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初等中等教育分科会(第103回) 議事録

1.日時

平成27年12月17日(木曜日)10時~12時

2.場所

文部科学省旧文部省庁舎6階 第2講堂

3.議題

  1. これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について(答申(案))
  2. チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について(答申(案))
  3. 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について(答申(案))
  4. 児童生徒のいじめ等の状況について

4.議事録

【小川分科会長】  おはようございます。定刻になりましたので、ただいまより第103回初等中等教育分科会を開催いたしたいと思います。
まず、配付資料について事務局から説明をお願いいたします。
【壹貫田初等中等教育企画課課長補佐】  承知いたしました。本日の配付資料でございますが、ちょっと大部になってございますので、お手元の資料を御確認いただければと思います。
本日の配付資料につきましては、議事次第にございますとおり、まず議題1に関しまして、資料1-1として、いわゆる学校教育を担う教員の資質能力向上ということで、答申(案)のポイント、資料1-2といたしまして、答申(案)の要約版、資料1-3といたしまして、答申(案)の本体、続きまして、資料1-4といたしまして、答申(案)の参考資料をお配りしてございます。
それから、議題2についてでございますけれども、資料2-1といたしまして、チームとしての学校の在り方に係る答申(案)のポイント、色刷りでございます。それから、資料2-2といたしまして、答申(案)の本体をお配りしてございます。また、資料2-3といたしましては、前回の初等中等教育分科会で御審議いただきました答申(素案)に関する意見募集結果の概要をお配りしてございます。さらに、資料2-4といたしまして、答申(案)の参考資料をお配りしてございます。
それから、議題3に関しましては、資料3-1といたしまして、新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方等につきましての答申(案)の本体、それから資料3-2といたしまして、答申(案)の参考資料、同じく資料3-3といたしまして、答申(案)のポイント等をお配りしてございます。
次に、最後でございますけれども、報告事項になりますけれども、議題4に関しまして、資料4-1といたしまして、平成26年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」における「いじめ」に関する調査結果等の概要を、そして資料4-2といたしまして、その調査結果をお配りしてございます。
その他、参考資料といたしまして、本分科会の委員の先生方の名簿をお配りしているところでございます。
不足等ございましたら、お近くの事務局員にお申しつけいただければと思います。
以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
資料の確認はよろしいでしょうか。
また、本日は、報道関係者より会議内容の録音などを行いたい旨の申出がありましたので、これを許可しております。御承知おきください。
それでは、本日の議事に入ります。きょうは、議事次第にもありますとおり、各分科会でまとめられた三つの答申案について御意見を賜りたいと思っております。よろしくお願いいたします。
最初に、これからの学校教育を担う教員の資質向上について(答申(案))、これは教職員課の大江課長補佐より御説明をお願いいたします。
【大江教職員課課長補佐】  失礼いたします。教員養成部会の事務局を担当しております大江でございます。昨年の7月にチーム学校と同時並行で大臣から諮問させていただきまして、本年の7月16日でございますが、中間まとめにつきまして本分科会で御意見を頂戴したところでございます。また、10月19日の本分科会におきまして答申(素案)につきまして御報告させていただきまして、貴重な御意見を頂戴した後、10月28日、中教審の総会において答申案について御報告させていただいたところでございます。その後、10月28日~11月14日の間、パブリックコメントを実施させていただきまして、再度11月24日の教員養成部会において部会からの提言としておまとめいただいたという流れでございます。
本日は、時間の関係もございますので、ごく簡単に答申案の概要を説明させていただいた後、10月19日の前回本分科会でお示しさせていただいた素案からの主な変更点について御説明させていただきたいと考えております。
まず資料1-1、A3の縦長のポンチ絵で答申案の概要について御説明させていただきたいと思います。
まず背景でございますけれども、現在、教育課程部会において議論していただいております教育課程の方向性といったものを踏まえた教育を進めていく必要があるといった前提がございます。また、チーム学校という新たなスタンスで学校運営を進めていただく必要があるということでございます。また一方で、大量退職あるいは大量採用等々の影響によりまして、年齢構成とか経験年数、それから教員の学校におけるそういった状況が様々な変化があるといった、特に経験年数の不均衡というものが顕著になりまして、これまで学校内で先輩から後輩へ自然な知識の伝承が行われていたものが、今後ますますそういったものが望めなくなってくるのではないかといった背景がございます。
こうした大きな二つの課題とともに、その下にあります研修、採用、養成、免許それぞれの個別の課題を踏まえまして、こうしたものを解決していくための方策として、この資料の下半分でございますけれども、具体的な方策について御提言を頂いたというところでございます。この具体的方策でございますけれども、大きく二つございます。
一つは、「教員は学校で育つ」というスタンスをお出しいただきまして、養成・採用・研修を通じた教員の学びを支援するといったものでございます。養成は大学、採用・研修は教育委員会といった不連続を克服いたしまして、養成から研修を通じた一体的な教員育成の視点で、例えばメンター方式の研修とか、校内研修の充実、大学等との連携、法定研修の改革などについて御提言を頂いたところでございます。また、採用段階でございますけれども、教員採用試験の共同作成、あるいは養成段階においては、新たな教育課題に対応した教員養成への転換、あるいは学校インターシップの導入等についても御議論いただいて、この答申案に盛り込んでいただいているというところでございます。
また、大きな二つ目といたしましては、下の5行になりますけれども、学び続ける教員を支えるための体制整備といたしまして、教育委員会と大学等から成る教員育成協議会の構築、あるいはこれらが共同して策定する教員育成指標とか教員研修計画の全国的な整備、国が大綱的な指針を提示することや、教職課程コアカリキュラムの作成などについて御議論いただき、提言を頂いているというところでございます。
続きまして、前回10月19日に御報告させていただきましたものからの変更点について、資料1-3の答申案の本体に基づきまして御説明させていただきたいと思います。
まず表紙でございます。前回からの変更点といたしまして、この答申案に掲げられております内容を端的に分かりやすく表す副題として、今般、教員育成協議会等について提言を頂いているところでございますので、「学び合い、高め合う教員育成コミュニティの構築に向けて」という副題を付けたらどうかということで、この副題を入れていただいているというところでございます。
また、本文についてでございますけれども、内容あるいは構成については、前回御報告させていただいた時点から大きな変更はございません。本分科会あるいは総会において頂きました意見に基づいて本文の修正を行っておりますので、その主なものについて触れさせていただきたいと思います。
まず14ページでございます。本分科会において御指摘いただいた点でございますけれども、こういった研修は非常に大切なのですけれども、教員のワーク・ライフ・バランスを良好に保つという趣旨をしっかり記述すべきであるという大変貴重な御意見を頂きましたことから、14ページの中ほどにございます「一方」以下の2行目でございます。「ワーク・ライフ・バランスを良好に保ちながら、教員一人一人が他の教員と協働しつつ、学び続けるモチベーションを維持できる仕組みを構築することが重要である」といった記述を加えさせていただいております。
また、若干飛びまして20ページでございます。こちらも分科会での御意見でございましたけれども、四角囲いの下の本文の3行目あたりでございます。こちらも「多忙化」というところに関連してございますが、「教員の多忙化につながらないよう新しいことを始めるに当たっては何かを減らすという意識も持ちつつ、質の向上・転換を図ることに留意して、体系的に研修を実施していくことが必要である」ということで、何かを始めるのであれば、何かをやめるのだという意識を学校でもしっかり持つべきであるといったことについて記述すべきだという意見を踏まえまして、こういった記述を加えさせていただいております。
また、21ページでございますが、下の4行あたりでございます。こちらもこの分科会での御意見でございましたミドルリーダーの不足についてでございます。例えば、ミドルリーダーが不足している中で、中学校区を一単位としたブロック単位での研修などの工夫をしている例といったものを書き込んではどうかということで、記述を加えさせていただいたところでございます。
また若干飛びまして27ページでございます。上から3行目の中ほどでございますけれども、研修時間の確保について、代替教員の確保についても明確に触れるべきであるといった御意見を頂戴しましたことから、「研修機会の確保やアクティブ・ラーニングの視点に立った学びの推進等に必要な教職員定数の拡充を図るべきである」といった記述を加えさせていただいているところでございます。
その他、本文の後ろにとじておりますA3の教職課程の見直しのイメージ、こちらも今回添付させていただいておりますけれども、こちらにつきましては前回からの変更点はございません。
また、資料1-4になりますけれども、前回はお示しさせていただきませんでしたけれども、答申としておまとめいただく際に添付する参考資料といたしまして、本日のイメージを御用意させていただいているところでございます。この中で、本分科会におきましても、この答申を今後どうやって進めていくのか、工程表のようなものがあったらイメージしやすいのではないかといった御意見も頂いたところでございますので、115ページになります「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について(工程表のイメージ)」ということで、飽くまでこれは答申を頂いた後にこういったスケジュールでやっていってはどうかということで現時点でのイメージでございますけれども、参考に添付させていただいているところでございます。
以上が前回からの主な変更点でございます。
なお、先ほど申し上げましたように、10月28日~11月14日の間、パブリックコメントを実施させていただいたところでございます。この参考資料の133ページからでございますけれども、合計245件の御意見を国民の方から頂戴したところでございます。結論から申し上げますと、この答申をおまとめいただいた後に文部科学省が具体的なアクションを起こしていく段階での留意をしていけばいいのではないかといったことで、おおむねパブリックコメントに記載された御意見は、答申案の中に既にその趣旨としては盛り込まれているということ、パブリックコメントを受けた直接の答申案の修正は行っていないところでございます。詳細は割愛させていただきますけれども、例えば、パブリックコメントの中でも、研修を充実させることによって多忙化を招かないかといった御心配・御懸念を国民の方からも頂いたところでございますけれども、先ほど本分科会でも頂戴した御意見を踏まえまして、さらなる多忙化を招かないように留意する点についても何点か記述させていただいているということで、答申案の中に言及されておりますので、今後文部科学省の方で具体的なアクションを起こしていく中で十分に留意していくべきだということで承っているものでございます。
以上、大変雑駁(ざっぱく)な説明になり、恐縮でございますけれども、事務局からの答申案についての説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  説明、ありがとうございました。
今、事務局から、主に10月19日の前の分科会の会議で委員から出された御意見に対する加筆修正の部分を中心に、答申案の説明を頂きました。ただいまの説明に対して、委員から御意見や御質問などがございましたら御発言いただきたいと思います。恐縮ですけれども、机上の名札を立てていただければ幸いです。よろしくお願いします。
それでは、御発言のある委員の方はいらっしゃいますでしょうか。いかがでしょうか。銭谷委員、どうぞ。
【銭谷委員】  基本的には、養成と採用と研修を一体的に改革しようとする答申ですので、大変意欲的な内容になっていますので、結構だと思います。特に現職研修について、非常に新しい方向性が打ち出されていることと、教員研修センターでの研修の充実について言及されておられる点は、これまでの様々な教員の資質向上をめぐる提案の中でも非常にいい着眼をされておられると思います。今後教員研修についてこの答申を施策として生かしていくということが非常に大事であるという印象をまず持ちました。
その上で、教員養成について、この中にあります養成の教育課程の見直しのイメージを見て気がついたところを一つだけ申し上げたいと思います。今回の背景の中に、冒頭のA3の資料でちょっと御説明がありましたけれども、英語、道徳、ICT、特別支援教育といった新しい課題への対応ということがあり、それが養成内容に反映されなければいけないということでこういう見直しのイメージをお作りになっているのだろうと思います。特別支援教育、ICT、英語等については、例えば今、小学校のところを見ているのですけれども、それなりの対応がされているような感じがいたします。ただ、私が思いますのは、日本の学校教育、特に小学校・中学校の教育のよさというか、特色というのは、例えば道徳の時間がある、特別活動の時間がある、あるいは特別活動に様々な学校行事を含む活動がある、あるいは総合的な学習の時間があるということで、教科を越えた様々な活動領域があって、それが子供たちの全人的な発達に大きく貢献しているというところは、私は日本の学校教育の一つの特徴だと思っております。そういう観点から見ますと、また昨今、道徳が特別の教科という位置付けをされたにもかかわらず、この見直しのイメージの中でどうも現行のものに比べても道徳の扱いにさほどの変化があるようには見受けられないと思います。道徳の理論及び指導法ということで、多少前とは表現は変わっているようでございますけれども、実際、大学の教員養成課程で行われる道徳教育の時間数あるいは内容ともさらに充実したものになるような見直しをさらに御検討いただければ、今回の答申の趣旨が背景を含めて生きるのではないかなという感じがいたしました。特別活動などについてもそういう感じをもちました。これらの点はこれからの具体的な御検討になるかと思いますが、ちょっとお考え合わせいただければ有り難いなと思う次第でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。今の要請等々については、後でまとめて事務局の方からもしも何らかのお答えがあればお答えいただけるかと思います。
では次に、次の順番ですけれども、鶴羽委員、市川委員、渡邉委員の順で行いたいと思います。それでは、どうぞ。
【鶴羽委員】  私も教員養成についての意見と質問なんですけれども、資料1-3の14ページを拝見していまして、上から4行目以降なんですけれども、講義形式の研修からアクティブ・ラーニング型の研修へと転換を図っていくということや、それについてのプログラム開発や指導者の育成が求められていて、体制も整備しなければいけないというところは、本当に賛成です。
といいますのは、私は2週間前に北海道の教員養成をする私立の大学の授業を視察しました。その授業はアクティブ・ラーニング型の講義でしたので、本当に学生さんたちも意欲的に取り組んでいて、授業の終了後に学生さんたちに聞きましたら、それは理科の授業だったのですけれども、「初めて理科が好きになった。こういう授業を先生になったら子供たちにしていきたい」といったことを皆さんがおっしゃっていたんです。私がなぜ大学の先生の授業を見に行ったかといいますと、その大学の理科専門の先生は、もともと北海道の中学校の理科の先生で、その後指導主事の資格を取って、北海道理科教育センターで北海道の小学校の先生に理科を教えるという指導を続けていたのですが、そのときに感じたのが、現場の先生に1時間、2時間教えるよりは、時間をとってしっかりとした教員の卵を育てたいということで、2年前に退職して大学の教諭に転換されました。そこを見ていて感じたのが、研修のシステムを作ることはとても大事だと思いますが、教員養成の課程でアクティブ・ラーニング型の教員を育てるという意識改革とか、大学の先生方、講師の先生方に対してもそういったことを求めるというのでしょうか、連携が大事だと思うのですが、そういったことは今後どのように進めていくのか、分かる範囲で教えていただけたらと思います。
以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
市川委員、どうぞ。
【市川委員】  この別紙にある見直しのイメージのところを見ていたのですけれども、ある意味、現行よりすっきりしており、特に現行のときには教科と、それから教科の指導法というのが分かれたカテゴリーに入っていて、これはすごく混乱ぎみだったと思うのですが、それがすっきりまとまったという点は、いいと思いました。
ただ、ちょっと3点、意見なんですけれども、一つは、アクティブ・ラーニングが一番上の教科及び教科の指導法というところに一つ入っている。それから、道徳、総合的な学習の時間等の云々(うんぬん)という、ここにもアクティブ・ラーニングというのが入っている。ということは、その真ん中に入っていないんですよね。教育の基礎的理解に関する科目のところにはアクティブ・ラーニングが全く入っていないと。アクティブ・ラーニングというのがある意味、この答申案の中にも出てくるように、アクティブ・ラーニングの視点というのがあるわけですね。これは私はキーワードだと思うんですけれども、アクティブ・ラーニングの視点ということは、単なる個々の指導方法にとどまらず、アクティブ・ラーニングというものがこういう視点であってこういう理念であるといったことが非常に大切だと思うんです。すると、むしろ基礎的理解のところにもアクティブ・ラーニングの話は入ってほしいと。ただ、三つ入れると、非常にくどい感じもするので、何か表現を工夫していただいて、「全体としてアクティブ・ラーニングの視点に基づいた教育に関する理解、それから指導法などに盛り込むことが求められる」のような、枠の外とか、その表現は工夫していただければと思うのですが、そういう全体に関するものだということが入らないだろうかというのが1点です。
それから、2番目なんですが、これは文科省での小委員会の中で、今の資質・能力を育てるための方法、それから評価ということがかなり議論されました。その評価のことが特に最近非常にクローズアップされていて、それこそ評価の視点、理念といろいろな方法ということが教員にとって非常に大事な研修内容だと思うんですけれども、評価ということがこの表の中に言葉として入っていないように見えるんですが、この表の中に。評価というのは、大きく言えば教育評価なんでしょうけれども、教育評価の中に学習評価と授業評価というのがあると思うんですが、少なくとも学習評価ということについては、相当大きな問題ですし、どこかにこの評価ということを言葉として入れていただく方がいいのではないかと思いました。
それから、3番目は質問という感じなんですが、今度、道徳が教科化されるわけですよね。すると、一番上にある教科及び教科の指導法と、道徳は教科になったので、こっちにあるのかなと思うと、実は下の方に現行と同じように「道徳、総合的な学習の時間等の」とあるので、あれ、道徳は教科になったのではないのかなという疑問をちょっと持ってしまったんですけれども、表現上これでいいのかどうかというのは、ちょっと御検討いただければと思いました。
以上3点です。
【小川分科会長】  質問への回答については、まとめて後でということでよろしいですね。
この後、渡邉委員、そして角田委員の順でさせていただきたいと思いますが、ほかに御発言予定の方はいらっしゃいますか。
では、時間の関係もありますので、吉田委員で発言は終わらせていただくということにさせてください。
それでは、渡邉委員、どうぞ。
【渡邉委員】  ありがとうございます。私は、前回からの参加ですので、この答申案に関しましては初めて意見を述べさせていただきます。今回この答申案の中に特に学校安全に関する内容が様々な場面で盛り込んでいただいたということは、非常に有り難く思っております。特に、例えば資料1-3の41ページの下から5行目のところですけれども、「全ての教職員が災害発生時に的確に対応できる素養を備えておくことが求められている」というのは、まさにそのとおりだと思いますし、こういう視点がここにちゃんと明記されたということはとても重要だと思っております。この記述箇所は研修の話ですが、それに加えまして、後ろの教職課程の見直しのイメージ図、A3のものですけれども、その中でも学校安全が教育の基礎的理解に関する科目の中に位置付けられておりますので、是非これをより具体化していただければと思っております。
と申しますのは、現在、例えば法律で学校安全計画とか危機管理マニュアルの作成というのは学校に義務付けられているのですけれども、現実にはそういうことを全く知らないまま教員になっている学生が数多くいるわけです。大学によってはそういった科目を立てているところもありますけれども、全ての学生が学んでいるわけではありませんので、是非教員養成課程の中で全ての学生がこの学校安全や危機管理に関することを学べるようにしていただければと思っております。これは要望です。
1点気づいた点なのですけれども、今の資料1-3の11ページに「チームとしての学校」のイメージ図がありますけれども、これはきょうの次の議題になりますが、これは実は後で御説明いただく図と違うんですよね。「チームとしての学校」の修正案が後で出ると思いますが、多分お忘れになっているわけではないと思うんですが、違う答申でそれぞれ違う図が載っているというか、そういうことがあるとまずいので、この11ページの図は差し替えを忘れないようにしていただければと思っています。
以上です。
【小川分科会長】  では、角田委員、どうぞ。
【角田委員】  「教員は学校で育つ」という考え方や、「学び合い、高め合う教員育成コミュニティの構築に向けて」という副題はすばらしくて、この方向に現場が動くということを願っているわけなんですけれども、現状がまだまだほど遠い状態だなということをもう一度お伝えしたいなと思っています。長年、キャリア教育や総合学習、アクティブ・ラーニング、探究活動、こういった課題に取り組む先生方を取材してきたのですけれども、これらの先生方が校内で孤立していらっしゃるということがままあります。取材しようとすると、校長先生のオッケーが出なかったり、逆に、トップの方がやろうとしていると現場が反発する、現場の先生が頑張ると同僚が足を引っ張るなどなどチーム学校とはほど遠い実態が、たくさんあります。もちろん、状況は変わってはきていると思うんですけれども、今頑張っている先生方は、自校内ではなく、外で学んで、外の先生方とつながって自分のモチベーションをアップするという状況にあると思うんです。それを自分の学校に持ち帰って、チームとして団体で成長していくという姿になるように、今回の答申が生きていけばいいなと思っています。
例えば、先生が自分が作った教材が校内の教科の中で共有されていない。先日参加した公開の研究会等でも、その高校はやっていたのですけれども、会場に来ていた学校ではそういったことはしていませんでした。他職種と一緒にチーム学校という姿になろうとしているのに、先生同士さえも協働の場ができていないという状況がまだまだあると思います。例えばここで提案されているメンター方式の校内研修等が少しでもそういった組織風土の改革にどんどん役に立っていくといいなと思っています。
以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
それでは、最後に吉田委員、お願いします。
【吉田委員】  ありがとうございます。ここ数回お休みしていたので、申し訳ございません。
まず、私の方からお尋ねしたいというか、考えていきたいのは、資料1-1が一番分かりやすいのですが、具体的方策で、「養成・採用・研修を通じた方策~「教員は学校で育つ」との考えの下、教員の学びを支援~」というのは、本当に私はこの「学校で育つ」という部分が大変重要だと思います。ただ、そういう中で、教員が学校内で研修する時間の確保ということを随分いろいろ言われているわけですけれども、国の政策として、それをしっかりしていただくことを再度確認させていただきたいと思いますことが一つ。
それから、採用段階の改革のところに、特別免許状の活用等による多様な人材の確保というのがございます。これについては、本文の方でも30ページのところにあるのですけれども、私が今すごく危惧していますのは、教員養成の段階で、おかげさまで単位数は増やさないでいただけました。が、もっと専門的な教員としての教養を身に付けさせなければいけないということで、養成に関しては単位数がすごく厳しい、ある意味、学生が、教員養成の大学だったらいいかもしれませんが、開放型の大学で取得するのは本当に厳しくなっている時代で、さらに学生たちがそれを負担に感じることによって、よりよき教員が集められなくなるのではないかという危惧をずっと持ってきたわけです。ただ、今回、そういう意味では単位数を変えていただかなかったので、何とかなるかなという思いもある一方で、この特別免許状による人材の採用というものとの合理性というか、一致性のようなものは若干危惧しています。
と申しますのは、確かに有為な人材を教壇に確保するという意味で言えば、専門職の方を教員として招き入れる、その一つの手段として、特別免許状で10年間教員免許を確保するというのは、非常にいいことだと思います。ただ、その一方で、この発想の中にはいまだに高等学校・中学校の先生が例えば小学校の教員免許状を取得するような場合の特別免許状は認められていないわけですし、そういう意味で言えば、本来、本当の意味での専門性があるにもかかわらず、そういう方たちは通信制その他で単位を取得すれば取れるのだからということで、結局取れないままに教壇に立てないという部分もある。片や高度な専門性を持って他業種で活躍していれば、それはいいということになりますが、高等学校、中学校、小学校と見たときに、本当に専門性だけで教育ができるかといったときに、非常に難しい問題もあると思います。ですから、そういう意味では、この特別免許状の扱いというか、臨免の扱いのようなものももう少し考え方をうまくやって、そして学生時代にしっかりと教員養成で、自分が本当に先生になりたい、子供が好きで子供の教育をしたい、そういう人たちがしっかりと先生になれる場というのですか、そういう場にしていただければというのが願いでございます。
それともう1点だけお尋ねしておきたいのですが、今回の改定の中にあります教員育成協議会に関連してなんですけれども、教職大学の方がいいとは思うのですが、開放型の大学がここにどこまで参加できる余裕があるのか。開放型大学も当然そこに参加しなければいけないと思いますし、そういう大学が逆に今回の場合、養成から採用までということもあるわけですから、そういうところに参加していないと、採用にどうだろうかとか、そういう不安を持つ可能性もあるのではないかなと。そういう意味では、その辺のところももう少し具体的に表していただければと願っております。
以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
その他の委員の方も御意見、御質問があるかと思いますけれども、時間が迫っていますので、発言はこの程度で終わらせていただきたいと思います。
では、今、委員の方から様々な御意見、中でも特に御質問等々がありましたので、そこら辺を中心に、事務局の方からお答えできる範囲でお答えいただければと思います。いかがでしょうか。よろしくお願いします。
【山下教員免許企画室長】  恐れ入ります。教員免許企画室長でございます。
教職課程の関係で幾つか御意見、御質問を頂戴いたしました。まず、特にアクティブ・ラーニングあるいは道徳教育の充実ということについても図っていくべきといった御意見を頂戴いたしました。この点につきまして、今後さらに今回の答申を受けまして制度設計の具体化の検討を進めていく中で、是非参考にして考えさせていただければ思っている次第でございます。
それからあと御質問として2点ほどございまして、一つは、教職課程の中でもアクティブ・ラーニングによる学習ということをもう少し重視していったらどうかと、またそうした際には学校現場の実践経験のある教員の方を積極的に登用していくべきではないかというものでございます。確かに教員養成部会におきましても同様の御意見を頂きまして、そういった観点も踏まえて、今回の答申案の中でも、例えば教職課程を担当する教員の方々に学校現場の経験のある方を登用していくということを積極的に進めていくような事柄であるとか、あるいは教職課程の教員の研修におきまして、様々な現場体験であるとか、あるいはアクティブ・ラーニング的な学習を大学の中でもやっていただくようなことを重視した研修の充実ということにも触れられてございますので、そういう点も問題意識として持って今回答申案をまとめたというところでございます。
それから、最後に道徳の指導法の位置付けの部分でございますけれども、確かに、小学校の教育課程表を見れば、なぜここにあるのだろうというところがあるのですが、例えば別紙の2枚目の中学校の教職課程単位表の見直しイメージのところなどを併せて見ていただきますと、御理解いただけるのではないかと思っているのですが、ここの小学校と中学校に共通しておりますけれども、新しい見直しのイメージの教科及び教科の指導法に関する科目というところは、学習指導要領上の指導教科というよりは、免許法上、こういう教科の免許状を出しますという、そこの教科を指してございます。したがいまして、例えば中学校になりますと、国語、数学、理科とかという教科ごとに免許状が出るのですが、ここの欄はその出される免許状の教科ということなので、なかなかそこに道徳を入れ込んでいくというのは位置付けづらいかということで、今このような位置にさせていただいているという次第でございます。
以上でございます。
【小川分科会長】  市川委員、今の説明でよろしいですか。
【市川委員】  はい。ありがとうございます。
【小川分科会長】  あと1点、最後に吉田委員の方から出された教員育成協議会への参画等々に関わって、私立等々はどのようにこれに今後関わっていくのかという、この辺もちょっと確認しておいた方がよろしいと思いますけれども、いかがでしょうか。
【大江教職員課課長補佐】  失礼いたします。教員養成部会におきましてもその点を議論していただいたわけでございますけれども、これは全ての大学を排除するものではないということで、当然、国公私立あるいは教員養成系あるいは開放制を含め、全ての大学を含むものであるべきだという考え方を頂いております。一方で、強制的なものであってはいけないだろうということがあり、参加を促す仕組みをしっかり作っていくべきだということで、この答申の段階としてはこういった文言でおまとめいただいて、詳細な制度設計は文部科学省においてその意見を踏まえてしっかりやってほしいといった御意見を賜っているところでございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
吉田委員、今のようなことでよろしいでしょうか。
それでは、きょう頂いた意見、具体的な加筆修正の御意見も幾つかありましたけれども、そうしたことも踏まえまして、最終の答申の内容に反映させていきたいと思いますが、どのような修正の内容等々にするかについては、分科会長の私に御一任いただければと思います。よろしいでしょうか。よろしくお願いいたします。
また、今の必要な修正を加えた上で、12月21日に予定されております中教審の総会にてこの答申案の内容を御審議いただこうと考えておりますので、その点もよろしいでしょうか。
ありがとうございます。それでは、そのように今後進めさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
それでは、議題の第1は終わりまして、次の議題2に移りたいと思います。
議題2も答申案の審議でして、チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について(答申(案))について、これは初等中等教育企画課の福島課長補佐から説明をお願いいたします。
【福島初等中等教育企画課課長補佐】  初等中等教育企画課でございます。よろしくお願いいたします。
前回の初等中等教育分科会では、骨子案に基づきまして説明させていただきました。本日は、まず資料2-1で簡単に全体の構成をまず説明させていただきたいと思います。資料2-1、横のポンチ絵でございます。前回の1枚物であったポンチ絵を2枚物にして少し詳しくしたものでございます。
まず、「チームとしての学校」が求められる背景ということで書いておりますけれども、一つ、まずは新しい時代に求められる資質・能力を育む教育課程を実現するための体制整備というところで、今、教育課程企画特別部会で議論しておりますけれども、社会に開かれた教育課程を実現するということと、それに関連して、アクティブ・ラーニングの視点を踏まえた指導方法の不断の見直しによる授業改善、それからカリキュラム・マネジメントを通した組織運営の改善と、そのための体制整備ということが1点目でございます。
それから、2点目が、いじめ・不登校等の生徒指導上の課題あるいは特別支援教育の充実といった問題、それから貧困問題など、学校の課題が複雑化・多様化しているといったことに対応する体制の整備が求められるということでございます。
その一方で、現在の学校の状況というものが3点目でございますけれども、日本の教員の、これはよさということになりますけれども、学習指導、それから生徒指導をはじめとして、幅広い業務を担って、総合的に把握して指導していると。それに伴うということになりますけれども、諸外国の学校と比較いたしますと、専門スタッフの配置が少ない、あるいは教員の勤務時間が国際的に見て長いという状況があるということでございます。
以上のような背景を踏まえて、どのような体制が求められるかということが、2の「チームとしての学校」の在り方というところでございますけれども、そこに「三つの視点に沿って」とございますけれども、チーム体制の構築、それからマネジメント機能の強化、それから教員が力を発揮できる環境の整備と、これの三つの視点に沿って具体的な改善の施策の検討を行っております。
その際に重要なことということで、学校と家庭、地域との連携・協働、それから学校と警察あるいは児童相談所等の関係機関との連携・協働というのが重要であるということ。それから、国立学校、私立学校につきましては、その位置付けあるいは校種の違いなどに配慮して、必要な支援を行うことが必要だということでございます。
2枚目をお開きいただきたいと思います。そのための具体的な改善方策ということで、それぞれ三つの視点に沿って、これもまた三つずつ施策、改善方策を整理させていただいております。
まず、専門性に基づくチーム体制の構築というところでございますけれども、まずは教員がチームとして取り組むということが重要でございますので、教職員の指導体制の充実というのが①にございます。その上で、②でございますけれども、教員以外の専門スタッフの参画というところで、これはカウンセラー、ソーシャルワーカー、それから学校司書、それから部活動の指導員、それから医療的ケアを行う看護師というのを例示で挙げさせていただいております。それから、地域との連携体制、連携・協働体制ということで、地域連携担当教職員の明確化というのを③で記述しております。
それから、マネジメント機能の強化ということで、これは大きくは、まず管理職そのものの適材の確保ということと、それから管理職を支える体制の強化ということで、主幹教諭の充実、それから学校の事務体制の強化ということで、これも三つ掲げさせていただいております。管理職の適材確保というところでは、教職大学院等への派遣あるいは主幹教諭等の活用ということで、管理職を計画的に養成していくということ。それから、主幹教諭につきましては、これは加配措置の拡充等によって主幹教諭の配置を促進していくということ。それから、事務体制の強化というところにつきましては、一つは、事務職員の職務内容の見直しをして、学校運営に関わる職ということを明確化するということ。それから、小中学校ですけれども、一人配置の学校がほとんどでございますので、事務機能の強化を推進するために、事務の共同実施というものを推進していくということ。これがマネジメント機能の強化というところでございます。
3点目、教員一人一人が力を発揮できる環境の整備というところでございますけれども、ここはまず人材育成の推進ということで、ここで書いてございますのは、人事評価を活用した人材育成ということ、それからもう一つは表彰制度、これは国だけではなくて教育委員会もやっておりますが、この表彰制度の活用ということでございます。それから2点目、学校で業務環境の改善というのが重要でございますので、これは文科省で作ったものでございますが、「業務改善のためのガイドライン」等を活用した研修の実施、それから、教員のメンタルヘルスの問題も大きい問題でございますので、メンタルヘルス対策の推進ということ、この2点を業務環境の改善ということで挙げております。それから、教育委員会等による学校への支援の充実というところでございますけれども、学校の指導方法の改善という点では、教育委員会の指導主事というものが大きな力を持ってございますけれども、そういう意味で指導主事の配置の充実、それから、学校に対する不当な要望等があった際への対応ということで、弁護士等による問題解決支援チームの支援ということで挙げさせていただいております。これが全体の大きな構成ということでございます。
これにつきまして、次は資料2-3をごらんいただきたいと思いますけれども、パブリックコメントを実施しておりました。そこに実施要領というところがございますけれども、11月19日から12月2日までの期間にメール、ファクス等でお受けしております。総意見数として、そこにございますけれども、419件ということでございます。
テーマ別集計というところを見ていただきますと、チーム体制の構築という部分、それからマネジメント機能の強化というところが、かなりの件数ということでございました。
次の2ページをごらんいただきたいと思います。主な意見の例ということで、これは事務局の方で適宜意見を集約等しておりますけれども、簡単に触れさせていただきたいと思います。
まず、「チームとしての学校」、この総論部分でございますけれども、「チームとしての学校」を実現するには、十分な教職員の配置ということは欠かせないということを頂いております。
それから、2番目でございます。チーム体制の構築というところで、養護教諭につきまして、研修の充実等をお願いしたいということ。それから、カウンセラーやソーシャルワーカーについては、これは答申案と同様でございますけれども、きちんと位置付けるべきであると。それから、地域連携を担当する教職員として、例えば事務職員を活用してほしいといった御意見を頂いております。
それから、次のページ、3ページでございます。これはマネジメント機能の強化というところでございますけれども、これは事務職員の学校事務の在り方として、事務の合理化という観点から、総務事務システムの活用等についても提案してほしいといった御意見を頂いております。
それから、次の環境の整備という部分でございますけれども、多様な職種が入ってきた場合の評価体制をどうするかという話。それから、業務改善については、学校ごとということだけではなくて、市町村の教育行政全体を見て協議を行うような場を設ける必要があるのではないかと、こういった御意見を頂いたところでございます。
次に、資料2-2をごらんいただきたいと思います。このパブリックコメント、それから前回の初等中等教育分科会、それから総会等で頂いた御意見を踏まえまして修正をした部分につきまして、簡単に説明をさせていただきたいと思います。
まず、本文の14ページをごらんいただきたいと思います。ここは、「イメージ図」と書いてありますポンチ絵の部分でございます。イメージ図ということでございますので、分かりやすさの観点で少し捨象させていただいている部分がございますけれども、変更点というところで申し上げますと、一つは、この「従来」というところと「現在」というところの下に注記をしてございますけれども、飽くまでここに書いてございます記述というものは、学校に対する典型的な批判等を表したものであるということで、何か具体の学校を念頭に書いているというものではないということを注記させていただいています。
それから、「チームとしての学校」というところで、養護教諭を追加してほしいと御意見も頂いておりますので、養護教諭等を追加させていただいております。
それから、関係機関等にどういうものが入るかとか、そういったものをここの注というところに追加させていただいたところでございます。
続きまして、15ページをごらんいただきたいと思います。「チームとしての学校」にどういう学校種が入るのかという話も前回頂いております。ここの(1)の冒頭、6行書いてございますけれども、本答申案というものは幼稚園から高等学校、特別支援学校までを対象としているということを明記させていただいた上で、例えば高等学校につきましては、専門スタッフの職種にそぐわないものがあるのではないかといった御意見も頂いておりますので、そこに引き続きまして、学校のマネジメント体制あるいはスタッフの配置などにつきましては、学校種あるいは学校の実態によって、具体的な在り方が異なってくるということも併せて明記させていただいたところでございます。
続きまして、20ページをごらんいただきたいと思います。ここは、下の方の「チームとしての学校」と関係機関等との連携・協働というところで、学校と関係機関等との連携という部分で、生徒指導、それから健康や安全、健全育成等の観点で連携に取り組んできたところであるということで、特に警察と消防というものを追加させていただいております。
それから、下に併せて注16というところにございますけれども、スクールガード・リーダー等を用いた学校安全の取組についても書かせていただいているというところでございます。
続きまして、21ページでございます。ここは国立学校、私立学校の「チームとしての学校」というところで、ここの最後の部分でございますけれども、位置付け、校種の違いなどに配慮して、必要な支援を行うことが重要であるといった記述に変更させていただいたところでございます。
それから、28ページでございます。ここは養護教諭に関する部分でございますけれども、前回、学校医、それから学校歯科医、学校薬剤師の重要性について御指摘を頂いてございます。注記という形ではございますけれども、注19というところで、学校医・学校歯科医・学校薬剤師の役割と、それから、これからの積極的な貢献という記述を追加させていただいております。
続きまして、42ページでございます。これは、41ページからの特別支援教育支援員についての記述でございます。ここにつきましては、特別支援教育支援員の活用に当たって、校長がリーダーシップを発揮するということ、それからコーディネーターの重要性について御指摘を頂いておりますので、その記述を追加させていただいておりますことと、それから特別支援教育支援員の研修内容の充実ということの記述を追加させていただいております。
それから、次の42ページから43ページにかけて、言語聴覚士等の記述がございますけれども、次の43ページの上から成果と課題等というのがございますけれども、そこの最後の2行のところで、言語聴覚士等の活用ということで、人材育成の在り方についても検討を進めていくことが大切であるという記述を追加させていただいております。
それから、少し飛びますが、60ページでございます。「チームとしての学校」というものが、学校種あるいは実態等を踏まえて検討が必要だという際に、教育委員会、それから教育長の役割が重要だという御指摘を頂いておりましたので、教育長の役割の重要性というところを追加させていただいております。そこにつきましては、60ページから61ページに記述させていただいているところでございます。
それから、最後、63ページでございます。保護者からの相談等への対応ということで、これは、社会教育の機会の充実ということが重要だという御指摘を頂いておりますので、この「不当な要望等への対応」という小見出しの一番下のところに、その旨の記述を追加したところでございます。
初中分科会、それから総会の意見を受けた修正等につきましては、以上でございます。よろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  御説明、ありがとうございました。
それでは、ただいまの事務局からの説明に対して、御意見、御質問がございましたら御発言を頂きたいと思います。前回の分科会でも、多くの委員から御意見を頂きましたので、それを踏まえて加筆修正した答申案になっているかと思いますけれども、加えて何か御質問、御意見がございますでしょうか。では、中島委員、どうぞ。
【中島委員】  大変有り難いことで、早急に進めていただきたいという思いがまずあります。と申しますのは、最初の「学び合い、高め合う教員育成」という、そこにも関係するわけでございますけれども、学校では、校内研修で先生方を育てていこうという形が現場ではありました。しかし、今は校内研修がなかなかやりづらい。研究指定がどんどん出てまいりまして、研究テーマに基づく校内研修が中心になっている課題がありまして、その中でアクティブ・ラーニングだとか道徳問題も含めて、やはりそういうところになってくると、このチーム学校という組織をしっかり作ることで、そういう時間が出てきて、先生方がそこに動けるだろうと思っていますので、急いでいただきたい。
あともう一つは、主幹教諭は、各私たちのところの中学校だったら2名ほど配置されていますが、指導教諭、この方の職務が余り明確でない。むしろ、アクティブ・ラーニングとか道徳教育の専門性という形で指導教諭というものを位置付けるような形もどこかにあっていいのではないかと思いがしております。
以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
それでは、次に銭谷委員。
【銭谷委員】  これもざっと拝見しただけなんでございますけれども、学校の教職員と専門スタッフ、さらに学校に関わる様々な学校医とか、学校歯科医、学校薬剤師をはじめとする様々な学校に関わる人たちについて、よく整理された報告案になっていると、まず思いました。
例えば資料2-2の22ページに「教職員及び専門スタッフ一覧」という表のようなものが載っていましたけれども、これを見ると、教職員専門スタッフだけでも本当に様々な方が学校教育に関わっておられるのだなというのがよく分かりますし、これ以外にも今申し上げました学校医等の方々が学校に関わっているので、こういう人たちの力を結集していい学校教育が行われていくんだなというのが大変よく分かる報告になっていると思います。
その上で、気がついたところを2~3申し上げてみます。一つは、スクールカウンセラーあるいはスクールソーシャルワーカーについてでございます。このうちスクールカウンセラーの方が、学校配置は長い歴史があるわけですし、数も多いわけですし、これまでの活動経験も非常に豊富だと思います。一方で、スクールソーシャルワーカーは、今の子供の貧困をはじめ困難な状況を考えたときに、これからますます必要になってくる専門スタッフかなという思いを強く持ちました。このスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーにすぐれた人材を確保するということがこれからの学校教育においては大変大事ではないかと思いますので、ここでも提言されているようですけれども、きちんと法令に位置付けるということと、職として位置付けるのは当然ですけれども、専門職としてこういう方々が立ち行く、自立した職業人として活躍できるような処遇上の配慮ということも、是非これからさらに御検討いただければなと思いました。このスタッフは大変大事なスタッフだと思っております。
それから、二つ目ですけれども、地域連携担当教員という提案があるようです。これも非常に重要なことだと思います。名称は仮称のようですけれども、担当ということになりますと、どうしても何となくその先生なりその方に全てお任せという傾向がありますので、名称を含めて、この地域連携担当教員の在り方については、さらに学校全体で取り組む上でのコーディネーター的、中核的な役割をするのだということが明確になるように御配慮いただければいいのではないかなと思いました。
最後、3点目でございますが、事務職員に触れているところが、私は今回の「チームとしての学校」の報告書の非常に大事なポイントではないかと思います。今、事務職員については、たしか規定は、単に事務に従事するといった規定ぶりだったと思いますけれども、こういうマネジメントが非常に大事な時代、また事務の効率化・合理化が必要な時代、事務職員に人を得て、合理的・効率的な事務をし、さらにマネジメントに参画していただくということは大変大事なことであります。事務職員の処遇及び法令上の規定ぶりについても、この報告書の趣旨を生かして、学校運営の改善に資するように、是非しっかり取り組んでいただきたいなと思いました。
以上3点でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
御意見、御要望等については、また最後に一括して、事務局の方からお答えできる範囲でお答えいただければと思います。
では、この後の委員発言の順番ですけれども、鶴羽委員、加治佐委員、松岡委員、そして帯野委員の順で進めさせていただきたいと思います。それではどうぞ。
【鶴羽委員】  「チームとしての学校」の在り方ということで、学校が組織としてしっかりと明確に動こうということは、本当に現場にとってもいいことだと思います。
ちょっと北海道各地の市町村教育委員会と、道教委もそうなのですけれども、学校との関係性を視察で見ると、どうしても行政出身の事務方というんでしょうか、それと学校の校長会、校長先生を含めて先生方との関係を見たときに、どうしても事務方の方が現場に遠慮しているような印象を持ちます。その理由を聞きますと、指導というものをしていないので、学校というのは先生が子供たちに教える場面ですから、そこは知らないのでなかなか踏み込めないというところの意識で距離感があるのかなというところが少し気になりました。
また、小中はそうでもないんですけれども、高校にいくと、職員室と事務室がまた別で、隔離されているというんでしょうか、完全に分かれていて、これでコミュニケーションがとれるのかなといった疑問も持ちました。チームとして動くときに、これは弊害にならないといいなということが気になりました。
といいますのも、保護者の立場からいくと、学校にいる担任の先生は分かるのですけれども、ほかの方々はみんな先生なんです。養護の保健室の先生、事務の方も事務の先生です。学校の中にいるということは、そんなに立場、職種が違うからという線引きがそこまでなくてもいいのではないかなということも気になりますが、私が見た中でも、石狩市と函館市と留萌市の小学校では、事務職員の方が積極的に参加しています。それは何かといいますと、学力向上のために、宿題とかテストを毎日出すのですけれども、採点が追いつかない。それを1か所に置いておいて、事務の方も含め、校長や教頭も含めて、担任以外の方々が丸付けに参加する。そういったことで現場の先生たちのコミュニケーションも物すごくとりやすくて、距離が近づいたという例もありますので、積極的に今後も参加していくような仕組みというか、働き掛けが大事なのではないかなと思いました。
資料2-2の17ページ後半の方に、やはりマネジメントにおける重要性というところで、学校の事務機能の強化という点があるのですが、これは質問なんですけれども、その後の22ページの「教職員及び専門スタッフ一覧」に、これだけ大事と言われながら、「事務職員」という言葉がないのはなぜか、理由が分かりましたら教えてください。
以上です。
【小川分科会長】  では、加治佐委員、どうぞ。
【加治佐委員】  前回も申し上げましたように、基本的に、是非これを進めていっていただきたいと思います。その上で、2点ほどちょっと申し上げたいと思います。
1点は、これは確認が主になりますが、16ページに「チームとしての学校」の範囲があります。これは前回も申し上げたのですが、文言はよく分かります。この書いてあることは、「校長の指揮監督の下、責任を持って教育活動に関わる者とするべきである」と。全くそのとおりだと思うのですが、具体的には、今ちょっと事務職員のお話もありましたが、この22ページに「教職員及び専門スタッフ一覧」とありますが、これを指すのですか。つまり、私が思うのは、できるだけどの職種までが入るのかというのが明記された方がいいのかなと思います。責任が校長には問われますので、その点です。22ページがそうだといったら、それで分かります。そういう確認です。
その上で、22ページの文の一番最後には、「本答申(案)に記載されていない新たな専門スタッフが求められることがあり得る」という文言もあるのですけれども、つまり、学校の課題は学校ごとに地域ごとに自治体ごとに違いますので、チーム学校に置く職員というのは、自治体ごとに当然力点の置き方は違ってくるということはあり得ると思うんです。その場合、自治体裁量というものはどういう考え方をすべきなのかということです。もしそういうことがあるのだったら、そういう言及がもう少しされてもいいのかなという気がします。
それから2点目は、60ページあたりから、教育長、指導主事に言及されています。教育長のところは取り上げていただいて、ありがとうございました。指導主事なのですが、ここに書かれていることは実によく分かりますし、是非そうしていただきたいと思いますが、このことは、実は学校の課題が変わり、いろいろなことがこの間、戦後起こってきていますけれども、指導主事の増員とか充実というのは、もう指導主事制度が始まって以来ずっと言われてきているわけです。教育委員会によっては、学校支援担当の専門の指導主事チームを作ってやっておられるところもあります。そういうこともよく分かっています。それで、スクールカウンセラーとかスクールソーシャルワーカーは、国が具体的な財政措置とかそういうのを講じられると思うのですけれども、指導主事を充実させる、あるいは増員するために、国としては今回何か特段の措置等をとられる用意があるのかどうかということをちょっとお聞きしたいと思います。
【小川分科会長】  以上でよろしいですか。
【加治佐委員】  はい。
【小川分科会長】  では、松岡委員、どうぞ。
【松岡委員】  ありがとうございます。この「チームとしての学校」ということにつきましては、以前から大変期待しているところでございます。また、以前も一度申し上げたことがありますが、これを実現していくに当たっては、各学校の校長に求められるリーダーシップというのがこれまで以上にかなり大きなものになるだろうと思います。また、逆に言えば、校長がいいリーダーシップを発揮して「チームとしての学校」をまとめていくことができれば、本当にすばらしい学校経営につながり、それが児童生徒への教育効果につながるということになると思うのですけれども、現状、例えば養護教諭とか栄養教諭、これは組織上、校長の管理下にありますから、当然職務上の命を発することはできます。ただ、様々な外部の専門家、専門スタッフが入ってきた際に、これは法令上の職務命令という形では困難だと思うのですけれども、校長が自身の学校経営を支えるチームとしての在り方に関して明確な基本方針を示すということが大変重要であると考えています。
この資料2-2の45ページのところに「管理職の適材確保」ということで、校長のリーダーシップに関して記述がございますけれども、これは後に「校長が、自らの示す学校の教育ビジョンの下で」という文言がございますので、もしかしますと、この教育ビジョンというのは、いわゆる学校経営方針というものをさらに超えて、「チームとしての学校」の在り方というものも含まれるのかもしれませんが、是非そのあたりをより明確に、学校経営を支えるチームとしての在り方の基本方針を校長が明確に示して、様々な専門スタッフの方々がそれに協力するという、そのあたりを明記していただけると、さらによろしいかと考えています。
以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
では、最後になりますか、帯野委員、どうぞ。
【帯野委員】  ありがとうございます。部活動指導員のことにつきましては、明確になり、またより積極的に登用されるということで、教師の多忙感の解消のみならず、生徒に幅広い学習の機会を与えられると思いますので、大きな一歩になるのではないかと思うのですが、ただちょっと気になりますのは、運動部の場合、勝利至上主義、事故はつきものだということで、こういった責任の所在がどこにあるのかということです。この文章には、「責任体制などについて、十分な調整を行い、共通理解を得ながら進めることが重要である」とありますが、先ほどの御発言にもありましたけれども、校長のリーダーシップを考えて、教育委員会は、「学校の部活動指導の方針や計画等を踏まえ」となっているのに、校長の権限と責任を何らかの形で書き加えられた方が、事件・事故が起こった場合に、あるいはそれを防止するための抑止力になるのではないかと思います。この答申の中あるいは今後の運用の中で、学校の責任、校長の権限、また部活動指導員を登用する際の校長の明確なビジョンを重視するといったことが加えられればと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
よろしいでしょうか。
では、時間もありませんので、これで委員からの発言は終わらせていただきたいと思います。また今回もいろいろな要望がありましたけれども、その中で幾つか質問等々もありました。時間もありませんので、質問を中心にして、お答えできるものがあればお答えいただければと思います。あと、修正等々については、これはこの後分科会長に一任いただいて、どのようにそうした要望を答申案に組み込むかというのは一任していただきたいと思いますけれども、この場で出た質問等々については事務局の方で何かお答え可能な点、よろしくお願いします。
【福島初等中等教育企画課課長補佐】  ありがとうございます。
まず、事務職員を専門スタッフの方に入れていない理由というところでございますけれども、事務職員というのは、そもそも学校の教職員の中で必置ということで位置付けられている職であるということで、今回は、この報告書の構成上の問題もあるのですけれども、例えば主幹教諭につきましても、当然重要な職なわけでございますけれども、それにつきましては、専門スタッフの中で触れるという形ではなくて、学校のマネジメントの方で記述しておりますので、そういう意味で、記述の仕分ということで、事務職員、それから主幹教諭につきましては、専門スタッフの方ではなくて、マネジメントの方で記述させていただいておりますけれども、学校の組織の中で重要な一員だということは当然のことでございますので、その旨が少しはっきり分かるような工夫はさせていただきたいなと思います。
それから、校長の責任範囲というところの問題でございますけれども、校長は、当然地方公務員ということで、専門スタッフにつきましても、いろいろな雇用形態で学校に雇用されるということがあるわけでございますけれども、例えば非常勤の職員であっても、地方公務員ということで学校の職員に位置付けられれば、それは当然校長の指揮監督下に入るということでございます。ですので、例えばカウンセラーにつきましても、それが非常勤の地方公務員という形で雇用されれば、それは当然、地方公務員法上は校長の指揮監督下に入ってまいります。ですから、「教職員及び専門スタッフ一覧」というところに書いてある職員につきまして、これを学校の職員という形で位置付けた場合には、これは当然校長の指揮監督下に入ってくると考えております。この答申の中では、そういう職員につきましては、連携・分担をするという形で書いております。それに対しまして、例えば警察とか消防というものにつきましては、これは校長の指揮監督下に入る機関の職員ではございませんので、それにつきましては関係機関との連携・協働という形で書き分けをさせていただいているというところでございます。
それから、指導主事の充実のために何かあるかというところでございますけれども、これは今、小規模市町村につきましては、地方交付税の方で措置をしておりますけれども、それを引き続きやっていきたいということと、それから中身の部分の研修とか、それから具体的な指導主事の使い方といったところは県によって差がございますので、そういったものは国の方で取組の紹介といったことをさせていただきたいなと考えております。
それから、校長のリーダーシップというところで、先ほど経営ビジョンの中にそういう専門スタッフの活用が含まれるかということでございました。経営ビジョンの中には、当然その手だてといいますか、そういったところも入ってくるわけでございますので、どういった職員を配置して、どういうところで使っていくかということは当然入ってくると思っておりますので、そこにつきましては記述の工夫をさせていただきたいと考えております。
それから、部活動指導員の責任の話がございました。一般に、学校の事故が起きた場合には、公立学校の場合であれば、これは国家賠償法に基づいて、基本的には地方公共団体に責任がいきます。実際に指導に当たった職員に重過失があった場合には、求償ができるといった構成になっておりますけれども、今回この部活動指導員というものを入れるに当たって、どこまでそういったものを負わせるのが適当か、あるいは顧問との分担はどうするかとか、そういった問題等がございますので、ここにつきましては、具体的にその制度設計をこれからしていきますけれども、その中で十分に考慮させていただきたいと考えております。
以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
その他いろいろな要望がありましたけれども、それについては、先ほど言いましたように、きょうの御意見等々を踏まえて、この答申案の内容をさらに修正させていただきたいと思いますけれども、その具体的な修正文については私に御一任いただければと思います。よろしくお願いいたします。
また、本答申案におきましても、必要な修正を加えた上で、12月21日に予定されております中教審総会にて御審議いただこうと考えておりますが、その点も御了解いただければと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、議題3に移りたいと思います。これも答申案の審議ですけれども、新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について(答申(案))、これは塩崎参事官より御説明をお願いいたします。
【塩崎参事官】  それでは、御説明させていただきたいと思います。
本件は、今年4月14日に諮問がなされまして、その後、生涯学習分科会の下に学校地域協働部会が設置され、またこの初等中等教育分科会の下には、地域とともにある学校の在り方に関する作業部会が設置されまして、審議が行われてきたものでございます。先般12月7日にこの両部会による合同会議が開かれまして、答申案がまとめられましたので、本日、この分科会にお諮りするというものでございます。
本答申の内容につきましては、前回、11月16日に開催されました本分科会において御説明したものから趣旨等、大きく変更されたところはございませんけれども、総会とか作業部会、この分科会等の御審議の過程で頂いた御意見を踏まえて修正した主な点を紹介しつつ、この答申の内容について御説明をさせていただきたいと思います。
なお、答申案全体を通しまして、読みやすさの観点等から、文言の修正、また補足的な記述につきましては極力脚注へ移行するといった形で、本文のスリム化等は図らせていただいてございます。
まず、資料3-1の1ページ目、「はじめに」のところでございますけれども、14行目から17行目のところにありますとおり、まずこの答申を構成する第1章から第4章の流れを分かりやすくするために、本答申全体を流れている理念というものを記載させていただいてございます。
それから、2ページ目、第1章、時代の変化に伴う学校と地域の在り方についてというところで、この第1節のところにポイントと書いてあって、四角囲いをさせていただいておりますところでございますけれども、まず少子高齢化やグローバル化の進行、それから地域社会の教育力の低下や家庭教育についても困難な状況が指摘されている中で、学校が抱える課題は複雑化・困難化してきている。こうした状況を踏まえまして、学校教育をめぐる改革におきましては、先ほどお話のありましたチームとしての学校の議論、それから社会に開かれた教育課程ということで、指導要領改訂の話の実現が打ち出されてきている。そういう中で、学校と地域の連携・協働の重要性が指摘されてきているということ。それから、地方創生の観点からも、学校を核とした地域づくりの重要性が指摘されている。こうした指摘に応えていくためには、学校と地域が対等なパートナーとして相互に連携・協働して、社会総掛かりでの教育の実現を図る必要があるのだという形になってございます。
第1節における主な修正点でございますけれども、3ページ目の22行目から24行目にかけてでございますけれども、家庭教育の重要性を踏まえて、学校・地域・家庭の関係を意識した教育力の向上に係る記述が必要ではないかという御指摘を頂きまして、まずここに「家庭教育は全ての教育の出発点であり」ということを追記させていただいて、その重要性について言及させていただいてございます。
そのほか、第2節とか、あと、後ろの方になりますけれども、第3章第4節の方で、学校・家庭・地域がそれぞれの役割と責任を自覚しながら相互に協力していくことが重要であるといった記述等も記載させていただいているところでございます。
それから、9ページ目に移りまして、3行目から4行目のところでございますけれども、地域で子供の非行防止につながるような取組とか体制の構築といったことも重要であるという御指摘を頂きまして、この3行目のところ、「子供たちの安全・安心の確保」に加えまして「非行防止、健全育成という観点からも」という記述を追記させていただいてございます。
それから、同じくこのページの9行目から11行目でございますけれども、女性が働きやすくなるような地域の応援の視点も重要であるという御指摘を頂きまして、ここに新しい段落として、女性の活躍を促進していくために、学校と地域との連携によって、子供の教育を支えていくことにより、育児と仕事が両立する社会を実現していくことが必要であるという旨の文章を追記させていただいてございます。
それから、第2節でございますけれども、やはりここのポイント、四角囲いのところでございますけれども、2節では、社会総掛かりでの教育の実現を図っていく上での学校と地域の連携・協働の姿についてということで、学校は、地域住民と目標やビジョンを共有し、地域と一体となって子供たちを育む「地域とともにある学校」へ展開していくことが必要であるということ、それから地域の側は、地域にある様々な機関や団体等がネットワーク化を図りながら、地域全体で学びを展開していく「子供も大人も学び合い育ち合う教育体制」というものを構築していくことが重要であるということ、こうした取組を組織的・継続的に実施していくための仕組みの構築が重要であるということをこちらの方で述べているということでございます。
この第2節における主な修正点ですけれども、11ページの12行目から16行目にかけてでございますけれども、学校と地域の協働が地方創生にも役立つということに関しまして、若い父母世代の活躍とか高齢者の活躍が地域を活性化するといった具体的な記述が必要ではないかという御指摘を頂きまして、この12行目から16行目にその旨追記させていただいてございます。
それから、12ページ目の21行目から24行目にかけてでございますけれども、地域の発展・成長ビジョンは自治体にしか書けないではないかということで、そういったことの重要性をきちんと書く必要性があるのではないかという御指摘を頂きまして、ここのところにその旨追記させていただいてございます。
それから、13ページ目からが第2章ということでございまして、学校と地域の連携による学校運営の組織的・継続的な仕組みである学校運営協議会制度についての今後の在り方についての内容ということで展開がなされてございます。
第1節は飛ばしまして、15ページのところ、第2節、これからのコミュニティ・スクールの仕組みの在り方というところで、同じくポイントという四角囲いのところでございますけれども、学校運営協議会制度の見直しの方向性としまして、協議会の目的として、まず学校を応援する役割を有しているということを明確化すべきであるという点、それから現行の協議会が持っている機能は維持すべきとした上で、教職員の任用に関する意見については、柔軟な運用を確保する仕組みを検討していくべきであるということ、それから学校支援に関する機能を付加するという提言を頂いておりますとともに、学校と地域の連携によります学校運営を組織的・継続的に確立するために、全ての公立学校が学校運営協議会を導入、すなわちコミュニティ・スクールを目指すべきであるという提言を頂いている上で、基本的には学校や教育委員会の自発的な意志による設置が望ましいということなどを踏まえまして、学校運営協議会の導入に積極的に努めていくべきであるという提言を頂いているということでございます。
それから、少し飛びますけれども、29ページ目をお開きいただきたいと思います。第3節ということで、こういう提言を受けて、コミュニティ・スクールの推進を図るための国として、若しくは都道府県・市町村の自治体において行うべき方策というものをこの第3節の方でまとめさせていただいているということでございますけれども、中でも国に対して、様々な類似の取組というものがあるのでございますけれども、そういったものからコミュニティ・スクール導入に向けた支援の充実とか、コミュニティ・スクールの導入に伴う体制面・財政面の負担軽減の観点からの取組を総合的に推進していくべきであるという旨がこちらの方に記載されているということでございます。
この第3節における主な修正点でございますけれども、36ページをお開きいただきたいと思います。21行目から23行目にかけてでございますけれども、地域住民や保護者等の多様な人々の参画の促進という中で、日本語の指導を要する児童生徒の保護者なども是非コミュニティ・スクールに加わってもらうようなことを検討すべきではないかという御指摘を頂きまして、その旨、21行目から23行目のところに追記させていただいているというものでございます。
それから、44ページ目以降が第3章ということで、今度は地域の教育力の向上と地域における学校との協働体制の在り方についてということになりますけれども、こちらにつきましては、生涯学習分科会の下の部会で集中的に審議がなされたということでありますけれども、こちらについても簡潔にポイントを御説明させていただきたいと思います。
44ページのポイントのところにある四角囲いのところでございますけれども、地域の側も「社会に開かれた教育課程」の実現に向けた学校のパートナーとして、子供の教育に関わる当事者として、学校と目標を共有して、協働して取り組むことが必要であるということと、地域と学校が連携・協働することで、地域の教育力の向上にもつながる。ひいてはそれが地域振興や生涯学習の構築にも資するものであるということをこちらの方で述べられているということでございます。
それから、第2節は飛ばせていただきまして、49ページ目の第3節もポイントの四角囲いのところで御説明させていただきます。地域における学校との協働体制の今後の方向性ということで、2点ありまして、一つは、これまではどちらかというと地域から学校へ支援というのが主であったけれども、今後は連携・協働に向かっていかなければいけない。それから、地域の活動も、これまでは個別の活動が個々に行われていたという形だったけれども、そういったものを総合化・ネットワーク化しなければいけないということを掲げまして、組織的・継続的な体制の構築の観点から、従来の学校支援地域本部とか放課後子供教室等の活動を基盤としまして、新たな体制としての、仮称でありますけれども、地域学校協働本部というものへの発展を目指していくことが重要であるということ、それから、地域学校活動の全国的な推進に向けて、地域学校協働本部が早期に全小・中学校区をカバーして構築されることを目指すべきであるという旨の提言がなされているというものでございます。
それから、飛びまして55ページ目をごらんいただきたいと思います。こちらは第4節、地域における学校との協働のための取組の推進ということで、地域住民と学校との連絡調整を行う地域コーディネーターの持続可能な体制の整備、それから人材の育成といった取組の必要性に加えまして、今後は、都道府県、それから市町村において、学校協働本部の体制を目指していく上で、地域コーディネーター間のネットワークづくりとか、地域コーディネーターの人材の確保など、地域学校協働活動に関する統括的なコーディネート機能の強化が必要であるということをこちらの方で提言しておりまして、併せてそうした役割を担う統括的なコーディネーターに求められる役割とか資質等について明確化した上で、その配置を促進すべきであるという旨の提言がなされているというものでございます。
それから、飛びまして68ページの第4章ということで、第2章、第3章で提言等がなされましたコミュニティ・スクールと地域学校協働本部を一体的・効果的に推進していかないといけないということです。そこで、四角囲いのところにありますポイントのところでございますけれども、コミュニティ・スクールと地域学校協働本部というものは、相互に補完し、高め合う存在として、両輪となって相乗効果を発揮していくことが必要なのだということ、それで両者の有機的な接続の観点を踏まえた体制の構築が重要であるといったことについても指摘がなされている。そのためということで、ふだんからの情報の共有や、地域コーディネーターと、先ほどチームとしての学校の在り方の中でも出ておりましたけれども、地域連携の推進を担当する教職員との連携の強化が重要であるということ、それから両者間における人的配置の工夫などについての有効性ということについても触れている。一方で、両者の関係というのは一律に示されるものではないということで、体制の整備に当たっては、地域の自律的・主体的な取組が重要であるということで、それぞれの地域や学校の事情、背景等を踏まえた体制の構築が重要であるとまとめてございます。
それで、71ページ目、「おわりに」ということで、前回から特に変更はございませんけれども、28行目以下のところに、本答申を通じてのメッセージという形を記述させていただいて、結んでいるというものでございます。
それから、ちょっと続きまして、この資料3の末尾に1枚紙のポンチ絵があると思うのですけれども、それについて簡単にちょっと御紹介をさせていただきたいと思います。
審議の過程におきまして、本答申とチームとしての学校の在り方での議論といったものがどういう関係になるのかという御意見を頂いておりました。これらの関係を模式的に示したものがこの資料ということになります。「チームとしての学校」の範囲につきましては、先ほどの議題の中で質問等が出されておりましたので、そこについては割愛させていただきたいと思いますけれども、一つ、「チームとしての学校」の答申の中で、先ほど地域連携担当教員といったものが紹介されましたけれども、これと地域との関係ということで、まず地域側には、先ほど紹介させていただきました地域コーディネーターがいるということで、学校における地域連携の中核的な役割を担うこの地域連携担当教職員(仮称)と地域コーディネーターが連携を強化するということが重要であるといった流れで、こちらの答申の中では提言がなされているということ。それから、「チームとしての学校」と学校運営協議会との関係ということでは、学校運営協議会というのは、学校と地域がビジョンや課題、それから情報などを共有し、熟議し、それで意思を形成する場であるということで、学校と地域が相互に連携・協働していくための基盤になるということで、最終的には、校長が特色ある学校づくりを推進していく上で、この学校運営協議会というものは、校長を支えて学校を応援する、そういう位置付けになっているという整理になっているということでございます。
若干説明が長くなりましたけれども、以上でございます。よろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
これも、前回の分科会で委員の方から出された御意見や要望を踏まえて、それに対応した加筆修正を中心として説明いただきました。今の説明内容について、御質問、御意見等がございましたら御発言いただければと思います。
では、篠原委員、そして荒瀬委員の順でお願いします。篠原委員、どうぞ。
【篠原委員】  3ページ目の家庭教育のところですけれども、「家庭教育は全ての教育の出発点であり」と。そういう書き込みをしているのは大変いいと思うのですけれども、いろいろな問題があって、だから地域とかと連携していかなければいけないのだという流れはいかがなものか。その前に、一般的に家庭の教育力が低下しているということをきちんと踏まえるべきだと思うんです。私は、こういう事情を抱えていない家庭でも、全般的に家庭の教育力が劣化していることに危機感を持っています。そういうところをしっかり押さえて、では全体的に家庭の教育力を付けるためにはどうしたらいいのかというところに触れた上で、しかしながらそういうことを言ってもなかなか困難ないろいろな問題を抱えている家庭もかなり多いので、こういう連携が必要なのですと持っていかないと、「家庭教育が困難な現状等」という見出しでぽんと入りますと、では全部の家庭がこういう問題を抱えているからなかなか家庭教育がうまく進まないのだと誤解されると思うのです。そうではないと思います。こういう問題を抱えていない家庭でも家庭の教育力が低下しているというのが、私は今の教育の一番の問題だと思っていますので、そこのところをどう回復していくかというところについて、もう少しポジティブに書き込んでいただきたいなと。
以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
荒瀬委員、どうぞ。
【荒瀬委員】  前回休んでおりまして、今頃申し上げて申し訳ないのですが、資料3-1の25ページで、「高等学校の特性を踏まえた在り方」ということで、1点だけなのですが、33行目に、「キャリア教育を推進する観点から、当該高等学校の周辺地域の企業等と連携・協力してインターンシップ等を実施したり」という表現になっています。実はその前に、例えば25行目を見ていただいてもよいかもしれません。「高等学校において広く地域や社会の参画・協力を促進することは、学校運営の改善につながり」という、これは学校運営という立場からこういう表現があって、一方、30行目を見ていただくと、「地域の差し迫った課題を、高校生自らが地域と協働して解決していく」といった表現がありまして、これは高校生の取組として書かれています。このあたりは、実はキャリア教育を推進する観点からこういったことが重視されるのではないかということを思います。平成23年1月の中教審答申「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」の中で、キャリアの定義が、これはなかなか覚えにくい定義ですけれども、「人が、生涯の中で様々な役割を果たす過程で、自らの役割の価値や自分と役割との関係を見いだしていく連なりや積み重ね」という極めて分かりにくい表現ですが、大変意識されているのは「職業」という言葉を使わないということではなかったかと私は認識しております。ですから、キャリアという言葉は勢い職業と直結しているということで、もちろん職業は大変大切でありますが、それを含んで様々な取組全体を捉えていると。また、キャリア教育の定義も、「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育」とありますので、やはりキャリア発達というところにつながりますし、そもそも順番からしても「社会的・職業的自立」という言葉が書かれていますので、ちょっと位置を動かしていただくことについて御検討いただければという御提案です。
以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
ほかによろしいでしょうか。よろしいですか。
では、なければ、今2点、具体的な表現の工夫等々の要請がありましたけれども、これは、塩崎参事官、どうでしょうか。
【塩崎参事官】  検討させていただきたいと思います。
【小川分科会長】  分かりました。
ほかに。
では、なければ、この答申案については、今の御意見も踏まえて必要な修正を行っていきたいと思いますけれども、その表現等々については、分科会長の私に一任していただければと思います。
それで、この答申案につきましても、必要な修正を加えた上で、12月21日の中教審総会に提出して御審議いただこうと思っていますけれども、その点についても御了解いただければと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、きょうのメイン議題であった三つの答申案については、全て、意見修正を踏まえるということを前提として、了解いただいたということにさせていただきたいと思います。
それでは、次の議題4、児童生徒のいじめ等の状況について、これは児童生徒課の坪田課長から御報告いただければと思います。よろしくお願いします。
【坪田児童生徒課長】  私からは、いじめの状況について、昨年度平成26年度の調査結果の概要を説明させていただきたいと思います。資料4-1で説明させていただきます。
このリード部のところに大体のあらましを書いておりますが、昨年度のいじめの認知件数は18万8,057件と前年度より2,000件余り増加しているという状況でございまして、傾向として、中学校は減少、そして小学校・高等学校・特別支援学校は増加となっております。なお、小学校につきましては、暴力行為も唯一増加傾向にあるというのが特徴的でございます。
下のグラフの方でトレンドを書いておりますが、これは平成18年度にいじめの定義を改めましてからでございます。同じ定義でありながら、この平成24年度の急増は、大津の事件を踏まえて、非常に注意深くいじめを見るようになった、また認知するようになったというところでございます。
そして、このいじめの定義でございますが、後ほど説明しますけれども、非常に広く捉えるための定義ということで年々改まってきておりまして、かつて18年度以前を申しますと、例えばいじめる側といじめられる側が一方的にやっているとか、また継続的であると、要するに1回限りではなくて日常的にやっているようなこと、あるいはいじめを受けた側の苦痛が「深刻な」という表現も付いて、さらにそのずっと前の定義を見ますと、その事実を学校が確認できたものという形になっておりまして、当時は「発生件数」という言い方をしていたのですけれども、このような定義に改めていく過程の中で、認知するということが重要だということで、「認知件数」ということに改めて、近年統計をとっているということでございます。
ただ、今回のいじめ認知につきまして、非常に全国でばらつきがあるということ、また矢巾町で7月に起きました事案について、昨年度もいじめがあったと学校が把握しているにもかかわらず、教育委員会への報告がなされていなかったということを受けて今回再調査をさせていただいたということで、このような数字になったわけでございまして、なかなか定義が全ての教員の方々に共有されてないということや、認知をすることを肯定的に捉えて、初期対応が大事なのだということも再々言っておりますけれども、なかなか浸透していなかったのだなということを検証したところでございます。
次のページですが、そのようなことも踏まえまして、いじめの認知というものは肯定的に捉えられるということでございますので、いじめがあった学校が決してよくない学校というわけではない、いじめはどこの学校でもあるし、誰にでも起こり得るということも再三申してきているところでございます。それを踏まえますと、この認知学校数が全体で、平成25年度、26年度で増えているものの、まだいじめを認知できている学校が56.5%しかないと解釈するわけでございます。逆に言えば、いじめを認知していない学校がまだ4割あると。全ての学校ではないかもしれませんが、ほとんどの学校にいじめがあり得る中で、まだ4割以上が認知できていないというのは、やはりまだまだ認知する機会を捉えていないこと、また認知しているのだけれども、それを組織的に共有していないということや、いまだに認知することはよろしくないことだと、あってはいけないのだといった意識が強いことがあるのではないかということで、これらを踏まえて、私も含めて認知の低い都道府県を回らせていただきまして意見交換をさせていただいたところです。
いじめの態様につきましては、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」ということが多く、また続けて「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、蹴られたりする」というものが多いということでございます。客観的に見れば軽微に見えるものでも、受け止める被害児童生徒にとってみればそれは非常に苦痛を感じるということも多いわけでございまして、まさに被害を受けた児童に寄り添っていじめを認知していくということが大事だということと、あと高校では、小中と同じ傾向に加えて、「パソコンや携帯電話等で誹謗(ひぼう)中傷や嫌なことをされる」が多いということが生じてきております。インターネットを通じて行われるいじめにつきましては、今や小学校5・6年からスマートフォンにほとんどの子供が触れているという状況にもなってきておりますし、某SNSの短文交換ツールなどを使って、保護者や学校には見えないところで誹謗(ひぼう)中傷が行われているということで、これらを今後どう把握して改善していくかということが、これからの非常に大きな課題になってくるだろうと思っています。
また、先ほどの小学校の問題でございますが、これは二つの見方があると思っております。この下の方にグラフを付けておりますが、学年ごとの認知でございます。1年生・2年生が過去5年間で5.8倍・4.3倍と、高学年5・6年生の2.7倍・2.4倍に比べて非常に伸びが大きいということになっております。一つは、就学前のいろいろな課題が多様化してきているとか、家庭の教育力とか、いろいろなことがあるのかもしれませんが、それ以上に、低学年の方からしっかり認知して、組織的に学校内で共有して対応していこうと、早い段階で指導することによって、高学年になるにつれてそれが抑制されていくのではないかといった、早め早めの傾向や、それを学校内で明らかにしていこうということが働いているのではないかと感じております。学年で言えば、やはり中1のところが、これは以前からの傾向ですけれども、高い傾向にあり、だんだん高校高学年になるにつれて減少していくと。
あともう一つ、いじめ防止対策推進法が施行されて2年たちました。この10月1日現在で、法に基づく体制づくりなどが進んでいるかどうかを調査したところ、必置や策定が義務付けられているこの学校いじめ防止基本方針、そしていじめ防止のための組織、いじめ対策委員会とかいじめサポートチームなどと学校の中では言うと思うのですけれども、それが30校・28校が未策定・未設置であるということが判明したということで、これは統計上これでいいというわけではなくて、これはあってはならないということで、その後個別に指導しておりまして、もう今日現在ではかなり減少しておりまして、今年度中にはこれをゼロにすることが見込まれるということでございます。
また、地方公共団体の取組につきましては全て努力義務なのでございますが、国と学校が基本方針を定めたり、組織を作ったりする以上、その間にあります地方公共団体もしっかりと学校が参酌できるような基本方針や組織作りをしていただかないといけないということでございますし、もしいじめの自殺などが起こった場合にすぐに調査機関を立ち上げなくてはいけないということもありますので、この附属機関につきましても平常時から立ち上げておいていただくと、スムーズに調査が開始できるということもありますので、こちらからとしては、お願いベースでございますけれども、なるべくこういう方針の策定、附属機関の設置については全てやっていただくのが望ましいという言い方でお願いしているところでございます。
また、いじめ防止対策法に基づきます重大事態の発生件数が昨年度は450件ということが分かりました。このうち、自殺や暴力などの1号事案と言われますものが92件、そしていじめよる不登校が383件ということでございます。これらにつきましては、今、中身を一つ一つ見ておりまして、個別の対応がよろしいかどうか、今後どうするか、あといじめ防止対策方針に基づいた手続がちゃんととられているか、とられていない場合は速やかにといったことを個別に指導・助言をしながら、重大事態の対処、そしてこれを再発防止につなげるということで、うまくつながるようにやっていきたいと思います。
以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
今のいじめ調査に関する報告について、何か委員の方から御質問等ございましたら御発言いただきたいと思うのですけれども。
よろしいでしょうか。
では、なければ、終わりたいと思います。時間が参りましたので、この辺にしたいと思います。
最後に、次回以降の予定について、事務局から御報告をお願いします。
【壹貫田初等中等教育企画課課長補佐】  次回の初等中等教育分科会の日程でございますが、現在のところ、1月下旬から2月上旬の開催を予定しております。詳細につきましては、分科会長と御相談をさせていただいた上、追って御連絡させていただければと思っております。
以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
それでは、本日予定した議事は全て終了しましたので、これで閉会いたします。ありがとうございました。

                                                                  ―― 了 ――

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-- 登録:平成28年02月 --