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初等中等教育分科会(第95回) 議事録

1.日時

平成26年12月16日(火曜日)10時~12時

2.場所

東海大学校友会館「望星の間」

3.議題

  1. 子供の発達や学習者の意欲・能力等に応じた柔軟かつ効果的な教育システムの構築について(答申案の審議)
  2. 児童生徒の問題行動等の状況及びフリースクール・不登校に関する検討等について

4.議事録

【小川分科会長】  おはようございます。定刻になりましたので、ただいまより中教審初等中等教育分科会、95回目になりますけれども、開催したいと思います。よろしくお願いいたします。
 今日の議題ですけれども、議事次第にあるとおり、主な議題三つ掲げております。一つ目ですけれども、答申案の審議をお願いしたいと思います。これについては11月7日、本部会におきまして、小中一貫教育特別部会の審議のまとめ案及び高校の早期卒業制度の在り方の要点の整理、そして高校専攻科修了生の大学への編入学等々について御審議を頂いておりましたけれども、その後、中教審の総会での議論を経まして、この三つの論点を併せて「答申案」としてまとめております。また、その答申案の内容につきましても、その後、パブコメの結果、また小中一貫教育特別部会における議論もありましたので、そうしたパブコメ、小中一貫教育特別部会、そして総会等々の御意見も踏まえて、修正が加えられておりますので、本日はその内容について事務局から報告いただいた後に、皆さんから御意見を頂ければと思います。それが、まず第1の議題です。第2については、児童生徒の問題行動等の状況及びフリースクール・不登校に関する検討について、これも事務局から御報告いただいた後、御意見を賜りたいと思います。最後、その他となっていますけれども、このその他については、「高等学校における遠隔教育の在り方に関する検討会議」の報告書がまとまりました。また、高大接続特別部会において御審議いただいておりました高大接続に関する答申案についてもまとまっておりますので、これも事務局から御報告を頂きたいと思います。以上、今日はまた盛りだくさんな内容ですけれども、今御説明したとおりの議題を、できれば2時間の時間で進めさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、まず配付資料について事務局から御説明をお願いいたします。
【小林教育制度改革室長】  配付資料は議事次第にございますとおり、まず資料1-1から1-3が子供の発達や学習者の意欲・能力等に応じた柔軟かつ効果的な教育システムの構築についての答申案の関係資料でございます。答申案、パブリックコメント、それから参考資料となっております。
 また先ほど、大変恐縮ですが、追加で配付させていただきましたものは、この資料1-3のデータ集、参考資料の中に入るものでございます。
 それから、資料2-1から2-5までが二つ目の議題の問題行動等の状況、それからフリースクール・不登校に関する検討に関する資料でございます。2-1から2-5までございます。
 それから、本日の報告事項といたしまして、資料3が高等学校における遠隔教育の報告、資料4-1と4-2が高大接続の関係の答申案の資料でございます。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございます。資料の方よろしいでしょうか。
 なお、本日も報道関係者より会議内容の録音を行いたい旨の申出がありましたので、これを許可しております。御承知おきいただければと思います。
 それでは、議題に入っていきたいと思います。最初に議題1、答申案の審議です。
 配付資料1-1を参照していただければお分かりのとおり、この答申案は第1章と第2章に分かれております。第1章が小中一貫教育に関する部分、第2章が本分科会で議論してきました飛び入学者に対する高等学校卒業程度認定制度の創設に関する部分となっております。内容が大きく異なりますので、それぞれ時間を分けて、これから議論していきたいと思います。まず、第1章の小中一貫教育に関する部分について時間をとって御意見を伺いたいと思います。
 内容の大枠については、審議のまとめからほとんど変わっていませんけれども、形式として、答申案として三つのテーマを一つの答申案にまとめるという形式的な修正とか、あと先ほどお話ししたように中教審の総会、特別部会、パブコメの結果も踏まえて若干の字句修正等々もありますので、パブコメの結果の概要も含めて、まず事務局から説明をお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。
【小松初等中等教育局長】  それでは、まず小中一貫の部分についての御説明をさせていただきます。
 まず今、分科会長の方から御紹介いただきましたとおり、前回の11月7日の分科会以降、パブリックコメントを行いまして、中教審全体の答申案として、これまでの答申スタイルを踏まえた修正を行わせていただいております。
 この形に近いもので11月20日の総会には先に出させていただいているものでございますが、まずは非常に大きく見た感じが前回と変わっておりますのが、小中一貫の実態調査のデータを途中に全部挿入して参照している形をとっていましたところ、このデータは、今日お配りしている資料1-3、別の分冊の方に、例えば中1ギャップですとか、あるいは今回行いました実態調査の全調査を、そちらに別に入れさせていただきまして、本文からは抜かせていただいております。それから、各節の冒頭で、その節の概要を四角の中にまとめのような形で入れさせていただきましたので、答申案の方、見た感じ、大分変わっております。
 それから、パブリックコメントの内容でございますが、本日お配りしている資料1-2で紹介させていただきます。まず小中一貫の部分につきましては212件、意見を頂いております。
 その内容でございますが、まず2ページのところから順に紹介させていただきますと、全体に係る御意見といたしましては、中1ギャップの解消のため速やかに小中一貫教育の制度化を推進するべきであるといった御意見、それから逆に制度化によって教育を一層競争主義的なものにするので容認できないといったような御意見を、全体の意見に対する意見として頂いております。
 また、個別の意見といたしましては、まず導入に関して配慮すべき事項、導入に当たって気を付けるべき点などについて頂いておりますが、例えば小中一貫教育の必要性はあるが、まずは各中学校区で十分な小中連携を行うことが大切であるといった御意見、それから転出入者への対応、人間関係の固定化、小学校高学年におけるリーダー性や主体性の育成に懸念があるといった御意見、それから公教育の平等性を阻害しないようにする必要があるといった御意見、学校選択制が導入された場合、混乱や悪影響が出るのではないかといった御意見、小中一貫が特別な学校として見られることがないようにする必要があるといった御意見などを頂いております。
 また中1ギャップとの関連で、小学校卒業などの節目の行事も子供たちの精神的な成長に極めて重要であるので、そういうことを踏まえた制度とするべきであるといった御意見、それから地域や保護者、学校の意見を十分に踏まえた判断を、その導入に当たってするべきであるといった御意見、それからカリキュラムなどの指導内容の前倒しなどは、教育内容の変更が安易に実施されないようにすべきであるといった御意見、それから3ページになりますが、小中一貫の推進が安易に学校統廃合と併せて議論されることがないようにすべきであるといった御意見、それから教職員の多忙化への懸念、そういった御意見を頂いております。
 また、実際に推進するに当たっての方策についての御意見といたしましては、小・中学校間のコーディネートを担う人材の配置ですとか、複数の学校を全体的にマネジメントする統括責任者の配置、事務職員体制の整備などが必要であるといった御意見、それから施設については、離れていると連絡がタイムリーに行えないので施設一体型が望ましいのではないかといった御意見、それからこういったことについての必要な予算を確保する必要があるといった御意見、スクールカウンセラー等の専門職員の位置付けをきちんと加配基準などに明確に示すべきであるといった御意見、私立学校に対する支援策についての御意見、それから既存の小中連携を更に充実させる施策の推進に力を注ぐべきであるといった御意見を頂いております。
 また、その推進方策の一部でもありますが、特に教員免許につきましては、小・中学校の免許を併有する教員の養成を強化すべきであるといった御意見、養成段階において教科の専門性を高められるようにしていく必要があるといった御意見。これ、専科指導との関係でございます。それから小学校教員免許を取得できる大学は少ないため、小中免許の併有を原則とすると、小中一貫教育学校(仮称)の教員に教員養成系大学出身者が多くなり、開放性の原則に影響を及ぼすことが危惧されるといった御意見、小中一貫型の小・中学校においても免許状の併有を原則とすべきであるといった御意見、それから免許併有者を全ての都道府県で十分に確保することが必要である。そのためにも免許法認定講習を安定的に実施する必要があり、国の責務として取り組む必要があるといった御意見。それから当分の間、どちらか一方の免許状を有することをもって相当する課程の指導を可能とするとされているが、ある程度期限を意識して取組を進めることが必要ではないかといった御意見を頂いております。
 また検討の経過、プロセスについての御意見といたしましては、教育課程をはじめ免許や教職員配置の在り方など、多方面にわたる課題について慎重かつ十分な審議が必要だといった御意見、中1ギャップについてのデータなどが十分に示されていないのではないかといった御意見、小中一貫教育の実績は小中全体からすればごく少数で、制度化の有力な根拠にならないのではないかといった御意見、それから中高一貫教育と小中一貫教育について、それらの整合性がどのように検討されたか明らかになっていないのではないかといった御意見、またその他全体として、幼小連携、中高一貫、小中一貫の関係など、学制全体のデザインについて引き続き研究と議論を深めていく必要があるといった御意見を頂いております。
 まずパブリックコメントの御紹介は以上でございます。
 これらと、あと先ほど申し上げましたように総会、あるいは前回のこちらの分科会、それから最後の特別部会、これらの御意見を踏まえて修正したものを資料1-1の答申案の黄色いマーカーでお示しをさせていただいております。
 全体といたしまして、字句の、文言を適正化する観点での修正といったもののほか、比較的頂いた御意見を加筆するような形での修正が多いので、この黄色い部分について加えさせていただくものとなっております。多少修正を、もともとの文言があるものも変えてしまっているものもございますが、ちょっと見えやすくするために、今回そのような形をとらせていただいております。
 最初、形式的な修正以外は目次のところを御覧いただきます。まず第1章が、今御説明申し上げている小中一貫についてでございます。第1節が全体の背景。現在、小中一貫が取り組まれている背景の説明。第2節が実態、現状と課題。第3節が制度化の意義。第4節が制度化の基本的な内容、方向性。それから第5節が、これを進めていくための推進方策でございます。ここは大きく変わっておりません。
 いわゆる文言修正のようなものは省かせていただきますと、大きな修正が第4節からでございますので、20ページ以降を御紹介させていただきたいと思います。
 まず23ページでございますが、小中一貫制度の制度設計についての御説明の中で、23ページの下の部分で、黄色く「また」というところを直してございます。これは、もともとなお書きのような形になっていたんですが、非常に重要な点であるということで、「また」というふうに変えさせていただいております。
 また25ページ、26ページの教育課程のところでございます。先ほども御意見ございましたけれども、安易な教育課程の前倒し等に対する御意見、それからそれによる児童生徒への負担といった御意見頂いておりますので、それを25ページから26ページの黄色い部分に加筆させていただいております。
 また27ページでございますけれども、こちらは教員免許の制度化の御説明のところでございます。ここは必要な人材を確保するために免許法認定講習を安定的に実施する必要があり、国が取り組む必要があるというパブリックコメントを踏まえて加筆させていただいております。
 また29ページは、こちらは制度設計の中での既存の小・中学校との関係でございます。これは同一の地域内で、従来の小学校、中学校と、それから小中一貫の学校が導入されて、両方が併存する可能性があるということを踏まえまして、小中一貫の導入状況ですとか、その導入の予定について、保護者への積極的な情報提供が重要だという御意見。こちらの分科会でも、あるいはパブリックコメントでも、そういったこと頂いておりまして、それについて29ページの最後に加筆させていただいております。
 それから推進方策、第5節でございます。30ページ、四角はもともと、こちらの分科会ではそもそもなかったものでございますが、総会で少し表現について分かりにくいということで箱の中、修正いたしましたので、黄色く塗ってございます。
 30ページの下の方の必要な予算というのは、これはパブリックコメントあるいは特別部会等の御意見を踏まえて入れさせていただいております。
 それから、早くて恐縮です。32ページでございます。これは小中一貫を導入するに当たって地域ぐるみでそういった、それを支える仕組み作りが重要であるというところのパラグラフでございますけれども、その中で、まず既存の小・中学校と併存して小中一貫校が導入する可能性があるということで、ここでも公教育の機会均等に十分に配慮した進め方が必要であるという御意見を受けて加筆させていただいています。
 この点については28ページの制度化の在り方という前の節でも、教育の機会均等との関係というタイトルで、そもそも独立したパラグラフがございますけれども、この御指摘は、これを踏まえても更にこの部分で入れた方がいいという御意見で、ここにも加えさせていただいております。
 それから32ページの下の方の部分では、地域とともにある学校作りについて積極的な国による支援が必要だという御意見を反映して修正させていただいたものでございます。
 それから33ページは、パブリックコメントで小中連携の充実を図るべきだという御意見を反映しております。
 また34ページは、都道府県教育委員会の役割のところですが、特に免許について御意見ございました。まずタイトルが、免許状併有のための工夫となっております。これは、前は免許併有の促進となっていたんですが、これは都道府県の教育委員会の役割を比較的抽象的な表現になってしまっていましたので、取組の内容に即して工夫という文言に修正しております。
 また小中一貫型の小学校、中学校における措置につきましては、制度的には現行の小学校、中学校と免許法上の扱いは同じで、両免許併有措置の対象外となりますので、ここにつきましては、もともとかなり強い表現になっておりましたので、むしろ小中一貫型学校における取組に必要な人材を確保するという実質的な目的に沿うことが重要だという観点から、かわりに「具体の取組内容に応じて」として、具体の取組内容に応じて両免許状を有する教職員が必要な数配置されることが望ましいという内容に修正させていただいております。
 さらに、域内で小中一貫教育が円滑に行われる上でとなっていた部分につきまして、その次の黄色い部分でございますが、「域内の市町村が小中一貫教育の実施を希望する場合に」ということで、市町村が希望する場合の記述であることを明確にするための修正をさせていただいております。
 また34ページの一番下の黄色いところでございますが、免許の記述について、当分の間の経過措置について、前の方にあるんですが、そこにつきまして、現場の教員の計画的な併有等の準備が当分の間というと困難なのではないかといったパブリックコメントの意見を踏まえまして修正させていただいております。実際の経過措置の期限をここに明記することはなかなか困難かと考えますけれども、その計画的な準備のための手だてについて記載するという形にしております。
 それから35ページでございます。教員研修のところですが、ここの都道府県の役割のところでございます。文言の適正化の修正と、特に小中一貫については今後ほか、特に地域との関係では説明していくのが、市町村の教育長や管理職が実際に説明していくことになるという御意見を踏まえて加筆させていただいております。
 それから37ページでございます。ここは教員のICTのスキルの向上の課題について、この分科会で御意見を頂きまして、それを反映させていただいております。
 また38ページでございますが、38ページにつきましては小中が接続する区切り・学年における取組の強化というところで、その区切りを意識させるような行事の重要性について、例えば小学校高学年のリーダーシップ育成や、そういった区切りを付けるといったパブリックコメントや御意見を踏まえて加筆させていただいております。
 それから39ページ、特別支援学級の関係でございます。39ページの部分につきましては、前回の分科会で小中一貫についての研究の必要性、特別支援学級との関係での御意見頂きまして、ここを追加させていただいております。
 また40ページは、小中一貫の取組を進めていく上での体制、教職員の体制についてでございます。ここもスクールカウンセラー、特別支援教育支援員、スクールヘルスリーダー、スクールソーシャルワーカー、様々な御意見を頂いておりまして、それを修正させていただいております。
 また最後の49ページ、冊子の一番最後のページでございます。終わりにということで、この答申案全体に係る部分でございますが、その部分につきまして、今後の自治体等の導入のための黄色い最初の部分でございます。自治体が小中一貫等導入するときの積極的な支援のためには、むしろそれがうまくいくように定期的な小中一貫の実施状況のフォローアップなどが重要なのではないかという御意見を頂いておりまして、それを加えさせていただいております。
 また二つ目の黄色い部分でございますが、教員の養成・採用・研修、それから免許の在り方を含めて、教員養成一般につきましては今後引き続き教員養成部会等で検討することとなっておりますので、そういった免許制度全体、あるいは養成制度全体の中で議論すべき事柄があるということを加筆させていただいております。
 以上、長くなりましたが修正点でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。答申案の主に修正箇所を中心に説明いただきましたけれども、少し時間をとって御意見を伺えればと思います。
 この答申案について審議をする最後の機会になるかと思いますので、御発言に際しては答申案のどの部分に対する御意見かを明示していただきながら御発言いただければ幸いです。どなたからでも、どうぞ。いかがでしょう。
 篠原委員、どうぞ。
【篠原委員】  「なお」を「また」に変えていただいてありがとうございます。また大分受け取る側としては重みが違うような気がします。
 それで、このパブコメを見ても、4ページ目ですけれども、中高一貫教育と小中一貫について、中学校部分が競合することとなるが、それらの整合性の問題。それからその下、幼小連携、中高一貫、小中一貫の関係になると、やはり、そういうところはかなり皆さん、懸念をされているんだろうと思うんですね。
 そういう面で23ページ目に大体その趣旨のことが書かれていて、義務付けるものではないんだと。それぞれが、場合によっては併存することもあり得るんだという趣旨で、ここ、特に中学受験の問題、中高一貫校との関係が書かれているんですけれども、もう少しこの辺を整理できないのかなと。
 といいますのは、やはり保護者や子供たちの立場に立って、結局どういう学校形態を選ぶかという判断になっているところなわけです。併存されていた場合には。そうすると、かなり制度を導入されて、ずっと経過していけば、まだならしていけるかもしれませんけれども、導入当時はかなり混乱が生じる。今現在、中高一貫校あるわけですよね。例えば東京でいえば品川が小中の一貫校、それから都立の高校で九段なんかそうですかね、中高一貫校。現在そういうものあるという前提で、保護者や子供たちが混乱せずに判断できる、選べる、そういう流れを、この答申で全て書き込むことはできないと思いますけれども、そういうのを、この答申を受けて、文科省としてどういう手を打っていくかという少し頭出しを、ここでしておいていただくといいんじゃないかなという感じがいたします。
 どうしてもこれが恐らく出てくると、何か小中一貫校だけが切り取られるような感じの話に受け取られがちだと思うんですね。もともと教育再生実行会議の提言というのは、学生全体のグランドデザインをどうするかということから始まっていると思いますので、ここの分だけ切取りにならないように、その整合性、原則性ですね。そこのところにもうちょっとですね。「なお」を「また」にしていただいたのは大変評価いたしますけれども、もうちょっと整理した表現がどこかに入るといいなという感じがしております。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。事務方から何かあった場合、最後にまとめて御発言いただければと思います。
 ほかにいかがでしょうか。佐々木委員、どうぞ。
【佐々木委員】  いろいろと修正していただいて、どうもありがとうございます。具体的には49ページ、終わりにのところがいいのかなと思っているのですけれども、高校で国際バカロレアなどを導入するなど、いろいろとこれから海外との、学校の始まりの月も含めて学年の在り方とかプログラムの共有化というのを、きっと5年、10年先に考えていくこととなると思います。そうすると小中一貫が今後9年制ではなくなって、例えば8年制になって、高校の初めは2年、2年に分けて海外のいろいろな学習や留学生との交流も含めて、移動しやすいとか学びやすいようにするということが考えられるのではないかなと考えるんですけれども。
 ここに、黄色と黄色でラインマーカーしてある真ん中のところに、「また、国は、将来に向けた」という節がありまして、そこで学校段階の区切りの在り方と書かれておりますので、これが多分9年制か8年制かというようなことを考えるということであれば、あえて何年制ということを足す必要はないと思っておりますけれども、その最初の「また、国は、将来に向けた」というところの「また、国は」の間に、例えば国際カリキュラムとの一貫性も考えとか、鑑みとかという一言を入れていただいて、「国は国際カリキュラムとの一貫性も鑑み将来に向けて良い学制の在り方を」というふうにつながっていったらば、少し海外との連携が将来改善に向けたときに入ってくるのではないかなという意見です。よろしくお願いします。
【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
 市川委員、どうぞ。
【市川委員】  これは質問なのですが、34ページから35ページにかけて免許状の話が出ています。特にその34ページで、免許状併有のための工夫というところがあります。ここで質問なんですけれども、小中と両方の免許を持っていることが望ましいと。ただ、実際には大学4年間で小中の免許を両方取ってくださいというのは、かなり負担も大きくて、無理なこともあると思います。それを柔軟にするためにということだと思うんですが、大学の間は小か中どちらかを取って、その後の指導経験でありますとか、この研修によって、小だけを持っていた方が中を取れるようにとか、中だけを持っていた方が小も取れるようにと、そういう柔軟なシステムという方向なんだろうと思います。
 そこで伺いたいことは、例えば都道府県が免許法認定講習ということをやれば、都道府県でその免許状を出すことができるのかどうか。これ私、少しよく知らないので教えてください。
 それから、このときに、実際には授業ができれば良いということでしたら、例えば中学校の先生が小学校の高学年で特定の教科のみについて単独でも指導することができるとか、こういう柔軟なシステムになり得るのかどうかです。そのあたりの可能性というか、法律的な現状を教えていただければと思います。
【小川分科会長】  はい。ほかによろしいですか。
 加治佐委員、どうぞ。
【加治佐委員】  6ページで5番のところで、導入の大きな理由の一つとして、縦の統合ということが言われているわけですね。まさしくそのとおりであって、都市部を除けば多くのところは、縦の統合の必要性から小中一貫を導入することが、ますます盛んになると思うんですね。国で制度化するということで、市町村で小中一貫に踏み切ろうとするところが幾つもあるというふうに既に私のところも伝わってきています。地元でもですね。
 お願いしたいのは、第5節のところで、縦の統合に関わるような新しい教育法の研究が必要であるということを言っていただきたいんですね。部分的には盛り込まれているのかも、あるいはそういうニュアンスもあるのかもしれませんが、より明確にですね。例えば異学年交流教育をもっと研究すべきだ、あるいは場合によっては遠隔教育ですね。あるいは今と違うような複式学級の在り方。つまり9学年になりますので、もうちょっと幅の広い複式学級の作り方とか、そういったようなことの研究の必要性みたいなことを、これまでの実績といいますか、実例も踏まえながら、必要であるということをちょっと言っていただけるといいかなとは思います。
【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかによろしいでしょうか。
 次の議題へ参りますので、この辺で。熊坂委員。
 ほかになければ熊坂委員で最後にしたいと思います。高橋委員もですね。どうぞ。
【熊坂委員】  御質問になるかと思いますが、転出入の中で教育課程の欠落等の問題が書いてあるんですが、選択制とか、地域に一貫校とそうでないのが混在している場合、転入生がどこを選べるのか、ひょっとすると不利になる可能性があるのではないか、そんな危惧をいたします。この辺のところも何か指摘をしておいていただけると有り難いかなと、そんなことを思いました。
【小川分科会長】  はい、分かりました。
 最後、高橋委員。
【高橋委員】  すみません、同じようなことになるんですけれども、これ、併存するところもあるし、地域によってはもちろん一つのタイプでということになると思いますが。そういった意味で、今の熊坂委員のお話にもあるんですけれども、32ページの公教育の機会均等に十分配慮してと、そういう黄色の部分のところなんですが、やはり選択に向けての配慮というんですかね。十分な説明や、それから実際に選考ということにはならないと思うんですけれども、実際に入れなかったり、様々な部分で保護者や本人の心のケアとか、そういった部分。実際に様々な部分で、中高一貫でもそうなんですけれども、地域での配慮が必要な部分もたくさん出ているんですね。ですから、そういった部分は御配慮いただきたいなと思います。
 それで、東京の場合、行政によって多分違ってくるんじゃないかな。そうすると行政を選ぶ時代に入っているんだなんてこともあるんですけれども、そういった部分を踏まえた形の、ちょっと御配慮いただけたらなと思います。すみません、お願いします。
【小川分科会長】  天笠委員、どうぞ。
【天笠委員】  すみません、短く少なく。加治佐委員が御指摘された点について、私もちょっと目に付きまして、6ページのところでありますけれども、そこのところで御指摘いただきましたように、小中一貫教育の導入で、(いわゆる「縦の統合」)と、こういうことなんですけれども、私の考え方からすると、わざわざ縦の統合というのをここに記入しなくてもいいんじゃないかと。ですから、そういう点では、これ、ここの部分はむしろ削除してもよろしいのかなと思っております。
 統合促進ということよりも、むしろ小中一貫とか、新しい9年間のカリキュラムですとか、そういう目標で制度を開いていこうと、そういうニュアンスが全体を通してのトーンとして私はあるように思います。現実にはいろいろな、それぞれの地域がありますので、こういう自治体もあることも認識しておりますけれども、全体のトーンからすると、このところで、いわゆる云々(うんぬん)ということをわざわざ、これ、しなくてもいいのかなと思うんですけれども。ただそれは、また事務局等でちょっと検討していただければと思いますので、とりあえず申し上げさせていただくということで、よろしくお願いします。
【小川分科会長】  分かりました。
 今幾つか加筆の要請とか、あと市川委員からは質問等々もありましたけれども、事務局の方でどうでしょうか。
【茂里教職員課長】  ありがとうございます。じゃあ最初の市川先生からの質問について、お答えさせていただければと思います。
 資料の27ページでございます。真ん中、中ほどでございます。認定講習の話がありましたが、認定講習につきましては、大学と都道府県の両方ともに接続が、どうやっても変わってきます。それを大学や都道府県等における認定講習等を一層充実させる取組を行う必要があるということを真ん中に書かせていただいて、それから黄色でこの際ということで、今回新たに付加させていただいたというのが1点目でございます。
 2点目の御質問ですが、今回、この免許併有と同時に二つ工夫を講じる必要があると、そういう御提言を頂いております。
 一つは、現在、現職段階で3年の勤務実績がある場合は、例えば小学校の先生が中学校の免許を取るときには14単位、中学校の先生が小学校の免許を取るときは12単位と、そういう現行制度がございますが、これを3年実績だけじゃなくて、例えば5年だったのは、10年だったのはということもございますので、その勤務実績を考慮しながら、その負荷を、負担を軽くしていくことも考えられるんじゃないかというのが一つ。
 もう一つは、今回小中一貫教育を導入する一番のメリットという部分で、やはり高学年における専科教育というものがあると思います。それが今、現行制度では、例えば中学校の理科の先生が小学校の理科を教えることができます。ただ、その先生は教科を持つだけで、実際の担任をやるとか、特活をやるとか、総合的な学習の時間を担当するということはできないことになっておりますので、これができるような制度改正も今回併せてやりたいと考えています。
 以上2点です。
【小川分科会長】  市川委員、よろしいですね。
【市川委員】  ありがとうございます。はい。
【小川分科会長】  では、どうぞ。
【小林教育制度改革室長】  それでは、ほかの部分につきまして。基本的には非常に貴重な御意見頂きましたので、それ、今、修正等、頂きました御意見踏まえて工夫させていただきたいと思います。
 まず篠原先生のところ、篠原先生からの御指摘でございますけれども、小中一貫、中高一貫との関連で、特に保護者の立場に立ってということでございます。その両方が併存した場合ということでございますけれども、例えば今そういったことを導入している品川区ですとか、そういったところでどういう課題があるのか、実際にそういうお話も踏まえながら、今後の特に推進に当たっても、また注意すべき点がないか検討させていただきたいと思います。また文言の方も、御趣旨に沿って工夫をさせていただきたいと思います。
 それから佐々木委員から頂きました、最後に終わりにの国際バカロレア等、海外との移動の関係、こちらにつきましてもどういった入れ方がいいか、御趣旨を踏まえて工夫させていただきたいと思います。
 それから統廃合の関係でございます。加治佐委員、天笠委員、お二人からの、現状といたしましては、やはり人口が減少している中で、これが学校統合の際に、そういった魅力的な学校を作るという意味で新しく小中一貫を導入するところが大変多く、また、かなりいろいろな成果が出ているということも聞いておりますが、ただ、その導入が、統廃合するということと小中一貫を安易に導入しないということ、それからきちんとしたプログラムの研究のようなものが必要だといった御趣旨だと思いますので、それをどのような形でここに反映させたらいいのか、誤解がないように検討させていただきたいと思います。
 また熊坂委員、高橋委員からの点につきましても、転出入の配慮、この点につきましては記述はあるわけでございますけれども、もう少し強化、しっかりと書かせていただけるか、工夫したいと思います。
 以上でございます。
【小川分科会長】  加筆、修正等々の文案をどうするかということについては、事務方と私の方にお任せいただきたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは次に、答申案の第2章の飛び入学者に対する高等学校卒業程度認定制度に関する部分について議論していきたいと思います。この点についてもパブコメで出されていた意見の概要とか、またそれを踏まえた答申案の修正案について、まず事務局から説明いただければと思います。
【水田高校教育改革PTリーダー】  失礼いたします。それでは初めにパブリックコメントで出された意見の概要を御紹介いたしますので、資料1-2を御覧いただきたいと思います。
 答申のところにございますように、パブリックコメントでは、本件につきましては145件の意見を頂きました。意見の概要については4ページの下半分、3分の1ぐらいのところを御覧いただければと思います。
 意見の概要を簡単に御紹介いたしますと、一つ目の丸から四つ目の丸までのような形で、制度の必要性について、本分科会でも御意見頂いたような形で御理解を示す意見を頂いているところでございます。
 一方で5ページを御覧いただきますと、例えば最後の丸のように、飛び入学者の進路変更というのは自己責任ではないかと。そういった御意見など、制度創設の必要がないのではないか、そういった御意見も頂いております。
 ただ、本分科会での議論を振り返りますと、こういった視点も含めて御検討いただいた結果、現在の案のような制度を設けるという結論に至ったものでございますので、こういったパブリックコメントでの御意見というよりも、既に現時点での答申案に反映されていると事務局としては考えているところでございます。
 答申案の中身につきまして資料1-1を、大変恐縮でございますが、お開きいただきたいと思います。41ページでございます。変更箇所につきましては、小中一貫の方と同様に黄色でハイライトをしております。
 前回からの変更点でございますが、節のタイトルにつきまして、制度改正の方向性を大きく捉えて、従来、高等学校早期卒業制度の創設としておりましたけれども、内容を正確に表すという観点から、飛び入学者に対する高等学校の卒業程度認定制度の創設という形で改めております。
 このことについては前回の会議で御了承いただいた内容から特段、形式修正を起こせば修正しておりませんので、御説明、省略させていただきます。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。それでは、答申案の第2章1節ですね。41ページから43ページの飛び入学者に対する高等学校の卒業程度制度の創設、この内容について御意見を伺いたいと思います。
 これについても前々回、前回、かなりいろいろ御意見を踏まえた上で今日の答申案の内容にはなっていると思いますけれども、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 じゃあ、なければ、答申案の内容、御了解いただいたということにさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
 それでは、この答申案の第1章、そして第2章については、特に先ほどの第1章については幾つか文案の加筆、修正の御意見もありましたので、それについては事務方と私の方に、どういう実際の加筆、修正するかについては御一任いただきたいと思います。その上で、修正した答申案については、来週22日に中教審の総会が予定されておりますので、その中教審の総会で、その修正した答申案を御提出し審議を頂くということで進めさせていただきたいと思いますけれども、その点も御了解いただければと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
 それで、もう一つ、この答申案について皆さんの方に御報告したいことがあります。それは第2章第3節に高等教育機関における編入学の柔軟化についてです。これについては本分科会というよりも大学分科会の大学教育部会の方で審議されている内容ですけれども、前回、高等学校にも関係するということで本分科会でも御報告いただいて、委員の皆様から御意見を伺いました。そうした分科会の御意見も踏まえた上で、大学分科会の大学教育部会の方で最終的な答申案の内容をまとめておりますので、まず、この第3節の内容について事務局から御説明いただければと思います。よろしくお願いいたします。
【水田高校教育改革PTリーダー】  それでは引き続きまして、先ほどの資料1-1の46ページを御覧ください。ただいま分科会長からございましたように、本件につきましては大学の編入学近くの議論として大学分科会において御議論いただいていたものでございます。
 お配りしておりますのは今月5日に大学教育部会における御議論で了承されたものでございまして、実は本日午後からの大学分科会で、また最終的に御議論いただくものでございます。本分科会の審議案件ではございませんけれども、高校に係る案件でございますので、参考までに前回の本分科会で御紹介させていただいたものからの変更点で御紹介いたします。
 大学教育部会での議論では、高校専攻科からの編入枠を認めることを前提としまして、質の担保の方法について御議論が進められてきました。
 一定の要件を満たす専攻科については編入枠を認める方向で検討している内容、前回の分科会で御報告したところでございます。
 47ページでございますが、下のマーカーの部分でございます。その後、大学教育部会におきまして、編入学を認める要件として修業年限や総授業時数などで既に編入学が認められています専門学校と同等の基準を満たす高校専攻科については編入学を認めることとされました。
 これに加えまして、その教育の質を担保していくために、修了生の編入学が認められる高校では、大学関係者や高等教育の評価の専門家などを学校関係者評価に相当数加えることとされました。
 その上で、次の48ページの上のマーカー部分にございますように、編入学の条件については今後検証していくとされたところでございます。
 このほかの部分につきましては、前回の会議で御意見頂いた内容から特段内容を修正しておりません。
 御報告、以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。では、この点について皆さんの方から御意見、御質問ございますでしょうか。
 大学分科会のメンバーである長尾委員、よろしいですか。では、どうぞ。
【長尾委員】  前回ここに出て、それからその後もう一度ありまして、そのときも大学側からしたら入ってくる学生を安易に自動的に入れるのではないというところをどのように制度化するのかというところの議論がかなりありまして、48ページの上から3行目のところで、大学の判断において行われる自主的な判断というところをしっかりと入れようと、主体的なですね。
 これと、それから今後、これで終わりではなく、その次のマーカーのところに書いてありますように、高等教育の質の担保・充実を図る観点から大学の編入学の実績・効果・課題について今後も検証し続けて、この検討を続けていくということを盛り込んで、一応落ちつくところに落ちついたということで、ここに出させていただいております。
【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかに御意見、御質問ございますでしょうか。よろしい……。
 橋本委員。
【橋本委員】  一言、初中教育の立場から、こういうことが位置付けられて大変良かったと思っております。例えば看護5年一貫教育でありますけれども、経済的に大変なので、早く取れるということで入るわけです。その後、地域の医療ということで、保健師や様々な資格を取りたいということで、大学編入学を希望している志の非常に高い生徒たちがたくさんいるわけですが、道が開かれていない。本当に志も能力もありながら、システムができていないということで、回り道をしてしまうという現実がございましたので、今回このような方向に行って、大変、初中教育としてもうれしく思っております。
【小川分科会長】  ありがとうございました。それでは、よろしいでしょうか。
 それでは、答申案の審議についてはこれで終了させていただきたいと思います。ありがとうございました。来週22日の中教審の総会で、先ほどお話ししました特に第1章部分については少し字句修正を加えた答申案を中教審総会の方に提出して御審議を頂くことにしたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。児童生徒の問題行動等の状況及びフリースクール・不登校に関する検討について、これは児童生徒課から御説明、お願いいたします。
【内藤児童生徒課長】  初等中等教育局児童生徒課長の内藤でございます。資料2を御覧いただければと思います。私の方から児童生徒の問題行動等の状況及び、今これから検討を開始しようとしておりますフリースクール・不登校に関する検討等について御説明を申し上げたいと思っております。
 まず資料2、1ページ目、御覧いただければと思います。最初に、この10月に公表しました平成25年度の児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査――これ、指定統計で毎年度行っている調査でございますが、この調査に基づきまして、児童生徒の問題行動等の現状について御説明申し上げたいと思います。
 平成25年度の調査なんですけれども、これまで調査対象でなかった高等学校の通信制課程について、不登校を除き調査対象といたしました。したがいまして、若干、経年の数字に留意が必要だというような状況になってございます。
 まず最初に2ページ目、御覧いただければと思います。暴力行為の状況でございます。暴力行為の状況につきましては、小・中・高等学校を通じた発生件数が約59,000件となってございます。特に小学校において近年増加傾向が続いてございまして、平成25年度の状況は、調査を開始しました平成9年以降、最大の発生件数となってございます。また中学校につきましても、ここ3年ほど減少傾向にあったのが増加に転じている状況でございます。
 続きまして、1ページめくっていただければと思います。いじめの状況についてでございます。小・中・高等学校を通じた発生件数が約186,000件となってございます。昨年度198,000件。これは大津の事件を踏まえまして、文部科学省の方で緊急調査等を行ったこともあり、その前の年度より非常に件数が多くなって、198,000件となっております。その件数よりも25年度は減っておりますけれども、18万を超える一定程度の認知件数の報告があったこと。それから中学校、高等学校は減りましたが小学校は増えているという状況。それから、都道府県ごとの認知件数のばらつきが依然としてあることなどが特徴として挙げられているかと思っております。
 この認知件数の増減でございますけれども、いじめの未然防止の取組、実態把握の取組が地域や学校の実情に応じて異なることから、一概になかなか評価することが難しいところでございます。こういった未然防止、実態把握の取組が進んでいるという面はあるんですけれども、一部において、いじめの積極的な認知に努めようという意識がやや低下した可能性も指摘されていることから、その次の4ページ目に記させていただいておりますが、日常的な実態把握の取組により認知の度合いが影響があるというようなデータも出てきておりますので、こういうのもお示ししながら、特に認知件数が急激に減ったような自治体において、アンテナを高く張った状態を維持されるよう、必要な指導、助言を引き続き行ってまいりたいと思っております。
 また、次の5ページ目を御覧いただければと思っております。小・中学校の不登校の状況でございます。不登校児童生徒数は約12万人。ここ数年減ってきたところで、6年ぶりに増加した状況でございます。小学校で0.36%、中学校で2.68%と、この割合も増加しているところでございます。
 一方、高等学校についてはその次のページでございますけれども、不登校生徒数は5万6,000人。こちらの方は前年度に比べて減少している状況でございますが、特に一番下に書いてありますように、定時制における不登校生徒の割合が16.9%と非常に高い割合になっているところでございます。
 若干増減はあるところでございますが、不登校の児童生徒数が小・中・高等学校合わせて17万人を超えているという状況でございまして、これは大変憂慮すべき状況であると考えております。教育上の大きな課題として考えなければいけないということで、この後御説明申し上げますが、この不登校の児童生徒の課題を文部科学省として検討していく必要があると考えているところでございます。
 7ページ目、御覧いただければと思います。高等学校の中途退学者の状況でございます。中途退学者数は約6万人。その割合が1.7%となっております。この1.7%でございますが、実は冒頭に申し上げましたように、高等学校については今年度から通信制を入れてカウントをしております。この通信制を除いた数字が1.5%でございますので、中途退学者の割合自体は前年度とそれほど大きな増減がない状況でございます。
 8ページ目、御覧いただければと思います。自殺の状況でございます。文部科学省で調査をしております自殺の状況は、これは学校、教育委員会からの報告を通じまして把握した児童生徒数となってございます。この児童生徒数が25年度は240人となっております。一方、内閣府の方では警察庁からのまとめを受けてまとめているところでございます。こちらは歴年でカウントしているんですけれども、こちらは警察の捜査等を通じて把握した数でございまして、これが25年度は320件という状況になっているところでございます。
 以上が平成25年度の問題行動調査に基づく問題行動全般の状況でございます。特にいじめにつきましては、昨年度いじめ防止対策推進法ができましたことを受けて文科省としても取組を進めてきたところでございまして、このいじめ防止対策推進法の施行を受けまして、この問題行動調査と併せまして、都道府県、市町村、学校における、この法律に基づく取組の状況を調査してございます。
 こちら、9ページ、10ページにお示ししておりますのが、26年10月1日現在の調査の内容でございまして、この状況について御報告します。
 まず、いじめ防止対策推進法及びこれに基づく国の基本方針では、地方公共団体にはいじめに関する基本的な法、基本方針の策定、それから一定の組織の設置を義務付けてはいないものの、望ましいというふうにしているところでございます。これにつきまして、まず地方のいじめ防止基本方針につきましては、都道府県の97.9%、それから市町村の40.5%が設置しているところでございます。
 組織につきましては、いじめ問題対策連絡協議会――これはいろいろな関係者が集まった協議をする組織でございますが、これについて都道府県の91.5%、それから市町村の30.5%が設置済み。これ、条例による設置と条例によらない設置と書いてありますので、これを合わせるとこういう数字になりますけれども、これが設置済みになっているところでございます。
 一方で、重大事態が発生したときに調査を行う義務というのも、この法律に基づいて課しておりまして、これを行う附属機関について、都道府県の61.7%、市町村の16.8%、それから地方公共団体の長も教育委員会等が行った調査について再調査を行うことになっております。この組織が都道府県の70.2%、町村9.9%設置済みとなっております。
 一方で、いじめ防止対策推進法では、学校の取組状況として、これは義務付けでございますが、ここに方針の策定と組織の設置を義務付けているところでございます。平成26年10月1日現在、学校のいじめ基本方針については96.4%の学校において策定済みとなっております。また、いじめ防止のための対策の組織については98.5%の学校について設置が行われているところでございます。この取組がこのように一定程度進んでいる状況は把握できたところでございますが、この法律基本方針において、学校あるいは地方公共団体において、この組織や方針について義務付け、若しくは望ましいとされているところから策定、設置が行われていない学校、教育委員会について引き続き働き掛けてまいりたいと思っておりますし、あくまでも法律に基づく最低限の措置として方針や組織を設置したという状況でございますので、これが実効あるものとして進められるよう、文部科学省として引き続き取り組んでまいりたいと思っているところでございます。
 11ページ、御覧いただければと思います。一方で不登校についてでございますが、先ほど申し上げましたように、全国で約17万人の子供が不登校ということで調査結果が出ているところでございまして、この不登校に至る少し前の過程のお子さんも含めれば、かなりの数のお子さんを今、学校それから学校以外のところで対応、支援していただいているという状況でございます。これについて若干、御説明を申し上げます。
 11ページ御覧いただければと思いますが、これまで文部科学省で行ってきた施策について簡単にまとめているところでございます。学校における取組への支援として、教員による教育相談に加えましてスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーといった外部専門家の活用ということで、こういった人員の配置について進めてきているのが1点目でございます。
 一方で学校外での不登校児童生徒への支援の仕組みとして、教育委員会が行う支援のための組織として教育支援センター――また適応指導教室という言い方の方が一般的かもしれませんが――を平成25年度、1,300ほどの組織を教育委員会で設置をしてございます。こういった教育委員会等が設置する教育支援センター、あるいは民間のフリースクールなど学校外の機関において、現に多くの不登校の児童生徒が支援を受けているわけでございますが、この場合、平成4年に小・中学校、平成21年に高等学校に、これは通知により実施しているところでございますが、一定の要件を満たした場合、校長は指導要録上「出席扱い」とすることができるというような仕組みを入れているところでございます。また、この「出席扱い」となった児童生徒を対象に通学定期の、いわゆる学割の適用を受けられる仕組みとしてございます。
 一方で、こういった一般的な仕組みとは別に、教育委員会あるいは学校における工夫として不登校児童生徒に対する学習機会の拡大に係る取組も行ってきているところでございます。3点ほど、構造改革特区を受けて全国化した仕組みがございます。
 一つ目は、指定を受けた学校が不登校児童生徒を対象として、その実態に配慮した特別の教育課程を編成することができるという仕組み。現在のところ、11校が対象となっております。
 それから、不登校児童生徒が自宅においてITを使って活用した学習活動について指導要録上の「出席扱い」とすることができる。これは小・中学校の仕組みでございますが、このような仕組みを入れているところでございます。
 3点目でございますが、全日制・定時制の高校が不登校を対象として授業を行う場合に、36単位まで通信制の方法による単位認定を行うことができるというような仕組みを入れているところでございまして、これは現在4校が指定されているところでございます。
 このほか、平成11年から高校入試において、調査書及び学力検査のいずれも用いない高校選抜が可能となっておりまして、この制度を活用して、多様な高等学校レベルの学校作りが行われております。
 例えば東京都では、不登校を経験した生徒を受け入れるチャレンジスクール、あるいは神奈川県や、やはり東京都では、小・中学校で十分に能力を発揮できなかった子供、学力の面でかなり課題のあるようなお子さんを対象としたエンカレッジスクール、クリエイティブスクールといった学校が作られているところでございます。
 次に12ページ、御覧いただければと思います。文部科学省では平成18年度に、不登校であった生徒の5年後の状況に関する追跡調査を行いまして、この7月に公表したところでございます。アンケートの対象となったのが1,600人ほど、インタビューが380人ほどでございます。
 その主な状況でございますけれども、12ページの下の方を御覧いただければと思います。中学校3年のときに受けていた主な支援として、スクールカウンセラーとか、学校の先生とか、いろいろ書いてありますが、これ、実は平成5年度の不登校だった生徒に対する追跡調査も実施しておりまして、そのときに、平成5年のときには、この34%という数字がなかったところでございます。スクールカウンセラーについて、一定程度支援の受皿になっているという状況が分かるところでございます。
 それから13ページ御覧いただければと思いますが、不登校の継続理由から幾つかの類型に同校の生徒について分析できるのではないか。あるいは、一旦欠席が長期化すると、その回復は困難である傾向が示されているといった状況がございます。
 14ページ御覧いただければと思いますが、進学、就職の状況を平成5年度の不登校の生徒と18年度の生徒ではかなり違ってございまして、一番上に書いてあるように、高校の進学率について65.3%だったのが85.1%となったり、あるいは就学しているという生徒が、これは20歳現在でございますが、23.5%から47.4%となったり、かなり不登校の生徒の選択肢が広がってきたような状況がございます。
 次、16ページ御覧いただければと思います。こういった不登校の生徒の状況、それから教育再生実行会議の7月に出されました第五次提言で、フリースクールなどの学校外の教育機会の現状について、就学義務、公費負担の在り方を含めて位置付けについて検討をするというような御提言頂きましたことを受けまして、文部科学省としてフリースクール・不登校に関する検討を開始することといたしまして、10月に省内に丹羽副大臣をヘッドとする検討チームを設けて、これは現在、論点を整理しているところでございます。
 それからフリースクール、不登校に関するフォーラムをそれぞれ実施いたしまして、関係者から御意見をお伺いをしたところでございまして、こういった検討チーム、それからフォーラムの結果を踏まえまして、今後それぞれ有識者会議を設置して、専門的な検討を開始したいと考えてございます。これ、まだでございますけれども、省内検討チームの論点を整理した上で近くと思ってございまして、今のところでございますが、来年五、六月までに中間まとめ、来年度、平成27年度末までにまとめができるような日程で考えているところでございます。
 17ページは、今申し上げましたフリースクール等フォーラムの開催の概要でございまして、三つのフリースクールから実際に今行っている支援について御意見をお伺いし、会場の参加者からはフリースクールの多様性を尊重してほしいという意見、あるいは関係者とのコミュニケーションを図ってほしいというような御意見を頂いたところでございます。
 18ページ御覧いただければと思いますが、不登校の支援を行っている関係者を集めたフォーラムを別に開催しているところでございます。不登校経験のある演出家の宮本亜門先生に基調講演を頂いた後、パネルディスカッション、不登校の未然防止・早期対応のために学校はどう取り組むべきかという観点での様々な御意見、あるいは不登校の子供たちに何ができるかという観点での様々な御意見、それから、やはり参加者から様々な御意見を頂いたところでございます。
 事務局からの報告は以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。では、今の事務局からの説明を受けて、御意見等々伺いたいと思います。
 特に省内での検討会議を踏まえながら有識者会議の設置をして、不登校施策やフリースクール等々に関する専門的な検討を今後進めていくということのようですので、そうした今後の取組へ向けても何か御意見があれば伺いたいと思います。
 それでは熊坂委員、長尾委員ということで……。はい。
【熊坂委員】  ありがとうございます。今3点についての御報告を頂きまして、この中で私がちょっと気になっているのは暴力行為なんですね。ここの部分については、対策等あるような、ないようなことがございます。
 特に小学校が増えているということ、そして、ここに出ている状況が書いてあるんですが、この状況の裏のもう一つ背景を探らないと、対応がうまくできない、そういうことが考えられます。
 古い話をして恐縮なんですが、私が生徒指導担当をしていました昭和50年代は、どこの学校もひどい荒れをしております。器物破損はもとより、友達を殴る、あるいは教師を殴る、そんなことがあったり、外で学校同士の抗争があったりという時代があったわけです。
 ですから、そんなことを踏まえていくと、背景をしっかりつかんで、対応をどうしていくかを考えていかないと、これが増加していくと、学校が幾らすばらしい教育を目指してやっていっても、根底から成り立たなくなる、そんな心配を持っております。
 以上意見ですが、よろしくお願いしたいと思います。
【小川分科会長】  この点、後でまた、この暴力行為の増加の背景については、児童生徒課の方でどう理解しておられるかなどお答えいただければと思います。
 長尾委員、どうぞ。
【長尾委員】  今、熊坂委員がおっしゃった背景に関してですけれども、一言申し上げたいと思います。私も今の暴力行為、それからいじめ、不登校のレポートをお聞きして、大変心痛みます。でも、その大きな原因が、今言われている六人に一人の小学生の貧困家庭というものが大きな原因ではないかと思います。
 私は広島県の男女共同参画財団の理事長をしておりますけれども、いろいろ調べましたら、20代の離婚率が大変多くなっており、それによる母子家庭が増えております。その母子家庭の単身、母親が一人で稼ぐ年収入は平均120万円。つまり、月10万円で子供たちを育てている状況であります。こういう状況の中で東京都か、それから大阪、この間始まりましたけれども、子供食堂というようなボランティア団体、NPOが、どんどん子供たちを助けようとしています。これは一人で食べなきゃいけない、カップラーメンをすすっているという状況、当然そこからいろいろな精神的な問題が生じてきて、暴力行為、いじめ、不登校になる一つの要因ではないかと思うんですけれども、この子供食堂などは、食と育と、それからメンタルサポートをボランティアでお母さんたち、おばちゃんたち、おじちゃんたちが始めております。そこに高校生等が入って、地域でその子たちをサポートしよう、温かく包み込もうとしている団体です。こういうところの認知、それから公的補助ができないのかなと思います。今からの議論で、どんどんこれは進めていきたい。
 やはり今も報告いただいたように、公的な補助、たくさん見ていらっしゃいますけれども、公と民が共同して、これ、こういう問題を原因、背景を少なくする、軽減するような措置が今後制度化され考えられたらなと思っております。どうぞよろしくお願いします。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 高橋委員、どうぞ。
【高橋委員】  ありがとうございます。11ページに学校における教育相談体制等の整備が触れられているんですけれども、外部専門家の活用というところに是非とも、本当に小児科医の存在って、私すごく大きいと思っているんですね。適切な児童生徒への配慮のためには、やはり医療、そういった部分との連携が非常に大事で、就学相談のところからそうなんですけれども、教育委員会へのサポート、学校へのサポートという部分で大事かなと思っています。よろしくお願いします。
【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかに。
 銭谷委員、どうぞ。
【銭谷委員】  今、内藤課長から大変いいレポートがありまして、本当に教育委員会、学校は子供の問題行動についてはいろいろな取組をされているんだなというのがよく分かりました。この問題行動の中で、高校の中退が着実に。今年は通信制が入ったので少し割合高くなっていますけれども、かつてに比べると、7ページのグラフでも分かるように、やはり中退がうんと減ってきているというのは、関係者の御努力が一つあるのかなと思いますが、特に平成22年にうんと減ったのは、これ、高校の無償化の影響があると思いますので。先ほど長尾委員も御発言ありましたけれども、やはり今の教育格差というか、経済的な問題も、これも無視できない非常に大事な要素なので、そういう意味で。高校生の場合は奨学金とかなると思いますけれども、小・中学校の場合は就学援助とか、そういうこと含めて、教育条件の整備ということは大変大切なことじゃないかなと、まず感想を持ちました。
 もう1点です。11ページから不登校のことについてずっと記されているわけですけれども、12ページから、この実態調査、追跡調査をやられたというのは大変、私は有り難いことだと思いまして。小・中・高合わせて17万人不登校がいるというのは、これは大変な数でございまして、しかも調査には30日以上というのが出てくると思うんですが、非常に長期にわたる子供が多いと思うんですね。ですから、そういう子供について追跡調査をしているというのは非常に良いことで、ここで幾つかのことが分かるかなと思っております。
 それともう一つ、フリースクールをはじめ、いろいろな個別指導も行っている関係者の方とのフォーラム等を意欲的にやっておられるのは、省内チームの検討チームの発足と併せて、是非これは施策に結び付くように取り進めていただきたいなと思いました。
 特に気になったのが、12ページで不登校の理由、受けていた支援等という、調査結果の主な特徴という下の方の記述がありますけれども、この中で高いのが、無気力で学校へ行かなかった、ぼんやりとした不安があったためとか、生活リズムが乱れていたためというのが結構高くて、我々が本当に懸念する人間関係ももちろん高いんですけれども、こういう子供の生活全体の課題がちょっと浮き彫りになっているような感じがしますので。
 下の方に中学校3年生のときに主な支援ということで、スクールカウンセラーなどが出てきていますけれども、こういうスクールカウンセラーとか養護教諭、あるいは小児科のお医者さん、適応指導教室、民間の先生、こういうそれぞれの専門家と呼ばれる方々の支援が十分受けられるように。何も利用しなかったという人が22.5%いるわけですので、そういう支援が受けられるような体制作りを更に進めていっていただければ有り難いなと思いました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。この問題について取り組まれている森田委員、何か今後の取組や課題等々について御発言があれば、よろしくお願いします。その後、松岡委員、佐々木委員、加治佐委員、天笠委員の順でお願いいたします。
【森田委員】  ありがとうございます。ただいま内藤課長から、いろいろな問題行動等お話しいただきました。委員の方々からも貴重な御意見頂きました。
 とりわけ、まず最初、暴力行為でございますが、これに関しては、暴力というと非常に粗暴的な行動も一方ではもちろん以前から見られる問題ですが、その背景には小学校の子供たちの粗野化といいますか、この問題が絡みながら、その中から暴力が発生してくると、こういう素地がございます。したがって、単に器物損壊だとか、いわゆる暴力行為に当たる対教師暴力、生徒間暴力、これに当たる行為だけではなくて、その裾野にあるところの粗野化に対して、小学校課程からどういうぐあいに対応していけるかというところが、やはり一つは大きな問題だろうと思っております。
 それから、いじめに関しましても法律ができまして、大変学校関係者、教育関係者の御努力で器は出来上がってきた。しかし、そこにどう魂を入れていくかというところは、まだまだ、これ緒についたところでございますので。先ほど内藤課長も、今後引き続いて指導に当たっていくというぐあいにおっしゃっていましたが、是非ともそこに魂を入れて。今の粗野化というところとも関連する行動でございますので、是非とも御検討を、今後引き続いて指導に当たっていただきたいと思っております。
 それからもう1点は不登校ですけれども、この不登校も小・中学校の義務教育課程の不登校と、それから高等学校の不登校というものと一律に、これ、議論するわけにはまいりません。もともと不登校という概念、登校拒否もそうですが、これは義務教育課程の中から出てきた概念でございまして、同じような現象が高等学校に見られるから不登校というものを高等学校についても調査し、そして対応していく形ができましたけれども、しかし、あくまでも義務教育課程の問題と、それから高等学校の段階の問題と、これは対応においても全く違った側面が出てきますので、一律ではなく、そのあたりは区分けをしていただきながら、学校教育との関係をうまく調整していただきながら、子供たちの回復に向かっていただきたいと思っております。
 それからもう1点は、いじめにしましても、今回の基本方針。もちろん法律の中でも組織というのが大変重視されております。徹底した組織的対応ということが一つの大きな特徴になっておりますが、不登校についても、これは組織的な対応が非常に必要なところだと思っております。
 とりわけ不登校は、先ほど追跡調査の中でも出ましたが、30日以上を一応不登校という概念で切り取っておりますけれども、ここまでいきますと、なかなか回復が容易ではないという状況ございます。となってきますと、早い段階で。海外ですと3日なり、5日なりというところでアセスメントのチームを立ち上げて、そしてしっかりと計画的に支援を進めていく体制がありますので、そのあたりはもう少し。今の概念を不登校そのままにしておくにしても、そういう状況に陥る可能性のある子供たちを対象にして、やはり施策を広げていただく必要があるでしょうし、都道府県を集めた生徒指導の連絡協議会等では、そのあたりは浸透していただいておりますが、それをもう少し組織的というところを結び付けながら。組織は内部、学校内だけではなくて、先ほどからいろいろな外部資源を導入し、外部人材を導入しながら、チームで当たっていくことが必要でございますし、とりわけ不登校というのは、一人一人特徴が違うんですね。だから、それに合わせたアセスメントが絶対必要でございまして、それを早い段階でやりながら、30日に至らない、そういう子供たちをどうやってうまく30日、あるいは回復不可能な状態に陥らせないような支援、指導を行っていくかというところが一つ、これから今後の検討課題かなと思っておりますので、その組織的というところをうまく組み込んで、このあたりも是非とも御検討いただきたい今後の課題だろうと思っております。
 ありがとうございました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 松岡委員、どうぞ。
【松岡委員】  ありがとうございます。私も暴力行為のところについてのみ、若干コメントを述べたいと思います。今、森田委員からも子供の粗野化というお話がございました。この2ページの資料の暴力行為が増加した原因について都道府県教育委員会のアンケート調査の結果ということが2点ありますけれども、「感情コントロールがうまくできない児童が増え」とございますが、児童とはもともと感情をうまくコントロールできない、そういう発達段階であります。
 なぜ、その暴力行為が増えるかというと、やはり、ここ10年、20年ぐらい子供を見ていますと、昔の子供のけんかというのは、まず口論から始まりました。口論があって次につつき合いがあって、そしてその次に、いわゆる暴力行為という、手が出る、足が出るような状況だったのですけれども、最近の子供たちは、何かトラブルがあると、その口論とつつき合いの段階がなくて、突然手足がぼんと出る。学校でも、ある意味では非常に怖い場面があります。
 これは、コミュニケーション能力の問題なのかなということが一つあります。もう一つは、子供たちの遊びの形態が変化したという点があります。いわゆる昔の子供は集団で遊んで、異年齢集団で遊んでいるという場面がありましたが、今の子供は、大半の子供が一人遊びですね。特にコンピューターゲームでありますとか、場合によっては劇画といいましょうか、そういう中で格闘技系のもの、あるいはコンピューターゲームでのロールプレイングゲームで、いろいろな技を使うような、そういうものに日々浸っている子供たちが、いわゆる現実とバーチャルの世界の区別ができなくなって、すぐ手や足が出るという現状がかなりあるのではないでしょうか。ですから、そのあたりの原因をしっかり探って、次の手だてといいますか、日々の教育活動の中で、どういう能力を育成していくと、こういうものがより減っていくかということも非常に重要な要素であると考えております。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 佐々木委員、どうぞ。
【佐々木委員】  ありがとうございます。非常に課題がいろいろなところにあって大きいなと思いましたし、今、森田委員からも一人一人違うというコメントがあって、これらをなかなかこの方法で解決するということはないんだなと思ったんですが、これは私どもがデータを拝見して考えるに当たっては、どれだけ自分ごととして考えるのか。つまり、家庭の責任を地域の責任にしないで、学校が、あるいは教員が対応できるのかと考えていく必要があるんだろうなと思って見ておりました。
 一つ、これはこんなことをコメントしてもしようがないのかもしれないんですけれども、問題行動という呼び方で全てのデータを求める視点が本当に良いのだろうかという考え方ですね。あるいは貧困とか離婚などもコメントに出ましたけれども、当然、貧困と教育は今連携しているので重要な問題ですし、離婚が原因でとおっしゃる家庭も多いと思いますが、貧しくても、シングルマザーでも、シングルファーザーでも、一生懸命子育てをしている方もいらっしゃるわけですから、必ずしも貧困や離婚を問題行動と大きく結び付けるのも偏見を生んでしまうし、教員側がそう捉えるということではないのかな。
 なので、私たちがこの今出てきている問題をどういう一つ一つの細かい課題として分析したり、受け取ったり、表現方法に偏見や私たちの中での思い込みがないのかということを考えていかないと、上から目線というか、他人ごとのディスカッションや議論になってしまうのではないかなと思っています。
 当然、子供たちがもっと体を動かしたり、頭を使って考えたり、ディスカッションしたりという教育方法も、もしかすると、間接的ではありますけれども、こういった問題を長期的には解決するでしょうし、簡単に言ってしまえば、学校がものすごく面白い、例えば授業が面白いとか、ものすごくいい先生がいるということであれば、子供たちは学校に通うかもしれないと思います。医師のサポートも、ただ、あの子はうるさいとか何とかだということでなくて、医師がサポートすることも必要ではないかというようなことを考えたり、あるいは今は学校に通う。
 この中で高校の不登校という数字が出てくると、私も、ちょっとこれも三角に思って。高校って義務教育じゃないんですから、別に不登校、全然構わないのに、何で高校に行かないと問題行動みたいに言われるのかと考えると、私たちの中に、学校に正しく通って、毎日通って授業を静かに受けている人たちが良い子供であるという思い込みはないのかなんていうことも、もう1回点検して、これらが私たちの教育のプログラムの中で一体何を言わんとしている数字なのかということを一度、何か真っさらな気持ちで考えてみたいなという気持ちになりました。
 テレビを見ているとスーパーキッズみたいな子供たちも出てきて、この前も、何日か前に小学生で高校の数学解いていますみたいな子が出ていたんですけれども、そういう子は学校に多分行っていなかったりしているわけですね。でも、その子もきっと不登校に入っていると思うんですけれども。
 なので、やはり、もう一度私ども全員が。私が皆様の前でこういうことを言うのも僣越ですけれども、全員が自分の持っている教育や学校の在り方に偏見というか、偏りがないかということをチェックしながら、何が本当の問題や課題で、学校や教育プログラムの中で何を解決していくと、伸び伸びと多様性のある子供たちが生き生きと日本社会あるいは世界を動かしていってくれるのかということを考えたいなと思いました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 加治佐委員、お願いします。
【加治佐委員】  今日の御説明伺っていて、非常にこういう問題が深刻になってきて、義務教育の在り方が変わろうとしているのかなということを感じました。16ページです。教育再生実行会議が就学義務や公費負担の在り方を検討すると言っているわけですね。
 御存じのように日本の義務教育は就学義務です。つまり、小学校、中学校や特別支援学校の小学部、中学部に就学しないと義務が果たせないと、こういうことになっているわけですね。ところが現実には、11ページですか、いろいろな対策がとられてきていまして、不登校についてはフリースクールや適応指導教室、あるいはITを使った家庭学習を事実上出席扱いするような就学義務の緩和も行われてきているわけですね。事実、不登校の支援のフリースクールとか、そういうことは結構しっかりやられていると、こういう現実があります。
 また、16ページのところでは、その不登校に限らず、各種学校に位置付けられている外国人学校とかインターナショナルスクールも検討の対象になっているわけですね。これも厳密に言うと、外国人学校への就学は就学義務を果たしておりませんので、違法状態になっているんですね。
 就学義務を、こういう現実を踏まえて見直すという非常に義務教育の根幹に関わるところまで踏み込んでいって、そして公費負担の在り方ですね。つまり、通常の小学校、中学校に通っている子供たちと同じような負担というか、公費の補助をするという考え方に至るのかですね。実際、現在フリースクールに通うにはかなりの費用を、親が負担しているという現実があります。だから、そういうところまで踏まえてやる、あるいはホームエデュケーションとかホームスクーリングまで認めていくというところまで行く。私自身は、多くの先進国がそうであるように、そういう時期には来ているんだと思っております。実は、かなり以前からこういうことは言われていまして、それがやっと本格的な議論に上がってきて、変えるところまで、この有識者会議では検討されるのかどうか。そこも、ちょっとまた伺えればと思います。
【小川分科会長】  天笠委員。
【天笠委員】  失礼します。私は、この資料でいきますと17ページ、18ページに収められていますフォーラム等々の御案内というんでしょうか、開催についての概要について、そのことについて少しコメントをさせていただきます。
 こういったフォーラムの開催とか活用ということが、この種の課題とか認識を深めたりですとか広めたりするのに、ある意味で位置付け方とか使い方によって効果的であるんじゃないかと思いますし、こういう点について、より検討を深めていく必要があるんじゃないか。組織的にという意味合いは、こういう部分も当然入っているんじゃないかと思うんですけれども、政策の形成ですとか、あるいは政策の普及というときに、こういったフォーラムの開催、組織の仕方、開催の仕方ということも大変大切なのかなと思っております。
 それで、実はこの資料にはないんですけれども、せんだって私も文科省の主催のフォーラムで御一緒させてもらったところがあるんです。それは、この分科会でも検討されたコミュニティ・スクールの関係のフォーラムなんですけれども、そのコミュニティ・スクールを広げていくという、その趣旨で取り上げられたということがあって、その中で事例発表して、まさに今日問題になっているような、ここで取り上げられているような、非常に、いわゆる生徒指導困難校で、その報告された中には、地域がかなり難しい状況で、崩壊状態に至っていると。そこに関わって、福祉関係ですとか、あるいはNPO関係ですとか、そういう人たちが学校運営協議会の主要なメンバーになって、そこで学校運営協議会を立ち上げて、そこも一つの核にしながら学校の再生を図っていこうと、そういうことが校長のリーダーシップの下にという御報告があって、大変関係者の間で大きな関心を集めたと、そういう話を伺っている次第なんですけれども、こういう話なんかも、このフォーラムの一つの中の情報として位置付けられているという意味で、このあたりのところの工夫も是非、御検討でお願いできればと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 北城委員、お願いします。
【北城委員】  自殺の問題ですけれども、8ページを見ると、この自殺の原因でいじめのところに焦点が当たっています。それはそれで一つの問題提起だと思うのですが、それ以外の原因で自殺をしている子供も非常に多いので、これをどう評価するかということに関して、文部科学省さんの方で考えていただければと思います。この数字は海外の先進国と比べて多いのか、少ないのか、あるいはそれに対する的確な対策がほかの国でとられているのかということも調べていただいて、ほかの原因の自殺も含めて自殺をなくしていくという焦点も必要なのではないかと思います。いじめの問題だけを見て自殺が起きると非常に大きく社会は取り上げますけれども、それ以外の原因で、特に不明も含めて自殺は非常に多いので、この問題も別途取り上げる必要があるのではないかと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 尾上委員、お願いします。
【尾上委員】  私は10ページのいじめ防止対策推進法の絡みです。学校の取組状況が、いまだに100%に達成できないというのは本当に残念でありまして、これ、もともと社会全体での取組ということで、全部が動かないと当然機能していかないと感じておりますので、是非とも文科省の方からも指導を、当然、教育委員会からも指導していただきながら、我々も一緒に取り組んでいる形なので、本当に進めていってもらいたいなと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  最後にしたいと思いますけれども、市川委員、どうぞ。
【市川委員】  この暴力行為とかいじめが、やや増えぎみというような傾向にあるのは、私も非常に気になりました。何でかということについては、なかなか根拠を持って、まだ言えない状況だと思いますが、私がこれから申し上げることも、根拠はないけれども気掛かりになったことです。ただ、データを分析するときの視点にもなるかと思いますので、一応申し上げます。
 一つは、先ほど50年代も非常に暴力行為とか、まさにすさまじい時代だったと思うんですが、そういう時代がありました。そのとき何が原因だと言われたかと。いろいろそれも根拠のないことも言われたかもしれませんが、やはり、割とみんなが言っていたのは、要するに狭い意味での学力ということの偏重があったのではないか。それが子供にかなりのストレスを与えたのではないかということは、これはマスコミも教育学者も随分言ったこと。確かに一因だったかもしれません。
 それを考えると、これは頭をよぎってしまったんですが、この最近、やはり学力向上というのは非常に大きなテーマになっているんですね。私も学力向上、非常に大事なことだと思っていて、それに力を注いできた一人です。ところが、その学力、学力と言っているときに、かなり、これが子供たちにプレッシャーを与えているような学校、地域はないだろうか。
 念のために申し上げますと、私は学力向上ということと授業や学校への適応感ということは、むしろ、うまくやれば両立するものだと思っています。分かりやすい授業、楽しい授業、出るかいのある授業に参加することによって学校は楽しいところとなれば、むしろ学力向上もするし、いじめとか暴力行為も減ると思いますが、実際にそういうことをうまくやっている学校もある。しかし、必ずしもそうはうまくいっていない、むしろ子供のストレスやプレッシャーを高めているところもあるのかもしれない。
 それがこういう結果になっているとすると、私は非常に、むしろ残念なことだと思うのですが、そういう可能性はないだろうか。
 それから、もう一つの点として、学校への適応とか、子供のストレスとかいうときに、学校教育だけを考えていたのではまずいのではないか。むしろ地域活動への参加とか、それで子供がやりがいを感じるとかいうことがあれば、子供たちのストレスはそう大きくならないだろう。
 一頃、地域の受皿とかいって、学校は完全週5日、地域の中でいろいろな活動に参加しましょうということが言われて、私はだんだんそれは根付いてきたと思っています。しかし、これも最近、改めて学力向上のためには土曜日も普通の授業をやってと。これは私は一案としてはいいことだと思うんですけれども、逆に地域の活動に参加することとかが狭められてきた可能性はないだろうか。
 そういうことを考えました上で、改めて子供の学んでいる環境、学校プラス地域や家庭ですね。それがトータルに見たときに、学校教育だけをこうするということではなくて、全体を見た上での教育環境、学習環境が子供に今どんな影響を与えているんだろうかという視点から見ていく必要があるのではないかと感じました。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。時間が迫っていまして、今、十数名の委員から御質問を含めて多様な御意見が出されました。一つ一つお答えいただければいいのですけれども、ちょっと時間がありませんので、今日頂いた意見については児童生徒課の方で受け止めていただいて、有識者会議でこの議論、今後スタートしていくと思いますけれども、非常に初中分科会にとっては深く関係するようなテーマが多数含まれていますので、是非、有識者会議の審議状況は適宜、初中分科会に御報告いただいて、ここでの議論も踏まえて今後の取組等々について、詰めていただくような作業を今後お願いしたいと思います。
 今、幾つか質問含めて御意見あったんですけれども、事務局で、この場でお答えしておいた方がよいということがあれば、一つ、二つ、何か御発言いただければと思いますけれども。できれば一、二分でお願いします。
【内藤児童生徒課長】  2点。熊坂委員から、あと何人かから暴力行為のお話がございました。低年齢化しているという状況も1点あるんですけれども、もう1点、いじめ法とかに基づきまして、今まで生徒指導の体制が小学校で余りできていなかった。それができるようになったことによって、暴力行為に関する報告が、より教育委員会に上がりやすくなったような状況もあると幾つかの教育委員会から聞いておりますので、暴力行為のこの数字についてはもう少し私どもとして分析し、対応については警察等とも連携して進めていきたいと思います。
 それから加治佐委員から今後の検討について御指摘がありましたので、担当視学官の亀田から御説明します。
【亀田視学官】  初中局視学官の亀田でございます。加治佐委員、御指摘ありましたように実態を踏まえて検討していくことが重要だと考えておりますので、まず私どもとして、今、子供たちの現状どうなっているかという実態を踏まえて、有識者会議の方で今後御議論いただきたいと考えております。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございます。時間がありませんので、この件はこれで打ち切らせていただいて、有識者会議がスタートした段階で、適宜この分科会の方に御報告いただいて、また皆さんの御意見を伺いたいと思います。ありがとうございます。
 残り10分しかありませんので、その他が報告二つあります。高等学校における遠隔教育の在り方の検討会議の報告と、あと高大接続部会での答申案のまとめ報告です。これについては時間がありませんので、二つまとめて事務方から御報告いただいた上で、恐らく皆さんから御質問を受けてお答えする時間がありませんので、御報告二つ頂いた後、何か御質問があれば、直接事務局の方に御質問いただくということにさせていただければと思います。では、よろしくお願いします。
【水田高校教育改革PTリーダー】  失礼いたします。それでは、まず資料3を御覧いただきたいと思います。高等学校における遠隔教育の在り方に関する検討会議の報告書についての御報告でございます。
 この検討会議ですけれども、本年6月に本初等中等教育分科会の高等学校教育部会の審議のまとめの中で頂きました提言に基づきまして、全日制・定時制課程の高等学校における遠隔教育の導入に向けた詳細な検討を行うために、一番最後のページにございます専門家の先生方にお集まりいただきまして、7月から、先進的な視点なども含めまして、6回にわたり御議論いただきました。そして、先週8日の会議で報告書として提言を取りまとめていただいたものでございます。本日は、その提言の内容について、簡単でございますが、御報告いたします。
 この中で16ページ、17ページをお開きくださいますでしょうか。こちらが概要になっておりますので、このページで御説明いたします。
 まず検討の背景でございますけれども、少子高齢化に伴いまして、離島や過疎地などにおいて、各教科・科目等の専門知識を有する教員を十分に確保できない事例など教育機会の確保が必要となっているという殊の外に、高校生の能力・適性、興味・関心や進路希望等も多様化している。そういった中で、より一層多様かつ高度な教育機会の確保が必要だ。さらには、今もありましたけれども、不登校生徒や療養中の生徒、障害のために通学をして教育を受けることが困難な生徒に対するきめ細かい対応だと。こういった必要がある状況の中で、現在、ICTを活用した新たな学習方法の導入が進んでおりますので、こういった様々な状況への対応が制度導入の目的、意義にもなっているということでございます。
 次に、この遠隔教育の導入の内容についてでございますが、その右側の17ページにあります別添の図を御覧いただけますでしょうか。一番上にありますように、簡単な図ですけれども、まず現行の制度におきましては、全日制・定時制課程における遠隔授業については、担当教諭の指導の下で行う場合を除きますと、原則としては認められていない状態でございます。ただいま申し上げましたような背景の下で、これまでも様々な方向性等において、高校における遠隔教育の導入の必要性は提言されてきたところでございます。
 今回の提言の内容でございますが、その後の改革案文のところでございます。この図にございますように、遠隔教育の中でも同時双方向型――つまり双方向・同期・別空間で行われる形態の授業については、通信制高校の面接指導や通学制の大学でも一部導入が認められていることや、研究事例で一定の効果が見られることなどを総合的に踏まえまして、一定の要件を満たす場合には正規の授業として認めようというものでございます。
 実施の要件としましては、その下のところにございます。教育課程につきましては、高校卒業要件であります74単位のうち36単位を上限とすることとしております。ただし、その場合でも、高等学校段階においては、生徒の発達段階とかを見て、教師と生徒の直接の対面を通じての触れ合いが重要でありますことから、遠隔授業を行う科目ごとに一部、直接対面による授業を一定時間行うこととしております。
 また配信側の教員につきましては、担当教科の免許の所持者であって、かつ受信側の高校に属する教員であることとしております。一方の受信側につきましては、原則として当該高校の教員の立会いの下で行うこととしておりますけれども、これは担当教科以外の教員でも可能であるとしております。
 さらに、その下のところに留意点というのが囲ってあると思いますけれども、留意点としまして、可能な範囲でICT支援員等の技術面でのサポート人材を配置すべきことや、画面で見づらい場合のプリント教材等を事前準備すること、更に生徒の質問機会の確保や、受講生徒の規模の適正化等を提言いただいております。
 それから、一番下の枠囲みの中を御覧いただければと思いますけれども、遠隔教育の中でもオンデマンド型――つまり一方向・非同期・別空間で行われる形態の授業の取扱いにつきましては、現行制度では、先ほどの不登校のところでも御説明ございましたように、全日制・定時制課程における不登校の生徒を対象として、通信の方法を用いた教育により、36単位を上限として単位認定を行うことが可能となっているところでございますけれども、高等学校教育が教師との対面を通じての触れ合いや生徒同士の集団活動が極めて重要であること、十分なサポート体制を得にくいことも考えられることなども踏まえまして、そのオンデマンド型につきましては、当面は、現在認められている不登校生徒への特例制度を、療養中の生徒や障害のために通学して教育を受けることが困難な生徒に拡充するにとどめることとされました。
 そして報告書の最後には、国として遠隔教育の導入について不断に検証を行っていくとともに、必要に応じて、ただいま申し上げましたような同時双方向型における直接対面授業の位置付けですとか、オンデマンド型の扱い、そういったことについて通信制課程も含めた遠隔教育の在り方について更なる改善を図っていくことが求められているとされているところでございます。
 文科省としましては、今後、この報告書を踏まえまして、速やかに所要の制度改正を進めていきたいと考えているところでございます。
 以上が遠隔教育の報告でございます。
 続きまして、駆け足で恐縮ですが、資料4-1を御覧いただけますでしょうか。前回、本分科会でも御審議いただいた高大接続に関する答申案についてでございます。4-1が概要、4-2が本体になっております。
 この高大接続部会ですが、平成24年8月の諮問以来、総会の下にこの特別部会を設置して、これまで約2年にわたり精力的な審議が行われていったわけですけれども、先日の高大接続特別部会において答申案が取りまとめられまして、先日20日の中教審の総会においても議論がなされたところでございます。
 高大接続の改革は、単に大学入学選抜の在り方にとどまらず、大学や高校の教育も含め大きく変えることにつながる今後の我が国全体の人材育成に係る極めて重要な課題でございます。本答申案におきましては、そういった認識の下で、我が国が目指す未来の姿を明らかにした上で、教育改革において最大の課題でありながら、これまで実現が困難であった高大接続改革を初めて実現するための方策として、高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的、抜本的な改革を提言しております。
 具体的には、ただいまの資料4-1の2ページの下半分のところにございますように、一つに高等学校教育につきましては学習指導要領の抜本的な見直し、主体的・協働的な学習・指導方法――アクティブ・ラーニングですけれども、の飛躍的充実、それから高等学校基礎学力テスト――仮称ですが、の導入といったことが挙げられております。
 大学教育につきましては、個々の授業科目等を越えた大学教育全体としてのカリキュラム・マネジメントの確立やアクティブ・ラーニングへの質的転換。
 それから大学入学者選抜につきましては、アドミッション・ポリシーに基づく個別選抜の確立や「思考力・判断力・表現力」を中心に評価する大学入学希望者学力テスト――これも仮称でございます――の導入と各大学の活用の推進について提言されているところでございます。
 続きまして、ただいまの資料4-1の4ページ目を御覧いただければと思います。4ページの(4)、(5)の部分でございますが、本答申案に示した改革を実現するために、「公平性」をめぐる社会の意識改革を進めることや、国が改革の具体策やスケジュールの詳細を高大接続改革実行プラン――仮称ですけれども、といった形でまとめて、速やかに策定・公表すること等についても示されているところでございます。
 なお、本答申案につきましては、22日の中央教育審議会総会において答申として取りまとめられる予定となっております。非常に雑駁(ざっぱく)でございますが、以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。皆さんの方から御質問とか御意見あるかと思いますけれども、実は今日1時から大学分科会が開催されることになっておりまして、本分科会は時間厳守で12時に終了するということにさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 あと時間がありませんので、次回の開催予定について、私の方から御連絡させてください。日程調整の上でお伝えしておるかと思いますけれども、来年の1月19日月曜日、10時から12時、次回の初中分科会の開催を予定しております。場所はまだ未定ですので、また決まりましたら、追って御連絡させていただきたいと思います。
 これで今日の議事は全て終わりましたので、これで分科会を終了させていただきたいと思います。ありがとうございました。

                                                                  ―― 了 ――

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-- 登録:平成27年04月 --