資料8 検討に際しての論点(例)

【学長のリーダーシップの確立】

○リーダーシップを発揮できる補佐体制の充実
  ・副学長や学長補佐、学部長、専門的な支援スタッフなど、学長の補佐体制を充実していく上で、どのような課題があるか。限られたリソースの中で、補佐体制の充実を進めていくためには、どのような方策が考えられるか。

○予算に関する学長の権限
  ・学長が、従来の予算配分にとらわれず、大学として重視する分野や着実な研究業績が出されている分野などに、メリハリのある資源配分を進めていく上での課題と、考えられる対応策はどのようなものか。

○教員人事に関する学長の権限
  ・学長が、優れた教員を積極的に登用するなど、メリハリのある人事を行っていくためには、どのような課題があるか。また、そうした課題にどう対応していったらよいか。
  ・高い専門性が求められる教員の人事については、各分野に専門的知見を有する教員組織の意見を、どのように考慮すべきか。

○学長の選考方法
  ・学長としての適格性を十分に考慮するためには、どのような選考方法が適当か。また、選考に際しては、教員組織や評議員会などの意向を、どのように考えるべきか。

【学内組織の運営・連携体制の整備】

○学部長の役割・選考方法
  ・全学的な方針の下で、それぞれの学部の「校務をつかさどる」学部長に求められるのは、どのような役割か。
  ・学部長としての適格性を十分に考慮することができる選考方法はどのようなものか。また、選考に際しては、学部教員組織や評議員会などの意向をどのように考えるべきか。

○教授会の役割
  ・各分野の専門家から構成される教授会は、どのような役割を果たすべきか。
  ・学長の意向と学部教授会の意向が異なる場合において、学長が適切にリーダーシップを発揮していくためには、どのような調整メカニズムが必要か。

○理事会や役員会の機能見直し
  ・学長のリーダーシップの下、各大学教育研究について最大限の成果を発揮できるよう、理事会や役員会の機能を改めて見直していくべきではないか。

○監事による監査機能の見直し
  ・監事が、教育研究に関する状況など、業務監査を含めて、その役割を効果的に発揮していくためには、その機能についてどのように見直していくべきか。

【大学の自律的改革サイクルの確立、各大学のガバナンス改革に対する支援】

○大学による自律的改革の推進
  ・大学が自律的にガバナンス改革を進めていくため、大学団体や教員団体等にどのような役割・機能が期待されるか。(例:米国では、大学教員協会や大学理事協会などの団体が、大学のガバナンスに関する権限、責任の在り方についての基本的な考え方を示している)

○国等による支援
  ・国の予算事業等において、大学の自律的なガバナンス改革を促すために、どのような支援が考えられるか。(例:補助事業の要件として、一部の部局だけでなく、全学的な取組であることの明確化を求めるなど、ガバナンス改革を間接的に支援)

 

 <検討にあたって留意すべき観点(例)>

(大学の多様性・主体性)

  国公私の設置主体ごとの制度的違い、規模や伝統の違い、総合大学と単科大学の違い、評議員会などの役割の違い、理事長と学長との兼務状況など、各大学はそれぞれ置かれている状況の中で、主体的に活動している。ガバナンスを議論する上では、こうした大学の多様性・主体性を十分に踏まえた検討が必要ではないか。

(国際的な大学制度との比較)

  ガバナンスを議論するに際して、大学制度が国際的な共通理解に立脚していることに鑑みて、諸外国の大学制度との比較・均衡の視点に留意すべきではないか。

 

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