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初等中等教育分科会(第99回) 議事録

1.日時

平成27年7月16日(木曜日)10時~12時

2.場所

旧文部省庁舎6階 第二講堂

3.議題

  1. チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について(チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会 中間まとめ)
  2. これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について(教員養成部会 中間まとめ)
  3. 初等中等教育における教育課程の基準等の在り方に関する審議状況について
  4. 地域とともにある学校の在り方に関する作業部会等における審議状況について
  5. 第2期教育振興基本計画のフォローアップについて
  6. その他

4.議事録

中央教育審議会初等中等教育分科会(第99回)
平成27年7月16日


【小川分科会長】  おはようございます。定刻になりましたので、ただいまから、初等中等教育分科会第99回を開催したいと思います。
 まだお見えになっていない委員も数名おりますけれども、台風等々の理由かと思いますので、後ほど姿をお見せいただけるかと思います。
 それでは、まず、配付資料について、事務局から説明をお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  失礼いたします。それでは、配付資料について御説明させていただきます。
 まず、議事次第でございますが、中ほど配付資料に基づいて御報告をさせていただきますと、まず、資料1につきましては、チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会中間まとめに関連する資料が一群、付いているところでございます。続きまして、資料2-1、2でございますが、こちらにつきましては、教員養成部会中間まとめに関連いたします資料が付いているところでございます。続きまして、資料3でございますが、これにつきましては、初等中等教育における教育課程の基準等の在り方に関する審議状況に関する資料が一群、付いているものでございます。続きまして、資料4でございますが、こちらは地域とともにある学校の在り方に関する作業部会における審議状況に関連する資料一群が付いているものでございます。続きまして、資料5でございますが、こちらは第2期教育振興基本計画のフォローアップに関する資料及びパンフレット及び冊子等が一群、付いているところでございます。そして、資料6につきましては、小中一貫教育の制度化に関連いたします学校教育法等の一部を改正する法律の概要及びその関連する資料を付けさせていただいているところでございます。
 なお、参考資料として、この本分科会委員の名簿、また、机上には関連いたします資料を一群、置かせていただいておりますので、もし資料に足らないもの等ございましたら、事務局までお申し出いただけたらと存じます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。今の説明にありますとおり、今日は初等中等教育分科会の下に設置されている各部会から中間まとめ及び審議状況について、報告いただき、委員の方から御意見を賜りたいと思っています。2時間という限られた時間ですけれども、非常に各部会からの報告が多いですので、議事次第にあるとおり、チーム学校、教育養成部会、そして、教育課程部会、それぞれ事務局からの報告を含めて各30分、そして、4、5、6については各10分程度というふうな非常にタイトなタイムスケジュールで進めさせていただきたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
 それでは、議事に入っていきたいと思います。
 まず、チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について。これは初等中等教育の教育企画課の福島課長補佐から説明をお願いいたします。
【福島初等中等教育企画課課長補佐】  おはようございます。初等中等教育企画課の課長補佐の福島でございます。
 チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会の中間まとめにつきまして、資料1-1から1-3に基づきまして説明をさせていただきます。主に資料1-1と1-2で説明をさせていただきます。
 この作業部会につきましては、昨年の11月に第1回を開催いたしまして、今年の7月3日まで14回にわたる会議を開催してまいったところでございます。7月3日の作業部会でお配りした中間まとめにつきまして、また、委員、分科会長と御相談いたしまして、コースや内容の修正をしたもので、本日はお配りさせていただいております。
 まず、1-2の本文の「はじめに」というところを御覧いただきたいと思いますけれども、ここに全体の作業部会の経緯、それから、趣旨等を書いております。まず、チームとしての学校というものが求められる背景ということでございますけれども、このページの中ほど以降に、「平成10年の答申以降、」というところがございますけれども、現在、グローバル化でございますとか、社会の情報化といったような進展する中、社会の課題、あるいは学校の課題というものが複雑化・困難化しているということを受けまして、これは学校だけでなくて、社会の多くの組織において、組織外の人材でございますとか、あるいは資源を活用して、組織が力を高めていくという取組が求められているところでございます。
 そのような状況を学校の方でもやはり配慮する必要があるということでございまして、具体的な背景としましては、資料1-1にお戻りいただきたいと思いますけれども、このポンチ絵の上の方に、チームとしての学校が求められる背景ということで大きく、まず二つ、書いてございます。社会の変化と学校を取り巻く状況の変化というところで、まず右側の部分でございますけれども、学校教育の質的充実に対する社会的な要請の高まりというところでございます。現在、学習指導要領の改定につきましては、教育課程部会の方でも御議論いただいておりますけれども、主体的・協働的に学ぶ課題解決型の授業ですとか、あるいは小学校の英語教育など、こういったこれからの子供たちに身に付けさせる資質・能力との関係で、学校教育の指導内容、指導方法、あるいは評価方法といったものについての充実が強く求められているというところがございます。また、学校全体で力を身に付けさせていくという観点で、ここに書いてございませんが、あるいはカリキュラム・マネジメントですとか、そういったものに学校全体で取り組む必要性も高まっているというところでございます。
 次に、左の方でございますけれども、多様化・複雑化する子供の状況への対応というところでございます。ここはいじめ・不登校等の生徒指導上の課題、あるいは特別支援教育の充実への対応など、子供を取り巻く状況、学校の課題が専門性の面でも複雑化・困難化をしていると。また、次のポツでございますが、貧困問題の対応と学校に求められる役割というのも広がってきているという状況でございます。こういう状況で学校に求めるものが変わっているわけでございますが、一方で、我が国の教職員の現状というものを見てまいりますと、昨年、OECDのTALISの調査結果もございましたけれども、我が国の学校というのは非常に、教員以外の専門スタッフの割合が諸外国と比較すると低い現状がある。併せて日本の教員は、授業以外にいろいろな業務を行っているということで、必ずしも授業に専念することができていないという現状があるということでございます。
 そういった状況を踏まえまして、どのような学校の姿を実現していくかというのがその下以降でございますけれども、教員の専門性というのがこれからも必要であるということは、これは間違いないところでございますけれども、教員の専門性だけでは対応ができない課題というのも出てきておりますので、教員の専門性の向上を図るとともに、教員に加えて多様な専門スタッフを配置して、様々な業務を連携・分担をしてチームとして職務を担う体制を整理していく必要があるのではないかということでございます。学校の教職員構造を転換して、学校の教育力・組織力を向上させ、一人一人の子供の状況に応じた教育を実現していきたいということでございます。
 このようなチーム学校の姿のイメージでございますけれども、1-2の7ページを御覧いただきたいと思います。これは飽くまでイメージ図ということでございますので、ちょっと分かりやすくする観点で単純化しており、若干ステレオタイプな部分がございますけれども、左側が過去、特に言われておったような学校に対する批判ということで、自己完結型としておりますけれども、鍋ぶた型とか、内向きだということを書かせていただきます。そのように踏まえまして、文部科学省としてもいろんな取組をやってまいりましたし、何よりも教育委員会、学校、先生方におかれては非常に御努力を頂いているところでございます。
 それを受けて、現在という部分でございます。ここにありますとおり、非常に多くの課題を抱えているということで、複雑化・多様化する課題が教員に集中をして、授業等の教育指導に専念しづらい。学校のマネジメントとしましても、主として教員のみを管理することを想定したマネジメントになっているということでございます。
 こういった状況をどういうふうな形に変えていきたいかというのが右側のチームとしての学校という部分でございます。上の方にございますけれども、多様な専門人材が責任を伴って学校に参画をして、教員はより教育指導に専念をする。学校のマネジメントが組織的に行われる体制を整えるとともに、チームとしての学校と地域の連携を強化していく。こういったような姿ということで、イメージ図ということで考えているところでございます。
 そのための方策ということで、大きく3点に整理をしておりますが、資料1-1にお戻りいただきたいと思いますけれども、視点とその方策ということで1から3まで挙げております。まず、視点の1でございますが、専門性に基づくチーム体制の構築ということで、ここにつきましては、教員、それから事務職員、専門スタッフ等が連携・分担をして、それぞれの専門性を発揮できる体制を作っていきたいということでございます。
 主な改善方策ということで、これは便宜上、制度関連と予算関連と分けていますけれども、制度関連としましては、心理・福祉の専門スタッフということで、学校における位置付けをカウンセラー、ソーシャルワーカーについて法令に明確な位置付けをして、その上で配置充実につなげていきたいということでございます。それから、部活動もございますけれども、これにつきましても、教員以外に、部活動の指導、顧問、単独での引率等を行うことができるような部活動支援、仮称でございますが、これを法令に位置付けていくと。 予算関連で申し上げますと、アクティブ・ラーニングの実施、あるいは特別支援計画等に対応するための必要な教職員定数措置の拡充。それから、カウンセラー、ソーシャルワーカーにつきましては、将来的に教職員定数として算定し、国庫負担の対象とすることを検討するといったことを書いています。
 それから、視点の2でございますけれども、学校のマネジメント機能の強化という部分でございます。ここはこういった専門性に基づくチーム体制の下で、校長を中心とする管理職がリーダーシップを発揮できる体制をどのように整理をしていくかということでございます。校長のリーダーシップという観点で、その他からになってしまいますけれども、校長の裁量経費の拡大ですとか、ここに書いてございませんけれども、校長の在職年数の長期化とか、そういったことで校長のリーダーシップを発揮できる環境を整えていくということと併せまして、管理職の体制整備ということで、二つ目の丸になりますけれども、主幹教諭の充実ということで、実践的な研修プログラムの開発ですとか、あるいは主幹教諭の配置促進のための、加配措置の拡充といったことを書いております。併せまして、学校において唯一、学校事務というか、行政に関する専門性を有しております事務職員につきまして、事務職員の職務内容につきまして、より学校運営に関わる職員であるということを明確に位置付けた上で、事務職員の配置についても、更なる拡充を進めていきたいと書いています。
 最後、視点の3でございますけれども、教員一人一人が力を発揮できる環境の整備ということでございます。そのような学校の体制の中で、先生方お一人一人が力を発揮できるような環境ということで、一つは、まず業務改善ということで、業務改善に関する取組事例等をまとめた指針を作成していきたいということでございます。それから、優れた先生方の実践を検証するということで、現在、優秀教職員表彰というのを国でも実施をしておりますけれども、これにつきまして、現在は先生方個人の単位で表彰しておりますけれども、学校単位ですとか、もう少し小さな集団の単位で表彰すべきということも検討したいと思っています。
 併せまして、平成28年から人事評価ということが新しく制度で位置付けられますけれども、これにつきましても、現状も踏まえまして、処遇ですとか、研修に適切に反映をしていくといった取組を進めていきたいと思っています。
 併せまして、最後になりますけれども、学校の授業改善等を支援する上で、アクティブ・ラーニング実施等のために必要な研修が実施されるように、指導主事の配置ですとか、そういったものについては引き続き取組を進めていきたいということでございます。
 説明は以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。なお、資料の1-4として、今日、お配りしておりますけれども、本件について、今日御欠席の林委員より御意見を頂いております。この点も踏まえまして、ただいま事務局からの説明に対して御意見、御質問があれば御発言を頂ければと思います。
 なお、今日は、出席委員が多いですので、発言の際には机上の名札を立てていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 松岡委員、そして、天笠委員、お願いします。
【松岡委員】  ありがとうございます。このチーム学校という発想は、私も学校経営をしていた立場から、大変有り難い発想であるということを常々思ってきたところでございますけれども、ただいまの中間まとめのお話等々伺いますと、まず、校長が適切なリーダーシップを発揮できるという前提でこの話が進んでいるという印象があります。これまでも学校には、スクールカウンセラー、あるいは地域人材活用でありますとか、あるいは学生、教員免許を所有している方の学習指導員、補助員、様々な外部の方が入ってきて、そういう方々を含めて、校長職、特に管理職は学校全体のマネジメントをしてきた、そういう実態があるのですけれども、今後、このチーム学校ということがシステム化されていきますと、更にそれは多くのいろいろな職種の方、いろいろなお立場の方が学校に入ってくる。ただし、チームというのは、烏合(うごう)の衆ではありませんので、やはり一つの共通目的を持って目的を達成する集団です。やはり管理職、すなわち校長が本当に適切なリーダーシップを発揮することが極めて重要だと考えます。この辺りについて、こちらの分科会では、校長が適切なリーダーシップを発揮する体制を整備するというお話は出ているのですけれども、校長自身の管理職としての資質・能力、あるいは管理職養成という視点から、何らかの議論といいましょうか、そういうようなお話が出ているかどうかという辺りをお聞かせいただければと存じます。
 以上でございます。
【小川分科会長】  その点については、本文を読んでいただければ、記載されていますけれども、事務局から、その点について御説明いただければと思います。
【福島初等中等教育企画課課長補佐】  管理職の養成につきましては、現在、主として教育委員会の中でラーニングをしてきているわけですけれども、例えば教職大学院を使った校長の例えば管理職研修の話とか、そういう形で有識者の方の御意見をお伺いして意見交換をしたのですけれども、校長になってからというよりは、なる前の段階でこういう管理職に求められる資質を身に付けていくことが必要だということで、そのために、幾つか出ましたけれども、一つは、若い頃から、これもまた管理職の話になってしまうのですけれども、きちんと分掌等で経験を積ませていくということ。それから、企業ですとか、教育委員会事務局ですとか、そういったいろいろな経験を積ませていくことで、広い視野に立てる、そういったような意見が出ております。併せまして、校長のリーダーシップということで申し上げれば、校長だけでなくて、副校長等々についていかに力を発揮できる環境を作っていくかということも大事だと思っておりまして、これにつきましては、事務職員を使って教頭との間できちんと役割分担をするとか、そういったことですとか、あるいは副校長、教頭の、これは規模によりますけれども、例えば複数配置の話ですとか、そういったものを併せて記載しているところでございます。
【小川分科会長】  天笠委員、どうぞ。
【天笠委員】  失礼いたします。ここでこういうチーム学校の方向性とこの内容について、基本的には私は異論ありません。その上で申し上げさせていただきたいのは、この前書きの部分き「はじめに」に係るところかもしれません。それはどういうことかというと、教員研修との関わりというのでしょうか。恐らくチーム学校がこういう形で説かれるということは、教員研修にも大きな影響を今後与えることになることは十分想定されることだと思うのです。そうしたときに、この10年間、国を挙げて、各都道府県も組織マネジメントということの研修にかなり力を入れてやってきたことは確かなことだと思うのです。改めてここのところでこういう形が説かれるということは、この間の組織マネジメントの研修がどうだったのかとか、そういうことへの目配せとか、言及とか、評価というのが私は必要なんじゃないかと。
 先だっての岩手県の事案等々というのも、言うならば、学校の組織の在り方ということについての一つの提起をしているわけですけれども、この間、組織マネジメントという研修で、その辺りのところについては、現場の組織の在り方、マネジメントの在り方について随分いろいろな研修が工夫されながら展開されてきたわけですけれども、でも、現状等々を踏まえると、やはりチーム学校というのが説かれなければいけないという、その辺りのところについて、例えば「はじめに」の部分ですとか、あるいは研修のところに言及があるのですけれども、そこら辺のところについてほとんどこれは言及がないというのが私の立場からするとどうなのだろうと。それについての相応の評価があってのこれ、あるいはそこの結果としては、組織マネジメントの研修の在り方を見詰め直さなくてはいけないというふうなことが結果としては、このチーム学校はある意味、言及、指摘しているわけですので、もっとそこら辺のところを的確に文言化してもよいのではないかなというふうに思いました。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。今の意見は引き取って、少し部会の方で、ないしは事務局の方と相談してみたいと思います。ありがとうございました。
 加治佐委員、そして、次に吉田委員の順でお願いします。
【加治佐委員】  私も、天笠先生がおっしゃったように、基本的にこの方向、いいと思います。学校がやっと多様な人材から構成される組織体であるということを公式に表明されるわけですので非常にいいと思います。さらには、少子化の中で教員数を削減するということが言われてきているわけですけれども、学校の課題は増す一方である。それに対応するためには、教員以外の専門人材も入れて、それぞれ適切な役割を果たしていくのだということで、人材の多様化という意味で学校に関わる専門人材が増えるし、組織力も強化されていくのだというふうなことで非常に歓迎しますし、是非実現してほしいと思います。
 私、1点だけ、ここに書いてないことで、ちょっと思い切ったことを申し上げようと思うのですが、今、天笠先生からも組織マネジメント、私も組織マネジメントの講師をやったことがあります。何度もやったことがあります。その効果がどうかということです。あるいは教職大学院で管理職養成もやったこともあります。また、そういうことも、教職大学院での管理職養成とか、あるいは若いうちからのジョブローテーションとか、そういうことも書かれているわけですね。それはそれで大変結構なのですが、間違いなく言えるのは、これだけ多様な人材、専門人材が学校に入りますので、いわゆるマネジメント、あるいは校長のリーダーシップの発揮はもっと難しくなるということだけは確かなわけです。
 現在でも、なかなかその候補となるような年齢層の人材が少ないとか、あるいは校長職、教頭職に魅力がないせいか、なりたい人が少ないとか、いろいろ厳しい問題が指摘されているわけです。なかなか厳しいことだとは思いますが、私自身はこれで、この一つの思い切った在り方としては、校長職というのをターミナルとして位置付けるという考え方は改めてもいいのではないかと。いろいろなやり方があって、最後で校長になる人がいてもいいけれども、中堅とか、あるいは若手の時代に校長になるということも、思い切ってやっていいのではないかと思います。
 例えば待遇面で言いますと、年齢が高くなれば一般の教員と、そんな校長なんてもう給料は変わらないと思いますが、30半ばで校長になれば、格段に給料は上がると思います。それだけでなる人が増えるかどうかは別にして、大きなインセンティブにはなるわけです。更にもっと大きい効果というのは、この改革を成功させるためには、ここにも書かれている学校文化を変えなきゃいけないと。学校文化を変えるためには、もちろん校長が変えなきゃいけないわけですけれども、校長を経験した後に、40代ぐらいで、40前後で校長を5、6年やって、あるいは10年でもいいですけど、その後、また一般の教員に戻る。戻って、そういう立場から子供たちや、保護者や、あるいはほかの先生方に対してマネジメントとか、あるいは学校文化を変えることの必要性とか、いろいろな人材を生かすことの必要性とか、そういうのを別な立場から、対等の立場から、同僚として身をもって示すという効果が非常にあるのではないかというふうに思っています。ですから、そういうところまで踏み込む必要はあるのではないかということで御意見申し上げます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。時間もありませんので、吉田委員、そして、森田委員、鶴羽委員、そして、田中委員、小室委員ですか。中島委員ですね。それでチーム学校の御意見については打ち切らせていただきます。よろしくお願いいたします。吉田委員、どうぞ。
【吉田委員】  ありがとうございます。私も公立学校のチームとしての学校の在り方というのはすばらしいなと思っています。そういう意味ではすばらしいと思うのですけれども、実際に公立学校と我々私立学校という立場を考えさせていただいたときに、私立学校はまさにチーム学校。個々の学校がそれぞれ違うわけです。そういう中で、ここにありますような教員の専門性だけでなく、対応が困難になっているとか、そういう意味で言うと、教職員の在り方というものについては私立学校も同等のところがございます。そういう部分について、今回ここで公立の部分がなされたとしても、例えば先ほど示されましたイメージ図、一つとっても、着実に教員数は増えるわけですね。そうなった場合に、私立学校はどうやって対応すればいいのか。今までの補助のように、2分の1が最大、それもまだ満たされていないという状況下において、私立学校は授業料を上げることになるのか。そうなったときに、また公私間の格差が広がってくる。
 ここで先ほどの概略図を見ても、予算関連という形は書いてあるのですけれども、実際にこの財源が確保されるのかということによって、これの進展というのは違ってくるのではないかと思うのです。やはり良い教育をしようと思えば、たくさんの人も必要だし、それに伴う財源も必要になってくる。その部分というものをもう少ししっかりと確保していただけないと、国が、政府がああやって教育再生と言っている割には、言っていることだけで形が付いていない。そういう意味でも、是非私立学校のことも含めてその財源について、どうなっているのかお尋ねしたいと思います。
【小川分科会長】  後で事務局の方から何かお答えいただけると思います。
 森田委員、どうぞ。
【森田委員】  ありがとうございます。1点目は、天笠委員が指摘されたことでございますけれども、往々にして、これは制度、組織、私も、この基本的な方向に関しては賛成でございます。実に重要な視点だという具合に思っておりますが、これまでもそうでございましたけれども、こういう制度を固め、そして、組織を作り、しかし、組織があっても、その組織が機能しないというところに大きな問題があって、それが様々なひずみを起こしてくるということが経験上ございます。それに対して部会の方でどういう点で組織があって機能しなかったのか、それを機能させるためにはどういうことが必要なのかという点は、やはり部会の方で御検討いただいて、更にこれを盛り込んでいただきたいというのが1点目でございます。
 それから、2点目は、この全体のチームとしての学校はいいのですが、これはある意味では地域のお力を借りるというのが大変重要な視点になってまいりますけれども、学校のために、子供たちのために地域の力をお借りするということはそれでいいのですが、これからの学校の在り方として、地域作りに学校がいかにして果たしていくか。こういうチームとしての学校の活動なり、いろいろな活動が地域に関わってあります。その視点がもう一つ、この中で訴えていただいて、一つの地域のコアとしての、地域作りのコアとしての学校教育、学校の在り方というものも付け加えて御検討いただければという具合に思っております。
【小川分科会長】  ありがとうございます。時間がありませんので、あと手短によろしくお願いいたします。どうぞ。
【鶴羽委員】  北海道から参りました鶴羽と申します。私も、チームというようなもの、チームという組織を作るのは大賛成なのですが、北海道にいて思いますのは、広い中で先生方の転勤があります。特に校長先生、教頭先生は2年から3年おきに代わりますので、その中でチームを作り上げていくというのは相当困難があるというのが北海道の中を見ても現実です。ですから、相当リーダーが短い期間で代わるということを踏まえた体制、研修作りが大事ではないかというふうに思います。
 だけど、北海道では、今年度初めての、土曜授業の実践研究の発表が、委員会でありました。実践された教頭先生、校長先生、教育委員、教育局の発表を聞いていますと、ほとんどが、皆さんおっしゃっていたのがコミュニティ・スクールの要素であって、土曜授業イコール地域の人が関わる。それによって、モンスターペアレント的なクレームが激減した。生徒指導の困難が解決されて、先生方が授業に集中でき、結果、学力が向上したという発表がありました。それを聞いて思いますのは、やはり資料1-2の8ページにあるのですけれども、3分の1ぐらいのところで、「『チームとしての学校』にとって、地域との連携や、ボランティア等の地域人材との連携は欠かすことのできない」とありますので、やはりここのところは、「チームとしての」というところに、コミュニティ・スクールや、これまでも実践してきました土曜授業とどう結び付けていくのか、一体化していくのかということも改めて文言として入れるということも大切なのではないかなというふうに感じました。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。田中委員、どうぞ。
【田中委員】  私の方からは、地方の教育委員会の立場からお話をさせていただきたいと思います。まず、チームとしての学校の在り方でございますけれども、基本的な方向性には、私も大賛成でございます。そして、今回の資料を事前にちょっと読ませていただいたのですけれども、横浜の林委員から学校課題解決支援チームの紹介がございましたけれども、こうした事例の収集、あるいは提供というのは大変大事かなというふうに受け止めた次第でございます。
 それから、学校長のマネジメントの強化というのは大変大事だと受け止めております。ここでやはり学校運営に対する教育委員会の支援機能というのも、とても大事なのではないかと、そのように考えているところでございます。それに関連して、本市の取組なのでございますけれども、平成25年度から学校安全・安心対策担当室というのを設置いたしまして、学校からの相談というのに対応しています。チーム学校も大事ですけれども、それを支援するのはやはり教育委員会だと、そういうような姿勢でこれから臨んでいかなければならないのではないかというふうに思っております。ちなみに、昨年度は、年間で200件、学校の方から相談がございました。一応情報提供ということでお話しさせていただきました。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。小室委員、よろしくお願いします。
【小室委員】  ワーク・ライフバランスの小室です。企業の残業を減らして業績を上げるというコンサルティングを900社にしてまいりました。今回、チームとしての学校というコンセプトの在り方、非常に重要だと思っています。ただ、そのときに、従来の仕事を捨てるという視点が入っていないのではないかなと思います。
 アクティブ・ラーニングは、研修した後、日々の学びというところでプラスアルファに、デイリーで学ぶ時間が必要になってくると思います。それから、事務処理が大きな教員の負担になっているというところもあります。こういったところのプラスアルファで何かしらの学びをするであるだとかというときには、何かを捨てるということをしないと新しいことのインプットができない、本当に必要な仕事に注力するという切り換えができないのではないかと思います。そのためには、新たなことを学ぶというための捨てる仕事は何なのかというところも入っていくといいかなと思います。企業をコンサルティングするときに、捨てるとか、減らすという姿勢を組織全体として見せていかないと、本人たちは心が一杯で、もうこれ以上何もできないということで、新しいことに対する前向きさがどうしても出てきません。そういう捨てる仕事は勝手に判断していいよ、現場でやっていいよと言っても、それは最終的に現場のせいになってしまうということで、怖くて捨てられない。従来のものを全部抱えたままということになると、これはせっかく事務職員を入れても、単なる仕事のスライドになってしまって、今ある仕事を減らすという視点が入らないという可能性があって、コストが増大するというところも大きな問題だと思います。
 何を捨てて良いのかというようなところを幾つか具体的に示していくことで、新しいことに移行する前向きさというのを出していく、保証してあげるというところも大事ではないかなと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  では、最後、中島委員、どうぞ。
【中島委員】  部活の支援員のことについて、大変に有り難いなと思っていますが、資料1-2の21ページ辺りで、部活動の専門性が半分ぐらいしか専門的にやっているのはいないと。これは多分事実だろうと思いますけれども、一番心配するのは、勝利至上主義になり過ぎて、勝てばいいと、そういうのが一番困る。22ページのところに、それに伴うような研修をしようと書いてあります。是非ともその辺りをしっかりやると、それだけは是非お願いしたいと思っています。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。最後に、先ほど吉田委員の方から質問がありました私学に対する補助金等々を含めて、予算措置の見通しを含めてどうですかという点がありましたけれども、いかがですか。
【福島初等中等教育企画課課長補佐】  チーム学校につきましては、これは公立も含めてですけれども、当然その予算が伴わないと、この形は実現できないというのはおっしゃるとおりだろうと思います。それにつきましては、今まさに、これから予算要求に向けて省内で議論を進めているところでございますので、私学部局の方とも含めてよく議論をして、必要な予算が確保できるように努めてまいりたいと思っております。
【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかにも御意見を述べたい委員はいらっしゃるかと思いますけれども、ほかにも議題がありますのでこの辺で打ち切らせていただきたいと思います。非常に短時間でしたけれども、非常に多くの委員から御発言、御意見を頂きました。今日頂いた御意見をどう今後の答申に向けての議論に反映させていくかということについては、分科会長である私の方に御一任いただければと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、次の議題に入りたいと思います。これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について、これは、茂里教職員課長から御説明をお願いいたします。
【茂里教職員課長】  ありがとうございます。教職員課の茂里でございます。
 私の方からは、資料2-2というA3の縦の図をお手元に御用意していただければと思います。文字が細かくなっておりまして恐縮でございます。ちょうど1年ほど前に諮問が出されまして、教員養成部会で議論させていただいたテーマが二つございました。一つは、小中一貫教育に伴う免許の取扱いということと、もう一つは、養成・採用・研修を通じた教員の資質能力の向上という、この二つのテーマでございます。一つ目の小中一貫教育に伴うところの免許の取扱いにつきましては、先般、国会で法律が成立いたしました。部会で議論していただきながら、養成・採用・研修を通じた教員の能力の向上ということを中間まとめとしておまとめいただきました。
 42ページにわたる、ちょっと大部になっております中間まとめの骨子の話でも、それを構造上分かりやすくするために工夫いたしまして、この資料2の資料を御用意させていただきました。横の欄に背景とか主な課題、具体的な改革の方向性ということを示させていただきながら、中間まとめの中のポイントを整理させていただいたものでございます。
 まず背景でございます。教育基本法第9条で新たに「教員」という項目が立てられまして、教員は絶えず修養と研究に努めなければならないというフレーズが条立てされたわけでございます。また、平成24年の中央教育審議会の答申で「学び続ける教員像」というものが提言されまして、その具現化の必要性があると、そういう背景がございます。また、実際学校現場では大量退職を迎える時期になっておりまして、この10年間でごっそりと団塊の世代をはじめ大量退職が起こり得ると、そういう状況がございます。
 また、一方、教育課程についても社会の変化に合わせた改革が必要となっており、また、授業の方法についても、アクティブ・ラーニングを含めた革新が一つの検討の課題となってございます。更に英語や道徳、ICT、特別支援など、新たな教育課題が浮き上がっておりまして、それについての対応が必要になっているという現状でございます。また、いまほど御議論いただきました、新しい学校のコンセプトとしてチーム学校というものが御議論いただいております。その中で中核を担う教員の資質能力ということについても検討する必要がある。そういったもろもろの背景をベースとして、じゃあどういう主な課題があるかということを簡単に整理させていただきました。
 まず、それぞれステージがございまして、研修、採用、養成、免許というステージがあります。従来は、養成・採用・研修という言い方をさせていただいたのですが、教職生涯を通じた場合の一番のボリュームゾーンというのは現職教育ということから、研修をどうするのか。そして、その前段としての養成段階はどうあるべきなのかということでの御議論を頂きました。全般を通じて言えることといたしましては、教員の養成・採用・研修の一体改革のため、大学等と教育委員会の連携を図るべく、国、教育委員会、国公私を通じた教職大学院、大学、学校等の位置付けなどを明確化した具体的な制度的な枠組みが必要になっていると。この際、幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等の特徴の違いを踏まえ、そういった制度設計を進めていくことが重要である。また、新たな教育課題、アクティブ・ラーニングの充実やICTを用いた指導法、道徳、英語、特別支援教育など、そういった課題に対応した研修、そして、養成が必要となっているという現状でございます。
 更に各論といたしまして、研修の段階では、研修の機会を確保するために、学校における業務の成績や効率化、教職員の役割分担の見直し、チームとしての学校力の向上、そのための条件整備が必要であるとか、講義形式の研修から、より主体的、協働的な学びの要素を含んだアクティブ・ラーニング型研修への転換が必要になっているとか、また、新たな先ほど来、申し上げております新たな教育課題に対応した研修プランのプログラムの開発が必要になっている。また、これまで法定研修としてありました初任研、十年研についても、制度疲労を起こしている部分についての見直しが必要になっているのではないかなどの課題がございます。
 また、採用においては、採用時に求める教員像の明確化や選考方法の工夫が必要ではないか。ほか、多様で多面的な選考方法のためにも、各教育委員会が実施する現在の採用選考試験への支援方策というものを考える必要があるのではないかとかの課題が指摘されてございます。
 また、養成段階におきましては、先ほど来の新たな教育課題への対応をした養成カリキュラムということに加えまして、学校現場や教職員に対する、実際を体験させる機会を充実させることが必要ではないかとか、教職課程の質保証、向上のための自己評価や全学的な教職課程を統括する、そういう組織整備の促進が必要ではないかなどの課題が指摘されてございます。また、免許におきましても、義務教育学校制度の創設や学校現場における多様な人材確保への対応としての免許制度の改善が必要だという、そういうもろもろの課題が指摘されてございます。
 そういった課題を踏まえまして、では、今後、どういうような方向性で取り組むかについておまとめいただきました。まず、全般について係るところといたしまして、大きく三つございます。一つは、教員の育成指標とか、研修指針というものを策定してはどうかということでございます。まずは、高度専門職として教員を位置付けて、教職キャリア全体を俯瞰(ふかん)しながら、教員がステージに応じてそれぞれ身に付ける資質や能力というものを可視化しようということでございます。また、教員育成指標を全国的、これは自治体が主体的に整備するということを考えておるわけでございますが、そういったものを踏まえた研修計画の策定ということに結び付けていくということが良いのではないか。また、そういったものを進めるためにも、国が大綱的に育成指標の整備指針や研修計画策定の指針というものを柔らかい形でお示しするのが必要なのではないか。また、養成段階には、それぞれの大学がそれぞれの考え方に基づいて取り組んでいるわけでございますが、一つの教職課程コアカリキュラムというものも提示してはどうかなどなど、一つの方向性として示されてございます。ただ、その際にも各地域の自主性・自律性が最大限発揮されるスキームとすべきであるとか、それぞれの学校種における教員の専門性というものを十分に踏まえたものにするというようなことに留意する必要があると指摘を頂いております。
 二つ目といたしましては、教育委員会と大学、それぞれ別々にやるのではなくて、それぞれ協力し合って教員の育成に携わろうということで、そのための育成協議会というものを設けてはどうかとか、また、三つ目といたしましては、新たな教育課題に対応した研修内容、そして、養成段階における教職課程というものを改善する必要があるということ。
 以上3点が全般についての改革の方向性としてお示しいただきました。
 各論に移ります。まず、研修段階においては、やはりどこの場での研修が一番大事なのかと考えた場合に、一番身近な校内研修。そういった校内研修を活性化していく必要があるのではないか。そういった意味でも、企業でももう取り入れられておりますメンター制というものを一つ取り入れるという工夫を講じたらどうか。あと、初任研や十年研、こういった時期が決められている部分をより弾力的に設定をするということや、目的、10年ということでやるわけではなくて、例えばスクールリーダー、ミドルリーダーを育成するためのものとして衣替えする必要があるのではないか。また、独立行政法人教員研修センターというものがあるわけですけれども、研修ネットワークというものがいま一つ、張られていないのではないか。そういった意味で、各地域と教育センターや教職大学院、大学等とのネットワーク、そういったもののハブを機関としてこの教員研修センターの機能強化を図る必要があるのではないか。
 あと、実際、学校で行われる研修が本当にワークするように、教職員定数の拡充や研修リーダーの養成、指導主事や指導教諭というものの配置の充実を図るというのは不可欠であるということが改革の方向性として御提示を頂いています。
 また、採用につきましては、教員採用が各県で一次試験、二次試験で行われております。一次試験のペーパーに係る労力はかなりなものだということですので、そういった労力の効率化を図るためには、共同実施、共同で開発してはどうかという御提言を頂いております。また、特別免許の活用による多様な人材を確保するということで、その手続等の見直しを進めるべきではないかという御提言を頂きました。
 養成段階においては、より現場感覚を養うということや、自分の適性を見極めるということをできるだけ早い段階にやった方がいいのではないかということから、学校ボランティアとして今やられているものを学校インターンシップと位置付けて、制度化していくことについても検討すべきではないかという御指摘を頂いております。さらには、現在、文部科学大臣による教職課程の認定制度があるわけでございますが、これを一旦、認定して、そのままとすることではなくて、更に自己点検や第三者評価、そういった質保証の仕組みを構築する必要があるのではないかとかの御提言を頂いております。
 最後、免許でございますが、中学校、高等学校の教員免許所有者による小学校での活動範囲の拡大や、教職経験を考慮した免許状併有の促進、さらには、特別免許状の手続の改善などについて示す必要があるのではないか。
 そして、一番下になりますが、教員の資質能力の高度化ということで、平成24年答申では修士レベル化ということが御提言いただいております。そういったことを踏まえながら、教職大学院等における履修証明制度を活用することにより、より教員の資質能力の高度化を図る。いわゆるラーニングポイント制みたいな制度を導入してはどうかなどの御提言を頂いて、中間まとめとさせていただいたところでございます。
 さらには、具体的に踏み込んだ形の制度設計をしていかなければいけない点が多々ございます。例えば養成段階の教員課程の単位数をどうするのかとか、実際の単位をどう変えるのか、そういったもろもろの制度設計につきましては、引き続き教員養成部会で作業をいたしまして、年内に答申を出すというスケジュール感で進めていきたいと思っています。
 以上でございます。よろしくお願いします。
【小川分科会長】  ありがとうございました。今、事務局から説明がありましたように、研修、採用、養成、免許という非常に広範囲にわたる課題を盛り込んだ中間まとめになっております。今の御説明に関して、何か委員の方から御意見、御質問がございましたら、御発言いただければと思います。発言の際には、名札をまた立てていただければと思います。いかがでしょうか。
 角田委員、加治佐委員。角田委員からよろしくお願いします。
【角田委員】  教員の資質能力の向上につきまして、感想と要望を述べさせていただきます。私、高校の進路指導の先生とお会いすることが多いのですけれども、難関大学への進学意欲向上に努めていらっしゃる先生もいらっしゃれば、家庭に課題を抱えて高校中退しかねない生徒さんを正規就職させるために頑張っている先生もいらっしゃる。同じ高校の先生、同じ進路指導の先生、同じ職業とはとても思えないのですね。
 それから、総合的な学習の時間を開発されている学校もあれば、いまだやっていないところもあります。その理由を聞きますと、教科の方が重要だからということもあれば、作れる先生がいない、だから作れないというふうにおっしゃることもあります。
 それから、統廃合に伴って新しい学校作りに直面していらっしゃる先生もいらっしゃるけれども、どこから手を付けてよいか分からないというお話も聞きます。ということで、チーム学校というように専門のスタッフと一緒にやっていくという考え方はすばらしいのですけれども、高校の先生、学校の先生の中にも、もっとスペシャリストを育てるという視点があってもいいのかなというふうに思っております。科目開発ができる方、学校改革を進められる方、カウンセリングやコーチングを御自分で学んでいらっしゃる先生もいますね。そういった心理学系やあるいは福祉系の知識や素養を身に付けるというような選択肢が用意されるということも良いのではないかと思っております。専門性をそれぞれの先生方が磨いていく、キャリアパスが複数あるという前提で、これからの研修内容も考えていただけたらと思っております。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。加治佐委員、どうぞ。
【加治佐委員】  養成・採用・研修の一体化ということで具体的なところまでかなり踏み込んでいただいて、非常に説得力のある提言だと思います。その上で、非常に細かいことになるかもしれませんが、具体的に2点ほど更に検討していただきたいということで申し上げたいと思います。
 33ページに、教職課程担当教員の資質能力の向上等というのがあります。その二つ目の丸のところに、いわゆる教員養成の実務性を高めるために、大学と教育委員会が連携して、例えば希望する一部の教員に対して大学と学校現場を交互に経験させるなどの人事上の工夫を行うことにより云々(うんぬん)というのがあるわけですね。私は今、国立大学を担当しておりますけれども、国立大学は非常に機能強化というのが求められておりまして、我々、教員養成大学としても、機能強化を図らなきゃいけないということで、いろいろなことを考えているわけですけれども、その具体的な方策として、クロス・アポイントメントというのが文部科学省の方から言われているわけです。いわゆる混合給与です。現在も大学は、教育委員会の指導主事や学校の先生と人事交流等は行っております。更にそれを進めて、混合給与が国立大学と、私立大学でもいいのですが、地方公務員である先生との間で、教員との間で、あるいは指導主事との間でできないのかということです。今は法上の制約があってできないと思いますが、ちょっとそこにまで踏み込んでいただけると非常に進むのではないかと思います。教育委員会の方がどう思われるか分かりませんが、我々としては、それは財源上からも非常に歓迎したいと。教員育成協議会ですか、そういう中でそういうことも話し合われればいいのかなとも思っております。これが1点です。
 それから、2点目は、最後の3のところで高度化について触れておられます。4の(6)ということになりますか。その中で教職大学院の位置付けをこれまでの教員養成高度化のモデルから、中軸といいますか、中核ということだと。つまり、量的にも中心になるのだという位置付けをしていただいて、非常に有り難いのですが、これを更に促進するために、二つ申し上げます。一つは、この中にも書かれていますが、教職大学院を、国立大学で拡充する上で今、一番の課題は書かれているとおり、教科教育分野をいかに教職大学院の中に取り組んでいくかということがあります。だから、もうはっきりその方向に行かないと、なかなか教職大学院は拡充しないと思いますので、やっぱり大学を大きく動かす意味でも、はっきり申し上げて、運営費交付金を今、我々はその準備で7月22日までに出さなきゃいけない、今、その概算要求を必死でやっているのですけれども、その評価として、そういう教員養成系については、教職大学院への移行拡充というところに向けたところにかなり配慮していただきたい、運営交付金ですね。これが1点です。
 それから、量的な意味でも中心になるためには、国立だけでは無理です。私立大学で拡充していかないといけないと思うのです。私立大学における教職大学院の拡充、それについての言及が全然ありませんので、そこは何からの形で踏み込んでいただきたいということであります。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。この後、安藤委員、福田委員、市川委員という順でお願いいたします。
【安藤委員】  どうもありがとうございました。大変よく分かりました。私もこの部会にも参加させていただいておりますので、その中で新たな教育課題というところで話し合われたことがたくさんここに盛り込まれていると思います。が、1点だけ。全てまとめられたときに読むと、免許のところの最後にありました具体的な方向性の一番下にあります、特別支援学校教諭等免許状の保有率促進というような一言でくくられてしまっているのではないかと感じます。議論されたことを免許状の保有率を上げるという一言にまとめてしまっては、おかしいかなというふうに思います。つまり、養成段階を含めて、免許の質をどう上げていくかということと、そして、そういう人材をどう育成して、それを学校の中のミドルリーダーとしてどう位置付けていくかということが大変大事だというふうに思います。
 具体的に申し上げますと、特別支援学校教諭等免許状を持っているのは特別支援学校の先生ですけれども、もう一つ、小・中学校には特別支援学級という固定の学級がありますが、その先生たちも今、20%台特別支援学校教諭等免許状を持っております。この人たちをどのようにミドルリーダーとして育てていくかということは、同じ学校の中の通常の学級の中にある新たな課題の解決にとってとても大事な一つの要素だというふうに考えます。
 そういうことは全てこの委員会の中で話し合われたと思いますので、是非保有率という言葉に全てを閉じ込めてしまわないで、質の転換ということも明記していただきたいと思います。付け加えると、特別支援教育が制度化されたのは2007年ですけれども、それ以前の特殊教育のままの内容がまだ養成段階では行われているのではないかと思います。発達障害が今、通常の学級の中の6.5%と言われておりますけれども、その周辺の子供たちも含めますとかなりの率に上ると思われます。彼らに対する学習上の困難や生活・行動面の困難をどう克服するかというノウハウを持った新たなミドルリーダーとしての人材を養成することが必要になっており、そのような内容を含めた免許状の中身、質の転換ということを是非考えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
【小川分科会長】  ありがとうございます。では、福田委員。
【福田委員】  ありがとうございます。公立小学校の校長です。養成に関わるインターンシップなどの制度や、それから、新しい教育課題に関わる現場にいる教員たちの研修にしても、現状の学校の上に上乗せすることになるのであろうなというふうに捉えています。その際、今、既存にある様々な研修や養成制度との整理を図るとともに、いかに教員の抱えているものを整理、あるいは軽減するかという視点が必要であると思います。私は、前任の学校で、「ICT機器を導入しての授業改善」というテーマで校内研究を行って学校を一つにまとめてきたという経験があります。そのときに実感したのは、ICTの機器は校務の改善という視点だけではなく、それを取り上げることにより、それをというのはICTの機器とか、教材に関わること全てですけれども、それらを導入することによって、かなりの教員の授業における準備、それから、授業の中での効率化を図ることができるということを実感しています。ICTの導入、これは個人的にはこの後に出てくるアクティブ・ラーニングにも大きく関わってくることと思っていますが、現場への足し算だけではなく、その足す隙間を生み出すための物的な環境整備等、そういう方向性としての意味も示していただけると、新しい制度を受け取る方の納得がスムーズだというふうに考えています。
【小川分科会長】  ありがとうございました。では、市川委員、どうぞ。
【市川委員】  26ページにあります研修実施体制の整備、充実のことなのですけれども、四つ目の丸のところにある、教員研修自体をアクティブ・ラーニング型にするべきであろうという話、私、基本的には全く賛成で、子供たちにアクティブ・ラーニングをさせるというだけではなくて、教員の研修自体がアクティブ・ラーニング的になることとか、そういうプログラムの全国的な普及を図るということは非常に大事なことだと思っています。
 ただ、ここにあることをもうちょっと具体的にといいますか、まず、研修と書いてあるのですけれども、どういうところでそれをやってほしいかというと、私は、学校を見ていて、一番やってほしいのは、授業研究でなのですね。実際の公開授業とか、研究授業があった後に、事後検討会とか、協議会とか呼ばれているきものが必ずありますが、あれが余り活性化されていないことが多いように見受けられます。どうしても発言する人が少数だとか、漠然とした褒め言葉とか、批判的な御意見などはあるのですけれども、余りそこで議論にならない。
 この10年くらいワークショップ型研修と呼ばれているものがあって、これはアクティブ・ラーニング型なのですけれども、既に名前としては大分確立していると思います。ワークショップ型研修ということで、少人数のグループに分けて、授業についてのいろいろなコメントを附箋に貼ったりしながらグループの中で意見を出し合う。それを更に全体会で出して、授業者も交えて議論すると。もう騒がしいぐらいに議論がたくさん出ます。私たちは熟議ではなくて、「騒議」という名前を付けていることがあるのですが、騒々しい議論という意味です。それくらい盛り上がるし、また、単なる批判ではなくて、できるだけ建設的な、「自分はこうするとより良くなったのではないかと思う」というような方針でやっていきますと、授業者の先生も「なるほどそういうやり方があるのか」と納得できる。聞いている先生方も、自分が授業をするときにはそういうことを取り入れてみようとかいうことで建設的な議論になると。これが一般的にはワークショップ型とかなりもう言われていますので、これだけ読むと新しいアクティブ・ラーニング型研修というものを作らなくてはいけないのかなとか、一体どういうところでそれをやるのだろうというところがちょっと見えにくいところがあるような気がしました。
 趣旨としては全面的に賛成なのですけれども、できれば授業研究というキーワードとか、ワークショップ型研修というキーワードを入れていただく方が分かりやすいかなと。ただ、実際には、それをやっているところは、私が見たところでは1、2割ですね。十数年の歴史はあっても、やっているところはごくわずかなので、もっとそういうものを広めていこうということには、私は大賛成です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。時間がもうありませんので、今、名札が上がっている帯野委員と天笠委員で終わらせていただきます。よろしくお願いします。では、帯野委員、どうぞ。
【帯野委員】  細かなところなのですが、英語教育に関して気になることがございましたので発言いたします。新たな教育課題への対応のところで、英語教育充実のために地域の指導者となる英語教育推進リーダーの養成を推進するというふうな記述がございますが、このことそのものは否定するものではないのですが、どういう資格、どういう能力を備えた人かというところを今後の議論の中でより具体的、かつ慎重に進めていただきたいと思います。
 と申しますのは、同じ英語に関することでありますので、先ほどのチーム学校の方でも、教員以外の資格を有する専門スタッフというところで、カウンセリング、部活とともに外国語指導が入っております。これは、教員以外の資格を有する専門スタッフが担うというところに外国語指導を一緒に入れてしまうのはちょっと乱暴ではないかなと思っています。と申しますのは、これは多分ALTのことであると思うのですが、当時のJETですね。1982年に導入されても、やはりその成果がきちんと見えていないということは、これは補佐するALTの問題ではなく、やはりメインである教員の能力の問題であると思いますので、飽くまで英語教育推進リーダーを生かすのも、ALTを生かすのも、教員そのものが高度専門職業人としての能力を持たなければいけないというところはもう一度、きちんと押さえておきたいと思います。
 その上で、例えばALTにしましても、地域推進リーダーにつきましても、逆にこの人たちを教職大学院大学での受講を義務付ける等の、大胆ではありますが、それぐらいの施策を考えないと、なかなか国として責任を持った英語教育が今後もできないのではないかというふうに危惧いたしております。飽くまで外国語指導全体の流れの中で英語教育については成果が上がらないので、外部の組織、外部の機関に委託しようという考えがあるように見受けられますので、やはり飽くまでそれは教員の採用・研修のところでしっかり押さえていきたいというところを申し上げたいと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございました。最後、天笠委員。
【天笠委員】  失礼します。三つ申し上げます。一つは、研修・採用・養成・免許、これは一体的に捉えて、そして、議論を進め、深め、方向性を見いだしていくという、このやり方を是非より進めていただければというふうに思います。これは常に御承知のようにつながっているわけなのですけれども、これまでとかくこれらをそれぞれというふうにやってきた経緯からすると、むしろこれを一体的に捉えて、そこから一つの解を見付け出そうとする、こういう方向性というのは、私は一つ、評価したいなと思っております。
 それから、2点目は、十年研修の改革に手を付けられたというか、方向性を示したということに注目させていただきました。御承知のように長年の懸案であるわけですけれども、ここのところに手を付けて、そして、新しい方向性を見いだしてくるという、ここのところで是非この新機軸を出していただければと思います。
 三つ目、最後ですけれども、その上で、改革の具体的な方向性ということについてなんですけれども、できたら、工程表というのでしょうか、それを出していただけるということをお願いしたいなと思います。非常に変化の激しい時代であります。一定の時間の中で何を、どの程度の期間の中でこれらのことについて行おうとしているのかどうなのか。この中には非常に漠とした、そういう方向性だけが出ているものと極めて具体的なそれとが混在しているわけなのですけれども、改めてこれらについて一定の工程表を出していただくということも、また、これらについての改革の方向性を受け止める側からすると、一つの指標になっていく可能性を持っているのではないかと思いますので、是非御検討いただければと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。時間が迫っていますので、教員養成部会の中間まとめについてはこのくらいにさせていただければと思います。短時間でしたけれども、非常に多くの委員から、また、非常に重要な御指摘、御意見を頂きました。本来であれば、少し委員から出た意見や要望等については課長の方からお答えいただければいいのですけれども、ちょっと時間がありませんので、今日頂いた意見については、今後、答申に向けてどういうふうに反映させていくかについては、これもまた分科会長の私の方に御一任させていただければと思います。
 教員養成部会長も隣におりますので、御相談しながら、今日頂いた意見については今後の議論に生かせていただければと思っております。ありがとうございました。
 それでは、非常に急ぎますけれども、議題(3)に移りたいと思います。初等中等教育における教育課程の基準等の在り方に関する審議状況について。これは合田教育課程課長より御説明をお願いいたします。
【合田教育課程課長】  失礼いたします。それでは、御紹介、御説明申し上げます。御案内のとおり、学習指導要領でございますが、10年に一度、改訂ということになってございます。前回、20年改訂につきましては、梶田先生をはじめ多くの先生方に大変な御尽力を頂きまして、昭和33年の改訂以降、揺れてまいりました、ゆとりか詰め込みかという二元論を越えまして、厳選で損なわれていた教科の体系性を回復するとともに、考える力を発達の段階に応じて育むために、各教科等に言語活動という横串を通して構造化を図ってまいりました。学校現場の大変な御尽力により、OECDのPISA調査などでは我が国の義務教育の高い水準が明らかになっておりますが、その更なる向上と高校教育の質的な転換などの観点から、昨年11月に、学習指導要領改訂について文部科学大臣から中央教育審議会に諮問させていただいたところでございます。
 教育課程部会の教育課程企画特別部会は、本年、既に11回開催をし、精力的に御議論いただいております。11月の諮問におきましては、これまでの改訂における議論の焦点でございました「何を学ぶか」だけではなくて、知識を習得し、活用・探求する過程で何ができるようになるのか。そのためにどのように学ぶかにも運用を広げて御議論を頂いてございます。その際、学習指導要領でできること、すべきこと、あるいはしてはいけないこと、それ以外の行政手段、今、お話がありました教員養成や研修も含めまして、総力を挙げて活用しなければならないことなどをしっかり踏まえながら、御議論いただいているところでございます。
 具体的な御紹介をごく簡潔にさせていただきたいと思っております。資料3-2というものを御覧いただければと思います。論点整理に向けた、これまでの議論の要点でございます。ページ、飛んでいただきまして恐縮でございますが、2ページを御覧いただければと思います。2ページの下から二つ目の丸には、これまでの学校の真摯な取組の中で、その成果の1点は、近年、改善傾向にある国内外の学力調査の結果にも表れているという御指摘を頂いております。それに対しまして、3ページの一番上の丸でございますが、これまでの学習指導要領は、学問的な体系に沿って教科ごとに体系化されているが、それぞれの教科を通じて、あるいは教科横断的に、どういう力を育てているのかという、個々の内容を越えた目指すべき力について議論がなされてきたものの、そういう観点の構造化という観点からするとまだ弱いのではないかという御指摘を頂いているところでございます。
 それから、4ページでございますけれども、上から三つ目の丸にありますように、OECDの政策対話でも、諸外国の例を参考にするキャッチアップではなくて、それを超えるようなものにしていかなければならないという御意見を頂いているところでございます。
 5ページ目の一番上の丸でございますが、育むべき資質・能力につきましては、教育基本法に定められた人格の完成と国家・社会の形成者という観点がございますけれども、自立した民主主義社会の担い手として求められている資質・能力の育成ということで、広い意味での主権者としての資質・能力の育成というものが一つのポイントとなってございます。
 なお、何ができるようになるのかということにつきましては、大変飛んでいただいて恐縮でございますが、11ページを御覧いただければと思います。教育課程特別部会の議論でございますけれども、何ができるようになるかにつきまして、実際の各教科における指導と離れたところで抽象的な資質・能力をデザインして、各教科に下ろすというやり方ではなくて、実際に各教科で行われている内容、事項というものを大事にしていこうという議論が行われてございます。
 一つ目の丸でございますけれども、コンピテンシーをまず上のレベルで整理をして、各教科に下ろしてブレークダウンするというやり方よりも、むしろ各教科の本質を上げて、それがコンピテンシーになるという道筋も考え、各教科の中でもう一度、教科の本質とは何か、その教科ならではの物の見方、考え方、その教科の当該対象を超えても適用できるようなビッグアイデアや本質的な問いというものをしっかり制御して、全部並べて、その間の統合や関連付けの体系化を図っていくということをすべきであるという御意見を頂いております。
 その下の丸でございますけれども、この部分はこの教科でないとできないという各教科との本質に関わる見方、考え方、本質的な対応を前提として整理することが必要である。特にその際、学んだことが実生活や実社会とどういう関連にあるのかという整理が非常に重要という御議論を頂いております。算数、数学で身に付けた様々な能力というものが人と議論し、説得を得るためには不可欠なものである。注意が必要なのは、例えば論理的な思考は学習内容と一体化して身に付くものであるという御議論を頂いているところでございます。こういう観点からは、学習指導要領における現在の各内容事項の構造化というものが大変重要になってくるということでございまして、それでこそ、次のページでございますが、二つ目の丸にありますように、豊かな授業を行っている学級は何が違うのかというと、子供たちが最終的にこの教科で学ぶ意味というものが何なのかということを先生方と一緒に考えているということであるのではないかという御議論を頂いております。
 12ページの下の方には、学習活動の示し方や「アクティブ・ラーニング」の意義等とございます。アクティブ・ラーニング、主体的、能動的な学びということで、今回、諮問文にも使わせていただいておりますけれども、これはアクティブであるというスタイルそのものに意味があるのではなくて、深く思考するために重要である、その手段であるというふうに捉えております。部会でも、むしろアクティブ・ラーニングの最も行われているのは小学校であると。これをどう横展開していくのか。それから、中、高と教科縦割りになる学校をアクティブ・ラーニングという観点からどう変えていくのかというような御議論が行われています。その際、13ページの一番上にありますように、資質・能力の育成に向けて、教科等の内容と学習活動をつなぐという構造化の観点は、かなり有効だと。一方で、内容と資質を押さえることによって、学習活動が固定化されて、ある形のものでしか成立しないということにならないように、各学校で創意工夫が行われるようにしなければならないということでございまして、この点、学習指導要領でできること、すべきことというものをかなり意識して議論しなければならないという御議論を頂いてございます。
 14ページでございますが、一つ目の丸にございますように、普通、ふだんの教科学習の中でもアクティブ・ラーニングを取り入れることが重要であると。探求のみならず、習得の学習授業の中でも、能動的な問題解決、協働、発表、討論といったような意味でのアクティブ・ラーニングを取り入れることが必要である。同時に、習得の授業では、先生により工夫された解説、説明、講義も重要である。指導が大事だということでございます。
 それから、その後の上から三つ目の丸でございますけれども、教員と生徒との対話が成り立つクラスでは非常に教育効果が高いというのは、教育の本質であると。そういう意味においては、本当に参考になるような事例集をきっちりと組み上げていく必要がある。指導要領に書き込むだけではなくて、事例集をきっちり組み立てていくことが必要であるという御議論を頂いてございます。
 なお、15ページから、評価の在り方につきましても御議論いただいておりまして、16ページの一つ目の丸にありますように、評価の観点としては、知識・技能、思考・判断・表現、これらの態度や情意的な力という、学力の重要な要素である3観点ということで捉えることがいいのではないかという御議論を頂いているところでございます。
 なお、16ページでございますけれども、今回のアクティブ・ラーニングの実現に向けては、指導要領だけではなくて、下から二つ目の丸にありますように、教員研修、養成や研修と。それから、それに伴う時間の確保も必要ということで、これは総力戦であるという御議論を頂いております。
 前回、7月8日の部会では、あえて熟議型の審議というものをさせていただきまして、市川先生、天笠先生にも参加いただいたところでございますが、その中でも本日前半の御議論であるところのチーム学校や教員養成・研修との関連というものが指摘をされたところでございます。また、先ほど福田先生からお話がありました17ページの三つ目の丸でございますけれども、ICTをうまく活用して負担を少なくするということの観点が重要であると。ICTを教えるだけでなくて、ツールとして使っていくことが重要という御議論を頂いているところでございます。
 また、先ほど来お話がございましたカリキュラム・マネジメントにつきましても、17ページの一番下の丸にございますように、人・物・金・時間、それから情報というものを配分するに当たっては、教科を超えて相互に関連付けていくという17ページの一番下の丸1の内容が大事であるという御議論を頂いているところでございます。
 19ページ以降は各論でございますけれども、19ページは幼小の連携、それから20ページにつきましては小中の連携、それから21ページにつきましては高大接続といったことについて御議論いただいているところでございます。特に高大接続については、高校教育の質的な転換、大学入試の改善、大学教育の質的転換、この三位一体の中で改革ができる千載一遇のチャンスであるという観点から、高校教育についての御議論を頂いているところでございます。
 なお、各論でございますけれども、時間の関係上、説明は省かせていただきますが、資料3-4に、特に高等学校について、まずどのような議論が行われているか、歴史教育ですとか、あるいは公民教育についての議論というものを御議論いただいておりますので、併せて御紹介をさせていただきます。
 先ほどの資料3-2の最後のページ、24ページでございますけれども、今後、教育課程企画特別部会としては、これらの議論を夏に論点整理としてまとめるということを考えてございます。今回の改訂におきましては、この大きな方向性を踏まえて、むしろ各教科の専門的な検討において、具体的に各教科をどう構造化するかというのが非常に大きなポイントではないかということでございまして、秋以降、そのような議論を進めていくということになろうかと思っております。
 来年度、答申を頂きまして改訂作業をさせていただきますと、通常のスケジュールで申しますと、32年度から小学校、33年度が中学校、34年度が高等学校ということで改訂が行われるということになろうかと思っております。
 なお、最後に、大変恐縮でございますが、資料3の方を御覧いただければと思っております。先月、公職選挙法が改正をされまして、18歳以上に選挙権が付与されると、来年の夏の参議院選挙からということでございます。今の高校2年生で来年の夏の参議院選挙までに18歳になる子供たちは有権者になるということでございまして、高校3年生の教室に有権者がいるという、これまで経験したことのなかったような状況が生じるわけでございます。主権者教育につきましては、以前から篠原先生に大変御尽力を頂いておりますが、私どもも教師用指導資料とか、教材の配布等を行っていくとともに、次の改訂におきましても、高等学校において主体的な社会参画に関する科目を設けるとともに、それに伴う形で小中の教育内容もしっかり見直しをいたしまして、広い意味での主権者としての自覚、知識、実践力等を育むような教育を展開していく必要があると考えているところでございます。
 大変駆け足で恐縮でございますが、以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。それでは、今の事務局からの説明について、何か皆さんの方から御質問、御意見がございましたら、御発言いただければと思います。どなたからでも御自由に。堀竹委員。
【堀竹委員】  ありがとうございます。私からは、カリキュラム・マネジメントのことについてお話を申し上げたいと思っております。特に今回の学習指導要領の改訂の趣旨を生かすという点で、やはりカリキュラム・マネジメントを学校としての力、さらには一人一人の教員のレベルまでどう育成していくかということは、アクティブ・ラーニング、これをより有効なものにするというような捉え方をしております。是非、教員の養成という制度的な部分とこのカリキュラム・マネジメントの能力を付けるということの関連性を今後のこの議論の中で取り上げていただければ大変有り難いと思っております。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。では、市川委員、どうぞ。
【市川委員】  私、この企画特別部会の委員ですけれども、今、改めてちょっと合田さんの方から御説明いただいて、アクティブ・ラーニング、やっぱりある程度定義付けといいますか、ないと、聞いている方には分かりにくいかなという気が改めてしました。アクティブ・ラーニングは本当にかなり広い意味から相当狭い厳しい意味まであって、例えばここに1ページ、最初、表のページに課題の発見と解決に向けて主体的、協働的に学ぶ学習というと、これは結構厳しい方の定義だと思うのですね。自分たちで課題を発見して、それを追求して解決していくような学習は。しかもそれを個人個人でやるのではなくて、協働的にやるのだと、こういうものがアクティブ・ラーニングの定義だとすると、これはかなり厳しい方の定義だと思います。そう定義している研究者もいる。
 しかし、一方では、先生がただ一方的に講義しているのではないような、子供たちが活動的に動いているようなものはアクティブ・ラーニングと呼んでよいという定義もありますし、中を読んでいても、一体どのアクティブ・ラーニングを指しているのか分からないこともある。場合によると、アクティブ・ラーニングにもこういうタイプがありますというような解説を入れてもいいかもしれないですし、私は広く捉えた方がいいかなと思っています。でも、小学校1年生で、ブロックを使って繰り上がりのある足し算を先生がまず教えたとします。じゃあ、ペアになって、自分たちでブロックを操作しながら、そのやり方を説明してみましょうとか、これは別に課題を新たに発見しているわけではないのですけれども、私はそこからアクティブ・ラーニングが始まっているのかなと。ただ、一方的に聞きましたと。自分で問題が解けますというだけではなくて、活動の中で、ここだったら、説明活動とか、そういうもので能動的に関わりながら、理解を深める、表現力を付けるというような活動が入ってくれば、もうそこがアクティブ・ラーニングの原点と呼んでもいいのではないか。それを更に進めていけば、自分たちで課題を発見して、そして、協働解決するというようなかなり探求型のものも入ってきますが、かなり広く捉えておいた方がいいのではないか。その説明がどこかにあっていいのではないかという気がしました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。吉田委員、どうぞ。
【吉田委員】  ありがとうございます。今回のこの論点の整理ですけれども、非常に書いてあることは、内容的にはそれぞれがすばらしい内容なのです。これを全部本当に重ねた場合に、子供たちがこれに対応できるのかどうか、私としては非常に不安があります。
 現行の学習指導要領に比較して非常に変わってくる。それから、教科横断型とか、いろいろなことも出てきますし、例えばカリキュラム・マネジメントとか、そういう部分を見ていても、今度、学校に自由裁量的な部分がかなり出てくるのかどうか。この学習指導要領を作るに当たって、基本的に私は今回の中で出ていないなと思っているのは、アクティブ・ラーニング等をする前の段階と言うと言い方が変ですけど、基礎学力というものの養成というのはどういうふうになるのかなと。実際に今、大学が高大接続の問題で大学入試に対しての新しい試験に対しておっしゃっていることの一つに、基礎学力は重視したいという言葉があります。大学の言う基礎学力というものは何をもって言うのか。そして、やはり基礎学力がなければアクティブ・ラーニングもできないのではないか。そうすると、そういう中で教科横断型の事業等をやって、カリキュラム・マネジメント、その他についても、それは各学校に裁量権があるのかどうか。そういう部分でも、いろいろな問題が多くあると思うのです。ですから、理想を追うことは分かりますけれども、やはり基礎というものをどこに置くかというのも是非提示していただきたいという思いがございます。
 以上です。
【小川分科会長】  ほかにいかがですか。鶴羽委員、どうぞ。
【鶴羽委員】  アクティブ・ラーニングのことについて、北海道のある都市の中学校を1年間、視察。去年1年間しました。結果、先生方は1年間に20回の研修を行って、どのように取り組むかということを実践してきました。その中で多くの課題が学び合い、協働学習に参加しない、ただ聞いているだけの子供たちにどうアプローチするのかということの難しさ。そして、良かった成果の一つに、子供たちの学力が上がったことでした。分からないことを、学び合いの中で、普通に友達同士で聞けるということで、そのままにしないということで、1年で北海道の平均以下から全科目、全国平均以上となった学校ということで視察してきたのですけど、その中で担任の先生がおっしゃっていた言葉が非常に印象的だったのですが、仲が良くなければアクティブ・ラーニングは成り立たない。子供たちのふだんのコミュニケーション活動に力を入れてきて、けんかをしても解決ができる、仲裁ができる、いろいろなアプローチをしたことで、子供たちが議論できるようになったということでした。
 ですから、アクティブ・ラーニングを取り入れるときには、やはりそこのクラスがどういった子供たちのコミュニケーションを上げていくのか、仲良くなれるのか、そういうことをベースに作らないと、協議というものがなかなか難しいというのが印象的でした。ちょっと情報提供として報告させていただきます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。小室委員、どうぞ。
【小室委員】  ありがとうございます。アクティブ・ラーニングの考え方は本当に重要だと思っています。自分の子供の学校を見に行っても、先生ばかりが話している様子を見て、もっと子供に話させる技術が必要なのにというのをいつも感じています。そういった中で、このアクティブ・ラーニングを実践する技術をどのぐらい自分が習得できているのかというのを先生自身がどうやってチェックをするのかなというところで、それを評価する仕組みというのをどう入れているのかというところがちょっと見えませんでした。教員自身も自分の技術が不安だと思いますので、それは何かしら、どこかで研修した内容を実践できているのかどうかを評価する仕組みというところと連動しないと、本来全ての先生にこの技術を身に付けてほしいのですけれども、評価と連動しなければ、自分が話すスタイルが好きという先生たちはなかなか習得しないと思いますので、そこを連動させる仕組みについて検討いただければと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  なければ、銭谷委員、最後ということでよろしいでしょうか。では、銭谷委員、どうぞ。
【銭谷委員】  ありがとうございます。今、合田課長の御説明や、それから、アクティブ・ラーニングについて、委員の先生方の御議論に大変安心をしたと言うと変な言い方ですけれども、いい方向で議論が進んでいるなという感じがいたしました。昨年、諮問されたときにアクティブ・ラーニングという言葉が出てまいりまして、大変注目もされたのですが、唐突感というのも否めなかったのではないかなという思いがしておったのですけれども、その後の議論を見ますと、学習内容とか、学習活動というものを両方しっかり議論しながら、これからの教育課程や教育指導というのを考えていこうということで、大変、私はいい方向に議論が進んでいるのではないかなという思いを強くしました。
 今日の御説明の中でも、13ページの最初の丸のところで、学習活動が固定化されたりしないように各学校で創意工夫が行われるようにしなきゃいけないという御意見があったとか、あるいは14ページの二つ目の丸のところで、指導要領とともに解説書や指導事例集も含めた全体の姿の中で、アクティブ・ラーニングなどの指導方法や事例と、基本的な方向性や資質・能力などをつなぎながら全体をどう整えるか、こういう議論もしていこうじゃないかということが示されておりまして、是非そういう方向で、この問題は検討を進めていっていただければなと思います。
 私は、基本的には学習指導要領というのは、指導内容が記述のベースにあるべきで、方法論まで余り指導要領の中に書き込むというのは、若干のそれは法的拘束力ということも含めて問題性があるわけです。全体の中で能動的なアクティブ・ラーニングというのがこれからの小中、高等学校で行われるようになっていけばいいわけですので、その辺を十分踏まえた御検討がされているというのは大変いい方向じゃないかなと思って拝聴しておりました。それが1点です。
 それから、時間がないときに恐縮です。一つだけですけれども、先ほどちょっと申し上げればよかったのですが、教員の資質・能力向上の中間まとめの御報告があったのですけれども、研修・採用、それから養成というのが一体的に捉えてやるというのは、これは是非大学と教育委員会が連携をして一体的に取り組むというのは大変大事でして、これは教育課程もそうなのですけれども、今回はそこのところを非常に強調しているので、私は、教員養成の方の中間まとめもいい議論が今、進んでいるのだなと思って拝聴しておりました。そのことを一つ、申し上げたい。
 といいますのは、最近、いろいろな大学と若干関わりを持たせていただいておりますと、こんなことを言うと大変失礼なことになって、ここにいらっしゃる大学の先生は気を悪くされるかもしれませんけれども、国立大学における教員養成の存在感のなさということです。特にお隣にいらっしゃって失礼なのですけれども、もっと大学教育における教員養成というのはとても大事なことなのだということをもっと強調して、学内でも私は言ってもらいたいなと思っているのです。先ほどの中間まとめの背景にもそのことは、教員養成、教員の重要性は書いていますけど、これは強調し過ぎても、し過ぎることはないと思いますので、そのことをお願いしたいのと同時に、私立の大学において教員養成を一生懸命やっている大学は一杯あるわけですけれども、そういうところの逆の意味で士気の高さというか、これにも大変驚かされておりますので、別に国立大学をおとしめて、私立大学をよいしょするつもりはないのですけれども、大学教育における教員養成の重要性ということを是非、教員養成の養成・研修・採用の資質・能力向上の報告の中でも触れていただければ有り難いなということ。ちょっと言い忘れたことを申し上げて、失礼いたしました。
【小川分科会長】  吉田委員、どうぞ。
【吉田委員】  申し訳ございません。言い忘れたので、選挙年齢引下げに対する対応についてなのですけれども、我々、今日もこうやって、教育課程の話をしていますけれども、学習指導要領でですね、実際に選挙のことについても、主権者教育についても、まだ何もできていない。そして、極端な言い方をしたら、まだ副教材等もできてきていない。そういう中で、もう今の高校2年生は来年、選挙になる。そういう状況というのは、我々からすると本当に責任を持てないのです。これについては、例えば中央教育審議会等では、そういうことについて、教育する立場、高校サイド、それから実際には高校だけじゃなくて、小中と影響するわけですけれども、その主権者教育についての検討とかがあってから変えるべきことなのではないかと思うので、取り上げていただけないのかどうか、一言だけ追加させていただきます。
【小川分科会長】  どうぞ。手短にお願いします。
【篠原委員】  今の吉田さんの指摘は大変重要な指摘なのですけれども、逆になっているのですね、今の流れは。まず、憲法改正の国民投票を18歳にするというところが来て、それから18歳選挙権というのはその次にそれに伴ってきて、じゃあ、あとは主権者教育だ、何だと、こういう流れになって、逆の流れになっている。そういうふうになってしまったのだから、それに僕は対応して大急ぎでいろいろなことをやるしかないかなと。高校だけではなくて、小中高の流れも全部作っていかなくてはいけない。高校へ行かない、中卒の人だっていますからね。そういう方たちも逆に考えていかなくてはいけない。いろいろあります。いろいろあると思うのですけど、僕は、これはもう決まっているのですから、決まった以上はそれに合わせてできるだけのことを。副教材も、これは年内に配れるように恐らくなるだろうと思います。何か、私の意見は文部科学省当局の意見みたいになってしまったけど、ごめんなさい。
【吉田委員】  もちろんそれは分かっています。それに伴って、私がお伺いしたいのは、是非マスコミの方たちに、面白おかしくこのことを取り上げないでいただきたいということなのです。子供たちがしっかり分かっていないのに、選挙の動向とか、その辺のことを是非篠原委員からも強く御指導いただければ。
【小川分科会長】  ちょっと時間がないので、本当は意見交換ができればよいのですけど、今日は、タイムスケジュールがかなりタイトに進んでいますので、すみません。ただ、7名ぐらいの委員からお話があったのですけれども、その多くがアクティブ・ラーニングと、主権者教育の問題についてでしたので、何か合田課長の方から付け加えることがございましたら、この場で少し御説明いただければと思います。
【合田教育課程課長】  主体的、能動的な学びをどう深めていくかというのは、アクティブ・ラーニングであるとか、ないとか、アクティブ・ラーニングでなきゃいけないとか、何とかという話ではなくて、とにかく教室の子供たちがお客さんではなくて、常に45分なり、50分なり、頭を使って参加しているという状態をどう作っていくのか。その大変重要な具体的な取組の鍵は既に小学校にたくさんあると思っていますので、そのことも踏まえながら、どう質の転換を図っていくかという議論をさせていただきたい。アクティブ・ラーニングであるとか、アクティブ・ラーニングでなきゃならないとか、そういう息苦しい議論に企画部会ではなってございませんので、それを前提に更に議論を深めさせていただきたいと思っております。
 主権者教育につきましては、先ほど篠原委員からお話がございましたように、先月、国会の意思で、国民の意思で18歳投票権ということになりましたので、私ども全力を尽くして取り組ませていただきたいと思っておりますが、是非また引き続き御指導いただければと思っております。
【小川分科会長】  ありがとうございました。時間がありませんので、次に進めさせてください。よろしくお願いいたします。
 次に議題(4)に移りたいと思います。地域とともにある学校の在り方に関する作業部会等における審議状況について、塩崎参事官からよろしくお願いいたします。
【塩崎参事官】  失礼いたします。資料4-1を御覧いただきたいと思います。この作業部会の位置付けでございますけれども、今年の4月14日に中央教育審議会の方に諮問がなされたものでございまして、新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方について議論をするというものでございます。
 検討事項としては、大きく二つありまして、一つは、新しい時代の教育や地方創生を実現するために求められる今後のコミュニティ・スクールの在り方ということと、あとそれの総合的な推進方策というようなこと。もう一つは、学校と地域がパートナーとなって、連携・協働体制を築くための人材養成、環境整備というものでございます。
 資料4-2を御覧いただきたいと思いますけれども、これらの審議体制につきましては、この初等中等教育分科会の方に一つ、地域とともにある学校の在り方に関する作業部会というものを設置させていただいておりまして、そこでコミュニティ・スクールの在り方、総合的な推進方策を検討する。それから、地域の方については、生涯学習分科会の下に新しい部会を作って、ここで議論する。必要に応じて合同審議をするということになってございます。
 この初等中等教育分科会の下に設置されました作業部会のメンバーにつきましては、資料4-6を御覧いただきたいと思いますけれども、4-5です。4-5でございますけれども、この分科会の委員でもございます加治佐先生が主査に選任をされまして、議論を深めてきているという状況にございます。
 第1回のときに、今後、この作業部会においてどういったところを議論していくべきかというフリーディスカッションが行われまして、それで検討事項の例という形でまとめさせていただいておりますので、資料4-3を御覧いただきたいと思います。大きく三つの論点がございます。一つは、時代の変化に伴う学校と地域の在り方。それから、もう一つがこれからのコミュニティ・スクールの在り方、3点目がコミュニティ・スクールの総合的な推進方策ということでございます。
 時代の変化に伴う学校と地域の在り方につきましては、これまでの学校と地域の連携、協働の成果とか課題を踏まえて、今後どのような方向性で取組を進めていくべきかということが一つの論点。それから、学校と地域の連携、協働の在り方、地域とともにある学校の在り方について、これからの教育の改革とか、地方創生の実現ということを踏まえたときにどう考えるかという点がもう一つでございます。
 それから、コミュニティ・スクールの在り方としては、これらの今の前段のような考え方に基づいたときに、コミュニティ・スクールに求められる役割、機能はどうあるべきかを議論しようということ。それから、コミュニティ・スクールの在り方について、例えば校長のリーダーシップを発揮する観点であるとか、学校支援地域本部との一体的な推進の観点等、いろいろな観点を含めて、在り方について議論をしようということ。それから、それらを踏まえて、全ての学校がコミュニティ・スクール化していくに当たって、どういった方策をとっていくべきかという観点で、ここにありますような四つの観点を少し考えながら検討を深めよう。その上で、実際進めるに当たって、コミュニティ・スクールの仕組みの必置について、どう考えるかということについて検討を深めようということになってございます。その中でも特に学校と地域の在り方、それから、学校支援地域本部との一体的な推進の在り方につきましては、生涯学習分科会の方に設置されました地域、学校協働部会とも非常に関連が深いので、合同審議をしようということになってございます。
 実際のスケジュールでございますけれども、資料4-7を御覧いただきたいと思うのですけれども、これまでに3回開催をしてございます。1回、学校地域協働部会と合同会議ということで、今後の学校と地域の在り方についても議論をさせていただきということでございます。更に今後議論を深めまして、スケジュールとしては、今年の秋、10月頃に中間まとめを行い、こちらのまた分科会の方にも報告をさせていただきたいと思ってございます。最終的には、11月か12月頃に掛けまして、答申という形でまとめさせていただければということで、議論を進めていくということでございます。
 簡単でございますけれども、状況を報告させていただきました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。この地域とともにある学校の在り方に関する作業部会の審議というのは、まだスタートをして3回ほどで、有識者からのヒアリングを進めている段階です。今の事務局からの説明について、御質問や御意見があれば、1、2、受けたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
 なければ、主査をされている加治佐さん、何かございますか。
【加治佐委員】  いや、特には。先ほどチーム学校とか、ほかのいろいろな動きとか絡みますので、そういうところとしっかり関連させながら進めていければと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございました。では、審議状況を御報告いただいたということで、この議題(4)はこれで終わらせていただきたいと思います。
 では、次に、議題(5)に移りたいと思います。第2次教育振興基本計画のフォローアップについてですけれども、この件につきましては、教育振興基本計画部会がスタートして、先日、第1回の部会が開催されました。その際に北山部会長から、計画に記載している成果目標、成果指標に対する実績が不十分な項目については、各分科会においても問題意識を共有して改善策を検討していただきたいというふうな要請がありました。今日は、時間もありませんので、まず、第1回の部会の概要について御報告いただいて、皆さんから少し御意見、御要望があればお伺いしたいと思います。
 それでは、小谷教育改革推進室長から御説明いただければと思います。
【小谷教育改革推進室長】  失礼いたします。それでは、教育振興基本計画部会の状況について、御報告をいたします。資料5-1を御覧いただきたいと思います。机上にも、教育振興基本計画のパンフレットもお配りさせていただいております。このパンフレットにもございますように、平成25年度から29年度までの第2期計画におきましては、自立、協働、創造の三つの理念の実現に向けて社会を生き抜く力の養成など四つの基本的方向性を設定して、それに沿った形で八つの成果目標、そして、30の基本政策が体系的に整理をされております。この第2期計画の状況をフォローアップする観点から、4月14日に総会の北山会長、小川、河田両副会長、そして、各分科会長と副分科会長で構成される教育振興基本計画部会が設置されました。これは資料、中ほどに計画の抜粋がございますけれども、計画の中で成果目標、成果指標の達成度合いや、各基本施策の進捗状況について、定期的に可能な限りデータなどを用いて客観的に点検し、その後の施策等の方向性に反映させるとともに、広く国民に情報提供していくことが必要と定められていることに基づくものでございます。
 小川分科会長からもお話がございましたが、6月5日には第1回の部会が開催されまして、北山会長が部会長に御就任され、各基本施策の進捗状況について御確認の上、意見交換を行ったところでございます。具体的には、机上にお配りしております「教育振興基本計画の36ページを御覧いただければと思うのですけれども、例えば基本的方向性1の社会を生き抜く力の養成の成果目標1として、「生きる力」の確実な育成とございますけれども、更にその達成度合いを測るものとして、確かな学力の関係では、国際的な学力調査の平均得点を調査国中トップレベルにする云々(うんぬん)といったこと。あるいは豊かな心の関係では、自分自身や他者、社会との関わりに関する意識の向上ということで、具体的な項目というような形で具体的な指標を設けておりまして、そして、また1枚おめくりいただきまして、37ページ以下に、この成果目標を達成するための方策が整理されている。こういった形にこの教育振興基本計画現計画はなっているわけでございます。これにつきまして、まず成果指標の達成状況が資料5-3、横表でございますけれども、このように客観的にデータを使った形できちんと状況をお示しし、更に基本施策の進捗状況につきましては、資料5-4という形で基本施策フォローアップという形で状況の方をまず事務局の方で網羅的に整理させていただいて、その状況につきまして委員の皆様に御確認の上、御審議いただいたということでございます。
 この5-3、5-4とも非常に大部なものでございますので、5-3については、緑が掛かっているところ、また、5-4につきましては目次でアスタリスクマークを付けているところを簡単にピックアップしたもの、本当に主なもので恐縮でございますが、それが資料5-2でございまして、こちらの中に簡単に成果指標なり、基本施策の進捗状況の方をまとめております。
 資料5-2を御覧いただければと思います。時間もございませんので、2、3の例だけの御紹介にとどめさせていただきますけれども、例えば3ページにもございますが、国際的な学力調査の平均得点を調査国中トップレベルにするという成果指標につきましては、既にPISA2012におきまして調査国中トップレベルにはなっているものの、習熟度レベルの上位層の増加、下位層の減少ということにつきましては、計画策定以降の推移については、次回のPISA2015の結果を確認する必要がございます。
 また、隣の4ページでございますけれども、児童生徒の学習意欲の向上や学習習慣の改善に関しましては、学校の授業時間以外で1日当たり1時間以上勉強している児童生徒の割合は増加が見られます。その一方で、豊かな心に関する成果指標につきましては、自分には良いところがあると思う児童生徒の割合につきましては横ばいになっており、いじめの認知件数に占める、いじめの解消している者の割合は減少し、不登校児童生徒数の割合は小中学校で増加、高等学校で減少といったようなデータが出ております。
 5ページを御覧いただきますと、この成果目標1に関連する基本施策の主なものを取り上げております。学習指導要領の着実な実施と不断の見直し、ICT活用による学びの環境に関すること、あるいは道徳の教科化、フリースクール等で学ぶ子供の支援・不登校対策の推進、教職員の資質向上等について取り上げておりますが、このようにそれぞれの成果目標と、それに関連するそれぞれの基本施策の進捗状況について、ここに一括に載ってございます。
 そして、御指摘いただきました事項を資料5-1に戻っていただきまして恐縮でございます。5-1でございます。2ページに簡単にまとめております。まず、総論といたしましては、先ほど小川分科会長から御紹介ございましたように、北山部会長より成果指標、成果目標に対する実績が不十分な項目については、各分科会においても問題意識を共有していただいて、改善策を検討していただきたいといったこと。あるいは今回、平成25年度以降の成果指標に関するデータが全体として3、4割まだそろっていないという状況もございまして、定量的データ収集の充実ですとか、施策と結果の因果関係を明らかにすることの必要についての御指摘、更に永山委員からは成果指標の達成に向けまして、システム上の問題がある場合には、法律改正等を含むシステムの改変を行ったか確認することが必要といった御指摘、そういったものを頂いております。また、特に初等中等教育につきまして関係するものといたしましては、主なものをまたピックアップさせていただいておりますが、PISA調査の結果について、問題と課題を深掘りするデータの提示ですとか、トップレベルをどう上げていくかという点で、思考力、創造力を測る指標の必要性ですとか、生活科や、学校週5日制などの政策導入前後のデータを示していくことの必要性、あるいは外国語活動の成果ですとか、教育振興基本計画における不登校等、既存の学校教育体系の中に入り切れない子供たちの捉え方など等について御指摘を頂いております。
 今後の基本計画部会の予定でございますけれども、恐縮です。1ページにお戻りいただきますと、下の方にスケジュールの方を書かせていただいておりますけれども、今年度が計画期間の3年目でございますので、来春には基本計画の中間フォローアップを実施して、その後、平成30年度からスタートする第3期の基本計画について御検討いただくことになります。初等中等教育分科会の委員の皆様におかれましても、夏以降、調査結果が明らかになってくる成果指標でございますので、今後、これらの状況について共有させていただきまして、実績が不十分な項目の改善方策、あるいはただいま御紹介いたしました基本計画部会での御指摘事項など、今期の計画の成果と課題について御検討いただきまして、来春の基本計画の中間フォローアップやその後の次期計画の御審議に反映させていただく、そういった段取りで進めさせていただければと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。今、説明あったように、資料5-3、資料5-4について、その内容については、各成果目標、成果指標に対して、主に量的なデータを事務局の方で示していただいて、到達目標、現状等について、現時点での評価、フォローアップをしています。大部な資料ですけれども、是非各委員、時間を確保していただいて、内容を読み込んでいただいて、何か問題があれば事務局の方にまた御報告いただければと思います。
 今の事務局からの説明について、何か皆さんの方から御意見、御質問はございますか。あれば1、2受けたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 今後、教育振興基本計画部会の方で更にこのフォローアップについての審議を進めていくわけですけれども、その教育振興基本計画部会での審議状況等々をこの初等中等教育分科会の方にフィードバックして、この初等中等教育分科会におきましても適宜、第2期の振興基本計画のフォローアップについては一定時間を取って皆さんからの御意見を今後伺っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、今日は御報告したというようなことで、この議題(5)については終わらせていただきたいと思います。
 最後、その他ということで、学校教育法等の一部を改正する法律が成立しましたので、この件について、事務局の今井教育制度改革室長から御報告いただければと思います。
【今井教育制度改革室長】  失礼いたします。それでは、私の方から、このたび、小中一貫教育を行う新たな学校の種類の制度化、それと高等学校の専攻科の修了者の、大学への編入学制度の創設等を内容といたします学校教育法等の一部を改正する法律案、これが先月17日に成立いたしましたので、その点について御報告をさせていただきたいと存じます。
 まず、小中一貫教育の制度化につきましては、資料6-1にございますとおり、昨年12月の中央教育審議会答申におきまして、小中一貫教育を行う二つの類型について御提言を頂いたところでございます。今回行われました法改正におきましては、その頂いた答申の内容を踏まえまして、資料中ほどにございます赤い枠囲みをされておりますが、この義務教育学校につきまして、制度化が図られたところでございます。この点につきまして、本分科会におきましても答申に向けた貴重な御意見を賜りましたとともに、このたびの衆・参の委員会審議におきまして、本分科会の委員でございます天笠委員、それから無藤委員にも参考人質疑に御対応いただいたところでもございました。この場を借りて改めてお礼申し上げたいと存じます。
 今回の法改正によりまして、来年の4月からでございますが、9年間の義務教育を一貫して行う新たな学校の種類でございます義務教育学校の設置が可能となります。このことによりまして、これまでの小中学校が別々の組織として設置されていたことに起因する様々な運用上の課題、これらの解消が図られますとともに、効果的な小中一貫教育の取組を安定的、継続的に実施することが可能になると考えているところでございます。
 文部科学省といたしましては、今後、もう一つの類型でございます小中一貫型の小学校・中学校、これの制度化をはじめとする所要の政省令の整備、これとともに、施行通知の発出や、予算、それから、好事例の提供、さらには小中一貫教育の成果とその課題とその継続的な把握、こういったことに努めることにしまして、小中一貫教育の取組を総合的に推進していきたいと考えておりますので、本分科会におかれましても引き続き御指導を賜りますようお願い申し上げたいと存じます。
 また、もう一つの改正事項でございます高等学校等の専攻科の修了者の、大学への編入学制度につきましては、本分科会でも御報告をさせていただいた内容を踏まえまして、資料6-2の下段でございますが、こちらにございますように、今回、法改正が行われました。このことによりまして、修業年限2年以上のその他の文部科学大臣が定める基準、これを満たした高等学校等の専攻科を修了した方につきましては、大学に編入学できる制度が創設されたことになります。今後、文部科学省といたしましては、関連省令の整備などを行いますとともに、適切な制度運用が行われますよう努めてまいりたいと考えておりますので、この点につきましても、本分科会におかれましては引き続き御指導をお願いしたいと考えているところでございます。
 事務局からの報告は以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。今、義務教育学校の創設が可能となった学校教育法等の一部改正について説明がありましたけれども、皆様の方から何か御質問、御意見はございますか。よろしいでしょうか。
 ないようですので、この件、これで終わりたいと思います。
 本日の準備していた審議事項は全て終了しました。ありがとうございました。
 時間が参りましたのでこの辺にしたいと思いますけれども、最後、次回以降の初等中等教育分科会の予定について、事務局から説明があればよろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  次回の日程につきましては、分科会長とも御相談の上、追って御連絡をさせていただきたいと考えております。
【小川分科会長】  それでは、これで今日の議事は全て終了しました。これで閉会といたします。ありがとうございました。

── 了 ──

 

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-- 登録:平成27年10月 --