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米国「カリフォルニア高等教育マスタープラン」の概要

米国「カリフォルニア高等教育マスタープラン,1960〜1975年」
(A Master Plan for Higher Education in California, 1960-1975)
(1959年12月18日 UC大学理事会及び州教育委員会承認)
(1)  対象期間
 当初,1960年から1975年の15年間を対象として策定された。その後,1972〜1973年,1987年,2002年に見直しがなされているが,大幅な変更はなく現在も有効。なお,2002年の見直しでは計画の視野が初中等教育・生涯教育まで拡大されている。

(2)  高等教育計画策定の目的
 州立高等教育機関の量的拡大とそれに対する批判を受けて,機関の使命・役割を明確に分類し,この分類に沿って,キャンパス配置,大学院教育の提供方法,入学要件の設定,機関間の調整,計画的整備等についての高等教育計画の立案を行う。

(3)  高等教育の具体的な枠組み
1  州立高等教育機関別の使命と役割
a)  カリフォルニア大学(UC):州の中心的研究機関
 学部+大学院(修士,博士),医学,法学等の職業専門職
b)  カリフォルニア州立大学(CSU):実践的分野及び教員養成
 学部+大学院(修士),研究活動は教育活動関連に限定
c)  カリフォルニア・コミュニティ・カレッジ(CCC):職業教育を含めた学部前半の2年間の教育を提供,補習教育および英語教育
2  州立高等教育機関別の入学者決定基準
a)  UC:当該年度高校卒業者のうち,成績上位8分の1(12.5%)以内
b)  CSU:当該年度高校卒業者のうち,成績上位3分の1(33.3%)以内
c)  CCC:入学要件は設けない
3  州の奨学金事業の拡充
 規模拡大に伴う学生負担の増大(授業料の値上げ)と学生の過密状況を緩和するために,奨学金事業の拡充に対する継続的努力
4  管理運営体制
a)  CSU:州教育局から新設の大学理事会に管理運営を移管
b)  CCC:要求意見とりまとめのために大学理事会を新設
5  州高等教育調整審議会の設立
 UC,CSU,CCCのそれぞれの政策を調整する,州高等教育調整審議会の設立


カリフォルニア州の高等教育マスタープランの内容
  エリート型 マス型 ユニバーサル型
機関類型
(segments)
 公立
University of California
(UC)
10校
California State
University and Colleges
(CSU)
21校
California Community
Colleges
(CCC)
108校
使命・役割 州の中心的研究機関 実践的分野及び教員養成が主たる目的 高校卒業生及び成人一般を対象に職業教育,学部前半の教育を提供
学部教育
大学院(博士課程)
学部教育
大学院(修士課程)
4年制大学進学課程
職業技術課程
教養・生涯学習課程
教育・研究 原則として博士号取得課程はUCに。 修士号取得課程までの大学院教育。 職業及び学部前半の2年間の教育。
医学・歯学・獣医学・法学等の職業専門教育もUCで提供。 博士号はUCとの共同プログラムでのみ。
研究活動は教育と両立する限り可能。基本的は教育活動関連。
移民等を対象とする第二言語としての英語教育等も提供。
入学資格 高校成績上位12.5% 高校成績上位33.3% 高校卒,18才以上
無選抜入学
機関類型
(segments)
 私立
Stanford,Caltec,
SUC
約140校 Junior Colleges(JU)
68校(うち営利44校)


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