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大学院部会 理工農系ワーキンググループ(第3回) 議事録

1.日時

平成21年12月24日(木曜日)15時~17時

2.場所

文部科学省3F1特別会議室

3.出席者

委員

(委員)有信睦弘(座長)
(専門委員)阿草清滋、木野邦器、五神真、小林信一、菅裕明、高橋真木子、堀井秀之、光田好孝の各専門委員

文部科学省

加藤審議官(高等教育局担当)、藤原大学振興課長、今泉大学改革推進室長、神田専門教育課企画官 ほか

4.議事録

○事務局より、配布資料の確認があった。

【有信座長】
 今後、各委員に学問分野毎に分析をしていただく。全大学のデータだけを分析をしても、具体的な大学の取組状況が見えなくなるので、今回は、新たな調査方法にしている。

○事務局より、ワーキンググループにおける今後の検証作業の進め方について、資料2を用いて説明があった。

【有信座長】
 委員が行う分析、ワーキンググループでのヒアリング、文部科学省職員による訪問調査のそれぞれの論理的な位置づけは何か。

【今泉室長】
 書面調査では見えない部分をヒアリングで補う。ヒアリングを行うにしても、その場の質疑応答だけでは全てフォローできず、また大学数も十分ではないので、訪問調査で補うことになる。

【有信座長】
 分析に基づき、不明な点、課題をヒアリングで確認し、それでも不十分なところを訪問調査で確認するということか。ヒアリングの前に、ある程度問題点を抽出しないといけない。

【今泉室長】
 必ずしもヒアリングと訪問調査の対象は一致しない。事務局の訪問調査は、時間が限られているので、先に開始しようと考えている。

【有信座長】
 ということは、お互いに補い合うものであるという理解でよいか。

【木野委員】
 ヒアリングの前に共通項をピックアップし、呼ぶ大学のバックグラウンドも理解しておかないと意味がない。大学側に、どの点を聞きたいのか事前に伝えておく必要がある。

【藤原課長】
 ヒアリングは限られた時間しかない。あらかじめ論点を示した上で呼びたい。書面分析、ヒアリング、訪問調査と3つが併走するのは仕方がない。各委員には、まずは書面調査の分析を優先していただき、事務局で並行して訪問調査を行う。それらを実施した上で、さらに明確にしたい課題についてヒアリングで聞くというのが理想である。

【有信座長】
 各委員の分析結果が重要であり、そこで全て出し尽くされるくらいの気持ちで分析しないと、ヒアリングは意味がない。委員には申し訳ないが、分析をがんばってほしい。

【光田委員】
 訪問調査とヒアリングは観点が同じである。両者にあまり差は無いように思う。ヒアリングを実施せずに、訪問調査だけでやればいいのではないか。

【有信座長】
 訪問調査は文部科学省だけで行うのか。

【今泉室長】
 各分野担当の委員にはお声かけをする予定である。時間的余裕があれば、全て訪問調査できればいいのだが、時間が無い。ただ、ヒアリングには、委員が自分の担当分野以外の大学を見て比較することで、自分の担当する分野を分析しやすくなるというメリットがある。

【小林委員】
 ヒアリングはどの程度行う予定か。

【今泉室長】
 後ほど議論したいと考えているが、事務局としては、今後2回のワーキンググループにおいて実施を考えており、それぞれ5大学程度を呼ぼうと考えている。

【木野委員】
 文部科学省の訪問調査は、独自に進めていくことになると思うが、調査において何を浮き彫りにすべきなのかすでに把握しているのか。委員の問題意識を踏まえた上で、文部科学省は進めていけるのか。

【今泉室長】
 書面調査の結果を今回委員の皆さんに見せるにあたって、我々で調査結果を全部見たところ、書面だけでは分からないところが出てきている。我々は訪問調査で、そのような見えない部分を見ようと考えている。委員の先生方には、専門家の視点で分析してもらおうと考えているが、そこに大きな乖離はないと思う。

【有信座長】
 とにかく調査結果を見てみないと、議論が進まない。

○事務局より、大学院における教育改革の進捗状況に関する調査結果等について、資料3-1~3-10を用いて説明があった。

【有信座長】
 各委員にとっては大変な作業である。しっかりと議論したい。

【阿草委員】
 「委員の評価」という欄について、複数の項目をまとめて書くところとそうでないところがあるが、分析する分野によって、まとめ方は違うのか。

【今泉室長】
 基本的には各分野、同じまとめ方になっている。

【有信座長】
 大学によって回答にバリエーションがある。関係資料が揃っているところ、そうでないところもあり、読み込んでいくのは大変である。

【小林委員】
 「委員の評価」を書く欄について、評価の相場感はどのようなものか。

【今泉室長】
 非常に答えにくいが、この作業の根本として、平成17年に策定した大学院答申を踏まえて、各大学において取組が進んでいるのか、何が進んでいて何が進んでいないのか、また進んでいなければ何が問題なのか、といったことを抽出することを目的としている。

【小林委員】
 主な傾向で定量的に実施している大学の割合を示しているが、これはあまり判断に役立たないような気がする。いい例、悪い例を並べるだけでは駄目か。

【今泉室長】
 どちらの視点からも分析してほしい。我々もこの調査結果から、進んでいるところと進んでいないところがある程度見えてきている。例えば、人材養成目的の明確化のところはある程度進んでいるが、逆に、修士課程の修了要件の変更や、複合的な履修取組の実施といったところはあまり進んでいない。このように、専攻の中での主な傾向をまずは出してほしい。その上で、良い取組事例があれば、モデル案として抽出していただきたい。

【有信座長】
 平成17年の大学院答申には、そこまでの議論の精神が維持されているが、具体的な取組項目が示され、それを大学が受け取った時点で、「文部科学省に言われたからやれ」となっている可能性がある。形式的に取り組んでいるからといって、本来の精神が生かされているとは限らない。委員には、そこまで踏み込んだ議論をお願いしたい。今回の分析・検討をするにあたって、数を多くとって調査結果の平均値を出して、としなかったのは、それが理由である。非常に大変だが、大学院答申を作った際の精神が大学で生かされているか、また、その精神がそもそも正しかったかどうかも含めて分析いただきたい。

【小林委員】
 趣旨は良く分かる。我々が担当するのは一分野だけであり、他の分野との比較ができない中で、後で横並びを見たときに、個別の分野の評価が一人歩きするという懸念がある。

【有信座長】
 その点については、どこかで横並びの議論をしたい。

【今泉室長】
 2月下旬のワーキンググループではその場面をとりたい。

【藤原課長】
 分野を超えた調整はしっかりやる。

【阿草委員】
 自分の担当に、自分が所属する大学が入っているのだが、実際の状況を知っていると、この書面に書いてある内容については深読みしないといけないということがよく分かる。つまり、書かれている文面だけでは評価がとても難しい。感覚的に良い方向で読めば特に問題はないが、深読みすれば、いくらでも悪く読める。ポジティブにとるべきか、課題を抽出すべきか、事務局はどちらが良いとお考えか。

【有信座長】
 言葉面だけで答えているから、根本的に見ないといけないという判断と、努力しているところが多いから、全体的にプロモートしていこうという判断の2種類がある。悪いといって直させるのか、良い大学があるといって悪い大学を直させるのか、どちらにすべきだろうか。このワーキンググループだけでは決められないとは思うが。

【五神委員】
 今回の調査は、平成17年の大学院答申を受けて、各大学で具体的にどう改善が進んだのかを見るものである。我々は専門家なのだから、最終的に文部科学省が評価をするときのために、この書面調査の書きぶりについて、その実態を見抜いてあげるのが良い。良い悪いということを論点にするのではなく、そこが我々の作業の役割だと思う。

【光田委員】
 最終的には、各大学のやってきたことが良かったのか、それとも悪かったのかを見るものであり、専門家として文面からポジティブに捉えられるようであれば、そうとればいい。「学則で明文化」と書かれているのであれば、その学則をしっかり見て我々が判断すればよい。

【有信座長】
 人社系とは異なり、理工農系では比較的大学院答申の精神が生かされている。ただ、伝統的な学問分野とそうでないところでは状況が違う。

【藤原課長】
 今の話に関連して、平成17年の大学院答申については、様々な取組項目が並んでいる。その中で、最も重要なのはやはり体系的な教育課程の編成であり、最近の議論では、取り組んできてはいるものの、まだ十分で無いと言われている。そこで、個別の検証を行い、大学院が具体的にどう変わってきているのか、それともまだ旧来的なままなのか、そこを明らかにしたい。どう見せていくのかというアプローチについては今後考えていきたい。

【小林委員】
 次回のワーキンググループで発表したものは、その後見直すことはできるのか。

【藤原課長】
 一度目は暫定的な評価だと考えている。3月末までに練り上げていくことになる。

【光田委員】
 本質的には分野別に分析してもあまり意味がないと思う。専攻単位ではない研究科単位の問題も起こっている。分野別のものを書き直すというよりは、その後それらをどうまとめていくかの方が重要である。

【今泉室長】
 最終的には、平成17年の大学院答申全体に対して、現在どう進んできているのかという検証を出すことを考えている。全体を検証する上で、まずは学問分野別に状況が異なるところを押さえておきたい。今の作業の段階としては、やはり個々の大学の状況を学問分野別で知ることが重要だと考えている。

【光田委員】
 この学問分野は体たらくだ、という答えが出て行くことをおそれている。10大学程度を見ただけではそこまでは評価できない。分野別の段階ではあまり深く分析できない。

【藤原課長】
 文部科学省と経済産業省で取り組んでいる産学人材育成パートナーシップにおいて、分野別の分析をやっていたが、最後の社会へのアウトプットを考えても、今の段階で分野別に分析しておくことは重要だと考えている。

【阿草委員】
 どの大学でも、中央教育審議会から答申が出れば、まずはアリバイ作りのための取組をやる。アリバイのための形をつくって、その後、形だけではもったいないからということで、実質的な取組に進展することが多い。各大学がその一連の流れのどこにいる状況なのか、ヒアリングをしてみないと分からない。例えば、「なるべく良い方向にあると判断する」といったような基準を示してもらえるとありがたいのだが。

【菅委員】
 建設的な視点で評価を与えればよい。批評をするにも建設的に書くと考えれば、何となく書き方は推測できる。我々の評価がもとになって、ヒアリングの焦点が決まる。できる限りその焦点を浮き彫りにできるように、われわれも評価をしないといけない。ヒアリングと訪問調査のポイントもうまくかみ合わないといけない。そのため、訪問調査を早くやりすぎると、それが無駄に終わるという懸念がある。

【藤原課長】
 訪問調査は、委員からの評価がある程度出てきた段階ではじめるというのが理想だが、2月から始めたのでは間に合わない。お互いに意見交換を行い、委員の問題意識も踏まえながら、訪問調査をできれば良いと考えている。理想的には委員に同行していただくのがベストだが、上手くはいかないであろうと思う。

【高橋委員】
 国立大学と私立大学では、財源や大学運営の基本方針等、前提に大きな差があると思うが、今回の調査結果で何か差は見えないか。

【今泉室長】
 具体的な記述について、あまり国公私の違いで見えてくるものはない。

【小林委員】
 全体的な評価コメントを記載する欄を加えてほしい。例えば、国公私別の違いなどが見えてくるかもしれない。

【木野委員】
 私立大学と国立大学では、政府から投入される予算の金額が大きく異なる。このため、私立大学においては、国立大学よりも教員の数の問題などがより鮮明になっていると思う。教育に対するモチベーションも教員毎にずいぶん違う。出口の問題もある。今回の書面調査では、国立と私立の違いがあまり見えてこない。ヒアリングの際には、国公私別の状況を見られるようにしてほしい。

【堀井委員】
 国公私の差だけでなく、同じ国立大学であったとしても、規模などで特性が異なり、そこも見ないといけない。

【有信座長】
 平成17年に大学院答申を出した際の問題意識はグローバル化、すなわち、国際的に通用する大学院を作らないといけないということで、答申に書いてあるような個別の施策が出てきた。また、教員と大学院生の間で利益の相反があり、コースワークをしっかりやろうということになった。これまでの日本の大学院教育は特殊なものであり、どちらかというと教員が教えたい内容だけを教えてきた状況にあった中で、学生のコンピテンシーを育てないといけないということで、しっかりやろうということになった。

【五神委員】
 平成17年の大学院答申は包括的に書いているので、個別施策毎に見たときには、ある大学がやったときにはマイナスになるものもあり、まだまだ書き方が足りない部分もある。例えば、トップ層を伸ばすことを考えたときに、ある取組については大学にとって過度な作業になり、マイナス面もあるという分析も出てくると思う。ただ、やはり全体を見て、グローバル化、課程制大学院としての組織的なあり方、大学院生の利益という側面から検証したい。

【有信座長】
 微に細に分析してもあまり意味がないので、本質を常に意識してもらいたい。

【菅委員】
 コースワークの体系化や、ファカルティ・ディベロップメントの実施などの目玉となる取組について、最も確認する必要があると思う。質問項目全てを同じレベルで分析するのは大変である。

【有信座長】
 幾つかの項目ごとに取組がまとめられているので、その大項目を常に見ながら分析してほしい。アリバイ作りでやっているうちに実質化しているという例もなくはない。逆に取組が足を引っ張って、効果的になっていない例もある。そこをうまく読みとってほしい。委員には負担をかけて申し訳ないが、よろしくお願いしたい。

【五神委員】
 作業をする上で、分野別の学部データもほしい。

【今泉室長】
 少し時間がかかるが、後ほどお渡ししたい。なお、委員による分析作業は、1月27日(水曜日)までにお願いしたい。

○事務局より、今後のヒアリング調査の実施の是非や方法等について、資料4を用いて説明があった。

【光田委員】
 10大学もヒアリングを行う余裕はあるか。

【今泉室長】
 次回、次々回と3時間ずつ時間を取れば実施できると考えている。

【有信座長】
 時間の都合がつけば3時間でも良い。

【加藤審議官】
 分野毎の分析結果の報告については、例えば、各委員に事前に展開するなどして省略し、うまく時間を短縮したい。

【小林委員】
 分野によって論理の組み立て方が異なる。そういうことを理解しようとすると、1分野1事例では理解できない。委員の先生が、ヒアリングの際に、その事例以外の解説をしないといけない。

【有信座長】
 ヒアリングを止めるか、大学毎にさらに深堀するかどちらが良いか。

【菅委員】
 ヒアリングを行うにしても、全分野で行う必要はない。大学ごとに深堀りできればよい。その際、できるだけ新しい専攻と古くからある専攻を比較できるほうが良い。今後、新たな答申を組み立てる上で重要な情報になる。分野を絞って、各分野2つ以上の専攻を対象として実施すべき。

【光田委員】
 ヒアリングを行う大学数を減らすしかない。このヒアリングを分野毎に行う必要はない。今の書面調査においては、グッドプラクティス事業を採択したことによる効果を検証できないので、そこを検証する観点で呼べばいいと思う。分野は一つでいい。

【木野委員】
 横串の評価ができるようなヒアリングができれば良いと思う。分野にこだわる必要はない。新しいところと古いところを選ぶべき。ヒアリングで何を聞くかを決めることによって、ヒアリングに来てもらう大学が明確になる。書面調査の内容をさらに深堀りするためのヒアリングでは意味がない。

【今泉室長】
 人社系ワーキンググループでは、学問分野別の取り組み状況に相当な差があることから、分野毎にヒアリングをやるべきだという声があった。この分野ではそういう配慮は必要ないか。

【木野委員】
 見た方がいいことは確かだが、時間がない中で、分野の差よりも見るべき点がある。

【有信座長】
 人社系と理工農系では、学問の分け方の考え方が違う。今までのご意見を踏まえると、分野毎の状況を見るよりは、国公私の差、地方と中央の差の方が、違いが見える可能性が高い。いずれにしても、委員の分析・検討結果を待っては如何か。

【堀井委員】
 文部科学省において、3-1~10を作成しているのだから、一度その分析の中から仮説を立てた上で、その仮説を検証するために最も適切な大学を選べば良いのではないか。

【有信座長】
 1大学あたりにある程度の時間をかけるということについてはコンセンサスが取れたと思う。後は、事務局が立てた仮説と委員の意見とを突き合わせて課題を浮き彫りにした上で、ヒアリング対象の大学を選べば良い。

【木野委員】
 事務局が整理した内容を超えないと、このワーキンググループで分析する意味が無くなる。特にどの部分について、専門家の委員がいないと分析できないのか、そこも浮き彫りにしてほしい。検証のスケジュールは延ばせないのか。

【今泉室長】
 3月末までにこのワーキンググループとして一定の検証結果を出すことが必要である。

【木野委員】
 3月末のものは暫定的な検証結果であると理解している。その後も分析を続け、より良い内容にしていけばよい。

【堀井委員】
 1回目のヒアリングについては、各委員の分析や評価を待っている時間はないと思うので、事務局が一旦とりまとめた結果から、ヒアリングの方針を立てれば良い。その次の2回目のヒアリングは、2月3日(水曜日)のワーキンググループの内容を踏まえて、ヒアリングの対象を決めればよい。1回目のヒアリングでは、グッドプラクティス事業をやっているか否かなど、書面調査では差の見えにくいところを調べたり、書面調査では差が出ているけれども、どういう理由で差が出ているのか分からない部分を明らかにしたり、明確なヒアリング目的をもって選んでほしい。

【光田委員】
 ヒアリングで何を話してもらうかが重要。調査した中身を再度聞いても意味がない。

【有信座長】
 1大学30分くらいは必要。1回4大学ずつ、2回で8大学になるが、それでよいか。

【高橋委員】
 1回目と2回目でヒアリングの性格は異なる。1回目はある種スタンダードを作る意味合いもあると思う。対象大学に対して、どの点で苦労したのかというようなことを聞いてほしい。

○  事務局より、今後の日程等について説明があった。

(以上)

お問合せ先

高等教育局大学振興課大学改革推進室

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-- 登録:平成22年05月 --