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大学院教育振興施策要綱の現状について

資料6-2
中央教育審議会大学分科会
大学院部会医療系WG(第1回)
平成21年10月1日 

 

 平成17年9月の「新時代の大学院教育」(中央教育審議会答申)を踏まえ、平成18年3月に「大学院教育振興施策要綱」(以下「施策要綱」という)が策定され、3年余りが経過した。この間、大学院設置基準の改正や大学院教育の支援事業等を通じ、大学院教育の実質化が着実に進展してきている一方、新たな諸課題も顕在化しつつある状況にある。

 こうした状況下で、「中央教育審議会大学院部会における審議経過(案)」をとりまとめるにあたり、施策要綱に基づくこれまでの成果と課題について、大学院部会での議論や文部科学省がこれまでに実施している調査結果等に基づき整理した。今後は、この整理を踏まえた上で、施策要綱の更なる検証を行い、大学院教育改革の推進方策を明らかにしていく必要がある。

 

1.大学院教育の実質化に係る検証について

(1)課程制大学院制度の趣旨に沿った教育の課程と研究指導の確立

 

 【施策要綱の記載内容】

 ア 各課程・専攻ごとの人材養成目的の明確化と教育の実質化

     大学院においては、学部段階における教養教育とこれに十分裏打ちされた専門的素養の上に立ち、専門性の一層の向上を図るための、深い知的学識を涵養する教育を行うことが基本であり、各大学院が体系的なカリキュラムを提供し、組織的な教育展開を強化するため、各課程(修士課程、博士課程、専門職学位課程)、専攻ごとにそれぞれの人材養成目的を明らかにすることを各大学に求め、それに即した教育研究体制の構築や教育研究活動の実施を促進する。

     

    a 主な取り組みについて ・平成18年3月の大学院設置基準の改正により、各大学院は、人材養成目的を研究科又は 専攻ごとに策定し公表することが義務付けられた。 ・「魅力ある大学院教育」イニシアティブ、大学院教育改革支援プログラム等により、大学院教育の実質化等を目的とした、大学院教育の優れた組織的・体系的な取組への支援を実施した(平成18年度は35大学46件、平成19年度は61大学126件、平成20年度は47大学66件を採択した)。また、これらのプログラムにおける各取組のホームページ作成、概要集等の作成、大学教育改革プログラム合同フォーラムの開催等を実施した。

     

     b 現状について

    ○人材養成目的の明示等

     平成21年度段階で、全学的な人材育成目的を学則等において設定しているものは約85%である一方、研究科ごとだと約79%、専攻ごとだと約54%であり、専攻ごとの人材育成目的の設定は未だ十分ではない状況である(図表1)。 

     この点について、大学院部会においては、産業界関係者から、大学外部から見て、大学院の教育内容が見える形になっていないとの指摘や、大学と産業界との間で、修士課程・博士課程修了者の修得しておくべき知識技術、資質能力、キャリアパス等に関する認識が共有されていないなどの指摘があった。

     

    ○学位授与の方針に基づいた体系的な教育課程の編成等

     学位授与の方針に基づいた体系的な教育課程の編成については、約90%の大学において実施している。教育方法については、例えば、企業等と連携しての実地研修やプロジェクト参画等のインターンシップ(約52%)、キャリア教育等を通じたキャリアパス形成(約42%)、海外の大学等と連携した教育研究(約63%)、英語による論文作成、プレゼンテーション能力やコミュニケーション能力等の実践的能力の育成(約61%)、教育研究の成果を生かした教材開発(約42%)となっており、取組が十分に進んでいるとは言えない状況である(図表1)。

     大学院部会においては、修士課程の人文社会科学系と博士課程の入口段階の選抜が、スクリーニング機能を果たしていない場合が多くあり、むしろ定員を充足するために、就職できない等の消極的な理由で当該大学院に入る者等の入学を認めている状況があって、その結果、学生の質が落ちているのではないかという指摘があった。

     

    ○修士課程・博士課程の在り方

     博士課程前期の役割等については大学院設置基準上の特別な規定はいまだ存在しておらず、修士課程については、博士課程前期の教育目的との区別が明確ではない上に、専門職大学院ができたことによって、その教育目的が曖昧になってきている。

    一方、区分制博士課程の場合、博士前期課程修了時に修士論文等を実施している一方、一貫制博士課程の場合は、博士2年から3年に上がる際に修士論文等は課されていないため、一貫制博士課程で博士号を取れない場合には、学士号のみとなってしまうおそれがあることから、大学によっては一貫制博士課程であって修士課程でないにも関わらず、修士の修了要件を満たしていれば修士の学位を出すところも存在するなど、制度的な曖昧性が残る状態となっている。

 【施策要綱の記載内容】

 イ 教員組織体制の見直し等

      各課程の人材養成目的に即して、多様な形で、教育研究体制の構築や研究活動を実施できるよう条件整備を図る。また、関係する教員が、養成しようとする人材像についての認識を組織的に共有し、学生に修得  させるべき知識・能力の具体化を図るとともに、社会の要請等に的確に対応した人材養成を行っているか  どうかを互いに確認することを促進する。

     a 主な取り組みについて

    ・平成18年3月の大学院設置基準の改正により、各大学院は、授業・研究指導の改善のための組織的な研修及び研究(=FD)を実施すること、成績評価基準を明示すること、厳格な成績評価・修了認定を実施すること等が義務付けられた。

    ・平成18年3月の大学設置基準の改正により、新たな職として創設された「助教」が「専任教員」として位置づけられた。また、教員組織の編成について、各大学が教員の適切な役割分担と相互の連携体制を確保した上で、人材養成目的に応じて自由に設計できることが明確化された。

     

    b 現状について 

    ○大学教員の意識改革

     平成20年度段階で、FDを実施している大学は約87%であり、未だFDを実施していない大学も見られる。また、大学院の進学に関し、進学者選抜方針が明示され、同方針に基づき学生の意欲や能力を適切に評価していると回答している大学は約83%である(図表1)。

     大学院部会においては、大学の教員について、1.そもそも年に数回しか学生と議論しない等、大学教員の中には、まだまだ教育活動を軽視し、研究に偏っている人が多くいること、2.教員の教育活動が適切に評価されておらず、教育活動へのインセンティブが乏しいこと、3.自分の研究分野の後継者養成以外に学生の課程修了後の進路に関心が乏しい場合があること、4.教員の教育活動評価について、具体的指標が整備されていないため、評価自体が十分な効果を上げていないこと、5.教育研究以外の評価活動やマネジメント業務による多忙感があること、などの指摘があった。

     また、我が国の場合、大学教員の側に大学院における教育について、研究者養成志向が強く「社会に出る人を育てる」という意識がほとんどないとともに、大学院が教育機関であることについての意識が相変わらず低い状況があるとの指摘があった。

     

    ○成績評価基準等の明示

     平成20年度段階で、成績評価基準等を明示するとともに、適切な指導を通じて標準年限内の学位授与が可能な体制を整備していると回答している大学は約93%である(図表1)。

 【施策要綱の記載内容】

 ウ 教育の課程の編成の柔軟化

      各課程の人材養成目的に応じた柔軟な教育の課程の編成と単位制度の実質化のための条件整備を図る。

    a 主な取り組みについて

    ・平成18年3月の大学院設置基準の改正により、講義、演習、実験等二以上の方法を併用する授業科目の単位の考え方を明確化した。また、修士課程及び博士課程(前期)の修了要件について、各課程の目的に応じて、修士論文等一定の学修効果の審査を課すことが明確化された。

     

    b 現状について 

     平成20年度段階で、履修指導、講義・実習、実験等の組合せ、少人数教育・フィールド授業などの教育方法の工夫を行っている大学は約95%であり、多くの大学において教育課程の編成の柔軟化に取り組んでいる。

     大学院の進学に関し、進学者選抜方針が明示され、同方針に基づき、学生の意欲や能力を適切に評価している大学は、約83%である。また、学位授与までの教育プロセスを管理している大学は、約99%である。

     他方、大学院部会においては、大学院生の質に関し、大学院への入学時点での学力や意欲の適切な把握や、大学院教育における学位取得までのプロセスの中で、学生の学位取得に相応しい適性・能力の審査が必要であるとの指摘があった。

 【施策要綱の記載内容】

 エ 円滑な博士の学位授与の促進

      厳格な成績評価と適切な研究指導により、標準修業年限内に学位を授与することのできる体制の整備等を促進し、課程制大学院制度の趣旨の徹底を図る。 

    a 主な取り組みについて

    ・平成18年3月の大学院設置基準の改正により、各大学院は、成績評価基準を明示すること、厳格な成績評価・修了認定を実施すること等が義務付けられた。

     

    b  現状について 

     平成20年度段階で、成績評価基準等を明示するとともに、適切な指導を通じて標準年限内の学位授与が可能な体制を整備していると回答している大学は約93%である(図表1)。学位授与の円滑化に関する取組として、具体的には、公開での論文発表会の開催、学位の年間複数回申請の仕組みの整備、中間発表の実施、留学生に英語等による論文作成を認めること、複数の指導教員による論文指導体制の構築、学外審査委員の登用が半数以上の研究科において実施されている(図表2)。

    しかし、平成18年度において、標準修業年限内に学位授与を行っているのは全体で約44%程度であり、人文科学では約10%、社会科学では約18%と低調である(図表3)。

    この点に関し、米国では、大学院において学位を取得するために、入学2年目終了時の適性試験に合格した上で、プロポーサル試験(自身の論文以外の研究内容について概要を説明し、質疑に対して適切に対応できるかどうかを確かめる試験。研究の背景にある基礎的な内容の理解度も試される。)やキューム(抜打ち試験)等をクリアする必要がある仕組みであり、このことにより、学位の授与を行うまでの段階的な指導が確保されている(図表4、5)。

 (2)学生に対する修学上の支援

 【施策要綱の記載内容】

      博士課程(後期)在学者等を対象として、TA(ティーチングアシスタント)・RA(リサーチアシスタント)をはじめとした経済的支援の強化を図る。また、多様な学修歴を持つ学生が互いに切磋琢磨しながら自らの能力を磨いていく環境を醸成するため、学生の流動性の拡大を図る。

     a 主な取り組みについて

     ・特別研究員事業や競争的経費(グローバルCOEプログラム等)の拡充を通じて、博士課程(後期)在学者等への経済的支援を実施した。

     ・(独)日本学生支援機構による奨学金の予約採用者の決定時期について、早期化及び複数回化を図るとともに、予約採用者の対象に大学院入学内定前の者も含めることとした。

     

    b 現状について

    ○学生に対する経済的支援

     博士課程進学の決断を阻害する要因として、「在学中の生活保障がないこと」などが優位な要因としてあげられており、学生に対する経済的支援が課題となっている(図表6)。

     大学院在学中の経済的支援としては、奨学金、授業料減免及びTAやRA等があるが、修士課程の学生については、その約43%が奨学金を受けており、約35%がTAとしての給付を受けており、約11%が授業料減免を受けている(図表7)。博士課程の学生については、その約30%が奨学金を受けており、約22%がTAとしての給付を受けており、約42%がRAとしての給付を受けており、約6%がフェローシップとしての給付を受けており、約21%が授業料減免を受けている(図表8)。

    その結果、のべ約48%の博士課程の学生が何らかの経済的支援を受けており、特に、理工農学の学生は、それぞれ、89%、74%、76%となり、経済的支援を受ける者の割合が高い反面、人文科学・社会科学の学生は、約43%であり、学問分野によって違いが生じている(図表9)。

     その一方、米国では、学生として研究室で受け入れた以上、TAやRAで必ず雇用しており、フェローシップやトレーニーシップ等と合わせると、約65%の学生が何らかの経済的支援を受け、約40%が生活費相当額の支給を受けている(図表10)。

     

    ○学生の流動化について

     修士課程においては、他の大学等からの入学者の割合は約33%、他の分野からの入学者の割合は約15%であり、博士課程においては、他の大学等からの入学者の割合は約34%、他の分野からの入学者の割合は9%である。全体的には、他の大学等・分野からの入学者の割合は、増加傾向にある(図表11)。

     38%の大学においては、多様な学修歴を有する学生に対して、当該課程の履修に必要な学修を補完する教育の提供を行っており、19%の大学が補完的な教育プログラムの策定について検討している(図表12)。

 (3)若手教員等の教育研究環境の改善

 【施策要綱の記載内容】

      博士課程学生、ポスドク、助教等の若手教員等が安全で効果的に教育研究に専念できる教育研究環境の整備を進めるため、計画的な施設整備の充実を支援する。その際、若手教員等のスペースの確保等に向 た施設マネジメントの取組みを促す。

      また、博士課程学生、ポスドク、助教等の各段階に応じて体系的に支援を実施するともに、流動性の拡大を図る。

     a 主な取り組みについて

     ・「第2次国立大学等施設緊急整備5か年計画」に基づき、国立大学法人等の施設整備を重点的・計画 的に支援するとともに、施設マネジメントの取組みを促進した。

     ・科学技術研究費補助金による若手研究者向け研究費を充実した。また、科学技術振興調整費によ  り、若手研究者に自立性と活躍の機会を与える仕組みを導入する大学等を支援した。

     

    b 現状について

      大学教員の教育機能を充実させるための専門的能力を有する大学職員の採用等の体制整備を行  っていると回答している大学が約44%あるが(図表1)、これを米国と比較すると、技術を補佐するテク ニカルスタッフの層や、外部資金獲得のための研究マネジメントを行う事務職員等の研究支援体制が 違う状態である。

      具体的には、英独仏等の研究者1人あたりの研究支援者数については0.7人程度であるのに対し、 我が国の研究者1人あたりの研究支援者は、0.27人に過ぎない(図表13)。こういう現状に関し、我が 国の代表的な研究者等に意識調査をした結果、10点満点の内、研究支援者の状況は「1.9」と非常に 不十分と考えている状況が示されている(図表14)。

      一方、大学職員の能力開発(SD:スタッフディベロップメント)を実施している大学は約75%になるが( 図表15)、その大部分が、大学団体等が実施する研修会に職員を参加させる等の取組である。

      研究資金面における支援に関して、新たに採用したポスドク・研究員クラスへの研究資金の支援を行 う大学は、「必ず実施」「概ね実施」をあわせても20%に満たない。また、研究スペースにおける支援に 関しては、新たに採用したポスドク・研究員クラスへの支援を行う大学は、「なし」が約65%であり、助教・講師クラスに対しても約30%が「なし」であり、若手教員の教育研究環境は十分とは言えない状況であ る。

 (4)産業界等と連携した人材養成機能の強化

 【施策要綱の記載内容】

      人材養成における産業界と大学院の協力関係を推進し、産業界等社会のニーズと大学院教育のマッチングを促進する。

      また、多様な学修歴を持つ社会人の大学院教育に対する期待にこたえるため、大学院教育へのアクセスの拡大を一層推進する。  

    a 主な取り組みについて

     ・先導的ITスペシャリスト育成推進プログラム、産学連携による実践型人材育成事業、科学技術振興調整費等により、関連する教育プログラム等への財政支援を行った。

     ・平成19年6月の学校教育法の一部改正により、特別の課程を修了した者に対して、履修証明書が交付できるようになった。

      

    b 現状について

      大学院生の就職状況やその問題点等については、資料5で学問分野別、学位レベル別の現状をまとめており、就職率に関しては、理工農学系や医療系はある程度高い値を維持しているが、人文科学系及び社会科学の博士課程修了者の就職率は低調である。

      また、社会人の大学院への受入状況に関し、修士課程については、近年横ばい傾向にあるが、平成3年に比べれば、約3.8倍に増加(2,233人から8,470人)しており、博士課程については、引き続き増加傾向にあり、平成3年に比べれば、約11.8倍に増加(460人から5,417人)しており、博士課程を中心として社会人の大学院受入が進んでいる(図表16、17)。

      各大学院においては、70%がリカレント教育(職業人を中心とした社会人に対して、学校教育の修了後、いったん社会に出てから行われる教育)の実施あるいは実施に向けた検討を行っている。(資料18)

      大学院部会においては、社会人を受け入れた場合には、博士課程を修了しても元の職場に復帰したり、新たに常勤職に就くことが困難であるという課題もあることや、特に、社会人コースは、資金的な支援が少ないので、企業側は優秀な人を出せない状況にあるとの指摘があった。

(5)各分野のバランスのとれた発展

【施策要綱の記載内容】

      人文・社会科学、自然科学の各分野における人材養成機能や研究機能のバランスのとれた充実・発展を図るため、社会の要請も踏まえつつ、特に、現状では、国際的に見て大学院在学者の割合が低い人文・社会科学系の大学院の強化を図る。

      また、大学院における専門応用能力を培う機能を高めるため、人材養成目的に応じ、地球環境、人口、経 済等の現代的諸問題の分析・解決に資する、人文・社会科学及び自然科学分野の適切な連携による教育の充実を図る。

      a 主な取り組みについて

     ・「大学院教育改革支援プログラム」等の事業において、人文・社会科学系の取組を重点的に支援した。

     ・「政策や社会の要請に対応した人文・社会科学研究推進事業」等、人文・社会科学系の優れた研究を支援する事業を開始した。

      

     b 現状について

      人文・社会科学における、学位レベル別の現状については、資料5を参照。

  

2.国際的な通用性・信頼性の向上に係る検証について

 (1)実効性ある大学院評価の取組の推進

 【施策要綱の記載内容】

       専門分野別自己点検・評価の促進を図るとともに、専門分野別第三者評価の形成・導入支援を行う。

      なお、専門職大学院の認証評価については、法科大学院以外の各分野についても適切な評価がなされるよう取り組む。

  

    a 主な取り組みについて

    ・各大学院の専門分野自己点検・評価の実施について、大学院活動状況調査の実施により促した。

    ・平成18年3月の大学設置基準の改正により、「専任教員」の考え方を明確化した。

    ・大学院及び専門職大学院の審査の観点について、大学設置分科会においてとりまとめるとともに、「大学の設置等の認可の申請及び届出に係る手続等に関する規則(平成18年文部科学省令第12号)」を制定し、大学院大学の申請期限を変更した。

     

    b 現状について

      専門分野ごとの自己点検・評価について、全ての研究科又は専攻で実施している大学院は約52%、一部の研究科又は専攻で実施している大学院は約12%であり、これらの取組の実施状況は着実に進展している(図表19)。

(2)国際貢献・交流活動の活性化

【施策要綱の記載内容】

      各大学院における教育研究を通じた国際貢献・交流を推進するための国際化戦略を支援し、先進的な取組等について公表する。

      国際的な大学の質の保証に関する協議に積極的に参加・貢献する。

      

     a 主な取り組みについて

     ・「大学教育の国際化加速プログラム」等により、各大学院の国際化戦略を支援した。

     ・外国人留学生奨学金制度の充実や、留学生宿舎の確保等により、留学生支援体制の充実を図った。

     ・ユネスコの「高等教育機関に関する情報ポータル」構築に参加した。

      b 現状について

     平成19年度時点において、修士・博士・専門職学位課程の外国人学生の割合は約18%であり、増加傾向にある一方、外国人教員(本務者)の割合は約3.4%であり、その割合は若干減少傾向にある(図表20)。

      

3.国際競争力のある卓越した教育研究拠点の形成に係る検証について

 【施策要綱の記載内容】

      創造性、柔軟性豊かな質の高い研究者等の養成が期待される大学院(専攻)を重点的に支援する。

    a 主な取り組みについて

     ・グローバルCOEプログラムとして、国際的に卓越した教育研究拠点140拠点の形成を支援した(平  成19年度63拠点、平成20年度68拠点、平成21年度9拠点)。

     ・国立大学法人及び私立大学の施設・設備に対する支援を行った。

      

    b 現状について

      現在の拠点形成事業の効果として、拠点での教育研究を通じて、国内外の一流の研究者等との交 流や他大学の学生との切磋琢磨の機会があること、海外留学や学会での発表が多く、プレゼンテーション能力やコミュニケーション能力が高まるとともに、自立した研究者としての意識の高揚が見られたこと、TAやRAとして経済的支援を受けるとともに、TAやRAとして働くことを通じて教育のスキルや自立した研究者として研究するためのスキルが育成されること、教育研究環境の国際化が進み、英語による発表やディスカッション等が促進されたこと、学生や教員の流動性が高まり外国人教員や留学生が増えたことなどがある。

      その一方、課題としては、各拠点の規模が大きくなったため、逆に拠点としての性格が曖昧であること、時限的な措置であるため組織的・継続的な取組を担保できないこと、各拠点の独立性が高く拠点間の連携がないこと、拠点によっては必ずしも他の教員・研究者や学生に開かれたものになっていないことなどがある。

お問い合わせ先

高等教育局医学教育課

企画係
電話番号:03-5253-4111内線2509