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資料1 専門職大学院の役割・機能等について(案)

(1)専門職大学院の役割・機能

<検討課題>

○専門職大学院は、大学関係者と関係業界等が連携し、理論と実務の架橋を図る教育課程等の確立を図り、国際競争場裏において産業界・実業界等で求められるプロフェッショナル集団を強固に形成する役割を果たすことについて十分な見通しが得られる分野に設置されるべきである。

○専門職大学院は、高度専門職業人の育成を担うものであるが、高度専門職業人には、技術的な訓練を受けたスペシャリストと、基礎的なものをベースに応用力を身に付けたプロフェッショナルとがあり、専門職大学院が育成を担う人材としては、両者を明確に区別して考える必要がある。

○専門職大学院でありながら高度専門職業人養成の役割を担えていないのではないかと思われるものがある一方で、既存の修士課程の中にも高度専門職業人養成を目的として設置されているものなどもあることから、各専門職大学院は、担うべき役割としての人材養成の到達点を明確にし、他の学位課程や学校種との関係を明確にする必要がある。

○専門職大学院を設置する者又は設置しようとする者においては、同一分野における学校間の定員充足状況の二極化や、学内の異なる専攻が類似の教育プログラムを提供し学生確保に困難な状況などがある場合には、分野の役割・機能などを整理又は明確にする必要がある。

<現状>

○平成21年10月現在、専門職大学院は、60大学(大学大学院68専攻、大学院大学16専攻)に84専攻、経営(32専攻)、会計(17専攻)、公共政策(8専攻)、公衆衛生(3専攻)、知的財産(2専攻)、臨床心理(5専攻)、その他(17専攻)などの分野において、国立(25専攻)、公立(6専攻)、私立(47専攻)、株立(6専攻)の各設置主体により、北は北海道から南は九州まで全国各地に設置されている。

○また、在学者数は、私立が約65%、国立が約26%となっており、これを個別の専攻単位で見ると、在学者数の上から10位までのうち9専攻が私立大学であり、当該9専攻(経営6、会計2、知的財産1)で全体の3割を占める状況であるなど、私立大学の割合が大きいのが現状である。

○専門職大学院は、平成15年度の制度創設以来、科学技術の進展や、グローバル化に伴う社会のニーズに対応した高度専門職業人養成の役割を果たすことが期待されている。そのため、設置の対象となる分野については、将来的により広い分野で多様なニーズが増大していくことも想定されることから、制度創設時においては特定の分野のみに限定しないこととされ、創設の際に例示された分野(経営管理、公衆衛生・医療経営、法務、知的財産、公共政策(行政)、技術経営)に留まらず様々な分野に広がっている。また、その設置形態においても、株式会社による設置という従来とは異なるものが現れるなど多様化が進んでいる。

○さらに、各専門職大学院における人材養成目的も多様であり、分野の深い知見を有した者、幅広い総合的な知見を有した者、それらを融合した者などの高度専門職業人養成が行われている。 

○専門職大学院制度の創設に先立ち平成11年に制度が創設された専門大学院の設置数は、3年間でわずか6研究科・専攻であったが、専門職大学院の設置数は5年間で182専攻(法科大学院、教職大学院を含む)に達し、その発展が図られてきたが、急速な広がりに伴う諸課題も浮かび上がっている。

○具体的には、例えば、高度専門職業人養成を目的とした理論と実務の架橋を図るための教育課程の在り方、産業界や職能団体等との連携の促進、修士課程や専門学校などの他の学校種との関係の明確な整理の必要性が指摘されている。

(2)専門職大学院の適正規模

<検討課題>

○定員割れの原因として、産業界や学協会等との連携が希薄であり、需給バランスを踏まえていない状況や、カリキュラムや教員の資質能力向上の取組が不十分と見られる状況などがあることから、分野ごとの状況を踏まえ、各分野の規模の在り方を総合的に検討する必要がある。

○その際、職業資格と密接に関係する分野においては、社会的ニーズや労働市場との関係も深いことから、関係者との連携や国際的な動向(例えば会計分野における国際会計基準など)も踏まえる必要がある。

○また、安定的に学生を確保できる専門職大学院を設置するため、大学及びその関係者は、専門職大学院制度の趣旨を踏まえ、当該専門職大学院で養成された人材がどのような社会で活躍するのかや、専門職大学院を修了することが修了者の社会的地位の向上にどの程度役立つのかといったことについての見通しを立てることにより、学生が専門職大学院で学ぼうとするインセンティブを明確化することが重要である。

○専門職大学院の設置認可申請に対する審査に当たっては、養成しようとする高度専門職業人の社会的ニーズ、教育体制、申請者たる大学の自己点検・評価や認証評価の状況、関係業界等との連携体制など、様々な観点を考慮した上で設置認可の可否について審査を行うことが重要である。

○上記に加え、大学院大学として設置されている専門職大学院については、その多くが定員割れとなっている現状に鑑み、学校教育法で定める大学院大学として備えるべき要件(教育研究上の特別の必要性)について明確化し、高等教育機関に求められる教育の質保証の観点から慎重に審査を行う必要がある。

○設置後、定員充足や競争的環境などの状況に応じて、各専門職大学院における入学定員の見直し等の自主的な改善の取組が期待されるとともに、必要に応じて、各専門職大学院に対して定員見直し等を促進するようなスキームも望まれる。

<現状>

○専門職大学院全体(法科大学院及び教職大学院を除く)の入学定員は、約4,600名で、在学者の年齢構成は20代が約47%、30代が約35%、社会人の割合は約62%、外国人学生の割合は約10%(うち留学生が約87%)となっており、幅広い分野の学士課程修了者や社会人の受入れなどが進んでいる。

○入学者選抜における平成15年度の制度開始当初から現在の状況は、平均志願倍率は、当初約2.3倍以後やや減少傾向で、平均定員充足率は、平成18年度以降定員未充足(平成21年度0.9倍)であるが、これらは、分野別或いは同一分野内における専攻毎に多種多様である。
1)開設以来一度も定員充足(未充足)のない専攻
2)一時的に定員充足(未充足)の年度がある専攻
3)定員充足(未充足)の状況から入学者数が減少(増加)傾向に転じ、定員未充足(充足)となった専攻等

○上記と同様に、定員未充足の原因も多種多様である。
1)質の高い入学者を確保するため入学者を厳選しているケース
2)予想以上の入学辞退者が出ているケース
3)養成する人材の目標や教育内容等の社会的な認知を得られていないケース
4)カリキュラムや教員の資質能力等の質に対する社会的な評価を受けていないケース
5)社会のニーズや需給バランスを正確に把握できずに専攻数や総入学定員が増加したことによるケース
6)経済不況や立地条件など外的要因によるケース 等

○平成21年度の定員未充足の専攻数の割合は、全体で5割程度で、分野毎に状況は異なるが、同一分野内で定員充足の二極化の傾向にあることが確認できる。

○さらに、定員未充足の大学に見られる特徴として、理論と実務を架橋した高度で実践的な教育内容の実施などについて、設置当初の理念から乖離しているように見受けられるものが調査等で見られたことや、大学院大学の約7割が定員未充足で、そのうち約9割が開設以来継続し、このうち、株式会社立、専門学校や予備校を基礎に持つ設置主体者の大学が約7割を占めている状況が確認された。
なお、これまで1専攻が、平成21年度から学生募集停止を行っている。

○一方、定員は充足されているが、入学者の質の確保が懸念されるケースや、当初は定員未充足の状況が継続していたが、研究科長等のリーダーシップ等の下、各種取組の成果により状況が改善したケースなども見られ、定員充足状況の検証は、様々な視点を考慮して慎重に行う必要がある。

<定員状況の改善のための取組事例>

  • カリキュラムや教員の資質能力等の質の改善
  • 秋学期入学制度の実施
  • 学費の見直し
  • 奨学金制度の導入
  • 入試説明会の増加
  • 授業見学会の実施
  • 多様なコース設定
  • 情報公開や広報活動の強化
  • 入学定員の見直し 等

○各専門職大学院においては、幅広い年齢層や社会人などの多様な人材の受入れが進み、質の高い入学者の確保等に向けた取組が見られるが、定員充足状況は全般的に厳しくなっている。

 ○特に新たなコンセプトで作られた専門職大学院と就労環境のミスマッチが一つの要因となっている。

 

お問合せ先

高等教育局専門教育課専門職大学院室

推進係
電話番号:電話番号:03-5253-4111(内線2497)

(高等教育局専門教育課専門職大学院室)

-- 登録:平成22年04月 --