ここからサイトの主なメニューです

5.義務教育の年限

 義務教育の年限の延長については、延長すべきという意見も出されたが、1.意識調査において賛成の割合が低く、2.延長による教育効果がはっきりしていない、3.財政措置が必要である、などの理由から、現行の9年を維持すべきという意見が多かった。

  • 義務教育の内容の改善や財政的な措置を含め、義務教育期間は延長すべき。5歳入学から10年か、6歳から今の高等学校までの12年間とするか、いろいろな議論があると思う。
  • 家庭で躾がされておらず、また、幼稚園や保育園における保育から小学校教育への接続に課題があるため、小学校低学年の学級できちんと学習できないというクラスがたくさんある。小学校の教育がきちんとなされるためには、義務教育を低年齢化するというのはやむを得ない。
  • 義務教育年限は9年のままでよい。意識調査の結果を見ても、現状維持の声が大きい。延長のメリットが必ずしもはっきりしていない。
  • 9年を変えるだけの必然性やニーズがあるのか疑問。そもそも、9年間の義務教育で確保される時間を相当減らしてきたことについて考える必要があるのではないか。
  • 財政負担の分だけ教育効果が期待できるのかという点も踏まえて十分に検討すべき。今の財政状況を考えると、義務教育期間の延長は困難を伴う。義務教育年限を延長するよりは、9年間の義務教育の条件整備をさらに進めて、教育効果を上げるほうが現実的。
  • 地方公共団体にとっては、国庫補助金が来るのであればいいが、財源保障がないと、9年を伸ばすことは非常に苦しい。
  • 9年間の義務教育は維持すべき。現在、教育内容や幼児児童の心身の発達という観点から、9年を伸ばすという議論が出ているわけではないと思う。
  • 小1プロブレムの解消のために修業年限を下げるというのはあまり効果は無い。家庭の教育力、あるいは家庭に対する支援が、小1プロブレムの解消につながってくると思う。
  • 5歳まで引き下げた場合、義務教育の内容を増やさなければいけない。また何か課題があって年齢を引き下げる、修業年限を伸ばすということでもない。さらに保護者も含めて、入学年齢を5歳にすることについて賛成が少ないという実態を踏まえると、慎重に議論すべき。
  • 現在、幼稚園教育では、3歳、4歳、5歳、各段階に応じて教育内容を整理し、充実していこうと進めているのに、5歳児を小学校に入れるというのは混乱のもとである。また、5歳児は保育所と幼稚園に分かれて就園するため、これ以上幼稚園の就園率の上昇は見込めない中で、義務化するというのも、整理して議論しないと混乱のもとである。
  • 理想としては、できるだけ学校教育で子どもたちを受け入れていくという目標は必要だが、5歳児が心身ともに小学校教育を受けるだけの発達状況にあるのか、その教育効果がはっきりしていないので、実証的な研究が必要。子どもの発達状況から見て、6歳で就学という現在の制度は妥当だと思う。
  • 21世紀型の学校は、子どもが学校に行くまで発達しているかどうかを親が判断し、学校もそれを認めるという方向にいくと思う。
  • スコットランドでは1年早く学校に入ることができるが、親の判断に加えて、学校が認めることが必要。学校に早く入るかどうかを巡って、親、先生、学校間で大変な議論が交わされていた。そのようなことが日本で機能するとは思えない。1年早く入ることができるとなれば、日本だと希望が殺到すると思うが、スコットランドでは、敢然として自分の子はまだ早いと判断する親が半分ぐらいいた。
  • 幼稚園あるいは小学校1年のときの第1次反抗期、及び中学2年のときの第2次反抗期、この2つのきっかけで人間は精神的な自立の手がかりを得る。したがって、現在の義務教育の年限の決め方は、非常にいい決め方ではないか。
  • 5歳児を義務教育に組み入れるのが難しいのであれば、幼稚園と小学校という学校種別間の組織的、系統的な連携のあり方というのをぜひ考えていくべき。
  • 意識調査によると、高等学校の義務化に賛成する教育長・校長等は非常に少ない。親は5歳児就学よりも賛成の割合が多いが、義務教育は福祉ではなく、社会的な収容施設でもない。高等学校を義務教育化するのはいかがなものか。
  • 義務教育を9年からさらに延長するというのは、今の高校生の状況をみると学ぶ意欲が必ずしもない子どもたちを学校に拘束することになり、教育上よくない。
  • 学制改革議論には慎重であるべき。学校教育は普及した一方で、いじめ、不登校、未履修などの問題のように空洞化が起きている。それを埋めていくための手立てについて検討が必要。

お問合せ先

初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室

(初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室)

-- 登録:平成21年以前 --