ここからサイトの主なメニューです

スポーツの推進に関する特別委員会(第6回) 議事録

1.日時

平成23年10月18日(火曜日)15時00分~17時30分

2.場所

文部科学省13階13F会議室1~3

3.議題

  1. 関係団体からのヒアリング
  2. 「スポーツ基本計画」の骨子の在り方について
  3. その他

4.出席者

委員

山口委員長、浅野委員、上村委員、岡崎委員、小倉委員、長田委員、大日方委員、土江委員、道垣内委員、日野委員、平井委員、福永委員、松井委員、宮嶋委員、横山委員

文部科学省

布村スポーツ・青少年局長、有松大臣官房審議官(スポーツ・青少年局担当)、山口スポーツ・青少年総括官、杉野生涯学習総括官、今里スポーツ・青少年企画課長、嶋倉スポーツ振興課長、杉浦競技スポーツ課長、長登体育参事官、西井スポーツ政策企画室長

5.議事録

【山口委員長】  皆さん、こんにちは。ご多忙のところお集まりいただきありがとうございます。ただいまから第6回中央教育審議会スポーツ・青少年分科会スポーツの推進に関する特別委員会を開催いたします。

 本日は、前回に引き続きまして、関係団体からのヒアリングを行います。その後、平成22年度体力・運動能力調査結についてと、スポーツ基本計画の骨子の在り方についご議論いただく予定としております。

 まずは、事務局の西井スポーツ政策企画室長より配付資料の確認をお願いいたします。

【西井スポーツ政策企画室長】  それでは、事務局から配付資料の確認をさせていただきます。

 配付資料につきましては、お手元の議事次第のとおりでございます。本日はヒアリングを行うということで、関係資料、資料1から資料9まで配付させていただいております。そのうち資料3から9までが団体からのご提出していただいております資料でございます。順次、ヒアリングの進捗に応じましてご参照いただければと存じます。

 資料10につきましては、平成22年度体力・運動能力調査結果の概要でございます。資料11といたしまして、「スポーツ基本計画」の骨子の在り方についてという資料をご用意させていただいております。資料12といたしまして、今後の日程につきましての1枚ものでございます。

 なお、参考1から参考3までにつきましては、後ほどスポーツ基本計画の骨子の在り方についてご審議を賜ります際の参考資料としてご用意させていただいております。

 参考4といたしまして、今月、先般公刊されました文部科学時報の10月号の抜粋を配付させていただいております。今月号につきましては、こちらの委員でいらっしゃられます河野委員の原稿を掲載させていただいておりますほか、大日方委員の対談記事も掲載させていただいておりますので、ご参照いただければと存じます。

 なお、本日、宮嶋委員から、「スポーツ基本計画の骨子の在り方について(案)」に関しての意見の資料をご提出いただいておりますので、あわせて机上に置かせていただいております。

 資料の紹介は以上でございます。何か不足の点がございましたら、お教えいただければと存じます。

【山口委員長】  配付資料、よろしいでしょうか。

 それでは、議事に入りたいと思います。本日は、関係団体のヒアリングということで、学校体育やスポーツ医・科学等の観点から、7団体の代表者によりスポーツ基本計画の在り方についてご意見を伺うことになっております。

 進め方としましては、前回同様に、3ないし4団体のグループごとに、まず各団体から10分程度で順次ご発表いただきます。その後、まとめて質疑応答の時間を設けたいと思っております。

 それでは、早速ヒアリングを始めたいと思います。最初のグループとしまして、日本中学校体育連盟より塩田専務理事及び菊山事務局長、全国高等学校体育連盟より中川事務局長、日本武道館より三藤理事にお越しいただいております。

 それでは、早速ではございますが、日本中学校体育連盟、塩田専務理事及び菊山事務局長から10分程度ご発表をお願いいたします。

【日本中学校体育連盟(塩田氏)】  こんにちは。日ごろは日本中体連のためにいろいろなご支援をいただきましてほんとうにありがとうございます。

 それでは、日本中体連から資料として3枚、別添資料で1枚出させていただきました。10分の中で説明していきたいと思います。

 まず、本連盟の発足、それから公益財団法人に認定されて、公益財団法人として発足、このような形になっております。昭和30年が最初の全国中学校体育連盟、それから23年4月1日が公益財団法人日本中学校体育連盟と、こういう形になっております。

 次、2番ですが、スポーツ振興に関するこれまでの取り組みなのですが、この丸1から丸5のような中、こういうことを目指しながら、生涯体育、生涯スポーツの基礎づくり、基盤づくりに寄与しているのだという形で出させていただきました。

 それから、3番、具体的活動内容でございますが、全国中学校体育大会の実施です。全20種目。夏の大会は、全国8地域にて輪番開催になっております。期日は、8月17日から25日までの中で行うということで、夏の実施競技、16種目、このような形で夏の大会を実施しております。

 次に、冬の大会実施競技ですが、駅伝、スキー、スケート、アイスホッケー。スケートの中には、フィギュアスケートも入っております。こういうことで、駅伝大会は、12月に、これは国の拠点化事業で実施しております。今年6年目になります。スキー大会は、我々が決めたローテーションによって行っているという形になります。スケートについては、やはり国の拠点化事業、長野市において行っておりますけれども、5年目になります。アイスホッケーは、我々の内規として、アイスホッケーの国体の開催年度の次年度開催、こういうことを原則として実施しているという形です。

 下に米印がありますが、新加盟の窓口も開いております。ただ、今現在、まだ新加盟はありません。

 丸2の下ですが、活動で目指す成果なのですが、このような形の成果を目指している。例えば各競技部の充実と活性化、それから競技団体との連携とか、そういう形で書かせていただいております。

 2枚目をお開きください。47都道府県中学校体育連盟、また全国9ブロックございます。9ブロックの中学校体育連盟との連携等を図っているということです。

 その下の米印ですが、我々の大会、今年度から4巡目に入りました。3巡目までは9地域でやっていたのですが、4巡目からは9地域でやりながら、北海道と東北は一緒にして開催するという形で、8地域での輪番制としております。

 それから、大きな4番ですが、運動部活動の現状ですが、このような形で全国の中学校、昨年度は1万815校ありました。本連盟の加盟校数が1万735校あります。今年度については、全国の中学校、1万92校になっておりますけれども、これは学校基本調査に基づいての形になります。学校基本調査では、この中に岩手県、宮城県、福島県の数が入っておりません。こういう形で今年、減っているという形ですが、本連盟の加盟調査では1万695校が加盟している。昨年度より少々減っているという形になります。

 同じく全国の中学生ですが、今年度、同じような形で数は暫定になっております。そういう関係上、我々の加盟率は、ここに載せられないという形で、括弧の中は白紙になっているという形。ちなみに、昨年度は、356万、男子182万、女子174万ということで、全体の運動部加盟率が64.08%です。男子が74.8%、女子が52.9%。これは、加盟率は少しずつ減っていると。これは生徒数が減っているということもあるのですけれども、少しずつ減っているという傾向にあると言えると思います。

 このような中で、丸3、現状からの課題、このような形になっております。現在、運動部活動生徒の減少傾向、顧問教師の高齢化傾向、運動部活動顧問の敬遠する傾向、専門的指導のできる教師の減少傾向、運動部活動顧問の絶対数の不足、一部指導者による指導の過熱化傾向及び勝利至上主義的傾向と、このような課題があります。

 5番の大会運営上の現状ですが、1番、2番については、後ほど事務局長から報告をさせます。

 3番については、大会役員・競技役員の服務及び公務災害等の適応ということで、これについては、後ほど1枚で平成21年度、22年度、役員、教員として大会参加時の服務という形で出させてもらいましたが、このような形で21年度、22年度、大会役員、教員として参加時の服務、これは平日の部、休日の部、それから役員のみで参加の場合の傷害保険の加入状況と、こういう形で出させていただきました。

 それから、2ページに戻りまして6番、4の丸3及び5に対する具体的な日本中体連としての施策、このような形でやっております。状況を踏まえまして、複数校合同部活動の導入を平成15年度から実施しました。また、外部指導者(コーチ)の導入を平成14年度から実施しております。大会引率枠の拡大も図っております。特に個人競技の引率に外部指導者を認可しております。大会経費の削減等、これは後ほどお話しいたします。各競技大会の適正規模を検討しまして、これは今年度、4巡目から実施している。それから、ナンバーカード広告協賛の導入ということで、平成19年度から実施しておりますけれども、これについては今現在、陸上競技とスキーについて、ナンバーカードの導入を図っております。また、公務災害適用へ向けての努力と保険加入を勧めております。

 丸8ですが、拠点方式導入への啓発。これは、先ほど駅伝とスケートについて、国の拠点化で実施していると申しましたが、この丸8の拠点方式導入への啓発というのは、国以外の日本中体連として拠点方式で導入できる種目等もあわせて考えていかなくてはならないかという形で、この項目を取り入れました。

 競技団体との連携。これは、毎年、11月と5月に行っております。最後、教育委員会等との連携、行政機関との連携を密に図っていきませんと、我々、大会の会場探しも非常に困難をきわめている状態にあると、こういう形になっております。

 それでは、残りについては、局長からご報告いたします。

【日本中学校体育連盟(菊山氏)】  事務局長、菊山です。

 大きな5番の丸1、丸2、3枚目の7の丸2と絡んでくるかと思いますけれども、まず、2ページ、大きな5番の丸1です。大会経費の厳しさ、特に冬季大会とそこに書きました。例えば昨年度は、アルペンが福島県、ジャンプとクロスカントリーを山形県ということで分離させていただきました。そうしますと、決算としましては、約四千何百万か5,000万近くの費用がかかっています。こういったお金を出すために、福島県全域の先生方からカンパをお願いしてお金を出してもらう、そのようなところ、ほんとうに冬の大会は厳しいなと。中学生が使えるジャンプ台が今全国で6つないし7つの道県しか存在しない、そういったことの厳しさも出てきております。

 丸2に書きましたけれども、大会施設使用の厳しさ。これは、夏も含めまして、多くの都道府県で指定管理者制度が導入されたために、今までは減免措置で非常に費用のかからない大会運営ができたわけですけれども、陸上競技あるいは大きな体育館等々の使用について、減免が厳しくなってきている。これは、都道府県あるいは市町村による温度差もかなり大きなものがあるために、できれば年に一度の中学生の大会については、全額減免がありがたいと思っております。

 最後、7の丸2です。同じようなこと、繰り返しなのですけれども、括弧の特に財政的な支援、国庫補助金増額等も含むと書きました。ある自治体によりますと、国からはある補助金をいただくのですが、自分の自治体としては、これ以上は出せないと。そうしますと、せっかくの補助金が満額使えないという現状もある、そのように聞いていますので、何かせっかくの補助金が全額生かせる手だても含めてお考えいただけるとありがたいなと。

 最後です。これは非常に厳しいことかと思いますが、totoの財源等も、中体連、高体連への支給が何とか工夫してできないのかなということを事務局としては思っています。

 以上です。

【山口委員長】  ありがとうございました。

 それでは次に、全国高等学校体育連盟、中川事務局長より10分程度ご発表をお願いいたします。

【全国高等学校体育連盟(中川氏)】  全国高体連事務局長の中川と申します。本日はよろしくお願いいたします。限られた時間ですので、早速、全国高体連からの意見を述べさせていただきたいと思います。用意させていただいた資料、資料4に沿いまして説明をさせていただきます。

 まず、ご案内とは存じますが、全国高体連という組織は、高校スポーツの振興と生徒の健全育成を目指し、昭和23年に設立された組織であります。現在、33競技専門部と定通部、研究部を置き、47都道府県高体連が加盟しております。平成23年度の集計で116万人余の高校生が登録しております。

 参考資料として別紙の1、2をご用意しましたので、そちらをごらんください。47都道府県高体連に登録している生徒の数の詳細でございますけれども、これは23年度のものでございますが、少子化の影響もあって、21年度が大体120万、22年度が118万、今年度の集計で116万と少し減少傾向にはあります。

 続いて、活動としての大きな柱といたしましては、1つは、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)という運動部活動の成果の発表の場としての大会運営です。それからもう一つは、指導者の資質向上を目指した調査研究活動の推進で、その成果の発表の場として全国研究大会を実施しております。大会の運営と調査研究活動の推進を車の両輪として活動しております。

 インターハイにつきましては、別紙の3、4をごらんください。3は、これまでの開催地と今後の予定の一覧です。全国一巡が終わりまして、今年度よりブロック開催という形で2巡目に入りました。別紙の4は、今年度、北東北インターハイでの開催地と開催種目です。全国研究大会は、今年度で46回目の実施となります。

 次に、スポーツ基本計画の在り方についてですが、本連盟として重視していただきたいと考えている内容は、1のトップアスリートの育成に関することと、2の生涯を通してスポーツを愛好し、実践する人間の育成に関すること、この2つです。この1、2に関しましては、本連盟がといいますか、本連盟も大きく貢献しているということをご理解いただき、基本計画の策定に当たっては、1、2の各観点についても、スポーツ推進の目標として具体的に明示していただければと考えております。

 次に、本連盟としてスポーツ基本計画に期待することということになりますけれども、1つだけということではないのですけれども、この1つに絞って書かせていただきました。インターハイという言葉をスポーツ基本計画の中にきちんと位置づける、もしくは明記をしていただきたいということです。これは、先ほど発表のありました中体連の全中大会も同様だと思います。

 なぜかというと、改正された高等学校学習指導要領の総則の中に、部活動が教育活動の一環として位置づけられました。その明記されたことの持つ意味は非常に大きく、国が運動部活動を学校教育の中で明確に位置づけ、支援する立場を明らかにしたということになるだろうと思います。したがって、その意味の大きさを考えると、現在、国体のような法的根拠を持たないインターハイにとって、その充実、発展を目指す上で、スポーツ基本計画の中に何としてもインターハイ、これは全中大会も同じだと思いますけれども、そういう言葉を明記し、国として支援する立場を明確にしていただきたいと考えるからです。

 インターハイの開催経費というのは、大体その8割以上を開催していただきます都道府県、自治体にお願いしているのが現状です。現在、インターハイの持つ教育的価値とか意義についてご理解いただき、各都道府県には開催をお引き受けいただいておりますが、各自治体の財政難から、経費削減が大きな課題となっております。お願いするに当たっては、大会開催の経済効果なんかにも触れたりしておりますけれども、やはり厳しい状況が続いております。そういう点からも、国庫補助の増額を含め、援助の拡大をお願いしたいと考えております。

 最後に、運動部活動の成果の発表の場としての「インターハイ」の果たす役割ということについて書かせていただきました。インターハイで活躍した選手の多くが各種目の日本代表選手として育っていっていることを考えれば、インターハイ、これは全中大会も含まれると思いますが、ジュニア層の育成、強化に果たしている役割というのは非常に大きいものがあると考えます。また、運動部活動の活性化というものは、生涯スポーツの基盤づくりとして、生涯を通してスポーツを愛好し、実践する人間の育成や子供たちの体力向上という面からも、その果たす役割は大きいと考えております。

 先日、体育の日の新聞記事に、文部科学省が公表した体力・運動能力調査の結果、これに関連して、中学、高校で運動部での活動を経験した人は、経験しなかった人に比べて最大で20歳ほど若い人と同じ程度の体力があることがわかったとか、継続的な学校時代の運動部での経験がその後の運動、スポーツ習慣につながり、生涯にわたって高い水準の体力を維持するためには重要だというコメントも載っておりました。

 インターハイは、本大会だけ見れば、トップアスリート育成という側面のみが強いように思われますが、各都道府県で行われる予選から考えれば、運動部活動に取り組んでいる高校生全体の体力向上、ひいては国民の体力の向上に好影響を与えていることになると考えております。

 まとめになりますが、21世紀における我が国のトップアスリートの活躍を支え、また生涯スポーツの基盤づくりに大きな力を発揮している高等学校における運動部活動、そしてその最高の発表の場ともなっているインターハイを評価していただき、スポーツ基本計画の策定において、その存在を明記するとともに、その大会が一層充実、発展していけるよう、適正な援助を強く要望いたします。

 以上です。

【山口委員長】  ありがとうございました。

 それでは次に、日本武道館、三藤理事より10分程度ご発表をお願いいたします。

【日本武道館(三藤氏)】  日本武道館の理事・事務局長を務めます三藤といいます。このたびは、スポーツ基本法が制定され、このような機会を提供いただきまして感謝を申し上げます。

 最初に、この提言に触れる前に、武道について知っておいていただきたいことについて、少し説明した後、この提言についての説明に移りたいと思います。

 武道は、ご承知のとおり、柔道、剣道、弓道ほか、武士道の歴史に由来する日本伝統の身体運動文化であります。この柔道とか剣道とかの総称を武道と称している、こういう理解をいただきたいと思います。

 次に、武道には、武器を使う剣道や弓道、なぎなたもそうですね。それから、素手で戦う柔道や空手道と大別して2つ種類がある、これを理解いただきたいと思います。

 それから次に、武道はそれぞれ道場と用具が違うのです。例えば柔道は畳に柔道場、剣道は床の剣道場、相撲は砂の相撲場、弓道は的のある弓道場、それぞれ違う。この違いこそが日本の伝統に由来する独自の発展を遂げた武道の特色であります。

 また、その中で特に道場は、特殊な神聖な場所でありまして、結界ということで、ここではおのずと身を正して、自分の心を穏やかに、謙虚な気持ちで臨む場ということで、非常に教育効果が大きいということで、また後ほど、ここは提言の中で触れさせていただきたいと思います。

 用具について言いますと、例えば柔道の見事な背負い投げは、柔道着があってこその技なのです。また、相撲についても、土俵際のうっちゃりは、あれはまわしと俵という用具があってこそのわざです。ほかもすべてそうでありまして、この道場と用具は、武道の技法に大きな関係を持つ独特の文化財であります。

 それからまた、武道は、皆さんご承知のとおり、戦いから歴史が発生しておりまして、非日常的な技法で成り立っています。つまり、相手の攻撃からいかに自分を守るか、こういうことでありまして、指導に安全配慮が大事だということで、特に指導者が大事であります。いい指導者につかないと、けがも起こるし、間違いが起こる危険性があるということで、特に武道については、指導者が大事だということをここで伝えておきたいと思います。

 例えば受け身を取ると。素人の人ではなかなか取れないのです。しっかり受け身をとらないと、柔道は技法として安全性が保障されない。それから、剣道も、竹刀で相手の面を正中線からしっかり打つということは、なかなか鍛練をしないと難しいということでありまして、この経験といろいろな学習が指導者には欠かせないということで、言ってみれば、武道の指導者は、専門的な学習が必要だということもご理解いただきたいと思います。

 そういった武道は歴史的な特性の中で、人間の体だけでなしに心を鍛えると。これはどうしてかというと、相手が自分を教えてくれるのです。相手と戦う。弓道は的でありますけれども、相手と大体組み合って戦いますので、その相手が自分の弱さだとか、あるいは醜さを教えてくれる。

 つまり、相手と合わせ鏡のようになって修行をするというところに武道の特性がありまして、人間形成につながるということで期待をされ、また現実に、武道を修行した人が日本の歴史をつくってきたという実績があるわけであります。それは一にも二にも、武道は相手があって、おのれを見詰め直さないと立ち行かない。そういう中で、例えば礼儀正しくあること、相手を尊敬すること、また一生懸命努力すること、自制すること、あるいは秩序を守ること、困難にくじけないこと、そういうことを稽古の過程で教えてくれる、こういう背景を持っています。そういう中で、武道は、国内に約300万人、世界に5,000万人ぐらいの愛好者がいると言われています。そういう背景をご理解いただいた上で、この要望書について説明を申し上げます。

 武道界の現在の最大の関心事は、来年4月から実施されます中学校武道必修化の取り組みであります。そこで、具体的に要望について説明を申し上げます。

 1、平成24年4月に完全実施される中学校武道必修化が成功するよう、施設、これは道場ですね、用具、指導者の条件整備に万全の準備をお願いいたします。これは、先ほど申し上げたとおりであります。なお、中学校の武道場の設置率は50%ということで、安全の面からも上積みが望まれるところであります。

 2、特に指導者については、充実した授業が実施できるよう、中学校教員採用試験に武道を試験科目として位置づけ、武道学科卒業の新卒教員も積極採用するよう、各都道府県教育委員会に働きかけを行うとともに、すぐれた外部指導者を各中学校へ配置するようお願いいたします。なかなか点数の学科試験だけでは勉強が足りないところもありまして、採用されないということがありますので、配慮いただきたいというお願いであります。

 3、将来の小学校における武道授業の実施へ向け、実践校における実践研究をより積極的に展開し、発達段階に応じた武道9種目の指導法研究を行い、準備の推進をお願いいたします。現在、武道は、小学校の高学年において、内容として取り上げられていません。ほかの種目は、やっていただいているわけでありますが、ぜひ将来は、小学校の高学年において武道の授業が実施できるように取り運びをいただきたいというお願いであります。

 4、全国的な武道の普及振興をより確かなものとするため、全国都道府県立武道館協議会、これは全国に47館の各都道府県立武道館が設置されております。なお、全国には、武道場が約2万館ありまして、そのうちの1万館は学校関係、その他は一般を含めて道場等が1万ということになっています。これは、文部科学省さんの実態調査の報告であります。これに対する支援と、日本武道協議会――これは武道9種目9団体と日本武道館で構成している団体でありまして――の下部組織となる各都道府県武道協議会の設置促進に必要な支援をお願いいたします。現在、各都道府県に都道府県武道協議会を設置する運動を展開しているということで、これへの必要な支援をお願いしたいということであります。

 それから、5、武道の国際的普及振興を確かなものとするため、日本武道代表団や武道指導者の海外派遣事業をより一層推進し、必要な支援、助成をお願いいたします。今年は、ドイツとの交流の150周年の記念事業の一環として、ドイツのデュッセルドルフ市に73名の現代武道9種目と古武道3団体からなる代表団を派遣するということで、武道は日本の威信を高めているということで、これへの支援、助成をお願いしたいと考えます。

 6、武道の源流である一千数百年の歴史を有する古武道の保存、継承に必要な文化財指定について、所要の措置を講じ、支援、助成をお願いいたします。宮本武蔵の二天一流、また現在、NHKのBSで塚原卜伝をやっていますけれども、古武道はそれぞれの努力でいろいろ苦心しながら継承をやっておりまして、これへの支援、助成をお願いしたいということであります。

 それから、武道場の整備について。これは最後でありますが、国の補助制度を拡充するとともに、日本武道館の諸施設をさらに充実し、将来予定される武道博物館、図書館の創設も視野に入れた建て替え計画を推進し、必要な支援、助成をお願いいたします。国立競技場の建て替え計画が具体化されておりますが、日本武道館もオリンピックを控えた昭和39年に建設されました。ぜひ将来の建て替えに向けて必要な支援、助成をお願いしたいと思います。

 武道は以上のように、すべて日本のスポーツは道の文化に基づいておって、武道はその源流であります。武道は、人間を鍛え、強く立派にするということでありまして、ぜひこの基本計画の中に武道の総合的な普及、振興を盛り込んでいただくことを要望し、説明を終わります。

【山口委員長】  ありがとうございました。

 それでは、ただいまの3団体からのご発表につきまして、どなたかご意見、ご質問等ございましたら、お願いしたいと思います。いつものように、ご意見のある方は、ネームプレートを立てていただきたいと思います。いかがでしょうか。

 では、宮嶋委員、お願いします。

【宮嶋委員】  中体連と高体連の方にお伺いしたいと思っています。少子化、また教員の高齢化などに伴い、スポーツに親しむ先生がいらっしゃらなくなる傾向の中で、将来、学校の運動部活動というのが例えば総合型地域スポーツクラブと一緒にやるということも考えられると思うのですが、中体連への加盟の可能性ですね。今、合同で中学校に入るようなことは、学校は認められているようなのですけれども、そのあたりに関してどのように展望されているかというのを教えていただきたいと思います。

【山口委員長】  いかがでしょうか。中体連の塩田さん、お願いします。

【日本中学校体育連盟(塩田氏)】  日本中体連の大会の中に、地域総合型スポーツクラブが入ってくると、こういうことでございますか。

【宮嶋委員】  大会というのは、今学校ごとの参加という形をとっていらっしゃいますよね。これがやはり、実際にふたをあけてみると、現状、学校で練習していなくて、地域のクラブで練習している人も、引率のコーチと一緒に学校の名前で出たりしているという現実もあるようですけれども、将来的に、今はぱらぱらであるにせよ、総合型地域スポーツクラブで実際にトレーニングをしている子供たちというのは増えているわけですよね。こういった子供たちが学校名で参加するのか、将来的にクラブ名での参加というのも展望としてあるのか、そういうことに関してはお考えでいらっしゃいますでしょうか。

【日本中学校体育連盟(塩田氏)】  確かに、今現在は学校として参加しております。将来的な形で、地域クラブ名で出るかというところまで、今我々はその考えは持っておりません。

 ただし、今現在でも、特に個人スポーツに限っては、地域クラブまたはスイミングクラブ等で練習をして、校長の許可をとって、その学校の生徒としての大会参加は出ていると、これが徐々に増えつつあることも事実だと思います。将来的には、増えてくる可能性は考えております。よろしいですか。

【宮嶋委員】  基本は学校名ですか。

【日本中学校体育連盟(塩田氏)】  基本は学校名です。今現在は学校名です。将来的には、地域スポーツクラブの名前で出るかどうかというのは、もう少し時期を待ってみないと何とも今答えられないという形になろうかと思います。

【山口委員長】  よろしいでしょうか。

【宮嶋委員】  高校のほう、聞きたかったのです。

【山口委員長】  では、高体連の中川さん。

【全国高等学校体育連盟(中川氏)】  高等学校も、高体連の設立そのものが学校対抗という形の大会を形づくってきておりますので、現在のところは、クラブチーム名で出るということは受け入れてない状況です。

 例えばスポーツ人口が少ない種目、そういうものについては、現在、まだ高体連が後援したり共催したりしている大会ではないのですけれども、アイスホッケーなどではクラブチームとか、県内の選抜チームも出場できるような大会を実施しております。ですから、高体連にとっても、またそういうクラブの人たちにとっても、お互いにメリットがある状況が生まれてくれば、そういうことも考えていく余地はあるのではないかなとは感じております。

 それからあと、そういうクラブチームで高体連の試合に出たいという声を聞きますかということですが、全国に調査までいかないのですけれども、問い合わせをしましたけれども、県高体連に関しては、そういう声というのは全然入ってきていないというのが現状でございます。

【山口委員長】  それでは、5名の委員が出ていますので、恐れ入りますが、できるだけ簡潔に質問をお願いしたいと思います。土江委員、どうぞ。

【土江委員】  ご発表ありがとうございました。日本中体連にお尋ねしたいと思います。

 2点ありますけれども、1点は、これまで運動部活動が、いわゆる教育活動の一環としてなされてきたわけですが、今回、学習指導要領に明記されたわけですけど、これを受けて、日本中体連としてどんなことを学校現場に期待されるのか、またどんな変化を期待されているのかなということが1点。

 それから、現在、外部指導者が増えているわけですけれども、これに対して、国の事業として運動部活動の地域スポーツ指導者派遣事業ですか、こういった形で傷害保険、あるいは報酬の対応ができているわけですが、それでカバーしきれない状況があるのかどうなのか、そういったところを現状、少しお話しいただければと思います。

【山口委員長】  では、中体連の塩田さん、お願いします。

【日本中学校体育連盟(塩田氏)】  学習指導要領に入った上での日本中体連としての期待するところ。先ほど局長から話しましたように、全国大会を運営する上で、我々、非常に経費について、要するに、その開催県の教員が苦労しております。当然、国、またはその関係の都道府県の自治体からの補助金はありますけれども、それでは到底運営できません。それで、場合によっては、大会運営の広告協賛等を募って、その資金で運営の一部に充てると、そういうこともあります。ぜひ経費面で、もっと多くのご支援をいただけると非常にありがたい、それが1つです。

 それからもう一つは、先ほども話しましたように、指定管理者制度に各都道府県の大会施設……。

【山口委員長】  ちょっと答え、質問とはずれていると思うのですけれども。

【土江委員】  いわゆる教育活動の一環としてこれまでもやってきたわけですけれども、今回、学習指導要領にきちんと教育の一環であるということを明記されたわけですね。それによって、中学校の運動部活動がどういうふうに変わっていくのか、どういう変化を期待されているのかということをご質問したのですけれども。

【日本中学校体育連盟(塩田氏)】  確かに、今までは学習指導要領の中には載っておりませんでした。そういう中で、学習指導要領の中に位置づけていただけたということで、まず、教員の部活動指導に対する意識、これがより高まろうかと思います。というのは、教員の服務等も含めて、今まで大変な苦労の中で教員は部活動をやってきているわけです。今度は、学校の教育活動の一環ですから、その中でやるということで、公務災害等も含めて、いろいろな形でバックアップ、支援があるのではないかと、そういう位置づけのもとに部活動ができるという形になろうかと思います。

【土江委員】  ありがとうございます。

【山口委員長】  あと5名の方がいらっしゃいますので、申しわけありませんが、日野委員と大日方委員、続けて質問していただいて、それに答えていただきたいと思います。質問、できるだけ簡潔にお願いします。恐れ入ります。

【日野委員】  運動部活動にとって顧問というのは非常に大きな存在だと思うのですが、必ずしも保健体育の免許を持った人だけでなく、保健体育の免許を持たない人も運動部活動の指導に携わると思います。そうした人たちのスポーツの指導に対する知識や指導力の向上をどう図られているのか教えていただければなと思います。

【山口委員長】  では、大日方委員、続けてお願いしたいと思います。

【大日方委員】  私からは、指定管理者制度導入における厳しさという点について伺いたいと思っております。

 大会施設を使用するときに、運営上で非常に困難だということで、現実にどのような問題が発生しているのか、またそれを解決するためにどうしたらよいかという提言をいただければと思います。

【山口委員長】  中体連の方でよろしいでしょうか。

【日本中学校体育連盟(塩田氏)】  技術指導ですね。これは、各都道府県大会、または都道府県の中の地区大会があります。そういう中で大会にあわせて指導者講習会、または審判の審判講習会、そういうものをやっている地域が非常に多いと。ほとんどの都道府県がやっている。そういう中で、技術指導ないしは審判の指導等の向上に当たっていると、こういう形になります。

【日本中学校体育連盟(菊山氏)】  では、指定管理者制度導入についてのことをお答えしたいと思います。

 まず、教育委員会あるいは自治体が管理をしていたときには、予約あるいは渉外、交渉するのに窓口が一本化されていて、早くできた、便宜も図っていただいたというのがまず1点あります。

 2つ目は、先ほども話しましたけれども、やはり公的な財産としてあったときには、ほとんど全額免除という形で中学生については使わせていただいていたんですけれども、指定管理者になった関係上、よくて5割とか3割免除とかいうことで費用の発生がかなりの場所で起きていると聞いております。

 以上です。

【山口委員長】  ありがとうございます。あと3名いらっしゃいますので、3名、申しわけありませんが、続けて言っていただいて、答えのほう、3つ続けてお願いしたいと思います。まず、横山委員、それから小倉委員、道垣内委員、この順番でお願いしたいと思います。

【横山委員】  ご発表ありがとうございました。どうしても中体連にいってしまうんですけれども、よろしくお願いいたします。

 中学校時はスポーツへの入り口ということと、文武両道のバランスが一番求められる時期だと思うのですね。課題にもございましたように、部活動への過度な集中と、そういったものに対してどういう是正の対策があるかということが1点です。

 もう1点は、新加盟の競技が今ないということなのですが、これも今言った理由から、大枠の選択肢を示すということで、それに対してどういう対策を練ってやられるか、この2点、よろしくお願いします。

【山口委員長】  では、小倉委員、お願いします。

【小倉委員】  私は、地域のスポーツクラブを現場でつくり上げている立場の人間でございます。その立場から中体連、高体連の先生方にお伺いをしたいと思います。日ごろ大変私どもの現場がお世話になっていることにまず感謝を申し上げてご質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 まず、他団体から見た中体連、高体連に関係する課題というのは、ある程度把握をされていらっしゃいますでしょうか。

 それと、現場が、要するに学校現場が地域と手をつなぐ工夫を常にされておるのか。常にという言葉はちょっと不要かもしれませんが、どのようになされているのかということをお伺いしたい。

 そして、3点目に、これはよく問題になるのですが、生徒が地域のクラブに参加していらっしゃる数は相当あると思うのですね。ところが、学校現場は、学校の部活に参加している、加盟している子供に対してはそれなりの評価をされておりますが、その延長である地域スポーツクラブに参加している子供に対してはどう評価をされているのか、どう考えているのかという点をお伺いしたいと思います。特に高校においては、ちょっときつい言葉で申しわけございませんが、地域とのつながりが少し乖離しているのではないかなとも感じておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 それと、メリットの共有という言葉がございましたが、メリットというのは双方にあって初めて伴うものでございますので、そのあたりはぜひお考えいただいて、ご発言をしていただければと思いますので、お願いいたします。

【山口委員長】  それでは、道垣内委員、お願いします。

【道垣内委員】  私からは日本武道館に伺います。武道を試験科目にとか、あるいは武道場建設等に補助金をということをおっしゃっているわけですが、武道の定義がきちんとできるのでしょうか。範囲はどこまでなのでしょうか。同じ種類の武道の中でも、さまざま流派があるようですけれども、その流派、すべて含むのか、あるいはどこからか先はちょっと違うということがあるのでしょうか。さらに、それらの流派の中には、宗教とのつながりが非常に濃いところがあるのではないかと思いますが、仮にそうだとしますと、憲法上、国がお金を出すということはなかなかできないと思います。そこで武道の定義について、コンセンサスがあるのかどうか、そのあたりを伺いたいと思います。

【山口委員長】  ありがとうございます。それでは、順番に、まず中体連、塩田さん、それから高体連の中川さん、それから武道館の三藤さんにお願いしたいと思います。

【日本中学校体育連盟(塩田氏)】  まずは、過度の部活動への自制というのを、公立の学校は、大体週3日程度という形が学校の方針で決まっています。ただし、土日の大会等は別という形でやっております。そういう中で、要するに、子供が過度の部活動にならないような、もう少し社会生活の中で生きざまを見つける形というのも公立の中では踏まえて、部活動の位置づけを図っていると、こういう学校が多いと思います。

 それから、新しい加盟ですが、中体連としての新加盟というのは、先ほど全国9つのブロックがあると申し上げましたけれども、その中で6ブロック以上実施している場合、加盟申請すれば準加盟として認めようと。そこで3年間大会をやって実績を積み上げて本加盟にしていこうと、こういう形に日本中体連ではなっております。

 ただし、この加盟の条件というのは、各都道府県それぞれ日本中体連と同一方向ではありません。各都道府県によって少々違いがあると。または、全国9ブロックによっても少々違いがあると、こういうことが言えようかと思います。日本中体連としては、6ブロックやっていれば、そこで加盟申請すれば考えていこうと、こういう形になっております。

【山口委員長】  あと1点だけ、地域スポーツクラブに所属している生徒さんをどういうふうに評価するかという質問があったと思うのですけれども。

【日本中学校体育連盟(塩田氏)】  これは、日本中体連より、我々、学校現場で管理職をやってきたものですので、そういう中からお伝えしたいと思いますけれども、確かに学校としては、地域スポーツに入って、そこでその地域の大会、またはそれに関した大会で優勝、賞状をもらってくる子供たちが毎年何人もおります。そういう子たちも同じ条件で、全生徒の前で表彰式を改めて学校の中でやってあげます。この子は例えば空手道だったら空手道をやってきて優勝したけれども、よく頑張ったから表彰式をしてあげると。そういう面では差をつけないで、同じ形で認めてあげると。こういう形を私自身はとっておりました。

【山口委員長】  ありがとうございます。それでは、高体連の中川さん、お願いします。

【全国高等学校体育連盟(中川氏)】  まず、他団体から見た課題というのをどんなふうにとらえていますかというお話がありましたけれども、高体連としても、高文連だとか高野連だとか中体連なども含めて、そういう話をしたり、お互いに情報交換したりという機会はなるべく持つようにしてきておりますし、そうしていきたいと考えておりますが、他からこう言われている、こういう課題があるよということを、私もまだそんなに長くないものですから、その部分について言われたことがありません。ただ、そういうものを聞いていこうという姿勢は持っております。

 それから、地域との関連、メリットの共有ということがあったと思いますが、高等学校の場合、やはり中学校よりは生徒たちも地元の生徒ばかりじゃないし、そういう面では、希薄な部分というのはあるのではないかなと思いますが、学校のスタンスとしては、運動部だけではなくて、文化的な活動も含めて、地域での活動とか、そういうものについては、高等学校もそれはきちんと評価しているということはあると思います。それが中体連や高体連の大会と直接結びついているという部分は、現在はまだあまりないのかもしれませんが、生徒に対する評価という点では、きちんとなされていると思います。

 それから、メリットの共有というお話ですが、そこが出発点じゃないかなと私は考えています。将来的に、そういうクラブで活動している高校生も、学校で活動している高校生も参加できるような大会というのをつくっていくことを将来的に考えたときに、まずお互いにメリットがある部分のところからスタートしていくということも必要かなと思います。

 あと、やはりこの問題は、中体連、高体連だけではなくて、中央競技団体のいろいろな種目の日本協会、そこがどういうスタンスをとるかというのと大きな関係があるのではないかなと考えます。

 以上です。

【山口委員長】  ありがとうございます。それでは、日本武道館の三藤さん、お願いします。

【日本武道館(三藤氏)】  質問、3点あったと思います。

 まず1番目、武道の定義はあるのかという質問ですけれども、あります。武道の理念というものを制定して、武道は9種目だということで、柔道、剣道、弓道、相撲、空手道、合気道、少林寺拳法、なぎなた、銃剣道と、この9種目が武道であるということを明記しております。なお、この9団体と日本武道館が構成しているのが、先ほど説明いたしました日本武道協議会という中央の協議機関であります。

 それから、2点目、それぞれの種目に流派があるのではないか、あります。例えば空手道には大きな4大流派というものがあります。また、合気道には会派が存在します。ただし、それぞれ中央の統括団体が財団法人全日本空手道連盟、それから財団法人合気会ということで、統括団体のもとにそれぞれが傘下団体として加盟しているということで、組織運営上は統一をされています。

 それから、3点目、宗教との関係はどうかと、こういうことでありますけれども、誤解を恐れずに言えば、例えば柳生宗矩は、当時の禅の師匠である沢庵に仏教の真髄を教わって、柳生新陰流兵法の指南書を書いたと言われています。それから、相撲の塵手水、あの儀式は神道から来たものだとされています。そういう歴史的な経緯を見ると、現代武道も含めて、宗教との関連性は否定できないと考えます。そういう日本の歴史風土に彩られて武道は体系化されて今日に至っていると、そういう理解を持っています。

 ただし、文部科学省さんが出されています学習指導要領の保健体育編に、日本武道協議会の加盟の種目、9種目は明記されていますし、国から補助金をいただいて日本武道館で行っています少年の錬成大会や指導者研修会、それぞれ9種目ともすべてやっておりまして、例えば夏の錬成大会は、日本武道館に約2万人弱の子供たちが毎年集まってきます。そこは補助金をいただいてやっているということで、きちっとそういう意味における国庫補助金に対する問題は生じていないと、こういう理解でやっているところであります。

 以上、3点でよろしいでしょうか。説明を終わります。

【山口委員長】  ありがとうございました。

 それでは、日本中学校体育連盟、全国高等学校体育連盟及び日本武道館のヒアリングは以上ということで、本日は短い時間ではございましたが、ご発表いただきありがとうございました。

( 休憩 )

【山口委員長】  それでは、次のグループのヒアリングに移りたいと思います。笹川スポーツ財団より渡邉常務理事及び渋谷事業部副部長、全国体育系大学学長・学部長会より阿江教育の質保証委員会副委員長、日本臨床スポーツ医学会より福林理事長、日本スポーツ歯科医学会より柳川連携団体推薦理事及び石上教育普及担当理事にお越しいただいております。

 それでは、早速ではございますが、笹川スポーツ財団、渡邉常務理事及び渋谷事業部副部長から10分程度ご発表をお願いいたします。

【笹川スポーツ財団(渡邉氏)】  笹川スポーツ財団の渡邉と申します。まず、この場で説明する機会をいただきましたこと、心から感謝を申し上げたいと思います。

 私どもは、約20年間にわたりまして、日本のスポーツの実態調査を行ってまいりました。本日は、スポーツ調査研究機関としての立場から、現状のスポーツの実態、政策課題、こういったものについて、特徴的なものを取り上げさせていただきます。そして、新しいスポーツ基本計画に盛り込んでいただきたい施策の一部をご提案させていただきます。

 それでは、早速説明に入りたいと思います。

【笹川スポーツ財団(渋谷氏)】  座ったままで失礼いたします。お手元の資料6に沿ってご説明いたします。私どものご提案は、大きく3つのパートに分かれています。1つ目が計画の策定のプロセスについて、2つ目は骨子のあり方について、そして、3つ目が具体的な施策についてであります。

 2ページをごらんください。最初に、スポーツ基本計画の策定プロセスについて2点ご提案申し上げます。今回の基本計画の策定に当たっては、2000年に策定したスポーツ振興基本計画の成果の詳細な検証が不可欠であると考えます。先般の委員会でこれまでの成果と課題についてまとめた資料がございましたが、最重点施策であった総合型クラブの育成とスポーツ実施率の向上傾向の関係についての言及はありませんでした。

 3ページをごらんください。図表1は、民間クラブ、総合型クラブを問わず、何らかの組織に属してスポーツを実施している成人をスポーツクラブ加入者と定義しまして、クラブ加入状況別に週1回以上の運動・スポーツ実施率の推移を見たものです。下の折れ線のクラブ加入者の実施率が1996年から15%前後で横ばいであるのに対しまして、上の折れ線に示しましたクラブ非加入者、つまりクラブに加入していない成人の実施率が30%から40%へと大きく伸びていることがわかります。総合型クラブを含めましたスポーツクラブは、最近のスポーツ実施率の向上には貢献できていないということがこのデータからは読み取れます。

 スポーツ振興基本計画のどの政策がスポーツ実施率の向上につながったのか。個別の政策の効果について適切に検証した上で、新しい計画に盛り込む政策を選ぶべきであると考えます。

 一度、2ページにお戻りください。次のご提案は、運動・スポーツに関するすべての省庁の意見集約です。スポーツ基本法を受けて策定される今回の計画は、近い将来のスポーツ庁の設置を前提としたものでなければなりません。したがいまして、国土交通省、厚生労働省、経済産業省などスポーツに関係するすべての省庁との議論を経て、今回の計画をつくり上げる必要があると考えます。これにつきましては、スポーツ基本法30条のスポーツ推進会議の役割であると認識しております。

 続きまして、4ページの図表2ですけれども、こちらには、主な国のスポーツ担当省庁を示してあります。スポーツと学校体育が同じ省庁にあるのが、我が国の特徴であると言えます。

 次の5ページの図表3ですが、これらの国のスポーツ担当省の予算をここに整理してあります。人口規模、GDPから見ましても、我が国のスポーツ担当省の予算は大きいとは言えません。国と地方の役割分担、予算や権限の配分といったものが国によって異なりますし、日本の場合ですと、国土交通省のスポーツ施設整備予算がございますので、この額の比較だけで、我が国のスポーツ振興予算を評価するべきではございませんが、スポーツ行政を効率的に推進する上でも、スポーツにかかわる予算と権限を一元化し、新たなスポーツ担当省庁を設置することが期待されます。

 6ページにお進みください。続いては、スポーツ基本計画の骨子に関する総論的なご提案2点でございます。第1に、政策目標とする指標、特に定量的指標については、その妥当性を十二分に検討した上で決定しなければなりません。昨年のスポーツ立国戦略に示された、成人の週1回以上の運動・スポーツ実施率65%程度、こういったものがそのまま計画に盛り込まれるべきではないと考えます。

 週1回の運動・スポーツ実施率が上昇していることは先ほどご紹介いたしましたが、実際どんな種目を実施する人が増えているのでしょうか。7ページの図表4をごらんください。上の折れ線は、ウオーキングまたは散歩を週1回以上実施した成人の割合の推移。下の折れ線はサッカーやテニスなど何らかの競技種目を週1回以上実施した成人の割合の推移を示しています。ウオーキングや散歩の実施率が伸びている一方で、競技種目の実施率は十数年間横ばいであることがこの図からもわかります。

 新しい計画に盛り込む目標につきましては、このような実施種目の状況も踏まえて、スポーツ実施率の量的評価にとどまらず、質的な面も考慮するべきと考えます。

 8ページの図表5ですが、我が国と諸外国のスポーツ実施率を比較したものになります。週1回以上のスポーツ実施率につきましては、他の国に比べて低い値となっておりますが、我が国の調査対象が20歳以上であるのに対しまして、他の国では15歳以上、16歳以上と学齢期の青少年を含んでいますので、同一条件の比較であれば、この差は今の表よりも小さくなります。

 ちなみに、我が国の成人の週1回以上のスポーツ実施率が私どもの最新の調査では、この表のとおり59%となっております。内閣府の調査の45.3%とは異なりますけれども、これは、質問方法の違いによるもので、データの信頼性において優劣はございません。

 次の9ページの図表6では、我が国と諸外国で実施率が高い種目を比較しています。いずれの国でも、個人でできるいわゆるエクササイズ系の種目が上位を占めていることが読み取れます。

 再び6ページにお戻りください。政策を展開する上での国、都道府県及び市区町村の役割を計画に明示することが第2のご提案でございます。スポーツ指導者の人材バンクのように、都道府県と市区町村において、施策が重複しているケースがございます。地方自治体においては、国の基本計画を参酌して、地方スポーツ推進計画を定めることになっておりますので、都道府県、市区町村が果たす役割を基本計画にできるだけ具体的に明示していただきたいと思います。

 特に都道府県の役割につきましては、踏み込んだ言及が必要と考えます。スポーツ振興基本計画では、都道府県に対して、広域スポーツセンターを通じた総合型クラブの支援を期待していましたけれども、都道府県のスポーツ予算において、生涯スポーツ関連事業への配分は、文部科学省の調査ですと、4%と小さく、国のねらいが伝わっていたとは言えない状況にありました。

 10ページにお進みください。最後に、基本方針に盛り込む具体的な施策について、4点ご提案申し上げます。第1は、競技団体や学校運動部活動と総合型クラブとの連携の促進です。競技団体や中学校の運動部活動との連携なしに、ヨーロッパのような地域の多世代クラブの発展と定着は望めません。競技団体が単一世代のクラブを多世代に広げたり、他の種目と連携する取り組みを支援することへのインセンティブを与えるべきであると考えます。

 また、運動部活動については、生徒に多様なスポーツとのかかわり方を保証する総合型クラブの理念を学校関係者に理解してもらうことに最優先で取り組むべきと考えます。学校現場の意識改革なくして、総合型クラブと部活動の連携は成立しません。

 第2は、公共スポーツ施設と学校開放施設の利用の促進であります。公共施設と学校開放施設の利用は、多くの地域で飽和状態にありますが、公共施設と学校開放施設の一元管理、あるいは施設の利用時間の延長と細分化などのマネジメントを改善することにより、ある程度利用枠を広げることは可能です。

 しかし、スポーツ実施率が上がり、施設の利用希望者が増えれば、施設不足はさらに深刻になります。厳しい財政状況にあって、施設の数が増えることは期待できません。こういった状況で、公共施設の利用については、現在の自分たちが楽しめればよいと考える一部の共益的なスポーツ集団の既得権的な占有を改めるために、公益的スポーツ団体と共益的な団体を差別化するような施策を打ち出すべきであると考えます。

 第3は、義務教育でのアダプテッド・スポーツや障害者競技の体験プログラムの導入です。年齢や障害の有無を問わず、だれもが参加できるアダプテッド・スポーツを楽しみ、車いすバスケットボールなどの体験を通じて、パラリンピアンの卓越した能力を理解する。これらを義務教育ですべての子供が経験することは、障害者スポーツ振興だけでなく、スポーツの教育力が我が国のノーマライゼーションをリードすることにもつながるのではないでしょうか。

 第4は、スポーツ参加のきっかけづくりになるプログラムの開発と普及です。スポーツをしない人や興味がない人に対しては、余暇活動にスポーツを取り入れるきっかけとなるような手軽で魅力的なプログラムを提供する必要があります。スポーツ団体によるこうしたプログラムの開発と普及を支援する体制整備を期待いたします。

 笹川スポーツ財団では、このようなきっかけづくりのプログラムとして、毎年5月に世界規模で開催されておりますチャレンジデーというイベントを推進しています。次の11ページに概要をまとめてありますので、後ほどごらんいただければ幸いです。

 以上で発表を終わります。ご静聴ありがとうございました。

【山口委員長】  ありがとうございました。

 それでは、次に、全国体育系大学学長・学部長会、阿江副委員長より10分程度ご発表をお願いします。

【全国体育系大学学長・学部長会(阿江氏)】  阿江と申します。どうぞよろしくお願いいたします。このような機会をわざわざとっていただきまして、どうもありがとうございます。

 資料の7-1から7-4までですけれども、7-1にまとめてあります。そして、7-2を中心にご説明したいと思います。7-2は7-1をもう少し補足して説明したものです。今日は、大学という立場から主にお話ししたいと思います。それで、トータルとして約15個の提案をさせていただきます。

 まず、1番目ですけれども、スポーツ基本法の規定との関連でまとめてありますので、ごらんください。まず、1は、11条、指導者の養成ということですけれども、その提案として、スポーツ指導者の国家資格あるいは準国家資格の制定を提案したい。もちろん、今、体育協会とか、サッカー協会、非常に立派なシステムを持っておられますけれども、さらに、体育系のきちっとした学部で4年間、あるいは大学院も含めて、そういう機会で学んでおくということは非常に重要だと。体系的な学びと、それから、今はまだないですけど、所定の資格試験というものをつくりまして、それに合格した方を認定するというようなことが重要かと思います。それで、スポーツ基本法の成功の1つには、質の高いスポーツ指導者をどう養成するかということにかかわっていると思います。

 次に、2の12条、スポーツの施設、学校施設の利用とか、それから、学校における体育の充実に関連してですが、まず1としては、スポーツ施設の認定制度の導入です。これは、特に大学にはいろんな施設がありますけれども、非常にばらつきがあります。それにある程度の基準を設けて、あるいは補助をして、それに満たしたものを認定するということが1つ考えられます。

 あと、2番目として、教員の担当分担制の導入です。これは、従来、学校開放とかで管理が非常に難しい、大変であるという指摘があったのですが、教員を増員するのも1つの方法ですけど、そのほかに、教科を中心に担当する教員と、それから、運動部、あるいは地域のスポーツの指導を中心に担当する教員の2つに分けて、数年ごとに半舷上陸的に担当をかえれば、マンネリ化を防ぐし、教員の質と、それから、スポーツ指導者としての質の向上も図れるという提案であります。

 それから、これが非常に重要なのですが、学校における体育の充実ということであります。我が国の学校体育は、欧米に比して、質・量ともに非常に充実しているということなのですが、最近では、授業時間、内容の削減、それから、指導能力の十分でない指導者がいたり、そういう低下が見られるということであります。そして、以前に比べ十分な目標を達成することができなくなっている。

 ところが、学校における体育の充実は、スポーツがおそらくこれから10年以内に教養の時代になると思うのですが、そのときに、学校できちっと体育・スポーツ、特にスポーツについて学んだ者が大人になるということは、地域スポーツ推進におそらく大きく貢献するであろうと思います。そういうわけから、小学校で体育専科の導入、それから、教員の指導力向上、特に小学校教員養成課程おける体育に関する科目の充実が不可欠であると思われます。

 次に、4番目ですけれども、これは、スポーツ基本法にはあまり触れられていないのですが、大学体育の充実ということになります。大学体育は、あまり表には出てこないのですけれども、多くの学生にとって、心身の健康とか、体力の増進のためのスポーツを効果的に活用し、その価値を学ぶおそらく最後の機会だと思うのです。そういうことで、小中高と学校で積み上げてきた体育・スポーツに関する実践力を仕上げる機会だということで1つ重要です。

 それから、あとは、大学体育の充実に不可欠なスポーツ施設とか、そういうものは、おそらく、地域のスポーツ、さらに競技スポーツの推進のための非常に貴重な施設であると考えられます。

 それから、日本学術会議の提言に、21世紀の教養と教養教育ということがありますけど、それの1番に、体育、保健体育という表現をしてありますけれども、それが挙がっております。そういうことから、学術会議も大学体育の重要性をうたっているということです。

 そして、あと、教養教育を担当する大学教員の多くは、高度でかつ優秀なスポーツ指導者であります。ということは、大学体育を充実させることによって、スポーツ指導者の宝庫がそこにできるということになります。それから、もちろん次世代の指導的な立場に立てるエリートアスリートをつくるという場でもあります。

 次の3の16条、スポーツ科学に関する推進とか、国際交流について申し上げます。まず、1は、これは仮につけた名前ですが、Sport Promotion College、あるいはUniversityプログラムの導入ということでございます。体育・スポーツに関する大学の諸機能をスポーツの推進により貢献できるようにするためには、スポーツ版のCOEプログラムに相当するようなSport Promotion Collegeプログラムというものを導入して、大学の状況に応じて国がそれを補助すると、そういうことが考えられます。対象は総合型として、スポーツ科学の推進、指導者養成、地域及び競技スポーツの拠点になるような総合的なところと、あるいはうちは競技はやらないけど地域スポーツだけだよとか、そういうところでランクづけをしてやるといいかなと思います。

 次に、スポーツコンサルテーション拠点の設置です。体育・スポーツに関するいろんな情報が今飛び交っております。それを、正しい情報を国民の皆さんとか、いろんな子供たちに伝えるということでは、スポーツコンサルテーション機能を持った拠点を大学につくるということが1つ提案できると思います。これにより、正しい体育・スポーツの知識が伝わるという大きなメリットがあります。もちろん、それをスポーツ、あるいはスポーツ・体育庁に集約して、それをスポーツ政策に生かすということもできると思います。

 次は、スポーツ産官学、それから、国際貢献についてはそのとおりですので、割愛させていただきます。

 次に、4の第二節、地域スポーツ振興の支援ということに関連してですが、1つは、先ほど述べましたスポーツ施設の認定制度、それから2番は、これは既に実施しているところが多いのですけれども、大学の地域スポーツクラブ化です。これは、大学はスポーツ施設、指導者、それから、人、トレーニングする人とか、すべてをそろえることができますので、それをうまくコントロールすることによって、大学を地域スポーツクラブの拠点にすることができます。

 それから、5として第3節、競技水準の向上ということですけれども、提案としては、第3のナショナルトレーニングセンター化、これは、大学を第3のナショナルトレーニングセンターにしたらどうかということであります。先ほどから述べておりますように、大学は、競技スポーツの向上にかかわるいろんな要素をそろえることができます。特にスポーツ科学を直接その場で生かすということができる基盤ができますので、そういうものをうまく使うことによって、東京にあります中央部のNTC、競技別の地方にありますNTC、それから、第3のNTC。ここでは、長期の合宿をしながら単位も取得できるということで、競技者のキャリアパスにもつながるかと思います。

 次に、2と3は関連するので、まとめてお話ししますけれども、特に3、デュアルキャリア制度の導入です。現在、セカンドキャリア制度が非常に整備されつつありますけれども、これからは、それ以上にデュアルキャリア、要するに環境の整った大学でトレーニングしながら学業もするというものであります。そうすることによって、競技者に高等教育の機会を与える、大学でトレーニングする機会を与える、そして、将来のキャリアパスにつなげるという3つが同時にできるというのでいいかなと思っております。この例は、イギリスのTASSというプログラムがあります。これは、Talented Athlete Scholarship Schemeといいまして、競技に優れた者に奨学金とか、条件を整えて大学で学ばせる。そして、それを、競技が終わった後、すんなりと職業に就くということで、北京オリンピックでも、これで養成された人がかなり活躍しているということは聞いております。それと同様のものをJapan Student-Athlete Programというような仮称でつくることによって、競技をやめてすぐにキャリアパスになる。いい指導者、あるいは全く違った職業に就くというようなこともできるかなと思います。

 ざっとですけれども、スポーツ基本計画が成功するかどうかは、学校体育の充実と、それから、高度な指導者を養成して、それを検定するという、その2つがうまく機能するかによって正否が決まると思っております。

 最後に、大学というのは、非常にいろんな機能を有しておりますから、それをうまく活用することが、おそらくスポーツの推進には不可欠であるということを強調しておきたいと思います。どうもありがとうございました。

【山口委員長】  ありがとうございました。

 それでは、次に、日本臨床スポーツ医学会、福林理事長より10分程度ご発表をお願いいたします。

【日本臨床スポーツ医学会(福林氏)】  本日は、大変このような機会を与えていただきまして、ありがとうございます。臨床スポーツ医学会は、医者の集まりでございますので、私どもの提言と言いますか、コメントは、主にスポーツ選手の健康と安全に関する情報について述べさせていただきたいと思います。ここの条項は、今回制定されましたスポーツ基本法の中の第1章の第2条の第4項、それから、第3章の第14項のスポーツ事故の防止、それから第3章第29条のドーピング防止活動の推進、これらについてのコメントをさせていただきます。

 特に、今まで10年間ありましたところのスポーツ振興基本計画、2001年から2010年の中で私どもが見ていて非常に欠落している点というものがありまして、スポーツ事故、スポーツによるけがに対しまして、予防的な発想というのが今まで日本では全くなされていない。けがした後どうするかとか、けがをした人にどういう保険金を払うかというようなことは書かれているのですが、いかにしてけがを防ぐかという、特に事故を防ぐかというような発想が欠落していると思います。そういうことを中心に、提案を7つばかりさせていただきますので、よろしくお願いします。

 1つ目の提案は、スポーツ事故です。特にけがです。外傷を予防するために、有効な予防法を確立していただきたいということでございます。これは、諸外国ではかなり進んでおります。特に欧米、ヨーロッパを中心に進んでおります。考え方といたしましては、まず、injury surveillance、つまり、どのぐらいのけがが日本全国で起こっていて、どのような頻度で、しかもどのような重症度で起こっているかということを統計できちっととる必要がまずあります。

 それから2番目に、そのメカニズムです。どうしてこのけがをしたのかをまず解析しなければいけない。3番目に、それではメカニズムがわかった後で、予防法の提案、そして、それを実施するという4段階があるのですが、それについての提案をさせていただきたいと思います。

 ここは、残念ながら日本は非常におくれている。私のセンスでいうと、10年ぐらいおくれているのではないかというような感じでございます。

 まず、信頼できるinjury surveillanceのシステムが日本にあるかということでございますが、残念ながらありません。せいぜいよりどころになるのは、今、日本スポーツ振興センターが学校の管理下の災害というので、保険の請求書から出されている全国的な統計、それから、スポーツ安全協会が出されているスポーツ安全保険の概要というようなものが2つありますが、いずれも、あまり医者がかかわっていないところでデータが出ているので、私たち医療サイドにとってみますとあまり役に立たない、受傷メカニズムとか、そういうことが詳しく書かれていないので、何が起こりましたぐらいの数字だけでは、ここら辺をもう少し詳しく解明していかないと予防につながらないと思いますので、こういうような統計をとられるときに、ぜひ医者の意見、または医者の委員をたくさん入れていただいて、そういうことをもう1回考え直していただきたいという希望があります。

 あと、ヨーロッパでは、特に国際的なIOCとか、FIFAは国際基準での外傷の登録システムというのを既にスタートさせております。これは、北京のオリンピックからスタートしておりまして、バンクーバー、それから、ロンドン、ずっとこういう方式でいきますが、残念ながら、日本ではここまでの方式はまだスタートしておりません。せいぜいやっておりますのがJリーグ、ラグビーのトップリーグ、それから、バスケットの女子バスケットリーグ、あとアメフトの一部です。特に私ども考えておりますのは、こういうような国際基準に則った外傷のsurveillance systemをぜひ国民体育大会とか、高校総体、それから、中学の全国大会等々でも、きちっとそういうようなsurveillance systemを確立していかないと、その先の一歩が出ないということでありますので、ぜひそういうところでも確立したいと考えております。

 次に、発症メカニズムの検討でございますが、参考資料に、同じ「資料」と書いて大変ごちゃごちゃになっておりますが、4番、それから、5番、6番というのが非常に重要なので、見ていただけるとありがたいのですが、特に重要だと思っておりますのは、ラグビーとアメフトの頭頸部の重症外傷です。これが、かなりの頻度で実は起こっております。大体、私どもの定義で言いますと500件ぐらいあります。その中にほんとうに重症なものもあるということで、まず、これについてメカニズムをきちっと解析し、それで、これを減らす必要があると思います。一説によりますと、ラグビー人口のわりに、ニュージランドに比べまして、日本は非常に外傷が多い、特に重症外傷が多いというようなことも言われております。

 2番目は、これから、武道が必修化になりまして、特に中学生の柔道の頭頸部を中心とした外傷に注目していかなきゃならないかと思います。というのは、柔道というのは、資料3にありますように発生頻度から言いますと、ラグビーに次いでけがの頻度が多い種目です。これを必修化させますと、当然、件数は増えると思いますが、頻度がどうなるかというのを注目していく必要があるかと考えております。

 3番目は、女子バスケットボールにおける膝前十字靱帯損傷で、これは、資料の6番になりますが、前十字靱帯損傷というのは、1回切りますと、大体手術を必ずして、半年以上の日時を復帰まで要するというようなかなり長期にわたるけがでございます。それが、バスケットボール、特に女子のバスケットボールに集中的に多発しております。実際に、全部で2,439件あるのですが、大体そのうち1,000件が女子バスケットということがデータも出ております。これは、なぜ起こるのか、予防するにはどうすればいいかということを早急に取り組んでいく必要があると考えております。

 実際に、私ども、一部は実は予防法を作成しております。それで、特にサッカー関係はこの辺の予防法は進んでおりまして、FIFAは、国際的にFIFA11+(イレブンプラス)というのを出しておりまして、日本にも来て、盛んに宣伝をしております。私ども、バスケ、スキー、テニスで一部予防策を出しましたが、なかなか学会レベルですと、一般のスポーツ現場に波及いたしませんで、ぜひこの辺を文科省でも取り上げていただきたいという希望でございます。

 2番目でございますが、提言2になります。スポーツ現場での医務体制、特に救急体制の確立でございます。これは、提言3にもちょっと書きましたが、サッカーの松田選手の死亡事故というので記憶に新しいところでございます。こういうような死亡事故、例えば、重症の頭頸部外傷、突然死、熱中症、さらには、そういうような救急現場での事故をもう少しきちっと、その場で救急処置ができるようにしていかなくてはならないと考えています。特に今回松田選手の事故で明らかになりましたが、スポーツ施設にAEDを必ず義務化して、すべてのスポーツ施設でAEDをきちっと設置するようにしなければいけないと考えています。今回は、松田選手の練習場にAEDがなかったということで残念ながら死亡になりましたが、あった場合は、私ども詳細な報告書を受け取っておりますが、もしかしたら死亡事故に至らなかった可能性もありました。

 それで、単にAEDの義務化だけじゃなくて、少なくともスポーツ施設に従事する職員については、救命救急講習会というのをある程度義務づけていただきたいと思います。AEDはだれもが、わからなくても実はわかるようになっているのですが、救命救急の講習会を日赤等々がやっておりますので、特に現場で従事するような職員の人にはぜひ義務づけていただきたいと考えております。

 2番目はスポーツ大会での救護マニュアルの作成ということで、特に最低限の医療品とか、それから特に総合大会では医師、トレーナーの常駐ということを義務づけていただきたいと思っております。今、国体では私どもやっておりまして、少なくとも大会期間中、医師、トレーナーが常駐しておりますし、最低限の医療備品はそろっておりますが、例えば高校総体、中学の大会でどうなっているか、完全にはそろっていないんではないかと考えております。

 あと、特に最近は熱中症が問題になっておりまして、夏の過酷の環境の場合の熱中症ですね、これにつきましてもやはり医師が常駐する、またはトレーナーが常駐して、なるべく予防方策を立てるということが必要かと思います。

 それから、これから総合型地域スポーツクラブがますます盛んになっていくと思いますが、そこで単にトレーニング相談等々ではなく、ぜひスポーツ障害相談、スポーツのけがに対する相談ができるような環境をつくっていただきたいと思います。特に、中高年の方は病院にすぐ行くとか、なかなかできないと思いますし、子供さんもできないと思います。気軽な形で相談ができるように、ドクターがずっといればいいんですが、なかなかお金の問題等々もありますので、まずはアスレティックトレーナーに相談をし、それでアスレティックトレーナーからさらにドクターに紹介していただく、こういうシステムで気軽にいろいろな悩みについて相談ができるシステムを、このようなスポーツクラブの中につくっていただきたいと考えております。

 提言3になりますが、部活動やスポーツクラブに所属する者のメディカルチェックの義務化でございます。突然死というのはかなりの回数で、特に子供たちを中心に、また中高年の場合は心筋梗塞という形でよく起こっております。

 1つは、トップレベルのスポーツ、またはハイアスリートについてはJISSなどでは年に1回から2回、メディカルチェックを行うのですが、プロスポーツで必ずしも全部それが義務化されているわけではありません。サッカーでは義務化されておりますが、そういうトップスポーツにおいては少なくとも年に1回、きちっとしたメディカルチェックをぜひ義務化していただきたいと思います。

 あと、中学、高校の場合は、心臓検診というのがあるのですけれど、これは中学1年生、高校1年生のときに心電図を撮りますが、特に大学になって、例えば運動部に入っているからといって心臓検診、例えば心電図の検診が義務化されておりません。ある大学では大学の規定としてやられておりますが、これはあくまでもボランタリーということで、運動部に入る青少年については、必ず定期的な、少なくとも心電図のチェック、それからできれば血液チェックをお願いしたいと思います。

 中高年でスポーツに参加する人もたくさん増えておりますが、そのときには基本的なメディカルチェックを必ず導入していただきたいと考えております。

 続きまして、提言4に移らせていただきます。提言4はスポーツでの慢性障害の提言でございますが、特に問題になっておりますのは、青少年の投球障害、野球障害です。野球ひじとか野球肩というもの、または中高年の場合はランニング障害になります。私ども学会としては提言を出しておりますが、なかなか言うことは聞いてくれません。特に、発育期の小中学生の野球のひじ障害を防ぐために、投球回数とか練習時間の制限というのをぜひ設けていただきたいという事でございます。

 また、スポーツの盛んな学校でも、整形外科医が校医に入っていないのが現状です。特にスポーツが盛んな学校については、校医としてぜひ整形外科医を入れていただきたい。また、養護教員の中にスポーツに対して非常に知識を持っているアスレティックトレーナーを、養護教員の1つとして採用していただければ、特にスポーツの盛んな学校では必要ではないかと考えております。

 また、中高年のスポーツ障害につきましては、先ほど申しましたように、ぜひ気軽に総合型の地域スポーツクラブでスポーツ障害の相談が受けられるようなシステムをつくっていただきたいと思います。

 提言5に移ります。スポーツ医学関係の地位と資質の向上。スポーツ分野ではまだ昔流のやり方をやっている自称トレーナーとか、自称スポーツドクターがはびこっておりまして、必ずしもエビデンス・ベースド・メディスンということが行われていないところがあります。ここに日本体育協会の方もいらっしゃいますが、ぜひ日本体育協会が公認したようなスポーツドクターとかアスレティックトレーナーを積極的に使っていただいて、正しい知識をスポーツ選手に与えていただきたいと思いますし、その地位をきちっとした形で保障していただきたいと思います。

 提言6になりますが、ドーピング防止教育の推進でございます。確かに日本は諸外国と比べてドーピングの陽性例というのは非常に少ないです。そういう意味では非常に先進国でございますが、じゃあ選手がドーピングの知識を知っているかというと、選手、コーチともあまり知らない、ドクターも知らないところが多いです。ということで、ぜひもう一つ普及啓発、ドーピングコントロール、数をたくさんやるというよりは、普及啓発に力をぜひ入れていただきたいと思います。

 その中で1つポイントは、やはり製薬業界を巻き込んだ形でやっていただきたいと思います。と申しますのは、とある有名選手が、とある有名な会社の風邪薬を宣伝しているポスターがあちらこちらと電車の中に張ってあるということが見受けられますが、ちょっと常識的に問題があるのではないかと私どもは考えております。そういうことを薬屋さんといいますか、製薬界も巻き込んでドーピングの防止に役立てればと思っております。

 提言の7になります。障害者に対してのスポーツの充実ということであります。障害者はやはり通常身体を動かす機会が非常に少ないということなので、特に特別支援学校におけるスポーツの充実、スポーツだけじゃなくて体育プラスレクリエーションの充実をぜひこの際お願いしたいと思いますとともに、3番にありますように、障害者アスリートのためのトレーニングセンター、医科学センターの設立です。なかなか今現在、例えばJISSを障害者は使えないという現状があります。ということで、トレーニングセンター、医科学センターの設立をぜひお願いしたいと思います。

 私どもはいろいろな科の医師の集まりでございますが、ぜひ私どものご意見を聞いていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上でございます。

【山口委員長】  ありがとうございました。

 それでは次に、日本スポーツ歯科医学会、柳川連携団体推進理事及び石上教育普及担当理事より、10分程度でご発表をお願いいたします。

【日本スポーツ歯科医学会(柳川氏)】  よろしくお願い申し上げます。私ども歯科医学の領域からスポーツを支援してきたという立場で、本日参りました。実は今日、拝見しますと、そうそうたる組織、団体がご説明されていて、必ずしも大きくない、弱小の私どもにこういう機会を与えていただいたのは、今回のスポーツ基本法に、従来のスポーツ振興法にはなかったスポーツの科学的推進の研究というところに歯学、歯の学問というのが初めて入りました。そういったことで、こういう場が与えられたと認識しております。

 私どもは日本スポーツ歯科医学会と日本歯科医師会が連携して、これまで主にスポーツの安全性の向上ということで、スポーツマウスガードの普及ですとか、あるいはそれをつくる、担う健康スポーツ歯科医の養成ですとか、あるいは各競技団体との連携によって競技力の向上にも努めてきたところでございます。

 スポーツの外傷は、ただいまもご発表がございましたが、スポーツ安全協会の統計によりますと、どうやら年間14万件くらいある。学校教育下では、これはスポーツのみならずでありますが、学校内で外傷というのは年間100万件くらいあると聞いております。その中に、あごだとか口だとか歯の外傷というのは意外と多くて、学校の教育管理下でも年間8万件くらいあると伺っておりまして、私どもがその治療に当たっております。実際に、スポーツの分野でいえば、先ほど申し上げたスポーツマウスガードの普及をさらに進める、あるいは歯科医学的な知識を子供たち、スポーツを教える指導者の方に普及をするということを進めることによって、これはまた歯というのはしっかり食べるということにもつながりますので、しっかりした食環境、食育を進めるという上でも、そういったことを進めることによって、さらにスポーツの安全性が高まって、我々が下支えをすることになると認識しております。

 具体的には石上理事からご説明申し上げます。

【日本スポーツ歯科医学会(石上氏)】  まず、本日このような機会をいただいたことに関しまして、関係諸氏に対しまして感謝いたします。

 私ども日本スポーツ歯科医学会は、スポーツ歯学に関する調査・研究を通じて、その進歩を図り、会員の知識向上と国民の啓発を図ることにあります。

 学術研究活動の目標は、次の3項目にあります。まず、運動・スポーツによる国民の健康づくりに対する歯科的支援。そして、歯科領域のスポーツ外傷・障害の診断・治療・予防及び安全対策。スポーツ競技力の維持・向上に対する歯科的サポートということになります。

 2番目のスポーツ外傷・障害の診断、外傷に関しましては、今お話しいただきました臨床スポーツ医学会からの提言の一部と重複するところが出てくると思いますけれども、私ども日本スポーツ歯科医学会の立場から、これからご報告させていただきたいと思います。

 私ども日本スポーツ歯科医学会は、設立当初より、臨学一体を念頭に活動を展開し、大学・研究者と臨床家の双方が有機的に連携し、スポーツを愛好する国民の口腔保健と安全に寄与貢献してきております。関係外部団体との交流も意欲的に取り組んでおりまして、日本歯科医師会、日本学校歯科医会、日本歯科技工士会、日本スポーツ・健康づくり協議会、日本歯科衛生士会との学術交流を図っております。

 また、2010年には大韓スポーツ歯科医学会、韓国でございますけれども、との学術交流に係る協定を締結しまして、アジアにおけるスポーツ歯科医学の進化発展のリーダーシップをとっております。

 このスポーツ歯学、いわゆる外来では基本的にはスポーツ歯科と表示されますけれども、このスポーツ歯科の1つに学校体育、それからもう一つに生涯スポーツがあります。さらに3つ目に競技スポーツということが掲げられます。

 この学校体育、スポーツはあくまでも安全であってこそ健康スポーツという立場を我々は持っております。学校と地域における子供のスポーツ機会の充実等を考えますと、子供のスポーツ活動を推進するための環境整備ということがございますし、若者のスポーツ参加機会の拡充や高齢者の体力づくり支援等、ライフステージに応じたスポーツ活動の推進を考えますと、スポーツにおける安全の確保ということがございます。

 このスポーツにおける安全確保は、今、理事がお話ししましたけれども、マウスガードが推奨されます。このマウスガードの予防効果につきましては、学術的にエビデンスを持ってお示しすることができるところまで来ております。さらに現在、会員が同じ調査票を持って、そのデータを疫学的に集積し、やはりエビデンスの構築をしているところでございます。

 小児時期で考えますと、例えばサッカーなどでヘディングを行うとき、咬合が確立されていませんと、しっかりかむことができません。その結果、頸部周囲筋に力を入れることができず、要は頸部にダメージを負ってしまうことも考えられます。スポーツ競技の特性から、ダメージの予防、軽減のために、このような外傷予防のマウスガード等の使用は意義あるものと考えられます。

 さらに、小児の場合、増齢とともにバランス、重心動揺の値が健康成人と同じような姿勢制御ができるようになるには、個人差があるところから、12歳前後からと言われております。これは、5歳から6歳ごろまでは永久歯の萌出が起こったり、生理面、情動面における発育が著しく不安定な時期でもあり、生理学的背景があるとされていますが、12歳前後には技能的にも生理的にも安定すると言われています。

 そこで、咬合が形態的にも機能的にも完成されていない時期にスポーツを行う場合、身体バランスが不安定と考えられれば、けがもしやすいところから、その予防という観点から、外傷予防のマウスガードの使用は、それらを予防するということも考えられます。

 さらに、そしゃくシステムの発達過程で、子供のころから栄養価の高いファーストフード等、やわらかいものをあまりかまないで食べて成長した子供たちが、スポーツをより楽しもうと少しでも高いレベルを得るためにトレーニングしたとしても、トップに通ずるようなレベルに達しないとも言われております。すなわち、そしゃくシステムの発達は、全身の生体運動機能システムにも強い影響を与えて、バランスのとれた発育を遂げると言われているからであります。要は、子供のころから正しいそしゃくシステムの育成と同時に、全身の生体運動機能システムの育成をもその基本と考えなくてはいけないということが言えます。

 さらに、成長段階の子供たちがトレーニングを行う場合、いろいろな運動による負荷がその子供の体にかかってくると思います。顎口腔領域から見ても、あごの骨や筋肉の成長に影響を及ぼすような負荷を常に受けるようなことがあれば、その子供の正しいあごの位置や咬合、かみ合わせの確立にも影響が出てくると考えられます。

 このような環境下にいる子供たちは、やはり一般歯科検診以外にも顎位や咬合の機能的な検査を行いつつ、正しい口腔機能の確立を誘導していく必要が出てまいります。その結果、スポーツ医学の一分野として、子供たちの健康を守るスポーツ歯学となると考えます。さらに、将来、トップアスリートを目指す子供たちがいるとすれば、その夢をかなえるサポートにもつながると考えられます。

 スポーツ歯科医学は、歯科領域からスポーツを支援する学問と技術でありまして、次の3つの目的を掲げております。まず、国民の健康長寿及びQOLの向上への寄与、それからスポーツ歯科外傷の予防と歯の喪失予防、さらにアスリートの健康管理と競技力向上への支援ということが言えます。

 以上のことを踏まえまして、次の事項について提案させていただきたいと思います。

 まず、学校管理下におけるマウスガード着用の推進。超高齢化社会の中で、生涯スポーツ人口の増加を図り、そしてスポーツを通じて健康づくりとQOLの維持を図るためには、咬合の適正管理を含む歯・口腔の健康状態の維持向上が必要不可欠であります。昨今、齲蝕の減少傾向に伴い、歯の喪失に至る原因として、スポーツ等の外傷によるものが多くなり、国民の生活安全の立場からも、スポーツにおける安全教育とマウスガードの普及による積極的な予防が必要となってきております。

 特に、学校管理下での歯の傷害に対する安全対策については、日本スポーツ振興センターでも強く認識していただき、歯のけが予防のためのリーフレットやマニュアル等も随時発刊されているところであります。なお一層、安全対策を推進する上で、体育活動時、またはラグビー、野球、サッカー等の球技種目を中心とした課外活動時のマウスガード着用の推進をぜひ図っていただきたいと思います。

 2番目としまして、競技力向上のためのデンタルサポートの充実ということになります。我が国の競技スポーツ向上のために、国立スポーツ科学センターを拠点として展開されていますJOC強化指定選手や代表候補選手に対する医歯学サポートの効果は極めて大きいものと考えております。ただ、JISS、国立スポーツ科学センターの使命は国際レベルのスポーツ競技力の向上でありまして、我が国の国民総体としてのスポーツ振興と推進を図る上では、例えば日本体育協会が主管いたします国体やマスターズの活用が効果的と思われます。

 こうした国体参加者に対する医・科学サポートは既に確立されておりますが、歯科的なサポート体制は全く不十分な状況にあるのが現状でございます。より安全な大会運営と参加者の健康と安全確保のために、医学的な健康管理に加えて、歯科的な健康管理と競技会における歯科的サポート体制を構築、整備していく方向について検討していただきたいと思います。

 なお、現在、日本体育協会と日本スポーツ歯科医学会及び日本歯科医師会との間で、日本体育協会公認スポーツデンティストの養成・認定事業計画の協議を進めているところでございます。

 以上でございます。ありがとうございました。

【山口委員長】  ありがとうございました。

 それでは、ただいまの4団体からのご発表につきまして、どなたかご質問、ご意見等ございましたらお願いしたいと思います。岡崎委員、お願いします。

【岡崎委員】  笹川スポーツ財団と、それから全国体育大学学長・学部長会へご質問させていただきます。

 笹川スポーツ財団につきましては、きめ細かな調査、恐れ入っております。ありがとうございます。3ページのクラブ加入別にみる週1回以上の運動・スポーツの実施率の推移。入らない人が増えて、入っている人が横ばい状態だというご報告です。この要因は一体何なのかというのを、おつかみであれば教えていただきたいと思います。同じように、7ページでございます。種目別にみる週1回以上の運動・スポーツの実施率の推移。ウオーキングと散歩、これが増えて、いわゆる競技種目のスポーツ種目、これが横ばいの状態だと。これについても、どういう理由であるのかをお教えいただきたいと思います。

 それから、阿江先生のほうにお伺いします。スポーツ指導者の養成は非常に重要だということは同感でございますし、国家資格、あるいは準国家資格の制定、これも大変重要かと思っています。実は、平成17年度まで国の認定事業として本会の事業も行われていたのですが、現在廃止されております。

 そこでお尋ねしますが、大学学長会議で想定されておりますスポーツ指導者の分野とか種類、これはどのようなものがあるのか。それから、資料7-3をまだ拝見させていただいていないので恐縮ですが、現在策定に取り組まれている状況等が、従前、私どもがやってきた事業と連携できる範囲のものなのか、新たなものを構築されようとしているのか、その辺を教えていただければと思います。よろしくお願いします。

【山口委員長】  それでは、笹川スポーツ財団の渋谷さんでしょうか。はい。

【笹川スポーツ財団(渋谷氏)】  お答えします。スポーツクラブ加入者の、非加入者のほうが伸びている要因ということですけれども、これはまさに7ページの、どんな種目をやっている人が定期的な運動・スポーツ実施者であるかというところから読み取れると思います。要するに、7ページは非常にわかりやすく、ウオーキングもしくは散歩を週1回以上やっている人の割合、それ以外は競技種目ということでやったわけですけれども、これ以外にも、いわゆる体操とかエクササイズ系の運動種目をやっている人の割合というのも若干伸びているという傾向があります。つまりクラブに入って行うようなスポーツではなくて、個人的に手軽に行えるような、主に健康志向がおそらく誘因していると思われますけれども、そういったところのウオーキングであるとか、軽い体操といったことを個人的に行っている人が増えていて、その結果がこの図表4と図表1にあらわれていると認識しております。

 図表1について改めて補足させていただきますと、まず下の折れ線のもとになっているのが、そもそも何らかの組織に属してスポーツをやりましたかという質問に対しまして、最新の2010年の結果ですと、18.8%、およそ2割の人が何らかのクラブ、組織に所属してスポーツをやっていると答えているわけです。そのうちの、これも最新のデータでいうと16.6%の人が週に1回以上、何らかの運動・スポーツを行っているという結果になっているわけです。

 一方、上の折れ線に関して、先ほど申し上げた、何らかの組織に属してスポーツをやっていますかというのに対してノーと答えた、つまり民間スポーツクラブであるとか、総合型地域スポーツクラブですとか、地域の同好会のようなものに入らずに、入っていないでスポーツをやっている人に占める定期的な、週1回以上の実施者の割合がこれだけ高いということが、この図表の詳細な説明になります。

 以上です。

【山口委員長】  はい。じゃあ阿江さん、お願いします。

【全国体育系大学学長・学部長会(阿江氏)】  質問ありがとうございます。まず第1点ですけれども、どのような種類の資格を考えているかということですけれども、我々は体育協会が以前にやっておられたものを非常に高く評価しておりますけれども、さらに我々は人に着目して、例えば共通のものをまず資格として与えて、そのほかに、お医者さんでいうと、一般的な医学を勉強されて、さらに例えば外科とか内科とかありますように、まず一般的な体育・スポーツの指導者の認定をします。そのほかにもう少し経験を積んで、例えば子供専門、競技者専門、それからお年寄り、障害者、それから女性とか、妊婦さんとか、そういう人に着目した資格を考えるべきかと思っております。

 これは、実は台湾、中国、韓国、日本で、共通の資格をつくってはどうかという話もあるんです。ただ、国が違うと状況が違いますから、共通というのは下の部分だけですね。そこら辺を共通のものとしてつくって、あとは人に着目してつくってはどうかということを考えております。あと、もちろん日本体育協会のこれまでの実績もありますから、そこら辺との連携が不可欠かと考えております。

 あと、資料7-3ですけれども、これは現在、我々の会が体育・スポーツの基本法に対応できるように、いい指導者をつくらないといけないということで、教育の質保証ということで参照基準を1年かけてつくっております。実際にこのページの12ページをごらんいただけると、いろいろな学問、科目があるのですけれども、そのキーワードがずっと並んでおります。こういうことをきちっと学ばせようということを考えております。さらに、15ページとか16ページは、実技ではどのようなことを教えるかというのをきちっと我々の会でつくって、それを全国の大学で共通に実施するというもので、指導者の質を高めようと、そして体育系の大学を出れば、これぐらいのことはみんなできる、それを認定試験としてやって、100%受かるというわけではないのですけれども、七、八割受かる、そういう認定試験をつくるということを考えております。

 以上です。

【山口委員長】  ありがとうございます。

 あと5名の委員の皆さんからネームカードが上がっております。時間がちょっと押していますので、5名の方で締めさせていただきたいと思います。福永委員、土江委員、長田委員、大日方委員、松井委員の順番で、できれば簡潔にご質問のほうお願いしたいと思います。それでは、福永委員、お願いします。

【福永委員】  簡単に質問します。スポーツ基本計画を成功させるかどうかは、先ほどから問題になっています指導者が最も重要だと思います。それで、体育系大学学長・学部長会の阿江先生と臨床スポーツ医学会の福林先生にご意見をお伺いしたいのですが、スポーツ指導者の国家資格を与えるということは大賛成でございますが、従来、先ほど岡崎委員からお話がありましたけれども、日本体育協会でさまざまな資格、スポーツドクターとかコーチとかトレーナーとか、いろいろな講習会を開いて資格を与えておりますし、ほかの団体でもそういうことをやられておりますけれども、そういうところとの調整をやるために、例えば体協、JOC、JISS、あるいは文科省と一緒になった協議会を開いていただいて、そこで基本的な、従来やっていることとこれから新しいことの話、議論をして決めていくというお考えはないのでしょうか。

 以上です。

【山口委員長】  阿江さん、お願いします。

【全国体育系大学学長・学部長会(阿江氏)】  体育系大学学長のほうですけれども、もちろん、ぜひそういう機会をいただければ、喜んでお願いしたいと思っております。

【山口委員長】  ありがとうございます。

 それでは土江委員、お願いします。

【土江委員】  ご発表ありがとうございました。最初に日本臨床スポーツ医学会のほうへ、そしてあと、笹川スポーツ財団へご質問させていただきたいと思います。

 提言4のところで、スポーツ障害の防止ということで、スポーツの盛んな学校を対象に校医として整形外科医をということで、これは大変すばらしいご提案だと思います。やはりできるだけ多くの子供たちの防止ということで、小中高で、例えば内科医の検診が定期的に行われている。そういう中で、校医さんが運動器の検診をなさって、それと整形外科医との連携のもとで、より広くできないのかと。そうしたことを思ったときに、課題としてどんなことがあるのかということを、1点、お聞かせいただければと思います。

 続けてよろしいですか。それから、笹川スポーツ財団ですけれども、チャレンジデーと学校教育とのことで、参考資料にありましたけれど、スポーツの日常化、あるいは習慣化としてのチャレンジデー、106万2,000強の参加者があるということで、大変大きな成果だと私も高く評価しているわけです。この中に、参加自治体、あるいは地域の中で、学校の参加がどのようになっているのか、あるいは学校の参加の理解の状況とか、そういう点を1点お聞かせいただければということ。

 それからご提案の中の10ページで、競技団体あるいは運動部活動、総合型地域スポーツクラブとの連携促進とありましたけれども、これは私の意見なのですが、例えばチャレンジデーの中に、学校が参加しているわけですから、財団としてこういった競技団体と連携を図っていく。先般、JOCのヒアリングでもオリンピック・ムーブメントの事業と学校教育との連携が大きな課題というのがありましたが、例えばトップアスリートの派遣とか、そういった形で他団体との連携の中でこういったことができないか、またそうしたマネジメントといいますか、コーディネート、そういう重要性ということを感じるのですが、いかがでしょうかと思います。

 以上です。

【山口委員長】  最初に、福林さん、お願いします。

【日本臨床スポーツ医学会(福林氏)】  はい。校医の問題でございますが、医学がいろいろ進歩しまして、同じ医者でも、内科とか産婦人科の先生、校医の先生で実際に整形外科医が入っているのは非常に少ない。そうすると、医者でも内科の先生に運動器を診ろといっても無理です。現実問題で、研修もほとんどありませんし、その後、専門医制になられてそういうのを見る機会がないので。ですから、問診はできますので、問診でおかしいということがありましたら、できればスポーツ整形外科、またはスポーツドクターのところに連絡をして診ていただくというシステムも。でも、非常に盛んな学校においては、実際にその数がかなりありますので、校医さんになっていただいて、春の検診のときに整形外科の先生がその場で診ていただければ一番いいので、ぜひそういうスタイルでお願いできればと思います。連携は、なるべく今、医師会等々ではとるようにしておりますが、とれるところととれないところがあるというのが現実問題でございます。

 それから、実際には医師の先生方はお忙しくてなかなか来られないので、常駐するのはトレーナーの先生方にお願い出来ればと考えております。アスレティックトレーナーは質が非常に高くなって、特に日本体育協会が育成していただいているアスレティックトレーナーは非常に質が高いので、トレーナーの先生に見ていただいて、それでそういう校医さんを紹介していただくというのが非常にいい方法ではないかと考えております。

【山口委員長】  それでは、渋谷さんでしょうか。

【笹川スポーツ財団(渋谷氏)】  チャレンジデーの件ですね。お尋ねありがとうございます。

 チャレンジデーと学校教育との連携ということにつきましては、今年のチャレンジデーは震災の関係で参加団体が減ったのですけれども、小中学校等で何らかのイベントが行われていた団体というのは、103団体中102団体ございました。1団体を除いて何らかの形で学校教育と連携してチャレンジデーが行われたという実態がございます。

 それから、連携促進ということで、チャレンジデーを通じて学校部活動と競技団体との連携ということについては、非常にいいヒントをちょうだいしたなと考えているところでございます。

【笹川スポーツ財団(渡邉氏)】  補足です。今、渋谷が申し上げたとおり、チャレンジデーにつきましては、各自治体の首長さん、あるいは教育長さん、こういったところの心意気によって、どこまで学校を巻き込むかということは変わってくるのですけれども、実態として、彼が今申し上げたように、103のうちの102は学校が何らかの形で参加している、それだけ広がりを見せているという状況です。

 また、競技団体との連携ということになりますが、くしくも上村先生いらっしゃいますけれども、去る10月10日に、JOC主催のオリンピックデー・フェスタというのが仙台市と東松島市で行われました。こちらについては、日本財団、笹川スポーツ財団のほうで全面的に協力させていただきました。特に、東松島市につきましてはチャレンジデー実施団体でございまして、地元の実行委員会、これは首長さん、教育長さんはじめ、各種団体の方、みんな入っているのですが、こういった方々の運営によりまして、全市挙げてオリンピックデー・フェスタに参加いただいたということです。

 また、浅野委員もお隣に座っていますけれども、例えば日レクさんの加盟団体調査なども、今、笹川スポーツ財団のほうで協力しながらやらせていただいておりますので、そういった意味で笹川スポーツ財団と各統括団体、あるいは中央競技団体、こういったところの連携というのは少しずつ広がってきています。またこれを私どものチャレンジデーであるとか各競技団体の事業に反映できれば、スポーツ振興の発展が見られると考えております。

 以上です。

【山口委員長】  それでは、長田委員、お願いします。

【長田委員】  2つ伺わせていただきます。

 まず、笹川スポーツ財団様、今お話しくださったことにプラスなのですが、いただいた資料6の10ページに、スポーツ基本計画に盛り込む具体的な施策に関するご提案をいただきました。この1に競技団体、運動部活動、総合型地域スポーツクラブの連携促進と書いていただきまして、そのとおりだと思います。これって、逆にどんなところが問題なのか、ぜひ連携促進をしていただきたいのですけれども、ご調査いただいた中で、どんな障害があるとお考えなのか、そういう調査があれば、ぜひヒントにしたいのでお聞かせいただきたい。これが1つです。

 それからあともう一つですが、日本臨床スポーツ医学会様に伺います。最初にお話しくださいましたけがの予防というのが、ほんとうに一番大事なことだと思っています。そして今、土江委員様がおっしゃってくださったこともそうなのですけれども、取材の中からいいますと、高橋大輔というフィギュアスケートの選手が大けがをいたしました。半月版損傷と前十字靭帯断裂、これを瞬く間に治して、そしてなおかつ、オリンピックでメダルがとれたというのは、私は彼の活動拠点が京都であり、地域のアスレティックトレーナーが大変に活躍した結果であると考えております。

 ですから、専門的な知識を持ったアスレティックトレーナーがいたということをお踏まえいただいて、アスレティックトレーナーは最近質が上がっているという話をしてくださいました。その方が地元の医者をどの程度把握しているかということを、臨床医学会様はつかんでいらっしゃるのかということを聞きたいのです。つまり首を痛めてしまって腰の医師に行ってしまう。それから手を痛めているにもかかわらず、これまた腰の医者に行ってしまうということが非常に多いのです。素人は、スポーツドクターと書かれていると、スポーツでけがをしたから行ってしまうということになるのですけれども、柔道連盟などはどの医者がどこだということをしっかりつかんでいるということがあります。ですが、一般の人がけがによってどの医者にかかればいいのかわからないということが多いのです。そのとき、アスレティックトレーナーに聞いてくださいと言っても、その人がどこにいるのかわからない。そしてまた、アスレティックトレーナーを頼ったとしても、地元のだれだれ先生が何に詳しいのかというのを把握していることが大事だと思います。その辺はどのようにお考えか、お聞かせください。

【山口委員長】  それでは、渋谷さんのほうから。

【笹川スポーツ財団(渋谷氏)】  連携促進の障害ということについてですけれども、まず競技団体に関しては、ベースとしてはおそらくスポーツ少年団の指導者レベルの方が総合型という形で入っていくことで、自分の子供をとられちゃうんじゃないかとか、そういったケースがまず1つあると思いますが、中央競技団体レベルでいうと、おそらくスポーツ少年団ですとか運動部活動が、普及、強化の底辺としてありますので、現時点でおそらく総合型地域スポーツクラブと連携することに意義やメリットが感じられないのではないかと想像します。具体的な調査に基づいた発言ではないことを一応申し添えます。

 もう一つ、運動部活動に関しては、発言もいたしましたけれども、学校運動部活動のいわゆる顧問を務めていらっしゃる現場の先生が、総合型の理解のない方が少なからずいらっしゃる、その点については小倉委員も十分お詳しいこととは思いますけれども、そういった先生方が総合型クラブを拒否とか否定する理由というのをいろいろ挙げるわけですけれども、本来的には総合型地域スポーツクラブが持つ、子供にいろいろなスポーツの選択肢を与えるという理念から考えると、それを否定する理由というのはどれも、理念からすると必ずしも真っ当なものではないと認識しています。

【山口委員長】  それでは、福林さん、お願いします。

【日本臨床スポーツ医学会(福林氏)】  アスレティックトレーナー、スポーツドクターのことについてのお問い合わせでございますが、このアスレティックトレーナーといいますのは普通のトレーナーとちょっと違いまして、日本体育協会が公認しているトレーナーさんでございます。日本体育協会のほうで公認している人数はそんなに多くないのですが、非常にスポーツドクターとの結びつきが強いですから、公認されたアスレティックトレーナーがいらっしゃるところでは、各方面、特に整形とか内科とか、コンタクトのとれる先生を必ずアスレティックトレーナーさんは持っていらっしゃると考えていただいたら結構ですが、自称トレーナーというのは全然これとは別ですから、少しその辺を分けて考えていただきたいと思います。トレーナーというのは正式な資格ではないので、私はトレーナーだと言えばトレーナーになっちゃいますので、これは少し話が違うということです。

 それから、スポーツドクターのほうは、一応日本体育協会でも公認のドクターについては既にウェブに流しておりますし、それがどこにいらっしゃるか、何が専門かということは大体わかっております。それを見ていただいて、アスレティックトレーナーさんに聞いても、もしトレーナーさんがいらっしゃれば、地方のいい先生をご紹介できるシステムになっておりますが、欠陥としては、地方ではアスレティックトレーナーさんの人数がまだ圧倒的に少ない、都市に集中しております。それから、トレーナーさんはサッカーとか、そういうのにくっつかれている人がいて、実際に一般の人を見られる人がなかなかいないという問題点があるかと思いますが、質は上がってきております。

 ですから、うまい形でぜひ利用していただければ、高橋選手に限らず、きちっとしたドクター、トレーナーを紹介する道はできつつあると考えていただければと思います。結構今、日本体育協会さんと一緒になって、この面については努力をさせていただいているというのが現状でございます。

【山口委員長】  ありがとうございました。大日方委員、お願いします。

【大日方委員】  まず、笹川スポーツ財団さんのほうにお伺いいたします。6ページにありましたスポーツ実施率、質的評価が必要だということで大変納得するところでございまして、もう少し具体的に、どのような形での質的評価をすればいいのかというところ、おそらくお考えをお持ちだと思いますので、少し踏み込んだご意見をお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。

 それと2つ目ですが、10ページの3つ目の提言で、義務教育でのアダプテッド・スポーツ、障害者競技体験プログラムの導入という大変すばらしいご提言をいただきました。もし、こちらのほうで先進的な事例、あるいはこういった取り組みをやっていることが既にあるようでしたら、ぜひお知らせいただければと思っております。

 続いて、臨床スポーツ医学会様のほうに伺いたいのですけれども、提言の2つ目、けがについての相談しやすい体制づくり、これがぜひ必要だということで、私も深く同感いたすところでございます。こういったことをするために、今後、これから多様な人間が高齢者も含めてさまざまな立場でスポーツに取り組もうと思ったときに、やはり自分の健康、あるいはけがということを相談したい相手というのが要るかと思うのですが、現状、全くできていないようなことなのか、あるいは今後どうしたらもっと体制づくりが進むのかというところについて伺えればと思います。

 さらに、提言7についてですが、障害者に対してのスポーツの充実の機会をということを言っていただいておりますが、今感じておられる課題等がございましたら、抱える問題等、提起していただければと思います。

 最後に、体育系大学、阿江先生のほうに伺いたいのですけれども、大学における研究、指導強化等、さまざまな機能を有していると思います。今回、スポーツ基本法のほうで明言されました障害のある人間に対するスポーツ権というものに関して、現在、体育系大学のほうで取り組んでおられるようなことがありましたら、ぜひお聞かせください。

 以上です。よろしくお願いします。

【山口委員長】  それでは最初に、渋谷さんでしょうか。ちょっと時間が押しておりますので、申しわけありませんが簡潔にお願いしたいと思います。

【笹川スポーツ財団(渋谷氏)】  はい。まず、スポーツ実施率等の質的評価というところにつきましては、まずこの計画で、国としてどのようなスポーツライフを国民に送ってもらいたいのかというメッセージに基づいて、全体で考えていく必要があると認識しています。

 それから、障害者スポーツに関係するプログラムの導入につきましては、残念ながら、私たちも地域の事例などについては把握していない状況であります。

【山口委員長】  それでは、福林さん、お願いします。

【日本臨床スポーツ医学会(福林氏)】  1点目につきまして、体制づくりでございますが、やはりドクターと皆様というか、けが人を結ぶキーはトレーナーさんじゃないかと思っております。ドクターの人数は限られておりますのと、なかなかかかりづらいという点もありますので、その間をうまくトレーナーさんが結んでいただければと。日本体育協会がアスレティックトレーナーを養成していますが、そのほか、そういうトレーナーに類似した、またはそういうパラメディカルの方でスポーツに興味を持たれている人はたくさんいますので、その辺をうまく、私ども臨床スポーツ医学会としてはなるべく学会会員になっていただいて、一緒にやっていこうというシステムにしております。ですから、それで一緒にドクターとトレーナーが結びついて、皆様とこたえるというシステムを確立していっている途中でございますので、ぜひそれを進めたいと思っております。

 それから、7の課題でございますが、特に私ども競技スポーツ系を少しやっていますと、最後に言いました障害者アスリート様のトレーニングセンター、医学センターが、実は、ここでこういうことを言ってもまずいかもしれませんが、JISSは現在、障害者アスリートは使わせられないということで使えないのです。具体的に、トップアスリートであってもトレーニングをやるところ、実施するところがありません。ということで、この辺を障害者アスリートのためにオープンにするとか、その辺は少し考えていく必要があるのではないかと考えております。

【山口委員長】  それでは、阿江さん、お願いします。

【全国体育系大学学長・学部長会(阿江氏)】  障害者への対応ということですけれども、多くの体育系の大学では障害者も受け入れております。現実に、我が大学では腕がない新田さんとか、金メダルをとるような方もたくさんいらっしゃいます。それからあと、特殊体育学という分野も実はありまして、本学とか大阪体育大学ではちゃんとした、準必修的な科目として、体育系の大学では教えております。だから、アダプティッド・スポーツとか障害者のスポーツについての理解は非常に深まっていると思います。

 また、競技者という点でも、大阪体育大学とか、うちとか、ほかの大学でも、おそらく一般の健常な学生と一緒に練習をしたり、そういうことをしているのは当たり前になっております。あと、まだやっておりませんけれども、準備としては、大学ではいろいろな用具とか器具の開発が可能ですから、そしてアダプティッド・スポーツとか、特にパラリンピックは用器具の開発が勝負かと思いますので、そこら辺にも大きく貢献できるのではないかと思っております。

 以上です。

【山口委員長】  ありがとうございます。

 あと、松井委員と浅野委員もということですので、松井委員、お願いしたいと思います。

【松井委員】  発表ありがとうございました。時間のないところで申しわけないのですけれども、笹川スポーツ財団さんのほうに3点お願いしたいと思います。

 1つですけれども、いろいろな調査をして、私どもも参考にさせていただいているのですが、運動・スポーツの実施率の調査等ですけれども、スポーツというものをいろいろな方々がいろいろな定義をされていると思いますけれども、財団のほうではどのような定義の中で調査をしていらっしゃるのかということが1点目です。

 それから2点目につきましては、2ページのところにございますスポーツ基本計画の策定プロセスに関する提案の中の1のところの、総合型地域スポーツクラブのスポーツ実施率向上へつながっていないというデータがございますけれども、逆に言いますと、総合型地域スポーツクラブの実施率向上へつながる秘策というのでしょうか、何かお考えのものがあればお聞かせいただきたいというのが2点目です。

 それから3点目ですが、6ページですけれども、大きな2番のスポーツ基本計画の骨子の在りかたに関する提案という中の(2)でございますけれども、その中にそれぞれの役割の明示と書いていただいておりますが、私どもほんとうにそれも同感なんですが、特に都道府県に関して役割の明示が、もしお考えがあればお聞かせいただければと思います。

 以上3点、よろしくお願いいたします。

【山口委員長】  どうぞ。

【笹川スポーツ財団(渋谷氏)】  まず、運動・スポーツの定義というところに関しましては、私たちは定期的に行っていますスポーツ活動に関する全国調査というものの中で、運動・スポーツと、英語で言いますと、Physical Activity and Sportということの中で、調査の中で行われた、実施されたという種目で上位に上がってきたものを精査していきながら定義づけを行っているところがあります。

 もう一つは、内閣府の調査と合わせるというところもございまして、例えば海水浴といったものも運動・スポーツの中に入れたりというところをしておりますけれども、基本的には上がってきた回答の中から全般的な運動・スポーツという定義で定義づけをしております。

 続きまして、総合型地域スポーツクラブのスポーツ実施率向上への貢献度という話に関して、これは決して総合型がだめだとか言っている話にとらえてしまうとすごくあれなんですけれども、今までのところ、おそらくクラブの体制づくりに時間をかけてきている中で、振興基本計画で総合型が増えました、スポーツ参加率も伸びていますと、あたかも因果関係があるように示されるのはいかがなものかという指摘でありまして、必ずしも週1回以上の運動・スポーツ参加率の上昇と総合型の因果関係が見られないのではないかという指摘にとどまります。今後、総合型地域スポーツクラブが発展していくことで、おそらく週1回以上、定期的なスポーツ参加率の増加に貢献してくると私たちは認識しています。

 それから、国、都道府県、市区町村の役割というところになると思いますけれども、おそらく都道府県の役割に関しては、今、予算配分的に見ますと、国民体育大会に関する強化であるとか、そういったところが非常に大きいという部分だと思うのですけれども、先般のスポーツ振興基本計画に示されていたように、基礎自治体が行う事業に関する支援的な役割というのを、もう少し持たせるべきなのではないかと感じるところがあります。

 例えば、市町村でスポーツ参加率の調査というのを行ったりもするのですけれども、もちろん県でも行ったりするわけです。それは重複がある気がしまして、そういった調査に関しては県が行うとか、その辺についての役割分担というのは結構整理ができるのではないかと考えています。

 以上です。

【山口委員長】  それでは、浅野委員、最後にお願いします。

【浅野委員】  3点あったのですが、そのうちの2点、1点は長田委員の質問と重複しまして、それから今、松井委員の最後の質問に重複しています。最後の1点だけ確認させていただきます。

 笹川スポーツ財団さんの10ページのスポーツ基本計画に盛り込む具体的な施策に関する提案の4項目めのスポーツ参加のきっかけ作りプログラムの開発と普及という、そのきっかけ自体について、スポーツをなぜやるのかということはこれまでの調査としていろいろあるんでしょうけれども、最初のスポーツ参加のきっかけとなるという部分に絞ると、どういうことが今までの調査・研究の中で上がってきているかということのみを、1つだけと言わずに、こういう、3つあるいは5つぐらいあるのではないかということを、もし調査・研究の中で明らかになったものをお聞かせいただければありがたいです。よろしくお願いします。

【山口委員長】  じゃ、渋谷さん、お願いします。

【笹川スポーツ財団(渋谷氏)】  残念ながら、どういったものがきっかけづくりにつながるかというところに関するダイレクトな調査というのは、私たちも行えていないところがございまして、そういった点では、これからその辺については調べていく必要があるかというところを認識しているところでございます。

【山口委員長】  ありがとうございました。

 それでは、笹川スポーツ財団、全国体育系大学学長・学部長会、日本臨床スポーツ医学会及び日本スポーツ歯科医学会からのヒアリングは以上ということで、本日は短い時間ではございましたが、ご発表いただきありがとうございました。

 以上をもちまして、本日の関係団体からのヒアリングはすべて終了となりました。本来であれば、この時間に少しヒアリングに関してのディスカッションを予定していたんですけれども、私の司会の不手際で延びまして、まだ残っておりますので、次回まだありますので、そちらのほうで、また、前回と今回で17団体に及ぶスポーツ関係団体からヒアリングいたしましたけれども、今後のスポーツ基本計画のあり方について審議していく上において、大変有意義であったのではないかと思っています。今後の審議の参考にさせていただきたいと思っています。

 今日は、あと2つ用意しておりましたけれども、2つ目の「スポーツ基本計画」の骨子の在り方については、ちょっと時間が来ましたので、次回、おそらく10月28日だと思いますので、そちらのほうに移したいと思います。

 先般、発表されました体力・運動能力調査結果について、申しわけありませんけれども、できるだけ簡単に、資料もございますので、いただければと思います。嶋倉スポーツ振興課長、よろしくお願いいたします。

【嶋倉スポーツ振興課長】  ありがとうございます。手短にお知らせしたいと思います。

 平成22年度5月から10月ころに行いました体力・運動能力調査結果の概要、先日、体育の日に合わせまして、まとめて公表した次第でございます。

 お手元の資料にあると思いますけれども、非常に時間がないので、特にごらんいただきたいページだけお示ししたいと思います。まず、全体的なことで、青少年の体力・運動能力の状況を言いますと、11ページに全体のグラフが載っております。この一番下の2つが新体力テスト合計点の年次推移、男子と女子とありますが、これが基本的に伸びておりますが、これを分析して昭和60年ごろと比べたものを、今度は飛びまして20ページをごらんいただけますでしょうか。基本的に先ほどの合計点、大体上がっておりますけれども、20ページ、21ページもそうでございますけれども、種目ごとにやっております。点線が書いてあるのが昭和60年の数値、それに対して新テスト以降、平成10年以降は黒い点でございますけれども、これを見ますと、昭和60年に比べると、まだまだ差はあるのですが、平成10年以降、たまに回帰直線が入っているものがございます。大多数、ちょっとわからない部分と一部下がっている部分はありますが、底は打って若干上昇傾向にあるという形で、青少年のものにつきましては、まだまだ昭和60年には遠いのですが、上昇傾向が見られるということで、今後これをさらに加速していく策が必要になってくるだろうということが、1つ申し上げられるのではないかと思います。

 次に、成人について申し上げたいと思います。全体のページ、15ページのところでございますけれども、グラフ、総得点がございます。15ページに2つありまして、下が成年のグラフでございます。ごらんいただくとわかりますけれども、大体右側のほうが多いのですが、右肩下がりになっておるものが3つあります。上から2つ目、3つ目、4つ目、これが35歳から39歳の男性と、25歳から29歳の女性、35から39の女性ということで、いわゆる成年であっても、比較的40を超えるような層の方々について体力は上がっているけれども、そうでない方が下がっているというのが如実に見て取れるという状況でございます。

 ここら辺については、さらにスポーツをやっているか、やっていないかのことによってどれだけ違いがあるかというのをグラフ化したのを27ページに載せております。横軸に年齢をとって、そこに上から、ほとんど毎日――ほとんど毎日といっても週3日以上ですが、週3日以上やっている方の総合得点が男性と女性で上がっています。こういう形で、やっている、やっていないによって点数差が非常に大きく出ておりますし、これを例えば横軸1つとって、上の男性のグラフで35点を横に見ていただきますと、していない人、一番下のグラフですと、30歳から34歳、ここら辺で黒三角ですが、これが34.13点です。一方、ほとんど毎日している層のグラフが、35点ラインをまたぐかまたがないかというのはどこに行くかというと、50歳から54歳、これ、点数にして34.53点で、まだ30前半のスポーツしない層よりも高いという形で出ています。

 実は、女性になるとこれがもっと極端に出まして、女性の一番している層、50歳から54歳が36.29点で、20歳から24歳の方の得点が36.25で、これはちょっと極端な例なのでございますけれども、先ほど男性について35点のところで見ると、大体20歳、女性ですと30歳ぐらい。50歳を超えると急に落ちてきますけれども、いずれも最低点は6点です。6目で、1つ1点ですから最低点が6点ありますから、例えば男性の60歳から64歳、一番していない層は22.68、上が27.43で、5点くらいの差があるというふうに考えてしまえば、やはりスポーツをやっている、やっていないことが、体力に、年齢にどれだけの違いが出るかというのが大きく出たなというところでございます。

 長くなってしまってすみませんでした。ここら辺のことについて宣伝させていただきまして、またいろいろ新聞でも報道いただいたところです。我々もこれを今後いろいろ使っていきたいと思います。

 以上です。

【山口委員長】  ありがとうございました。この体力・運動能力調査は、平成9年に改定された新体力テストの結果だと思いますけれども、このとき、私も委員会にかかわっていました。子どもの体力テストの成績はずっと落ちてきていたのですけれども、ようやく下げ止まって、子どもたちの体力は上昇に転じてきた、また運動経験のある人は非常に体力年齢も高いという、いい結果が出てきたので、ちょっとうれしく感じております。

 それでは、次回以降、スポーツ基本計画の骨子ないし内容について審議ということで、今後の日程等について、事務局のほうから説明をお願いしたいと思います。

【西井スポーツ政策企画室長】  それでは最後に、今後の日程でございますが、資料12でございます。次回、第7回につきましては、10月28日金曜日でございます。午前中の10時から12時30分まで、場所はこちら、文部科学省13階の13F1から3会議室でございます。

 それに続きまして、第8回、第9回、11月に2回ご用意させていただいております。11月18日及び11月30日でございます。ご多忙のところ恐縮でございますが、ぜひともご出席いただきますよう、よろしくどうぞお願い申し上げます。

 以上でございます。

【山口委員長】  それでは、本日予定しておりました議題は以上で終了いたしました。皆様、どうもありがとうございました。

 

―― 了 ――

お問合せ先

スポーツ・青少年企画課スポーツ政策企画室

政策調整係  松永、髙草木、田邊
電話番号:03-5253-4111(内線3780、2709)
ファクシミリ番号:03-6734-3790
メールアドレス:sseisaku@mext.go.jp

(スポーツ・青少年企画課スポーツ政策企画室)

-- 登録:平成23年11月 --