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資料2−1
中央教育審議会大学分科会
制度部会(第10回)平成16年7月13日

認証基準と申請内容との対比表(財団法人大学基準協会)(案)

認証の基準 申請者の申請内容
1.大学評価基準及び評価方法が認証評価を適確に行うに足りるものであること。 (1)大学評価基準が、学校教育法及び大学設置基準等に適合していること。  別添資料のとおり。
 なお、「大学基準」のP9の「情報公開・説明責任について」において、「大学は、関係法規を遵守する」と規定。
(2)大学評価基準において、評価の対象となる大学における特色ある教育研究の進展に資する観点からする評価に係る項目が定められていること。  「大学基準」のP4の「2 大学基準の意義について」において、
大学基準の各項目は、それぞれの大学の特徴や立場を尊重しその改善・向上を促すという観点に立って、各大学の理念・目的を踏まえて、大学のあるべき姿を追求するための留意点を明らかにすることに主眼をおいている。
と規定。
(3)大学評価基準を定め、又は変更するに当たっては、その過程の公正性及び透明性を確保するため、その案の公表その他の必要な措置を講じていること。  認証申請にあたり、評価基準について、ホームページで意見照会を実施。
「基準の設定及び改定に関する規定」第4条において、「
 大学基準は、評議員会の賛成を経て、理事会が決定する。
 学士課程基準、修士・博士課程基準、大学通信教育基準、専門職学位課程基準は、理事会が決定する。
 第1項及び第2項に定める基準の改定にあたっては、適切な方法で広くこれを開示し、意見を聴取する。
と規定。
(4)評価方法に、大学が自ら行う点検及び評価の結果の分析並びに大学の教育研究活動等の状況についての実地調査が含まれていること。  「加盟判定審査と相互評価に関する規定」において「
4条 審査・判定は、別に指定する主要点検・評価項目に基づいて作成された点検・評価報告書、その他の書類の審査、及び実地視察を通して行うものとする。
17条 相互評価は、別に指定する主要点検・評価項目に基づいて作成された点検・評価報告書、その他の書類の評価及び実地視察を通して行うものとする。」
と規定。
(5)法第六十九条の三第二項の認証評価(大学の教育研究等の総合的な状況の評価)にあっては、大学評価基準が、右に掲げる事項について認証評価を行うものとして定められているものとする。 1教育研究上の基本となる組織に関すること。  「大学基準」のP2に、「
[教育研究組織]
 大学は、それぞれの理念・目的を踏まえて、適切な教育研究上の組織を整備しなければならない。」
としているとともに、同P5の「2 教育研究組織について」において、「
大学は、理念・目的を踏まえ、かつ必要十分な教育研究上の組織を設置し、これを適切に管理・運営する必要がある。そのため、適切な学部・研究科等の教育研究組織の設置、教職員数の確保、施設・設備の配備などに十分な措置を講じなければならない。
と規定。
2教員組織に関すること。  「大学基準」のP7において、「
 教員組織について
 大学は、学部・研究科等の教育課程、学生収容定員等に応じた教育研究上必要な規模の教員組織を設けるとともに、組織ごとに十分な教員を配置し、教育と研究の成果を十分に収めることに配慮する必要がある。」
と規定。
 また、「学士課程基準」のP5の「8 教員組織等」において、「
学部等では、その教育目標に応じて最も適切な教員組織を設け、これに必要かつ十分な教員を配置し、教育研究の成果を収めることに絶えず努力を傾注することが重要である。」
と規定し、この下に、
(1) 教員組織
(2) 教員の資格と責務
(3) 教員の任免、昇任等と身分保障
(4) 教員の教育研究活動の評価、についての評価を行う
ことを規定。
 さらに、「修士・博士課程基準」のP6の「8 教員組織等」において、
「研究科等では、その教育目標に応じて最も適切な教員組織を設け、これに必要かつ十分な教員を配置し、教育と研究の成果を収めることに絶えず努力することが重要である。」
と規定し、この下に、
(1) 教員組織
(2) 教員の資格と責務
(3) 教員の任免、昇任等と身分保障
(4) 教員の教育研究活動の評価、についての評価を行う
ことを規定。
3教育課程に関すること。  「大学基準」のP5において、「
 教育内容・方法について
 大学は、その理念・目的を達成するために、適切な教育課程を体系的に編成し、それをもとに適切な方法で教育を行うことが肝要である。」
とした上で、
(1) 教育課程
(2) 教育方法
(3) 学位授与についての評価を行う
ことを規定。
 また、「学士課程基準」のP2の「3 教育内容・方法等」の「(1)教育課程等」において、1教育課程の編成、2授業科目の設定と単位、3単位互換および単位認定、及び、4導入教育、についての評価を行うことを規定。
 さらに、「修士・博士課程基準」のP2「3 教育内容・方法等」の「(1)教育課程等」において、1教育課程の編成、2授業科目の設定と単位、3単位互換、及び、4導入教育、についての評価を行うことを規定。
4施設及び設備に関すること。  「大学基準」のP7の「10 施設・設備について」において、
「大学は、教育研究組織の規模に応じた、必要にして十分な広さの校地・校舎を配備するとともに、適切な施設・設備等を整備し、それらの有効活用を図る必要がある。また、学術研究の進展および社会的要請の変化に適切に対応しうるよう、これらの更新・充実、および使用者の安全にも配慮する必要がある。
 さらに、実験・実習、外国語教育、情報処理教育等の授業の効果を高めるために、視聴覚機材、情報処理学習施設を含む各種施設・設備、機器等を整備するとともに、それらの教育を支援するための人的補助体制を確立することも重要である。」
と規定。
 さらに、「学士課程基準」「修士・博士課程基準」においても、施設・設備に関して規定している。
5事務組織に関すること。  「大学基準」のP7の「9 事務組織について」において、
「大学は、教育研究を円滑かつ効果的に行うために、適切な事務組織を設けなければならない。事務組織は、大学における教育研究の趣旨と目的に深い理解を有する職員によって構成されるとともに、教育研究組織と適切な連携協力関係を保持しつつ、積極的に企画・立案能力を発揮し、大学運営を総合的に行える環境を整備することが求められている。このためには、優秀な人材の確保と合理的な事務組織の構築が不可欠であり、適切な点検・評価と改善に向けての不断の努力が必要である。
 なお、事務職員の募集、任免、昇任に関しても、各大学の実情に即し、公正に処理することが必要である。」
と規定。
 さらに、「学士課程基準」「修士・博士課程基準」においても、事務組織に関して規定している。
6財務に関すること。  「大学基準」のP8の「13 財務について」において、
「大学は、教育研究を適切に遂行するために、明確な将来計画のもと、必要な経費を支弁する財源を確保し、これを公正かつ効率的に配分・運用する必要がある。また、わが国の有為な人材の養成と学術研究の進展に寄与するにとどまらず、世界の人材養成と学術研究を先導することができる教育研究水準を維持していくための基盤整備を図ることが求められている。そのため、大学の安定的な財源の確保には、特段の配慮が必要である。
 大学財政は、授業料収入への過度の依存を避け、授業料以外の財源の確保を図ることが教育研究水準の高度化にとって必要である。そのため、学外からの資金を受け入れるための組織・体制を整備し、その受け入れに積極的に取り組むことが重要である。」
と規定。
 さらに、「学士課程基準」「修士・博士課程基準」においても、財務に関して規定している。
7 16に掲げるもののほか、教育研究活動等に関すること。  「大学基準」において、上記の他、「
4  大学は、理念・目的に応じた、適切な学生の受け入れ方針を定め、公正な受け入れを行わなければならない。
5  大学は、学生が学修に専念できるよう、学生生活と学修環境に配慮しなければならない。
6  大学は、教員が十分な研究活動を行えるよう、研究環境に配慮しなければならない。
7  大学は、広く社会に貢献するために、社会との連携と交流に配慮しなければならない。
11  大学は、図書・電子媒体等の資料を体系的・計画的に整備し、利用者の有効な活用に供しなければならない。
12  大学は、その機能を円滑かつ十分に発揮するために、明文化された規定により適切な管理運営を行わなければならない。
14  大学は、教育研究水準を維持・向上させるために、組織・活動について不断に点検・評価しなければならない。
15  大学は、大学の組織・運営と諸活動の状況、およびそれらの点検・評価結果について情報公開し、社会に対する説明責任を果たさなければならない。」
と規定。
2.認証評価の公正かつ適確な実施を確保するために必要な体制が整備されていること。 (1)大学の教員及びそれ以外の者であって大学の教育研究活動等に関し識見を有するものが認証評価の業務に従事していること。ただし、法第六十九条の三第三項の認証評価(専門職大学院の評価)にあっては、これらの者のほか、当該専門職大学院の課程に係る分野に関し実務の経験を有する者が認証評価の業務に従事していること。  「加盟判定審査と相互評価に関する規程」において、「
6条 判定委員会は、24名の委員を以って構成する。
 前項の委員のうち4名については、外部の有識者のうちから理事会の承認を経て会長が委嘱する。
 第1項の委員のうち16名については、正会員である大学がその大学から推薦する1名ずつの候補者について評議員会において選出し、理事会の承認を経て、会長が委嘱する。残り4名については、理事会が指名したものについて、会長が委嘱する。
19条 相互評価委員会は、24名の委員を以って構成する。
 前項の委員のうち4名については、外部の有識者のうちから理事会の承認を経て会長が委嘱する。
 第1項の委員のうち16名については、正会員である大学がその大学から推薦する1名ずつの候補者について評議員会において選出し、理事会の承認を経て、会長が委嘱する。残り4名については、理事会が指名したものについて、会長が委嘱する。」
と規定。
(2)大学の教員が、その所属する大学を対象とする認証評価の業務に従事しないよう必要な措置を講じていること。  「加盟判定審査と相互評価に関する規程細則」において、「
8条 判定委員会委員、全学審査分科会委員、専門審査分科会委員、及び大学審査分科会委員は、その所属する大学の審査・判定が行われるときは、これに加わることができない
22条 相互評価委員会委員、全学評価分科会委員、専門評価分科会委員、及び大学評価分科会委員は、その所属する大学の評価が行われるときは、これに加わることができない。」
と規定。
(3)認証評価の業務に従事する者に対し、研修の実施その他の必要な措置を講じていること。  「加盟判定審査と相互評価に関する規程」において、「
11条 本協会は、判定委員会の委員、幹事と、全学審査分科会、専門審査分科会、及び大学審査分科会の主査、委員に対し、適切な方法で評価の実務に関わる研修を行うものとする。
24条 本協会は、相互評価委員会の委員、幹事と、全学評価分科会、専門評価分科会、及び大学評価分科会の主査、委員に対し、適切な方法で評価の実務に関わる研修を行うものとする。」
と規定。
(4)法第六十九条の三第二項の認証評価(大学の教育研究等の総合的な状況の評価)の業務及び同条第三項(専門職大学院の評価)の業務を併せて行う場合においては、それぞれの認証評価の業務の実施体制を整備していること。 【今般は、大学の評価に関する認証の申請のみである。】
(5)認証評価の業務に係る経理については、認証評価の業務以外の業務を行う場合にあっては、その業務に係る経理と区分して整理し、法第六十九条の三第二項の認証評価(大学の教育研究等の総合的な状況の評価)の業務及び同条第三項(専門職大学院の評価)の業務を併せて行う場合にあっては、それぞれの認証評価の業務に係る経理を区分して整理していること。  現在、本協会で行われている業務は、大学評価に係る業務と国からの補助金等による業務であり、この二つの業務については、区分経理を行っているところである。この大学評価に係る業務が認証評価に係る業務となる予定であることから、認証評価に係る業務とそれ以外の業務については、区分経理を行うことが確認できている。
3.認証評価の結果の公表及び文部科学大臣への報告の前に認証評価の結果に係る大学からの意見の申立ての機会を付与していること。  「加盟判定審査と相互評価に関する規程」において、「
13条
 判定委員会委員長は、加盟判定審査結果(案)の完成にあたり、その原案について、当該申請大学から意見を聴取する。
26条
 相互評価委員会委員長は、相互評価結果(案)の完成にあたり、その原案について、当該申請大学から意見を聴取する。」
と規定。  さらに、「加盟判定審査と相互評価に関する規程細則」において、「
30条 異議申立を行おうとする大学は、加盟判定審査結果もしくは相互評価結果を受領した日から2週間の間、本協会に対し異議申立を行うことができる。期限後の異議申立は受理しない。」
と規定。
4.認証評価を適確かつ円滑に行うに必要な経理的基礎を有する法人(人格のない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。)であること。
文部大臣より設立許可された財団法人。
昨年度末の資産は約34億円、昨年度の事業規模は約1億5千万円である。また、負債の合計額が資産の合計額を超えていない。さらに、支払不能に陥っている事実もない。
なお、経理的基礎に関し、公益法人の指導監督基準に照らし特段の問題はない。
5.文部科学大臣により認証を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない法人でないこと。  これまで、認証を取り消された事実はない。
6.その他認証評価の公正かつ適確な実施に支障を及ぼすおそれがないこと。 (1)学校教育法施行規則第七十一条の五第一項第一号から第八号までに規定する事項(名称及び事務所の所在地、役員の氏名、評価の対象、大学評価基準及び評価方法、評価の実施体制、評価の結果の公表の方法、評価の周期、評価に係る手数料の額)を公表することとしていること。  「情報開示に関する内規」において、
「第3条 本協会は、以下の事項について、刊行物やインターネット等の媒体を通じ、適切な方法で情報の開示を行うものとする。
(1)  本協会の組織等に関連する事項
(2)  本協会の事業内容等に関連する事項
5  加盟判定審査、相互評価に関連する事項(評価の対象、評価基準及び評価項目、評価の実施体制、評価方法・スケジュール、評価の周期、評価結果の公表方法、評価費用、評価結果、その他)」
と規定。
 なお、名称及び事務所の所在地は、公表されている寄附行為にて規定。
(2)大学から認証評価を行うことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、当該認証評価を行うこととしていること。  「加盟判定審査と相互評価に関する規程細則」において、
「第2条 加盟判定審査の申し込みがあったときは、会長は、直ちに判定委員会の委員長に審査・判定を委嘱するものとする。
16条 相互評価の申し込みがあったときは、会長は、直ちに相互評価委員会の委員長に評価を委嘱するものとする。」
と規定。
(3)大学の教育研究活動等の評価の実績があることその他により認証評価を公正かつ適確に実施することが見込まれること。
昨年度においても大学評価を行うなど、昭和26年以来、大学評価を実施。
高等教育の質保証機関の国際的ネットワークであるINQUAAHEに加盟しているなど、我が国の代表的な質保証機関として国際的に認められている。
現在、国立大学法人41校、公立大学(公立大学法人を含む)23校、私立大学243校、あわせて307校の正会員及び290校の賛助会員がおり、国公私立大学全体の43.3%が正会員として、40.9%が賛助会員として、大学基準協会に加盟している。
1996年以降に現行の評価方式により相互評価を受けた大学は129校、加盟判定審査を受けて正会員となった大学は116校である。
7.評価結果 評価結果の公表は、刊行物への掲載、インターネットの利用その他広く周知を図ることができる方法によって行うものとする。  「加盟判定審査と相互評価に関する規程」第27条第3項において、
「前項の大学評価結果報告書は、刊行物やインターネット等の適切な方法で社会に開示する。」
と規定。


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