのが明治5年からずっと根強くありまして、なかなか教育費に対して公的資金を投入するということに関して、分かれます。そこでお願いしたいのは、教育世論を起こしていきたい。社会福祉関係は結構世論の後追いがありますけれども、教育費の投入に関する世論が非常に厳しいというか、それを何とか文部科学省を中心にしまして、公的資金を導入するのは当たり前なんだ、18歳までとか22歳までは日本の国が責任を持つんだということが1点と、もう1つは民間の寄附行為といいましょうか、教育に対する寄附をもっともっとお願いする、こういう教育世論を、戦後65年間、当時文部省、文部科学省含めて起こしていくという施策がなかったような感じがしますもので、後追いの運動をどうつくるか。そうしないと、すばらしいプランがあっても、なかなか実行力が乏しいという、そういうことで、ぜひ教育世論を起こしていきたいというのが私のお願いでございます。

【衞藤分科会長】  ありがとうございます。

 それでは、田嶋委員、お願いします。

【田嶋委員】  もちろん私は教育の本当の専門家ではないのですけれども、一昨年、学習指導要領に小、中、高、すべて共通して言語技術というのが入ってきたと思うのですけれども、ここに書かれているグローバル化だとか、そういうような前提の中で、日本が今、置かれている中で、どう生き抜くかというときに、しっかりとアウトプットする力というのを身につけさせなければいけないと思っています。これは英語教育とかいうのももちろん必要なのでしょうけれども、論理的にしっかり話す、そしてそれをしっかりと伝える能力というのがなければいけないと思うのですけれども、そのことというのは一切ここに記載されていないのですけれども、何かそういうものは学習指導要領との関係、そしてグローバル化、日本人が英語ができないからというよりは、しっかりと相手に伝えられないからそう伝わらないわけで、その辺のことというのは記載しなくてもいいのかというふうに思いました。

【衞藤分科会長】  ありがとうございます。

 ほかにはいかがでしょうか。

 それでは、大変貴重なご意見をありがとうございました。ただいまいただきましたご意見をまた伝えて、教育振興基本計画の策定のほうに向けて生かしていただきたいと考えております。

 それでは、次の議事に入ります。昨年12月、平成24年度予算(案)が決定されておりますので、このうち、当分科会に関係が深い部分について、事務局からご説明をお願いいたします。

【今里スポーツ・青少年企画課長】  スポーツ・青少年企画課長の今里でございます。お手元に資料4という冊子があるかと思います。平成24年度予算(案)主要事項、これに基づきまして簡単にご説明をさせていただきます。

 おめくりいただきますと、これは平成24年度のスポーツ・青少年教育局関連の予算(案)ということでまとめているわけでございますけれども、行政刷新会議の事業仕分けや文部科学省内の行政事業レビュー、こういったものの結果も踏まえまして、全体で373億円ほどが計上されてございます。以下、スポーツ、学校健康教育、青少年の健全育成の3つに分けて分野別のポイントをご説明させていただきます。

 まずスポーツでございますけれども、3ページ目が、スポーツ立国の実現を目指したスポーツの振興ということで施策をまとめているわけでございますけれども、ご承知のように、スポーツ基本法が制定されて初めての予算(案)ということで、過去最高となります、右肩上にございますけれども、対前年度から10億円ほど増えている238億円という額を計上してございます。特に、日本再生重点化措置を活用いたしまして、そのすぐ下の(1)ナショナル競技力向上プロジェクトというところがございますけれども、メダルの獲得が期待される競技に対する多面的な支援、それから女性アスリートの戦略的サポート、こういったものを実施し、また同時に、有能なアスリートをメダルポテンシャルアスリートまで確実に引き上げるシステムを構築する。こういったナショナル競技力向上プロジェクト、それから、(2)は、障害者等スポーツ活動重点推進プロジェクトでございますけれども、これはスポーツ基本法の精神にもございます、障害の有無やライフステージにかかわらず、すべての国民がスポーツに参加できるよう支援する。こういったプロジェクトを立てまして、我が国の新たなスポーツ文化の確立を目指しているということでございます。

 次に、スポーツ関係、12ページまで、今申し上げたものの絵による説明などがずっと続いておりますけれども、時間の関係で、12ページでございますけれども、スポーツ基本法の着実な推進。新規事項を中心にご説明いたしますと、最初の(1)のところでございますが、ご案内のように、スポーツ基本法の附則でスポーツ庁等の在り方の検討ということが求められているわけでございまして、それに資するために、海外各国の情報収集・分析を行う調査・研究事業を計上してございます。

 また、その下の新たな(1)国立霞ヶ丘競技場の改築のところでございますが、建築後既に50年以上が経過していることから、老朽化の対策、それから2019年のラグビーワールドカップ日本大会、東京オリンピック招致などを視野に入れた競技場の改築に向けた調査を行う調査費を計上してございます。

 また、新規事項といたしましては、13ページの下のほうの武道のところでございますけれども、中学校学習指導要領で、平成24年度からご案内のとおり武道等の必修化が全面実施になりますので、指導の充実等を図る武道等指導推進事業などを新たに計上しているところでございます。

 また、引き続きのものといたしましては、その少し上のほうの、ライフステージに応じたスポーツ機会の創造というところの(1)でございますけれども、拠点となります総合型クラブにおきまして、トップアスリートなどのすぐれた人材を活用して、地域のジュニアアスリート等を指導する。これと同時に、学校に「小学校体育活動コーディネーター」を派遣すること。こういったことを通じて、地域スポーツとトップスポーツの好循環を実現するプロジェクトなどについて計上しているところでございます。

 続きまして、学校健康教育関係でございますが、25ページ目になります。子どもの安全を守る学校健康教育の推進ということでございます。

 これも新規の事項を中心に幾つかのポイントをご説明させていただきますが、まず、学校すこやかプランの充実のところの事業内容と書いてあるところの1でございます。学校保健課題解決支援事業。子どもの安全を守る学校健康教育の推進というのは一番基本でございますけれども、具体的には、児童生徒のアレルギー疾患や薬物乱用といった、現代的な健康課題と呼んでもよいのかもしれませんが、このようなものに対応するために、地域の実情を踏まえまして医療機関等との連携など課題解決に向けた計画を策定すること、それに基づく具体的な取組に対する支援として、その結果等について全国的な発信を行う。こういった学校保健課題解決支援事業というものを新たに計上してございます。

 また、27ページになりますけれども、27ページの一番下の3番でございますが、実践的防災教育総合支援事業、これは今回の東日本大震災のような地震や津波、それから台風などによる風水害、このようなものから子どもたちの安全が確保されますよう、学校における防災教育を推進するというような事業を新たに計上しているところでございます。

 最後に、3点目の青少年教育関係、30ページでございますけれども、これも新規事項を申し上げますと、大きいものは防災キャンプ推進事業、マル3でございます。これは、特に青少年教育関係、健全育成ということでございまして、心と体、双方の健全な発達を促す。そして、自主性、社会性や正義感、倫理観を持った豊かな人間性をはぐくむ。このようなことが大切なわけでございますけれども、青少年の体験活動では、青少年を取り巻く有害環境対策、子どもの読書活動を推進するというのが青少年教育関係の全体の守備範囲といいますか、今回の取組でございますが、その中でも、ここにございますのは、学校等を避難所とした生活体験などの防災教育プログラムを実践いたしまして、防災教育の観点に立った青少年の体験活動を推進する。こういった防災キャンプ推進事業。それから、有害環境対策ということで申しますと、34ページになりますけれども、ここの一番下、(2)というところでございますが、地域における有害情報対策推進事業、スマートフォンなど日々進化して急速に普及していくネット環境、これに対応するため、新たな課題等を普及啓発をしていくということと、それと同時に、ネットパトロールの推進などを通じまして、学校・家庭・地域が連携した先進的な取組を充実させ、地域における有害情報対策を推進する事業などについて新たに計上しているところでございます。

 以上、時間の関係もございまして、新規事業を中心に主要なポイントのみについてご説明をさせていただきました。以上でございます。

【衞藤分科会長】  ありがとうございます。それでは、本件につきましてご質問等があれば、どなたからでも結構ですので、ご発言をお願いいたします。いかがでしょうか。

 荒木田委員、どうぞ。

【荒木田委員】  スポーツ立国の実現を目指したスポーツの振興というところで、今、後ろのほうの資料も見させていただいたのですけれども、メダルポテンシャルアスリート、それからアスリートという言葉が非常によく出てきております。マルチサポートの中でも、今、ターゲット種目というのはほとんど個人種目になっておりますけれども、個人種目の強化と、それからチーム競技の強化というのは全く別ものがありまして、今、マルチサポートでも様々な支援をしていただいているのですけれども、チーム競技の中でとても使いづらいという支援がたくさんございまして、できればメダルポテンシャルアスリートのところに、例えばチームも入れていただくとか、これからは女性の支援も、必ずどんどん強いチームも出てくるだろうし、今、なでしこジャパンが勝ち、ほかも今、頑張っているところですけれども、チームで動いているというところにも少し重点を置いていただきたいと思います。ありがとうございます。

【衞藤分科会長】  ありがとうございます。

 山口委員。

【山口委員】  15ページのところのスポーツ庁の在り方に関する調査研究事業のところですけれども、調査国(案)が4カ国出ております。この中のイギリス、フランス、ドイツはいいと思うのですけれども、アメリカはどちらかというと地方分権がしっかり進んでいまして、全部州によってやりますので、中央政府にありません。コロラドスプリングスにナショナルトレーニングセンターがありますけれども、これはUSOCが運営していますので、ここはアメリカより、カナダやオーストラリアのほうがまだいいかなと思っております。以上です。

【衞藤分科会長】  ありがとうございました。ほか、いかがでしょうか。

 それでは、貴重なご意見をありがとうございました。

 本日は少し案件が多いので、12時半までを予定しておりましたが、皆様大変手際がよいご発言をいただきましたおかげで、議題が少し早目に終わっております。一応本日予定しておりました議題は以上で終了いたしました。

 最後に、事務局から連絡などがありましたら、お願いします。

【村尾スポーツ・青少年企画課長補佐】  今後の日程(案)についてでございます。資料5として配付をいたしております。次回は2月27日、月曜日でございますけれども、14時から16時まで、今日と同じこの会場での開催を予定しているところでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

【衞藤分科会長】  それでは、本日はこれにて終了いたします。皆様どうもありがとうございました。

お問合せ先

スポーツ・青少年局スポーツ・青少年企画課

(スポーツ・青少年局スポーツ・青少年企画課)

-- 登録:平成24年03月 --