平成22年12月9日(木曜日)10時~12時
文部科学省3F2特別会議室
金森文部科学審議官,磯田高等教育局長,河村私学部長,義本高等教育企画課長,勝野私学行政課長,伊藤私学部参事官,榎本高等教育政策室長 他
(意見発表)長田紀久子氏(日本私立学校振興・共済事業団理事)
(1)私学事業団のリーダーズセミナーの実施について,河田委員及び長田氏から資料1に基づき説明があり,その後,意見交換が行われた。
【河田委員】 資料1にありますように,第1回の私学リーダーズセミナーを行いました。6月29日に出された「中長期的な大学教育の在り方に関する第四次報告」に書いてあるのですが,私学の経営をきちんとしていかなければならない。特に今,私学は財政的に大変な時期にあります。資料1の(参考)を見ていただいたらわかりますように,日本には4年制大学の学校法人が546あります。短期大学の法人が122,高等専門学校の法人が1,実際に短期大学と4年制大学を一緒に経営しておられる法人もあるので全法人数は669,大学数にしますと,合計969の私立の大学があります。そのうち短大の約6割余り,4年制大学の4割近くが現在,経営が程度の差はあれ悪くなりつつあるという状況です。
したがって,私学事業団としては,金子委員,あるいは黒田委員,文科省私学部,あるいは鈴木副大臣などとご相談の上で,私学の経営をきちんと行うためには,私学の理事長及び学長などトップの方々に財政面での知識,ノウハウを持っていただかないとだめであろうということで,こういうセミナーを実施いたしました。
私学事業団が経営しているガーデンパレスが各地にありますので,そこを利用して,1泊2日のセミナーを行いました。9月22日の札幌を皮切りに11月末の大阪まで,2カ月半をかけてこのセミナーをやりました。応募法人数が223,大体3分の1の学校法人の応募がありました。そして,その中から私学事業団の人数の加減もありますので,1カ所20法人にしようということになり,北海道は少なかったですが,全部で136の法人の参加がありました。
セミナーでは,どういうことをしたのか。初日は「1日で財務の見方を習得し,自法人の財務状況を把握する」ことをテーマに私学の学校会計の勉強です。特に財務3表すなわち資金収支計算書,消費収支計算書,そして貸借対照表が読めないと経営がわかりません。そこで,その財務3表をどう読み経営していくかということを私学事業団の私学経営情報センターが担当し解説いたしました。そして財務の分析をし,さらに各法人の経営を改善していくかについて,いわゆる1対1の話し合いを行いました。つまり,個別に経営の分析,診断,指導,助言を行い,それぞれの法人がどういう現状にあるのか,「このままだとあと3年でしんどくなる」とか「今の段階でも大変だ」とか,個別相談をさせていただきました。各法人のリーダーの方々は,かなりよくおわかりになったと思っております。
翌日は,それぞれの大学が,どういう形で教学面での,いわゆる大学改革がされる必要があろうかを「教学改革などの大学の魅力向上にむけたマインド形成」をテーマにいたしました。午前中に講演の1として,この中教審の論議をもとにしながら,どういうことが今の大学で必要なのか,それぞれどういう努力がなされるべきなのかということを,札幌から始め,金子委員には仙台と広島でお話しいただきました。それから,黒田委員には名古屋で,特に「理事長の心得」を明快にご講演いただきました。また,樫谷委員からは大阪で,有信委員からは福岡でお話しいただきました。さらに午後のセッションでは,大学をどう改革していくべきなのか。今,私立大学,あるいは国立大学でも,4月に入った学生が5月のゴールデンウイークまで学業を続けられるかどうかということすら問題になっている時代ですので,そういった学生をどういう形で初年次教育をして,大学で4年間,勉学を続けることができるかということも含め,川嶋委員から岩倉先生まで,それぞれ1カ所,あるいは2カ所,多い先生では,たとえば関西国際大学の濱名先生には仙台,札幌,大阪と3カ所でお話しいただきました。
評価はいろいろあるかと思いますが,90%以上の法人から,これに出席してよかったし,こういうセミナーを続けていただきたいという意見でした。これからの問題としては,大体4つか5つの問題があるのではないかと今のところ分析しております。
第1は,理事長,学長が幾ら理解されても,大学には教員がおられて,教授会がある。やはり,リーダーが理解された学校財政や経営マインドをいかにそれぞれの大学,それぞれの法人が教職員,特に教員の方,教授会メンバーに理解させるかというご努力はそれぞれの私学で必要であろうと思います。大学全体で危機感を共有していただくことが必要です。
第2は,私ども私学事業団だけではとても無理なので,学校法人の運営調査委員という制度もございますので,そういう制度を積極的に活用して,経営の悪化状況について学校法人にさまざまな形で助言ができる体制が必要であろうと思います。
第3は,専門家集団として,こういう経営や財務状況に対して発言できる先生方,黒田委員はじめ,いろんな先生がおられますので,教学改革,教育改革を論ずることが可能な方々を集めて,人材バンクみたいなものを創設し,各法人,大学の状況をチェックすることが必要なのではないか。さらに,それぞれの法人,それぞれの大学が連携し,産学連携,あるいは大学間の連携をする必要があろう。実際に各地に行ってみますと,競争の激しい,具体的には広島とか,関西でも大阪とか,これらの地ではとても大学間の競争が激しくて,連携なんかできないという声も出ておりました。そこで連携の可能性を探るには,各自治体の協力と支援がぜひとも必要なのではないかと思っています。
それから最後に,金子委員,有信委員,樫谷委員からは,実際に地方に行って,大学の置かれている現状を見て,地方の大学の困難な状況がよくわかったということも,言っていただいております。すなわち,東京ではなかなかわからない地方の大学の困難な状況を,ご理解いただけたのではないでしょうか。そういう意味でかなりの効果があったし,引き続き来年からもこれを続けていく必要があるのではないかと私学事業団としては考えております。特に文科省のほうからも7会場すべてにご参加いただき,さまざまなご支援を賜り,各地方大学の現状,現場を知っていただいたということに対して感謝いたしております。
【長田理事】 私も今回,金子委員,黒田委員,樫谷委員,大学分科会の委員の先生方にご尽力いただきまして,ほんとうに感謝しておりますので,お礼を申し上げさせていただきたいと思います。
私ども過去セミナーをやってきましたが,セミナーは聞いてそれで終わりということもあります。今回はそうならないよう、また、大規模校はそんなに心配ないと思うのですが,中小規模校は,ぎりぎりの人数でやっておられるので、財務を考える人材が不足している場合があります。それで,そういうところはぜひ学長先生,理事長先生にお越しいただいて,本当に学校の財務状況をわかっていただきたい,わかっていただかないとまず改革も始まらないと思っておりましたので,そこで中小規模校を中心に人数を絞らせていただいて,1会場20法人を目安に,1法人1法人個別に学校の状況を対応させていただきました。私学事業団も実は人員縮小になっておりまして,人がおりませんので,1会場10人しか職員を派遣できないという事情もございました。今回は個別に対応させていただいたことが一番お役に立ったのではと思っております。
それと,私ども,経営相談をしている中で感じていることですが,今,私学は人件費削減,経費削減等を図っておられて,本当に疲れていらっしゃるのですが,それでも学生が減ることを止められない状況があります。それは1つには,教育内容そのものを変えないと学生は増えないということがあります。そこでセミナーの2日目は,教育改革を中心に計画させていただいたわけですが,これは大学分科会の方針とも一致したのではと思っております。事業団としては、今後も,できればいろんな形で貢献できればと思っております。
【佐藤弘毅委員】 私の周辺にもリーダーズセミナーに参加した方がたくさんいまして,大変好評でした。従来もいろいろご努力なさっているのですが,今回のことはほんとうに有意義なプログラムが満載で,また個別の相談にも応じていただいたことは大変好評でございました。ぜひ続けてやっていただければと思います。
あわせて,今日は言及されておりませんが,実はこういう中教審からの要請に私学事業団は機敏にこたえていただいたわけですが,そのほかにも各私学団体が主催する各種の研修会も非常に積極的に最近バックアップしてくださって,これもありがたい限りだと思っております。
例えば,3日前に私の関係しております団体で理事長協議会,130法人ほど,160数名理事長や常任理事クラスが集まりまして,分科会にも財団の私学経営情報センターの役職者の方をはじめ7名も出していただいて,小さなグループごとにいろんなご指導をいただいたということで,大変心強く思っています。引き続き,私学のための財団ということでぜひ参画していただきたいと思っています。この場で言うのが適切かどうかわかりませんが,感謝申し上げたいと思います。
【樫谷委員】 私は大阪のほうで,10月30日に,「私学に求められるもの」という難しいテーマで話をさせていただきましたが,別に私が見識を持っているわけではないのですが,私は実は,何回もお話ししたかもわかりませんが,「企業再生」をずっとやっておりまして,その企業再生はどろどろなのです。格好のいい仕事ではなくて,どろどろして,経営者と一緒に悩み苦しみ,一緒に考えるというようなことをずっと20年ぐらいやっています。
そういう経験の中から話したのですが,先ほど河田委員がおっしゃったように,確かに,特に規模の小さな大学を中心に集められたので,皆さん,ほんとうに規模の小さいところだから,なかなかどうしたらいいかわからないというようなことがひしひしと伝わってきました。あるいは教授会との関係が,対立しているとはいいませんが,なかなか教授会で理解されないというのですか,企業でも実はそうなのですが,何とかなっているうちは何とかなるのではないかという,そういうところで実は先送りしてしまって,ますます問題が大きくなって,破綻してしまうというケースが多いのです。むしろ教授会にほんとうのことを突きつけないと,「あなたの給料は来月払えません」「これだけだから払えません」というぐらいに突きつけて,そして変わってもらわないと実はなかなか変われないのです。
これは企業でも同じです。変わるというのは極めて難しいです。だから,我々がやるときには,企業の経営者をつかまえて,それで現状の話をする。実はこれは従業員全員に話せないこともあります。例えば連携の話と言われますが,連携の話は,企業再生の現場では,やるとしたら極秘に進めるのです。極秘に進めないと,話した途端にわーっと広がって,それが評判になって,うまくいけばいいけど,いかなければ破綻するのではないかと思ったりして,なかなか物事が進めない場合があるので,進め方も,もしほんとうに厳しい小さな大学は,私どもは大会社の再生をやっているわけではなくて,むしろ中堅とか中小の企業の再生です。逆に言えば,小さいだけにやりやすいところもある。変わりやすいということですか,トップがほんとうにその気になれば実は変わるのです。多分,大きなところは,トップがその気になっても変わらないというか,変われないのではないかと思うのですが,小さなところほど,トップがほんとうにその気になると実は変われるのです。だから,ほんとうはトップをつかまえて,そういうふうに物事を個別具体的に進めないと再生はなかなかできない。
といいますのは,実は私どもにいろんなことの依頼があるのですが,企業再生を,私なんて20年以上やっていますから,「こういうパターンでこうなるのだな」ということがある程度想像がつくのですが,当然,再生なんて経験は企業の経営者にとってみたら初めてです。もう不安がこんなにある。いっぱいあって,どうなるんだというところがあるので,やはりそれはそういう個別具体的に相談に乗って,数字をはじきながら物事を進めていかないとなかなか進まない,進めたくても進められないのではないかという気がいろいろお話を聞いていてしました。
だから,ここで本当のことを,どこまであの場で言えるかというと,ほとんど言えないと思います。困っているということは言えます。皆さんみんな困っているのだから,別にそれはどうということはないのですが,ほんとうに困っていて,何が困っているということは言えないと思います。だから,ぜひ私学事業団,あるいは河田委員のおっしゃったようなところで,個々に具体的に,「あなたのところは一緒に考えて,こうしましょう」ということを,それこそ常勤でもつけてやっていく必要があります。
実は我々,どういうことをやっているかというと,つまり,中堅企業は,中堅に人がいませんから,我々が常勤で行って,一緒に事業計画を考えるのです。それぐらいやらないとなかなか難しいです。しかし,そのときになかなか,お金の問題が出るので,むしろ私学事業団のほうで支援していただいて,そのような多額は出せないかもしれませんが,大学と私学事業団とまた文科省もそうかもしれませんが,そういう支援をする,ほんとうにどっぷりつかってやらないと私は多分できないと思いますので,そういう仕組みをできればつくっていただければいいかなと思いながらあの会議でお話をさせていただきました。ただ,そこまでなかなか突っ込んで話はしなかったのですが,我々の経験から,ほんとうに困っていらっしゃるところは,ほんとうに困っちゃうというと逆に言えないのです。ほんとうのことは言えないのです。だから,むしろそういうところを個々具体的に,個別的にほんとうにどっぷりつかって一緒に考えてあげるという仕組みをつくっていかないと進まないと思いました。
【黒田委員】 私は名古屋に1カ所,参加させていただきました。ほかの講師と違って,私は少し独特の切り口でお話しさせていただきました。
私立大学というのは,学校法人あっての大学ということの理解が非常に薄いという,学校法人がどういう立場で大学を運営したらいいのかということがお分かりでない。理事の方がみんなただ理事をやっているだけという方が多いわけですが,そういう中で,学校法人と大学との関係,すなわち学校教育法と私立学校法の関係,そういうことをもとにしてお話をさせていただいたのですが,残念ながらお集まりいただいた方の様子を見ますと,ほんとうに改革をしようという気持ちのある人が集まってきていらっしゃるのですが,本当にどうにもならないという,そういうところはおいでにならない。どんな研修でもそうなんですが,もう放っておいたらどうなるかなと思うようなところは,大体出ていらっしゃらないというのが現状です。
そういうところをどう掘り起こしていって,私学事業団が指導できるかということなんだろうと思いますが,これは今,樫谷委員が言われたように,個別指導で内密にやっていかないと進まないことだろうと思います。大っぴらになると改革できませんので,そういう中でやはり理事長がその気になるかならないかということです。それがいかにして下のほうまで浸透するかということが問題になると思います。
ですから,そういう意味で理事長のリーダーシップというは,自分がトップダウンで物事をやるということではなくて,いかに権限委譲していくかという,これがガバナンスの強化につながるわけですが,そういうことがやれるかやれないかという問題だろうと思うので,その辺について話をさせていただきました。
大変,私としてはほかの研修会よりも先生方の活気があったと思いますので,非常によかったと思っています。
【河田委員】 今,黒田委員に言っていただいたとおりで,一番成績の悪い子はなかなか,呼び出しかけても来ない。それと同じで,我々は強制力を持っておらず,法律的な力があるわけではないので,そこは先生が言われたように,来ていただいた方々は,頑張れば「優」になるというところが多かったので非常によかったわけです。今おっしゃったように,ほんとうに一番経営的に大変な学校法人はどういう形でお集めしたらいいのか,非常に難しいところです。やはり文部科学省が法的強制力をもってやっていただくしかないと,考えております。
【樫谷委員】 そういうところは,私学事業団が債権者とか何かになっているのですか。貸し付けか何かをしているのですか。貸し付けはしていないのですか。
【長田理事】 そういう学校もありますが,そうではない学校のほうがむしろ多いです。
【樫谷委員】 債権者の立場で発言していかないといけない部分も出てくるのではないかと私は思います。普通は,企業の場合は,銀行などがかなり厳しいことを言ってくるので,経営者もなかなか逃げ回れない,結果的に逃げ回れなくなって,どこかに駆け込んでくるという形になりますので,債権者としての立場,それは私学事業団がその場合もあるかもわかりませんし,銀行がそういう場合があるかもわかりませんが,銀行は何も言わないのですか。基本的には借り入れはないのですか。
【長田理事】 借り入れがあるところで,ほんとうに危ないところは,銀行から人も入られていると思いますが,私学事業団としては,やはりまず私学のお立場を尊重しています。また、私どもは,いろんな部門から経営相談の部門に人を寄せているのですが,絶対的に人が足りないので,ご希望があっても,そういう学校に人材を派遣することはできないのです。
【樫谷委員】 企業再生の現場というのは,ほんとうにどろどろしています。ほんとうに人に言えないぐらいどろどろしている仕事です。だから,管理をどうするかというのではなくて,理事長をつかまえて物事を進めていかないとなかなか進まない部分があるので,基本的にはまず理事長にほんとうの実態をまず知ってもらう。知ってもらうというか,強制的に知らせる。つまり,実は理事長も見たくないのです。決算書すら嫌なので見たくないのです。つかまえて,その事業計画をシビアにつくって,強制的に見せて,「こうなりますよ。あなた,どうなるんですか。」ということを突きつけていかないと,それでも変われない人が企業でもいますから,学校も同じではないかと思います。人間がやっている以上同じではないかと思うので,ほんとうに現実を突きつけていかないと,何とかなると思っています。つまり,借り入れてでもしのげれば,一時しのぎができれば,それで安心してしまう経営者は10人のうち9人がそうです。それぐらいなもんだと企業再生は思っていただいたほうがいいと思います。
【金子部会長】 今回,136法人がご参加したということですが,非常に改廃の危機にある法人というのは,この中にかなりカバーされたのでしょうか,それとも実はここには参加されていなく,本来はもう少し相談を受けたほうがいいのではないかというところは,かなりの割合で参加していないと考えたほうがよろしいでしょうか。
【長田理事】 実際には,本当に危ないようなところは参加されておりません。その瀬戸際ぐらいのところは数校ございます。あとは,これから更に悪化していくだろうから,ここで励ましてさしあげたい、というところが大部分です。
【河田委員】 私学事業団として,そこまで強制力を法律的に持っていませんから,そこのところは学校法人運営調査委員などの制度がありますので,そういう法律的な,あるいは法的な根拠のある委員会などでやっていただかないと,我々がそこまではとてもできないというのが現状です。
【伊藤私学部参事官】 私もリーダーズセミナーを3カ所出席させていただきまして,いろいろ拝見させていただきました。
今,お話になっている件ですが,河田委員からもお話がございましたように,学校法人運営調査委員のほうとご協力いただきまして,いろいろ経営が悪化しているところについては,継続して委員にもご協力いただきながら指導しているところでして,私ども,その経営指導のなかで,こういうリーダーズセミナーが開催されているということはPRして,ぜひ出席すべきだということを今申し上げているところです。今年度は,若干間に合わなかったり日程が合わなかったということもありまして,必ずしも出席ができなかったということだと思いますが,今後,そういうことも含めて,そういうPRというか,指導をしていけたらと思っております。
それから,私の感想で申しわけありませんが,3カ所出席させていただきましたが,河田委員には全会場すべてご出席いただき,みずから陣頭指揮でやっていただきまして,特にここには記載がございませんが,1日目の昼食会を会場で河田委員みずから各学校の方々とお話しいただくとか,この全日程を通じてご指導いただきまして,大変効果があったのではないかと思っております。
それから,私学事業団の方々,人数が少ないというお話でしたが,この個別相談のためだけに職員を北海道から九州まで派遣していただき,大変な取り組みをしていただいておりますので,私どもとしても経営が悪化している法人はできるだけ受けていただくような指導をしてもらいたいと思っております。
【大森委員】 リーダーズセミナーは,もうこの回で終わりなのでしょうか。ぜひ来年度も,参加法人数が969のうち136ぐらいの非常に少数なわけですから,まだまだ可能性はあると思いますので,ぜひ続けていただきたいと思います。
【河田委員】 セミナーでアンケートをそれぞれ1日目,2日目と出していただいて,かなり細かな感想,評価をいただきました。その中の90数%からは,ぜひこれを続けてほしい,さらに来年も出席したいという意見がございました。我々事業団としては,セミナーでは第1日目の午後2時半から5時まで,10人余りの職員が,半数のものは各地とも日帰りというハードスケジュールで,各法人の経営分析,助言活動を実施いたしました。好評でありましたので,大変ですが,ぜひ来年度もやりたいと思っております。セミナーが終わった後もすぐこの中の,9法人から,実際に我々の職員,あるいは理事なりが来て,教授会のメンバーに,あるいは職員の方に大学の財務状況の解説,改善を指導してほしいとかセミナーをしてほしいという要望も出ておりますので,我々としては,できる限り来年度もご要望に応えていきたいと考えております。
【樫谷委員】 これはほんとうに続けるべきだと私も思います。
ただ,これは漢方薬の治療です。やはりどうしても外科手術をしないといけないところもあると思います。その漢方薬の治療と,それから緊急で外科手術しないといけないところと分けないといけないと思います。
問題は,漢方薬の治療はむしろこれを継続的に続けていっていただくとか相談員を充実していただくとか,そういうことによってぎりぎりのところをセーフにしていく,よりよくしていくということですが,とにかく外科手術をしないと,がんが広がって間に合わないというところをどうするかというところも極めて大事だと思います。
それは多分これをやっても,もともと出席もしないので解決もしないので,そこをどうやって呼び出して,現実を突きつけて,その気になってもらったり,あとは理事長の交代をしてもらったり,物事を進めていくかとか,そういうことを考えていかないと,外科手術をするところは,ここの手法では難しいと思いますけど,それは企業再生の現場を知った者にとってみたら,なかなか外科手術は難しいと思いました。
【長田理事】 外科手術は,学校に3人ぐらい人が入って,大森委員のところでやられていたように再生していくことだと思いますが,私どもも以前はそういう対応もできればという希望もあったのですが,そのためのお金がついておりませんし,手が出せない状況です。
【樫谷委員】 これは何かそういう緊急のところに,特にプロジェクトをつくるわけにいかないですか。それは私学事業団でつくっていただいてもいいし,どこでもいいし。できれば私学事業団で少し予算をつけていただいて,そういうプロジェクトでやっていく必要があります。そんなところは多分,名前までわかっていると思います。そこをまとめてどうするか。それで来ないところはしようがないですね。破綻してもらうしかないですから。破綻したときに,どういう対応をするか,学生をどうするかしかないわけです。それは経営者とか教授の方々は自己責任で対処していただくしかないのですが,そういうプロジェクトをつくって,もうわかっているはずです。名簿をつくってやるしかないと私は思っているのです。それぐらい厳しくやらないと難しいと思います。
【金子部会長】 黒田委員は両方にかかわっておられますが,いかがでしょうか。
【黒田委員】 大変,私学事業団としては難しいことだろうと思います。これをやろうとすると,法令改正が必要になってくると思います。そうしないと手が出せない。私学事業団はなぜか独法の網にかかっていまして,毎年毎年人員削減がされているのです。予算も削られています。そういう中で,この事業を進めるということは,ほんとうにご苦労が多いだろうと思います。ほかの独法と違って,運営費交付金が配付されていません。全く自前でやっておられるわけです。それなのに独法の網だけかかっているという中での作業ですから,それも大変だと思います。
これは文部科学省のほうで,私学事業団の今後のあり方,今言われたようなことも含めてやれるようなシステムをつくるのかどうか,それは検討していただく必要があるんだろうと思います。そうしないと,この私学事業団でこれをやっていましても,本当にこういう一過性のシステムだけで終わってしまう。それがほんとうに末端まで行き渡るようなことができないと思います。本来ならば,専門家がたくさんいらっしゃるのですから,派遣できればいいのですが,派遣すると私学事業団の仕事がとまってしまうという状態に今はなっていますので,その辺は非常に私は難しいと思います。これは全体で考えていく必要があると思います。
今すぐやれることというものは,私学事業団に何らかのチームを立ち上げ,非常勤の委員を無給でやっていただくことです。有償では私学事業団は支え切れないと思いますので,ボランティアでやっていただける人を集めて,そういう指導をやれる体制をとるという,それぐらいをまず皮切りに始める。とりあえずはそういうことが必要ではないかと思っています。
【樫谷委員】 それは文科省のほうで予算はとれないのですか。大事な予算だと思います。ボランティアでできますが,たくさんは無理です。1人か2人はいるかもわからないですが,もっとたくさん要るはずです。やはりきちんとやってもらわないといけないのです。ボランティアの限界もあるわけで,熱心な人がいて,1人か2人とか,それはあると思います。しかし,それはたくさんは無理です。だから,きちんと予算の手当をしないと,何もないのにやれと言われたって,それはできません。そんなことをやっていたら私学事業団がつぶれますという話です。だから,こういう臨時のものは手当をしておかないといけないのではないかと思いますが,そこで手当をして,「こういうことでお願いします」というならわかりますが,その中でやりくりしろと言ったって,それは逃げているのと同じで,無理です。
【河村私学部長】 今まで拝聴いたしました議論,非常に経営が厳しい状態になってきている学校法人といいましても,その段階にいろいろあるという中で,端的に申しまして,このままでいくと,ある年限の先には立ち行かなくなるのではないかという状態に立ち至っていると見られるもの,そうではなくて,もう少し,そこまで,破綻まではいかないが,非常に教育内容,教育条件を落としたままでいかないと存続できないもの,それからいろんな危ない兆候が見え始めたもの,いろいろ段階があるわけです。そのそれぞれに対して,私学事業団が対応できる部分,あるいはなすべき部分と,それからむしろこうなった場合には,文部科学省も今,経営相談や経営指導の機能が私学部参事官室で持っておりますので,そちらがより踏み込んですべき部分ということがあると思います。若干,同じ法人がどちらにも相談に行っていたりします。もちろん役割分担をしております。より踏み込んだ計画の策定,具体的なことは私学事業団でお手伝いをする。指導権限を持って行うことは国で行うということをしておりますが,もう少しある種の分担関係を,分けて行うという手法はとり得るかもしれないと思っております。
ただ,難しいのは,「どの法人はどこに行っているのですか。」ということを公開しろということになりますと,そこでまた経営上のさまざまな風評問題が出てくるということがありますので,かなり慎重を要することとは存じますが,もう少し今までよりも役割分担的なところを双方の間では明確にしていくということと,その法律に基づいてどこまで行うかということについてより突っ込んだ議論が必要な時期に来ているというふうには認識しております。
それから,予算は,今から新しいものということは非常に難しいのと,率直に申しまして,国の財政全般,非常に厳しい,定員事情とも非常に厳しい中で,どこまで効率的にこの仕事をできるかということについて,また引き続き検討し,必要なことをここでまたご審議をお願いしたいと思っております。抽象的なお答えですが,私どもとしては,私学事業団と国でより効率的,効果的な環境をつくっていかないといけないことについて問題意識があるということを当面申し上げておきたいと存じます。
【樫谷委員】 予算といっても,そんなにたくさんかからないと思います。要するに予算の款項目があって,その程度の,多少の流用はできるはずですから,その中でやりくりすればいい話です。そんなに何億もかかる話ではない。それはまとめて全部やる必要はないですから,少なくとも本当に緊急性のあるところから対応していけば,そんなに巨額の予算を手当てする必要はないと思うので,やりくりの中でできるのではないかと思います。
やらないと,結局,それだけ実は再生は手間暇がかかるのです。規模が大きくても小さくても,同じとは言いませんが,かなり手間暇がかかるのです。手間暇をかけないと,また逆にうまくいかないというところがあるので,ぜひそれは,やりくりできる範囲なのかどうなのか,私も制度がわからないし,既に決まっているところを引っぱがしてというわけにもいかないとは思うのですが,できればそれはこれから,もちろんプロジェクトはできれば極秘にすべきです。秘密のプロジェクトをつくらないと,例えばこういうところでやった途端におかしくなりますので,極秘のプロジェクトで,極秘で呼び出してやるというふうにしないといけないし,我々調査するときにも,とにかく会社に入ってやったら,従業員にも気づかれますし,銀行にも気づかれることがあるかもわかりませんので,別室を借りて,別室のところのホテルの中でしばらくは閉じこもって再生計画を練るとか,そこまでやるのです。だから,それぐらい秘密性を保たないといけないところもあるので,やはりやるとしたら極秘のプロジェクトをやるべきだと思います。ただ,極秘のプロジェクトに金が出せるのかどうか,その辺はよくわかりませんけど,我々の再生の現場ではそういうことをやっているということです。
【金子部会長】 この部会では,私学経営の問題とか統廃合,さらに廃止という言葉も使って議論してきたわけでありますが,特にこのリーダーズセミナーを通じてだんだん具体的に問題がわかってきたといいますか,具体的に考えれば経営困難と一言で言ってもかなりいろいろな段階があって,それぞれについてきめの細かい対応をしていく必要があるんだろうということがだんだんわかってきたわけです。しかも,それがただ単に非効率部門の切り捨てとかいうので済む問題ではなくて,やはりある程度,非常に微少でもコストをかけて世話をする。世話をするといいますか,いろいろと協力していくことによって混乱を避けるということもできるのではないかというような見通しがある程度ついてきたと思いますが,これから先,さらにこれは検討を続けていかなければならない問題だと思います。
私学事業団は,大変ご努力いただいてどうもありがとうございました。今日いただいた意見は,大学分科会に大学規模・大学経営部会としてご報告するときに,ぜひ取り入れたいと思います。
(2)大学の量的規模の在り方と大学経営について,文部科学省から資料2-1~2-2の説明があり,その後,審議が行われた。
【佐々木元委員】 2点ほど伺いたいのですが,1つは,これは26ページの専門的人材の養成の件です。
同じく5のところで,「大学の職員一人当たりの学生数」というのが左の下のところに,小さい表で出ておりますが,日本の場合には,大学の職員1人当たりの学生数が非常に多い,ここをどう充実していくか。これが大学の運営をより円滑に進めていくためには重要ではないかと感じているところです。
3(6)にありますような形で,なかなか人員増が難しい段階においては,職員の専門的な能力を高めていく,そのために合同研修等の種々の工夫をしておられるということです。これは場合によったら,専門スタッフのサポートサービスを共有するような,例えば学研・研究都市のような複数の大学が集積している場合では,そういうことも考えられるのではないか,そういう議論があるのかどうかということが第1点。それは可能かどうかということです。
それから,第2点は,先ほど河田委員のほうから大変ご苦労なさっている実態が紹介されまして,改めて難しい状況を認識した次第ですが,29ページにございます学校法人の仕組みというものが平成16年度の私立学校法改正によりまして,そこにあるように決められた。これを拝見していますと,まさに企業が置かれている状況と形としては全く変わっていない,同じ内容です。例えば監査報告書等々が出されるということは,危ない状況になってきたときには,企業の場合ですと監査証明がとれないということになるわけです。この仕組みが適正に運用されているということの担保をされる状況がどうなっているのか,その2点について教えていただければ幸いです。
【金子部会長】 1番目のご質問は,これは大学間で専門職員のサービスの共有みたいなものが可能なのかどうかということですが,私学の方でどなたかこういうご経験があれば,いかがでしょうか。あるいは,私学事業団で見ておられて,こういったサポート人員の大学間の共有というのはどれぐらい今なっているのか,可能性があるのか。いかがでしょうか。
【長田理事】 それは,おそらくこれからの課題だと思っております。コストカットの面から見た連携が最近言われてきているわけですが,私学は基本的に経営が独立しているというところに特色があって,またすばらしい経営もできるということがありますので,そこが国公立とは決定的に違っているだろうと思います。ですので,連携を図られるといっても,やはり親戚関係のような,例えば宗教法人が同じであるとか,かなり密接な,従来から連携がないことには,そういう面は,私学においては難しいであろうと思います。むしろそういうことは国公立でお進めになるべきではないかと私は思っております。
【金子部会長】 もう一方では,外部委託みたいなものはかなり進んでいるというふうには思っておられる。
【長田理事】 業務の外部委託は非常に進んでおります。窓口全体が委託という学校も聞いております。
【金子部会長】 図書館等々はまるきり外部委託みたいなところもそんなに少なくないようです。
【佐々木元委員】 外部委託にするにしても,やっぱりそこを質的な認証といいますか,「ここなら外部委託しても大丈夫だ」ということをだれかが認証して,それでそこを共同で使うということが実行できるのかどうかということだと思いますが,多分,それは専門性のあるところをお使いになっているんだろうと思います。
【山本委員】 外部委託というのはいろんな方法があるように聞いており,1つは学校法人とは隣接する別会社を株式会社でつくって,そちらに多くの職員を配置して,かなり弾力的な運用で大学の事務サービスをしている。そして,またその会社は複数の学校をサポートしているところもあるというふうに聞いております。ただ,国立の場合は,特定の会社と事務サービスをやるということが,いろんな会計処理上,難しいようにも聞いておりまして,ほんとうは国立大学にもそういったものがあると便利ではないかと思いますが,そのあたりのところはどうなのかわかりません。
それから,佐々木元委員の職員と学生の比率の件ですが,職員といってもいろんなタイプの職員がいますし,数字だけではわからないところはありますが,もう一つ,ぜひ考えていただきたいのは,教員数と職員数の比率です。もちろん教員数,職員数,学生数というのはお互いに関連し合っていますから,どれをとっても変わらないかもしれませんが,教員を直接サポートするのは職員であって,その職員の数が日米でこうやって見ても,相当違うように想像されますが,実際,かなり違うんですよね。そういったところも考えていただいたらいいんじゃないかと思います。
【伊藤私学部参事官】 佐々木元委員のご質問に正確にお答えできるのかわかりませんが,平成16年の私学法改正におきまして,監事の業務も明確にいたしまして,強化しているわけですが,その監事等の監査報告書等ですが,これは財務情報の公開ということで,利害関係人から請求があったときにはこれを閲覧に供しなければいけないということで義務づけしているところです。
それから,そのほかの情報公開等も現在,各法人でご努力していただいているところでして,大体ホームページで財務書類については大体の,全体の8割ぐらいのところが今ホームページで公開している。それから,学内掲示板ですとか学内広報誌等を入れますと,9割以上は公表しているという状況になっております。そういった形で情報公開を進めるということでそれぞれの学校の財務状況等々の公開なり,あるいはオープンしておくという形で制度化も一部し,それから努力していただいているということかと思っております。
【金子部会長】 ここでも一回ご報告いただいたのですが,経営情報の公開はガイドラインがつくられているわけですが,それはどのような状況になっているのですか。
【伊藤私学部参事官】 財務経営情報の公開については,私学団体のほうでガイドラインをこの夏にまとめていただき,各加盟法人に対して通知を出しまして,これによって公開して進めるということで通知していただいているところです。
この10月1日現在の状況は,現在,調査中でして,まとまり次第またご報告申し上げたいとは思っておりますが,基本的には,各団体のまとめによりますと,事業報告書の中で全体の収支報告書とか必要なものについては公表に努めるという形になっています。
【佐々木元委員】 もう1点,外部監事の選任ということがございますので,これはとにかく独立性のある外部監事であって,場合によっては監査証明は出せませんというような意見具申ができると考えてよろしいですか。
【伊藤私学部参事官】 それはそのようにご理解いただいてよろしいかと思います。ただ,現実に見ますと,個別の,個々の法人を見ていきますと,外部監事といっても,多少それぞれの法人の出身者だとかという方がなっているようなケースもありますので,そこは私どもとしてもきちっとした監査ができる監事の選任について,個別の指導の中でもお話をさせていただいているところです。
【佐藤弘毅委員】 先ほどお話がありました私立大学における職員なのですが,近年,話題になりました業務委託のほかに,派遣職員重用が顕著です。もちろん目的は,学校法人の職員はゼネラリストとして採用されており,実際にはいろんな部署,部門に配置されたときに,必ずしも専門性が短期間で身につくとは限らないということで,専門の業者,あるいは専門の派遣職員に依存する部分が膨らんでいるということが一つです。
もう一つは,学校法人の経営で最大の経常的経費は人件費です。とりわけ退職金等の後年負担を少しでも軽くするためにも直接雇用でない職員の重用が顕著だと思います。
それで,一つお願い申し上げたいのは,先ほどもデータにありましたが,職員数の比較は単純にはできない時代だということをご認識いただければと思います。あるいは,専任教員1人当たりの学生数というのは,今もさまざまな比較指標として有効ですが,専任職員1人当たりの学生数というのは,今申し上げましたような次第で必ずしも適切に比べられないと思っております。
例えばで申し上げますが,間接部門を中心に,相当程度外部委託や派遣が進んでおり,私どもの学校法人の例でも,常時キャンパスで職員,業務についている頭数の約4割ぐらいが実は直接雇用ではない人たちによって支えられています。もちろん,直接学生の指導に当たるような部署ではなく,すべて間接部門です。経理であったりファシリティー・マネジメントであったり,あるいは広報活動であったり,そういうところに限るわけですが,それほど比率が高くなっておりますので,職員に関する指標の取扱いについてはいろいろご配慮いただいたことはよかったと思います。
【金子部会長】 教職員の雇用形態はかなり国立でも多様化していまして,これは情報公開の際にもある意味では難しい点ですが,ある意味では公開しないとまずいという問題が多々生じるという点でもあると思っています。
【大森委員】 先ほど佐々木委員がおっしゃった担保の部分ですが,監事が先ほどご説明があったように公認会計士でないということがありますと,公認会計士はご存じのように金融庁が非常に締めつけておりまして,罰則もありますから,危ないと思ったら,ほんとうに証明書を出さないということが企業では実際におこっているわけです。
そういった担保が,法人出身者で,多分会計士の資格もない人が監事になってというまだ前近代的な経営をやっていらっしゃることをここは多分許しているのではないかということが感じられますので,ほんとうに担保するということであれば,少なくとも監事は公認会計士の資格を持った人がつかなければならないとか,そういったことは考えられないのかなと思うのですが,いかがでしょうか。
【河村私学部長】 この4(3),29ページは,私立学校法の体型をご説明しておりますが,私学振興助成法のほうに今の公認会計士が入る制度がありまして,これは私学助成を一定額以上交付されている場合には,公認会計士,あるいは監査法人の監査を受けなければいけないということになっておりますので,今,大学,短大,高専,文部科学大臣所轄の学校ですと,9割が現実に私学助成を受けております。まだ学年進行中というところは受けておりませんが,そういう状態ですので,そこには必ずや公認会計士の監査が入る,そこでかなり厳しくチェックされているという実態はあります。
【樫谷委員】 大学でも補助金を受けていない,交付金を受けていないところがあるのですか。
【河村私学部長】 あります。学年進行中の大学,つまりできたばかりのところはすぐには受けられません。完成年度まで受けられませんし,募集停止すると受けられない,その他の理由でもともとご申請をなさらないところもあります。それから,定員と現員,学生数の関係で一定率以下,あるいは一定率以上のところは受けられませんので,逆にそういう実態からもともとご申請をなさらない大学もございます。
【黒田委員】 今の受けたくても受けられない法人というところを説明があったのですが,私学法の精神に基づいて,独立してやっているんだから補助金は受けないという大学が幾つかあるのです。これは伝統的に補助金は要らないと言ってやっているところです。そういうところは公認会計士の監査は要らないということになっています。
学校法人の監事の役割なんですが,法改正以前は,ほんとうに会計監査的な仕事だけが役割だったんですが,法改正されてからは業務監査をするということになりました。業務監査が中心になってきたわけです。ですから,大学の運営そのものがわからないと,監事の方は監査もできないという状態に今はなっています。一番大きな違いというのは,学校法人の監事で監査をやるわけですが,大学運営で学校法人全体に大きな影響を及ぼすような教育改革をやるときには監事が出席して意見を述べることができるということになっていますので,そういう教育改革のところにも監事がタッチできるということになったわけです。ですから,監事の役割というのは非常に強くなったと私は考えています。
【日吉委員】 先般,会計士協会のほうから提言書ということで出させていただいたのですが,現在,私立学校振興助成法で公認会計士監査を実施させていただいているのですが,私立学校法に基づく公認会計士監査を実施させていただくことはいかがかというような内容の提言書をださせていただきました。
この背景としては,学校法人の公共性ということで,補助金等,また税制上の優遇措置といった公共性をかんがみて,社会的説明責任を果たしていただくという中で,情報の信頼性の付与という意味で,公開されている情報について,会計士の監査証明をつけることによって信頼性を付与するということが必要なのではないかという形で提言させていただいております。
ただ,そうすると今,私立学校振興助成法で監査を行っていますので,それが二重になってしまうと,コスト面とかといった面でも負担感が増えると思いますので,それは例えば私立学校法の監査を受けていれば,私立学校振興助成法の監査は省略できるとか,こういった手当てをした上で導入するという提言をさせていただきましたので,ご紹介させていただきました。
【黒田委員】 今の話は,私も読ませていただきました。
これはあと,私立学校法上の規定をつくるときの制度的なものだろうと思うのですが,学校法人というのは幼稚園法人,二,三人でやっている学校法人もあるわけです。私立学校法に規定しますと,そういうところも全部含まれてしまうのです。だから,そこをどういうふうに特例措置を設けていくかということが非常に難しいのです。したがって,今のところ,私学振興助成法のほうで縛りをかけたということになっているのです。ですから,これは相当詳細な検討をしていかないとなかなか,文部科学省の仕事ですが,難しいだろうと思いますが,その辺をクリアできれば,そっちのほうの法律に移行することは可能だろうと思います。
【樫谷委員】 会社法では,資本金の額だとか,あるいは負債の額だとか,そういうもので大会社という定義をして,そこについては監査は強制だということになっています。だから,会社法はすべての株式会社なり会社を規定しているのですが,ただ,監査は資本金の大きさ,あるいは負債の大きさで決まっているということです。そのような決め方もできないことはないと思います。
【金子部会長】 情報公開,それから監査のあり方についてもだんだんと,今までかなりあいまいであった部分がはっきりしてきているということだと思います。
【小川委員】 単純な質問かもしれないのですが,本日の議題の資料1の私学リーダーズセミナーのことが報告されていましたが,国公立大学ではこういう取組みはどのような形でやられているかというのの対比のもとに比較していただけるとわかりやすいと思ったのですが,国公立ではこの種のものはあるのですか。
【義本高等教育企画課長】 概略を申し上げると,基本的には私学事業団のような形で,ある第三者機関がそういうセミナーを国立大学,あるいは私立大学に対象した形でやるというものは,こういう形では限定されていないと思います。
独立行政法人に国立大学財務・経営センターという団体があり,ここでは国立大学向けの経営のいろんなセミナーとか研修会をやっておりますが,今回の事業仕分けでその事業自身も基本的には廃止という形になっておりますので,そこは今後は法人はその点から手を引くということになります。むしろ,国立大学協会あるいは公立大学協会という大学の団体が,主催する活動として,経営者あるいはリーダーに対するセミナーをやっているというケースがあります。
【小川委員】 それから,運営状況が悪い私学にしても国立にしても,そういうところに対して,どういう教育・指導をリーダーにしていくかということはポイントだと思いますが,その辺のものがファクターとして,今まで検索されていたら,そういうものにマッチした講演を選ぶとか,そのようなことをいま一つ提案したいと思います。
私たち自身もいろんな大学の方々とチームを組んで,或いは文科省のチームの一員として職員の方々と一緒に出向いて,そして今話題になったような,「おたくは監事は,学内監事の構成はいかがでございますか」とか「内部監査はどのようにされていますか」とか,あるいは「外部ではどういう方ですか」と「監事は十分に理事会で発言されていますか」とか,そういうことをどんどんお聞きするわけです。それでマーキングしていくわけで,その監事のデータの集積を見ますと,今言ったように理事の選定の仕方,監事の編成構造,機能,そのようなことは経営といいますか,運営を左右する1つの大きなファクターになっています。
それから,情報公開をあまり急激に迫ると大変なことになって,いろんな風評を呼んだりして,ほんとうに頑張っているところをつぶすようなことになるので,厳しいのですが,一般的に言いますと,情報公開を少しずつでも迫っていくと,情報公開するということはあまり,やはりいい情報を公開したいので,内部努力をする。それを,さりげなく促すという形になるので,私は情報公開はどんどん進めていくべきと思います。しかし,あんまりすごい加速,負荷にならないように迫っていくことがポイントだと思います。これは私は私学のみならず,国公立も含めて極めて重要なことだと思います。
【丸本委員】 先ほど,小川委員の質問には文科省からもお答えいただきましたが,大学の経営に関するものについて,国立大学では,経営に関しては外部の委員が入っており,そこで非常に厳しい意見が出てきます。業務に関する監事財政・会計に関する監事は文部科学大臣の任命ですが,外部の人が入っており,日常の業務監査,財務関係についても大変厳しい指摘を常時いただいているというのが現状です。
それから,学長に対するマネジメントは,国大協と文科省は協力して,「トップマネジメントセミナー」を毎年やっております。それから例えば財務,教育その他施設にかかわる複数の担当の副学長,理事がおりますが,それぞれの担当部門別の研修会を全国規模でやっているというのが現状です。
国立大学も今までと違って,外部の意見を非常に尊重しなければいけない状況になっておりますので,法人化後は,透明性の高い経営と運営を迫られるようになっているというのが実情です。
【山本委員】 大学経営については随分議論が深まってきたと思いますが,もう一方の大学規模についての基本的な考え方です。
拝見いたしますと,さまざまな情報を集めて,最終的には各大学の自律的判断でそれぞれの規模に応じた経営をやるという流れのように個人的には受け取っているのですが,規模をかつての高等教育計画の時代のように国が決めるというのはあまり適当ではないと思いますが,ある程度の見通しを立てて,その見通しの規模であれば,どういった施策が必要であるかということは今後,検討していく必要があるのではないかと思います。18歳人口は,今後10年は県ごとには違ってもマクロにはあまり違わないわけですけれども,やがてどんどん減っていくということが予測されておりますから,そうなりますと,例えば仮に進学率が上がったとして,今よりも若干多目の規模を想定するか,あるいは今と同程度の規模を想定するか,あるいは少な目ということもあるかもしれませんが,いずれにしても,仮に今の規模を想定すれば,明らかに18歳で大学に入る学生は減ってくるわけで,その分,社会人,大学院学生,それから留学生で入れていかなければならないわけで,これは大学のかなりの構造変化になります。
ですから,そういったときにどういう政策が必要かということを考えなければなりませんし,何といっても一番衝撃的なのは,OECD諸国の中で我が国は25歳以上の新入学生がわずか2%で,ほかの国に比べて1けた違うということで,これはグローバル化の時代ですから,将来的には一国だけが独立してこれでいいということにはとてもならないのでないかと思うのです。ですから,これはかなり我が国の大学改革にとって大きなキーワードになるのではないかと思いまして,この辺のところも考えていかないといけないと思いました。
【小川委員】 私も全くそんな気持ちで聞いていましたが,少子化で大変ということで,大学あるいは短大,高等教育すべての経営が大変だろうということですが,諸外国に比して進学率が極めて低く,特に25歳以上の学生の割合は大変低いのです。修士,博士などの学位の修得は極めて低い。かつて,高いと思っていたら,今はあっという間に中国,韓国に追い越されていく。こういう現実を受けとめて,我々は大学の進学率を高める,大学院への進学率を高める,それから,25歳以上の社会人の受け入れを進める,そして先進諸外国,中国に比して圧倒的に少ない外国人留学生の受け入れを積極的に図るということで,今まで蓄積した学校教育機能のノウハウをすべて活性化できるのではないかということを希望的に思いました。
【樫谷委員】 今のお話ですが,私は大学はマーケットとして厳しいかと思ったら,今おっしゃったとおり,これから将来あるのではないかと思います。ただ,社会人が入学する場合には要求がかなり厳しいと思います。もちろん18歳から,卒業する高校生から来る人もこれからますます要求が厳しくなると思いますので,しかし問題は,それに対応できる大学でないといけないわけです。要するに,マーケットはあるけど,あるはずだけれども,まだこの前の社会人に関する調査においても,行きたいという方も多いわけです。だから,ただ,マーケットはあるけど,受け皿である大学が,その期待に応えていないということが私は問題だと思います。
したがって,大学が変わらないといけないのだけど,変わらなければ退出するしかしようがない。それから,退出だけではいけないので,そこに対応できる新しい大学はやはりちゃんと認可してもらわないといけない。つまり,ある程度流動性が,つまりどんな企業でもそうですが,マーケットに対応できる企業が残ります。新規企業でも,むしろ新規企業のほうが新しい切り口でやるので,勝っていく可能性だってあるわけです。だから,変われるか変われないか。それからもう一つは,新しい切り口で来るようなところは参入していただく。そのかわりに,だめなところは退出していただく。こういうふうにしていかないと,社会人,つまりかなり要求水準が高い社会人だとか外国人はもっと厳しい,シビアではないかと思います。それに対応できないのではないかと思っています。
【金子部会長】 これは,この部会でも何回か議論になりまして,社会人の参加はこれからの課題であろうけれども,しかしそれは相応に投資も必要であろうし,非常に厳しい経営問題と考えるべきで,やはりそういった経営ができなければ,そういったマーケットも開けないだろうということだと思います。
【大森委員】 ここの10年間のトータルの少子化問題は,少し落ちついたような感がある一方で,地方まで分析されたデータを見ますと,地方でかなり厳しい大学が出るような予感がするデータだと思います。
現実に多分そうなるということは,一方で連携は多分表の大学間の連携のお話だと思いますが,私はむしろ裏の連携。これは文科省,私学事業団の役割ではないかと思いますが,統廃合を進めるときに,いわゆる企業で言うM&A。信用を回復するためには,だれかがスポンサーで,または支援者として入らない限りは,高校の進路指導の教師も学生も,「あそこはだめだ」といううわさが流れた瞬間に,まず進めないのです。「あそこに進学しないほうがいいよ」という話を現実の場でやっていますので,回復するためには多分違うんだと思います。スポンサーがついて,「つぶれないですよ」「資金も入りますよ」ということを示さないといけないというのが多分大学でも必要なことだと思っていますが,そのための機関です。だれかに任せて,だれかに買収してもらうという自然の整理の淘汰の中に任せてもいいと思いますが,ただ,大学はいわゆるやみの資金で使われるような勢力も存在しますので,どこかで何かが,いわゆる間に入って,ある程度見きわめをするとか,ある程度候補者を推薦というか,単に紹介ぐらいしかできないと思いますが,そういった情報の蓄積とか機能とかというところを,文科省か事業団かはわかりませんが,用意しておかないと,まさに自然の中でいろんなことが起こることに任せるということになってしまいますので,それはぜひ研究されておくといいかと思います。それだけお願いしたいと思います。
【金子部会長】 私もリーダーズセミナーに参加させていただいて,やはり連携といいますか,特に地方で比較的マーケットが広がらないところでは非常に厳しくて,連携はそのままではむしろ非常に困難で,何かの形でおっしゃるような仲介といいますか,そういう何かのメカニズムが必要だというのはむしろ非常に強く感じたところですが,私学事業団は何かこの点についてどう考えておられますか。
【長田理事】 私学事業団としても,前からその情報は必要だということで,来る情報は一応おつなぎするようにはしております。今,金子部会長がおっしゃいましたように,ほんとうに悪いところはもう連携どころではないというのが実態です。インフォーマルな形では,私学団体の中での情報のやりとりとか,そういうものも機能しておりますし、私どもも組織として,そういう情報をある程度は蓄積して,ご紹介レベルではしているという状況です。
【丸本委員】 今の議論と少し違うかと思いますが,大学間の教育連携だとか統廃合まではいきませんが,充実,あるいは質の強化という点で,私どもの大学で関係していることがありますので,ご紹介させていただきたいと思います。実は10年ぐらい前から,獣医学教育の充実が国際的に叫ばれております。
今,国立大学では獣医学部は一大学で,他は学部の中の学科ですが,欧米,あるいはアジアの大学においては,獣医関係の組織が日本に比べて大きいわけです。近年,その教育レベルの質の保証が外国から指摘されるようになりましたが,日本の国立大学では,北海道大学の学部を除いて,あとは学科レベルのために,獣医学教育の質を充実するためには,獣医学科間で連携するか合併するしかないわけです。
ところで,大学院については,現在,西日本では鳥取,山口,鹿児島,宮崎という4つの獣医学科が連携して,連合大学院をしているわけですが,学部は相変わらず学科でして,1つの学科の教員数は30名足らずです。国際的な獣医学部を持っているところは,大体教員80人から100人以上規模の獣医学部です。規模の点でも何とかしなきゃいけないという議論がずっとやられてきたのですが,なかなかこれが大学間の事情だとか,いろんなことがありまして,ほとんど進んでいません。現在,北海道では北海道大学や帯広畜産大学などが国公私立大学の枠を超えて教育連携を進めようとしております。
ところで,私ども西日本の4大学で数年前から協議をしてまいりましたが,鹿児島大学と山口大学の獣医学科が連携しようという話をしております。もしうまくいけば,国立大学同士ではありますが,連携した獣医学部がつくれる可能性があります。これは機能別分化と充実の一つにもつながるのですが,両大学とも獣医学部を持っておらず,獣医学科です。鹿児島大学の獣医学科は大動物が中心で,山口大学では小動物と人獣感染症などが得意ですので,両大学の特徴を生かして,新しい教育連携をしようという話を進めています。
そして,九州と山口ですから,距離が大変遠いのですが,新幹線が通ることになり,来年3月から2時間以内で行き来することが可能になります。私ども鳥取に行くのに4時間半かかりますから,こういう周辺の事情や物理的な状況などの課題が解決されたときに,10年来不可能と思えたことが可能になってきました。
国公私立大学の連携には,壁がありますのでなかなか難しいとは思いますが,常時,そういうチャンスをつかまえる努力をしておかないといけないのではないかと思いました。獣医学科についても10年近くずっとこれを議論してきましたが,何とかそういう連携とか機能別分化というものの突破口が少し開けそうな感じがしております。文科省が制度を創設したにもかかわらず,現在,多くの大学が連携して教育の質の向上を図ったという例がありませんが,ここ5年か10年の間に起こるのではないかと思っており,中教審で議論しておく必要があると感じた次第です。
【河田委員】 やはり地方において,大学は大事です。大学がその地方,地域にあり,若くて元気な学生諸君がいることによって,町なり市なりが元気になるわけです。ですから,地方の国立大学は今,丸本委員の山口大学や,それから四国地方などは,国立大学が助けています。コンソーシアムに加盟し共同で何かをやっていこうという意思がある大学はいいのですが,86校の国立大学があって,各大学が必ずしもすべてがすべて協力的ではありません。国公私立大学が一緒になってやろうといっても,「自分たちは国立大学だから!」という感じで協力的でない国立大学が存在するのも確かです。ですから,日本の高等教育を支えている私立大学も大事だと思っていただく気持ちが国立大学にない限り,だめだと思います。
1997年に設置された高知工科大学という私立の大学がありますが,高知県が2009年に県立大学に移行させて,今は公立大学として地域に貢献しています。やはり,それぞれの県の知事さん,あるいは市長さんの大学に寄せる思いも大事だと思います。私立大学だけが幾ら地方で頑張ってもだめな時代が来ている。だから,国公私のほんとうの協力体制が必要だし,それは文科省のほうからも応援していただきたいし,それぞれの県なり,都道府県の知事さんなり市長さんのご努力ご支援も必要だと,今回,北海道から九州までの地域をまわらせていただいて,非常に強く感じました。
【金子部会長】 大分さまざまなご意見をいただきまして,ありがとうございました。特に規模については,マクロでどの程度の見込みかというのは必要ではないかというご意見もございましたが,一般的には必ずしも今の進学率は過大というふうには必ずしも言えない,まだマーケットはあるのではないかということで,ただ,マーケットを生かすためには,大学経営の組織が強化されることは必要だというのが1つの論点だったように思います。
それから,経営については,特に18歳人口の減少に伴うさまざまな問題について,この部会ではいろんな議論をしてきたわけでありますが,リーダーズセミナーなどを行ったご経験などを伺いますと,経営の困難といってもさまざまな段階があって,それぞれに対してきめ細かく対応していくことが必要ではないかというのが現在であるというところが総意ではないかと思います。ただ,そのためには,それぞれきめ細かく対応するためには,さまざまなメカニズムが必要で,ただほっておいてうまくいくというものではないだろう。そういったメカニズムをどうやってつくっていくのか,あるいはこれまでの私学事業団,あるいはほかの機関についての努力もまだ必要である。そういった点をぜひ整備すべきだというご意見が強かったようにも思います。
それから,もう一つ,情報公開,監査についても,最近,さまざまな制度改正も行われているわけですが,これについては,それによってもう少し実態がどのように変わっていくのかということを把握していく,さらに今後,この点での努力も強めていくことが必要だろうというご意見が強かったと思います。
こういった今日のご意見,いただきましたものは,論点を整理して,大学分科会の場にご報告し,大学分科会でさらに論点整理をした上で,次期の中教審に引き継がれると思います。
大変ご協力,ありがとうございました。
最後に文部科学省から,ごあいさつがあるということですので,よろしくお願いいたします。
【金森文部科学審議官】 大学規模・大学経営部会の委員の先生方には,大学の量的規模や,また経営に関しまして大変ご熱心にご審議を賜りまして,まことにありがとうございました。
私も数年前,私学部長をしていたことがございまして,今日のご議論をお伺いいたしまして,当時はこれから大学の全入時代になると言われていました。現在はまだなっていないですが,そういう前提のもとで,大学に万一のことがあったときに,在学生に支障が生じないようにどうしていくのか,あるいは私学の財務情報の公開をいかに進めていくのか,こんなことを議論していたことを思い出したところです。
私学の自主性を尊重しながら,いかに経営の健全性を高めていくか,また経営基盤の強化をどう図っていくか,またそれにどう支援していくか。大学の量的規模の問題とあわせ,まだまだ課題が多いわけですが,今後ともどうぞよろしくご指導賜りますようお願い申し上げまして,お礼のごあいさつとさせていただきます。どうもありがとうございました。
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