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資料8 社団法人全国体育指導委員連合 資料

資料8 <スポーツ推進に関する特別委員会:資料>

地域スポーツ推進の要・スポーツ推進委員
 社団法人全国体育指導委員連合

                            平成23年10月7日

1 スポーツ推進委員制度の変遷

昭和36年のスポーツ振興法によって必置制とされていた体育指導委員制度は、世界に類を見ないスポーツ指導者制度です。半世紀に及ぶこの制度も、地方分権化の動きの中で平成11年には必置規定が弾力化されました。その任務は、当初、住民に対するスポーツの実技指導やスポーツに関する指導助言とされていましたが、スポーツを取り巻く社会の変化を受け、市町村のスポーツ振興事業への参画推進、スポーツ振興に関する地域住民と行政とのコーディネータ役などと変遷してきました。昨今では、地域住民のスポーツ活動に対するニーズの多様化・高度化に伴い、有資格者の優先的な任命や女性指導者の積極的な登用などが図られてきました。そして、今回のスポーツ基本法の成立を受けて、体育指導委員はスポーツ推進委員という新たな名称のもと全国各市町村におけるスポーツ推進役を担うこととなり、地域のスポーツコーディネータとしての活躍が一層望まれることとなりました。

2 スポーツ推進委員を巡る今日的課題

 必置規定の弾力化や行財政改革を背景とした平成の市町村大合併により、スポーツ推進委員の数は最多であった平成11年の62,098人から平成23年は52,531人と、1万人近くも減少しております。スポーツ推進事業は住民の日常生活に密着して行われることで成果を上げることができますが、その任を果たしてきたスポーツ推進委員の大幅な減少は地域スポーツの推進に影響を与えることは避けられないのではないでしょうか。また、必置規程の弾力化に伴い、スポーツ推進委員をまったく委嘱しなくなった市町村が全国で9市町村に及んでいます。スポーツ基本法によって新たな役割も付加され、ますますその役割への期待が大きくなったことを考え合わせれば由々しきことといわざるを得ません。

一方、スポーツ推進委員に対する評価は二極化しています。

住民のもっとも身近にいるスポーツ専門家として地域スポーツの推進に貢献していると評価される人と、活動を伴わないあるいは名誉職的な立場に留まり本来の職務を果たしていないと評価される人です。現行のスポーツ振興基本計画においても、市町村によっては必ずしも適任者が委嘱されていない、質の高い指導者への需要に応えるだけの資質能力を備えていない、熱意や能力のある有資格者を積極的に委嘱していない、総合型地域スポーツクラブの意義や必要性を認識していない、などの指摘を受けたことは記憶に新しく、これらが「見えないスポーツ指導委員」と言われる所以であったと思われます。これらの改善に努めていくことは全国連合の大きな責務であると受け止めております。

 現在、来春を目途に新公益法人化に向けた作業を進めていますが、今後、公益目的事業の積極的展開、スポーツ推進委員の意識改革、研修事業の実施による資質向上などにより、具体的な改善策に積極的に取り組んでいきたいと考えております。

3 より望ましいスポーツ推進委員の確保

 現行のスポーツ振興基本計画においてスポーツ推進委員に対する負の評価が多かったにもかかわらず、このたび成立したスポーツ基本法においてスポーツ推進委員制度が存続たことは、今後その委嘱の在り方を再考することが求められているとも捉えなければなりません。

 今日、スポーツが広く国民の日常生活に浸透しており、地域住民のスポーツ欲求を的確に把握し、行政とスポーツ振興の具体策を企画・立案・運営できる能力を身に付けるとともに、地域住民に対して熱意をもって指導のできるスポーツ推進委員を確保していくことが極めて重要となっています。このことの実現には市町村行政当局の意識改革も極めて重要な意味を持つものと考えます。

 スポーツ基本法は、市町村におけるスポーツ推進に係る体制の整備を図るため、「社会的信望」があり、「スポーツに関する関心と理解」を有し、「スポーツ推進のための事業の実施に係る連絡調整」や「スポーツの実技指導」さらに「スポーツに関する指導・助言」を行うのに必要な「熱意と能力」を持つ者の中からスポーツ推進委員を委嘱することを求めています。現行のスポーツ振興基本計画が求めていた地域住民や行政とのコーディネータ役が法律上に明記されたといえます。

 なお、スポーツ推進委員の委嘱方法は、各市町村によって様々な形態が採り入れられていますが、法律上の職務を遂行できるスポーツ推進委員を確保するためには、適任者を委嘱できる選任システムづくりが欠かせません。

新しいスポーツ基本計画の枠組みについては現在検討中のことと思いますが、住民を主役とした地域スポーツの推進が大きな柱になることは当然のことと思います。地域スポーツが進展していくかどうかは偏にスポーツ推進委員の力量次第といっても過言ではありません。その要ともなるべきスポーツ推進委員の選任の在り方についてもご議論いただき、スポーツ基本計画に盛り込んでいただくことが可能であれば是非ともお願いいたします。

4 スポーツ基本計画について

 このたび意見発表の依頼をいただきましたのはスポーツ基本計画に関することであります。

このことに体系的にお答えできるものを持ち合わせておりませんが、地域スポーツの推進にかかわって盛り込んでいただくことが考えられる内容を以下に列記いたします。

○スポーツ基本法、スポーツ立国戦略の重要キーワードが随所に盛り込まれると思いますが、その際、一般国民が理解できるように平易な表現を心がけるべきと考えます。広く、一般国民に理解できてこそ生涯スポーツ社会の実現がより迅速に進むものと思います。

「スポーツ権」、「スポーツコミュニティ」、「新しい公共」、「連携・協働」、「好循環」など

○東日本大震災の復興支援を目指すスポーツ事業の積極的な展開について記述することを考慮すべきと思います。

スポーツの力で1,000年に一度の大震災からの早期の復興を期す

「世界的規模のスポーツイベント」の招致、自然災害の実情の共有

「スポーツツーリング」を観光庁と連携を図って推進

「スポーツ合宿」による被災地の人々との交流促進、併せて経済効果を期待

○スポーツ庁のできるだけ早期の実現を目指す。

スポーツ関係者の悲願であるスポーツ庁の早期実現を図り、省庁を横断するスポーツ政策を総合的に推進する体制を整備することが重要

○その他、項目を羅列させていただきます。なお、現行のスポーツ基本計画に盛り込まれている内容も一部重複しています。

  • 地域におけるスポーツ推進のカギは、スポーツの意義の浸透と住民の意識改革
  • 新しい公共を担う総合型スポーツクラブのさらなる育成(市町村に1つではなく日常生活圏に)
  • 拠点クラブ、総合型地域スポーツクラブ、コミュニテイスポーツクラブ、広域スポーツセンターの機能・役割分担の明確化
  • 若い年代・障害のある人・女の子のスポーツ促進、高齢者向け出前スポーツサービスの実施
  • スポーツ婚活を進める具体的施策
  • 公共施設減少への対応策としての学校体育施設の効率的運用(共同利用化の促進)
  • 総合型クラブの自立化(補助金からの脱却:地域通貨のようなボランティア通貨の工夫など)
  • 避難場所としての運動公園やスポーツ施設の充実、耐震強化、生活空間確保の工夫
  • 校庭芝生化の促進による子どもの野外活動の空間・時間・仲間の確保
  • 世代間交流に役立つファミリースポーツの積極的推進
  • スポーツ推進に関する住民への情報提供(地域課題などに対する危機感の共有)
  • 総合型スポーツクラブと運動部活動との連携事業の展開
  • クラブハウスの充実(事務局機能に加え、地域住民のコミュニケーション機会拡大の場)
  • 市町村スポーツ行政担当者の研修(専門的能力の育成は生涯スポーツ推進に必須)

スポーツ基本計画の策定に当たっては、現行のスポーツ振興基本計画の成果の蓄積等を基盤とし、一層の充実を期すことが肝要であることは申し上げるまでもありません。スポーツ新時代に向けて、特別委員会の先生方の優れた見識と豊富な経験に基づくご審議をお願いいたします。

お問合せ先

スポーツ・青少年局スポーツ青少年企画課

政策調整係  松永、髙草木、田邊
電話番号:03-5253-4111(内線3780、2709)
ファクシミリ番号:03-6734-3790
メールアドレス:sseisaku@mext.go.jp

(スポーツ・青少年局スポーツ青少年企画課)

-- 登録:平成23年11月 --