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初等中等教育分科会(第101回) 議事録

1.日時

平成27年10月19日(月曜日)15時~17時

2.場所

文部科学省旧文部庁舎6階 第2講堂

3.議題

  1. これからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方について(答申素案)
  2. 地域とともにある学校の在り方に関する作業部会等の審議のまとめについて
  3. 学校安全部会の設置について

4.議事録

【小川分科会長】  定刻になりましたので、ただいまより101回初等中等教育分科会を開催いたしたいと思います。
 最初に、配付資料について事務局から説明をお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  それでは、失礼いたします。事務局より配付資料について御説明させていただきます。
 議事次第、4番目にございます配付資料でございますが、本日は3点、議題がございまして、それぞれで資料を用意させていただいております。
 資料1-1、2につきましては、こちらはこれからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方についての答申素案の関連資料でございまして、資料1-1は答申素案のポイント、資料1-2は答申素案本体でございます。また、A3の資料、別紙で資料を付けておりますので、御確認いただけたらと存じます。
 続きまして、資料2でございますが、これは地域とともにある学校の在り方に関する作業部会等の審議まとめについての関連の資料でございます。資料2-1につきましては、審議まとめの概要、資料2-2につきましては、審議まとめの本体を、資料2-3につきましては、これまでの審議の経過、そして資料2-4につきましては、審議のまとめに関する参考資料を添付させていただいております。
 そして議題三つ目でございますが、学校安全部会の設置についてでございまして、資料3といたしまして、初等中等教育分科会における部会の設置について(案)という資料を添付させていただいているところでございます。
 もし資料に不足等ございましたら、事務局までお申し出いただけたらと存じます。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。資料、よろしいでしょうか。
 また、本日は報道関係者より会議内容の録音などを行いたい旨の申出がありましたので、これを許可しております。御承知おきください。
 また、きょうも北山会長にオブザーバーとして御出席いただいております。よろしくお願いいたします。
 それでは、本日の議題に入ります。最初に、これからの学校教育を担う教員の資質向上に関する答申(素案)について、これは教職員課の茂里課長より説明をお願いいたします。
【茂里教職員課長】  ありがとうございます。教職員課長をしております茂里でございます。
 大変恐縮ですが、お手元に資料1-1と1-2を御用意いただければと思います。一つは答申素案のポイント、一つは答申素案でございます。
 それでは、資料1-1、答申素案のポイント、A3の資料になってございます。これをお手元に御用意していただければと思います。
 この7月、中間まとめとしてまとめていただいて、この分科会にも報告させていただきました。そこから団体ヒアリングとか作業チームでの議論を通じながら、答申素案という形で今回まとめ、御報告させていただければと思います。これは中間まとめに肉付けするものでございまして、構成等々、そう大きく変わってございませんが、中心となった議論などを御紹介し、御説明をさせていただければと思います。
 まず背景の部分、これは若干、前回と重複することになるかもしれませんが、アクティブ・ラーニングとか小学校英語、ICTなど、新しい教育課題が今出てきていて、その的確な対応が求められているという背景が1点ございます。
 そして右側には、客観的な状況ですけども、大量退職・大量採用を迎える中で、教員の年齢構成のバランスに若干のひずみが出てきています。詳しく申し上げますと、ベテラン層が抜けて、若い層だけで学校の現場を支えなければいけない構造になってきているという背景がございます。
 そういった中、主な課題として、研修段階、採用段階、養成段階があるわけでございますが、これまでこういった取組については様々な主体がばらばらに取り組んできたというような反省点も指摘されてございます。そういうことから、主な課題で、全般的事項ということで丸を三つに整理させていただいたのですが、まず大きなところでは、大学等と教育委員会の連携、そのための具体的な工夫や制度的な枠組みというものが必要となってきているのではないかとか、三つ目の新たな教育課題、アクティブ・ラーニングやICT、道徳、英語、特別支援教育、そういったものに対応した養成、そして研修が必要になってきているのではないか。
 例えば養成は大学の仕事、研修は教育委員会の仕事という割り切りではなくて、教職生涯三十数年を見通した上で、それぞれ大学と教育委員会が有機的な連携をしながら、教員の能力のスキル向上に支援していただけることができないかというのが背景の主な課題として考えられるものでございます。
 では、具体的な方策として考えられるものを青で二つ丸を設けさせていただいております。前回と若干、答申素案の構成が変わっております。それは学校現場ということを中心に、大きな制度的枠組みは後ろに回しまして、学校現場、特に校内研修などを中心にその議論を組み立てようということで、現職研修の改革というものを先んじて前に出しております。
 例えば継続的な研修の推進ということで、研修リーダーの話であったり、メンター方式の研修であったり、新たな教育課題への対応を重視した指導であったり、そういった改革の方向性が示された上で、初任研の見直しということで、1年の初任研を数年にわたってできるようにするとか、校内研修の重視型に切り替えるとか、そういったことを整理してございます。
 あと10年研修といたしましては、10年きっかりというわけではなくて、研修時期の弾力化を図ります。特に10年たてば研修を受けるという、機関型の研修ではなくて、ミドルリーダーが必要になってきている教員の年齢構成の状況などから、ミドルリーダー育成の研修、そういう目的型研修へ移行することが必要になっているのではないか。更に学習指導要領との関係も出てきますが、カリキュラムマネジメントの強化という視点も必要になってきています。
 更に採用段階になりますが、教員の採用試験については各都道府県教育委員会で取り組まれておりますが、特に一次採用試験についてはペーパーテストで行われているという実態、そしてそれにかなりの労力が使われているということを踏まえながら、そういったものを共同で実施することはできないであろうか、また多様な教育を展開する上で、外部の有為な人材を教壇に確保するという視点から、特別免許状の活用というものも必要になってきているのではないか。
 更には、養成段階としては、新たな教育課題への対応と同時に、よりその実践力という観点から、学校インターンシップというものを導入してはどうか。更には教職課程の質保証ということで、自己点検や自己評価や第三者評価ということもシステムとして考えてみてはどうか。
 更には、現在は教職は教職、教科は教科という形できれいにセパレートしているのですが、指導法ということが考えられるようになってきてから、その両者のセパレートというのは直す時期に来ているのではないかなど、必要な改革を整理させていただいております。
 そういった教員の学びを支える仕組みとして、独立行政法人教員研修センターの機能強化や、教職大学院や他の大学院等における履修証明書を活用した教員の質・能力の高度化を図るような仕組みであります。そういったものを確実に行うためには、教職員定数の充実や指導教諭や指導主事の配置の充実というものが必要になってきています。
 こういった学校の先生方の学びを支援するという大きな枠組みとして、一つは先ほど申しましたように、大学は大学が独自で、教員委員会は教育委員会が独自ではなくて、両者が共に手を携えてできるように、教員の育成協議会というものを制度化してはどうかとか、教員の育成指標や研修計画というものを全国的な整備という観点から進めてはどうかということ、更には国が大綱的に育成指標の整備指針、手引きみたいなものや教職課程のカリキュラムというものを、関係者の意見等を踏まえながら作成するということも必要があるのではないかというような議論をしていただきまして、大まかな材料として整理してございます。
 これは中間まとめのときでも御議論いただいたものですが、中間まとめから変わった部分については、本体の資料1-2になりますが、答申素案を御用意いただきながら御説明申し上げたいと思います。
 まず検討の背景や課題でございます。3ページをお開きいただければと思います。中間まとめからの工夫といたしましては、非常に文章が長くございます。その上で、こういう見出しを付け、四角の囲いで、その文章のポイントを整理させていただきました。
 3ページですけども、学校を取り巻く環境の変化ということで、先ほど申し上げました教員の経験年齢の不均衡というところで、更にデータを追加いたしました。
 例えば経験年数5年未満である教員の割合が最も高く、約20%でございます。経験年数が11年から15年であるいわゆるミドルリーダークラスの教員の割合というのは8%、約2.5倍となっているという話であり、経験年数5年未満の教員の割合がその他の経験年数を有する教員の割合に比べて高い状況になったのは、初任者研修制度が導入された平成元年以降の経緯を見ても、近年までで例がないという状況にあります。こういった状況を踏まえて、先輩教員から若手教員への知識・技能の伝達が途切れてしまうおそれもあり、継続的な研修の充実のための環境整備を図る必要があるということを書かせていただいてございます。
 次は6ページになります。ここも同じく課題でございますが、社会に開かれた教育課程とチーム学校というところを加えさせていただいております。下から二つ目の丸ですが、学校生活の核となる教育課程もまた社会とのつながりを大切にする必要があります。これからの教育課程には、社会の変化に目を向け、教育が普遍的に目指す根幹を堅持しつつ、社会の変化を柔軟に受け止めていく、すなわち社会に開かれた教育課程としての役割が期待されているという部分になります。
 そして7ページですが、現在、特別部会で学習指導要領の議論が並行して行われておりますが、そこでの議論をこちらの方で重複整理させていただいてございます。
 更に8ページ、同じくその特別部会での議論ですが、カリキュラムマネジメントの重要性というものが特出しされておりますので、そういった部分についても付記させていただいております。
 更にはアクティブ・ラーニング、そして最後はチーム学校の在り方がございます。これもチーム学校作業部会の中で議論されておりますので、こういった現在の検討状況、それらを全てクロスするような視点が必要だということを整理させていただきました。
 課題に関して、最後でございますが、14ページをお開きいただければと思います。14ページは、教員研修に関する課題という部分でございます。やはり研修というのは、法定研修や組織的に行われる研修、そして先生方自ら実施される研修などがあるわけですが、上から二つ目の丸、また教員が日々の業務で様々な対応に追われる中においても自己研さんに取り組み、スキルアップを図っていくためには、教員一人一人が他の教員と協働しつつ学び続けるモチベーションを維持できる仕組みを構築することが重要である。
 更にモチベーションの維持のためには、研修時間を確保した上で、教員の主体的な「学び」が自他共に適正に認められ、その「学び」によって得られた能力や専門性といった成果が子供たちの学びの質の向上につながるなど、見える形で実感できるような取組やそのための制度構築を進めていく必要があるという部分を加えさせていただきました。
 以上が課題に関する部分の主な変更点でございます。
 次に、具体的な方向性として、主な五つの変更点を御説明申し上げたいと思います。32ページをお開きいただければと思います。ここでは具体的な改革・方向性のうち、(3)教員養成に関する改革の具体的な方向性ということで取りまとめました。
 この部分について、少し飛びますが、34ページをお開きください。最初にあります主に1.教職課程における科目の大くくり化及び教科と教職の統合という点でございます。
 丸の一つ目、大学の創意工夫により質の高い教職課程を編成することができるようにするため、教職課程において修得することが必要とされている科目の大くくり化を行う必要があります。特に「教科に関する科目」と「教科の指導法」については、学校種ごとの教職課程の特性を踏まえつつも、大学によっては例えば両者を統合する科目や教科の内容及び構成に関する科目を設定するなど、意欲的な取組を実施可能となるように、「教科に関する科目」と「教職に関する科目」等の区分を撤廃することとする。その上で現下の教育課題に対応するため必要なこまを整理するということを考えており、一つのこまとして、2.学校インターンシップの導入というものを考えてございます。これは35ページにその付加した記述がございます。
 こういった点を踏まえ、学校インターンシップについては各種学校の教職課程の実情等を踏まえて、教職課程で義務化するのではなく、各大学の判断により教職課程に位置付けられることとする。そのため、教育実習の一部に学校インターンシップを充ててもよいこととし、大学独自の科目として設定することを推進することとする。なお、この教職課程の改革については、別紙で表を用意しています。これについては後ほど室長から補足させていただければと思います。
 2点目の改革・方向性での主な変更点でございますが、46ページをお開きいただければと思います。(5)教員の養成・採用・研修を通じた改革の具体的な方向性ということで、加わった部分としましては、次の47ページ、学び続ける教員を支えるキャリアシステムの構築という点でございます。
 丸の一つ目として、教員が日々の業務で様々な対応に追われる中においても自己研さんに取り組み、学び続けるモチベーションを維持しつつ、スキルアップを図ることができるよう、教員の主体的な「学び」を評価し、その「学び」によって得られた能力といった成果を実感できるような取組も必要である。そのためには、教育委員会と大学等の関係者が教員の育成ビジョンを共有しつつ、各種の研修や免許更新講習、免許法認定講習、大学等が提供する履修証明プログラムや各種コース等といった様々な学びの機会を積み上げることで、成長を動機付ける見通しが示され、受講証明や専修免許状取得が可能となるような体制が構築される必要がある。
 このような学びの蓄積に関する取組について、各自治体及び大学の創意工夫によって、こうした取組を一層進めるとともに、共通のビジョンの下で様々な連携が可能となるよう、その基盤となる全国共通の制度として、教員育成協議会の創設や教員育成指標の策定及び教員研修計画の全国的整備を実施することが適当である。なお、これらの整備はあくまでも手段であり、真の目的は教員が学び続けることのできる環境整備にあることを認識することが極めて重要であるということで、この後、教員育成協議会や教員育成指標について説明をさせていただきます。
 次は、飛びまして52ページでございます。ここで教員研修計画の策定という部分がございまして、新たに加えた部分といたしましては、53ページにございます。上から一つ目の丸でありますが、教員の育成指標は研修を通じた教員のスキルアップの指針となるものであるが、教員の成長は必ずしも研修のみで図られるものではなく、人事異動などにより複数の学校を経験するといったこと自体で大きく成長するものである。教職生涯を通じた職能開発の視点が重要であり、教員育成指標はそういった研修以外のあらゆる成長の手段においても活用されるべきものである必要がある。
 更に各地域において教員育成指標や教員研修計画を策定・更新する際には、それぞれの地域における内容や教員育成指標と教員研修計画の規定内容の関係性などの情報が必要になってくることから、こうした情報を集約しつつ、これらについて恒常的に調査・研究するような全国的な拠点が必要である。また、各教員育成協議会において授与される受講証明の質の保証などに関する調査・研究についても、将来的には質の保障そのものにも関与する仕組みを検討することも考えられるということにしてございます。
 課題の部分、最後でございますが、58ページをお開きください。ここでは(7)として、教員の育成能力の高度化に関する改革の具体的な方向性ということで位置付けさせていただいております。具体的な追加内容といたしましては、61ページをお開きください。丸の二つ目であります。教員の資質向上について一層の高度化を図るという視点から、そのためには将来的には教員養成の大学院レベル化も視野に入れつつ、教職大学院を中心とした大学と教育委員会が連携しながら、教員の養成や研修を進めていくことが必要である。また教員がこれらの方法により学習した成果を、専修免許状の取得や能力証明に結び付けられる方策も重要になる。これらにより、一人一人の教員が自ら学び続ける意欲を高め、ひいては高度専門職業人としての教員の地位の確立にも寄与することが期待される。
 その後、図として、62ページに「図8 履修証明制度の活用等による教員の資質能力の高度化」があります。これはあくまでもイメージ図でございますが、こういった教職生涯、時間軸を横にずらしながら、学びの蓄積というものをカウントしていくような仕組みというものができないか。それは大学から出される履修証明書であったり、教育委員会が行う研修であったり、また大学や教育委員会が行う免許更新講習であったり、そういったものの価値を等価にすることで初めて可能になる仕組みであり、それはまさに教育委員会と大学から成る教員育成協議会であり、教員育成指標というものの一つを踏まえた一つの完成形というか、実態の学びのイメージになるのかなということで整理させていただきました。
 最後に、64ページでございますが、国、教育委員会、国公私を通じた大学その他の学校等、様々な関係者が相互に連携しつつ、多忙化の解消による研修機会等の確保や財源の確保などの環境整備を含め、自ら学び続ける教員の支援となる施策の具体化が図られることを期待される。そして教育課程の基準等の在り方についての御審議が引き続き行われていることから、こういった審議を踏まえた免許制度の在り方については、これからも引き続き追加的に審議を行っていくということで結ばせていただきました。
 ここに至るまで、各関係団体のヒアリングの中で頂いた御意見は主に三つございます。一つは学校種ごと、要するに幼稚園、高校、そして義務教育段階それぞれ取組が違うので、そういった差異をきちんと踏まえた上での制度設計をしてほしいということが1点目であります。
 2点目としては、やはり自治体、都市部にあったり地方部にあったり、自治体ごとでの置かれている状況が違うということを踏まえた制度設計にしてほしいということ、更に3点目としてはこういう研修や養成、教員の資質能力の向上を考えた上で、やはり多忙な学校の中、教職員定数の充実・拡充というものが前提であるという御意見などを頂戴してございます。
 雑駁(ざっぱく)でございますが、私の方から答申素案の概要と、そして主な変更点について御説明申し上げました。この後、きょう御審議いただきながら、今月28日の総会で更に議論していただき、それからパブリックコメントに移らせていただければと思っております。そういったものをもろもろ踏まえながら、再度、11月の上・中旬で教員養成部会、そしてまたこの分科会で御議論いただきながら、最終的には12月の末までには最終答申という形で取りまとめさせていただければと思います。
 私からは以上でございます。よろしくお願いいたします。
【山下教員免許企画室長】  教員免許企画室長でございますけれども、若干補足をさせていただきたいと思います。
 本日配付させていただきました資料の中で、最後に別紙ということで、現行と見直しのイメージというA3の表が付いているかと思います。先ほど茂里課長より、教職課程について見直し、改善の方向性、例えば教科と教職の統合であったり大くくり化であったりというような説明があったわけでございますけれども、それを例えば現在の教職課程の表の中に落とし込んで、見直しをしたらどのようになるかなというイメージでございまして、養成部会の中でもこれをベースに議論したものでございますので、本日も付けさせていただいているものでございます。
 どのようなイメージになっていくのかということを御説明申し上げますと、一番上に小学校の教職課程、現行の教職課程はこのようになっていて、それから見直しのイメージでございまして、小学校のイメージを中心に御説明をさせていただきます。
 現在は小学校の養成課程のみならず、中高それから幼稚園もおおむね構造としては同様でございますけれども、現行におきましては、一番外側の大きな区分といたしまして、緑色のところにございます教科に関する科目、それから黄色の部分の教職に関する科目、それから一番下の灰色の部分の教科又は教職に関する科目という3区分から成っておりまして、このうち教科に関する科目というのは、教科として教える内容に関する専門的な知識等を学んでいくような科目、それから教職に関する科目は、教師としての職能、あるいは指導の技術、あるいは教育学の基礎理論的なものを学んでいくもの、それから教科又は教職というのは、教科・教職のところで書かれている事柄以外でも、大学で独自に力を入れておきたいような教科又は教職に関する科目がここで置けるというような構造になってございます。
 その中で、今回、一番大きな見直しとしては、教科・教職、それから教科又は教職という一番外側の大きなくくりというものを完全に外してしまいまして、教科に関する科目というものと、教職に関する科目の中の中段のところに位置付けられている各教科の指導法というような科目、これを統合し、一つのくくりの中で連携を強化しながら運用していけるという、そういったくくりに見直せないだろうかなというような事柄が一つの大きなポイントになってございます。
 右側の見直しのイメージのところの一番上の上段のところに、そういう試案といたしまして、教科及び教科の指導法に関する科目というようなものを設けさせていただいておりまして、その中に含めるべき事項ということで、教科に関する専門的事項、これは左側の現行でいう教科に関する科目をイメージしておりますけれども、そういったものをイとしておき、その下のロということで、各教科の指導法を持ってくると。
 そうした中で、例えば従来型の教科専門と教科の指導法という形で科目を開設してもいいですし、例えば、新しく始まっておりますような教科内容学あるいは教科内容構成というものを踏まえたこの二つの領域を統合的に扱うような科目の設定を試みてもいいというような弾力的な取扱いができるのではないかなというようなことを考えてございます。
 そしてそれ以外の部分につきましても、現行のところの中間のくくりでございます教職の意義等に関する科目と教育の基礎理論に関する科目、教職に関する基本的な科目群を統合して、教育の基礎的理解に関する科目という形の見直しのイメージ、あるいはその教育課程及び指導法に関する科目、それから生徒指導、教育相談及び進路指導等に関する科目という科目群が置かれておりますが、それらをくくって、道徳、総合的な学習の時間等の指導法、それから生徒指導、教育相談等に関する、どちらかといえば指導法に関する科目群にくくるというようなこと。それから、教育実習、教育実践演習のような教育実践に関する科目群と、それから大学が独自に設定する科目群というような、そういうくくり方に見直しまして、なおかつ各科目に含めることが必要な事項というようなことで、今般、新たな教育上の課題として捉えられております、アクティブ・ラーニングであるとか情報機器、ICTの利活用といった要素、それからチーム学校への対応、あるいは学校と地域との連携や学校安全というような事柄、それから例えば教育課程の意義及び編成の方法というような中で、カリキュラムマネジメントを扱うと言うようなこと、それから道徳の充実、総合的な学習の時間の指導法というものを新たに事項として取り扱う、それからキャリア教育というようなもの、それから先ほど課長からも御説明いたしましたけれども、学校インターンシップというような活動を、教育実習というような中で取り扱うというようなことを今回、示させていただいているところでございます。
 この中で、特に教育実習と学校インターンシップでございますが、教育実習は御案内のとおりで、どちらかといえば授業実習的な色合いが強いものでございまして、例えば幼、小、中であれば4週間ほどの実習を行いますし、高校だと2週間ほどの実習になってございますけれども、そういったことに加えまして、学校インターンシップというような形で、学校におきまして、授業の中だけではなくて、それ以外の様々な諸活動も行っておりますので、そうしたところに学生も指導補助者として入っていただいて、一定の期間、週に1回か2回であったとしても継続的に長期間、学校を体験していただくというような活動を加えていくということによって、より一層、実践力を身に付けていただくというようなこともイメージしておりまして、そういったことも教育実習の中で取り上げることを可能にしようというものでございます。
 それから2枚目、3枚目、4枚目が中・高、それから幼稚園ということでございますが、基本的な構造は同様でございまして、新たな内容としても同様の内容が加わっているというようなことでございます。
 私からの説明は以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。残り30分ほど時間がありますので、ただいまの事務局からの説明に対して、皆さんの方から御意見、御質問がございましたら御発言をお願いいたします。
 なお、恐縮ですが、発言の際には机上の名札を立てていただければと思います。どなたからでもどうぞ御意見、御質問があれば御発言、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。じゃあ、北條委員、どうぞ。
【北條委員】  先に恐れ入ります。大変短時間のうちにきちっとまとめていただきまして、私も考えが随分、整理できて、理解が進んだというふうに思います。
 ところで既に過去3回ほど同じことで発言していて、まことに恐縮でございますが、34ページの2、学校インターンシップの導入についてでございます。ただいまこの点だけがどうもすっきりしないんでございます。最後の見直しのイメージというところでもお話がございまして、現在、小学校でいえば教育実習は5単位ということであります。それで見直しになった場合にも、教育実習はイの方ですから、同様の5単位。そしてそのうちの2単位をインターンシップということが可能であるということになりますと、従来の感覚でいえば、教育実習3単位、従来の形でのものは減ってもいいと、こういう理解になるんであろうと思いますが、それでよろしいのかということが一つ。
 それから、まず私も教員養成の現場の先生とか小学校の先生とお話しすると、学校インターンシップの定義がそもそも不明確だということがあると思います。今回の34ページ、35ページの記述においても、やはり学校インターンシップというものがどういうイメージのものなのかということが、やはりまだまだちょっと明確さを欠いているように感じてしまいます。
 三つ目の丸のところで、環境整備が今後も必要なんだと書いていただいているわけです。また役割分担の明確化も必要なんだということでありますが、前回ちょっとお尋ねしました報酬の問題、有償、無償の問題をどう扱うのかということ、それから最後にちょっと触れられたと思いますが、インターンシップの実施期間というものをどんなふうに考えたらいいのかということをもう少し詰めた御説明が頂ければと思います。
 それから資料の1-1の方でその部分を見ますと、「学校インターンシップの導入」と書かれております。新聞報道なんかでもこの表現が大体使われておりました。35ページのところを見ますと、2行目から、「教職課程で義務化するのではなく、各大学の判断により、教職課程に位置付けられることとする」という、こういう表現で、微妙に違うわけです。「できる」規定であれば、「位置付けることができる」と、こういう表現になるんだと思いますが、「できる」規定でもないということで、この感じ、どういう感じに受け取ればいいのかということであります。
 以上でございます。
【小川分科会長】  今のインターンシップに関して、4点ほど質問がありましたけれども、この場でお答えできるものがあれば、よろしくお願いします。
【山下教員免許企画室長】  確かにおっしゃるとおりで、まだまだ細かな運用面などは詰めていかないといけないというような部分もございますけれども、今のところの議論の方向性といたしましては、一つ目のお尋ねになった部分については、教育実習の中で例えば2単位分、取り扱うというようなことになりますと、その5単位の中の2単位はそのインターンシップという形で実施可能でございますので、例えば従来型の教育実習というものは残り2単位で実施してもいいというような形を今のところイメージしておるところでございます。
 そのほかでございますけども、例えばインターンシップの実施時期等、あるいは内容等ということにつきましては、この1-2の資料の36ページのところに少しその概要というようなことで掲載させていただいておりまして、どちらかといえば、教育実習というのが授業実習中心であるという形でございます。インターンシップというのは、授業も含めて、学校におけます様々な諸活動、具体的な活動内容というのが右側の吹き出しの中にございますけれども、授業補助であるとか事務作業の補助であるとか、あるいは学校行事・部活動への参加であるとか、あるいは放課後児童クラブ、放課後教室と、そういった様々な活動に学生さんが入っていって、それらの体験をしていただくというようなことをイメージしておりまして、その実施の時期というところにつきましても、例えば既に多くの教員養成系の学部等では実施されておりますけども、早いところであれば1年生、あるいは2年生、3年生という時期におきまして、週にある一定の時間、そういったインターンシップというようなことを実施し、それを一定の期間、15週であるとか30週であるとかというようなことを長期間、継続していき、その中で学校におけます諸活動の状況などについて、一定の期間、見て知って学んでいただくと、そうした取組をなされていて、その集大成としての教育実習、あるいは教育実践演習というところにつなげていくというようなイメージではないかなと考えておるところでございます。
 それから34ページの書きぶりのところで若干、御質問がございましたけれども、この本文の中で、「教育実習の一部に学校インターンシップを充ててもよいこととし」、これは「充てることができることとし」というのと同義というようなことでは考えておるところでございます。
 以上、まとめでございますけれども、現時点ではこのようなことでございます。
【小川分科会長】  今のお話を伺うと、あれですかね、35ページにあるとおり、インターンシップについては教職課程で義務化するものではなく、各大学の判断によって位置付けると。このため、大学独自の科目として設定することを推進する云々(うんぬん)ということを考えると、そのインターンシップの時期とか内容とか中身については、その各大学の裁量でできるというふうな、そういうことで了解を。
【山下教員免許企画室長】  大体おっしゃるとおりでございます。この本文の中でも書いてございますけど、今回、教職課程の見直しという中で、いろいろと新たな事項が入ってきておりますので、それを踏まえて、文部科学省令などの法令を整備するとともに、例えば教職課程コアカリキュラムといったようなものを整備し、その中で新たな事項を中心に、どのように取り扱っていくべきなのかというような指針を示したいと思っております。
 恐らくその中で、インターンシップについてもおよそこういうふうなイメージで実施することが適当である、あるいは望ましいというようなことをもう少ししっかりと明示していくことになると考えてございます。
【小川分科会長】  はい。今後さらに検討するというふうなことですけれども、北條委員、今の答弁でよろしいですか。
【北條委員】  結構でございます。
【小川分科会長】  分かりました。この後、順番として、どうしましょうか、小室委員と加治佐委員、そして鶴羽委員、帯野委員と、その順でよろしくお願いします。
【小室委員】  ありがとうございます。ワーク・ライフバランスの小室です。
 全体的にこの世代の入れ替わりをチャンスと捉えて、新しいものに切り替えていくという形はむしろポジティブに捉え直していくというような形で、大変良いと思いました。
 1点、資料1-2の5ページが非常に重要な部分ではないかと思うのは、もう一度仕事を選べるとしたら、また教員になりたいと回答した教員の割合が、3か国平均が77%に対して日本が58%と最低レベルということです。その背景として、真っ先にこの「教員の多忙感」と挙がっているわけですが、この多忙感をどう解決するのかということについて余り明確にないところが、これは企業の働き方改革をサポートしていてもそうなのですが、何か新しいことをやろうとするときに、何かを確実に変えて、減らしていかなければ、より疲弊させてしまうということが起きるかと思います。これはお役所の仕事も同様かと思うので、皆さんも御実感のところだと思います。しかし、ここに対する明確な対策ということを書き込んでいかないと、読んだ関係者はどんどん疲れていってしまうのではないかなと思います。
 特に今回、社会の変化に目を向ける、そのような資質を上げていきたいと考えたときには、与えられた職場、ステージというところ以外でどういう時間を教員が持っているのかということが最大の能力になっていくのではないかと思います。もっと原始的な資質でいうと、モラルや集中力というものの一番の底上げに不可欠なのは睡眠だと思います。このような事が今、非常に欠けている中で、新しいものを取り組むというような話だけにすると、非常に現実味がありません。本当にできるんだろうかと思ってしまいます。
 今、民間でも、学生が就職先を選ぶときに重視する内容として、働き方を重視する率が昨今2倍にふえているというような現状があって、職業選びをするときに、働き方、労働時間というようなところを大変重視されてきています。今回のこういった新しい資質を向上させていくという取組をするときに、同時並行として、睡眠時間や趣味・プライベートの時間がきちんと以前よりもふえているかどうかということを、KPIを設定して見ていかないと、チェンジやチャレンジというものはパワーが要るものですので、その源泉のパワーが生まれないということにならないかなと心配しております。
 今、疲弊し切っている、子供に笑えない、いらいらしてしまっているというような現状を変えていくために、すごくベーシックな資質を上げていくためにも、ワークライフ・バランスということがもう少しきちっと書き込まれるといいのではないかなと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。後で一括して事務局の方から答えられる点は答えていただければと思います。時間がありませんので、進めていきたいと思います。加治佐委員、どうぞ。
【加治佐委員】  2点ほど述べさせていただきます。
 1点目は、平成24年の答申から、養成・採用・研修一体となった改革という方向が出されてきているわけですけれども、今回のこの答申素案はそれを具現化するために教員育成協議会を作ると。その中で教員育成指標を設定して、研修のプログラムや養成のカリキュラムを作っていくということですね。だから養成・採用・研修の一体化の仕組み、具現的な仕組みとして、非常に画期的だと思います。是非これを実現させていただきたいと思います。
 ただ、それは大変結構なんですが、ただ大学側からすると、あえて言うと、非常にハードルは高いなというのが率直な感想です。これも恐らく、これは教員養成部会の中で相当議論されたと思うんですが、地域による差があると思います。つまり今まで大学と教育委員会がどれぐらいの関係作りをしてきたかによって、これは全然変わってくると思うんですね。今回は国立だけじゃなくて私学も入りますので、一層そこが問題になってくると思います。
 今後、この仕組みが法制化されていくと思いますけれども、当然、法制化はやっていただきたいんですが、そういう地域や、あるいは教育委員会と大学の関係のこれまでの作り方によって、いろいろあるんだということも踏まえられないと、大方が余りにもハードルが高過ぎて、もたもたしているうちに何かまた次の改革が出てくるとか、そういうことになる可能性がありますので、是非じっくり、しっかり指導や支援をしていただければと思います。我々大学側も当然やります。
 それから2点目です。これは今回の答申の本論部分ではないのかもしれませんが、4の(7)で、高度化についての言及があります。教職大学院を非常に高く評価していただいて、これまでは質的な教職課程のモデルでしたけれども、今後は量的にも主軸になると、そういう位置付けをしていただいております。さらにはその養成・採用・研修の一体化のために、大学や教育委員会等の連携のハブになると、そういう位置付けもしていただいています。これは非常に結構だと思います。今後、将来の教員養成の大学院レベル化も見通して進めていくということも言っていただいております。これは大変結構だと思います。
 ただ一方で、これを言われているわけですね。いろいろ現職教員が高度な内容の研修が受けられるように、認定講習を教職大学院に設けるとか、履修証明プログラムを設けるとか、あるいはそれを単位化して専修免許状につなげるかということが言われているわけですね。これもよく分かります。こういう現職教員が学べる仕組みを作るということは大変結構なんです。
 ところが、そこに根本的な問題があります。教職大学院は、教職修士というマスターディグリーを出すわけですね。一方では、そのいろんな研修を受けると、ライセンス、専修免許状が出るということを言われているわけです。これは運用次第ではちょっと大変なことになるかなという気がします。今でも実は教職大学院に来ても、専修免許状を取ることが目的だという風潮が結構あるわけですね。教職大学院は、設置基準によってカリキュラム等が規制されています。長期の実習をやります。カリキュラムも体系化され、質保証されています。一方で、専修免許状とは免許法による規定で、また別なんですね。
 だから私がお願いしたいのは、そのディグリーと、マスターディグリーというものと、そのライセンス、専修免許状との関係性をもうちょっと教員養成部会の中で議論していただいて、されているとは思いますが、答申文で何らかの言及をしていただけないのかなということです。そうしないと、この高度化というのが何なのかなというちょっと疑問が生まれてくる。私は高度化はディグリーを取ることだと思っておりますので、ちょっとそこのところをまた、これは根本的な問題になるかもしれませんが、何らかの言及をしていただけないかなということです。
 最後に簡単に一つだけ。この答申素案のポイントですよね。これに免許の改革とか高度化のところが全然入っておりませんので、これに是非、入れていただきたいと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございます。鶴羽委員、どうぞ。
【鶴羽委員】  北海道教育委員会の鶴羽です。私は二つ意見と一つ質問がございます。
 まず資料1-1の採用段階の改革のところで、教員採用試験の共同作成に関する検討という話がありました。これは一次試験の負担を減らすということでしたけれども、私も2年前に実際、教員採用試験の現場を視察しました。それで面接、模擬授業と、あとはロールプレイでしたけれども、たったこれだけの時間で判断するのかと驚きました。一次試験にこれほどの時間をかけながら、二次はこれしかないのかと。正直、これで分かるのかなと思いました。ですので、一次の試験の負担を軽くした分、どんな人材かをしっかりと見極められるような時間をここで作っていただけるのではないかなということで期待いたします。
 二つ目に関しては、資料1-2の27ページの説明で、10年研のお話がありました。実は私、教育委員になる前に、3年ほど10年研の講師をしました。そこで70人ぐらいある管内の研修をしたんですけれども、10年たつと、ここまで力の差がはっきりと出るのかということに3年連続、驚きました。力がある先生は受ける必要ないなと素直に、もう身に付いていましたので、感じたところと、これだけ力があるのであれば、10年研でこういった研修を取り入れたらどうかというデザインも作れる力がある方が多かったんですね。
 ですからここの説明のところで、10年にこだわらずに、ある程度の、何ができているのかというようなところを見極められるような部分で設定できるというようなことを、10年たったら受けなさいではないということは理にかなっているといいますか、現場に即しているのではないかなと感じました。
 最後に質問なんですけれども、大学、私も教員免許を持っていますので、教員養成課程、出ていましたけれども、アクティブ・ラーニングを先生たちができるようになるためには、しっかりと養成課程でそういったことを学ばなければいけないし、その訓練、研修を十分受けなければ難しいと思いますが、今現在、北海道の大学でそういう授業が行われているかというと、話は聞いたことがありません。質問をしていても、明確な答えは返ってきませんでした。
 実際、大学の、先ほど加治佐委員もありましたけれども、教育委員会と大学がうまく連携が取れているかどうかというところもクエスチョンマークが残っています。大学の教授たちがどんな授業を行っているのかということは聞いてみました。そうしますと、現場に行って、現場の授業を見ている様子はないという回答が多かったです。ですので、やはり今の大学授業を変えていく、アクティブ・ラーニングを取り入れていくためには、大学の先生たちに実際にアクティブ・ラーニングの小学校、中、高の授業を見ていただかないと難しいのではないかなと。先生が将来、先生になる学生さんたちにそれを教えられるようにしていくことがまず大切なことではないかなというようなことを考えているんですけど、それについてはどういうようにこれから持っていこうとされているんでしょうか。
【小川分科会長】  分かりました。質問等々は後で、時間もありますので、一括して事務局からお答えいただければと思います。
 それでは、この後、帯野委員、荒瀬委員、そして田中委員の順でお願いいたします。済みません、マイクお願いします。
【帯野委員】  一声。今回、研修について、大学との連携からサーティフィケートの発行までかなり具体的に書いていただいておりますので、非常に分かりやすくまとまっていると思います。
 その上で確認なのですが、この研修で教員の資質を向上させるためには、相当な時間の確保が要るということ、それがなければ絵に描いたもちになるということを再確認したいと思います。
 特に今回、指導要領の改訂で、社会からの関心の高い英語教育についてでありますけれども、英語の教育の早期化で一定の成果を収めている他国の例を見ると、例えば韓国では99年から国レベルで120時間、それからソウル市においては中核教員各校1名に対して、さらに120時間の深化教育、また台湾においては99年より英語の専科教員として採用された3,500人に対して技能研修を240時間、それから指導研修を120時間、プラス1年間の教育学部又は教育学コースで40単位の取得、プラス1年間の教育実習を課しています。これぐらいの大胆な研修でもって一定の成果を収めているということを参考にしていただいて、これはチーム学校マターになると思うのですが、相当数の研修時間の確保が必要であり、そのためには、まずは代替講師の相当数の採用確保が要るということを、まとめの方で相当強調して書いていただきたい。そうでなければ、せっかくここで提言していただいている採用研修が画餅になるということを再確認させていただきたいと思います。
【小川分科会長】  荒瀬委員、どうぞ。
【荒瀬委員】  ありがとうございます。まず資料1-1ですが、この真ん中あたり、具体的方策の現職研修の改革というところで、その欄の一番下にあります管理職研修改革というところに、新たな教育課程等に対応したカリキュラムマネジメント力の強化とあるのですが、資料1-2では、8ページの真ん中あたりの二つ目の○が、教育課程企画特別部会で議論してきましたカリキュラムマネジメントの趣旨を踏まえた表現になっています。これは必ずしも管理職のためだけではなくて、全ての教職員がこういった発想を持たなければ、カリキュラムマネジメントはできないということを議論してきておりますので、それを反映していただくと、もちろん管理職研修をする上では非常に重要であるというのは間違いないことではありますけれども、ちょっと書き方に御注意いただければということを思います。
 それから、ちょっと飛びまして、資料1-2の56ページの真ん中あたり、3として、特別免許状制度の手続等の改善ということで、これは大変有り難いことだと思っております。
 ずっと京都市におりました関係で申し上げますと、採用が小・中学校はもちろんのこと、高等学校も採用人事は、全て京都府と京都市とでは異なっております。ただし特別免許状は京都府が出されるということになっておりまして、ただ設置者の発想からしますと、こういった力を持った人にこういったことをしてほしい。しかしながらこの人は大学時代に免許状取得に関する単位をとっていない。それで、特別免許状を取って、そして京都市の教員になってほしいというようなケースがこれまで幾つかありました。
 その際に、なかなかそこのところの、もちろんどこに出しても十分に通用するような資質能力を持ち合わせた、あるいは経歴を持ち合わせた人を採るわけですけれども、そういったことを考えますと、せっかくこういう弾力化を図っていくということでありましたら、設置者の考えというのがスムーズに通るような形というのもまた、今後御検討いただければ、大変有り難いと思います。
 最後に、大変細かいことで恐縮ですが、1-2の7ページであります。上から6行目のところの真ん中あたりに、「習得、活用、探求といった学習過程全体を見直し」という文言がありますが、いつもこだわって申し訳ありませんが、「探求」の「求」という字が、初中局はずっとこの間、「究める」で来て、高等教育局は「求める」方になっているようであります。是非、私は高等教育局も含めて「究める」にしていただきたいと思っておりますが、少なくとも初中局関係は「究める」でよろしくお願いしたいと思います。
 以上でございます。
【小川分科会長】  残り、田中委員と中島委員、時間もありますので、手短にお願いできれば幸いです。
【田中委員】  分かりました。それでは私の方からは、感想と要望を述べさせていただきたいと思います。
 教育委員会と大学との連携・協働によって、養成、採用、それから研修全体を見渡して、そして教員の育成の在り方を考えるという点は大変意義あることだと受け止めております。
 そういう点からしますと、よく練られた答申素案であると私は感じたところであります。ただ、これをいかに実効性のあるものにしていくかということが大きな課題になってこようかと思います。そういう意味では、我々教育関係者に課せられた、ある意味では使命なのかなと、そんなふうに受け止めたところでもあります。これは感想でございます。
 それから二つ目、現職研修の改革についてでありますけれども、教員は現場で教職員の集団の中で鍛えられ、また育っていきます。そのような観点から考えますと、やはりここに先ほど説明にもございましたけれども、メンター方式やチーム研修の推進というのは大変必要であって、私も賛成の立場を取らせていただきます。
 ただ、ここで課題は、そのメンターとなる、先ほど説明の中にもありましたけども、中堅教員が非常に不足しているという現状がございます。そう考えますと、学校単位ではなかなか十分な研修を企画することはできないというようなことが考えられると思うので、例えばですけれども、本市で取り組んでおりますのは、中学校区単位のブロック校長会を組織しまして、ブロック単位で若年層を集めた研修を企画・実施しております。
 そういう意味では、学校間連携あるいは小中連携にもつながっていくような、そういうことをやっておりますので、是非そのチーム中学校ブロックでの取組も有効であると、そういうものも盛り込んでいただけると大変有り難いなと、このように思っております。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。中島委員。
【中島委員】  済みません。3点。
 一つは5ページ、小室委員がおっしゃっていただいたことに付け加えたいと思っていますが、教員の多忙感のみならず、地域の保護者全体が教員を尊敬するといいましょうか、というふうな雰囲気をどうやって作っていくかと。これは地域とともにある学校というところでやればいいんかも分かりませんが、ここらをやっぱり何か入れていかないと、義務制の小・中学校の教員のなり手がなくなるんじゃないかと心配しています。それが1点。
 二つ目、この研修計画、たくさん出ていますが、今だけの問題かも分かりません。再任用教員をどうするかというのに非常に学校現場では困って、困っているという言い方は語弊がありますが、すばらしい再任用の方もいらっしゃるわけですが、大体もう燃え尽きて、一生懸命やっている人は、もういいよというのが実態のところでございまして、これをどうするか。この再任用の教員を、下手すると10年抱えないといけません。そこらをどうするかというのは、やっぱりこれは研修という形になるかどうか分かりませんけれども、何か検討する必要があると。
 3点目は、こういうふうに研修計画はたくさんあっていいんですが、先生が現場を離れてどんどん研修に行くことの是非が問われそうな。学校を空けてしまうって本当かという、ある意味、本末転倒ということもあり得る。ですから最低限度の、そして有効な研修を組んでいただきたい。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。時間もありませんので、これで委員からの発言は終わらせていただきたいと思います。
 今までの委員からの発言に関わって、何か事務局の方からお答えがあれば、よろしくお願いします。
【今井教育制度改革室長】  ありがとうございます。貴重な御意見、多々いただきまして、しっかりと事務局として受け止めまして、部会の方へ、部会長はじめ、委員の方々とも相談しながら、しっかり進めていきたいと思います。
 1点だけ質問がございました。鶴羽委員から、大学授業のアクティブ・ラーニングに関しての改革で、現場目線で取り組むことは改革の方向性としてはどうなんだというお尋ねがあったと思いますけども、まさにこの中でも若干触れてございますけども、現場とその大学ということをやっぱりうまくつないでいくというのが大事な視点かと思っておりますので、そのあたりを踏まえながら、しっかりと再整理していただきながら記述してまいりたいと思います。
 ありがとうございました。
【小川分科会長】  ありがとうございます。引き続き教員養成部会の方で審議を進めていっていただければと思います。これで議題の1を終わらせていただきたいと思います。
 それでは、次の議題に入っていきたいと思います。次は地域とともにある学校の在り方に関する作業部会等の審議のまとめについて。これは塩崎参事官より説明をお願いいたします。
【塩崎参事官】  参事官の塩崎でございます。
 資料2-3をまずごらんいただきたいと思います。資料2-3の2ページ目ですけれども、今回、4月14日に諮問されましたこの審議内容については、大きく二つありまして、一つはコミュティ・スクールの関係、もう一つは学校を支援する地域の方の関係ということで、内容が二つに分かれておりますので、一つコミュティ・スクールについては本分科会の下に作業部会を、地域の方については生涯学習分科会の方に部会を設置して審議をしてきているということでございます。
 メンバー、それから審議経過につきましては、3ページから以降に記載させていただいております。
 それでは、資料2-2の方で御説明させていただきたいと思います。全体4章構成で、まず第1章につきましては、これからの学校と地域の連携・協働はどうあるべきかということで、合同で審議をさせていただいております。第2章はそれを踏まえて今後のコミュティ・スクールの在り方ということで、この本分科会の下の作業部会で検討をしてございます。第3章は、同じく第1章を踏まえて、地域の方についてどうあるべきかということで、こちらは生涯学習分科会の方の議論ということになります。第4章として、第2章、第3章で展開されましたコミュティ・スクールと地域の方の体制との連携・協働の在り方について取りまとめを行っていると、そういった構成になってございます。
 まず2ページ目の方をごらんいただきたいと思いますけれども、第1章ということで、社会の動向と子供たちの教育環境を取り巻く状況等ということで、まず社会の動向につきましては、少子高齢化の進行、家族形態の変容、価値観やライフスタイルの多様化などを背景として、地域社会のつながりや支え合いの希薄化などによって、地域の教育力が弱体化してきている状況があるということ。
 それから3ページのところの、子供たちの教育環境を取り巻く状況については、児童生徒数の減少等に伴う小・中学校の統廃合や高等学校の再建統合の進行、また問題行動の増加であるとか不登校、特別な支援が必要な児童生徒の増加など、学校を取り巻く状況が複雑化・困難化してきていると。その意味で、質的・量的な面で、教員だけでこうした課題に対応することが難しくなっている状況であるということがこちらで述べられております。
 それから4ページ目から6ページ目にかけまして、現在こうした状況を踏まえつつ、学習指導要領の改訂、それからチーム学校の在り方などの検討や地方創成の観点からの学校を核とした地域力の強化についての検討が進められているわけですけれども、こうした検討の中において、子供の成長過程における地域と社会との関わりの重要性や学校と地域の連携・協働の重要性が打ち出されてきているという状況があるということでございます。
 そして7ページ目でございますけれども、学校と地域の連携・協働の必要性ということで、これからの子供たちには厳しい挑戦の時代を乗り越え、高い志や意欲を持つ自立した人間として、他者と協働しながら未来を作り出し、課題を解決していく力が求められていると。こうした力は、学校だけで育めるものではなくて、地域社会とのつながりや信頼できる大人との関わりを通して身に付けていくものであって、そうした観点から、学校と地域が連携・協働していくことの必要性が指摘されているということでございます。また、学校が抱える課題が複雑化・困難化している状況の中で、課題を解決していくためには、保護者や地域の力を学校運営に生かしていくことが必要であるということも指摘しております。
 こうしたことを踏まえて、学校と地域は対等なパートナーとしてお互いの役割を認識しつつ、相互補完的に連携・協働する関係を構築することを通じて、社会総掛かりでの教育の実現を図っていくことが必要であるということで、こちらの方に述べられております。
 資料8ページ目の方ですけれども、これからの学校と地域の連携・協働の在り方ということで、第1節で述べられたこの社会総掛かりでの教育の実現を図るために、まず学校は保護者や地域の人々と目標やビジョンを共有し、地域と一体となって子供たちを育む地域とともにある学校へと転換していくことが必要だということ。一方で、地域は地域全体で子供や学校の抱える様々な課題に対応していくためにも、様々な機関や団体がネットワーク化を図って、子供との関わりの中で大人も共に学び合い育ち合う一体的な教育体制を構築していくことが必要であるということを言っております。
 9ページ目の中ほど、(3)の二つ目の丸のところですけれども、こうした中で、学校と地域の連携・協働の姿としては、地域が一方的に学校・子供たちを応援・支援するという関係ではなくて、互いに学び合う中で地域も成熟するとともに、子供たちも地域に出向き、地域で学ぶといった学校と地域の双方向の関係づくりが期待されるというふうにしております。
 こうした中で、そしてこうした姿を具現化していくためには、学校と地域の双方で連携・協働を推進するための組織的・継続的な仕組みを構築していく必要があるということで、現在、学校と地域の連携・協働を推進する仕組みとして、コミュティ・スクール、これは学校運営協議会制度でございますけれども、とか学校支援地域本部事業といった既存の体制がありますけれども、これらはいずれも有効な仕組みであるということを述べてございます。
 それから資料10ページの3ぽつの方になりますけれども、また加えて、学校と地域の連携・協働を一層推進していくためには、教育委員会内における部局間の連携・協働体制の構築、また首長部局と教育委員会の部局横断による支援体制の構築が重要であるとしております。さらに学校と地域の双方に連携・協働を推進する窓口となる人材を配置することで、相互の役割分担を進めながら連携・協働体制を構築・強化していくべきであるということをこちらの方で書かれております。
 11ページの方、第2章ということで、第1章を踏まえて、これからのコミュティ・スクールの在り方、総合的な推進方策ということでございますけれども、11ページのところで、学校運営協議会は保護者や地域住民のニーズを反映させることにより、学校の管理運営の改善を図ることを目的として、平成16年に法制化されたものでありますけれども、資料12から13ページに記載されているようないろいろな課題もあるということも踏まえつつ、資料14ページの1ぽつの四つ目の丸のところですけれども、今後の在り方として、学校が抱える課題の解決を図っていくため、子供たちの教育活動を一層充実していく観点から、これまでの役割を重視しつつも、校長を支え応援することで特色ある学校づくりを推進していくという役割があるということを明確化していくことが重要であるという提言をしてございます。
 そして14ページから16ページの方に書かれている1から2、3と書かれている学校運営協議会が有する法律上の三つの機能については、17ページの方の一番上の方のところになりますけれども、保護者や地域の人々が学校運営に真に参画し、協働することを保障するために、同協議会が具備すべきとされた機能であり、現行制度が有する意義や成果を踏まえると、これらの機能は引き続き備えるべきものであるとしてございます。
 その上で、国は教職員の任用に関する意見の申出の機能については、学校の現場が混乱させられるといった懸念があるということも踏まえて、丁寧に説明することで懸念を払拭していくことに努める必要があるということ、それから導入に関する積極的な検討を促す観点から、柔軟な運用を確保する仕組みということも検討していくべきであるという提言をされてございます。
 それから17ページの(2)の三つ目の丸のところでございますけれども、学校と地域が連携・協働して、学校が抱える課題の解決を図り、子供たちの教育活動を一層充実させていく観点から、地域住民等による学校の教育活動を支援する機能は欠かせないものになっているということを踏まえて、学校運営協議会において地域等による学校支援に関する総合的な企画立案を行い、地域等における連携・協働を促進していく仕組みとすることが必要であるということも提言されてございます。
 それからちょっと飛びまして、資料19ページのところの校長のリーダーシップの発揮の観点でございますけれども、学校と地域の連携・協働を円滑に進めていくためには、学校運営の責任者として、校長のリーダーシップの発揮が重要になるということ。学校運営協議会は校長を支える存在として、校長とともに責任感を持って行動する体制が構築されることが重要であると。こうした体制の実現のために、学校運営協議会を指定している教育委員会の多くが学校運営協議会の委員を任命するに際して、校長からの推薦であるとか意見聴取をしているといった実態も踏まえて、制度的にも校長の意見を反映する仕組みとしていくことが必要であるということが提言として打ち出されてございます。
 それから、小中一貫教育等の推進との関係に当たりましては、小中一貫の実現に当たって、コミュティ・スクールを導入して成果を上げていくという事例も多く見られるということで、現行の法制下では、ただ現行法制の下では、学校ごとにコミュティ・スクールを導入する必要があるということで、小・中学校の学校運営協議会の接続を図るために、両方の学校運営協議会の全委員を併任したりとか、学校運営協議会とは別に小・中の合同会議を開催するといったような形で、委員や学校の大きな負担が生じているといった実態があると。
 こうした小中一貫教育のような学校間の教育の円滑な接続に資するような場合には、複数校で一つの学校運営協議会を設置できる仕組みとできるようにすべきであるという旨も提言がなされているところでございます。
 それから、資料20ページ目のところのコミュティ・スクールの必置の検討についてということで、その必置に係る審議に当たりましては、21ページの一つ目の丸のところ、黒ぽつで四つほど書かれてございますけれども、こういった観点についても審議がなされてございます。
 まず学校や地域の状況ということについてでございますけれども、地域による学校運営への関わり方については、地域によって多様であると。法律に基づく機能の一部を備えていない丸々型のコミュティ・スクールといった類似の仕組みの導入によって、学校と地域の協働関係、信頼関係を構築しているといった声もあると。
 しかしながら、第2節の方で触れられたとおり、保護者とか地域の方々が学校の運営に真に参画して協働することを保障するために、最終的にはこの法律で規定されている三つの機能を備えた仕組みとなることが必要であるということで、こうした観点から、類似の取組についてはコミュティ・スクールへの過渡的な段階、コミュティ・スクール化の姿として捉えて、最終的にはコミュティ・スクールへの移行を促進していくべきであるとした方向性が打ち出されているということでございます。
 それから22ページのところ、市町村や学校の規模との関係ということについてですけれども、小規模自治体においては、学校運営協議会委員の人材の確保が難しいという側面があるということ、それから小中一貫教育以外の学校間の連携ネットワークも必要になるといったことも挙げられていると。こうした実態を踏まえて、小規模の学校のネットワークをガバナンスの面から支える点、複数校で一つの学校運営協議会を設置できる仕組みというものが有効に機能するのではないかということで書かれてございます。
 それから23ページのところ、幼稚園、高等学校、特別支援校の特性を踏まえた在り方につきましては、地域や社会の多様な人との関わりの重要性というのは、学校種において変わるものではないということで、学校種の特性を生かしつつ、幼児、児童、生徒の発達段階に応じた地域や社会との連携・協働体性を構築する必要があるということで、こうした学校種についても学校運営協議会制度の導入は進めるべきであるということでまとめられてございます。
 それから24ページ目、小規模自治体における教育委員会と学校運営協議会との関係の取扱いということでございますけれども、小規模自治体においては、教育委員会と学校運営協議会の機能・権限や、委員が重なるのではないかといった指摘があるということでございましたけれども、両者の法律上の機能・権限は異なるものであるので、一体化として捉えることはできないと。ただ学校運営協議会の委員が教育委員会の委員として選任されることがあっても差し支えるものではないというようなまとめ方となってございます。
 それから25ページ、5ということで、これからの学校運営協議会の制度的位置付けの検討ということでございますけれども、26ページの一つ目の丸のところに書いてございますけれども、学校が抱えている課題が複雑化・困難化している状況の中で、課題を解決し、子供たちの生きる力を育んでいくためには、保護者や地域住民の参画を得て学校運営を行っていくことの必要性は、むしろ以前よりも増して高まってきていると。学校運営協議会の仕組みというのはそうした必要性に応えられるものであって、組織的・継続的に学校と地域の連携・協働体制の構築に資するものであるので、今後、全ての公立学校において、学校運営協議会制度を導入した学校、コミュニティ・スクールを目指すべきであると。現行、任意設置となっている学校運営協議会の制度的な位置付けの見直しも含めた方策を講ずるべきだということになってございます。
 ただ、その際ということで、一つは基本的には学校又は教育委員会の自発的な意思によって設置されることが望ましいということ、それから現在の学校運営協議会の設置率が7%程度であるといった実態を踏まえる必要があるということ、それから学校運営協議会制度についての懸念・不安の払拭をする必要があるということ、学校と地域の状況は多様であって、過渡的な段階を経た発展ということも考慮する必要があるということを考慮しつつ、教育委員会が積極的にコミュニティ・スクールの設置の促進に努めていくような制度的位置付けの見直しを検討すべきであるという提言となってございます。すなわち、これまで任意設置で進めてきた方針を努力義務の方針に転換し、設置の促進に努めるべきであるとしたものということでございます。
 27ページ目の三つ目の丸のところでございますけれども、この提言に合わせて、国においては本制度の持つ意義や成果等に対する正しい理解が得られるように周知を図るとともに、施策面、財政面における総合的な推進方策を講じていくべきであること、それからコミュニティ・スクールの設置が着実に進められるように、国は教育振興基本計画等において方針を明確化するとともに、各自治体の取組状況をフォローアップして、適切な時期に制度的な位置付けや支援方策について検討し、その結果に基づいて見直しを行うべきであるということが言われてございます。
 それから、資料の27ページから40ページ目にかけて、第3節ということで、コミュニティ・スクールの総合的な推進方策というのが書かれてございますけれども、この中で国は丁寧な説明により、制度に対する不要感、抵抗感を払拭すること、それから学校運営協議会が円滑に運営されるよう、関係者の資質の養成、それから同制度に係る体制面・財政面における支援、制度普及啓発のための教育長等への働き掛けとかフォーラムの開催、良好事例の収集と発信に努めることなどが提言されてございます。
 また都道府県や市町村に対してということで、コミュニティ・スクールの設置促進を都道府県の教育振興基本計画へ位置付けることや、自治体内のチームとしての連携・協働体制の強化、関係者への研修などを行うべきであるということが書かれてございます。
 飛びますけれども、41ページ、第3章ということで、こちらは生涯学習分科会の方で検討された地域の方の検討でございますけれども、42ページの一つ目の丸ぐらいから書かれてございますけれども、地域の教育力が低下している状況の中で、地域社会に必要とされるのは、自ら生活する地域を作っていくという地域住民の主体的な意識であると。こうした意識の醸成のためには、子供の教育を共通の旗印として、地域が学校と連携・協働していくことが重要であるということ、それで、このため地域社会の側は、地域の状況に合ったコーディネート機能を構築するとともに、学校のパートナーとしての機能と実態を持った体制を維持することが必要であるということが書かれてございます。
 42ページ目から44ページ目にかけて、第2節ということで、地域における学校との連携・協働の現状ということで書かれてございますけれども、学校支援活動などが今現状はそれぞれ個別に行われていて、関係者間での情報の共有などについて、必ずしも連携が十分ではないであるとか、コーディネート機能の大部分を特定の個人に依存している場合が多く、地域から学校への一方方向の活動内容にとどまっているという状況があると。
 こういった状況を改善すべくということで、第3節で45ページからの記載になりますけれども、第1に、支援を越えて協働に向かうことを目指すことが必要であるということ、第2に、活動やコーディネート機能のつながりを深めることが重要であるということ。
 それで、45ページの三つ目の丸のところあたりでございますけれども、このために、支援から連携・協働へ、個別の活動から総合化を目指すことへということで、地域が学校と協働する今後の新たな体制の構築、地域学校協働本部、これは仮称でございますけれども、の構築が必要であることを提言してございます。
 47ページ目から、第4節ということで、地域における学校との連携・協働体制を整備するに当たってということで、コーディネート機能の強化が非常に重要であると。今後は地域コーディネーターは活動ごとの担当にとどまらず、より広い視野で学校との協働体制を作っていく役回りを担わないといけないということ。それから地域コーディネーターが交代していくわけですけれども、その交代によらず、地域学校協働本部の継続性が維持されるように、人材の資質能力を確保するための仕組みの必要性であるとか研修の機会の提供の必要性というものが必要だというふうにされてございます。
 資料48ページ目の方ですけれども、市町村単位での統括的なコーディネーターということで、地域コーディネーター間のネットワーク化の促進や活動内容の質の向上を図る観点から、新たに市町村単位で当該地域全体の学校・地域協働に関する統括的なコーディネーターの必要性というものが提言がされているということでございます。
 49ページ、51ページは飛ばさせていただきまして、第4章ということでございますけれども、先ほど申し上げたコミュニティ・スクールと地域学校協働本部の連携・協働の在り方ということでございますけれども、在り方としては、それぞれの機能を大切にしつつ、両者が相互に補完し高め合う存在として、両輪となって相乗効果を発揮していくことが必要であるということでございます。そして、例示ということですが、資料56ページの一つ目の丸のところの方に書いてございますけれども、地域コーディネーターを学校運営協議会委員に選任したり、学校運営協議会委員が地域学校協働本部の業務に携わるといったこと、それから地域学校協働本部と学校運営協議会の事務局を一体化するといったことで、よりその相乗効果を発揮していくことができるのではないかということが書かれてございます。
 さらには、前の方にも書かれてございましたけれども、地域コーディネーターと学校側の窓口である地域連携の推進を担当する教職員の連携を強化していくということも重要であるということが指摘されているということでございます。
 この第4章につきましては、今後も3回ほど合同で審議を深めていくということになってございます。
 雑ぱくですが、説明は以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。それでは、地域とともにある学校の在り方に関する作業部会の審議まとめの今の説明について、何か御質問、御意見がございましたら御発言をお願いいたします。恐縮ですが、発言の際にはまた名札を立てていただければと思います。
 いかがでしょうか。それでは、松岡委員からどうぞ。
【松岡委員】  ありがとうございます。地域との連携ということで、非常に多岐にわたりまして御議論いただいて、よくまとまった資料かと存じます。私、まだ全部読み切れていないんですけれども、ただ今の御報告の中で触れられていなかった点で、校長の職務についてはいかがでしょうか。この間、例えばチーム学校、あるいは今のこの御報告がありましたコミュニティ・スクールを推進していくための学校運営協議会、さらに先ほどの教員養成のところでありました学校校内の現職教員の研修と、こういう中で、やはり校長のリーダーシップというのは非常に求められるところでありますけれども、場合によっては校長を悩ます最大の原因が地域にあるという学校も決して少なくはないというのが現状であります。
 このような状況で、こういうことを推進していく際に、特に校内での人事配置ですけども、例えばこちらの検討の中で、教頭若しくは副校長の複数配置、例えばそういうような方策で校長の学校経営を支援していくようなシステムでありますとか、何かそういうようなお話というのは出たのでしょうか。
 あるいは校長を支える、確かに学校運営協議会で校長の経営を支えていくというのは理論的にはよく分かりますけれども、いわゆる校長の経営を支える校内の仕組みといいましょうか、そういうあたりで何か御議論があったら是非、御紹介いただければと思います。
 以上でございます。
【小川分科会長】  今お答えしますか。それとも後で総括的にやりますか。
【塩崎参事官】  どちらでも。
【小川分科会長】  そうですか。じゃあ、時間もあんまりないので、総括的に後でお答えいただいてということで進めさせていただきたいと思います。
 次に、角田委員、尾上委員、そして市川委員の順でお願いいたします。
【角田委員】  特に高等学校における学校運営協議会制度導入につきまして、もしかしたら話し合われたかもしれないのですけれども、検討をお願いしたいことがあります。
 それは高校生自身の参加です。生徒会会長になるかと思うのですが、委員に校外の地域代表や保護者代表が入るのは当然ですけれども、育てようという対象である当事者の高校生が学校運営に参加するということは、選挙権を18歳が持って、社会の一員として踏み出す前段階として、非常に重要な社会体験になるのではないかと思っています。詳しくないのですが、フランスでは生徒が学校運営に参加するということが法的に定められているということですし、学校と地域が協同して考えていく場に高校生が正式に委員として参加するということも検討していただけたらなと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。どうぞ。
【尾上委員】  尾上と申します。本当に細かく取りまとめていただきまして、連携・協働の在り方というのがこの言葉からははっきり読み取れるんですが、実際、保護者とか地域に帰りますと、言葉が錯綜(さくそう)しておりまして、これはやはり教育委員会とか市町村が伝えていないという部分も当然ながらあるということと、やはり知らない部分での連携の在り方ということを模索していきながら、なかなか学校が開いてこないというのが現状かなとは感じております。
 その発信があれば、ある程度、選択しつつ、地域とも協働してやれる部分もあるんですが、それをやるにはどうしたらいいかということで、いろいろ保護者の立場では悩んでいるんですが、まずそれぞれ私学を除く全国組織があります。幼稚園、小学校、中学校、高校という形でありまして、その方々とまず連携をしていこうと。この全国組織がうまく連携し、情報交流をすることによって、地方へのモデルができるんじゃないかということと、地方の好事例をしっかり引っ張ってきて全国に発信しようというような形で今、試みを始めております。そうもしていかないと、この進めているような部分がなかなか伝わらず、コミュニティ・スクールとか、本当にいい形だと思っているんですが、やはり普及率が低いというところからしますと、やはり教育委員会等とかの発信力のなさというのが感じられるところでありますので、地域をうまく進めて、協働体制を進めていくには、本当に保護者、地域の力が必要というのであれば、しっかりと発信していくということが大事かなと思いますので、よろしくお願いします。
【小川分科会長】  ありがとうございます。市川委員、どうぞ。
【市川委員】  私は今度のこのまとめ、ある意味で非常に画期的だと思っているんですけれども、学校とその地域との関わりということについて、例えば8ページ、9ページあたりでも、これまで学校と地域の連携とか協力というと、地域がいかに学校を支援していくかという側面から語られることが多かったと。ただ今回は、決してそういう一方向的なものではないんだと。むしろ地域には、8ページの下にもいろいろ書いてありますけれども、いろんな施設とかNPOとか民間団体とか、ほかに博物館とか美術館とかもあると思いますが、そういういろんな地域の団体、教育センターとかもですね、があって、かなり地域で実はいろんな教育プログラムが動いている。
 そういうプログラムに対して、子供たちが出ていく。これは9ページにありますが、放課後、土曜日など。私はできれば夏休みなどの長期休暇を是非入れてほしいと思っていますが、そういうところに出ていく。子供たちが出ていくのを学校が後押しするというような、そういう両方向的な関係なのだということを非常に打ち出しておられるというのは私はある意味、画期的だと思っています。
 ただ、ちょっとここの書き方でも、一方向的なものではないとは書いてあるんですが、今の9ページの真ん中でも、「学校を核」としたと書いてあるんですね。上の丸では、学校を核とした地域づくりなんだと。その下の丸で、すなわち一方的なものではないと書いてあるんですが、なぜ「すなわち」なのかよく分からないんですね。
 だから学校を核としたということは、学校が中心ですよというふうに非常に聞こえてしまうと思うんですが、常に学校が中心で地域に送り出すというものでもない。むしろ地域が核となって動いているというものも実際にはたくさんあると。そこら辺の書き方を、いつも学校が中心なんですと思われないような書きぶりが必要かなと思っています。
 もうちょっと具体的に言うと、私はこの10年くらい、内閣府の人間力戦略研究会の報告書も出てから、地域に子供たちが出ていくような活動を促すという授業外学習ポイント制度という、これを10年前、人間力戦略研究会の中で出してから、いろんな地域でそれが動いているというのを見てきました。理想的には、学校と地域と教育委員会、この3者が一体になってこれを推進して、子供たちがいろんなプログラムに出ていくというのがいいと思っているんですけれども、実際にはなかなか3者が一体というのは難しくて、学校プラス地域だったり、地域プラス教育委員会で学校が冷ややかだったりという、いろんなケースがあります。ただそれでもそれなりに動いてきていると。
 そういういろんなケースがありますので、いつも学校が核、学校が中心というニュアンスが余りにも強くなってしまうと、どうも学校が音頭を取らなくちゃいけないんだと。また学校の先生、ただでさえ忙しいのに、我々が中心となって地域と一緒にやるのかと。これも忙しいという声も出てくる。また責任が学校に掛かってくると、どうも学校が負担を感じるとかいうこともありますし、それもあってはいいと思いますが、むしろ地域が核となって、あるいは教育委員会の方で担当者を置いてやっているというところもあります。そういういろんなケースがあっていいんだというニュアンスをもうちょっと出してほしいかなと思いました。
 また実例としても、そうやって動いているという実例がかなりありますので、そういう点も少し、インターネットの検索などで出てきますので、触れていただけるといいかと思いました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。この後は安藤委員、福田委員、そして田中委員の順でお願いいたします。
【安藤委員】  今、市川委員もおっしゃいましたが、お互いにウイン・ウインの関係が大切なことであるということが盛り込まれて、大変よいと思います。資料2-2の24ページに「特別支援学校の特性を踏まえた」という表現がありますけれども、さらに一歩進めて、学校が地域から支援を得るだけでなく、学校が地域に開き、積極的に役割を果たすものという、特別支援学校ならではの機能があると思います。
 一例を申し上げますので、そのような点からも一歩進んだ書き方をしていただけると有り難いと思います。どこでも地域で高齢化が進んでおりまして、誰もが障害者となる可能性がある社会にこれからは突入します。特別支援学校は、周辺の学校、小・中学校あるいは高校に対してセンター的機能を持っていますけれども、地域そのものに貢献できることがたくさんあると考えます。
 特別支援学校は、障害に対してたくさんのノウハウを持っていますし、豊富な資源があります。例えば教材・教具。誰でも視覚障害、聴覚障害になったときに利用できる教材・教具は、大体、県単位で一つか二つある聴覚障害の特別支援学校に行くとかなり活用できるものがあります。視覚障害も同じような教材・教具がたくさんあると思います。
 学校の施設について考えましても、例えば特別支援学校は年間を通して活用できるプールを持っているところがたくさんあります。そういうものも地域貢献の資源として活用できると思います。それからバリアフリーのホールなどを持っているところもあります。地域の様々なコミュニティー活動の中で、活用できると思います。
 さらに言いますと、人的な資源としまして、特別支援学校は特別支援教育コーディネーターというのが、先ほど申し上げました地域の小・中学校及び高校、幼稚園に対してセンター的機能を持っていますが、それをさらに進めると、彼らが持っている障害に関する教育相談、進路や就労の相談、あるいは高齢者に対する福祉的な相談等様々な福祉サービスを受けるための知恵といいますか、ノウハウを持っておりますので、それも社会に還元できると思います。ですから、地域の活性化に向けて特別支援学校が地域において機能できるということもここに盛り込んでいただけたらと思います。
 私が経験しました事例ですが、初期に作られた団地ですけれども、複数あった小・中学校が統廃合され、そこに特別支援学校を作ろうということになり、教育委員会の人間として携わりましたけれども、そこではむしろ地域の代表の方々が地域の活性化のために是非来てほしいと誘致をされました。そこで地域の代表の方と教育委員会、学校、区役所、福祉・労働の方、たくさんの方が数年にわたって協議会を持って検討した結果、数年前に開校し、現在、地域の活性化に役立っています。
 この24ページに書かれましたように地域の方に作品を販売したり、逆に地域の方が学校の施設にボランティアとして参加したり、あるいは余暇を過ごすために学校の施設を活用したり、様々な行き来を通して地域が活性化したという、そういう例もあります。
 ですから是非、学校が地域に開いて、そこで地域の活性化に役立っているというような方向性についても書いていただけたら有り難いと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございます。福田委員、どうぞ。
【福田委員】  ありがとうございます。このまとめを読ませていただいて、私も小学校の校長の一人ですので、結構、当事者意識的にこれを見たときに、少なくとも小学校は地域との関わりがかなりある中で、地域の学校としての意識を持つことが前提条件となっていますので、学校経営の発信とかいろいろなことを心掛けているところです。ですからここに書かれている理念については大いに共感しますし、また自分の中にもそれを持っているという自負はあるんです。
 現在、学校運営委員会とか評議委員会とか学校関係者評価とか、また放課後含めて学校応援団の活動とか抱えながら学校運営をしているところです。そして授業についても、高齢者の方に来ていただいて昔遊びを教えていただいたり、きょうも3年生は地域のダイエーに行って、お母さんが一人ずつグループに付いてインタビュー活動とそのまとめる活動とかやったりしているんですけれども、私はこの中教審に関わっている委員でもあるので、このコミュニティ・スクールを自分は果たしてやっているんだろうか、これ以上、何をやればコミュニティ・スクールになるんだろうかと思ったときに、やはり読んだとき、ちょっとよく分からないんですね。
 ですからここに書かれている理念とか機能に関しては、自分はここでこういうふうに果たしている、ここはこういうふうにやっているというふうに全部一致して線つなぎはできるんですけれども、果たしてこれをコミュニティ・スクールと言っていいのかとか、現在ある学校関係者に関わる年4回やっているその委員会を移行することで丸なのかどうなのかということがよく分からないんです。
 ですから、いやいや、おまえのところでやっているのは、それはコミュニティ・スクールに値するから、名前を変えなさいと言えるような、そういうチェックリスト的なものがあるとか、又はこの30ページに書かれている類似の仕組みからコミュニティ・スクールに発展することによる主な魅力・メリット、私、以前、お得感がないとなかなか移行は難しいと思いますよなんてこの場で言わせていただいたんですけれども、そういうような視点で見てみると、何となく分かるんですけれども、その辺、文科省ですから、日本全国レベルでこれを発信していらっしゃることはよく分かるんですけれども、一人一人の校長が、私の考えが足りないのかもしれないんですけれども、コミュニティ・スクールであるべき条件とか、また主体的に協働的な取組が展開されるということにしても、皆さんお仕事を持ち、それぞれの立場を持ってその委員会に集まってきてくださるので、どのレベルまでを、それを協働的なものを期待できるのかとか、最終的には私は校長の姿勢と関係作りの能力に懸かっているだろうと結論付けちゃしょうがないんですけれども、と思っているんです。
 ですから、ほかの校種のことはよく分からないんですけれども、現在あるこういう協働体制とか理念の実現しているものが、コミュニティ・スクールとして照らしたときに、それは該当するのか、しないのかというところは、ちょっと曖昧になりがちなのではないかなということを申し上げたくて発言しました。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。あと田中委員、そして鶴羽委員、お二人にお願いしたいんですけれども、時間がありませんので、手短にまたお願いいたします。
【田中委員】  分かりました。資料本文の中に、学校運営協議会の「三つの機能」という言葉が書いてあったんですけども、言い換えますと、「三つの権限」というような言葉でも取れるのかなとちょっと感じました。
 それで、この例えば三つの権限ありきでスタートしてしまいますと、果たして本来、求めているコミュニティ・スクールの姿というのはなかなか実現できないのかなとちょっと心配な点がございます。私は権限と責任というのはワンセットでやっぱり考えていかなければならないと思っています。例えば学校運営協議会が学校の運営責任を取らずに権限ばかり振りかざすような、そういう会議になってしまうと大変困る。やはりコミュニティ・スクールというのは、家庭、学校、地域の相互信頼関係というのが最も大事だと思います。その醸成状況を見極めて、コミュニティ・スクールに移行する、そういうアプローチも大事になってこようかと思っています。
 そういう意味から、この中にも書いてございましたけれども、「○○型コミュニティ・スクール」など、学校運営協議会制度によらない仕組みを「過渡的な姿」と捉えることというのはいい考えだと思いますので、是非その方向で制度改善をお願いしたいと思っています。
 それからもう一つは、先ほど松岡委員からもございましたけれども、私も一緒で、やはり地域連携には「学校が地域と向き合う時間の確保」-「生徒と向き合う」のは教員ですが-が大切でありまして、地域連携を担当する教員の持ち時間数をできれば教務主任クラス並みにしていただいて「地域と向き合う時間」をしっかりと確保していただく。そのことは将来的には現在地域連携を一手に担っている教頭の負担軽減にもつながっていくのではないか、そのように考えているところです。
 よろしくお願いいたします。以上です。
【小川分科会長】  鶴羽委員、手短にお願いいたします。
【鶴羽委員】  頑張ります。先日、北海道のある二つの自治体に視察に行きました。そこはコミュニティ・スクールに全学校が来年度、移行するというところです。そこで、なぜうまくいっているのかということの一つに実感したのが、教育委員会のトップと市町村のトップがとても連携がうまくいっていました。実際、北海道も総合教育会議で知事部局と一緒になって連携して進めていこうという今、動きが進んでいます。ですので、教育委員会だけでは啓発には限界があるのかなと今は感じています。
 実際、地域が絡んできますから市町村の行政と……、教育委員会と行政も一緒になってこれを進めていくものであるべきだなというのを体感していますが、質問なんですけれども、文科省はほかの省庁との連携というのは今どういうふうに進めているのか分かりましたら教えてください。
【小川分科会長】  では最後ということで、銭谷委員、よろしくお願いします。
【銭谷委員】  私はこの審議のまとめを見まして、やっぱり初中分科会と生涯学習分科会それぞれに作業部会を設けて検討を進めたということは非常に画期的なことで、大変いいまとめができつつあると思っております。この後、合同でさらに3回ほど御議論されるそうですけれども、是非、今、審議のまとめの概要では、第4章が「略」となっていますけども、きちんと第4章が書けるように、コミュニティ・スクールと学校支援地域本部、そこの一体的な効果的な在り方について、いい方向で取りまとめをお願いしたいなと思います。
 コミュニティ・スクールは、たしか平成16年頃の制度化だと思いますけれども、それに先立つ4年ぐらい前に、学校評議員制度というのができまして、これはあっという間にほとんどの学校で採用されるに至ったんです。その4年後に発足したコミュニティ・スクールがなかなか全国的に広がりを見ない。その原因はやっぱりもっと突き詰めて考えるべきだろうと私は思います。
 学校評議員の方はなぜすぐ普及したかというと、多分、余り校長先生あるいは学校側にとっても、そう負担にならないだろうという、判断があったんじゃないかなと思いますけれども、コミュニティ・スクールは、若干、負担感が大きかったのかなとも思います。ただ負担感が重いからそれを軽くするということではなくて、実際にかなりの学校がコミュニティ・スクールになっているわけですので、その事例の紹介なども丁寧にやりながら、是非これが多くの学校で取り入れられるように、さらに努めていただきたいなと思います。
 それから学校支援地域本部については、それに先立って放課後子供教室などの地域の方が学校に関わる事業が生涯学習、社会教育の方で始まって、それをさらに地域と学校の関係を一層深めようということで学校支援地域本部というのはできたわけです。これも大変大切な機能でございますので、是非、地域と学校との関わりということで、このコミュニティ・スクールと学校支援地域本部、そこがうまく一体的に運営できるよう、さらに第4章がいいものになりますようさらなる議論を期待したいと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。それでは、時間もありませんので、これで打ち切らせていただきたいと思います。
 委員の方から幾つか質問も含めて御要望がありましたけれども、数分しかありませんので、時間の範囲内でお答えできるところをよろしくお願いいたします。
【塩崎参事官】  ありがとうございました。今後の議論の中で、御指摘いただいた点についてはまた御議論させていただきたいと思います。
 幾つかお答えしたいと思いますけど、まず初めに、松岡委員の方から、校長のリーダーシップの関係で、校内人事の配置等についてという話、ございましたけれども、これにつきましては、先ほどの資料2-3のところの体制のところにあったと思うんですが、左、一番端のチーム学校部会というのがこの分科会の下に設置されてございます。チームとしての学校の組織力を上げていくという中で、副校長であるとか主幹教諭であるとか、そういった議論が別途なされているということで御理解いただきたいと思います。
 それから、先ほど他省庁との連携ということにつきまして、例えば地域の活性化という観点でいくと、例えば総務省と連携して、地域おこし協力隊ということで、地域人材の活用の観点で行ったりと、その必要に応じてさせていただいているという状況がございます。そんなところでございます。
 あとはきちんとその議論の中で反映させていただきたいと思います。
【谷合社会教育課長】  一つだけ、済みません。
【小川分科会長】  どうぞ。
【谷合社会教育課長】  社会教育課長の谷合でございます。先ほど市川委員から、学校を核とした地域作りについてお話ありました。学校を核とした地域作りと言っていますけれども、これは学校が主体となったという意味ではないんです。今現在、全国に2万か所ある小学校、1万ある中学校、これが全国に津々浦々ある数少ない場所です。そしてしかも子供と大人が集まれる場所ということでございますので、学校という場所を核として、中身は例えば地域が主体になるものも、教育委員会が主体になるものもあります。いろんなものをやっていこうと、そういう発想で取り組んでまいりたいと考えております。
【小川分科会長】  よろしいですね。はい。
 それでは、これで議題2については終わりたいと思いますけれども、きょう出てきた様々な要望等々については、さらに審議まとめの方に反映できるように、事務局の方で御尽力いただければと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、議題3、学校安全部会の設置についてお諮りしたいと思います。学校安全部会の設置について、教育制度改革室の今井室長から説明をお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  失礼いたします。それでは、配付資料3をごらんいただけたらと存じます。
 このたび、本年10月1日付でスポーツ庁が新設され、これまで学校安全等を所管しておりました旧来のスポーツ青少年局学校健康教育課が健康教育・食育課として、初等中等教育局に移るなどの大きな組織の改革があったところでございます。
 このような大規模な改組の中で、これまでスポーツ青少年分野に関する御議論を頂きました審議会の体制も、その組織の見直しが求められているところでございまして、具体的には、これまでスポーツ青少年分科会の下に設置されておりました学校安全部会につきまして、資料3、3ぽつにありますとおり、初等中等教育分科会の下に移しまして、その設置をしていただきたいと考え、本日、議題として提案させていただいたところでございます。
 なお、学校安全部会の今後の審議の内容等につきましては、健康教育・食育課の和田課長より御説明申し上げます。
【和田健康教育・食育課長】  御説明いたします。学校管理下における生活安全、災害安全、交通安全といったいわゆる学校安全につきましては、これまでも学校や教育委員会において管理体制を整備するとともに、児童生徒に対する安全教育の充実、これらに取り組んでまいりました。
 しかしながら、土砂災害でありますとか火山災害といった自然災害、あるいは登下校中の交通事故、校内での不慮の事故、こういったものはどうしても発生しております。また東日本大震災以降も首都直下地震でありますとか南海トラフ地震、こういった自然災害はいつ起きてもおかしくないといった状況の中で、児童生徒等の安全の確保について、学校における安全管理等の一層の充実を図る必要があると考えています。
 学校における安全管理に関し必要な事項を定めた学校保健安全法では、各学校における安全に関する取組を総合的かつ効果的に推進するために、国は学校安全の推進に関する計画を策定するとされております。
 現在の計画は、平成24年4月に閣議決定され、5年間の施策の基本的方向と具体的な方策を明らかにしたものでございますので、平成28年度までの計画でありますことから、見直しの時期に来ておるということでございます。したがいまして、次期計画の策定に向け、学校安全部会を設置いたしまして、これまでの取組状況に関する検証でありますとか、引き続きの安全に関する教育、安全管理の充実、こういったことにつきまして御検討を進めていただきたいと考えているところでございます。
 よろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  ありがとうございました。この初等中等教育分科会の下に、新たに学校安全部会を設置するというふうな御提案ですけれども、何かこの件について御質問ございますか。では篠原委員。
【篠原委員】  ちょっと教えてほしいんですけど、このスポーツ庁発足に伴い、中教審の下にあったスポーツに関する分科会は、スポーツ庁にそのまま審議会として移行したんですか。
 つまり僕が言いたいのは、中教審の中の分科会として、スポーツ関係は残っているのか、どういう位置付けになったんですか。ちょっとそれを教えてください。
【小川分科会長】  じゃあ、御説明をお願いいたします。
【里見政策課長】  中教審の総会を担当しております生涯学習局政策課長でございます。
 ただいまの御質問でございますけれども、スポーツ庁の設置に伴いまして、スポーツ庁にスポーツ審議会というのが新しくできております。こちらの方にスポーツの部分は行っておりますけれども、青少年の部分、それから学校安全の部分、それぞれが分かれておりまして、初中分科会の方には学校安全の部分が来ております。青少年教育の部分は生涯学習分科会の方に行って、中教審で引き取った形になっております。
【篠原委員】  それは分かりますが、例えば国交省に観光庁というのがありますよね。そこは観光庁の審議会というのは作っていないんですよ。交通政策審議会の中の観光分科会として置いて、観光庁とやっているわけです。スポーツ庁の場合は、中教審と完全に切り離しているわけですね。
 つまりもっと言えば、この中教審でスポーツについてあんまり影響力はないということですね。一言で言えば。
【里見政策課長】  はい。
【篠原委員】  分かりました。その辺が分からなかったので。
【小川分科会長】  よろしいですね。はい。
 ほかにございませんか。よろしいでしょうか。
 なければ、先ほど事務局から御提案があった初等中等教育分科会の下に学校安全部会を設置するということについては御承認いただいてよろしいでしょうか。
 ありがとうございました。なお、学校安全部会の設置に関わって、部会の委員の選任については、初等中等教育分科会長の私に一任というふうなことになっておりますけれど、その点についても御了解いただいてよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。委員等の詳細につきましては、決まり次第、また初中分科会の方に御報告させていただければと思います。
 では最後に、次回以降の予定について、事務局からお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  失礼いたします。次回の初等中等教育分科会の日程につきましては、現在、分科会長とも御相談をさせていただきまして、一応11月の中旬、16日あたりをめどに今、調整しております。詳細につきましては改めて委員の皆様に御連絡申し上げたいと存じます。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 予定とすると、11月中旬頃というふうなことのようですので、よろしくお願いいたします。
 それでは、きょう予定した議事は全て終了しましたので、これで初中分科会を閉会いたしたいと思います。ありがとうございました。

―― 了 ――

 

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-- 登録:平成27年11月 --