資料2 中央教育審議会大学分科会 将来構想部会(第12回)H14.6.7 |
中間報告において積み残された事項への対応の方向性について
1 | 設置認可関係 | |||||||
【「新たな分野の学位」】 | ||||||||
|
||||||||
<関係団体等の意見> | ||||||||
・ | 学位の分野表示は大学の判断であり、また、学問の進歩に迅速に対応するため、機械的に同一学位を授与するか否かで分けるべきではない。(日本私立大学団体連合会) |
|||||||
<対応> | ||||||||
・ | 学位の分野は大くくりでとらえることとし、具体的な整理及び指針の策定については、大学設置・学校法人審議会等の意見を聴きながら、答申以後に検討を詰めることとしてよいか。
|
|||||||
【短大等の取扱い】 | ||||||||
|
||||||||
<関係団体等の意見> | ||||||||
・ | 短期大学の学科については、分野を変更しないものは届出とするが、新たな分野の学科創設に該当するものは認可の対象とするのが適当。(全国公立短期大学協会) | |||||||
・ | 短期大学の設置認可の在り方は大学と基本的には同じ取扱いとし、認可の対象は、短期大学の設置・廃止及び設置者の変更、新たな種類・分野の学科の設置、短期大学全体の収容定員増に係る学則変更に限定すると共に、審査手続きや審査内容を大幅に簡素化すべき。既設の学科の教員組織を基に同種の分野の学科への改組は、原則届出とすべき。(日本私立短期大学協会) |
|||||||
<対応> | ||||||||
・ | 今回の設置認可の弾力化に当たっての基本的考え方は、組織改編の前後において、対象とする学問分野に変更があるか否かを特に重視していこうとするもの(「学位」はその指標)であり、短期大学の学科についても4年制大学の場合と同様の取扱いとすることも可能であると考えられるが、どうか。 すなわち、短期大学の学科の新設・改廃は、その基本組織として国の設置認可の対象とすることを原則とするが、改編前の学科が対象としている学問分野を変更しない範囲内での組織改編の場合は、国の認可は不要とし、届出で足りることとすることについて、どのように考えるか。 |
|||||||
・ | 高等専門学校の学科については、短期大学の取扱いと同様とすることでよいか。 |
|||||||
【設置審査の抑制方針】 | ||||||||
|
||||||||
<関係団体等の意見> | ||||||||
・ | 工業(場)等制限制度の廃止と大学設置における抑制方針の撤廃は、地域間格差の拡大等が生じるおそれもあるので、慎重に検討を。(日本私立大学団体連合会) | |||||||
・ | 工業(場)等制限区域内の抑制方針が撤廃された場合、大都市圏に(私立)大学が集中する可能性が高くなり、公立大学が担う役割が益々増大。(公立大学協会) ・ 地域間格差の拡大を防止するためにも大都市圏への大学集中を排除する方針は堅持すべき。(全国公立短期大学協会) |
|||||||
・ | 抑制方針の撤廃は認めざるを得ないが、大都市部での抑制撤廃にあたっては、地域間格差是正の観点から、短期大学の活性化について別途検討すべき。(日本私立短期大学協会) | |||||||
・ | 医師等の国家資格については規制を継続すべき。(社団法人日本病院薬剤師会) |
|||||||
<対応> | ||||||||
・ | 設置認可は大学の質を保証する観点から実施するものであり、規模等の規制である大学、学部等の設置の抑制方針(いわゆる総量規制)及び大都市圏における設置の抑制方針については、撤廃することでよいか。 | |||||||
・ | なお、抑制方針の撤廃によって生じるおそれのある大都市部における過当競争の激化、地域間格差の拡大等の問題に配慮した方策として、例えば定員管理の厳格化を図ることなどが考えられないか。 具体的な方策については、こうした問題が生じるおそれがあることを踏まえて、別途検討を行う高等教育全体のグランドデザインの中での審議に委ねることとしてよいか。 |
|||||||
・ | 医師、歯科医師、獣医師、教員及び船舶職員については、特に十分な教育体制の確保とともに計画的な人材養成が必要とされた分野のうち、概ね必要な整備を達成したとされた分野として、その後拡充が認められていないものであり、需給バランス等を確認の上、現在においてもその状況に変化が見られない場合は引き続き現行の取扱いを継続することとする方向でよいか。 |
|||||||
【校地面積基準等】 | ||||||||
|
||||||||
<関係団体等の意見> | ||||||||
・ | 地域特性を無視した一律の校地面積等の量的基準はさらに緩和が必要。(公立大学協会) | |||||||
・ | 現行の校地面積基準の水準は、短期大学教育の質的維持のために堅持すべき。(日本私立短期大学協会) |
|||||||
<対応> | ||||||||
・ | 具体的な数量基準の案については、今後事務的に検討作業を進め、設置基準改正の諮問・答申等の中で更に検討を詰めることとしてよいか。 |
|||||||
2 | 第三者評価関係 | |||||||
【機関別・専門分野別評価】 | ||||||||
|
||||||||
<関係団体等の意見> | ||||||||
・ | 第三者評価制度の導入については、大学設置の規制緩和後、大学の質を保証するために必要であることは理解できる。(日本私立大学団体連合会) | |||||||
・ | 機関評価は大事だが、大学の質の保証に係る本当の評価としては、専門分野別の評価が最も重要。(日本私立大学団体連合会) | |||||||
・ | 短期大学においても専門分野別の第三者評価は必要。(短期大学基準協会) |
|||||||
<対応> | ||||||||
・ | 機関別第三者評価については、設置認可を弾力化して事前規制から事後チェックへ移行するとの趣旨にかんがみ、各大学は認証評価機関による評価を受けることとすることでよいか。 | |||||||
・ | 専門分野別第三者評価については、将来的には多様な分野で行われることを期待しつつ、評価を義務付ける対象は限定することとし、当面は、大学院部会における議論も踏まえ、専門職大学院(仮称)について認証評価機関による評価を受けることとすることでよいか。 |
|||||||
【適格認定されなかった場合の対応】 | ||||||||
|
||||||||
<対応> | ||||||||
・ | 法科大学院部会における検討結果を踏まえて検討することとしてはどうか。 |
|||||||
3 | 法令違反状態の大学に対する是正措置関係 | |||||||
【是正措置】 | ||||||||
|
||||||||
<関係団体等の意見> | ||||||||
・ | 法令違反状態の大学に対する是正措置は、法律、政令、省令、違反に限定すべきで、審査内規等については慎重に検討されるべき。(日本私立大学団体連合会) | |||||||
・ | 国が法令違反状態にある組織に対して改善勧告、改善命令などを発動できる仕組みの導入が必要。(公立大学協会) | |||||||
・ | 事前の勧告措置は必要。(全国公立短期大学協会) | |||||||
・ | 事前規制型から事後チェック型に移行する以上、法令違反の状態に陥った大学等に対し、国が厳正に対処することは当然。ある時、突然に強権的な閉鎖命令が下されるのではなく、いくつかの段階を踏まえての措置が必要。また、一部の学部や学科に対する措置も講ずるべき。(日本私立短期大学協会) | |||||||
・ | 自然淘汰ではなく厳しい措置が必要。(総会意見) |
|||||||
<対応> | ||||||||
・ | 国による改善勧告制度を導入するとともに、私立大学に対しても変更命令の発動を可能とし、閉鎖命令に至る事前の措置として位置付けることとする方向でよいか。 この場合、現行のようにいきなり閉鎖命令を発動可能とするのではなく、原則として次のような段階を踏まえることとしてはどうか。 改善勧告 → 変更命令 → 特定組織のみを対象とした 大学の閉鎖命令 ← 認可取消等の措置 なお、私立大学に対して命令等の措置を行う際は、大学設置・学校法人審議会の意見を聴く必要があるのではないか。 |