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初等中等教育分科会(第94回) 議事録

1.日時

平成26年11月27日(木曜日)10時~12時

2.場所

文部科学省東館3階 講堂

3.議題

  1. 初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について
  2. ESDに関するユネスコ世界会議の成果について
  3. 公設民営学校の検討状況について

4.議事録

【小川分科会長】  おはようございます。定刻になりましたので、中教審初等中等教育分科会、第94回目の会議を開催したいと思います。
 今日の議題は、議事次第に記載されているとおり三つございます。一つは先日、11月20日の中教審総会において諮問がありました初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について、事務局から御報告いただいた後に御審議いただきたいと思います。2番目は、ESDに関するユネスコ世界会議が開催されたとのことですので、これも事務局から御報告いただいた後に委員の方から御意見を賜りたいと思います。最後、三つ目ですけれども、公設民営学校の検討状況について事務局から御報告いただき、委員の方から御意見を頂戴できればと思います。以上、よろしくお願いいたします。
 それでは、まず配付資料について事務局から御説明いただきたいと思います。
【小林教育制度改革室長】  本日の配付資料は、議事次第にございますとおり、まず議題1に関して資料1から資料1-3を御準備させていただいております。資料1-1が諮問文と諮問理由、資料1-2が諮問の概要資料、資料1-3が諮問に関する参考資料となっております。
 それから議題2に関しましては、資料2といたしまして、ESDに関するユネスコ世界会議についてというものをお配りしております。また、参考資料として冊子を配付しております。
 また、議題3に関しましては、資料3-1として国家戦略特別区域法の概要、資料3-2といたしまして、その一部を改正する法律案の概要、1枚物でございます。それから資料3-3として国家戦略特区法の一部を改正する法律案の学校教育法の特例に関する骨子をお配りしております。
 その他参考資料として、本分科会の委員名簿をお配りしております。
 不足等ございましたら、事務局にお申し付けください。
【小川分科会長】  ありがとうございました。資料の確認よろしいでしょうか。
 本日も報道関係者より会議内容の録音を行いたい旨の申出がございましたので、これを許可しております。御了解ください。
 それでは、今日の議事に入りたいと思います。最初に教育課程の基準等の在り方について、事務局から説明をお願いいたします。
【小松初等中等教育局長】  失礼いたします。御説明を申し上げます。
 資料は、お配りして今確認させていただきましたもののうちの資料1-1から1-3まででございますけれども、資料1-2は諮問及びその理由を文章で出しました正式の文書の概要版でございますので、資料1-1の説明をもって代えさせていただきたいと思います。同じ中身でございます。資料1-3は、その補足ということになります。
 そこで、資料1-1でございます。まず諮問そのものでございますけれども、11月20日付け文部科学大臣下村博文名の紙があると思いますが、初等中等教育における教育課程の基準等の在り方についてということが諮問の内容でございます。
 理由でございますけれども、この理由につきましては、ページを1枚めくっていただきまして、1ページから2ページ目の真ん中過ぎぐらいまでが全体論でございます。その後に各論が三つほどございます。
 この全体論について理由を説明させていただきますけれども、一つは最初の方の一固まり、子供たちの成人して社会で活躍する頃に大きな変化が起きていること。ここには人口の問題やグローバル化の問題、あるいは社会構造や雇用環境といったようなことが掲げてございます。それからまた、成熟社会を迎えた我が国が個人と社会の豊かさを追求していくためには、一人一人の多様性を原動力として新たな価値を生み出していくことが必要となるという認識でございます。
 こうした将来を担う子供たちに、伝統や文化に立脚し高い志や意欲を持つ自立した人間として他者と協働しながら価値の創造に挑み未来を切り開いていく力を身に付けることが求められているという考えに立って、そのために教育の在り方も一層の進化を遂げなければならないということで、個々人の潜在的な力を最大限に引き出すことにより一人一人が互いに認め合い尊重し合いながら自己実現を図り幸福な人生を送れるようにするとともに、より良い社会を築いていくことができるようにする。そのために初等中等教育における教育課程についても新たな在り方を構築していくことが必要である。これが一固まりでございます。
 そこで、今度は幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の教育課程につきまして、その基準となる学習指導要領につきましては、これまでの様々な改訂が行われてきております。現在のものにつきましては平成20年、21年に行われた改訂で、教育基本法の改正により明確になった教育の理念、そういったものを踏まえまして、子供たちの「生きる力」の育成を一層重視する観点ということから見直しが行われたものでございます。
 特に学力につきましては「基礎的な知識及び技能」、「これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力その他の能力」及び「主体的に学習に取り組む態度」という、いわゆる学力の三要素から構成される「確かな学力」をバランス良く育てることを目標にいたしまして、教育目標や内容が見直しが行われ、いわゆる言語活動、それから探求的な学習活動を重視するということが一つの特色となったわけでございます。
 その後、各学校で真摯な取組が重ねられて成果も上がっている。その一方で課題も種々指摘をされております。
 ここにございますように、例えば判断の根拠や理由を示しながら自分の考え方を述べるということ、あるいは自己肯定感、学習意欲、社会参加の意識等につきまして、必ずしも子供の自信を育み能力を引き出すことが十分できているとは言い難い。それからまた成熟社会ということにおいて、新たな価値を創造していくために、一人一人が互いの異なる背景を尊重し、それぞれが多様な経験を重ねながら様々な得意分野の能力を伸ばしていくこと、これは、これまで以上に強く求められているという認識でございます。
 こうした状況も踏まえながら学習指導要領の改善を図る必要がある。こういう基本的な考え方でございます。
 そこで、これらを全体といたしまして、新しい時代に必要となる資質・能力の育成。この資質・能力の育成ということに関連しては、これまでにも、例えばOECDのキー・コンピテンシーの考え方、それから国際バカロレアのカリキュラム、あるいはユネスコが提唱するESD、持続可能な開発のための教育といった取組が国際的にも展開されております。さらに、東日本大震災における困難を克服する中で、様々な現実的課題と関わりながら、被災地の復興と安全で安心な地域づくりを図るとともに、日本の未来を考えていこうとする新しい教育の取組も芽生えている。
 こうした国際的、国の内外の取組に共通しているのは、ある事柄に関する知識だけに偏らず、学ぶことと社会とのつながりをより意識した教育を行い、そうした教育のプロセスを通じて基礎的な知識・技能の習得、あるいは実社会や実生活の中でそれを活用しながら、自ら課題を発見し、その解決に向けて主体的・協働的に探求し、学びの成果等を表現し、更に実践に生かしていけるようにすることが重要だという考え方。
 そういたしますと、子供たちにその必要な力を育むには「何を教えるか」という知識の質や量の改善は、これはもちろんのことでありますが、「どのように学ぶか」という学びの質や深まりを重視することが必要である。
 それから、課題の発見と解決にむけて主体的・協働的に学ぶ学習――いわゆるアクティブ・ラーニング、そのための指導方法を充実させていく。そして、こうした学習・指導方法は、知識・技能を定着させる上でも、学習意欲を高める上でも効果的であるという実践の成果を生かしていく。
 こうした形で学習・指導方法の改革と併せて、学びの成果として「どのような力が身に付いたか」に関する学習評価の在り方についても同様の視点から改善を図る必要がある。これが全体の諮問理由の考え方でございます。
 そこで、このような問題意識の下に具体的な審議をお願いしたいという論点が三つほどございます。第1は教育目標・内容と学習・指導方法と学習評価の在り方を一体として捉えた、新しい時代にふさわしい学習指導要領等の基本的な考え方について。
 これからの学習指導要領については、必要な教育内容を系統的に示すのみならず、先ほど出ました育成すべき資質・能力を子供たちに確実に育む観点から、そのために必要な学習・指導方法や学習の成果を検証し指導改善を図るための学習評価を充実させていく観点が必要であると考えられます。このように教育内容、学習・指導方法と学習評価の充実を一体的に進めていくために求められる学習指導要領等の在り方について御検討をお願いしたいということでございます。
 3ページ目に、もう少し展開した理由を述べておりますけれども、一つ目、これからの時代を充実した人間として多様な他者と協働しながら創造的に生きていくために必要な資質・能力はどう考えるか、どう捉えるか。そして何事にも主体的に取り組もうとする意欲や多様性を尊重する態度、他者と協働するためのリーダーシップ、チームワーク、コミュニケーションの能力、それから更には豊かな感性や優しさ、思いやりなどの豊かな人間性の育成との関係をどう考えるか。そして、それらの育成すべき資質・能力と各教科との役割や相互の関係はどのように構造されるべきか、こういった論点。
 その次は学習・指導方法のお話でございます。現行学習指導要領で示されている言語活動や探求的な学習活動、社会的なつながりをより意識した体験的な活動等の成果、ICTを活用した指導の現状等を踏まえて、今後の「アクティブ・ラーニング」の具体的な在り方についてどのように考えるか。また、そうした学びを充実させていくため、学習指導要領等において学習・指導方法をどのように教育内容と関連付けて示していくべきか。
 それから、3点目には学習評価のことでございます。育成すべき資質・能力を子供たちに確実に育む観点から、学習評価の在り方についてどのような改善が必要かという論点。その際、特に「アクティブ・ラーニング」等のプロセスを通じて表れる子供たちの学習成果をどのような方法で把握し評価していくことができるか。こういった論点を掲げてございます。
 2番目でございますが、新たな教科・科目等の在り方や既存の教科・科目等の目標・内容の見直しでございます。
 これらは全般に及んで見直しをお願いしたいということを先般、理由説明の中で、大臣に代わりまして丹羽副大臣から御説明申し上げたところでございますが、その中で特に以下の事項についてということで取り出しているものがございます。
 一つは、グローバル化への対応という観点から、言語や文化の異なる人々と主体的に協働していくことができるよう、外国語でちゅうちょせず意見を述べる他者と交流していくために必要な力、我が国の伝統文化に関する理解や他文化への理解等をどのように育んでいくか。特に国際共通語である英語の能力について、どう考えるべきか。
 以下、全部読みはいたしませんが、それぞれ小学校から高校までについて全体と、それから各学校ごとについての論点が先般報告書が出されておりますけれども、そういったものを踏まえて、どう考えていくかということ。
 それから高等学校教育については、中教審で高大接続改革に関する議論や、これまでの関連する答申等も踏まえて、例えば以下のような課題についてどのように改善を図るべきか。
 一つは今後、国民投票の投票権年齢が満18歳以上となること、あるいは選挙権年齢についても議論が行われていることなど、満18歳でもって、いわば「大人」として扱おうとする議論がなされていることを踏まえて、国家及び社会の責任ある形成者となるための教養と行動規範や、主体的に社会に参画し自立して社会生活を営むために必要な力を実践的に身に付けるための新たな科目等の在り方。それから日本史が必修科の扱いなど地理歴史科の見直しの在り方。より高度な思考力・判断力・表現力等を育成するための新たな教科・科目の在り方。より探求的な学習活動を重視する視点からの「総合的な学習の時間」の改善の在り方。社会的要請を踏まえた専門学科のカリキュラムの在り方など職業教育の充実の在り方。義務教育段階での学習内容の確実な定着を図るための教科・科目等の在り方等を掲げてございます。
 このほかに子供の発達の早期化をめぐる現象や指摘、それから幼児教育の特性、こういったものを踏まえて幼小の連携について、あるいは東京オリンピックなどの予定されておりますことも契機といたしまして、運動・スポーツに関する教育、体育・健康に関する指導、こういったものについて。
 それから、障害者の権利に関する条約に掲げられたインクルーシブ教育システムの理念を踏まえ、全ての学校において発達障害を含めた障害のある子供たちに対する特別支援教育を着実に進めていくためにはどのような見直しが必要か。それに関連する問題ですね。
 それから、社会の要請等を踏まえ、教科等を横断した幅広い視点からの取組が求められる様々な分野の教育の充実のための方策について、これまでの議論の状況を踏まえつつ、どう考えるか。
 そして、各教科等の教育目標や内容を、初等中等教育を通じて一貫した観点から効果的に示すためにどのような方策が考えられるか。学年間や学校種間の教育課程の接続の改善を図ることについて、現在中央教育審議会で御議論いただいている小中一貫教育に関する検討状況を踏まえつつ、どう考えるか。こうした個別の点でございます。
 最後に、学習指導要領の理念を実現するための各学校におけるカリキュラム・マネジメント、学習・指導方法及び評価方法の改善を支援する方策についてということで、特に学習指導要領等に基づき各学校において育成すべき資質・能力を踏まえた教育課程を編成していく上で、どのような取組が求められるか。そして、これらに関わるカリキュラム・マネジメントを普及していくためには、どのように支援が必要か。「アクティブ・ラーニング」等について、関連の支援はどのように必要か。
 こうした点の御審議をお願いしたいということが理由でございますけれども、審議に当たっては、学校と家庭や地域の連携強化の在り方など学習指導要領等の改善に関連する事項についても御留意の上、よろしくお願いをしたいということでございます。
 先ほど申し上げました資料1-2は、これを図式化したものでございます。資料1-3というものについて、ちょっと補足説明をさせていただきます。
 今御説明をいたしました諮問理由の中では幾つかの社会的背景等について言及があり、また、これまでに中教審その他で取り扱われてきた、あるいは国際的な動向として取り上げられてきている提言等に言及されておりますので、それらの点について若干の補足をさせていただきます。
 この目次を見ていただきまして、この参考資料は現行学習指導要領についての概略、今申し上げました社会の変化と子供たちの現状、それから3番目に諮問に関連する最近の様々な提言等、こういったことが載せてございます。
 まず最初に現行学習指導要領でございますけれども、細かい歴史については省略をさせていただきます。最初の2ページ目の所にございますけれども、学習指導要領は。ちょっと小さい字で申し訳ありません、一番最初のページ数が2と書いてある、1枚めくった所の前半でございます。
 学習指導要領は、おおむね10年に一度改訂をされております。現行学習指導要領は平成20年、21年度でございます。先ほど申し上げましたように「学力の三要素」が学校教育法の改正により明確化されたという状況を踏まえ、これまでの理念を継承しながら「生きる力」を育成することを目指しております。
 具体的には知識・技能の習得、それから思考力・判断力・表現力等の育成のバランスを重視する。そして中身としましては、授業時数の増加や言語活動や理数教育の充実といった指導内容の充実、小学校の外国語活動の導入などが盛り込まれているところでございます。
 その下に、現在のような形になりました学習指導要領の変遷が述べてございます。様々な論題がこれまでもあって、その中で解決されてきたということを、かいつまんで載せているものでございます。
 4ページ目と書いてある所ですが、現行の学習指導要領、「生きる力」ということを中心にいたしております。その三つの丸の集合図がありますけれども、確かな学力、それから豊かな心、健やかな体。少し説明してありますけれども、俗に知徳体と言われるようなものとも重なっているわけでございます。
 これは、豊かな心と下の方にありますが、その前の改訂、平成10年前後の改訂の理念でありました「生きる力」が「知識基盤社会」の時代においてますます重要であるという考え方。それから教育基本法の改正、学校教育法の改正で学力というものについて整理されてきたこと。これらを併せまして、先ほど申し上げましたように、これまでの理念を継承し「生きる力」の育成を目指すということで現行の学習指導要領ができておりますが、先ほど申し上げましたような認識の下に、これからどうするかを諮問申し上げているということでございます。
 その下の5ページ目は、授業時数の増加等に触れましたので、若干考え方を述べております。例で申し上げますと、小学校でいくと、教科ごとにこうした増加があるとか、週当たりのこま数をこうしたものがあるということ。
 それから言語活動の充実というのがもう一つの特色で、5ページ目の一番下にありますが、「教員ではなく、児童生徒が中心になって言語活動を行う授業へ」となっております。
 この言語活動というのは、しばしば言葉からして誤解を受けることがあります。時々、例えば国語とか語学とか、そういったものの充実と受け取られることがありますけれども、今申し上げましたように、そういう学問的に言語分野に近いような分野という教科的な意味ではございませんで、児童生徒自身が自ら発問し、発話をし、先生と一緒に授業をしていくような、そういう在り方を言語活動の充実と言っております。
 それから、先ほど来出ております学校教育法における「学力の三要素」。これは法律的には第30条という所で、こうした整理がされております。基礎的な知識及び技能の習得、それらを活用して課題を解決するための思考力、判断力、表現力その他の能力、そして主体的に学習に取り組む態度。これが、その下の丸の小学校学習指導要領にも同じように反映をされているという構造でございます。以上が学習指導要領の今のあらまし。
 次に、社会の変化と子供たちの現状について若干のデータを添付しております。今後の子供たちが直面する日本の社会という意味で、大きなテーマとなっております人口の推移。最初の方の8ページと書いてある所です。題の下の黄色い所ですが、総人口が30%減り、65歳以上の割合が40%に達するという中での将来の子供たちの生きていくための教育ということがございます。
 このことは単なる年齢ではなくて、次の9ページにありますように、生産年齢人口についても大きな影響を与えるということになります。
 10ページ目から、しばらく今の学習、学力等の状況についてのデータでございます。先ほど申し上げましたように、新しい学習指導要領の下で現場において様々な努力が行われ、また成果も上がっているけれども課題もあると申し上げた点の補足でございます。
 一つは、いわゆるPISAの国際調査でございます。黄色い所だけ言及させていただきますが、この調査の分野の全てにおいて最新の平均得点は、比較可能な調査回数以降、最も高くなっているということでございます。
 この下の図を見ますと下がって上がっているという状況でございますけれども、現時点では、現場でそういう形になっております。
 それから、その中をもう少し見ますと、PISAの結果、11ページと書いてある所です。黄色い所だけ言いますけれども、いわゆる下位層の割合が減っております。この4本の縦の柱は年代順でございますけれども、そういったものが減り、そして一番高いレベルの所が上がっている傾向にあって、全体としての充実が見られるということでございます。
 一方、12ページ、13ページのあたりは、これは国内での全国学力・学習状況調査を見たものでございます。基本的には12ページは、そのグラフの矢印を見ていただければ分かりますが、学力の底上げが進展しているという状況が見てとれます。
 それから、ただし、その教科について、これは定性的な記述だけで恐縮でございますけれども、課題もあるということでございます。先ほど申し上げましたけれども、例ですが、小学校でいえば国語で、根拠を明確にした上で発言をする点というところでは課題が見られる。算数でも、根拠となる事柄を過不足なく示し判断の理由を説明するところに課題が見られるというふうに課題分析をいたしますと、そういった点など、いろいろと考えていかなきゃいけない点があるということでございます。
 それから意識の問題でございますが、14、15ページ。これは数学、理科の学習に対するTIMSSの国際調査でございます。一見いたしまして、意欲の上で、その積極性なり肯定性を考えますと、かなりの数字の差があるということで、この点についても課題と言うことができるであろう。
 その下の15ページは、生徒の自己肯定感、それから社会参画に関する意識でございます。上の縦グラフは、ちょっと小さな字で申し訳ありませんが、グラフの下の方に、価値ある人間と思うか、自分は駄目な人間と思うかというところで、自己肯定感の低さが、調査をすると、このように表れます。
 それから、その下の横グラフは、自らの参加によって社会現象に変化をより良い方向へ与えられるかという意識でございます。この点についても低いことが分かると思われます。
 その次の16ページにも規範意識。黄色い所だけ見ますが、他人に迷惑を掛けてはならないという意識は相対的に高く、積極的に困っている人を助ける、あるいはボランティア活動への興味はやや低いというのが特色でございます。
 それから、今後の御審議に関係もするかと思いますが、学校における指導状況と学力との関係でございます。指導の狙いを明確にした上で、先ほど申し上げた言語活動を適切に位置付ける、あるいは総合的な学習の時間における探求活動を積極的に実施するといった学校と、平均正答率の関係には正の比例関係があるということでございます。これは専門的に大学に調査をお願いした結果でございます。
 次に教員の方でございます。18、19ページですが、先生方においての課題としては、主体的な学びを重要と考えていらっしゃる一方で、それを引き出すことに対しての自信が低いということ。あるいは、ICTの活用を含め多様な指導実践の実施割合において低い数字が出ているということ。その下にはICT環境の状況が述べてございます。
 20ページにつきましてもICTの指導の状況が述べてございます。
 それから、学校運営との関係でございますが、教科の平均正答率の高い学校の方が「学級運営の状況や課題を全教職員の間で共有し、学校として組織的によく取り組んでいる」と回答している割合と正の関係にございます。
 あと各論といたしまして、英語教育の関係でございます。これは22ページ。最初、生徒の英語力、目標との関係で、まだまだ充実を図りたい。それから、英語教員の英語力についても同じことが言えます。授業中における英語の発話の状況、半分以上英語で行っているものについての状況、中学3年生で4割、高校3年生で5割強ということでございます。
 このほかに、「CAN-DOリスト」は何を知ったかというより何ができるようになったかというリストでございますけれども、そういったものを設定して行っているものは、公立ですけれども、中・高でそれぞれ17%、34%ということでございます。
 23ページ以降は体等のことでございます。子供の身体的成長は幼児期から約2歳早くなっているというデータ。
 それから24ページは、体力・運動能力は今から約30年前と比較して低い水準で推移しているということ。
 親の世代との体力・運動能力等の比較ですが、体格は向上しているけれども体力・運動能力は依然として低い状態にあるということでございます。
 最後に、先ほどの諮問理由の中で幾つか言及されておりました最近の提言等の動向について、ごく簡潔に御紹介申し上げます。
 最初の細かい四角の所にありますけれども、新しい時代に必要となる資質・能力の育成ということで、先ほど出ましたESD、ユネスコですね。それからOECDのキー・コンピテンシー、国際バカロレアの考え方などがある。これは世界的な動向です。
 日本でも、現在中教審で審議中の高大接続の議論。ここでは高校教育、大学入学者選抜、大学教育を一体的に改革するという提言が行われているところでございます。
 それから、やや各論的になりますが、その下の黒ぽつで英語教育に関する提唱。平成23年になりますが、キャリア教育・職業教育に関する提唱。それから先月になりますが、道徳教育に関する答申。こういったものが出ている状態でございます。
 ESDにつきましては後ほど時間をとって御説明があるという段取りでございますので、ごく簡単にさせていただきますけれども、接続可能な社会の担い手を育む、地球規模の課題を自分のこととして捉えて、その解決に向けて自分で考え行動する力。こういうものが必要だということで、2002年に我が国が提案をいたしまして、以来10年余がたっております。そして本年秋に、いわば全体の成果を整理する形でESDに関するユネスコ世界会議が行われております。
 その中身は、先ほど申し上げましたように後ほど取り上げられますので立ち入りませんけれども、29ページに「あいち・なごや宣言」というものが出ております。
 この右側の上の方の8番目でございますけれども、批判的思考、システム思考、あるいは分析的問題解決、創造性、協働、不確実なことに直面した際の決断、国際的な課題がつながっていることの理解等々、地球市民としての地域の文脈における現在及び未来の課題に取り組むために必要な知識、スキル、態度、能力、価値、こういったようなものをESDとしては普及をしていきたいという考え方。
 そして10番目の所でも、その持続可能な開発への貢献等についての考え方などが述べられておりまして、15番目の所でございます。一番下の左側ですけれども、その教育の目的、教育資産価値をレビューし、教育政策とカリキュラムがどの程度こうしたゴールを達成しているかを評価していく。そして、その全体的アプローチと様々な方面からの協力、それに必要な教育訓練等を提唱したところでございます。
 それから、先ほど申し上げました中教審の高大接続の提言、これが30ページ以降にございます。最初の目指す未来の姿。これは今後に生きる子供たちのための必要な力ということでございますけれども、二つ目の段落に、十分な知識と技能を身に付け、十分な思考力・判断力・表現力を磨き、主体性をもって多様な人々と協働していくというもの。それから国家、社会の形成者として十分な素養と行動規範を持てるようにする。こういったことに力を入れていく。
 その後の社会変化を考えると、これまでと同じ教育を続けているだけでは、それはなかなか難しいだろうということが書いてございまして、克服すべき課題ということで、これも一つ目の丸に真の「学力」、二つ目の丸には、例えば特定の特色を持って真剣に努力している高校生、あるいはグローバル化、あるいは地域の課題に取り組む、そういった特色を持った方たちが切り捨てられがちなところを克服していくということを併せて指摘しております。
 このために、その下の提唱の所ですけれども、赤い所を申し上げますと、学習指導要領の抜本的な見直し。その中には構造の見直しやアクティブ・ラーニングの言及もございます。それから「高等学校基礎学力テスト」の導入、大学教育についての言及もございます。
 そして32ページ、33ページですが、この選抜については先ほどの学力の三要素――これは初等中等教育中心でございますが、そういったものを踏まえたものにしていくという方向でございます。
 (3)の所で学習指導要領の改訂も含めた高等学校教育改革の実現ということで、先ほどの「何を教えるか」ではなく「どのような力を身に付けるか」、学習方法や学習環境についても見直しの必要があるということでございます。
 それから育成すべき資質・能力については、今ほど言及しましたOECDや国際バカロレア等の論理的思考力、表現力、探究心育成なども言及されているところでございます。
 あと入試について重要なことが書いてございますが、これは今、省略させていただきまして、併せまして高等学校部会。これは35ページですけれども、高等学校部会でも、この6月に、その観点から高校教育の質の確保・向上に向けて提言が出されております。
 1番目は、これまでの取組でございます。2番目、今後についての基本的な考え方ということで、これは二つの四角がありますけれども、上の方が共通性の確保、いわばコア。この中には社会・職業への円滑な移行に必要な力、それから市民性というものが挙げられております。それからもう一つが、共通性よりも多様化への対応ということで、各学科等ごとの課題が掲げられており、その下に具体的な施策の提唱が行われております。
 次のページには、達成度テスト(基礎レベル)と当時言われておりました高校生の基礎学力の調査についての考え方。これは高校教育における基礎的な学習の達成度の把握、生徒の学習意欲の喚起、学習の改善といったようなことから述べられております。
 それから英語教育の充実につきましては、教育再生実行会議で25年5月に提言がなされておりますけれども、これも含めまして検討の結果、9月に有識者会議からの御報告を得ております。
 その中身につきましては40ページの所にそれぞれありますが、教育目標・内容、ここについては何ができるようになるかという同様の視点。それに関連する指導評価、改革2とある所です。それから入学者選抜、教科書・教材、指導体制といったようなことが言及されております。
 キャリア教育、これは平成23年と申し上げましたけれども、左の方に学校から社会・職業への移行の円滑化、それから「社会的・職業的自立」に向けての課題、こういったものについてどう克服していくかということが述べられております。その概要を42、43ページと記載しております。
 各論に入っておりますが、道徳の所の補足でございます。これは経緯の所は、先ほど申し上げましたように10月に総会で御答申を頂いたということでございますけれども、2の道徳教育に係る教育課程の改善方策ということで、「特別な教科 道徳」に位置付けるとともに、これに関連する幾つかの改革方策が載せられているところでございます。
 47ページは教育再生実行会議の今までの動きの復習でございます。
 最後になりますが、国際的な動向として、OECDのキー・コンピテンシー。ちょっとお時間がありませんので省略させていただきますけれども、黄色い所だけ見ていただきますと、単なる知識・技能ではなく、特定の状況の中で、そういった自分の持っている力、資源を引き出し、使って、より複雑な需要に応じる能力ということで、そこの下に書いてあるような幾つかの項目に分析されております。
 国際バカロレアの学習者像、これは10項目に分けて書かれております。キーワードは下の方に探求、知識、考える、コミュニケーション、信念等々と書いてあります。こういったことも動向として提唱されております。
 それから、今年の3月に育成すべき資質・能力を踏まえた教育目標・内容と評価の在り方の検討会議の論点整理というものが、今後行われる学習指導要領を含めた学校教育の基準の基礎的な資料を得るという観点から出されております。
 この中では主な提言事項として、学習指導要領の構造について、先ほど来の育成すべき資質・能力のお話、それから教科等の教育目標・内容の話、学習評価、こういったものがあり、今申し上げたような国際的な動向も言及されているところでございます。
 以上が、先ほど申し上げました諮問及び諮問理由についての、そこで言及のありましたバックグラウンド、資料や提言についての補足説明でございます。お時間をとりまして、誠に申し訳ございませんでした。
【小川分科会長】  ありがとうございました。初等中等教育における教育課程の基準等々について、本分科会としては最初の審議になりますので、残り四、五十分ぐらい時間をとりまして、初回ということもありますので、できれば大きな方向性について御質問、御意見を頂ければと思います。どなたからでも、どうぞ。恐縮ですけれども、人数が多いので、名札を立てていただければと思います。
 それでは、熊坂委員、貞広委員、そして北條委員、佐々木委員、そして荒瀬委員、長尾委員、篠原委員、五十嵐委員、そして田邉委員と、そういう順で。最後に船橋委員ですね。では、熊坂委員からどうぞ。
【熊坂委員】  発言の機会ありがとうございます。現在の世の中を考えてみますと、これからどうしていくかということで、教育課程の在り方を根本的に考える必要は、私もあると思っております。その中で幾つか気になる点がございますので、意見としてお話をさせていただきたいと思います。
 一つは、ここのところ、いろいろな改革が進む中で、現状をしっかり検証しているのが果たしてできているかどうか、ここが気になるところです。10年近く使う学習指導要領ですので、検証をしっかりしながら中身をしっかり見ていくということが大事だろうと思っております。
 そして今回示されている内容の中で、特に内容で新たなものを盛り込もうということが出ているわけですが、これを進めていくのには当然、授業時間数という問題が出てまいります。現在の5日制の中で、しっかり見ていかないと、これ以上5日の中に詰め込む、時間数を増やすことが果たしてどうなのかと、そういうことを私は一つ懸念をしているわけでございます。
 それはなぜかといいますと、大変古い話で恐縮なんですが、私が教員になったのは昭和44年でございます。ここの学習指導要領の改訂でいきますと、二つ目の所なんですね。教育内容の現代化、ここです。ここはちょうど、その当時のソビエトがロケットを打ち上げたところなんですね。ですから、現代化をして内容を変えていかなければいけない。その旗印の下、授業時間数もかなり多くありました。
 私、中学の教員ですので、当時は土曜日が半日ありましたので、週34時間という時間のこまがありました。私が数学という教科を持ち、学級担任ということで学級活動をやっているとすると、27時間という授業数を持っていた記憶がございます。そういう中で進めていくときに、やはり受験の問題もいろいろありまして、毎月のように模擬テストをやっていた時代です。
 それが起こって、それで50年代、60年代と来るわけですけれども、子供の中に何が起こったか。学力の問題は確かに上がる部分もあったと思います。しかし不登校がものすごい数で増え、非行、校内の荒れ、こういう問題で大変悩みました。私も生徒指導を担当をしたんですが、一時期は授業どころではなくて、その問題対応で追いまくられたという苦い経験がございます。
 最近大変気になっているのは、昨年度の不登校の数や学校の暴力行為の数がまた増加に転じ始めている。これが、ですから学力向上をやってきたのと連動していなければいいんですが、昔のことを考えると、ある程度の関係性はあるのではないかと、そういう危惧をしております。
 したがいまして、最初に申しましたように、今までの状況をしっかり検証しながら、これからどうしていくかということを考えていかなければいけないと、こんなふうに考えます。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 貞広委員、どうぞ。
【貞広委員】  ありがとうございます。途中で退出しますので、先に意見を述べさせていただいて大変有り難く存じます。
 諮問を受けまして現状及び将来予測の的確な分析によって今後の望ましい基準が提言されることになると思うんですけれども、ここでは基準を満たすための支援や条件整備についても見通しながら取りまとめをするべきだという観点から2点意見を申し上げたいと思います。
 1点目は、審議すべき事項の3点目の所のカリキュラム・マネジメントに関してです。カリキュラム・マネジメントという言葉が言われて久しいわけですけれども、実際には学校の現場には必ずしも定着しているとは言えない現状がございます。やはり学校の先生方、大変お忙しいので、各教科や各単元、各授業をどうするかということ、そういう目の前の課題があって、なかなかこういうカリキュラム・マネジメントが学校の現場に定着しないというところがあるんだと思います。
 そうなると、やはり教育委員会、とりわけ指導主事さんのサポートが大変重要なものだと思います。ですから、やはり今の現状ではなかなか対応できない指導主事さんの配置をどのように更に充実させていくかということも見通しながら検討をしていかなければいけないだろうと。
 特に小さな市町村では、なかなか指導主事さん抱えられないので、例えば複数の市町村で抱える、又は教育委員会の共同設置なども含めて、いかに充実したサポートや支援を行っていくかも見通すべきだということが1点です。
 それともう1点は、審議すべき事項の2点目の所の新たな教科や科目の在り方に関わって、かなり英語についての書き込みがあります。英語教育に関しては諸説いろいろな御意見がありまして、私も個人的に意見を持つところですけれども、実際にこのように必要だというふうに捉えてやるからには、それなりの条件整備が必要であろうと。
 とりわけ小学校の英語教育に関しては、特に現場の研究の蓄積というのは他分野に比べて、比較してそれほど多くないわけですから、やはりここでも教育委員会や指導主事さんのサポート、更には学校の現場でも、小学校の英語を英語の専科にするのか、それとも担任の先生に大々的に研修を行ってやっていただくのか、それとも更に別の方法をとるのか。いずれにしても、やるからには、かなり本腰を入れて支援や条件整備を伴った形で、それも視野に入れた形で検討をして基準を出すというようにしていかなければいけないのではないかと思います。
 以上です。ありがとうございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 そちらの方へ行きます。北條委員。
【北條委員】  2点お話をさせていただきたいと存じます。
 一つは、この資料1-1、諮問の理由の部分でありますが、4ページの最初の丸であります。子供の発達の早期化という言葉が使われておりまして、これはある側面はこういうことが当然言えるわけでございますけれども、子供全体を通して発達が早期化しているという意味でお使いになっていないのは分かるんですけれども、こういう表現に出会いますと、多くの人は全体として早期化していると受け取ってしまいますので、一定の注意を払っていただきたいと思います。
 具体的には近年、特別な支援を要するお子さんは飛躍的に増加しているという側面がございます。また、先ほどの御説明の中にもありましたけれども、体力・運動能力においては逆に低下傾向にある。あるいはまた自己肯定感とか自尊感情というところに関しては、かなり大きな問題を持っていると。こういう面がございますので、この子供の発達の早期化という言葉の使い方に十分な御配慮を頂きたいと思います。これが第1点でございます。
 第2点は、中教審のいろいろな会議の場面で最近では御発言が多くなされていることですが、公教育というのは公立学校教育だけではありません。私立学校教育も含んで公教育であると、こういう観点が大切だと思います。
 教育課程の基準の改訂に当たりましても、公教育全体、すなわち当たり前のことなんですけれども、私立学校教育への十分な配慮というものが必要である。是非お願いしたいということを申し添えたいと思います。ありがとうございました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 佐々木委員、どうぞ。
【佐々木委員】  ありがとうございます。今回のような学習指導要領の在り方の見直しというのは、大変重要な見直しになるかと思っています。5年後から10年後を見据えて見直さなければならないということですので、今回もいろいろとデータを頂いているわけですが、過去のデータを見たり、現在の学校の様子を見て見直したりするのではなく、これが出来上がった後に、それからまた5年間ほど例えば使っていくという先を見据えた授業の在り方、学習の在り方を是非考えていきたいし、その点を重要視していきたいと思っております。
 全体的に、やはり、まず基本姿勢、授業の在り方や基本的な考え方というのをまとめる必要があると思います。いつも私ごとで恐縮ですが、中学3年の息子が海外に行って1か月たって毎日やりとりをする中で、日本と何が違うかと。授業の在り方。そもそも英語が余りできないで行っているわけですけれども、どうかというと、日本の学校はプリントが配られて穴埋めをしていれば良かったけれども、こちらの学校は宿題が多くて寝る時間がない。全て考える、調べる、書く、説明する。なかなか苦労しながらやっているということでした。そういうふうに世界の15歳が勉強していることを考えると、授業の在り方、進め方というのを様々、私たちも各国比較しながら考えていく必要があると思っています。
 二つ目が、やはり教師のITと英語力です。この全体の中でも中学校の授業は全部英語でと書いてある所があって、これ全部って、全部の教科とさっき思いながら見ていたんですけれども。そうすると、本来、多分、教員を育てる、そういった教育課程においても全く違う目線でプログラムを組む必要があると思いますけれども、教員の、この前も申し上げましたが、ITというのは電子黒板を触って動かせるとか、そういうことではありませんので、ITと英語。英語も教科書が読めるとか、ちょっと説明がたどたどしいけれども英語でしゃべれるということではないと考えると、この教員のITと英語力というのを相当なサポートをする。また御本人にも学んでいただくわけですけれども、外部の様々な仕組みを使ってサポートする必要があるということを真剣に考えないと難しいのではないかと思います。
 三つ目で、私としては一番重要なのが、今後のこの検討におきましてのスケジュール感を教えていただきたい。今回は第1回目ということで、今40分ありますねというお話だったんですが、これを何日間、何回で何分ぐらいの検討で、どういった割り振りで意見を出したり、まとめたり、進めたりしていくのかということを、今日でなくて結構なんですが、早めに教えていただいて、ただ皆様からの意見出しが出るだけでなくて、大変具体的に議論をしたり進めていったりできたらうれしいと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 では、荒瀬委員、よろしくお願いします。
【荒瀬委員】  ありがとうございます。2点。まず、そういうデータがあるかないかということを文部科学省にお尋ねします。
 一つは、体力・運動能力のことについて御説明がありまして、親の世代からすると相当下がってきている状態が維持されているという、余り喜ばしくない状況だということなんですが、今、教員の大量退職、大量採用ということがしばらく、この間続いてきました。つまり、しばらくの間、多くの高年齢の教員が体育などの指導に当たってきたということですが、こういったこととの関わりということがちょっと気になりまして。教員の年齢層と、それから子供たちの体力・運動能力との関わりはあるのだろうか、ないのだろうか。
 ごくごく一般的に言いますと、年をとってからの子供。私なんかは実は個人的にはそうなんですけれども、そうしますと親と遊ぶのが余り戸外で運動を盛んにするということではなかったという私の個人的な経験がございまして、そういったことと運動能力や体力との関わりはないのだろうかというのを思います。
 その際に、教員の年齢構成に問題があるから年齢構成を変えるということは、これは不可能なことでありますから、その場合の手だてをどのように打っていくのか。理科の支援員とか、あるいは先ほども御意見ありました英語教育どうしていくかというときに手だてを打たないといけないのは当然だと思うんですけれども、しかし運動能力という、これ、非常に大切なことでありまして、そこのところに対する国としての取組が求められるのではないかなと。学校教育だけの問題ではない部分もあると思いますが、30年後に教員の年齢構成がまた同じような状況になるのでしょうから、現状について見ておく必要があるように思います。
 したがいまして、そういったことのデータがあるのかないのかということを、まず一つお尋ねしたいと思います。もしあるなら、いずれまたお見せいただきたいと思います。
 もう一つのデータは、これでまた新しい学習指導要領の改訂に向けて取り組んでいこうということですが、現行の学習指導要領については「生きる力」というタイトルでしたか、様々な形で家庭にも配付されたのではなかったかと思います。広報をすることと浸透させていくことが大変重要であるということで取組が行われたはずなのでありますが、そういったことに対する浸透度とか、あるいは学習指導要領がどれぐらい教員に読まれているかとか、解説が読まれているのかとか、そういったことの調査はされたことがあるのかないのか。私は少なくとも見たことがございませんで。
 と申しますのも、幾つかのところでお話をいたしますと、意外に知られていないということがあります。例えば高等学校教育でいいますと、現行学習指導要領に変えるときに総合的な学習の時間が単位化されて、章立てもされて、はっきりと重視されたのですが、しかし実際のところ、総合的な学習の時間は徐々には進んでいると言うべきなのでしょうけれども、大きく学習指導要領が転換されたということを反映した各高等学校の取組になっているだろうかと私は思っております。
 先ほどの御説明でも、総合的な学習の時間と小・中学生の全国学力・学習状況調査の関連ですとか、PISAとの関連ですとか見ますと、相当に関連性が高い。そういう総合的な学習の時間をやっていこうと思うと、校内で教科とか、あるいは学年の垣根を乗り越えて話し合わなければならない。このことは、学校改革が進んでいるということでしょうが、そういったことと、子供たちの学力との相関は高いという御指摘でありました。
 それはまさにそうだと思うのですが、だからこそ、どれだけ学習指導要領の内容が理解され定着しているかといったデータが必要ではないか、それがないならば、今後調査をしていただく必要があるのではないかなということを思います。質問といいますか、お願いになるかもしれません。
 2010年に、高大接続テスト(仮称)というのが北海道大学の研究で進められていました。大学に入学する高校生たちの基礎学力をきちっと付けないといけないということが主眼であったわけですけれども、結局教えてもらうのを待つだけとか、しんどいこと、つらいことには耐えないとか、こういった高等学校教育の状況を指して、「底の抜けた高校教育」という表現がまとめの中に出てまいっておりました。この「底の抜けた高校教育」ということにつきましては、高等学校教育関係者からいろいろと御意見はあったわけですが。そもそも、確かに基礎学力が付けられているかどうかということのきっちりしたデータがないのですね。自己肯定感とか自己有用感とか、あるいは学習時間の状況とか、そういったデータは時々出てまいりますので、そういったものを見ていきますと、本当にいろいろ課題がある。
 そこで、高等学校基礎学力テストなのですが、活用方法の一つとして高校生の学力実態の把握ということが考えられます。学習指導要領を検討していく上でもデータとして使えます。ただし、実施して結果を分析して、となると、次期学習指導要領じゃなくて次の次の学習指導要領に反映していくことになってしまうのかという、少し高等学校教育に関わってきた者といたしましては焦燥感を持つ次第であります。
 ですから、同時展開をやっていかなければならないだろうと思います。先ほどの御説明の中でも小・中学校に関しては極めて明快なデータがあるわけでありまして、PISAの結果も15歳で受験いたしますから、そういう点でいえば小・中学校の結果であって、あれは高校生の結果ではありませんので、その辺のことを考えますと、是非同時並行でやっていっていただきたいということを思っております。
 あと2点申し上げたいんですが。1点は、18歳を大人として考えていこうという、この方向には私は大賛成であります。ただ、そのために新しい科目を作るのかということにつきましては、これはいろいろと議論していかなければならないだろうと思っております。
 若年の投票率の低さというのは社会問題であるかのように言われますが、当然社会問題ではあるでしょうけれども、もとは教育問題だと思うんですね。高等学校までに身に付けておくべき、しっかりとした知識であるとか、あるいは活用能力を身に付けていないからこそ投票率が低いのではないかと私は思っております。
 そういったことを含めまして、これは科目でやるのかどうかについては、それも含めて今後検討していかなければならないのではないかということを思っております。
 最後に。学力の重要な三要素が法律に明記されているのは大変いいことだと思っております。この三要素の関係を考えて具体的に教育活動の中に定着させていくことが、新たな学習指導要領に改訂していく際の非常に重要なプロセスではないかと思います。
 今三つの要素が、三つがそれぞればらばらにあるかのような印象があります。これをどうつないでいくのかを考えていくことが大変重要ではないかなということを思う次第であります。大変時間をとりました。失礼いたしました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 これまで委員の方から文科省に対する要請とか御質問等々がありますけれども、後で一括して、お答えできる範囲で、この場で頂ければと思います。そのようにお願いします。
 では次、長尾委員、お願いします。
【長尾委員】  ありがとうございます。今後の指導要領の見直し、改革に対する方向性と希望ということで1点だけ申し上げたいと思います。
 それは英語教育に関しましてでありますが、ページ40です。資料1-3の40に英語教育のことが書いてありますが、私自身、30年ほど刑事裁判において、英語、日本語の通訳をしてまいりました。人権に関わる実務的な英語を使ってきたわけです。そういう観点から見ると、本当に実質、実体のある英語教育がなされているだろうかということがすごく疑問に思うので、今後の改革に関しては実体を入れていただきたいなと思っております。
 二つほど例を挙げますと、例えば教育実習を先日見てきましたが、実習生に英語で授業を行うということを無理にさせている所があるのですね。例えば先生がペーパーを配りまして、「みんな持っているね、大丈夫かな」と言いたかった状況なんです。それを一人の生徒に向かって「アー・ユー・オーケー?」と言ったんですね。私はびっくりしました。「気分大丈夫?」というふうに私には聞こえたんです。ですから、言いたい日本語の直訳をしているということです。
 二つ目はALTに関してです。兵庫県のある高校で英語の教員とALTとの間に入って、どのように調和した教育をしたらいいか指導してくれと言われて指導したことがあります。これもびっくりいたしました。シンガポール人がALTであって、堪能な英語をしゃべっているのであればいいんですけれども、物すごいイングリッシュで、私が聞いても「えっ」て聞き取りにくく、語尾がひゅっと上がって、なかなか理解できないような英語でありました。また、英語の先生としての資質が全くないということに出くわしました。高校3年生の授業でしたけれども、「What do you wear? I wear Pajama.ファット・ドゥー・ユー・ウエア? アイ・ウエア・パジャマ」というような、そういう幼稚なことを教材にしていて、高校生はそっぽを向いているという状況でありました。
 是非こういう制度化すると同時に、PDCAサイクルというんですか、先ほど熊坂委員がおっしゃったような中身の検証機関、しっかりとした教育の質を保証するような機関、制度をここに入れられるようにしていただきたいなと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 篠原委員、どうぞ。
【篠原委員】  これ、諮問の内容全体は、私などがいろいろ日頃感じていることがそれなりに盛り込まれているなという感じがしておりますが、一つ申し上げたいのは、4ページの高等学校教育の所。先ほど荒瀬委員からもちょっとお話が出たんですが、国民投票の投票権年齢が満18歳となることや云々(うんぬん)という、いわゆる公共ですね。私がよく言う、主権者教育ということを言っているんですけれども、イギリスでは、これ、シチズンシップ教育という。私も大学で教えていまして、まず最近の学生は新聞を読まない。世の中のこういったことの選挙とかいう動きについての関心が非常に薄い。そうすると、これ、18歳に投票権が引き下げられたときに、投票率って一体どうなるだろう。もっと言えば、投票の質がどうなるだろうかということを日頃から大変危惧をしている人間でございまして、そういう面で高等学校の段階からこういう教育をしっかりとやって身に付けさせていくことは大変大事な視点だろうと思っております。
 たしか神奈川県の公立高校は、公共というのを必修化している、教科にしているような記憶がございます。前の知事のときですか。そんなことが、もっともっと広がっていけばいいなと思っているんですけれども。
 ただ、この高等学校の段階では僕は遅いと思っているんです。やはり小学校、中学生の段階から少しずつそういう意識、シチズンシップ意識をどうやったら持たせていけるかということも今回の学習指導要領の中で、高等学校だけを切取りせずに、小・中・高という流れの中で、この公共という教育の在り方を是非検討、考えていただきたい。
 もう一つは、荒瀬委員からもありましたけれども、現在の学習指導要領の問題点、評価、点検、そういうものと関連付けながら新しい学習指導要領を作っていかないと。今の学習指導要領が全部駄目だというわけでは決してないんだろうと思うので、余りデジタルっぽく、ぱっと間が切れる、断絶にならないように、学校現場からしても、あるいは家庭の現場からしても、そういう継続は非常に大事だと思います。是非そういうところはアナログ的につながるよう配慮をお願いしたいと思います。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 五十嵐委員、どうぞ。
【五十嵐委員】  ありがとうございます。私は、この諮問の内容はとても大事で重要だなと思っていますので、その中で、そこから、これから学習指導要領の改訂に向けて動きがあると思いますので、それに向けて学び方と学ぶ内容について意見を述べさせていただきたいと思います。
 一つは学び方なんですが、この中にありますように、これからはより一層、アクティブ・ラーニングという言葉が入っておりますが、児童主体の学びということが入っております。実は本校も、それをずっと研究しているのですが、今までの悩みは、中学校、高校の関係者が見てくださったときに、確かにとても大事だけれども入試があるからやってられないよ、時間がないからやってられないよという言葉をよく聞きました。でも、そこは、大学入学者の選抜の抜本的な改革がありますので、ゴールが見えてきますので、より一層、これからの時代に生きる子供たちの学びがきちんと実現を、小・中・高・大と続くんじゃないかなということをとても期待しています。
 ですので、じゃあ実際にどういう学びかというところで、先ほど頂いた資料1-3の18番目になるんですが、そこに主体的な学びに関することで、やはり教員が自信がない、やりたいけれどもなかなかというところが出ております。是非これから各教科のいろいろな検討もあると思うんですが、この学び方についても一つ起こしていただいて、先導的にICT等を使ったような実習もありますので、そういう専門家であるとか、実践者であるとか、そういう方も入れた上での学び方をしっかりと検討していただいて実現にいけたらいいなと願っております。
 あわせて、これからは本当に通常学級の中に特別な支援を必要とする子供たちが多く入っていますので、その子たちの学び方はこのままでいいのかということをいつも心配しています。その子たちが一斉のこの通常の子供たちの中で、個に寄り添うやり方があってもいいんじゃないか。そういった学び方についても、是非専門家を交えて検討を進めていただきたいというのが一つです。
 二つ目は学ぶ内容なんですが、現在の学習指導要領は、どちらかというと学ぶべき内容の羅列になっています。そこを、先ほど申しましたように学び方ということも入ってくると思うんですが、アクティブ・ラーニング等をやっていますと、教科で切り分けられないことがたくさんあります。教科のつながりが、とても大事になります。横断的に、総合的に見ていった方が子供にとってはよく分かるし、これからの時代に生きる、そのまま活用力につながるんじゃないかと思うものもたくさんあります。
 先ほど公共という話もあったんですが、それ以外に、この後ESDの話も出てくるんだと思うんですが、防災もそうです。そういったもので、これから必要になってくるものがあります。だからといって盛り込むと、先ほど話が出ましたが、時数がいっぱいいっぱいです。
 ですから、私は既存の教科にこだわる必要はないと思うんです。是非今までの教科と、これからあるべき教科というものをもう1回再編成して、今見直していく、ちょうどいいチャンスじゃないのかなと思いますので、このあたりの検討も是非お願いをしたいと思います。
 いずれにしても、こういった制度がどんどんと出来上がっていって現実に近付くには学習環境が必要になりますので、本校では自分たちでALTの方はなかなか配置するお金がないので、自前で和製英語で週に1回そういう日を設けているんですが、こんなんでいいんだろうかと疑問に思いながらやっています。
 そういった、それぞれのこの内容を質の高いものにするためには人の配置、それからそういう学習環境の整備というものも併せて検討をしっかりと進めていって、本当にこれが実のあるものになってほしいなという願いでおります。
 以上です。
【小川分科会長】  この後、尾上委員、田邉委員、それと船橋委員、吉村委員、そして橋本委員、天笠委員という順で進めさせていただきます。時間がありませんので、これで発言は終わらせていただきます。では、どうぞ。
【尾上委員】  諮問の最後に書かれている学校と家庭や地域の連携強化の在り方に留意するということから考えますと、やはり教育目標の中にしっかりした、その関わり方ということが明記されるべきかなと考えます。
 今現在、いろいろな学校支援地域本部であったりを中心とした活動があるんですが、やはり、その関わっている人のみの活動意見になっていがちであります。そういった面からすると、地域資源とか人材活用と、あと生涯学習、共に学んでいくということをしっかりと植え付けていくことが大切かなと思います。
 また、それとともに企業の関わりも必要かなとは思っております。企業がグローバル化に向かっていろいろ検討している中で目指すべき人材育成とかエキスパートづくり、また知的財産を形成するためにはどういったことを考えているのかということを盛り込んでいくと、やはり子供たちもそういったところに向かって、目指してといいますか、生きる形ができるんじゃないかなと思います。
 また国民投票の年齢が18歳ということですが、やはり現在、我々大人が投票率50%前後の世界を作ってしまっているということから考えますと、教育だけでは全く難しい話だと思います。しっかりした我々が責任持った大人であるという認識を持つ社会をまず作って、それから子供たちにしっかりした教育をしていくことが大事かなと思っています。
 以上です。
【小川分科会長】  田邉委員、どうぞ。
【田邉委員】  ありがとうございます。私の方から子供の運動能力についてです。今日のニュースに、2026年札幌が冬季オリンピック・パラリンピックを招致したいというニュースも聞きました。もしこれが成功すれば、2020年東京オリンピック・パラリンピック、そして6年後、2026年の札幌、冬という形で、子供たちにとってオリンピックというのはもっと身近に感じてくるものと思います。先般の国連の総会においても、スポーツは独立した機関であるということ、そしてオリンピックムーブメント、オリンピズムを推進しているIOCを認めたというニュースもあります。やはりスポーツの中にはオリンピズム、その中には尊敬であったり、友情であったり、チームワークとかリーダーシップというのも含まれています。
 先ほどのデータによりますと、子供の体力が、一定の歯止めは利いているものの、1998年以降、子供の体力は深刻化して、学校での指導が充実して、多少の効果は出てきているけれども、やはり種目によっては、50メートル走やソフトボール投げ等は低い水準であるというのも聞いております。子供たちの体格は良くなっている割には体力の方が依然として低いという状況を考えたときに、やはり体を動かす機会をどのようにするのか?スポーツが得意な子も、それから不得意な子も、そして特に中学生の女子にもそのような機会をしっかりと与える必要があるのではないかということが一つあります。二つ目はそれに関わる施設に関して、体育館であったり、グラウンドであったり。体育館でも、一面のコートに様々な色を使って赤色、黄色など種目ごとのコートのサイズを色で示しています。バレーボール、バスケット、バドミントンなど、一つのコートで種目ができるようになっています。とても便利なのですけれども、これは、一か所で様々なスポーツをすることであり、複数の種目を一緒にするといったスペースはないわけです。ですので、一か所で複数の異なるスポーツをやるような環境が難しく、施設の問題であったり、あとはもちろん指導者の人数の確保についても問題があったりするかと思います。
 体を動かす機会、施設の問題、あと指導者の人数の確保など、これらの面から体を動かす子供たちのハード面と、あとソフトの整備などのバランスとを考えていく必要があるのではないか。そのどこかに問題があればうまく機能しない。体格は良くなっている割には体力の方が上がってこない。普通であれば栄養状態も良くなれば体力も自然と上がってくるのでしょうけれども、子供が置かれている、ソフトとハードの整備等をしっかりと見て、どこに問題があるのかということで考えていく必要があるかと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 会場が広いようで、マイクの音が傍聴席の後方ではよく聞き取れないようですので、お手元のマイク、右上の方に音量の調節のボタンが二つありますので、少し音量を高めにして、以降、御発言いただければと思います。
 それでは、船橋委員からどうぞ。
【船橋委員】  二つお話をしたいと思います。一つは5月の話になります。私自身、十数年、企業の人材育成、あるいはグローバル人材のことに関してコンサルティングをやっていましたので、その観点からお話をします。
 語学に関していろいろな説があるというのは理解していますが、二つありまして、一つが、どういうメッセージを伝えるかという部分。二つ目が学生、子供たちにとって、どのように興味付けをするかという点を考えています。
 一つ目のメッセージというのは、これからなぜ英語が必要なのかだったり、どのレベルで必要なのかだったり、もっと言うと本当に英語なのかというところも含めて、きちんと伝えながら、キャリア教育と結び付けて、結論から言うと、本人が世界の動きを自分で見ながら、その上で自分のキャリアとか夢に基づいて、今必要なのはどの語学で、どのレベルでということを考えさせることが重要なのではないかと思っています。
 ちょっと背景を言いますと、例えば私はもともと伊藤忠商事という商社に入りました。今、総合商社は、例えば伊藤忠は典型ですけれども、入社8年目までに3か国語を学びなさい。英語プラスワンですね。ほかの商社も、そういう動きがあります。その中で、例えば伊藤忠だと中国語を推奨しています。何で中国語かというと、マーケットが中国だからではなくて、世界中に華僑(かきょう)が、これから何千万人活躍するだろうと。だから、どこの国に行っても華僑(かきょう)と出会う。そのためにビジネス上、中国語、中国の文化を学んだ方がいいというのがあります。
 一方でほかの商社だと、これから英語よりも、むしろ今、世界中、例えばブラジル、ロシア、ベトナム、インドネシア、特殊外国語が必要な所が先進国化になりつつあるので、中途半端な英語を学ぶのであれば、むしろそっちを学ばないと生き残っていけないよねと、本人のためにも言っている。10年後、20年後を考えたときには、そういう考え方もあるのではないかと思います。
 ただ、最低限の英語は多分必要で、世界中から情報を得るためとか、そういう意味もあるし、まず英語を学んでから次そこに行こうねとか、どういうメッセージを発信するか。本人に考えさせるというのが、僕は一番重要なのではないかと思っています。
 もっと言うと、英語一つとっても、例えば三菱重工という会社はライティングを何よりも重要視しています。それは、お客さんが政府だったりするので、契約などが大事だからライティングだと。でも、商社はほぼブロークン・イングリッシュでいいよ、イングリッシュでいいよ、グロービッシュでいいよというような。だから、英語一つとっても何を重要視するかが、その会社の戦略だったり個人の生き方によって左右されたりすると思っています。
 なので、まずは今ぐらいのことを考えさせるような土台のメッセージをしっかりと最初に植え付けた上で、本人が考えるんだよというところを作らないと、後で、変にミスリードして、文科省に英語だって言われたけど時代は変わっちゃったよということも起こりかねないわけですね。本当にそう思います。
 例えば翻訳家になりたいんだったらリーディングとライティングかもしれないしとかですね。高校生ぐらいからは4技能を選ぶ。むしろ、どれを集中してやるとか、そういう選択肢とかもあっていいんじゃないかなと私は思っております。それが語学のことに関してです。
 もう一つ目が、諮問の一つ目ですね。新しい時代に必要となる資質・能力の育成に関してで、資料でいいますと、資料1-1の2ページ目になります。社会とのつながりをどう身に付けさせるかとか、アクティブ・ラーニングの話もありました。ここに関して言いますと、やはり子供たち、学生が興味引かれるのは、本当に何を題材にするかという興味付けだと思っています。
 これは一つの参考なんですけれども、今、行政、企業だけじゃ社会問題解決できないという中で、ソーシャルセクターと言われるNPOなどの話がいっぱい出ています。例えば日経新聞社が、経済新聞なのに日経ソーシャルイニシアチブ大賞というのを始めています。社会的に活躍しているNPOとか、社会問題解決した人を取り扱っています。
 例えば日本発で、御存じの方もいるかもしれませんが、TABLE FOR TWOというのがあって、10億人の肥満と10億人の飢餓を同時に解決する。ローカロリーフードを食べて、それがお金、献金する。これ、日本発で世界に発信しています。社会問題を、あっ、こういうのが社会問題なんだと学ぶ。あるいはフローレンスという病児保育とか、幾つかこういうのがあります。こういうのをまずしっかりと、面白そうだなと。しかも20代、30代の若い人がやっているわけですね。それを見せた上で、じゃあ今度、地域の同じような課題って何だろうとか、そういうコンテンツの中身もすごく大事なのではないかと思います。
 最後になりますけれども、アクティブ・ラーニングの話がありました。五十嵐委員の話、とても私も賛同しました。ここに関して二つあります。
 私が学校現場も実は見ている中で感じたのが、今、リーダーシップ育成って非常に難しいんですね。みんながリーダー的な役割を担うわけじゃない。それからチームワークも、本当のチームワークって仲良くすることじゃなくて、成果を達成するために時には衝突する。だとすると、それなりの難易度の高い問題を扱わないと、これって育まれない。
 これ、企業でやっている話で、ちょっと参考になるかもしれませんが、最近は登山をしながら人材育成をするというのが出始めています。これは登山、予期せぬことが起きる中で判断力を身に付けるとか、タフな体験というのもありますが、面白いのが、チームで1日ごとにリーダーを替えていくというようなことをやるわけです。
 私がここで言いたいのは、アクティブ・ラーニングも例えば、授業との関連も大事なんですが、授業と関係なく、日直の1週間版ぐらいの、あるいは先生のカリキュラムを君たちが考えるんだぐらいの、週割りか何かで役割を変えていくような場面をしない限り、リーダーをやる人っていつも偏ってしまうので、リーダーシップって育まれないのではないかということと、もう一つ、私が今トビタテ!留学JAPANというのに関わっていますが、やはり早めの段階で留学とか、短期でもいいので海外に行くと。日本だと、なかなか居心地がいい環境の中で、コンフォートゾーンからの脱却なんていう言葉使いますけれども、やはり、そういう場面を国内で作っていくのはなかなか難しいのではないか。もちろん危険過ぎるといけないんですけれども。そういう意味で、やはり留学というか、短期の何かこういうものを仕掛けを絡めていかないと、なかなかここら辺のコンピテンシーは育ち育まれづらいというのが今の現状ではないかと思いました。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 あと3名。吉村委員、橋本委員、天笠委員。時間少し詰まっていますので、少し配慮いただきたいと思います。
【吉村委員】  ありがとうございます。指導行政、特に英語教育に携わっている立場で2点、意見を述べさせていただきます。
 1点目は、資料1-1の2ページから3ページに書かれております学習・指導方法、それから評価の在り方についてです。今、全国的に指導改善、評価改善に向けた取組を行っているところであり、現場の先生方は日々、研究と修養に励んでいるところであることは、皆さん御承知だと思います。各教育委員会では、この時代の流れの中で様々な研修を行っておりますが、教育行政側から見た成果と課題があります。
 その中で成果の一つとして、外国語教育で取り組んでいますものを簡単に紹介させていただければと思います。先ほど局長からも紹介がありましたCAN-DOリストを活用した、いわゆる学習到達目標を設定した取組についてです。これは他教科にも非常に有用ではないかという意見が学校の先生方や教育行政側から聞かれております。
 資料1-2にもありますように、「何を学ぶか」、「どのように学ぶか」という点プラス「何ができるようになるか」という点で今、外国語教育で、指導改善を進めているところです。CAN-DOリストのメリットは、学校を離れた日常的な中でどういうことができるかということを視野に入れ、中高を俯瞰(ふかん)した目標を設定し、一貫した指導、継続した指導ができるという点にあります。また、先生方におきましては、協働作業、いわゆる同僚性を高めることができるということも大きなメリットです。学校間はもちろん、異校種の連携が必要ですし、期待されています。
 ただ、大きな課題ですが、大変な労力と時間が必要になるということです。今現在これに関する研究やその出張の多さ等、先生方には多く負担を掛けているところです。しかし、この研修の中で今、国が目指していることは何かということを十分に理解していただいて、それらを是非学校で伝えてくださいとお願いしているのですが、現実は、学校に戻って、ほかの先生方と共通理解を図る時間がないというのが大きな課題となっています。
 私の二つ目の意見として、この課題解決のために、国で大きな手立てを考える必要があると感じています。学校では行事削減ですとか精選等工夫をしていますが限界があります。現教育課程では週1時間、若しくは小学校で2時間増えておりますが、改訂前までは校内研修ですとか様々な打合せを設定できましたが、今は月に1回研修がもてるかというのが現状です。ですので、これから教育課程の編成を議論していくと思いますが、私個人的には、先生方が研修を行う時間をきちんと勤務時間内に設定できるような教育課程の編成が必要だと思います。また、教員の定数についても国の支援が必要であると考えております。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 橋本委員。
【橋本委員】  ありがとうございます。教育課程の基準等についてという諮問ではありますけれども、マスコミの論調、一般の方々の関心のみならず学校で実際教育に当たる教員も、言葉が余り過ぎるかもしれませんが、教科主義といいましょうか、どうしても教科というところで先に考えがちであるということで、例えば新教科はどうなるんだ、何が必須になるんだということが話題に上るわけでありますけれども、やはり現状の中でどのように教えられているのかをきちっと見るということが大事じゃないかなと思います。
 それで、特に学力の三要素というのは新しくなるわけではなく、ベースとしては同じなわけで、現行の学習指導要領の中でも、そういうことを推進していかなければならないわけです。例えば、国語で討論をする、その教材をどうするかというときに、例えば理科とか、社会とかの習ったことを生かして、それを教材にして仕立てていくことは可能なわけですけれども、実際には教科書にある教材を使う。教科書が悪いと言っているわけではありません。主たる教材だとは思っておりますが、そういうふうに置き換えてやることは、その学校の全体のカリキュラムを見通した中でできるわけであります。しかしながら、御自分の教科の授業のことに精いっぱいになっているために、子供の側から見て、どんな内容を様々な教科等で学んでいるのかという全体像をなかなか把握していない。
 ですから、何人かの委員からも御指摘があったように、現状の中でも、やはり、そういう育成すべき資質・能力、知識・技能のほかにも思考力、判断力、表現力を付けると。その辺を考えながら横断的に、やはり試行的にやっていくことはできるということから、その辺をやっていかないと、なかなか私たちが目指す大きな改革につながらない。
 これは大学の教員養成課程も同じじゃないかなと思います。そういうことで、やはり現状からやっていくことが非常に重要だと考えております。
【小川分科会長】  天笠委員、どうぞ。
【天笠委員】  失礼します。私も今の橋本委員と同じ趣旨の意見を持っていまして、そのことに重なる部分がありますけれども、三つ申し上げさせていただきたいと思います。
 一つ目は、私は現行の学習指導要領の推進策をまだしっかりと検討して、それを推進するということを是非進めていただきたいなと思います。その連続性の中に新しい学習指導要領の姿があるんだと、そういう立場が大切なんじゃないかなと思います。これまでのはここまでにしておいて、今度新しいのがこうなんだという、何かそういうことの10年一遍の繰り返しのようなことをこれまでしてきたんじゃないか。そこへの反省ということをする。ですから、新しい学習指導要領を現行の学習指導要領の推進の中から見いだしていくんだ、見詰めていくんだと、そういう立場が一つは大切なんじゃないかと。
 そういう中で、結構現場の先生から耳にするのは、新しい学習指導要領とふれながら、今回この先のですね。そのときに、これからは知識ではなくて資質・能力だと、こういうことをおっしゃる方々が少なからずいらっしゃるんですね。それは、ある意味では分からなくはないんですけれども、現行の学習指導要領がどういう審議を経て現在の学習指導要領になったのかどうなのかという、そのプロセスが分かった上でおっしゃっているのか、それとも、そこのところが結構抜けていておっしゃるのかで全然意味合いが違ってくることが考えられるわけで、そこら辺のところについての押さえという意味で、少なくとも現行の学習指導要領は知識と資質・能力、知識と思考・判断や表現力等々のバランスが大切なんだというところにたどり着いたというか、至り着いているという、その経過をもう一度確認するという意味では、私はここの場でも、現行の学習指導要領がどういう審議の過程を経て現行になったのかということについての共通理解をもう一度しっかりしておく必要が、我々の中にあるんじゃないかなと思っております。それが一つ目であります。
 それから二つ目は、先ほども御意見もありましたけれども、私も同意見です。広報活動というのが一層、私は比重が高まっているし、位置付けが上位に置かれなければいけないところに来ているのではないかと思います。
 ですから、そういう意味においては、現行の学習指導要領が誕生する過程に当たって、どういう広報戦略がとられたのか、方策がとられたのかというのを、それをもう一度批判的にたたき台にして、それを超えていく新しい、よりバージョンアップした、広報活動ってどういうふうに展開していったらいいのかということを検討すべきではないかと思います。
 それから最後、三つ目でありますけれども、この学習指導要領の改訂を振り返ってみますと、それぞれの時代、それぞれのところで審議のための改善、工夫をしているというのが私の捉え方であります。学習指導要領が変わるということは、それを変えていく審議の進め方とか、システムもその時代時代に応じて工夫がとられているのではないかと思っております。
 そういう点からすると今回も、またそういうところについてもまなざしを注いでいただければと思うんですけれども、その一つとして御検討いただきたいのが、ここは初中分科会であって、そのごとに教育課程部会が置かれていて、それから教員養成部会も置かれているというのは御承知のとおりなんですけれども、その教育課程部会と教員養成部会とがうまく連動させながら新しい学習指導要領を見いだしていくのも今回の一つ、是非この中で動かしていくことができないかどうかということなんですけれども、それは私の認識ですと、教育課程の審議と、それから教員養成、あるいは免許の在り方は、どうもうまく整合しないで、これまで来ていたというところが一つ検討すべき事項としてあるのではないかと。ですから、そういう意味において、教員養成もこのテーマの中に入っているんだという位置付けとして検討されていいのではないかなと思います。
 私からは以上です。どうもありがとうございました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。多くの委員から貴重な御意見頂きました。ありがとうございました。
 幾つか事務局の方に、例えばこの諮問内容の検討についてのスケジュール感とか、検討していく体制等々についての配慮とか、あと検討すべき事項に関わるデータの集積、分析等々、そうした要望とか御質問があったんですが、時間もありませんので、限られた時間ですけれども、今この場で何かお答えできる点についてはお答えいただいて、またその他は次回以降ということにさせていただければと思います。よろしくお願いします。
【塩見教育課程課長】  失礼します。教育課程課長の塩見でございます。たくさん御意見頂きまして、ありがとうございました。全てにお答えすることは、ちょっと時間的にも能力的にもあれなんですけれども、何点かお答えできる分だけ簡単にお話しさせていただきたいと思います。
 まず最初にスケジュール感についての御質問を頂いております。この諮問の際に、そのお願いの中で、この諮問につきましては平成28年度中に答申を頂きたいということでお願いさせていただいております。ですので、これから御審議を頂きまして、およそ2年の間には答申まで至っていただければと思っておりますけれども、そのスケジュール、具体的なところは、またこれから御相談しながらではございますけれども、2年のうちに御結論頂くまでに、恐らく全体的な方向について集中的に御審議いただいて、まず方針をお出しいただき、またそれを各、例えば教科、あるいは学校種ごとの会議でいろいろと具体的な御議論いただきながら進めていただくような、そんな流れになるのではないかと、事務局としては現時点では思っております。
 また今後、総会からも、総会の方にもいろいろフィードバックして議論をしながらということで進めてほしいというお話も頂いておりますので、そういった点も、また御相談させていただいて、留意しながら、できるだけ多くの方の御意見を踏まえながら進めていけるようにしたいと思っております。
 それからデータについて、しっかりと現状を検証しながら進めるべきではないかという御意見を頂いております。具体的に御指摘いただいたデータもございましたが、すみません、現時点ですぐにお示しすることは難しいのですけれども、今の取組の現状、あるいは子供たちの現状というものについて、多くの観点からデータで検証しながら進めること、これから更には未来の予測も含めて、そういったものを用いて議論することは、とても大切だと思っております。ですので、我々の方としても、初等中等教育だけではなくて、できるだけ多くの観点からデータを集めて、皆様に参考に供しながら進めていただければと思っているところでございます。
 それから、広報についての御意見も頂いております。現行の学習指導要領できましたときに、御承知のとおり、実は広報、非常に頑張ろうということで、保護者の方向けの分かりやすいパンフレットも作ってお配りしましたり、あるいは全教員にスタートパックとして学習指導要領、スタート時点でお送りしたりするということもさせていただきました。ただ現実問題としては、なかなかおっしゃるとおりでありまして、学習指導要領について必ずしも全ての所で、学校現場でもですけれども、十分御理解いただけているとは言えない状況があると考えております。こうした点も、また課題の一つとして十分認識しながら、どういった形で広報についても今後更に進めていけるかという点、御検討を頂ければと思っているところでございます。
 それから、御議論の中で種々頂きましたけれども、特に今回、高大接続をはじめとしまして、小学校から大学教育まで全体一貫として捉えるべきだという流れの中での御議論をお願いできればと思っているところでございます。それから、学校の中だけではなくて、御意見頂きましたように、家庭や地域、あるいは産業界含めた多くの関係者との連携をしていく必要があると考えております。
 ですので、先ほどの免許の在り方との議論の連携の話もございましたけれども、そういった点も含めまして、教育課程部会だけではなくて、関係する教員養成部会をはじめとする部会、更には生涯学習に関する生涯学習分科会、様々な所との連携も十分に図りながら進めることができるように、事務局としても努力してまいりたいと思っております。
 頂いた中で十分お答えし切れない所多々ございますが、また今後の審議の中で努力させていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  ありがとうございます。時間がないので、この辺で終わらせていただきたいと思うんですが、このテーマについては教育課程部会においてこれから、より専門的な審議が進むと思います。ただ、非常に重要なテーマですので、総会のみならず本分科会においても適宜、教育課程部会から審議の途中の状況等々、また論点整理等々も御報告いただいて、この分科会でもしっかり議論して、教育課程部会の審議に反映できるようにしていきたいと思いますので、事務局の方もよろしくお願いいたします。
 時間がかなりきつくなっていますが、あと二つ議題が残っています。少し時間がオーバーするかもしれませんけれども、御了解いただければと思います。
 それでは次の議題、ESDに関するユネスコ世界会議について、事務局から御報告を頂ければと思います。
【籾井国際戦略企画官】  国際統括官付の籾井と申します。座って失礼させていただきます。
 本日はESDに関するユネスコ世界会議についての御報告ということで、資料2を御覧いただければと思います。ESDですけれども、スライドの1枚目の下のスライドを御覧いただきたいんですが、持続可能な社会の担い手を育むため、地球規模の課題を自分のこととして捉え、その解決に向けて自分で考え行動を起こす力を身に付けるための教育と説明をさせていただいております。
 このESDにつきましては2002年に日本が国際社会に向けて提唱いたしまして、今年、今月の初めに愛知県名古屋市、それから岡山市におきまして、これまでの取組を総括するとともに、今後の推進方策を議論するための世界会議というものを開催いたしました。
 1枚おめくりいただきまして、上のスライドでございますけれども、非常に多くの方々から御参加いただきました。愛知県名古屋市の会議については、76名の閣僚級を含む150か国から1,000名以上の参加者、それから、それに先立ち開催されました岡山のステークホルダー会合には、世界から1,800名の参加者にお集まりいただきました。
 この会議を通じて、ほぼ1週間にわたって会議が開催されたんですけれども、四つの宣言文がまとめられております。そのうちの①の「あいち・なごや宣言」が、岡山のステークホルダー会合の成果も含め、全体としての成果文書ということになっておりますので、本日はその中身を中心に、学校教育に関する部分を、ごくごく簡単にではございますけれども、御紹介させていただければと思います。
 この参加人数だけを見ても、国際的なESDに対する関心の高さがうかがわれるかと思うんですけれども、会議を通じまして、ESDが質の高い教育の在り方を考えていく上で非常に重要な要素である、今後も一層推進していくことが必要であるというのが改めて強調されました。
 それから、もう一つ印象に残った点として、若者たちの参加が、高校生、それから18歳から35歳までのESDの実践者――起業家ですとかNGOの団体の代表だったりが中心ですけれども、こういった若者たちが参加をして、サステーナビリティーというのは若者にとっては自分たちのことであると。大人たちも一緒になって、その持続可能な社会の構築に向けて何かをしなければいけないという非常に切迫感のある訴えを若者たちがしていたのが印象に残っています。
 2枚目の下のスライドでございますけれども、この世界会議に先立ちまして、ユネスコがこれまでのESDの取組、世界中でのESDの取組を踏まえまして、学んだことをまとめてレポートにしております。そのうちの最初の2点につきましては、政策的な取組の重要性を確認しているものでございます。
 日本におきましても、教育振興基本計画だったりとか現行の学習指導要領の中でも持続可能な社会の構築の観点の重要性は盛り込まれておりますけれども、こういう政策的な取組が、やはりESDを推進していく上で重要であるということがレポートの中で言われております。
 それから7点目ですけれども、ESDを実践していくに当たって、インタラクティブで学習者主導の教授法が重要である。そして、そういったときの教師の役割が重要であるということが改めて確認をされております。
 関連になるんですけれども、本日お手元に「ジャパンレポート」というのを配付させていただいております。こちらは日本国内におけるこれまでのESDの取組を総括したものでございますけれども、その中でも学校でのESDの取組、幾つか紹介されております。
 日本の学校では多くの場合、総合的な学習の時間を使いながら、ほかの教科とのつながりを意識して、地域でのボランティア活動だったりとか、防災学習だったり、国際交流といったような活動がされておりますけれども、そういう学校において、例えば生徒たちの自己肯定感が高まったということを成果として述べられている学校も幾つかございます。まだエビデンスとして示せるような状況にはなっていないんですけれども、事例ベースでいいますと、そういう例がございます。
 また会議でも、参加していた高校生から、ESDを通じて自分たちが世界を変えることができるということを学んでいくことが必要だという高校生の発言も、こうしたことの表れなのではないかと思います。
 それから資料の次のページに行きまして、こうした現状を踏まえまして今後ESDを更に推進していくために必要なこと、あるいは必要な働き掛けというのをまとめたのが、今回の成果文書である「あいち・なごや宣言」でございます。先ほど小松局長から関連の記述部分については簡単に御紹介いただいたということなので、具体の記述については資料の方を御覧いただければと思いますけれども、まず全てのステークホルダーに対して、政府に限らず学校の先生だったり、あるいは実際に現場でESDを実践されている方々だったり、あるいはそれを受ける側の生徒だったりに対して、ESDが批判的思考、分析的問題解決、不確実なことに直面した際の決断、国際的な課題が相互につながっていることの理解に必要な知識、スキル、態度を発達させる可能性を非常に持っているものであるということがうたわれております。
 それから加盟国政府に対しては、こういうESDの重要性を踏まえまして、教育の目標や、それから様々な教育の場面において、ESDがどの程度盛り込まれているかを改めて見直して、更にこれを導入していくことを働き掛け、呼び掛けをしております。
 その最後のスライドですけれども、具体的に世界会議の議論の場で、こうした「あいち・なごや宣言」という形に結び付くまでに出た具体的な発言を幾つか引用しております。発言一つ一つ読み上げることはいたしませんけれども、これらを御覧いただくと、いずれもESDというのが、ESDのこれまでの取組が、質の高い教育とは何なのかですとか、教育の目的、それから教授法の在り方を見直すきっかけになったということを示していて、こうしたことを踏まえて、更にESDの主流化を図っていくことが必要だということを言っていると言えるのではないかと考えております。
 以上、簡単ではありますが、世界会議の成果の御報告ということで、これを踏まえましてもESDの考え方は、本日の御議論の中でも出ていたいろいろな課題とも方向性は一致していると言えるんじゃないかと思います。そういったものに更にグローバルな視点を明確にするという意味で、ESDは非常に有意義だと考えておりまして、今後国内におきましても、この世界会議の成果を踏まえて、更に学校教育をはじめ、あらゆる学習の場に浸透させる方策を引き続き検討していきたいと考えております。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。時間もありませんけれども、もし質問とか御意見があれば一、二受けたいと思いますけれども。よろしいでしょうか。御協力ありがとうございます。
 では、すみません。報告だけということになってしまいましたけれども、また何か御質問等々があれば事務局の方にお問い合わせいただければと思います。
 それでは最後の議題ということで、公設民営学校の検討状況について、事務局からお願いいたします。
【串田初等中等教育企画課長】  初中企画課長、串田でございます。よろしくお願いします。公設民営学校の検討状況ということで御報告申し上げたいと思います。
 いわゆる公設民営学校ですけれども、法律としては国家戦略特別区域法のメニューの一つになりますので、まず国家戦略特別区域法の概要について御説明したいと思います。
 資料3-1を御覧になっていただきたいと思います。このペーパーの一番上の四角の中で法律の目的書いてございますが、経済社会の構造改革を重点的に推進することにより、産業の国際競争力を強化するとともに、国際的な経済活動の拠点形成を促進するということで、国が定めた国家戦略特別区域におきまして、規制改革等の施策を総合的かつ集中的に推進するということが目的でございます。
 仕掛けとしましては、まず内閣府に国家戦略特別区域諮問会議というのが設けられておりまして、総理が議長でございますけれども、ここの会議におきまして、その右側ですが、まずは基本方針を策定する。それから、それを踏まえまして特別区域の指定をしたり、区域方針の決定を行ったりいたします。
 また、指定されました特別区域ごとに、真ん中ぐらいですけれども、国家戦略特別区域会議が設けられておりまして、各区域ごとに国家戦略特別区域計画というものが作成されます。
 これらの計画を踏まえまして、規制の特例措置の適用というところで、例示ですけれども、金融支援とか税制による支援などが行われることになります。
 法律の施行期日ですけれども、公布日が昨年の12月13日でございますので、ほぼ1年たっているということでございます。
 めくっていただきまして裏のページですけれども、具体の国家戦略特区は既に6地域指定されておりますので御紹介申し上げますと、まず1が東京圏でございまして、東京都、神奈川県、千葉県成田市、2は関西圏で大阪府、兵庫県、京都府、それから3が新潟市で農業関係、4が兵庫県の養父市でございまして、これも農業関係、5が福岡県福岡市で雇用関係、沖縄が6番目で観光ということで特区に指定されているわけでございます。
 これが特区法全体の立て付けでございますけれども、先の臨時国会で一部改正案が提出されております。その概要が資料3-2でございまして、一部改正のメニューが幾つかございます。国家戦略特別区域法の一部改正で、11ほどメニューがあるんですけれども、そのペーパーの右側に民間ノウハウの活用というブロックの所で、10番目で公立学校運営の民間開放ということがございます。グローバル人材の育成や個性に応じた教育等のため、教育委員会の一定の関与を前提に、公立学校の運営を民間に開放するという概略でございます。
 この法案自体は10月31日に閣議決定されまして、衆議院の地方創生特別委員会で与党の審議までは至ったわけなんですけれども、解散ということでございまして、審議無用、廃案という扱いになってございます。次期通常国会での対応につきましては、今のところ未定なんでございますけれども、今後、内閣府等と協議しながら対応していきたいと思っております。
 資料3-3が公設民営学校の全体の説明ペーパーでございますけれども、学校教育法の特例関係骨子でございまして、基本的なことを申し上げますと、まず設置者は飽くまで公立学校ということでございますので、都道府県又は指定都市にしてございます。また、その中でも民間ノウハウを生かしながらの学校運営ということで、管理につきましては民間に委ねていこうという仕組みでございます。
 特例の部分でございますけれども、学校教育法第5条におきましては、設置者が管理するということで、いわゆる設置者管理主義というのがございますが、その例外の扱いとして、学校自体は公立だけれども運営は民間にお任せするということでございます。基本的には大阪市から特区の活用の中で様々な御提案があったということを踏まえまして、議論が進められていたものでございます。
 ポイントが四つほどございます。まず一つ目ですが、条例の定めるところにより、指定する非営利の法人に公設民営学校の管理を行わせるということでございまして、指定する非営利の法人につきましては、まずは学校法人と準学校法人、それから一般社団、一般財団、三つ目が特定非営利法人ということで、いわゆるNPO、そういったところを考えてございます。
 それから、公設民営学校の対象でございます。これは義務教育も一部対象とすることと就学指定の対象にはしないということが基本的な考え方でございますけれども、都道府県又は政令指定都市が設置する中高一貫の併設型中学校、高等学校、それから中等教育学校――これが学校の種類でございますけれども、内容的には、そこに書いてございますように、国際理解教育及び外国語教育を重点的に行うものその他の産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成に寄与する人材の育成の必要性に対応するための教育を行うということで、国家戦略特区法の趣旨を十分踏まえた人材育成に資するものということでございます。
 大阪市のイメージとしては、国際バカロレアに対応するものとか、英語とのイマージョン教育を行うといったことが念頭にあったものと理解しております。
 それから「条例の定めるところにより」と書いてございますが、条例で定める事項につきましては、公の施設そのものの管理を民間に行ってもらうスキームといたしましては、地方自治法上の指定管理者制度というものがございますけれども、その指定管理者制度にのっとりまして、指定の手続、それから教育ということでこれは上乗せしてございますが、法人が管理を行う事項に関する基本的な方針、それから三つ目も教育ということで、入学、卒業、退学等の生徒に対する処分ということがございますので、これも通常の指定管理者制度にはない手続ですけれども、そういった手続とか基準を定める。(4)が管理の基準及び業務の範囲といったものを条例で定めるということにしてございます。
 こうした事柄によりまして、公立学校の中立性、あるいは公正性といったものを確保するという立て付けでございます。
 二つ目ですけれども、管理は民間にお願いするといたしましても、設置者は教育委員会でございますので、教育委員会が最終的な責任を果たせるように一定の関与を確保しセーフティーネットを構築しようというものでございます。教育という息の長い取組でございますので、民間委託することに伴う危険性というか、継続性、安定性の教育を実施していくことを念頭に置いてございます。
 教育委員会が関与する場面として三つございますけれども、まずは管理業務についての報告、二つ目が必要に応じて調査あるいは指示をする、三つ目が指示に従わないで管理の継続が適当でないようなケースにおいては指定取消し、あるいは停止命令をするといったことがございますし、指定機関の定めとかいった部分については議会の議決も経るといったことも規定してございます。
 三つ目のポイントは、いわゆるみなし公務員規定でございまして、管理の業務に従事する方々は、民間人なんですけれども、個人情報等も扱いますので、守秘義務を掛けたりといったようなみなし公務員扱いをしてございます。
 それから四つ目が、これは財政的な措置でございますけれども、中学校部分が含まれますので、通常の公立学校と同様に、その中学校の部分についての教職員人件費については中学校並みの国庫負担を行うといったようなことでございます。
 以上、ちょっと駆け足でございますけれども、公設民営学校の状況でございます。ありがとうございました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。学校制度の見直し、かなり大きな見直しに関わる内容かと思います。本分科会で初めて報告されたことでもありますので、やはり事の重大さを考えますと、少し御質問、御意見は受けたいと思います。いかがでしょうか。
 じゃあ加治佐委員、吉田委員という順でお願いいたします。
【加治佐委員】  今、小川分科会長がおっしゃったように、本当に大きい改革だと思います。この公設民営学校、いわばチャーター・スクールと言っているんですが、これは以前からずっと日本でも議論になってきていて、政策課題になったと思いますけれども、やっと実現するということですね。
 それで、大阪市からこういう申出があったから実現するということになりますけれども、私、お伺いしたいのは、基本的にはこういう方向性は必然的な方向だと思います。つまり公立学校で、従来のいわゆる直営型の公立学校でカバーできない部分を補完する。それを有効に補完していく方法として、この公設民営、民間が管理運営するということはあってもいいと思います。
 ただ、ありますのは、法令で、この対象を、つまり国際理解云々(うんぬん)というこの部分。グローバル化対応だと思いますが、この部分だけに限定されていくのかということ。つまり、法令、つまり国レベルで対象を定めることが今後も続くのかと。これにいろいろなものが追加されていく可能性があるのか。それとも、その内容というか対象は、自治体レベルというか、教育委員会レベルで拡張できるような方向に行くのかということで、まだ大分変わってくるんだろうなと思うんですね。つまり、規制の程度が大分違うと。
 私自身は、ニーズというのは自治体それぞれ、地域それぞれですので、大阪はいろいろな意味で非常に早く言って初めてやるということが多いんですけれども、こういうニーズを持っている自治体は決して少なくないと思うんですね。そうすると、私自身はもう少し制度設計をこれから柔軟な形で広げていただいて、様々なニーズに応じていただく。できれば義務教育段階にも、こういうことがあっていいんじゃないかと思います。
 だから、ちょっとそこらがどういう展開になるのかと。
【小川分科会長】  今の質問にお答えいただけますか。
【串田初等中等教育企画課長】  じゃあ、今の時点でよろしければ。
 先生おっしゃるとおりでございまして、大阪市からの提案というのは国際理解教育、英語を念頭に置いたものでございましたけれども、その後様々な議論がございまして、1枚目の資料3-3の中ほどに公設民営学校の対象とございまして、アンダーライン引いてございますが、国際理解教育及び外国語教育を重点的に行うものその他の産業の国際競争力の強化、国際的な経済活動の拠点の形成に寄与するということで、国際理解教育に重点あるんだけれども、それ以外の部分も、これからの各区域の検討状況で具体的に内容が上がってくれば読み込めるような内容にしてございますし、また政令で定める基準ということで、政府の中で政令で定めるものをこれから明らかにいたしまして、対象なども議論していくことになろうかと思います。
【小川分科会長】  吉田委員、どうぞ。
【吉田委員】  すみません。私、先にお尋ねしたいんですけれども。今回初めてこの部会にこれが上がってきたのですが、本来、国会に提案することになっていたはずなんですけれども、何で今日、説明がなされたんでしょうか。それによって、例えばここに掛けられて、これから何か我々が意見言うことによって、これが変わるんでしょうか。
【小川分科会長】  まずその質問についてどうでしょうか。
【串田初等中等教育企画課長】  今回御報告申し上げたことにつきましては、先の国会に法案として提出したということでございまして、国家戦略特区の中で特例を設けるということでございましたので、ある程度の議論が進んだ段階で報告させていただいたということでございます。
 法案自体は今国会では成立にはならなかったわけでございますけれども、またここで頂いた議論が反映されるのかどうかといったことにつきましては、まだ次の国会に対してどういう対応するのかが見えない中なので何とも言えない状況ではございますけれども、意見交換行いながら議論していきたいと思います。
【小川分科会長】  吉田委員、どうぞ。
【吉田委員】  ということは、意見交換ということは変わる方向性があるということですか。
【串田初等中等教育企画課長】  基本的な立て付け自体は、もう大きな議論が進んでいるところでございますので、大きな変更というのはなかなか難しいのかなとは思ってございます。
【吉田委員】  だったら掛ける必要ないのではないですか、中教審に。ここで話したって意味ないのではないですか。どうなんでしょうか。私、そこの意味が分からないんですけれども。
【小林教育制度改革室長】  今後の国会の状況につきましては今、課長の方から御報告させていただいたとおりでございますが、仮にこの法律がどうなるかということもございますが、また、限られた地域でのことでございますけれども、またその後、仮にこの法案がこのような形になった場合であっても、政令ですとか実際の、またその実施などにつきましても今後検討しなければいけないことございますので、御意見をこの場で頂きまして、今後の政治状況でどのような反映の仕方が可能か分からない状況で大変恐縮ですが、そういうことを踏まえていきたいということで、今日議題に上げさせていただいております。
【小川分科会長】  吉田委員、どうぞ。
【吉田委員】  私、分からないのは、本来もう普通に解散がなかったら法案として出ているわけですよね。
【篠原委員】  いや、既に出ていたんです。
【吉田委員】  そうですよね。ここで意見述べさせていただいたら本当に反映させていただけるんだったら幾らでも述べさせていただきたいんですけれども、そういう可能性があるのかだけははっきりしていただきたいと思うんですけれども。
【小川分科会長】  北條委員、どうぞ。
【北條委員】  すみません。関連で話を余計ややこしくしてしまう可能性があるんですけれども、今の吉田先生の御発言は、私は極めてごもっともだと思います。
 私が関わるところで言えば、幼保連携型認定こども園というのがこのたび制度化されることになって、これは学校としての性格を持つことになっておりますので、従来の考え方からいけば、この中教審で議論すべき内容だったわけですけれども、その議論省略で法律だけが成立すると、そういう格好になっております。これは順序として私は極めておかしいことだと思っておりますので、そういうことがまたまた起こりかけたのが、たまたま廃案になって、こうなったということでしょうけれども、中央教育審議会令でしたっけ、ちゃんと定めはあるわけですから、我が国の学校制度に係る重要な課題についてはきちんと審議するということを徹底していただきたいと考えます。
【小川分科会長】  恐らく、今回のこの内容については多くの教育関係者は、非常に関心を持っていて、中教審の場で議論する機会があれば、いろいろな議論が交わされたんだろうと思いますけれども、ただ今回、政治プロセスとしては国家戦略特区が官邸主体で行われてきましたので、当初から中教審に御意見を伺うということではありませんでした。局長の方からお話しいただければ。
【小松初等中等教育局長】  補足させていただきます。これ、事柄にもよるかと思いますけれども、今回の件につきましては、今御説明申し上げましたように、国家戦略特区法の中での、この国家戦略特区の目的に沿った極めて例外的な措置を、どう措置をするかということでお話が進んだこともあり、いわゆる一般的な制度改正という形をとらなかったこともあり、それからまた情勢が非常に流動的で、一切の動きがなかなか定まらなかったこともございましたので、中教審で制度的にもんでという形にならなかったことは事実でございます。
 しかし、実際に関連する動きでございますので、今回は、今おっしゃいましたように、審議案件ということはなかなか難しかったわけでございますので、私どもの方から、いわば関連の、現在の動きはこうなっているということについては御報告をさせていただくということで報告をさせていただきました。
 今後のことにつきましては、今おっしゃいましたように、確かに政治的にも現に極めて流動的な情勢の中でこういう形になっているわけでございますが、実際にこういう制度が動いていくことになりますと、それに対する対応上、必要な留意点等も必要でございますので、その点につきましては、また状況を見て御相談をさせていただくこともあろうかなと思いまして。
 いずれにいたしましても、中教審に現在こういう状況で動いていることだけは御報告をさせていただきたいということで報告させていただいたということでございます。
【小川分科会長】  少し時間をオーバーしていますけれども、よろしいですか。ちょっと待ってください。吉田委員、今の御説明で、もうよろしいですか。
 では、橋本委員。
【橋本委員】  ありがとうございます。今見たばかりであれなんですが、併設が中学校、中等教育学校と入っているということは、義務教育段階の学校が含まれることになりますと、余りこういうことは考えてはいけないんですが、保護者に対して国が責任を持って教育を保障するということからすれば、今現状で、都道府県立とか指定都市が中学校を設置しているという所であればカバーができますけれども。できる所をやっているのかもしれない、特区にしているのかもしれませんが、やはり、うまくいかないというような、アメリカの例も様々聞くところでありますし、そういう様々な海外の状況とか、そういうことも踏まえた上で実施ということがないといけないんじゃないかなと考えます。
【小川分科会長】  御意見ということでよろしいですかね。
【橋本委員】  はい。
【小川分科会長】  ほかによろしいでしょうか。
 なければ、この件は終わらせていただきます。何か状況に変化がありましたら、報告という形で、また今後とも分科会の方には情報を頂ければと思います。
 それでは、次回以降について、事務局の方から御連絡ございますか。
【小林教育制度改革室長】  次回の日程でございますが、分科会長に御相談させていただきまして、12月16日の火曜日、10時から12時とさせていただいております。よろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  次回は12月16日火曜日、10時から12時の予定になっています。また詳細は改めて通知いたしたいと思います。
 今日は、これで終わります。ありがとうございました。

                                                                  ―― 了 ――

 

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