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初等中等教育分科会(第98回) 議事録

1.日時

平成27年4月21日(火曜日)15時~17時

2.場所

文部科学省東館3階講堂

3.議題

  1. 初等中等教育分科会のこれまでの審議の状況と今後の審議内容等について
  2. 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方について
  3. 川崎市における事件の検証を踏まえた当面の対応方策について
  4. 道徳に係る学習指導要領の一部改正等について

4.議事録

                  中央教育審議会初等中等教育分科会(第98回)
                                                              平成27年4月21日


【小川分科会長】  それでは、定刻になりましたので、ただいまから第98回、中央教育審議会初等中等教育分科会を開催いたします。
 前回、第8期の中教審発足と同時に任命された正委員のみで初中分科会を既に開催しており、そこで分科会長の選任、分科会長代理の指名、そして部会の設置、運営規則の決定等は既に済んでおります。本日は、新たに分科会に任命された臨時委員の方々も含めた初めての初中分科会の会議となりますので、まず議題に入る前に事務局から委員、そして事務局の皆様を御紹介いただきたいと思います。
 最初に、私は、前回の最初の初中分科会で分科会長に選任されました小川と申します。よろしくお願いいたします。
 また、お隣にいる無藤隆委員は分科会長代理ということで指名させていただきました。よろしくお願いいたします。
【無藤分科会長代理】  よろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  さらに、本日、こういうことはめったにないのですけれども、中教審会長の北山会長が、特に初中分科会における議論に非常に関心があるということで、是非参加したいということで、今日、オブザーバーという形で御出席いただいております。よろしくお願いいたします。
 それでは、事務局から委員の方々を御紹介いただければと思います。よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  それでは、失礼いたします。事務局より資料1-1の名簿を参考にさせていただきまして、お名前を読み上げさせていただく形で御紹介をさせていただきたいと存じます。
 まず初めに、正委員として本分科会に分属をしていただきました委員を御紹介いたします。
 尾上浩一委員でいらっしゃいます。
【尾上委員】  尾上です。どうぞよろしくお願いします。
【今井教育制度改革室長】  小原芳明委員でいらっしゃいます。
【小原委員】  小原です。
【今井教育制度改革室長】  小室淑恵委員でいらっしゃいます。
【小室委員】  よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  篠原文也委員でいらっしゃいます。
【篠原委員】  篠原です。どうぞよろしくお願いします。
【今井教育制度改革室長】  田中庸惠委員でいらっしゃいます。
【田中委員】  田中でございます。よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  成田真由美委員でいらっしゃいます。
【成田委員】  よろしくお願いします。
【今井教育制度改革室長】  福田純子委員でいらっしゃいます。
【福田委員】  はい。よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  米田進委員でいらっしゃいます。
【米田委員】  はい。よろしくお願いします。
【今井教育制度改革室長】  続きまして、臨時委員として御就任を頂きました先生方を御紹介させていただきたいと存じます。
 天笠茂委員でいらっしゃいます。
【天笠委員】  天笠です。よろしくお願いします。
【今井教育制度改革室長】  荒瀬克己委員でいらっしゃいます。
【荒瀬委員】  荒瀬でございます。よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  安藤壽子委員でいらっしゃいます。
【安藤委員】  安藤と申します。よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  市川伸一委員でいらっしゃいます。
【市川委員】  市川です。よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  貞広斎子委員でいらっしゃいます。
【貞広委員】  貞広です。よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  銭谷眞美委員でいらっしゃいます。
【銭谷委員】  どうぞよろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  髙岡信也委員でいらっしゃいます。
【髙岡委員】  どうぞよろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  角田浩子委員でいらっしゃいます。
【角田委員】  角田です。よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  鶴羽佳子委員でいらっしゃいます。
【鶴羽委員】  北海道から参りました。よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  中島幸男委員でいらっしゃいます。
【中島委員】  中島でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  船橋力委員でいらっしゃいます。
【船橋委員】  よろしくお願いします。
【今井教育制度改革室長】  北條泰雅委員でいらっしゃいます。
【北條委員】  よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  堀田龍也委員でいらっしゃいます。
【堀田委員】  堀田です。よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  梶田叡一委員でいらっしゃいます。
【梶田委員】  どうぞよろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  宮本久也委員でいらっしゃいます。
【宮本委員】  よろしくお願いします。
【今井教育制度改革室長】  吉田晋委員でいらっしゃいます。
【吉田委員】  よろしくお願いします。
【今井教育制度改革室長】  若江眞紀委員でいらっしゃいます。
【若江委員】  よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  また、帯野久美子委員におかれましては、遅れて出席される予定でございます。
 なお、本日は御欠席でございますが、羽生佐和子委員、林文子委員、加治佐哲也委員、堀竹充委員、松岡敬明委員、森田洋司委員が本分科会の委員として御就任をされている旨、御報告をさせていただきたいと存じます。
 それでは、次に、座席の順に事務局の紹介をさせていただきたいと存じます。
 教育課程課長の合田でございます。
【合田教育課程課長】  よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  大臣官房審議官の中岡でございます。
【中岡審議官】  よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  初等中等教育局参事官の塩崎でございます。
【塩崎参事官】  よろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  社会教育課の谷合でございます。
【谷合社会教育課長】  谷合です。よろしくお願いします。
【今井教育制度改革室長】  大臣官房審議官の德田でございます。
【德田審議官】  よろしくお願いします。
【今井教育制度改革室長】  児童生徒課長の坪田でございます。
【坪田児童生徒課長】  坪田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  なお、大臣官房総括審議官の德久、初等中等教育企画課長の串田、初等中等教育局長の小松につきましては、この後、遅れて出席する予定でございます。
 また、最後になりましたが、私、教育制度改革室長の今井でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 それでは、引き続いて事務局より資料の確認をお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  失礼いたします。それでは、事務局より配付資料について確認をさせていただきたいと存じます。
 議事次第を御覧いただけたらと存じますが、中ほどから、4.配付資料がございます。資料1-1から1-3につきましては、ただいま御紹介させていただいた委員名簿及びこれまでの審議状況、当面の審議事項についての資料でございます。また、2-1から2-5につきましては、今月、中央教育審議会総会にて諮問がなされました、新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携と協働の在り方についての諮問概要、理由等についての一連の資料でございます。また、資料3-1から3-3までは、川崎市における事件の検証を踏まえました当面の対応方策等の関連資料でございます。そして、資料4-1から4-5につきましては、道徳教育に関しまして学習指導要領の一部改正等が行われました、その関連の資料でございます。
 なお、参考資料1から5まで、それぞれ初等中等教育分科会に関しての関連規定等でございます。
 資料につきましては以上でございます。もし不足等ございましたら、事務局までお申し出いただけたらと存じます。
【小川分科会長】  よろしいでしょうか。
 それでは、この後、議事に入っていくわけですけれども、その前に会議の公開についても説明いたしたいと思います。
 今日の配付資料で、最後の方に中央教育審議会の関係法令とか中央教育審議会の会議運営等がございます。初等中等教育分科会の会議の運営規則につきましては、資料の中にある参考資料1-3に記載されているとおりです。この初中分科会の会議においては、この運営規則第5条によって、原則会議は公開して行うとされています。また、第6条によって分科会長の許可があった場合には会議の撮影などを行うことができることになっております。その点、確認いただければと思います。よろしくお願いいたします。
 では、まず議題に入っていきたいと思いますけれども、議題1として初等中等教育分科会のこれまでの審議状況と今後の審議内容について説明していきたいと思います。まず、これについては第8期以降、委員に任命された方もいらっしゃいますので、初等中等教育分科会の第7期の審議状況と、第8期において当面審議すべき課題として引き継いでいる事項について、これについて事務局の方から説明いただければと思います。
【今井教育制度改革室長】  失礼いたします。それでは、資料1-2、それから1-3に基づいて事務局より御説明を申し上げたいと存じます。
 資料1-2「第7期初等中等教育分科会の審議の状況及び第8期の当面の審議事項について」でございます。まず初めに、一つ目のポイントでございます、第7期における審議事項について簡単に御紹介申し上げたいと存じます。
 まず、初等中等教育分科会本体でございますが、資料1ページの上段にございますように、大きな黒色丸印一つ目でございますが、子供の発達や学習者の意欲、能力等に応じた柔軟かつ効果的な教育システムの構築につきまして、昨年7月に中央教育審議会総会において諮問を頂いております。その後、各分科会において関連事項を御審議いただいておりますが、ここ初等中等教育分科会におきましては、小中一貫教育の制度化及び総合的な推進方策、飛び入学者に対する高等学校の卒業程度認定制度の創設について御審議いただき、最終的には昨年の12月、総会におきまして答申がされたところでございます。
 なお、この初等中等教育分科会の下には、前期までは五つの分科会等がございました。それぞれについて御紹介申し上げます。まず一つ目でございますが、小中一貫教育特別部会でございます。この特別部会につきましては、今、御紹介をさせていただきました小中一貫教育の制度化等の答申をまとめるに当たりまして、昨年の7月以降、鋭意御議論いただき、昨年の11月でございますが、小中一貫教育の制度化及び総合的な推進方策について審議のまとめを頂いたところでございます。
 続きまして、教育課程部会でございます。教育課程部会につきましては、大きく三つの論点について御審議いただいてきたところでございます。まず一つ目、初等中等教育における教育課程の基準等の在り方についてでございます。これにつきましては、昨年の11月、総会におきまして諮問を頂き、現在、教育課程企画特別部会が設置され、新しい時代にふさわしい学習指導要領等の基本的な考え方などについて検討を開始しているところでございます。なお、後ほど、第8期の審議事項のところで詳細については詳しく御説明したいと存じます。
 また、二つ目のポイント、道徳に係る教育課程の改善等についてでございます。この件につきましては、昨年の2月、総会におきまして諮問を頂いておりまして、教育課程部会の下、道徳教育専門部会が設置され、鋭意審議いただいておりました。そして、昨年の10月でございますが、答申となっております。
 1ページおめくりください。2ページ目の一番上でございますが、その答申を踏まえまして、先月27日でございますが、学習指導要領の一部改正等が行われたところでございます。
 そして三つ目のポイントでございますが、これも本年4月から施行されました子ども・子育て支援新制度におけます、いわゆる幼保連携型認定こども園教育・保育要領等の策定について議論をしていただいたところでございます。内容といたしましては、教育課程、その他の教育及び保育の内容に関する事項の在り方について御検討いただき、昨年の1月にその策定の方向に関する報告書を取りまとめいただいたところでございます。その後、教育・保育要領の策定、そしてこの4月からの要領の実施というふうになっているところでございます。
 続きまして、教員養成部会でございます。この部会では二つのポイントについて御審議を頂いてまいりました。一つ目は、教員の養成・採用・研修の改善についてでございます。この点につきまして、昨年の3月以降、ワーキンググループを設置し、議論を行っていただきまして、昨年の7月でございますが、教員の養成・採用・研修の改善についての論点整理を行っていただいたところでございます。
 続きまして二つ目のポイントでございますが、これも先ほど御紹介いたしました、小中一貫教育制度に対応した教員免許制度の改革についてでございます。昨年の7月以降、諮問を受けまして、鋭意御審議いただき、昨年の11月でございますが、教員養成部会報告といたしまして小中一貫教育制度に対応した教員免許制度改革を取りまとめいただいたところでございます。
 続きまして、高等学校教育部会でございます。この部会につきましては、今後の高等学校教育の在り方について御審議を頂いてまいりました。平成23年から約2年半にわたる審議を積み重ねていただき、昨年6月でございますが、高等学校教育部会の審議のまとめといたしまして「高校教育の質の確保・向上に向けて」と題した取りまとめを行っていただいたところでございます。
 そして、最後でございますが、チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会でございます。これからの教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方に関して、学校の教職員の構造や教員と教員以外の方々の役割の分担、その連携の在り方の見直しを行うことなど、マネジメントの在り方について検討をさせていただいているところでございます。
 以上が第7期において審議いただいた状況の御報告でございます。
 3ページ目を御覧いただけたらと存じますが、ここから二つ目のポイントでございます。第8期の当面の審議事項でございます。主に四つの点が現段階ではあると考えているところであります。まず、その四つのうち三つにつきましては、第7期、すなわち前期から頂いた諮問の事項について検討を進めていただいているところでございます。まず一つ目は、教育課程部会でございますが、この点につきましては、資料1-3を御覧いただきながら御説明させていただきたいと存じます。
 資料1-3でございますが、初等中等教育における教育課程の基準等の在り方に関する審議の状況についてまとめた資料でございます。この点につきましては、昨年の11月20日に中央教育審議会総会において諮問がなされましたが、学校種や教科、各科目の改定の方向性に関する検討に先立ちまして、新しい時代にふさわしい学習指導要領の基本的な考え方、教科・科目等の在り方、学習指導方法及び評価方法の在り方などに関する基本的な方向性を検討していただくため、昨年12月でございますが、教育課程部会の下に企画特別部会を設置し、これまでのところ5回にわたって開催され、議論いただいているところでございます。この企画特別部会につきましては、今後、月2回程度のペースで開催される予定でございまして、本年夏までには論点整理を取りまとめていただくことを予定しているところでございます。これを受けまして、秋以降、各学校種、教科等別の専門部会におきまして論点整理を踏まえた検討を行ってまいる予定でございます。その後、審議のまとめを経て、平成28年度に中央教育審議会として答申をおまとめいただくことを予定しているところでございます。
 続きまして、教員養成部会でございます。大変恐縮でございますが、資料は1-2にお戻りいただけたらと存じます。資料1-3の3ページ目、中段ほどでございます。教員養成部会でございますが、これからの教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方につきまして、教員養成、採用、研修の接続を重視して見直し、再構築をするための方策について現在、検討を進めていただいているところでございます。本年7月頃を目途に中間取りまとめを、また、年内を目途に最終取りまとめをしていくという方向で現在、審議を進めていただいているところでございます。
 続きまして、チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会でございます。これからの教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方につきまして、現在、鋭意検討していただいておりまして、本年7月頃を目途に中間取りまとめ、また、本年11月頃を目途に最終取りまとめを予定しているところでございます。
 以上が第7期諮問に関して現在、これから当面の審議の事項として考えているものでございます。
 また、最後に1点、第8期の諮問事項として、今月の14日に総会におきまして諮問がなされた事項がございます。新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方についてでございます。これにつきましては、今後のコミュニティ・スクールの在り方や、それを踏まえた総合的な推進方策等について検討を進めていくことを予定しているところでございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 今の事務局からの説明について、何か委員の方から御質問、御意見があればお聞きしたいと思います。いかがでしょうか。第7期で審議してきた事項、そして第7期から第8期への引継ぎ事項、そして新たに第8期で諮問される事項等々について説明がございました。
 天笠委員、どうぞ。
【天笠委員】  1点、これからについての要望をお願いしたいのですけれども、それは、第7期で今、御説明いただきましたように、小中一貫教育特別部会というのが設けられて、そして成案を得たというところまでは御説明いただいたとおりなんですけれども、申し上げたい点は、この審議の過程で、この特別部会と教員養成部会が何回か合同で会を開いて進めたという、そういうことがあったわけですけれども、この点、私は非常に大切なことだと思っておりまして、今後の審議事項の中での要望として、また、これも今、御説明がありましたように、現在、学習指導要領の改定のことについての検討が進んでいるわけでありまして、そういう観点からすると、今後、お願い申し上げたい点として、教員養成部会と、それから教育課程部会が何回かテーマに応じて合同の開催ということも御検討いただきたいと思います。
 それは、どちらかというと、学習指導要領の改訂が先行して、教員養成に関わるカリキュラムというのがどうしても後の方に来るというのがこれまでの経過だったわけでありますけれども、少なくとも学習指導要領の改訂と教員養成の在り方は平仄(ひょうそく)を合わせて、少なからず検討に当たって同時並行ということを検討していかなければいけないんじゃないか。もっと言うならば、教員養成の方がある意味で言うと先へ行くというのも一つあっていいんじゃないかと、そういうことで、それを会議の運営という観点からすると、今申し上げたようなことを、この第8期の中では検討していただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  はい、分かりました。事務局の方、よろしいですよね。
 ほかにいかがでしょうか。何かございますか。
 じゃあ、なければ、第7期、第8期の審議の状況を確認いただいたということで、議題1については終わらせていただきたいと思います。
 それでは、議題の2に移っていきたいと思います。議題2は議事次第に記載されているとおり、新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方についてです。この件については、先ほど事務局から説明がありましたように、4月14日、中教審の総会で大臣から諮問が行われたものです。
 最初に事務局から本諮問の背景など、審議体制の案、また、関係資料について御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
【塩崎参事官】  初等中等教育局参事官の塩崎です。御説明をさせていただきます。
 関連資料は資料2-1から2-5になります。適宜御紹介をしつつ、資料2-1を中心に説明をさせていただきます。まず、背景でございますけれども、昨年9月から官邸で行われています教育再生実行会議の第2分科会で、「学び続ける社会、全員参加型社会、地方創生を実現する教育の在り方について」という議論が行われ、今年3月4日、第6次提言という形で取りまとめられました。その中で、特に教育がエンジンとなって地方創生をというコンテクストの中で、少子高齢化が進展し、地域コミュニティに多様な機能が求められている中で、学校は人と人をつないで様々な課題に対応し、まちづくりの拠点としての役割も果たすことが求められるということ、こうした観点から保護者であるとか地域住民が学校運営に参画する、コミュニティ・スクール化を図っていくことが重要であるというような提言がなされてございます。
 その中で具体的にされている事項が資料2-1の左側の背景がブルーになっているところでございますが、大きく5点ということで、コミュニティ・スクールの未導入地域における取組の拡充や学校支援地域本部等との一体的な推進に向けた支援に努めなさいということ。それから、2点目が、地域と相互に連携・協働した活動を展開するための抜本的な方策を講じなさいと。それから、3点目として、コミュニティ・スクールの仕組みの必置について、検討を推進していきなさいということ。それから、コミュニティ・スクールというより、今度は地域との関係ということなのですが、学校と地域をつなぐコーディネーターの配置、それから学校を核とした地域づくり。提言の中ではスクール・コミュニティという言葉を使われておりましたけれども、スクール・コミュニティへの発展などについてきちんと検討をするようにという御提言を頂いたということでございます。
 それから、後ほどまた別途説明をさせていただきたいと思いますけど、右上の緑で囲まれたところの部分ですが、昨年、教育委員会制度の見直しに係る地教行法の改正につきましての国会審議におきまして、附帯決議としてコミュニティ・スクールの設置促進に努めることということがうたわれまして、それを踏まえて昨年6月ですけれども、初等中等教育局長の下に有識者会議を設置いたしました。本日、臨時委員で出席されています天笠先生に座長を務めていただきまして、今年3月20日に最終報告という形でまとめさせていただいております。これにつきましては後ほど御説明をさせていただきたいと思います。
 これらの流れを踏まえまして、今回、4月14日でございますけれども、中教審への諮問ということで、そういう運びになったということでございます。
 中身は2-1の資料、下段の方でございますけれども、検討事項と書いてあるところですが、大きく二つ柱がございます。一つは、様々な教育改革が今、進められているという点。それから、地方創生というものが非常に大きくクローズアップされてきている。こうしたものを実現するために求められるコミュニティ・スクールの仕組みとか機能の在り方といったものはどういうものかといった点。さらに、そういったコミュニティ・スクールを総合的に推進するにはどうしたらいいかと、そういった方策の点について御検討いただきたいということで諮問をさせていただいたということでございます。
 その下に二つありますけれども、その大きな柱の一つのうちの、更に二つということで、今後のコミュニティ・スクールの在り方の検討、それから、全ての学校のコミュニティ・スクール化に係る総合的な方針の検討ということを主な検討事項としてお願いをしているということでございます。
 もう一つの柱が、学校と地域との関係でございまして、学校と地域がパートナーとなり、連携・協働体制を築くための地域人材の養成と環境整備についてということでございまして、中身としましては、例えば学校支援地域本部等の仕組みの在り方、それから学校と地域をつなぐコーディネーターの人材養成・研修・確保の方策といったもの、さらには学校と地域を結ぶ人的ネットワークの構築であるとか、地域住民に対する学びの機会の充実方策、さらにはそれを主体とした地域の振興・再生方策などについて検討を頂きたいということでございます。
 諮問自身は資料2-2でございますので、後ほど御覧いただければと思います。それから、2-5が先ほど御説明しました教育再生実行会議第6次提言の提言文書でございます。これも後ほど御覧いただければと思います。
 今回の諮問に対する今後の検討体制でございますけれども、2-3を御覧いただきながら御説明させていただきたいと思いますけれども、先ほど大きく柱として二つ検討事項があると申し上げましたけれども、その前段、コミュニティ・スクールの関係につきまして、この初等中等教育分科会委員において御議論いただきたいと思っておりますが、非常に集中的な議論が必要だと思っておりますので、この分科会の下に作業部会、ここに書いてあります、地域とともにある学校の在り方に関する作業部会というものを設置させていただきまして、そこで検討をさせていただければということでございます。
 3のところに検討事項として書いてございますけれども、新しい時代の教育や地方創生を実現するために求められる今後のコミュニティ・スクールの在り方とそれを踏まえた総合的な推進方策、その他地域とともにある学校の在り方に関して必要な事項について検討すると。設置期間は3の検討事項に関する審議が終了したときに廃止するということで部会の設置を御提案させていただきたいということでございます。
 その上で、先ほど御紹介しました緑の部分、有識者会議の内容を簡単に御説明させていただきたいと思いますけれども、資料2-4を御覧いただきたいと思います。コミュニティ・スクールにつきましては、平成16年に法制化がされまして、平成26年で10年がたったということでございますけれども、その間、様々な形で保護者であるとか地域住民が学校運営に参画するといった取組は進展はしてきているところではございますけれども、法律に基づくコミュニティ・スクールという意味では、昨年4月現在ですけれども、1,919校にとどまっている。約5%ということにとどまっているということで、これらのコミュニティ・スクールの推進に向けた推進方策について、昨年6月からこの3月まで御検討いただいて取りまとめをしていただいたというものでございます。
 現状認識のところは省略させていただきますけれども、今後の目指すべき基本的方向性ということでは三つほど挙げられておりまして、一つは社会総掛かりでの教育の実現、もう一つは地域とともにある学校づくりの一層の推進、それから学校を核とした地域づくりの推進、この三つを基本的な方向性として具体的な推進方策について御提言を頂いたというものでございます。
 大きく提言につきましても、一つは運用の観点で8点、それから、制度面について5点ということで提言を頂いております。まず、運用の関係でございますけれども、1、青いところで書かれている部分でございますけれども、コミュニティ・スクール、学校運営協議会と法制上は言われておりますけれども、その学校運営協議会を学校に設置するに当たって、学校運営協議会単独で学校に送るのではなくて、関連する学校を支援する学校支援地域本部、それから学校の評価をする学校関係者評価等との機能を一体的に推進して、学校の運営の改善を果たすPDCAサイクルをきちんと確立するということが理想的なのではないかということで、こうしたことを念頭に置きながら運用を図っていくべきであるというのが1点目でございます。
 それから2ページ目の方に移りまして、2.学校の組織としての総合的なマネジメント力の強化ということで、学校の組織として最大限の力を発揮するためには、校長をはじめ、管理職のリーダーシップが非常に重要であると。そのための推進策として教職員の研修の機会を充実させるための支援、それから教員につきましては、教員養成段階から地域との連携・協働に関連するような意識付けの取組を行うべきである。さらには、その地域連携の中核となるような教職員の明確化、事務機能の強化ということが必要であるということでございます。
 それから、3.地域の人々や保護者等多様な主体の参画の促進ということで、運営協議会の委員として参画される方々についても意識を高める取組が必要であるということで、保護者、地域関係者を広く集めたフォーラムの開催であるとか、研修の機会の充実、さらには学校支援地域本部の設置の促進、地域コーディネーターの育成・機能強化を通じて地域の人々にも意識を高めていただくということが必要であるということでございます。
 それから、4.協働による学校を核とした地域づくりの促進ということでございますけれども、いろいろと地域創生の観点からということになりますけれども、学校はコミュニティの核になり得るものである。その際には教育委員会の部局だけにとどまらず、首長部局とも関連する施策を共有しながら、例えば市町村が持っている課題を解決するようなものを学校の方に取り入れた教育をするとか、そういった首長部局との関連を強めていくということも非常に重要な視点であるということが言われてございます。
 それから5.コミュニティ・スクール等の多様性と裾野の拡大ということでございますけれども、コミュニティ・スクールには三つの機能が基本的にございます。一つは学校運営の基本方針について承認をすること、二つ目は学校運営について意見を言うことができること、3点目は職員の採用・任用について意見を言うことができるということでございますけれども、これらの、特に任用についての意見というものが非常にハードルが高くて、なかなか法律に基づくコミュニティ・スクールになれないということで、そういった機能を外した形で、類似の取組と我々は呼んでおりますけれども、そういったものがかなりできてきているという現状でございます。それらをどう扱うかということがこの中で議論になりまして、それらはあくまでも最終的な法律に基づくコミュニティ・スクールに行く途中段階だということで捉えて、更なる高みを目指していただく、移行するための、そういった政策をきちんと打っていく必要があるということを御提言いただいております。
 それから6.幅広い普及・啓発と戦略的な広報ということで、コミュニティ・スクールを促進するに当たって、例えばコミュニティ・スクールを指定したところの教育委員会の教育長であるとか、元学校の校長であるとか、そういったところの方々を応援団として協力を頂いて、戦略的にコミュニティ・スクールになっていただくような働き掛けを進めていくということが重要であるという提言を頂いております。
 それから7.インセンティブの提供ということで、どうしても運営協議会を設置することになりますと、教職員の負担が増えるという面がございます。それらについてどう軽減をさせていくかといったところが重要であるということで、体制面、財政面についてきちんとした支援を打ち出すようにという御提言を頂いてございます。
 8.コミュニティ・スクールの推進実行プランの策定ということで、現在、第2期の教育振興基本計画の中で、29年度をめどに3,000校、全国の公立小中学校の約1割という目標が示されておりますけれども、その先のビジョンというものをきちんと持つべきだということが指摘されたということでございます。
 更に制度についての提言、緑の方でございますけれども、1.につきましては、先ほど申し上げました三つの機能につきましては引き続き備えるべきであると。教職員の任用に関する取扱いについては、きちんとした理解を頂くように丁寧な説明をしていくべきだと。さらに、一方では、これらの機能を主活動に位置付けないような重要な運用ということも考えていく必要があるかもしれないということを御提言いただいております。
 それから、2、3、4につきましては、学校運営協議会を取り巻く関係する制度ということで、一つは学校評議員制度というものがございます。また、学校関係者評価というのもございます。それらの制度と有機的に組み合わせてきちんと学校運営協議会の方に移行していくといったような政策的な取組が必要であるということ。それから、学校支援に係るものにつきましては、非常に学校支援は地域の中でもなじみやすいということで、学校の中でかなり広がっているという面がございます。そういったところのベースをきちんと踏まえて、そこから学校運営協議会の方に発展をしていただくような、そういった政策もきちんととっていくべきだというような提言を頂いているということでございます。
 5がこれからのコミュニティ・スクールの制度的位置付けということで、先ほど6次提言にございました全ての学校がコミュニティ・スクール化に取り組むというところに当たって、どういったところが今後の検討すべき項目になるのかといった点について御議論を頂いて取りまとめをさせていただいたというものでございます。
 この有識者会議の提言が今後の中教審における議論の中で、ベースになろうかと思っておりますので、これらの報告書につきましても参考として審議の場で活用させていただければということで考えてございます。
 簡単でございますが、以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 今、事務局の方から、大臣から諮問された背景、また、その諮問の内容、今後の初中分科会、及び初中分科会の下に作業部会を設けてこのテーマについて審議していきたいというふうな御提案、また、今後、審議していくわけですけれども、一つの方向性を示している研究協力者会議の報告書について説明いただきました。いわばこのテーマについては、今日の分科会が初めての分科会としての審議のスタート、キックオフになりますので、これから分科会として議論していく上で、こういう点は留意すべきじゃないかとか、こういう点については検討すべき論点、課題等々があるのではないかとか、また、先ほど御提案のあった、分科会の下に作業部会を設置するというふうなことで、今後の審議体制への御提案もありましたので、今後の審議の進め方等々についてはいろいろ御意見、御質問があるかと思いますので、委員の皆様から是非、御質問、御意見があればお聞きしたいと思います。どなたからでもどうぞ。
 今日は御出席の人数が多いので、御発言の際には、この名札をこのように立てていただければと思います。よろしくお願いします。
 では、篠原委員、どうぞ。
【篠原委員】  これ、ちょっと言わずもがなのことかもしれないんですけど、確認をさせていただきます。
 コミュニティ・スクールの導入とか推進というのは、私も大賛成です。これは、これに沿って具体的な施策を考えていくということで、是非やっていただきたいと思うのですけれども、これは公立の小中学校ですよね、対象は。そうすると、私立というのはそれぞれ自由だから、コミュニティ・スクール的なものとか、あるいは地域との連携とか、そういうものは私学の場合は関係ないよということで、ばっさりそこは分けちゃうという前提ですか。そこだけ確認させてください。
【小川分科会長】  これは事務局からお話しいただいてよろしいですか。また研究協力者会議の方でそういうふうな点はどういうふうに議論されたかということも後でまたお話しいただければと思います。では、事務局の方からお願いします。
【塩崎参事官】  私どもが聞いているところによりますと、平成16年にコミュニティ・スクールを法制化する際の議論の際に、私立学校をどうするかという議論があったということは聞いてございます。その際に、私学につきましては、きちんと理事会という組織があるということで、最終的には私立については建学の精神、更に理事会においていろいろな意思決定がされるというところを尊重しまして、対象としては公立の小中学校だけではなくて、幼稚園、それから高校、あと特別支援も含まれていますけれども、公立の学校をきちんと手当をするというような形で決着がついているということでございます。
 ただ、そういうことで運営協議会という形では公立の小中学校ということではございますけれども、この理念、「地域に開かれた」という理念としては、それは国立学校、それから私立学校にも通ずる概念でございますので、そこについては是非きちんとやっていただきたいとは思ってございます。
【篠原委員】  だから、その理念はそうだけれども、具体的なものを考えないと、理念はこうだからということで果たしてそれで、結局理念だけで終わるんじゃないかという危惧をしますし、うちの子供なんか見ていても、私学に行っていると地域との交わりというのが非常に薄いんですよね。学校の友達といったって、みんな各地に点在していますので、地域の子供と一緒になって遊ぶという機会は非常に少ないんですね。そういうようなことも見ていると、何か私学についてもコミュニティ・スクールということではなくて、地域との関わりみたいなことで何か少し考えられないものなのかと前から感じているので、あえて申し上げました。よろしく。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
【塩崎参事官】  その意味では、一つ御紹介をちらっと先ほどさせていただきましたけれども、学校評議員制度というものがございます。学校評議員制度は公立だけではなくて、国立、私立も含めた制度となっております。それは何かといいますと、地域の方々から学校の運営に対して御意見を頂くような、そういった学校評議員というのを学校が委嘱をしまして、それで適切な地域の声をきちんと学校運営に反映するような仕組みという形ではございます。それにつきましては、私立の方にもだんだん、今、広がってきまして、更にそれは広げていただくようにこちらからもお願いをしているという状況でございます。
【篠原委員】  それは住んでいる地域ではなくて学校のある地域でしょう。
【塩崎参事官】  そうです。
【篠原委員】  住んでいる地域との関わりが非常に難しいなと思っています。
【小川分科会長】  天笠委員、何かございますか。
【天笠委員】  今の件について、御紹介いただいた協力者会議の中では、公立の学校と私学の学校を詰めた議論まではその時点では行うことはできませんでした。ということがまず一つです。
 その次に、今ありましたように、学校の組織運営に保護者等々の影響力をどういうふうに及ぼしていくかという場合に、ある意味で言うと、私学の理事会方式が一つの先導したケースという言い方もできるのかもしれません。公立の学校よりも。片や、地域との関係というふうなもう一つの側面になったときには公立の学校の方が私学よりも確かに先へ行っているということで、ですから、このコミュニティ・スクールの場合も、保護者の立場等々が運営にどう影響力を及ぼすかという観点と、片や地域との関係の中でという、その辺りのところを整理しながら、あるいは相互の関係の中で議論していくという。その中で、ときに私学との関係というのも議論しなければいけないのかもしれませんし、片やその辺りのところをどういうふうにしていくのかというようなこと。
 それから、小中の場合と高校の場合とではまた地域の関係というのも、御指摘のような形で、広域化した場合のありようというのがありますので、そこら辺のところを含めて更に議論を詰めていくというのが今回の課題になってくるんじゃないかと思います。
 以上です。
【篠原委員】  よろしくお願いします。
【小川分科会長】  ほかにいかがでしょうか。
 吉田委員、何かございますか。
【吉田委員】  いいえ。
【小川分科会長】  いずれにしても、これから議論を進めていくわけですけれども。ほかにいかがですか。
 市川委員、どうぞ。
【市川委員】  今のお話に関係してなんですけれども、新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働ですよね。このときに、学校の運営に地域の方あるいは保護者がどう関わるかというテーマだけではなくて、今もお話があったのは、例えば私立学校の子供とかは、地域の人たちとどう関わる機会を持つのか。あるいは、ほかの学校の子供たちとどう関わる機会を持つのかという視点だったような気がするのです。ですから、学校の運営に地域や保護者が関わるというだけではなくて、地域で実際にいろいろなプログラムが行われています。それは地域の人たちが主体となって、NPOであるとか大学であるとか企業であるとか、あるいは博物館とか美術館のような施設ですね。これがかなりいろいろなプログラムをやっていると。そこに私立、公立を問わず、子供たちがどう参加していくような道を作るかと。私はそのことを是非入れていただきたいと思っています。
 内閣府の人間力戦略研究会のときに、その中でも提案したのは、これは義務的にではないのですけれども、地域のプログラムに子供たちが参加することを、一種のスタンプラリーのような形で、軽いインセンティブですけれども、持たせて、土日、放課後、あるいは長期休暇などにそういうものに出て、地域の社会人と関わると。ここに実はいろいろなことを盛り込むことができて、例えば学校の学習だけでは物足りないという、例えば英語とか理科教育とかですね。あるいは逆に学校の授業だけではなかなかついていけないとか、職業理解に関することとか、あるいは地域の方たちのやっている文化、スポーツなんかの活動とか、こういうものに学校もそこに子供も参加することを促していただきたいと。しかし、運営の中心はむしろ地域にあると。これが10年たってみて、かなりいろいろなところで実際動き出すようになってきています。土曜の、かつては受皿という言葉もありましたけれども、90年代にはほとんど余り機能していなかったと言われたのですが、それが今になって相当機能するようになってきていると。そういう領域、これは生涯学習政策局がむしろ中心かもしれないのですけれども、初等中等教育局と連携をとりながら、子供にとっては社会人と関わる、そこで人間力を育てるというチャンスにしてほしい。是非、学校の運営に関わるという連携だけではなくて、そういう子供たちにとって活動ができる場、地域の社会人とそこで協働しながら関わっていくという場を作るというテーマも今後、議論していただければと思っております。
【小川分科会長】  ありがとうございます。非常に重要な指摘かと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
【塩崎参事官】  今の件で、先ほど資料2-1で御説明をちょっとしなかったのでございますけれども、今、先生御指摘の点は非常に重要でございまして、学校側からの地域、それから地域からの学校ということで、先ほど検討事項の後段、学校と地域の連携の方につきましては、生涯学習分科会の下に部会を置くことになってございます。非常に重なりますので、そこにつきましては、必要に応じて合同審議という形で進めさせていただいて、きちんとそこら辺については反映をさせていただきたいと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 今、挙手された方。角田委員、そしてその後、鶴羽委員という順でお願いいたします。では、角田委員、どうぞ。
【角田委員】  高校につきまして少し意見を述べさせていただきます。
 高校のコミュニティ・スクールは全国でたしか、たった10校ということです。実際に高校の先生方は自校が地域の学校であるという意識が小中に比べてずっと薄いと思います。ところが、現在、高校生たちが地域の課題を発見して解決していく取組が全国で目立ってきています。総合的な学習の時間等で実践されることが多いようです。一気に学校運営に地域の方が入ることを考えるというよりも、そういった高校生たちが社会参画をしていく体験としての地域との協働という実際の地道な先行事例に着目し、それらを共有しながら、高等学校としてのコミュニティ・スクール化を考えていったらどうかなと思っております。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 どうぞ、鶴羽委員。
【鶴羽委員】  北海道では、去年10月現在で合わせて27の小中学校でコミュニティ・スクールを実施しています。その中でも非常にうまく行っているところの例としては、登別市で、小中全ての学校で導入を去年の4月にしました。なぜうまく行っているかということを視察しましたら、もともと13年前に土曜日の過ごし方ということで、地域が積極的に学校を支援していたということが功(こう)を奏して、コミュニティ・スクールを始めようというときに核になった校長先生と教育長が、町内会、連合町内会を回って説明に行ったときに、町内会の皆様方からは、名前が変わっただけなのねということで大賛成だということで機能しています。実際、その核となっている小学校の和室は、今、地域の高齢者の方々がお茶会と称して集まって、積極的にいろいろ協力をしているという現状です。
 ただ、一方で、やらざるを得ないという状況で始まったところに関しては、例えば三笠市があるのですが、小学校が三つ、四つ、統合しなければならない。その中でもともと違う地域の皆さん方が、一つの学校になるということで、学校運営上、必要に迫られて作りました。そこはもともと関係がないところの関係作りから始まっていますから、すごくやはり難しい。特に北海道は広いですし、これから学校の統合を考えたときに、やはり声を聞きますと、もっと前から地域ごとの協力をしておくべきだったという声がありますので、コミュニティ・スクールを作る以前に、地域間の関係作りっていうことも必要なのかなと思います。
 また、私は保護者の立場で教育委員をしていますが、札幌の小学校のPTA会長をしています。コミュニティ・スクールの情報提供を一度も受けたことがありません。ただ、学校には評議員という立場でも行きますし、地域の町内会の皆様とは、実は一番集まっているのがスクールゾーンの学校の交通安全ですね。その会議では積極的な議論が行われています。地域の皆様方がもっともっと学校に協力をしたいし、手伝いたいという声もあるのですが、それはなかなか自分たちでは言いづらいということがございます。やはりこの提言の中にもありますけれども、審議のポイントの中にありますが、校長先生から発信、一声掛けてくださればいつでも協力したいという、待っているような空気さえもあります。見ていられないという声も聞きますので、やはり校長先生のリーダーシップといいますか、地域に対する関わりということがとても大事なのかなというふうに感じます。
 以上です。意見でした。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 次は、順番として、船橋委員、そして吉田委員、尾上委員ですね。この順でやらせていただきます。どうぞ。
【船橋委員】  ちょっと違った観点で問題提起かもしれないのですけれども、地域創生を考える上で、やっぱり地域の若者が地元にしっかりと定着するという観点があると思っています。そういう意味で、コミュニティ・スクールの在り方のプレーヤーがよく見えていないのですが、例えばもうちょっと、いろいろな課題があるかもしれませんけれども、企業が参画するというスキームとか、企業じゃなくてもいいんですね。自治体が参画するとか、何かそういう新しい在り方も考えてもいいのではないかなと思っております。
 ちょっと紹介させていただきますと、「トビタテ!留学JAPAN」という留学生を倍にするプロジェクトで、私が今、進めていますけれども、地域人材コースという、地域に貢献したい若者の留学を支援すると。そのときに、留学とセットで必ず地域で1か月以上のインターンシップをすると。あるいは、地域の企業のテーマを持って留学する。帰ってきてインターンする。何をやりたかったかというと、若いときから地域の若者が、大体、例えば地域のことをよく知らずに首都圏の大学に進学し、そのまま首都圏の企業に入ってしまうと。それじゃあもったいないと。なるべく早い段階で地域に縁と恩を作る。縁と恩という言葉をよく使うのですけれども、そういう意味で、例えば高校生が地域の企業と触れ合うとか、結果的に地域の大学に行こうとか、地域で就職するとか、あるいは首都圏の企業に就職しても戻るとか、そういう縁と恩を作る上で、コミュニティと言うと親という立場での参加が多いと思うんですけれども、もしかしたら地方創生を考えたときには、企業のコミットとか、企業に限らなくてもいいんですが、NPOのコミットとか、地域の違うプレーヤーのコミットという新しいスキームも一つ視野に入れた方がいいんじゃないかなというような一つの問題提起になります。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 吉田委員、どうぞ。
【吉田委員】  ありがとうございます。
 今、このお話を伺っていて思うのですけれども、もともとコミュニティ・スクールという問題も、地域とのつながりであり、そういう意味で言いますと、昔と違って今、公立高校の場合、特に学区が廃止された。そういう意味では全てのエリアが広くなってきたと思うんですね。私立学校においてどうかといったときに、小学校は東京でも今、52校しかありません。そういう中で全地域から通ってくるわけですから、先ほど篠原委員がおっしゃったように、地元とのつながりというのは、学校のつながりならともかく、住んでいる居住地域とのつながりというのは、学校では難しく、やはりこれはまた逆に別の問題として地域の町会とか、地域の行事とか、そういうものでつなげていくしかないと思っています。
 逆に、我々は、中高は今、地域とのつながりというのが非常に大切になってきています。といいますのは、やはり私立学校として学校がある。その場所の地元の商店街等と協力して生徒を育てていただかないと、例えば駅から学校までの区間、その間に商店街がある。だとすれば、その商店街の方たちに迷惑を掛けないということも大事だし、それとともに商店街の皆さんに育てていただくという部分もある。そういう意味での商店街とのコラボとか、それから、うちの学校は割とそれを昔からやってきていたものですから、うちは渋谷の笹塚という地域にありますが、隣の笹塚中学校、公立の中学校と一緒に、笹塚小学校も含めて、挨拶運動というのを年に何回かやっています。それは各小中、それからうちの中高の代表者が駅からいろいろなところに出て、みんなで朝、「おはようございます」の挨拶をしましょうと。それから、あと、商店街の皆さんに御協力いただいて、一緒にスポーツごみ拾いといって、地域の競技みたいにしてやっていますけれども、それを一緒にやり、商店街の皆さんとか地域の皆さんと一緒にやることによって、学校というものが逆にかわいがっていただける、生徒がかわいがっていただける、そういう意味で必然的にコミュニティというものを大切にする。
 ですから、コミュニティ・スクールというわけではないですけれども、そういう地域の声を聞きながらやっていくということが、私立学校にとっても今、もう絶対必要になってきていることだというふうに私は考えております。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 尾上委員、どうぞ。
【尾上委員】  地域での活動ということでは、やはり人材という観点は大事だと思っております。その中で、私は保護者という立場から、PTA活動とか地域の活動に参加しているのですが、会社経営されている方とか、自営業の方がほとんどPTAの役員とかを担われて、企業に働いている方の参加率というのは大変低くなってきております。そこで、その企業の社会貢献の形であるなど、企業の理解が得られないと、そういった人材は集まってこないようになってきております。企業も、自らの活動の中で労働力を割くということは、生産性が落ちるということで、そういった視点はない部分が多いのですが、特に中小企業は地域に多く、地域で社会教育を学習する場というように捉えていただければ、企業活動の中でも利益を生むための活動や営業活動というよりは、視点を変えて社会教育の活動が身に付くということから、その地域の同年代や、子供を通したいろいろな情報交換が全て生きてくるのではないか。また、それを生かした形を、企業のいわばブラッシュアップに使えるような流れにならないかというような提案をしております。
 また、学校に関しては、その地域の人が学校の中に入り込むということは、地域の窓口になるような方が、コーディネーターでなくて、例えば副校長などに任命をされるが、飽くまでボランティアでやることで、学校との関係や地域の関係が機能するのではないかと思っております。
 私学にも関係しているのですが、私の子供が通っている私学は、中高の私学と公立高校が並んでいる地域です。そこは何をやっているかといいますと、それ以外の地域の高校に生徒会とかが出掛けていき、その学校の保護者、地域の人を巻き込んだ形で、スマホとかの課題等を自分たちが勉強できるような活動にどんどん自らアピールしていくとか、そういった仕掛けをやっているところが多くなってきていますので、先ほど吉田委員が言われた、私学は立地のいいところにあったりしますので、商店街というのがまさにキーポイントだと思っております。そういったつながりというのは大事であり、そのときに合わせて企業の理解を得るということもこの中ではすごく大事と思っています。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 では、若江委員、どうぞ。
【若江委員】  先ほど、船橋委員の方から別の視点、地域創生の観点からというお話もありましたが、もともとこのコミュニティ・スクールは、子供たちの学び方の在り方が変わらなければならないということが原点だと思います。時代に合わせて、今までと同じではなくて、学校で学んだこと、基礎、基本をきちんと応用、体験させることが重要と言っているわけですから、その体験をする場がどうしても学校の門の外の地域であったりだとか、社会になってくる。そうすると、その社会は、一番身近なところは保護者だったり、地域だったり、地域の団体だったりしますし、企業というようなこともあろうかと思います。私は学校現場をいろいろ回らせていただいていますが、現在コミュニティ・スクールは数としては1,919かもしれませんが、本来の狙いを達成するような、機能を果たしているコミュニティ・スクールがどれだけあるかと考えたときに、やはり一番の問題は、なぜコミュニティ・スクールにしなければいけないのかという、一番の本質が学校関係者に理解されていないということです。学校活動に協力をしてくださっている学校運営協議会ですとか、学校支援地域本部の方々は、皆さん学校のためにという思いはすごくあるのですけれども、一番の根幹のところの、こういう文科省なんかで議論されているような「なぜ」というところのベースがないまま、つまり土台のないまま気持ちだけが先行している、そんな感じではないかと思っております。
 ですので、その課題を解決するためには、学校教育と社会教育のきちんとした連携が必要で、その基となるのが、今申し上げたように、こういうことをしなければいけないという、きちっとした本質をみんなが共有するために、学校教育の方ではまずは校長のマネジメントスキルとマインドですね。社会教育の方では地域のいろいろな団体が学校に関わるということはどういう意味があるのかという、一番大事な部分の情報提供であるとかコンセンサスが非常に重要じゃないかなと。それがないと、数が増えても本当に狙いを達成するような組織にはなっていかないという気がしております。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 では、次に小室委員、米田委員、そして銭谷委員の順でお願いします。
【小室委員】  ありがとうございます。ワーク・ライフバランスという会社をやっております小室と申します。2歳と8歳の子供を育てています。
 今回の第8期のテーマにおいて最も重要だなと思っているのが、チームとしての学校というところに問題意識を持っております。というのも、新しい時代に必要な人材というものを育てていこうというテーマがありますが、そのことに関して非常に大きなハードルとなっているなと思うのが、教員の長時間労働ではないかというふうな問題意識を持っております。教員自体の自分の私生活における様々なインプット、自分の同級生との人脈、全く知らないコミュニティに自分自身が労働時間の後に平日も出ていて、いろいろな人脈を持ってくるというような、今、社会で何が起きているのかを教員自身がデイリーでインプットをして、学校で子供たちに伝えていくということをしていく必要があるのではないかという中で、教員の長時間労働がチーム学校という考え方でどのように解決されていくのかということについて、もっともっと議論していくべきではないかなと思っております。
 コミュニティ・スクールというすばらしい仕組みを運営していこうとすると、必ず人脈が必要になるわけですが、そういった外との交流を通じて自分で人脈を引っ張ってこられる教師であったりとか、そもそもなぜコミュニティ・スクールが必要なのかということが実体験を持って腹落ちしている教員であるとか、そういった方たちが存在しないと回っていかない仕組みなのではないかと思いますし、また、こういった新しいコミュニティ・スクールということをやっていこうとしたときには、必ず何かの業務を捨てなくてはならない。効率化をしていく。新しいことをやっていくときには優先順位を付けて捨てていかなくてはならないことがあるわけですが、そういった優先順位を付け、業務をどう効率化していくのかということについて、もっともっと教員の学び、変化というようなことが必要ではないかということで、労働時間、教師、それから周辺の企業の労働時間、これは両方が相まって現状が起きているわけですけれども、こういったところに、よりこの分科会でも注目をしてやっていく必要があるのではないかと思っております。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 米田委員、どうぞ。
【米田委員】  学校と地域との連携、あるいは協働ということに関してですが、先ほどから出ておりますように、地域が学校の運営にいかに関わっていくかという側面から考えるのと、もう一つは、地域の諸活動に子供たちをどういうふうに参加させるかという、両方の視点が考えられると思います。完全に二つに分けるということではないのですが、例えば地方の場合は、どんどん子供たちの数が減っていて、なお、集落そのもの、町そのものもどんどん小さくなっていっている中で、やはり子供たちがいる学校にいろいろな形で住民も関わっているなら、同時に子供たちが地域の様々な行事等に参加して、地域を活性化していかないと、もう立ち行かないという地域がどんどん増えてきているという事情もございます。
 例えば、地域の祭りにどんどん子供を参加させていくということで全体が元気になる。あるいは、地域の伝統行事に子供たちを参加させて、継承していかないと伝統芸能そのものも途絶えてしまうというふうな、そういう事情もございます。
 地方の創生というより、まず地方をどう維持するかという観点から考えると、やはり学校と地域、そして子供たちが一体となって活動していくということがやっぱり大事であるという事情があります。そのようなことを通して将来、子供たちが、自分が育った地域を何らかの形で支えていこうという気持ちを育てていくということが、これはどの地域であってもそうですが、大変大事なことであると考えています。そういうことを今、実感しています。
 以上です。
【小川分科会長】  銭谷委員、どうぞ。
【銭谷委員】  これからの地域創生を考えたときに、大変重要な諮問を今回されたというふうに思っております。やっぱり学校と地域の関わりというのはとても大切なことなので、学校が地域を育てるという側面もありますし、学校が地域を育てるという側面もありますし、地域が学校を育てるという側面も両方あるのだろうと思います。
 先ほど来、この3月に出されましたコミュニティ・スクールの推進等に関する調査研究協力者会議の報告書をざっと読ませていただいたのですけれども、大変これはよくまとめられた資料だと思っておりまして、この資料は非常にこれからの議論にとって役に立つというか、非常に参考になる資料だと思っております。と申しますのは、これまで地域と学校というときは、やっぱり中心はどうしてもPTAだったと思うんですね。それで、子供を持つ親御さんがPTAに参加するわけですけれども、そういうPTAに学校と地域の関係が限られていたものを、先ほど来お話が出ておりますように、地域全体で小学校、中学校、高校まで入るとなおいいのですけれども、関わっていこうというのがこれからの動きではないかなと思います。
 その際に非常に参考なるのが、先ほどお話を聞いていまして小室委員の御発言が非常に参考になりまして、実は地域と学校を考えたときに、学校の先生の忙しさというのが、これが非常に大きなネックになっているんじゃないかなと思います。この報告書の3ページのところにもOECDの国際教員指導環境調査において日本の先生が勤務時間が最も長いという結果が出ているという部分がありますけれども、やっぱり学校の先生の忙しさということが現実的に学校と地域の関係をもっと密にするということについての一つの大きな障害じゃないかと思いますので、その問題も是非議論していっていただきたいと思いました。
 と申しますのは、この同じ資料の31ページ、32ページに、31ページは学校支援地域本部が日本全体では小中学校の約3割、9,000校近いところに設置されているというデータが出ております。それから、32ページには、いわゆる放課後子供教室が全国で約半分の学校、51%と書いていますから、1万5,000校ぐらいにはもうできていると。これはいずれも、学校支援地域本部も放課後子供教室もほんの10年歴史がないんだろうと思うんですけれども、あっと言う間にこれだけの数ができたというのは、地域の方が主体的にこの事業に参加をして、実は余り学校の先生方に負担を掛けていないということがこういう数字にも表れているわけでありますので、今後、私は学校支援地域本部、あるいは放課後子供教室もコミュニティ・スクールの学校運営協議会の中に取り込まれていくというのは非常にいいことだと思うのですけれども、そういうときにやっぱり校長のリーダーシップなり、あるいは教職員の協力を得るというためには、やっぱり先生方の勤務の問題ということもよく考えて、それがうまくコーディネートされていけるように取り計らっていく必要があるんじゃないかなと思います。
 これは絶対に、私は地域が学校を作る、学校が地域を作るということはこれから是非進めていかなければいけないことだと思っておりますので、あえて申し上げた次第でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。貞広委員、どうぞ。
【貞広委員】  ありがとうございます。
 私も本日、というか既にですが、コミュニティ・スクールを核とした地域とともにある学校づくりの一層の推進に向けてという、この会議の御報告が大変目配りが効いていて、総合的な視点から書かれていて、非常にいい報告書だというふうに拝見しております。この報告書を下敷きにしてこれからまた議論を深めていくということになろうかと思いますけれども、そのときに必要かなというふうに思われる部分が、先ほど若江委員の方からもお話があったとおり、なぜコミュニティ・スクールが必要で、かつ、更に言うと、なぜコミュニティ・スクールに本当にそんなにメリットがあるのかという部分のリアリティーのある共有というのがなされていないというところがやっぱり非常に大きな問題だと思います。
 そういう意味で、今回、この報告書の20ページから22ページの辺りのデータを拝見しますと、例えば20ページでは短期的、中期的、長期的な明確な効果が上がっているということが書かれています。また、22ページに関しては、実際に指定前に持っていた危惧というものがそれほど大きくなかった。特に、類似制度との違いが理解できないというふうに思われていた方が、実際には導入されてみると、類似制度とは相当違って、別のメリット、別のもう一段上のメリットがあるんだというふうに認識されているというのが分かります。
 ただ、ここら辺が恐らくもう少しつぶさに見える形でないと、皆さんに御納得いただけないのではないかと思うんですね。データとしては分かるんだけれども、じゃあ実際にどれぐらい、どのようなという部分が、実態が伴った形で納得していただけないような部分があろうかと思いますので、この辺りをもう少しつぶさに捉えられるような調査であるとか、又は事例の把握であるとか、又は更にそうした情報の提供であるとか、そういったものが次の段階として非常に重要なものになるのではないかと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 ほかに。
 福田委員ですね。よろしくお願いします。
【福田委員】  すみません、何だか小学校の校長としていろいろ考えなければいけないなと思わされる場でした。
 この2-1の資料を見て、現状を生かしての移行を図るとか、また、コーディネーターとしての人材確保とか、いろいろ御配慮いただいて、良い方向に動いていく方向性が出されているのではないかと思っています。
 また、別の視点から考えますと、私、今回こういうことに関わることになって、いろいろな部会に出させていただいて、新たに頭が活性化しているところがあるのですけれども、こういう地域との連携も進め、それから教員養成に関わっては大学との連携も進め、それからICTや環境や、いろいろな教育の中では企業連携も進め、それぞれ大変有効なことだとは思うんです。でも、視野を広く持ち、逆に言えば、学校が今抱えているものを少しずつ離すための移行であるというふうに捉えたいなと思っています。
 実際、先ほど小室委員からとかも、労働のこととかもおっしゃっていましたけれども、それだけではなくて、教頭のなり手がいなくて足りない状況があり、そういうような中で時間的にも責任的にも、どこがそれを負うのかということを明確にして移行していくことが本当の意味で、社会総掛かりでの教育なのだろうなと考えます。
 それから、実際に地域連携等の視点としては、町会なり子供会とか育成とか広場とか応援団とか、いろいろなもののあるものを結ぶ。先ほど鶴羽委員がおっしゃったように、名前を変えるだけでじゃあいいんじゃないっていう気持ちを持つと、そこがつながっていく。でも、ないものを新たに作ってつないでいかなければいけない現状もある。そこの二つの意義を分けて、ケースに合わせて位置付けて進めていかないとごちゃごちゃになるなと思いました。
 あとは、別の教育課程部会か何かでも言ったのですけれども、コミュニティ・スクールが現状でどこの学校にも今あるいろいろな評議員会をはじめとするそういうものと比べてのお得感というか、そういうものが明確になると、校長はすぐに飛び付くだろうなというふうに思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 ほか、いかがでしょうか。
 宮本委員、どうぞ。
【宮本委員】  先ほど、角田委員もおっしゃったのですけれども、やっぱり高等学校にとっても地域とつながるということは非常に今、大事になってきています。特にいろいろな意味での体験が子供たちは少ないものですから、やっぱり地域に出ていくことによって様々な体験をしていく。例えばキャリア教育の一環としての体験とか、こういうことも積極的にやっていくことが必要だと思っています。
 それから、今、私どもの学校なんかもそうなのですが、防災という観点で、地域と一緒に防災訓練をやる。地域の町会とかそういう方と一緒にですね。都市の中で昼間、力持ちの若者がいるのは高校ですので、そういう観点で地域とつながっている学校が非常に多くなってきていると思います。
 それから、逆に、小中学校のコミュニティ・スクールのいろいろなところに高校生が出ていって、小中学校の子供たちに例えば勉強を教えるとか、高校がコミュニティ・スクールになるということだけじゃなくて、小中学校がもっと活性化していくために、例えば高校生の力を使っていくという、そういうふうな発想も入れていくと、もっとうまくいくのではないか、そういうふうに思います。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 ほかにいかでしょうか。
 田中委員、どうぞ。すみませんでした。
【田中委員】  私の方からは市教委の立場から発言をさせていただきたいと思います。
 今般の方向性については、大変私どもも賛成であります。そして、市川におきましても、国が示すコミュニティ・スクールの良さを生かすという観点から、どのような形の制度が考えられるか、検討、協議を進めているところであります。
 そして、他方ですけれども、近隣他市の話を聞きますと、やはり一つ大きなネックというのは、学校運営協議会の中にある人事に関する意見の関係、やはりこれは避けて通れない問題であって、これはやはり学校現場、あるいは教育行政が足踏みをしてしまうことにもなる。このハードルを越えていかなければならないということは一つ大きな論点だと考えております。
 それから、いま一つは、教育委員会の立場からいたしますと、例えば学校支援地域本部の事業に関しましては生涯学習部が所管をいたします。しかしながら、教育課程、あるいは教職員人事といったものはどちらかといえば学校教育部といったときに、それぞれの部署でやるわけですけれども、本来は交差してやっていくべきことなんでしょうけれども、そういう意味では、組織におけるシステム化というのを構築していかないとなかなか先へ進んでいかない。組織論ではありませんけれども、そういうような課題も解決をしていかないと、全国的に広げる場合には、そういうところにはなかなか踏み込めないのかなというような考え方を持っております。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 あと、中島委員、そして若江委員、後ほどお願いします。
【中島委員】  このコミュニティ・スクール、私も出させていただいた中で、私は教育委員会ですね。町で。町村の教育委員会がコミュニティ・スクールの実施率が非常に少ない。なぜかってお聞きいたしましたら、一つはやっぱり不要感。もう既に類似のシステムがたくさんありますよと。しかも機能していますよと。今更これに新たに付加するのかという意味が一つと、それから、教職員にとりましては多忙感がありまして、また何かさせられるのかという、そういうようなことが一番のネックで不要感と。しかし、いろいろな会議に出させていただいて、コミュニティ・スクールの会議に出た中で、やはり学校というのは、トップが誰がなろうと、学校は一定の成果を上げないといけないと。そのためにはこのコミュニティ・スクールというのは非常に成果があるんだよという話は非常に説得力があるし、私たちはそう思っていました。
 実は、先日、17日に全国市町村の教育長の常任理事会がございまして、その中でもこの話は話題になっていまして、やろうやと、町村としてやろうやという話にはなっています。しかし、その際に、やっぱり町村の場合は、全国の町村の半分以下は人口5,000未満ぐらいの町村ばかりですから、その中で人材をどう確保するか。そうすると、一気に走ってもらっても困るし、段階的にというか、ここにも出ていましたけれども、既存の機能を発揮しての、それは一つのステップとして認めて、そういう中でどんどんやっていこうということが非常に現実的であるという意見がたくさん出ています。
 町村にしても張り切っていこうという思いがありますし、ただ、もう一つ大事なことは、首長にとりましては、今更何かするのかという話もある。そうすると、今回の総合教育会議という一つの大きな力点になる、そういうところで首長を説得する話も出てくるだろうという気がしますし、今後、町村も張り切っていこうというふうに決意をしているところでございます。
 以上です。
【小川分科会長】  では、最後、手短にお願いいたします。
【若江委員】  すみません、2度目で申し訳ございません。
 先ほど田中委員がおっしゃったように、教育委員会の管轄が学校地域支援本部のことと運営協議会が違うというのは、やはり推進の大きな課題であると現場から見て感じております。それと、小室委員がおっしゃったように、教員の多忙感を解消するためにということが入り口で学校支援地域本部が普及をしていると思うんですね。そうしたときに、コミュニティ・スクールの普及角田尾のためには、運営協議会が先か、学校支援地域本部が先か。地域本部はもう4,000校余りあるわけですね。企業で例えると、学校運営協議会は取締役会のようなもので、ここで幾らいろいろなことが決まっても、実行部隊がいないと、やはり学校活動はできなくて、一番解決したい校長の悩みであるとか、教員の多忙感を解決するためのプロジェクトを支える事業部のような役割が学校支援地域本部で、それが安全管理だったり環境整備だったりするわけです。
 ですので、先ほどのお話にあったように、運営協議会が教職員の任用に関するところまで関与していくとなると、やはり現状をよく知って、分かり合っていないとそこまで校長先生にお話もできないわけです。一つの方法としては、PTAと違って、すぐに卒業したら縁が切れるというわけではないわけですから、学校支援地域本部の経験者の中から、そういう経験と実情がよく分かっている方が学校運営協議会のメンバーになっていくことが考えられます。運営協議会のメンバーというのは地域の地縁団体の長(ちょう)が集められて形成されているケースも少なくないと思いますので、先ほど申し上げたような現実的な組織構成が少し進めば、コミュニティ・スクールに対する普及と拡大につながるのではないかと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 ほかになければ、私の方からも、研究協力者会議の主査をされた天笠さんにちょっとお尋ねしたいのですが、これからこのテーマを検討していく際に、恐らくコミュニティ・スクールを全ての学校に必置にするかしないかというのは一つの大きな論点になるかと思うのですが、研究協力者会議の報告を見ても、その点については必置をめぐる是非の議論が余り詳しく記載されていなかったのですけれども、実際、研究協力者会議の中ではその辺りはどういうふうな議論があったのかというのを、もしもあれば教えていただきたいのですが。
【天笠委員】  今の点なんですけれども、この報告書がまとめられた日付に注目していただければと思うのですけれども、3月の末なのですが、一方において再生会議の方で必置云々(うんぬん)というのが提起されたということが、ほぼこの成案が出来上がった頃と前後するというふうなことになります。
 ちょっと話が戻りますけれども、先ほど御説明のように、コミュニティ・スクールが発足してから現在に至るまでおよそ10年の時間が経過したわけですけれども、私の認識ですと、大きく二つの時期に分かれるのかなと思っております。一つ目は、御承知のようにスタートの時点というのでしょうか。ということで、この報告書というのは、先ほど御説明で3,000校という一つの目標を設定したということと問題意識がかなり重なり合う部分で、スタートした時点ではまだ1,000校にも至らず、本当に点としての存在だったのを、どう広げていくか、普及していくか。それに当たって一つの政策目標として3,000校を掲げたという、その時点で、ついてはどう3,000校まで広めていくのか。そうすると、例えば類似の云々(うんぬん)というのはどんなふうにその中に位置付けるのか、位置付けないのかですとか、あるいは都道府県によっては限りなくゼロに近いような都道府県というのも実態としてあるわけですし、というふうなことからして、どう立ち上げて、広めていくのか。それがこの報告書をまとめた会議の、ある意味で言うと、委員の共通の認識ではなかったかと思っております。
 そういう点では、どう立ち上げていくか、どう広めつつ全国に立ち上げるかというところを大きく議論していって、時間的に最後の段階で再生会議の方でというふうなことが、そんな時間的な割合でありました。
 ですから、したがいましてこれは3,000校に至った、その後の姿をどういうふうに描いていったらいいのかは、まさにこれから始まろうとしている中での議論の一つ、その中に私は必置化ということが一つのテーマとして掲げられるというふうに、そんなふうに位置付けられるということで、ですから、そういう意味で第1期の段階から次の間をある意味でつなぐというか、次へのステップを踏むための場ならしというか、階段を整えるということがこの報告書の一つの果たしている役割であって、これをそういう意味で言うと、次の会議で更にもんでいただいて、どう必置化の方向とともにつないでいくのかどうなのか、広げていくのかというふうな形で進められていいかなというふうには思っております。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 時間も予定あと30分しかありませんので、この辺でこの議題については打ち切らせてほしいのですが、ただ、先ほど事務局から最初に御提案があったように、このテーマについて集中的に審議しないといけませんので、初中分科会で何度も開催して議論することができませんので、先ほど事務局から御提案があったように、初中分科会の下に作業部会を設置したいということを皆さんにお諮りさせていただければと思います。
 資料2-3を御覧いただければと思うのですが、ここにも記載しているとおり、このテーマに関わって、「地域とともにある学校の在り方に関する作業部会」の設置を行いたいと。趣旨は、集中的な作業、審議をこの作業部会で行って、その審議の中身を分科会の方にフィードバックしていただいて、また作業部会で更に審議を深めるという、そういう分科会とのフィードバックの形でこの諮問に対する答申をまとめていきたいと思っています。
 作業部会の委員につきましては、分科会長である私から指名させていただくということになっています。また、作業部会の主査については、作業部会設置後に、作業部会の互選により選出するというふうなことになっております。検討事項等々については、ここに簡単に記されていますけれども、今日皆さんから出された様々な留意事項、論点等を更に事務局の方で精査していただいて、作業部会での議論の際に、今日皆さんから頂いた意見については再整理して、論点整理という形で作業部会の方に御提案させていただければと思います。
 以上、この作業部会の設置に関わって、何か御意見ございますでしょうか。
 設置了解していただけるということでよろしいでしょうか。
                            (「異議なし」の声あり)
【小川分科会長】  ありがとうございます。では、そのようにさせていただければと思います。
 なお、生涯学習分科会にも学校・地域協働部会というのが設置されて、このコミュニティ・スクールに絡めた様々なテーマが議論されるということですので、先ほど御要望もありましたけれども、恐らくこの生涯学習部会の学校・地域協力部会とこの作業部会の合同ないしは連携ということで進められると思います。その辺また事務局、よろしくお願いいたします。
 それでは、議題2をこれで終わりたいと思います。
 次に、議題3、川崎市における事件の検証を踏まえた当面の対応方策について、これは事務局から御報告を頂ければと思います。
【坪田児童生徒課長】  それでは、川崎の事件についてでございますけれども、資料3-1、そしてその後に通知本体が付いております。通知の内容はエッセンスとしてこの3-1の資料に取り込まれておりますので、この3-1の方で説明をさせていただきます。
 1ページ開いていただきまして、見開きで御覧いただきたいと思うのですけれども、2月20日に事件が発生し、その1週間後に被疑者3人、いずれも少年ですけれども、逮捕されたということでございます。事件発生時から、これは他省庁連携を意識してこのタスクフォースを立ち上げなければいけないという中で、27日、事件の大要がつかめましたので、27日に立ち上げ、最初はオブザーバーでしたが、警察庁、厚労省、後に法務省、内閣府など、青少年対策をやっているところが連携する形で正式メンバーとなることでタスクフォースを強化し、その間に連絡の取れない子供の調査、そして学校、警察の連携状況の調査を挟みまして、それらを報告しつつ当面の対応方策を3月31日に取りまとめたというのが経緯でございます。下の3ページの方がその体制です。
 次のページをおめくりいただきまして、下の5ページの方です。この調査の方の一つ目、児童生徒の安全に関する緊急確認調査について。2月27日時点で発出しまして、3月9日締切りで把握をいたしました。13日に集計し、公表となりました。国公私立合わせ400人という大きな数が判明したわけでございます。これは二つのものからできておりまして、一つが7日以上連続して連絡が取れず、生命・身体に被害が生じる恐れがあると見込まれるもの。二つ目が、学校外の集団、いわゆる暴走族等の非行集団との関わりがあると分かっている中で生命・身体に被害が生じる恐れがあるものということで、合計して400人となります。国公私立合わせてでございます。
 これを今、その後もしっかりと確認をしてくださいということで、安全を確認してくれということでお願いをし、先週金曜日を締切りとしております。現在、集計しつつ、いろいろな確認をしながら数字を精査しているところで、今月中には公表したいと考えております。
 次のページを開いていただいて、今度は学校と警察の連携でございます。学校と警察の連携が不十分ではなかったかということであります。3月12日に調査を発出し、26日に公表しております。この結果の概要でございますけれども、おおむね学校警察連絡協議会等には加入をしているという状況がありましたが、特にどうなのかというところは回数で、年間1回しか開かないところが17.5%ということでございますし、全体として回数が全てではありませんけれども、どうなのかということがありました。あと、中で交換している情報の内容についてはおおむね犯罪行為、不良行為や、また被害状況などがきちんとやられているということは分かってきたわけでございますが、ただ、会議体でございますので、なかなか突っ込んだ議論はできないということで、この2の方の、むしろ学校警察連絡制度、警察署と学校が1対1でやる情報交換の方が重要ではないかと考えております。これを調査したところ、制度というのは協定を結んでいただいて、個人情報を交換するというのが主でございますが、そういうものを活用しているのが87.1%。しかし、文書をちゃんと作ってやっているのが、そのうちの90.7%ですから、約8割の学校だけが書面をもってやっているということで、なかなか個人情報を交換することに躊躇(ちゅうちょ)するというところが、書面のないところや、そもそもこの制度を活用していないところにはあるのかなということが分かってきたというわけでございます。
 次のページが、その調査した中での政令市と、その後に都道府県別の結果が付いております。川崎市につきましては、この協定を結ばれていなかったということが分かったわけでございます。
 次のページをめくっていただきまして、都道府県ごとで言いますと、47都道府県中39都道府県が結んでいるけれども、そのほかはないということが分かっております。
 こういう状況を踏まえまして当面の方針ということで示している通知の中の内容のエッセンスがこの9ページ以下でございます。まず、31日に発出しましたので、春休み中でございます。始業式・入学式前に至急やってくださいということをまずお願いしました。それが新学期に向けた緊急点検、1でございます。小学校からの引継ぎをしっかりやってくれというのが小中間の連携ではみそになると思います。また、被害のある恐れの情報、そういうものを各担任がもう一度、一人一人確認してほしいというような状況。あと、校内体制がしっかり整えられているか、そういうものをすぐ確認してくださいということです。
 また、教育委員会におきましては、どういう案件が学校から報告されなければならないかというのを明確にしておいてくださいという話。また、学警連についてちゃんと実質的なものになるようにもう一度確認してくださいとお願いしました。
 そして、2として、今年度特に力を入れて取り組む施策として幾つか挙げております。(1)番が、組織的な対応というのが全てにおいて大事なわけでございますけれども、不登校支援、七日以上連絡が取れない子供に家庭訪問をする担当の教員などの体制というものを作ってくださいとか、あと、総合教育会議がこの4月からということでございますので、生活保護部局、児童福祉部局、そういうところと連携を深める、そういう機会にもなるということで、そういう横断的な行政を行ってくださいというようなことがあります。
 また、(2)は、繰り返しになりますけれども、学校、警察の連携というようなことを更にスクールサポーターなどの活用もしながら行ってくださいと。
 次のページでございます。(3)、今回は家庭をめぐる課題というのも少し浮き彫りになったということでございますし、それにつきましてはなかなか教育サイドだけではいかないということで、スクールソーシャルワーカーの配置を国も促進しており、そういうものを今後も活用されるように拡大していくというようなことのほか、やはり保健、福祉の機関との連携について。あと、児童虐待やネグレクトなどが奥底にある場合が、特に欠席が続いている子供にはあるということで、児童虐待についての連携にも言及しております。
 そして、これも長く広報している話ですけれども、SOSを受け止める窓口、これについても、また事案が少し過ぎてしまうと連絡先が分からなくなる、配った資料もどこに行ったかということがありますので、いま一度、広報啓発をするためのポスター等の作成を急いでいるところでございます。
 早期対応の指針の策定というものもお願いしております。最後のページに、文部科学省が示した学校における早期対応についての指針(3月31日)という概要を付けております。これを踏まえて、学校、教育委員会等においても早期対応の指針を定めて円滑な対応ができるようにしておいてくださいということをお願いしているというわけでございます。
 4のところでございます。やはり今回の事件でも、被疑者の方の課題ということもありますけれども、高校中退防止というようなことも非常に大きな課題であり、これを進めなければいけないということでございますし、道徳教育や情報モラル、そして今回の400人の確認というのは、あくまでも2月27日時点でしたけれども、その後もまた新たに発生していくという可能性もあるわけでございます。こういうものは不断に今後も継続的な把握を心掛けていただきたいということでお願いしているところでございます。
 最後の概要に付けております指針についてでございます。組織的な対応を日常的にというようなことがまず大きく出ております。今回、数字で、欠席時の対応として、連続欠席三日間を目安にして担任、養護教諭がチェックして管理職へ報告してくださいと。連続欠席七日になったら、よほどの正当な理由がない限り、管理職は速やかに設置者、教育委員会等に通知をしてくださいということで、目安ですから、重大な場合はこれより早くということもありますけれども、そういうことで日にちを示して徹底を図ろうということでございます。
 その他、支援体制の構築の中で場合分けをしてしっかりやっていく。所在不明の場合、家庭の協力が得にくい場合、非行グループと関係がある場合、欠席が続く場合、この場面ごとに連携する先も対処の仕方も違うわけでございますので、そういうものも丁寧に今回の通知では示させていただいたところでございます。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 なお、この件につきましては、今日御欠席の林委員の方から、資料3-3にあるように、文書で御意見が提出されておりますので、これも御参照いただければと思います。
 今、事務局から御説明のあった点について、何か皆さんの方から御意見、御質問はありますでしょうか。
 どうぞ。
【堀田委員】  よろしくお願いいたします。
 私は、教育の情報化を専門にしている者なんですけれども、最後のページで、今、御説明いただいた、連続欠席が何日みたいな話は、学校の先生たちの事務仕事を支援するための校務支援システムが導入されている学校では比較的たやすく見付けられるんですね。連続だけじゃなくて、例えば先週もそうだったとか、先月もそうだったとか、昨年度も休みがちだったとか、そういうときに通知表の所見はどう書いてあったとか、保護者対応の記録とか、児童生徒ごとの一種のデータベースがあるかないかというのは非常に重要です。教員は異動しますし、必ずしも申し送りがうまくいくとは限らなかったり、校長先生が替わったりもします。家庭の状況も刻々と変わるわけですから、そういう意味でこの校務支援システムの導入というのが、学習指導だけでなく今回のような生徒指導上の事案を未然に防ぐためにも非常に重要かなと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 ほかにはいかがでしょうか。
 よろしいでしょうか。なければいいですか。それでは、議題3についてはこれで終わらせていただきます。
 それでは、最後、議題4、道徳に係る学習指導要領の一部改正等について、事務局から御報告をお願いいたします。
【今井教育制度改革室長】  すみません、失礼いたします。先生、安藤先生が先ほどの件で御意見が。
【小川分科会長】  すみませんでした。どうぞ。
【安藤委員】  ちょっと対応ということと違うので、ここで申し述べるのは筋違いなのかもしれませんが、林市長の意見のことでちょっと付け加えてもよろしいでしょうか。
【小川分科会長】  どうぞ。
【安藤委員】  すみません、元に戻ってしまって申し訳ありません。
 この林市長からの、児童支援専任の定数化の話で付け加えさせていただきたいのですが、これは横浜市で、私が関わっていた特別支援教育課の立場として申し添えさせていただきたいのですが、この児童支援専任というのがとても効果的だったというのは本当に横浜市内だけでなく、かなりのところで証明されているところかというふうに思うのですけれども、この児童支援専任というのは、もう一つ、対応というだけではなくて予防という側面も持っていまして、実は支援専任の教諭が制度化されたときに、5年をかけてできたのですけれども、それは特別支援教育のコーディネーターと兼任するということで、予算等の措置に関しても、特別支援教育コーディネーターの予算措置と兼ねているところがあるんですね。ですから、彼らは対応だけではなく予防という立場で学校内においては特別支援コーディネーターとして、もっと具体的に言うと、行動とか学習に問題のあるお子さんたち、つまり特別の支援を必要としている6.5%の児童生徒についての予防的なことも日常的に行っていると。その成果として得られているんじゃないかなというふうに私は考えます。
 それはかなり知られたことだと思いますが、横浜を出ると、その辺はまだ分かっていただけていないと思うので、補足をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、議題4、学習指導要領の一部改正等について事務局からお願いいたします。
【合田教育課程課長】  失礼いたします。それでは、道徳の充実に関する学習指導要領等の改正につきまして、これは先ほど、今井から申し上げましたように、先月の27日に行いましたので、その御報告をさせていただきたいと思っております。
 時間の関係もございますので、お手元の資料の4-2というものを御覧いただければと思っております。「道徳教育の抜本的改善・充実」という資料でございます。若干おさらいで恐縮でございますけれども、先生方御案内のとおり、昭和33年の学習指導要領で特設道徳というものが位置付けられまして、いわゆる免許があり、教科書があり、数値による評価を行うという教科というものではなくて、領域ということで位置付けられてきたところでございます。この道徳教育、道徳の時間の教育課程上での位置付けにつきましては、現行の学習指導要領に関する平成20年の中教審答申におきましても議論がなされたところでございますが、結果としては、道徳教育の内容項目について体系化を図っていく。それから、道徳教育推進教師というものを各学校に配置して、道徳教育を推進していくという結論になったところでございます。そのため、それぞれの学校で道徳教育が充実しているところもあるわけでございますが、他方で、このペーパーの「道徳の時間の課題例」というところにございますように、昨年10月の本分科会でも御審議を頂いた上での中教審の答申でも御指摘がなされているとおり、学校間や教師間の差が激しい。したがって、例えば次のような課題が見られるという御指摘を頂いているところでございます。
 道徳の時間は、各教科等に比べて軽視されがちである。あるいは、読み物の登場人物の心情理解のみに偏った形式的な指導が行われている。発達の段階などを十分に踏まえず、児童生徒に望ましいと思われる分かりきったことを言わせたり書かせたりする指導というものが見られるということでございます。
 その結果、道徳についてはより体系的な指導というものが必要であるという意味で、教科ということ、枠組みを踏まえた指導が必要である。他方で、先ほど申し上げましたように、専門の免許ではなくて、引き続き担任の先生が指導する、あるいは評価についても数値ではなくて記述式で行う必要があるという御議論を踏まえまして、昨年10月の中央教育審議会の答申を踏まえまして、道徳の時間を「特別の教科 道徳」、引き続き時数は週一コマでございますけれども、教育課程上、「特別の教科 道徳」として新たに位置付けるという学習指導要領の一部改正等を先月27日に行わせていただいたというものでございます。
 その下に「具体的なポイント」とございますけれども、道徳科に検定教科書を導入するということでございます。これによりまして、検定教科書という土台の上で各学校、先生方の様々な創意工夫というものが期待をされるというものでございます。
 それから、内容につきまして、先ほど川崎の報告もございましたけれども、いじめの問題に関する対応の充実や、発達の段階をより一層踏まえた体系的なものに改善ということでございまして、例えば低学年では自分の特徴、よさに気付くという内容項目ですとか、小学校の中学年ですと、自分の考えや意見を相手に伝えるとともに、相手のことを理解し、自分と異なる意見も大切にするといったような内容項目を加えたところでございます。
 また、その次でございますが、問題解決的な学習や体験的な学習などを取り入れて指導方法を工夫するというところでございまして、これは今回の教科化の極めて重要な柱でございます。その際、多様なものの見方、考え方に接し、自ら考えることを重視するということが学習指導要領上も強調されているところでございます。
 最後でございますが、数値評価ではなく、児童生徒の道徳性に係る成長の様子を把握し、記述式で評価をするということが今回の改正の具体的なポイントでございます。
 その結果、その下に赤く書いてございますが、「考え、議論する」道徳科への転換により児童生徒の道徳性を育むと。現在でも道徳教育を一生懸命、熱心にやっていただいている学校では行われていることでございますけれども、これを2万の小学校、1万の中学校であまねく展開をしていただくという観点で今回、道徳教育の充実、改善ということで改正を行ったところでございます。
 平成27年度からは、いわゆる移行措置というものでございまして、一部改正学習指導要領の趣旨を踏まえた取組が可能になっているところでございます。
 また、昨日の教育課程部会でも今回の特別の教科化に当たっては、教科書が大変大事だという御指摘を頂いたところでございまして、御指摘のとおりでございます。私ども、夏までに解説の作成ですとか、あるいは教科書検定基準の制定というものに取り組んでいくわけでございますけれども、教科書会社ともしっかりとコミュニケーションを図って、今回の趣旨をしっかりお受け止めいただくように努めたいと思っております。
 また、「今後」とございますけれども、何よりもこの道徳の特別の教科化を推進するに当たっては、先生方の御力量というものが大変重要になってくるわけでございます。教員の指導力向上のために、教員養成や研修の充実について、これは教員養成部会の方でも小原先生に御指導いただいて、御審議いただいているところでございますが、そういう御議論を踏まえて更に施策を推進していくこと。それから、先ほど申し上げましたように、評価につきましては、これは個々の子供たちの、道徳科の授業を通した伸びというものをいかに積極的に受け止め、励ます評価を記述式で行うかという観点でございますので、近く専門家会議を設けまして、平成27年度中に専門的に議論を行いまして、先生方に対する手引書でございますとか、あるいは評価の在り方についてお示しをした上で、指導要録の改善も行いたいというふうに考えているところでございます。特に記述式の内容が指導要録上、増えてございますので、これも全体として整理をさせていただくということで検討をさせていただきたいと思っております。その結果、小学校につきましては教科書の編集、検定、採択というプロセスを経まして、30年度、2018年度から、中学校は平成31年度、2019年度から検定教科書を導入して道徳科の実施をするということになってございます。
 なお、資料4-4は御紹介を省かせていただきますが、パブリックコメントでも5,993件という多くの御意見を頂きました。国民の高い関心があるということが示されているところでございますが、今回の趣旨を私どもも丁寧に、十分にお伝えすることが大事だと思っております。
 そのような観点から、大変恐縮でございますが、資料4-3を御覧いただければと思っております。これは先月の27日に改正を行いました際に事務次官名で通知を出させていただいたものでございますが、1枚おめくりを頂きまして、この資料4-3の1枚目の裏を御覧いただければと思っております。裏の上から7行目に「今回の改正は」という文章がございます。平成26年10月の中央教育審議会の答申を受けて、道徳教育の改善・充実を図るために、道徳の時間を教育課程上、特別の教科である道徳として新たに位置付けるとともにという、今、御説明をした内容を書かせていただいておりますが、2行ほど後に「このことにより」という文章がございます。「このことにより特定の価値観を押し付けたり、主体性を持たず言われるままに行動するよう指導したりすることは、道徳教育が目指す方向の対極であるものと言わなければならない」「多様な価値観の、ときに対立がある場合を含めて、誠実にそれらの価値に向き合い、道徳としての問題を考え続ける姿勢こそ道徳教育で養うべき基本的資質である」との中央教育審議会答申を踏まえ、発達の段階に応じ、答えが一つではない課題を一人一人の児童生徒が道徳的な問題と捉え、向き合い、「考える道徳」「議論する道徳」へと転換を図るものですという趣旨を書かせていただいたところでございます。
 道徳教育の質的な転換、大変重要ではございますが、難しい課題でございます。引き続き先生方の御指導を頂きながら、しっかりと前に進めたいというふうに考えてございます。
 御報告は以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 今の事務局からの報告について、何か御意見、御質問、ございますか。
 成田委員、どうぞ。
【成田委員】  よろしくお願いします。
 私は車椅子に乗っている立場なので、やはり道徳教育というものに物すごく興味があるというか、当事者ですので、当事者ならではの意見でお話をさせていただきたいと思います。
 今、良かったと思うのは、道徳について数値評価ではないということ。やはり1足す1は2というわけではないので、そういう意味では数値評価ではないということは良かったかなというふうには思っています。そして、子供たちを励ますような、そういう記述ということもあったので、それはすごくいいなと思いました。
 私は、子供たちに考える機会を与えたいとやはり思っています。私は、よく講演会をして、小学校や中学校に行くのですけれども、私はこうでした、ああでしたというお話はしません。というのは、「もしみんなが車椅子だったらと一緒に考えてみて」みたいなことを言います。例えば、「今日、雨が降っているよね。車椅子だったら傘をさせないから、みんなだったらどうする?」って呼び掛ける。例えば「一人で買物に行って、車椅子用の駐車場の真ん中に赤いコーンが置いてあったらどうする?」とか、「車椅子用のトイレで使用中って赤いランプがついていて、しばらく待っていたら歩ける人が出てきて、そして、車椅子用トイレの便座の中に吸い殻が浮いていたけど、みんなだったらどう思う?」とか、正直、子供には話したくないような、そんな勝手な大人が使ってしまっているということもあるんですけれども、そうやって自ら子供たちにどう思うかっていうことを考えてもらいたい、そういうテーマをいっぱい、いっぱい、盛りだくさんに取り入れてもらいたいなって思いますので、よろしくお願いします。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 よろしいですか。ありがとうございます。
 ちょうど時間が来ましたので、この辺で今日の分科会の会議は閉会にしたいと思いますけれども、最後に次回以降の御予定など、よろしくお願いします。
【今井教育制度改革室長】  失礼いたします。
 次回の初等中等教育分科会の日程につきましては、分科会長と御相談の上、追って御連絡させていただきたいと存じます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、本日予定していた議題は全て終了しましたので、これで閉会したいと思います。ありがとうございました。

 

                                                                  ── 了 ──

 

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-- 登録:平成27年10月 --