平成21年7月30日(木曜日)10時~12時
文部科学省(東館)3階 3F2特別会議室
(部会長)黒田壽二部会長 (副部会長)濱田純一副部会長 (委員)荻上紘一委員、木村孟委員、佐藤弘毅委員、高祖敏明委員、中西茂委員、納谷廣美委員、前田早苗委員、山田礼子委員
加藤高等教育局審議官、河村私学部長、藤原大臣官房会計課長、義本高等教育企画課長,藤原大学振興課長、永山国立大学法人支援課長、下間学生・留学生課長、村田私学行政課長、伊藤私学部参事官、榎本高等教育政策室長、井上高等教育企画課課長補佐、石橋大学振興課課長補佐
(1)事務局から7月の人事異動について紹介があった。
(2)資料2(審議経過(素案))について、事務局から、前回からの変更点の説明後、議論が行われた。
【黒田部会長】 それでは、議事に入りたいと思います。当部会における審議の経過については、前回7月6日に議論を行いました。資料2は、そこで議論をさせていただきましたものをもとにして、事務局で審議経過の素案をおつくりいただいているものであります。本日は、この「質保証システム部会における審議経過(素案)」及び「我が国の公的質保証システムの概要(案)」について、ご審議を十分いただきたいと思っています。ただいまから11時50分ぐらいまで、1時間半ぐらいこれに費やしたいと思っておりますが、まず、ここで議論してきました質保証の問題につきましては、公的な質保証のあり方というものをどうするかということだったと思うのです。公的質保証について、資料に記述をさせていただいております。相当赤字で修正をしていただきましたので、皆さんのご意見は入っているのではないかと思いますけれども、ここのところは変更したほうがいいとかということがありましたら、まずご意見を伺いたいと思います。全体の構成についても、これでいいのかということもあわせて、ご議論をいただきたいと思っております。
【中西委員】 全体的な質問ですが、資料2の「審議経過(素案)」では、9ページ以降に「その他情報公開等」について書かれていますが、資料3の「我が国の公的質保証システムの概要(案)」では、その他情報公開等のあたりの部分は全く抜け落ちているのですが、これは追ってつけ加えるという意味でしょうか。
【石橋大学振興課長補佐】 「我が国の公的質保証システムの概要(案)」に関しましては、我が国の公的質保証のシステムそのもののご説明ということになっておりまして、これは完全に附属資料という扱いにさせていただきたいと思っております。「審議経過(素案)」そのものがこちらの部会の審議経過ということで、これの附属という形で3つ、設置認可と設置基準と認証評価のあり方のみを説明したものというのが、「我が国の公的質保証システムの概要(案)」のペーパーという整理でございます。
【佐藤委員】 審議経過をご説明いただきまして、赤字修正を含めまして、大変私どもの今までの議論が整然と整理されていると存じます。何よりも質保証につきまして、設置基準の見直しであるとか、認証評価制度の改善など、具体的な検討が必要だということを、私どもはこもごも主張してまいりました。とりわけ、例えば納谷委員や私などが、大学設置審査にかかわる者として、現場の危機意識等々をお話し申し上げ、具体的な改善の必要性について、かなり詳細に踏み込んでいただいたことを、大変ありがたいと思っております。また、短期大学設置基準の見直しについても、6ページの引き続き検討すべき課題に含められ、かなり具体的に踏み込んでいただいて、大変結構なことだと思っております。
その上で、これから、これら個々についていろいろ議論をしたり、事務局にいろいろな整理をお願いするところですけれども、それに際しては、この辺で、特に公的な質保証システムの全体的な理論的な整理をきちっと踏まえておいたほうがよさそうな気がいたします。特に今回の具体的な事柄につきましては、ご案内の平成15年以来の、いわゆる規制緩和に関しまして、部分的にはそれを巻き戻すような受けとめ方をされかねない部分もございます。そんな意味で、引き続き事前チェックがなぜ必要なのかというようなこと。あるいは、事前チェックに用いられる各規定がどのように機能しているか、あるいはどのように機能していないかというようなことも十分検証しておく必要があろうかと思います。具体的な検討項目を大変歓迎しながらも、今後の質保証の改革に対しての説得性を一層高めるためにも、そうした理論的な検討を十分にしておく必要があるのではないかと思った次第でございます。
まだ附属書類としての概要を細かく理解していないで、この段階で申し上げるのも失礼かもしれませんけれども、その必要性を感じた次第です。
【榎本高等教育政策室長】 資料3についてでございますが、念のため申し上げますと、先ほど附属資料と申し上げましたが、この資料3も、資料2と一体のものとしてご覧いただければと思っております。内容は資料2と資料3で重なっておりますけれども、資料2は、これまでの部会の議論の成果を整理したものであり、資料3はそれらのうち、質保証に関する理論面に着目して、内容の重複はありながらも、理論面の観点から再構成したものでございます。したがって、両方ご覧いただきまして、ご議論いただければと思っております。
【黒田部会長】 今、ご説明がありましたように、資料2については、既に1次報告の中に盛り込まれた項目が相当入っていると思われます。それを少しブラッシュアップして、2次報告の中にどう生かすかということであります。資料3については、今度の2次報告のメーンとなる法的根拠をもとにした整備を体系的にまとめ上げたということだと思うのですが、そういうことでご理解をいただきたいと思います。
あわせて、審議経過の資料2の中の検討課題例というのがありますけれども、これについても、もしもっと早くスピーディーにやるべきものがあったら、早急に検討するほうへ移動させるとかということもあろうかと思われますので、この検討課題についてもご議論をいただければと思います。
【高祖委員】 7月6日の会議で、私は、日本学術会議のことについて、意見を申し上げましが、その内容を取り込んでいただき、これから連携を図っていくということで、非常にありがとうございます。
7月6日の審議経過と比較しまして、まずこれは単純な質問ですが、前文がありましたが、今回は落ちています。前文は最終的に入るのでしょうか。
それから、1ページ目の質保証の、大学教育において保証される質の対象のところに、学生以下例示してあります。これも、これまで議論されてきたとおりなのですが、改めて読んでいただきますと、6ページの検討課題の中の設置基準の事例の中に、事務組織や職員のことが出てまいります。さらに、職員については、9ページの自己点検・評価の関係で、専門的職員の育成の必要性が言われています。この前の学士課程の構築の答申のときもそうでしたけれども、あるいは将来像の答申もそうですが、今、大学で、職員の学生の教育にかかわる重要性というのが相当強調されております。1ページの学生以下のところに、教員、研究者と並べてありますが、職員の重要性をかんがみ、また設置基準にも事務組織や職員のことをちゃんと確認するということがありますと、ここに職員ということも書き入れていただいたほうがバランスがいいのではないかと思います。
【石橋大学振興課長補佐】 まず前文についてですが、整理の過程で、今回省いて準備をさせていただいておりまして、この形で審議経過としておまとめいただければと思っております。職員に関しては、追加する方向で入れたいと思っております。
【黒田部会長】 これの前文となるのは、資料3の内容が前文みたいな格好でつくのでしょうか。
【石橋大学振興課長補佐】 質保証部会の審議経過といたしましては、この「審議経過(素案)」と資料3の「概要」というものを一体として準備させていただきまして、前回の前文のところは、特に入れるということではなくて、この2つでまとめたいと思っております。
【納谷委員】 資料2と3との関係についてですが、資料2の記述がそのまま資料3に入っている箇所もあり、重複している内容も見られ少し分かりづらいにように思われます。資料3のどの部分が資料2へ全部移ったのか、そこをご指摘、ご説明いただけたらありがたいと思います。例えば、設置基準には、「広義」という言葉が入ってきておりますが、資料2をつくったときに、資料3をどういうぐあいで見て、資料2に入れ込んだのかということを、少しご説明願いたい。
【石橋大学振興課長補佐】 前回のときには、これは別々のものとして準備をさせていただいておりましたけれども、やはり審議経過ということでこちらもご議論いただきましたので、審議経過の中には、むしろこの概要のほうの要素を、できるだけ取り込んでいこうという作業でつくらせていただいております。具体的に申し上げますと、ほとんどのことを、少し言葉を短くしたりしておりますが、取り入れさせていただいております。
【木村委員】 4ページにアメリカとイギリス、EUの質保証システムのことが書いてありまして、例えば、「アメリカでは、アクレディテーションに関し、全国的な質保証の観点からの見直しが行われている」とあります。これではアメリカの状況が少し理解できないのではないかと思います。アメリカの状況はどうなっているかと申しますと、ご承知のとおり、ブッシュ・アドミニストレーションのときに、Higher Education Opportunity Actというのが出まして、それにははっきりアクレディテーション、要するに質保証については、セルフ・アクレディテーションからフェデラル・アクレディテーションに切りかえるということがはっきり書いてあります。それをめぐって今、大議論になっておりまして、「全国的な質保証の観点」という意味は、要するに、フェデラルガバメントが質保証に関与してくるという意味なのです。この点についてきちんと書かなければ、理解できないのではないかと思います。
それから、我々がこれを議論するときに、規制緩和委員会、会議等を非常に意識してやっておりますが、アメリカの協議に関しては全然逆のほうにいっていまして、完全にフェデラルガバメントが10兆円も金を出しているから、物を言うのは当然だという議論が一般的になっております。アクレディテーション関係者もそこは認めざるを得なくなっておりまして、その中でいかに連邦政府の介在を少なくするというと、少しオーバーですけれども、セルフ・アクレディテーションのやり方の中で、連邦政府の干渉が少なくなるような仕組みがないかという議論をしているところですので、少しこの書き方では足りないかなという気がします。以上、アメリカの動向をきちんと押さえておかなければいけないという点が1つでございます。
次に、イギリスについて、「詳細かつ具体的な基準」が設けられているというのは、私はちょっと違うのではないかと思います。英国は、大枠のフレームワークを示しているだけで、それほど詳細なことを言っているわけではない。これは見方にもよるのですが、その辺を少しきちんと調べて、詳細と言えるものかどうか―詳細と言えるかどうかというのは、それぞれ個人の判断によるのでしょうけれども、少し気をつけたほうがいいのではないでしょうか。このようにご指摘させていただくのは、9ページの「(3)学協会、大学団体等の取組」のところではさらっと書いてあることもあり、むしろこのほうが正しいのではないかと思います。イギリスの高等教育の質保証に関する各種の枠組みの構築、英国がやっているのは枠組みの構築なのです。それはEUにおける質保証のための基準と指針の策定です。ここに「詳細な」というのを入れるかどうかという問題ですけれども、ちょっと表現が前のところと違っていますので、その辺は少し工夫をしたほうがいいということと、アメリカは今、ものすごく議論していますから、見直しが行われる。それから、見直しが行われているというのは正確じゃありません。まだ議論の最中ですから、両方がせめぎ合いをやっているということですから、その辺はきちんと書いておいたほうがいいのではないかと思います。
【黒田部会長】 ありがとうございます。大変重要なご指摘をいただいたわけですが、この辺も修正をしておいてください。
【榎本高等教育政策室長】 アメリカに関しましては、前田委員にもご発表いただいておりますので、その点も踏まえた記述にしたいと思っております。イギリスに関しまして、詳細と書きましたのは、こちらはCode of Practiceのような文章のことを念頭に置いております。国全体としては大きなフレームワークがありますけれども、それに関連して、各種の事実上の基準として使われている文章も多々QEAを中心に整備されておりまして、その点に着目した記述です。9ページとの記述の整合性に関しましては、調整いたします。
【前田委員】 基本的なことなのですが、1ページのところの(3)に、公的質保証システムの基本的な考え方として3つありまして、最低基準を定める広義の「設置基準」、最低基準の担保のための「設置認可審査」、そして3番目が、設置後の「認証評価」とありまして、これは最初のころは設置後の確認のための認証評価とあったと思うのです。確認という言葉がないほうがむしろいいと思っておりますけれども、もう少し踏み込んで、例えば、答申の中にあった表現ですがが、教育研究の水準の維持・向上のための認証評価とか、そういうような位置づけを与えるのは、やはり難しいのでしょうか。設置後の「認証評価」となっているのは、おそらく確認というのが、設置基準の確認だけにとどまるというような意味があって取られたかと思うのですけれども、この辺のお考えを少し聞かせていただければと思っております。
【井上高等教育企画課長補佐】 先生ご指摘のように、認証評価の意義をコンパクトに書くよう、質の向上をさらにエンカレッジするという意味合いも含めて、具体的な記述を検討いたします。
【高祖委員】 前回、情報公開について随分議論がございました。それで9ページの「その他の情報公開等」のところに「情報公開」という項目がございまして、3つのパラグラフで書いてございます。改めてこの文章を見ていて、真ん中の段のところの「大学の教育研究活動等の状況について情報提供が不十分な場合の対応について検討する必要がある」とございます。そのとおりなのですが、改めてここを見ると、だれがどういう基準で不十分と判定するのだろうかと考えるところもございます。前回も情報公開の中で、情報を提供している側がこれでいいのだと言っている、大学がそう言っているんだったら、それは不十分と言えるかどうか。そういうことがあるからこそ、これからの検討課題で残っているかと思うのですが、その下の「自己点検・評価」の3つ目のパラグラフのところにも、「自己点検・評価が適切に行われていない場合」とあります。この適切というのは、だれが評価することになるのでしょうか。認証評価機関なのか、あるいは社会なのか、設置指針なり、文部科学省の側なのか。そのあたりをこれから検討するならいいのですが、問題、課題としてこの点がまだ残っていると思いました。
それと関連いたしまして、情報公開のところの真ん中に、「情報提供が不十分」と出ているのですが、私の考えでは、この下の「さらに」から続く一文を入れかえたほうがいいのではないかと思うのですがいかがでしょうか。まず第1段目で、情報公開のための体制の整備が重要であると述べ、それを受けて、「基本的な情報の項目の具体化するとか、国内外への情報発信を推進するための方策を検討することとなってくる。そして、これらのことと対置する形で、大学の情報提供が不十分な場合の対応については検討するという、つまり、国内的に向けているものと対外的に向けているものの両方先に言って、それらを踏まえた上での不十分だという位置づけのほうが筋は通るような気がいたしますが、いかがでしょうか。
【藤原大学振興課長】 今、情報公開についてご指摘をいただきました。順番は、確かにご指摘のとおりに変更したほうがよいかと思います。それから、不十分な場合というのは、だれがどう判断するかということがございますが、参考資料にございますとおり、表1枚目に、「法令上、公表することとされているもの」と、裏面にこれまでの答申等で公開すべきというような提案がされている情報を、項目別に列挙してございます。そうした中で、法令上義務づけられているものは、不十分と判断しても問題ないと思うのですけれども、それ以外のものはべき論ではこうなっているわけでございますが、実態は必ずしもそうなっていない。例えば、入学者選抜といった大変基本的な情報についても、必ずしも公表されていないという実態があろうかと思っております。そうしたものをこれから、あくまでそうした形のデファクトの話で持っていくのか、それとも、義務的なものとして整理をしていくのか、そうした議論を今後、この部会でも議論していただく必要があろうかと思っております。
【黒田部会長】 情報公開する内容、項目については、今後、議論をしたいと思うんですけれども、この参考資料にありますように、今現時点ではこうなっているのだということが分かります。佐藤委員からも、これだけは公開したほうがいいという案が出ておりますので、それもあわせながら、今後検討を深めたいと思います。
【山田委員】 別の観点なんですけれども、機能別分化という言葉が非常にたくさん出てきておりまして、今後の認証評価についても、質保証のシステムにおきましても、機能別分化を前提とすることが入っております。その際に、機能別分化というと、イメージとしては何となくわかるのですが、それこそどこが機能別分化を決めるのかといいますか、例えば、うちの大学はこういうところが重点であるから研究大学である、あるいは、教育大学であると宣言するようなものなのか。あるいは、私のイメージでは、アメリカなどでははっきりと機能別分化の基準みたいなものがありますので、そういうものがつくられた上で機能別分化としていくのかということがちょっとわからないものですから、そのあたりは今後の課題として受けとめたほうがよろしいのでしょうか。
【黒田部会長】 今のご意見は大変重要なことです。将来像答申で機能別分化ということを言っていますけれども、あの機能別分化というのは、一大学にとってみたら、何の意味もないような機能別分化なのです。私どもの大学も3つか4つ同時にやらないと、大学というのは成り立たないシステムになっています。それで機能別分化と言えるかというと、非常に難しいですね。ですから、そういう意味では、今後、この機能別分化というのは、どういうことを意味するのかということもあわせて検討を深めていかないといけないような気がするのです。
【榎本高等教育政策室長】 将来像答申に記載されているとおり、あくまで各大学が自らの判断で、どういった機能に重点を置いていくのかということが判断されていくことが前提です。大学分科会本体におきましては、機能別分化をどう考えていこうかという論点を議論していく際に、ご指摘のように、アメリカの州立大学の3層構造のような事例もご紹介しているところでありまして、今後、枠組み自体も大学分科会、または各部会における検討の中でご議論いただければと思っております。
【井上高等教育企画課長補佐】 先ほどの前田先生のご質問に、もう一度明確に答えさせていただければと思いますけれども。具体的には6ページのところに、先生がおっしゃるような認証評価の性格として、最低基準に合致していることの確認はもとより、重視されるべきものとして、大学における教育の質向上のためのシステムということを書かせていただいておりまして、この両点を端的に書くような表現ぶりで入れるという方向で修正したいと思います。
【黒田部会長】 事実として法的にこうなっているので申し上げますと、8ページの一番上の(2)の丸1のところではっきりとうたっているのが、学校教育法109条第2項で、大学に認証評価を受ける義務があるんだということが書いてあります。所定の期間内に認証評価を受審しない大学は法令違反となると書いてあるんですが、もう第1期が終わろうとしているのですが、すべての大学が、今この時点で所定の期間内に認証評価を終えることができるかどうかというのは、現実問題として重要な問題だろうと思うのです。おそらく今の評価機関では対応仕切れないのではないかと思うのですが、その辺のことを文部科学省としてはどういうふうに考えていらっしゃいますか。
【井上高等教育企画課長補佐】 認証評価機関のほうにも、非常にいろいろご苦労いただいておりまして、この残りの第1期内の期間で、幾つの大学が、それぞれどこの認証評価機関で認証評価を受審することを希望するかということを、認証評価機関のほうでも調査いただいておりますし、文部科学省のほうでもそれを踏まえまして、きちっと漏れなく大学が受審するという意思を持っているかということを確認する作業をしております。
確かに最後の2年間、若干増加傾向もございまして、認証評価機関にご協力いただくところは大変かと思っておりますが、そこは評価をしていただく先生の確保ですとか、そういったことを前もって計画的に進められるように、評価機関のほうにもご対応いただいているところでして、文部科学省としてもよく連携をとりながら、漏れなくきちっとできるようにやってまいりたいと思っております。
【納谷委員】 大学基準協会のほうは、一応は終わるかなというところまできています。ここは3つの機関同士が連携をとりながら、終わらせていかなければならないと思っております。一応の大きなピークは、去年と今年の間で終えてきますので、何とか終えることができるかなと感じはしているところです。しかし、大変な状況には変わりございません。
【荻上委員】 これは受審しなければ法令違反になるわけですが、法令違反になった場合の対応はどういうことになるのでしょうか。一般的には大臣が改善勧告を出すのでしょうけれども、改善勧告を出しても、改善のしようがない事態かと思いますが。
【井上高等教育企画課長補佐】 先生のご指摘ごもっともでございまして、8ページの下のところに検討課題(例)に書いてございますけれども、具体的に、まず大前提として受けていただくところできちっとフォローをしていくわけでございますけれども、万が一、仮に受審をしないというところがあった場合について、どういった対応をするかというのをあらかじめきちんと整理しておく必要があると思いますので、この第2サイクル、23年度の前にきちんと整理できるように、そこはしていきたいと思っております。
【荻上委員】 認証評価については、受審しなければならない期間が決められていますけれども、自己評価のほうについてはそれがありません。実施しなければならないということは義務づけられていますが、いつまでにというのがなくて、これを実施しなければ法令違反になるわけですが、それに対する対応というのは、やはりきちんと議論しておく必要があるのではないかと思いますが。
【井上高等教育企画課長補佐】 自己点検・評価につきましては、認証評価を受けるときに、自己点検・評価の状況の分析というのが組み込まれておりまして、認証評価の受審をする際に自己点検・評価をきちんと行っているということが前提になってございます。各認証評価機関からも、自己点検・評価はこのようにやってくださいというようなことを、かなり具体的に示していただいておりますので、そこは認証評価の受審とセットで補足をしたいと思っております。
【荻上委員】 わかりました。そうすると、認証評価を受ければ、いわゆる学校教育法で義務づけられているところの自己点検・評価を行ったというふうに理解していいということですか。そこは明確にしておいたほうがよろしいかと思いますが。
【井上高等教育企画課長補佐】 はい。そこはそのような理解で結構でございます。
【高祖委員】 今のやりとりと少し関連するかと思いますが、認証評価が設置基準に合致しているかどうかということと、各認証評価機関が独自につくられた基準で見ていかれますよね。例えばで話をしますが、今、入学の定員は、収容できる定員の1.3倍まで認めています。ところが、これまでいろいろな学校法人の関係の調査に行きますと、1.3倍を超えて入れている大学がある。しかも、助成金、経常費の補助金をもらうよりも、学生の学納金で稼いだほうがいいというふうに考えている大学も中にあると。ですから、1.3倍という設置基準を堂々と破っているというケースがないわけではない。そうすると、認証評価でそういうときに、設置基準の違反だという指摘が出ますね。そうすると、設置基準違反という場合に、法令違反というものが学校教育法ほどいかないかもしれませんが、設置基準に対する違反ということになってくる。その場合に、認証評価機関のほうがそれを指摘する。そうすると、指摘されたことに基づくある種のペナルティーというのか、その後の展開はどうなるのでしょうか。改善命令が出るのか出ないのか、また、それにはどのぐらいの拘束力というか、強制力があるのかないのか。そのあたりもケーススタディーというか、考えておかないと、実際にそういうことができた場合になかなか対応が難しくなるのじゃなかいと思います。
今、収容定員の例で申し上げましたが、ほかにも設置基準に関連することで、似たようなことがいろいろ出てくる可能性はあると思います。その辺の対応というのはどう考えたらいいのでしょうか。
【井上高等教育企画課長補佐】 ご指摘の点、我々も問題意識を持っておりまして、ただ、どういった形で対応するかというのもいろいろなバリエーションがあるかと思います。議論でも厳しく対応すべきだというご意見を先生方からいただきましたし、そういうこともあわせて考えていかなければならないと思っておりますけれども、そこは慎重にきちんと整理をした上でやることが重要だと思いますので、資料2に検討課題として入れさせていただいておりまして、先生方とともに、また考えさせていただきたいと思っております。
【義本高等教育企画課長】 この問題については、高祖先生の言われるとおり、大学規模・大学経営部会においても収容定員の未充足の問題とあわせて、超過の問題については取り上げていただいて議論しておりまして、やはり方向として、全体として、厳格な対応をきちんとしていかないといけないという話になっています。そういう中においての、これまでのペナルティーないしは中央行政の対応をどうしていくのかについては、今、事務局を中心に議論しているところです。
それと並行して、法令違反の問題をどうするかという話については、学校教育法においての改善命令とか措置がございますから、それをどう発動するのかの問題があります。その程度については、やはりまだまだ事例が蓄積されているものではないので、個別ケースに基づいて、今後議論していくという話だと思っております。
【黒田部会長】 今の問題は、資料3の最後の4ページのところに少し書いてあるのですけれども、大学設置基準に基づいて行う認証評価の行為そのものは、行政行為ではないということです。だから、処分性のない事実行為と介されるという理解になっているのですね。
したがって、これを行政行為にするときのルールづくりが非常に重要になってくると思いますので、今後十分に検討しなければならないと思います。
それともう一つ、認証評価機関が、適合とか保留と出すときに、認証評価機関が定めている評価基準に基づいて適合なのかということと、設置基準に基づいて適合かどうかという、2つの種類が出てくると思うのです。その辺のことをどういうふうに認証評価機関が扱うかということも非常に大きな問題だろうと思うのですが、これについて文部科学省としては、どのようにお考えでしょうか。
【井上高等教育企画課長補佐】 1点目でございますけれども、法的な整理としましては、事実行為というふうに書かせていただいておりますけれども、ここの整理自体は、行政機関が直接行うものでない限りは行政行為にはなりませんので、そこはそういう整理かと思います。ただ、法的な義務があるということをしっかり書くというのは、先生からのご指摘も踏まえて、まずそこを前面に書き出しておりますので、そういった意味で、認証評価の法的な基準というのははっきりしているかと思われます。
もう1点、設置基準との関係の整理でございますけれども、ここは認証評価機関の方々ともいろいろ意見交換をさせていただいておりまして、設置基準自体が、かなり幅を持った書きぶりになっているところも多々ございます。ですので、一概にきれいに整理が全部つくというのはなかなか難しいという認識は共有しておりまして、できるところから明確に整理できる基準の内容をこちらのほうでも整理しまして、認証評価機関の方々とも意見交換しながら、どういった整理ができるか、徐々にできるところからやっていきたいと考えています。
【納谷委員】 認証評価を受けるときは、大学はまず自己点検をきちんとやります。それを受けて、認証機関は、この大学はきちんと自分たちの現状を把握して、どういうふうにしたいと思っているのかということが見えてくる。自己点検・評価も法的に義務づけられているのです。それをきちんとやっているものを受けて、しかもその上に我々が認証機関としてのある基準を持っていて、それを当てはめて評価していることは事実なので、これは各認証機関とも共通になっているところです。大学が自己点検評価をやるときには、教員数などいろいろなことを含めて、各学部等に求められていることは、みんな確認しているわけです。認証機関は、各大学が設定する目標について、きちんとできているかどうかということをチェックしていくということは確かです。そういう意味で、例えば、自己点検項目として、例えば、設置基準上定員は1.0が基本なのですけれども、1.2になったり1.3になったり1.4になったりしたときに、ペナルティーとして補助金をどうするというのは、また別な観点での対応になるのではないでしょうか。
それで資料2の8ページの(2)の丸2に新しく追加された箇所ですが、各大学は、機関別評価を受けるときには、各学部で自己点検・評価をきちんと実施するのです。そのときに、例えば、法学部なら法学部で、こういうことをやっておかなきゃいけないということが幾つかあるわけで、その部分というのは、基本の部分は設置で求められている基準を一応頭に置いて、プラスアルファ、自分たちの大学はどうしたい、学部はどうしたいということを決めて自己点検をやってくるわけですから、基本的には最低限度の設置基準の部分は、多くの場合は入っているのです。我々は、不十分でないかというところを、もう少し具体的に見てあげる、チェックをかけるというのが認証評価なのです。
だから、そこはやっていますから、機関別評価といったことで、すぐ各論の部分が全部抜けるわけではないのです。ある意味では設置指針でやっているようなことを、各学部等できちんとやっているかどうかということを自己点検で自己評価してきた。それを受けて、さらに大丈夫かということをチェックするわけです。そういう意味では、相当中身まで各論的に踏み込んでやってきていることは事実なんですけれども、そこら辺の整理が十分行き届いていないといえば、それは反省して、今後組み立てていきたいと思います。
各学部でいろいろそれに見合う教育をきちんと展開しているか、研究をきちんと展開しているかという形でチェックをかけていることはかけているんですね。そこで不十分なところには、助言や勧告として、アドバイスしていくということなのです。そこのところは、しっかりとお互いに理解し合ったほうが、設置基準と認証評価の一体性のつながりが見えてきていいのかなと思いましたので、少し発言させていただきました。
【義本高等教育企画課長】 納谷委員のご指摘のとおりと思っています。ここで書いておりますのは、ちょっと表現に苦労しましたが、一般的理念形をあらわしたという形です。ただし、この検討課題のイであり、分野別評価については、専門職大学院以外のところへも広げていくと。それはやはり、これまでも議論がございましたように、ステップステップで踏みながら、例えば、JABEE等工学系が先行していますけれども、それをさらに考えていくとか、いろいろな取組を重ねる中においてという形の、ここではその姿を示したということです。
【納谷委員】 私も、今おっしゃられたとおりだと思います。検討事項で列挙されていますので、私たちがやっていることとの整合性はとれているかなと思いながら見ております。
【荻上委員】 おそらくこの赤い文字で書かれているところは、各学部、学科等の教育課程の内容や、専任教員の適格性までということで、そこまで踏み込んで、現在の機関別認証評価の中で行われているというふうには考えることはできないと思いますが、そういうことで問題提起をしているんだという理解でよろしいんでしょうか。
【高祖委員】 今の納谷先生のお考えを資料2と照らし合わせていたのですが、6ページの認証評価制度の3.で始まっている文章です。(1)で設置基準と認証評価における課題が書いてありまして、「各大学の特色ある教育研究の進展に資するものであることが前提であり、『設置基準』に定める最低基準に合致していることの確認はもとより」と。その後に自己点検・評価が出てくるのですが、認証評価というのが各大学の自己点検・評価ということをベースにしているというのだったら、設置基準をいう前に、自己点検・評価の重要性ということを先に出して書くほうが誤解がないように思うのですね。ですから、ここのところを、例えば、「資するものであることが前提であり」、その後に、「各大学が自己点検・評価を適切に実施し、その結果が教育の質の向上のために有効に活用されるための仕組みが備わっているかどうかを確認する」ことがまず第一にあって、それを踏まえるとともに、自己点検・評価そのものが設置基準に定める最低基準に合致しているかどうかというのを、認証評価を見ると同時に、自己点検・評価をする大学の側が、まずはそこをちゃんと踏まえるというご指摘だと思いますので、そちらのほうを少し先に出して、これはもともと各大学がきちっと認識してやるべきことですよというメッセージを強くお出しになって、それを認証評価機関は確認するんだという構造のほうがよろしいのではないでしょうか。
【納谷委員】 はい。それで実際の大学基準協会のほうでは、自己点検・評価のやり方とか項目について、きちんと設置基準に合っているようなものに対応しているかどうかということについても、チェックしている。それから、まず自己点検がきちんとできているかどうかということも、我々のチェック項目の大きなものになっていまして、そこができていないと、そもそも大学自身がきちんと質保証していくことにならないのだということを、認証評価では大きな項目としてやらせていただいております。本来は、そこがきちんとできていれば、今言ったような設置基準とのすり合わせという問題も、ほんとうはないはずなのです。それをやっていなければ、各学部等がきちんとした教育研究ができないことになるわけですから、認証評価のほうでも、そういうことをきちんとやれるような点検項目が入っていることは事実ですけれども、そこだけちょっと加えておきたいと思います。
【木村委員】 私は少し異論があるのですが、自己点検・評価というのは、これはマストです。ですから、これはすべての世界中の評価で、自己点検・評価がないと評価できないのです。認証制度の最初に来るのです。今の議論は当たり前のことなので、認証評価のところに、今の議論を埋め込むというのはどうですかね。私としては、認証ステートメントは絶対書かなきゃいけない。それがなければ評価できないわけですから、ちょっと書き方を工夫しないと、そこのところだけ浮き出てしまうような気がします。すべての世界中がやっている評価で、どんな評価にしろ必ず自己点検・評価というのがベースになって、それを見るわけですから、そういう立場で書かないと、自己点検・評価はあえて議論することではないような気がするのです。
【納谷委員】 全く木村委員の言うとおりだと思います。それはそのとおりだと思います。ただ、議論が認証評価と自己点検・評価関係になりましたので、コメントさせていただきました。書き方の問題はちょっとあると思います。
【木村委員】 少し書き方の問題はあると思います。
それから、つい先だって7月上旬に、ユネスコで世界高等教育会議がありまして、私の参加したセッションは、ジュディス・イートンがチェアをして、クオリティーアシュアランスの各国の状況について報告するということをやったんですが、私のプレゼンテーションは、日本のクオリティーアシュアランスは3点セットだと説明しました。1つは、設置基準です。それから、設置認可のシステム。それから、認証評価。そういうことをかなりきちんと整理してプレゼンテーションしたのですが、ものすごくわかりやすいという評価を受けました。どの国よりもわかりやすいという評価です。ですから、日本のやり方そのものは、私は国際通用性は十分あるし、殊に発展途上国の人からは非常にわかりやすいという評価を得ましたので、そういうメッセージは出していくべきではないでしょうか。ただ、今議論されているのはその中身のことですから、それについてはまたいろいろありますけれども、少なくとも3点セットできちんとやっているということについては、大いにメッセージとして国際的に発信するべきだと、強く感じました。
【黒田部会長】 ありがとうございました。公的質保証の中での関連性をどうするかということなものですから、認証評価機関も公的質保証の1つであるという、3点セットの中に入っているということ。そういう意味で、設置基準というものと切り離してはいけないということになるわけですね。
【木村委員】 先ほど、高祖先生のご発言の情報発信のことなのですが、参考資料で、まだあまり一般には公開されていないというか、あまりご存じないと思いますけれども、OECD・ユネスコのガイドラインができて、その先に一部の新聞がホワイトリストの準備というのを書きましたけれども、今、ユネスコの作業として、ユネスコポータルをつくっているのです。はじめ12カ国ぐらいが参加するはずだったのですが、たしか今、24ぐらいになっているはずです。もちろんおくれている国もありますけれども、ユネスコのポータルから入っていけば、24カ国については、少なくともホワイトリストに載っている大学についてはアクセスできるようになっているはずなのです。
最終的には、私は10年ぐらいかかるのかなと思うのですけれども、世界中のホワイトリストに載るべき大学の情報が、ユネスコからポータルを通じて入っていけて情報がとれるということになるんですが、そのときに、日本でどうするかということなのですが、参考資料の1番目と2番目です。自己点検・評価の結果も、そういう自分の大学のウェブサイトにきちんと書くということ。それから、認証評価の結果も書くということが、日本の高等教育の国際通用性を増す最善の方法だと思うのです。ですから、文部科学省が自己点検・評価の結果が載っていないと、ユネスコポータルにつなぎませんよということを言えるかどうかわからないのですけれども、やはりそういう方向へ持っていくべきじゃないかと私は思います。そうしますと、情報公開については、問題は解消されると思うのです。その点、現況はどうなっておりますでしょうか。
【義本高等教育企画課長】 ちょっと確認してお答えします。
【木村委員】 またこれもレギュレーションと言われるかもしれないけれども、そういうある一定の条件を満たさないと載せませんよというぐらいのことにすれば、問題なくなると思うのです。
【納谷委員】 ここの参考資料の裏側に、項目(5)と書かれているこれを全部やってくれれば、もう議論はすべておしまいなんですね。自分の大学のことを言ってはあれですけれども、私どもは自分のところでやったのは全部ホームページに出しました。それで大学基準協会から出てきたものを、そっくりそのまま全部載せてしまいました。ですから、そういうことをやれば、この情報公開の話は、あと残っている部分が何かというところだけだと思います。
【木村委員】 殊に留学生30万人計画というのがありますので、外国の若者が、日本の高等教育機関はどういうものかというアクセスしても、今まではほんとうに情報がないということで非常に評判が悪かったのですけれども、10年でできればいいなと思うんですけれども。もちろんこれは英語でやらなきゃいけないという条件がありますけれども、10年ぐらいでできますと、彼らがアクセスできて、日本に来る学生も増えるのではないかなという気がします。
【佐藤委員】 資料3の3ページに、設置認可審査についての一連の記述があります。認可審査については、まずは最低条件である設置基準に合致しているかどうかを審査する。それが第一です。ただ、それだけじゃなくてというのが3.の(1)の後段に出てくるわけですけれども、最低基準の審査だけでなくて、設置計画が「設置基準」に定める内容を実質的に実現し得る内容のものとなっているかという観点から確認を行う。ここまではそのとおりだと思います。
もう一つ、後々のことも考えると、現実の認可審査のポイントは、基準を超えて各大学が計画を立てていることについて、例えば、ある教育研究プログラム、あるいは学位プログラムに関する理念であるとか、教育課程の編成、実施の手法であるとか、そのための組織編成だとか、FD、SD、あるいは自己点検・評価の仕組み等々、これらについて計画に盛り込もうということは、すなわち社会に対して、履行公約を宣明することであり、そのことを認可という場を通して確認するという第三の役割もあるのではないかと、私は理解しております。
ですから、その後のアフターケアにとっては、単に設置基準に合致しているかどうかだけでなくて、計画に示したことを履行しているかどうかを、みずから宣言した計画が、誠実に実行されているかどうかをチェックする。そこに意義があるのだと思うのです。その辺のことを少し補強していただけると、ありがたいなと思ったのが1点でございます。
反面、(2)の「設置認可の性格」の最後のパラグラフですけれども、確かに最近の事例としてスタートしたものの、非常に安易に計画を変更してしまうということがあって、それは好ましくないということは再三指摘されているところです。ただ、細かい話ですけれども、ここに特定の学位を付与した学位プログラムを認可後も永続的に行うことを担保する観点、この「永続的」という意味が、どの程度の強さを持って表現されているのかちょっとわからないのですけれども、一方において、いかに周到に準備された学位プログラムであっても、やはり人の営むことですので、不断の自己点検・評価が必要だよと。そして、PDCAサイクルを打ち立てて、不断の改善、改良、努力をしようといっているところでもあるわけです。
例えば、新設の大学が学位授与機関という崇高な使命を実施するために、永続的に存立し得る、大学の永続性を担保することは当然だと思いますけれども、ただ、ここの学位プログラムの永続性と言われますとちょっとどうかと思いまして、少し言葉の整理をしていただければよろしかろうと思いました。
【義本高等教育企画課長】 ここでは理論的な整理ということに重きを置きましたので、今の構成としましては、認可の対象自身は、分野の変更を伴わない場合については認可の対象にしないという形にしています。完成するまでアフターケアをして、それ以降については、基本的には認証評価がございますけれども、大学の実質的な取り組みを信頼申し上げてやっているという仕組みですので、そういうことを考えますと、これはどういうふうな性格なのか、意義なのかということを整理して、ここでは特定の学位を付与するためのプログラムについて、認可後も永続的にという表現をとらせていただきました。ただ、永続的にととらえる言葉自身が、ちょっといろいろな解釈がありますので、そこを工夫します。どういう形で工夫できるか、少し検討してみたいと思います。あるいは、持続可能とか、いろいろな表現ぶりがあるのかもしれませんが、そこは少し工夫させていただきたいと思います。
【佐藤委員】 設置認可というのは、ここに書かれているほかに3つ目の、大学がみずから宣言しているさまざまな公約を確認するという意味もあると。これはいかがでしょうか。
【義本高等教育企画課長】 そこは設置指針の中でもいろいろな形で、これは結局、設置計画というのは、大学が社会に対してこういう形で進めていくんだというのは、ある意味においての社会との約束だという言い方をしておりますので、そこはそういう趣旨をある程度反映できるような形に、少し文章を工夫したいと思います。
【佐藤委員】 ありがとうございます。
【前田委員】 1つ非常に瑣末な技術的な話で恐縮でございますが、機関別の認証評価については、専門職大学院の認証評価については対象としないということでよいのでしょうか。例えば、7年以内に受けることになっているとか、機関別の認証評価が前提になっていたりするので、その辺の誤解がないようにしなくて大丈夫かなというのが、少し気になるところでございます。
【井上高等教育企画課長補佐】 機関別評価のことを整理させていただいておりますけれども、ちょっと記述を見直しまして、はっきり機関別評価というふうに書き加えたほうがよいところについては、書き加えさせていただくということにしたいと思います。
【義本高等教育企画課長】 先ほど木村先生からご指摘いただいたユネスコ・ポータルの関係でございますけれども、現状においては、1つの仕組みとしては、どういう形でポータルに載せるかについては、各国がそれぞれ判断してやっているという形にしております。日本の場合については、設置認可を受けた大学であれば、すべてそこに載せるという形にしております。ですから、そこに今、木村先生がおっしゃったような情報公開の要件というのは、特に具備しているというわけではございません。ですから、そこをそういう形でするかどうかについては、おそらく各国の状況がどうなのかという問題ですとか、この質保証システム部会での問題かと思われます。それから、国際問題については、大学グローバル化検討ワーキングというのもございますので、そこにおいても国際的な質保証の展開とか、あるいは、海外への情報発信のあり方等についてご議論いただいていますので、そこと今後どういう形でそういう議論をしていけばいいかについて、検討させていただきたいと思います。
【木村委員】 もちろんほかの国がどうするかということも非常に大切だと思うんですけれども、やっぱり日本の特殊性というのもあると思うんです。ですから、それはきちんと何とか、レギュレーションはできないかもしれませんけれども、ガイドラインぐらいはつくって、納谷先生のおっしゃったように、これぐらいは載せるというフレームワークをつくる必要があると思います。そうでないと、何だこれはというものばかり出てきてしまうと、日本の大学のデータとして信用がなくなります。日本は殊に世界的な立場からいうと、片やアメリカやEUがあり、その中で、いわば孤立している状況でもございます。ですから、相当きちんとやらなければならないと考えております。その辺は文部科学省が頑張る必要があるんじゃないかなというのが、私の個人的な見解です。
【義本高等教育企画課長】 ご指摘を踏まえて検討したいと思います。項目を具体化しようというところについては、まさしくその点だと思いますし、方向としては、今先生がおっしゃった形で、規制強化というよりも、むしろルールを明確にしていくという観点だと思いますので、もう少しそこはご指摘も踏まえて検討したいと思います。
【濱田副部会長】 具体的に情報公開といいますか、情報提供の担保をどういうふうに図っていくかというのはいろいろやり方があるかと思いますが、1つは、グローバルなことを考えれば、先ほどからお話があるように、ある程度の水準というのを、場合によっては明確なファンクションで担保するということも必要だと思いますし、他方で、情報提供が、競争というものがうまく機能するための条件だということを考えれば、やはりマーケットといいますか、そのマーケットにはいろいろなレベルがあると思いますけれども、マーケットに対して情報を出していないことが明らかに不利になるのだと。そういうことを見せるような仕組みというのも必要な気がします。ですから、規制と放任の間に、そういうやり方もあるのかもしれません。
【黒田部会長】 ありがとうございました。大体議論がまとまったような感じを受けるのですけれども、検討課題で括弧の中に入っている項目について、何かここだけはというご意見がございましたら、お聞かせいただきたいと思いますが。
この中で、設置基準にかかわることで、教員の要件の明確化とか、附属設備における定量的基準、そういう今まであったものがなくなった部分について明文化をするということなのですけれども、これが同時に、規制強化につながらない方向での明文化ということになると思いますので、その辺を十分注意しながら、直していただかなきゃならんと思いますが。
【義本高等教育企画課長】 その点については、ちょっと参考情報でございますけれども、定量的基準の問題ですとかについて、この部会でのご議論が一部新聞にも報道されましたので、それ以降、規制改革会議からもヒアリングをいただきまして、私ども、呼ばれて行ってまいりました。趣旨としましては、こういう項目もそうでございますけれども、この部会でのご議論のように、今まであるものを、暗黙知を明文化していく、あるいは具体化し、それによって設置認可の審査のよりどころをはっきりさせるとか、あるいは、それ以降の評価を含めた内部の改善活動につなげていくということをお話しさせていただきまして、その点をご理解いただいてございます。むしろ情報公開をしっかりやってほしいと。そのための項目を具体化するような形で議論していただきたいというようなご注文をいただいたところでございます。ですから、おそらくは、部会でのご議論も、今のような形での整合性がとれていると思っております。
【黒田部会長】 ありがとうございました。よろしいでしょうか。きょうは一通りの議論をさせていただきましたが、きょう出ました意見をもう一度精査させていただいて、事務局のほうで少し修正を加えていただくということになろうかと思いますが、この修正に当たっては、私と事務局のほうでしたいと思うのですが、ご一任いただけますでしょうか。
【黒田部会長】 それでは、そのようにさせていただいて、今度8月4日に大学分科会がございますので、そこで報告するということになっております。そこで採択されますと、8月中に第2次報告の中に盛り込まれるということになろうかと思います。
あと、事務局のほうで何か特別つけ加えておきたいことがございましたら、ご発言くださり。
【石橋大学振興課長補佐】 結構です。
【黒田部会長】 特別ないようですので、きょうは時間が大変早く終わりましたけれども、これで本日の審議を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
(了)
高橋、水船
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