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初等中等教育分科会(第106回) 議事録

1.日時

平成28年9月12日(月曜日) 10時~12時

2.場所

東海大学校友会館 阿蘇の間 (東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビル35階)

3.議題

  1. 次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめについて
  2. 次世代の学校指導体制にふさわしい教職員の在り方と業務改善のためのタスクフォース報告について
  3. 次世代の学校指導体制強化のためのタスクフォース最終まとめについて
  4. 平成29年度概算要求について
  5. 「不登校に関する調査研究協力者会議」の最終報告について
  6. 高大接続改革の進捗状況について

4.議事録

【小川分科会長】  おはようございます。
定刻になりましたので,ただいまより106回初等中等教育分科会を開会したいと思います。
本日の議題に入ります前に,前回5月26日の分科会以降,文部科学省の人事異動があったとのことですので,事務局から,その点を御報告をお願いいたします。
【佐野教育制度改革室室長補佐】  失礼いたします。それでは,文部科学省の人事異動について御報告をいたします。
6月21日付で,小松前局長に代わり,就任をいたしました,初等中等教育局長の藤原誠でございます。
【藤原初等中等教育局長】  藤原です。どうぞよろしくお願いいたします。
【佐野教育制度改革室室長補佐】  同じく6月21日付で藤原前大臣官房審議官に代わり,就任をいたしました,大臣官房審議官初等中等教育担当の瀧本寛でございます。
【瀧本大臣官房審議官】  瀧本です。どうぞよろしくお願いいたします。
【佐野教育制度改革室室長補佐】  同じく6月21日付で,串田前初等中等教育企画課長に代わり,就任をいたしました,初等中等教育企画課長の森田正信でございます。
【森田初等中等教育企画課長】  森田でございます。よろしくお願いいたします。
【佐野教育制度改革室室長補佐】  それから,7月1日付で,岩本前生涯学習総括官に代わり,就任をいたしました,生涯学習総括官の下間康行でございます。
【下間生涯学習総括官】  下間です。よろしくお願いいたします。
【佐野教育制度改革室室長補佐】  以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
続けて,配付資料について,事務局から御説明をお願いします。
【佐野教育制度改革室室長補佐】  配付資料でございます。議事次第の紙を御覧ください。
(1)の議題に関連をいたしまして,資料1-1から資料1-7までを御用意させていただいております。それから,(2)の議題に関連いたしまして,資料2-1から資料2-3までの資料を御用意しております。また,議題(3)に関連をいたしまして,資料3-1,3-2を御用意しております。また,(4)の議題に関連をして,資料4-1,4-2。議題(5)に関連をいたしまして,資料5-1,資料5-2。最後に,(6)の議題に関連をして,資料6-1を御用意しております。
不足等ございましたら,事務局までお申し付けください。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
また,本日は,報道関係者より,会議内容の録音を行いたい旨の申出がありましたので,これを許可しておりますので,御承知おきください。
それでは,本日の議事に入っていきたいと思います。
今日の議事ですけれども,前半については,次期学習指導要領等に向けた,これまでの審議のまとめについての意見交換をしたいと思います。
後半部分につきましては,時間の関係もありまして,議題2から議題6について,一括して事務局から御報告いただいて,残された時間で質疑応答をさせていただければと思います。
今日は,そのように進めさせていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。
それでは,最初に,議題1の,次期学習指導要領に向けたこれまでの審議のまとめについて,教育課程課の合田課長より説明をお願いいたします。
【合田教育課程課長】  失礼いたします。それでは,資料1の系列に基づきまして,中教審教育課程部会の審議まとめについて,御報告申し上げたいと思います。
まず,資料1-6,横組みの今後のスケジュールの資料を御覧いただければと思います。
学習指導要領の改訂でございますが,一昨年,平成26年11月20日の文部科学大臣の諮問を受けまして,昨年8月に,中教審教育課程企画特別部会の論点整理が出されたところでございます。
これを踏まえまして,これまで17に及ぶ学校種,教科等別のワーキンググループ等で,本日お集まりの先生方を含む470名の先生方に,400時間以上の御審議いただき,それを集約したのが,お手元の審議まとめでございます。先月26日の教育課程部会で,大筋了承を確定したところでございますので,御報告を申し上げます。
なお,年内目途で御答申を賜れば,今年度中に,幼・小・中の学習指導要領を改訂し,来年度,高等学校学習指導要領を改訂することにより,2020年度から,小学校から順次完全実施になるかと思っております。
審議まとめでございますけれども,資料1-2を御覧いただければと思います。
審議まとめ自体が,資料1-2,1-3の○1,○2と三分冊になってございまして,全体300ページに及ぶものでございますので,本日は,資料1-2,それから1-3の○1を主として使いまして,大変駆け足で恐縮でございますが,少しお時間を頂きまして,御説明を申し上げたいと思っております。
まず,資料1-2を御覧いただければと思います。
この審議まとめでございますけれども,第1部が,いわば総論ということで,1ポツの子供たちの現状,2ポツの未来社会と子供たちの在り方を前提にしながら,3ポツで現行の学習指導要領の課題を整理してございます。それを踏まえた4ポツで,今回の改訂の大きな方向性をおまとめいただいた上で,5ポツの何ができるようになるかから,10ポツの実施するために何が必要かという六つの観点から,学習指導要領を見直すべきだという総論を賜ったところでございます。
その上で,目次の次のページでございますが,第2部の1ポツが,学校種に関わる議論,2ポツが,各教科等科目等の具体的な見直しの議論でございまして,全体として,300ページを超える審議まとめになってございます。
早速でございますけれども,3ページを御覧いただければと思います。
3ページの上から三つ目の○でございますけれども,前回改訂におきましては,特に梶田先生,それから,天笠先生,あるいは,市川先生といった先生方に,大変な御尽力を頂きました。平成20年に行われた前回改訂でございますが,一番下の○でございますけれども,「ゆとり」か「詰め込み」かという二項対立を乗り越えて,習得・活用・探究というバランスのとれた学力の育成が,指導要領上枠組みとして見定まったものでございます。
もとより,梶田先生などから御指摘を頂いておりますように,いろいろ課題があった平成10年の改訂でございますけれども,そこで育まれた今20代の若者たちが,大変頑張っていることが,3ページの脚注3に書いてあるとおりでございます。
今回の改訂は,この平成20年改訂の現行の指導要領の延長線上に,真正面から知識の理解の質をどう高めるのかという議論を,骨太に頂いている状況でございます。
4ページを御覧いただければと思います。まず,「子供たちの現状と課題」でございますが,4ページ目の上から三つ目の○の2行目にありますように,国内外の学力調査の結果によれば,近年子供たちの状況は改善傾向にあるということでありまして,学校の先生方の大変な御尽力の賜物(たまもの)でございますけれども,他方で,5ページの一つ目の○にありますように,スマートフォンなどの普及などによりまして,2行ほど飛びまして,視覚的な情報と言葉の結び付きが希薄になり,知覚した情報の意味を吟味し読み取ることが少なくなっているのではないか。それから,少し飛びまして,教科書の文章が読み取れていないのではないかという調査結果もある。更に飛びまして,特に小学校低学年における学力差は,その後の学力差に大きく影響すると言われている中で,語彙の量と質の違いが,学力差に大きく影響しているとの指摘もある。言語能力の育成は,前回改訂に引き続き,課題となっているという認識をお示しいただいているところでございます。
7ページを御覧いただければと思います。子供たちの現状に加えて,今後の未来社会と子供たちというのが,2ポツ「2030年の社会と子供たちの未来」ございます。
7ページ目の下から二つ目の○にありますように,第4次産業革命とも言われている中で,人工知能の急速な変化が人間の職業を奪うのではないか,今学校で教えていることが,時代が変化したら通用しなくなるのではないかといった不安があるのも事実でございます。
8ページでございますけれども,上から二つ目の○にありますように,「しかし,このような時代だからこそ」という文章もございます。人間としての強みを育んできた我が国の学校教育の,いわば出番であるという御議論を頂いておりまして,上から三つ目の○,「人工知能がいかに進化しようとも,それを行っているのは与えられた目的の中での処理である。一方で人間は,感性を豊かに働かせながら,どのような未来を創っていくのか,どのように社会や人生をよりよいものにしていくのかという目的を自ら考えさせることができる」ということで,梶田先生のおっしゃる,察して高めるための教育という文脈で,より能動的な学びが必要であるという議論を頂いてございます。
その上で,9ページでございますけれども,上から一つ目の○にありますように,こうした力というものは,これまでの学校教育で育まれてきたものと,全く異なる新しい力ということではない。むしろ,日本の学校教育が重視してきたものであるのだろうという原点を,改めて振り返る必要があるという御議論を賜っているところでございます。
このような観点から見た現行の学習指導要領の課題ございますが,12ページを御覧いただければと思います。12ページの一番下の○でございますけれども,「現行の学習指導要領では」という文章がございます。その3行目でございますが,教育課程全体としては,なお各教科等において「教員が何を教えるか」という観点を中心に組み立てられている。最後の行でございますが,一つ一つの学びが何のためか,どのような力を育むのかは明確ではない。
13ページの一つ目の○でございますが,指導の目的が,「何を知っているか」にとどまりがちであり,知っていることを活用して何ができるようになるかまで発展していないのではないかとの指摘の背景になっているということでございます。
今回の改訂におきましては,知識の理解の質を高めていくためには,生きる力といった理念だけではなくて,学習指導要領の具体的な在り方,しかも総則から各教科等の内容,あるいは内容の取扱いという具体的な在り方まで,改善をする必要があるのではないかという御議論を頂いてございます。
16ページを御覧いただければと思います。そのようなことを前提といたしまして,指導要領全体をどう変えていくべきかという総論でございますが,まず一つは,大きな考え方としての,社会に開かれた教育課程という議論でございます。
特に,17ページの上から二つ目の○の○1,教育課程を通して,学校教育の目標を社会と共有するという観点。それから,これからの子供たちに必要な,○2でございますが,資質・能力というのは一体何かを,教育課程において明確にし,社会と共有した上で,協力して育んでいくことが大事であるという基本的な考え方が示されてございます。
その上で,18ページでございますが,上から3行目に,「「学びの地図」としての枠組みづくり」がございます。
具体的には,19ページにございますように,時計数字が並んでおりますが,何ができるようになるか,何を学ぶか,どのように学ぶか,子供一人一人の発達をどのように支援するのか,何が身に付いたか,実施するために何が必要か,この六つの観点で,先ほど申し上げましたように,総則の規定も,各教科の規定も,分かりやすく再整理する必要があるという御議論を頂いてございます。
以下,この観点から,それぞれの内容について,御議論いただいた状況を御報告させていただきたいと思っております。
その前提といたしまして,20ページを御覧いただきますと,真ん中辺りに「カリキュラム・マネジメント」という言葉がございます。天笠先生に御指導いただいているものでございますけれども,特にその中でも,21ページの上から二つ目の○の時計数字の1,各教科等の教育内容を相互の関係で捉え,学校教育目標を踏まえた教科等横断的な視点で,その目標の達成に必要な教育の内容を組織的に配列していくという意味におきまして,教壇にお立ちの全ての先生が,カリキュラム・マネジメントの主体としてどう取り組むかが問われているという御議論を頂いてございます。
その観点から,24ページを御覧いただければと思います。先ほど六つの視点と申し上げましたけれども,一つ目の,何ができるようになるのかという議論でございます。これにつきましては,幅広い学術研究の成果や教育実践などを踏まえた,資質・能力に関する議論を踏まえた上で,26ページでございますけれども,全ての教科の内容や目標を,26ページの真ん中辺りに○1「何を理解しているか,何ができるか(生きて働く「知識・技能」の習得),これが一つ目。それから,27ページの下辺りに○2といたしまして,「理解していることをどのように使うか(未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等」の育成)」,28ページの上にございます○3「どのように社会・世界と関わり,よりよい人生を送るのか(学びを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力・人間性等」の涵養(かんよう))」。この三つの観点で,分かりやすく再整理をする作業,議論を行っていただいたところでございます。
そのほかでも,特に,戻っていただいて恐縮でございますが,26ページの○1「何を理解しているか,何ができるか」という文章の4行目でございます。「“何年にこうした出来事が起こった”という歴史的な事実上の知識は,“その出来事がなぜ起こったのか”や“その出来事がどのような影響を及ぼしたのか”を追及する学習の過程を通じて,当時の社会や時代の持つ意味などを含め,知識相互がつながり関連付けられながら習得されていく。それは,各教科との本質を深く理解するために不可欠となる主要な概念の習得につながるものである」。まさに,この概念というものと関連付けながら,知識の深い理解と,それから社会における様々な場面で活用できることが位置付けられるということで,まさに知識の理解の質が,今回の指導要領の改訂の大きな柱であることが申し上げられるかと思っています。
このような形で,資質・能力の3本柱で整理することの効果でございますが,31ページを御覧いただきますと,下に「(3)教科等を学ぶ意義の明確化」があります。
その中でも,特に,33ページを御覧いただけるかと思いますが,上から3行目に,「各教科等の特質に応じた「見方・考え方」」というものが出てまいります。これは,我が国の学校教育が,大変大事にしてきましたそれぞれの教科固有のものの考え方,思考の枠組みでございますけれども,全ての教科にわたって,現在,これを目に見える形で整理をさせていただいているところでございます。
33ページの上から二つ目の○にありますように,2行目の,「例えば算数・数学科においては,事象を数量や図形及びそれらの関係などに着目して,論理的,総合的・発展的に捉えること,国語科においては,対象と言葉,言葉と言葉の関係,言葉の意味,働き,使い方等に着目して捉え,その関係性を問い直して意味付けることなど」であります。その下の○にありますように,2行目でございますが,私たちが社会生活の中で,データを見ながら考えたり,アイデアを言葉で表現したりするときには,学校教育を通じて身に付けた「数学的な見方・考え方」や「言葉による見方・考え方」が活用されている。いわば,頭の中にある見方・考え方を活用しながら,世の中の様々な物事を理解し,思考し,よりよい社会や,自らの人生を作り出していることでありまして,いわば,見方・考え方は,教科等をつなぐとともに,学校と社会をつなぐ役割も果たしていると申し上げられるかと思います。
また,34ページでございます。二つ目の効果として,「(4)教科等を越えた全ての学習の基盤として育まれ活用される資質・能力」という観点がございます。
35ページの上から二つ目の○にありますように,教科等の枠を越えて全ての学習の基盤として育まれ活用される資質・能力につきましても,資質・能力の三つの柱を軸に整理し,教科等の関係や,教科等の枠を超えて,共通に重視すべき学習活動との関連を明確にする。教育課程全体を見渡して,確実に育んでいくことが重要であるという観点で,言語能力の育成でありますとか,あるいは36ページの下にございます,情報活用能力の育成といったようなこと。
それから,38ページには,「現代的な諸課題を対応して求められる資質・能力」というものがございますが,例えば,40ページの上から二つ目の○,「健康・安全・食に関する力」,それから,篠原先生が先駆的にお取組いただいております「主権者として求められる力」といったものを,各教科でどのように体系的に育んでいくのか。特に,主権者として求められる力についての全体像は,答申までに改めて整理をすることになっておりますけれども,このような教科横断の議論も,三つの資質・能力という観点から,具体的に議論がなされてございます。
46ページを御覧いただければと思います。二つ目に,何を学ぶかという観点でございます。これにつきましては,43ページ目の一つ目の○,「今回の改訂は,学びの質と量を重視するものであり,学習内容の削減を行うことは適当ではない」ということを前提に御議論いただいているところでございます。
それから,43ページの真ん中から少し下でございますが,三つ目の改善の視点として「どのように学ぶか」がございます。
これにつきましては,44ページの上から三つ目の○でございますけれども,特に小・中学校におきましては,様々なアクティブ・ラーニングの視点からの授業改善というのが行われている。他方,高等学校におきましては,その下の○がございますけれども,大学入試の在り方なども踏まえて,今後さらに,一層卒業後の学習や社会生活に必要な力というものを意識した授業改善が求められるという現状認識がなされてございます。
その際,45ページでございますけれども,上から二つ目の2行目にありますように,このアクティブ・ラーニングの視点に基づく授業改善が,「活動あって学びなし」という状況に陥ったり,それから,45ページの上から三つ目の○の下から2行目でございますが,特定の学習や指導の「型」に拘泥する事態を招いてはいけないという議論も,同時にしっかりと行われているところでございます。
したがいまして,46ページの一つ目の○でございますが,「「主体的・対話的で深い学び」の実現とは,特定の指導方法のことでも,学校教育における教員の意図性を否定するものではない」ことを前提に,その下の○でございますが,主体的な学び,対話的な学び,深い学びといったそれぞれについて,議論がなされてございます。
この三つの観点から,学びを見直すのが,まさにアクティブ・ラーニングの視点に基づく授業改善でございますが,その際,3点ほど重要なポイントとして,御議論が深められてございます。
1点目は,47ページの一つ目の○でございます。アクティブ・ラーニングにつきましては,総合的な学習の時間における地域活動の解決や,特別活動における学級活動の諸問題の解決など,そういった活動のみを指すと理解することも見受けられるけれども,そのような学びだけを指すものではない。国語における言語活動,社会における探究活動,理科における観察実験など,こういった全ての教科における学習活動に関わるものであり,むしろこういった,既に行われている活動の質をどう高めていくのかが重要な点であろうかと思っております。したがいまして,47ページ目の三つ目の○にありますように,今までの授業時間とは別に,新たな時間を確保しなければならないものではなくて,今行われているこれらの言語活動等の質をいかに高めていくかが重要な視点であるというのが,1点目でございます。
それから,2点目でございますけれども,48ページ目の一つ目の○でございます。「主体的・対話的で深い学び」は,1単位時間の授業,1コマの授業で全てが実現されるものではない。単元や題材のまとまりの中で,実現していくものであるという観点でございます。48ページ目の上から二つ目の○にありますように,各学校の取組が,毎回の授業の改善という視点を超えて,単元や題材のまとまりの中で,指導内容のつながりを意識しながら重点化していけるような,そういった単元の開発が重要であり,それをいかに支えていくのかという観点を,これから重視していく必要があろうかと思っております。
なお,48ページの下から三つ目の○でございますけれども,「深い学び」ということにおきまして,48ページの下から二つ目の○にありますように,この「深まり」の鍵となるものとして,全ての教科等で整理されているのが,先ほど御覧いただきました,「見方・考え方」でございます。社会であれば,歴史的事象を因果関係で捉える,比較の視点で捉える,相互作用で捉えるといったようなものの見方がしっかりとあってこそ,深い学びになっていくということで,御議論を頂いてございます。
アクティブ・ラーニングの視点に基づく授業改善の留意点の三つ目でございますが,49ページの上から三つ目の○でございます。主体的・対話的な学びの具体的な在り方は,発達の段階や子供たちの学習課題に応じて,様々である。基礎的・基本的な知識・技能の習得に課題が見られる場合には,それを身に付けさせるために,確実な習得を図ることが求められるところでございまして,目の前の子供たちの知識・技能の習得が不十分であることを承知しながら,対話的な学びだ討論だということは,必ずしも適切ではないという御議論を頂いているところでございます。
50ページでございます。四つ目の視点として,「子供一人一人の発達をどのように支援するのか」でございまして,51ページの下にありますキャリア教育でございますとか,53ページの真ん中辺りにございます,個に応じた指導。それから,今回大変重要なポイントとして議論が重ねられております,54ページの,教育課程全体を通じたインクルーシブ教育システムの構築を目指す特別支援教育。あるいは,55ページの,子供の日本語の能力に応じた支援の充実といったことを,どう図っていき,かつそのことを総則の中にもきちんと位置付けていく御議論を頂いているところでございます。
56ページの5点目の「何が身に付いたか 学習評価の充実」でございますけれども,評価につきましても三つの観点で行うという議論が,指導要領の内容の議論と同時に行われております。
それから,59ページの6点目,「実施するために何が必要か」につきましては,後ほど矢野課長からも御説明をさせていただきます概算要求も含めて,教職員定数の改善も含めて,総力戦で行っていかなければ,今回の指導要領の実現は難しいという御議論を頂いてございます。
なお,飛んでいただきまして恐縮でございますが,64ページの上から三つ目の○に,「教科書を含めた教材」という文章がございます。この具体的な指導方法は,学習指導要領に書き込むのではなく,指導方法,学校の創意工夫であることは,当然でございますけれども,だからこそ,教科書の在り方というものが,今回大変重要であるということで,私どもも,早い段階から前広に,教科書会社と議論を重ねさせていただきたいと考えてございます。
続けて恐縮でございますが,今しばらくお時間を頂きまして,資料1-3の○1を御覧いただければと思います。各学校段階の議論の状況を,大変駆け足でございますが,少しだけ触れさせていただきたいと思っております。
68ページの,「(1)幼児教育」というところがございます。上から三つ目の○にありますように,自己制御,自尊心といった社会情動的スキルが,非認知能力といった現代的課題を踏まえた教育内容の見直しを図るとともに,飛んでいただいて恐縮でございますが,71ページにありますように,5歳児終了時までに,育ってほしい具体的な姿を明確にし,幼児教育の学びの成果が,小学校と共有されるよう,工夫改善を図ることとしております。なお,ここで言う幼児教育の対象は,学校教育法の規定にもございますように,まず3歳から小学校就学前までと考えていることは,従前といささかとも変わりないということでございます。
飛んでいただいて恐縮でございますが,79ページを御覧いただければと思います。小学校でございますけれども,小学校につきましては,無藤先生など,部会長などに御指導いただきまして,79ページの上から三つ目の○,低学年,それから,次が中学年,それから高学年と,それぞれの特徴,課題を踏まえまして,80ページの上から一つ目の○にありますように,先ほども申し上げましたけれども,特に小学校低学年における語彙といったものに留意が必要であるという御議論を頂いております。
それを前提とした,80ページの時計数字2の,国語教育の充実。そのことを前提とした上で,81ページの上から三つ目の○にありますように,外国語教育の充実の議論がなされているところでございます。84ページの一つ目の○にございますように,高学年に年間70単位時間の外国語科,中学年に35単位時間の外国語活動を導入する必要があるという御議論を頂いておりますが,しかしながら,この84ページの下から二つ目の○にありますように,これを,特に高学年の外国語科について,具体的な時数確保を一律に行うことが困難な状況にありますので,カリキュラム・マネジメントと同時に,85ページの一番上の○にありますように,確実な条件整備というものを,文部科学省も挙げて行う必要があるという御指摘を頂いてございます。
それから,そのような観点から,86ページの下には,カリキュラム・マネジメントの議論が出ているところでございます。
90ページでございますけれども,中学校というところでございます。中学校につきましては,上から二つ目の○にありますように,現行学習指導要領の各教科等の授業時数や指導内容を前提としながら,小・中・高を見通した改善・充実の中で,中学校教育の充実を図っていく観点から御議論いただいておりますし,92ページの二つ目の○にありますように,部活動につきましても,学校教育活動の一環という観点で,対話的・主体的で深い学びの実現という教育課程の改善の方向性と部活動とを,どう更に関連付けるかという御議論を頂いてございます。
94ページでございます。「(4)高等学校」でございまして,これは前回の改訂におきまして,かなり積み残した議論もございました。
95ページにございますように,学び直しの充実,キャリア形成,あるいは,高等学校基礎学力テスト,高大システム改革などの視点を織り込みながら,95ページの下にあります,「共通性の確保」と「多様性への対応」を踏まえた教育課程編成が必要であるという御議論を頂いております。具体的には,100ページにございますように,地理歴史科におきまして,「歴史総合」「地理総合」を共通必修履修科目にする。公民科においては,「公共」という,それぞれ仮称でございますが,科目を共通必修履修にするという御議論のほか,102ページにございますように,総合的な学習の時間の充実な観点から,総合的な探究の時間として見直すとともに,生徒の主体的な探究を支援する教材等の作成も検討するという議論が行われてございます。
104ページは,特別支援学校ということで,先ほど触れさせていただきました,学校教育全体における特別支援教育の充実とともに,それぞれ特別支援学校の在り方についても,御議論を頂いてございます。
最後に,大変恐縮でございますが,115ページを御覧いただければと思います。以下は,教科等の御議論でございます。それぞれの教科の改善の考え方としては,115ページの(2)と下にございますけれども,「課題を踏まえた国語科の目標の在り方」で,先ほど申し上げましたように,今回,知識・技能,思考力・判断力・表現力,学びに向かう力・人間性等という,この三つの柱に沿って,国語の目標を整理するとともに,116ページの時計数字3がございますけれども,国語科におけるものの「見方・考え方」というものを整理することが,全ての教科で行われております。
それを踏まえて,117ページ以降にございますように,この資質・能力で目標を整理し直す,それから,見方・考え方を捉え直すということを前提にしながら,具体的な改善方策を御議論いただいた構造になってございます。
大変長くなりまして恐縮でございますが,答申に向けて,先週の金曜日から10月7日まで,審議まとめについては,パブリックコメントに諮らせていただいておりまして,広く国民の皆様方からも御意見を頂きながら,中教審全体として審議を深めていただければと思っております。今後とも是非御指導賜ればと思っております。
以上でございます。
【小川分科会長】  合田課長,ありがとうございました。
それでは,これから,今の説明の内容について,委員から,御意見,御質問,お受けしたいと思います。恐縮ですけれども,御発言の際には,机上の名札を立てていただければと思います。よろしくお願いします。
どなたからでも御発言,どうぞ。篠原委員。
【篠原委員】  合田課長の説明,ありがとうございます。
これ,私,受ける必要ないかもしれませんが,教育課程部会のときにもお願いをしたのですけれども,主権者教育について,これだけはっきり盛り込んでいただいたのは画期的だと思うので,大変高く評価をしております。
もう少し具体的なイメージ,これがもう少し全体でクリアになるように,是非答申までに工夫していただきたいことと,小・中の段階で,副教材とか,主権者教育とか,高等学校においては,今回かなりドタバタではありましたけれども,配られたことで,投票率がかなり上がっている結果,データも出ておりますので,これを小・中にどう下ろして,やっていくのか。小・中・高,あるいは大学という流れをしっかりと主権者教育で創ることが大事だと思います。その辺の流れも少し工夫していただきたい。場合によっては,全部の小・中学校では無理かもしれませんけれども,何かモデル校みたいなのを作って,そういう展開も考えていただきたい。
それから,新聞を中心としたメディアの活用です。是非,これも,NIEという,今ムーブメントがございますけれども,これは,学校段階がむしろ中心になってきますので,家庭においても,この新聞の活用は,大きなツールだと思いますので,主権者教育においては,そういう面で,このNIE,家庭における新聞の活用。特に,私は,小・中のときには,子供新聞なども非常に役に立つのではないかと思っています。それから,子供の頃は,世の中全体を考えるときに,自分の身近な地域の問題には関心を持ちやすいですよね。そういう面で,地方紙の活用とかも,少し大事なのかということでございます。
それから,もう一つは,家庭教育,新聞のところでも申し上げましたけれども,特に主権者教育においては,家庭の果たす役割は,私は大変大きいと思っていますので,是非,学習指導要領ではありますが,家庭教育の役割,これ,主権者教育だけには限定されないと思いますけれども,もう少し答申までにクリアにしていただければと思います。
以上でございます。
【小川分科会長】  はい,ありがとうございました。
では,次に,北條委員,鶴羽委員という順でお願いいたします。
【北條委員】  大部のまとめを頂きまして,大変御苦労いただいたと思っております。また,度々お願いしましたことにつきましても,きちんと対応していただいたことを感謝申し上げます。
その上で,パブリックコメントに掛かっているということで,今後なお修文があると存じますが,違和感がありましたので,資料1-2,審議のまとめの1ページ,冒頭部分ですので,御検討いただきたいと思います。
冒頭部分,「我が国の近代学校制度は」というところからの,その3行目から「この140年間,平成18年の教育基本法の改正により,明確になった教育の目的,目標を踏まえ」となっていくのですが,ただいま読み上げました,この「平成18年の教育基本法の改正により,明確になった教育の目的や目標を踏まえ」というところが,どうも,ここに無理やり押し込まれている印象を受けますので,御検討いただきたいと思います。
例えば,「この140年間,我が国の教育は大きな成果を上げ,蓄積を積み上げてきた。この節目の時期に,これまでの蓄積を評価しつつ,平成18年の教育基本法の改正により,明確になった教育の目的や目標を踏まえ,新しい時代にふさわしい学校教育の在り方を求めていく」とされる方が,私はいいように思っておりますので,御検討いただきたいと思います。
それから,もう1点は,資料1の○1,77ページであります。これは,関連するものが,資料1-1の,ポイントの方の8ページにございます。77ページの一番下の○です。ポイントの方の8ページは,下から2番目の○。これは,同様のことを示しているわけでありますけれども,77ページの本文が,「幼保連携型認定こども園,教育及び保育については」という,これが主語になってしまっています。これは,不適切だと思います。ポイントの方の「幼稚園教育要領の改訂内容と保育所保育指針及び幼保連携型認定こども園の教育・保育要領の改訂内容との整合性を図り,幼児教育全体としての質を確保・向上」という書きぶりでないと,おかしいと思いますので,ここは御修正をお願いしたいと思います。
以上でございます。
【小川分科会長】  御指摘ありがとうございます。事務局で,少し御検討いただければと思います。
鶴羽委員,どうぞ。
【鶴羽委員】  新しい学習指導要領につきましては,本当に今必要な力,子供たちに育んでほしい力ということを,目標として作られていると思うのですけれども,この新しい学習指導要領改訂についてのスピード感については,少し懸念されるのがあります。
と言いますのが,26年から諮問を始めて,今28年で,今小学校6年生の子供が新しい指導要領で学べるのが,これを見ますと,高校3年生という形になります。もちろん,その高校は1年生から変わるのですけれども。ですから,今の,まさに時代が変わっている今の子供たちを,どう置いていかないかというところで,これから作っていこうというもののところを,いち早く示していくことも大切なことかと思います。
また,私,北海道から参りましたが,北海道のことで言いますと,小規模校,複式学級が本当に多いです。その中に,全ての教科,何を身に付けさせるのかを,1人の教員が教え込むところを,どう指導していくのかも,課題だと思います。僻地(へきち)は,1年目の先生が本当に多いですので,1年目の新任の先生又は臨時の先生に,200人分,全ての教科というところを,どのように伝えていくのかも,是非考えていただきたいと思います。
また,国が目指すものを,現場の教員にどのように伝えていくのか,どう伝わっているのかは,是非検証していただきたいと思います。私は,道教委の委員ですけれども,例えば,教科書について,教科書が大切だと書かれているのですけれども,北海道各地の学校では,もちろん教員の先生は,教科書を使って授業をと,ここ数年です,それまでは教科書は使ってきませんでした。ただ,私の子供は,札幌市の政令指定都市で,今小学校に通っていますが,残念ながら教科書は余り使われておりません。実際に子供たちに聞いてみますと,プリントで授業が行われています。同じ北海道の子供たちでも,現状はこのように違っています。こういったところを,いかに現場の教員に伝える,伝え切っているところを,どう確認するかというところ。
また,保護者は,今,学習指導要領がこう変わるという情報は,知らされておりません。学校と家庭と地域が一緒になってと文言もあるのですけれども,保護者や地域へ,誰がどう伝えていくのかも,大切なことだと思います。
また,語彙力を身に付けさせなければいけないとも明記されているのですが,語彙というのは,人の気持ちを伝える,理解するということに,大変大切なものですけれども,語彙力を身に付けるためには,見て,聞いて,感じて,それを言葉に結び付けることが大切ですが,今現場で,保育の現場ですとか,小学校学校現場でも,それを子供たちに,語彙力ということを教える先生方が,いかに使っているのかも,残念ながら,必ずしも全ての先生方がそうかなと思えないところもありますので,子供たちに教える教員にそこをどう意識付けさせるのかも,是非考えていただきたいと思います。
以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
文科省に,今までの発言については,あれば,また後で,時間を取りますので,次に,帯野委員どうぞ。
【帯野委員】  具体的なことではないのですが,大切なことだと思いますので,一言発言させていただきたいと思います。
グローバル教育についてです。該当するのは,資料1-2の39ページ,「グローバル化する社会の中で」の辺りかと思います。
個人的なエピソードで恐縮ですが,私は,昨年まで,和歌山大学でグローバルの担当の役員をしておりました。その中で,和歌山大学で実施したグローバル教育を,いろいろなところで御紹介する機会がありました。そんなとき必ず聞かれるのが,「なぜ和歌山でグローバル」という質問なのですね。そこには,「地方でグローバル人材を作ってどうするんだ」という意味が込められていると思うのですが,この質問が大きな問題を提起しているのだと思っています。
それは,社会全体が,80年代の国際化の時代と,2000年代以降のグローバル化の社会を,国際化とグローバル化を,明確に理解し切れていないということです。国際化とは,インターナショナリゼーション,インターナショナルですから,これは,国と国との関係。グローバリゼーションは,ICT,インターネットを作って,個人が,世界と共同,共生していける社会。2000年以降,大きく時代は変わっていると思うのですが,まだ社会全体でグローバルの意味が共有されていないということだと思うのです。
個人個人,一人一人が主人公になるということは,グローバル人材とは,決して外交官になる人,商社で働く人という特別な人のためだけではなくて,ちょっとした英語,この指導要領の中学校でいう基本的な英語力,そして感性,ここの39ページにも書かれておりますが,日本の伝統文化,日本人としてのアイデンティティーであるとか,既に小学校から取り組まれております異文化理解の教育であるとか,そういう感性があれば,誰でもどこからでも世界とつながっていける,世界と仕事ができる時代であると思いますので,そういうところを,オリンピックもいいし,環境もよいのですが,具体的に書き込んでいただければ良いと思います。外国語教育,英語教育などについても,一番難しいのが動機付けですが,小学校英語のところにも,生涯にわたって様々な場面で必要とされると書いておりますが,具体的に,そういう背景を書き込んでいただく方が,動機付けもしやすいと思います。
もう一つ,誰でもどこでもというのは,国と国の関係であれば,これは東京が舞台になると思うのですが,一人一人が世界とつながるということになれば,地方でも十分にグローバルなビジネスが展開できるという新しい時代が始まっているということです。これは地方創生の大きなキーワードだと思うのですね。ですからこういうグローバリゼーション,グローバル化社会,グローバル化された社会という説明を,もうちょっと具体的に書き込んでいただけたらと思います。ここにいる皆さんは十分御理解してらっしゃると思うのですが,まだまだ社会全体で,地方で,また小学校,中学校の先生方で,十分に理解されていないところがあると思いますので,特に経済とか仕事とかという可能性に結び付けていただけたらと思います。
失礼しました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
次の吉田委員の発言で,今まで出た御要望とか,御質問について,ここの時点で答えられるものがあれば,事務局から回答をお願いいたします。
吉田委員,どうぞ。
【吉田委員】  すみません。最初に,1の資料,審議のまとめのポイントになっているので,それの2ページ目ですけれども,ここで二つ目の○に,「子供たちが「どのように学ぶか」に着目して,学びの質を高めていくためには,「学び」の本質として重要となる「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指した「アクティブ・ラーニング」の視点から,授業改善の取組を活性化していくことが必要。また,学んだことを人生や社会の在り方と結び付けて深く理解し,必要な資質・能力を身に付けていくためには,知識の量や質と思考力等の両方が重要であることから,学習内容の削減は行わない。そして,知識重視,思考力重視かという二項対立的な議論に終止符」という言葉が書いてあるのです。
実際に,本日の資料の,例えば1-4ですか,の後ろの42ページから,小・中・高の標準時間数が出てきているわけですけれども,まず小学校については,この外国語の分が増えている。中学校は,ほとんど変わらない。そして高校は,前からこれで出ていますけれども,教科名が変わっただけという感覚で,実際に子供たちに課されている内容は,今までのプラスアルファになっていってしまうのではないか。子供に対しての負担を,どこまで軽減していくのか,負担というと言い方が変ですけれども,学習内容の変わることによって,知識というものをどこまで考えていくのか。
例えば,一番簡単にパッと出てきたので,さっきあれしたのですが,資料1-3の194ページ,ここは「音楽,芸術」が出てきて,これの,例えば195ページで,「小学校音楽科」,「中学校音楽科」,「高等学校芸術科(音楽)」とずっと書いてあるのですけれども,ほとんど書いてあること,内容が同じなのですね。
ですから,小・中・高のそれぞれの流れというか,系列化をすることによって,同じ授業時間数の中でも,少しずつはっきりと分けていく形で,子供たちにそういった思考力とかアクティブ・ラーニングとか取り入れていくことによって,知識という部分とのバランスを,もう少し軽くしてあげるなり,時間数,科目数等を減らすとかしてあげないと,ただ負担が増えていくのではないかという不安を感じたところです。
ですから,是非,最初の,先ほど言いました,二項対立的な議論に終止符というのは,私も非常にいい言葉だと思うのですけれども,では,このままいくと,更に負担だけが増えるのかという疑念を持つので,御意見を言わせていただきました。
ありがとうございます。
【小川分科会長】  はい,ありがとうございました。
それでは,ここで,事務局から,今まで委員から要望とか御質問が出ていますので,よろしくお願いいたします。
【合田教育課程課長】  貴重な御指摘ありがとうございました。
篠原先生,御指摘いただいたこと,教育課程部会の御議論を踏まえて,しっかり取り組ませていただきたいと思っております。
また,北條先生から御指摘いただいたことにつきましては,御指摘を踏まえた整理を,もう一度私どもでさせていただきたいと思っております。
それから,鶴羽先生から御指摘いただいたことでございますけれども,御案内どおり,指導要領の改訂,10年に1度になっております。26年暮れの諮問から,2年ほど時間を掛けてやらせていただいておりますけれども,私ども,先ほど申し上げましたように,現行の学習指導要領も,一定の成果が上がっているところでございますが,それを更に改善する観点から,他方で,全ての教科,全ての学校種にわたる丁寧な議論をさせていただいてございます。しかしながら,よいことはできるだけ早くという御指摘のとおりでございまして,私ども,完全実施の前に先行実施という期間を設けまして,それぞれの学校の状況,子供たちの状況に応じまして,よい取組を先行できる取組あるいは支援もさせていただきたいと思っております。
また,特に,先生方,保護者に対する周知が何より大事だというのは,全く御指摘のとおりでございまして,私どもの来年度の概算要求におきまして,全ての先生方に,この指導要領の中身については,しっかりとお伝えする資料を配付したり,アーカイブスで情報発信をしたりということを取り組ませていただきたいと思っております。それから,前回改訂でも,全ての保護者の方々に,指導要領の改訂の趣旨を分かりやすく説明したパンフレットを配ったりいたしておりますけれども,今回,それを更に徹底してやらせていただいて,社会に開かれた教育課程の大変重要な点として,先生方における改訂の趣旨の共有,それから,保護者の方々との共有が,大事だと思っておりますので,これは,むしろ初中分科会の先生方に御指導も頂きながら,しっかり取り組ませていただきたいと思っております。
それに関連いたしまして,帯野先生から御指摘を頂きました,グローバル人材,グローバル化についての捉え方は,全くそのとおりでございまして,そこのことを,まさに全国100万人の先生方に,どう共有して,だからこそなぜ教育を変えなければならないのかという,先生方自身の教育の改善に対する動機付けこそが,子供たちの学びの動機付けに結び付くと思っておりますので,是非また御指導いただきながら取り組ませていただきたいと思っております。
最後,吉田先生から御指摘いただいた点でございますが,私の説明が不十分でございましたので,資料1-2の43ページを御覧いただければと思っております。
資料1-2の43ページ,私が一番上の○の「削減を行うことは適当ではない」というところだけ御説明申し上げましたが,その注の74,43ページの下でございますけれども,これは,前回教育課程部会で銭谷委員からも御指摘いただいたものを踏まえて,整理をさせていただいたものでございます。内容の削減を行わないという意味でございます。当然のことでございますが,時代の変化を踏まえた内容項目の吟味更新を行ってございます。
先ほど,音楽について御指摘がございましたけれども,ものの見方,考え方を踏まえて,小・中・高で音楽の内容についての系統性を,改めて今回見直しているのも,事実でございます。
全体としては,必要な学習内容や授業時数を維持することをいたしまして,かつてのような精選ですとか厳選,あるいは授業時数の削減は行わないということでございますけれども,当然のことながら,内容の見直し,時代の変化,あるいは子供たちの負担や現状を踏まえた吟味・更新は,行ったところでございます。
なお,高等学校教育につきましては,その脚注の第2パラグラフでございますが,些末(さまつ)な事実的な知識の暗記が,入試で問われていることが課題になっておりますので,これは,高大接続改革の文脈の中で,用語の構造を整理することも含めて取り組ませていただきたいと思っております。引き続き,どうぞよろしく御指導ください。
以上でございます。
【小川分科会長】  はい,ありがとうございました。委員の方,よろしいでしょうか。
ほかにいかがでしょうか。もう少し時間がありますので,受けたいと思います。
はい,角田委員,どうぞ。
【角田委員】  論点整理を受けての審議の間,それにどのような関心を持っているかという点から,高校現場をウォッチしてきたということで,少しお話させていただきたいと思います。
まず,アクティブ・ラーニングにつきましては,御存じのとおり,一気にその名前が広がって,その取組方の問題点も出てきたということで,解決策も含まれたような審議のまとめの表現になったのかと思っています。実際に,学びの質を追求するために,授業改善をしなければいけないのだというところに,高校現場が立ち入ったかと思っていまして,このまま進んでいくには,非常に具体的な研修や勉強会がもっともっと必要なのかと思っているところです。
もう一つの,今度の柱のカリキュラム・マネジメントですが,こちらは,全くまだ浸透していないと思います。それから,それをやらなければいけない必要性について,まだ腑(ふ)に落ちるよりも全然以前にあると思うのですね。私が思い出すのは,銭谷先生がお隣にいて言いにくいのですが,キャリア教育を,学校全体,教育活動でやっていこうというときに,たくさんの体系的な計画が作られたのですけれども,それは,学校の教育活動と,あとはキャリア教育が育てたいという4領域8能力について,マトリックス状にした計画表を,多くの高校が作ったのです。そして,それで終わりということが,結構見受けられました。
カリキュラム・マネジメントが,そういう書類上の計画になっては非常にまずいと思っていまして,実際にPDCAを回していくところに入っていくために,本当は,先生方の動機付けが最初にないといけないと思っていまして,私は,それは学校の特色づくりだと思うのですが,さらっとしか書かれていないのですね。これからの高校は,更に統廃合,再編の時代に入っていきます。そのときに,自分の高校をどのような魅力を持たせるかというときに,必ずカリキュラム・マネジメントが必要だということを,先生方に分かっていただくように,もう少し強めにそこをお書きいただけたらと思いました。以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
米田委員,どうぞ。
【米田委員】  簡単に申し上げます。
これからの人生をたくましく生きていくために,求められる力,資質・能力を明確化することをもちろん大事なことであって,それを目指して生徒の力を育んでいく。一つ注意していかなければいけないと思いますのは,ある段階で何々ができるようになる,あるいは,どういうことが身に付いたかということ,その各ステージで示すとしても,発達段階にいろいろ個人差があることを,基本的な認識として,私たちは持たなくてはいけないと思います。
そういう点について,この後,指導要領あるいは解説,あるいはいろいろな説明会のときに,各先生方にもしっかり伝えて,先生方がそういう視点から,一人一人の子供を指導していくように配慮していただければ有り難いと思います。以上でございます。
【小川分科会長】  はい,ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。教育課程部会のメンバーの方も何人かいらっしゃいますけれども,何かございますか。
福田委員,どうぞ。
【福田委員】  ありがとうございます。
この審議のまとめについての私の意見とかは,8月末の旧課程部会で申し上げたので,余り重なるところは申し上げないようにしたいと思うのですが,一つだけ。
周知を図るということについて,教育課程部会でも申し上げさせていただいたのです。学校とか各教員とか管理職とか,そこを通じての周知ということはもちろんこれまでにも多くやってきたのですけれども,社会に開かれた教育課程というのが,今回の大切な一つの視点だと思います。ですから,学校を通じて周知だけではなくて,各行政とか地域とか,それからできれば民間も含めて,今度の学習指導要領というか,学校は,大きく変わるんだってという声が巷(ちまた)に聞こえるような周知の方向性を持っていただけたら有り難いと思います。以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
銭谷委員,そして,市川委員でお願いします。
【銭谷委員】  一つお伺いしたいのは,もうこれは,パブリックコメントに掛けたのですね。
【合田教育課程課長】  はい。
【銭谷委員】  それで,その後の,パブリックコメントが出た後の審議の大まかなスケジュール,小中分科会,教育課程部会の大まかな審議のスケジュールを,後ほど教えていただければ有り難いという,これが1点です。
それから,全体的な感想で恐縮ですけれども,私は,最初,とても心配したのです。この審議の状況が,何と言いましょうか,頭でっかちで,理念的に一生懸命皆が考えたやつですけれども,どうも学校の,本当に教壇に立つ先生の腹に落ちる審議になっているかを,心配していまして。
例えば,角田先生がおっしゃいましたけれども,カリキュラム・マネジメントという言葉が出てくるのですが,それが今までの教育課程の編成実施とどこが違うのだというのが,なかなか分からなかったりですね。
それから,これからの学習指導要領は,五つ,六つの観点で作るというのですけれども,何ができるようになるかは,実はもう教育の目的,目標で決まっているのではないか。それをまた難しくいろいろ言われても困るねという話が聞こえてきたり,いろいろして,非常に心配をしておったのですけれども,本当に,委員の先生方,事務方の御努力によって,大分分かりやすくなって,よく整理されてきたというのが,現在の印象でございます。
特に,各教科のそれぞれの見方・考え方というのが,だんだん整理をされてこられて。例えば,国語的な見方や考え方,社会科の社会的な見方・考え方とか,理科なら科学的な見方・考え方とか,あるいは,音楽,図工の感性というものに非常に力点を置いた見方・考え方とか,そういうものがだんだん表になって出てきて,これなら恐らく先生方の,それぞれの教科でどういうところに力点を置いて指導したらいいのかが,大変分かりやすくなってきたのではないかというので,是非,この審議のまとめを生かした指導要領を作っていただければと,今感想で恐縮ですけれども,そんなふうに思っております。
特に,これは,もう教育課程部会でも申し上げたのですが,指導要領で何ができるようになるかを正面から取り上げたのは,本当に大変なことですけれども,そのために,何が必要かと実証するために,何が必要かというところも,最後に書き加えられてきましたので,例えば教員の定数,あるいは,後ほどあると思いますけれども,勤務状況の改善とか,あるいは関連した地域,あるいは学校図書館とか博物館とかという関連施設との連携,そういう実証するために何が必要かについては,この審議会の範疇(はんちゅう)を超えるかもしれませんが,是非引き続いて取組をしっかりやっていただきたいと思いますので,その点をよろしく,これからも御検討いただければと思います。
いずれにしても,私の感じでは,これだけ大部な審議のまとめというのは,過去の教育課程の審議でもなかったと思いますので,できるだけ分かりやすく,実際の教鞭(きょうべん)を執られる先生方への説明の機会も丁寧にお受け取っていただきたいということを,最後に申し上げる。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
この後,市川委員,若江委員ですか,そして最後,梶田委員で,この第1の議題は終わらせていただきたいのですが,よろしいでしょうか。
なければ,ほかの委員,なければ梶田委員で,議題1は終わらせていただきます。
それでは,市川委員,どうぞ。
【市川委員】  これは,吉田委員からも出されたことと関連するのですが,学校現場の中でも,それから,私は中学校部会にも出ていましたが,中学校部会の委員の中からも,しばしば出された意見というか,懸念ですけれども,要するに,今度の学習指導要領で,知識ということと,資質・能力の育成ということ,何とか両立させようとしているのですが,これがプラスアルファのものだと思われると,時間もこれまでどおりで大体やっていて,しかも内容も減らさないということで,そのプラスアルファは一体できるのか,そんな魔法のようなことはできないのではないかという御意見がよくあるのですね。つまり,資質・能力も求めるということであれば,時間を大幅に増やしてもらうか,あるいは,指導内容を,内容を減らさないと,とても資質・能力まで手が回らないではないか,それは無理ではないかということが,ときどき言われるのですね。
それに対して,知識とその資質・能力が,決して独立してばらばらに教育されるというものではないことも,今回,指導観が立っているのだと思うのですね。つまり,知識重視,これは詰め込みということにもつながっていくわけですけれども,そればかり言ってしまうと,とても資質・能力まで手が回らないから無理だということになってしまいますし,あるいは,資質・能力ばかり強調すると,これはどちらかと言うと,ゆとりの頃と対応するかもしれないのですが,知識的なことは減らさないと,とても無理という議論が出てしまう。
しかし,議論の中で,私たちも,知識を教える,つまり内容的なことを教えることを通して,資質・能力を伸ばすのが,これが教育の基本でもあり,それを改めて目指すのだということが確認されてきたように思います。
つまり,時間も内容も,現在のままであっても,その中で資質・能力を育てていくことができるのである。むしろ,それが,相乗効果を持って教育していくことができるのであるということ,かなり前提になっていると思います。そして,また,実際に,現在でもそれを実現している学校が,かなりある。委員の中からも,そういう実践事例をたくさん御存じの方から,割とそれが実際可能だということで出されてきているのだと思うのですね。
ですから,その具体的なやり方も含めて,これからどのように,学校現場に,この考え方,事例を伝えていくかが,非常に大事になるかと思います。それが,「ゆとり」か「詰め込みか」という議論を超えて,克服して,両立している姿を実現するということであろうと思います。
そのことと関連して,鶴羽委員がおっしゃった,教科書の活用ということですけれども,教科書を活用するのが当然であると思われていながら,実際には,90年代以降,決してそうではない状況が生まれたということですね。つまり,よい先生は教科書など使わないということが,私は,かなり一時言われたと思っています。いい先生は,自作プリントで授業をする。ところが,実際には,自作プリントだけでやっている授業が,そんなにいい授業かというと,そうでもない。これも,現場の先生が,自身がかなりおっしゃいます。教科書に勝る自作プリントがそうあるわけではなくて,いい先生は,むしろ教科書を活用した上で,自作プリントを使う。それならいいと思うのですね。
ですから,教科書で基礎基本的な知識をしっかり押さえた上で,その先,更にアクティブ・ラーニング的な活動が入ってくるのであればいいと思うのですが,今回も,アクティブ・ラーニングということが一面的に捉えられると,では教科書も使わずに,子供に主体的に考えさせましょう,それがアクティブ・ラーニングなのだということだけが広まってしまうと,むしろ教科書も使わないで,ひたすら子供たちに自力解決や共同解決を促すのがいい授業である,それが推奨されているのだと受け取られかねない。
そう受け取られないように,相当今回の審議のまとめは,注意を払っていらっしゃると思います。つまり,教師の役割,基本的なことをきちんと教えるという役割が,決してなくなったわけではないし,だから,子供たちも気付かないことを教師が指摘することとかが,習得,活用,探究というプロセスを経て,しっかり行われるからこそ,有効なアクティブ・ラーニングにもなるし,資質も意欲も育つのだと。
このことが,どのくらいきちんと浸透するか。つまり,かなりそれぞれのプロセスを踏まえたことを言っていると思うのですが,文書が出たときにも,一部分だけが注目されて,悪く言うとつまみ食い的に見られてしまうと,「主体的な活動が大事なんですね」,「教科書,ノートを使わないで,子供に討論させましょう」ということになってしまうと,全体の趣旨とも合ってこない。そういうことを,どれだけ今後しっかり全体を読み取ってもらって,また,これを実現している事例も踏まえながら,この趣旨を踏まえていただけるといいと思っています。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
それでは,若江委員どうぞ。
【若江委員】  ありがとうございます。
教育課程部会でも御報告をさせていただいたのですが,私,この夏休みに,随分いろいろなところで研修をさせていただいたのですけれども,そのときに,今回の改訂のいろいろ開示されている資料を御提示しましてお話をしましたところ,現場の先生方,特に若い先生方が,開かれた教育課程,そして,カリキュラム・マネジメント,アクティブ・ラーニングに対して,非常に肯定的で,ものすごく期待を持っておられることを実感をしました。
その理由は,なぜこの改訂が必要なのかというところを,先生方と一緒にじっくりとワークショップで共有していったことによって,今回の改訂への理解が深まったのではないかと思っております。
ですので,先ほど福田委員がおっしゃったように,今後の学校教育現場ももちろんですけれども,家庭の分野,そして社会の分野ですね,せっかく社会に開かれた教育課程ですから,社会総掛かりで,このムーブメントを,きちんと,なぜから始まって,何が特徴なのかを,それぞれの分野から伝えていかなければいけないと思いました。
文部科学省内でも,初中局だけではなくて,生涯学習政策局が実施しているコミュニティ・スクールであるとか,地域学校協働本部といったことも,皆がばらばらになっているのですが,全てをうまくやっていくためには,そういうことが統合されていくことも不可欠な要素だと思っております。
それと,1点だけですが,現場で混乱を招いていましたのが,プログラミング教育です。今回の資料1-3の1の85ページ,86ページで,小学校のところで少し書かれております。ここにはほとんどプログラミング教育というよりも,「プログラミング的思考の育成」というふうに,非常に,混乱を招くような表現がされていますので,ここと,資料1-2の36ページの注などを,ゆっくり先生方は読んでいただくと,すごくよく分かるのですが,もし可能ならば,つい頭のところで引っ掛かりがちですので,86ページの真ん中辺りの,4の上です,「その際,小学校段階における指導には,コンピュータ科学分野の高度な知識が必要ではない」ことを,3の,最初の育成のところ辺りに,なぜ発達段階に応じて,情報活用能力を体系的に育んでいくことが重要だという,最初に,こういうプログラム的な技術のことを言っているのではないということが冒頭にあると,そのつもりで読み進めていただけるのではないかと思いました。以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
では,最後,梶田委員,よろしくお願いします。
【梶田委員】  もう大変なことを皆さん御指摘になりました。私から,まず全体的な印象を申し上げてみたいと思います。非常に私はシステマティックに次の時代を見据えて,よくまとめられたという印象を持っています。もちろん細かいところはまだ修文で,あるいはアクセントの付け方で,まだまだ最終段階に向けて考えられると思います。
これをやっていく上で,具体的な課題があります。一つは資料の1-6をもう一度見ております。先ほどから出ておりますが,スピード感をもってやらなければいけない。とすると,来年度の趣旨徹底を具体的にどうするかが一つある。このことをかなり計画的にやらないと,幾つかのところで趣旨徹底の会合をしましただけでは済まないだろうと思います。これをやってほしい。
それから,もう一つは先行実施を小学校や中学,高校で何年間かやることになっております。これもやれるところがあったら先にやってみるでは済まないと思います。もう少しここもストラテジーを,どのような先行実施をするかを一工夫してほしい。まだ教育課程部会なり,何なりのメンバーの方が残られると思います。この辺のことを少し考えてほしいとお願いを一つ。
もう一つだけお願いですが,これは先ほど最初の頃からありました。これをやるには人と金が要ります。これは当然のことながら文部科学省はお考えになって,例えば年度ごとに人の動きを出していくことをおっしゃっている。もう加配が不可欠です。いろいろな意味での加配です。
一つは,例えば小学校の英語です。これは研修しますなどというようなことではないと私は思っています。研修もしなければいけないけれども,やれる人を少し入れていかなければと思います。それから,中学も英語がオールイングリッシュになる。これも研修だけで,ほんの数年間で皆英語を使って,英語の先生が授業をできるとは,私はそこまで楽観的になれません。そういう研修もしなければいけないけれども,ネイティブの人をかなり大幅に入れていくという。今の高等学校も実はオールイングリッシュでやることになっていますが,私が見ているところでは実態はそのようになっておりません。なかなか難しいです。人が要ります。そのためには金が要ります。
そのほかの教科についても,内容によっては研修とプラス新しい人材をいろいろな形で教壇にお招きすることを考えなければやっていけないと思っております。これも是非お願いしたいと。
そういうことの背景には,学習指導を実施するためのストラテジーです。これを今いいものが非常に作られましたので,これを今度は実際に現場で,各教室で生きていくためのストラテジーを是非皆さんで議論していただいて,いいものを作っていただければとお願いしたいと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございました。少し時間がオーバーしていますが,これで終わらせていただきます。
それで,先ほど銭谷委員から出ましたが,パブコメ後のスケジュールも少し教えていただきたいと,その件を含めて今委員から出された御要望等々,何か今の時点でお答えできることがあればよろしくお願いいたします。
【合田教育課程課長】  手短に3点ほど。お一つ目は銭谷委員からお話がありました今後の日程でございます。10月7日までパブリックコメントに諮らせていただいておりますが,同時にこれから関係団体からのヒアリングを順次させていただきたいと思っております。この9月から,場合によっては11月ぐらいにかけて,丁寧にお話をお伺いさせていただいた上で,先ほど年内を目途にということでした。これは中教審,この分科会及び総会の先生方にも御指導いただきながら,年内を目途に最終的な形で御答申ということでおまとめを頂けないかと考えている次第でございます。引き続き,どうぞよろしくお願いいたします。
あと2点だけでございます。角田委員からお話がございましたカリキュラム・マネジメントです。その動機付けが大変重要であるのは,全く御指摘のとおりでございます。教育課程部会におきましても,例えば福島のふたば未来学園におきましては,目の前の子供達(たち)にどういう資質・能力が必要かを,ルーブリックのような形でまとめた上で,カリキュラム・マネジメントの軸にしていくという取組も御報告をされました。そういった観点から是非,なぜカリキュラム・マネジメントが必要なのかと先生方に御理解いただけるような取組を更にさせていただきたいと思っております。
それから,米田教育長から御指摘を頂いた発達の段階や個人差については,十分踏まえて,実際の組立てをさせていただきたいと思います。
最後でございますが,若江委員,福田委員,それから梶田先生からも周知の問題がございました。これまでにないような形で様々な方々と協力しながら,保護者の方々や国民の方々にこの意味をお届けすると同時に,梶田先生から御指摘を頂きました一つ一つの教室に届けるストラテジーも,またこれも教育課程部会で御審議を賜りながら我々もしっかり取り組ませていただきたいと思っております。その重要な方策の一つが,これから財務課長から御報告を申し上げる教職員に対する改善もあるだろうと思っております。引き続き,どうぞよろしく御指導ください。
以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。少し予定より時間を使ってしまいましたが,この議題1については,これで終わらせていただきます。
次に議題2から議題6まで進めたいのですが,先ほど冒頭でお話したように時間がありません。議題2から議題6については,これは報告事項ですので,最初事務局から一括して報告いただいた後に,残された時間で質疑応答ということで進めさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
それでは,議題2の次世代の学校指導体制にふさわしい教職員の在り方と業務改善のためのタスクフォース報告について,これは廣田参事官補佐より説明をお願いいたします。
【廣田参事官補佐】  失礼いたします。お手元資料2-1から2-3が関連の資料でございます。手短にお話をさせていただきたいと思います。
資料2-1に1枚紙の概要がありますので,そちらを御覧ください。この6月,次世代の学校指導体制にふさわしい教職員の在り方と業務改善のためのタスクフォースを立ち上げまして,議論をした結果を9月に公表させていただきました。学校が抱える課題が複雑化・困難化する中で,長時間労働の実態が明らかになっていること,また今後授業革新等への対応が必要となる中,授業改善あるいは授業準備の時間を確保していくことが必須となってまいります。そのような状況の中で,学校現場の業務の適正化をしっかりと図っていかなければならないという問題意識の下で,教員が誇りや情熱を持って使命・職責を遂行できる環境を確保していこうと,大きく4本の柱をこの報告の中では取りまとめました。
一つ目は,教員の担うべき業務に専念できる環境を確保する部分であります。教員の行う業務の明確化で,従来教員が携わってきた業務を不断に見直すことをしっかりしていく必要があると。その中で,事務職員の職務内容の見直しや,あるいは教員の事務的な業務等々をアシストする業務アシスタントの検討や,民間ノウハウの活用等々が示されております。また,学校給食費など徴収金の会計業務が,学校教員の負担になっている状況もございます。その管理業務からの開放,あるいは統合型校務支援システムで,ICTを活用しながら教員の業務を効率化していく方向性を示しております。ただ,こうした担うべき業務に専念できる環境を確保するためには,業務改善だけを進めていくことではなくて,この後御説明をいたします学校指導体制をしっかりと整備・強化していくことと相まって進められていくべきだと考えております。
その次の二つ目の柱でございます。部活動の負担を大胆に軽減するところでございます。部活動そのものはスポーツ・文化等に親しむ観点,あるいは教育的側面での意義が高いことは認識しております。ただ一方で,適切な休養を伴わない行き過ぎた活動が,教員・生徒ともに様々な無理や弊害を生むという認識の下で,教員の勤務負担の軽減という観点だけではなくて,生徒たちが多様な体験をしっかりと充実させていくこと,子供達(たち)の健全な成長の促進という観点からも,部活動の適正化が必要と考えております。中ほどにございますように,まず休養日の明確な設定等を通じて,部活動の運営の適正化を推進する観点で,総合的な実態調査を実施したり,あるいはスポーツ医科学等の観点からの練習時間や休養日等の調査研究を実施し,総合的なガイドラインを策定していくことを考えております。また,部活動指導員の配置,外部の指導員等々を充実していくことによって,教員の負担を軽減していくことも大切だと思っております。また,やみくもに外部の方々を入れていくことではなくて,しっかりと部活動の指導,単独での引率等を行うことができるような法令上の措置の明確化を計ることと併せて,ガイドラインに研修の実施等の配慮を明確化していくことによって,しっかりと質を確保していくことも議論されてきました。
3番目の柱ですが,長時間労働という働き方を改善することです。業務改善を断行していくためには,しっかりと管理職あるいは教職員の皆さんの働き方そのものの価値観の転換が必要だという認識の下で,勤務時間管理の適正化や教員の意識改革等々もしっかりと進めていく必要があると思っております。学校組織全体としての業務改善のPDCAサイクルを確立することでございます。
4本目の柱ですが,国・教育委員会の支援体制を強化していくことです。文科省の中で学校環境改善対策室を設置し,業務改善アドバイザーを配置,派遣していくことを考えてまいりたいと思っています。各教育委員会における連携体制の構築も促進してまいりたいと考えております。これら全体像を教育委員会等々に周知をしながら,あるいは10月,11月にも長時間労働是正のためのマネジメントフォーラムを開催しながら,現場への普及をしっかりと進めていきたいと。教育委員会にもしっかりと対応していただきたいと思っております。
あと最後に,29年度の概算要求におきましては,今年度5.1億円のところを来年度要求においては13.5億円,これはスポーツ庁等々も含めた省全体の予算額でございます。このタスクフォースでの報告を踏まえて,しっかりと予算要求をしてまいりたいと現在財務省と折衝しているところでございます。
説明は以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
それでは続けて,議題3の次世代の学校指導体制強化のためのタスクフォース最終まとめと,議題4の平成29年度概算要求について,これは矢野財務課長から御説明をお願いいたします。
【矢野財務課長】  財務課長の矢野でございます。それでは,資料3-1及び資料4-2を中心に御説明申し上げたいと思います。
まず,資料3-1でございます。次世代の学校指導体制の在り方について(最終まとめ),この中間まとめの段階でもう既に御報告いたしておりますので,詳細は割愛させていただきます。中間まとめのときにお話し申し上げましたとおり,昨年そもそも学校教育,学校がどこまで何をやるか,あるいは教員の守備範囲,すなわち教員は授業の専門家だけでいいのかというような議論が,財政当局との間であったことは御紹介申し上げたとおりであります。
このタスクフォースの最終まとめでは,教員が教科指導,生徒指導,部活動指導等を一体的に行う日本型学校教育は,国際的にも高く評価されており,大きな成果を上げています。この基本的な考え方については,不動であることを明確に確認しております。一方で,ここに書かれているような,前回お話し申し上げたような現状がある。さらに,対応が必要な課題も,ここに書かれているような課題があるのではないか。それを元に次世代の学校の在り方を一つ一つ丁寧に議論を進めまして,書かせていただいております。
それを支える学校指導体制の改善・充実ということで,経済・財政再生計画を踏まえつつ,ここは新しい部分ですが,少子化の進展,学校規模の適正化の動向,これはどちらかといえば先生の数が減っていく方向でございます。一方で,学校の課題に関する客観的なデータ,これは学習指導要領の改善も当然そうでありますし,いろいろな諸課題,格差,特別支援,いじめ,外国人児童生徒等,その他の課題,こういった辺りが増えていく要素としてあるだろうと。また,実証研究の進展,あるいは地方自治体の政策ニーズを踏まえ,10年程度を見通した予算の裏付けのある教職員定数の中期見通しを策定することでございます。
この中期見通し,あるいはその後に「『次世代の学校』指導体制実現構想」と書いてあります。今回あえて「『次世代の学校』指導体制実現構想」といたしましたのは,定数改善が先にあるわけではなくて,しっかりと何が必要か,あるいは何が必要でないかをきちんと組み立てた上で,必要なものを要求していく,義務標準法を改正していくという基本的な考え方に立ったものと御理解いただければと思います。
それを具現化したものが,次の概算要求事項でございます。資料4-2のまず5ページをお開きいただきたいと思います。5ページの「次世代の学校」指導体制実現構想,平成29年から38年度までの10か年計画でございます。
まず,来年度1年目でございます。そのブルーのラインが引かれた辺りでございます。学習指導要領改訂による教育課程の実現で,専科指導,外国語・理科・体育などの充実とアクティブ・ラーニングの視点からの授業改善ということで所要の要求を図っております。先ほど梶田先生から御指摘がございました。研修のみでいいのかと。実はこの330人,250人は,今のところ研修のみの改善を要求しているわけであります。ここについてはまた話せば長い事情がいろいろとございます。この部分については,戦略的な取組が必要だと考えております。
2ポツの文です。多様な子供たち一人一人に応じた教育です。今回の定数改善,「次世代の学校」指導体制実現構想のメインとなるのが,この○1と○2でございます。発達障害,特にADHD,LD等につきましては,平成18年から通級による指導の充実により対応してきたわけでございます。現在6000人の教員加配のみで対応しております。この10年間で大体2.3倍,2.4倍というレベルで増えてきております。学校現場で非常に大きな課題となっています。そういったことも踏まえて,基礎定数化,すなわち通級による指導を受けたい子供がいれば,自動的に教員が張り付くというような基礎定数化を目指していきたいのが1点です。
2点目は外国人児童生徒等の教育の充実で,基礎定数化。景気の伸長とともに,一時期リーマンショックによって落ち込んでいた外国人の子供の数が,ここ数年で急激に伸びております。その学校教育,小・中学校においてどういう教育をしていくかは,非常に今問題になりつつある。これも同じような考え方で基礎定数化することでございます。
○3につきましては,貧困等に起因する学力課題の解消です。今全国学力・学習状況調査を毎年悉皆(しっかい)で行っております。それで,その結果を見てみますと,4分の1以下の成績下位層の子供が半分以上いるような学校で,かつ就学援助,すなわち貧困層が20%以上いるような学校が,大体全国に1,000校ぐらいあります。つまり,貧困と学力が結びついて,そういった学校がございます。そのような学校の解消に向けて加配を行っていく,そういったような授業を来年度から始めたいと考えております。また,いじめ・不登校については基礎定数の改善になりますが,早期対応・未然防止の強化,統合校・小規模校への支援について所要の要求をしております。
さらに,次世代の学校・地域創生プランの推進です。今団塊の世代の先生たちが急激に抜けているということで,学校に若い先生方が増えている。これはこれでいいところもあるわけですが,指導方法と申しますか,ということにかなり課題があるようでございます。指導教諭,これについては学校教育法,教育三法の改正で平成19年に制度化されたものです。まだまだ任命が進んでないということで,加配を今回新設,標準法を改正いたしまして指導教諭の配置促進を行っていきたい等の内容になっております。
その下,赤く囲んでありますが,今後の教職員定数の見通しです。自然減が今後の10年間で4万5000人,ここ数年で自然減が若干減りますが,その後は実はものすごい勢いで自然減が増えてまいります。ということもございまして,前半で定数改善を積極的に是非行いたい。大体それでも3万人の定数改善,差引き1万5000人,10年間で教師が減る計算になります。本来であれば大幅増を求めたいところでございます。学習指導要領の改善もございます。現場は今非常に厳しい状況にあるということで大幅な増を求めたいところですが,厳しい財政状況を勘案するのも一つの大きな判断要素としてございます。追加的な財政負担を求めないように最大限努めます。
そのほか最後にあります教員の給与の改善です。これは部活動の適正化を同時に進めつつという断り付きですが,部活動指導手当の2割程度の改善を図りたいと考えております。定数については,以上でございます。
続きまして,定数と組み合わせて教員の質でございます。7ページをお開きください。国における教職課程コアカリキュラムの策定など,教員の養成,採用,研修など一体的改革を進めるとともに,次期臨時国会で教特法の一部を改正する法律案を提出いたします。教員研修センターに関しては,教員の資質向上に関する中核拠点としての機能強化を図るという観点から,専任教員体制の整備,研究開発プロジェクトの実施等に要する経費を計上しております。
更に9ページをお開きください。先ほどもございました教員の働き方改革を進める観点から,学校における勤務時間管理の徹底等,教員の長時間労働の是正のための普及啓発キャンペーン等を実施する経費として,所要の約5億円を計上いたしました。
続きまして,11ページから12ページをお開きください。本日まさに御審議頂戴いたしております教育課程の充実でございます。主体的・対話的で深い学びの実現,まさにアクティブ・ラーニングの視点からの授業改善,あるいは社会に開かれた教育課程を実現するため,全教員に対して周知・徹底等を着実に行う必要があることから,学習指導要領の配布に必要な経費や,あるいは高等学校基礎学力テストの円滑な導入・施行・実施に向けまして,フィージビリティを確認するためのプレテストの実施等として3億円を計上する。さらには,小学校の外国語教育の充実に伴い,授業時数が増加する見込みであることから,小学校におけるカリキュラム・マネジメントの在り方に関して,授業時数増に伴う弾力的な時間編成,教育効果を高めるための指導計画・教材等について,実践的な研究及びその成果を普及し,各学校の実情に応じたカリキュラム・マネジメントを支援するための経費として5000万円を新規に要求いたしました。
続きまして,13ページから14ページをお開きください。道徳教育の充実でございます。御案内のとおり,平成30年度から特別の教科道徳が実施されます。29年度は保護者に周知するために,学校における道徳教育の内容を家庭や地域と共有するとともに,家庭や地域と連携した道徳科の授業の充実を図り,道徳的な問題に保護者も子供とともに考える土壌を形成するため,保護者向けのパンフレット作成・配布などを行う経費を新たに要求いたしました。また,小学校につきましては,平成30年度からの特別の教科道徳の教科書を無償給与するために,平成29年度の準備経費が必要でございます。その経費を新たに要求いたしました。
15ページ,16ページをお開きください。全国的な学力・学習状況調査でございます。通常の調査,国,算・数の悉皆(しっかい)調査に加えて,30年度調査といたしまして,理科の実施がございます。その理科と3教科を対象とした悉皆(しっかい)調査及び中学校における英語の予備調査です。これは抽出でございますが,実施するための準備を行う経費を要求いたしました。
続きまして,いじめ・不登校,17ページです。スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーですが,それぞれ小中の連携校,貧困対策,あるいは適応指導教室への配置を拡充することと,新たに虐待対策のための重点加配を開始するための経費を要求いたしました。
26ページ,27ページ,体験活動でございます。本年も農水省,総務省と連携して事業を実施するための経費として1億円を要求いたしました。
続きまして,28ページから33ページ,幼児教育の振興でございます。幼児教育無償化に向けた取組につきましては,これはもう例年通りと申しますか,今年も事項要求といたしまして無償化の対象範囲,内容等については予算編成過程でしっかりと検討してまいりたいと考えております。また,資料の33ページの下辺りですが,子供・子育て支援関係の人材に対する需要増加を受け,喫緊の課題である幼児教育の質を支える優秀な幼稚園の人材を確保するため,人材登録制度の構築,離職防止を図る研修などの先導的な取組を支援する事業,及び幼稚園教員の業務負担軽減を図るため,ICTを活用した支援システムの導入を補助する事業,そういった2本の新規事業を開始したいと考えております。
37ページから41ページを御覧ください。特別支援教育の充実です。就学前から卒業後にわたる切れ目のない支援体制の整備を促す観点から,教育課程の支援体制を構築する地域に対して,経費の一部を補助することを検討しております。
続きまして,少し飛ばします。47ページから50ページでございます。防災教育を中心とした実践的安全教育総合支援事業,がん教育等を推進してまいります。また,つながる食育推進事業を新規で要求いたしました。
また少し飛ばしまして恐縮ですが,57ページをお開きください。英語教育の抜本的な改善・充実のための指導方法についてのエビデンスベースの実証研究を行うとともに,中高生の英語力の経年変化について,全国無作為抽出による把握,分析を行い,PDCAサイクルを通じた改善に繋(つな)げることを検討してまいります。また,在外教育施設で学ぶ児童生徒が増加している観点から,派遣教員の拡充を目指してまいりたいと思っております。
58ページ,59ページをお開きください。私立学校に通う児童生徒の授業料負担の軽減です。私立学校では公立学校では担えない役割を担っている観点から,低所得世帯でも私立中学校を選択する子供達(たち)がいるわけでございます。その低所得世帯を中心とした授業料への支援を行うことを新規で要求いたしました。
続きまして,63ページ,高校生等奨学給付金の充実でございます。高校生等奨学給付金について,第1子,第2子で単価が違うわけですが,第1子の単価の充実を図るとともに,多子世帯の給付要件の見直しを行ってまいりたいと思います。
そのほか熊本地震,東日本大震災関係の就学支援あるいは東日本大震災関係の加配措置の継続等行ってまいりたいと思います。非常に駆け足で申し訳ございませんが,以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございます。あと二つ残っていますが,続けさせていただきます。すいません。
では,議題5の不登校に関する調査研究協力者会議の最終報告を坪田児童生徒課長,よろしくお願いします。
【坪田児童生徒課長】  では,是非簡単に。資料5-1の概要を見ていただきたいと思います。不登校に関する調査研究協力者会議,座長は森田委員でございます。1年半にわたって御議論をしていただきまして,このまさに一人一人の多様な課題に対応した切れ目のない組織的な支援と副題に表されているような方向性で取りまとめさせていただきました。
ここでうたっていることは,一人一人多様な要因,背景を持っていることに着目すると。類型化してこういう対応するという決めつけで機械的な対応をしないことをまず原則として打ち立てて,一人一人をよく見立てる。見立てるためには担任の教員だけの見立てではなくて,組織的にスクールカウンセラー,スクールソーシャルワーカーの協力も得て適切な見立てをして,それに対して一番適切な対応を組織的にやっていくということが全体の方向でございます。
その中で一番大事な具体策として,裏でございます第4章における重点方策として,児童生徒理解・教育支援シートというようなものを組織的に作って,それを引き継いでいくと。これは縦の引継ぎも,下の絵のようにございますし,小中高の引継ぎ,もう一つ横の共有として適応指導教室や児童相談所などと引き継いでいく。これを原則として,保護者と一緒になって有効な支援策を書き込みながら作っていくことを一つツールとして提案をしております。
二つ目として,多様な教育の確保です。不登校特例校のようなもの,全国に10ぐらいしかまだございません。そういうものを各都道府県に置かれる形に支援していくことや,適応指導教室についても今全国で6割の市町村しかないということで,それを全国全ての都道府県,市町村に国が支援をしていく。また,夜間中学の促進もうたっています。そのためには,教育委員会の果たす役割でも,国に求める役割でもありますが,先ほど予算の説明でもございました,スクールカウンセラー,スクールソーシャルワーカーを全ての小中にしっかり配置していくことと,その機能をしっかりと確保していくことが必要になってきます。それに対して,国としても必要な支援を強く求められておりますので,これを果たしていきたいということでございます。
簡単ですが以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
では最後,議題6の高大接続改革の進捗状況について,これは高等教育局の高大接続改革プロジェクトチームの濱口主任大学改革官から説明をお願いします。
【濱口主任大学改革官】  では,失礼をいたします。最後の資料6-1と書かれている数枚のホチキスどめのものを御覧ください。
経緯につきましては,先生方に御案内のとおり,中教審答申,それから高大接続システム改革会議の議論を経まして,今年度以降様々な課題があります。既存の場があるものは既存の場で,それからないものにつきましては,別途内容を非公開の形で検討体制を作って私どもで検討を進めてまいりました。8月末になりまして,概算要求の時期を迎えましたこと,それから一定の整理を付けてきた部分がございます。一旦この状況の中で結論を付けているわけではございませんが,検討状況を中途段階として公表させていただいた資料でございます。
1枚紙の表を見ていただきますと,ポイントが三つございます。まず一つは高校教育,大学入学者選抜,大学教育,全体をセットで進めていると。そこの中にもそれぞれの矢印がありますが,それらを全体的に進めていることが1点です。
それから,二つ目として,特に手前どもの高大接続チームで中心的に見ておりますのは,これらの個別課題のうち,この1枚紙で見ていただきますと,青字で別添1から別添3と書いている文章があります。基本的には二つの新テストと,それから個別の入試の改革の部分を中心的に見ているのがポイントの二つ目です。
それから,三つ目として全体のスケジュール感です。課題によって差はありますが,概(おおむ)ね今年末から来年度の初頭前後にかけて,検討を煮詰めていく中で,特に二つの新テストにつきましては,来年度当初に実施方針を出して概要を明らかにしていくと。全体的にはこういうスケジュール感で進んでおります。
時間がございませんので,特に今日は二つの新テスト,別添1と別添2だけ中心に御説明申し上げます。1枚おめくりいただきますと,別添資料1として,高等学校における高等学校基礎学力テスト(仮称)の部分がございます。ここで見ていただきたいのは,冒頭のこれまでの検討の主な状況の中の最初の目的の部分です。ここにつきましては,義務教育段階の学習内容を含む高校生に求められる基礎学力の確実な習得と,それから学習意欲の喚起を目的としている。その上で,基本的に各学校や設置者の判断により利用するものでございます。
それとともにもう一つの確認事項として,この1枚目の下の部分,1ポツ検討の方向性の○1にもありますとおり,内容的には実施時期として平成31年度以降高等学校基礎学力テスト(仮称)が始まっていくこと,それから科目としては当面英数国,複数レベルでの学校選択が行われること,3番目として内容として記述式も含む,それから英語も話すことを含む4技能を評価すること,四つ目として成績提供として学力定着度合いを段階表示にし,5番目として結果表示は当面入試や就職等々には使わないと,ここを確認しております。こういったことを考えましたときに,主な検討課題は一番下の○2番でいろいろと名称以降書かれているものがございます。
裏面の2ページ目をおめくりいただきます。四角囲みの2ポツとして,主な課題に関する検討状況が書いてあります。○1から○3番の中で一番大きなものは,特に○3番,具体的な実施体制でございます。こちらにつきましては,高大接続システム改革会議でも御指摘を頂いておりました。可能なものについては,民間の知見も活用していくことがございます。この高等学校基礎学力テスト(仮称)の実施体制の在り方として,この○3番の2パラ目以降,(a)と(b)が書いてあります。実施の形態として,(a)新センターで直接実施をするのか,あるいは(b)として,新センターの何らかの統括・関与の下に民間事業者等が問題を作成し実施すると。こういったような両案を下に今後検討を深めていくのが,高等学校基礎学力テスト(仮称)のポイントでございます。
それから,もう一つ,またおめくりいただきまして,資料の下の型で言うと4ページ目です。大学入学希望者学力評価テスト(仮称)の部分でございます。こちらの部分のポイントでございますが,ここには直接書いてありませんが,実施時期は平成32年度以降現行学習指導要領下でも始まっていきます。その上で,大学入試センター試験を廃止して新たな大学のテストを作っていくときに,フィージビリティの面から考えないといけない大きな二つのポイントというのは,まず一つ目として4ページ目の下辺りにあります記述式問題をどう入れていくかという部分がございます。こちらにつきましては,説明は省略させていただきますが,(3)や(4)にもありますとおり,採点方法や実施体制をどうするかと密接に関連をしておりまして,一つの大きな論点はこの実施時期,日程をどうするかが5ページ目の(4)番で書いてある部分でございます。ここにつきましては,案1から案3まで,案2は○1と○2に分かれておりますが,特にこれも結論を付けているわけではございません。いろいろな考え方がございます。高校現場の方,あるいは大学現場の方々ともこれからも密接に相談をしながら煮詰めていきたいと思っている部分が一つでございます。
それから,もう一つ大きな論点といたしまして6ページ目,裏面をおめくりいただきたいと思います。冒頭にあります2ポツ,英語の多技能,4技能をどう評価をしていくかという部分でございます。大学入試センター試験におきましては,これまでリーディング,リスニングの2技能をやっております。新たにスピーキングとライティングをどうしていくかということの中で,民間のその能力・知見も活用していくことを考えて,具体的にはこの白○が全部で三つあります。三つ目の白○のところに,ポツが二つ打ってあります。将来的には受験料負担にも配慮をしつつ,資格・検定試験の活用のみにより4技能を評価することを目指しつつ,もう一つのポツにありますとおり,当面は大学入試センター試験において英語のリーディング,リスニングを実施し,残ったライティング,スピーキングについては民間の知見も活用しながら評価をすることを考えていく。こういう方向性で今検討しています。
概略,時間がなくて恐縮ですが,以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
議題2から議題6,いずれも重要な報告の中身です。何せ時間がなくて残された時間が5分前後しかありません。めいいっぱい御質問,御意見は伺いたいと思いますので,御質問,御意見のある方,よろしくお願いします。
そちらからいきますか。森田委員,貞広委員,加治佐委員,天笠委員,福田委員,中島委員,ほかになければ今の名札を挙げていただいている方でお話させていただきます。
それでは,森田委員から。
【森田委員】  ありがとうございます。坪田課長が説明をされた不登校の対策でございます。これは時間が限られておりましたので,要点だけでなぜこういうものが出てきたのかというところの説明が,私から補う必要があろうかと。私も協力者会議の座長をしておりましたので,その関係がございます。
強調されました児童生徒理解支援シートが一つの柱になっております。これはある意味では,これまでの不登校の対応支援に対して大幅に見直しを迫るものでございます。と申しますのは,不登校は御存じのように年間30日以上,これが欠席でございます。しかし,実態を見てみますと,毎年の問行調査,問題行動等調査を見ておりますと継続分が半分,新規流入も半分,ここは動かないです。むしろ新規流入分が増えていく傾向があって,それに伴って不登校が増加をしていくという,こういう傾向が出ています。ということは,30日以上だけを対象にしていたのでは駄目であって,不登校そのものの初期段階,あるいは潜在期間に着目していく必要があるだろうと。
だから,このシートも児童生徒理解・教育支援シートと一つ形容詞が付いております。つまり,日常の先生方,あるいは生徒指導の観察,あるいは教務手帳,教務日誌も活用しながら,初期段階をアセスメントしていく。これはまさにチームとしての学校という体制で臨んでいただくことも視野に入れながら,早い段階で手当てをしていく。しかも,それは日常とつないでいくことになりますので,生徒指導が従来問題が確定してから行う段階だけではなくて,予防的あるいは未然防止という観点と,それから日常の教科活動,勉強のつまずき,あるいは人間関係のつまずき,随分大きな理由がございます。そういうところにも目をのばしながら子供達(たち)を理解し,そしてその早い段階でつまずきやいろいろな課題に一人一人に対応していく,個に応じた対応をそこで展開していくという,こういう従来にない新しい発想の下でやっていく。
だから,是非ともこれは全国的な展開でモデルもいろいろと示しております。これを現場の中で周知していっていただきながら,これからの新しい,今日出ました学習指導要領の考え方も既にそこに取り込まれておりますので,そういうものを目指しながら実施していただきたいのが意見でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
貞広委員,どうぞ。
【貞広委員】  時間のない中,ありがとうございます。私は概算要求の御説明について,具体的なことについて,全体的なことについての意見の2点,申し上げさせていただきたいと思います。
まず,1点目でございます。資料4-2の5ページ目で,矢野財務課長から御説明いただきました次世代の学校の指導体制実現構想に関わりまして,今まで日本の学校というのはどんな学校も同じように学校の先生を配置することをしていました。今回は,2のところの多様な子供達(たち)一人一人の状況に応じた教育ということで,発達の障害を抱えているお子さんについての指導が基礎定数化される,外国人児童生徒等の教育の充実が基礎定数化される。また,基礎定数化されないまでも,地域的に経済的に厳しい地域については配慮するというように,これまでの基礎的な配分に加えてそれに加算して必要な配分というか,ニーズに応じた配分を行う。基礎配分とニーズに応じた配分が組み合わされるという大変画期的な配分の転換だと思います。これは現場の先生方にとっても,安心して指導できるだけではなくて,社会的にもこうしたお子さんに対して十分に応えていくことが普遍的な教育界の保障の一翼であるというメッセージにもなります。大変喜ばしい方向だと思います。是非こういう形で進めていただきたいと思います。これが意見の1点目です。
もう1点が全体に関わってなのですが,私は今申し上げたことは大変優先順位が高い政策だと思います。何が必要で,何が必要でないかを見極めることが御説明の中にもありました。この概算要求の中に書いてあるもの全てのことを保障していただきたいのですが,国のお財布が小さくなっているときに,必要だけれども優先度が低い,もうこれは本当に必要だというもののメリハリを考えていく必要がどうしてもあろうかと思います。そのときに重要になってくるのが,必要度だけではなくて一旦我々が日本の国の社会の中で,どのようにお金を配分することが公正であり適正であり,社会的に皆さんが合意できるのかという原理原則についての議論だと思います。例えば,貧困家庭のお子さんに対する支援といったとしても,私立の小学校までそれが許されるのかどうか,本当に給食費の支援が許されるのか,そこら辺は恐らく配分の原則に関わることだと思います。個別の政策に対しての予算だけではなくて,これだけもう財政状況が厳しくなってきているので,どういう原則で我々が公的な資源を教育の中に配分をしていくのかも,併せて検討する段階にきているのではないかという感想を持ちました。
以上,2点でございます。ありがとうございます。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
加治佐委員,どうぞ。
【加治佐委員】  私は矢野課長が説明された資料3-1,次世代の学校指導体制の在り方,これについてお伺いしたいと思います。
このタスクフォースがまとめられた内容自体は非常に説得力のあるもので,何ら異論はないです。是非実現していただきたいと思います。今貞広さんからもお話があったように,具体的にも概算要求もされていますので,是非実現していって,これは日本の学校を変えるものになると思います。是非そうやっていただきたいと思います。
そうは思いつつ,一つ疑問があります。これは特に中間まとめで言われていたのかもしれません。我々,教育とりわけ学校教育に関わっているものにとっては,この内容はほとんど異論はないと思います。ところが,政策あるいは財政出動には優先順位を付けなければ,今お話があったとおりです。そうすると説得力のあるもの,あるいは必要性の高いことが教育界以外の人々にも理解をしてもらわなければいけないということです。そのために政策の効果や費用の効率性,そういうことについての実証研究の結果,つまりエビデンスを持って政策を打ち出していく,あるいは予算要求をしていく,そういうことが言われております。この中間報告は特にそうでしたし,この最終まとめでもそうです。
それはそれでもちろん結構です。この最終まとめを見ますと,ここでは次世代の学校指導体制実現構想を作るということで,これも大変結構です。政策の方向性,施策の内容あるいは事業の中身までかなり具体的にもう出てきているわけです。つまり,貞広さんが優先順位を付けるべきだということにも関わるのかもしれません。我々以外の世界の人々に対して説明するときに,エビデンスがつまりいつ準備されているのかということです。これから実証研究を行う,これからやっていくのか,それとも今までのデータでいろいろ要求されるのか,これは中には実証研究も新たに行うことが入っているのですが,どうもそこのところがよく分からない。つまり新たなエビデンスを作ってそれに基づく要求をされると言っています。それがどういう政策立案,予算要求の中で関わってくるのかいまいちよく分からない。そこを説明いただければ。
【小川分科会長】  あと一括で事務局から御説明いただきたいと思います。予定の時間が少しオーバーしているのですが,御了解いただければと思います。
それでは,天笠委員,よろしくお願いします。
【天笠委員】  簡単に申し上げます。1点ですが,これは先ほどの学習指導要領に関わってですが,概算要求のところにあった点につきまして,それと関連させて概算要求のことについて申し上げさせていただきたいと思います。
それは今回の学習指導要領改訂は小学校の,御承知のように外国語対応,外国語時数の増にどう経営資源を当てるかという,そういうことが大きな課題であると申し上げてよろしいかと思います。そうしたときに概算要求のこの資料の中に,小学校専科指導の充実ということで,ここを見る限りにおいては,小学校高学年において外国語対応に専科教員,専科指導の目を向けようというそういう視点,方向性がここに記されているのは,私は大変注目していい点だと思います。是非これは,言うなれば政策順位を高いところに上げていただいて,是非実現していただきたい,そのように思っております。
少なくとも,小学校の外国語の対応に当たって,現在の学級担任制の中で全て落とし込むのは大変難しいことであって,その辺りのところは恐らく現場の先生方が大変杞憂(きゆう)されている,今回の学習指導の対応に対して一つの点ではないか。そういうことに対して,この概算要求の示された点というのは,一つの方向性,姿を示唆する,示す,そういう意味を私は持っていると思います。これを大いに展開していただければということであります。
かたや今度は現場の方も,言うなれば小学校高学年の外国語対応を学級担任制だけで任せようというそういうところではなくて,小学校高学年における指導体制として,一部教科担任制の導入や専科教員の活用,そういう指導体制をより幅広くあるいは多様に受け止めていただく,広げていただくようなそういう体制と併せ持ったこの施策がうまく繋(つな)がっていくといいと思っております。
以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
福田委員,どうぞ。
【福田委員】  お時間ないところ申し訳ありません。私は資料2-1の業務の適正化について,一言お話をさせていただきます。
冒頭の説明の中で,「総力を挙げて」という言葉も心強く頂きました。新しい学習指導要領を進めると同時に,現場への条件整備の一つ,二つの表れというようにこれらを受け止めて,大変有り難いことと思っています。
ただ,ここで四つの柱が示されて,業務の適正化と提示していただきました。この中に優先順位があると考えます。というのは,特に1,2等を整備した結果として3番が現れるのが本来の姿だろうと思っています。今でも教員は好きで遅く残っているわけではないです。ですから,もしも3番を同時展開と,条件整備がされないまま進むとしたら,今でも管理職は勤務時間の適正化を図るために教員への声かけや,ときには調査まで求められています。でも,私が「早く帰りなさいね」「休みの日まで来ては駄目よ」などいろいろ言っても,先生たちは,でも英語が入ってくればその学びも,アクティブ・ラーニングも,それから授業の準備も,教員同士の打合せも,「この子についての記録を残しておかないと,またお母さんから苦情が来てしまいます」というような事態が発生しているのが実態です。
つまり,これを進めていくことの中で,教員の授業の質が低下したり,それから親からの苦情が増えることにならないための回しのためには,優先順位をつけて進めていただかないと現場は苦しいです。
一番簡単なのは,管理職に調査を出して勤務時間をどれだけ守れたかということを数値的に挙げることで結果を出すのではなく,問題なのは内容です。そこのところを優先的に進めていった結果としての長時間労働が必要ないことを一番に考えていただけたらと思っています。よろしくお願いします。
【小川分科会長】  それでは最後,中島委員,よろしくお願いします。
【中島委員】  私は部活動の負担軽減について簡単に。この中に中体連の大会規定の見直しと書いてあります。これだけだと中体連の大会がいかに多いような感じがいたします。中体連だけ見ますと全国中体連が一番大きな大会と思っています。大会そのものは関係ないだろうと。一番大きいのは各種競技団体,それから冠大会,これが勝手に行われているという言い方はオーバーかも分かりませんが,それぞれ大会が非常に多いと。併せて保護者,教員も若干そうですが,勝利至上主義になっていると。この辺りが相互的になって非常に教員に負担がかかっている。ですから,協会大会,それから各種私的な冠大会,この辺りをどう制限をかけるかが,学校現場にとって大きな問題だろうと私は思っております。
是非,そういう点を各競技団体からお話を頂く中で,どうすればいいのかと。ただ,東京オリンピック・パラリンピックが近づいていますので,そうはいかないという話がどこかでありそうな気がいたします。是非この辺りは御検討いただきたい。
以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
多くの方から要請ということの発言が多かったです。1点,財務課長に来年度予算とエビデンスの活用の辺りを,もう少し説明いただきたいという御質問がありましたので,お願いします。
【矢野財務課長】  先ほどの資料でいくと6ページにございます。本当は時間があったら,そのエビデンスの話もしっかりと御説明申し上げたかったです。今のルール,経済・財政再生計画という,昨年経済財政諮問会議で決定されましたルールで,エビデンスを基にしっかり対応していくことがございます。
エビデンスとは何ぞやというところ,実は合意がないわけでございます。文科省が考えているエビデンスと,どうも財政当局等が考えているエビデンスは全然違う。財政当局が考えているエビデンスは,非常に乱暴な言い方をいたしますと,教員1人増やしたら学力は何点伸びるというようなものです。我々文科省はもう少し,これも乱暴な言い方ですが,そういう1対1の関係ではなくて,教員の数・質,それにいろいろな教育方策,そういったものが複雑多様に加わって教育効果が現れる。しかも,教育効果は点数だけではないだろうという考えを持っております。そもそもそこのところでややかみ合ってないところはありますが,我々が考えているエビデンスをしっかりと示していく。加治佐先生から,今あるものを活用するのか,それとも新たなものをやるのかと。これは両方だと思っています。
率直なところ,本年度の定数の要求については,これは恐らく誰も反対できないであろうというものを前面に出して要求いたしました。一方で,先ほど専科がかなり話題になりました。今の研修方式と申しますか,我々はカスケード方式などといろいろ言っております。これについては,今のやり方で全てこれで収まると思っているわけではございません。いろいろとこの教育政策に関する実証研究の中でも,特定教科における指導体制・方法と教育効果の関係に関する研究を来年の新規項目に入れさせていただいております。そういった理由であります。
ただ,現状のデータだけで十分財政当局を説得できるかというと,必ずしもそれも自信がないのも事実でございます。そこについては,ここ1年,2年でしっかりと積み上げて,堂々と予算要求をできるときにはしっかりとしてまいりたいということでございます。
ということで,よろしいですか。
【小川分科会長】  加治佐さん,よろしいですね。やり取りあるかもしれませんが,もう時間がありませんので,この辺で終わらせていただきます。ありがとうございました。
これで,今日準備していた議題については全て終了しましたので,この辺で終わりたいと思います。最後に,次回以降の予定について,よろしくお願いします。
【佐野教育制度改革室室長補佐】  失礼します。次回の日程につきましては,分科会長と御相談の上,改めて御連絡をさせていただきます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
これで,今日の初中分科会は終わりたいと思います。ありがとうございました。


―― 了 ――


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-- 登録:平成28年10月 --