1.シラバスに関する認証評価の評価基準と事例

(1) 大学基準協会

〇評価基準

 学生の学修意欲を促進させるために,適切な履修指導を行うとともに,適切なシラバスを作成し授業計画に基づいて教育研究指導を行い,授業形態,授業方法にも工夫を凝らすなど,学修の活性化のための十分な措置を講ずることが必要である。

 

〇評価結果の事例

 A大学

     全学部において,シラバスは一定の書式で作成されているが,各回の授業内容に関しては教員間の記述内容などに精粗があり,調整が必要である。
     また,システム科学技術研究科においても,研究指導計画がシラバスに明示されていないため,改善が望まれる。

 

 B大学

     シラバスは,従来,授業計画の記載の内容や量について科目間で精粗があり,成績評価基準についてもあいまいな記述が散見されるなど問題があったが,2010(平成22)年度に大幅な改訂を行い,大きく改善された。また,2011(平成23)年度からは,ウェブページ上で入力や閲覧が可能となる予定であり,シラバスの認知度の向上が期待される。

 

(2) 大学評価・学位授与機構

〇評価基準

5-2 教育課程を展開するにふさわしい授業形態,学習指導法等が整備されていること。
5-2-3 適切なシラバスが作成され,活用されているか。

 

〇評価結果の事例

 C大学

     シラバスは全学教育,専門教育ともに,教育課程の編成の趣旨に沿って統一した様式でウェブサイト上に公開している。
     主な記載項目は,キーワード,授業の目標,到達目標,授業計画,成績評価の基準と方法,テキスト・教科書,講義指定図書,参照ホームページ等である。さらに新入生ガイダンス,オリエンテーション等において学生にシラバスを有効に活用するよう指導している。また,学生による授業アンケートに「授業はシラバスに沿って行われていた」かどうかの質問事項を設け,その結果を教員にフィードバックすることによって,シラバスと授業の改善に努めている。

 

 D大学

     シラバスには,学習目的と到達目標,授業概要,授業計画,学習課題,学習内容,評価方法,評価基準等を記載している。シラバスは全学生に配布され,オリエンテーション等で説明され,授業の選択等において活用されている。

 

(3) 日本高等教育評価機構

〇評価基準

 大学は,教育研究上の目的を達成するために,学部・研究科等の各教育組織において教育課程を編成し,学生にとって必要な学習量,教育評価の方法を定める必要があります。
3-1.教育目的が教育課程や教育方法等に十分反映されていること。
3-2.教育課程の編成方針に即して,体系的かつ適切に教育課程が設定されいること。

 

〇評価結果の事例

 E大学

     授業の方法・内容・計画そして成績評価の方法などは,シラバスに記載され学生に対し明示されている。

 

 F大学

     成績評価基準は学則第15条に定められているが,シラバスにおける整理が期待される。

     

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