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初等中等教育分科会(第102回) 議事録

1.日時

平成27年11月16日(月曜日)10時~12時

2.場所

中央合同庁舎7号館(文部科学省)東館3階 講堂

3.議題

  1. 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について(答申(案))
  2. これからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方について(答申(素案))
  3. 公立大学法人による附属学校の設置について
  4. 学校教育における選挙権年齢の引下げへの対応
  5. その他

4.議事録

【小川分科会長】  おはようございます。定刻になりましたので、ただいまより102回目になりますけれども、初等中等教育分科会を開催いたします。
 きょうは議題に入る前に、新たに分科会委員になられた方がいらっしゃいますので、御紹介いたしたいと思います。
 前回の初等中等教育分科会におきまして御承認いただきましたとおり、このたびのスポーツ庁の新設に伴いまして、これまでスポーツ青少年分科会の下に設置されていました学校安全部会が本初等中等教育分科会の下に設置されることになりました。これに伴いまして、当分科会の委員についても、これまで学校安全部会の委員を務めていただいた方の中から新たに2名を任命することにいたしました。
 お一人は東京大学医学部教授の水口雅委員、もう一方は東京学芸大学教育学部教授の渡邉正樹委員です。お二人には、一言ずつ御挨拶をお願いしたいと思います。
 では、最初に水口委員、よろしくお願いいたします。
【水口委員】  東京大学の水口と申します。
 もともと小児科医で、現在は母子保健を研究しています。よろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  よろしくお願いします。
 それでは、渡邉委員、よろしくお願いします。
【渡邉委員】  東京学芸大学の渡邉と申します。
 今、小川先生から御紹介いただきましたように、学校安全部会の方のお仕事をこれまでさせていただきました。今回、こちらに初めて参加させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  よろしくお願いいたします。
 それでは、配付資料について、事務局から説明をお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  失礼いたします。それでは、議事次第に基づいて御説明させていただきたいと存じます。
 本日は、審議案件3件、報告案件2件でございます。
 資料1のシリーズでございますが、5点ございます。新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について、これまでの審議の経過、答申(案)のポイント、答申(案)、意見公募結果の概要、そして参考資料でございます。
 続きまして、資料2のシリーズでございますが、チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について、答申(素案)のポイント、答申(素案)、そして参考資料でございます。
 続きまして、資料3のシリーズでございますが、公立学校法人による附属学校の設置についてでございます。まずは、資料3-1で案、それから「公立学校法人」制度の概要、そして参考条文、現状についての資料でございます。
 続きまして、資料4でございますが、学校教育における選挙権年齢の引下げへの対応についてのシリーズで4点ございます。一つは、その対応の本体、それから副教材、そして通知とその骨子でございます。
 そして、最後に資料5のシリーズでございますが、教職員定数に関する報告でございます。緊急提言、また、定数に関する考え方、それから財政審で示された資料でございます。
 以上、資料でございますが、もし足りないものがございましたら、事務局までお申しつけいただけたらと存じます。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 また、本日は、報道関係者より会議の撮影及び会議内容の録音を行いたい旨の申出がありましたので、これを許可しております。御承知おきいただければと思います。
 それでは、本日の議題に入ります。
 議題1ということで、新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策についての答申(案)について、塩崎参事官より御説明をお願いいたします。
【塩崎参事官】  塩崎でございます。資料1-3と1-4を使って御説明をさせていただきたいと思います。
 初めに、前回、10月16日のこの分科会で審議のまとめを報告させていただきましたけれども、その後、分科会で頂いた御意見、それから資料1-4にありますとおり、10月19日から11月6日までの19日間、パブリックコメントを実施いたしました。その後、パブリックコメントで頂いた御意見を踏まえて、11月13日に作業部会において審議をし、この答申の案というものをまとめておりますので、本日、この案をお諮りしたいということでございます。
 資料1-4のパブリックコメントのところでございますけれども、出された意見総数は195件ということで、意見の内訳は、この枠囲みの中に書いてあるとおりでございます。
 2ページ目以降に具体的な意見を集約して記載をさせていただいておりますけれども、とりわけ多かったのは、コミュニティ・スクールについては一律に導入を促すのではなくて、地域の事情等を踏まえて柔軟な在り方とすべきであり、任意設置の規定を堅持すべきだというような意見、それからコミュニティ・スクールが学校の負担とならないように、地域連携を担当するような教職員の定数措置が必要だというような意見があったということでございます。おおむね部会におきまして既に審議をしているものが多くございまして、パブリックコメントを踏まえて、前回から趣旨が大きく変更した点というところはございませんけれども、今後、パブリックコメント等を踏まえて修正した部分について、資料1-3を使いまして御説明させていただきたいと思います。
 資料1-3を御覧いただきたいと思いますけれども、2ページ目のところで大体の話をさせていただきたいと思います。前回から構成を変えております。まず、それぞれの節の冒頭に四角囲みで囲っておりますように、その節で記載している内容のポイントを記載させていただきました。それから、記載内容を分かりやすくするために、それぞれの部分に括弧書きで小見出しをつけさせていただいたという変更をしております。また、2ページ目の一番下のところに脚注等がございますけれども、本文の記述の補足説明であるとか用語の説明を脚注という形で記載をさせていただいたというところが構成上の変更点でございます。
 それから、左側に行数を振ってございますけれども、4ページ目の11から12行目のところ、パブリックコメントを踏まえまして、学校が抱える課題の複雑化・困難化の状況として、日本語指導が必要な外国人児童生徒数等が増加をしている旨を記載させていただきました。
 それから、少しページが飛びまして、8ページ目の16行目から9ページ目の7行目にかけて、ここの部分につきましては、第3章の地域の項で第1節ということで背景として書いていたものを第1章の方に持ってきてまとめをさせていただいているという変更点がございます。
 それから、11ページ目の6行目から9行目の学校を核とした地域づくりの推進というところですけれども、部会等で御意見が出まして、学校だけでなく、公民館等の社会教育施設も地域づくりの一つの拠点になるんだというところについても記載をさせていただいてございます。
 それから、12ページ目の7行目でございますけれども、これはパブリックコメントを踏まえての修正となりますけれども、学校と地域との連携・協働の重要性というのは、公立学校だけではなくて、国立、私立学校においても変わらないものであるということを記載させていただいてございます。
 それから、少し飛びまして、23ページ目でございます。13行目から14行目につきまして、これもパブリックコメントを踏まえてということになりますけれども、コミュニティ・スクールの有効性については、小中一貫教育への対応の観点だけでなくて、幼稚園であるとか中高一貫教育等の多様な学校間教育の接続・連携の観点もあるということについて触れさせていただいているということでございます。
 それから、少し飛びまして、25ページ目の6行目から9行目のところでございますけれども、これもパブリックコメント等を踏まえてという形になりますけれども、学校運営協議会を置いた場合の学校評議員制度の取扱いについてということで、中身的には重複するところがございますので、その場合には教育委員会の判断によって学校評議員を廃止又は活動を停止するといったようなことが考えられるということを書かせていただいてございます。
 それから、少し飛びまして、38ページ目の7行目から8行目のところでございます。前回、この分科会で御意見を頂きました学校運営の活動に高校生とか大学生等の若者もきちんと巻き込んでいくという旨を記載させていただいております。
 それから、39ページ目の14行目から16行目にかけてでございますけれども、これもパブリックコメント等を踏まえ、先ほどちょっと御紹介をいたしましたけれども、学校運営協議会の導入に伴って教職員の負担が増えるんではないかということで、負担軽減という御意見が出ておりましたけれども、これにつきましては、今年7月、文部科学省におきまして取りまとめました「学校現場における業務改善のためのガイドライン」の活用を通して、学校運営協議会の運営に係る負担だけでなくて、教職員の学校における業務の負担軽減を進めていくんだということについても記載をさせていただいております。また、同趣旨の記載を43ページ、44ページにございます都道府県における推進方策、それから市町村における推進方策においても記載をさせていただいているところでございます。
 45ページ目以降が第3章ということで、こちらにつきましては生涯学習分科会の下に設置されました部会で審議をされている内容になりますけれども、記載の内容を明確化するということで、記載の見直しをかなり行ってはおりますが、趣旨の変更はなされていないというものでございまして、簡単に御紹介をさせていただきたいと思います。
 49ページ目の31行目から35行目にかけて、この地域の項の検討の一つの根底を流れている概念として、地域による学校支援の取組に関して、子供たちの成長を支える持続的な活動としていくために、地域と学校の新たな関係として、単に学校を支援するという活動を超えて、地域と学校が協働しながら実現をしていくとこが必要なんだ、そういう考えに立ちまして、次の50ページ目ですけれども、29行目から34行目にかけまして、学校が抱える課題に社会総がかりで対応するためには、いわゆる「教育は学校の役割」といった固定化された観念から離れて、子供の成長に対する責任を社会的に分担し、地域住民が学校のパートナーとして主体的に参画するとともに、持続可能な地域社会の創生にもつなげていくということが必要なんだということでございます。
 そして、53ページ目のところになりますけれども、こうしたことをきちんと作っていくために、これまでの学校支援地域本部から新たな地域学校協働本部へと発展していくことが必要なんだということで、その中で三つ、コーディネート機能の強化であるとか、地域住民の参画を得て活動の幅を広げるといったこと、それから継続的な活動を実施していくというような概念で議論が展開されているというものでございます。
 それで、結構飛びますけれども、69ページ目、こうして今、出されました地域学校協働本部とコミュニティ・スクールの効果的な連携・協働の在り方についてということで書かれてございますが、このポイントは四角囲みのところに書いてございますように、双方が相互に補完し高め合う存在として効果的に連携・協働することの必要性ということ、そのために地域コーディネーターと地域連携推進教職員との連携の強化、それから国の役割としては効果的な連携・協働の取組イメージの発信等の取組の促進の重要性について書かせていただいてございます。
 そして、おわりにということで72ページ目でございますけれども、この答申を通してのこの部会での考え方ということでございますけれども、特に強調させていただいているのが28行目、一番下のところの段落でございますけれども、誰かが助けてくれる、のではなく、自分たちが「当事者」として、自分たちの力で学校や地域を創り上げていく。子供たちのために学校をよくしたい、元気な地域をつくりたい、そんな「志」が集まる学校、地域が創られ、そこから子供たちが自己実現や地域貢献など、志を果たしていける未来こそ、これからの未来の姿である。このような未来を創り上げていくために、本答申(案)の内容が速やかに実施され、国民一人一人がその理念を共有し、手を取り合い、行動していく一助となることを切に希望するというような形で取りまとめをさせていただいてございます。
 済みません、1点、ちょっと説明を飛ばしてしまいましたけれども、27ページにお戻りいただきまして、前回、この分科会で特別支援学校の役割ということについて御意見を頂いたと思っております。そこについての注釈という形で、18行目から20行目、それから一番下の注釈という形で追記をさせていただいてございます。
 簡単でございますが、以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 この間のパブコメ等々の意見を含めて、そうしたものを反映した答申案という形で、きょう、提出させていただきました。
 これまでも何度かこの分科会で御意見を頂いておりますけれども、改めてまた御意見、御質問があればお受けしたいと思います。恐縮ですが、発言の際には机上の名札を立てていただければと思います。どなたからでも構いませんので、御意見、御質問がございましたら御発言いただければと思います。いかがでしょうか。
 加治佐委員、どうぞ。
【加治佐委員】  特に質問とか意見ということではないんですが、私、この取りまとめた二つの部会のうちの一つの主査なものですから、それでちょっと御発言させていただきます。
 第2章を主にまとめましたコミュニティ・スクールの在り方に関する作業部会、そして第3章を主にまとめました学校地域協働部会、それぞれ精力的に審議し、かつ合同会議も何度か開いて、何度も修正を加えながら、この案に至ったということです。もう一回、会議を開きますので、また最終的にはもう少し修正等があるかもしれませんが、おおむねこういう方向だということです。
 一つ象徴的なのは、地域の子供たちをみんなが当事者意識を持って育てていこう、そのことによって学校との連携がある、あるいはそれが地域づくりにもつながる、そういう発想に立っているということですね。だから、子供を育てるということと地域を作ることを一体化して考えてきているということが大きい特色だと思います。
 そして、同時に非常に本質的な議論が幾つかありまして、その中の一つとして、コミュニティ・スクールは学校教育の組織ということになりますが、地域学校協働本部は社会教育といいますか生涯学習の組織になります。だから、そういう区分というものはある意味、融合するというのか、あるいは乗り越えるというのか、そういう発想も必要になってきているんだなということをいろいろ審議を通じて感じたような次第です。
 以上、こういうことをちょっと述べさせていただきました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 じゃあ、私の方から審議の内容等々について少し教えていただきたいのですが、今回の答申の大きな柱の一つとして、学校支援地域本部から地域学校協働本部へという、そういう発展を促すような方向性が出されているのですけれども、学校支援地域本部のいろんな取組については、いろんな実践事例で成果が出ていることは私も承知しているのですが、更にそうしたものをもう一回り大きくして、いろんな連携を強化する、コーディネートの機能を強化するということで、更に地域学校協働本部への発展ということを視野に入れ、そうした発展の方向性を示すこと自体は望ましいとは思います。ただ、なかなかそうしたものに取り組めない地域もかなり多くて、更に今まで以上に地域間の取組の格差というのが一層大きくなるのではないかというもう一つの懸念があるんですけれども。そのあたりの国等々からの支援といったことについてはどういうふうな議論をされてきたのかということを少し教えていただければと思いますが。
【谷合社会教育課長】  社会教育課長の谷合と申します。
 今、主査からありました件について、お手元の資料1-2というのがございまして、その中に参考4というのがございます。
 これが今までの学校と地域の連携から今後の協働を目指すイメージ案でございます。従来が左側でございますけれども、学校支援地域本部という組織も活動しておりますし、そのほか土曜日あるいは放課後、家庭教育支援等々、活動しているわけでございますが、これを今後目指すべきイメージとして、右側の地域学校協働本部という体制のもとに活動を広げていこうということを考えているわけでございます。
 そして、この新しい地域学校協働本部ではいろんな活動が考えられているところでございますが、もちろん、これをいきなり全部、フルメニューで活動してくれということではなくて、これは飽くまで目指すべき姿というものでございますので、こういった幅広い活動に向けて取り組んでいってほしいと。そして、従来と一番大きく違うのは、支援から連携・協働へという部分でございますので、従来の単純に学校を支援するという一方的な関係ではなくて、例えば、地域社会における地域活動とか学びによるまちづくりといったような学校側、子供側が地域に出ていくといった方向も含んで協働していく体制にしたいと思っております。
 こうした体制作りのために、従来から国でも学校支援地域本部の活動に対して補助事業を実施したりしておりますけれども、今後もそういった補助事業の活用、それからコーディネーター等の人材の確保といったようなこと、こういった形で国、あるいは都道府県、市町村とともに行政としても支援をしていきたいというふうに考えております。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。市川委員、どうぞ。
【市川委員】  地域学校協働本部という形で、学校と地域が連携・協働する関係になるんだというのは、私、大変すばらしいことだと思うんですけれども、ちょっと教えていただきたいのは、それに伴って、例えば教育委員会の方の組織というのはどういうふうに変わるのだろうかとか、それから恐らく学校と地域とどっちがイニシアチブをとるのかというようなことは、地域によって違ってもいいのではないかなと思うんですけれども、そこら辺はどんなふうに考えられているのかということをちょっと教えていただけますでしょうか。
【谷合社会教育課長】  まさに今、市川先生がおっしゃったように、学校と地域との関係というのは非常に様々であります。また、それで差し支えないものだと思っているんです。そもそもこういった学校と地域の連携・協働というのが行政主導で発生している場合もあれば、むしろ、ボトムアップといいますか、地域からの思いで始まっているケース、そういうのも多数あります。そういうのを我々、別に一律にどうしようということではないわけです。我々としては、国、都道府県、市町村、三者で、まさにそういった活動を支援していこうと。例えば、地域コーディネーターの養成、それから発掘ですね、こうしたところとか、まだ行われていない、こういう連携・協働が十分でない地域に対する立ち上げ支援とか、そういったものをこれからやっていこうと。なので、何か一律にこういった形でやれということではなくて、できるだけその地域の自主的な発想を支援するというスタンスでやっていきたいと思います。
【市川委員】  分かりました。そうすると、例えば本部長というのは学校側から出すのか、地域から出すのかとか、そういうことはかなりフレキシブルでいいと。それから、行政のどの部局と連携するのかということも、かなりフレキシブルでいいというふうに考えてよろしいんでしょうか。
【谷合社会教育課長】  そのとおりでございまして、本部長という仰々しい人がいるかどうかというのはまた別なんですけれども、非常に緩やかな組織をイメージしております。そして、おっしゃるように、行政のどこと連携していくかというのも様々で、例えば福祉担当部局と連携して健康増進をやる場合もあるでしょうし、観光振興といったような発想で産業担当部局と連携するということもあると思います。
【市川委員】  ありがとうございます。
【小川分科会長】  よろしいですね。
 ほかにいかがでしょうか。じゃあ、福田委員、どうぞ。
【福田委員】  今、行政としての事業支援も場合に応じて考える、それから人材発掘についても支援をしたいというお話を聞いて、心強く思いました。
 一つ、どこかに書かれているかもしれないんですけれども、学校の中の管理体制への権限というか、例えば予算とか人事とか学校運営に関わる方針だとか、そういう権限に外から踏み込むというようなものは発生しないというか、別だというふうに考えてよろしいんでしょうか。
【塩崎参事官】  ちょっと意味がよく分からなかったんですが、学校の中の権限と地域学校協働本部との関係から……。
【福田委員】  そうです。関係の中で、例えばコミュニティ・スクール的な多少なりとも学校経営にかかわるようなイメージかとも考えたんですけれども、そういうものとは全く別ということでよろしいですか。
【塩崎参事官】  別になります。緩やかな組織ということで。
【福田委員】  緩やかに独立して関わるということですかね。ありがとうございます。
【谷合社会教育課長】  地域学校協働本部というのは、いわば地域側の組織になってくるんです。つまり、学校の組織とはまた別の組織になりますので、もちろん、学校側と連携・協働はしてほしいわけですけれども、一応、今回提案している地域学校協働本部というのは、飽くまで地域の側の話なので、直接、そこに学校が何か権限を持ってどうするということは余り想定していないところでございます。
【福田委員】  ありがとうございました。
【小川分科会長】  よろしいでしょうか。
 では、鶴羽委員、どうぞ。
【鶴羽委員】  今回、資料1-3の特に最後を読ませていただいて、先ほども説明がありましたけれども、どこに向かっていくのか、何のためにコミュニティ・スクールが必要なのかというところがはっきりと書かれてあって、このためにやっているんだというところが分かることで本当に安心しました。
 北海道の現状を言いますと、北海道は総合教育会議でコミュニティ・スクールについての説明もありましたし、知事も積極的に視察に行きまして、北海道としての支援をしていこうということを知事もはっきりとおっしゃってくださったことで、いろんな形でコミュニティ・スクールのことが上がってくるようにはなりましたが、179も市町村がありますので、各地を回っていても温度差があります。その中で、やはり教育長等のリーダーシップというのが大きいんだなということも感じました。
 現状として、コミュニティ・スクールも増えてはいっているんですけれども、札幌市のような大都市をはじめ、中核都市がまだ動きが鈍いかなというのが事実です。町村の方の意識が高くなり始めているなというのが現状ですが、そんな中で、先日、釧路に行ってまいりました。釧路は中核都市の中でも進んでいまして、既に五つの学校でコミュニティ・スクール化になって、今、四つが準備をして、来年は九つになるということなんですが、それは議会からのもう少し地域が支援しなければいけないという発言がきっかけで、コミュニティ・スクールをやっていこうということを市長がはっきりとおっしゃって、それで動いたということもあります。ですから、都市部と町村というか地方での動きの差というところをもう少し近づけていくような大きな都市への発信ということをもう少し国を挙げてしていただいた方がスムーズに進んでいくのではないかなというのを、私、北海道だけを見ていまして感じます。179もありますので、そこをどう埋めていけばいいのかなというところを今、模索しているというのが現状です。
 状況報告でございました。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 よろしいでしょうか。
 御意見ありがとうございました。それでは、議題1についてはこれで終わらせていただきたいと思いますけれども、事務局の方も答申に向けて更に作業を詰めていただければと思います。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。
 次は議題2ということで、これからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方についての答申(素案)について、特にチームとしての学校の在り方に関する部分を中心にして、初等中等教育企画課の福島課長補佐より説明をお願いいたします。
【福島初等中等教育企画課課長補佐】  よろしくお願いします。初等中等教育企画課でございます。資料は2-1から2-3までございますけれども、主に2-1と2-2を使いまして説明させていただきたいと思います。
 まず、経緯でございますが、資料2-2の1ページをお開きいただければと思います。ここにはじめにということで、冒頭、経緯が書いてございますけれども、昨年11月に第1回を開催いたしまして、本年7月とありますけれども、その後、2回開催しておりますが、様々な取組や御意見を伺って議論を進めてまいりました。中間まとめにつきましては7月16日の本分科会で報告をさせていただいておりますけれども、その後、関係団体からヒアリングを行いまして、それを受けて修正したものが本日お配りしている答申(素案)というものでございます。若干、大部になっておりますので、資料2-1の2枚目から骨子というのをつけておりますけれども、それに基づきまして、順次、説明をさせていただければと思っております。
 まず、背景ということでございますけれども、そこにございますとおり、我が国の教員はということで、学習指導だけではなくて、生徒指導、それから部活動、学校行事等、幅広い業務を担っていると。それを担っていることによって高い成果を上げているという現状があるわけでございますけれども、一方でこれからの子供たちに必要な資質・能力を身につけさせていくという観点からは、今まで以上に教育活動の更なる充実が求められているということでございます。
 そこで、まず、学習指導要領改訂の理念を実現するための組織の在り方と書いております。ここにつきましては、本文の方で申し上げますと、資料2-2の4ページを御覧いただければと思いますけれども、ここからが学習指導要領改訂に関する部分でございます。ここにつきましては、本年8月に教育課程企画特別部会の方で論点整理が出ておりますので、それを踏まえた形にしておりますけれども、子供たちに、必要な資質・能力を育むためには、学校が、社会や世界と接点を持つということで、社会に開かれた教育課程としての役割が期待をされているということを打ち出しております。
 その理念を実現していくためにということで、各学校におきましては、「アクティブ・ラーニング」等の視点を踏まえました授業方法の見直し等による授業改善、それから「カリキュラム・マネジメント」等を通した組織運営の改善に取り組むことが重要であると。そのための学校の組織の在り方というものが求められているということでございます。それから、併せまして、今、御報告させていただきましたけれども、「コミュニティ・スクール」、あるいは様々な地域人材等との連携・協働を通して、保護者や地域の人々を巻き込んで教育活動を充実していくということも求められているということでございます。
 その一方でとしておりますけれども、社会や経済の変化に伴いまして、家庭や地域社会、それから子供が変わってきているということを受けまして、生徒指導や特別支援教育等に関わる課題が複雑化・多様化しているという現状がございます。学校や教員だけが課題を抱えて対応していくということでは、量的な面でも、それから質的な面でも十分に解決することができない課題というのが増えているという現状があろうかと思います。
 冒頭、申し上げましたけれども、我が国の学校教員というのは、欧米諸国の学校と比較しましても多くの役割を担っているということで、そのことがいい反面ということですが、役割や業務を際限なく担うということにもつながりかねない側面があると。これが昨年6月の中学校のTALISの調査でもございましたけれども、幅広い業務を担っていて、労働時間も長いという現状があるということでございます。そういう観点から、学校や教員の役割ということにつきましては、やはり子供に必要な資質・能力を育むという観点でございますので、やはりそこに重点を置いて取り組むことができるような体制を整備するということ、それからそれに家庭や地域社会の理解を得ていくということが大事だろうと思っております。
 2ページに進ませていただきます。その上で、教育活動、生徒指導や特別支援教育等を充実していくためにということですけれども、学校や教員が心理、福祉、あるいは医療等の専門家、あるいは専門機関と連携・協働していくということが求められているということで、心理や福祉等の専門能力スタッフが学校教育に参画する体制を整備していくことが重要であるというふうにしております。
 以上、申し上げたとおり、学校が複雑化・多様化した課題を解決するということ、それから子供に必要な資質・能力を育んでいくためには、やはりまずは教職員一人一人が、自らの教員としての専門性を発揮していくということと併せて、心理や福祉等の専門能力スタッフ等の参画を得て、お互いに補って、組織として成果を上げていくというチームとしての学校の位置付けが求められているということかと思っております。併せまして、前回も御指摘いただきましたけれども、チームとしての学校、これを国立学校・私立学校で推進するということにつきましては、その位置付け、それから学校種等の違いもございますので、そういう配慮をした上で、各学校の取組に対する必要な支援の在り方というのを検討していく必要があると考えております。
 その上で、チームとしての学校を実現するためには三つの視点、ここは中間まとめから特に変更してございませんけれども、三つの視点が重要であるというふうにしております。まずは専門性に基づくチーム体制の構築ということで、ここはやはり教員がまず学習指導、生徒指導等に取り組むための十分な指導体制の充実が必要であると。それに加えまして、心理、福祉等の専門能力スタッフについて、職務内容との明確化、それから地域の差というのもございますので、質の確保、あるいは配置の充実を進めていくべきというのが一つ目の視点でございます。
 二つ目が学校のマネジメント機能の強化としておりますけれども、そういうスタッフを入れることで、学校のマネジメントが複雑になる面がございますので、チームとしての学校が機能するように、まずは管理職等に優れた人材を確保するための取組、これが一つ、必要であろうということでございます。それに加えまして、管理職を支える学校のマネジメント機能の強化ということで、そこでは例として主幹教諭の配置促進、それから事務体制の充実ということが必要であるというふうに考えております。
 それから、最後、三つ目の柱でございますけれども、チーム体制を作ってマネジメント機能を強化した上で、やはり教職員一人一人が力を発揮できるような環境整備ということで、人材育成ということが大事になってまいりますけれども、制度的な話で申し上げれば人事評価、それから表彰制度等がございますので、それを有効に活用していくということと併せまして、やはり学校の仕事のやり方ということで、業務改善の推進をしていくということが引き続き重要であろうというふうに考えております。
 次が具体的な改善方策ということでございますけれども、まず一つ目は教職員の指導体制の充実ということで、本体で申しますと20ページ以降、具体的な改善方策を列挙しておりますけれども、箱囲みの部分で具体的な改善方策を列挙しておりますが、そこの主なものを以下、抜粋をさせていただいております。
 丸1、教職員の指導体制の充実ということですが、国、教育委員会は、教員が自らの専門性を発揮するということができるように、教員の業務を見直して、他のスタッフ等の活用を推進していくということでございます。続きまして、3ページ目でございますけれども、授業方法の見直し等による授業改善、あるいはいじめ、特別支援教育等に対応するための必要な教職員定数の拡充を図るということを掲げております。
 続きまして、本文の方で申し上げますと、前回なかったものとしまして25ページから養護教諭、それから26ページで栄養教諭等を追加しているところでございます。
 それから、ちょっと戻りまして、19ページを御覧いただきますと、この後、非常にたくさんいろんな職種等が出てまいりますので、目次のような形で、以下、丸1、丸2ということで、それぞれ整理をさせていただいているところでございます。
 資料2-1の3ページに戻りますけれども、丸2、教員以外の専門能力スタッフの参画ということころでございますけれども、この中では、まず、心理や福祉の専門性というところでスクールカウンセラーやソーシャルワーカーについて書いておりますけれども、職務内容等の法令上の明確化、それから日常的に相談できるように配置の拡充、併せて資質の確保の検討ということを書いております。
 それから、二つ目は主に授業等で教員を支援するということで書いておりますけれども、ICT支援員、それから外国語指導助手、いわゆるALTについて、指導力向上のための必要な研修の実施、所要の地方財政措置ということを書いてあります。それから、五つ目のぽつですけれども、学校や教職員をサポートするスタッフを配置するための地方公共団体に対する支援の充実というのを書いております。
 続きまして、3番目は部活動でございます。ここは部活動指導員と書いております。前回、支援員としておりましたけれども、名称を変更して指導員としております。部活動等の指導・助言、指導、顧問、単独での引率等を行うことを職務とすると。部活動指導員として、法令上に位置付けることを検討する。部活動につきましては、ヒアリングで団体の方からもいろいろ指摘等もございましたけれども、指導・助言、あるいは引率だけではなくて、例えば部活動を学校の中でやる際の年間計画をどうするかとか、あるいは予算をどうするかとか、顧問会議とか、そういったような業務もございますので、そういったものを全体トータルで見て、教員と指導員というのが連携をする体制を作っていく必要があるかと考えております。
 続きまして、4ページでございます。特別支援教育に関するスタッフということで、ここでは看護師と特別支援教育支援員ということについて書いておりますけれども、ヒアリングの結果等を踏まえまして、ここに言語聴覚士といったような専門スタッフについても追加をさせていただいているところでございます。
 それから、地域との連携体制の整備ということで書いておりますけれども、学校内において地域との連携の推進を担当する教職員を地域連携担当教職員として明確化することを検討するというふうにしております。
 以上が(1)の部分でございました。
 (2)が学校のマネジメント機能の強化という部分でございます。ここにつきましては、そこにありますとおり、大きく三つございます。一つ目は管理職の適材確保ということでございますけれども、ここに書いてありますのは、主としてマネジメント体制の整備という観点でございます。副校長の配置、あるいは教頭の複数配置など、校長の補佐体制を強化していくこと。それから、教頭と事務職員の分担の見直しなど事務体制の整備、それから主幹教諭の配置。それから、三つ目は、現在、各都道府県等でやってもらっていますけれども、管理職研修の充実を図っていくことが必要ではないかということでございます。
 それから丸2、主幹教諭でございますけれども、これが本来、期待される役割を十分に担うことができるように、加配措置の拡充をすることで、さらなる配置を促進していきたいということでございます。
 それから、事務体制の強化の体制ということでは何点か書いてございますけれども、まず1点目は事務職員の職務の見直しということでございます。事務職員につきまして、本来、総務・財務等の専門性というのをもっと生かしていただく形でやっていけるように法令上の明確化の検討。それから、二つ目は学校事務体制の数的な部分で定数措置の強化。それから、事務機能の強化ということで、小中学校については、事務職員、現状、ほとんど一人配置ということでございますので、事務の共同実施組織について、法令上明確化することを検討するというふうに書いてございます。
 それから、最後、5ページでございます。(3)ということで、教職員一人一人が力を発揮できる環境の整備ということでございます。人事評価につきまして、来年4月からの地方公務員法の改正というのを踏まえておりますので、引き続き、処遇や研修に適切に反映させていただくということと、それから表彰制度の有効な活用ということを書いております。
 それから業務環境の改善という点につきましては、中間まとめの段階ではガイドラインがまだまとまっておりませんでしたけれども、ガイドラインが7月にまとまっておりますので、このガイドラインを活用した研修の実施等により業務改善を支援していきたいということでございます。
 それから、教育委員会等による学校への支援ということで、小規模の市町村における指導主事の配置の引き続きの支援ということと併せまして、前回なかったものにつきましては、57ページでございますけれども、人事管理というのを書いております。学校の組織体制が変わっていくことに伴いまして、やはりそれを管理する、あるいは支援する教育委員会の在り方ということについても、やはり充実をしていく必要があるんじゃないかということで、人事管理の充実というのを一つ、追加をしております。それから、最後、保護者、あるいは地域からの要望、相談への対応という観点で、ここにつきましては弁護士等の支援を受けるような仕組みを作る。あるいは、不当な要望等への対応についての研修を推進していくといった内容でまとめさせていただいております。
 説明はついては以上でございます。
【小川分科会長】  はい、ありがとうございました。
 これからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方についての答申(素案)等々については、これまでも何度かこの小中分科会で皆さんから御意見を伺ってきましたけれども、この間、教育関係団体からのヒアリング等々も踏まえまして、更に内容について加筆修正をしております。再度、皆さんの方からこの答申(素案)についての御質問、御意見を賜りたいと思います。
 はい、渡邉委員、どうぞ。その次、天笠委員にお伺いします。
【渡邉委員】  きょう初めて参加させていただいたので、初めてこれについて議論させていただきますが、先ほどの御説明で養護教諭については今回入ったというお話だったと思います。この答申(素案)の12ページになりますけれども、「チームとしての学校」像のイメージ図が載っております。恐らく最初の段階でこれが作られていたということもあるのでしょうけれども、この図の中に実は養護教諭が入ってないんですね。養護教諭はほとんどの学校に置かれている常勤職ですので、この中に是非入れていただきたいと思います。スクールカウンセラーと教諭の間がちょっと空いていますので、このあたりとかに入れていただけるとよいのではないかと思います。
 2点目ですが、これも検討していただきたいんですけれども、教員以外の専門能力スタッフということになりますが、学校には例えば学校医、学校歯科医、学校薬剤師という非常勤職がございます。これらの職は健康に関わる仕事をしているわけですけれども、健康診断だけではなくて、最近ですと、アレルギーの問題など学校で大きく取り上げられたりする健康問題がありますので、やはりこういう学校保健に関わる学校医、学校歯科医も是非加えていただき、そしてまた学校薬剤師も、環境衛生だけではなくて、薬物乱用防止教育とかに携わることもございますので加えていただきたいと思います。最近ですと、小学生が大麻を使うという事件も起きておりますので、そういう方たちも入れていただくように考えていただきたいと思います。さらにもう一つ、安全の方で言いますと、例えばスクールガード・リーダーなども学校では非常に重要です。学校保健、学校安全関係のことは、学校保健安全法の中に地域関係機関と連携するということが記載されておりますので、そういうことを書いていただければという要望です。
 以上です。
【小川分科会長】  今、3点、要望がありましたけれども、よろしいですね。
 天笠委員、どうぞ。
【天笠委員】  全体を丁寧に読めば、恐らくこれから申し上げることも言及されているんではないかというふうにも思うんですけれども、ちょっと見落とし等々があったりした場合の発言については失礼申し上げるところがあるかと思うんですけれども、よろしくお願いいたします。
 資料2-2の19ページのところを見ているんですけれども、「チームとしての学校」を実現していくための具体的な改善方策ということで、専門性に基づくチーム体制の構築ということで、ここに一覧が出ているような、現在、こういうスタッフというんでしょうか、あるいはこういう立場、あるいはこういう専門性を持った人が学校にとって必要とされるということは大変よく理解できることで、この点については異存がない。
 その上でなんですけれども、今の御発言にも関わってくるんじゃないかと思うんですけれども、いろんな必要性が適宜、生じてくるという状況が現在の学校であって、恐らくこの先もそういうことが想定される時代なんじゃないかということなんですけれども、そういう環境の変化に柔軟に対応して生まれる職というのが適宜現れ、そしてその使命を終えると適宜消えていくというんでしょうか、組織というのはそういう一面を持っているんじゃないかと思うんですけれども。どうも全体を通しての組織観というのが、そこら辺のところのやわらかさとか柔軟性とか環境対応という視点ということが言及はされているように思うんですけれども、具体的にこういう一覧を拝見しますと、そこら辺のところが逆に非常に固定的ということで、基本的には職務を分化するというんでしょうか、非常に細かに細分化されて、それを守備範囲とする専門性を持った人をできるだけとすると、この発想でいくと、将来的には100も200も300もというふうな、ちょっとこれは言い過ぎですけれども、非常に職務が細かくなって、そしてそれを分担するという、それをチームというふうな言葉でくくるんですけれども、事実上はチームとしてはくくり切れないような状態にも、もしかすると結びつくかもしれないという、そんなようなことで、ですから、そういう点からすると、適宜組織が生まれ、そしてある意味では消えていくものだと、それに基づいて、それぞれの分担についても、そういう視点というのがもっと必要なのかなと思うんですけれども。
 ここにはないんですけれども、例えば学校評価アナリストですとか、あるいはカリキュラム・コーディネーターですとか、こういうものは必要としているんじゃないかと私個人は思っているんでけれども、まだその姿形は描かれていない。仮に描かれているとすると、こういうところに記入していただけるのかもしれないんですけれども、恐らくそうすると、今度はそれが非常に固定化したような形になってしまって、申し上げているようなことがまた生じるんじゃないか。ですから、そういう意味で言うと、もっと専門性というのを細かく分化するということの方向性じゃなくて、もちろん、ここに一覧表であるんですけれども、あわせて、もう少しそこら辺のところをやわらかく柔軟に受け止めていくような、そういう視点、あるいはそういう立場の職の在り方ということも御検討いただければと思うんですけれども、恐らく丁寧に読めば、その辺の御指摘もきっとあるかと思うんですけれども、そんな印象をちょっと持たせてもらいました。
 以上です。
【小川分科会長】  はい、分かりました。なかなかそれをどういう表現にするかというのは難しいのですけれども、ちょっと事務局とも考えてみたいと思います。
 鶴羽委員、どうぞ。その次、帯野委員ということで。
【鶴羽委員】  意見と質問なんですけれども、北海道の学力テストがあって、中学校の学力が一番高かった地域――北海道は179市町村あって、それが14の振興局に分かれているんですけれども、一番高かったのが日本海側の留萌管内で、そこの地域は小中ともにICTタブレットをあらゆる教育活動に生かしているということを伺って、ちょうど先週行ってきたんですけれども、子供たち一人1台タブレットがあって、それを使っていると。10人から20人ぐらいの児童生徒だったんですけれども、それだと、先生が回って画面を見ることができるんですよね。アクティブ・ラーニングのときもそうだったんですけど、グループを作って話し合い、ただ、話合いだけではなくて、学び合いにつながっているかどうかというのは、やはり先生が回って見なければ分からないと思うんですけれども、一体、何人ぐらいの規模で一人の先生が見られるのかという調査はしているんでしょうか。要は、アクティブ・ラーニングですとかICTって、その場合に一人の先生が一体、どこまで見られるのかということがないと、やはり今までどおりの数だと厳しいと思うんですね。ですから、定数拡充ですとか加配ということをしていかなければ、ICTを取り入れたり、アクティブ・ラーニングを進めていくというのは難しいんじゃないかなと思っているんですけれども、そのあたりの調査やデータがあれば教えてください。
【福島初等中等教育企画課課長補佐】  今、ICTの関係でお尋ねでしたけれども、多分、ICTではそういった調査はないんじゃないかと思います。ただ、ICTに限らず、カウンセラーとかソーシャルワーカーでも同じような話かと思いますので、今、配置の充実を進めているわけですけれども、その効果とか活用の実態も見ながら、そこは検討していきたいなと思っております。
【鶴羽委員】  ありがとうございます。
【小川分科会長】  この後、帯野委員、そして北條委員、松岡委員、田中委員、そして加治佐委員、安藤委員の順で進めていきたいと思います。
 では、帯野委員、どうぞ。
【帯野委員】  さきに発言がありました教員以外の専門能力スタッフをもっと多様にという意見に私も大賛成であります。渡邉委員がスクールガード・リーダーという言葉で表されましたが、私は具体に警察官の関係者の力を学校に使うということは大切なことだと思っています。カウンセラー、ソーシャルワーカー等が不登校の問題の防止に一定役立っているということは資料にありますけれども、深刻化するいじめであるとか学校暴力であるとか、こういう問題に対応するには、福祉的な視点だけでは賄えないという現実があります。ただ、警察官経験者が問題児を排除するということではなくて、豊富な少年指導等の経験を生かして問題を抱える子供たちに寄り添っていくという視点で、是非、警察官経験者をこの中に入れていただきたいと思いますので、そういう議論をもう一度、作業チームの方でお願いできたらと思います。
さきに御発言がありました教員以外の専門能力スタッフのところで、もう少し多様にという意見に私も大賛成であります。さきに先生がとてもうまく、スクールガード・リーダーという言葉で表していただきましたが、私は具体に警察官の関係者の力を学校に使うということは非常に大切なことだと思っています。既にもうカウンセラー、ソーシャルワーカー等で不登校の問題は一定、防止に役立っているということはここでありますけれども、深刻化するいじめであるとか学校暴力であるとか、こういう問題に対応するには、やはりもう福祉的な視点だけでは賄えないという現実がありますので、ただ、警察官の関係者が問題児を排除するということではなくて、やはり豊富な少年指導等の経験を生かして問題のある子供たちに寄り添っていくという視点で、是非、警察官の関係者というのをこの中に明確化する際に入れていただきたいと思いますので、そういう御議論をもう一度、分科会の方でお願いできたらと思います。
【小川分科会長】  はい、ありがとうございました。
 北條委員、どうぞ。
【北條委員】  17ページのところの(3)のところに国立学校や私立学校における「チームとして学校」という記載がありまして、我が国の公教育は、国立学校、公立学校、私立学校がバランスをとって発展してきたという記載、今までですと、なかなかこういうふうに書いていただけなかったわけですが、こういうふうに書いていただいこと自体を感謝しなければいけないと存じております。
 その上で、18ページの最後のところに、国・私立学校の位置付けや校種の違いなどに配慮するとともに、各学校の取組に対する必要な支援の在り方を検討していく必要があると、こういう書きぶりになってございます。例えば、教員以外の方々の配置を充実していこうという記載の下で、38ページのイのところで特別支援教育支援員の配置のことが触れられております。その中で、公立学校における配置実績ということで、平成26年度の数字が挙げられております。幼稚園で5,638人、分かりやすいので幼稚園を例に挙げますが、幼稚園であれば、私立幼稚園が8割を占めておりますので、単純に見れば、私立幼稚園、2万人ぐらい、こういう配置実績があるのかということになりますが、調査していただければ歴然とすると思いますが、そんな配置実績はないわけでございます。公私間の格差は歴然としたものがありますので、それで先ほどの書きぶりのところに戻っていただきますと、違いに配慮するんだけれども、今後検討していきますよということになりますと、検討はするけれども、もしかするとやれないかもしれないよと、こういうニュアンスにどうしてもとれてしまいます。もう少しここを、例えば少なくとも取組に対する必要な支援を実現するとか、こういう少し強めの表現をしていただけばというふうにお願いをしたいと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  はい、ありがとうございました。
 関係団体ヒアリングでも、私立関係の方からそういうふうな御発言があって、何とか答申(素案)の方に組み込んでいくような努力は事務局としてもされていると思うのですけれども、今の御発言について、今の時点で事務局の方で何かありますか。いいですか。作業部会の方でも更に工夫してみたいと思います。ありがとうございました。
 松岡委員、どうぞ。
【松岡委員】  先ほど帯野委員がまさに御指摘された点と全く同様ですけれども、一つは警察関係者、これはやはりチーム学校で、現時点でも実際、学校では、例えば薬物乱用防止教室でありますとか、交通安全教室でありますとか、あるいは犯罪被害者の遺族の方による命の指導、そのような取組もかなりやっておりまして、学校でも警察関係者の方とそういうところで協調して教育を推進しているという実態がございます。犯罪防止というより、むしろ、児童生徒の健全育成の推進という視点で、かなりお力添えを頂いているところです。是非、そのあたりも含めていただければと思います。
 加えまして、これは地域にもよるかもしれませんけれども、消防関係の方も、特に防災教育という視点からは学校教育においては大変、いろいろと御協力を頂いているところでございます。是非、そのあたりの視点も含めて、このチーム学校の一員ということで、またお考えいただければと思います。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 田中委員、どうぞ。
【田中委員】  それでは、私の方から1点だけ、要望でございますけれども、申し上げたいと思います。
 今回のいわゆる教育課程外の活動である部活動について指導員を法令上位置付ける等の提言をまとめていただいたことは大変有り難いと受け止めております。このことは、教員の授業づくり、教育課程づくりに向き合う時間を確保する上でも、是非、制度化をお願いしたいと思っておりますので、この点を強く要望しておきたいと思います。よろしくお願いします。
 以上です。
【小川分科会長】  加治佐委員、どうぞ。
【加治佐委員】  この全体の趣旨には非常に賛同しております。特にいろんな人材を法令上位置付けたり、財政支援するということですので、是非実現していただきたいと思います。その上で、2点ほど申し上げたいと思います。
 一つは、今もいろんな御意見が出ていますように、このチームの構成員の範囲といいますか、あるいは構成員の内容というのが、何か無限に広がるようなイメージがあります。天笠先生がおっしゃったように、ああいうふうな考え方をすべきなんだと思いますが、ただ、マネジメントをする校長からすると、自分の責任範囲はどこまでなのかということが当然出てくると思います。これだと、1か月に1遍も会わない人も管理下にあるのかということになると思うんですね。恐らくそういうことじゃないと思うんですよね。つまり、どこかに書いてあるのかもしれませんが、責任範囲がどこまで及ぶかということをある程度、明確にしていただかないと、恐らく校長は相当、困惑するんじゃないかという感じを受けます。要するに、自分が管轄する、管理するわけですけれども、どこまでなのかということ、あるいはどの程度までなのかということも含めて、ちょっと明確にしていただく必要があるのかなと思います。そうしないと、このままではちょっと混乱するかなと思いますね。
 それから、2点目は、恐らくチームの内容とか構成員は自治体によって異なるんだなと、市町村によって異なるんだなというふうな印象を受けています。そうすると、やっぱり自治体ごとの考え方が要ると思うんですね。方針なり、考え方が要ると思います。そうした場合に、最後の50何ページからの教育委員会による支援のところがあると思いますが、その中で、そういう考え方を持って最終的に決めるのは市町村の教育長ですので、教育長の発想の転換とか力量の向上とか、そういうことにも言及していただければと思います。校長も大事ですけど、教育長、かなり大きな意味を持ってくるような印象を持っています。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 特に1の点については、何か事務局の方でございますか。
【福島初等中等教育企画課課長補佐】  本文の14ページの方では「チームとしての学校の範囲」というところで少し書かせていただいてございまして、やはり校長の責任と指揮監督のもとで責任を持って活動に関わるものとすべきだというふうに書いております。ただ、先ほど天笠先生からもお話ありましたけれども、どこまでやっていくのかというものもございますので、そこについては、もう少し書き方とか工夫をさせていただければと思っております。
【小川分科会長】  よろしくお願いします。
 では、安藤委員、どうぞ。
【安藤委員】  二つほど意見を述べさせていただきます。
 特別支援教育支援員の養成について申し上げます。38ページの下のところに、教員だけの対応に限界がありと書いてあり、この言葉がどうなのかなというのが少しあります。そして、39ページのところで、特別支援教育支援員の配置を充実し、担任の指揮監督の下、学級全体の指導体制を強化していく必要がある。要は、小中学校を主体とする授業改善と学級作りにとって、特別支援教育支援員がとても有効に機能しているのではないか、それをもって、更に充実していく必要があるということが述べられていると思います。ところが、対応の限界という印象が強く、本来、問題に対する対応だけではなくて、さら一歩進んで、学級作りを支援するとか、学校の中の授業改善に役立つというところをもう少し書き込んだ方が、読んだ側としては、有効に支援員の方々の機能を考えていただけるんではないかというふうに思います。
 さらに申し上げますと、ここには学校管理職という言葉がありませんし、キーパーソンとしての特別支援教育コーディネーターが書いてありません。そして、担任の指揮監督の下というふうに書いてあると、担任だけが支援員さんと関わりを持って、支援員さんは、通常、教員免許を持っていない方がほとんどですので、そこのところを書いているのだと思いますけれども、もう少し組織的に取り組むという意味で、具体的に学校管理職がリーダーシップを発揮し、特別支援教育コーディネーターがキーパーソンとしてコーディネートしながらというような言葉を入れていただくと、マイナスイメージがもう少しプラスに転化し、より具体的に学校側に伝わっていくのではないかと思います。
 それから、39ページの改善方策の中に研修の実施ということが書いてありますけれども、実際に特別支援教育支援員の研修というところに私自身も関わっていますけれども、例えば私が頼まれて行っているある自治体では、10回ほどの研修を通して、しかも全体的な講義の中で、200人規模で集まる講義の中で、例えば私でしたら、発達障害の理論について話すわけですけれども、非常に不十分であるというふうに感じます。日々の支援を進めていく中で、具体的にどうすればいいのかというようなことをコーディネーターと一緒にOJTで養成されていくというような仕組みも必要だと思いますが、とりあえずは改善方策の中に、研修の実施ということではなくて、教育委員会に対して研修を充実させていくというような、少し踏み込んだ表現をしていただければ有り難いと思います。実際に教育委員会はコーディネーター養成を行っていますので、コーディネーター養成と少しタイアップさせるような形で特別支援教育支援員の研修を充実させ、養成していくというような視点を持っていただくことができたら有り難いと思います。
 それから二つ目ですが、39ページから40ページにかけて言語聴覚士、作業療法士、理学療法士等について書いていただいて、大変有意義な多様性のある人材配置であると感じます。ただ、特別支援学校への配置だけではなく、小中学校の特に低学年の児童に学力差があるということで、発達障害だけではなくて、言語のベースとしての学力の基礎ということでとてもばらつきがあるという実態を感じます。ですから、学力向上のベースとしての基礎学力を上げる意味での言語発達ということも、このST、OT、PTの方々は今後担っていく可能性があると思います。モデル事業としての取組はありますが、なかなか人材育成が追いつかないというのが現状かと思います。例えば言語聴覚士のことを申し上げますと、言語聴覚士の方々とお話をしていると、実際には嚥下(えんげ)指導等、医療的な分野でSTの方々が活躍されているのは聞きますが、子供の言語発達とか言語臨床を担うような人材が非常に少なく、養成が追いつかないということを聞きます。ですから、ここに書いてあります配置という以前に、人材育成というところも御検討いただければと思います。
 以上です。よろしくお願いします。
【小川分科会長】  非常に適切な御指摘かと思いますので、少し答申(素案)の方に反映するような工夫はしてみたいと思います。ありがとうございました。
 この後、尾上委員、そして市川委員の順でお願いします。
【尾上委員】  58ページを見ますと、保護者や地域からの相談対応が大変だというようなことが書かれていますが、私も実際、そのことは感じておりまして、地域とのつながりがしっかりできてないのが一つの原因ではないかと感じております。個々がつながらないという、近所つき合いであったり、横の関係であったりというところが、子供が生まれた段階からしっかりできていない、その流れがこの学校に対応するようなところまで来ている。要は、相談する相手がいない、相談する場所がないということが多く感じられます。例えば私たちが学校でPTA活動をやっていましても、相談に来る件数がどんどん増えてきていまして、私たちも相談の相手になっていることがあります。そうなると、今後、まずは社会教育をしっかりやっていった上で学校支援というような流れを作っていかないことには、いつまでたっても対応のための支援ばかりやらなければいけないという状態になると思いますので、先ほどの地域との連携というところにも関わりますが、学校のための地域学校協働本部を立ち上げる前に、その前の段階でもう少し一緒にやっていけるような形というのが大事かと思います。繰り返しになりますが、学校を支援する体制というより、地域がそうやって社会教育をやっていくという形がまず大事かと思います。意見です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 市川委員、どうぞ。
【市川委員】  初歩的な質問で申し訳ないんですけれども、チームとしての学校の在り方のこの答申ですが、高等学校も射程範囲ということでしょうか。
【福島初等中等教育企画課課長補佐】  高等学校も含まれております。
【市川委員】  小中だと非常にイメージがよく湧いて、こういうことに配慮していくともっともっとすばらしい学校になるということが分かるんですけれども、高等学校の場合だと、少し職種としてそぐわなかったり、それから内容的にもちょっとそれを言われても、とても無理というようなことも結構あるような気がするんですね。もちろん、高等学校もこうなってくれるといいんですけれども、余りにも実態と違うので、高等学校もひとしくこういうふうにやってくださいねと言われると、かえって戸惑ってしまうような印象も受けるんですけれども、これはどういうスタンスで読んだらよろしいでしょうか。
【福島初等中等教育企画課課長補佐】  職種もたくさん書いてございますけれども、一つは地域の実態ですとか学校の規模によって、どこまで何が要るかというのは変わってくるというのはあるかと思います。それは小中学校でも同じだと思いますし、高等学校につきましては小中学校よりもより多様化が進んでいるということもございますので、やはり学校に応じた、進学校みたいなところもあれば、定時制、通信制の学校もございますので、それに応じた組織体制が必要になってくるというのは皆さん、おっしゃるとおりだろうと思います。これが全体、幼、小、中、高を通してということですので、そうなるとちょっと見にくい部分があるのかなと思っておりますので、少し学校種も踏まえた書き方をちょっと検討させていただければと思います。
【市川委員】  今から構造的にかなり変えるのは大変だと思うんですけれども、実際に答申が出ると、例えば文部科学省もこういう方向に行くので、予算措置ということにも関係してくると思うんですよね。そのときに、高等学校でもやりたいので、じゃあ、予算つけてくださいよと、これだけのことを言われると、多分、文部科学省側や自治体側も困るかもしれないし、実際に出てからのことかもしれませんが、高等学校には重みづけというようなことも必要になってくるのかもしれないなと思いました。
 感想です。済みません。
【小川分科会長】  ありがとうございます。それはちょっとまた作業部会等々でも工夫してみたいと思います。
 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 なければ、きょう頂いた御意見を作業部会の方にフィードバックして、更に素案を御検討いただければ思います。よろしくお願いします。
 それでは、時間もありませんので、次の議題3、公立大学法人による附属学校の設置についてに移らせていただきます。
 この点については、地方分権改革の提案などにおいて、制度改正の要望が寄せられていると伺っておりますので、公立大学法人制度の改正の方向性について、これは初等中等教育企画課の串田課長より説明をお願いいたします。
【串田初等中等教育企画課長】  初等中等教育企画課長の串田でございます。資料3に基づきまして御説明を申し上げます。
 公立大学法人――県立大学とか市立大学の附属学校の設置についてでございます。
 1ぽつの検討の経緯というところを御覧になっていただきたいと思いますけれども、(1)ですね、まず、公立大学法人制度そのものについて、前提を御説明申し上げますけれども、公立大学法人制度の前提となっております地方独立行政法人制度でございますけれども、これにつきましては、平成16年4月に地方独立行政法人法の制定により制度化されたものでございます。これに伴いまして、公立大学法人制度につきましては地方独立行政法人制度の一類型として、地方独立行政法人法において制度化されたというものでございます。同時期に国立大学法人化の法案についても成立して、制度化されているという背景がございます。こうした制度化に伴いまして、既存の公立大学を法人するかどうかについては、地方公共団体の選択によるということが可能になったということがございます。ただ、公立大学法人制度の設計につきましては、同じ大学でございます国立大学法人の制度設計に倣うことといたしまして、教育研究の特性がございますので、例えば学長選考機関とか様々な機関等について特例を設けている、普通の地方独立行政法人とは違う特例を設けてございます。
 これにつきまして、3-2の黄色の紙のところで、役員の任命とか運営組織とか書いてございますので、御覧になっていただければと思います。
 (2)の検討の経緯ですけれども、一方で地方分権改革に関しまして地方公共団体から提案が出てきておりまして、公立大学法人の附属学校を法人自ら設置したいという要望が出てきておりまして、附属学校の設置の在り方ということもございますので、今回、小中分科会の御意見を頂くというものでございます。
 めくっていただきまして、2ページ目の2ぽつですけれども、より具体的に御説明申し上げますけれども、公立大学法人による附属学校の設置について、現状というところでございます。公立大学法人の法的な位置付けなどについて、最初のパラで御説明を申し上げますけれども、3-3を御覧になっていただきますと、法律が幾つかございます。一つ目の丸の学校教育法の附則のところを御覧になっていただきますと、附則第5条にアンダーラインを引いてございますが、公立大学法人につきましては、当分の間、設置できる学校種は大学及び高等専門学校だけに限られているところでございます。一方、国立大学についてですけれども、下の国立大学法人法を御覧になっていただきますと、文部科学省令の定めるところによりまして、国立大学の附属学校を設置することが可能なっておりまして、幼稚園から認定こども園、専修学校も附属させて設置できるという規定がございます。
 これにつきまして、現在、地方公共団体が直接設置する公立大学の附属学校というのが幾つかあるわけなんですけれども、普通の公立学校と同じように、現実的には地方公共団体が設置いたしまして、教育委員会が管理しているという現状がございます。
 こういった状況の中で、公立大学法人によります附属学校の設置を可能とするかどうかということについて、当時、法制化する中で、丸1にありますように、教育委員会の管理はどうなるのか、それから教職員の身分とか採用、人事などについての扱いをどうするか。公立大学法人は国立大学法人と同じように教職員が非公務員という扱いになりますので、採用とか異動はどうなっていくのかといったような課題があったことから、制度化する際に公立大学法人の附属学校について、法人が設置するという部分については見送られたという経緯がございます。
 他方、国立大学が法人化する以前から存在しております附属学校については、名称的には丸々大学附属ということであっても、位置付け的には公立大学法人を設置する地方公共団体自らが設置しておりまして、管理する学校として存続しているという状況がございます。
 資料3-4を御覧になっていただきますと、データ的なものがございまして、1が公立大学全体の状況でございます。86大学ございまして、法人が設置しているものが70、自治体が設置しているものが16ということで、法人設置の中で附属学校として位置付けられている地方公共団体が設置している学校というのが公立大学では4校ございます。
 2ぽつの附属学校の状況というところを御覧になっていただきますと、そこにありますように、附属学校の名称を用いている自治体設置の学校ということで、兵庫県立大学附属高等学校と中学校、それから市立ですけれども、高崎経済大学附属高校、これも市立ですけれども、都留文化大学附属小学校、新潟県立幼稚園――これは女子短大の幼稚園からの名称変更ということでございますけれども、この5校があるという状況でございます。
 資料を戻っていただきまして、(2)に実際の自治体の要望ということで、平成27年の地方分権改革提案を募集したところ、兵庫県の附属中学校と高等学校、それから新潟県の幼稚園につきまして、現状は大学の部分と附属学校の管理の部分が一体にはなっていないんですけれども、そこを大学と附属学校との一体的な教育研究組織として、より効率的に運営していきたいということで、地方公共団体が設置する公立大学法人が自ら附属学校を設置することが可能とできないかということで、制度改正に関する要望が来てございます。
 (3)の検討の方向性ですけれども、新しい教育委員会制度におきましても、大学が首長、自治体設置の学校は教育委員会が執行機関として所管しますけれども、総合教育会議の開催などによって、首長と教育委員会が一層連携するということになってございます。こうしたことも踏まえまして、3ページですけれども、丸1として、法人が設置する公立大学の附属学校につきましては、国立大学法人の附属学校の例に準じまして、制度設計的には在り方を設計する。それから、ほかの学校と同じように、教育基本法、公職選挙法、指導要領などの法令的なものの適用がなされていく。それから、身分、人事の扱いの部分については、公立大学法人の例にも見られるように、実質的には教育委員会とも連携協力していくというようなことが考えられるといったことから、現実的には先行している事例もありますように、公立大学法人の設置する附属学校の制度を参考として、制度設計の検討を行うこととしてはどうか。その制度化に当たっては、そういうことを検討しているということでございます。
 なお書きが書いてございますけれども、実際、そういうふうにするかどうかなどについては、今後、地方公共団体の判断に委ねられる部分もあるというところには留意をする必要があろうかと思います。
 参考で、制度設計の比較ということで、現在ございます公立大学法人の設置している附属学校、それから普通の公立学校、地方公共団体が設置している学校の比較表などもつけてございますので、検討の参考にしていただければと思います。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、今、事務局の方から説明がありましたけれども、この内容について、御質問や御意見がございましたら、御発言いただければと思います。いかがでしょうか。
 加治佐委員、どうぞ。
【加治佐委員】  もちろん、大変結構だと思います。ただ、質問したいのは、平成16年時は教育委員会所管に置いたときの状況があったわけですね。ところが、それが10年以上たちまして、その状況が解消されたんで、もう移行するというか、法人が直接設置してもいいという判断だということでよろしいんでしょうか。
【串田初等中等教育企画課長】  そういうことでございます。
【加治佐委員】  附属を持っている国立大学としては附属の公立との交流人事が変わるのではという印象を受けますけれども、分かりました。
【小川分科会長】  ほかに何か御質問、御意見ございますか。これは小中分科会で一致して何か判断するということではなくて、個々の委員の御意見をお伺いしたいということだと思いますので、御自由に何か御意見がございましたら。
 よろしいでしょうか。ほぼ了解というふうな雰囲気のように感じますけれども、よろしいでしょうか。ありがとうございました。
 それでは、議題4に移らせていただきたいと思います。議題4については事務局からの報告ということで、二つの報告を受けてから質疑をさせていただきたいと思います。
 最初の報告は、学校教育における選挙権年齢の引下げへの対応について、これは初等中等教育局の梶山主任視学官より御報告をお願いいたします。
【梶山主任視学官】  梶山でございます。
 資料4-1、4-2、4-3を使いまして、学校教育における選挙権年齢の引下げにつきまして、御説明申し上げたいと思っております。
 こちらにつきまして、初中分科会でも御議論があったというふうに伺っているところでございますけれども、公職選挙法が改正されまして、来年の6月19日以降に行われる選挙、大ざっぱに言いまして、そこから選挙権年齢が18歳に引き下げられるということになりました。
 そのようなことで、2番目の四角にあるところでございますが、現在在籍している高校3年生は全員、高校2年生につきましては選挙時点で18歳になっている方が、来年夏から有権者となるということになっております。そのため、星のところでございますが、高校生に対する政治への参加意識を高めるための指導の充実であったり、高校生の政治的活動に関する考え方の整理が必要であるということから、文部科学省において対応を行ってきたところでございます。
 下のところを御覧いただければと思います。文部科学省の対応状況でございますが、まず、このようなことを周知するとともに、二つ目のところでございますが、高校生向け副教材、また、教師用指導資料の作成というものを行いました。こちらは総務省との連携でございますが、政治や選挙等に関する副教材、また、それを教えるに当たっての指導資料というものを作りまして、9月末に文部科学省のホームページ、それから総務省のホームページに掲載しているところでございます。今後、総務省におきまして、12月中旬までに全国の全ての国公私立高等学校等の生徒に対して配布する予定になっているところでございます。こちらは後ほど簡単に御説明させていただきます。
 それから、併せまして、先ほど申し上げた二つの点に関しまして、文部科学省としての基本的な考え方をまとめました通知の発出というのを行いました。こちらが10月29日に行われたものでございますが、こちらは昭和44年、いわゆる学園紛争がありました、そのような時代に出されていた政治的教養と政治的活動についての通知があったわけでございますが、今回、選挙権年齢の引下げというものを踏まえまして見直しをしたところでございます。趣旨のところを御覧いただければと思いますが、今回の改正を踏まえて、様々な習得した知識を活用し、主体的な選択・判断を行って、他者と協働しながら様々な課題を解決していくという国家・社会の形成者としての資質や能力を育むこと、こちらを一層、期待するということ。また、その際、学校や教員の政治的中立に留意をすることや、政治的教養の教育において具体的な政治的事象を扱うこと、それから生徒が具体的な政治的活動等を行うことは区別する必要がありまして、そういう観点から留意点を取りまとめたところでございます。
 次のページを御覧いただければと思います。こちらは先ほどの柱で申しますと、政治的教養を育む教育というところでございます。まず、一つ目のところにおきましては、先ほど申し上げましたような具体的な政治的事象を取り扱うこと、また、模擬選挙、模擬議会などの現実の政治を素材とした実践的な教育活動を積極的に行うということを明確化したところでございます。あわせて、留意事項としまして、学習指導要領に基づきまして、校長を中心に指導の狙いを明確にしまして、系統的、計画的な指導計画を立てて行っていただきたいということ。それから、2番目といたしまして、一つの結論よりも結論に至るまでの冷静で理性的な議論の過程が重要であるということ。また、多様な見方や考え方のできる事柄を取り上げる場合については、様々な見解を提示することなどが重要であること。それから、3番目でございますが、教員の方々の影響力の大きさを考えまして、個人的な主義主張を述べることは避け、公正かつ中立な立場で生徒を指導していただきたいこと。指導が全体として特定の政治上の主義等を支持・反対することにならないよう、また、学校内外を問わず地位を利用した結果とならないように留意することなどをまとめてこちらの方で記述しております。
 次に、生徒の政治的活動等でございますが、公選法の改正というものは若い方々の意見というものを政治に反映させていくことが望ましいというような意図に基づくものでございますが、一方、学校というものは教育基本法14条2項に基づきまして政治的中立性を確保することが求められまして、また、学校というものが学校教育法に定める目的を達成する生徒を教育する公的な施設ということを踏まえますと、合理的な範囲内で制約を受けるということを書いております。留意事項としまして、授業のみならず、生徒会活動、このような学校教育の活動の一環におきましては、生徒が教育活動の場を利用して政治的活動を行うことは、これを禁止することが必要ではないかということ。それから、放課後や休日等であっても、学校の構内においては、学校施設の物的管理上での支障、それから他の生徒の日常の学習活動への支障が生じないよう、制限又は禁止するということが必要というところを書いております。それから、最後に放課後や休日等において、学校の構外で行われる場合でございますが、違法なものなどにつきましては制限又は禁止することが必要であろうということ。また、学業や生活に支障があると認められる場合などにつきましては適切に指導を行うことが求められるということ。ただ、18歳以上の生徒の選挙運動というものは尊重するということでございまして、その際、必要な事項というものに関しては周知をしていただきたいということ。それから、そもそも構外での政治的活動等につきましては、家庭の理解の下、生徒が判断し行うものであり、その際、政治的教養が適切に育まれるよう、学校・家庭・地域が十分に連携することが望ましいこと。その他、インターネットの特性を踏まえました指導の必要性や学校・家庭・地域との連携の重要性について記述しているところでございます。
 このようなことを受けまして、全国的な説明会というものを11月6日に開催するとともに、また、今まで申し上げましたところに関しましては短期的な対応ということでございますが、中期的な対応ということで、次期学習指導要領の検討を中教審でお願いしているところでございますが、論点整理でも新科目「公共」というものを高等学校に設置することなどについて提言されているところでございますので、この検討というものは進めていただけるのではないかと思っております。
 また、最後に副教材のところを簡単に御説明いたしますが、こちらにつきましては、実際の物はこのような形でお手元にコピーを配らせていただいております。第1部、第2部、第3部と分けておりまして、第1部は解説編ということで、選挙や投票の仕組み、実際に投票に行く際に必要な知識など。それから、選挙というものがそもそもどういう意義を持っているんだと。選挙に行って、それが政治に生かされるんだというところ、そういうことにつきまして、年代別投票率と政策などの情報もきちんと提供して、解説編というものを作っているところでございます。
 また、第2部でございますが、本教材のメーンともなるところでございまして、参加型、実践化するために、授業等でそのまま使用できるような資料というものを盛り込んで学習教材の実例を掲載しているところでございます。話合いやディベートというものを活用して、子供たちが様々な課題について話し合ってもらいたいということ。それから、模擬選挙や模擬議会、こちらの実施に必要な資料というものも書いております。
 また、第3部の参考編というところで、投票等、選挙運動に関しまして、問われそうな課題に関しましてQ&Aを盛り込んだり、調べる場合のウェブページなどを記載しているところでございます。また、教師用指導資料に関しての関連資料というものを載せさせていただいてるところでございます。こちらにつきましても、先ほど申し上げましたが、12月中旬には各学校の方に総務省さんの方からお配りされるということになっておるところでございます。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 もう一つの報告を受けてから質疑応答をしたいと思います。
 もう一つの報告として、中教審における教職員定数に係る緊急提言について、これは財務課の矢野課長より御報告をお願いいたします。
【矢野財務課長】  矢野でございます。それでは、資料5-1から5-3をもとに御説明申し上げます。
 先月、10月26日に、この資料5-3は財政制度等審議会財政制度分科会に財務省から提出された資料でございます。
 その資料の内容は資料5-2に少し分かりやすく書かれておりますので、資料5-2の左側の図を御覧いただきますと、標準法に基づき学級数等に応じて算定される基礎定数の減ということで、現在、69.4万人の定数がございますが、自然減で3.3万人、これは従来の考え方と変わりはないわけですが、今回、6月の建議でも同じような内容が示されておりましたが、学級数の減に応じ削減、学級数、子供の数の減に合わせて教員加配の部分もそれに比例して減らせるんじゃないかと。そこから教職員定数のベースラインと呼ばれておられるようですけれども、ベースライン、そこからがスタートですよということ。その考え方でいくと、平成36年度には65.6万人になるということが示されたわけです。それが一番大きな考え方の一つでございます。
 2ページ目をお開きいただきたいと思います。また、同審議会に提出された資料の2番目でございますが、これは文科省側への問いかけという意味もあるのかもしれませんけれども、「授業の専門家」である教員を増やしても、いじめや校内暴力、不登校への対策にならないんではないか。教員が増えているけれども、不登校や校内暴力、いじめ、むしろ増えているじゃないかというような指摘がそのペーパーでなされております。
 また、一番下の左側でございますが、授業以外の事務作業に多くの時間を取られているが、その多忙な勤務体系を緩和するために、「授業の専門家」である教員を増やすことが、本当に有効な解決策なのか。事務で多忙であれば、事務職員やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーを増やして、そちらで対応すべきでないか、こういったような考え方が示されております。
 また、もう一つ、ここには出ておりませんけれども、例えば教員を増やす場合に、エビデンスがないんではないかという御指摘でございました。教員を増やしても、どういう具体的な効果があるのか、あるいは具体的な効果があったとしても、それが一番、経済的に説明のつくものなのか、費用対効果があるのかという問いかけだというふうに理解しております。
 これに対しまして、資料5-1をお開きいただきたいと思いますが、この初等中等教育分科会の下に設置されております教育課程企画特別部会からも様々な御意見があったということ、また、知事会の会長である京都府知事より、この8月にこの財政制度等審議会の考え方について、きちんと中央教育審議会で意見を述べるべきではないかという文書による御意見がございました。
 こういった点を踏まえられまして、中教審の北山会長の御発案、御提言により、この教職員定数に係る緊急提言というものが10月28日に出されることになったわけでございます。中央教育審議会がこういう動きをされるのは、平成17年10月の義務教育費国庫負担金の一般財源化問題以来だというふうに聞いておりまして、ということでメディアから異例というような指摘を受けているわけでございます。
 中身でございますが、簡単に御紹介申し上げますと、1ページ目でございます。中央教育審議会、この初等中等教育分科会はもちろんなんですけれども、将来を支える豊かな人間性を備えた人材の育成、いろんな審議、いろんな答申、そういったものを重ねてきていただいたわけでございますが、それに対して、公立学校の教職員定数を加配定数も含めて機械的に削減すべきであるという考え方が示されたが、限りある財源を有効に使うことは非常に重要であるものの、機械的に削減せよという提言は、子供の実態、あるいは地方の実情の認識が全くないのではないかということ。結果として、「一億総活躍社会」や「地方創生」を支える人材育成を不可能とするということ。学校が直面する諸課題に対応しつつ、新しい時代に求められる資質・能力を育成されるための方策をこの中教審でも審議してきたわけですが、全て実際に教育活動を行う教員の教職員の資質向上、教職員の確保なくしては画餅に帰するものであり、上記の考え方は暴論であると言わざるを得ないというふうに断じておられるわけでございます。
 ということで、四角で囲んだところの緊急提言がなされました。教職員定数の機械的な削減ではなく、多様な教育課題や地域のニーズに応じた確固たる教育活動を行うために必要な教職員数を戦略的に充実・確保すべきであるということが述べられております。
 2ページ目をお開きいただきたいと思います。2ページ目の上のあたりは、先ほどの児童生徒、あるいは学校の厳しい状況が少し詳しく述べられているということと、今後の変化の激しい社会の中で新たな教育が求められているということが書かれているわけでございます。
 それで、私ども、文科省の事務当局に対しても中教審から御指示がございまして、例えば、きょう、検討されました「チーム学校」の取組を進め専門人材を活用すること等が非常に重要になるということを指摘されている一方で、子供たちの教育に一義的責任を負う者はやはり教職員であるということ。教職員がしっかりと授業準備を行って研修を行う、すなわち資質・能力の向上をしっかり図って、個々の児童生徒に対応した指導を行いなさいというような注文も受けたわけでございます。
 最後に、エビデンスの話でございます。エビデンスに基づく教育の成果の検証を重視し、教育政策に関する実証研究を継続的に行うことは非常に重要であるということが指摘されておりまして、文科省ではこれまでも全国学力・学習状況調査等を実施し、その結果を学校教育政策の改善のために活用しているけれども、更に一層の展開を図るべきであるというようなことが提言されております。先ほど鶴羽先生の御指摘もございましたアクティブ・ラーニングがどういうふうにやれば有効に機能していくか、そういう観点も含めて、しっかりと今後検証していかないといけないということだと思っております。しかしながら、教育活動とその効果の間には非常に複雑な過程が存在するということから、個々の研究成果の集積のみではなく、総合的な評価の形成が必要であるということも同時に指摘されております。つまり、学力だけではなくて、いろんな面、自己肯定力とか、そういったあたりでしっかりと総合的な評価の形成が必要である旨、述べられているところでございます。生徒指導上の課題、学習上の課題への対応は、子供や保護者たちにとって今まさに直面している課題であるということで、エビデンスがないからといって、学校教育の条件整備は一瞬たりとも立ちどまることはできないんではないかという御指摘を最後に頂いているところでございます。
 現在、財政制度等審議会、当審議会、あるいは行政事業レビュー、経済財政諮問会議等で取り上げられているところでございますけれども、一方で教育再生実行会議で議論がなされておりまして、また、与党でも、この教職員定数の重要性の議論がなされているところでございますので、年末の予算折衝に向けて、なお一層、私ども、外に向かってしっかりと教職員定数の充実について説明してまいりたいと、かように考えているところでございます。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、今、事務局から御報告いただきました二つですね、学校教育における選挙権年齢の引下げへの対応についてと中教審の緊急提言について、何か御質問、御発言があれば。
 篠原委員、どうぞ。
【篠原委員】  選挙権年齢の問題について、一言。
 文科省の対応そのものは、基本はこれでいいと思うんですけれども、一番大事なことは、主権者教育をどう実質化させるかということだと思うんです。実質化するという意味では、当面の対応としては分かるんですが、高校生だけを切り出すだけで終わらないと思うんですね。やはり小中の頃からどう流れを作って、高校、大学へつないでいくか、この主権者教育においては特にですね。そういうものを常に視野に入れながらやる必要があると。来年、240万人ですよ、新しい有権者。半分は大学生なんですよ、18歳、19歳。だから、あと半年ちょっとしかありませんけれども、これに対してどうするかということも、私は視野に入れておく必要があるんじゃないかというふうに思います。
 それから、最後にもう1点言いたいのは、家庭の役割ですね。先ほど御説明の中で、学校・地域・家庭の連携というのをしっかりやっていく必要があるというふうにありまして、これ、まさしく私もそのとおりだと思うんですが、特に家庭の役割ですね。やっぱり親が投票に行かない、あるいは選挙とかそういう社会の様々な事象に余り関心を持たないような御家庭であれば、子供がなかなかそういうものへ関心を持とうとしないし、投票に行こうという気にならないと思うんですよね。そういう面では、家庭の役割というのは大きいと思うんです。特に小中の段階においては。家庭と学校が連携しながら、どう主権者意識を育てていくかということをもう少しみんなで考えていかないと、さあ、高校生、大学生、18歳です、選挙に行ってくださいだけでは。当面の措置としては分かります、来年の7月からですから。私、何回も申し上げるんですけど、少し中長期的なものをしっかり深掘りしていく必要があると思う。省内にプロジェクトチームもできたようですから、ひとつ、是非、そういうことで深掘りをしていただきたいと思います。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 では、この後、宮本委員、角田委員、梶田委員、貞広委員、鶴羽委員、そして森田委員の順でお願いします。ただ、時間が10分もありませんので、手短に御協力をよろしくお願いいたします。
 では、宮本委員、どうぞ。
【宮本委員】  今、高等学校の状況はどうかということで御報告します。
 10月29日に出された通知をもとに、先般、文科省の方で都道府県の担当者を集めた説明会が開かれたということで、今、それを受けて、今度は各都道府県の教育委員会で各高校の担当者を集めての説明会がこれから始まるという状況です。今、特に3年生に対する指導がかなり時間的に厳しい状況です。年が明けますと、もう大学入試センター試験があって、実際の大学入試が始まっていきますので、実際に3年生にきちんとした時間がとれるということがなかなか難しい状況で、資料集も12月に届くということですので、そういう中でどうしていくのかということが今、非常に喫緊の課題です。
 今、校長たちが一様に心配していますのは、具体的に各学校で何をするかということを詰めていくところで、Q&Aも出ていますけれども、これ以外に様々、やはり学校として確認をしておきたい事項がたくさん出てきますので、是非、そういう声をたくさん拾っていただいて、追加でQ&Aを出していただくというふうな形で、学校の方がより的確に指導ができるような体制を引き続き作っていただくことをお願いいたします。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 角田委員、どうぞ。
【角田委員】  宮本先生がおっしゃってくださったことでほとんどカバーされておりますが、高校3年生はもうすぐ卒業してしまうわけで、12月に副教材が配られるのでは本当に遅くて心配だなと思っています。卒業してすぐに選挙を迎えるということになるわけですよね。この学年は仕方ないとしても、若者たち全員への主権者教育ということを早期から広げて考えていくときと思っています。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 梶田委員、どうぞ。
【梶田委員】  まず、民主主義について考えさせていく、先ほど御指摘があったように、小学校からやらなきゃいけない。
 もう一つは、この資料を見ても、何かバタ臭いんですね。戦後、アメリカが持ち込んだ、あの論理を繰り返してたって、なかなか地に着かないんです。日本のずっと伝統的な思考の中に、例えば聖徳太子の17条の憲法の中にきちんとあるでしょう。あるいは、明治維新のときの五箇条の御誓文にもあるでしょう。あるいは、中世で比叡山の会議というのは、話し合って投票でやったんですよ。あるいは、一揆(いっき)というのは、なぜ傘連判状を書いていたかという話があるわけですね。等々、日本の古来からの伝統文化の中に話合いと、そしてある意味での多数決での意思決定があったということを認識させないと、いつまでもアテネでとか、アメリカでとか、フランスの革命、こんなバタ臭いことをやっていたって、地に着かないと思いますので、是非、その辺の資料の作り方を、これは総務省では無理で、文科省で作らなきゃいけないと思います。よろしくお願いします。
 もう一つ、教職員定数に関する緊急提言、これは非常に私、よかったと思っております。これをまず出すのは正しい。ただし、これだけでは財務省を説得するのも、一般の方々の世論を喚起するのにも非常に不十分だろうと思います。これは緊急提言ですから、これでいいんですけどね。以前、民主党政権になる直前に小中分科会で教職員定数の改善についての報告を出しました。そのときに、一つの大きなエビデンスというのは、先生たちが子供と向き合う時間が今、少なくなっちゃっている、多忙感、多忙ですね。子供と向き合わないのに何で教育ができますか。ですから、これはまさに学力云々(うんぬん)よりも前に、学力は一つの結果でしかないので、ですから、いろんなエビデンスの出し方って、まだまだ工夫の余地があるだろうと思いますので、是非、その辺も含めて、小中分科会ベースで是非、御検討いただきたい。この後にもう少し世論に訴えるような、あるいは財務省を説得できるようなものをまた準備していただければと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 貞広委員、どうぞ。
【貞広委員】  私も教職員定数に関わる緊急提言について、2点、申し上げたいと思います。個人的な解釈ですけれども、審議会というのは現場の個別の教育の課題や困り感というものを社会に向けて翻訳する機能を担っているんだと思っています。したがって、こうした緊急提言を出されたということを強く評価したいと思います。どうもありがとうございました。その上で、今、梶田委員がおっしゃったように、更にもう少しアピールしていくという点で、2点、申し上げたいと思います。
 1点は、1ページの3パラグラフ目の記述に関してです。機械的な削減という論理が的を射ていないという点を記述するに当たり、各学校の厳しい実態を無視していると言う点を理由として挙げているんですが、厳しい、大変だから、数を減らさないでくれというのは、なかなか聞いていただけないと思うんですね。そして、現実の捉えとしても、かなりざっくりしている。むしろ、学校においては課題が多様なので、子供の数が減ったとしても、その課題が機械的に頭数と同じように減っていくわけではないという課題の複雑性によって機械的に減らせないんだというような捉えで一貫して言った方がいいんじゃないかという点が1点です。
 それともう一つは、2ページ目の最後のエビデンスの問題です。実際に予算の折衝を行う文科省の方々ですと、ここら辺の書き方になるのかもしれませんけれども、私たち、そういうものからはフリーなので、もう少しエビデンスから距離を置いた書きぶりをしてもいいんじゃないかと思うんですね。例えば、文章の中で、「教育活動とその効果の間には、個々の研究成果の集積のみでなく~」というようなくだりがあるんですけれども、ここの部分、例えば数値化されたエビデンスと教育成果の1対1の関係性というよりも、総合的かつ長期的な評価の形成が必要であるといった記述にするのはいかがでしょうか。エビデンスも大事なんだけれども、1対1の扱いとか、それだけっていうのはすごく危ういよということを言い続けるスタンスの方が重要かと思います。例えば、楽ができる授業を受けている子供たちが、すごい楽ちんだから、この授業、最高、満足と言っていて、30年後にその子供たちが満足しているわけではないわけですから、そういう立場をとっていくということが大事だと思います。
 以上です。ありがとうございました。
【小川分科会長】  鶴羽委員、どうぞ。
【鶴羽委員】  主権者教育のところで、私も小中からというところには大賛成です。小学校の子供を持つ親としても、確かに子供と選挙の話は、政治の話はあんまりしていない。でも、これからはきっと自分の子供が18歳になったら選挙に行くとなると、親の意識は確実に変わってくると思います。その親世代にどういうふうに知らせていくかということも大切だなというふうに思います。
 もう一つ、私たちが拓(ひら)く日本の未来、これは実際、授業の中でやっていただけると、討論ですとか、子供たちがこれを体験することで、本当に政治を身近に感じられると思いますので、是非、授業で取り組んでいただきたいなということと、地元の地域の候補者について、どうやって知らせていくのか、ここも一つ、ポイントになるのかなというふうに、あの人はどういう人って言われたときに、ちゃんと親も子供も分かるような、どういうふうに知らせていくのかなということがもし分かれば教えてください。
【小川分科会長】  森田委員、どうぞ。
【森田委員】  まず、選挙年齢の方ですが、私も委員として関わらせていただきまして、ただいまの御意見も委員会の方で出ておりまして、小中高、系統的にやはりこれは進めるべきだと。ただ、参議院選挙というのが直前に控えているという状況がありましたので、こういう答申になっているんだろうという具合に思っております。
 さらに、このときに、委員の方々も、あるいは事務方の局長をはじめ審議官も、皆さん方が懸念を抱いている点は、やはり昭和44年の通知、この影を引きずってしまうことです。本来は、これとは全く別のもの、つまり44年通知はもう廃棄されたものとして、新たに今回の通知を起こしたものです。その趣旨は、教育基本法の第24条の1項にある政治的な教養を高めていく、そしてそれぞれ子供たちが判断力を高めていく、そういうところに趣旨があります。ただ、2項に留意事項というのがございまして、受け止める側、あるいは学校で指導する側は、どうしても2項の方にこだわっちゃう。その留意事項に目が行ってしまうために、どうしても今までの44年の通知を引きずってしまい、政治的な教養にかかわる教育がタブー視されてきた風潮が教育の中に残ってしまうおそれがあります。それをやっぱり一遍、払拭しなきゃいけない。だから、留意事項は大変大事ですし、これはやっぱりきっちりと遵守していただかなきゃいけないけれども、しかし、趣旨は1項の政治的教養を高めていくというところに力点があるということを是非とも学校現場の先生方も受け止めて、縮まないようにしていただきたい。そのためには、文部科学省の方でも、ホームページに上がっている資料について、あるいは説明会をされても、いろいろな微妙な点が出てきます。委員会の中でも意見が分かれて、解釈が分かれて、最後、結論は出ましたけれども、そういう部分が多々あると思うんです。だから、Q&Aのような形、あるいは何かそれを説明する機会など、そういうものを設けていただきながら、更に1項を生かしながら、何がいけないのかというんではなくて、何ができるのかという発想のもとに、子供たちがどう関わっていくかという発想のもとに、今後、啓発を進めていただきたいというのが1点でございます。
 それから、先ほどの教員定数のデータでございます。これは瑣末(さまつ)なことなんですが、いじめを研究している人間としまして一言申し上げさせていただきます。今、文部科学省の担当課で進めているのは、資料で用いられている認知件数を減らすのではなく、上げてもらうように、進めているわけです。財務の方から見れば、このデータを見て、いじめの発生がどんどん増えたように考えておられるようですが、発生件数と認知件数は違います。認知件数は学校がどれだけ感性を高めて軽微ないじめも含めて早い段階でどれだけ多く気付くことができているか、そして親も含め、地域も含め、教育力がどうそれに向き合うかということの指標であります。むしろ子供たちの苦しみを拾いきれず増加していないところに今の問題があって、しかも都道府県間の認知件数の差というのは物すごいものです。この夏の文科省から調査結果の見直しの通知を出して、それがやっと33倍まで縮まり、認知件数が上がったわけですので、財務省だけでなく国民の皆さん方も、そういう誤った解釈をしていただかないようにお願いします。予算折衝のやり取りという瑣末(さまつ)なことですけれども、今後、政策決定では、ますますエビデンスを使われることが多くなるでしょうが、データの適用範囲や限界を見極めて正しく使っていただきたいと思います。
 以上です。ありがとうございました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 今、いろんな意見が委員の方から出されましたけれども、最後、局長がいらっしゃいますので、今までの委員の発言に対して、一言何かございましたら、御発言いただければと思うんですが。
【小松初等中等教育局長】  ありがとうございます。
 まず、政治活動の話、18歳への選挙権年齢の引下げ、それからそのもとになります政治的教養の教育のお話でございますけれども、今回の法改正に関する直接の対応としては、今、説明したような形でございますけれども、その根本に、例えば小中学校も含めての、あるいは学校・家庭・地域含めての対応、それから今、お話のございました政治的教養をしっかり深めていくということが本質であるということ、そういったあたりをよく踏まえて対応させていただきたいと思います。
 なお、教材につきましては、12月中旬までに配布されるという御説明をいたしましたが、これは7月に法改正がございまして、それから早急に教材を作り、これが部数からして国際競争入札にかけなければいけないということから、手続上、そういう日程になりますけれども、これを補うため、ホームページに早急にアップをして、9月から使えるような形にしております。そういった点がよく分かるように、改めて周知しながらやっていきたいと考えております。
 それから、もう一つの教職員定数のお話でございますが、中央教育審議会において、今までの財政当局を含めた議論の在り方を見て、教育政策の在り方をきちんと議論するところとして声を出すべきだという御意見によって、中教審から出された緊急提言――中教審は諮問に対する答申だけではなく、建議を行う審議会でございますので、そういう御活動として重く受け止めて、私ども、しっかりやりたいと思っております。
 特に御議論された中で、教育政策の在り方について、政府の諮問に応じて真剣に議論をし、それを現場も見ながら対応しているというところへ機械的に人口論で論ずるということになれば、政策論議の有効性を忘却することになるというのは大変重たい指摘だというふうに考えております。私どもとしては、中央教育審議会の緊急の御提言をしっかり踏まえて、更に折衝、整理等を進めてまいりたいというふうに考えます。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 この辺で終わりたいと思います。最後に次回以降の予定について、事務局の方から御説明をいただければと思います。
【今井教育制度改革室長】  失礼いたします。次回の初等中等教育分科会の日程につきましては、現在、12月で開催できないかということで検討しておりますが、詳細の日程につきましては分科会長と御相談の上、追って御連絡させていただきたいと存じます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、本日予定した議事は全て終了しましたので、これで閉会といたします。ありがとうございました。

―― 了 ――

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