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高等教育関係抜粋

1.第一次報告に当たっての基本的考え方

4.今後の検討と迅速な実行

 今回の提言は、公教育に対する国民の信頼を得る取組の第一歩に過ぎません。
 21世紀は知識基盤社会だと言われています。世界的規模でグローバル化が進み、世界的な「知」の大競争時代に突入しています。高度な専門人材や国際的に活躍できるリーダーの養成が不可欠であり、世界最高水準の高等教育を目指して、大学や大学院における教育についても引き続き議論していく必要があると考えています。
 教育再生会議は、教育基本法の改正を踏まえ、抜本的な教育再生のために、国民の皆様、さらに教育専門家のご意見を伺いながら、真剣に、かつ精力的に検討を重ね、5月を目途に第二次報告、12月までに第三次報告をまとめていきます。また、改革の内容について具体的な行動計画を策定し、取組の追跡調査を実施していきます。
 教育再生のためには、政府が一丸となり、関係府省の垣根を越えた連携が必要です。教育再生会議の提言の実現に向けて、教育振興基本計画の策定をはじめ、改革実現に必要となる法令等の整備、関係府省のみならず社会諸セクターとの連携促進、さらに公教育の重要性に鑑みた十分な財政基盤の確保をはじめとするあらゆる取組を迅速かつ確実に実施すべきであると考えます。

2.教育再生のための当面の取組

教育内容の改革

3. すべての子供に規範を教え、社会人としての基本を徹底する

(1)社会人として最低限必要な決まりをきちんと教える

【家庭、学校、地域の責任、学習指導要領に基づく「道徳の時間」の確保と充実、高校での奉仕活動の必修化、大学の9月入学の普及促進】

  • 既に約150の大学で行われている秋季入学(9月又は10月入学)を普及促進し、入学前の半年間に奉仕活動、ボランティア活動、海外支援活動等の多様な体験を通じ豊かな感性や徳目を身に付けるようにする。

教員の質の向上

4. あらゆる手だてを総動員し、魅力的で尊敬できる先生を育てる

(1)社会の多様な分野から優れた人材を積極的かつ大量に採用する
  • 教育委員会においても、教員養成を行う大学との連携強化や独自の教師塾(注)など、採用前から優れた教員を養成・確保するための取組を推進する。
  • 文部科学省は、あらゆる分野から優れた人材を確保するため、大学における教員養成課程の見直し、採用活動の体制整備や財源の確保を行う。

「社会総がかり」での全国民的な参画

7.「社会総がかり」で子供の教育にあたる

(3)企業の対応-企業も「仕事と生活の調和(ワークライフバランス)」を実現し、教育に参画する-
  • 企業は、次世代を担う人材の育成に協力する観点から、以下のような取組を一層推進する。
    • 職場体験、就業体験(インターンシップ)の積極的な受入れ
    • 大学教育への協力(カリキュラムの開発や研究施設など実践的な場の提供など)
  • 企業は、採用に当たって、企業が求める人材像を明らかにし、社会の多様な価値観を教育界に伝える。

3.教育再生に向けての今後の検討課題

 教育再生会議としては、今後、以下に例示する項目について、引き続き幅広い視野から教育再生のための検討を進め、5月に第二次報告を取りまとめ、必要な項目について「骨太の方針2007」に反映させます。

1.教育内容の改革

 初等中等教育の教育内容について、以下の諸点を検討します。

  1. 高校、専修学校、高専等における社会ニーズに即した教育体制の強化

2. 教員の質の向上

 教員の養成課程、資格、採用、処遇、研修、分限などあらゆる面から教員の質の向上を図るために、以下の諸点を検討します。

  1. 大学の教員養成の充実と事後評価システムの導入(認定取消等の措置の導入)など、大学における教員養成の在り方

 また、上記1.及び2.に関連し、知の増大と急速な社会変化に対応した教育内容の改革と、それを教えられる教員の養成、確保のため、これらを新しい視点から実現するための、大学での総合的な仕組み(教育院(仮称))について検討します。

3.教育システムの改革

(2)幼児教育から大学教育まで一貫した教育システムの在り方

  1. 社会のニーズや学習者のニーズ・適性と発達段階、各段階での教育課題を踏まえた柔軟な教育システムの在り方(幼・小・中・高・大の教育システムの見直し

(4)高等教育、特に大学院

  1. 高等教育の国際競争力強化のための「プロジェクトX」(注)
    ※日本の教育システムは幼児教育に始まり、6-3-3-4-X制であり、Xについては専門分野により教育の年限、目的、方策は多様である。ここではXの大学院の教育を中心とした高等教育の改革検討プロジェクトを「プロジェクトX」という。
  2. 大学の在り方、社会全体への影響、国際競争力など幅広い観点からの、「9月入学」の検討を含めた大学の入学制度の在り方、大学入試の在り方
  3. 大学入試などの「入口」重視のみならず卒業認定などの「出口」重視への方向性
  4. 再チャレンジのための中途退学者や社会人入学者に相応しいカリキュラムの確立等

(5)教育環境の整備

  1. 世界最高水準の教育の実現のために必要な教員の数の確保、教員サポート体制の整備、教育施設の整備、奨学金の充実、授業料等の教育費負担の軽減など、教育を「未来のための重点投資」と位置づけた財政基盤の確保

教育再生会議における高等教育関連の発言 -公表済の議事要旨からの抜粋-

第1回教育再生会議(平成18年10月18日)

(小野委員)
 学校、家庭、社会が協力しあって、人間として最低限身につけるべき基本をしっかり教え込むことが必要である。大学や高校でボランティア活動をもっと進めるとか、学校外の資源をもっと活用するなどしていくべき。

(川勝委員)
 日本の教育は大学から崩壊していき、高等学校の校内暴力、小中学校の学級崩壊等につながっていった。出口(大学)が大事である。日本の青年だけに目を向けるのではなく、鎖国的な状況を突き破り、東京大学はじめ大学の学長に外国人が増えるなど開かれた制度にしていくことが必要。

(中嶋委員)
 私のいる国際教養大学は60パーセントが外国人であり、すべて英語で授業、年に2回入学式をしている。総理のおっしゃる9月入学は大変夢のある、グローバルスタンダードにかなう提言である。

(渡邉委員)
 日本の教育が崩壊した原因は、競争原理が全く働いていない教育現場と、大学入試がゴールであって大学卒業後がゴールでない教育の実態である。率直に申し上げると、バウチャーを導入し大学入試を廃止すればこの国の教育はよくなると確信している。

第2回教育再生会議(平成18年10月25日)

(義家委員)
 現在の大学の教員養成課程が時代に即した教員養成カリキュラムとなっているのか。実態を把握した上で精査する必要がある。
 個々の自治体が教員を独自に育てるという取組が始まっているが、自治体の教員養成でどのような実践が行われ、どのような課題があるのかを検証し一般化していけば、大学と連携した自治体ごとの教員養成ができてくるのではないか。

(中嶋委員)
 大学の9月入学についてであるが、秋入学は留学生にとっても好都合であり、日本からも海外に留学しやすい。
 9月入学にして、3月に卒業してから9月までにボランティアに取り組んでも良いし、補習を行っても良いし、海外に出て体験を増すのも良い。受験勉強で中途半端に終わっている高校3年間を充実したものにできると思う。夢がある話であり、きちんと検討していきたい。
 日本の大学が悪かったのは、国公立大学法人化以前の教育公務員特例法が原因である。教授や助手として採用されたら辞めさせることができなかった。今もまだ国立大学の教員の5パーセントは教壇に立たせられない。淘汰が必要である。

(葛西委員)
 最近、教育の目的を考える際に、例えば企業側からの大学に対する要望として「即戦力」を身に付ける教育が大切だということがよく言われる。しかし、「即戦力」とは、ある特定のことについてしか役に立たないというのと同義であり、当社で採用にあたり「即戦力」を期待して学生を採用したことはない。社会人になるまでの教育はあらゆることに適応するための基礎を身に付けることだと思う。

(野依座長)
 大学院生の青田刈りをやめていただきたい。修士課程の1年目の秋ぐらいには青田刈りが始まっており、大学院教育が成り立たない。

(白石委員)
 大学1年生の最初の半年は大学に慣れるためのイベントがあり、3年の途中からは就職活動があり、これでは速成栽培である。習得すべき内容を子どもがしっかりと身に付けて出て行ける、ゆっくり育てる、という視点も必要。年限を限らずに学べる制度も必要ではないか。

(陰山委員)
 9月入学に反対ではないが、懸念を持っている。東京大学は世界で16位であったが、13大学がアメリカ、2大学がイギリスであり、英語圏を除けば東京大学はトップである。グローバル化を指標化していたが、論文の引用数が指標化の中核であるため、英語圏が有利である。ベスト100の中には日本の大学が5大学入っていた。日本の大学は結構良いのではないか。
 懸念しているのは、ハーバード大学の学費が300万円、東京大学の学費50万円であり、東京大学の合格者の十数パーセントは年収450万円以下の家庭から出ていることである。また、グローバル化に対応することで、良い学生が海外に流出する可能性もある。慎重な議論が必要である。

(渡邉委員)
 日本の大学生は優秀な学生もいるが、8割以上の学生が夢を持って社会に出て行こうとしていない。このような学生を義務教育の中で育成してしまったということは、日本の教育の敗北である。
 この会議のゴールという意見が出ていたが、夢を持って社会に出て行く学生を今の2割から増やしていくことが、この第3分科会で「ルールの見直し」を議論する際に重要である。
 大学生の頃に一番勉強して社会に出て行くという仕組みを作らなくてはいけない。

第4回教育再生会議(平成18年12月21日)

(川勝委員)
 第3分科会は教育再生の理念とその方向性。
 もう1つは、国際競争力。これは座長の希望でもある。今回の第1次報告案は初等中等教育に集中したもの。高等教育では頭脳獲得競争、いかに国際競争力を付けるかに配慮が必要。国際競争力をつける事については、6、3、3、4に加えてX(エックス)があり、大学院についても留意しなければならない。プロジェクトXとして考えようと話し合われた。国際競争力を付けるためには、国際的な通念にあわせた制度も考えなければならない。例えば、9月入学も検討項目として議論していただいた。さらに留学生に関して、日本で行う高等教育は内外の学生のため行なう、内外の区別はしないという、魅力ある教育立国を出口に考える。

(中嶋委員)
 9月入学についても安倍総理のメッセージとしてあった。グローバルスタンダードにあわせるという意味だけではない。3月卒業から9月までの5ヶ月間の使い方によって意味が出る。3月まで高校生らしい勉強をして、それから受験勉強をしても十分間に合う、その間にボランティア、社会奉仕をしたり、海外での経験をすることはとても大事。そういうことを出すことによって、高等教育が良くなる。

(門川委員)
 大量採用の時代を迎えるが、教師を一方的に非難し揶揄するのでは優秀な人材は確保できない。また、そのために、大学の教員養成もやるべきことを徹底してやることも必要。

第2回学校再生分科会(第1分科会)(平成18年11月30日)

「良い教員への強力な支援と不適格教員の退出」について

(川勝委員)
 実際は日本は大学院大学をつくらないといけない。博士号は少ない。韓国や中国に負けている。日本でも、大学院を充実して、博士号を持っている人間が育っているが、このような人たちは教育に進んでいない。

第3回学校再生分科会(第1分科会)(平成18年12月8日)

(野依座長)
 初等中等教育に議論が集中しているが、教員の質の向上は高等教育も対象だ。
 大学は実質無免許で、車検無しの車を走らせているようなものだ。

(川勝委員)
 今の大学受験の科目については、中学3年生程度で理解できる子もいる。高校3年生を待つまでもなく、理科・算数などが伸びている子どもは、例えば大学に入れる教育システムを考えるべき。

第3回規範意識・家族・地域教育再生分科会(第2分科会)(平成18年12月8日)

(事務局)(塾禁止の議論を受けて…)
 入試をやめて、卒業試験にすれば塾はいらなくなるかもしれない。塾禁止が先ではない。

(中嶋委員)
 第3分科会ではそれをやろうと私は思っている。

(野依座長)
 今の日本の大学生が世界的に見てレベルがどうかも大事なこと。世界に負けている。

(中嶋委員)
 昔は英語力も高かった。外国と比べなくても、昔の日本と比べても、英語力は落ちた。これで国際社会をリードできるか。

(渡邉委員)
 大学受験を卒業に持って行くとか、ゴールを変えることによって塾のあり方は大きく変わる。塾禁止はそういう形で実現できるのではないか。

(野依座長)
 大学と高校の信頼関係が大事。高校が書いた成績書が信頼できないから、もう一度テストすることもやっている。

(池田委員)
 企業が変わり、大学が変われば、当然、高校、中学と下りていく。上から変える必要もあると思う。

(小宮山委員)
 制度を変えたときにどうなるかとよくシミュレーションする必要がある。日本で大学入試をやめてどうなるか。結局勉強しなくなるだけ。教育改革は現状を良く見ながらやらないと間違える。
 大学もまずやることは、入試をやめることではなく、卒業をきちんと認定していくこと。

(野依座長)
 入学試験のあり方もいろいろとあると思う。これからワールドワイドな頭脳獲得合戦になった場合、全員試験する訳にいかない。アメリカの一流の大学院では試験はしていない。

(小宮山委員)
 している。面接で厳しい試験をしている。

(野依座長)
 中国などにはエージェントがあって、そこの推薦状で学生を取っている。

(小宮山委員)
 MITなどは推薦状で来た学生をしばらく見て、駄目だと思うと、そこからの推薦は受け付けないとしている。チェック機能を働かせている。

(川勝委員)
 大学の場合は、外国から来る時には、BAがないと入れない。BA、MA、PhDはグローバルスタンダード。どんなにいい学校を出ていても、世界では評価されないが、PhDは世界標準。出口のところで高いものをあげれば、人は集まる。このあたりは、第3分科会を中心にやること。

第1回教育再生分科会(第3分科会)(平成18年11月27日)

(川勝主査)
 改革の理念は、「美しい国づくり」のために「新しい実学」をおこすことである。美しい国づくりの基礎は、実践的な学問でなければならない。
 改革の方向は、入り口である幼児教育をにらみながら、出口である高等教育の改革にも力点をおきたい。

(中嶋副主査)
 特に、「新しい実学」というのは、口先だけのノウハウや資格取得を目的としたものではなく、もっと広い意味での教養教育とか外国語教育とかを伴った実学だと考える。
 日本の大学が果たして国際競争力を持っているのか。以前は日本からアメリカに行く留学生とアメリカから日本に来る留学生の比率は40対1だった。今は少し改善されたが、依然としてほとんどの日本の優秀な頭脳が欧米で博士号を取ってくる。
 9月入学について強く進めたい。安倍総理の言われた「美しい国づくり」は「開かれた国づくり」だと考える。日本のアイデンティティは大事にしつつ、開かれたグローバルな状況の中で考えていくことが必要。
 大学改革は制度や組織の議論は各大学や中央教育審議会で多くなされているが、カリキュラム改革は組織や人がついているため、なかなかできない。この問題も含め、抜本的な改革を実際に実行できる提言にすることが必要である。

(品川委員)
 個々のニーズに応じた教育について、日本は義務教育での取組はずいぶん進んできているが高等教育では皆無に等しい。イギリスなどでは逆で、高校や大学では常識になっており具体的な支援もある。

(小野委員)
 教育界の建前主義、隠蔽主義、国民の期待に本当に応えていない点に問題がある。大学の教育学部の改革が必要である。教育学部の教員の数は多い。これをバイオ等の定員に振り替えていくと大学は活性する余地がある。また、教育学部の教員が社会に目を閉ざし、昔ながらの論理等に縛られている。

(小宮山委員)
 大学の教員が学生に人間力まで教えるということは難しい。社会総がかりでの教育という大きなことを打ち出していくべき。

(野依座長)
 6、3、3、4+Xの大学院が重要なのにこれまで文部省は全く手をつけていない。それに比べアメリカは大学院以上が圧倒的に素晴らしい。

(陰山委員)
 現在の日本の競争は、最終的に大学入試であり、大学のあり方、大学入試のあり方、それまでの教科のあり方と全体に絡んでくる。競争のあり方と高等教育のあり方を議論していきたい。

第2回教育再生分科会(第3分科会)(平成18年12月9日)

(川勝主査)
 第3分科会は、教育全体、特に出口の高等教育、日本の国際競争力をどうしていくか、グローバルな頭脳獲得競争でどうしていくかということも視野に入れていきたい。第1分科会、第2分科会と矛盾するものではなく相補うものである。高等教育に十分目配りをしていく。

「教育再生の理念と改革の基本方向」について

教育再生の理念について

(葛西委員)
 大学の国際競争力が低い、それが基礎教育に波及というのは、鶏と卵の関係であり、基礎学力が低いから大学の競争力が低く、それがフィードバックして基礎教育が悪くなるというスパイラルの関係にある。

(小宮山委員)
 IMD、TIMESなどの大学ランキングは重んじるようなものではなく、あまり振り回されすぎるのはよくない。ランキングは様々なものがある。

(品川委員)
 教育の多様性、本当の意味ではまだまだ認められていないし実践されていない。本当の意味の多様性とは、一人ひとりの子どものニーズに応じて指導と評価をしていくことであり、それを幼児教育から高等教育まで実践することだ。それをはっきりと打ち出していただけるといいと思う。

改革の基本方向について

(中嶋副主査)
 9月入学について説明させていただく、安倍総理が9月入学といったのは、単なる思いつきではなく、日本の高等教育を世界に開こう、世界に開かれた日本というメッセージ、こういうメッセージを安倍総理が発せられた以上この会議としてそれができるかできないか最大限努力するべきだと思う。
 日本の大学院はグローバルスタンダードから立ち遅れている。
 カリキュラム改革ができないのは背後に人がついていることがその理由である。
 9月入学は、3年間の高校生活を有為にする。3月に卒業し秋ぐらいの入試に備えるのが丁度良い。そして、その間ボランティアでも、外国を漫遊してもよい、大学の教育に触れても良い。5ヶ月間有意義に過ごせる。
 9月入学は、単なる大学のグローバル化だけでなく、高等学校時代の充実ということからも申し上げている。
 しかし、センター試験がある限りできない、SATのように資格試験にしないとできない。今の状況をブレークスルーする良い機会である。イギリスでは、大学の入学資格を与えてから1年間たって大学に行くような制度がある。
 大学は教養を中心にして専門を見つけて、本当の専門は大学院で行う。いろいろなことが9月入学で是正されるのではないかと思う。

(野依座長)
 多くの方が大学教育を受けたと思うが、皆さん大学教育に満足していましたか。今はさらにレベルが下がっている。
 安倍政権は美しい国をつくると言っている。すべての国民が規範と生きる術を獲得していかなくてはいけない。
 そのために、今の学年制度がよいか検討しなくてはいけない。国際競争力の直接的な担い手である大学、大学院を出たリーダーであり、それが最終製品である。
 6、3、3、4、X、Xは大学院であり、そのような観点から大学院が一番大事である。大学院は分野によって違う、年数も違う、今まで文科省が画一的に大学院とひっくるめてやろうとしていたので、何も改革がなされなかった。
 そこで、私はプロジェクトXとして、大学院を抜本的に改革しなければいけないと思う。真剣にやらないと国際競争力を得られない。
 大学院の教育に責任をもっていただきたい、大いに検討していただきたい。

(渡邉委員)
 9月入学に基本的に賛成である。ただ9月入学にしても、半年間遊んでしまうという弊害が出る。
 入試のレベル、卒業のレベルを明確にして、一生懸命勉強するようなルール決めが大事である。
 無試験入学というのが日本のレベルを落としていくと思う。そうした場合、出口において、大学卒業の基準を国が設けていかないと危険かと思う。

(葛西委員)
 私は以前ある私立大学の外部評価委員をやっていたが、大学はサプライヤーであり、コンシューマーである父兄、学生が望むような学部を作り、内容を教えるという基本思想を聞いて驚いた。教育の基本は需要と供給の関係にあるという考え方をあまり強く持ちすぎると、教育そのものを劣化させてしまうのではないか。教育を再建するには、教育の持つ根本的な機能である、真理を追究し、それを皆に教えるという本質を忘れてはいけないと思う。
 また、米国の大学院については、教育水準が高いというよりは優秀な人間を伸ばすシステムが優れていると言えると思う。

(陰山委員)
 9月入学について、グローバル化したときに、本当に日本の大学が悪いとしたら生き残れるのかが心配である。JRでも和民でも優秀であったら外国人でも使うと思う。外国人の店長の下で日本人が使われることになる、こうしたことに対する国民感情もあるだろう。最終的には賛成であるが、いろいろと準備があるのではないか。
 大学院教育をきちんとやっていくということを盛り込まないといけない。

(事務局)
 外国人の問題について、グローバル戦略においても質の高い外国人材の受け入れは大いにやっていかなければいけないということで、留学生の拡大も強く打ち出しているところである。
 大学の競争力の資料については、研究とか教育とか大学運営とか各面で評価しなくてはいけない。

(池田座長代理)
 9月入学は、国際的に開かれたという点と、奉仕活動を制度化、義務化するという意味合いがあったと思うが、それに賛成である。奉仕ということが希薄になっており、大学入学前に持ち込めば、高等、中等、初等教育の中にも入ってくることを期待している。9月入学の中での奉仕活動を表に出してもらえるとありがたい。規範意識も社会と接点を持つことから醸成されてくる、そういう意味で奉仕活動を再生会議のメインにおいていただけるとありがたい。

(川勝主査)
 自発的なボランティアと奉仕活動を使い分けている。

(池田座長代理)
 御議論はあろうかと思うが、これについては義務化というのが必要ではないかと思う。

(小宮山委員)
 大学としては9月入学に反対する理由はあまりないと思う。大学院の試験は、欧米との日程の違いに対応するため、今でも2回やっている。ただ、あちこちに大きな影響がある。例えば、日本のGDPが下がるかもしれない。定年が変わらないとすれば、働く期間が減るからである。また、入学前の若者を半年間どこがケアするのか。大学にとっては最初の半年間、授業料が入ってこないので手当が必要になるのではないか。このように、よくシミュレーションしないといけない。

(川勝主査)
 今の話は6、3、3、4制を前提とした場合で、飛び級とかで早く社会に出るということもあり、6、3、3、4制の見直しも検討課題ということではないか。

(海老名委員)
 学力があっても経済的に不可能で、大学に進学できない人も沢山いる。社会に押し出されてしまう。その子たちの受け入れはどうするのか。奨学金制度がちゃんとしていれば進学できるのに。
街にそういうフリーターが大勢出てしまう。これからの社会のことを考えて、大学に行けない子供のことも考えなければいけない。

(品川委員)
 奉仕活動は何歳から何歳の間で何ヶ月行う等期間に幅を持たせて弾力的に行うことができるようにすればいいのではないか。ボランティアとは違い、強制力のあるものが奉仕活動など、定義をはっきりさせる必要もある。奉仕活動は規範意識を育てるのに大きく貢献すると言われている。またアメリカ等徴兵制のある国はそこで規範意識や自国民という意識が高まるとの意見もある。奉仕活動の意味は多角的に検討されてもいいのではないか。
 多様性を考えたとき大学の9月入学はありかなと思う。

(門川委員)
 教職大学院を作っていくという制度設計が国でできつつある。京都では、国立大と私立大が地域の学校現場や教育センターと融合して教職大学院を作り、教えるプロをきちっと育てる仕組みを作ろうとしている。

(川勝主査)
 留学生が増えているということだが、留学生会館というのがあるが、日本人は入居できない。留学生会館は出島、唐人屋敷と言われている。

(小宮山委員)
 留学生というのは質である。数ではない。10万人計画もあったが、ただ数を増やすということでは失敗する。

(川勝主査)
 大学院の国際的な競争力をつけるという流れの中で、9月入学についても、検討項目に入ったと思う。
 プロジェクトXということで、大学院の教育をどうしていくか、カリキュラムの内容をどうするかといことも含めてこれから検討していくということで、大学院の国際化、レベルアップについての検討課題を納得いただいた。

お問合せ先

高等教育局高等教育企画課高等教育政策室

(高等教育局高等教育企画課高等教育政策室)

-- 登録:平成21年以前 --