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初等中等教育分科会(第86回) 議事録

1.日時

平成25年11月28日(木曜日)10時00分~11時30分

2.場所

中央合同庁舎第7号館(文部科学省)東館3階 1特別会議室

3.議題

  1. 教科書採択の改善について
  2. いじめ防止基本方針の策定について
  3. その他

4.議事録

【小川分科会長】  おはようございます。定刻となりましたので、ただいまより第86回初等中等教育分科会を開催いたします。
 なお、本日、報道関係者より、会議の全体についてカメラ撮影を行いたい旨申し出がありましたので、許可しております。御承知おきいただければと思います。
 まず最初に、配付資料について事務局から御説明をお願いいたします。

【金城教育制度改革室長補佐】 本日の配付資料は、議事次第にありますとおり全部で13種類ございます。不足等ございましたら事務局にお申し付けください。
 以上でございます。

【小川分科会長】  資料の方よろしいでしょうか。今日の議題は議事次第に記載しているとおり、教科書採択の改善について。そして2つ目は、いじめ防止基本方針が策定されましたので、その御説明を事務局の方からしていただき、皆さんの方から御意見を伺いたいと思っております。
 最初の議題、教科書採択の改善について入りたいと思います。この件につきましては、事務局の方から説明をお願いいたします。

【義本審議官】  失礼いたします。初等中等教育を担当している審議官でございます。本来でしたら前川局長からまず概括的な御説明をするべきところでございますけれども、本日、国会がございまして、そこに出席を求められておりますので、代わりに私、義本の方から概括的な説明をさせていただきたいと思います。
 教科書採択の改善につきましては、ここで御審議をお願いしたいと思います。今後の教科書改革につきましては、今月15日、下村文部科学大臣より、配付資料1-1にありますとおり、教科書改革実行プランを発表させていただいたところでございます。これはバランスよく記載され、採択権者が責任を持って選んだ教科書で子供たちが学ぶことができるように、教科書の編集・検定・採択の各段階において必要な制度改善を行うとする内容のものでございます。
 まず、教科書の編集段階においてでございますが、各教科書発行者がより教育基本法の目標を意識して編集していただけるよう、検定申請時の提出書類の改善などを行うということでございます。
 次に教科書の検定段階におきましては、社会科の教科書検定基準を見直しまして、通説的な見解がない事柄などを記述する場合に、よりバランスの取れた記述にすること。政府の統一的な見解や確定した判例がある場合には、それらに基づいた記述が取り上げられていることといった内容を新たに盛り込むことを内容としているところでございます。なお、これらの見直しにつきましては、別途、教科用図書検定調査審議会におきまして御審議をいただいているところでございまして、平成26年度に行われます中学校用教科書の検定から適用していくこととしています。この初等中等教育分科会におきましては、教科書の採択段階における制度改善について御審議をいただきたいと考えております。
 教科書の採択段階におきましては、まず第1に、沖縄県八重山採択地区のように、採択地区内で教科書が一本化できない事態の発生を防止するために、構成市町村によります協議ルールを法律上明確にするという内容でございます。
 第2に、近年の市町村合併などによりまして、現状においては市郡という単位で採択地区を構成しておりますけれども、この郡という単位が実態を失っていることを踏まえまして、市郡となっております採択地区の設定単位を市町村に柔軟化するという内容でございます。
 第3に、採択権者に責任を持って教科書採択を行ってもらうようにするために、採択の結果・理由などにつきまして、採択に関する情報の公表を求めるという内容でございます。
 以上の事柄のうち法律上の措置が必要なものにつきましては、次期通常国会に教科書無償措置法の改正案を提出し、平成27年度に行われる中学校用教科書の採択から順次適用させていただきたいと考えているところでございます。
 このように、教科書採択の改善に関する大きな方向性は下村文部科学大臣から示させていただいているところでございます。この初等中等教育分科会におきまして御審議をいただくに当たりましては、教科書改革実行プランに掲げました内容をより具体化することや、実施上の留意点をおまとめいただくことを中心に御意見を頂戴したいと考えております。特に教科書採択制度そのものの在り方につきましては、様々な御意見があるところでございますが、今回の議論におきましては、現行の共同採択制度を前提に、その改善をいかに図るべきかという観点から御審議をいただきたいと考えております。
 以上のようなスケジュールと審議内容でございますので、大変短い期間での御審議をお願いすることになり大変恐縮でございますけれども、今回と、でき得れば次回で一定のおまとめをいただければと考えております。
 以上でございます。

【永山教科書課長】  引き続き教科書課長でございますが、資料に沿いまして具体的な内容につきまして御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、資料1-2、教科書採択制度の概要についてを御覧いただければと思います。まず改善点の1点目、協議ルールの明確化について御説明させていただきますが、その前提として教科書採択制度について御説明をしたいと思います。教科書の採択権限については、それぞれの設置者、そこにありますように都道府県立の学校であれば都道府県の教育委員会、義務教育の市町村立の学校であれば市町村教育委員会、これが採択権限を持っております。その下にありますが、その採択権限を行使する1つの採択地区を構成し、その採択地区で採択を行うわけですが、その採択地区については、都道府県の教育委員会が市町村教育委員会の意見を聞いて、市郡を基本単位として1つの採択地区を設定するという法律の制度になってございます。実際には大きな市の場合には、単独の市で1つの採択地区を構成する場合もございますし、複数の市郡で採択地区を構成する場合もございます。複数で構成される場合については共同採択と呼んでおります。
 実態がどうなっているのかというのは、資料1-4を御覧いただければと思います。教科書採択の改善に関する関連資料集の、右下にページ数を振っておりますが1ページを御覧いただきますと、採択地区の概況ということで、全国で市町村数は大体1,720前後ございますが、採択地区としては553地区ございます。そのうちいわゆる共同採択地区が316地区、3つ目の○でございますが、1市町村からなる採択地区が237ということでございますので、全国の市町村のうち単独の市町村で採択地区を構成しているのは大体14%ぐらい、それ以外については共同採択地区の中で採択を行っているのが現状でございます。
 資料1-2に返っていただきますと、採択地区の状況はこのようなことになっておりますが、こういう共同採択制度を創設した意義、これは昭和38年の義務教育の教科書の無償措置法の法定化にあわせて、こういう共同採択制度が法定化されたわけですが、その際、共同採択制度の意義として整理されているのがその4点になります。1つ目は、教科書の内容について綿密な調査研究を行う。それが可能となる規模の採択地区を確保する必要があること。また、共同採択地区内での教員が同じ教科書を使えば共同で教材研究、授業研究を行うことが可能になり、教育の充実につながっていくのではないかということ。また、転校の際の不便をできる限り少なくすること。また、当時はまだ物流が発達していない段階でございますので、できる限り共同ということで円滑な教科書の供給を期待する。そういう4つの観点から共同採択制度を採用したわけでございます。この共同採択地区にあっては、1枚めくっていただきますと条文がございますが、今回議論の中心になりますのが、その一番下の13条、教科用図書の採択の4項を御覧いただけますでしょうか。共同採択地区にあっては、そこにございますように、採択地区内の市町村の教育委員会が協議して種目ごとに同一の教科用図書を採択しなければいけないというのが法律に記載しているわけでございます。ただ一方、新聞報道などで御承知かと思いますが、法律上、同一の教科書を採択しなければいけないとなっているにもかかわらず、同一の教科書を採択できない状況も生じているということでございます。
 資料1-4の3ページを御覧ください。下の方5番にございますが、これまで各地方におきまして採択地区協議会、共同採択地区にあって、特に社会科が中心になりますが、教科書の一本化に難航した例、私どもが把握している限り過去に5件ございます。そのうち4件につきましては、いろいろ再協議を重ねて、最終的には法律に従う形で何とか一本化したのが4件ございます。また、今回、一本化できなかった例、これは先ほど御説明した沖縄県の八重山採択地区が1件でございます。八重山採択地区の経緯は、資料1-3にございますが、平成23年の採択から平成25年まで状況は改善されていないわけでございますが、詳細は時間の関係で省略しますが、1点だけ御説明しますと、資料1-3の、平成23年8月、これが新しい中学校の教育課程が24年度からスタートということで、教科書の採択を8月末までに行うことになっておりますので、8月23日にその八重山地区の採択地区協議会で公民教科書について育鵬社という答申がなされたということで、それを受けて、それぞれ八重山採択地区を構成する石垣市と与那国町については、その答申に従って8月26日に採択をし、翌日27日には竹富町が答申とは異なる教科書を採択したという状況で、その状況が今まで続いており、現在、国の方から沖縄県に対して、竹富町に是正要求するような指示をしている段階と、そういう法的な措置を講じている段階まで至っているということで、まだ解決には至っていない状況にございます。
 こういう状況を踏まえまして、当然、今後こういう状況がほかの採択地区でも起こりかねないということを我々としては非常に懸念しておりまして、そういうことがないように、1点目の改善点として、共同採択に係る協議ルールの明確化を図る必要があるのではないかと考えております。それで、資料1-5を御覧いただきますと、教科書採択制度の改善に係る論点(案)がございます。共同採択に係る協議ルールの明確化ということで、1つはどのような協議の形態をとるべきかという論点でございますが、どういう意味かと申しますと、資料がいろいろ飛んで恐縮ですが、資料1-6を御覧いただければと思います。現在、共同採択地区の協議については、先ほど御紹介した無償措置法の13条4項で、協議して同一の教科書を採択しなければいけないという規定があるのみで、ではどういう形で協議をして意思決定していくのかという協議ルールが法定化されておりません。そういう状況の中で今回のような事態が生じていることを踏まえまして、私どもとしては、共同採択地区における採択の協議について一定のルールを法定化する必要があるのではないかという考えの下、地方自治法の中には既に協議会という制度がございます。したがって、我々としては地方自治法における協議会というものを、採択地区の協議に当たってその設置を義務付けることをしてはどうか、というのが私どもの考えでございます。
 それでは、地方自治法上の協議会とはどういう制度かというのが資料1-6でございますが、地方自治法においては、普通地方公共団体の事務の一部を共同して管理・執行するために、協議により規約を定めて協議会を設けることができるという規定がございます。条文は次のページ以降に付いておりますが、そういうものがございます。現在、それぞれの共同採択地区においても協議会は設けておりますが、ただ、法律に基づく協議会はほとんどございません。事実上の協議を行う場として協議会を設けております。ただ、自治法上の協議会というのは例としては非常に少ないということで、今回は自治法上の協議会の設置を義務付けることを考えております。それによって今は事実上の協議ということで、協議を行う際のルールは規約で定めておりますが、規約の内容はそれぞれ採択地区でかなりばらばらになっておりますが、こういう法律上の地方自治法の規定を援用することによってそういうルール、規約でどういうことを定めなければいけないのかが明確になっていくのではないかと考えております。それが地方自治法上の協議会の一番概括的な御説明でございます。
 それで、実際に自治法上の協議会についても幾つかの類型がございます。そこに協議会の種類として1から3までございますが、丸3計画作成協議会、今回、採択とは少し性格が違うものでございますので、丸1と丸2について御説明させていただきます。自治法上の協議会について1つあるのが管理執行型の協議会でございます。これは事務の一部を共同して管理をし、下の矢印にございますように、協議会で行う事務の管理・執行は、それぞれの執行機関が管理・執行したものとしての効力を有するということで、今回の教科書の採択に当てはめてみますと、協議会で決定したことそのものがそれぞれの構成する教育委員会の採択と同じ効力を有することになります。
 一方、もう一つの連絡調整型の協議会、これも法律上ある協議会の類型でございますが、これはまさに連絡調整を図るためのものということで、連絡調整の結果に基づいて、それぞれ構成する執行機関の方で行為をとることによって初めて一定の法的効果が生ずるということで、教科書採択に当てはめますと、その共同採択地区の連絡調整、協議の結果に基づいて、もう一度それぞれの構成教育委員会に持ち帰って採択することで初めて法的効果が生ずるのが連絡調整型の協議会になってまいります。私どもとしては、連絡調整型の協議会であると、今回実際に起きたようなことと、結局はそれぞれの教育委員会に持ち帰って採択・決定することになりますので、今回のようなことが起きないように改善を図るという観点からは、管理執行型の協議会の設置を義務付けてはどうかと考えております。ただ、そこの一番上にございますが、管理執行型の協議会については、事実上、教科書採択に関する教育委員会の権限が協議会の方に事実上移る形になりますので、実際そういう形の協議会を設置するためには、上の方に書いていますが、規約の協議につきまして関係地方公共団体の議会の議決を要する制度になっております。それだけ権限が移るということから、手続についても慎重な手続、議会の議決を要するという形になっております。
 そういう中で、そういう協議会というものの義務付けをどうするのかということについては、御意見を賜りたいと思っています。それが論点の中の最初の、協議の形態についてどのように考えるのかということでございます。
 2つ目の点、円滑な協議のためのルールの内容はどのようにあるべきかでございますが、仮にこういう自治法上の協議会を設置することを義務付けた場合、当然、自治法に定める様々なルールが適用されるわけでございますが、それをそのまま適用していいのか、教科書採択ということに関連して特例を設ける必要があるのかどうかというのが2つ目の論点でございます。私ども検討する必要があると考えているのは2点ございます。1点目が御覧いただいている資料1-6の自治法の参照条文を御覧いただきたい、ページ数振ってございませんが、1枚目を御覧いただきますと、この自治法の252条の2と252条の3、次のページの252条の4、252条の5というのが、この協議会について定めた自治法の規定でございます。ホチキスどめで2ページ、3ページに添付されているかと思いますが、よろしいでしょうか。下の方に協議会の組織と書いてございますが、252条の3、2項で、協議会の委員構成についての規定がございます。協議会の会長、委員は、関係普通地方公共団体の職員のうちからこれを選任するという形で、協議会のメンバーは職員からということになっております。ただ一方、教科書採択の性格から言えば、この場合で言えば教育委員会の職員になろうかと思いますが、そういう職員だけではなくて、学識経験者、また場合によっては保護者、そういう外部からの委員というものを、仮にこういう協議会を設けて意思決定をしていくということであれば、そういう形で外部の方も選任できるようにしておく必要があるのではないかということが、自治法の特例として必要ではないかと考えております。
 もう一つ、もう1枚めくっていただきますと、協議会の規約として252条の4、規約には、そこにございますように名称とか、協議会を設ける普通地方公共団体、管理・執行する事務の項目とか委員の選任方法、管理執行型で言うと2項についての適用になりますので、管理及び執行の方法、執行する場所、その他必要な事項ということで、規約でこういうことを定めなければいけないということになりますが、その中で今回、教科書採択をめぐる問題を踏まえますと、最終的に協議が難航した場合の議決の方法まで規約で定める必要があるのではないかということを、自治法上の特例として規定する必要があるのではないかと考えております。私どもは基本的には自治法上のルールにのっとりながら、教科書採択の特性に合わせて、協議会のメンバー構成、及び規約の内容について特例を設ける必要があるのではないかと考えておりますが、その点についての御意見を賜れればと考えております。
 すみません、資料がいろいろ行ったり来たりで恐縮でございますが、資料1-5、今御説明したのが1の2つ目のポツの、ルールの内容はどのようにあるべきかという点でございます。
 3つ目の協議が難航した場合等における都道府県教育委員会の関与はどのようにあるべきかについては、現在は都道府県教育委員会は指導、助言、援助をする立場にございますが、それについてはこのままでいいのかどうかということでございます。
 続きまして2つ目の論点、採択地区の設定単位の柔軟化について御説明させていただきたいと思います。最初に教科書採択制度の概要で御説明させていただきましたが、今は採択地区の基本単位は市郡となっておりまして、市郡を単位として単独で採択地を構成する場合、また、複数の市郡で採択地区を構成する共同採択地区の両方があるわけでございますが、その中の郡というものが、最近の市町村合併の中で1つの行政単位としての性格がかなり変わってきていて、見直しが必要ではないかというのがこの2つ目の論点でございます。
 背景として、資料1-4の関連資料集の5ページを御覧いただけますでしょうか。郡の行政単位としての性質の変化という資料でございますが、その中の上の方、構成市町村別の郡の数(推移)という表を御覧いただきますと、1970年(昭和45年)当時ということですが、ちょっと資料の見方が見づらくて恐縮ですが、構成町村数が1、2、3、4……とありますが、1郡を構成する町村の数がどうかということで、例えば1970年、1郡1町、1郡1村が1で、全体の郡の572のうち65、約11%が1郡1町。1郡2町村が82で、26%というのは1と2を合わせた累計の数字ですが、1郡1町ないし1郡2町というものが全体で言えば26%、逆に残りの74%については3町村以上で1郡が構成されているというのが、無償措置法ができた当時の状況でございます。
 現在はどうかと申し上げますと、2013年のところを御覧いただきますと、1郡1町ないし1村が全体の386郡のうちの163ということで42%、1郡2町を合わせますと既に全体の65%が1郡を構成する町村数が1~2ということで、こういう状況を踏まえますと、郡という行政単位自体が行政単位としての意味を失っているのではないかと考えておりまして、そういう郡というものを採択地区の基本単位とすることが適切ではなくなってきているのではないかという問題意識でございます。したがって、市郡という単位を、基礎単位としては市町村に改めるべきではないかというのが2つ目の論点の大きな点でございます。
 また、実際にも問題点、弊害が生じているというのが同じ資料の6ページでございますが、市町村合併でかなり変わってきたがゆえに、郡の中の飛び地が生じてきている。飛び地で1つの郡の町村がありますので、採択地区も飛び地で構成せざるを得ないという例が北海道から長崎まで、そういう弊害が幾つか実際に生じてきている。より具体的に次のページを御覧いただきますと、これは栃木県の例でございますが、例えば、右上の方に那須採択地区というのがございますが、ここは1市2町で構成されております。下にあります那須烏山市と那珂川町と那須町、この3市町で1つの採択地区ということで、那須町と那珂川町は那須郡ということで、ここは今郡が基本単位ということで、ここを採択地区としては分けることはできないということで、こういう飛び地の町についても一緒に採択地区を構成しなければいけないということで、柔軟な採択地区の設定が妨げられていると言えるかと思います。
 また、一番下の方に下都賀採択地区がございますが、ここは下都賀郡を構成しているのは3町ございまして、壬生町、岩舟町、野木町という、完全に飛び地ですが、この3町のみで1つの採択地区を構成しているという現状がございます。これを市町村単位と改めることによって、例えば岩舟町は近くの佐野市と採択地区を構成するとか、様々な、採択地区は都道府県教育委員会が設定することになりますが、そういう柔軟な採択地区の設定が、改めることによって可能になるのではないかと考えております。これが2つ目の論点でございます。
 最後に3つ目の論点、採択結果・理由等の公表についてでございますが、これは教科書採択に関する説明責任の明確化という観点から、採択結果、理由など、一定の項目について対外的な公表を法的に義務付けてはいかがかという論点でございます。資料1-5にございますように、1つ目のポツは情報の公表を義務付けることについてどのように考えるかということが、今申し上げた点でございます。
 それでは、実態がどうなっているのかということで、資料1-4の8ページを御覧いただけますでしょうか。これが各教育委員会の情報公開の状況ということで、幾つかの項目がありますが、その中の特に採択理由と採択結果のところを御覧いただきますと、欄として、公表、請求に応じて公表、非公開というのがございますが、公表というのは、積極的にホームページなどで公表しているもの。請求に応じて公表というのは、非公開ではないけれども、求めがあれば、聞かれればお答えしますというのが請求に応じて公表、非公開は非公開ということでございますが、積極的に公表している割合が採択結果では約6割、採択理由では3割という現状にございます。これについては、私どもとしては、採択理由、採択結果、どういう教科書をどういう理由で採択したのかという情報につきましては、最低限、積極的に、教育委員会として説明責任を果たす観点から公表してはどうかと考えております。それが資料1-5の2つ目、情報の公表内容、私どもとしては、採択結果、理由、プラスアルファになろうかと思いますが、そういう内容について方法はホームページを中心になろうかと思いますが、そういう形での公表を考えてはどうかということでございます。
 最後、1-5の3つ目のポツでございますが、そういう公表を法的に義務付けた場合の検討、論点として、私学については対外的な公表を義務付けるのかどうか、そういう私学の自主性をどう考えるのか。また、特別支援学校については、まさに1対1、1人のお子さんに1つの教科書ということも実態としてございますので、そういう場合についてどう考えるのか。幾つか特別な場合もございますが、そういう場合の義務付けについてどう考えるのかということも1つの検討する際の論点ではないかと思っております。
 以上、説明が長くなり恐縮でございますが、御議論をよろしくお願いしたいと思います。

【小川分科会長】  ありがとうございました。
 教科書採択制度、今、御説明ありましたとおり、これはなかなか仕組みが複雑なため、仕組みをある程度理解していただいた上で議論をしっかりすることも必要かと思いますので、質問とともに御意見を伺えればなと思っています。よろしくお願いします。
 それで、資料1-5にあるとおり、今日、事務局の方から、議論していただく論点ということで3つ提示しています。この3つ一括して議論すると混乱しますので、少し時間を分けて、1つ1つの論点について、それぞれ質問と意見交換をさせていただければと思います。
 では最初に、1の論点である共同採択に係る協議ルールの明確化について、質問とともに御意見を伺いたいと思います。どなたからでも構いませんので、どうぞ御自由に御発言いただければと思います。いかがでしょうか。

【荒瀬委員】  ありがとうございます。最初に質問が1点あります。先ほど教科書課長から、この八重山採択地区における調整ができなかったことに関して、ほかにも及ぶことが懸念されるというお話でしたが、その懸念の中身をもう少し教えていただきたいと思っています。
 と申しますのも、先ほど御説明がありましたように、もう既に採択する地区というのが市郡の形が変わってきている中で、随分と変則的になってきているということが事実あって、その点について今回制度を変えていこう、整理しようかということでしたが、この八重山地区のような形は、制度として共同採択をすることになっているにもかかわらず、結果としてそうはならなかったことのみが問題なのか、それとも、その他の問題があって懸念をなさっているのかについて、まず伺いたいと思います。

【小川分科会長】  事務局の方、お願いいたします。

【永山教科書課長】  御質問の部分についてお答えします。1点目につきましては、ほかへの影響の懸念ということですが、我々懸念しているのは、先ほど資料1-4の参考資料の3ページを御覧いただきましたが、今回こういう形で最終的に同一の教科書の採択まで至らなかったと、法律違反の状態にまで至ったのは今回の八重山の件のみでございますが、近年そういう形で、特に社会科の教科書をめぐって、かなり共同採択地区での議論、また、それを持ち帰っての教育委員会での最終的な採択決定での議論はかなり難航した事例が、3ページにございますように4件ほど、これ近年特に出てきているということでございまして、今回、八重山と、最終的に採択、統一まで至らなかったと。これまでは、当然、同一の教科書の採択に至らなければ違法になるということで、ぎりぎりのところで調整をしていただき、最終的には一本化してきたというのがこれまでの状況でございますが、今回、八重山のような特に大きな社会的な問題になっている、ああいうことが起きたということから、ほかの市町村におきましても同じような議論、そういう議論が先鋭化して、同じように最終的には一本化しない、協議がまとまらないという形で、ずるずるとと言いますか、教科書の使用まで至ってしまうことも出てくる可能性があるのではないかと懸念いたしておりまして、今回我々としてはそういうことが起きないように、中学校の次の採択が27年度に行われますので、もし来年の通常国会で法律の改正の成立までいけば、それに基づく規約などをそれぞれの地方自治体の方で規定していただいて、27年度の中学校の教科書の採択から適用できると考えておりますので、そういうことにならないように、今からきちんとした対応を取っていく必要があるのではないかと考えております。

【荒瀬委員】  ありがとうございました。最初に審議官がおっしゃった、共同採択制度を前提としてということですが、共同採択制度そのものに対してどうこうということではなくて、こういった形をしっかりとしたものにしていけばいくほど、教育委員会制度との関わりがどうしても出てくると思うんです。教育委員会制度についての現在の審議の状況を承っておりますが、首長の意向がより強く反映されていく方向に変わるとしたら、果たしてここで共同採択制度なんだ、協議会というのを法的にきちんと決めるんだということが、そこのところとの整合性といいますか、兼ね合いを考えておかなければいけないのではないかと思います。それが1点です。
 もう一つ、そもそも教科書の在り方についてです。これは安価に全ての児童・生徒に対して提供されなければいけないことは当然のことながら、こういったことを考えるときに教科書そのものが多様な学びに対して果たして対応できているのかということを検討することも重要です。価格を抑えるということが、単純にはページ数ですね、分量の点で。もっと学びたいと思う子とか、もっとゆっくり学びたいと思う子に対応するような教科書に必ずしもなっていないという指摘もこれまでもありましたので、教科書そのものはここでは今議論する内容ではないんでしょうが、考えていかないといけないなと思っておることを申し上げておきます。
 以上です。

【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。

【五十嵐委員】  ありがとうございます。今、論点が明確になっているので、私も、その内容についての議論が深まる前に、今の荒瀬委員に続いて一言意見を申し上げたいと思っています。先ほど荒瀬委員から出された、多様な学びに対応できる教科書かどうかというあたりは、私もとても大事に思っています。ただ、ここでは教科書はどうあるべきかという論点ではないのですが、それにしても採択に関わっては、現状として今教育の情報化が進んでいる今、普通の紙の教科書とあわせてデジタル教科書についても、採択に当たっては、デジタル教科書がメインではないにしても、その観点がよしあしはどうなのかも視野に入ってくることが考えられます。その場合に、近隣の同一の採択地域の中において情報化の進捗状況が違っていて、こういうものを選びたいんだけれど隣の地区はまだ整備されていない、じゃあ、どうするのかというふうに、諦めざるを得ないという話も現実に聞いております。そういった意味からすると、共同で採択ということは、教育の情報化の問題からしても少し難しい面が出てくるのではないかと考えます。
 最初に出していただいた教科書改革実行プランの中では、イメージ図がきれいに絵柄でまとめられています。編集という図柄を見ましても、今の教科書の工夫とは程遠い。多様な図面があったりしますが、この絵、タイプライター、何十年前の編集風景かなという絵です。教科書そのものの考え方が古く、もう少し検討する余地があるのではないかと思います。最初に少し懸念を感じたところですので、最初の深まる議論の前に一言意見を述べさせていただきました。
 以上です。

【小川分科会長】  ありがとうございました。今、お二人から御意見がありました。今日、事務局の方から求められている切り口とはちょっと違うんですけれども、ただ、今の共同採択制度をベースとして、先ほど見てきたような協議の形態、どう詰めるか、整備するかという論点が、事務局から求められている基本的な論点ですので、是非それは深めていきたいと思います。ただ、今のお二人の委員の発言は、そもそも今の共同採択制度が学校現場の今の教育活動のいろいろな状況からして果たして合理的なものかどうか、少し点検する必要があるんではないかという御指摘だったと思います。基本的には事務局の方から要請されている共同採択制度の協議のルールを詰めつつ、ただ、やはりそれに伴う問題点についても、もしあれば、それは今回の議論ではなかなか深めることはできないかもしれませんけれども、今の教科書採択制度の在り方については少し問題点・課題は整理することも必要かと思いますので、その辺についても何かございましたら、御意見を頂いても構わないかと思います。
 ただ共同採択に関わる協議ルールの明確化については、これは議論をしっかりやることを前提にということですので、どうかよろしくお願いいたします。
 ほかに委員の方でいかがでしょうか。

【貞広委員】  ありがとうございます。私も共同採択ルールを是としてという発言にならないかもしれませんが意見を述べさせて頂きます。今回論点で出していただいている1が、いわば現行の共同採択制度をより盤石にするためのルールや制度作りに相当し、そして2が、市郡のまとまりのありようが変化したことによって採択の単位を変えるということに相当すると思われます。この2つが一緒にあることが何か違和感があるというか、別の方向を向いている二つの方針が併記されている様にみえます。共同採択という単位を盤石にする一方で、市郡のそのまとまりは変わったから柔軟にしようよというのが一緒になっているというわけで、整合性に疑問があります。それを考えたときに立ち戻って、資料1-2に共同採択制度の4つの意義を挙げてありますが、今、市郡のまとまりのありようが昔と変わった状況において、この1から4の意義が、どこが認められてどこが認められていないのかという部分を精査した上で、もう一度捉え直すことが必要なのではないかと思います。例えば丸1に関しては、やはり多様な方々が教科書内容について綿密な調査研究を行う必要がある点を考えれば、共同採択という単位で行っていくことにメリットがあろうかと思いますけれども、先ほどのような飛び地があるような場合では、2についてもクエスチョンがつく場合もあることでしょうし、3についても、共同採択を行っている単位内での引っ越しだけが行われるわけではないと思います。また4についても、これはどの程度なのかは私の方では全く分からないので、もしお分かりになれば教えていただきたいと思うんですけれども。そうすると、1が担保された形での共同採択制度で、現行の自治体のありようや、現行の各市町村の自律的な教育行政の運営も考えますと、例えば、調査研究については共同採択制度のような単位を維持しつつ、採択については、望む市町村があるのであれば市町村が独自に採用するというような折衷的な共同採択のありよう、そういうありようも検討してもいいのではないかと思います。
 以上意見です、ありがとうございます。

【小川分科会長】  はい、ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。

【吉村委員】  ありがとうございます。今私は、教育委員会の方で教科書の無償給与を担当させていただいております。その点で2点ほど意見を述べさせていただければと思います。
 まず1点、教科書の採択地区における調査員の件で、一部報道等で、例年同じような形でやっていて、調査が余り行われていないのではないかということも読んだことがあります。実際私も現場にいたときには調査員を経験しましたが、実働約3週間程の中で、調査員になられた方は、科目によりますが、大体5社、7社ぐらいの教科書を、非常に細かく読み込み、精査しております。特に教員が多くの地区で調査官になっている現状があろうかと思いますが、目の前の子供たちにどのような力を付けさせたいかを想定しながら調査結果をまとめているということを、まず1点目としてお知りおきいただければと思っております。
 2点目でございますが、今お話もありました採択制度の意義から、今回の論点で意見を述べさせていただきますと、まず1つの案としてですが、この法制度が確立されたのが昭和38年という中で、子供の数ですとか、御説明にありました市郡単位の制度など状況が大きく変わってきておりますので、採択権者である市町村単位で採択ができないのかという意見もあるようです。ただ、現在の法制度の中では、採択地区制度で採択したものということで、やはりまず1つの大きな課題が、市町村単位になったときに、市の中できちんと調査官を出すことが難しいという点だと思います。1つの案として、先ほど説明もありました共同で調査を行い、採択は、共同で調査した結果を基に採択権者がそれぞれ市町村単位でできることが、きちんと明確化されていくのが望ましいのではないかと考えております。
 そこで1つ課題となろうことは、無償給与ということ、この制度の意義のところの3番、4番があろうかと思います。ただ現在は、昭和38年よりも今は物流が非常に便利に、よくなっておりますので、現実的に今転校生が出た場合でも、遅くとも1週間以内には子供たちの手には渡りますので、それほど不便はないかと感じています。
 また、その無償給与という点から、隣の市町村等で教科書採択が違ってくることによって、また財政的な部分での負担が増えるのではないかということももちろん考えられるわけですが、細かく県内の調査をしたわけではありませんが、同じ採択地区内での移動というよりも、採択地区の異なる市町村での転入学が多い状況ではないかと思っております。
 その点と、少子化という時代の流れの中では、やはり採択が異なることによって無償給与の財政的な部分での負担が増えることもあろうかと思いますが、その点もそれほど大きな問題ではないのではと考えております。
 以上です。

【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
 今までの議論はどちらかと言うと、教科書、共同採択に関わる環境が少し自治体では変わってきているので、その辺のところも含めて少し検討すべき課題があるのではないかという御指摘が多かったんですが。それはそれとして非常に重要な論点かと思います。
 もう一方では、今、事務方の方から、皆さんから御意見をお聞きしたいということで、現行制度の共同採択の現状を踏まえての今後の在り方等々についても、御意見を伺えればと思うんですけれども、いかがでしょうか。

【加治佐委員】  2にも関わる発言がもう既になされていると思うんですけれども、今回の問題が起こったということは、要するに分権化が進んでいって、それぞれの地域の実情や教育課題等々に基づく意識が非常に強くなってきたことが背景にあると思うんです。そういう中にあって、恐らく潜在的にはそういう要望は今までの御発言にもあったようにたくさんあって、ただ顕在化したのは八重山ということだけだろうと思うんです。そうしますと、その分権化の流れの中、さらには教育委員会制度の独立性の問題、個々の教育委員会の独立性の問題。一例言われましたように、この協議会を管理執行協議会にすることは、御指摘があったように、教科書採択という重要な権限が事実上、各教育委員会からなくなることを意味するというふうにも言えるわけです。そうすると、首長がどう言うのかということもありますし。いずれにしろ、それぞれが持っている問題意識が教科書で生かされないという結果になると思います。
 要するに、多様な学びに応えるということもありました。あるいはデジタル教科書のお話もあって、あれは政策によって大分進んでいる自治体と、そうでないところがあると思うんですね。だから、そういうものもまた応えられないということになってくると思うんです。ここでは共同採択ということが大前提になっていますけれども、やはり私自身は法律の整合性という意味からも、地教行法と教科書無償措置法の整合性を取る意味からも、やはり共同採択は原則としなくてもいいのではないか、つまり、したいところはすればいい、何と言いますかね、自由に選ぶ方式もあっていいのではないかと。事実上、市単位でやっているところもあるわけですね、一自治体でやっているところもたくさんあるという御指摘なので、そうすると、小さい町村は、先ほどもお話があったように、共同で研究するなり、あるいは共同で採択することがあってもいいと思いますけれども、事実上、一自治体でやっているところもありますので、そういう形でむしろあわせていくべきじゃないかと思います。そうしないと、根本的な、共同採択という制度を全国的に義務付ける以上、問題は解決しないんじゃないかという気がします。
 以上です。

【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。

【銭谷委員】 ちょっと遅れて参りましたので、大変失礼いたしました。教科書改革実行プランで教科書採択の改善のところを見てみますと、このプランで改善をした後の方向が3つ示されているわけです。1つが、採択地区内で教科書が一本化できないで、教科書の無償給付ができない事態が生じたので、そういうことを防止したい。それから2つ目が、地域の実情に沿った採択地区設定を可能とする。これは今、加治佐委員のおっしゃったことと大分共通してくるんじゃないかと思うんですけれども。それから3つ目が、各採択権者による責任ある採択の促進、こういうことをしたいために採択制度の改善を図ろうとするのが今回の発意だと思うんですけれども。
 まず1つ目の、採択地区内で教科書が一本化できず、教科書の無償給付ができない事態の発生の防止というのは、私は、ルールの決め方が今まで曖昧なところがあったことが課題じゃないかと思うんです。ですから、円滑な協議のためのルールの内容がどうあるべきか、そのルールをどういうふうにあらかじめ決めておくのかを、採択協議会の中であらかじめ決められるように、制度改正をこちらで用意してあげることが大事なんじゃないかと思います。
 その意味で言うと、先ほどちょっとお話ありましたけれども、地方自治法における協議会の中の管理執行協議会的なものの検討も、特例を付けながら検討していくことが必要じゃないかと思います。つまり、あらかじめいろいろ考えられる場面を想定して、きちんとルールを明確化しておくことは、是非、今回の件に照らしてもやっておく必要があるんじゃないかと、これはルールの問題ですので。
 それから2つ目の、地域の実情に沿った採択地区設定を可能とするという意味で言いますと、先ほど来、資料がありますように、今の採択地区は1つの市あるいは1つの町だけ、1郡1町なんていうところもあるわけですけれども、そういうところが230を超えるぐらいのところが1つの市で採択しているわけですので、これは原則は、この採択地区制度、共同採択制度をなぜ作ったかと言うと、教科書内容について綿密な調査研究、あるいは関係市町村内で教員が共同で教材研究とか授業研究を行うことが可能になるのが本来の趣旨だと思いますので、それができる範囲がかなりの市であれば1市で結構ですよと、法律上の規定もそうなっているわけですが、そのことはより明確にしてあげたらいいんじゃないかと。つまり、責任ある採択制度ができるというところであれば、単独でも採択地区は構いませんよということが明確に、今の規定もそうなっているんですけれども、そこがもう少し分かりやすくしてあげたらいいんじゃないかと。
 あとは採択地区を作ってやるということになるわけですが、その場合は、先ほど言いましたように、ルールの明確化をしっかりしていただければ、私はいいんじゃないかと思います。その結果、責任ある採択の促進が図れればいいのではないかと思います。つまり、私は最近、市町村の教育委員会は大分力を付けてきたと思いますけれども、例えば、まだ指導主事さんを置けないような町村があるのも事実でございますので、いろいろと市町村の教育委員会が力を合わせて、自分たちの子供のために使う教科書を責任を持って選べるような体制作りを応援することが、考え方の基本としてあっていいんじゃないかと思いました。

【小川分科会長】  ありがとうございました。予定していた配分の時間が来てしまったんですが、ほかに1に関係して、皆さんの方から何か御意見ございますか。

【細谷委員】  皆さんの意見を聞けば聞くほど1と2の論点が、整理ができなかったんですが、今、銭谷委員さんの話でよく分かりましたし、本来、今日の論議も、共同採択のある意味では法的な整理をしなければいけないだろうということで、私、今日は臨んだんだろうということで、自分の立場がやっとはっきりしました。簡単に申し上げますと、今、銭谷委員さんがおっしゃったように、これまでこの共同採択のよさをさらに伸ばすために、このような形で協議会というのをきちんと当てはめてやるべきだと考えますので、今ある共同採択の意義をさらに尊重して、今事務局の方からありました提案のように、こういう方向に持っていければ、特にそういった小さい町村単位なんかは学校の先生方も助かるし、子供たちも助かるんじゃないかと思います。
 以上です。

【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
 なければ、また1を含めても構いませんけれども、時間がもう余りありませんので、2と3、採択地区の設定単位の柔軟化という点と、3の採択結果・理由等の公表について、これは一括して残りの時間、皆さんから御質問、御意見を伺いたいと思います。どなたからでも構いません、どうぞよろしくお願いします。

【吉田委員】  3番の採択の件でございますけれども、ここであえて私学の自主性や特別支援学校における採択の特殊性をどう考えるかと入れていただきましたので、その件に関して、私立学校の立場で申し上げさせていただきます。
 基本的に私立学校の場合は、この制度の概要にもございますように、学校の校長が採択権者であるという形で、個々の学校がそれぞれの学校の教育方針にのっとった教科書の採択をするわけです。そういう中で、今回、採択結果を公表する云々という問題で、今日の1-4の資料等に公表のこと等について書いてあるのですけれども、実際にこの教科書の採択方法というか、教科書を公表すること自体が何の目的なのか、私には若干分からないのです。と申しますのは、各学校において、教科書によって生徒がその学校を選択して入ってきているわけではありません。これは大学もそうだと思うし、高校もそれぞれみんなそうだと思います。ただ、その中に、言い方は悪いですけれども、偏向した教科書等があることに問題があって、それによってそういうものが採択されたらという危惧があるのではないかと思うんですが、そういう部分があるのだとすれば、今回の改革実行プランの中にある検定基準という部分で、我々からすれば、検定教科書を選んで何がいけないのだということが起きてくるのではないかと思うんです。ですから、やはり検定基準をしっかりもっと締めていただきたいことが1つ。
 それから、これも変かもしれませんけれども、余りにも莫大にあり過ぎる、それを全ての学校が全部読んでそれを検討してということは不可能です。教育委員会のように大きな単位で、それぞれが指導主事なり何なり専門家がいて、それをやってということなら分かりますが、それぞれの小さな私学の単位で、各教科という単位で考えたときに、それを全部見てということは不可能です。そうすると、採択理由とかに至っても、我々ができる採択理由って何かと言えば、検定教科書だからということ以外ないと思います。
 そういう部分で考えますと、やはり今度は採択理由等を決める段階で、もう少し各教科書の特性なり何なりの一覧表みたいなものを作っていただいて、その中で選びなさいとか、そういうことをしていただかなければ無理だと思います。
 それから、公表の仕方1つとりましても、現実に我々もそうですけれども、ホームページに教科書一覧を載せようなんていうことは考えていません。ただ、現実、入学者が、例えば中学校の入学試験が終わった後に、4月からの勉強をしておきたいからということで、おたくの学校は英語の教科書は何ですかという質問はあります。それは当然開示します。ただ、そういう際にも、何も3月の段階で予習する必要ありませんからね。4月からでいいんですよという話をするわけですけれども、やはり親の気持ちとして、事前に教科書がどんなものか、それを見ておきたい、勉強させておきたいという思いがあることも事実だと思うので、そういう意味での公表はしておりますけれども、その教科書を使っていることによってどうのという感覚の公表はおかしいのではないかという気がしております。
 ですから、私立学校においては、採択という問題も大変大きな問題で、それぞれの学校の特性が表れるものだと思いますので、今の公立というか、教育委員会のお話等も伺っていましたけれども、本当にそれぞれの学校の独自性を出すこと、それから、市区町村においては、やはりその教育委員会が我々で言うところの理事会であって、その1つの理事会の中の教育なわけですから、1本の教科書で、それを共通に採択することは当たり前のことじゃないかと思っております。
 以上です。ありがとうございました。

【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかにいかがですか。

【篠原委員】  今の吉田さんの話も分かるんですけれども、私学はそれぞれの独自の判断でやるわけですよね。そういう判断を、保護者の立場からすると、どういう理由でこういう教科書にうちの学校はなっているんだろうということは当然知りたいと思うんですよ。だから、それを何らかの形で公表することはそんな難しい作業じゃないと思うし、私学だからこうですよという、いろんな要因があることはよく分かるんですけれども、普通に考えて簡単にできることじゃないかと。だから、さっきお話をお伺いしていて、何でそんなに難しいのかな、問題があるのかな、私なんか単純に考えてほとんど問題ないと思うんですね。こういう教科書を採用しましたということを何らかの形で公表していただく、公表というのは、学校の保護者向けでいいんですけれども。保護者からすると、これだけ教科書の内容がいろいろ話題になっているときに、うちの学校はこの教科書を使っているのがおかしいとかおかしくないの問題じゃなくて、どんなのを使っているんだろう、どういう理由でこれにしたんだろうというのは、私は自然な要求だと思います。

【吉田委員】  おっしゃるとおりで、全然難しいことじゃありませんし、我々も別に非開示にしようとか、秘密裏にしようなんていうことではありません。そうではなくて、おっしゃるように、保護者の皆さんとかそういう直接目的がある方によっての開示というか、公表は当たり前のことだと思っていますし、現実には、例えばの話、入学者に対して、うちは高校もそうですけど、中学校も、入学前に手続が終わった段階で当然教科書の一覧表を全部お配りしますよね。それについて質問があればもちろん答えます。ただ、私言いました採択理由うんぬんというのは、今の共同採択のあれで見ますと、かなり細かい採択理由が、この教科書と比較してこうだったうんぬん、そんなことを各私立学校でできないので、先ほど言いました一覧表に丸付けるみたいな形で採択しましたという形ならできますけれども、そういう全く一緒のような細かいものはできませんという意味で、誤解のないように御理解いただきたいと思います。

【篠原委員】  そういう意味なら分かります。

【小川分科会長】  よろしいですね。ほかにいかがでしょうか。

【小原委員】  私学の場合は、アカウンタビリティーは父母にあるということで、彼らに対する説明責任があります。ただ、どの教科書を選んでも、検定済みですから良いのですけれども、その検定基準が曖昧がゆえに、我々は批判の対象になるのです。父母からというよりも外部からの批判が出てくるのです。特に社会科の教科書の問題で、何年か前に偏向教科書を反対している分野から、それを採用したら、軍国主義じゃないかとか、右翼化じゃないかとか言われました。それがハワイのイーストウエストセンターまで飛び火して、玉川はとんでもないことをやっているとまで言われました。ですから、検定と採用の規定遵守が曖昧ですと、この八重山のような問題も出てくるのだと思います。先ほど吉田先生が言ったように、検定された教科書なんだからどれを選んでもいいだろうということもありますし、一部の私学では教科書の無償配布されたものを棚に上げて、自分たちの独自の教科書を使ってやっているところもあります。当然、先取りして、高校2年で3年分を終えて、高校3年は全く別の教科書でセンター試験対応ということもやっています。片方が水漏れ状態において、水漏れを防止しなさいというのを我々に押し付けるのも理不尽な感はあります。ですから、検定と採用規定をより具体化させておけば、どの教科書を使ったって問題ないのではないと私は考えています。

【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。

【尾上委員】  保護者の立場で、その採択の結果理由の開示に関しては、今まで誰ひとり開示してほしいって聞いたことはないんですね。それより、その教科書に基づいてしっかり先生方が子供たちに教えていただけるという環境があるんだなというぐらいしか理解しなかったので、教育委員会が教育方針に基づいて決定されたものであるし、当然、採択に関しては相当調査された経緯がありますので、それさえしっかり踏んでおれば、我々は安心して先生にお任せして教科書を使わせてもらっているということが我々の認識だと思っております。
 ただ、1点、ある議員さんから、採択員が誰だというのは聞かれたことはあります。それは教えるわけにはいかないということで、ある面、そういった面で政治的な部分が1つ絡んでくるような場面もあるかなというところは危惧していたところであります。保護者の面からすると、本当に経緯に関しましては、しっかりやられた経緯があるということの認識でしかないというところです。
 以上です。

【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
 採択理由、採択結果の公表に関わって、事務局の方にちょっと確認ですけれども、ほとんどの教育委員会では、教科書の採択に当たっては、基本的には採択の作業をスタートする年度が近づくと、必ず教科書採択の基本方針とか、基本大綱を作って、そこで採択の検討の諸基準も教育委員会で決めて、そうした大綱方針と、あと各科目というか、教科ごとに、調査研究の基準をかなり詳細に定めているところから、本当に基本的なポイントだけ定めているところ、いろいろありますけれども、全ての教育委員会はそうした基本大綱とか調査基準みたいのを設定して、それに基づいて実際の調査研究と採択の作業をやっていますよね。それで、ほとんどの自治体はそうした主要データは全て非公開としている自治体は本当に少なくて、公表しているところ、そして、資料にも書いているとおり、情報公開請求があれば公表しているところもあって、ほとんどの自治体は非公開ということでかたくなにデータは公表しないという自治体、教育委員会はないですよね。今回、公表のやり方についての検討というのは、情報公開の請求に応じて公表している、ここのところをもう少し進めて公表を義務化するという、その辺のところまでの検討ということでしょうか。それともまた違った形での公表の仕方、ありようみたいなことについて意見を求めているんでしょうか。

【永山教科書課長】  基本的には分科会長の御説明にあったとおりでございまして、我々考えているのは、先ほどの資料の、求めがあれば公開しますというのと、若干非公開というところもございますので、その部分について積極的に、少なくとも公立教育委員会につきましては積極的に公開していくべきじゃないかという1つと、法的な何らかの義務を課すことで、その情報公開の内容の質、今、分科会長おっしゃったようにかなりばらつきが、しっかりした情報を提供しているところと、非常に簡潔な簡素な情報しか出していないところがございますので、そこについてもある程度バランスが取れた、最低限のものは公開していただくように、そういう質の面でも向上を図っていく、その両面を考えてございます。

【小川分科会長】  ありがとうございました。

【吉田委員】  今おっしゃった内容の質とおっしゃるのは、どういうことを開示すべきだということなんですか、教科書採択のその事細かなことまで開示しろということなんですか。委員会でどうなったけど、こうだったということなんですか。

【永山教科書課長】  開示については、これは御議論を踏まえてまた検討しますが、今最低限として考えているのは、これは明確だと思います、どの教科書を採択したのかと。その採択理由についてどういう観点から、まさに、ある教科書を選んだ、ほかの教科書に比べてこういう点でこの教科書はいいという点で選んだということまでは公開していただこうということで、今おっしゃっているのは恐らくその決定する前の、前提になる採択資料のこと、全ての教科書、7社なら7社並べて比較したものを作っている教育委員会は多いと思いますので、そういうものを、作られているものを公開すべきかどうかというところについては、また今日の御議論、我々が今考えているのは、この教科書をどういう理由で選んだのかというところまでを考えていますが、そういう詳細のところまで公開する必要があるのかどうかについては、また御意見を承って、また検討させていただきたいと思っております。

【小川分科会長】  吉田委員、よろしいですか。
 今日はちょっと時間が余りないんですけれども、あと1、2あれば、質問、御意見伺いたいんですけれども、いかがでしょうか。
 もしなければ、今日、第1回目ということで、制度の理解から含めて少し時間を要するテーマかなと思いますので、今日頂いた意見をまた踏まえて、再度もう一度、初中分科会でこの議論を詰めて、この分科会としての意見を取りまとめていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
 事務方の方、今日の御意見を踏まえて、再度論点整理していただいて、次回の議論に向けて準備していただければと思います。よろしくお願いします。
 残り10分ほどしかないんですけれども、今日の議題の2番目ということで、いじめ防止基本方針の策定がこの前行われましたので、そのいじめ防止基本方針の内容について、児童生徒課からですかね、説明をお願いできればと思います。よろしくお願いします。

【池田生徒指導室長】  生徒指導室長の池田から説明させていただきます。本年6月の第183回国会でいじめ防止対策法が成立しました。いじめの問題について、発生した場合の対処のみならず、防止や早期発見についても平素からの実効性ある取組を促すよう、基本的な理念や体制が整備されました。この法律は9月28日から施行されております。この法第11条では、国においていじめの防止、いじめの早期発見、いじめへの対処のための対策を総合的かつ効果的に推進するため、いじめ防止基本方針を策定することとされております。これは資料2の1ページ目、ちょっと細かくなりますが一番上の段のところにこの内容を法律から抜粋してございます。
 文部科学省においては、この基本方針の策定に当たりまして、学校関係者や学識経験者など、多様な協力者の参画を得てより実効的な対策を講じるため、いじめ防止基本方針策定協議会を設置して検討を進めてまいりました。この協議会には本日御出席されている森田委員、尾上委員にも御参加いただいておるところでございます。10月11日にいじめの防止等のための基本的な方針が取りまとめられました。この資料1ページの第1のところでございますが、この基本方針では、まず、いじめの防止等のための対策の基本的な方向に関する事項として、いじめ防止対策推進法制定の意義、いじめの防止等の対策に関する基本理念、いじめの防止等に関する基本的考え方などについて示しております。
 次に第2に移りますが、いじめの防止等のための対策の内容に関する事項といたしまして、国、地方公共団体、学校のそれぞれが実施すべき施策を示すとともに、いじめにより児童生徒の生命、心身に重大な被害が生じた疑いがあるなどの重大事態が発生した場合の対処についてまとめています。重大事態につきましては2ページ目を御覧いただきたいと思います。まず、地方公共団体についてですが、国の基本方針を参考に、当該地方公共団体の実情に応じて、条例などの形で地域いじめ防止基本方針を定めるとともに、いじめ問題対策連絡協議会を設置することが望ましいとしております。
 また、地域いじめ防止基本方針に基づくいじめの防止等の対策を実効的に行うため、教育委員会に附属機関を設置することが望ましいともしております。なお、この附属機関には、専門的な知識や経験を有する第三者等の参加を図り、公平性・中立性が担保されるよう努めることが必要としております。附属機関の機能につきましては、地域いじめ防止基本方針の内容に応じ、地方公共団体ごとに異なってまいります。法第28条に規定する重大事態に係る調査、2ページの方でございますけれども、これを教育委員会が学校の設置者として行う場合、この附属機関を調査を行う組織とすることが望ましいとしております。
 学校については、学校いじめ防止基本方針の策定、及びいじめの防止等の対策のための組織の設置が法律で義務付けられております。この組織は学校におけるいじめの防止、早期発見、対処などについて、組織的な対応を行うための中核となる常設の組織です。いじめに関するわずかな兆候や懸念、児童生徒からの訴えを1人の教職員で抱え込まずに、全てこの組織に報告・相談し、情報の集約と共有化を図り、組織としていじめの問題に対応することとしております。今後、国では、毎年度いじめ防止基本方針の策定状況や、いじめの問題への取組状況を調査することとしております。文部科学省としては、基本方針を受けて、いじめの問題への一層の取組の強化を図るとともに、各地域や学校において確実に取組が進むよう、周知徹底にしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
 以上です。

【小川分科会長】  ありがとうございました。今の報告、御説明に何か御質問等ございますか。
 森田委員、この作成に関わられた委員として何か御発言いただければと思います。

【森田委員】  ありがとうございます。今、池田室長の方から基本的な骨組みについて御説明いただいたわけでございます。これが国の法律として制定され、そして、それを受けて文部科学省が基本方針を定めたということは、とりもなおさずこの問題が深刻な被害、あるいは自殺等に至る被害だけではなくて、子供の成長、発達において非常に重大な被害、影響を及ぼすという被害認識というのも一方でございます。ただ、それだけではなくて、この取組は、お手元の基本方針の8ページの段落の2つ目でございますが、2のちょっと上です、上から6行目、「いじめ問題は、心豊かで安全・安心な社会をいかにしてつくるかという、学校を含めた社会全体に関する国民的な課題である」という具合に位置付けておりまして、いじめ問題は大人社会でも、パワハラ、セクハラ等、いろいろな被害を被る行為がございます。我々の社会をいかにして快適なものにしていくか、安全・安心なものにしていくかという、その1つの切り口として、このいじめという問題を、国を挙げて、国民的な課題として取り組むという考え方が1つ背後にございます。それを実現すべく、これを国もそうでございますし、地方公共団体、あるいは関連の団体の御協力をいただいて、その理念あるいはその意義を国民に広く、あまねく周知徹底していただくことを是非ともお願いしたいということが1点ございます。
 それからもう一点は、今、池田室長の方から御説明がありましたが、この基本方針の中では徹底した組織的対応ということを強調しております。今までいじめ問題というのは、いじめ問題を含めまして問題行動というのは、現段階では非常に複雑化し、多様化し、重層化しているという状況にございます。とりわけその中でもいじめ問題というのは非常に見えにくい構造をしているにもかかわらず、これまでの私たちの社会の対応というのは、教員の個々の力量、さらにはそれぞれの個々の分掌に委ねられて、そして、その力量をいかに上げていくかに、我々は研修とかいろいろな取組の方策が行われてきたわけでございます。しかし、もちろんこのことも非常に大事で、これからも続けていかなきゃいけないわけでございますが、ただそれだけでは限界がございます。いろいろな抱え込みという言葉もございますが、単に批判的な抱え込みだけではなくて、職掌に責任感を持つ余りに抱え込みということもございます。これはやはり個人に委ねられてきたその仕組みをここで根本的に改めていただき、組織的な対応、それも組織があって機能せずという形ではなくて、本当に機能する組織。つまり、問題対応型組織というのは、通常の学習、教科の組織とは全く異なっておりまして、柔軟な対応と迅速な対応が求められます。そういう体制を学校の中に1つ埋め込んでいくということは、従来の問題対応の組織の在り方というよりも、学校の組織の在り方そのものの変革といいますか、そういうものも含んでいる、そういう要素がございます。それをやはり留意していただきながら、徹底した組織的な対応を個人の力量の資質向上とあわせて、やはりこれから進めていかなきゃいけない時代に差しかかっている。それは単にいじめ問題だけではなくて、様々な問題を抱える子供たちにとっても大変重要な点だろうと思っております。これが第2点でございます。
 それから第3点目は、国に対して是非ともお願いしたいんですが、今回の基本方針の中では、学校に置く組織、それは必置になっております。それから基本方針も定めていかなきゃいけないとなっておりますが、何か重大事態が起こったときに調査するときには、外部専門家の参加について触れられております。これを個々の学校、あるいは地方自治体でやっていく場合には、人材の確保、それから財政的な問題が伴います。これに関しまして、やはり国の方でも裏付け、あるいは職能団体や大学、あるいは学会からの協力を得られるような連携体制の整備を是非とも国の方でもお進めいただきながら、地方公共団体、それから各教育委員会、そして各学校、これが連携して、この問題に対処できるような仕組みを整備、充実していただきたいのが1つお願いでございます。
 時間もございませんので、この点でとどめさせていただきますが、以上でございます。

【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかに。

【吉田委員】  すみません、今、森田委員の方から大変貴重な御意見を頂きまして、我々としても本当に国の対応ということでお願いしたかったんですが、それとともに、もう一点、今回インターネットを通じて行われるいじめについての問題ございまして、これにつきましては、今回のこの中にも何か所か書かれておりますけれども、例えば、プロバイダに対して速やかに削除を求めるなど必要な措置を講ずるということがありますけれども、実際に法務局とかに言ううんぬんございますけれども、その前にネットパトロールみたいなものも既にそれぞれの学校はかなり利用しております。ただ、実際利用していても、その書き込みを消させることはなかなかできません。
 それからもう一つ、子供たちがどんなところで何を見ているか、その個人の中にまで入っていくことはできません。ですから、やはりそういうのが分かったときに瞬時に消せるような体制みたいなものを、法務局ということでなく、警察なり、例えば文科省なりで何かそういう方策を取っていただくことも大きな協力になると思いますので、是非よろしくお願い申し上げます。

【小川分科会長】  ありがとうございました。

【篠原委員】  大変立派な基本方針で、このとおりにしっかりやっていただきたいと思うんですけれども、23ページにちょっと入っているんですけど、冒頭、「保護者が、法に規定された保護者の責務等を踏まえて子供の規範意識を養うための指導等を適切に行うことができるよう、保護者を対象とした啓発活動や相談窓口の設置など、家庭への支援」というのが入っているんですが、是非、このいじめの問題は、私は前から言っているんですけれども、やはり家庭教育の部分、家庭における教育ということのウエートは結構高いんだろうと思うんですね。だから、是非、学校教育と家庭教育の両輪で教育は成り立っている、地域もそこに絡んでいるんですけど、是非、家庭で、いじめ防止の教育が強化されるように、拡充されるような流れを、是非この全体の方針の中で作っていただきたい、取り組んでいただきたい。これは要望でございます。

【小川分科会長】  ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
 ありがとうございました。これで今日の分科会を終了したいと思いますけれども、次回以降の予定について事務局の方から御連絡があれば、よろしくお願いします。

【金城教育制度改革室長補佐】  次回の初等中等教育分科会の日程につきましては、小川分科会長とも御相談の上、追って御連絡させていただきます。
 以上でございます。

【小川分科会長】  次回以降についてはまた委員の方々と日程調整を含めて準備をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、今日予定していた議事は全て終わりましたので、これで閉会といたします。ありがとうございました。

── 了 ──

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-- 登録:平成26年07月 --