戻る

資料4−1

 

世界最高水準の大学づくりプログラム
−国公私「トップ30」−

 

1   趣   旨

(1)    「大学(国立大学)の構造改革の方針」(平成13年6月)に基づき、活力に富み、国際競争力のある国公私立大学づくりの一環として、大学に第三者評価による競争的原理を導入し、国公私を通じた世界最高水準の「トップ30」を育成するために、研究高度な人材育成の面でポテンシャルの高い大学に思い切った重点投資
(2)    学問分野ごとに世界最高水準を目指す組織を選定して重点育成することを通じて、結果として大学トータルとしての「トップ30」を育成。
(3)    これらを通じて、
  1 世界に誇れる教育研究組織の確立、
  2 研究者特に若手研究者に世界最高水準の教育研究環境を提供、
  3 国際社会に通用する人材育成機能の強化、
  4 得られた知見を社会にフィードバック

 

2   対象機関等

   国公私立大学の大学院の専攻(博士課程)レベルを原則としつつ、研究所等にも配慮(複数専攻の組み合わせも可)。

 

3   選定の仕組み

(1)    学問分野別に各大学の申請を受け、教育研究活動実績についての客観的データや当該大学の将来構想等を基に評価。
(2)    申請は、大学院研究科に置かれる組織としての専攻等について、各大学(学長)として実施。
(3) 1 学問分野の分け方や優先順位については、大学改革連絡会での審議により検討。
  2 評価のための審査は、有識者・専門家で構成される審査委員会で実施(外部意見も反映)。
(4)    選考の結果は固定化せず、評価に応じて変動しうる仕組み。

 

4   概算要求額
      211億円

 


世界最高水準の大学づくりプログラム」の骨格(案)

 

1   全体計画

学問分野を10分野に分け、第1フェイズとして、2年計画で10分野をカバー。
初年度は5分野を対象とし、各分野10〜30件(平均20件)程度(年間1〜5億円程度の支援)を選定。
対象機関には、5年間継続して経費を配分。(2年目に中間評価を行い、一部入替え。6年目に入替え。)
第1フェイズの実施状況も踏まえながら、第2フェイズでは分野の区分見直しや経費の充実等を検討。

イメージ

 

2   分野構成

人文、社会科学から自然科学までの学問分野を下記の10分野に構成。
分野をまたがるものについても適切な配慮。
申請に当たっては、各大学がどの分野での審査を希望するかを申告。

分      野 細   分   野   (例示)
生命科学 バイオサイエンス、生物学、医用工学・生体工学、農学、薬学   等
医学系 医学、歯学、看護学、保健学   等
数学、物理学 数学、物理学   等
化学、地球科学 化学、地球科学   等
情報・電気・電子 情報科学、電気通信工学   等
機械・材料 機械工学、システム工学、材料科学、金属工学、繊維工学   等
土木・建築、その他工学 土木工学、建築工学、プロセス工学   等
人文科学 文学、史学、哲学、心理学、教育学、演劇、語学、芸術   等
社会科学 法学、政治学、経済学、経営学、社会学、総合政策   等
学際・その他 環境科学、生活科学、エネルギー科学、国際関係   等

※   細分野の例示はさらに検討。

 

3   評価の視点

(1) 教育研究活動実績についての客観的な評価指標として考えられるもの
         
  (例) 研究成果の発表状況及びその水準
    レフェリー付き雑誌等への研究論文発表数
    論文の被引用数
    国際学会でのゲストスピーカー
    大学院学生の学会での発表
    特許取得・申請状況
         
    所属する教員の研究水準
    ノーベル賞、日本学士院賞等各賞の受賞者数
    教員の博士号取得状況
    教員の外国における研究歴
         
    教員選考等の状況
    任期制、公募制の導入状況
    日本学術振興会特別研究員(PD、DC)の受入状況
    外国人研究員の受入状況
         
    競争的資金等の獲得状況
    科学研究費補助金採択状況
    他の競争的研究資金採択状況
         
    産業界との連携
    特許の企業化の状況
    奨学寄付金、受託研究、共同研究受入状況
    教員への産業界からの受入状況
         
    学生に対する教育の状況
    専攻修了者の学術研究上又は社会的活躍状況
    専攻修了者の外国における研究職従事状況
    特別研究学生の受入数
    学位授与状況
    優れた人材を養成するためのカリキュラム及び教育方法の工夫の状況
         
         
    大学全体の運営及び教育活性化の状況
    大学の組織運営の状況(学長のリーダーシップのもと、一体的・機動的体制)
    ファカルティ・ディベロップメントの実施状況
    外部評価の実施状況
    教育研究支援環境(図書館、IT、施設設備等)の整備状況
    学生による授業評価の実施状況
         
(2) 申請大学からの将来構想及びその実現のための計画(本経費の措置により、どのように世界最高水準の成果を目指すのか等)について審査委員により評価。
         
  注) 1. 評価に当たっては、以下も活用。
      1 大学評価・学位授与機構が調査・収集したデータ等や評価手法に関する研究成果。
      2 民間機関等が行う評価結果。
      3 国内外のレフェリーによる評価や専攻修了者の意見等。
         
    2. 組織としての過去の実績のみでなく、将来の発展可能性についても評価できるよう配慮。
         
         
    3. 評価基準及び評価結果は公開。

 

4   経費の使途

   評価に基づいて選定された専攻等に、当該組織の計画に基づき、必要な教育研究費や人件費、設備費などをできるだけ使途を限定せずに重点的に措置(年度当たり1〜5億円程度)。
       
   使途として考えられるものは、例えば次のとおり。
       
  世界のトップレベル大学との共同研究の実施に要する経費
       
  学会、シンポジウム等を企画・開催するための経費
       
  世界トップレベルの研究者の招へいに要する経費
    トップレベルの研究者にふさわしい処遇での招へいに配慮。
       
  大学院博士課程の学生の教育に必要な経費
    トップレベルの教員による指導。
    学生が自発的研究を行うに必要な経費。
       
  TA、RAなど、若手研究者の支援に要する経費
       
  教育研究支援職員の雇用等に要する経費
       
  最先端研究を推進するために必要な設備の購入等に要する経費
    最先端設備の購入。
    大量のデータを処理するための専用コンピュータの賃借。
       
  教育研究スペースの確保に要する経費
    既設建物等の改修費のほか、民間の貸しビルなどのスペースの借り上げ。
       
  海外の拠点設置に必要な経費
       
  その他、教育研究を推進するために必要な経費。
       
       
   選定された専攻には、国立学校特別会計や私学助成など、既存の予算も活用して支援を強化。

図

 

ページの先頭へ