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大学院部会(第72回) 議事録

1.日時

平成27年1月14日(水曜日)13時~15時

2.場所

合同庁舎4号館 1208会議室

3.出席者

委員

(委員)河田悌一(副部会長),大島まりの各委員
(臨時委員)有信睦弘(部会長),川嶋太津夫,菱沼典子の各臨時委員
(専門委員)有川節夫,齋藤康,永里善彦,堀切川一男,真壁利明,吉川裕美子の各専門委員

文部科学省

吉田高等教育局長,德田生涯学習政策局審議官,藤原大臣官房人事課長,森高等教育企画課長,里見大学振興課長,田中高等教育政策室長,猪股大学改革推進室長,平子医学教育課企画官 他

オブザーバー

大野名古屋大学教授,西田長崎大学教授,澤大阪大学教授,福原京都大学教授

4.議事録

【有信部会長】  それでは定刻になりましたので,もう第72回ということになりますが,大学院部会を開催させていただきます。
 御多忙中の折,御出席いただきましてありがとうございます。既に御案内のとおりですが,大学院部会では今後の大学院教育の在り方について,来年の夏頃をめどに審議をまとめるということで,9月から有識者からのヒアリングを重点的に実施してきています。本日は,医療系分野の大学院教育の課題や改革の方向性について,ヒアリングを行うことになっております。今回は,特に学生数の多い医学分野を中心にヒアリングを予定していますが,本日は,名古屋大学医学系研究科副研究科長の大野欽司先生,長崎大学医歯薬学総合研究科の教授であります西田教行先生,大阪大学医学系研究科の教授であります澤芳樹先生,それから京都大学医学研究科副研究科長の福原俊一先生の4名の先生方にお越しいただいております。ヒアリングをさせていただきますのでよろしくお願いします。
 それでは,事務局から配付資料の説明をお願いします。
【猪股大学改革推進室長】  机上の議事次第に掲げておりますとおりに資料は用意しておりますけれども,もし抜けている資料など,お気付きの点がございましたら,事務局までお声掛けをお願いいたします。
 なお,委員の先生方におかれましては,資料1の議事録(案)につきまして,修正等の御意見がありました場合は,1月28日水曜日までに事務局に御連絡をお願いいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。
【有信部会長】  それではそういうふうによろしくお願いしたいと思います。
 では,議題に入らせていただきたいと思いますが,最初に,名古屋大学の大野先生からお話を伺います。名古屋大学の医学系研究科は,アジアの行政官を積極的に受け入れるという国際交流拠点として,様々な試みをやっておられます。じゃ,大野先生,よろしくお願いします。
【大野副研究科長】  ありがとうございます。名古屋大学医学系研究科の大野でございます。副研究科長で大学院教育を担当しております。
 では,名古屋大学の取組を紹介させていただきます。特徴ある取組としまして,先ほど部会長から御紹介がありましたように,アジアの医療行政官を育成する修士プログラムを10年間走らせてきております。さらに,今年度の10月から,博士課程プログラムである国家中枢人材養成プログラムを開始しております。そのあたりを先に紹介させていただきまして,その後,現在の私たち医学系研究科の課題といたしまして,大学院課程の入学者の晩期化が起きているという問題を紹介させていただきます。
 まず最初,濵口プラン,今年の3月までの任期になりましたけども,濵口総長の強いリーダーシップの下で,このようなアジアの学生を受け入れて教育するというプログラムが始まっております。ここにありますように,グローバル化の推進という中に,世界から優秀な学生を受け入れて教育することを謳っております。
 ヤング・リーダーズ・プログラムというプログラムですが,文部科学省の御支援を受けまして,4大学5コースが動いております。名古屋大学で動いているものが,医療行政コースという私たちが担当しているコースです。2003年から,ここにありますように,15か国の主にアジアの発展途上国から学生を毎年10名受け入れて,1年間で学位を取得させて卒業させるというプログラムです。医療行政官を対象にしております。途中から青で示しましたJICAの学生も受け入れました。このYLPプログラムを動かし始めてから,JICAからも人を育ててほしいという依頼を受けて,JICAの学生も育成したのですけども,JICAの学生は2年間の教育をしなくてはいけないという問題がありますので,途中でJICAからの学生は受け入れをやめております。全て英語で講義をしております。
 これは具体的な卒業生の表です。2003年から始まったコースが,昨年の10月までの11年間でYLPプログラムで110名の卒業生を出しております。さらに,JICAのJDSプログラムの学生を含めて総数129名の卒業生を出しております。110名の卒業生のうち18名が,各国で部局長以上の職を持つ医療行政官に育っております。ここにお示ししましたのは代表的な方々ですけれども,ここにいるラオスの方は,内閣府にいらっしゃるそうです。また後ほど述べますけども,この方は,また名古屋大学に帰ってきて,博士課程を取得します。現在名古屋大学の学生でもあります。こちらの方はカンボジアの国会議員を経験されていたり,感染症センターの副所長を経験されています。このようなトップオフィサーたちが育ってきております。
 YLPプログラムは修士課程のプログラムですが,さらに昨年10月から博士課程も設置いたしました。国家中枢人材養成プログラムと名付けまして,各国政府幹部に対して,現職を維持したままで名古屋大学の学生になってもらい,博士課程の教育をしようということです。皆さんお忙しい方ですから,短期間だけ名古屋に来ていただいて,4年間の間に1か月間2回だけ来ていただいて,その間に集中的に講義と指導をします。また,各国にいる間は,メール,テレビ電話,さらに訪問指導で博士課程の教育を終了しようというプログラムです。これは,濵口総長が作られた名古屋大学アジアキャンパス構想にリンクしておりまして,今年度,カンボジア,ベトナム,モンゴルでは実際にサテライトキャンパスを造っております。27年度は,この4か国にサテライトキャンパスを造りまして,それらとリンクをして,各国の医療行政官を育成しようと思っております。
 課題に移らせてください。これが平成18年から平成26年度に名古屋大学の医学系研究科の博士課程に入学した医学部出身者1,167名の入学時の年齢分布です。これを見てみますと,メディアンが31歳になっております。これは内科です。外科ですと,さらにメディアンが2年間遅れて33歳になっております。浪人をしないでスムーズに卒業したとしても,卒後8年たってやっと大学に帰ってきて研究を開始する。外科志望の人に関しては,卒後10年たって帰ってくるということが起きていて,これが私たちにとっての大問題になっております。
 なぜこのように遅れているかというのは2つの理由があります。最初の2年間は初期研修のために,メディカルドクターたちは大学には戻ってきません。初期研修で大病院で研修をしますと,そこの病院での仕事が楽しいもので,やりがいがあるものですから,そこで後期研修に入ります。さらに,現在は各学会が専門医制度をいろいろ作っておりますので,専門医を取得するために,さらに臨床経験を積んでから名古屋大学に帰ってきますので,このように大学院に入る年齢が遅くなっております。遅くから研究を始めますと,研究ができる人間であっても,既に家に子供がいる,奥さんがいる,奥さんが研究することに反対する,長時間研究に時間を費やすことができないという問題が起きています。本当に研究の才能がある方がいっぱいいるんですけども,多くの人が研究をしてくれないという状況が起きております。また,別の視点で見ますと,このようにグランドトータルで31.5歳がメディカルドクターたちの入学時年齢で,これを何とか早くしなくてはいけないと思っております。
 これは最近遅くなってきたのかと申しますとそうではありません。名古屋大学の臨床研修システムは,現行と同じものを40年間続けております。40年前から現在のシステムを続けておりますので,卒業すると全ての学生がローテート研修に入って,その後後期研修をして帰ってくる。30年前というのは実際私が卒業した頃なんですけども,その頃は,卒後五,六年で大学院に入ってきました。それが卒後8年ぐらいまで延びている。延びた理由は,恐らくは専門医制度の専門医の資格を取るためだと思っております。平成16年にローテート研修が始まっておりますので,平成18年というのは,実質的にローテート研修が終わって最初の学年の入学生が入った年になります。恐らくほかの大学では,18年から26年に向かって博士課程の入学時年齢が遅くなってきていると思うんですが,名古屋大学は残念なことに最初から遅くて,最近また少し遅くなってきました。これを何とか早めたいという願いを込めて,いろんなプログラムを動かしております。
 一番初めに紹介させていただきますのは,これも文科省の御支援を頂きまして,基礎医学研究者育成プロジェクトです。この4大学で動かしております。医学部医学科の学生に対して,研究を促進するような予算を頂きまして,部活のように研究をやってもらうというプログラムです。Love Labと名付けました。実際に学生研究会のメンバー数は増えてきております。先ほどの4大学が集まる会議へ派遣するメンバーも増えてきておりますし,研究成果もぼちぼちと出ております。ただ,全ての研究している学生が,この学生研究会に入っているわけではございません。私の研究室に11名の医学部の学生がいて,名古屋大学で一番多い研究室なんですが,実際にこの学生研究会に入ってやっているのは3分の1ぐらいです。学生研究会に入らないでやっている学生もいますので,ここに出てくる数字以上に,医学部医学科の学生たちが研究を目指してくれております。
 これらの学生の受け皿として,MD・PhDプログラムを導入しました。実際には8年前からMD・PhDプログラムというものを導入しております。MD・PhDプログラムというのは,アメリカのまねをして,医学部に入って4年間主に基礎医学の勉強をして,その後,PhDコースに入り,3年間か4年間で博士号を得て,それから医学の勉強をさらに2年間続けるというものです。8年間の間に,このコースを選んでくれた学生は2名のみでした。やはり医学部に入って臨床をやらないで基礎研究者になるというのは,若い人にとってはよほど敷居が高いようです。そこで,プランAとしてこのプログラムを維持したままでプランBを作り,来年度の4月から募集を開始します。プランBは臨床研修を組み込んで,臨床研修が終わり次第,又は臨床研修の途中であっても博士課程大学院に入って,早い時期に研究を始めます。これは決して基礎研修者を作るプログラムではなくて,臨床研究を目指すとしても,とにかく早い時期に研究をすれば研究のおもしろさを理解してくれると思いますし,研究者としてのインプリンティングができると思っておりますので,臨床研究者も含めてこのプログラムを大々的に宣伝しようと思っております。
 さらに,若手たちの研究意欲を高めるプログラムとして,グローバルCOEの頃から続けております若手主催の合宿形式のリトリートプログラムをやっております。近隣の研究所と一緒に合同で開催をして,私たち教授は一応参加していますけども,発言してはいけない会で,ただ見ているだけという若手主催で会議を開いております。
 さらに,大学院教育の実質化という点では,アメリカのようにコース授業を8種類用意して,コース授業をとれば,その領域に関する知識が一通り身に付くというプログラムを提供しております。このコース授業を4コース以上,20コマ以上受講することをすべての大学院生に必須化しております。
 また,研究環境の整備という点では,リサーチコアファシリティーの整備を,これも文部科学省の御支援を頂いて進めております。この2年間ほどでも,10億円ぐらいの高価な機器を購入することによって,各研究室で購入できないような1億円クラスの機器を共通で運営できております。名古屋大学は特にうまく運用できているようですが,その理由は我々もよく分かっておりません。本当にうまく運用できています。
 さらに,医学科の学生の国際化の取組として,ジョイントディグリープログラムを現在進めております。全国の全研究科の中で,大学院でジョイントディグリープログラムを走らせるのは私たちが最初のようです。特に今,アデレード大学とジョイントディグリープログラムを動かして,名古屋大学の学生を1年以上アデレード大学に送り,また,アデレード大学から1年以上大学院生が来て,両方の大学名が入ったジョイントディグリーを付与しようというプログラムを動かそうとしております。
 また,これもグローバルCOEからのスピンアウトですけど,脳とこころの研究センターという学内のセンターを設置して,このような研究環境の整備を行っております。
 今までCOEプログラムから始まり,21世紀COE,グローバルCOEと進んできまして,私たちはがんと神経疾患を中心に行ってきました。これは研究者を育成する上で,すごく有効なプログラムで大変感謝申し上げます。また,2012年にプログラムが終わった後も,先ほど御紹介しましたように幾つかのプログラムを研究科独自の予算で運用しております。同時に,グローバルCOEの後継ではないのですが,リーディングプログラムが始まりました。医学系研究科は現在3つのリーディングプログラムに加わって運用をしております。リーディングプログラムは,グローバルCOEまでのプログラムと違い,研究者育成ではなくて,社会に役立つ人を育成してほしいという方向を向いております。
 私が思いますところを述べさせていただきますと,名古屋大学だけではないと思いますが,医学系研究科は,リサーチマインドを持つ臨床医の育成という点では成功してきていると思います。名古屋大学に在籍する博士課程の学生の37%が医学系研究科です。数多くの卒業生が,医学系研究科で博士号を取得しようとします。その人たちの多くは,社会に出て臨床医として活躍します。社会で活躍する人材を十分に育ててきた一方で,アカデミアで活躍する人材が数少なくなってきていて,そこを何とか増やそうとして,COEプログラム,グローバルCOEプログラムなどを使って,アカデミアで活躍する人材を増やそうと努力してきました。しかし,リーディングプログラム自身が,アカデミアへ引っ張ろうという方向を向いていないものですから,なかなかリーディングプログラムを使って,アカデミアで活躍する人材を育成することができないということが,現在の私たちの悩みです。
 以上です。すいません,長くなりまして申し訳ございません。
【有信部会長】  どうもありがとうございました。
 それでは,今のお話に対して質問があれば,この段階で質問を受け付けたいと思います。この段階では,一応質問をお受けすることだけにとどめて,後ほどディスカッションの時間を設けてありますので,質問にお答えいただくとともにディスカッションをするという形で進めていければと思います。どなたからでも結構ですが,質問があれば。
 どうぞ。
【有川委員】  有川でございます。大変貴重なお話を聞かせていただきましてありがとうございます。
 冒頭でございましたアジアの医療行政官を育成するプログラムでは,修士から入り,修了生が博士課程に帰ってくる学生もいるということでした。先生の方は医療を中心ですけど,私どもでは,よその国の裁判官を対象にそうしたことをやっています。先生のところのプログラムは外国人を対象にしておられますが,この中に日本人は入っちゃいけないようになっているんでしょうか。
【有信部会長】  お答えはまた後でまとめてで結構です。要するに,日本人の扱いがどうなっているかという話ですね。
 これはほかの先生方にも共通する問題かもしれませんが,ジョイントディグリーのプログラムを走らせるということですが,アデレードと日本の学位制度の違いだとか,それから学位の認定基準の違いだとか,そういうことをどういうふうに克服されていったかということについて,後でお伺いできればと思います。ほかに質問はありますでしょうか。
 それでは,あと特にないようでしたら,またディスカッションの中でいろいろ質疑をやっていただければと思います。
 それでは続いて,長崎大学の西田先生からお話を伺いたいと思いますので,特に長崎大学の医歯薬総合研究科は,感染症や熱帯医学に特化した国際的な研究拠点としての特徴を持って運営されていますし,博士課程リーディングプログラムにも採択されて進めておられるということですので,じゃ,西田先生,よろしくお願いします。
【西田教授】  長崎大学から来ました西田です。よろしくお願いいたします。
 世界で輝くオンリーワンを目指してというサブタイトルを付けましたけども,私どもは地方大学として,旧帝大とは体力的には負けるところは明らかなんですけども,そういう志で頑張っているということで,現在の取組を紹介させていただきたいと思います。
 少し時間をさかのぼりますと,大学院教育の実質化という意味では,平成12年に私が現在専攻長をしております新興感染症病態制御学系専攻という新しい専攻系を立ち上げまして,この特徴は,医系の基礎と臨床が集まりまして大講座を作り,そこに歯系も薬系も研究室がジョイントしまして,大講座で大学院教育を実質的にやるという試みでありました。大学院GPの予算を頂きましてコースワークを始めたのが,長崎大学の医系の大学院として初めての実質化の取組でありました。それをベースにいたしまして,平成14年に医学部,歯学部,薬学部の研究科が合同して,総合研究科を設立し,現在に至っております。
 ユニークな試みとしましては,平成18年に,臨床経験のある医師を対象にしました1年間の修士課程コースなんですけども,熱帯医学(修士課程)というのを開設しました。平成20年には,医歯薬の研究科と別組織でありますが,国際健康開発修士課程,どちらかというと実務系を行う人材を育成するという課程を設置して現在まで取り組んでまいりました。きょうの後半に少し御紹介しようと思っておりますが,来年度からこの2つの修士課程を統合発展させまして,熱帯医学グローバルヘルス研究科修士課程というのを設立開校いたします。現在,学生募集の準備が整った段階であります。COEプログラムとしては,21世紀COEプログラム,グローバルCOEプログラムで長崎大学は,感染症分野と放射線影響医学分野の2つのグループがサポートを受けまして,研究の高度化,若手研究者の育成に取り組んでまいりました。リーディング大学院プログラムでは,平成25年度から熱帯病・新興感染症制御グローバルリーダー育成プログラム(博士課程)ということで,現在2年生までおりますが,取り組んでおります。
 まず最初に,グローバルリーダー育成プログラムについて御紹介させていただきます。今述べたとおりなんですけども,熱帯医学及び新興感染症を中心としまして,21世紀プログラムとグローバルCOEプログラムを経まして,そのほかにも文科省の最先端の予算,あるいはJICAとの共同研究,国内のネットワーク化等の事業を経まして,長崎大学が1つ特徴としますのは,ケニアのナイロビにありますケニア中央医学研究所内に,長崎大学の研究教育拠点を開設しております。常勤の教授が2名,助教が1名,職員3名で,主にマラリアのフィールドワーク,教育をやっております。ベトナムのハノイにあります国立衛生疫学研究所,NIHEと呼んでいますが,そちらにも拠点を開設しまして,常勤の教授が2名,助教が3名,職員2名で,こちらの方は,主にウイルス性の下痢症,あるいは細菌性の下痢症,それからデングウイルスなどを扱っております。
 次に,それではリーディングプログラムの内容を説明したいと思いますが,私どもはオンリーワン型のリーディングプログラムということで,非常に感染症だけに特化した育成です。昨年来西アフリカでのエボラ出血熱のアウトブレークがありまして,私たちが目指す人材育成というのも,そういった国際的な感染症の問題に対して,現場で,あるいは国際機関の中でリーダーシップをとって,専門家として活躍してくれるような人材を育てるという内容であります。
 これは少し見づらい図でありますが,プログラムの概要として何が特徴かといいますと,1つは,もちろん全て英語化しているんですけども,さらに国際会議で通用する英語,ディスカッション能力,ディベート能力といったものを鍛えるということで,1年生から4年生までずっと開講する形で,英語のコミュニケーションスキルという科目を設定しています。通常の個別の研究,大学院生としての研究をやり,学位論文を書いて卒業するわけですけども,1年目には必修科目として,ウイルス学等をはじめとしまして倫理学,それから統計学,疫学を必修として学びます。また,選択科目としては,医学以外の科目として,経済医学,文化人類学,あるいは国際政治学等を開講して学生に提供しています。1年目の科目は,それぞれの科目課題解決型で取り組んでいます。この後説明いたします。2年目の科目は応用科目群で,実際の感染症制御,あるいは国際保健,危機管理,リスク管理といった科目を短期集中型で学んでいきます。もう一つの特徴は,2年時にショートタームで海外で研修と。WHO,あるいは国境なき医師団等に派遣します。3年目以降は,もう少し長い派遣を考えておりまして,3か月以上の派遣で,現地でOn the Job Trainingを受けながら,自分の研究をさらに進めるというプログラムのデザインであります。
 基礎科目群に関しては,全て課題解決型と。最近はやってはいるんですけども,まだ未解決の課題を学生たちに提示しまして,それに関連するレビュー,あるいはオリジナル論文を読んできて集まってもらい,イントロダクションの講義と最後のまとめの講義はやりますけども,その間の時間は,全てグループディスカッション,プレゼンテーションといったことで,非常にアクティブにたたき上げる形で学習をやっております。かなりヘビーなタスクを途中,途中で出していくことになります。
 事業の評価体制ですけども,自己評価はいいとしまして,外部評価としては,外部有識者会議というのを作りまして,学生たちが恐らく我々が期待する進路,国際機関,あるいはNGO等で現在代表をやっている先生方,WHOの中谷先生をはじめ,国境なき医師団の黒崎先生等をお呼びいたしまして,厳しい御意見を頂いているところです。もう一つの外部評価機構としては,学術委員会というのを立ち上げまして,学生それぞれの学位論文研究について批判的なコメントを御指導いただくという会を行っております。
 先ほども述べましたけども,このプログラムの特徴としては,今までは余り大学院生を指導教官から離して海外にやるということをしてこなかったのですけども,このプログラムでは,早期海外研修として1か月以上3か月未満,後期海外研修として,3か月以上1年半未満という形で,ここにあるような組織に派遣するという取組を行っています。実際今年2年生に進んできたところで,2年生は15名おりますが,15名のうち5名が日本人,その他ケニア,ウガンダといったアフリカの出身者,それからモンゴル,バングラデシュ,タイ,ミャンマー,ベトナムというアジアの国の出身者で構成されています。それぞれ世界中に散らばって短期の研修に行ってくれました。WHOのジュネーブには4名行って,6週間の研修を受けております。
 以上,リーディング大学院の取組ですけども,大学院改革の取組として,このリーディングというプログラムを通しまして,何が我々はできておるかと,前回の中教審答申に沿ってまとめてみますと,完全英語化,そして専攻の枠を超えた分野横断的な教員の編成と教育内容の編成をしております。外国人教員の採用・招聘に関しては,リーディングで全部で教授1名を入れた4名を採用して教育に当たっています。それから実践的教育として,課題解決型教育,On the Job Trainingをスタートさせているところです。それから,Qualifying Examinationは,1年目終了時及び2年目終了時に行っております。外部の先生方からの厳しい評価,アドバイスも受けるといった取組は,これまでリーディングでは実施できてきたと考えています。
 少しだけさらに具体的に紹介したいと思うんですけど,Qualifying Examinationに関しましては――これは1年時のQualifying Examinationです――2種類に分けまして,in class examinationとtake home examination。take home examinationに関しては,各科目終了時にレポートを出させました。英語で書かせたレビューを一,二度書き直し,指導した上で評価をすると。in class examinationに関しましては,課題解決の授業をやっておりますので,ここでも課題を新たに提示しまして,1週間でプレゼンを準備させ,あと口頭試問,英語で10分間の発表,質疑15分ということで,問題把握力,critical reading力,そしてプレゼンテーション力を問うています。
 こういった取組をリーディング大学院で我々はやっておるわけですけども,何が課題かと広い視点で見ますと,リーディング大学院の取組が必ずしも周囲には影響はまだ与えていないと思います。広がっていかないですね。同じような取組を大学院全体でやろうという議論にはまだなっておりません。それは,僕ら自身の努力が足りない部分もあるんですが,多くの医系の研究室が,現実として今定員削減の影響もありまして,スタッフが足りない状況に陥っています。先ほど話もありましたけども,大学院生の数そのものも減っているわけですね。臨床系には社会人大学院生というのは結構いて,定員を満たすだけの数がいるんですけども,基礎系の教室にはほぼ,特に医系,医学部出身者の進学はゼロに近い状態になってきています。そういう状態の中で,若干大学院生はまだいるわけですけども,実は多くの教室,研究室は,その数少ない大学院生に研究を寄り掛かっているような現状があります。したがいまして,ポストドクを雇うような大型予算がない研究室では,そこに書いていますように従来どおり,批判されてきたとおり,大学院生をデータを出すだけの働きアリのような扱いになりがちです。振り返ってみますと,やはり21世紀COE,あるいはグローバルCOEのような研究を推進するための大型予算が,片方でそういった予算を獲得して,ポスドクの雇用があった上で教育改革も同時に進めるというのが必要ではないかと思う次第です。
 2つ目の課題は,学生の立場になって考えますと,学生が抱える非常に本質的なジレンマがあります。コースワークとして非常に多くのタスクを学生に課しております。学生たちは,実際に真摯に取り組んでおりますが,現実としては,同じ研究室内にコースワークをとっている学生と,従来型のただ自分の研究を専念してやっているだけの学生とがいるわけですね。そんな中で,実際研究も論文研究というよりは,ウエットの実験をやる学生たちが多いですので,論文になるようなデータを出すというプレッシャーの中にいます。実際に指導教員から,早くデータを出せとプレッシャーを掛けられるケースもあります。一生懸命勉強するほど,卒業できないのではないかという心理的なジレンマを抱える傾向にあります。やはり解決策としては,中教審の答申にもありましたけども,複数の教員が指導に当たる,あるいは教育チームとして指導に当たる,研究室所属をコースワークを経た後に決める,そういった新しい制度の検討が必要かと思います。従来の基準とは異なる学術審査基準といったものを検討して,コース独自に審査する体制を作るというのが,少し現時点では非現実的な解決策かと考えています。
 あと,最初に申し上げました新しい研究科修士課程について紹介したいと思います。長崎大学のグローバル化戦略の一つといたしまして,ロンドン大学との連携によります世界トップクラスの熱帯医学校の創設を目指して取り組んでまいりました。グローバル人材を養成するための新研究科,修士課程ということで,熱帯医学分野の国際性,学際性を生かした教員団を構成しまして,熱帯医学・グローバルヘルス研究科グローバルヘルス専攻を来年度開設します。ロンドン大学のSchool of Hygiene and Tropical Medicineというのは非常に歴史がありまして,なおかつこの分野では,トップクラスのブランド校であります。そこの教員との交流,あるいはコンサルテーション,いろんな教育プログラムの提供を受けまして,疫学,公衆衛生学に関する世界トップクラスの教育課程を構築したいと考えています。完全に英語化された内容です。
 次のスライドは,実際に取り組んでいる特徴をポンチ絵にしたものです。ここで一つ説明したいのは,今回のグローバルヘルス研究科では,ロンドン大学で国際公募を掛け,教授を2名採用します。ロンドン大学で採用された2名に長崎に来ていただいて,常勤していただいて学生の指導に当たる。それが少し黄色い字で囲った教授2名であります。それが最も大きな特徴で,教授にしろ,学生にしろ,相互に乗り入れをするんですけども,各疫学ユニット,微生物ユニット,臨床ユニットといった教育単位を長崎の教授とロンドンの教授,あるいは新しく採用した教授でユニット化しまして,「カタ」と書いてあるのは,助教レベルの教員で,教授の間を調整する役割です。こういった教育チームを作りまして,そこに学生を張り付けて,実際にフィリピン,ケニア,ベトナム,あるいはロンドン大学が持っておりますアフリカの研究フィールドで修士論文研究をする,指導するといった内容です。
 最後です。もう少し一般化して,私自身個人的な考えも入っておりますが,意見を最後に2つだけ述べさせていただきます。教育機関として,グローバルヘルス校は特にそうなんですが,長期戦略を立てて実行していくことを考えると,どうしても授業の継続性を担保する予算が必要だと切に感じます。外国人研究者,特に優秀な研究者を招聘しようと試みますと,授業継続性の見通しがないと,なかなか交渉がうまく進まないといった問題がありました。もう一つですけども,先ほど述べたことですが,大学院というのは,大学以上に研究と教育が車のまさに両輪であります。教育の改革を成功させて,定着させていくためには,同時に研究のサポートを行ってほしいというのが私自身の切なる願いです。その結果として,優秀な若手を安定的に雇用できるようになります。そうすると,教育改革にしろ,研究推進にしろ,トータルな意味でプロジェクトの成功に結び付くと考えます。
 以上であります。御清聴ありがとうございました。
【有信部会長】  どうもありがとうございました。
 それでは,ただいまの説明に対して,また質問を受け付けたいと思いますが,どなたからでも。
 どうぞ。
【川嶋委員】  ありがとうございました。
 2点お伺いしたいんですが,ロンドン大学との提携に関して2点お伺いします。まず2名の教授の方を招聘されたということですが,給与等は長崎大学が全額お支払なのか,ロンドン大学……。
【西田教授】  そうです。
【川嶋委員】  そうですか。
 次に,プログラムの内容に関しては,コンサルティングをしていただいてと書いてあるんですけれども,イギリスの大学は海外進出するときに,イギリスの大学のプログラムそのものをフランチャイズ方式といって,海外の高等教育機関に全部移してしまって,そこで本国と同じ教育を走らせるという仕組みもあるんですけれども,長崎大学さんとロンドン大学は,プログラムはどの程度,長崎大学のオリジナリティーがあるというか,その辺どうなんでしょうかというのが2点目です。また後でお聞きしたいと思います。
【有信部会長】  ほかにどなたか。
 どうぞ。
【河田副部会長】  長崎大学のこの分野の研究を非常に高く評価しておりますので,立派なことをやっておられると思います。
 実践性を備えたの次のページのところに表があって,男女の別と,それから国籍と,派遣国が書いてあって,これを見ていますと,15人のうち5名が日本人で,そして15名のうち6名が女性であるということが分かるんですけど,先ほど大野先生の御説明の場合,男性の医師を研究者の対象としておられて,男性医師は,結婚すると研究時間が減少するという話がありましたけれど,かなり女性医師が増えている。私の知っている範囲でも,医学部の入学時に女性が大体3割ぐらい入っていると思うんですけれど,それぞれ各4大学の大学院に入学してくるときの男女の比を教えていただければありがたいと思います。特に今,女性が各分野で活躍しているわけですけど,医学界でも女性が活躍しておられるということはすばらしいことだと思うので,その辺を教えていただければと思います。
【有信部会長】  ありがとうございました。
 ほかに質問はありますでしょうか。それでは,また後ほどディスカッションの中でよろしくお願いしたいと思います。
 引き続きまして,大阪大学の澤先生からお話を伺いたいと思います。大阪大学の医学系研究科は,博士課程リーディングプログラムに採択されているということのほかに,医療分野のイノベーション人材の育成に向けた産学連携の教育研究に取り組まれておられます。それでは,澤先生,よろしくお願いします。
【澤教授】  それでは,大阪大学から御報告申し上げます。本日このような機会をお与えいただきましてありがとうございます。
 大阪大学では,リーディング大学院もそうですが,橋渡し研究事業を非常に推進しておりまして,そこで新しい人材を育成しつつ,この流れをいかに本来の医学研究の中に取り入れるか,大学院研究,大学院人材育成の中に取り入れるかということを非常に重視しておりまして,やはり世界で活躍するイノベーターを,このような研究の中から発信していきたいと強く考えております。
 大学院医学系研究科の中での,学位の質ということにつきまして2010年に議論いたしました。やはり大学院大学が発進し,大学院生も倍増した時点におきまして,各診療科,若しくは各講座において,どのように充足させるか,どのような形で質を担保できているのかという議論がありまして,基礎研究者,講座の方から,やはりThesisでの審査というのはどうなんだということで,教授会の中で大変熱い議論をいたしました。生命科学の真理の追求の中において,やはり深い研究というのが非常に重要だという観点のThesisというものと,診療科を抱える臨床系の講座から見ますと,人材育成の中に学位をいかに使いながら専門医制度に対応するかという強い議論がありまして,最終的には,Thesis自身を取り入れても,結局は審査する体制を再度構築する必要があるだろうという意見がありました。そういう点から,現状まで維持してきた審査をピアレビュー雑誌で必ず審査するということ,さらに主査に加えた副査2名におきまして予備審査を厳密に行い,そこでかなり指導した上での学位という形にし。それから優秀者を選出して,その評価を行い,インセンティブを付けようということで議論いたしました。さらにその時点で,大学院生の単位の制度についても見直すことも議論いたしました。これが2010年当時の議論で,現在もその状況で行っております。
 さて,大学院の在り方ですが,医学系研究科の中で,先ほど申しました基礎系と臨床系という大学院生のキャリアデザインがかなり異なり。特に初期研修制度が始まりまして,専門医制度がさらに今,現在の6年生,29年度から変わろうとしている中で,どのよう捉えていくかというのは大変重要だと。大学院大学に対して,社会や企業が本当にどういうふうに評価しているかというのも大変重要ですし,グローバルに通用する人材育成というものが,日本におけるMD PhDが世界でどう評価されるかということもまだまだ議論が必要ではないかと考えております。それから先ほど何度も申し上げましたが,新専門医制度になってくると,若い医師,医学部を卒業した若い人材にとりまして,本当に学位が必要なのかという価値の問題というものも出てきます。専門医を取っていたら飯は食えるけど,学位を取っていて飯は食えないんじゃないか,学位だけを取っていて,そこをどう考えるかというのが非常に大きな議論です。大学院生が実際に増加して,大阪大学としては常に定員以上のアプライがありまして,充足はしております。そういう意味からは,大学院生が増えたことに対する我々大阪大学としての,在り方としては,大学院大学になったことはよかったんじゃないかとも考えております。一方で,医学部を卒業した人間以外,MD以外の社会医学系の大学院,それからもう大学には帰ってこずに,病院で勤務しながら社会人大学院としてアプライしてきたときに,このような大学院をどのように推進するべきであるのか,こういう観点で私たちが今考えていますのは,やはり大学院,それから学位に対する新しい価値の創造が必要ではないかと考えております。
 先ほど部会長から御紹介いただきましたが,大阪大学では,医学系研究科におけるリーディング大学院としまして,生体統御ネットワーク医学教育プログラムを立ち上げ,3年目に入っております。これは,出身はもちろん医学系を問わず,医科学領域におきまして,グローバルに産学で活躍するリーダーを育成する新規大学院プログラムであります。外国人学生数名を加えて本年で3年目に入っておりまして,もちろん英語での教育をしております。医学系のみならず,工学系,理学系,薬学系,その他バイオ系の講座,若しくは教授が担当し,それぞれの学生は,研究室に所属しながら,専門性を追求することに加え,多様なバックグラウンドを有する教員が,それぞれ医科学の融合という形で教育いたしまして,さらに産業界における大学院教育の参画というのが大変重要だと考え,実際に産業界の方々に大学院教育にも参加してもらっております。当然グローバル教育で実践しておりますので,プレゼンテーション等かなりのトレーニングが3年間において積まれてきており,そういう意味からも,新しい医科学を統合的に理解し,社会応用も実現するような人材育成というのが進みつつあるんではないかと考えております。
 また,人材育成という観点からは,先ほど申しました橋渡し事業の発展に伴いまして,厚生労働省との人材交流事業として,私たち大阪大学は,早期探索的臨床試験拠点事業,中核病院機能を有しております,その機能を推進する意味でも,特に再生医療のカテゴリーにおきまして,国立医薬品食品衛生研究所や,PMDAとの連携によって人材交流を行い,大学院生,それから大学院を卒業した実際の教員等が,PMDAやNIHSに出向いたしまして,現場でいろいろな教育トレーニングを受けさせていただくと同時に,逆にNIHSやPMDAからも人材を受け入れ,最先端の医療を実際に経験していただきながら,早期承認を得るための人材交流を行って,お互いに経験値を深めながらこの事業を推進するということも行っております。
 それから先ほど申しました橋渡し研究支援推進プログラムも10年間やらせていただいておりますが,この中では,医薬品・医療機器開発プロフェッショナル教育というものを推進しております。これにおきましては,医学部生のみならず,薬学部の学生,それから大学院社会人等に対するプロフェッショナルな教育コースも設定しております。もとより橋渡し研究事業には,今現在,未来医療センターが関与しており,100名以上の人材をこれまで養成し,実際現場で活躍してもらっております。このような再生医療のエキスパートを育成してきた経験値からプログラムを確立して,例えば薬学部の学生にはPharm Dコースという,薬学部のドクターコースでありますが,これらの学生の授業も担当させていただいている。一方,MEIcenterというのは,Medical Engineering and Informaticsということで,医工情報センターですが。こちらにおきましても,医工情報の連携に基づく人材育成事業をこれまで行ってまいりました。プロフェッショナルな講義コースを担当しており,次年度からここにありますSTANFORD biodesignと申します医療機器開発におきますアントレプレナー型の教育プログラムを導入いたします。これは,東北大学,東京大学とともに3大学での橋渡し事業の中で,実際に展開していく医療機器のビジネススクールでございます。これにつきましては,社会人を受け入れての教育を行っていくということですが,実際にこのSTANFORD biodesignのトレーニングを受けた人間が,医学部教育の中で実践を行っており,5年生の学生にアントレプレナー型の教育を今年度から実施しております。
 さらに,JAPhMedと申します医薬品の学会がありまして,そちらと連携して,ヨーロッパにあります創薬の修士コースでありますPharma Trainという授業も日本の中では唯一大阪大学が受け入れ,医薬品開発に関わる大学院水準の欧州教育プログラムを導入しております。すなわち,このような新しい海外の教育システムを現在導入しつつ,これを我々大阪大学流,日本流にモディファイしまして,今後新しい教育事業を推進していこうと考えております。
 さらに文部科学省の未来医療研究人材養成拠点形成事業,これは未来医療センターにおける橋渡し事業で推進してきた人材育成を,実際に教育コースに全学のプログラムとなりまして,また医学部1回生の第2セメスターの必修授業ですが,他学部,文系,理系問わずいろいろな学生さんがこの授業をとれるようにしております。これは学内では初めての,医学部教育を全学に開放したものになり例えば外国語学部の人が将来において医療通訳を目指す場合に,健康・医療イノベーションコースをさらに次のステップでは,大学院コースにも組み込まれておりまして,最終的には,グローバルに活躍するメディカルイノベーター,それからコーディネーター,このような人材を医学部のみならず全ての学部の学生に提供し,人材育成を行っておまります。このような人たちは,現在WHO等との連携を始めておりますが,WHOや,FDA,NIH等との連携によって人材交流すると。この考え方は,先ほどのリーディング大学院にも非常に近い考え方となります。リーディング大学院は,4年間のきっちりしたコースですが,こちらは選択としてコースを選べるような,大学院の副プログラム的に提供している授業で。ちょうど文科省の事業として次年度が3年目になりますが,いよいよ大学院コースを作っていこうと考えております。
 大阪大学としましては,やはり基礎,臨床問わず,多様性,ダイバーシティーに対応するメディカルイノベーターを育成するということが,今後非常に重要ではないかと考えます。このようなメディカルイノベーターは当然ですが,MD以外の人材も含めて世界で活躍してもらう,世界で活躍するためには,世界で認められる実力を付けて,しかも日本で開発した医療技術を身に付けて世界に送り出す,若しくは世界からもちろん受け入れるということも考えたいと思っております。
 一方で,課題としましては専門医制度に対応する考え方として,私自身は外科学会の副理事長をしておりましたが,外科学会におきましても,専門医制度の中に学位をどういうふうに連携させるかということで一つ大きな議論があります。例えば,専門医では学位というものは必須では無理ですが,指導医資格には必ず学位は必須とするというようなことも非常に重要であるという議論を今しております。このような形で,インセンティブなり資格なりの中に,きっちりと学位を位置付けるということも臨床系の大学院生にとっては大変重要なことになってくるのではないかと考えます。さらに,インセンティブや評価によって啓発をする,価値を作るということが大学院の学位の中では大変重要で,さらにリーディング大学院で現在経験しておりますような,企業や社会の必要性を考えて,企業が大学院の人材育成に参加してくれるような,そして最終的には,能力給に反映できるぐらいに価値のある学位,大学院というものを創造していくべきだろうと考えております。
 最後に,現在私たちは,公衆衛生学教室の磯教授を中心として,社会医学系の講座を集中させて,社会医学系をグローバルヘルスという形で今後展開し,教育研究拠点を創設しようと考えております。この考え方の中に,今,培いつつあります未来医療人材養成事業,メディカルイノベーターを作ろうとの考え方も最終的に吸収し,社会医学,基礎医学を学びながら,新しいイノベーターを作るような教育拠点を大学院として確立していくということを現在考えております。どうもありがとうございました。【有信部会長】  どうもありがとうございました。
 それでは,ただいまの説明に関して質問があれば。
 どうぞ。
【永里委員】  最初の方の4ページ目ぐらい,医科学領域でグローバルに産学で活躍するリーダーを育成する新規大学院プログラムの中に,産業界の大学院教育への参画というのが出ていまして,こういう場合の産業界の具体的な人物像とか,あるいは産業界は具体的にはどういう業界を指しているのか,キャリアはどういう人たちなのか,その辺のイメージを教えてくださいますか。
【澤教授】  これは後ほど。
【有信部会長】  後でまとめて。
 それではほかに御質問ありますでしょうか。
 どうぞ。
【大島委員】  非常に興味深いお話をありがとうございました。
 橋渡し研究支援推進プログラムに関連して質問させていただきたいんですけれども,これは選抜はどうしていらっしゃるのか。この教育が大学院の中でどういう位置付けをしているのかというのは,ちょっとまだ分からないところがありまして,まず選抜をどうしているのかということと,あと,例えばこれはディグリーではなくてサーティフィケートとか,これを終了することによって何か資格などが得られるのか,その2点について教えていただきたい……。
【有信部会長】  後でまた。
【澤教授】  後ほど。
【大島委員】  よろしくお願いします。
【有信部会長】  ほかに。どうぞ。
【河田副部会長】  先ほどの名古屋大学の先生のときにも,大学院に入学する年齢が上がっているということ,やはりそれは先生が今お話になったように,学位の価値というものが低下し,専門医の資格が非常に重要になってきている。私も何人かそういう医師を知っていますが,博士号よりも専門医の方が大事で,博士号は,名刺に書くため退職してから必要な程度だということになっているのでは……。
【澤教授】  そうです。
【河田副部会長】  ですから,是非,専門医制度を博士号と結び付けるようなことが必要ではないでしょうか。これは,厚労省の管轄かもしれませんが,それから能力給として反映させることが必要でしょう。博士号を取っていたら給与が博士号を持たない方より上だとか。何かそういうことをきちっとしていただくことが大事なの
では,と私も考えております。
【有信部会長】  ありがとうございました。ほかに。
 ほかに特にないようでしたら,それでは,最後に京都大学の福原先生からお話を伺うことにしたいと思いますが,京都大学の医学研究科の社会健康医学系専攻というのは,公衆衛生分野の専門職学位ということで,非常に限られているというか,余り数がない大学での専門職大学院ですが,その医学系分野ということで,是非お話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
【福原教授】  京都大学の福原です。ただいま有信先生がおっしゃいましたように,日本には公衆衛生専門職大学院は3つしかありません。本日は,まず公衆衛生専門職大学院がなぜ必要か,どんなことをしているのかということについてお話ししたいと思います。ちょっと公衆衛生という言葉が古い感じがありますので,以後はSchool of Public Health(SPHと略)という言葉を使わせていただきたいと思います。
 私が本日お話しする内容は,なぜSPHが我が国に必要なのか,次にSPHを構成するコアの領域について(これは国際水準になっております),3番目に,日本の最も古いSPHでもある京都大学のSPHを例として御紹介し,4番目にどのような人材を社会に輩出しているのか,最後にSPHの課題と展望についてお話ししたいと思います。
 まずなぜ必要なのかということです。大上段で申し訳ありませんが,皆様御存じのとおり,日本の人口構成はドラスティックな変化を遂げております。210年後には有名な2025年問題というのが起きて,亡くなる方が160万ぐらいになると予想されています。(現在,約100万人強ぐらいですが),果たして全ての方々を医療がみとることができるのかさえ不明な状況です。2050年には,半数まで行きませんけども,かなりの割合が高齢者になり,特に75歳以上の後期高齢者が非常に多くなってまいります。御存じのとおり日本人の平均寿命は男性79,女性86と,特に女性は世界一を達成しております。しかしながら,誰にも依存しないで自立して生きておられる期間を「健康寿命」と言っておりますが,その寿命になりますと,日本は世界一ではなくなります。厚生労働省が明確に掲げている通り,健康寿命の延びが平均寿命の延びを超えること,健康寿命を1年でも長く伸ばす,あるいは不健康寿命を1年でも短くするということが,日本全体の大きな目標になっています。この視点でみますと,女性の方が長生きしていますが,ごらんのように3年も不健康寿命が長いということになります。
 この図は,厚生労働省の国民生活基礎調査,ちょっと古いんですけど余り現在と変わりありません。75歳未満のいわゆる「ヤングエルダリー」は,もう老人とは言えません。社会を支えている非常に重要な方々です。少子高齢化社会にあって,この方々が脳梗塞になってしまったり,寝たきりになってしまったり,早期死亡されては日本を支え切れません。したがいまして,医療の1つの目標は,このヤングエルダリーの寝たきり,早期死亡を防止することでして,この図にありますように,寝たきりの原因の約半分が脳血管障害です。ですから,脳血管障害を何とか予防し,治療し,リハビリし,自立して退院させることは非常に重要なことであります。一方で,75歳以上の後期高齢者「オールドエルダリー」の寝たきりの要因は,どうでしょうか? ご覧のとおり,ヤングエルダリーと全く異なります。ごらんのように,転倒,骨折,衰弱,認知症が半数を占めております。ここでhあ高度専門医療はほとんど有用ではありません。したがって,これからの医療は,高齢者を十把一絡げに捉えず,層別化して,予防や医療を戦略的に進める必要があることが分かります。
 オールドエルダリーの特徴,これはオールドといっても,75歳を超えるとこれほどばらつきがある人たちもいないわけでありまして,日野原先生のように,百何歳になっても講演を続けていらっしゃる方もいらっしゃいます。十把一からげには言えませんが,私の母も86歳ですが自立して生きておりますが,5種類ぐらいの慢性疾患を抱え,10種類以上の薬を飲んでおります。つまり,オールドエルダリーの特徴は,その殆どが何らかの慢性疾患を有していること,さらにMultimorbidity,すなわち複数の慢性疾患や症状を抱えていることが多いということです。従って病気を抱えているオールドエルダリーを病人として特別扱いする必要はもはやなく,,,それが後期高齢者の当たり前の姿であるということを理解する必要がありますです。オールドエルダリーに対しては,心臓だけを良くしても,,他にも関節疾患,糖尿病,など様々な疾患を抱えておりますので,単一疾患を高度先端医療でいくらよくしても,本人の健康問題の全ての解決にならないのであります。もちろんヤングエルダリーに対しては,必要に応じ高度専門医療こが提供されて問題ないわけでありますが,これから社会のそして医療対象の大きな部分を占めるようになるオールドエルダリーに対する医療のゴールは,長く生きるよりも与えられた寿命をよりよく生きることになります。。さらに,できれば,疾患を抱えながら,自己実現,自分の価値,生きがいを達成できる,QOLを高く維持するということが,単に疾病や障害から自由であるということを超えて,積極的な意味付けを持たせられれば素晴らしいことだと感じます。
 現在の日本の医療はどうなっているかというと,一言でいうと,病院中心の医療です。病院に行って,循環器科,消化器科,いろいろな診療科など臓器別の高度専門医療を一通りしながら家帰ってくるという医療が提供されているわけです。医療機関をごらんになってみますと,受診する半数以上が高齢者で,車椅子で,廊下があふれております。高齢になるほど複数の疾患を併存するのは当たり前なので,そうすると,10名の専門医が1名の高齢者を寄ってたかって診療するという笑えない図が今,起こりつつあるわけです。これを経済下り坂の日本,少子高齢化の日本が支えられるわけもないです。これは日本だけではなくて,ほとんどの先進国,あるいは途上国でも同様の問題が早晩起きます。Transformation of Healthcare System,つまり医療システムを転換しなければいけない時期に入っているのは間違いないことです。つまり,医療にパラダイムシフトが求められていると言えます。これまでのパラダイムを,検査をしまくり,病気を発見し,見つけた病気を征服するという「Find it and fix it」モデルとすれば,これは後期高齢者に対しては,やはりファンタジーとしか言えないことであります。その代替モデルとして,,転倒するリスクを予測する,あるいは衰弱するリスクを予測し,発症や悪化を予防して,不要な入院を予防する。健康上長寿を全うしていただく,これがこれからの超高齢者医療におけるパラダイムであると考えます。
 つまり,新しい時代に新しい医学が求められております。疾患中心の医学,臓器別医学から,トータルとしての人間を扱う医学,さらに,ここには社会学や文学の先生もいらっしゃると思いますが,我々医学部は理系で本当に勉強不足だと痛感しております。実は患者さんや住民は,家族や,職場,学校,社会を背負った人間であります。社会の中の人間を扱う医学が,今以上に求められている時代はないと思います。そして,治療中心の医学から,予防中心の医学へ医療を転換していく,まさにそのタイミングに入った。その中心を担うのが,SPHであると確信しております。
 ではなぜ,これまでの公衆衛生や,衛生学の講座では不十分なのかという疑問があるわけですが,この新しいパラダイムにおける新しい時代の健康医療に必要な高度専門職業人を育成するには,多数の学際的な専門領域の専門家の御指導が必要となります。つまり,理系だけではどうしてもやっていけない。心理学,社会学,経済学,倫理学,また理系の中でも情報学,工学,農学など,学際的な専門領域の学習が必要となります。
SPHを最も多く擁する米国,では,,コアとなる5つの基本領域の教育を認証基準に掲げています。,現在の公衆衛生,衛生学では,とてもそれを賄い切れないということがあります。     SPH北米では,1916年に創立されたジョンズ・ホプキンス大学のSPH,次いでハーバードのSPHなど,アメリカに30校以上あります。最も大きなジョンズ・ホプキンス大SPHは,教員が約500名,学生は世界中におり約2,500名います。この大学院では,Master of Public Health,MPHというグローバルスタンダードの修士号を取得することができます。例えばWHO,World Health Bank,など国際的な機関に就職するには,少なくともMPHを取得しておくと有利です。SPHは,北米,ヨーロッパ,そしてアジアで増え続けておりまして,School of Medicineに匹敵する,あるいはしのぐ規模になりつつあります。北米のSPHの国際的な認証機構として,CEPHがありますこのCEPHの基準が,ヨーロッパやアジアでも国際標準の基準として認知されつつあります。オーストラリアでは,20の大学院で毎年3,000人のMPHが卒業しており,アジアでは,韓国,台湾,タイ,フィリピン,インドネシアなどに既に設置されております。ベトナムでも,このCEPHのaccreditationに合格するSPHを整備中であり,モンゴルやネパールでも,SPHMPHのプログラムが90年代に開設されているところです。
 それでは,SPHの教育課程のコアの5領域とは何か。ごらんのように疫学,統計学,環境保健,医療倫理を含めた行動科学,そして医療政策・マネジメント,この5領域がコア領域とされております。さらに感染症,国際保健,母子保健,栄養保健などの領域もあります。
 疫学と統計学は,コア領域の中のコアで,全ての大学院生が,受講しなければならず,量的研究の基盤となる理論と技法です。これは研究だけではなくて,例えば院内感染がどうしてあの病棟だけに起きるのだろう,どうしてこの病棟では患者さんの転倒事故が多いのだろう,というような日々の現場の問題解決,あるいは市町村における特定保健指導,慢性疾患の発症・悪化予防などの事業評価にも有用なコア・コンピテンシーとなっております。
 次が環境保健,environmental healthでありまして,もう御存じのように地球温暖化に代表される自然環境の変化,大気汚染,災害による健康影響,食の安全,飲料水に含まれている汚染と腎不全・小児の発達障害との関連,大都市の人口集中といった様々な問題を扱う領域で,今後ますます重要になる領域です。
 行動科学も極めて重要な領域です。健康と疾病に関する心理・社会・行動・生物医学的知見を研究・統合し,健康増進,疾病の予防,治療,リハビリなどに応用する学際的分野です。この右側の図は,健康を損なう最も主要な原因は,食事,運動,酒,たばこ,特にたばこを世界の人たちが全員やめると,世界の平均寿命は恐らく5年以上伸びると言われています。実際にニューヨークでパブリックスペースでの禁煙をしただけで,二,三年の寿命の延長が見られたと言われています。そのぐらい,喫煙行動は,人間の健康を損なう最も主要な原因の一つです。しかもmodifiable,つまり行動を変容することによって健康の損失を防ぐことができる要因であり,ここにBehavioral Scienceの価値があります。糖尿病,高血圧といった慢性疾患も,運動,食塩摂取などの行動によって引き起こされている病気でありまして,この行動を変容するサイエンスが,世界の健康医療に求められています。医療倫理の重要性は,釈迦に説法ですので,本日は省略いたします。
 グローバルヘルスは,先ほど澤先生もおっしゃいましたが,SPHの中核的な位置付けになりつつあります。これも北米がリードして2008年にConsortiumができましたが,現在主要100大学が参加しています。グローバルヘルスは,まさに学際的な領域であり,文化人類学,政治学,社会学,農学,地球環境学,都市工学といった様々な専門家が協力して成り立つ分野であります。その中心となるのは,このSPHとなっています。
 具体的に京都大学の経験をお話し申し上げます。設置されて15年を経過しております。我が国初の大型の本格的な大学院が,初めは専門大学院として学部を持たない大学院として設置されました。その後,社会に貢献する高度専門職業人を育成するという専門職大学院のミッションに合っているだろうということで,法科大学院などの動きと合わせて,こちらに移行いたしました。平成17年には,SPH内に3つの特別コースを開講いたしました。臨床研究者養成コース(MCR)は,私がプログラムディレクターをしております。そして遺伝カウンセリングコースと知的財産コースの2つは,振興調整費の予算を頂いて5年間継続し,終了後も継続しております。一方でMCRは,全く予算を頂かずに10年以上継続してきました。MCRは,全国から卒後5年から10年ぐらいの臨床経験がある専門医を取得した方々に受講していただきまして,日本で初めての体系的かつ集中的な教育プログラムを提供し,院生が手がけた論文も,New England Journal of Medicine,Lancet,BMJ,JAMAなど世界の5大誌を初めとした多くの国際誌に300点以上の英文原著論文を発信し,発展してまいりました。19年,25年に認証評価を受けております。
 京都大学のSPHの5つの特徴,共通理念とコア・バリューを示します。京都大学SPHは,何よりも教育を重視してきましたた。京都大学は,研究を重視する大学院として皆さんよく御存じのとおりですが,このSPHでは,研究ももちろんやりますが,それにもまして学生を大切にし,当初より学生の授業評価を取り入れ,その結果を教員やカリキュラム全体にフィードバックして,教育の改善を行ってまいりました。
【有信部会長】  すいません,ちょっと急いで。
【福原教授】  分かりました。
 今まで卒業した方々は,MPHが446名,これは2013年,去年の3月までです。進路はアカデミアが4分の1,医療施設が4分の1,企業が5分の1,官公庁が6%,その他2割となっております。卒業生は様々なところで活躍しておりまして,例えば新規医薬品機器の審査をするPMDAにも,卒業生や当大学院の教員が活躍しております。
 最後に我々の課題です。我が国のSPHは,専門職大学院としては3校ですが,ほかに様々な大学が,同様のSPHを最近設置しております。問題は,MPHの基準が標準化されてないことです。SPHの認証評価を受けているのは4大学のみで,ほかの大学は受けておりません。つまりこれは義務ではないので,MPHの基準がダブルスタンダードになっているという公平性の問題があります。また,これまで医療,企業などに多くの人材を輩出してきましたが,行政にももっと多くの,あるいは自治体,市町村といったところにも多くの人材を輩出すべきであるという課題もあります。さらにSPHの研究成果を,もっと現場に還元する必要があるという課題が指摘されております。
 以上,長くなりましたが,きょうお話ししたことをまとめとしてお示ししました。どうも失礼しました。
【有信部会長】  申し訳ありません,せかしてしまって。
【福原教授】  いえいえ。
【有信部会長】  非常に興味あるお話だったと思いますが,どなたからでも質問を。
 どうぞ。
【齋藤委員】  大変よく分かりましたけれども,1つお聞きしたいんですけども,現在国では終末期医療といいましょうか,後期高齢者の対策ということで介護,あるいは在宅医療というようなこともあります。そういった領域というのは,先生の領域には含まれてこないものなんでしょうか。
【有信部会長】  それはまた後でまとめて。ほかには。
 どうぞ。
【川嶋委員】  実は,私は何年か前,専門職大学院の設置審査に関わっていて,公衆衛生関係も幾つかの構想を見させていただいて,そのとき一番問題になったのは,やはり医学系,医学部の公衆衛生社会医学分野と,いわゆるSPHとの関係,あるいは特に専任教員の考え方というのが大きな課題になっていたと記憶しているんですが,今はもうダブルカウントはだめだということになっていますけれども,先生のおられる専攻の専任スタッフが何名ぐらいで,その方達と医学系研究科との関係はどうなっているのかお聞かせください。それに関連して,専門職大学院を担当するには,研究科教員と実務家教員ですけど,特に例えば先生の後継者となられるような方は,どういうキャリアでSPHの教員になられるのか,ちょっと細かい話かもしれません。そのあたりをお聞かせ願えればと思います。
【有信部会長】  ほかにはどなたかありますでしょうか。
 それでは,順次今まで出た質問にまずお答えいただいて,その後,ディスカッションをさせていただければと思います。いろいろ質問が出ていますが,できるだけ簡潔にお答えいただければと思いますので,まずは大野先生からよろしくお願いします。
【大野副研究科長】  最初に頂いた質問が,ヤング・リーダーズ・プログラムに日本人が参加できるのかという御質問だったと思います。答えはノーでございます。ヤング・リーダーズ・プログラムでは,例えば厚生労働省に引率をしていって,厚生労働省のオフィサーたちに指導していただくという機会もあります。それに参加したいと言う日本人もいたのですが,旅費を自分で出してもらう必要があり,外国人と同時に日本人を教育することができません。また,日本人が英語環境に接するという点ではいい環境を提供できていると思っていますが,日本人の大学院生の中で,医療行政に興味のある大学院生というのは本当に数少なくて,数名しかいません。ヤング・リーダーズ・プログラムは医学系研究科の中で成功しているプログラムですけども,研究科本体とは少し離れたところで動いている部分がございます。
 2つ目が,部会長から御質問いただいたジョイントディグリープログラムを動かす上で,学位認定に関して調整が必要ではないかという御質問だったと思います。アデレード大学との学位に関しては,名古屋大学と同じような学位認定システムを採用しておりまして,ピアレビュー誌に1報を書くことというのを要件にしておりますので,現在のアデレード大学とのやりとりに関しては全く問題ございません。
【有信部会長】  特に問題はなかった。ありがとうございました。
【大野副研究科長】  例えばアメリカの大学とやる場合に関しても,医学系研究科に関しては,問題なくできると思います。レベルの調整はあると思いますけども,システムとしては,学位認定の上では特に問題ないと理解しております。以上です。
【有信部会長】  ありがとうございました。
 それでは次,西田先生,よろしくお願いします。
【西田教授】  川嶋先生から質問いただきましたロンドン大学のプログラムの何%ぐらいを使うのかということですけど,具体的数字は僕は把握していないんですけども,先方からは,教育コンテンツに関しては,何でも利用していいという許可は頂いております。実際に科目というのは,デザインとしてはモジュール化して,今作り込んでいるところです。
【川嶋委員】  ちょっと関連してよろしいですか。
 ロンドン大学の先生方からは,日本の医学教育,大学院教育のいいところと,あるいはここはこういうふうに変えた方がいいんじゃないかというアドバイスとかは頂いたことはありますでしょうか。
【西田教授】  すいません。そのことは僕ののりを超えていまして,ちょっと把握しておりません。
 もう1点,男女比のこと,これは僕だけじゃなくて全てのということでしたけども,全体として女性が半分ぐらい実際にいるのは分かっていただいたと思うんですけど,日本人の中でMDの女性は,今のところリーディング大学院はまだ入ってきておりません。Non MDの2名が日本人で女性です。2年目の学生に関しては,獣医学科卒の女性が2名,日本人で入っております。それから,日本人の男性のMDが1期生の中では2名います。ただ,今年3期生を募集中ですけど,ここが一番問題でして,日本人が今のところ1人しか希望者がいません。もう少し努力しないといけないというところです。
【有信部会長】  それじゃ,澤先生,お願いします。
【澤教授】  まず産業界のお話を頂きまして,これはリーディング大学院のお話かと思いますが,位置付けとしましては,やっぱりインターンシップを重視しているということなんですね。もちろん座学もしていただくんですが,基本的には企業の中に実際に参加して,数か月間インターンシップを経験してもらうということです。実際どういう企業かと申しますと,日本バイエル株式会社,それから中外製薬,パナソニック,グラクソ・スミスクライン,基本的には製薬企業,また医療機器企業であります,こういう企業と連携は。比較的外資を尊重していまして,それは,インターンシップを海外でも受けさせるような仕組みにつなげているということが特徴かと思います。
 また,橋渡し教育プログラムで御質問これは,特に現在スタートさせております海外プログラムとして,STANFORD biodesign,それからPharma Train,この2つは,基本的には,社会人教育として受け入れているということですが,学生もこの授業を受けることができる,副プログラムとして我々の教育の仕組みの中からこの講義を選択することができるようにはなっております。ちなみにPharma Trainは,30人の社会人を1年間教育しますが,大手の製薬企業,PMDA,それから他大学の皆さんにもこの授業を受けていただいております。STANFORD biodesignは,医療機器メーカーを対象としておりますが,アントレプレナー型でやっておりますので,大学院生の中で,起業,いわゆるベンチャーを作ろうなど,そのような起業家を育てるようなプログラムにもなっておりますので,大学院生にも広く受けてもらえるように仕組みとなっております。
 最終的なサーティフィケートは,Pharma TrainはヨーロッパのPharma Trainという称号を頂けるように連携しております。それから,STANFORD biodesignは,基本的にはSTANFORDと今相談しておりますが,大阪大学の学長の名前でサーティフィケートを出す方向で考えております。
 学位の価値なんですが,これは最も重要だと私は認識しておりまして,やはり日本の将来の外科を支える者はアカデミックサージャンでないといけないと考えます。若い者にとっては,学位や,大学院の研究等,科学に接する時期というのがなくてもよいというような考え方をしがちな方向にあると思いますが,専門医を取れば,まだ身分的には確約されるわけであります。でもその中に学位,博士号をもつ,アカデミックサージャンが指導すべきだというのを我々のポリシーにしているわけであります。これは学会の考え方であります。是非,今回そのような専門医制度との連携をどうするかということを答申でもおまとめいただいて,他の学会も含めた全ての専門医制度において,やはりアカデミズムを尊重した専門医というものを,若しくはその上の上級の指導医においてこそそういうものが重要であるというようなことも答申に含めていただけると,私としては大変ありがたいと思っております。
【有信部会長】  今の話はすごく重要な話だと思いますので,後でもう少し議論させていただければと思いますが,それでは最後に福原先生,よろしくお願いします。
【福原教授】  齋藤先生からの御質問の終末期医療は,非常に重要な領域です。京都大学だけではなく,エシカルジレンマ,例えば自分の心臓が止まったときに心臓を蘇生してほしいのか,食べられなくなったときに胃ろうを入れてほしいのかとかいう事前指示(adcance directive) ,つまり自分の意思を生前に示しておいて,そのとおりにやってもらう。しかしながら,家族が反対したときにどうなるのかとかいうジレンマはどこでも見られる問題で,このような問題への対応は,医療倫理学のカリキュラムの中に取り入れられております。
 それから,川嶋先生の具体的な御質問,ありがとうございました。専任教員ですが,御存じのように専門職大学院の定員の基準は厳しく,普通の大学院の1.5倍です。ダブルカウントもせず,現在25名の教員がおります。これでは全く足りないので,外部資金をとって,15名ぐらいの特定教員を雇用し,一緒に教育研究活動をしております。先ほどの問題提起にもありましたが,専門職大学院ではないSPHも増えております。その場合は,定員は3分の2でいいので,我々は不公平感を感じているところです。
 それから,医学研究科との関係は,当初は,京都大学は生命医学研究中心の研究科でしたのであまり認知していただけませんでしたが,設置15年たって,特に京大病院との連携が非常に進んできました。例えば,MCRで蓄積したノウハウを,中核病院における臨床研究の教育に活用し,京大病院や関係病院の職員に対して行い好評を得ております。
 それから,卒業生のキャリアパスです。もちろん医師,看護師などの医療職が3分の2を占めておりますが,製薬企業,医療機器メーカーにいらした方が,研究者,教員として御活躍されている方もおられます。また,国立環境研究所にいらした環境疫学の専門家が准教授として活躍されておられます。このように,SPHの特徴としては,教員も学生も多彩な人材が活躍し,大学内外の人材の流動性を盛んに行っていることも特徴の一つと思います。
【有信部会長】  ありがとうございました。
 今のに関連して,どなたかほかに質問ありますでしょうか。
 先ほどの学位と専門医の話ですけど,それから,元々最初の名古屋大学のお話の中で,大学院に進学するところで高齢化している。高齢化している原因は,やはり研修医と,それから専門医の研修等々があるということがあって,私の疑問点は2つあって,1つは,いわゆる専門医と学位課程をハーモナイズさせるというようなアイデアはないのかということと,もう1つは,今のように高齢化してから大学院に行くというシステムが,世界でも同じようになっているのかという点です。先ほど,学位をハーモナイズさせるのに苦労はありませんでしたかという質問をしたのは,そういうところも絡んでいたんですけども,つまり日本で独自にとられているような医師の養成プログラムが,世界的に共通なプログラムなのかという点で見て問題がないかと。これは是非大野先生に。それから澤先生には,さっき言ったように学位課程と専門医の養成課程を例えば同じような形で進めていって,そこに医師として必要となる倫理教育等々を含めたものをやっていく,ある意味ではそこで学位が出せる形になるような,私は全く門外漢ですから勝手なことを申していますけど,そういうことは議論されないんでしょうかということです。よろしくお願いします。
【大野副研究科長】  すいません,まず世界の状況ですけども,日本のように,ほとんどの医学部卒業生が学位を取るというのは,ほかの国ではないと理解しておりますので,このような問題が起きておりません。ただ,アメリカに関しましては,MDになるために多くの借金をしてなりますので,それを返さなくちゃいけないために,研究を目指す卒業生であってもお医者さんをやってしまうという問題が起きまして,それに対してアメリカでは,MD PhDプログラムというのが出されました。医学部入学生のトップ5%から10%の学生は,MD PhDプログラムに入り,卒業時にMDもPhDも取っており,その代わり高い授業料免除,それからPhDプログラムのときにはスカラーシップを十分に――十分と言っても2万ドルぐらいですけども,もらうというプログラムが提唱されました。同じようにMDリサーチャーが減るという問題を私たちも問題に思っておりますので,そのために,是非アメリカとは違うMD PhDプログラムを作りたいと思っております。
 学生に聞きますと,授業料は日本は安いので,授業料免除は全然魅力的ではないみたいです。しかも親が出していますので,学生たちにとっては何のメリットもないみたいです。その代わり,自分たちが卒業した後で,MD PhDプログラムを出れば,5年間ぐらいは教員として活躍できるようなポジションは用意してもらえないでしょうかと言うものですから,毎年1名に関しては研究科独自で何とか工夫しようと思っております。MD・PhDを出た人には何か特別な予算を頂ければ大変ありがたいと思っております。
【有信部会長】  では,澤先生お願いします。
【澤教授】  これから新しい専門医制度,専門医機構ができています。まだこれは最終的にはフィックスしておりませんが,その変化にどう対応するかというのが非常に重要になります。ポイントは2つあり,1つは,専門医制度で極めて臨床経験をきっちりとらせるという意味から,卒業して7年間の臨床経験を十分積みそのような習得を積み上げて,試験を受けて取得するという形になります。
 一方で,専門医制度が今,大学にとって一つチャンスと考えているのが,大学が中心にならないと組めない体制になってきているということです。それは病院群という言い方で,例えばある程度の症例数を確保して,専門医を何人育てるかという枠組みを決めようとしています。そうしますと,例えば我々外科の場合は,大学が中心となっており,ばらばらにある関連病院での単独のコースでは専門医が取れない仕組みになっています。ですから,大学が基幹施設として中心となり,それらまわりの施設は,大学に参加した連携施設としてしか取れないということになります。そうすると,連携施設だけにずっといる人たちは専門医が取れないという仕組みになり大学は専門医を取らせるだけではなく,学位や大学院に進むことも積極的に,指導することができるチャンスでもあるわけです。ですから,それに対応して連携すると大学院と専門医を重ねることもできるわけです。大学が中心となって,学位を持つ専門医を育てていくという考え方をしっかり持つことで,従来の専門医制度よりいい形になり得るかもしれないということも今,我々は考えております。ですから,若い人たちから見ても,どのような意義があって学位を取りながら専門医を取得するという事を明確にし。この並列を行うことが,現状の日本の専門医を育てていく中で大変重要なのではないかと考えております。
【有信部会長】  それが例えばうまく設計できると,今のお話だと,最短で学位が取れるのが大学に入ってから13年目ですね。普通の理工系であれば,4年,5年で9年ですか。そうすると13年と9年で,従来に比べれば多少は縮まるかということですね。
【大野副研究科長】  そうですね。
【有信部会長】  それともう一つは,インセンティブという意味では,大病院の院長とかそういうところに就くためには,やはり博士という学位が必要だという話も聞いていますし。
【大野副研究科長】  一応私もそう思っているんですが,それも迷信といううわさもあって,必ずしもそうでもない方も国立の病院長をやっていらっしゃいます。(笑)でもやはりきっちりとした形があった方がいいと思います。
【有信部会長】  いいですね。
 どうぞ。
【福原教授】  すいません。学位で御飯が食べられるかという話はとても重要な観点ですが,研究がおもしろいかという観点もありませんでしょうか?
【有信部会長】  そうですね。
【福原教授】  専門医になるために外に出ている臨床医は,卒後5,6年たって大学に戻ってくると,おおかたは基礎研究をさせられると分かっているんですね。だから戻ってこない医師も少なくない。でも,自分の臨床現場の疑問を研究にするという臨床研究だったらやってもいいと思っている人は,様々なアンケートから,かなり存在するということが分かっています。MCRもふたを開けて見ますと,全国から優秀な人材が集まってきます。昨日も大学院生と話してみると,本当に来てよかったと言っています。病院に戻っても続けられる。基礎研究をやって学位を取った後,また臨床に戻って基礎研究をやる人はいません。臨床医が生き生きと元気に研究をしながら,リサーチマインドを持って臨床ができるというのは今後の大学院の一つの在り方かなと考えております。
【有信部会長】  どうぞ。
【真壁委員】  別の質問なんですが,よろしいでしょうか。
 前回71回にお話しいただきました先生から,日本は学位社会ではなくて,資格社会だという発言をいただいて,きょうも似たようなお話だと思います。それから,大変ダイバーシティーが高くて,全てを理解することはできませんが,間違いがあったら言ってください。今,日本では米国の医師試験に対して,日本の医学系の大学のカリキュラムについて,いろんな議論がされていると思います。これの影響が,ただいまの大学院課程に影響があるんでしょうか,ないんでしょうか。
【有信部会長】  これはどなたからでも。今の医学系,医学部の教育課程については,連合でアクレディテーションの団体が作られて,各大学で医学部の教育プログラムの,いわば大改造といいますか,相当大変なことになっていて,東京大学の医学部でも相当学生の負担が増えていると聞いていますけども,それが今の大学院のコースの話に関係しているかどうかという話ですよね。
【大野副研究科長】  私は少しプログラムの改変にも関わっておりまして,米国が発言をしたのは,中国に向かってどうも発言したようで,中国の場合は,6年でなくて5年で医学部を卒業できて,臨床経験が不十分なまま卒業するので,そこをもう少し臨床の実施を実質化するように発言したと理解しております。それを日本が途中で聞いて,日本も変えなくてはというふうに動き出したのですが,実際アメリカは日本に向かって発言していないようです。
【有信部会長】  大丈夫かな。
【西田教授】  今の話は象徴的なんですけども,議論が最も集中しているのは,臨床実習の期間を何週にするかというところに集中してしまいまして,結論としては,そんなにこだわらなくていいということになってしまったんですが,ただ全体として全国,長い臨床実習,ベッドサイドティーチングをやる方向に変化はしています。うちもそうです。質問の大学院の教育に影響があるかですけど,それは恐らくないと思います。
【有信部会長】  ない。
 どうぞ。
【菱沼委員】  ありがとうございます。
 皆様のお話を伺っていて,1つの課題が,専門医と大学院のセットという形になりますと,やはり研究マインドを持った臨床医,あるいは研究ができる臨床医が育つというコースはある程度目に見えるという感じなんですが,課題にされている基礎研究者の大学院教育というか,その点に関しては何かいいアイデアがおありなんでしょうか。そこがもう一つの課題なのかと思いました。
【有信部会長】  どなたか。どうぞ。
【澤教授】  基礎研究者を増やそうという流れ,若しくは基礎研究者の大学院ということでいきますと,やはり我々はThesisを作るときに随分議論いたしましたが,結局は同じ土俵で審査できるかどうかというと,これは大変難しいという議論になります。臨床で比較的シンプルな手法での英文で取った学位もあれば,4年間掛けて『ネイチャー』,『サイエンス』をとっての学位も出てきますので,そこを同じ形で議論するのではなく,それぞれのキャリアのための大学院として考えようということです。ただし,やはりそうは言っても,優劣をある意味付けるとしたらインセンティブだということで採点はしまして,トップテンの人には,やはりインセンティブとして,お金はあれですけどいろんな形で賞を出したり,アワード出したりという形で評価をしながら,さらにそれから基礎研究を深めてもらうためのいろいろな後押しもし,優秀な,基礎研究で高いレベルをとった人こそ褒めてあげよういうことを我々阪大では取り組んでおります。その方向でThesisはやめようということになりました。
【有信部会長】  ありがとうございました。
 どうぞ。
【西田教授】  インセンティブではないですけども,長崎大学の取組としては,非常にレベルの高い論文を出してきた場合は早期終了を認めるということが1つ。それから,前倒し,卒前の医学生が大学院のカリキュラム,単位を,コースをとることである程度取れる。先ほどの名古屋大学の取組にもありましたけども,早め早めに,囲い込みではないんですけども,単位として取ることで,早期終了がより可能になるというようなことは取り組んではいます。まだ焼け石に水かもしれませんけども。
【有信部会長】  どうもありがとうございました。
 申し訳ありません。もう所定の時間になってしまいました。まだまだ議論が尽くされているとは思いませんが,本日は非常に貴重な意見が出てきたと思います。まだグローバルな視点でどういうふうにしていくかというところが多少未消化のまま残っていますが,この辺についても,事務局といろいろまた調整をさせていただいて,議論を進めていければと思います。じゃ,事務局サイドとしては,きょうの議論を少し整理しておいていただいて,次に進めていくということにさせていただければと思っています。どうも本日はありがとうございました。
 それでは事務局から連絡事項をお願いします。
【猪股大学改革推進室長】  次回の大学院部会は,2月5日木曜日,9時半から12時半の3時間を予定しております。内容といたしましては,専門職大学院に関する有識者ヒアリングと卓越大学院に関する審議を予定しております。なお,卓越大学院につきましては,本日,参考資料3の12ページ目に昨年12月の産業競争力会議において文部科学大臣より検討の方向性が示され,産業競争力会議側からも参考資料4の6ページから7ページに掛けて基本的方向性が示されました。時間の関係もあり,次回ご説明いたしますけれども,あらかじめお配りしております。また,委員の机上に,企業で博士の採用が進まない要因や,博士の持つ知識やスキルをいかに企業に取り込むかについて特集記事が組まれたリクルートワークス研究所の冊子を配付させていただいております。今後の審議の参考になるかと思いますので,よろしければお持ち帰りいただければと存じます。なお,次回は,今期の大学院部会最後の会議になります。どうぞよろしくお願いいたします。

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-- 登録:平成27年04月 --