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初等中等教育分科会(第90回)・教育課程部会(第88回)合同会議 議事録

1.日時

平成26年8月6日(水曜日)10時~12時

2.場所

三田共用会議所1階 講堂

3.議題

  1. 子供の発達や学習者の意欲・能力等に応じた柔軟かつ効果的な教育システムの構築について
  2. これからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方について
  3. 道徳教育専門部会の審議の状況について

4.議事録

【小川分科会長】  おはようございます。定刻になりましたので、ただいまより中教審初中分科会、第90回目になります。また、第88回教育課程部会の合同会議を開催いたしたいと思います。
 きょうは、議題に入る前に、新たに分科会委員となられた方がお二人いらっしゃいますので、御紹介したいと思います。
 最初に、及川委員に代わって臨時委員に就任されました東京都立目黒高校の校長で、また、全国高等学校校長協会の会長である髙橋委員、また、細谷委員に代わって臨時委員に就任されました東京都の武蔵野市立第一中学校の校長、そして、全日本中学校校長会の会長である松岡委員、お二人がいらっしゃいます。
 じゃ、一言、お二人に御挨拶を頂きたいと思います。まず最初に、髙橋委員、よろしくお願いします。
【髙橋委員】  皆さん、おはようございます。全高長会長になりました髙橋でございます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
【小川分科会長】  では、松岡委員、お願いします。
【松岡委員】  おはようございます。ただいま御紹介いただきました全日本中学校校長会長の松岡敬明と申します。何分不慣れでございますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 また、前回、3月4日の第90回分科会以降、文部科学省の人事異動があったということですので、これは事務局の方から御報告をお願いいたします。
【小林教育制度改革室長】  それでは、御報告させていただきます。
 まず、板東文部科学審議官に代わり就任いたしました、前川文部科学審議官でございます。
【前川文部科学審議官】  前川でございます。引き続き、よろしくお願いします。
【小林教育制度改革室長】  続きまして、小松初等中等教育局長でございます。
【小松初等中等教育局長】  小松でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
【小林教育制度改革室長】  中岡審議官でございます。
【中岡審議官】  中岡でございます。よろしくお願いいたします。
【小林教育制度改革室長】  藤原大臣官房人事課長でございます。
【藤原人事課長】  藤原でございます。よろしくお願いいたします。
【小林教育制度改革室長】  串田初等中等教育企画課長でございます。
【串田初等中等教育企画課長】  串田でございます。よろしくお願いいたします。
【小林教育制度改革室長】  茂里教職員課長でございます。
【茂里教職員課長】  茂里でございます。よろしくお願いします。
【小林教育制度改革室長】  以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、まず議題に入る前に、きょうの関係の配付資料について、事務局から確認をお願いいたします。
【小林教育制度改革室長】  それでは、配付資料につきましては、議事次第の配付資料のリストにあるとおりでございます。
 資料1が、今回の諮問の関係の文書、それから、資料2-1が、教育再生実行会議の第五次提言でございます。それから、資料2-2が、小中一貫教育の制度化に関する進め方(案)、資料2-3が、部会の設置についての案、資料2-4と3-1は、諮問関係の参考データ等でございます。それから、資料3-2が、OECDのTALISの結果概要、資料4が、道徳教育に関する検討の状況でございます。そのほか、参考資料といたしまして、名簿、それから、様々な調査結果のまとめ、概要、それから、最後、参考資料6が冊子で、高校教育部会の審議のまとめを配付させていただいているところでございます。もし不足等ございましたら、お手数ですが、事務局の方までお申し出くださいませ。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 きょうの関係資料、大分大部になっておりますけれども、よろしいでしょうか。不足がありましたら、事務局の方に申し出いただければと思います。
 なお、きょうは、報道関係者より、会議の撮影及び録音を行いたい旨の申出がありますので、これを許可しております。御承知おきいただければと思います。
 それでは、きょうの議題に入ります。きょうの議題は、議事次第にあるとおり、文部科学大臣からの諮問の内容及び道徳教育の専門部会の審議状況について議論を行いたいと思いますけれども、まず最初に、諮問事項について御意見を伺いたいと思います。
 資料1にありますとおり、7月29日の総会において、二つの諮問がございました。一つは、「子供の発達や学習者の意欲・能力等に応じた柔軟かつ効果的な教育システムの構築について」、もう一つは、「これからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方について」という、この二つでございます。議題1及び2の関係では、本日はこれらの諮問事項について自由に御意見を伺いたいと思っております。ただ、内容が多岐にわたっておりますので、諮問事項の内容については、幾つかのセクションに分けて、順次御審議いただきたいと思っております。
 まず最初の諮問事項ですけれども、主として学制改革に関することですけれども、内容は、小中一貫教育に関するものと、高等学校の早期卒業・高等学校専攻科からの大学編入学など高校と大学の接続の柔軟化に関するものがあります。それぞれの諮問の背景、参考資料について事務局から説明を頂いた後に、この二つの内容について、それぞれ個別に審議の時間を取りたいと考えております。
 その後、審議事項の二つ目、教職員及びチーム学校の在り方について、事務局から同じように説明を頂いた後、審議いただければと考えております。
 最後、議題3ですけれども、これは道徳教育の専門部会の審議状況について、事務局と、あと専門部会の主査である押谷委員から御報告いただき、皆さんから御意見を頂ければと考えております。
 以上、きょうはそういう流れで審議を進めさせていっていただければと思います。よろしくお願いします。
 では、まず最初、議題1に関わって、子供の発達や学習者の意欲・能力等に応じた柔軟かつ効果的な教育システムの構築に入ります。
 では、まず最初に、小中一貫教育の制度化及び総合的な推進方策について、これは初等中等教育の企画課より御説明をお願いいたします。
【串田初等中等教育企画課長】  串田でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。私からは、資料1、資料2-1、資料2-2、資料2-4に基づきまして御説明申し上げたいと思います。
 一つ目、諮問いただいたということで、それは資料1でございますけれども、先ほど小川先生から話がありましたように、諮問事項は二つございます。一つ目の諮問事項のうち、小中一貫教育の制度化に関する部分につきまして、諮問の背景、それから、参考資料及び検討の進め方の事務局の案につきまして御説明申し上げます。
 まず経緯の部分に関しまして、資料2-1の教育再生実行会議の第五次提言を御覧になっていただければと思います。これは7月4日に閣議に報告されたものでございますけれども、パートが分かれておりまして、2ページ目の一番上に、1ぽつで子供の発達に応じた教育の充実、様々な挑戦を可能にする制度の柔軟化など、新しい時代にふさわしい学制を構築するというパートがございます。その(1)につきましては、すぐ下に書いてございますように、幼児教育を主に記述したものでございまして、めくっていただきまして、3ページの下の方に(2)というのがございますけれども、ここで小中一貫教育を制度化するなど学校段階間の連携、一貫教育を推進するというパートがございます。ここの内容についてでございますけれども、主な内容を御説明申し上げますけれども、我が国においては、現在の学制が導入された当時より子供の発達が早期化していると言われていること、また、中1ギャップと呼ばれる、進学に伴う新しい環境への不適応等の課題が指摘されているといったようなことが書かれてございます。こうした観点から、今後の学制等の在り方について御議論いただいたところ、今般、新しい時代にふさわしい学制改革の方向について御提言を頂いたということでございます。
 再生会議の議論の中におきましては、学校段階間の以降を円滑にするような学校間連携や一貫教育の推進が重要であるとか、現在6-3-3制となっている学校段階間の区切りの一律の変更は、これらの取組の成果や課題等を踏まえて検討すべきといったような御意見がございまして、第五次提言におきましては、4ページの枠囲みの中の二つ目の丸の部分でございますけれども、9年間の中で教育課程の区分を弾力的にするなど、柔軟かつ効果的な教育ができるよう小中一貫教育学校(仮称)の制度化や、小中一貫教育学校(仮称)の設置を促進するための条件整備を行うべきといったような内容が盛り込まれております。
 こうした提言を踏まえまして、資料1に戻っていただき恐縮でございますけれども、先日、7月29日の総会におきまして、下村大臣より中央教育審議会に対して諮問が行われたところでございます。この諮問につきましては、先ほどもありましたように、具体的には二つございまして、一つ目の事項につきましては、子供の発達や学習者の意欲・能力等に応じた柔軟かつ効果的な教育システムの構築についてということでございます。具体的には、表紙をめくっていただきまして、2枚目の部分ですけれども、下3行の所で、「具体的には、以下の点を中心に御審議をお願いいたします。」という所からでございますが、ここを御覧になっていただければと思います。第一に、小中一貫教育の制度化をはじめとする学校段階間の連携の一層の推進についてという所でございまして、もう1枚めくっていただきまして、上から3行目の所に、「この中でも喫緊の課題である以下の事項について、御検討をお願いします。」ということで、丸でくくってございます。概略を申し上げますと、これまでの全国各地の先導的な取組の成果・課題を踏まえた小中一貫教育の制度設計、その制度が有効に機能するための教員免許制度、そして、小中一貫教育の総合的な推進方策などについて、審議をお願いしたというものでございます。
 以上が、簡単ではございますが、諮問の経緯、それから、内容の概略でございます。
 それから、次に、参考の資料でございますけれども、資料2-4を御覧になっていただければと思います。1枚おめくりいただきまして、右下に4と書いてある4ページ目を御覧になっていただきたいと思います。ここは子供の発達の早まりについてということで、身長、体重、それから、女子の初潮の年齢などについてのデータをお示ししてございます。子供の発達の早期化に対応して、現在の小学校6年、中学校3年といった区切りを超えた柔軟な教育が必要ではないかといったような議論があるものでございます。
 5ページでございますけれども、これはいわゆる中1ギャップと言われる状況に関するデータでございまして、小学校6年生から中学校1年生に進学する際に、いじめ、不登校、暴力行為といった件数が急増するといったようなデータをお示ししているものでございます。
 6ページを御覧いただければと思いますが、これは平成19年に学校教育法が改正された際に、従来なかった義務教育として行われる普通教育の目標といったようなものを、21条で1号から10号まで列挙して、新たに規定したというものでございます。小中一貫教育は、当該目標を一元的なマネジメントで義務教育の目標を達成しようとする試みであるとも言えると考えられます。
 7ページから8ページでございますけれども、これは研究開発学校、あるいは教育課程特例校など、教育課程の特例に関する制度を通じて、小中一貫教育の取組の経緯と現状を、これまでの取組と現状を示した資料でございます。平成12年の呉市の取組を皮切りに、全国で取組が広がっておりまして、研究開発学校、それから、構造特区の研究開発学校、それから教育課程特例校制度などを使いまして、8ページでございますけれども、平成25年4月1日現在、合計の欄にありますように、54件(960校)において、教育課程の特例に関する制度を活用して、小中連携、あるいは一貫教育といったようなものが、国公私立合計で取り組んでいるということでございます。
 9ページ目でございますけれども、小中一貫教育の現行の取組の多様性といったようなものを示しているものでございます。先ほど御紹介申し上げました教育課程の特例に関する制度を活用した取組だけにとどまらず、小中一貫教育の全国の取組は非常に多様性に富んでいるというものでございます。教育課程の区切りにつきましても、6-3でまとまって区切るのか、4-3-2とか5-4で区切っているとか、あるいは、教科担任制につきましても、導入するのかしないのか、どの学年から教科へ導入しているのか、あるいは、校地・校舎の状況につきましても、新設したりとか、あるいは既存の校舎を使ったりといったようなことで、随分多様な状況があるということがうかがえると思います。
 10ページでございますけれども、12ページまでにわたりまして、小中一貫教育のこれまでの取組、それから見えてくる効果、事例などをお示ししてございます。10ページにおきましては、児童生徒への影響とか教員への影響、それから、地域・保護者への影響といったようなくくり方でお示ししてございます。
 こうした取組につきましては、今後、委員の方々からも実際の事例について御紹介いただける場面もあるかと思いますけれども、小中一貫教育のこれまでの取組の中では、不登校やいじめの減少といったような、いわゆる中1ギャップの緩和のほか、児童生徒の学力の向上、教員の意識・指導力の向上などといったような効果が報告されているところでございます。
 続きまして、14ページを御覧ください。17ページにわたりまして、今度は教員免許の関係の資料をパートとしてお示ししてございます。この資料は、また後刻御説明することになります諮問事項の二つ目にも関連する資料として、重複しているものも一部ございますけれども、小中一貫教育に関するものといたしましては、16ページを御覧になっていただければと思います。この資料のうち、所有する免許状と担任できる教科等という上の方の四角ですが、例えば、小学校の教員免許状取得者というのが左の欄にございます。当然のように、小学校では赤丸がついていて、各教科、道徳、外国語活動等指導できるわけですが、中学校、あるいは高等学校についてはばつということで、全ての分野については指導できない。一方で、中学校の教員免許状取得者につきましては、中学校の欄を御覧になっていただければ、全ての分野については丸です。他方、小学校の各教科という所を御覧になっていただきますと、三角がついていまして、米印があるということで、そこに説明が書いてございますが、例えば、理科の教員免許状を所有する者は、小学校の理科の担任が可能ということで、中学校の免許を持っている者につきましては、小学校の幾つかの教科については担任できるといったような場面がある一方で、道徳や特別活動の指導はできないといったような制度になってございます。
 以上が、小中一貫関係の資料でございます。
 続きまして、資料2-2、1枚紙を準備してございますが、小中一貫教育の制度化及び総合的な推進方策に関する検討の進め方の、事務局として準備している案でございますけれども、御覧になっていただければと思います。
 下村大臣から諮問がありましたが、その際、大臣が申し上げたとおり、小中一貫教育に関しましては、来年の通常国会に法律の改正案を提出したいと考えております。そういったことで、時間もかなり制約があると思われますので、本件に関しましては、特別の部会を設置して、集中的に御審議いただいてはいかがかと考えております。先ほど御説明申し上げました資料以外にも、現在、今後の審議にも資するように、小中一貫教育に関します包括的な実態調査を行っているところでもございます。こうした調査の結果も踏まえながら、8月下旬以降、特別部会において月2回程度、そこに丸1、丸2、丸3というふうに、実態調査、ヒアリングとか、制度設計の基本的方向性、小中一貫教育の総合的な推進方策等について集中的に議論を行っていただきまして、10月の下旬には答申素案、それから、パブコメ等を経まして、12月上中旬に初中分科会としての答申案をおまとめいただければいかがかなというふうに考えているところでございます。先生方には大変御負担をかけるようなことになろうかと思いますが、是非お願いできればと思います。
 なお、小中一貫教育に関連する教員免許制度の在り方についても御議論いただければと思いますが、これにつきましては、専門性が高い事項でもございますので、教員養成部会での御議論ということを考えております。そういった議論につきましては、適宜、小中一貫教育の特別部会と教員養成部会での審議状況の情報を共有していくやり方というのはどうかと考えているところでございます。
 以上、小中一貫教育に関しまして、諮問の経緯、あるいは、今後の進め方、参考資料について御説明申し上げました。どうもありがとうございました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 今、事務局の方から、大臣からの諮問の内容、また、それに関係した諸資料、特に小中一貫教育の制度化及び総合的な推進方策に関係した資料の説明を頂きました。また、小中一貫教育の制度化及び総合的な推進方策に関しての今後の検討の進め方等々についても、今、資料2-2に基づいて御説明がありました。
 これから30分ほど時間を頂きまして、この小中一貫教育の制度化及び総合的な推進方策について、皆さんから御意見を頂ければと思います。また、今後の審議の進め方等々についても、何か御要望等々があれば、是非この場で御意見をお聞かせいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 きょう、合同部会で人数が多いですので、恐縮ですけれども、発言を希望される方は、名札をこのように立てていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、熊坂委員、どうぞ。
【熊坂委員】  意見を述べる前にちょっと質問がありますので、よろしいでしょうか。
【小川分科会長】  どうぞ。
【熊坂委員】  先ほどの前段の段階で、子供の発達が早期化していると。確かに、体の面はそうなんですね。ところが、精神面は、ここの段階では何も入っておりません。この状態でどうなのかなと。小中一貫教育とか、いろいろ考えていくに、子供の発達を体の面だけでいいのか、精神面の発達というのは、私はむしろ昔より遅れているという認識があるんですね。ですから、その辺のところのデータをしっかり出していただいて、それを絡めての考えをしていかないと、小1ギャップ、あるいは中1ギャップのところでの解決策等を考えるには、やはり精神的なものの発達をしっかり捉えておかないとうまくいかない、そんな思いがあります。
 以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 これについては、事務局に質問というよりも、この場で専門家もいらっしゃいますので、また、これからの審議の中で専門家の方から、そういうふうな御発言を頂ければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 どなたかございますか。吉田委員、そして、銭谷委員、どうぞ。
【吉田委員】  ありがとうございます。
 私もちょっとお願いなのですが、先日の総会のときにもお願いしたのですが、ここ一連の教育再生実行会議から来る改革については、かなり海外の制度というものを見本にして、いろいろな改革が進んでいると思うのですけれど、この教員免許状制度一つ取っても、今までの体制からかなりいろいろな意味で変えていかなければいけない。そういう意味では、海外の教員免許状制度がどうなっているのかとか、それから、教育課程一つ取りましても、今回、中高一貫が今までやっとできて、今度小中一貫と入ってくる場合に、中学校の教育課程がどういうふうになっていくのか。それで、それに比して、日本では、例えば、達成度テストの問題でも出ていますけど、29もの試験科目があるというようなことも大きく言われています。そういう中で、やはり海外の教育課程との比較とか、そういうことも含めて、資料を出していただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。
【小川分科会長】  御要望ということで、分かりました。
 じゃ、銭谷委員、どうぞ。
【銭谷委員】  この7月29日の諮問は、これからの教育を考える上で、大変重要なことを諮問されたと私は思っております。それで、特に小中一貫教育については、これまで小学校と中学校と分けて教育の問題を議論してきた中で、義務教育という9年間を見通して、学校制度、あるいは教育内容を考えようという、そういう発想は、私は大変重要な指摘ではないかと思っております。
 先ほど御紹介ありましたけれども、学校教育法の21条も、義務教育として行われる普通教育について、その目標を10項目定めたわけでありますので、義務教育としての9年間の普通教育というものをどういうふうに展開するかと。その中で、小学校と中学校をどういうふうに関連付けて、今抱えている課題に対応できるようなシステムにしていくのかという意味で、非常に重要な諮問だと思いますので、しっかりと制度構築をしていけばいいのではないかなと私は思っております。
 なお、2点ほど留意点をもし申し上げるとすれば、今、吉田委員からもお話がございましたけれども、青年期の教育として、中等教育段階について、中高一貫ということをこれまで進めてきたわけでありますので、中高一貫教育と小中一貫教育の、この関係というか、バランスの取り方ですね。一体どちらの方がこれからの重要な方向性になるのか、あるいは、それぞれのやり方でいくのか、その辺の議論というのはよくしておいた方がいいのではないかなと思いました。
 それから、もう一つ、これは後ほどの話になるかもしれませんが、先ほどちょっと免許のお話がありましたけれども、大体免許制度は、上級の学校の免許を持っている場合、下級の段階の学校の指導も一部可能になると。例えば、高校であれば中学校が可能になる、中学校の免許であれば、先ほどちょっと御説明ありましたけど、例えば、理科の専科の教員として、小学校の指導ができるといったような、これが普通の考えでありますけれども、小中一貫教育を考えた場合に、じゃ、小学校の免許を持った人は中学校段階はどうなるんだろうかということは、是非これから議論していただきたいなと。中学校のどの部分の指導ができるのかということも、私は、大きな、小中一貫教育を十分に行うためには大事なポイントではないかなと思っておりますので、その点だけをちょっと申し上げます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。免許状の在り方等々についても、この場で御発言いただければと思います。
 荒瀬委員、では、よろしくお願いします。
【荒瀬委員】  ありがとうございます。
 特別部会で議論が進められていくということでありますが、先ほどの資料の御紹介の中でも、先駆的になさって、大変な御苦労を乗り越えて、今、大変いい状態だということなんですが。その御苦労というのが本当に分かりやすい形でその議論の中で示されていかないと、小中一貫教育というのは、全ての問題を解決する特効薬なんだということだけではなくて、いろいろ乗り越えないといけない壁があると思うんですね。
 私、直接は存じませんが、京都市でも施設一体型の小中一貫教育とか、施設は異なるけれども小中一貫教育を進めております。全ての小学校、中学校で、中学校区単位で小学校との連携も進めていますし、小中一貫教育というのを大変意欲的に進めているんですが、中学校の教科担任制と小学校の学級担任制との壁をどう乗り越えていくのかというような、そういう踏みしめていかなければいけない幾つかの手続といいますか、課題といいますか、があります。それらを具体的に、様々な地域の状況なんかも勘案しながら見ていかないと、オールジャパンで小中一貫教育、もう全て問題解決ということにはならないと思うんですね。
 私は、時代によって、あるいは地域によって、様々な教育活動が展開されていくというのは大変望ましいことだと思うんですが、子供たちにとってどういう形が一番いいのかというのを考える意味でも、最初の話に戻りますが、それぞれの所でなさっておられることで、大変な御苦労をつぶさに御紹介いただければなということを思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 髙木委員、どうぞ、よろしくお願いします。
【髙木委員】  小中一貫教育って、私は大変大事だと思っておりますが、私はこの10年来、小中一貫にかなり関係してきておりまして、学校にも入って、一緒にそういった学校を作ってきています。
 その中で私が感じているのは、小中一貫というよりも、小中接続というか、小学校で学んだ学び方を、中学校でやはり一緒にやっていくというやり方がいいなと考えております。どうしても中学校へ行きますと講義型の授業が多くて、小学校で実際に行っている授業とかなりギャップがあります。それが中1ギャップにもつながっていると思います。そういう観点から、2点意見を申し述べます。
 一つが、ここまでも出ていますが、やっぱり免許制度の問題が非常に大事になってくるだろうと思っています。特に、小学校が今度英語が教科になった場合には、小学校の先生、かなり全教科教えるということのきつさの中で、先ほども荒瀬委員が言われたように、学級担任と教科担任、このあたりをどうするか。現実には、今もう技術家庭の先生とか音楽の先生が中学校で持ち時間数が少なくなって、その分を小中一貫の中でやっているという事例も出てきておりますし、教科担任制と学級担任の問題というのは、私も意見を申し述べようと思っていた点でございます。
 かなり難しい点もありますので、これは免許制度自体を早急に考えていかなければいけない。大学の教職科目においても、小学校の科目と中学校の科目が分かれておりまして、それをきちんと小中分けて行うようにということも、この5年ぐらい前に文部科学省の方からの指導もございましたので、大学での免許の取得を含めて、そのあたりは考えていかなければいけないと思っております。
 それから、2番目といたしまして、制度としてのものなんですが、これは学習内容のことで、小中それぞれ学習指導要領が出ていて、学習内容の連続性・接続性は、現行の学習指導要領においても、これはかなり留意して作りました。小学校、中学校、高等学校の必修科目まで系統性がありますので、それは今回の学習指導要領、特に解説編を見ますと、その部分が出ております。
 問題は、学習内容ではなくて、学び方というんでしょうか。例えば、私は今、浜松、大阪の高槻、横浜等で小中一貫をやっているんですが、例えば、大阪の所で荒れた学校があって、8年前、オートバイが学校の中を走るという学校を変えていくために何をやったかというと、まずは話す人の方を見て話を聞くということを中学1年生でやったわけです。そういうことは、実は小学校1年からやっていけば身に付いていることですので、学習内容だけではなくて、どういう学び方をしていったらいいか。これは汎用性という言葉やジェネリックスキルということが学士力の育成の中で出てきておりますが、小中でも、汎用性を高める教科の内容以外の学び方を考えていくということが必要になっています。これ、実はフィンランドの数学の学習指導要領というんですか、そういう中にはそういうことが少しずつ入ってきておりますので、外国の中でもそういうことは学び方ということで、教育課程の中にどうやって取り入れていくかの検討も、今後必要だと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 秋田委員、どうぞ。
【秋田委員】  私も、先ほどの荒瀬委員、髙木委員の意見と共通するところがございます。
 小中一貫教育を考えるときに、余り早急に、どの学年段階で切るのかといった議論よりも、やはり学び方というようなところ、それから、指導法について、焦点を当てていくことが重要であろうと思います。
 というのも、教育課程の体系については、例えば、言語活動の充実を検討したこれまでの学習指導要領の中で、かなりの重要な点について系統性というものが議論されてきたと考えております。ですので、むしろ重要なことは、小中一貫教育の強調で一番恐れておりますのは、今まで幼小とか、あと中高一貫、中等教育学校も大事だという議論が、一挙に小中だけに注目が行くのではなくて、やはり小中がうまくいくためには、当然のことながら、保幼小という連携が基盤になるというようなことや、小中という義務教育課程が、当然、今ほとんどの子供たちが高校に行きますので、そこを前提としたときに、どのような学び方によってこれからの学習を作るのかという議論が、併せて必要であろうと考えております。
 特に探求的な学び、それから、協働的な問題解決、そして、協働的な問題解決を、学力を向上させるというだけではなくて、21世紀型の民主主義、市民性を育成するような形を目指しながら、教育課程の系統的体制の方向性を見ていくということが大事であろうと思います。
 私も、小学校、中学校、その連携、それから幼稚園と小学校、それから中等教育学校、いろいろなところで研修に入れていただいています。そこで一番重要なことの一つは、免許制度も重要でありますが、研修の体系として、各自治体であったり学区で行われる研修において、生徒の理解、教育方法の理解というところで、小中の教員が学習観を共有して、21世紀型の学習を考えていくことが重要であろうと思います。
 一方で、この挑戦的で探求的な学習を保証するには、今の小学校の高学年のところでの専門性ということを考えますと、先ほどありましたように、理科であったり、社会であったり、それから、アートと言われる音楽、図工などの専門性の高い教科については、教科担任制を、これまでも敷かれてきていますけれども必要だろうと思います。あるいは、数学などで理数系の系統性についても、教科担任制度を設置するというような議論がありえるのではないかと思います。
 あくまでも何のためにこの改革がやられるのか、質の高い教育のための在り方としての議論が必要で、単なる制度改革、体制だけを改革して、何かを変えたというのではなく、本当に教育が改革によって質が上がるような方向性を御議論いただきたいと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 吉田委員、そして、その後、五十嵐委員の順でお願いします。
【吉田委員】  ありがとうございます。
 今までのお話を聞いていて、実は私も荒瀬先生と近いところがあるのですけれども。今、小学校は学級担任制、そして、中学校からは教科担任制ということになってくるというわけですけれど、きょう頂いた資料2-4の5ページに、いわゆる中1ギャップについてというのが突然表として大きく出てきて、中学校に入ると突然暴力事件の加害者数が増えるとか、不登校が増えるとか、いじめの認知件数が増えるとかということなのですけれども、実際にここに何が原因かという話は全くなしで、ただ小中一貫にすればいいという話になっているのではないか。
 例えば、暴力行為云々(うんぬん)にしても、小学校の学級担任制というものが、少人数教育のことを言っていましたが、最近30人学級の話もなくなってきました。先生がいかに子供たちに目くばせして手を加えられるか、そういう教育の中で、突然中学校に上がって、クラス担任はいるかもしれないけれど、教科担任制になっているから担任がフォローできていないということがあるのではないか。
 例えば、うちの学校で言えば、中学校に入ってくる時って、子供たちは、やっぱり小学校のランドセルから、中学生になって一歩大人になったような気持ちで、非常に意気揚々と学校に来ます。そして、クラス担任は、実質的には授業の時数というのは、教科によってはもう2単位ぐらいしかない場合もあります。でも、朝のホームルーム、終礼、そして、最初のうちというか、前期ぐらいは、お昼御飯なども生徒たちと一緒に食べたりして、子供たちの中へ入っていって、子供一人一人の状況を見ながら指導するという、やっぱり担任の責務というものがあると思うのです。
 そういう中で、子供たち一人一人の状況を見ていくことから、いじめとか、そういうものを未然に防ぐとか、そういうことにもつながると思うんですけれど、そういう何か原因もなく、それから、不登校一つ取っても、例えば、小学校時代は、よくできましたとか、できましたとか、そういう評価ですよね。それが今度は点数という形で、中学校になって出てくる。それによって、子供たちが、中学校の生活というものに対して、勉強に対して、不安を抱いて不登校になるというケースだってあると思いますし、それから、髙橋先生の前任の細谷先生が英語教育のときにおっしゃっていたのですけれど、小学校時代の英語教育は楽しい英語だった、それが中学校になったら急に評価されることによって、英語嫌いが増えてきているというようなお話も一部あったわけですから、そういうことを考えても、やっぱり小中一貫云々(うんぬん)もあるわけですけれど、子供たちのためを考えたときに、中学校といえども、教科担当制といえども、担任の在り方とか、そういうことによって少人数教育は必要なんだとか、そういう論議をしていく必要もあるのではないかなというような気がして、発言させていただきました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 この後、ほかの項目についても意見交換の時間を取りたいと思いますので、これについてはあと10分ぐらい時間を確保したいと思いますので、ほかに、この後、五十嵐委員、押谷委員、荒瀬委員、そして橋本委員の順でいきたいと思いますが、ほかによろしいでしょうか。ごめんなさい、川嶋委員ですね。では、川嶋委員まで御発言ということで、このパートについては、議論は終わらせていただきたいと思います。
 では、五十嵐委員、どうぞ。
【五十嵐委員】  ありがとうございます。
 今、髙木委員や秋田委員がおっしゃったとおりなんですが、私も、小中一貫という制度だけではないと思います。結局、今の時代、10年先は大きく変わっているだろうということを、もう誰もが予測しています。義務教育の1年生が中3になって、またその先の高校を卒業したときの社会を考え、これからどういう力をつけていかなければならないのかということをまず第一に考えなければならないと思うんです。
 きょうの参考資料4は、育成すべき資質能力についての資料ですが、これからこの先を生きていく子供たちにどういう力をつけるかということを考えますと、小中はまだ一部分です。先ほどありましたように、幼児教育で学びに向かう力をつけて、そこから義務教育につながって、そして、その先の教育につながり、社会に出たときに本当にしっかりと自分の頭で考えて行動することができるようにする。更に社会は変わり続けますので、学び続ける力も必要です。そしてまた、多様な人たちと知恵を合わせて協働的に解決できる力も身に付いていなければなりません。これらのことがまず最初で、その上で学制の改革の議論があるのかなと思っています。
 ですので、学習指導要領や教員免許状等の今の現状では、まだ学ぶ内容が中心ですよね。こういう内容を取得して何単位というのがまだ主ではないかと思うのです。上級の免許を持っている者は下の方もその教科を教えられるという、まだ学ぶ内容でしか議論が深まっていないような気がするのです。それだけではなくて、もちろん内容も大事ですが、どういうふうな力をつけるためにどう学ばせるか。先ほどもありましたが、双方向的で協働的な、そういう学びを展開する力というのが、これからはもっと教員に求められてくると思います。教科の内容についても、国語、算数、理科、社会と、これらを横断する内容を学ばせる力が大事になってくるのではないかなと思います。例えば、震災があってから、防災教育の必要性がいろいろ騒がれたのにもかかわらず、今はトーンが下がっています。防災教育のように教科を横断するような新しい枠組みの教科が、日本で生きる以上は必要だと思います。こういうことも含め、教育課程全般のカリキュラムと、それから、子供たちに資質能力を育てる教員の養成を見直すことも含めて、この制度改革があるのではないかと思います。学制改革となるその背景の大きなところをしっかりと議論した上で、作っていかなければいけないのではないかなと考えています。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 押谷委員、どうぞ。
【押谷委員】  この諮問というのは大変重要なことだと思いまして、期待されるところでありますけれども、一つ意見があります。
 子供の発達、あるいは、学習者の意欲・能力、こういったものに応じて小中一貫の多様な展開をということでありますけれども、やっぱりその中に、学校の役割というのが、これからますます地域との関わりで考えられるようになってくると思うんであります。その子供の学びも、やっぱり地域、生活と関わらせて、しっかりと発展していく。そういう学びこそが求められるように思うんでありますけれども。子供の発達に応じた学習ができるように、そして、小中一貫をと考えたときに、どうも地域社会との関わり、あるいは、生活との関わり的なものがちょっと弱くなるのかなという印象を持ちます。
 諮問の先ほどの資料の中で、コミュニティスクールの理念、あるいは、学校が地域社会の核としての存在感を発揮しつつとかいうような内容も書かれてありますけれども、やはりこれからの学校というのが、特に小中一貫でありますと、どのところでもやはり小中一貫、コミュニティとの関わりでという形で取り組んでいられますので、その学校の地域社会における役割、そしてまた、小学生、中学生がどう地域に関わることによって学び、発展させるか、そういったところを、やっぱり中核的なところでぐっと押さえていただきたいなと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 荒瀬委員、どうぞ。
【荒瀬委員】  何度もすいません。
 さっきもちょっと申し上げましたけれども、やっていいことってたくさんあったんです。現在も続いています。例えば、元小学校の校長が校長をしている小中一貫校では、研修の在り方というのが変わりました。中学校はどうしても教科の中でのやりとりというのが大きいですけれども、小学校は学級担任制ですから、学校全体でもって課題共有しているわけですね。そういったような観点での研修というのが進められました。
 また、中学校の方からは、高等学校とか大学とかいったことも近くなってきますから、特に高等学校はよく見えますので、そういった点から、小学校、中学校、高校を通じたキャリア教育を進めていくのはどうしたらいいのかというふうな観点での校内の取組が進められてきました。
 ですから、そういったいいことはいっぱいあるのです。ですので、あえて申し上げたいんですけれども、そういう意味で、大切なことをこれからしていこうというわけですから、是非とも丁寧に。そのためには、うまくいかなかったこととか、まだ乗り越えられない課題があるなら、それを明らかにしていくということが必要だという意味で申し上げたということをあえて申しました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 じゃ、橋本委員、どうぞ。
【橋本副部会長】  ありがとうございます。
 一つ期待を申し上げたいと思います。こういう言い方をしますのは、一定のところで小中一貫教育等についてのここでの結論を出していくわけですけれども、これまでかなりの年数にわたって全国で小中連携が非常に大事だということを言ってきたわけでありますけれども、その実態はやはり行政主導的なもので、実際非常によくやっている所もありますけれども、小学校の卒業期の交流をするとか、あるいは、先生方の研修を一緒にやるとか、そういうふうな段階にとどまっている、大事だと言われながら、子供たちが小学校を卒業して中学校に行くという一定の流れの教育ということなのに、先生方の方はなかなかそういっていない。忙しいとか、いろんな理由があると思います。一定の結論を出していくわけですが、非常に重要だということは分かっているわけですから、是非小学校、中学校の先生方が主体的になさっていることをもっとどんどん出して、こういう審議会にも反映ができるようにしていくことで、学制がどんな区切りになったとしても、そこで重要なことは何なのかということをしっかり押さえれば、流れというものはもっとうまくいくのではないかと思いますので、その辺を全国的な運動でもないですが、情報提供ができるといいなと考えております。
【小川分科会長】  では、最後、川嶋委員、どうぞ。
【川嶋委員】  ありがとうございます。2点だけ。
 1点は、これまでも御指摘があったことに関連しています。学校教育制度が非常に多様化し、小中一貫校、中高一貫校、それから、従来型小・中・高と混在し、更に幼稚園の義務教育化も考えられているときに、学習指導要領が、今のように、幼稚園、小学校、中学校、高等学校というふうに、従来の学校種別ごとに作られている、そういう枠組みのままでいいのかどうかということの検討が必要ではないか。例えば、それぞれの学校が教育課程、教育段階の区切り方を多様化していきますと、転校した場合には転校先での受入れ学年をどう評価するのかが問題になりかねません。ですから、これまでの幼小中高という学習指導要領の枠組みというのを、今後学習指導要領の改訂を考える際に、例えば、アメリカのように、学年を幼稚園から高等学校3年生までを通算して16年間プラスαという形で、学校の枠組みを外してしまうというような考え方もあり得るのではないかと思います。より具体的には、現行のように、中学2年生の国語の教科書ではなく、8年生の国語の教科書というふうにしてはどうかという御提案です。それが1点。
 2点目は、教員養成に関してですけれども、今後も教員養成制度の開放性を維持していくということになりますと、私の勤務している大学もそうですけれども、一般大学では、通常の様々な授業科目を受講しつつ、教職課程のコースワークを受け、教育実習にも行くわけです。しかし、今後グローバル化を一層推進しなければならないということで、多くの大学がこれまでの15週のセメスター制から4学期制へ移行して、1学期が10週ぐらいで終わるような形になる可能性が高い。これまでの15週の中で2週間の教育実習に出るということ、これ自体も、教育や学習の観点からいくと、二重聴講、二重履修ということになっているわけですけれども、今度10週の学期制で週2日、2回授業という集中受講ということになりますと、その学期中に2週間教育実習に行くと、4/10が教育実習で大学を離れることとなり、実際受講しなければいけない分の4割近くを休講するということになります。ですから、単位の実質化や質保証の観点から一般大学において教育実習をどうするかということも、教員養成、教員免許の在り方を検討される際に、是非留意していただきたいと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 ほかにも意見があるかと思いますけれども、時間になりましたので、この辺でこのパートについては打ち切らせていただきます。
 今、多くの方々から、もう既に小中一貫教育の今後の審議については、やっぱりこういうふうな視点、こういうふうな点について留意してやってほしいというふうな様々な論点、また進め方等々についての御要望がありました。きょう頂いた意見については、この後、御了解いただきたいと思うんですけれども、小中一貫教育特別部会の論点整理、また審議の中にしっかり反映させて審議を進めていくようにしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
 それで、今お話ありましたように、この小中一貫教育の制度化及び総合的な推進方策については、先ほど事務局から御提案がありましたように、資料2-2のようなスケジュールでもって、資料2-3のように、小中一貫教育特別部会というふうなものを設置して、そこで専門的な検討を進めていただき、そこで方向性を出していただいた上で、またこの初中分科会に報告していただくという、そういう段取りで進めていきたいと思うんですが、この初中分科会の下に小中一貫教育特別部会を設けることをお諮りしたいと思いますけれども、それでよろしいでしょうか。
                            (「異議なし」の声あり)
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 それでは、特別部会を設置して、これから審議を進めていきたいと思います。適宜、特別部会での審議状況については、この初中分科会にも報告させていただいて、また、初中分科会からの意見をまた特別部会の方にフィードバックしてもらうという、そういうやり方で、先ほど資料2-2にありますとおり、年内にまとめる方向で進めていきたいと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
 なお、特別部会の人選等々については、分科会長の私の方に一任させていただきたいと思います。今後、事務局と相談しながら、部会の人選、また運営等々については詰めさせていただきたいと思います。その点もよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
 それでは、次に、諮問事項の他の事項として、高校の早期卒業及び高等学校等専攻科から大学への編入学について、これは高校教育改革プロジェクトチームから御説明いただきたいと思います。
【髙見専門官】  それでは、きょう、高校改革PTの水田が不在ですので、私、髙見から説明を差し上げたいと思います。お手元の資料2-1をまずは御覧ください。
 資料2-1、教育再生実行会議の第五次提言でございますが、こちらの4ページ目以降、一番下の方に(3)とありますが、この中で、高等教育機関における編入学等の柔軟化を図ることですとか、5ページ目、目的意識に応じて学習者が自らの学びを柔軟に発展させる等々の記載がある中で、特に6ページでございます。6ページの一番上の丸でございますが、能力や意欲に応じた学びの発展やその後の進路変更に対応できるよう、国は、大学への飛び入学制度の活用実態等も踏まえて高等学校の早期卒業を制度化するということ、また、二つ目の丸の中ほどからになりますが、国は、高等学校専攻科修了者について、高等教育としての質保証の仕組みを確保した上で大学への編入学の途(みち)を開くということが記載されております。
 それで、お手元の資料1を御覧ください。資料1、今回の中央教育審議会への諮問文でございますが、そちらを1枚おめくりいただきまして、3ページ目の中ほどでございます。「第二」という所で、意欲や能力に応じた学びの発展のための編入学等の柔軟化についてという所の中で三つほど丸がありますが、そのうちの一つ目の丸、高等学校の早期卒業について、現在の大学への飛び入学制度の活用状況等も踏まえ、意欲・能力に応じた学びの発展や、その後の興味・関心の変化による進路変更に対応できるようにするには、どのような制度とすべきかということ。また、一つ丸を飛ばしまして、三つ目の丸でございますが、中ほど、高等学校専攻科から大学への編入学の途(みち)を開くにはどのようにすべきか、こういったところについて諮問されているところでございます。
 続きまして、資料2-4、諮問参考資料を御覧ください。資料2-4の19ページになります。この初等中等教育分科会の下に高等学校教育部会、これも小川先生に座長を務めていただきましたが、それが平成26年6月に審議まとめとして取りまとめられております。その中でも、この赤囲みの所ですけれども、専攻科の大学への編入学の制度化に向けた検討ですとか、厳格な成績評価の下での早期卒業制度の創設に向けた検討といったところが記載されているところでございます。
 1枚おめくりください。高校の早期卒業に関する制度ということでございますが、高校の制度については、現行制度上、学校教育法で高等学校の修業年限は3年と規定されているところでございます。また、その単位数については、省令以下のところで74単位以上といった形で定められているところでございます。
 1枚行きまして、21ページになります。大学へのいわゆる「飛び入学」ということで、今回、早期卒業と絡めて、大学への飛び入学制度の促進という形で記載されている所でございますが、大学への飛び入学につきましては、平成9年に制度化されまして、大学の定める分野に特に優れた資質を有することとか、高校に2年以上在学したこと等々をもって飛び入学ができるという制度が創設されております。ただ、一方で、この飛び入学をした者につきましては、高校2年で高校を去るということになりまして、卒業ではなく中退扱いというところが一つネックになっているという話もございます。下の方が、大学への飛び入学の実施状況でございますが、全体としましては、これまで111名の者が累積として入学しているところでございます。
 1枚おめくりください。22ページになります。大学とか大学院につきましては、もう既に早期卒業の仕組みというのができているところでございます。一番上が大学学部の早期卒業、これは4年から3年ということで実施状況でございますが、この数年では大体横ばいというところで、毎年大体300名程度がこの制度を活用しているという状況でございます。
 資料を更におめくりいただきまして、次は高校の専攻科から大学への編入学についてでございます。資料30ページを御覧ください。大学への編入学の仕組みにつきましては、従来から高等専門学校、短期大学、さらには、平成10年には専修学校の専門課程からの大学への編入学というのが制度化されているところでございます。特に専修学校の専門課程につきましては、30ページの右の方にありますとおり、修業年限2年以上、また授業時数年800時間以上、また全課程で1,700時間以上、生徒数40人以上という要件を定めた上で、それらについて編入学を認めるという仕組みになっているところでございます。
 1枚おめくりいただきまして、31ページになります。これは、先ほどの話を簡単に概略として絵で示したものでございますが、高等専門学校、短大、また専修学校の専門課程から大学への編入学というのは認められておりますが、一方で、高校の専攻科から大学への編入学というのは、現在認められていないといった状況になっております。
 何枚かおめくりいただきまして、次は34ページになります。高等学校の専攻科の概要という所でございますが、これについては、学校教育法の中で、精深な程度において、特別の事項を教授し、その研究を指導することということで、修業年限は1年以上、また、この中ほどの表でございますが、工業、水産、看護といった専門分野を中心に、様々な分野で専攻科というのが設けられているという状況でございます。
 それから、36ページを御覧ください。専攻科といいましても、規模が非常に多岐にわたっておりまして、40人以上の学校というのも一定数あるというような状況でございます。一方で、40人未満の小規模なものも、ここに示したように、幾つかあるという状況でございます。
 続きまして、39ページを御覧ください。高等学校の専攻科の修業年限ということで、制度上は1年以上となっておりますが、実際には2年以上という学校が非常に多いという状況が、この絵で見てとれると思います。また、その総授業時間数につきましても、先ほど専修学校の専門課程の編入学の要件というのは1,700時間以上とありましたが、1,700時間以上を取っている学校というのも、これを見ていただくと、大半を占めているという状況が分かると思います。また、同様に、年間の授業時数につきましても、800時間以上の学校というのは非常に多いという状況でございます。
 それから、43ページになります。この高等学校専攻科から上級学校への編入学のニーズはどれぐらいあるのかということについてアンケート調査を行ったところでございますが、学校から頂いたアンケートの中では、やはり専修学校の専門課程と同等に扱ってほしいといった要望等も含めて、「大いにある」とか「ややある」という形で回答している学校が半数を超えているという状況でございます。
 私の方からは、簡単でございますが、以上でございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 高校の早期卒業及び高等学校専攻科等から大学への編入学等々についての関係資料の説明でした。これについて、何か御意見、御質問ございますでしょうか。
 私からちょっと確認ですけれども、この検討事項について検討する部署というのは、大学関係は大学教育分科会でこれから審議すると思いますけれども、高等学校関係は、これは初中分科会で直接議論するということになるんでしょうか。
【髙見専門官】  はい。冒頭でも申し上げたように、こちらの件については、高等学校部会でも御議論いただいたところでございます。そういった意味で、この初中分科会を中心に御議論いただきたいと思っておりますし、一方で、高等学校専攻科から大学への編入学に関しましては、また大学分科会の方でも御議論いただきたいと思っております。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 今お話あったように、この項目については、初中分科会及び大学教育分科会の方で今後議論を詰めていくということになるということです。
 何か御質問、御意見等々ございますでしょうか。
 川嶋委員、吉田委員、ほかに。じゃ、大島委員、三人でよろしいでしょうか。じゃ、川嶋委員、どうぞ。
【川嶋委員】  高校の早期卒業についてですが、今の制度ですと、3年以上の在学と74単位以上の修得ということになっているのですが、この3年以上という所を変更ということになると思うのですが、74単位というのを変えないとすると、今の高等学校の教育課程の中で、2年間とか2年半で74単位が実際履修可能なのかどうかということを少し確認したい。あるいは、現在の学年制と単位制度の混合制度から、単位制度へ移行することになるのかを確認したいと思います。それが1点です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 吉田委員。
【吉田委員】  ありがとうございます。
 今のお話を伺っていて、一つ質問させていただきたいのですが、高等専門学校からの場合と高校の専攻科からの場合というのは、基本的にあるものとの違いとして、一条校と一条校ではないという問題もあると思うのですね。そういう中で、今回、教育再生実行会議の五次提言の中で出ているポイントというのは、ほとんどの問題が中央教育審議会の方に諮問されてきているわけですけれど、4ページにあります3番の実践的な職業教育を行う高等教育機関を制度化する、また、高等教育機関における編入学の柔軟化を図ると。その柔軟化のことはここに出ているわけですけれども、新しい職業教育を行う高等教育機関の制度化というのがあるのですが、これはどこで諮問されているんですか。
【小川分科会長】  事務局の方、どうでしょうか。職業教育を行う高等教育機関の審議はどこでというか。
【小林教育制度改革室長】  そのことも含めまして、今後どのように今回頂いた諮問について検討するか、その検討の場も含めて、現在省内で検討しております。
【小川分科会長】  というふうなお答えなんですが。
【小林教育制度改革室長】  今回、この諮問の中でお願いする部分といいますのは、五次提言で頂いております、今の専攻科の大学への編入学と、あと高校の飛び入学に係る早期卒業ということでございます。
【小川分科会長】  吉田委員、どうぞ。
【吉田委員】  ということは、新たにまた諮問が出るということですか。
【小林教育制度改革室長】  はい。また、そういった時期ですとか、どのように中教審に御相談させていただくか、例えば、有識者で少し事務的に検討させていただいてからなのか、今、担当部局の方で検討させていただいているところでございます。
【吉田委員】  分かりました。ありがとうございます。
【小川分科会長】  よろしいですか。ありがとうございました。
 じゃ、大島委員、どうぞ。
【大島委員】  飛び入学について、確認させてください。飛び入学ができる資質を有する生徒をどのように認定するかは、高校側が、どのような判断でされるのでしょうか。また、現行の大学では、大学受験がありますので、例えば、飛び入学の生徒は別に入試を受けていると思います。同じような状況で、大学側が、今度は大学入学に対して、入試を通して認定するという、このような点は変わらないということでよろしいでしょうか。
【小川分科会長】  事務局、お願いいたします。
【髙見専門官】  すいません、説明が若干分かりにくかったかもしれませんが。大学への飛び入学については、もう既に制度化されているところでございまして、それについては、大学側が、その生徒が特に優れた資質を有しているかどうか等々を判断して、決めていくというところになっております。
 ただ、一方で、今回、高校の早期卒業ということでございますので、今度は高校側が早期卒業を仮にさせるとなった場合に、どういった形で卒業というのを認めていくのか、そういったところもいろいろ御議論いただかなければいけないと思っております。
【小林教育制度改革室長】  少し補足させていただきますと、五次提言が出された背景として私ども伺っておりますのは、現在、大学へ飛び入学した高校生については、高校卒業資格がないまま飛び入学しているということで、例えば、その後、大学に飛び入学はしたけれども進路変更したいというときに、高校卒業という資格がないということについて問題になったということで、仮に高校早期卒業というものを飛び入学者に認めるとしましたら、先ほどちょっと御質問ありました74単位どうするかですとか、またそういったことについて、御意見、御検討いただきたいと考えております。
【小川分科会長】  大島委員、今後詰めるという話なんですけれども、何かございますか。
【大島委員】  日本の教育システムは非常にリジッドなので、例えば、アメリカですと、ハイスクールドロップアウトや、カレッジドロップアウトの方が、学び直しという形で、何年かしてから戻れるというシステムになっています。ある時期に勉学がうまくいかないということは、往々にしてあり得ます。例えば、何年後に大学に戻るという、そういう少し柔軟なシステムも考えていただいた方がいいと思います。今後システムを考えるにしても、そのような柔軟性も持たせていただけると、やってみようという、今度は生徒さんの方にもモチベーションになるのではないかと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 今の点で、どうぞ。
【吉田委員】  すいません、併せて質問させていただきたいのですが。高校の早期卒業の問題ですけれども、たしか大学も、大学4年生から法科大学院に入れますよね、今。それも一緒の飛び入学扱いで、たしかあれも大学3年で中退ですよね。これらの問題というのも一緒に、文科省としては考えていらっしゃるんですか。
【小川分科会長】  事務局、何かお答えできるのであれば。
【土井委員】  よろしいでしょうか。法科大学院関係者なので。
【小林教育制度改革室長】  すいません、今、高等局……。
【中岡審議官】  すいません、私がお答えするのが適当かどうか分かりませんけど、前に法科大学院を担当しておりましたので、御説明申し上げます。
 現在、法科大学院に対しましては、大学3年から、基本的には、省令で3年次から大学院へ飛び入学できるという、現行制度はそうなっておりますから、そうなっているわけでございますけれども、現在はそれを使っておられる部分については0.06%ぐらいでございまして、極めて少ないという現状がございます。それを今後増やそうという議論が一方でございます。
 一方、早期卒業ということにつきましても、これまた、例えば、大学の3年で卒業されまして、それで法科大学院へ入ってくるというようなパターンもあるわけで、これもまた数が少ないわけでございますが、先ほどありましたように、高等学校のように、進路変更を伴って、高卒の資格がないというようなこと自体が、法科大学院の制度に関しまして現在問題になっているという状況ではございませんが、今後の課題というふうに考えております。
【小川分科会長】  吉田委員、よろしいですね。
【吉田委員】  いや、そうではなくて、大学も結局卒業資格は出ないんですよねということです。それではトラブルがないんだからいいんだということですか。
【中岡審議官】  はい。基本的には同様の事柄だと思いますけれども、今のところ、大学につきまして、大学卒業資格がないから云々(うんぬん)というような形で検討はされていないということでございます。
【吉田委員】  いや、私、あえてこれを聞かせていただいたのは、今の日本の教員免許状制度って、学士資格が必要ですよね。そうすると、法科大学院に進んだ人は、教員免許状は取れないんですよね。3年で終わって、法科大学院へ行った人は。だから、そういう意味でのトラブルが今後生じないのかなという、そういうトータルで考えないでいいのかという質問なのですけど。
【小川分科会長】  今後検討するというようなことでしょうか。
【土井委員】  よろしいでしょうか。私、法科大学院……。
【小川分科会長】  じゃ、土井委員、どうぞ。
【土井委員】  法科大学院を担当していますので、申し上げますが、大学の場合は、早期卒業制度はもう既に整備されていますので、どうしても学士の学位を取ってから法科大学院に入学したい、しかし在学期間を短くしたいということであれば、早期卒業制度を持っている大学であれば、3年次で卒業ということになります。そうではなくて、卒業に必要な単位を全てそろえないまま、特に優秀だということで法科大学院へ進みたいということであれば、飛び入学制度を大学院側が設けるかどうかということになっています。
 今回の場合は、高校の早期卒業制度をどうするかということを新たに議論されるということなので、大学と高校ではちょっと状況が違うということだと思います。
【小川分科会長】  吉田委員、よろしいですか。
【吉田委員】  分かりました。
【荒瀬委員】  よろしいですか。
【小川分科会長】  じゃ、時間もないので、一言だけお願いします。
【荒瀬委員】  高等学校卒業程度認定試験の活用というようなことは議論にはならなかったのですか。
【小林教育制度改革室長】  五次提言の議論、私、全部存じているわけではないんですが、基本的に御要望としてありましたのは、実際に高校の卒業資格が欲しいということの声もあるというふうに伺っております。ただ、取り得る選択肢としましては、そういったものの活用ということも、当然、施策の中の可能性としてはあるかと思います。ただ、御要望は、何々高校卒業というものがないという声が、五次提言の視察の際に寄せられたと伺っております。
【小川分科会長】  ちょっと時間がありませんので、この辺で打ち切らせてもらいます。いずれにしろ、高校の早期卒業とか、高等学校専攻科から大学への編入学等々については、今、何人かからお話あったように、いろいろ難しい問題もあるみたいですので、是非今後、初中分科会及び大学教育分科会の方でまた詰めて議論をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。すいません、きょうはこの辺で打ち切らせてください。
 もう一つ、大臣からの諮問事項について少し御説明いただいて、また皆さんから御意見を伺いたいと思います。それは、これからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方についてという点です。
 まず最初に、初中の教育企画課の方から関係資料等々、説明をお願いいたします。
【串田初等中等教育企画課長】  それでは、議題2ということで御説明申し上げたいと思います。資料1、それから、資料3-1を御覧になっていただければと思います。
 諮問の関係でございますけれども、先ほど来あるように、今回の諮問は二つございまして、ここでの議題につきましては、2番目の諮問事項について御議論いただければと思います。2番目の諮問事項、すなわち、これからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方についてということでございまして、主に資料1に基づきまして御説明申し上げたいと思います。
 資料1の表紙をめくっていただきまして、3枚目、タイトルが、2、これからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方についてというページを御覧になっていただければと思います。ここに書いてあることを概略まとめて御説明申し上げますけれども、学校教育の成否は、教員の資質能力に負うところが大きく、これからの時代に求められる学校教育を実現するためには、教員の資質能力の向上とともに、教員が専門性を発揮できる環境を整備することが求められている。これからの教育を担う教員には、例えば、課題の解決に向けて主体的・協働的に学ぶ授業を通じて、これからの時代に求められる力を子供たちに確実に身に付けさせることができる指導力が必要ということでございます。
 一方、中学校の教員を対象としたOECDの国際調査(TALIS)の結果からしますと、主体的な学びを引き出すことに対する教員の自信の低さ、それから、教員の勤務時間の長さなど、教員をめぐる課題が明らかになったところでございます。
 また、学校間の連携、それから、一貫教育、小学校の教科指導の専門性の向上等を推進し、柔軟かつ効果的な教育を行う観点から、教員が学校種を超えて指導ができるといったようなことも求められている状況でございます。
 このため、教育再生実行会議の第五次提言におきましては、教員免許制度の改革とともに、社会から尊敬され学び続ける質の高い教員を確保するために、養成や採用、研修等の在り方の見直しといったことが提言されております。
 次のページですけれども、加えて、教員の専門性にふさわしい勤務や処遇等の在り方ついて検討を行うとともに、教員としての専門性、職務を捉え直し、学校内における教職員の役割分担、連携の在り方を見直し改善し、教員とは異なる専門性や経験を有する専門的スタッフを学校に配置しまして、学校組織全体が、一つのチームとして力を発揮するといったようなことが求められております。
 こうした観点から、これからの教育を担う教員の資質能力と学校組織全体の総合力を高めるための方策といったようなものについて包括的に諮問を頂いたということでございます。具体的に、次の事項を中心に御審議いただければと思っております。
 第一に、教員が必要な資質能力を身に付けることができるようにするため、教員養成・採用・研修の接続を重視して見直すための方策ということでございます。
 そのページ、丸を三つでくくって示してございますけれども、概略的に申し上げますと、主体的・協働的に学ぶ授業を展開できる指導力、教科等横断的な視野を持って指導できる力、小中一貫教育など学校種を超えて指導できる力や小学校における教科指導の専門性などを身に付けさせる観点からの教員免許制度の見直し、採用の前又は後に学校現場で行う実習・研修を通じて適性を評価する仕組みの導入、選考過程の改善、学校・教育委員会と教職大学院等大学との連携・協働の取組の推進などの点について検討いただければと思っております。
 次の最後のページです。審議の検討の2番目ということで、第二にという所ですけれども、教員が指導力を発揮できる環境を整備し、チームとしての学校の力を向上させるための方策についてでございます。教員が専門職として指導力を十分に発揮できる環境を整備するとともに、複雑化・多様化している課題に対応するため、教員の勤務等の在り方や、多様な専門性を有する者の配置など学校の組織運営の在り方等について、財政上の措置も含め、御検討をお願いできればと考えております。
 そこに四つ丸で示してございますけれども、これもまとめて概略的に御説明申し上げますと、頑張る教員が専門職としての自信と誇りを持って、教育指導に全力を注ぎ、その能力を伸ばしていけるような評価等の在り方、教員と教員以外の者がそれぞれ専門性を発揮し、学校の総合力を高めていくための方策、管理職の養成・研修システムや、主幹教諭、主任の在り方など学校の組織運営体制を充実するための方策、指導教諭等の養成や活用の在り方など指導体制を充実させるための方策などの点について御検討を頂ければというような諮問事項でございました。
 この諮問事項を御検討いただくための参考の資料として、資料3を準備してございますので、御覧になっていただければと思います。
 3-1でございますけれども、右下に1ページと書いている所は、我が国の学校現場を取り巻く課題が複雑化・多様化しているというデータでございまして、通級学級を受ける子供が増えているとか、不登校の子供の増加があるといった一方で、半分から下ですけれども、学校や教員の仕事の拡大、多様化といったようなことが示してございます。
 2ページ目でございますけれども、学校現場が抱える問題の状況について、より詳しく示した資料でございます。暴力行為、それから、日本語指導が必要な外国の子供さんたち、特別支援学級・特別支援学校に在籍する児童生徒数が増加しているといったような状況をお示ししております。学校現場の困難さといったような状況でございます。
 それから、3ページ目、これは平成18年度に実施いたしました教員勤務実態調査の概要です。この結果によりますと、残業時間ですけれども、1か月当たりの残業時間ですが、昭和41年度には8時間だったものが、平成18年度には42時間というふうに増加している状況でございます。
 それから、4ページ目、これは同じように教員勤務実態調査の資料です。この欄の左側に丸1、丸2、丸3、丸4と書いてございますけれども、児童生徒の指導に直接かかわる業務が、例えば、7月であれば6時間27分、間接的にかかわる業務が2時間24分、それから、運営にかかわる業務その他というのが1時間43分、外部対応が22分といったようなことで、先生方が学校の中でどの業務に時間を割いているのかといったようなことをお示しした資料でございます。
 それから、関連いたしまして、先ほど申し上げましたTALIS、OECDの調査の結果を御説明申し上げます。5ページ目に概要を記載しております。学校の学習環境と教員の勤務環境に焦点を当てたものでございまして、中学校の校長先生、教員を対象として、調査自体は今回2回目なんですけれども、我が国は初めての参加ということでございました。
 調査結果の概要は6ページでございますけれども、我が国の教員は、ほかの国に比べまして、四つの欄で示しておりますけれども、校内研修で教員が日頃から学び合うといったような状況が見える。しかし一方でICT、生徒の主体的な学びを引き出すことへの自信が低い面がある。二つ目に、研修への参加意欲は高いものの業務多忙であるとか、費用面、支援不足といったような課題が見られる。それから、四つ目が、教員の勤務時間が断トツに長いといったような資料をお示ししております。
 それから、7ページ、これが結果を踏まえた文科省としての当面の取組でございまして、資質向上の推進、学習指導要領が目指す教育の推進、ICT活用、教員等指導体制の充実などでまとめてございます。こうした結果を踏まえまして、中教審の教員養成部会などにおいても審議を進めていくような予定でございます。
 このTALISの調査結果につきましては、3-2で詳しく示してございますので、後ほど御覧になっていただければと思います。
 8ページ、9ページ、ここから教員免許のことでございます。先生方、十分御承知かと思いますけれども、免許状には普通免許、特別免許、臨時免許といったものがあって、それが中学校、高等学校では、教科ごとの免許があるといったような資料でございます。
 10ページは、先ほどの諮問1の関係で説明しましたけれども、中学校の先生が、理科であれば小学校も教えられるといったようなことが分かる資料になってございます。
 一方で、11ページにおきましては、大学の教員養成の仕組みを記載してございます。例えば、11ページですと、現在の教員養成課程で学ぶべき内容について記載されております。12ページは、小学校教諭一種免許状の取得に必要な単位といったものをお示ししてございます。
 13ページは、他校種免許状の取得状況ということで、小学校の先生のうち61%は中学校の免許も持っているといったような状況をお示ししてございます。
 14ページは採用試験の関係でございまして、採用試験自体は各都道府県等の教育委員会ごとに行われておりますけれども、筆記試験、実技、模擬授業等、多様な方法を組み合わせて実施されているといったような内容でございます。
 15ページにつきましては、研修の実施体系でございまして、法定研修であります初任研修、10年研修ほか、都道府県教育委員会におきまして様々な研修があるという状況でございます。
 それから、16ページからは評価の状況ですけれども、教職員の評価の現状ということで、現在、全ての都道府県・指定都市教育委員会におきまして、教職員の評価システムが導入されているという状況でございますが、人事や給与等への反映など、その評価を活用した人事管理は、浸透はしてきているものの、更に一層の活用が必要という状況でございます。
 17ページでございますけれども、これは今回の通常国会におきまして、地方公務員法及び地方独立行政法人法の一部改正法案というのが成立いたしまして、平成28年度から施行するということでございます。これに伴いまして、現在は国家公務員が対象となっている人事評価制度につきまして、地方公務員にも導入されるということで、今後、これから教員についても人事評価の制度が導入されるということになるという法的な根拠でございます。
 それから、18ページですけれども、これは教職員の総数に占めます専門スタッフの割合を示す国際比較の資料でございます。我が国は教員が82%で、教員以外の専門スタッフは18%ということですが、アメリカ、イギリスにおいては、それが大体半々ぐらいの割合になるということをお示ししてございます。
 19ページから22ページまでは、学校の事務の関係の資料でございまして、19ページは、校務支援システムを導入している都道府県別の割合の資料でございます。76%の学校で校務支援システムが導入されているということです。
 20ページですけれども、校務支援システムの際に、ICTを利活用しているかということで、教職員の負担軽減事例をお示ししているということでございます。
 21、22ページにつきましては、校務支援システムの中で、学校事務の中で、共同実施がどの程度実施されているかといったようなものについて、データと実例をお示ししているものでございます。
 それから、23ページからは、主幹教諭、主任等々、学校の職務内容の概略を示しているものでございまして、23ページですけれども、平成19年の学校教育法の改正により導入されました副校長、主幹教諭、指導教諭の配置状況をお示ししております。それぞれ3,000名、1万9,000名、1,600名といったような状況でございます。
 それから、24ページが、主任と主幹教諭の職務の比較でございまして、主幹教諭は、法令的に言いますと、教育委員会によって任命される職であります。それから、校長、副校長、教頭を補佐する役であるのに対しまして、主任は、職務命令による校務分掌であり、担当する分野に関する指導、助言、連絡調整といったようなものが職務になっているという状況でございます。
 25ページは、主任の種類等について説明しておりますけれども、学校教育法の施行規則によりまして、それぞれの学校種ごとに、一覧のような種類の主任が置かれている状況でございます。特に公立学校の主任につきましては、その数的な状況については、ここのページでお示ししているとおりという状況でございます。
 以上、資料3-1の説明でございます。ありがとうございました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 諮問事項二つ目の、これからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方についての関係資料を説明いただきました。今後、審議を進めていくわけですけれども、審議を進めるに当たって、何か御要望ないしは御意見等々があればお聞かせいただければと思います。
 今、加治佐委員、熊坂委員、ほかにいかがでしょうか。大島委員、比留間委員、じゃ、その順番でお願いします。じゃ、加治佐委員、どうぞ。
【加治佐委員】  これまでも言われてきたことですけれども、教員個々人の資質能力の向上のみではなくて、学校組織全体の総合力を上げていくことを具体的に検討するということは、非常に意味があると思います。本当に、これが今必要とされていると思います。
 それで、具体的には、教員免許の改革と、学校組織、あるいは学校組織を構成する人々の改革ということになっていますが、既に免許の方の検討は、かなり教員養成部会で進んでおります。それは置いておきまして、私は、学校の組織力を上げる、つまり、チームとしての学校の力を上げるということについて、二つほどお願いしたいと思います。これは、恐らくまた特別な検討組織ができて、検討されるんだと思いますので。
 一つは、特に注目したいのが、財政上の措置を含めてというふうに、はっきり書いておられることですね。つまり、本当に現実的な財源措置をちゃんと出していただきたいと思います。
 例えば、心理や福祉などの多様な専門性や経験を有するスタッフを学校等へ配置する、これを充実させると言っているわけですね。スクールカウンセラーとかスクールソーシャルワーカーというのを指しているんだと思いますけど、志望者はたくさんおります。優秀な方が、本学でもそうですけれども、大学院に来て、よく勉強されています。ただ、その待遇面が余りにも不安定であるということがあります。だから、どういう形になるか分かりませんが、それなりにちゃんと位置付けて、しっかり保障していただけることは、そういう人々の意欲とやりがいを非常に高めることになって、学校のいろんな問題の解決に必ず彼らが貢献することにつながると思います。
 それから、学校の組織力を上げるためには、若手教員の育成ということが欠かせないわけですね。そのために、指導教諭や指導主事の育成ということが書かれています。これは教職大学院でそういうことをするということだと思いますけれども、それについても、大学院への派遣等のための財政上の措置をちゃんと講じていただきたいということです。これが1点です。
 二つ目は、教員と教員以外の者は、それぞれ専門性を発揮して、連携して学校の組織力を高めるということですけれども、教員以外の人々の位置付けを明確にしていただきたい。例えば、制度上の必置規制ということになるのかどうか。配置は進んできますが、必ずしも必置ということではありません。また、学校の組織の一員として考えたときに、スクールカウンセラーとかスクールソーシャルワーカーが、学校組織の中でどういう位置関係にあるのか。例えば、校務処理権を持っている校長との関係とか、他の教職員、主任とか主幹とか、そういう方々との関係とか、そういうことまで踏み込んで検討していただければと思います。
 よく聞くのが、カウンセラーは専門性が高く、守秘義務がありますから、情報を自分だけが持っていて、なかなか学校の先生方との協力・共有関係ができない。あるいは、校長もスクールカウンセラーが持っている情報をほとんど知らないとかいうことがあるわけです。そういうことが不可欠な場合もあるとは思うんですけれども、学校は組織として取り組まなければいけませんので、カウンセラー等は、学校組織の中で本当にどう位置付けるべきなのか、どう関係を持つべきなのかというところをしっかり議論していただきたいと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 この後、熊坂委員、大島委員、比留間委員、五十嵐委員、北城委員、生重委員の順でいきますけれども、時間がかなり迫っておりますので、申し訳ありませんけれども、手短にお願いできればと思います。
 熊坂委員、どうぞ。
【熊坂委員】  加治佐委員と似ているところがありますので、割愛しながらお話ししたいと思います。
 教職員の質の問題ですが、一つは、研修体制で、時によると10年次研修と免許の更新とぶつかるというようなことも出てきたりして、先生方に非常にやりづらい部分があったりしますので、一つには、研修の系統性をいろんな点から検討していただきたいということ。ある部分、自治体がやらなければいけないわけですけど、自治体によって研修を組める力がある所、ない所、いろいろありますので、その辺のところをどうしていくかというのが、一つ課題があるかと思います。研修を、確かに大事なんで、たくさんやると、今度は授業時数が、授業が自習になってしまいますので、大変困るという問題もあります。こういうような課題をここでいろいろ検討していただけたらと思います。
 それから、それに関わって、教員のチームの関係ですね。ここはやはり教員だけでなく、教職員の増を考えていかないとなかなか難しさがある。特に一つは、日本の場合には、教員が余りにもいろんな業務を抱えて持っています。家庭の問題まで踏み込んでいるというようなことで、なかなか学習指導に専念できないというようなことがありますので、専門スタッフをどうしていくか。現状では、これは自治体が配慮して、自治体で雇って入れている場合がかなり多いわけですので、自治体の財政力で格差が出ております。これが制度化されて、きちっと位置付けができないかどうか、これが一つございます。
 それから、もう一つは、教員の数をいろいろな形で、今、増を文科省も工夫をしていただいているんですが、やはり基本的な部分での増がないと難しいなという気がいたします。どうしても加配ですと、臨時教員を充てざるを得ないんですね。正規教員ではなく出てくるということがあります。ですから、正規教員の数の増を、定数法のところをしっかり考えていただいて、増ができないか。今は学級数掛ける非常に細かい数字で出ています。これを小学校は1.5、中学校は2とか、そういうような思い切った改善ができないかどうか、検討をお願いしたいと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 大島委員。
【大島委員】  今後、チームとして学校の在り方を考えるということで、非常に有り難いと思います。2点申し上げたいと思います。
 一つは、子供が学校に通っていますが、学校の先生方は、非常に忙しくて、様々な事柄を全て学校の先生が一人で担わないといけない状況です。先ほどから出ていますように、いろいろな業務を分担するということは進めていただきたいと思います。それと同時に、現行の学校の現場はほとんど紙ベースです。プリントの量も多いです。先生が全部自ら制作して、プリントアウトしています。その手間だけでも非常に大変なのではないかと考えています。資料に挙げられているように、クラウドコンピューティングを活用し、ペーパーレスを進めていただきたく思います。特に、プリントアウトしたもので個人情報が含まれている場合には、シュレッダーする必要があり、二次的な手間がかかることもございます。情報共有も含めて、クラウドコンピューティングなどのIT化を進めていただくと、少しは負担が減るのではないかと考えています。
 2点目は、ICTの活用ですが、ICTの活用は、最初の議論にも出ていましたように、探求型活動に活用していただきたいです。若い先生などを含めたグループワークにおいて、タブレットなどのICT活用をしていただくと、生徒への恩恵だけでなく、参加した教員の理解も深まるということになると思います。ICT活用とともに、グループワークで若い人、あるいは、地域の方も含めたようなグループワークを是非取り入れていただくようなチームワークを考えていただければと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございます。
 じゃ、続けていきたいと思います。比留間委員、どうぞ。
【比留間委員】  手短に、2点だけ申し上げたいと思います。
 このOECDのTALISの調査、かなり報道もされましたし、内容を見ましたが、なかなか興味深い内容が盛り込まれていると思います。ただ、端的な傾向として、教員自らの評価といいますか、自己の評価に関しては、日本はかなり低く出ているというのが一般的な傾向だと思います。
 それから、超過勤務時間など、他国と比べていますが、これは制度の違いを無視してしまうと実は比較にならず、単なる数字の結果にすぎなくなってしまいますので、これは文部科学省へのお願いなんですが、このTALISの調査の結果を、何らかの形でこういう検討の素材とするのであれば、是非、踏み込んで少し分析をしていただくようお願いをしておきたいと思います。
 それから、2点目に、チームとしての学校の在り方というこの検討、非常に期待しております。是非学校の実態、赤裸々な今の学校の本当の実態と、それから、教員の意識まで含めて、今、教員が何を考えて、現実どういうふうに物事を捉えているのかということまで含めて、是非議論をして、より良い結論にたどり着ければと期待しております。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 じゃ、五十嵐委員、どうぞ。
【五十嵐委員】  ありがとうございます。諮問事項の二つについて意見を述べさせていただきます。
 まず一つ目の、教員養成・採用・研修についてです。その教員養成について、これから本当に新しい時代に生きる力を付けるための教員の指導力が必要だと思います。世の中から次々と新しい求めが来ていますが、この教員を養成する大学教員はどうなのかというのが、前から疑問に思っています。今、大学の方では、主体的な学び、アクティブ・ラーニング等、どんどんと改革が始まっていますが、一般の大学と同じように教員養成大学の教員も、そういうアクティブ・ラーニング的な要素の指導法を入れているのかどうか。そういう経験をしてきた学生が教員になったときに、やはりそれはとても影響があると思うんです。そのあたり、教員養成大学についてはどうなのかというところも、検討していただけたらと思います。これが一つ目です。
 二つ目の諮問事項についてです。教員が指導力を発揮できる環境、チームとしてということですが、TALISの調査にもありましたが、意欲はあるけれども自信がない、学ぶ時間がないといった、この現状は、何かを変えていかないと、頑張るだけでは限界があると思っています。私は是非二つの応援が欲しいなと思っています。一つは精神的な応援、二つ目は物理的・財政的な応援です。
 一つ目の精神的な応援といいますのは、学校にはもうたくさんの求めが来ています。教員は本当にいろいろやることがあって、頑張っています。多様な子供、多様な価値観を持つ保護者対応、それから安全管理、いろんなことが求められている中で頑張っています。にもかかわらず、一般的に、毎年、保護者、地域、社会の教員への過剰な期待が増えているような気がしますが、社会全体として教員を応援する、そういう雰囲気があるといいと思います。教員になりたいという意欲を持つ学生も増えて、教員の希望者が増えると、教員の資質が上がることにもつながると思うんです。是非教員を応援する体制、ものを申すだけではなく自分の役割をしっかりと見直して、しっかりと支える、社会全体でその精神的な応援をお願いしたいというのが一つ目です。
 もう一つの物理的、それから、財政的な応援についてです。教員は、これからの時代に必要なこととして、あれもこれもやらなければいけないという意欲をたくさん持っています。本校のように初任で着任した6年未満の若手教員が半数以上の学校も増えています。若い教員集団と数少ないベテラン教員とのチームで、ベテラン教員が全てリードして担えるかというと、そうは言えません。これからの柔軟で新しい指導法は、ベテランには難しく若手が得意な面もあります。ですので、ベテランと若手とチームを組んで行うというのは、もう当たり前のことです。そうやって授業をリフレクションしたり、英語活動や防災教育など新たなことに取り組んでみたり、ICTを活用した主体的な学びを追及したりして一所懸命研修しています。でも時間が足りない。じゃ、その時間の足りないところをどう補完するかということが問題なのです。これについて私は二つのことを考えています。
 一つ目は、校務処理について。とにかく事務が多すぎます。本市は校務支援システムを平成18年に企業と一緒に開発して入れました。もうかなりこれで効率化されているんですが、文書は毎日15件ぐらい来ます。市教委、都教委から、それから、国から、どんどん来ます。その中には、報告を求めるものや調査を求めるものがあります。ICT化されても、文書は増えています。ICT化されていない学校は本当に大変だろうなと思います。ですので、これを何とかしたいと思います。学校事務をつかさどる中心は事務主事一人です。それから、副校長です。そして、校務分掌として教員に渡っていくんです。ですから事務職員を増やしてほしいです。そして、副校長や教頭は2名制にして、教育関係のトップと、事務関係のトップに分けてもいいのではないかと思います。こうしてICT化されても、なかなか変わらない事務の効率化を図りたいと思います。
 校務処理について、教員も、校務支援システムで、指導計画であるとか、個別の子供のいろいろな頑張りなどを入力すると帳票に反映するのでかなり効率的にはなったんですが、課題はあります。導入したのは8年前ということもありまして、完全なクラウドではないんです。個人情報は決して持ち帰らない。ですから、学校でやり切らなければいけないのです。子育て中の教員が苦しむのです。学校で仕事を上げなければいけないけれども、時間に制限がある。ですから、これからの校務支援システムは、クラウドであるべきです。家庭でも安全に使えたら余裕を持って仕事に臨めると思うんです。
 二つ目は教員の配置。学校には、新しい求めが次々に来ます。でも、教員は担任を持って精いっぱいです。先ほど教員定数、正規の教員の数を定数増というとても有り難い御提案があったんですが、すぐにはいかないと思うんです。それが一番の理想ですが、その制度に至るまで、一人だけでも教員が多く配置できればと思います。新しい動きをキャッチして、それを全教員に広めていく。これだけでもかなり違うんです。
 以上、頑張りたいけれども時間がないという教員の応援体制として、精神的な応援と物理的・財政的な応援について、解決していただきたいなということで、意見を述べさせていただきました。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 迫っておりますので、北城委員、生重委員、よろしくお願いいたします。
【北城委員】  北城です。
 教員以外の専門職のスタッフを増やす必要があるということはよく理解できますが、一方で、日本の財政はOECD諸国の中で最も悪い。特に社会保障と国債費を除くと、政府の支出は、GDPの比較では、先進国の中で最も悪い方だと思うんですね。そういう意味で、簡単に財政の負担を増やすという意見はなかなか通りにくいということを考えた上で、いろんな対策を考えるべきだと思います。
 特にTALISの調査などを見ると、日本は事務業務が非常に大きいということなんですが、まず、ほかの国の優れた事例をよく調べてみる。どういうように対処しているかということをよく調べてから、対策を考えるべきだと思います。例えば、日本の中で、調査で全数調査をしているようなものに関しては、本当に全数調査が要るのかどうかというようなことも含めて、ともかく事務作業をなくせないのかと考えるべきであり、簡単に事務担当者を増やして対処するというふうに考えるべきではないと思います。効率化に関しても、大島委員のほか、いろんな方がおっしゃっていますけれども、クラウド等のITの活用によってもっと効率化することも考えるべきです。つまり、まずは事務をなくすということと効率化を考えるべきということが一つ。それから、学校運営に関するところでも時間がかかっているんですが、これも、なぜ学校運営のためにこれだけ日本は時間がかかるのかということをよく検討して対策を考えるべきです。特に校長の権限等を変えれば対応できるようなところもあるのではないかということ。それからもう一つ、主体的な学びを引き出すということに対して、自信を持っている先生が少ないということですが、ここは高校とか大学の入学試験が知識中心の教育を行っていて、自ら考えるというようなことを要求していないところもあるのではないかと思います。これについては、高大接続部会等で、高校の部会の先生方からもいろいろ御意見を言っていただいていると思うんですが、入学者選抜のところも考えていかないと、初等中等教育だけでは解決できない問題もあるのではないかと思います。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 じゃ、最後、生重委員、よろしくお願いします。
【生重委員】  いろいろ言いたいことはあったんですけど、余り時間がないので。
 先日、私、先生たちと一緒に、忙しさについてのイベントというか、パネルディスカッションでちょっと衝撃的な言葉を聞いて、職員会議が無駄に時間が長いのではないかという話題にいったときに、若手の質問は許されていないと発言した途端に、裏に呼び出されて、10年早いと言われたと。そういう体質自体を変えないと、幾らきれいごとを言ったって変わりようがないんじゃないかなというのが私が申し上げたいことで、最初の方の、これからの小中の9年間を見直すとか、5歳から15歳の子をどういう区切りをつけるかというのともすごく関係してくると思うんですけれども。
 文部科学省では、一つ、コミュニティスクールというのをやっていて、あれは、昨日も私、山口に行って、山口県の取組をたくさん聞いてきたんですけれども、かなり親問題とか、それから、教員と地域の方が一体となりながら課題をクリアにしていく。乗り越えていくときに、チーム力って、私、ここのことを言うんじゃないかなという気がするんですよね。もちろん、専門性の高い専門家を入れるのは、もうあった方がいいに決まっています。教員の定数も増えた方がいいに決まっています。でも、今、現状できることは、きちっと地域の中に意識を上げた市民をつくり、地域とともにチーム力をつくり、そして、今ある課題を乗り越えていくということをするだけで、山口がすごいって、私、昨日本当にちょっと感動したんですが。
 その三層構造で地域力を高めていくという、あのやり方を、いつまでも教員間の中でのチーム力は、また教員間の孤立を招き、私が知っている実践例の中でも、もう本当に教員だけで頑張ると、教員間の中でいじめが起こったり、子供のいじめを指導する側がいじめをしていてどうするんだという実態にいっぱいぶつかるんで、外の空気を入れていく。そして、産業界には力を持った技術者とかたくさんいるんで、そういうところといかに連携していくかとかいうことも含めて、もっと、今、キャリア教育とかアクティブ・ラーニング、それから、地域との連携みたいなことを、きちんとそのチーム力の中に一旦入れていくということを視野に入れていただきたいなと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 この……。
【秋田委員】  小川先生、いいですか。
【小川分科会長】  一言でよろしいですか。
【秋田委員】  一言で、2点だけです。
 1点は、まだ論点として上がっていない件ですけれども、教育委員会の指導主事に関してです。福井県の教育研究所等の改革にかかわらせてもらってきましたが、指導主事の力量を上げることが、学校の連携のためには大事です。ですので、指導主事の研修の充実ということを1点は入れていただきたい。
 それから、もう1点は、先日の学校図書館法の改正によって新たに入りましたけれども、学校の司書教諭だけでは多忙なので、学校図書館司書が、これからのアクティブ・ラーニングを担っていくための非常に大事なキーパーソンになります。こうした人とのチームということを明確に考えたり、御議論いただきたいと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 申し訳ありませんけれども、時間になりましたので、この辺で切らせてください。
 この諮問事項の2につきましては、教員免許等々に関わっては教員養成部会、また、チーム学校の検討については、恐らく初中分科会の下に検討組織を作って、今後検討することになると思います。きょう頂いた様々な御意見については、そうした組織に反映して、今後更に審議を進めていきたいと思いますので、またよろしくお願いいたします。
 もう予定の時間が来てしまっているんですが、最後、もう一つ重要な議題が残っています。申し訳ありませんけれども、少し時間を延期させていただきたいと思います。と申しますのは、道徳教育の専門部会が、今、取りまとめの作業をしております。その取りまとめの過程の中で、是非、初中分科会にその審議状況を報告して、皆さんからの御意見をお聞きして、それを踏まえて専門部会の最終まとめにしていきたいというふうな専門部会からの御要望もありますので、時間がちょっと過ぎてしまいますけれども、是非少し時間を延期させていただければと思います。
 まず、道徳教育専門部会の審議状況について、教育課程課の方から御説明を頂ければと思います。
【塩見教育課程課長】  失礼します。教育課程課でございます。資料4を御覧いただければと思います。お時間を頂戴して大変恐縮でございますが、今、小川先生からお話ございましたように、道徳教育に関する検討状況について御報告させていただきます。
 道徳教育につきましては、資料4の最初のページにもございますように、教育再生実行会議の一次提言を踏まえ、文部科学省の「道徳教育の充実に関する懇談会」において報告がなされました。この報告を踏まえまして、本年の2月に、中教審に対しまして、「道徳に係る教育課程の改善等について」ということで、大臣から諮問をさせていただいたところでございまして、その際、本年秋を目途に答申を頂きたいということでお願いをしたところでございます。その後、この初等中等教育分科会、それから、教育課程部会におきまして、この諮問につきまして一度御議論いただいたところでございまして、また、「道徳教育専門部会」を設置いただき、具体的な審議を進めていただくということになりました。
 専門部会におきましては、これまで7回にわたって、各論点について具体的な審議をしていただいておりまして、今度、8月7日、明日でございますが、これまでの審議をまとめて、審議のまとめの骨子の案というものを議論いただくというふうな運びになってきております。この専門部会を設置させていただいたときに、この初等中等教育分科会、また教育課程部会にも随時審議の状況を報告するようにというふうなお話を頂戴したこともございまして、本日、現時点での主な意見という形のものを御紹介するものでございます。
 時間もございませんので、もう本当にごく柱だけの御紹介になりますけれども、これまで専門部会におきましては、1ページめくっていただきまして、2ページ目を御覧いただければと思いますが、まず道徳教育の教育課程上の位置付けについてということで、道徳の時間を「特別の教科 道徳」(仮称)として位置付けるに当たって、他教科との共通性、あるいは差異性を整理しながら考えることが必要だというふうな御意見でございますとか、教科化に当たって、目標、指導内容、指導方法、評価、一連の流れを体系化することが必要だというふうな御意見などがございました。
 また、2といたしまして、道徳教育の目標、内容、指導方法、評価ということでございますが、まず道徳教育の目標につきましては、この同じ資料の14ページに参考1という形で、現在の学習指導要領におきます道徳教育の目標、これは学校教育全体を通じて行うものでございますが、それから、道徳の時間の目標、それぞれ掲載してございます。現在のこうした目標の表現などが抽象的で分かりにくいといったような御指摘も多々頂いているところでございまして、より分かりやすい表現に改めるべきだといったような御意見を中心に頂いております。
 1ページめくっていただきまして、「特別の教科 道徳」の目標についてということでございますけれども、ここでは、丸の5番目あたりにございますように、「特別の教科 道徳」では、内面的な資質、考え方、生き方をしっかり押さえていくことが大事であるということ。また、一方的に伝えるのではなく、子供にしっかりと考えさせて、価値観や生き方を育てるものにすることが必要だといったような観点から目標を明確化すべきだといった御意見を頂いております。
 それから、その下に丸3でございますけれども、道徳教育に係る用語についてということで、ここでは、アとしまして、道徳的実践力、心情、判断力、あるいは、次のページに参りまして、道徳的習慣、あるいは、補充、深化、統合といったことを抜き書きしてございますけれども、これらがなかなか分かりにくいということがございまして、これらが道徳教育の理解を妨げている部分もあるのではないかといったようなことから、それらについて、より分かりやすく明確化するべきだという御意見を頂いております。
 また、5ページでございますけれども、道徳教育の内容についてということでございますが、道徳教育の内容につきましては、資料の15ページ以下に、参考2といたしまして、学習指導要領で示しております道徳の内容項目の一覧を掲載しておりますけれども、こうした内容項目につきましても、より分かりやすく示すという観点から、キーワードなども示してはどうかという御意見でございますとか、あるいは、内容項目について、そんなことがなぜ大切なのかについて考える時間や機会が必要であるといったような御意見、また、四つ目の丸になりますけれども、子供たちが生きていく現代社会の変化に対応して、情報倫理、環境問題、生命倫理などの課題、法教育、シティズンシップ教育、人間の心の理解、国際化・グローバル化などの視点からの改善が必要だといった御意見を頂いております。
 また、その下に、いじめ問題への対応。今回のそもそもの議論の発端は、いじめ問題ということでございましたけれども、いじめ問題への対応でございますとか、次のページを御覧いただきまして、情報化への対応、宗教的な理解や寛容に関すること、こうした事柄についても配慮が必要であるという御意見を頂いております。
 また、内容項目の示し方の中で、現在四つの視点を設けて示しているわけでございますけれども、こうした視点の示し方でございますとか、あるいは、内容項目の配列の順序等についても見直すべきだというふうな御意見も頂いております。
 それから、7ページに参りまして、発達段階をより踏まえた内容に変えていくことが必要であるということ、また、内容項目の重点化ということについても、御意見を頂いております。
 それから、(3)道徳教育の指導方法についてでございますけれども、まず最初の丸の所で、最初から最後まで一律に読み物資料中心の指導で良いのかといったような問題意識でございますとか、8ページに参りまして、指導方法に関して、道徳的実践力を育成するために、具体的な動作等を取り入れた指導、あるいは、問題解決的な指導等を実施するためにどうすればいいかといったようなことをもっと研究すべきだといったような御意見がございました。それから、教育活動全体における道徳教育の充実という観点からは、道徳教育の年間指導計画をもっと見直すべきだというふうな御意見などを頂いております。
 それから、(4)で、道徳教育の評価でございますけれども、道徳性の評価に関わっては、数値による評価はなじまないといったような御意見、また、三つ目の丸でございますけれども、授業のねらいを明確化した上で、子供たちが何を学んだり考えたりしたかを評価・記述すれば良いといったような御意見を頂いております。その他、9ページに参りまして、評価の観点でございますとか、10ページに参りまして、評価の方法、それから、指導要録への記録についてといったような事柄を中心に、評価について具体的な御意見を頂戴しているところでございます。
 また、(5)で、幼稚園、高等学校、特別支援教育における道徳教育につきましても、これは今回の審議のテーマというよりは、次期の学習指導要領全面改訂における検討事項でございますけれども、幾つか御意見を頂戴しております。
 また、道徳教育の改善・充実のための条件整備ということに関係しまして、教材・教科書につきましては、検定教科書を導入するということが格差是正と底上げに資するといった御意見でございますとか、その道徳の特質にしっかりと合致しているか、検定基準を設けて慎重に審査することが必要であるといったような御意見、また、様々な地域の先人や歴史、物語等を題材とした教材も重要であるといった御意見を頂いております。
 また、これらの条件整備の中では、学校における指導体制でございますとか、あるいは、12ページに参りまして、教員研修の充実、さらに、教員養成、免許、本日の諮問について御議論いただきましたけれども、道徳教育に関する教員養成や免許の在り方についても、充実を図っていただきたいというふうな御意見、さらに、学校、家庭、地域の連携が大切だといったような御意見がございました。
 こうした点について今御議論いただいているところでございまして、1ページに戻っていただきますと、先ほど、明日審議のまとめの骨子案について専門部会で御議論いただくということを申し上げましたけれども、今後、専門部会として更に議論を深めた上で、再度また本部会、分科会におきましても御検討いただければと思っているところでございます。よろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  急がしてしまいまして、すいませんでした。
 道徳教育専門部会の主査である押谷委員もいらっしゃいますので、押谷委員の方から何か一言、よろしくお願いします。
【押谷委員】  どうも、よろしくお願いいたします。
 今、塩見課長の報告を聞いていただいて分かるかと思うんですが、道徳教育というのは、大変広い視点から検討しなくてはいけないということでありますので、7回の会議におきまして、それぞれ論点を絞りながら、いろいろ議論を深めていただきました。
 そのまとめが、明日の会議、そして次とするわけでありますけれど、大きな目標といいますのは、やはり国民、あるいは先生方が納得いただけるような道徳教育をどう提案していくかということだと思います。ずっと我が国の道徳教育というのは、内面をしっかり育てていこうという形で進めております。しかし、目標は、やっぱり内面化された行為とつながっていく、そういう自立的な生き方ができるというところにしっかりと焦点を合わせて、指導の充実を図っていく必要があるのではないかな。そういうことも含めた要としての役割が果たせる「特別の教科 道徳」が提案できないか。そして、それを起爆剤としながら、学校の道徳教育全体、あるいは、学校教育全体を活性化していくような提案へとなっていけばいいなと思うところであります。
 この分科会及び部会での審議、あるいは御意見を踏まえて、また検討させていただきたいと思います。ひとつよろしくお願い申し上げます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 時間もないんですけれども、やはり部会としてのまとめの作業、今、最終段階に入っているようですので、是非、初中分科会、教育課程部会からの御意見を少しお聞かせいただければと思います。いかがでしょうか。
 もう終了時間がオーバーしてしまっているので、皆さん、長くならないようにということで、御遠慮されていると思うんですけれども、いかがですか。髙木委員ですか、どうぞ。
【髙木委員】  評価について一言だけ申し上げます。
 道徳の評価も、文章表現ということは私はいいと思っておりますが、実は、これ、要録全体を見ますと、例えば、私、今、英語教育の方の関係をしていまして、英語教育の方でも、現在5年生・6年生が、要録の中に、教員の記述欄で評価をしているという欄があります。そういうことを考えますと、要録全体の中で評価をどうするかということを考えませんと、先ほど出ていましたように、先生方の負担が非常に大きくなります。ですから、文章表現ということを例えば道徳でするならば、ほかの教科の評価をどうするかとか、トータルな面で、要録の記述の仕方、そして、評価の在り方を考えていただきたいと思います。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。篠原委員、どうぞ。
【篠原委員】  2点ばかり。
 1点は、シティズンシップというのがここに入っているんですけれども、そのシティズンシップというのは、市民意識を養うということでしょうけれども、一方で、主権者としての意識を養うという意味でイギリスなんかでは使われている。だから、このシティズンシップというのをどういうふうに、単に道徳的なものだけで捉えるのか、もっと主権者教育的なもので捉えるのか、そこのところを少し区別しながら御議論いただきたいということが1点と、それから、もう一つは、根本的には、この道徳の問題というのは、学校だけではもう解決しないんで、地域、家庭、この三位一体で取り組むことが必要だと思います。、取組の中身について大分ここに記述がありますけれども、もう少し踏み込んで、家庭、地域を巻き込むような方策を示していただきたい。この間、文科大臣が、例の教材、「私たちの道徳」でしたっけ、あれが、家庭に持ち帰られずに、学校にそのまま置いたままになっているところが非常に多いという懸念を示されていましたけれども、何かもう少し全体を回すような、策を考えないと、効果が損なわれるのではないかなと、減殺されるのではないかなということをちょっと懸念しているところでして、そういう点に留意してこれからやっていただきたいなと。
 以上の点です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 じゃ、市川委員、どうぞ。
【市川副部会長】  特に中学校においてなんですけれども、道徳の中で、こういうふうなことを規範として出して、こういうことが価値ある行動です、いい行動です、こうしましょうということが示されるというのは、基本的にはそうだとは思うのですが、なかなかそれができない自分というのがどこかあるわけですね。いじめはいけない、差別はいけない、みんないけないとは言いますけれども、やっぱり何かいじめたくなってしまう心理とか、差別したくなってしまう心理のようなところが、人間はどこかにあって、ある状況でそれが実際表に出てしまう。ただ、多くの人は、それを、そういう自分を自覚しながら、それを抑制しつつ社会の中で生活している。そういう人間の心の仕組みに関する、やや心理学的な話ということになりますが、そういうことも素材として盛り込みつつ、自己理解や他者理解を高めるような素材、そういうものをもとにして、改めて、どうやって自分をコントロールしていくのかというような、そういう視点や素材が入ってくれると少しいいかと思いました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 銭谷委員、どうぞ。
【銭谷委員】  時間がないときに恐縮でございますけれども、7回にわって専門部会の方で御検討いただいたことに対しまして、まず敬意を表したいと思います。私も昨年の暮れまで懇談会の方に参加させていただいておりましたので、その後の状況には関心を持っておりましたけれども、大変よく御検討されていただいていると思っております。
 ただ1点、更にお願いと言うと恐縮でございますけれども、申し上げたいのは、教育基本法の2条の1項に、教育の目標の中に、道徳心を培うということが記されているわけでございますけれども、その前に、豊かな情操を養うというか、豊かな情操と道徳心を培うということが教育の目標の中にあるわけでございまして、いわゆる知・徳・体に加えて、情操ということを、これからの教育では大変重視しているのではないかと私は思っております。
 現在の道徳の内容についても、例えば、美しいものに感動する心とか、いわゆる感性、情操に関わる資料内容があるわけでございますけれども、昨今の子供たちの様子などを見ますと、この豊かな情操を養うということも、道徳教育の中では、私はもっと重視されていいことではないかと思っておりますので、内容にわたる話になって恐縮でございますけれども、これからの指導要領の作成等に当たっては、御配慮いただければと思っております。それだけでございます。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 よろしいでしょうか。早川委員、どうぞ。すいませんでした。どうぞ。
【早川委員】   道徳の評価を記述式で書くことは当然だと思いますが、先生方には大変だなと負担感が新たに生じると思います。片方で、教員増はなかなか難しい現状もあるわけです。このことは余り議論されていませんが、学校が忙しくなった要因の一つに絶対評価の導入があります。毎時間毎時間、先生方は、観点別で全員の子供の評価をその日のうちにしなければいけない。大変乱暴な話であるということは分かっていて発言しますが、絶対評価の考え方はすばらしいけれど、それが大変多忙感を助長させたということは歪めません。道徳の評価を記述式にするということであるならば、片方で例えば、相対評価を部分的に導入――もう一回戻すんですけど、そういうことをするということで、負担の軽減というのは図れるのではないかということを、ちょっと乱暴な論議として話してみました。
 以上です。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 時間がなくて申し訳なかったんですけど、今、五人ぐらいの委員からいろんな御要望とか御発言があったんですが、教職員課長及び主査の方で、引き取って何か一言あれば、手短にお願いしたいんですけれども。
【押谷委員】  今、評価の問題、そして、いわゆる豊かな情操を育んでいくというようなところ、あるいは、いわゆる自己コントロールに関わる、内面をぐっと見据えた上での価値意識の育成といったようなところ、やっぱり非常に重要なことだと思います。そういった点をしっかりと反映できるように、また明日ありますので、審議を深めていければと思います。ありがとうございます。
【小川分科会長】  よろしいですか、課長。
【塩見教育課程課長】  今、押谷主査がおっしゃっていただいたとおりでございまして、また明日の会議にしっかり報告して、更に審議を詰めていただけるようにやってまいりたいと思います。ありがとうございました。
【小川分科会長】  ありがとうございました。
 すいません、予定よりも20分オーバーしてしまいました。本当にすいませんでした。時間が参りましたので、この辺で終わりたいと思います。
 次回以降の予定がございましたら、事務局の方。
【小林教育制度改革室長】  次回は、分科会長と御相談の上、9月24日を予定させていただいております。また追って正式な御案内を送らせていただきますが、どうぞよろしくお願いいたします。
【小川分科会長】  9月24日ということですので、予定表に。時間は分かりますか。
【小林教育制度改革室長】  すいません、また調整して、追って御連絡させていただきます。
【小川分科会長】  分かりました。ということですので、よろしくお願いします。
 これで分科会を終わりたいと思います。ありがとうございました。

                                                                  ―― 了 ――

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