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大学分科会(第137回)・将来構想部会(第9期~)(第4回)合同会議 議事録

1.日時

平成29年8月23日(水曜日)10時~12時30分

2.場所

TKP赤坂駅カンファレンスセンター ホール13A

3.議題

  1. 認証評価機関の認証について
  2. 専門職大学設置基準の制定等について
  3. 認可基準の改正について
  4. 第3期教育振興基本計画に関する審議経過報告に向けた議論の状況について
  5. 地域における質の高い高等教育機会の確保のための方策について

4.出席者

委員

(分科会長・部会長)永田恭介分科会長・部会長
(副分科会長)北山禎介副分科会長,村田治副分科会長
(副部会長)日比谷潤子副部会長
(委員)有信睦弘,亀山郁夫,志賀俊之,室伏きみ子,山田啓二の各委員
(臨時委員)麻生隆史,安部恵美子,伊東香織,大島まり,金子元久,河田悌一,小林雅之,佐藤東洋士,佐野慶子,鈴木典比古,鈴木雅子,千葉茂,吉岡知哉,石田朋靖,小杉礼子,福田益和,益戸正樹,両角亜希子,吉見俊哉の各臨時委員

文部科学省

(事務局)小松文部科学審議官,常盤生涯学習政策局長,義本高等教育局長,村田私学部長,瀧本大臣官房審議官(高等教育局担当),山﨑文教施設企画部技術参事官,塩見文部科学戦略官,氷見谷生涯学習政策局政策課長,内田教育改革推進室長,蝦名高等教育企画課長,三浦大学振興課長,角田私学行政課長,丸山私学助成課長,小山国立大学法人支援課長,塩原主任大学改革官,堀野高等教育政策室長 他

5.議事録

 永田分科会長より,議題のうち「認証評価機関の認証について」は,中央教育審議会大学分科会運営規則の第二条第二項の「公開することにより公平かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがあると認める場合」に該当し,非公開とする旨の説明があった。

(1)認証評価機関の認証について,第134回の大学分科会(平成29年3月29日)において,文部科学大臣から諮問がなされた公益財団法人大学基準協会の申請に関する「認証評価機関の認証に関する審査委員会」における審議経過について,事務局から報告があった。
 その後,大学分科会における審議を行い,原案通り答申することについて,可決された。

(2)専門職大学設置基準の制定等について,資料2-1から2-3に基づき事務局から説明があり,その後意見交換が行われた。
【永田分科会長・部会長】  それでは,2番目の議題に入らせていただきます。専門職大学設置基準制定等についての審議を進めてまいりました。前回の大学分科会においても審議を頂きましたが,制度設計について,18日まで行われたパブリックコメントの結果を踏まえた上で,本日,専門職大学・専門職短期大学それぞれの設置基準制定について,大臣からの諮問がなされているということです。
 それでは,事務局から諮問の内容について説明をお願いいたします。
【塩原主任大学改革官】  よろしくお願いいたします。専門職大学設置基準の制定についての諮問に関し,資料2-1に沿って御説明をさせていただきたいと思います。今回の諮問は,諮問理由のところにもございますとおり,平成28年,昨年5月の中央教育審議会答申を受け,専門職大学等の制度化を図る学校教育法の一部改正法が成立したことから,その施行に向けて必要になる省令告示の整備について諮問をさせていただくものでございまして,これら省令案につきましては,前回7月3日の中央教育審議会大学分科会におきまして,その概要の審議を頂いたところでございます。その後,大学分科会の下に置かれた作業チームにおきまして,条文ベースでの詳細な御検討を頂いていたものでございまして,その上で,7月下旬,去る7月20日から先週8月18日までの間,パブリックコメントの手続を行いました。こうした手続を経て,今回の諮問に至ったものでございます。
 諮問の項目につきましては,資料を1枚おめくりいただきまして,2枚目にありますとおり,第一から第七までの7項目でございます。このうち,第一の専門職大学設置基準案及び第二の専門職短期大学設置基準案につきましては,既存の大学・短期大学設置基準の水準を踏まえつつ,新たな機関の特性を踏まえた独自の内容を織り込んで,新規の省令として制定するものでございます。
 その内容につきましては,別添第一,別添第二という形で資料も用意させていただきましたので,後ほどこれに沿って御説明させていただきます。
 その次,第三の学位規則の改正,第四の学位の種類及び変更等に関する基準の告示の改正でございますが,これらは専門職大学等が授与する学位の種類として,4年制修了者に授与いたします学士(専門職)の学位及び2年制,3年制修了者に授与いたします短期大学士(専門職)の学位を学位の種類として定めるものでございまして,さらに,その分野の変更の基準につきましては,分野区分として,基本的に既存の大学等と同様の分野の区分を用いることといたすものでございます。
 その下,第五の学校教育法施行規則の改正につきましては,これは設置基準で定める内容等とも表裏をなすものでございますことから,今回,併せて諮問項目の中に含めさせていただいているものでございます。その内容といたしましては,実務の経験を勘案した修業年限の通算に係る要件及び通算できる期間の上限といたしまして,設置基準に基づいて実務の経験を通じて修得した能力に対する単位認定を受けた者に対して,その単位認定等の内容に応じまして,修業年限の4分の1を上限として通算を認めるものとするものでございます。
 また,そのほか,認証評価機関が存在しない場合等における評価の代替措置,さらに,情報公表等に関しては,関連事業者との連携に関する情報を公表すること等についての所要の規定を整備しているものでございます。
 その次,第六,学校教育法第百十条第二項に規定する基準を適用するに際して必要な細目を定める省令,いわゆる細目省令の改正でございますが,こちらは文部科学大臣が大学の認証評価機関の認証を行う際の認証の基準の細目として定めるものでございまして,専門職大学及び専門職短期大学に係る大学評価基準に関する規定の整備。
 さらには,専門職大学・短期大学及び専門職大学院が受けます分野別評価の内容,評価方法等につきまして,教育課程連携協議会に関すること等についての評価を行うこと,評価に当たって,関係職業従事者の意見の聴取を行うこと等についての定めを整備するものでございます。さらに,今回行われました学校教育法改正におきましては,専門職大学院についても関係従事者との協力に関する法律規定が整備されているところでございます。
 これを受けまして,第七,専門職大学院設置基準の改正といたしまして,教育課程連携協議会の設置など,産業界等との連携による教育課程の編集等に関する規定を整備することといたしているものでございます。
 以上がそれぞれの改正事項の概要でございますが,第三以降,一部改正に関する詳細につきましては,別添の資料,もう一つ,新旧対照表の資料がございます,こちらに詳細をお示しさせていただいているところでございます。こちらについての詳細説明は省略させていただきます。
 続きまして,別添第一という形で,横書きになっている「専門職大学設置基準案について」から始まる資料を御覧いただければと存じます。こちらの別添第一「専門職大学設置基準案について」,更に別添第二がその後続いてまいりますが,「専門職短期大学設置基準について」,25ページ以降になっておりますが,これらについて,最終的な条文ベースでの案ということでございます。
 これらの中から,特に専門職大学・短期大学の特徴になりますこの基準独自の規定内容につきまして,拾って御説明させていただければと思います。
 まず,3ページをお開きください。第四章,教育課程に関する規定でございますが,まず第十条(教育課程の編成方針)といたしまして,専門職大学は,教育上の目的を達成するために必要な授業科目を,産業界及び地域社会と連携しつつ,自ら開設し,体系的に教育課程を編成すること,さらに,そういった教育課程の不断の見直しを行うこと等についての規定を整備するとともに,その次,第十一条(教育課程連携協議会)におきまして,産業界及び地域社会との連携により,教育課程を編成し,及び円滑かつ効果的に実施するための教育課程連携協議会を設けるものとすることについての規定を整備しているところでございます。
 その次,4ページを御覧ください。第十三条(専門職大学の授業科目)におきましては,この機関が開設すべき重要科目の種類といたしまして,基礎科目,職業専門科目,展開科目及び総合科目の四つの科目を設けているものでございます。
 さらに,5ページでございますが,第十七条(授業を行う学生数)では,同時に授業を行う学生数は,原則40人以下とすることといたしております。
 その次,6ページでございます。一番下のところで,第二十六条(入学前の既修得単位等の認定)に関する規定がございますが,こちらにつきましては7ページ冒頭の第3項を追加しておりまして,学生が入学する前に実務の経験を通じて実践的な能力を修得している場合には,そういった能力の修得を勘案して,当該専門職大学における授業科目の履修とみなし,30単位を超えない範囲で単位を与えることができる旨の規定を整備しております。
 7ページの下,第二十九条は(卒業の要件)でございますが,こちらの卒業の要件におきまして,基礎,展開,職業専門,総合科目,それぞれについて卒業に必要な科目の単位数,さらには実験,実習又は実技,やむを得ない事由がある場合については演習も含めてでございますが,これらの授業によって40単位以上を修得すること,さらに,実習等のうち,臨地実務実習による20単位が含まれること,ただし,その一部については連携実務演習をもって代えることもできることについての定めを置いているものでございます。
 同様に,専門職大学につきましては,前期・後期の課程区分を設けることが可能となっておりますので,そういった区分制を用いる場合の前期課程の修了要件について,第三十条で定めているものでございます。
 次,第六章でございます。9ページ以降,教員組織についての規定がそれぞれ定められておりますが,そのうち,10ページの第三十六条(実務の経験等を有する専任教員)のところにおきましては,必要専任教員数のおおむね4割以上は,専攻分野におけるおおむね5年以上の実務の経験を有し,かつ,高度の実務の能力を有する者,いわゆる実務家教員とすること,さらに,第2項におきまして,当該おおむね4割の実務家専任教員の数に2分の1を乗じて算出される数,4割の2分の1以上は,いわゆる研究能力を併せ有する教員とすることとしておりまして,ここで言う研究能力につきましては,第2項の一号から三号までに定める要件のいずれかに該当することを求めるものとしているものでございます。
 さらに,第三十六条第3項におきましては,いわゆるみなし専任教員についての規定も整備しているものでございます。
 続きまして,12ページ,第八章でございます。施設設備等の規定でございますが,中段,第四十四条(運動場,体育館その他のスポーツ施設)につきましては,原則として体育館その他のスポーツ施設を備えるとともに,なるべく運動場を備えるとの施設整備要件を定めるとともに,かつ,一定の要件の下で,当該専門職大学以外の者が備える学外の運動施設の使用によって,この体育館を備えることに代わる代替措置を使うことも可能とする規定を整備しているものでございます。
 13ページ,第四十六条(校地の面積)でございます。校地の面積につきましては,学生1人当たり10平米という既存の大学の水準をベースとしつつ,第2項におきまして,その例外規定を設けております。第2項におきまして,その場所に立地することが教育上特に必要であり,かつ,やむを得ない事由により所要の土地を取得することが困難であるため,所要の面積を確保することができないと認められる場合には,教育に支障のない限度において,当該面積を減ずることができることとしているものでございます。
 以上,本則に関する主な改正事項,独自に盛り込んだ事項はこういったところでございますが,更に20ページ以降を御覧ください。別表第一は,必要専任教員の数について定めているものでございます。こちらの別表第一におきましては,既存の大学等における必要専任教員数の数をベースとしつつ,特に小規模の学部の設置等を考慮いたしまして,ここで言いますところの収容定員,文学関係では160から319,従来の大学にはない,もう一つ下のカテゴリーの収容定員区分のカテゴリーを新設したという内容になっております。
 続きまして,別表第二が22ページ以降になっております。別表第二は,必要校舎面積についての各収容定員及び学部の種類ごとの定めを定めているものでございますが,ここにつきましても,専任教員数と同様,従前の200人までの面積の下に,もう一つ新たに100人までの場合の面積のカテゴリーを追加いたしているものでございます。
 さらに,この機関につきましては,必要校舎面積につきまして,23ページの備考の第五にありますように,この表で定める必要校舎面積についてのさらなる弾力化の規定を新設いたしておりまして,この機関におきましては,いわゆるインターンシップ,校外で行います臨地実務実習が必修であること等についての特性を考慮いたしまして,備考第五号にありますとおり,卒業に必要な臨地実務実習実施に当たり,実験・実習室その他の実習に必要な施設の一部を企業等の事業者の施設の使用により確保する場合その他の相当の事由がある場合には,教育研究に支障がない限度において,この表に定める面積を減ずることができるといたしているものでございます。
 以上が専門職大学設置基準についての内容でございまして,専門職短期大学につきましても,基本的にこれと同様の定めを入れているものでございます。
 違いといたしましては,前期についての修了要件,短期大学には前期・後期課程区分がございませんので,その規定はないということと,もう1点,44ページ,45ページを御覧いただければと存じますが,短期大学の必要専任教員数についての規定の部分でございます。短期大学につきましては,小規模学科等のための収容の規定の整備,専門職短期大学につきましても行っておりますが,その規定の整備の仕方といたしましては,現在の100人まで,ないし50人までの規定の下に,更に1個,新しいカテゴリーを設けるというのではなく,備考の第五号にありますように,2割の範囲内で兼任教員をもって代えることができるという規定,これは従前,大学にはあって短期大学にはなかったものでございましたが,専門職短期大学にはこれをきちんと入れるという形での規定の整備を行ってございます。
 以上が専門職大学設置基準について,今回,独自の定めを置くところについての内容でございます。
 なお,補足といたしまして資料2-3を御覧ください。今回の設置基準案等につきましては,去る7月20日から30日間のパブリックコメントをさせていただいて,先週8月18日にその締切りが行われました。このパブリックコメントに対しては,合計253件の御意見を頂いているところでございます。具体的な意見の内容につきましては,3ページ以降にお示ししているところでございまして,特にその多くは専門職大学設置基準及び専門職短期大学設置基準に対するものでございました。
 意見の内容は様々でございますが,3ページ,総論のところを御覧いただきますとありますように,既存の高等教育機関により柔軟な運用が可能となる設置基準を制定すべきといった意見,一方で,更に既存の大学設置基準を下回る基準や弾力的な取扱いを認めるべきではないといったような総論意見,そのほか,各論にわたっても様々な趣旨からのたくさんの意見を頂いているところでございます。
 今回の省令案等につきましては,こうした意見も踏まえながら総合的に検討した結果として御提案させていただいているものでございますが,パブリックコメントで頂きました意見内容につきましては,必要に応じ施行規則の内容に反映するなど,運用面で生かしていくこと等も今後考えていきたいと思っているところでございます。
 以上でございます。
【永田分科会長・部会長】  ありがとうございます。御質問等ございますでしょうか。
 各所からいろいろな意見が出ていますが,現規程に専門職大学及び専門職短期大学の設置趣旨を踏まえた例外規定を盛り込む形になっています。
 唯一,課題が残っているだろうと思われる点は学位に関する規定ですが,現状ではこのような書き方をするしかないという認識です。しかし,より実践的な技能を身につけた人に与える学位として,バラエティーに富んだ分野が出る可能性にも鑑みて,今後考えなければならないことだと思います。
 そのほか,いかがでしょうか。
 室伏委員,どうぞ。
【室伏委員】  ありがとうございます。お茶の水女子大学の室伏でございます。
 1点,お聞きしたいことがあるのですが,7ページの卒業の要件の第二十九条を見ますと,幾つかの条件が挙げられておりまして,次の各号のいずれにも該当することとするとございまして,1項目に専門職大学に4年以上在学することと述べられています。
 もちろんその大学で4年間の教育を受けることはとても大事だと思いますが,これが第二十六条と抵触するのではないかなという気がいたしまして,質問させていただきます。第二十六条では,それまでの経験に基づいたいろいろな単位なり何なりを取得単位と認めることになっておりますが,これが30単位を超えない範囲で専門職大学の単位として認められたときには,もしかすると4年間いなくても,短縮して卒業できる可能性も出てくるのではないかと思うのです。
 少し例は違うかもしれないのですが,現在の大学の3年次編入で,本来4年間,その大学で教授するべきところを,前にいた大学や短期大学で取得した単位を読み換えることで,あと2年間で大学を卒業できるという形になっています。
 ですから,例えばそれと同じようなことが考えられるとすると,第二十九条の一で4年以上在学することと決めてしまったときに,後で何か齟齬が出てこないかというのが少し心配なのですが,これはいかがでしょうか。
【塩原主任大学改革官】  御指摘の点につきましては,既存の大学設置基準の書きぶりに倣いつつ,今回このようにさせていただいているところではございますが,少し分かりにくいところ,誤解を与えるところ等があるかもしれません。
 現行でも一般的に卒業要件としては,4年制大学であれば4年以上在学することというのが卒業要件として明記されますが,一方において,編入学等のそういった扱いはまた別途の根拠を持ちまして,必ずしも当該大学に4年在学していなくても,そういった方々が卒業することが可能となっているところでございまして,様々な編入学の根拠等と併せ読まないと分かりにくいところが確かにあるかもしれません。
 今回の制度につきましても,まずは第二十六条におきまして入学前の既修得単位を認めるということがございますので,これを使って,編入学をする場合がありますし,更に言いますと,今回,法律によりまして,修業年限の特例といたしまして,実務の経験を勘案した,修業年限の通算,修業年限の短縮の制度も可能としているところでございまして,法律レベルで定めていること,学校教育法の施行規則では4分の1までは短縮できること等々,各々の法令で定めているところでございまして,分かりにくくなっているところもあろうかと思います。
 今後,その部分につきましても,きちんとした説明,分かりやすい広報を行っていきたいと思っております。
【室伏委員】  それでは,分かりやすいようにお願いしたいと思います。
【永田分科会長・部会長】  そのほか,いかがでしょうか。
 河田委員,どうぞ。
【河田委員】  この中には書いていないのですが,日本の大学には国立大学,公立大学,私立大学の3分類があるわけですが,専門職大学は私立大学に相当するのでしょうか。あるいは公立や国立でも,それが可能なのでしょうか。その辺のことはこの規定には書いていないのですが,それはどう判断すべきでしょうか。
【塩原主任大学改革官】  今回,学校教育法の改正に基づきまして所要の設置基準を整備するものでございますが,学校教育法自体は国公私を通じた各段階の学校種等についての規定を定めるものでございまして,専門職大学も国公私それぞれにこういった大学が存在する形,そういう今回の制度整備の規定でございます。
 その上で,国立大学等につきましては,設置形態として一大学一法人等々の形態がありまして,専門職大学につきましては,機関が丸ごと専門職業人養成に特化した大学ないしは短期大学という形で規定されているものでございますので,国立大学等が専門職大学になる場合については,現在の制度を前提といたしますと,1個,また新しい法人を作らなければいけないといったことになる,そういう制度の立て付けです。
 そういったことによっての扱いの違い等は出てくるところはあろうかと思います。そこも踏まえまして,既存の大学,学部の一部を専門職業人養成等に相応しい形に転換させるための,いわゆる専門職学部学科の制度化につきましても,専門職大学・短期大学の制度の趣旨を既存の大学・短期大学の中に生かす仕組みとして引き続き検討してまいりたいと思っているところでございます。
【河田委員】  そうしますと,それぞれの学校が学校法人をお作りになった場合は,私立大学として学校教育法と私立学校法の両方の規定を適用される。
 私立になった場合には,私は今,私学事業団というところで私学助成金を配分させて頂いているわけですが,そうすると,ここで出てくる大学が私学だということになれば,当然一条校の学校として私学助成金が欲しいということになると思います。これは少し先の話ですが,きちんと文部科学省の御意見を伺っておきたいと思いますが,昨年平成28年度,私立大学は603校,そのうち4年制大学は570校,更に短期大学が325校中304校,それから高等専門学校が3校でこれは3校全部に私学助成金を3,211億円配分しているわけです。それも年々少なくなってきて,事業費のうち,9.9%を支援させていただいているわけです。
 そうしますと,新しく専門職大学・短期大学が私学助成金を欲しいとおっしゃったときに,既成の私学としては,これ以上私学助成金が減るということは困りますので,別枠の予算措置をぜひお願いしたいと思います。
【義本高等教育局長】  河田委員,どうもありがとうございます。国会審議におきましてもこの財政措置の問題については議論いただきまして,附帯決議の中においてしっかりした体制を確保するようにという形で頂いています。実際上の予算を付けることについては,完成年度を待ってからになりますので,少なくとも2年先ではございますけれども,その中において議論をしっかりさせていただいて,財政的な措置についても議論して検討してまいりたいと思っているところでございます。
【小松文部科学審議官】  財政の問題について,今,高等教育局長からお答えしたとおりでございます。国会での答弁あるいは関係の皆様からの御要望等を踏まえて対応していかなければいけないということは,十分な配慮の上にやっていきたいと思います。
 併せまして,今おっしゃった点は運営の基盤的経費のお話だと思いますけれども,様々な形で,今,高等教育改革が進められようとしております。その中で,厳しい国家財政事情はありますけれども,多様な財源なり財政手段を見付けることも含めまして,しっかり対応できるようにいたしてまいりたいと思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。
【河田委員】  ありがとうございました。
【永田分科会長・部会長】  吉岡委員,簡潔にお願いいたします。
【吉岡委員】  先ほどの会長の発言に重なるのですけれども,学位の名称の作り方の問題です。設置審でも何年も前から問題になっていることですが、博士( )の( )中がどんどん増えていくということがあります。また、専門職大学院ができたときに,例えば法務博士(専門職)という形になりました。
 これが学士のレベルで今度の専門職大学になった場合に,どのようになるのか。今後の方向として,あるいは手続として,設置審レベルで個別に対応していくのかどうかということを考えておく必要があるということです。
 それから,国際通用性という点で,これもいつも問題になっていることですが、例えば英訳した場合の英語名称との関係,これについても,今後,国際通用性等を考える場合,学士についても当然そういうことを考えるべきであるという意味では,きちんとある種の基準を作っていかないと,かなり大変なことになるだろうという印象を持っております。
 以上です。
【永田分科会長・部会長】  学位名称のあり方は重要な問題です。最初の議題の認証評価とも関連するのですが,新たにできたデジタルコンテンツ分野にわざわざ対応する認証評価機関を個別に作らなければならない,という仕組みになっています。
 ですから,この問題は今後さらに詰めていくのですが,幸い,大学分科会の下で設置基準や認証評価等の将来のあり方に関して検討を既に始めていただいています。したがって,現在は既存の大学と対比する形での設置基準(案)となっていますが,今後もっと大局的な視点から変化が起こる可能性はありますので,吉岡委員の御意見はそのときに併せて議論したいと思っております。
 そのほか,よろしいでしょうか。
 それでは最後に,金子委員,どうぞ。
【金子委員】  専門職大学の規定について,一つの問題というか,既存の大学と少し違うところは,教員に関する規定が比較的柔軟になっているわけです。これは実務に関わる教員が必要だということからなっているのだと思いますが,例えば第三十四条で教員は一の専門職大学に限り,専任教員となるものとするとなっておりますが,大学と専門職大学の両方とも専任になれるのかという問題もあると思います。
 それから,特に第三十六条第3項ですが,1年につき6単位以上の授業科目を担当し,かつ教育課程の編成その他の学部の運営について責任を担うもので足りるものとするということですが,この規定にしますと,いわゆるみなし専任という人たちが6単位以上を担当して,しかもかなり重要な役割を置くことができるという解釈ができると思います。
 私はこの設置基準自体はこれでいいと思いますが,やはり教員の専任・非専任,それから常勤・非常勤といった勤務形態の在り方について,これからこの部会できちんと議論するべきではないかと思います。
【永田分科会長・部会長】  ありがとうございます。おそらくこの先,実際に設置認可に当たる設置審議の場では,当然ながら法律上の規定の解釈について議論をして判断をしていただくことになります。したがって,金子委員の御意見については,こうした場でも議論していただく,ということで御理解を頂きたいと思います。
【金子委員】  具体的な設置の場合についてもおっしゃるとおりなのですが,これはかなり一般的な問題で,今,普通の大学でも非常に非常勤が増えているわけです。実は延べ数でいいますと,今,常勤よりも非常勤は多いのです。ですから,教員の関わり方といいますか,コミットメントの仕方をどのように考えるか。
 それからもう一つ,学位プログラム化が進みますと,それも非常に重要な問題ですので,一般的な問題として議論すべき問題になっているのではないかと思います。
【永田分科会長・部会長】  その点に関しては,鈴木委員が主査を務める制度・教育改革WGの検討項目の中に学位プログラムについて入っていたと思います。
【堀野高等教育政策室長】  学位プログラムについても,この下にあるワーキンググループで検討しますし,正に専任の問題,教員の在り方の問題については,今日の最後の話題にも関連いたしまして,複数大学が連携をしていくときに教員の在り方をどう考えるかということを,この場でもワーキンググループでも,一般的なものとして検討課題になるものと思っております。
【永田分科会長・部会長】  この点については,最後の議題の将来像に関わる議論のところで,本分科会のもとになる部会等とその検討事項を見ていただくと,どのようなことが議論されるか分かると思います。
 よろしいでしょうか。諮問に対する答申ですから,時間をかけて議論させていただきました。
 ほかに御意見がないようであれば,ここでこの案件に関しまして議決をとりたいと思います。先ほど申し上げたとおり,中央教育審議会の運営規則の第3条第2項により,大学設置基準等の改正に関わる事項は,大学分科会の議決をもって中央教育審議会の議決とすることになるということになっておりますので,重い議決です。
 本日,大学分科会と将来構想部会の委員の先生方にお集まりいただいております。議決に際して将来構想部会の委員の先生方に御退席いただく必要はないと思いますけれども,議決は臨時委員も含めた大学分科会の委員の方々で行うということです。
 それでは,定足数の確認を,事務方,お願いいたします。
【堀野高等教育政策室長】  委員,臨時委員28名中,現在22名御出席ですので,過半数を満たしております。
【永田分科会長・部会長】  それではお諮りをしたいと思いますが,今,文部科学省から説明のあった専門職大学,専門職短期大学の設置基準の制定等の内容について,御理解を頂いたということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【永田分科会長・部会長】  ありがとうございました。
 なお,今後の対応については,私に一任を頂くということで御理解を頂きたいと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございました。

(3)認可基準の改正について,資料3に基づき事務局から説明があり,その後,意見交換が行われた。
【永田分科会長・部会長】  それでは続いて3番目の議題ですが,設置基準の改正の御議論を今行いましたが,東京23区の定員抑制に係る認可基準の改正についてです。
 まち・ひと・しごと創生本部の地方大学の振興及び若者の雇用等に関する有識者会議の報告に対しては,我々も中央教育審議会の立場から意見を申し上げました。その後,更に議論が続いて,最終的には東京23区にある大学の学生の定員増を認めないことを原則とすること,さらに,年内に具体的な制度等の成案を得ること,及び,本年度から直ちに本方針の趣旨を踏まえた対応を行うこと,という閣議決定がなされています。
 現在,文部科学省ではこの閣議決定に従いまして,これに対応する告示案を作成しパブリックコメントに付しているということです。
 それでは,事務方から説明をお願いいたします。
【蝦名高等教育企画課長】  資料3を御覧いただければと思いますが,東京23区の大学の定員抑制につきまして,御報告をさせていただければと思います。
 分科会長からお話がございましたように,6月に閣議決定が行われておりまして,その内容は今ほど御紹介いただいたとおり,本年度,年内に具体的な制度の在り方について検討を行うということ,また,一方で本年度から直ちに趣旨を踏まえた対応を行うということで,2本立ての対応が求められてございます。
 内閣官房に設けられました地方大学の振興及び若者雇用等に関する有識者会議におきまして,これは時期的には平成32年度以降どうしていくかということの検討を正に今行っているところでございますが,一方,そこに至るまで,平成30年度からの収容定員増でありますとか,平成31年度の大学の新設,学部の設置,収容定員増,こうしたあたりについて,当面どういう対応を行っていくかということについて検討を行ってまいりました。
 資料3は,その概要をお示ししているものでございますが,暫定措置として以下の対応を行うとしている部分でございますが,平成30年度,今ほど申し上げました来年4月からの収容定員の増,また,平成31年度の大学の設置等については,原則として東京23区の収容定員増は認めないこととしつつ,幾つかについて,その原則に対する例外的な取扱いを行う必要があると考えてございます。
 一つには,校舎等の施設又は設備の整備を行うなど必要な投資を行う場合で,更に大学の設置等について機関決定をしているというケースについては例外として取り扱う必要があるのではないかということ。
 もう一つは,今ほど設置基準について御議論いただきましたけれども,専門職大学の設置に関しましては,今般,社会のニーズに対応するために新しく設けられた学校種であるということ,また,リカレント教育の機関として活用されていくということに加えまして,働いている方が多い23区に必要な機関であろうということ,それから実務家教員の募集などから,都心でないと難しい分野も想定されますことから,原則に対する例外として,23区に所在する専門学校が当該専門学校の定員を活用して専門職大学を設置する場合については,例外事項とするという扱いとしてはどうかと考えてございます。要は,専門学校を母体として,新しくその定員を活用して,言わば転換するようなイメージで専門職大学を設置されるようなケースを想定してございます。
 一方,専門学校が母体になるケース以外に,例えば大学や短期大学が母体になるようなことも考えられないわけではございませんが,現在,私どもが聞いている限りでは,こうしたケースの該当はない見込みであるということでございますので,今回の例外は専門学校について具体的に設けることとしたいと考えております。
 もう一つは,医学部の地域枠(東京都以外の都道府県で将来医師として従事する学生,それが約束された学生の入学枠)が都内の大学にも設定されてございますが,これについては18歳から6年間は学生が増えることにはなりますけれども,卒業後には地域医療を担うといったような形で,地方創生にも資する人材育成になるだろうということも踏まえまして,こうした臨時定員増に関しても例外事項とすることとしたいと考えてございます。
 現在,冒頭御説明がありましたように,パブリックコメントに付しているところでございまして,早速10月,直近の申請は10月にございますので,その10月の申請に間に合いますように,9月中下旬に,改正告示を公布することとしたいと考えているところでございます。
 説明は以上でございます。
【永田分科会長・部会長】  今の御説明について,御質問あるいは御意見,いかがでしょうか。
 はい,麻生委員,どうぞ。
【麻生委員】  今の説明を伺いまして,前提としているのは23区の大学の定員のことですが,23区の中にも多くの短期大学があり,大学の定員という意味の中には,短期大学の定員抑制が入っているのかどうかというのが一つ,質問でございます。
 次に,先ほども説明がありました23区に所在する専門学校が当該専門学校の定員を活用し専門職大学を設置する場合について,既存の短期大学が専門職大学を設置する場合も含まれるのか,明確にお答えいただければと思います。
【蝦名高等教育企画課長】  1点目,短期大学も入るか否かということにつきましては,これは短期大学も含まれるということでございます。
 2点目は,専門職大学を新しく作る際の例外事項ということで2点目は御説明申し上げたところでございますけれども,御質問の趣旨としては,専門職大学だけかということでしょうか。
【麻生委員】  2年制の短期大学が4年制の専門職大学にということも例外として想定されているのかという質問でございます。
【蝦名高等教育企画課長】  今回,専門学校については,平成31年度から専門学校を母体にして専門職大学に転換したいというような具体的なお話を既に事前相談の形で受けております。
 したがって,今回,専門学校がそういったケースに該当するものとして転換する場合の例外を作る必要があるだろうと考えてございます。
 一方,先ほどお話ししましたように,これは飽くまでも平成31年度の暫定的な措置です。平成31年度ということになりますと,この秋には申請という時期になりますが,この時点で,例えば短期大学が具体的に専門職大学になる計画があるといったお話に私どもはまだ接してございませんので,今回,具体的にお話をお伺いしている専門学校のケースについて,例外的な取扱いを明記しようと考えております。
【義本高等教育局長】  先ほど課長が申し上げた補足ですけれども,これは飽くまでも暫定措置でございます。本来であれば,この規制は法律をもってやるということがベースでございますが,恐らく法律を出すにしても来年の通常国会となりますので,そうすると適用は平成32年度以降になります。
 ですから,その議論をこれから,まち・ひと・しごと創生本部と連携させていただきながら議論していきたいと思ってございますので,今,麻生委員から頂いたような問題については,そこで恐らくキャリーさせていただいて議論していくことになると思います。
 当然,今後,短期大学が4年制の専門職大学に転換するケースも出てくると思いますので,そこをどのように整理していくかについても考えたいと思っております。
 いずれにせよ,いずれかの時点において,この分科会においてもその審議の状況についての御報告をさせていただいて,御意見を賜る機会を持ちたいと思っております。
【永田分科会長・部会長】  最後に義本高等教育局長がおっしゃった点は,現時点で事前相談はないかもしれませんが,理屈上は起こり得るケースですので,この点が理解できるように表現を明確にされた方がいいと思います。
 そのほか,いかがでしょうか。
 山田委員,どうぞ。
【山田委員】  私ども,この問題につきまして,7月末に行いました全国知事会議の席で特別決議をやっており,それを机上配付しておりますので,御覧いただけたらと思います。
 そこで山本幸三地方創生担当相からも御発言がありまして,我々として一番大きな点といたしましては,今回,告示という形になっている点です。これは本来,政策的なものでありますから,できる限り早く法律としてやっていただきたいというのが1点であります。
 それと同時に,地方大学の改革に対する支援をお願いしていきたい。特に専門職大学につきましては,この告示はやむを得ないと思いますが,地方がものづくりや公共人材の不足を来している現状を見たときに,やはり地域においても配分基準,設置基準の制定に当たっては,地方の実情にも十分配慮していただきたいという点を特に申し上げていきたいと思います。
 東京の大学からも,この知事会におきましても小池都知事からは法律まで決める必要はないのではないかという御意見がありまして,新潟県が同調するということもありましたが,地方の実情を踏まえると非常に厳しい現状があり,このままでは全て東京に飲み込まれてしまうのではないかという状況がありますので,是非ともこの告示をしっかりとまず改正していただきまして,そこから法律に持っていただきますことを願うものであります。
 以上であります。
【金子委員】  今回の専門職大学の専門学校からの転換に関する特別措置については,先ほど既に需要があるということでしたけれども,しかし,特に短期大学,大学からまだ申請がないということでしたが,これはまだ設置基準自体が議論されていないので,大学あるいは短期大学がこれを議論する条件がないわけです。
 これについては,前回のときも御質問しましたが,ここに書いてあるリカレント教育の場あるいは実務家教員の採用という点については,既存の大学であっても非常に重要な点でありますし,あるいは今おっしゃっていた地方振興における大学の役割についても,既存の大学が動くことが非常に重要だと思います。
 そういった意味で,既存の大学,短期大学について,職業専門課程の設置基準の改定の作業を早くしていただきたいと思います。
 以上です。
【永田分科会長・部会長】  千葉委員,どうぞ。
【千葉委員】  ありがとうございます。この文章を読ませていただきますと,23区内においては大学の新規参入は認めないということです。唯一認められるのは専門学校の定員を利用した専門職大学だけであると読むことができると思うのですけれども,そういう理解でよろしいのでしょうか。
【永田分科会長・部会長】  そのような理解だと思います。
 そのほか,よろしいでしょうか。
 フィロソフィーを議論するのではなくて,先ほどから御質問があったように,ここに提案されている内容で,こうした点を明確にしてほしい,といったような御意見をお願いします。骨子自体を変える議論をするのは,平成32年度以降であるということです。
 いかがでしょうか。
 多くの御意見がおありになると思います。中央教育審議会からは,学問の自由を阻害しないか,というような意見までありまして,こうした意見もきちんとまち・ひと・しごと創生本部には出しています。
 こうした意見も踏まえ,一部,専門職大学などに配慮していますが,閣議決定という形で,法改正を待たず今年度から対応を求められると,我々としては,暫定的とはいえ支障なく遂行できるような文言で文章を作成することが重要だと思います。
 先ほど申し上げたように,平成32年度以降のこともすぐに検討しなければ間に合いません。したがって,暫定的な対応をするという認識でおりますので,委員の先生方のいろいろな御意見は,山田委員からの法律化を求めるご意見や,そうでない意見も含め,改めて議論すべきと考えています。
 よろしいでしょうか。
 義本高等教育局長,どうぞ。
【義本高等教育局長】  山田委員,それから金子委員からお話しいただいた点,非常に大事な点だと思っております。地方大学の振興につきましては,これは23区の規制はもとより,まち・ひと・しごと創生本部とも連携させていただきながら,法律的な枠組みの可能性の検討,あるいはそれをベースにしたような予算要求についても,来年に向けて,特に地方大学を振興するための方策を考えていきたいと思っているところでございます。
 また,お話しいただきましたように,専門職大学だけではなく,一般の大学につきましても,リカレント教育,社会人の受入れ等についての取組が,今後,政府の中においても議論される予定でございますし,また,恐らく今後,分科会長と相談させていただきながらでございますが,ワーキンググループ等においてリカレント教育の在り方や社会人の受入れ拡大の問題,体制整備の話も含めて,しっかり議論いただけるような場を設けていきたいと思っているところでございます。
 ありがとうございます。
【永田分科会長・部会長】  義本高等教育局長,ありがとうございます。地域の問題が最後に出ていましたけれども,本日の5番目の議題が,高等教育全体を見渡したときの地域という観点から議論を行います。こちらは東京23区の定員抑制の案件とはまた別途,より将来にわたる,長い目で見たときに高等教育を地域にどのように配分していくか,という議論ですので,そちらの方でもう一度議論していただければと思っております。

(4)第3期教育振興基本計画に関する審議経過報告に向けた議論の状況について,資料4-1から4-3に基づき事務局から説明があり,その後,意見交換が行われた。
【永田分科会長・部会長】  それでは次に,第3期教育振興基本計画に関する審議経過報告ということで,直近は8月8日に第15回の教育振興基本計画部会が開かれています。そのときの配付資料や議論の内容を踏まえて,事務局から説明をいたします。
【内田教育改革推進室長】  生涯学習政策局政策課でございます。まず,資料の説明に先立ちまして,第3期教育振興基本計画の策定状況等につきまして御説明申し上げたいと思います。
 現在,平成30年度からの5か年にわたります第3期計画の策定に向けまして,教育振興基本計画部会を中心に御審議いただいているところでございます。大学分科会からは永田分科会長,北山副分科会長,金子委員,河田委員に部会に入っていただいております。
 これまで大学分科会の委員の皆様からは,昨年4月に基本計画策定に向けた諮問がまずございました際に御意見を頂戴しておりますのと,また,本年1月には,基本計画の策定に向けた基本的考え方を作成し,総論的な考え方をまとめましたが,その際にも委員の皆様から御意見を頂いております。
 本日お示ししている資料でございますが,そうしたこれまでの御意見,また,教育振興基本計画部会での御意見を基に,現時点での議論の状況をまとめさせていただいたものでございます。
 本日の大学分科会や初等中等教育分科会,生涯学習分科会での委員の皆様の御意見も頂きながら,中間的な審議経過報告案といたしまして,9月の総会に報告することを予定しております。
 現在,高等教育に関しましては,我が国の高等教育の将来構想につきまして,将来構想部会で御審議がなされておりますけれども,秋以降,基本計画の基になる答申案につきまして,今後,基本計画部会で御審議いただく際には,将来構想部会や大学分科会における議論の成果も十分にインプットさせていただきたいと考えております。
 今申し上げましたことも前提といたしながら,本日は,先ほど申し上げました9月の審議経過報告案に向けて積極的な御意見を賜われればと思います。
 それでは,資料の説明をさせていただきます。資料4-1から4-3までお配りさせていただいておりますが,特に高等教育に関連の深い事項を中心に御説明させていただきたいと思います。
 まず,資料4-1でございまして,こちらは総論に関する議論の状況でございます。1枚おめくりいただきまして,2ページ目に「第1部 我が国における今後の教育政策の方向性」ということで,教育の普遍的な使命ということで,総論的ではありますけれども,教育基本法の改正,また,改正基本法の理念,目的を踏まえまして,さらなる取組を進めていくというようなことですとか,個人・社会における今後の方向性を記載させていただいておりまして,その次の4ページでございますけれども,ここは現状と課題といたしまして,これまでの様々な取組の成果と課題を整理しているところで,四つ目の丸でございますけれども,後段,高等教育段階においては,学生の主体的な学修活動を後押しする学修環境の整備が進む三つの方針の策定・公表などの改革が進展しているということや,その下の丸ですが,次のページにまいりまして,大学教育の質保証,学生の学修時間の増加,社会人の学び直しなど,そういった部分について今後更に充実させていく必要があるということでございます。
 それ以降は,2030年以降の変化等を見据えまして,今後取り組むべき課題といたしまして,人口減少・高齢化の進展といったこと,また,急速な技術革新ということで,第4次産業革命,Society5.0など,また,国際的な地位の低下とグローバル化の進展,子供の貧困,地域間格差などといったことで整理させていただいておりまして,8ページ目の4行目からの丸ですが,大学進学率は県民雇用所得と相関関係にあるというようなことに触れさせていただいております。
 また,教育をめぐる状況変化といたしまして,子供の抱える課題,地域コミュニティーの弱体化などを記させていただいております。
 若干飛びますけれども,12ページでございますが,ここは現在の第2期計画と大きく異なるコンセプトではないか思いますが,特に教育政策の重点事項としてまとめさせていただいておりまして,人生100年時代を豊かに生きていく必要があるということです。今後,生涯に二つ,三つの仕事を持つことが一般的になるというような社会情勢,超スマート社会の実現といったこと,また,そういった様々な社会の大転換があるからこそ,これを好機と捉えて,教育が社会を作っていくという気概を持って施策を展開していく必要があるということや,13ページ目にはAIの発展,コンピューターに様々な仕事が代替される中でも,人間ならではの可能性,創造性を発揮していく必要があるといったことを書かせていただいておりまして,(1),(2),(3),枠で書かせていただいておりますが,こういったことに重点を置きながら施策を進めていく必要があるのではないかと思っております。
 おめくりいただきまして,14ページでございますけれども,こちらは上の方に1,2,3,4,5と書かせていただいておりますが,1月に基本計画策定に向けた基本的考え方をこちらの分科会でもお示しさせていただいた際と同じ五つの柱でございまして,夢と自信を持ち,可能性に挑戦していくために必要となる力など,五つの柱を書かせていただいております。
 1番の柱ですと,16ページの二つ目の丸でございますが,問題発見・解決能力の修得ということで,高等教育段階で求められるような点,また,17ページ,社会の持続的な発展を牽引(けんいん)していくための力ということで,グローバル人材の育成などで,英語教育,外国語教育の強化や,四つ目の丸でございますが,イノベーションを牽引(けんいん)する人材ということで,文理の枠を超えた分野横断的な知識の修得などでございます。
 また,次のページ,「3.生涯学び,活躍できる環境を整える」ということでございますけれども,19ページの最初の丸でございますが,(社会人が大学等で学べる環境の整備)ということで,今後,社会人の学び直しの充実を図っていくということにつきまして,二つ,白丸で触れさせていただいているところでございます。
 また,少しページが飛びますが,柱の4,5と進みまして,5のハード・ソフトの基盤整備の部分でございます,22ページの中段でございますが,高等教育の基盤整備ということで,こちらは今後,大学分科会や将来構想部会における議論なども踏まえながら,更に追加していく必要があると思っておりますが,18歳人口が減少していく中で,経営悪化により地方における高等教育機会の確保が困難になるおそれがあるというような課題や,二つ目の丸といたしまして,高等教育全体といたしまして,マル1,創造的な教育研究の高度化が求められる,また,マル2といたしまして,社会の変化,地域や産業界の多様な要請を踏まえた実践的な教育の充実を目指すことが重要であるということ,また,更にその二つ下でございますが,高等教育のユニバーサル・アクセスを進めていくということで,障害の有無など多様なニーズにこれまで以上に的確に対応していくことが求められているということでございます。
 以上,紹介させていただいたのが総論ですが,資料4-2が各論でございます。資料4-2をお開きいただきまして,こちらは,今申し上げました五つの柱ごとの施策群をまとめたものでございます。
 高等教育関係ですと,例えば8ページでございますが,柱1の中の目標(5)として書かせていただいている問題発見・解決能力の修得というところでございまして,学生本位の視点に立った教育の実現,教員・学生の流動性の向上,教育の質向上,更に二つ下に行きまして,高大接続の着実な推進といった項目を入れさせていただいております。
 また,二つページが飛びまして10ページでございますが,社会的・職業的自立に向けた能力・態度の育成といったところでございますが,先ほど来,議題に上がっております専門職大学院の開学に向けての準備,また,キャリア教育・職業教育,さらには関係省庁が連携した就職の支援といったようなことを書かせていただいております。
 12ページには,柱の2番目の社会の持続的な発展を牽引(けんいん)する人材ですが,グローバル人材というところで外国語教育,また,国際化に向けた先進的な取組を行う高校・大学等への支援といたしまして,英語での授業の実施,外国人や海外で学位を取得した若手の積極的な登用に取り組む大学等への支援,また,生徒・学生の留学支援などでございます。
 14ページには,イノベーションを牽引(けんいん)する人材ということで,一つ目の丸でございますが,すぐれた才能を伸ばす教育の推進ということで,後段でございますが,国内外の学生・生徒が切磋琢磨(せっさたくま)し,能力を伸長する機会の充実,大学入学者選抜等で多様な能力が評価される仕組みの拡大,また,その下の丸といたしまして,大学院教育改革の推進,15ページの最後の丸ですが,IT・データ活用能力の育成といったことを記載させていただいております。
 17ページ以降,生涯学習のところでございますが,19ページ目には,目標(13)といたしまして,社会人が大学等で学べる環境の整備といった項目を幾つか白丸で挙げさせていただいております。
 21ページが,セーフティネットのところでございますが,二つ目の丸といたしまして,家庭環境や住んでいる地域に左右されないような学力を保障していくような環境など,また,25ページでございますけれども,5ぽつの基盤整備といった項目に関しましては,27ページのICT利活用の推進といったことで,28ページの最初の丸,大学におけるICTを利活用した教育の推進ということで,多様なメディアを活用した円滑教育などの取組の推進,また,29ページ目,教育研究環境の整備といたしまして,三つ目の丸,私立学校の教育研究基盤の強化ということ,また,31ページでございますが,目標(20)といたしまして,持続的な高等教育システムの構築ということで,検討中の項目と書かせていただいておりますのは,現在,将来構想部会等でも同時並行で審議いただいておりますので,そちらの動きも踏まえまして,今後,追記をさせていただこうかと思っております。検討中の項目といたしまして,高等教育機関間の連携や,優れた学長のリーダーシップによる大学運営の推進などの項目につきまして,五つ挙げさせていただいております。
 各論は以上でございます。最後に,資料4-3といたしまして,指標等の例という資料でございます。こちらに関しましては,基本計画の5か年の計画期間で施策効果を見ていく指標として挙げさせていただいているものでございまして,例えば1ぽつ,目標(1)の確かな学力の育成というところですと,測定指標と参考指標が挙げてありますが,測定指標というのは,現在の水準を踏まえまして改善の方向性を明記することが必要なもの,参考指標といたしましては,大きな数値の変更の有無を確認すれば足りるもので,今後,水準を把握していくべきもの,また,目標数値が立てにくかったり一定程度成果が出ているようなものについての変化を見ていこうという指標でございます。
 高等教育関係ですと,4ページ目でございますが,問題発見・解決能力の修得ということで,授業の予習・復習時間の充実など,幾つかの指標でございます。
 また,5ページ目,社会的・職業的自立に向けた能力・態度の育成といたしまして,インターンシップやキャリア教育の指標を挙げさせていただいております。
 また,6ページ目のグローバル人材の育成といたしましては,英語力に関する指標,また,海外留学生数の指標などを挙げさせていただいているところでございます。
 また,同じページ,目標(9)のところでは,イノベーションを牽引(けんいん)する人材の育成という項目を挙げさせていただいております。
 さらに,7ページの生涯学習のところでございますが,8ページ目のところで,目標(13)といたしまして,社会人が大学等で学べる環境の整備ということで,測定指標候補として,大学・専門学校等での社会人受講者数を100万人にするというような指標でございます。
 4のセーフティネットのところでは,9ページ目の上段ですが,目標(15)で,経済的な理由による中退者の減少,また,生活保護世帯等におけます進学率,そういった項目などの指標を挙げさせていただいております。
 最後に,10ページ目の5の基盤整備のところでございますが,12ページ目,目標(19)で教育研究環境の整備,また,目標(20)といたしまして持続的な高等教育システムの構築ということで,こちらも先ほど申し上げましたとおり,将来構想部会等での御審議を踏まえながら,今後,設定させていただく予定でございます。
 説明は以上でございます。
【永田分科会長・部会長】  ありがとうございました。
 教育振興基本計画部会の北山部会長,何か補足はございますでしょうか。
【北山副分科会長】  事務局から御説明がありました通り,教育振興基本計画部会の部会長を務めておりますので,1点だけ補足として御説明させていただきます。以前,大学分科会で,五つの「基本的な考え方」について議論した際にも,概要として1枚物のポンチ絵をお示ししましたが,その資料では,左側に現状と課題,右側に五つの考え方が書いてあり,下の方に横書きで,国民・社会の理解が得られる教育投資の充実・教育財源の確保,すなわち財源の問題が書かれていました。先程の御説明で,第1部,第2部とありましたが,この財源の部分については,第3部ということで,現時点の予定では,9月の総会までに審議経過を纏めた後で,秋以降に部会で集中的に議論することとしております。
 当然ながら,この財源の問題は非常に重要なテーマで,諮問事項の大きな柱の一つですので,現時点では記載がありませんが,秋以降,党や政府での教育財源に関する議論の趨勢(すうせい)も踏まえながら,皆さんの御意見も頂戴しつつ、確りと議論を進めていきたいと思っております。
 以上,補足です。
【永田分科会長・部会長】  どうもありがとうございました。
 それでは,概要を説明していただきましたが,教育振興基本計画部会は高等教育に関することだけでなくて,初等教育も中等教育も特別支援教育も入っています。しかし,ここは大学分科会ですので,高等教育の部分で是非とも意見を出していただき,それ以外の部分はお気付きになれば,という形でお願いします。
 私は,やはり高等教育に関する記述が若干少ないと思いますし,幾つかの観点が抜けているのではないかというところもございます。よく読むと今の五つの観点のところに実は少し入っていたりしますが,より明確に書くべきというような意見があってしかるべきでしょうから,途中経過ですが,御自由に御意見をお述べいただければと思います。
 それでは,まず亀山委員からどうぞ。
【亀山委員】  文言についてですが,グローバル人材という言葉がここで使われていますが,この言葉を今後も使い続けるといった方向性でお考えなのかということが若干気になります。
 というのは,本当に世界の状況が変わり,グローバルという言葉を肯定的な意味において使うことが困難になりつつある中で,なおかつ幅広く世界で活躍できる人材ということを考えた場合に,別の言葉を用いた方がよいのではないかという気がしています。
 イノベーション人材というのは決して悪い用語ではないと思いますし,文部科学省によるグローバル人材という言葉の定義それ自体は非常にすばらしいものだと思うのですが,用語そのものには若干違和感を覚えています。そのあたり,ある意味では根本的な問題になりますので,御検討願えればと思います。
【永田分科会長・部会長】  次に,志賀委員,どうぞ。
【志賀委員】  ありがとうございます。1か所だけ,文理の枠を超えた分野横断的知識の修得という,文理の枠を超えたという表現があるのですが,今,最近の非常に複雑化する社会の中で,問題を発見し解決していく能力となると,文系・理系を超えた能力が非常に必要になっていると思います。私自身は文系ですが,高校時代に数Ⅲをやっておけばよかったと今になって反省をするのですが,高校のときに文系に進むと,数学であれば数Ⅱ,2年生で終わります。微積までやっておけば,あとは行列,統計はやらなくてよいということですが,今,AIが入ってくると,そこが分かっていないので理解が進まないという大いなる反省をしていて,高校の段階で文系・理系で分けてしまうことが本当にいいのかと思います。それによって受験の専門科目が全く,化学をとれば物理は一切やらないということなのですが,今,AIとの協調をどれぐらいの人ができるのか。AIに代替されるところを作っていくというのが,セーフティネットとして,あるいは生涯教育としてあるのですが,どれぐらいAIと協調しながら仕事をしていくのか,また,更にAIを創造していくというところが求められ,普通の社員もAIと協調していくという,アルゴリズムを理解した上で仕事をしていくという世界になったときに,今の文系・理系を高校から分けてしまうやり方がいいのかというところが,余り入っていないというのが一つ目です。
 二つ目は,短く申し上げますと,やはり大学と社会との接続が分断されているところが気になって気になります。今のように新卒一括採用の時代は必ず変わっていって,インターンシップが当たり前のように,しかも就職のためのインターンシップではなく,1か月,2か月,産業界で働いて,そしてまた大学に戻ってくるという,大学と産業間の人材の流動化が絶対に起こらなければいけないのですが,どうしても文部科学省の資料になると大学のところで切れてしまっていますが,私は何度もここで申し上げているように,大学と社会の大社接続が非常に重要になってくる,そういう視点も重要だと私は思います。
 以上です。
【永田分科会長・部会長】  ありがとうございます。
 吉見委員,どうぞ。
【吉見委員】  基盤整備のことですが,5番目の柱で,ICT活用のところで,比較的ここでは技能の面でのICT能力を伸ばすというところが強調されておりますが,同時にコンテンツの面といいますか,ICTとして蓄積されているデータベースやアーカイブなど,様々な教育資源が,中等教育,それから高等教育を含めて活用できるような基盤を整備することが大変重要なのではないかという気がいたします。
 著作権の第31条か第35条の改正によって,国立国会図書館の全ての電子データが各地の県立図書館等では利用できるようになっておりますが,全ての大学,それから高校等で国立国会図書館で電子化されている書籍は自由にアクセスできるですとか,それからNHKは,70万番組,500万項目のニュース画像とか番組のコンテンツを既にデジタル化しておりますが,こういったものを学校教育で利用できるですとか,そういった電子的なデータ,コンテンツを教育に活用できる基盤を整えることが必要ではないか。学生たちがアクセスするときに,スマホで見られるのがエンターテインメント系のものばかりということではなく,もっと教育系のものにきちんとアクセスできて,学校で活用できるような環境を我が国全体として整えていくことが大変重要なのではないかと思います。
 海外の大学では,例えばアメリカの大学ではそれができている,ヨーロッパでもできている,日本ができていないという,これを変える必要があるのではないか。そこをもうちょっと盛り込んでいただいた方がいいのではないかというのが意見でございます。
【永田分科会長・部会長】  ありがとうございます。総論のⅡ,Ⅲの両方にうまく盛り込めるといいですね。
 そのほか,いかがでしょうか。
 吉岡委員,どうぞ。
【吉岡委員】  構成の問題にも少し関わるのかもしれませんが,最初の4-2の8ページ,目標(5)問題発見・解決能力の修得という中に,学生本位の視点に立った教育の実現や,教員・学生の流動性の向上というように書かれていて,目標の中に入っている格好になっていますが,学生本位の視点に立った教育の実現とか流動性の向上というのは非常に根本的な方針であろうと思います。
 それとさらに,19ページの目標(13)社会人が大学等で学べる環境の整備というのも,これも年齢を超えたある種の流動性を生じさせるという意味で非常に重要であろうと思いました。
 一方で,先ほど発言いたしませんでしたが,この方針は先ほどの23区に対する規制とかなり抵触するのではないかと思っているところです。
 それからもう一つ,流動性を実際に高めていくために,やはり家計負担を軽減し,国立と私立の学費の差を,何とか縮めていく。そのことによって,個々の大学の選択可能性も非常に重要なことですので,選択可能性を広げていく。そういう意味で,大学の設置形態による家計負担の差と言っていいと思いますが,差を縮めていくこと,それから地域ごとの移動性も重視していただきたいと考えます。
【永田分科会長・部会長】  そのほか,いかがでしょうか。
 有信委員,どうぞ。
【有信委員】  少し観点が変わるかもしれませんが,先ほどの志賀委員の話とも関連するのですが,何となくここに書かれてあることはみんな一つの方向を向いているような気がして,もう少し多様性というのをどこかに入れられないかと思っています。難しい話ではありますが,一様なモデル的な人間を作り出すというような方向でみんなが努力すると,例えば高等教育に関して言うと,全ての大学がみんな同じ方向を向いて同じ人材を育成するというやり方が本当にいいのかということがあって,その辺でどこかに多様性を入れたいということと,それからもう一つは,ここで言うと,先ほど志賀委員がおっしゃいましたが,何となく教育側の人間と,社会の人間が分断されているというか,本当は人材がもっと教育機関内でも動かなければいけないし,あるいは研究機関内でも動かなければいけないし,あるいはアカデミックサイドと産業界との間でももっとダイナミックに人の動きがあるような社会に当然なっていかないと,日本そのものの将来がないという部分があると思っていますので,それを生み出すような教育の在り方も少し考える必要があるのではないかという気がしています。
 少し視点が変わって申し訳ありませんが,そういう視点での検討も必要だと思っていますので,申し上げました。
【永田分科会長・部会長】  ありがとうございます。
 佐藤委員,どうぞ。
【佐藤委員】  いわゆる社会人の大学等での学びについて,以前にも申し上げましたが,私の世代が18歳のときに初めて大学への進学率が10%を超えました。残る90%は大学に行かなかったということです。
 ところが,常に議論の中で,大学が学び直しあるいは既に取った資格より更に高いところにという考え方がかなり強いのではないかと思います。
 ですから,そういう意味では,大学というものが,全体の中でいうと,18歳から22歳が学士課程であって,それから更に修士,博士と継続して特定の年齢を対象にしたものではなく,もっと開かれた場であるということをこの中できちんと整理していくことも必要ではないかと思っています。
 その上で,どういう高度化ができるかということを議論するのもよいのではないかと感じています。
【永田分科会長・部会長】  ありがとうございます。
 そのほか,いかがでしょう。どちらかと言うと,意見を戦わせるというよりは,積極的に意見を頂いて,次回の振興基本計画部会の議論に反映させていくということです。
 石田委員,どうぞ。
【石田委員】  正に今,私が言おうと思っていたことを佐藤委員からおっしゃっていただいたので,それの補足ですが,例えば欧米等で「University of the Third Age」というような大学の学びも進んでおり,人生100年という中で,新しい,ここで言う近視眼的な学び直しではない,社会人学び直しというものも開かれていくべきだろうと思っています。
 是非とも御検討いただければと思っております。
【永田分科会長・部会長】  小杉委員,どうぞ。
【小杉委員】  今のお二人の意見に大変賛成です。社会人が学ぶのが当然で,高等教育というのは,18歳から22歳よりも,もっと幅広く,必要なときに必要な人たちが学びに来る場所であるという形に発展していってほしいと思います。
 それと若干関係することで,今,高等教育の費用負担の話,家計の話ばかりが出ていますが,在り方としては,本人が社会人であれば,当然働きながら学ぶことができるはずで,その軸というのもひとつ大事なのではないかと思います。
 親の経済力の問題が大きくなるのはやっぱり未成年の段階であって,一定程度の年齢になったときには,大学院も同様ですが,一方で収入を得ながら働くことがごく普通の在り方だと思いますので,それも考えていただきたいと思います。
【永田分科会長・部会長】  そのほか,いかがでしょうか。
 鈴木委員,どうぞ。
【鈴木(典)委員】  資料4-2の8ページ,目標,問題発見・解決能力の修得というところがあって,一番目の丸のところに教員1人当たり学生数などの教育環境の水準の改善を図るということが書かれています。今までの大学教育というのは,先生が教壇に立って,多人数の学生がノートをとってという一方的な講義が典型的にあるわけですが,やはり教員1人当たりの学生数,ST比を非常に下げていって,少人数教育を実現して,その中で教員・学生の対話に基づいた教育をしていかなければならないと思います。
 それが恐らくリベラルアーツ教育の基本的な構成,構造をなしていると思いますので,その辺のところへの言及をしていただければ有り難いと思います。
【永田分科会長・部会長】  教育振興基本計画部会は高等教育の関係者が少なく,多勢に無勢なところがあるので,高等教育の立場からの意見を多く出したいと思い,意見をお聞きしています。
 もちろん今出されたご意見は,当然この中でも,鈴木委員のワーキンググループでも議論されていますが,もっときちんと見える形に整理していきたいと思っています。これ以上ご意見はないようですが,最後の議題が将来構想に関することになっています。その議論のなかで,近未来と長期の未来を考えて議論すれば,同じような論点が出てくる可能性もあると思いますので,この議題についてはここまでとさせていただきます。

(5)地域における質の高い高等教育機会の確保のための方策について,資料5に基づき事務局から説明があり,その後,意見交換が行われた。
【永田分科会長・部会長】  それでは,最後の議題です。
 将来構想部会では,これまで学問分野別に考えたり,産業構造に着目したりしながら,国公私立の設置主体の別ではなく,我が国の高等教育全体として,100%の人が本当に高等教育を受けるべきなのか,あるいは進学者の質を変えて現在の80%を維持すべきか,また,何が我々にとって一番大切なのかという議論をしてまいりました。
 こうした問題意識の下で,前回の将来構想部会では国公私立別の将来構想に関する御意見を代表の方にお聞きするとともに,都道府県別のデータに基づき議論をしました。これを踏まえて,非常に重要なポイントとして,国全体も同様ですが,今度は地域に分けて考えてみてはどうかというのが,本日の内容です。
 地域をどう定義するかは,これから議論の中にあって,都道府県を単位とすることもできますし,そうではなく,いわゆる機能としての地域,あるいは文化の背景を持った地域という形で捉えることもできます。いずれにしても,各地域で質の高い高等教育を受けることができる機会をどのように保っていくか,という問題を議論しようというわけです。先ほど23区の定員抑制の議論のときに,後ほど地域の観点からと申し上げたのは,こういうことですが,本日はこれを議論したいと考えています。
 先ほどの23区の大学に学生が集中する原因は,大学の問題もありますが,産業界の問題も当然含まれています。就職する場所がそこにあるからという理由については,当然ながらこれから地域に産業を興していかなくては解決しない,というもう1つの観点もあるわけです。
 今のところ,多くのシンクタンクの見解によれば,これからは地方の時代であるといわれています。どのような政策を実施するかではなくて,地域に根差さなければ産業が興りにくい,という状況が認められつつあるという観点から考えても,地域がこれから考えるための重要な要素であることは間違いありません。
 そこで本日は,大学分科会と将来構想部会を兼任されている委員の皆様にとってはいつもどおりの議論になりますが,大学分科会のみの委員の皆様にも御参加いただいて,この観点から少し議論させていただきたいと思っております。
 それでは,そのために用意した資料があります。資料5を事務局から説明いただきます。
【堀野高等教育政策室長】  それでは,資料5を御覧ください。前回,各地域別に18歳人口等の推計,どのような規模になるという姿を見ていただきましたが,そうした中でも地域において質の高い高等教育機会を確保するための方策ということで,資料を用意しております。
 1ページめくっていただきまして,これまでの大学間連携について数ページ書いてございます。2ページ目が,単位互換制度,学部の場合は60単位まで可能ということで,多くの大学が活用しています。
 そして,3ページ目は,入学前の既修得単位を大学で認定できる制度です。これも60単位が上限ということで,多くの大学が活用しております。
 次に,4ページ,共同実施制度として,複数の大学で共同教育課程を組んで,それぞれ複数大学連名で学位を出すという制度も設けられております。
 そして,5ページにありますように,文部科学省としても,予算的な措置として,ここにありますような大学連携支援事業あるいは大学間連携共同教育推進事業,三つ目の地(知)の拠点大学による地方創生事業(COC+),私立大学等改革総合支援事業といった様々な事業の中で,大学間の連携等について,手を挙げて大学に実施していただいてきたところでございます。
 6ページにございますように,各大学間の自主的な大学のコンソーシアムも,全国各地に作られておりまして,平成27年3月時点で45団体あるという状況になっております。
 そして,7ページを御覧いただきますと,これまでの文部科学省の,先ほどの事業なども活用し,いろいろな大学が取り組んでいるということの幾つかのパターンがあろうかと思いまして,御紹介をいたしますと,一つ目の7ページの事例は,小規模な大学間で,各大学の強みを生かした科目を相互に提供しているという事例として,京都府立大学,京都工芸繊維大学,京都府立医科大学による教養教育の共同化という取組がございます。
 3大学は小規模であることに加えて,1大学で全ての分野をカバーしておらず,開講できる教養教育の科目数が限られていたといった課題がありましたので,教養教育の共同化科目を各大学が提供して,それぞれの学生が履修し,単位として認めるといいうものでございます。
 連携の結果,最後のところにありますように,学生の科目選択の幅が広がり,意欲が高まる。それから,文系,理工系,医学系といった専門分野や将来の志望の異なる3大学の学生が授業で混在し,多様な視点や価値観を交流する場ができたということでございます。
 次に,8ページ目ですけれども,特定の資格に関する科目を複数大学間で相互提供する。これは教員養成の例ですけれども,兵庫教育大学等々,兵庫県の教職課程を持つ6大学が連携して相互に授業を提供するということで,その結果,高度な実践的指導力を身につけるような教職課程の編成ができる,また,大学院レベルの教員養成教育の質保証ができる,現職教員研修の質の向上も図れるという成果が出ております。
 そして事例3は,各地域の人口減少といったことも踏まえて,地域への定着を目指す大学が多々ありますけれども,そういった地域に関する科目を複数大学間で相互提供しているという福井県の大学間連携の例でございます。4大学が連携して,地域志向科目計32科目を提供して,インターンシップの強化・拡充を行うというものです。こういった連携の結果,地域が求める人材の育成が行われ,地域への定着率の増加も見られるということでございます。
 9ページですが,地方の大学と都心の大学の間での学生の交流あるいは都心大学の地方ブランチの開設等による多様な教育の提供という例です。沖縄国際大学による遠隔地にある大学との単位互換等ということで,沖縄県出身の学生にとっては,一度県外で生活してみたい,また,経済的な理由から県外の大学を断念したが,国内留学ができるならという希望があったということで,ここにありますように,札幌学院大学,名城大学,桜美林大学等々と単位互換協定を締結して,毎年40名程度の学生を派遣しているというものです。
 学生の満足度がある一方で,地元,沖縄県という地域への定着率には特段影響はなく,その結果,都会に出ていってしまうということもなという結果になっております。
 こういった各種の様々な形での連携が進んでいるという紹介でございます。
 10ページ以降,統合に関するデータでございますが,10ページは国立大学のこれまでの統合ということで,平成14年,平成15年あたりに,国立では医科大学と総合大学の統合あるいは単科大学と総合大学,単科大学同士といった統合があります。また,国立大学法人化後の統合として,富山大学,大阪大学の事例がございます。
 次の11ページは,公立大学の統合として,公立大学の統合事例,そして,公立大学の法人化が進んでくる中で,1法人の中に複数大学を設置するといった動きが出ている表でございます。
 その次の12ページでございますけれども,私立大学から公立大学への設置者変更が行われた例として,8例,挙がっておりますが,括弧書きが真ん中にございますとおり,基本的にもともと何の縁もないところではなく,県や自治体が設置経費を補助するという形で,関連のあった大学が公立大学に設置者変更をしているという事例が並んでおります。
 13ページが,具体的な例の一つとして,大阪の例ですが,下のところにありますとおり,もともと大阪府立大学,大阪女子大学,大阪府立看護大学とあったものを,平成17年に大阪府立大学としまして,その後更に平成24年に再編をして,現在に至っているということですが,上の統合の考え方というところにありますとおり,府立の各大学が持つ異なるポテンシャルの相乗効果を引き出す,そして,類似の分野については重複の解消を図るということで,戦略的な高度化・重点化・スリム化を進めたというものです。そして,スリム化によって工面した財源は,教育研究の高度化・新規事業への財源へあてたということでございます。
 教員組織のスリム化によって,おおむね10年間で定数25%を削減しています。また,二つ目の事務の集約と効率化を行った結果,人件費及び管理的経費については,平成22年度において法人化当初比で7%削減できたといったことでございます。
 そして,14ページからが私立大学ですが,ここにございますように,慶應義塾大学と共立薬科大学あるいは東海大学の三つの大学,関西学院大学と聖和大学,上智大学と聖母大学,常葉大学の複数の大学等々,統合の事例がございます。
 また,私立大学の廃止の事例については,平成15年度以降10校,このリストにあるとおりでございます。
 その中で,15ページが常葉学園の事例でございますけれども,これは教育学部を有する常葉学園大学,総合経営学部を有する富士常葉大学,健康プロデュース学部を有する浜松大学,この3校を設置していましたが,富士常葉大学,浜松大学においては定員未充足の状態でした。平成25年に1大学に統合して既存学部を再編,そして二つの新設学部を作ったということで,10学部を有する総合大学になりまして,統合4年目の平成28年には定員も充足し,教育理念の明確化,カリキュラム改革,スケールメリットへの期待感ということから,ブランド力も向上した。入学志願者に関しては,統合前の平成24年には3大学合計4,800人だったものが,平成28年には約1万4,700人になったという成果があったところでございます。
 16ページにつきましては,学校法人の合併数の推移ということで,特に大学法人と高校法人・専門学校法人間の合併が多く見られるということでございます。
 17ページは,解散した学校法人数の推移ということでございます。
 18ページからが,大学の連携・統合に関するこれまでの提言の例ですが,平成24年の大学改革実行プランにおきましては,国立大学につきまして,三つある真ん中にありますような国立大学の一法人複数大学方式や,その右にあります国公私立大学の共同による教養教育実践センターのような教育研究組織の設置といった考え方が出されております。
 そして,19ページですが,国立大学教員養成大学・学部,大学院,附属学校の改革に関する有識者会議が今進められて,取りまとめが近付いておりますが,こういった中でも大学間連携に言及されていて,枠囲みの中にありますとおり,十分な予算,優秀かつ多様な人材,一定の規模と効率性の確保による機能強化のために,今後の教員需要の推移に基づく入学定員の見直し,近隣の国公私立大学と連携した一部教科の教員養成機能の特定大学への集約,総合大学と教員養成単科大学など,大学間での教員養成機能を統合,附属学校の現在の規模や学校数等の検証,こういったことについて,第3期計画期間中に一定の結論をまとめるべきであるといわれています。あわせて,国は財政面を含む支援の検討あるいは各大学の機能強化と効率化を後押しする設置基準の改正などを検討するべきという報告書案がまとめられております。
 そして,20ページですが,私立大学の振興に関する検討会議,こちらも有識者会議ですが,5月に議論のまとめが行われておりまして,その中で,限られた資源の中で強みを生かし,弱みを補いながら,求められる役割を最大限発揮していくということで,大学コンソーシアム等の大学間連携の一層の推進が必要であるとされています。
 また,各私立大学の特色化,強みのある分野への資源集中を促していくために,複数大学が協力した授業や学生の募集,施設整備・調達・事務処理等の共同化等々の連携を行っていく。
 また,特に地方の大学において,都道府県等の地元自治体や産業界等と大学がプラットフォームを形成し,地域の高等教育に関する中長期的な計画の策定や地域政策と連動した産学連携を行う。
 また,例えばということで,各法人の成り立ちや独自性を生かし,一定の独立性を保ちつつ緩やかに連携し,規模のメリットを生かすことのできる経営の幅広い連携・統合の在り方,国公私の設置者の枠を超えた連携・協力の在り方,事業譲渡的な承継方法など,各私立大学の建学の精神の継承に留意しつつ,より多様な連携・統合方策について検討していく必要があるとしております。
 21ページは,大学分科会でも紹介いただいた国立大学協会の将来像の中間まとめです。こういった中にも,限られた資源の中で多様な教育研究の充実・発展のために連携・共同を強化する等々の記述がございます。
 最後のページですが,今後の課題ということで,18歳人口の減少も念頭に置きながら,前回お示しした平成45年の推計を踏まえて,地域によって将来の大学進学者数や入学定員充足率がかなり異なる,県外への流出・県内への流入の割合,国公私の割合,地域によって様々であるということですが,こうした中で,地方の私立大学ほど厳しい経営状況です。
 こういった中で,各地域の中で,2040年頃においても質の高い高等教育機関が存在するという機会を確保していくという考え方に立って,連携・統合等について検討する必要があるのではないか。
 連携に関する課題の例として,一つは,連携の多くが同地域内にとどまっている。
 あるいは,資格に関する科目については,課程認定やコアカリキュラムの関係から,受講者が少なくても設置する必要がある。
 また,全ての科目を自大学で開設することが設置基準上の原則となっている。これは単位互換等をする際も同様で,同じ科目を自大学で開設することが前提となる。
 また,金子委員からもありましたように,教員は一つの大学に限り専任となることが原則となっている。こういったことについてどのように考えるか。
 また,統合に係る現状の課題例として,学校法人の統合については私立学校の規定がありますけれども,国公私を通じた統合の仕組みはない。
 国立大学法人は1大学のみの設置であり,複数大学の設置が認められていない。
 各法人の独立性や独自性が強く,企業等と異なり,自律的な連携・統合が進みにくい。
 特に私立大学は,建学の精神の承継の観点から,法人の自主性を尊重しつつ,どのように統合を促進するか。
 こういったことが課題の例として考えられますが,更にどのような課題を検討していくべきか,この場で御議論いただければと思います。
 説明は以上でございます。
【永田分科会長・部会長】  ありがとうございました。ほとんどは現在まで及び現在も行われている連携や統合の様々な事例を示していて,最後に今後こういうことも考えていかなければいけない,ということをまとめた内容になっています。
 重ねて申し上げますけれども,もちろん都市部の問題もありますが,我が国に暮らしている18歳若しくは高等教育を受けたい方々に,いかにして質の高い高等教育を恒久的に供給していくか,ということは一つの非常に重要な課題なのです。全てを東京に集めればいいということではないというのはおそらくお分かりかと思いますが,そのためにどうしたらいいかという観点です。
 経営上の問題よりも,まず考えていただきたいのは,学問あるいは教育という観点で,どのように地域で教育をきちんと提供できるかということです。その実現のために,経営的な問題や法律的な問題があれば,それは乗り越えていかなければいけないわけですが,まず先に考えるべきは教育そのものの問題であるという観点で,どうぞ,御意見を頂きたいと思います。
 益戸委員,どうぞ。
【益戸委員】  益戸です。よろしくお願いします。
 将来の高等教育議論の為に,今回の資料の中で一番大切だと感じたのは,資料5の9ページ「大学間連携の具体事例」③「地方と都心の大学間での学生交流や都心大学の地方ブランチ開設等により多様な教育を提供」,そして,22ページの今後の課題について「連携に係る現状の課題例」○連携の多くが同地域内に留まっている,という部分です。
 私が外資系企業に勤めていてとても大切だと感じることは,「日本を知らなければ,日本でのビジネスの成功はありえませんし,日本で働き続ける事は出来ない」日本を良く理解したグローバルマネージメントは,やはり良い結果を残しています。今,グローバル化された中で,グローバル人材育成と言われるのは当たり前の事です。
この日本と海外の関係を首都圏と地方に置き換えてみる事が出来ます。地方創生や地方の生き残り策の議論が盛んですが,私はその議論が,地域の大学,地域の産業界,行政など,同じ地域内ばかりで議論している様に思えます。私自身,沖縄に移って5年ですが,何と東京は遠いことかと思いましたし,情報の伝播(でんぱ)が少ないとも思いました。
一方で,東京での審議会や委員会に参加していると,意外と真の地方の実情を知らない方が多いという事です。
海外留学を増やそうという努力同様,首都圏と地方をお互いに知るための人の交流は重要で,より質の高い教育そして学生を集める経営的にも今後より力を入れてやっていかなければいけない事だと思います。
【永田分科会長・部会長】  ありがとうございます。
 日比谷副部会長,どうぞ。
【日比谷副部会長】  ありがとうございます。今の益戸委員の御意見は,私も大変に賛成でございますが,日本だけでなくて,ある程度広い地域の中で学生が学期ごとに動いていくというようなモデルは非常に一般的になっているものと思いますので,海外に留学することももちろんいいことだと思いますが,日本の中で幾つかのところを動いてみるというのは大変に有意義なことだと私は思いますし,一つ前の議題で,いろいろなアクティブラーニングであるとか,その課題解決,発見,問題解決のようなことがございましたが,やはり場所を動くと,それまでと違ったところからものが見えますので,その地域での課題の発見であるとか解決に貢献するということもありますし,自分自身のところを外から見て,また新しい課題を見付けるという意味で,非常に有意義ではないかと思います。
 これも一つ前の議題で少し話題になりましたが,ICTの利活用というのがございましたが,どこへ行こうかというようなことを考える上でも,いろいろなコンテンツが重要であるという話も出たのですが,各大学がどのようなコンテンツを提供しているかというようなことを,もっと非常にアクセスしやすい形で,授業でどのようなことをしているとか,この地域の特色はどんなことがあるのかというのが分かるようなことも必要かと思います。
 どこかでナンバリングの話が出ましたが,それらいろいろなことをする際に,非常に重要なことは,やはりナンバリングの制度をきちんと実践することに尽きると思います。この科目をとっている人は,次,これができますとか,こういう体系で勉強していくという中で,この2か月ぐらいのどこかの文部科学省の会議でナンバリング実施率がどのくらいというのを見ましたけれども,単にやっていますよといって丸を付けるというだけでなくて,どのようにしていて,本当に適切な体系になっているかということをきちんと見ていくことが,日本の大学全体の質保証には欠かせないと思います。
 ありがとうございました。
【永田分科会長・部会長】  ありがとうございます。
 山田委員,どうぞ。
【山田委員】  実は私どもの事例も出していただいておりますけれども,この中で幾つか申し上げたいのですが,私ども府立大学と府立医大と京都工芸繊維大学の教養教育の共同化を行いました。そのときに文部科学省にもソフト面で支援をしていただいて大変助かりましたも,やはり共通の財政的な基盤がないものですから,大変苦労いたしました。
 ここで寄附金を活用して教養教育共同化施設として設置したと書いてありますが,逆に言うと,補助金の出し方が非常に難しかった。したがって,京セラの稲盛さんなどにお願いをしてお金を出していただいて,何とかこれを凌(しの)いだというのが現状なのです。
 そうした面では,やはり国立と公立,ハード面できちんとした制度化をしていかないと,この連携関係というのはなかなか難しい点が出てくるのではないかということです。
 それから,大学の連携・統合の中で,やはり地方公共団体の役割が非常に大きいと申しますか,どうしてもそのあたりがリーダーシップをとらないとできない部分があります。例えば連携の中では留学生の問題がありますが,留学生寮は地域において往々にして迷惑施設としてとられます。私ども京都府は三つ留学生寮を持っておりますが,地元説明会はかなり苦労いたしまして,日本の学生も共に入れる等で何とか乗り切りました。
 小さな大学で留学生の受入れをやっていこうとすると,こうした面でも連携・統合が必要だし,そこに地方公共団体が入っていって,地域との話合いをしていかないと難しい点がある。いきなり下宿に入れますと,やっぱり慣習の違いからもめる例が大変多いということで,留学生を増やしていく面でも,地方の役割は大きいと思います。
 それから,就職のシーンにおきましても,大企業はいいのでしょうが,雇用の大半は本当は中小企業です。その中小企業に対する就労支援というのは,全ての都道府県が持っておりますので,OJTを含めて,地方との連携が大学の質を高める上ではかなり重要だと思います。
 更に言えば,奨学金の返済について,今年から京都府は中小企業と連携して奨学金の返済支援を行っておりますので,こうした点においても,地方において高等教育の充実を行う面でも,地方が果たせる役割は大きいのではないかと思いますので,是非とも大学の連携・統合の中に地方公共団体の役割というものをしっかりと入れていただければ有り難いと思います。
 以上です。
【永田分科会長・部会長】  次,小林委員,どうぞ。
【小林委員】  今まで意見が出てきましたように,複数の地域での学習機会あるいは教育機会があるということは非常に重要だと思っております。
 ただ,その場合に考慮しなければいけないこととして,やはり学生の教育費の負担をどうするかということは非常に大きな問題で,それはただ単にコストが掛かるというだけではなくて,時間コストが非常に掛かるわけで,これは東京で,1975年度以降の抑制計画で郊外にキャンパスができて,学生にかなり移動の時間がかかっているわけです。そのようなことも考えなければいけないわけでありまして,あるいは,単位互換をするときに,最初,授業料をどうするかということが大きな問題になりまして,今は授業料不徴収のルールができて,そのコストの問題はほとんどの場合解決されたわけですが,そういったことも考慮することが必要ではないかと思います。
【永田分科会長・部会長】  千葉委員,どうぞ。
【千葉委員】  ありがとうございます。これまでの今日の議論の中でも,高等教育の中に専門学校という視点が非常に薄いものですから,そういう立場から一言申し上げさせていただきたいと思うのですが,今回の地域における質の高い人材の育成ということについての一つの視点として,地理的状況からというところでお話をさせていただきたいのですが,私ども,登別市で専門学校の運営をしておりまして,その専門学校がある場所は胆振支庁という場所になります。そこの人口が約42万人いるわけですが,その中に大学は2校しかありません。1校は室蘭工業大学,1校は駒大苫小牧ということで,こちらも他の法人に売却という話が出ておりまして,実質1校しかないという状況になりつつあります。
 その室蘭工業大学での地元胆振支庁からの入学者は49人しかいないのです。42万人の人口の中で49人しか地元からの入学者がそこの大学に入れないという状況の中で,本校には150人ぐらい地元の学生が入ってきますが,この例のように全ての地域において大学だけで高等教育進学者を受け入れていくということには無理があって,実際には北海道の私立大学の78%は札幌に集中しておりまして,それ以外の地域では大学に行こうと思ってもなかなか行く大学がないというような状況があります。
 そして,就職のところで見ていきますと,室蘭工業大学では,建築系の学生に限って見ると,道内就職が39%,道外が61%という状況で,逆に,それぞれ地域にある短期大学,専門学校は,その多くが地元へ就職をしているということになっておりまして,今日のお話の中でも,高度人材ということも一つ重要な視点だと思いますが,質の高い労働力を地元へ供給していくということも,高等教育機関の大変大きな役割だと思います。そういう意味では,大学の支援,また,大学の連携,これに加えて,やはり専門学校,短期大学,こういったところの支援を地方型という形に,首都圏型とは違う形で支援をしていただくと,地方の人材育成というところに貢献できるのではないかと思いますので,そのことを申し上げさせていただきます。
【永田分科会長・部会長】  室伏委員,どうぞ。
【室伏委員】  ありがとうございます。22ページ,最後のページの今後の課題についてというところで,一言申し上げたいと思っています。
 連携に係る現状の課題例のところで四つの丸がございますけれども,下の三つの丸について考えてみますと,例えば教員免許などもその中に含まれますが,資格に関する科目について,課程認定,その他の関係から,例えば受講者が二,三人でも設置しなければならないとか,あるいは設置基準上の原則として,全ての科目は自大学で開設しなければいけないとか,かなり厳しい縛りがあるということで,これが様々な大学で資格を出すことについて,大変な課題になっているということは皆様も御承知だと思います。
 特に,国立大学でも年々運営費交付金が減っていく中で,どのような資格を学生たちに出すことができるのかということで,かなり頭を悩ましているようなことがございます。
 その中で,やはり私が思いますのは,国公私立の緩やかな連携というものをもう少し広げていくということが,学生たちにとって優れた教育を提供し,さらには資格が欲しいという学生たちにとっても,そういった緩やかな連携の中でいろいろな大学から高度な科目などを提供できれば,とてもよいことなのではないかなと思っています。
 これは国公私立の大学だけではなくて,例えば企業の方々からもそういった資格に関する科目についても協力を求めることができるのではないかと思いますし,現在,私たちの大学でも,企業や大学,研究機関などとの間でクロスアポイントメント制度を活用することを始めておりますが,そのようなことも資格に関する科目の中で活用できるようになれば,日本全国どこにいても優れた教育を受けることができ,欲しい資格が手に入ることにつながるのではないかと思いますので,できれば現在の設置基準上の決まり,原則を少し変更していただくことも大事なのではないかと思っております。
 以上です。
【永田分科会長・部会長】  ありがとうございます。
 順番は,ご発言されていない方からとさせていただきますので,佐野委員,小杉委員,村田委員,その後続いて安部委員で,その後は2回目の発言の方もいらっしゃいますので,吉見委員,それから志賀委員,佐藤委員で,最後に吉岡委員とさせていただきます。
 それでは,今の順番でお願いします。
【佐野委員】  一番指名でありがとうございます。手短にまいります。
 最後のページの統合に係る現状の課題例の1番にあります国公私立を通じた統合の仕組みに関連しまして,よくここの障害といたしまして,国公私立それぞれの財務諸表の作成基準が違うことが問題だという声を聞きますが,これは決して障害ではないということを申し上げたい。
 もちろんこれは教育の質の向上に関わる問題に直接は影響しないのですけれども,この財務諸表の作成基準が異なることが連携・統合の問題なのだとよく言われます。したがって,特に学校数の多い私立学校の現在の会計基準は問題だという方向に議論が進みがちですが,是非これはそういう考えではなく,統合のとき,合併と言ってもいいのですが,このときには今の基準のままでそれなりの会計ができるということでして,現行のそれぞれ違った目的で作っている会計基準の話に拙速に入らないでいただきたいという希望でございます。
 以上です。
【永田分科会長・部会長】  小杉委員,どうぞ。
【小杉委員】  ありがとうございます。地域を超えた大学間の連携という,これも非常に大事ですが,もう一方で,地域内の大学と自治体あるいは産業界とのプラットフォーム化,これも非常に大事だと思っています。
 今,地方の高校の調査を行っていますが,前の景気回復のときには,かなり高校卒業者が地域間移動してしまいました。地元に残らないということが起こったのですが,今回の回復では余り起こっていないのです。
 そこにはやはり,高校の中の産業界の連携のような話ですが,地域の中小企業人材需要が割と早く伝えられるようになったのです。前の景気回復のときには,大企業の求人は早いですが,地元の中小企業の求人が遅く,それでマッチングしなかったものが,今回はそれが早い段階から中小企業求人が高校にも伝えられるような仕組みができて,それで実は地域間移動が少なくなったという経験があります。
 つまり,地域の中の基本的な需要のようなものがきちんと学校との連携の中で共有化されることが大変大事で,そのためにはやはりプラットフォームという形で常に連絡をとること,それは特に高等教育の場合は単に求人をもらうだけではなく,人材需要を生み出していくための産業界との連携というような形があってで,そこまで含めてプラットフォーム化というのが大事だと思います。
 以上です。
【村田副分科会長】  ありがとうございます。私から1点だけですが,地方の大学の学部のバラエティーが,どうしても大学が少ないわけですから少ない形になります。新しい学部を改組していく,これは非常に大変な労力が必要なわけですから,AIの発達等々を考え2040年を考えるのであれば,そのことを含めて,学位プログラムを柔軟にしていく。このことが実は地方の大学の学びのバラエティーが多いことにつながります。
 そうしないと,地方に残りたくても,そこに学びたい学部,分野がないので,少し遠くのところに行かなければならないということが進んでいる部分があると思いますから,やはり学位プログラムの柔軟化というのは非常に重要であるなと思っております。
 以上です。
【安部委員】  ありがとうございます。大分意見を言っていただいて,共感するところがたくさんありました。一つだけ付け加えたいと思います。特に地方ですね,東京圏から遠く離れた地方で質の高い高等教育の機会を今後も確保していくこと,地方でも18歳人口は減っていきますが,18歳の人たち,あるいは地方の社会人が高等教育に行きたいと思ったときに,必ず行けるようなところを作っていかなければ,彼らの教育の機会を保障していかなければいけないと思います。
 そのためには,今回,教育振興基本計画が国の方針として出ておりますが,地方版の教育振興基本計画の中で高等教育のことについてしっかり論議をしていく必要があります。そのイニシアチブをとるそれぞれの県名を冠した地方の国立大学をはじめ,公立大学,そしてその地方私立大学が連合体として,地方との対話を進めることはとても大事ではないかと思います。
 特に今般成立した専門職大学,専門職短期大学においては,教育課程連絡協議会も形成されます。そういうこともありますので,地域の行政あるいは企業の方と大学が対話をすることが本当に大事だと思います。
 地元進学率も大学進学率も県ごとに非常に差があるわけです。県で,地域でどのように高等教育機関を位置づけ活用するかについては,やはり地方自治体がイニシアチブをとっていただくよう,その働きかけを大学コンソーシアム等の連合組織を通して行っていく必要があるのではないかと思います。
 以上です。
【永田分科会長・部会長】  ありがとうございます。
 次は,吉見委員,どうぞ。
【吉見委員】  短くします。先ほど益戸委員,それから日比谷委員が言われたことに私も全く賛成ですが,それに加えて一つだけ申し上げます。学生の流動性を高めることは当然ですが,同時にシニアの教員の流動性を高める工夫とが必要だと思います。今の教員の流動性というと,任期切れの若手が次の職が見つからなくて非常に不安定というマイナスのイメージの流動性ばかりになってしまっています。
 しかしながら,ある安定したポジションを持ったシニアの教員の流動性をどうしたら高めることができるのかという課題があると思います。落ちついてしまうと,動かなくてよく,動くことはむしろデメリットになるというのが現状ですから,組織の中に先生方が固まってしまっています。
 もっと大学を超えて,あるいは学部を超えて動く仕組みを作るためには,給与の面でも,あるいはいろいろなほかの面でも,先生方のメリットになる仕組みをどのように作るか,そのための予算措置はどうしたらいいかということの検討を,もう一つ流動性を高めるということの中に入れる必要があると思います。
 以上です。
【永田分科会長・部会長】  志賀委員,どうぞ。
【志賀委員】  自治体と,それから産業界,大学のプラットフォーム,何人かの委員の先生方がお話しされましたが,これが非常に重要で,私も一つ例を御紹介したいのですが,産業革新機構が最近投資を決めたベンチャー,AIで対話をする対話エンジンのベンチャーなのですが,それの開発のラボを高知県南国市に作りまして,これは高知県の応援で,しかもそれは全部人工知能を使ったプログラムの開発で,今,30人いるのですが,2000年までに100人に増やして,70人,地元で採用する予定です。そのメンバーは,高知工科大学あるいは高知大学の情報科学の学生を採用していくという,こういう形で新しい産業が地元に生まれていく一つのいい例だろうと思います。
 そういうことに対して地元の高知銀行さんも投資をするという,そういう機運も含めたまちづくりの一つの例かと思います。
【永田分科会長・部会長】  佐藤委員,どうぞ。
【佐藤委員】  これまでの私立大学等の統合の資料の中にそれが表れているわけですが,先ほど来,お話があったように,私学法での学校法人の統合については規定があるのですが,大学の統合についてはまだ複雑です。例えば慶應義塾大学と共立薬科大学が統合されて,慶應義塾大学の中に共立薬科大学にあった薬学部,薬学研究科が吸収されましたが,実は慶應義塾大学に薬学部を設置するという学部増の審査をしないといけない。
 同じように,同一法人の中の複数学校,東海大学にしても,あるいは常葉学園にしても,この三つの大学が一つの大学に統合されるためには,残る大学に全部新設ということで審査をしないといけない。
 これは,非常に負担が重いというのが現状だと思います。設置審査の観点です。
 そういう意味では,例えば認証評価できちんと的確な評価を受けている大学については,同一法人の中で一緒になる,あるいは複数法人が統合するという場合,柔軟に対応した方が良いのではないかと感じています。そうしないと,同一申請の中でこの学部についてはいいが,これは保留など,物すごく手間がかかるので,検討していただけると有り難いと思っています。
【永田分科会長・部会長】  吉岡委員,どうぞ。
【吉岡委員】  最初にむしろ質問した方がよかったのかもしれないのですが,大学間等で連携するときに大事なことは,一緒に何をしようかというところだと思うのです。
 その意味では,「トビタテ!留学JAPAN」の中の地域バージョンで、地域人材コースというのがあって,あれは地域の企業がインターンシップを行い,お金を出し,それから幾つかの大学が連合してやるという試みだったと思います。この中には入ってきていませんが,そのことで何か学ぶところ,成果があったらそれも取り入れたらどうかということを,最初にお伺いすべきだったと思ったということです。
【永田分科会長・部会長】  おそらくまだ御意見があると思いますが,終了時間が迫っているので,本日はここまでにさせていただきます。最後に,私も意見を簡単に述べさせていただきます。地域間の連携に対してはポジティブな御意見が多かったのですが,それは当然ながら個々の地域できちんと教育ができている現状があるからだと思います。
 地域間の連携を通じてある地域を活性化するという点については,また別の視点から考えなければいけないだろうと思います。
 また,連携・統合を前提として制度上こうした問題があるというような議論にまで進んでしまいました。本日はそこまで踏みこまなくてもよいと思っていたのですが,学位プログラムですとか,統合に関わる教育の価値そのものに関して,支障となる手続は見直すべきではないか,というような御意見まで出てきていて,非常に課題が多いと思いました。
 最後,吉岡委員が述べられた点について,私の意見を述べさせていただきます。大学側からの視点と,もう一つ,本日何度も述べたように地域の学生たちの視点があります。したがって,大学にとってはメリットがないかもしれないがそれでも地域では何とかしたい,という意見も同じくらい重要です。しかし,そうは言っても大学が赤字になっても取り組まなければいけない,という問題でもありません。
 ですから,そこは先ほどのある地域と他の地域,それから地域と学生という課題について,学生と大学両方に対して,国公私立の設置形態を問わず高等教育に携わっている我々には責務がありますので,改めて整理して皆さんと議論をしたいと思います。
 それでは,次回は9月になると思いますので,また御意見をお聞かせいただきたいと思います。
 本日はありがとうございました。

―― 了 ――

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-- 登録:平成29年10月 --