○ |
助手の中には、将来、教授等になることが期待される若手研究者養成のためのポストとして位置付けられているものが多くあり、このような職に就いた者にとって、現在の助手の名称や職務内容は実態に合わないのみならず、国際的な通用性を有しない。
|
○ |
若手研究者養成においては、研究面だけでなく教育面における養成も重要である。大学等の理念に基づき、研究面の能力や実績とともに教育面の能力や実績に着目したり、むしろ教育面の能力や実績を重視して、昇進させていくことも考えられる。
また、地域貢献等の観点からも、教授等だけでなく、若手教員も責任をもって教育を担うことができるようにすることも重要である。
|
○ |
このため、若手研究者養成のための新しい職としては、教授等から支援を受けつつも、自ら研究を行うことや、学生へ教育を行うことを主たる職務とする新しい職を設けるべき。
|
〇 |
この若手研究者養成のための新しい職については、大学の判断によるものであるが、アメリカのテニュア・トラックにある職のように、任期付で一定期間、研究等を行うことができるようすることが望ましい。特に、最先端の研究を志向する大学において導入することが強く望まれる。
|
○ |
また、テニュア制は付与する際の審査が適切なものであれば、優れた大学教員を確保する上で優れたシステムであり、各大学の主体的な判断により、普及拡大が図られることが望まれる。
|
〇 |
テニュア制を導入する場合もあっても、導入しない場合であっても、若手研究者養成のための新しい職に就いた者が、昇進するためには、きちんとした評価基準を設け、それを超えないと昇進できないとすることが重要。その際、各大学の理念や分野の特性等に応じて、教育上の能力や研究上の能力など、評価対象や評価基準を変えていくことが重要。
|
○ |
医学の分野は、他の分野に比べて助手の数が非常に多いが、臨床系では臨床の能力を重視して任用したり、基礎医学では教育上の能力が十分であることを条件として任用しており、さらに、研究に特化した助手も存在するなど多様な状態にある。このように、評価の基準も多様なものを設けることが重要。 |