平成20年5月12日(月曜日)16時~18時
学術総合センター特別会議室101~103(1階)
二宮皓(座長代理)、青野敏博、大野
裕、小尾晋之介、佐藤次郎、武田哲一、中西久枝、水谷惟恭、森田嘉一、横田雅弘の各委員
木村孟(座長)、有信睦弘、佐藤弘毅の各委員
磯田高等教育局私学部長、久保高等教育局担当審議官、土屋高等教育局担当審議官、片山高等教育局主任大学改革官、村田学生支援課長、氷見谷高等教育企画課国際企画室長、江崎学生支援課留学生交流室長、織田学生支援課留学生交流室室長補佐他
資料2~資料18に基づき、事務局より説明があり、その後、以下のとおり意見交換が行われた。
【委員】
今日の具体的な議論の段階で問題になるのかもしれないが、資料4の4ページにある
リクルーティングの第2段落の真ん中付近に、「同時に、留学の前提となる母国での統一試験の結果を認証する制度の整備・活用も有効である。」と書いているが、これは例えばアメリカの制度で言うとSATのような試験を指すと理解したが、それで良いかということと、もしこれを実際に導入していくことを考えていく際に、各国別に考慮しなければならない課題も出てくるかと思うが、それは余りに煩雑なことになるので、そうすると恐らく世界的な視点で、例えばアメリカだけではなく欧米で共通なスタンダードがあるかどうかなど、そういうものをこれから確認していくのではないかと思うが、具体的にこれは何を指すかということをご教示いただければと思う。
【事務局】
これはどちらかというと中国の統一試験を想定した。確かに、世界各国の制度について把握するのはなかなか難しいと思うので、主要国だけでもとりあえず把握すれば当面の間は良いのではないかと思う。
【委員】
日本語教育について資料が出ており、これは外国人一般に対する日本語教育の状況が記されている。全体的な資料としてはわかるが、ここで審議しているのは留学生の予備教育としての日本語教育であるので、その関係資料がまだ十分説明がされていない。。
【委員】
同窓会活動等に関係するが、一遍国に帰った留学生をまた日本に呼ぶ制度があったが、予算が少なかったという記憶がある。
6月2日に外務省主催で元留学生を再び我が国に招聘し、「元日本留学者の集い」という歓迎レセプションを行うが、あれはどのようなカテゴリーに入るのか。
【事務局】
外務省の留学生についての施策として、大使館等を通じた事前の広報や情報提供があるが、それに加えてもう一つ重要な柱として、日本で留学を終えて母国等に帰国された方々のアフターケアなどがある。留学生30万人計画の具体化に向けて就職支援などもあるが、これまで実施している事業としては、今言及のあった元日本留学者の集いという事業を行っている。これは年2回、6月と11月に分けて実施しており、6月は東南アジア・中国等、11月は南西アジア、中東、それから中央アジア諸国を対象としている。いずれもODAの事業でありODA対象国に限定している。これは35年続けている事業であるが、当初は元日本留学生の母数も比較的少なく、帰国後10年経った方たちに対してもう一度日本を短期間訪問していただき、日本の現状をアップデートしてもらうという事業であった。35年実施しているので、集いの参加者の中には母国でかなりのポジションにつかれている方も多数いるが、このような方を大事にしていこうという事業である。
【委員】
1回につき大体50人ぐらい招聘していたと思うがどうか。また、何日間くらいのプログラムであるのか。
【事務局】
人数については大体その程度である。期間については、原則として1週間のプログラムであり、3日間現代の日本についてレクチャーを受け、それから各留学生会の活動報告ということで、母国で元日本留学生がどのような活動を行っているのかということをお互いに意見交換している。その後、各自留学されていたときの母校を訪問して、人脈を再活性化・再結成していただいている。
【委員】
文部科学省とのリエゾンと言うか、コーディネーションは上手くできているのか。
【事務局】
まず参加者をどのように選ぶかについては、受け入れ出身大学にとらわれず、各国の留学生会に依頼して人選している。仕組みとしては外務省の予算のみで実施しているが、他から寄附をいただいたりということはないので、企画や人選については在外公館や外務省で一括して行っている。もちろん再度訪日した元日本留学生との交流をどのようにに深めていくかということについては、文部科学省や日本の企業などと協力することも考えられると思うので、アイデアがあればもちろん歓迎する。
【委員】
同じようなケースがSEED-NETであるが、文部科学省と外務省との連携について、ODAの予算であるということもあり難しいのは理解できるが、せっかく留学生30万人計画を福田首相がお出しになったので、コーディネーションをもっと綿密に行っていく必要があるとずっと感じている。
【委員】
資料5の数字の確認であるが、政府派遣について中国が大学院71名、学部3名について、非常に少ない感じがするが、中国政府から派遣されて来るのはこれくらいなのか。
【事務局】
中国政府の関係について説明すると、国費留学生として分類されているものの中で赴日留学生制度というのがあり、これは大学院の博士課程に限定した制度となっており、それとは別の通常の大使館を通じた募集というのは非常に数が限定されている。それから、学部留学生の国費留学生については、中国では今大使館推薦として募集が行われていないので、この数字は国内採用として大学からの推薦に基づき私費留学生を採用した実績のみであり、政府派遣もほとんどないというのが現状である。
【委員】
資料5について、大学院、学部、高専の人数が入っているが、専門学校の人数について資料に入っていない理由はあるのか。
【事務局】
次回提示する。
【委員】
ぜひお願いしたいと思う。かねがね私も主張しているように、すべての学校種で検討しないと留学生30万人計画は絶対実現しないと思うので、数が少ないかもしれないが、ぜひ資料を作り直していただきたい。
【委員】
資料18と資料5の関係について、日本学生支援機構の海外事務所を設置している4都市を見てそれなりに重要な地域に設置されていることはよくわかるが、例えば、中国は大変難しいかもしれないが、私費留学生数の多いベトナムやバングラデシュ、そしてアメリカも非常に大きなマーケットであると思うが、学生支援機構の中期計画には拡充と言うか、さらに計画的に設置するという計画になっているのか。
【事務局】
今具体的に増やすという計画があるわけではない。独立行政法人の組織自体が全体的にかなり厳しくスリム化を図るよう指摘を受けている状況の中で、海外の事務所に振り向けられるだけの余裕があるのかというと、非常に厳しい状況である。ただ一方では学生支援機構だけではなく、これは提言の中にもあるが、他の海外に拠点を持っている組織との連携を図りながら、場合によっては共同事務所を設けるということを少し考えていかなければならないと思う。
【委員】
それは前回私が申し上げたのと同じコメントであるが、なかなか新設というのは難しいので、現在ある拠点を何とか使っていくということを考えるべきであると思う。
それでは、本題に戻り、資料4について少しご意見をいただければと思う。
【委員】
今回の資料は非常に多岐にわたってさまざまな施策を織り込んでいただいていると思うが、この中に書いていないことで、大学の卒業資格であるとか学位の共通性という問題がある。これは既に随分検討されているが、例えば日本の場合は大学設置基準があり、その設置基準に合わないところの卒業生は大学の卒業資格がないという、形式的にはこのような扱いをされるわけである。例えば東南アジアからの留学生が日本の大学を卒業しても、東南アジアの大学卒業資格を得るためにさらに余分な条件を満たさなければいけないというような話もある。それから、かつて日本の大学でも欧米の大学で取ってきた学位が正式に博士という形で認められないという事情があって、日本でまた論文を出し直して博士の学位を取ったという例もある。
実際に欧州ではご承知のようにボローニャ・プロセスという格好で学位を共通化する動きが進んでいるし、これはEU域内での文部大臣の会合を何回か重ねた上で、トップダウン的にいろんなことを決めるという動きと、それからそのクレジット、単位の共通性を図るというボトムアップ的な活動とがうまく連携しながら話が進んでいるというふうに聞いている。
何が言いたいかというと、そのグローバル化に対応して海外から留学生を引きつけるときに、日本で取った学位あるいは卒業資格が共通に通用するということが非常に大きな魅力になると思う。やり方としては例えば東南アジア圏で共通のボローニャ・プロセスのようなことを行うと非常に大げさな動きになるが、そういうやり方があるかもしれないし、あるいは欧州標準に合わせた形で全体に整合をとっていくというやり方と2通りあると思う。いずれにしても、今回ここに書いてあるのはどちらかというとボトムアップ的な活動をいかに国が支援するかという形で書いてあるが、今のような話はむしろ支援的な話というよりは、国サイドあるいは行政サイドでむしろイニシアチブをとってやらなければならない仕事だと思うが、その辺についてはいかがか。
【事務局】
今の話は制度全体ということであるが、一つはご承知のとおりアジアとヨーロッパで大きな枠組みが違うということがある。EUといった共同体というものが残念ながら今のところないが、アジアにおいても例えばUMAPであるとか、単位互換に係るそういった実践的な取り組みがある。また、ほかにもSEED-NETなどの自主的な協力もある。
ヨーロッパについても、単位互換の仕組みはできているが、自動的かつ確実に単位が互換されるかというと、まだそこまでは至っていないので、それを参考にしながら最終的には単位を認めるというところであり、そういったヨーロッパの動きも見ながらアジアはアジアとしての今までの取り組みというものもあるので、そういったものを積み重ねていくというところで、今のところ考えている。
【委員】
日本でも認証評価を今行っているので、例えば他国の同様の機関と相互認証するという手がある。相互認証すれば自動的に日本の大学を認めるし、こちらも他国の大学を認めるということで、国際ネットワークとしてこのような議論を盛んに行っている。しかしながら、なかなか国情が違うので相互認証は難しい。ある国とある国で行おうとしても、政治が必ず絡んでくるのでなかなか上手くいかない。話は変わるが、日本で一時随分アメリカの大学が日本にキャンパスを作ったが、日本の設置認可を得ていないので正式な大学と認めていないこともあって学生が集まらないので、一部を除いてほとんど撤退したが、2004年に取扱いを変えかなり開かれた状態となった。属地主義をやめ、例えばアメリカの大学で言うと本国でしかるべき認証機関に認められていれば認めるということに変わった。
それから、日本の大学が外国にオフィシャルのキャンパスを作る場合も、以前は自分の属地ではないから知らないとしていたのが認証評価を行おうということで随分国際的な風通しは良くなった。
それからもう一つ、一時は確かに外国の学位は認めないということがあったが、いつの間にか何もルールが変わっていないのに平気で認めるようになったが、その学位を出した大学がどういう大学かというのは余り問わなかった。だからこそ最近ディクリーミルの問題がたくさん出てきて、文部科学省が調査せざるを得ないことになった。その辺りは徐々にしっかりしたシステムとなりつつあると思うが、これは非常に大きな問題で、何らかの手を打たなければいけないと思う。
【委員】
同じような動きで、これも非常に難しいことであるが、例えば技術者教育コースについてはヨーロッパ大陸とアングロサクソンの国とはやり方が違うらしく、アングロサクソン系の国ではワシントンアコードという統一基準をつくって、お互いに共通に認められたアクレディテーションを受けた大学のエンジニアリングコースあるいはそのコースの卒業生はお互いに同等に認め合うということとしており、もともと8カ国で進んでいたものが今は日本もそれに加盟した。正式に言うと国として加盟するものではなく、日本技術者教育認定機構(JABEE)という認定機関がそれに加盟をして、JABEEの認証を受けたエンジニアリングコースは少なくともアングロサクソンのそれに加盟している国の間では共通の資格として認めようということになっている。
だから、逆に言うとそういうことを少し広げて推し進めていくのとあわせて、国の姿勢として前向きな形を何らかの格好、例えばボローニャ宣言のような形のものが本当はもう少しあると全体に動きが加速されるのではないかという気がする。
【委員】
この最終的な報告書の中にも、今指摘のあった学位の共通性のところもぜひ書き込みたいと思う。
【委員】
英語による授業を増やすことは大いによろしいと思うが、資料4の2ページに英語による授業について言及があり、真ん中辺に英語のみでも学位が取れるコースが飛躍的に増大することが必要であると書いている。英語で授業を行うのは良いが、4年間ずっと英語だけで終わっていいのかという、つまり何のために日本に来ているのかというところがある。もちろん英語で学位を取得できることは大事なことだと思うが、飛躍的に増大させる必要があるのかいうことと、入学時に英語の能力があれば十分対応できるような大学としての教育の仕組みを作ることには大いに賛成であるが、特に海外でのリクルーティングを考えたときに、なかなか大学独自では難しいところもあるので、4ページ目の
でリクルーティングという項目があるが、第2パラグラフの3行目で、例えば日本学生支援機構が実施する日本留学試験や日本語能力試験といった既存の試験を積極的に活用しようと言っているが、ある意味では矛盾しており、日本留学試験では英語はなく、日本語能力試験は日本語だけである。つまり、ここで書いていることでは日本語で教育を受けることを前提とした渡日前入試というふうになっており、英語で授業を行うということを考えるのであれば、その仕組みを考えないと困る。
【委員】
英語の授業を一番最初に始めたのは東京大学のグループであったが、一方では日本語のサポートはものすごく、もう大変な数の人をリクルートしボランティアとして活用し生活レベルの日本語を徹底的に教えていた。このことからすると、英語で学位を取れるようにするということとその書き分けは少しする必要はあるのではないか。
【委員】
先ほどの英語の件であるが、ここにも書いているように、学部は英語で実施しているところは少なく、大学院が多い。したがって、学部学生は原則として日本語教育を中心に教育するということで、ある程度の日本語能力を持った方をリクルートし日本文化の理解してもらい、一方、大学院のは英語による教育を促進するというふうに少し温度差をつけたらいかがかと思う。
ただし、学部学生も英語教育も必要であるので、漸増することは必要であるが、これに向けてはやはり教員のFDや外国人教員の増加が必要である。
ただし、大学院学生で英語教育だけで修了すると、日本での就職の際には日本語が使えないという矛盾が生じる。
【委員】
英語のコースを増やすことと、日本語を行わなくて良いということは同義ではない。全体のトーンとしては日本にいてもらう人をなるべく増やそうということであるので、日本語は最重要である。
【委員】
まず、1ページ目のグローバル化の意義というところで、先ほどの学位の共通化という問題との兼ね合いで項目を少し追加したほうが良いのではないかと思うが、学位という面で特に大学院の修士1年と2年の差別化をどのように位置づけるのかというのが、設置基準とも関わることであるが問題になっている。
と言うのは、アメリカやイギリスでは1年で修士課程の学位が取れるという、そういう競争の中で留学生を獲得しているが、これが日本の大学の博士課程の入試にも響いており、例えば修士課程1年でイギリスの修士を取って帰ってきた学生が、博士課程の入試を受ける際に、博士論文を書くということを重視しているために、修士論文を書いていることを前提として試験を行うが、イギリスで1年で修士を取ってた学生はほとんど論文を書いていないわけである。ところが、日本の大学では2年で修士論文を書いているのが前提だという発想のもとで受け入れているので、齟齬をどうするのかというところで、修士1年と修士2年の価値をどのように位置づけるのかということが今まさに現場で問題になっている。
これがダブルディグリーにも関わってきており、これも設置基準との単位の問題でどこまで日本で習得させるのか、そのためにはかなり入学段階でその学生の能力が高くなければとても受け入れができないのではないか、2年で既に国費留学生として受け入れている学生とダブルディグリーで1年間受け入れて出す学位の価値は同一だということを保証できるのかというような具体的な問題が学位の共通化というグローバル化で問題になっているので、この辺りをどうしていくのかというのが大きな問題ではないかと思う。
それから、入試という観点で言うと、博士課程入試について海外の大学では書類選考のみで行われている大学が圧倒的に多いわけであるが、その中で日本の大学は恐らく柔軟的になってきたが、いまだに博士課程入試において直接来ていただいて面接も行っているところもあり、このあたりをどこまでテレビ会議システムなどを使いながら現地と連携しつつ、日本に来なくても良い仕組みにしていくかということも現在議論している。このような問題も実はグローバル化という点を考えたときには考えていかなくてはならない課題ではないかと思う。
それから6ページ目の国費留学生の問題について、これまでの国費留学生の受け入れという発想の中にODAの一環というような発想があったのではないかと思うが、これから留学生30万人計画を施行していく段階で、日本で就職する人材をも視野に入れた留学生の受け入れ制度というものを構築していくことになる訳である。そうすると、これまでの国費留学生がすべてとは言わないが、ODA的な発想で母国へ帰すのが前提であるという観点からの大使館推薦の制度と、それから日本で就職することも前提とするという制度では、そもそも発想が違うと思う。その問題が英語で授業をすべきかどうかというところにも関わってくるのではないかと思うが、英語のみでも受験でき、学位を出しているところでは、逆に日本語を勉強しないで卒業、修了してしまうという学生がいるという問題点も起こる。
そうすると、ODAというこれまでの国費留学生の受け入れ体制という発想からすれば、本国に帰るということが前提になるので良いが、逆に優秀な学生が日本に残らないということになるので、国費留学生に関してはこれまでの発想とどう変えていくのかという抜本的なところの見直しをしなければいけないのではないかと思う。
それから最後に、私費留学生と国費留学生の問題であるが、これも6ページの真ん中の上のところで、非常に示唆深い指摘がある。具体的に説明すると、国費留学生の中には長期間保証されているために余り勉強しない学生も出ており、それをさらに厳しくするということは非常に重要だと思うが、逆に現状では私費留学生が国費留学生になるチャンスというものが非常に間口が狭く、私費留学生で非常に力のある学生がいる一方で、勉強していなくても自動的に奨学金を保証される国費留学生がいるという不公平感が出ているという現状がある。極端なことを言うと、国費留学生も私費留学生も土台を一緒にして、GPAの成績順に上から国費留学生として採用していくとか、これは非常に過激なアイデアであるが、それくらいの競争力を持った制度に変えていくということも非常に優秀な人材をいかに教育していくかという面では有効ではないかと思う。ただ、それは一遍に実施することはできないので、国費留学生というものをどうとらえていくのかということを前提にした教育を行うことについて総合的に関わる問題ではないかと思うが、私費留学生で優秀な学生をもっと国費留学生として採用する制度も必要であるし、逆に国費留学生に対してさらに厳しくモニタリングしていくということも必要ではないかと思う。
【委員】
7ページの宿舎から一言言うと、まず一体どれぐらいまでの公的宿舎の入居率を目標とすれば留学生30万人計画を安心して実施できるかという国の構えがちょっと見えない。例えば40パーセントぐらいは公的宿舎に入れるようにしないと留学生30万人体制は維持できないとか、それから全く逆の発想で、日本に渡日した留学生が少なくとも1年間は全員が必ず入れるぐらいの公的な宿舎は必ず用意するとか、10年間の設備マスタープランみたいな宿舎整備プランを作る必要があるのではないかと思う。この視点から、例えば学生支援機構の役割はどうなのか、それから大学に工夫を求めるのならば、普通の規模の大学ではなかなか借金ができないので、例えば起債ができるために工夫をするのならば、どういう条件でどういう形で起債をして良いのかといったところも細かく考えるような宿舎整備マスタープランを3年ぐらいかけて作っていただければというのがお願いである。特に短期の学生交流が高まることを考えると、1年以内が多いので、少なくとも1年間は自由に来れるという安心感があれば良いと思う。
もう一点として、新たな奨学制度についても検討しようということで非常に積極的に書いてある点は大変結構だと思うが、現在国費留学生は約1万人ぐらいで、国費留学生のシェアを全体の1割ぐらいと想定しているが、国費留学生が果たす役割は相対的に低下しても構わないという答申にするのか、いや現状程度の役割は必要であるとか、それともずっと量的な拡大を行うべきであると考え、倍増ぐらいにして、戦略的、機能的にも重要な役割を果たすようにするとか、3倍増にするとか、そういう出だしのところの迫力がちょっと足りないと思う。
最後に1点、財政支援では、海外から直接受験して直接来る場合に、授業料免除等は非常に議論されているが、検定料、入学金は不徴収で良いという制度をぜひ開拓してもらいたい。それから直接入学においては入学試験が非常に重要になると思うので、日本で受験しなくても合否の判定ができるという制度をもっと工夫して推進するため、検定料、入学料と入試の仕組みというものとをセットで考えていただければと思う。
【事務局】
渡日する前にどれぐらいの留学生が公的宿舎に入りたいのかという希望をとったアンケート調査はないので、実際どのくらいの需要があるかよくわからない。よって、約23パーセントという数字は結果的にそうなっているととっていただきたいが、もちろん短期交流については実際関係者に聞くと、大学がある程度自分のところの宿舎あるいは借り上げ住居を駆使して、かなりの程度は面倒を見ているという実態はあるが、長期のほうは恵まれていない部分があるので、宿舎については留学生が日本に来る際の生活基盤であるので、約23パーセントというは低いほうであると思っているのでもう少し何とかしたいとは思う。
【委員】
国費留学生の制度だが、国費留学生についてはやはり日本留学への呼び水的効果というのは非常に大きいものがあると思うし、基本的にはやはり優秀な学生を戦略的に獲得するための非常に大きいツールだと思っている。だから、これについては30万人を考える場合に、どのくらいまで質を確保することが必要なのかというのをもう少し議論したほうがいいと思う。ただし、我が方はやはり制度を持っているほうだから、これについてのシェアが少なくていいとは思っていない。ただし、先ほど申し上げたような前提となる議論は必要だと思っている。
それから、入学検定料については実際どういうふうになっているかというのも調べて、また修正させていただきたいと思う。
【委員】
今の国費留学生をやっぱりある程度ふやしていく方向でこれは検討しないと、前から申し上げているように、大学から専門学校あるいは日本語学校を含めて私学がかなり負担を強いられる。それで、留学生を現実に受け入れている我々の経験からいうと、私学ではかなりの部分の予算を留学生のために使っている。それは学生たちの一般の日本の学生たちの授業料をそれに割いているわけであり、限界がある。そういった点からいうと、やはり国の政策として戦略的という以上は、国がある程度それをカバーできるようにするというのが原則だと思っている。
それから、さっき英語の強化の問題が出ていたが、これは基本的には前にも何回かこういう話が出ていると思う。短期の場合には英語だけの教育があってもいいと思うが、やはり長期の場合は基本的に日本語ができなければ、どこの国で教育を受けているのかということになる。きちっと日本語を教えていくべきだと思う。
【委員】
最初の件については、これはもちろん私学の立場もあるが、もっと大きいのは留学生の獲得が国際競争になっているということだ。相手がアングロサクソンの国であるから、これは容易なことではない。彼らも大変増やそうとしているから、その中でやっていくためにはどうしても財政的な支援というのは不可欠だと思う。どのぐらいにするかというのはまた別な問題ではあるが。
【委員】
7ページ目について、一番下のところに卒業後のフォローアップとある。いい留学生をとってきて、いい教育をして、その結果日本のことに対しても理解を深めてファンになってくれた人たち、これをどうやって今後生かすかということが大事だ。せっかくの資産をどう生かすかことでもあると思う。こういうことは、全くできていない大学もあり、とにかく卒業してしまったらどこへ行っているのかさっぱりわからないと、名簿もよくわからない、国内は何とかわかっても、でも海外は全然つかめない状態になっている。しかし、特に最近の新興国だと帰国してからとても成功して、大変なステータスも持っていて、うまくするとそこから寄附をもらえるということもあるかもしれない。もちろん、それ以外にもリクルーティングなりいろいろあるわけで、そのあたりを本当に戦略的にどうするのかというところをもう少し書き込めないか。アイデアが具体的にあるわけではないが、もう少し書き込みたいという気持ちがある。
学生支援機構や在外公館、各大学もやっているのだろうが、もっと各機関が協力してオール・ジャパンで、せっかく育てたものについて何かうまく生かせるようにすべきではないか。そのためには名簿だけ収集するようでは足りない。発信も行っていくべきだ。そういうネットワークをつくって、インターネットでも何でもいいが、そこで元留学生がいろんな情報交換をするとか、あるいはそこにアクセスするといいことがあるので、常に見ていてくれて何かつながっていくというような、そういう情報発信や仕掛けをうまくつくっていけないのか。本当にまだ具体案がないのであるが、そういうあたりを今後のことを考えるといいのではないかと思っている。
【委員】
例えば、ブリティッシュ・カウンシルの場合は、フェローシップが、日本の国費留学生に比べるともう本当に少ない給付しかもらっていない。おそらく3分の1ぐらいしか出ていない。もうちょっと最近出ているかもしれないが、そんなものである。英国という国のプレステージであるが、各国にアソシエーションができている。それを中心にとても活発に活動しているから、そういう意味では今委員がおっしゃったようなことが自動的にできている。大学単位ではないが、ブリティッシュ・カウンシルという母体をもとにしてどこへ行ってもある。こういうふうになると非常にいいが、今からそれを望むべくもないから、何か今委員がおっしゃったような工夫をやる必要があると思う。
資料の先ほど同窓会の例を調べてもらった数は、16だが、ほかの大学も多分同窓会組織があるだろうが、例としての数ということで考えていいのか。
【事務局】
この資料は我がほうが主催している全国国立大学法人留学生センター長会議で任意のアンケート調査をして集計した結果なので、回答のない大学もあるはずで、まだ全部ではないと認識している。また、1枚目の私大の例についても、これは私大連盟等の調査なので対象大学は125大学であって、全部の私大の例ではない。私立大学にもまだこういった例はあるのではないかと考えている。
【委員】
問題は数もさることながら、これがどのぐらい自主的に活動しているかということだと思う。その辺は私立大学のほうが多分きちんと活動しておられるような気がする。
【委員】
1点目は、もう既に委員が言及された財政支援について、繰り返しになるが、申し上げておきたいと思う。とりわけ私費留学のことについても、今後30万人計画では、比率もさることながら、数ではもう圧倒的にそちらのほうが増えるはずである。これに対する支援、具体的に6ページに学習奨励費のことと、それから授業料減免に対する補助、この2大措置が出ているが、これについて今後増加することについて、どう国として引き受けていくのか、対応していくのかという何かもう少し見えるような記述が欲しいなというふうに思う。もちろん具体的な金額をというのは大変難しいと思うが、少なくともそういう覚悟があるということは大切かと思う。授業料の減免補助のこと、これだけで書くと、あたかも私立大学等が減免しているものに対して全部補てんされているように読み取れるかもしれないが、実際の補助率は対象、つまり減免している学生全体の4割程度しかたしか措置されていないと思う。このままで数がふえて、これに対する財政措置が少ないとなれば、もっとひどい影響を受ける。先ほど委員のご指摘のように、私学の存立に関するというかステークホルダーに対する説明がつかなくなるというような事態も考えられる。よって、1点目は財政措置についても何らかの方向性を、あるいは覚悟のほどを記述する必要があろうかと思う。
もう一点は5ページである。大学等の組織的な受け入れ体制の整備が、今回の記述に取り入れられたことは、大変結構なことだと思っている。ここに記述されている専門職員とかあるいはその相談員等を配置して、そのような支援体制を充実していくということは大変大切なことだと思う。ただ、そのようなサポーティングスタッフを個々の大学が育成するということについては恐らく限界があると思っている。これをそれこそ個々の大学の取り組みをさらに組織的に支援していくような国などによる育成・研修というような組織的な取り組みについても考慮すべきと思う。
【委員】
実際に専門職員というのは各大学に張りつけなければいけないと思うが、相談員等は幾つかの大学でシェアするというようなことも考えてよろしいのではないか。
【委員】
先ほどの卒業生のネットワークに多少関連するかと思うが、この冊子に全く触れられていないことについて述べたい。日本の学協会、学会というものであるが、幾つかの学会において、国際支部をつくろうという動きがある。外国に行くと日本の大学院を出て母国で大学の先生になって、研究活動をしているという方々が結構大勢いて、私も以前インドネシアに行ったときに、私の専門分野で日本に留学した経験のある先生等もう10人も15人も出てきて、日本語で普通に会話ができるというような状況があった。こういった方々がもちろんそれぞれの国で学協会、日本ほどしっかりしない形でやられていると思うが、そういったところに日本の学協会の国際活動が支援するようなことをすれば、効果は多少あるのではないかという気はする。その方々が、大学の先生だから、学生に対して日本留学を勧める可能性も当然あると思うので、そういったネットワークの使い方もあるのではないか。そうすると、地元企業にもつながっていく可能性もある。
それからもう一つは、やはり国費留学生の政策というのが、留学生政策の一番代表的なものなので、この制度のつくり方というのはやはり日本の政府の留学生政策の非常に強いメッセージになるので、ここはいろいろ時間をかけて多角的に検討するべきだろうと思うが、例えば先ほどあった国費留学生が非常に恵まれていて、私費留学生との差が大きいとあったが、実は博士課程の学生だと日本人の学生と比べても非常に恵まれていて、日本人の博士課程の学生にこれだけ留学生が奨学金をもらっているなんてことがわかっただけでも非常に彼らは不満が大きい。一方自分が留学生になって外国へ行っても、それほどの奨学金はない。やはり日本の国費留学生、特に研究留学生などは破格なので、この価格の点についても各国の、イギリスに限らずドイツ、フランスなどの先進国の奨学金の相場というのがやはりあろうかと思うので、そろそろそういうほうと比べてもいいのではないかという気がする。特にイギリスは英語圏ということで圧倒的に強いであるが、ドイツ、フランスあたりはやはり日本と同じ英語ではないが、先進国という悩みを抱えているので、その辺との比較というのも卒業生組織のことも含めてちょっと重点的にやられてもいいのではないかという気がする。
【委員】
学会の件について、アメリカの学会はかなりやっている。殊に最近積極的にやり始めたような気がするが、ぜひその辺は報告書に書きたいと思う。
それから、あとの点は私も個人的には前からそう思っている。ちょっと破格過ぎるのではないか。ちょっと差しさわりのある発言であるが、やはり国際的な相場みたいなものを考慮して、考え直したほうがいいと思う。数にしても、英国はそういう意味では留学生を受け入れるということは非常に大きな優位な立場にある国である。イギリスに於ける国費に相当する奨学金は、3,000人ぐらいしか出していないと思う。30万人のうちの3,000人だ。そういうことからすると、日本の国費留学生の総額をトータルすると大変なお金になるということだから、私も今の委員の発言の後の件は個人的には大いに賛成をする。どうするかというのは、これはいろんな問題があるから、一概にはここでも結論出ないと思うが。
【委員】
どこというわけではないが、実は私の大学にハーバード大学の修士、教育学部であるが、その留学した経験のある先生がいて、どういう経験を積まれたかという話をしたら、やはり感心したのは、いわゆるクラスの中で留学生に対してハーバード大学では、君らは一種の外交官だと、アメリカに来た外交官と同じなのだから、そういう意識を持って授業に臨んでくれと。それで、例えばある課題をやったときに、これについてはあなたの国ではどう考えるのか、あなたの文化ではどう考えるのか、そういうことをどんどん言わせて、先生によってはそれで論文を書いているというようなこともあるらしいのだ。
私は文系ではなくて理系で、しかもポスドクみたいな形だったのでそれほど感じなかったが、やはりこの中で教員がどうあるべきかを決める重要な役割を果たすのが、教員のFDだが、教員のFDというのが何も触れていない。何回もここで申し上げているのだが、留学生というのは、要するに迷惑とは言わないが、来て負担になる場合がある。負担になるということばかりを意識してしまうと、結局幾らシステムをつくっても毎日毎日会う先生方がどうしても負担になる。でも考えによっては、日本は環境とか介護とかいろんな問題で先進的にあるわけだから、逆に言うとそういう問題に対して、留学生のあなたは、国ではどうするのだというような立場で訴えかけていれば、随分日本人の学生に対しても感じるものが大きいだろうし、それから来た学生にとってもやはり来てよかったと思うだろうと思う。
そういうことを、資料4のどこに書くのがいいのかわからないが、やはりもう少し教員側の意識というのを、もう少し何か変えていくことを明確に出していかないと、結局は留学生の人数が増えたというだけになってしまうというような心配があって、ぜひそういうような取り組みをこういう中に入れてほしいと思う。
【委員】
非常に具体的なインパクトが必要だ。もう少しやっぱり具体的に書いていくべきではないかというような話が幾つか出てきて、例えば宿舎の整備計画についても非常に重要だと思う。また委員が指摘されたもう少し具体的にという話もとても重要だと思うが、この会議で一体どこまでこういったようなものが具体的に書き込めるものなのか、文部科学省としてこの中教審という中でやっていくときに、一つは予算的な問題、これは予算を倍増していかなければとてもできそうもないことがたくさんあるわけである。それから、省庁を超えた問題があって、例えば海外拠点の点でも、国際交流基金では私たちがこの間議論したすぐ後に新聞で100カ所か、日本語教育の拠点をたくさん出すという話が出てきて、今回もそういうものを統合していかなければとてもブリティッシュ・カウンシルのようなことはできないだろうということがあるんだが、省庁を超えた話になってしまうと具体的にこれをこの中に文章として書き込めるのかという問題が出てくる。皆さんそういうふうに具体的なことをやらなければいけないと思っていながらも、これは書き込めないで終わるとどうなってしまうのだろうかという心配がある。
つまり、ここで書き込める部分だけではやっぱり難しいとすれば、次につながるような具体的なアクションを書き込めるのか。今日お話を聞いていて非常に重要な話がたくさん出てきた。これらについてはぜひ実施してほしいと思う。あるいは国費留学生もいつまでにどういうふうな戦略でどうするというところまで書き込みたいのだが、ここの会議ではどこまで書き込むべきなのかがちょっとわからなくなってきている。しかも予算ということを考えると、6月とか8月までにも全部出していかなければならないということを考えて、ちょっとどこまでのことを言ったらいいのかわからなくなっているところがある。ぜひ実現してもらいたいものなので、もしここで書き込めないならどうするのか、そのことを決めるのもお願いしたい。
【委員】
いろいろな問題が話し合われているのであるが、時間も余りないので混乱をしてきているというのが確かにある。
まず一つは用語の使い方について気がついた点をお話しさせていただきたいのであるが、資料2、資料3、きょうの資料4等について、教育機関の名称なのだが、これは大学とか大学等とか、あとは高等教育機関とかいう名称が同じ文章の中に入ってくるので、非常にわかりづらい。大学は大学単体で何らかの政策をつけているのか、あるいは専門学校などすべて含めた上でやっているのかというのが非常にわかりにくい部分がかなり出ているので、その辺も一つ精査をしていただきたいと思っている。
あと、専修学校のほうは、専修学校とすると高等課程あるいは一般課程というのもあって、全体を含んでしまう。一部だけ専修学校(専門課程)と括弧書きでされている部分あるが、私どもとしては専修学校の専門課程のことを専門学校というふうに呼んでいるので、専門学校という使用をしていただきたいと思う。
もう一点だが、今委員がおっしゃった具体性がどこまで出せるかというのはかなり難しいのではないかと思う。以前の話の中では2020年という時期設定をしているので、やっぱり短期とか中期とか長期で何を目指していくのかというのを、これは2020年と単純に言うと3期に分ければ4年ずつなので、そういったところで具体的に何から始めればいいのかということをやっていかないと、これは資料の3、4を見ても、最終的に2020年になるとこういう形になっているような形ではわけがわからないと思う。本当に何から手をつけていいのだろうかと言うことになりかねない。もう少し具体的に短期でこういうことを始めて、中期ではこういう目標を持ってやると、長期的には最終の仕上げをするのだというような目標づくりを明確にしていただければわかりやすいと思う。
この20年までの戦略の中で最初に加速的に人数をふやすというお話があったが、非常に僕は危険だというふうに思っている。10万人計画の達成のときもあったが、一気にふえると非常に大きないろいろなところで問題が発生してくるということがあるので、やはり30万人にするためにまず短期にはこちら側の受け入れ側の整備を重点的に行って、それから宣伝をして募集活動に力を入れていく。最終的には長期的に今言った問題をすべて含めて、留学生にとっても学校にとっても社会にとってもいい結果を出すように中期戦略、長期戦略を組んでいかないといけない。単純に今の検討をしているそれぞれの問題は非常に重要であるが、実現できるのか、先ほどが言ったように最終的に学生が来ただけで終わってしまうのではないかという懸念がある。
【委員】
国費の金額、奨学金の金額をという話題があったかと思うが、私は必ずしもそれにくみしない。今のブランド化という観点から、日本の国費留学生のしている奨学金はむしろ維持すべきだと思っている。それにふさわしい質の高い留学生をどう確保するかというほうがより重要だと思っているし、あの中に家族に対する手当も全部含まれているので、35歳未満だったと思うから、ほとんどが成人学生なので、その程度の金額は要るだろう。それから、イギリスの奨学金政策は、アフリカからの学生には非常に多額の奨学金を出している。国際標準という表現だけでもってこの水準を下げることは、せっかく日本の奨学金の国費留学生のブランド化を図ろうとしているときに逆行すると思う。
それから、第2点は4ページだが簡単に述べたい。リクルーティングというのは本当にいい観点であると思う。これは新しい戦略としてやっぱりこのオール・ジャパンとして、例えば大使館にアタッシェもいるし、日本文化センターもあるし、学生支援機構もあるということで、やっぱりその現地に日本の大学をさらに加えて開拓していくことが重要だ。日本の大学の担当者などに対して、フランスの大使館がやっているように現地に行って全部案内してもらい交流を深めて留学生をリクルートしていくといったような総合的な戦略をこの中に書いていかなければならない。そのためには、大使館というのが果たされる役割は非常に大きいと思っているし、教育アタッシェもいらっしゃるところは特に先鞭的にしてみられたらいいと思っている。
それから、これは国際競争力を高める留学生戦略という部分も、非常に強く知識基盤社会ということでうたわれているので、そのためには先ほど委員がおっしゃったように、帰国した留学生をどう活用するかという観点では、研究者に特定化されてしまうが、日本学術振興会がやっている海外に学会発表に行くときなどに旅費を出していたが、それの逆版があっていいのではないか。それから、日本学術振興会で帰国した留学生をもう一度日本で勉強するために研究者として1年間とか採用できるようにしてはどうか。もしくは、日本の学会で研究発表するのであれば、滞在費は別にしても往復旅費は支給するとか、そういったことにより日本の学会活動が国際的になることは先ほどのご指摘のとおりで、国際競争力が非常に高まるので、それに帰国留学生が積極的に来て発表して、あるいはシンポジウムをやってくれればという、そういう呼び水的な、あるいは支援的なちょうど国際研究員集会派遣旅費といったものの逆版をちょっと考えてみていただければ、非常によいかと思う。
【委員】
大変多方面からのご意見をいただいた。なかなかいただいたご意見を全部この資料4の修文に使う、取り込むということは至難のわざであろうと思う。殊に確かに一部の委員の発言は私も理解するが、日本のやり方としてなかなか先に環境を整備してそれからというのは難しいのではないか。どうしても実績主義でこれだけ留学生が来ているから何とかしろということをせざるを得ないのではないかというのが正直、感じているところである。
それから、中教審は中教審なりにある程度理想的な姿を書いても私はいいのではないかと思う。もちろん、無理なことは書けないが、ほかの国の状況を眺めるなど、ある程度理想的なことを書くべきではないか。ただ、2020年までに30万人というのが一応もうターゲットが決まっているから、その中でやっぱり議論せざるを得ないだろうと思う。
それから、多分私が国費留学生を全部切り下げてやれということを言っているのではない。階層化しろと言っているのである。少なくとも私の見るところ、国費留学生で必ずしもいい学生が来ていない。だから、私は、しつこく一体どうやって選考しているんだということをここで聞いているのであるが、だからもう一度考え直して、いつも例を出すが、例えば英国がやっているようなローズカレッジみたいなものをつくるとか、それからその次のランクをつくるとか、その次のランクをつくる、そうやってメリ張りをつけてお金を使うべきではないか。そういうふうに考えて発言した次第である。
正直申し上げて殊に例の修士の問題は、私も難しいと十分難しいと理解していて、例えばケンブリッジでは本来修士コースというものが、工学部について言うと無い。リサーチスチューデントというのは3年間でドクターを取るものだと決まっているのだが、最近学生が外国から来る学生の質が悪くなったので、適当な学位をつけて1年で追い出してしまうのである。ということは、日本のマスターよりはるかに質が悪い。だから、その辺の扱い方と委員のご発言に関係があるので、これはなかなか難しいと思っている。
事務局と相談をするが、今回の修文はなかなか大変になりそうだ。少し頑張ってみる。次回までに何とか少し形をつけて、少なくとも具体的にしたいというふうに考えているので、よろしくお願いしたい。
最後に、事務局より次回以降の日程について、第7回は平成20年5月19日(月曜日)16時より、文部科学省3階3F1特別会議室で開催する旨の説明があった。
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