資料1-6中央教育審議会大学分科会将来構想部会からの意見

<1.教育課程の改善、指導方法の改善等の学修の質保証>
○AIやIoTに関する教育が不足しているにもかかわらず、教育の仕組みが考えられていない。そもそも日本には当該分野を教える教員が不足しているので、eラーニングで受講したものを単位として認定するなど、設置基準の在り方についての検討が必要ではないか。

○シラバスの改善やGPAの使用方法・改善の根幹は、成績がどのように付けられているかということである。現在は性善説によって成立しているところもあるが、シラバスに記載されているレベルが守られているかということをチェックするシステムが必要ではないか。

○大学の研究と教育という考え方は、教員が研究者で研究をしており、学生はそれを受容している、つまり初歩的であっても学生が研究能力を身に付けることが重要であり、教育と研究を分けて考えてしまうと、大学が単なる知識の受け渡しの場になってしまうのではないか。

<3.学位プログラムを中心とした大学制度>
○高等専門学校卒、専門学校卒、短期大学卒を含めた多様な人材が含まれるチームの中で、自由闊達に様々な学部の教員や学生たちが、様々な個性を持ち寄って新しい研究も自由に行えるような大学を作っていっていただきたい。

○学位プログラムについて、学部を中心に検討されているが、大学院は所属する研究室の縛りが強く、所属する研究室以外の教員が組織した学位プログラムに参加するための大きな障壁になっている。その点についても何らかの方策を検討すべきではないか。

○入学した学生にとって、学部を前提としない場合にどのような教育が受けられるかを明確にすべきである。また、卒業した途端に別の組織に変わってしまうことも想定されるため、継続性をどのように考えるかという点も検討すべきではないか。

<7.リカレント教育>
○高等教育機関が提供するリカレント教育と民間企業が提供する研修との差異化をどのように考えるかが重要である。高等教育は、ベースにアカデミズムがあり、かつその体系上にのっとった教育である点が重要であるため、大学全体や学部・学科ごとに体系性を持った上で短期化をすべきである。

○リカレント教育については、個々の大学の問題ではなく、高等教育機関全体でリカレントのシステムを構築していく必要がある。リカレント教育の議論に当たっては、社会人の学び直しを含めて、個々の人々の選択肢や高等教育に関わる機会を増やすということが基本的な視点であり、編入学等、高等教育機関の間での移動については、検討が必要ではないか。

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