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大学間交流に関する最近の国際場裡における動き

1.現状と課題

  • 国際的な大学間連携や留学生・教員による交流が進む高等教育においては、各国の大学の質を保証する制度について相互理解を得ることが、国際的に活躍する人材の学習成果を正当に評価し、学生や教員を保護するために不可欠。
  • 欧州では、「欧州高等教育圏」構築など大学教育の質保証を伴う域内の大学間交流の枠組みを整備し、域内の社会・経済の連携、統合を強化。米国は、高等教育サービスの自由化を提案。アジアにおいても、中、韓、ASEAN等大学間交流の取組を模索。
  • 国際的にも、ユネスコ・OECDの場で、質の保証を伴った交流のガイドラインを採択。
  • アジアの大学や教育制度の多様性、及び大学間交流の東アジア地域協力への貢献可能性に鑑み、早急にアジア地域における質の保証を伴った大学間交流の枠組みを検討することが不可欠。

 

2.最近の首脳会議等における動き

(1)第2回日中韓サミット

  • 10月10日、人民大会堂(北京)において、鳩山内閣総理大臣(日本)、温家宝・国務院総理(中国)、李明博大統領(韓国)の出席の下、第2回日中韓サミットが開催。
  • 成果として、「日中韓協力10周年を記念する共同声明」を採択・発表し、大学間交流の推進について盛り込まれた。
  • サミットにおいては、日中韓が協力を進めていくべき分野として、鳩山総理が大学間交流を取り上げ、今後の人と人との協力として大学間交流が重要であり、三国の大学の間で単位の互換や交流プログラムなどの質の高い交流を行うために有識者会議を設置する提案、さらにはアジアで大学間交流を強化するため国際会議を共催するという提案を行い、中韓両国の賛同を得た。また、この構想の名称を一緒に考えていくことになった。

(2)第12回ASEAN+3首脳会議(ASEAN+日中韓)

  • 10月24日、タイ(チャアム・ホワヒン)にて、第12回ASEAN+3首脳会議が開催され、鳩山総理が出席。
  • 議長声明においては、タイが教育分野における計画調整役となるとともに、日本による、東アジア地域における大学間交流に関する国際会議を開催するとの提案を歓迎するとの文言が盛り込まれた。

(3)東アジアサミット(ASEAN、日中韓、インド、豪州、ニュージーランド)

  • 10月25日、タイ(チャアム・ホワヒン)にて、第4回東アジア首脳会議が開催され、鳩山総理が出席。
  • 議長声明においては、日本による、東アジア地域における質の保証を伴った大学間協力の促進にかかる国際会議を開催する提案を歓迎するとの文言が盛り込まれるとともに、中国や豪州等による教育分野の提案も盛り込まれた。

(4)第百七十三回国会における鳩山内閣総理大臣の所信表明演説(平成21年10月26日)

「留学生の受入れと派遣を大幅に拡充し、域内の各国言語・文化の専門家を飛躍的に増加させること、そして、日中韓で大学どうしの単位の互換制度を拡充することなどにより、三十年後の東アジアやアジア太平洋協力を支える人材の育成に、長期的な視野で取り組んでまいります。」

(5)鳩山首相によるアジア政策講演「アジアへの新しいコミットメント -東アジア共同体構想の実現に向けて-」(平成21年11月15日、シンガポール)

「この地域における人の交流を増やすため、日本にはやるべきことがたくさんあります。ほんの一例を言えば、日本政府は、一昨年以来行っている、アジア各国から毎年6千人の人材を招聘する事業を将来も継続していきます。域内の大学間の単位の互換の拡大や成績評価の共通化のための取組みも、必ず実現させます。

(6)「新成長戦略(基本方針)」(平成21年12月30日閣議決定)

外国人留学生の受入れ拡大、研究者や専門性を必要とする職種の海外人材が働きやすい国内体制の整備を行う(中略)。さらには、アジアや世界との大学・科学技術・文化・スポーツ・青少年等の交流・協力を促進しつつ、国際的に活躍できる人材の育成を進める。

高等教育においては、奨学金制度の充実、大学の質の保証や国際化、大学院教育の充実・強化、学生の起業力の育成を含めた職業教育の推進など、進学の機会拡大と高等教育の充実のための取組を進め、未来に挑戦する心を持って国際的に活躍できる人材を育成する。さらに、教育に対する需要を作り出し、これを成長分野としていくため、留学生の積極的受入れとともに、民間の教育サービスの健全な発展を図る。

  

3.文部科学省の対応

 一連の首脳会合における合意内容や鳩山総理の所信表明演説、各国の提案等を踏まえ、以下のとおり対応。

  • 中韓当局と話し合いながら、日中韓有識者会議を早期に開催し、日中韓の連携枠組みの構築に向け取り組む。
  • 平成22年度予算案において、我が国が提案する高等教育の国際的な質保証に関する国際会議を開催するための経費が盛り込まれたことを踏まえ、東アジア地域における質の保証を伴った大学間協力の促進にかかる国際会議の開催に向けた準備を進める。

 

(参考資料)

お問い合わせ先

高等教育局高等教育企画課国際企画室

(高等教育局高等教育企画課国際企画室)