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質保証システム部会(第17回) 議事録

1.日時

平成22年9月30日(木曜日)17時~19時

2.場所

文部科学省3階講堂

3.出席者

委員

(部会長)黒田壽二部会長
(委員)安西祐一郎,浦野光人,荻上紘一,金子元久,郷通子の各委員
(臨時委員)有信陸弘,木村孟,佐藤弘毅,佐藤東洋士の各臨時委員
(専門委員)川嶋太津夫,高祖敏明,中西茂,山田礼子の各専門委員

文部科学省

河村私学部長,加藤高等教育局審議官,義本高等教育企画課長,藤原大学振興課長,勝野私学行政課長,澤川専門教育課長,榎本高等教育政策室長,森友大学設置室長,石橋大学振興課長補佐,西川高等教育政策室長補佐 他

4.議事録

(1)質保証システム部会の課題について,文部科学省から資料1-1,資料1-2,資料2,資料3-1及び資料3-2の説明があり,その後,審議が行われた。

【黒田部会長】 大きく分けて4つの課題があると思います。1つ目は,設置基準,設置認可の改善の方策について,2つ目が,学士課程答申を受けて教育の質保証をどのようにしてきたか,あるいは各大学の取組,それに対する省令などはどうなっているか,今後どういう方策をとったらいいかという課題,3つ目が,個別大学の取組にとどまらずに,大学間の連携とか,大学団体による取組,こういったものに対する支援をどういうふうにしたらいいかという問題,最後,4つ目が,認証評価の改善の方策について今後どうあるべきかということ,そういう課題があろうかと思います。

【川嶋委員】 3点ほど,質問ないしは提案ということでお話しさせていただきたいと思います。
 認証評価というのは,これまで議論があったように,公的な質保証システムの非常に重要な位置づけということになっているわけですが,認証評価のクオリティーとか水準そのものをさらに国としてどう保証していくか,一種の認証評価のメタ評価というようなこともこれから重要になってくるのではないかと思います。
 そこで,1つ目はそれに関しての質問ですが,今度,大学基準協会のほうで評価基準を改定されるということですが,法令上は,改定の場合は届出で済むということになっておりますが,認証評価団体の認証評価活動のクオリティーをきちんと社会や世界に対して日本が知らしめるためには,例えば,アメリカですと,連邦政府と民間が10年ごとに認証評価機関の認証の見直しをやっているわけですが,認証評価の,正統性というか,信頼性について,届出だけでは不十分ではないでしょうか。何らかの形で国としてきちんと認証評価機関の認証活動についてのレビューを定期的に行って,それをきちんと社会や世界に対して公表すべきではないかということが1点です。
 それに関連して,もう既にそういう活動は行われているのかもしれませんが,認証評価機関同士の連携をぜひ強め,それに対する国の支援をすべきではないかということです。
 それから,2点目は,学士課程答申で,「学士力」という形で学習成果というのを提案したところでありますが,この学習成果,ラーニングアウトカムにつきまして,ラーニングアウトカム自体をどう定義するかということもですが,どう評価,アセスメントしていくかということは,これは世界中で大きな課題になっています。
 それで,アメリカですと,全国的な拠点が,イリノイ大学とインディアナ大学の合同でつくられておりますし,最近は高等教育における学習のアセスメントについての学会もアメリカではつくられていると聞いております。ところが,日本は,個別の大学,あるいは研究者が科研費をとって学習成果のアセスメントについての研究・開発を行っておりますが,学習成果,あるいはそのアセスメントということの今後の重要性ということを考えると,日本でも高等教育における学習のアセスメントについての拠点を何らかの形でつくっていく必要があるということが2点目です。
 この学習成果とそのアセスメントに関連して,3点目は,学習成果を明らかにしても,学士力は,いわゆるどういう能力を学士課程で身につけさせるべきかという参考指針を提案していますが,それぞれの能力を学士課程でどこまでという,その水準設定が明確にはなっていないわけです。そうしますと,修士でも当然,例えばコミュニケーション能力は必要ですが,学士課程で育成すべきコミュニケーション能力と修士課程で育成すべきコミュニケーション能力,どこがどう違うのかということがまだ明確にはなっていない。つまり,学位ごとの学習成果と,加えて学位の水準ということについて日本もきちんと明確にしていく必要があります。これについては,特にヨーロッパを中心として資格枠組みがつくられておりまして,学位ごとにきちんと学習成果と水準というのが,一般的な形でありますが,きちんと明示化されていて,それが一つのレファレント・ポイントになってそれぞれの大学が授与する学位の質と水準を保証するというような仕組みになっているわけです。
 アメリカでも,今,民間団体ですが,いわゆるボローニャプロセスの影響を受けて,ディグリー・プロファイルという,いわゆる資格枠組みをつくろうという動きもあります。我が国では関連法令を見ますと,学士,修士,博士は,高度なとか,深い学識とか,非常に抽象的な形でしか学位の水準というのは提示されていません。これは国がやるのかどうかということは別にしても,何らかの形で日本の学位の水準というものを国際的にも情報発信して,それに基づいて各大学が教育の質の向上に取り組む仕組みを今後考えていく必要があるのではないかということが3点目です。

【榎本高等教育政策室長】 認証評価団体間の連携ですとか,非常にこれから大事になってくると思っております。今の3点目ですが,日本の状況において,どういう欧米の枠組みが日本のコンテクストであり得るかということに関しても,ぜひお知見をいただければと思っております。

【川嶋委員】 アメリカでも当然,多様性の中でどういうふうにして共通の資格枠に水準を設定していくのかということが一つのアメリカでの取組のポイントになっています。ヨーロッパのように,国が何らかの法律で学位のそれぞれの水準を定めることはなかなか日本では難しいだろうと思いますので,今の1点目の認証評価機関同士の連携,提携とも関連して,日本学術会議に提案した分野別学習成果についての検討と同じように,日本で,大学関係者なり大学団体が自主的に取り組んでいくという方向で,それに対して国が何らかの支援をしていくという形でしかできないだろうと思います。大学なり,大学団体が自主的,自発的に取り組むということが本来の道筋でしょうが,今できていないので,これに対して国から何らかのサポートをしていただけるといいかなということと,それから,2つ目の学習成果のアセスメントの開発拠点ということもお話ししましたが,何らかの形で,どこか既存の組織なり,大学にそういうことを研究,開発するような組織をつくって,それについて国からの支援をお願いするというようなことも必要だと思っています。

【高祖委員】 3点ほどございます。資料3-1の3ページから4ページにかけまして,参考資料として,18歳人口と進学率等の推移についてのグラフをご提示いただいています。それと関連して,学士課程教育の構築についての検討のときだったでしょうか,安西委員,郷委員,金子委員,木村委員がご苦労くださって,約20年後,こういう姿の日本を構築するというような,一つの見取り図をつくられて,それが,いろいろな政策を考える場合に非常に大きな力を持ったと思います。
 他方,この参考資料に示されているもので,2年前,3年前に掲げられたものと数字が変わってきているものもあります。今日,1つご質問申し上げたいことは,これから10年先,20年先のある種の目標値みたいなものを設定するのかどうなのかという点です。
 今回,いろいろな項目を整理していただいて全体像はかなり見えてきたのですが,これから10年後なら10年後,例えば社会人なら社会人の,大学で学ぶそのパーセンテージを大体どれぐらいの規模を想定するとか,細かな数字は決まらないでしょうが,ある種の幅をもったシミュレーションを3つぐらいつくってみるとか,そういうものがこういう議論をする場合に要るのではないかと思います。
 この中教審全体で作るのがいいのか,あるいはどこかのワーキンググループに任せるのがいいのかはわかりませんが,何かそういう,これから10年先,20年先,18歳人口は減っていく,留学生はこれぐらい,社会人はこれぐらい,そのときの国のほうの財政支出は,どんなものが望まれるかというのを描きだす必要があるのではないかというのが第1点です。
 それから2つ目は,国際化,グローバル化に関しましては,情報発信とかダブル・ディグリー等のこともございまして,海外の教育連携のガイドラインをつくるとか提示されております。ただ,教育情報の公表の概念を見ましても,義務づけられたものと努力義務のものとがあり,それから3つ目として,国際化を目指す大学はこれをやりなさいというふうに,極めて限定された形での位置づけになっています。
 今の段階では,これはしようがないと思いますが,もし日本の高等教育が世界に伍していく,世界の中で戦っていくというのでしたら,すべての大学が自分たちの情報を世界に向けて発信していくということをやらないと,いつまでたっても,世界の大学ランキングで日本の大学は後塵を拝しているという状況から抜け切れないのではないかという思います。そういうあたりの取組も,今回の課題提示を一つの突破口にしながら,もう少し進めていくような工夫も要るのではないかと思います。
 その点,日中韓の質保証の枠組みの検討がどう展開するかということも関連するでしょうが,ぜひそういうことを工夫してみたらいかがかと思います。
 それとの関連で,こういう大学ランキングは大抵外国で作られたもので,それを日本でどうだこうだと言っているのです。日本のどこかの団体でこの種の世界大学ランキング作成するぐらいのことはできないのでしょうか。逆に日本の発想でいくとこうだと言えるようなものを作ってみるとか,そういうのも一つあるかなと思います。
 それから3つ目は,どうしても教育の中での話になるからしようがないとは思うのですが,私も日本学術会議との関係で,大学の教育と職業界,産業界との関連という問題に,いろいろと今関わりを持つ機会が多うございます。その点からいいますと,大学の中の改革,あるいは大学までの教育,大学も含めての教育の改革が産業界とどんなふうな接続の仕方をしているのかというところも,今のところ,日本学術会議にそれを任せている形になっていますが,この中央教育審議会大学分科会質保証システム部会でも,その辺の問題に切り込んでいく必要があるかと思います。
 といいますのは,かつて天野先生が,大学と社会や産業界との接続をよく考えていくと,それ自体が大学教育の質保証をしていく一つのチャンネルになり得る。もちろん,ここは産業界に迎合するのではいけないし,そこは賢明に考えないといけないのですが,上手に考えると,そういう一つのチャンネルになり得るだろうとおっしゃったと記憶してます。その辺も少し深めてみる必要があるのではないかと思います。

【山田委員】 1点目は質問ですが,専門職大学院の認証評価の特例制度の免除規定ということで,外国団体等による代替措置というのは今後はなくなっていくということですか。

【榎本高等教育政策室長】 継続いたします。

【山田委員】 なぜこれを申し上げるかといいますと,先日,国際会議がございましたときに,やはりTimesのランキングなんか,非常にアジア諸国は必死になっているということがわかったのですが,その中で,台湾の大学が,今まで国内のアクレディテーションで,例えば,ビジネススクールなどは国内のアクレディテーション機関による認証評価ということになっていたようですが,ランキングということを意識して,グローバル化というか,world-class universityというのを非常に考えるようになってきていますので,ビジネススクールなどに関しましては,国際的な通用性といいますか,基準というのが,スタンダードがあるということなので,台湾では,国内のアクレディテーションではなくて,ビジネススクールに関しましては国際的なアクレディテーションをとることを奨励するような方向に変わっているということを伺ったところです。
 ですから,ある意味で,日本でも,いわゆる経営ビジネススクールに関しては,そのビジネススクールのミッションによりまして,国内ということに目を向けている場合と,国際的な,グローバル化というところに目を向けているところでつくり方も違ってくるのではないかと思います。そういう面では,このあたりを,今,継続されるとおっしゃいましたので,グローバル化に対応しているところは,この外国の認証評価ということも奨励していってもいいのかなという感じがしました。
 2点目は,川嶋委員がおっしゃったアセスメントに関することですが,アセスメントというのは,例えば水準という点から見て,例えば日本学術会議などで,今後,分野別の水準ということを考えてつくっていくということがあるのですが,実際の学生たちのアセスメントとは,非常に,なかなか簡単ではないということを申し上げておきます。
 アメリカなどでも,アセスメントは,今インディアナ大学やイリノイ大学でセンターができているのですが,実は,その背後にあるものとして,随分長い年月をかけて,いわゆる標準試験を開発してきています。その標準試験というのは,MAP(マップ)とか,そのほかにもいろいろあるのですが,これは,やはりテスト項目をきちんと標準化,スタンダードするような,専門家がつくり上げてきて,同時にその分野の専門家が一緒にコラボレートしてつくってきたテストが,蓄積した中ででき上がってきて,一つのアセスメントというものが,分野が花開いているというような部分があります。
 そうしますと,専門分野は別として,いわゆるMAPPとかは,日本で言うならば学士力に相当するような部分を,いわゆるジェネラル・エデュケーションというところでつくり上げていくということになりますので,そうすると,ジェネラル・エデュケーションの部分のこのカリキュラムの中に,ナンバリングというような考え方もこの中に入っているのですが,ナンバリングをしていく上で,例えば,どこかの大学で哲学Ⅰを履修したとして,その哲学Ⅰの内容というのは,実は別の大学に行ったとしてもほぼ一緒というような,そういうところである程度標準化,スタンダードになっていくことによって初めて,その部分が,ジェネラル・エデュケーションとしての標準化試験というものがつくられてきているはずです。
 ですから,そういうところからも少し考えていかないと,今のようにばらばらで,カリキュラムも,それからナンバリング自体も,それこそ学年配当でナンバリングをしていくというような形であれば,そのアセスメントに耐え得るようなものができるのかというようなところを危惧するところです。

【荻上委員】 今の,山田委員からの1点目のほうですが,これは資料3-1の19ページに詳しく書かれているとおりかと思いますが,この特例が2種類あるうちの,今,山田委員が言われたのは1つ目のほうかと思います。これはもちろん存続させるべきものだと思いますが,2つ目のほうは,廃止すべきものだと考えて,大学院部会のほうでもそういう検討をして,そういった方向を提案しておりますので,ぜひ早く進めていただく必要があるかと思います。
 それから,関連して,19ページの右下のほうにある(4)のところの,丸が3つありますが,2つ目の,専門職大学院としての分野別認証評価と,それから機関別の認証評価と,現在は両方が義務になっていて,もちろん総合大学の中で専門職大学院を持っている場合は,当然両方必要かと思いますが,専門職大学院だけを持っている大学というのが幾つかあります。そういった場合に,片方は7年ごと,片方は5年ごとに行うのは,やはり何らかの見直しが必要だろうと考えます。

【浦野委員】 先ほど文部科学省からの説明で,1ページ,2ページで主要課題ということが示されましたが,その中で,機能別分化の促進というのは,議論を聞いていて,これが何かの軸になって議論が展開されているようにはどうも思えないのです。
 産業界から見たときに,今の大学はほんとうにいろいろ多様であるということは常識の世界になっておりまして,それこそ1カ月ほど前の「ダイヤモンド」の特集なんか見ると,中学校,高校の補習校のような大学があるかのごとき記載もあって,そういう部分と,ここで言っているようなグローバルに戦える大学というのが同じ枠組みの中にあるということが,やはり大変不思議なことです。
 そのこと,機能別分化ということで促進していく必要があるということが皆様方の共有認識であるとしたら,やはりこれを軸にいろんなところが展開されないとおかしいと思いますが,何かばらばらに挙がっているような気がします。例えば,6ページに機能別分化の促進にかかる質保証の在り方というようなことが書いてありますが,自主的・自律的に機能別に分化していくことを,想定というか,期待しているというのが,よくわからない点です。この辺も,やはり現実を見れば,これはわかるわけです。そのことが,質保証というのが,現状の質保証は分野別にはどうもなっていないということで,機関としての認証評価みたいな,そこの限界がここにもやはり出てきていると思います。
 認証評価が,大学が自主的な質保証とうまくリンクしていくとしたら,そこにおのずと,機能別分化を大学側が自主的に選ぶ,選ばないということを別にして,現状でいくとここまでの範囲になるというのが出てくると思います。
 そういう意味で,たしか事例として挙がっていたのは,この機能別分化が7つに分かれていましたが,そこを各大学が明確にした上で,質保証なり,この認証評価といったものと絡んでいくということが非常に大事だと思いますし,そのときに,国のほうも,当然それにリンクした形の中で予算の重点的な配分というのがなされないと,先ほどのデータでも対GDP比でOECDの中で最低というような,そういった予算の配分,その少ない予算の配分をどうやっていくかということを考えると,国際的競争力に耐え得るような予算配分の仕方も,その機能別分化を経ることによってできるような気がします。
 もう1点は,別の部会でキャリア教育・職業教育特別部会があるのですが,そこで専修学校,専門学校の新しい職業の部分に光を当てた新しい学校種というような話があるのですが,その辺も,この機能別分化と大いに私は絡んでくると思います。その7つの中にも,例えば,高度専門職業人養成という言葉もありましたが,例えば,地域の経済に貢献するというような,そんな表現もあったと思いますし,一口に職業人といってもいろいろあると思います。
 そういう中では,現行の大学の中からそういう新しい学校種に転換していくところがあってもいいのではないかなということで,産業界から見たときに,わかりやすい枠組みというものをぜひこの機能別分化の中で,各大学が目標として掲げていただくといいと思います。
 何も国際的競争力ある大学から人を採れば企業は発展するわけではありませんので,そういった区分けをきちんと認識しながら採用活動もしていける,そのことが,逆に,大学で学んだことを軽視しないで大学で勉強したことをきちんと尊重した採用,処遇にもつながっていくと思っています。

【荻上委員】 そのことに関連してですが,資料の6ページのところに,右下に機能別分化の質保証の観点・指標のあり方,例えばといって3つぐらい挙げてありますが,これ,幾つか例を挙げることはそう難しくないわけですが,こういったものをできるだけ早くスタートさせることが必要だと思います。
 将来像答申で機能別分化ということをうたったわけですが,その後,なかなかそれが具体化してきていない,それを促進するという意味でも,できるだけ早く機能別分化の評価をスタートさせて,その評価を受けることが何かのインセンティブになると,ただ評価するというだけでは,多分各大学もあまり積極的に取り組まないかと思いますが,その評価結果を,例えば,そのGPの選考の際に活用するとか何とか,いろいろそれはあり得ると思いますが,そういったような形で,評価結果を積極的に活用するというところまで含めて,できるだけ早く機能別分化に対応した評価をスタートさせるということが機能別分化を促進することにつながっていくというふうに思います。

【佐藤東洋士委員】 専門職大学院の認証評価について,特殊な分野でその大学院にしかない専攻が存在しています。仄聞すると,その大学院が中心となって認証評価機関をつくり,評価基準は自ら定めると,これは論外の話ですから,そこら辺もきちんと整理をしていく必要があると思っています。
 先ほどから,これから見直しということもあるということですが,機関別の認証評価機関や分野別の認証評価機関が一体のものになるという、交通整理ができたほうが良いと思います。
 もう1点は,量的規模に関してですが,この資料3-1の22ページによると,大学学部入学者に占める25歳以上の割合が,日本では2%,アメリカは約20%ということですが,移民であったり我が国とは社会的背景が違う部分がありますから,こういうこともあるとは思いますが,日本では大学院入学者に占める社会人の割合がどれぐらいというデータはお持ちでいらっしゃるのか。社会人は確実に増えていると私は思っています。
 議論はこの2%から見て,学士課程に人数を増やすということよりも,むしろ大学院を活用しての再教育というところに論点が置かれていますが,技術的な解決の方法があるかといえば,受け入れていただいている社会の方が変わっていかないと,なかなかこれは増えないだろうと思います。
 アメリカでも,クリントン政権時代にノー・チャイルド・レフト・ビハインドというような,アメリカ人の教育は全員受けさせるというようなことが提言されました。また,11月から始まる国連のアカデミック・インパクトの中では,だれでも高等教育を受けたい者は受けられるような国際社会をつくっていくというのが一つのプリンシプルになっているわけで,私たち日本の高等教育はどの方向で進んでいくかという長期のビジョンをきちんと出し,それに向けて整備をしていくことをしないと,この2%を増やしましょうと言っても,かなり難しい議論をしているのではないかなという気がしています。

【榎本高等教育政策室長】 社会人の割合に関してですが,大学院では,統計ですと,約17%がいわゆる社会人学生です。その際,大学院は通学制と通信制がございますが,通信制ですと9割が社会人,通学制の大学院ですと大体16%,足しますと17%というふうになっておりますので,より学びやすい履修のあり方については学部も大学院も同様であると思っております。

【金子委員】 質保証というのは,長期的には,今,転換点と思いますが,振り返ってみますと,日本の質保証というのは,戦後,アメリカの適格認定を旨とした大学基準協会ができたわけですが,その後,それではあまり機能しないので,設置基準を認可基準としてとらえて,認可行政でもって質保証を図るという政策がずっととられてきたわけです。そのために主として問題とされていたのは,設備とか人員とか,そういったものが客観的にとらえられたインプットが一応の水準に達しているかどうかということをチェックするというのが基本的な方針だったと思います。それは,日本の大学というものが非常に急速に拡大してきたために,しかも私学にそれが大きく依存していたために,それで客観的な基準をとらざるを得なかったというところがあると思います。
 しかし,それは,それ自体にかなり大きな問題を生じさせるところがあって,やはり非常にそういった基準が細かくなってしまったといったこともありますし,それから,そのために,日本の大学で行われる教育というのは,ある意味では組織俗人主義的になってしまって,このごろよくプログラムを問題にすべきだと,中教審でもいろいろと言われてまいりましたが,考えてみれば,プログラム主義ではなくて,やはり組織主義でもって基準ができていたので,その争いはなかったところもあると思います。
 しかし,そういうことになったのは,結局は,やはり超過需要があったからで,そういった圧力に接して,質を守るためにはそういった基準を使わざるを得なかったと思います。しかし,それはいろんな問題を生じさせたので,基本的には,適格認定といいますか,むしろ内容を,インプットではなくて内容を見るという方向に転換してきたと思います。それが,1991年の設置基準大綱化に結びついたわけでありますが,ただ,それがいろいろと,行き過ぎといいますか,それを補完する体制が必ずしも十分ではなかったために,特に2000年代に入ってからさまざまな問題が出てきたということは,この質保証システム部会でも指摘されていたところであります。いわゆる準則主義を補完するメカニズムはやはり必要だということは議論になっているところだと思います。ただ,大きく言えば,私は,条件とか,インプットではなくて,学生は何を得ているかということに焦点が当たるように,質転換の時代はなってくることは当然だと思いますが,そういった観点から見て今何が必要なのかといったことを,やはりこれからは問題にしていかざるを得ないと思います。
 そう考えてみますと,例えば,大学設置基準,あるいは大学評価基準を見ても,この「大学教育の分野別質保証の在り方について」(回答)でも指摘されていますが,私は,学習結果,成果を試験ではかることは,いろんな意味で非常に難しいと思いますが,少なくともどの程度のインプットを学生がかけているかということはある程度観察できるわけで,そこは非常に重要なところだと思います。
 ご存じのように,今の大学設置基準というのは,1単位45時間の学習時間を保証するということを原則としてできているわけですが,実は,これは具体的に全然問題にされてこなかったのです。ところが,124単位を前提としますと,各学年30単位で,1学期に15単位をとっているはずですから,実は,授業と自分の学習時間を含めて,学生は,大体週に45時間勉強していなければいけないはずです。自分だけの勉強でも30時間は勉強しているはずです。
 ところが,内閣府の国民生活時間調査を見ても,日本の学生というのは,1日の勉強時間は大体2時間ぐらいです。我々がやりました学生調査では,週の学習時間は,6時間以下が大体3分の1ぐらいです。30時間以上というのは1割に満たないぐらいです。ですから,非常に基本的なところで基準を満たしていないのです。
 国際的な質保証という観点から見ても,我々,アメリカの学生調査と比較できるようにデータをつくってみますと,大体,日本の学生の学習時間はアメリカの学生の学習時間の8割を欠けて7割台となっています。アメリカの学生も基準どおりには勉強してはいないみたいですが,それでも8割を欠ける。
 要するに,これは,やはり国際的なスタンダードでランキングなどという問題よりも以前に,教育が実質化されていないわけです。私は,ここのところを,基本的に,これからこういったことを正面から問題にすべきであるし,適格認定でも,そういったことを問題にすべきだと思います。そのためにどのような手段があるかということもあるでしょうが,そこが問題だと思います。
 それともう一つ,大学教育を改善するためにさまざまなことが今行われていますし,いろいろなことが提言されています。ただ,それは,どちらかというと,統制型といいますか,出席を確認するとか,成績を確認するとか,あるいはGPも見てみますと,やはりカリキュラムの工夫です。例えば,地域での参加とか,非常に多いわけです。それで,今言ったような学習時間の確保ができるのかどうかというと,私は,むしろかなり難しいのではないかと思っています。それは,やはりそれぞれの授業のプラクティスといいますか,授業の持っていき方とか,そういったことの,かなり基本的なところに立ち入らないと,どうもそこらの質保証はできないのではないかと思います。
 私ども,最近,大学の教員5,000人ぐらいに調査をやったのですが,「先生は1科目2単位の科目で学生がどのぐらい予習することを期待されておられますか」と言うと,大体1時間です。教員も,実は期待自体は低いのです。ただ,日本の教員は,どうも,小さいクラスでもって集団で教育するということは非常に重要だと思っておられて,そういうところは非常に熱心なんですが,実は,授業を媒介とした学習,学生はみずから学習するようなところは,まだあまりイメージができていないのではないかと私は思います。
 そういったところはまだ議論の必要があるところですが,質が問題になるとすれば,そろそろそういったところまで踏み込んでいかざるを得ない。質保証というのも,基本的にそういったところをやっていくことがだんだん必要になってきているのではないかと思います。

【川嶋委員】 今,金子委員のおっしゃられたことですが,私も非常に重要だと思います。要するに,基本的には,構造的というか,これまでの学習の仕組みが,日本の場合,1人の学生が,単純に計算すれば,金子委員がおっしゃったように,半期15単位ですが,実際にはそれ以上の科目を受講しているわけです。そのために,それを抑えるためにキャップ制が導入されているわけですが,それが実質化していないということがあります。ですから,今の履修スタイルが,1時間90分の講義を中心にして1週間に10科目ぐらいを受講しているというシステムですから,広く浅い学習になっていると思います。
 先程,教員の期待する学生の予習時間は1時間ということがありましたが,私だけかもしれませんが,教員も学生が自分の授業以外にたくさんの授業科目を受けているということはわかっていますから,アサインメントを出したり,予習復習をそれぞれすべての教員がそれを期待したりすると,10科目も受講していればほとんど朝から夜まで学習しなければならないが,現実はそうなっていない。
 しかし,この現状は法律で変えるものではなくて,大学の履修制度を変えていくということしかないと思います。受講科目数を少なくして,1つの科目の教室内外での学習時間を増やしていくという履修システムに変えていく必要がある。ただし,これは授業料とかと連動させないと実効化しないと思います。
 つまり,同じ国立大学で授業料を年間約53万円払っていて,なぜある大学では半期で十数科目履修できるのに自分の大学は5科目しか履修できないのかということになりまして,学生とすれば,定額の50数万円払っていればできるだけたくさん授業科目をとりたいということですので,履修制度を変えるだけではなくて,やはり授業料を従量制にするとか,実際,こういうことを導入している私立大学もあるというふうに聞いていますが,もう少しトータルに学生をきちんと学習させるという仕組みを導入する必要があります。
 それから,なぜ学生がたくさん受講するのかということの一つの背景は,やはり就活の早期化ということもあると思います。3年,4年で就職活動に従事するためには,早い段階の1年,2年でできるだけたくさんの単位をとっておきたいということは,これは当然と言えば当然ですから,3年間とか4年間で満遍なく学ばせるためには,やはり就職活動をきちんと適切な時期に行うとか,いろんな形,観点から考えていく必要があって,金子委員の指摘は非常に重要なポイントだと思いますが,そのためにはいろんな観点から考えていく必要があるのではないかと思っております。

【山田委員】 お二人の観点,大事なところだと思いますが,もう1点,それにつけ加えさせていただきますと,川嶋委員がおっしゃったように,「日本の学生は科目をたくさん履修する」というところですが,もしかすると,実は,広く浅くというところで誤解があって,たくさんの科目を履修して学んだという気になっているというところがあります。逆に言いますと,本来でしたら,半期で,2単位科目で90分というのを週に1回ですが,やはりアメリカでしたら,3単位科目で60分×3です。それを週に3回授業を受ける。同じ科目を受けるわけですから,教員も1科目を週に3回教えるということになると,当然ながら,その部分でカバーするものが,非常に,1つの科目であったとしても,広く,また深く学ぶということができるわけです。ですから,その週の3回の中にテストがあり,小レポートがありということになるから,非常に密度の濃い1科目の学習になると思います。
 これも,自分の大学で何回かこういう議論もしたことがありますが,今までは,そういうことをほんとうに実質化しようという議論にはならなかったと思います。やはり質ということになってくると,こういう少ない科目で非常に密度濃く学ぶ,そして,またそれが授業料に,学び感というか,値ごろ感になるのかわかりませんが,なってくると実質的というような感じはいたします。

【佐藤弘毅委員】 別の観点から,大学の現場からということで発言させていただきたいと思います。
 資料3-1で,質保証に関連する課題を要領よく整理していただいて,改めてこの説明を聞きながら,公的な仕組みを整えるということは,いかようにも議論が進められる可能性はありますし,それもまた,例えば中教審,文部科学省と,限られたメンバーがそれに携わっていけば,かなりの程度の実現ができる話だと思います。
 一方,これらの課題の中で,個別の大学がほんとうに真摯に向かい合わないといけない課題も相当あるわけで,しかも,それが矢継ぎ早に中教審などから次々に発せられています。今話題になっただけでも,例えば,機能別分化をしなさい,考えなさいということが将来像答申で投げかけられた。それから,学士課程答申で質保証のために学士力を提言するから,これに基づいて各大学で重々検討しなさいという課題が出て,同時に3つのポリシーについても真剣にやりなさいということでした。
 1つ1つはほんとうに大切なことであるし,多くの大学人は,この答申の提言を読むと,もっともと思うわけです。ただ,これにほんとうに正面から取り組んでいくと,実際的にはかなり難しい課題があることに気づくわけです。例えば,学士力の提言を受けて,恐らくほとんどの大学が,では我が大学における学士力とは何ぞやということをいろいろな組織を設けて検討していると思いますが,真剣に取り組めば取り組むほど,この1から4つまで挙げられた項目をブレークダウンしてどういう到達目標を設定するかをやっていくと,瞬く間に数百の項目が挙げられる,少なくともその過程において,そこからどう絞り込むかということについて相当なエネルギーを使っていっても,なかなかこれといった到達点にはならない。しかも,各項目に関する到達度をどの程度に設定するかという課題,それから,その到達度をどう評価するかというところまで含めますと,大変大きな課題だと思います。
 あるいは,3つのポリシーについても,3つのポリシーの必要性はわかりますが,そのポリシーというものは,どういう構造を持って,標準的にはどんな構成要件を具備してやるべきなのかというようなことは,その辺から,各大学でかんかんがくがくやっても,なかなか個別の大学で程度の高い論理までは行きつかないというのが,恐らく現実の姿ではなかろうかと思います。
 大学で高等教育の専門家がいて,議論をリードできるところはごく少数です。だからそういった多くの大学に対して,もう少し中教審,あるいは大学団体等がそれぞれの課題に挑むときの支援を何かできないでしょうか。例えば,機能別分化は7つあるので,あとは考えろというだけではなくて,その7つの可能性をさらに分解して,例えば,こういう方法もあるのではないか,こういう道もあるのではないかということを整理するなり,提示するなりという,ごく普通の大学が課題に挑んでいけるようなガイド,フォローアップを,中教審なり,文部科学省なり,あるいは大学団体が,できるように支援する。そういうことが必要ではなかろうかと思っております。恐らく,現に大学の職にある方,あるいは組織を束ねておられる方は同じような悩みを抱えていらっしゃるものと推察いたします。
 それから,もう1点,少し話は違いますが,設置認可審査からアフターケアまでいくところが大切だということが16ページに書かれております。16ページの,質保証のための設置認可審査と履行状況等調査との連続性が大事だということで,この16ページの左の下に,課題として1つだけ挙げられております。確かに,審査からそのアフターケアに至るまでの連続性といいますか,関連性ということは大切ですが,私は,その後がもっと大切だという認識を持っております。
 つまり,審査,履行状況調査,その後の認証評価へスムーズにつないでいくような仕組み,あるいはデータベースの構築などが必要ではなかろうかと思っております。それは,公的な仕組みを整えるという意味でも,審査を受ける,あるいは評価を受ける個々の大学の立場からも,そういったことがシームレスに整えられることが望ましいと思っております。申し上げたいのは,連続性が必要なのは認可審査の枠組みの中での審査とACの話ではなくて,その後の,認証評価までつなぐところにより重点を置いて整備すべきだということを申し上げたいと思います。

【荻上委員】 今,佐藤弘毅委員がおっしゃったことは大変重要なことです。私が,設置審にかつてかかわっていたときに毎年のように申し上げたことですが,留意事項が非常に抽象的で,一般の人が見ても何が指摘されているのかよくわからないということが非常に多くて,その結果を認証評価にシームレスにつなげるべきだと思っておりますし,今その履行状況調査の留意事項の結果及びそれに対する大学の対応をデータとしていただいて,認証評価で生かそうと現場でしておりますが,これを活かすのがなかなか難しいというのが実感です。
 というのは,非常に抽象的に書かれていて,それに対して大学がきちんとした対応をしたのかどうかというところが大変わかりにくいというのが実情だと思います。ですから,ここに書かれている留意事項の記述をよりわかりやすくというのは,ぜひ実現していただきたいと思います。そうしないと,シームレスに活かしていくというのはなかなか実現しないのではないかと思います。

【高祖委員】 大学教育の質保証と向上のところに含まれてはいますが,学士課程答申のときに,これからの大学教育というのは,教員だけではなくて職員が相当の役割を果たす必要があるという言及があったと思います。今回の,このまとめの中にも部分的には出てきているのですが,例えば,職員の研修を強化するとかの文言で出てきているのですが,もっと職員の概念を変えていく方向を打ち出すことが,これから質の保証との関係で大事になると思います。
 そういう点から考えますと,FDは強調されているのですが,スタッフを鍛えるSDがあまり出てこない,その位置づけももう少し上手に書き込んで,議論の中に入れていく必要があるのではないかと思います。
 それから2つ目は,2ページに大学教育の質保証と向上の関連で学生支援の充実ということが書いてあります。そのもとで,例示されている項目は,社会的・職業的自立に関する指導,それから奨学金の充実ということで,それぞれ大事なことが書いてあります。
 ただ,私の記憶では,GPとかの関連で,学生支援という概念が非常に広がった時期があったと思います。つまり,学習支援をも学生支援の中に含めるということなのですが,従来の学習支援というのは,留学生の支援とか,何らかの障害を持っている人の支援ということが中心でしたが,GPなどの動きを見ていましたら,いや,学習支援というのは障害があるなしにかかわらず,留学生か日本人かにかかわらず,すべての人に必要な支援なんだという位置づけになっていたと私は記憶しています。それが,今回のこのまとめの中,あるいはこれまでの議論の中では少し後退している気がします。
 学生支援の中には,例示されている就職支援や経済的支援も必要でしょうが,健康面,メンタルの面での学習支援,そのようなものを概念として含めるのかどうなのか,その点も整理していただく方がといいだろうと思います。もし含めないのでしたら,そういう学習支援はどういう形でカバーしていくのかという問題が生じてきます。それが先ほどの教育の実質化ともつながっていくのではないかと思いますので,ぜひそれも含めてご検討をお願いしたいと思います。

【佐藤東洋士委員】 今,高祖委員から,SDでスタッフのことが出ましたが,それに加えて,現在は教育職員と事務職員という分類をするのですが,アドミニストレーターをリーダーシップをとる人材をどのように育てていくかということも,やはり大切なことではないかと感じています。その点,いつも気になっているものですからつけ加えておきます。
 私どものところでも,大学アドミニストレーション専攻という修士課程を持っていますが,そこに来ておられる学生は,ほとんどがスタッフです。アドミニストレーターの方というのは意外と少ないです。
 もう1点は,先ほどから質保証にかかわることでさまざまな取り組みのお話があったわけですが,やはり私たち現場にいると,中等教育までの段階でそれぞれの役割が果たされていないから,大学に入ってきても補習をしたりしなければならない。例えば,学習の方法もわからない,習慣もついていないという学生がかなり受入れられてきているのが現実です。
 そういうことも考えると,ここは大学分科会に諮問された事項について議論する場であることはよくわかりますが,一方で,中教審として,中等教育,初等教育も含めてどのように位置づけていくかということを考えないと,大学だけを議論していてもやはりうまくいかないのではないかという感じがします。
 もうご承知のとおりだと思いますが,例えば,ニューイングランドのアクレディテーションのプログラムについてホームページでみると,ニューイングランドのアクレディテーションの特徴はK to 16で,その連続性の中でもって高等教育を評価していくと示されています。少なくとも,学士課程が終了するまでの間は一つの連続性を持って見ていかないと,実際に現場におろしたときにどうしようと混乱することになりかねないのではないという感想を持っています。

【黒田部会長】 今日は大変大きなお話が幾つも出てきております。学士課程答申を実質的に運用するのにはどうするかという問題,各大学がそれに向けていけるかどうかということです。それから,機能別分化とは言いながら,その機能別分化のあり方が非常に不明確であり,特に産業界とか一般社会から見たときに,大学がどう変わろうとしているのかが見えてこないので,それを見えるようにしてはどうかというようなことです。それから,キャリア教育・職業教育特別部会での,これ,非常に重要なことですが,新しい学校種が高等教育機関の中にできるという話になっていますが,それと,この大学分科会で議論している内容というのはどうつながるのだろうかということ,それともう一つは,内閣府がやろうとしています職業の資格枠組みの話がありますが,それと大学の学位の枠組みというものとの関連性をどうするのか,連携をどうとっていくのかというようなことも今後起きてくると思います。
 そういう中で,学生たちのアウトカムがどこに連動してくるのか,それをどのように評価していったらいいのか,大変大きな問題です。日本の教育全体について考えていかないと大学の改革は非常に難しいという話も出てきたわけですが,そういうことを今日はいろいろご提案いただいたわけですから,あと事務局で論点をまとめていただきまして,次回のときに,もう少し具体的に議論を進めていきたいと思いますので,よろしくお願いしたいと思います。

 

(2)平成23年度文部科学省概算要求主要事項等について,文部科学省から資料4-1,資料4-2及び資料4-3の説明があった。

 

(3)今後の日程について,事務局より資料6の説明があった。

 

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-- 登録:平成22年12月 --