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初等中等教育分科会(第78回) 議事録

1.日時

平成23年12月1日(木曜日)10時~12時

2.場所

中央合同庁舎第4号館12階 共用1208特別会議室

3.議題

  1. 幼保一体化について
  2. その他

4.議事録

【小川分科会長】  おはようございます。定刻になりましたので、ただいまから第78回の初中分科会を開催したいと思います。
 一言お断りさせていただきます。実は出席予定者は当初、定足数を満たしておりまして、正規の分科会ということで開催する予定だったのですが、今朝、体調を崩された委員がお一人いらっしゃいまして、急遽御欠席になりました。ということで、残念ですが、今日は委員懇談会ということで開催させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 ただ、委員懇談会ではありますが、通常の分科会と同様に皆様からの御意見をいただければと思います。よろしくお願いします。
 なお、本日は神本政務官が御出席の予定です。ただ、お仕事の関係で11時頃、この分科会にお見えになるということですので、お見えになられた時点で一言御挨拶をいただきたいと思っています。あらかじめ、その点御了解ください。
 もう一つ、今、放送がありましたように、今日10時15分頃に緊急地震速報のテスト放送が入るということです。1分程度の、長い放送でもありませんので、そのテスト放送の時間帯は一時会議を中断いたしますので、その辺も、あらかじめ御了承いただければと思います。よろしくお願いいたします。
 では、まず会議に入る前に、配付資料について事務局から説明をお願いいたします。

【小谷教育制度改革室長】  配付資料について、御説明いたします。本日の配付資料につきましては、議事次第にございますように、資料1-1-1から資料2-2まで、そして参考資料として名簿をお付けしております。不足等ございましたら、事務局までお申しつけください。

【小川分科会長】  今日は配付資料、大分、大部になっておりますので、よろしいでしょうか。
 それでは、議事に入っていきたいと思いますが、議事次第にありますとおり、今日は2つです。メーンは、議題1の幼保一体化についてです。あと、その他として、この分科会の下にあります部会の1つである高等学校教育部会の審議状況、これまで2回ほど開催されておりますので、それを少し御報告して、何か皆さんから御意見があれば賜りたいと思っています。今日はこの2つの議題を予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、最初の議題、幼保一体化について入っていきたいと思います。幼保一体化につきましては、昨年7月以降、内閣府の「子ども・子育て新システム検討会議」の中の検討状況について、この分科会に随時報告をいただいて、皆さんから御意見を頂いてきました。
 現在、検討会議の下に置かれたワーキングチームで、幼保一体化を進めるために、「給付の一体化」、また「施設の一体化」を掲げて、具体的な制度設計について議論が進行中です。現在、成案取りまとめに向けた審議が、この検討会議の下にある「基本制度ワーキングチーム」において行われているということです。
 今日は、そうした新たなシステムにおける制度設計、特に、仮称ですが、「総合施設」という新たな施設が制度設計されているようですので、事務局から現在の検討状況を説明いただいて、皆さんから御意見をお伺いしたいと思います。
 今日、皆さんから頂いた意見につきましては、事務局においてまとめていただいて、基本制度ワーキングチームの方に分科会の意見としてお伝えしたいと考えておりますので、よろしくお願いしています。
 今日の議題に関わる内容ですけれども、前半と後半2つに分けて審議を進めていきたいと思います。
 というのは、1つは、この幼保一体化に関わっては、本年の7月に中間取りまとめがあり、そして、この分科会でも一応、その内容については報告していただいたところですが、少し時間もたっておりますので、もう一度内容を再確認するという意味で、まず前半に本年7月に公表された中間取りまとめの内容や、その新しいシステム全般について幼児教育課から報告いただいて、中間取りまとめと新システム全般について内容を全員で確認した上で、後半に、また時間をとりまして、中間取りまとめ以降の検討状況及び残された検討課題について、特に、総合施設(仮称)の具体的な制度設計の内容について御説明いただき、皆さんから、御意見又は御質問を頂戴したいと思っています。
 そのように前半、後半ということで、今日は進めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 では、最初、前半ということで、まず幼児教育課から、今年7月に公表されました中間取りまとめの概要について説明いただければと思います。よろしくお願いいたします。

【蝦名幼児教育課長】  それでは、幼児教育課の蝦名と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 お手元の資料に基づきまして、まず子ども・子育て新システムの中間取りまとめが7月末になされましたけれども、その概要につきまして御説明をと考えております。
 資料は、お手元の資料1-1-1、それから補足的に1-1-2も用いることができればと思っております。中間取りまとめそのものにつきましては、参考として資料1-3として配付をさせていただいておりますので、適宜御覧いただければと存じます。
 資料1-1-1のパワーポイントのスライド集を御覧いただければと思います。子ども・子育て新システムについてというところでございます。
 1ページをおめくりいただきまして、子ども・子育て新システムの基本的な今回検討している考え方について整理をしてございますけれども、基本的に目指しているものとしては、子どもと子育て家庭を応援する社会の実現に向けての制度構築であるということでございます。
 その背景として、下に整理をしてございますけれども、現在、急速な少子化の進行がある。一方で結婚・出産・子育ての希望がかなわない現状があり、それに対して子ども・子育て家庭を社会全体で支援をする必要があるのだろうということでございます。
 ただ一方、足元の状況を見ますと、子ども・子育て支援が質・量ともに不足をしておって、これが子育ての孤立感と負担感の増加につながっているということで、冒頭申し上げましたように、子どもと子育て家庭を応援する社会の実現に向けて、全ての子どもへの良質な成育環境を保障し、特別の支援が必要な子どもを含めた、全ての子どもの健やかな育ちを実現する。そのために、質の高い学校教育・保育の保障を全ての子どもに対して行うとともに、地域の子育て支援も充実をしていけたらということでございます。
 そのような基本的な考え方に基づいて、2ページ目に具体的な内容の、まず導入の部分をお示しをしてございます。今回そうした、全ての子どもへの良質な成育環境の保障、あるいは子ども・子育て家庭の社会全体での支援に向けて、大きくは、1つ目の丸でありますが、全ての子ども・子育て家庭への支援として、子どものための現金給付や地域子育て支援などを行っていくために、国において包括交付金を作りまして、様々、地域において給付を行ったり、あるいは事業を実施していただくための財政的な支援を包括的に行っていく。それを用いて、地域においては多様なニーズを踏まえた取組を行っていただこうということを考えております。
 また、もう一つの柱として、幼保一体化を進めていきたいということでございまして、さらに、その内容として、その実現のために2つのことを現在やろうとしております。
 一つが給付システムの一体化ということで、既存の様々な幼児教育、保育に関する財政支援を一本化をした形で、こども園給付という新しい給付の仕組みを作って、各市町村にそれを国として交付をしようということが一つでございます。
 もう一つが施設の一体化ということで、これまで幼稚園、保育所というように、幼児期の教育、保育の担い手は分かれておったわけでありますが、それに対して新たに、そうした幼児教育、保育の機能を一体的に担う施設、これを総合施設と仮称で呼んでおりますが、こういった新しい施設を創設をしてはどうかということを現在検討をしております。
 こうした取組を行う際のコンセプトとして、下に黒四角で4つほど掲げておりますが、こうしたシステム全体を実施していく際には、基礎自治体である市町村を中心に据えていってはどうか。
 具体的には、市町村が地域のニーズ、教育や保育に関するニーズを把握し、それを満たすためにどのような取組を行うかということについて計画を策定する。それに基づいて、国や都道府県が、そうした市町村の取組を、財政支援も含めた支援を行うことを考えてはどうかということです。
 もう一つは、そのための費用については、社会全体(国・地方・事業主・個人)による費用負担を行うべきだろうということでございます。
 3点目としては、政府における推進体制や財源の一体化を図るべきということ。
 4点目として、そうした大きな施策や取組を運営していく上で、国において子ども・子育て会議――これも仮称ですけれども――というものを設置をし、様々な有識者、地方公共団体、労使代表、あるいは子どもに対する教育や保育の当事者なども参加をして検討をいただくことではどうだろうということでございます。
 次のページが3ページ目になりますけれども、先ほど申し上げた基礎自治体、市町村が実施主体、中心の仕組みを考えたらどうかということを図示したものでありますが、一番上は、地域においては子ども・子育て家庭にはさまざまなニーズがあるだろう。学校教育、あるいは保育に関するニーズや、そうしたニーズはないけれども子育て支援は是非してもらいたいといったようなニーズが地域にはある。そうしたニーズを市町村がきちんと調査をし把握をした上で、それを満たすために、どのような施設にそうした取組を行っていただくのが適当かといったような市町村における、この新システムを実施していくための計画を策定をしていただいて、それに対して、先ほど申し上げたような幼児期の教育、保育に関する一体的な給付であるこども園給付でありますとか、様々な事業によって、そうした計画の実現を支援をしていこうというようなことになっています。
 4ページには、そうした計画に盛り込むことが考えられるもののイメージでありますが、例えば需要の見込みとして、幼児期の学校教育の需要が当該地域にどれぐらいあるのか、あるいは保育の需要がどれぐらいあるのか。その見込み量を確保するためには、どういった施設がどれだけ必要なのか。どういった施設にどれだけの子どもさんを受け入れる必要があるのかといったようなことを計画を策定をし、それを満たすために、具体的に、その施設がそういった子どもを受け入れて運営をするために必要なお金も含めた財政支援などを行っていくことを検討をしているということでございます。
 5ページ目以降に、この新システムのもう一つの柱であります幼保一体化の推進について少し整理をしてございます。
 5ページ、6ページとございますけれども、5ページの下の四角にありますように、幼保一体化の目的としては、1点目は質の高い学校教育・保育を一体的に提供できるような体制を構築できたらということでございます。2点目としては、保育の量的な拡大を、この幼保一体化を進めることによって果たすことができないだろうかということでございます。3点目として、家庭における養育支援を幼保一体化し、例えば総合施設といったような新しい施設を設ける。そこで養育支援をしっかりと行うといったようなことによって、家庭における養育支援の充実ができないだろうかということを目的として、6ページに具体的な仕組みについてとございますけれども、大きくは2つのことを行ってはどうかと考えています。
 1つは給付のシステムの一体化ということで、まず地域において市町村が新システムの事業計画を作る。地域における学校教育や保育の需要を把握をして、それを満たすためにどうするかということを、市町村にまず考えていただく。その上で、そうしたニーズを満たしていただく様々な施設については、都道府県が中心となって指定を行って、その指定の際には客観的な基準を満たすことを要件とするような指定制を導入をしまして、客観的な質の担保を行った上で、そういった指定をされた施設が、先ほどの市町村の計画を実施するために必要となる子どもさんたちを受け入れて学校教育や保育を行ったりというようなことに充てるために、3つ目のポツのこども園給付を創設をしてはどうかというような考えで現在、検討いたしております。
 7ページ目に、指定制と申し上げましたが、全体の構造をこれで御覧いただけるかもしれないと思っておりますが、先ほど申し上げたこども園給付という幼児期の学校教育と保育に関する一体化給付が、下の長い帯の部分です。
 そうしたこども園給付という給付を、上の長い帯の相当する部分ですね。こういった様々な施設に給付を行う。その給付を行う施設については、それぞれ都道府県なりが指定を行うということではどうかと考えています。
 こうした給付は、新しく設置をすることとしている総合施設にも支出をされるとともに、従来の幼稚園、あるいは保育所。保育所は特にゼロ歳から2歳までの受け入れを行う保育所等の認可施設に対してこども園給付が出されて、その活動を支えるということともに、これに加えて、これらの認可施設と同等の基準を満たす施設についても、こうした給付を支出をすることによって、保育の量的な拡大にも機動的に対応できるような給付の仕組みにしてはどうかと考えております。
 先ほどのこども園給付は、既存の学校教育や保育に係る給付を一体化したものとして考えるということでございます。
 8ページに、そのこども園給付の構造、構成について簡単な資料を用意してございますが、現行、幼稚園につきましては、私学助成や、幼稚園の就園奨励費という保護者の家計の状況に応じて幼稚園の保育料を補てんするような形での補助をお出しをしております。また、保育所につきましては、保育所の運営費の補助金が出されているというようなことで、様々、この分野についてはお金の出され方が異なっておりますけれども、それを右のような形に、3歳以上と3歳未満と分けてございますが、3歳以上について御覧いただきますと、まず、全ての子どもさんに対して標準的な教育時間の教育を受けるために必要となる経費は給付を行おうということでございます。それはもちろん利用者の負担も一部あるわけでございますけれども、公費として標準的な教育時間分については、全ての子どもさんに対して同一の形でお出しをする。その上で、さらに加えて保育が必要なお子さんに対しては、その分についてもこども園給付の対象にしましょうというような制度設計としております。
 3歳未満につきましては、現在、学校教育である幼児教育は行われておりませんので、主として保育の必要量に応じて、こども園給付が支出をされる、この額の水準を考えましょうというようなこととして、このこども園給付を創設をすることとしています。
 この図は極めて簡略化をしてございます。中間取りまとめ、7月に行われた取りまとめにおきましては、既存の財政措置の取扱いについては今後の検討課題であるとされております。
 具体的に、今まで行っておりました私学助成等については、このこども園給付が入った後はどうなるかについては、中間取りまとめでは、まだ決定的に、その内容を示してはいなかったということでありまして、お手元の資料1-1-2がございますが、これは、去る11月24日に基本制度ワーキングチームで御議論をいただいた際の資料でございます。
 こども園給付と既存の財政措置との関係等についてということで、先ほど8ページでお示しをした図のように、これまでの様々な財政支援のための措置は、新たにこども園給付に一本化をするということを基本としており、お手元1-1-2の資料の3ページを御覧いただければと存じますが、既存の財政措置をどうするかを考える際の前提として、新システムの下では安定的な施設運営を可能にする公財政措置の体系とすることが必要であるということで、基本的には、現在検討しているこども園給付を、その施設を運営するために必要な財政措置として考えてはどうかということです。一方、3つ目の丸にありますように、教育基本法等に基づく学校教育体系に位置付けられる施設としては、現在、私立学校教育の振興の観点から私学助成を行っているところでありますけれども、こども園給付のような個人給付の対応と合わせて、私学助成のような機関補助で対応する必要があるのではないかというようなことを提案をしているところでございます。
 4ページ目に少し図をお示しをしておりますけれども、例えば、これまで私学助成につきましては、いわばランニングコストであるところの経常費助成に加えまして、預かり保育を行っている幼稚園に対しては預かり保育の補助を私学助成によって行ったり、あるいは建学の精神に基づく特色のある教育について、そうしたランニングコストの部分とは別に補助を行うといったようなことを行ってきたわけでありますが、こども園給付を基本としつつ、そうした各園の取組に応じた財政支援が別途必要ではないだろうか、どうなのだろうかというようなことを、この資料ではお示しをしております。
 5ページに、そういったものが必要であるとする場合には、ここに掲げたような、例えば建学の精神に基づく私立施設の特色ある取組といったような性質を有するものは引き続き残す必要があるのか、ないのかということをお示しをしております。
 また、5ページのマル4にありますように、基本的にはこども園給付を受けて活動していただくとしても、そうしたこども園給付の指定を受けずに、これまでどおりの教育活動を行っている幼稚園に対して私学助成を残す必要があるのか、ないのかということを論点としてお示しをしています。
 具体的には、こども園給付を受けることに伴って、これまでの私学助成にはなかったような様々なルールがございます。例えば、入学希望者が定員を上回っておれば、これは選考して入学者を選ぶわけですけれども、こども園給付を受ける園については、入学希望者が定員を下回っている場合には、必ずその入学希望者を受け入れなければならない。応諾義務と呼んでいますが、そういったものもかかってくるということからしますと、なかなか、そういった形での給付を受けづらい幼稚園もあるのではないだろうかということも考えられます。そうしたことで、このこども園給付を受けることがなかなか難しい幼稚園にとっては私学助成を残しておく必要があるのではないかという論点もお示しをしたところです。
 6ページには、従来の幼稚園に加えて今般、総合施設という学校教育と保育を一体的に実施をする新しい施設を設けようとしておりますが、こういった総合施設も学校教育を行う学校であるという位置付けにすべく検討してございますが、そうしたものに対しても、私学助成を仮に残すとした場合には対象とするのかどうかも論点であろうということをお示しをしました。
 といったようなことで、こども園給付の創設については、既存の財政措置の一本化を基本としつつ、これまで支出してきた財政措置の取扱いについてどうするかということが、まさに、このような資料に基づいて検討中であるところでございます。
 本体の1-1-1の資料に戻っていただきまして、9ページ、10ページをお開きをいただければと存じます。
 今ほど申し上げたこども園給付を受ける施設には、こうした取扱いを義務付けるということでありますが、先ほど申し上げましたように、入学希望者が定員を下回っている場合には、基本的に、その施設には応諾義務を課す、その子を受け入れていただく義務を課すということを考えてございます。
 ただ、それを上回った場合には、各園において選考をしていただくことは可能だというような仕組みにしております。
 11ページを御覧いただければと存じます。このこども園給付を受ける園につきましては、基本的に、全ての子どもに同程度の水準の給付を行うということで、単価の設定については、このこども園給付が通常必要となる人件費や事業費、管理費などに相当する費用をカバーをするということからして、公定価格、一定の価格でこれは運営していただくことを基本に考えております。
 ただ、その上で、12ページにありますように、実費として、例えば制服代でありますとか、行事にかかる費用などについては、実費徴収は一定の範囲、あるいは上限の範囲で可能であるという制度にしたいと考えています。
 また、それを超えて、各園の特色を生かした取組を行うといったようなことで上乗せ徴収が行われることにつきましては、12ページの上の四角のア、イ、ウにあるような要件を満たす場合には、これを可能にできたらと考えてございます。
 以上が給付の一体化について、一体化された給付の性質についての御説明でございます。
 13ページをお開きをいただければと思います。
 13ページ、14ページで、中間取りまとめで施設の一体化としてどういうことをやろうとしていると言っているかということでありますが、新たに学校教育・保育、それから家庭における養育支援を一体的に実施する施設――これは総合施設と仮称で呼んでおりますが、こういったものを創設することとしたいと考えています。
 マル2にありますように、学校教育・保育を学校としてのステータス、あるいは児童福祉施設としてのステータスを付与することによって、しっかりと確保をしたいと考えています。
 その際には、必要な基準として、学校としての基準と児童福祉施設としての基準の両方を持つような基準を設定をして、それを満たすことによって質の高い学校教育・保育を保障することができればと考えています。
 こうした質の高い教育を行うとともに、イに保育の量的拡大とありますが、現在の幼稚園なども、こうした総合施設に自分の意思によってなっていき、そこで保育も担うことによって、保育の量的拡大に対応することができるのではないかということも期待をされているところでございます。
 また、家庭における養育支援も、この施設においては必ず行うとすることによって、そうした支援の面での強化も期待できるのではないか。
 それから、15ページを御覧いただければと思いますが、現在、教育・保育を一体的に実施できるようにということで、認定こども園の制度が平成18年度からスタートしてございます。
 この制度について幾つか課題が指摘をされておりますことの一つとして、幼稚園の認可があって、その上に認定こども園としての認定があることから、多元的な行政になっているのではないかというようなことがあります。
 この総合施設につきましては、幼児教育と保育の両方を行う施設として、施設の基準も1本のものを考えておりますし、認可につきましても、総合施設に対する認可という1本の認可を行うことを考えているところでございます。そうしたことによって、二重行政の解消も図ることができればと考えています。
 14ページにお戻りをいただければと思います。総合施設で行う学校教育・保育のイメージを、この下の図でお示しをしています。
 現行制度上、幼稚園は3歳以上児に対して標準時間の学校教育を行い、また預かり保育などを通じて学校教育を長時間にわたって行っている例もございます。保育所につきましては、保育に欠けない子は保育所では対象にしていないということになっており、保育に欠ける子どもに対して3歳以上、3歳未満、いずれも児童福祉法に基づく保育を行っておりますが、総合施設のコンセプトとして、保育を必要としない子どもにつきましては、これまで幼稚園が行ってきたものと同様に、学校教育を標準時間――現在、標準4時間でありますけれども、しっかりと行う。保育を必要とするお子さんに対しては、保育を必要としないお子さんと同じ標準的な時間については学校教育を行い、その上で、保育が必要な時間については児童福祉法に基づく保育を行うというようなハイブリッドの構造にしたいと考えています。
 また、満3歳未満の子どもにつきましては、受入れを義務付けることとはしておりませんけれども、受入れを促進できればと考えており、その場合には、保育を必要とする子どもに対して児童福祉法に基づく保育を行うということを考えております。
 16ページは、こうした総合施設についても、しっかりとした1本の要領を作る必要があるだろうということでありますが、それらの、更に上位のものとして、子ども・子育てに関する理念をお示しをする「こども指針」というものを、この際しっかりと定めてはどうか。その下に整合的に「総合施設保育要領」など、それぞれの施設で従うべき教育内容に関する基準を位置付けてはどうかと考えております。
 18ページを御覧いただければと思いますが、新システムの実施に向けた考え方というところでございます。
 新システムの実現に向けては、やはり、主として保育の面からは量的な拡大の要請がございますし、質の高い教育・保育を実現することからしますと、これまで以上の質の改善、条件改善のための取組が必要になってくるということで、現在、幼児期の学校教育・保育に支出をされている額、大体2兆円ぐらいでございますが、それに追加をして、1兆円ぐらいの追加的な額を確保できればと考えています。
 そうしたものを用いまして、量的な拡大と質の改善の両方を実現することができればということを、この資料の中では挙げてございます。
 少し字が細かくて恐縮ですが、小さい字の※印の2にございますように、このための財源、この1兆円超を満たすための財源として、そのうちの0.7兆円については、税制抜本改革により得られる財源によって措置をするということが、この議論の前提となってございます。その財源は、今議論されております消費税の税率の変更によって賄うということが検討されているところでございます。
 そうしたこともございまして、消費税率の変更に係る法案、これは来年の通常国会までに法的措置を講ずることになっており、関連の法案が来年の通常国会に提出されることとなると考えておりますが、それと合わせて、この新システムに係る制度改正についても所要の法案を国会に提出するという状況でございます。
 一番最後、19ページは、これまでの幼児教育の振興、それから次世代育成支援と、保育の世界での改革と今回の新システムがどのような関係にあるかというところでございます。
 これまでも幼児教育については、認定こども園制度の創設など、実際の幼児期の状況を踏まえて、どのような幼児教育の振興策があるかが検討されてきておりますが、その流れの中に、この新システムの検討もあるということをお示しをしているものでございます。
 資料につきましての御説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

【小川分科会長】  ありがとうございました。
 今、7月に出された子ども・子育て新システムの内容について御説明いただきました。それに加えて、特にこども園給付に関わっては、11月24日の基本制度ワーキングチームで少し議論がありまして、こども園給付と私立への機関補助、これに関わって少し議論が進んでいるということも報告がありました。そのことも含めて、子ども・子育てシステム全般について皆さんから御意見ないしは御質問を伺いたいと思います。
 なお、総合施設の具体的な制度設計については、また、この後に時間をとって集中して議論していきたいと思いますので、その辺に御留意いただいた上で、子ども・子育てシステム全般について御意見、御質問があればお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
 では、梶田委員どうぞ。

【梶田委員】  資料1-1-1の15ページ、認定こども園から総合施設へ移ったときの地方公共団体の関わりなんですが、今、認定こども園の認可については、都道府県にある私学審議会がやっているわけです。私は大阪府の私学審議会の会長を10年ほどやっているんですが、いつも非常にもめるところがありまして、幼稚園部分についてはきちんと審議ができるわけですが、認定こども園だと、そうでない部分があります。これは私学審議会の管轄の外のことであるということになって、そこでいろいろと議論があり、これは中の話か、外の話かで、いろいろと委員の方がおっしゃる。かなりうるさいことになることがあるわけです。
 この15ページで、今は認定こども園に3つの担当が関わっていて、これが1つになるというわけですけれども、もし総合施設になった場合、今、都道府県に置かれている私学審議会の関わりはどうなるんだろうかと。つまり、ここから外れて別の、そういう認可とか指導とかをやる機関が都道府県で作られていくのであろうかとか、あるいは、今は保育所をいろいろ指導したり認可したりする機関もありますし、私学審議会もありますけれども、これを、どっちかに移すようなことになるんだろうかということです。
 ちょっとこの辺の、今の段階のイメージで結構でございますが、何かありましたらお願いします。

【小川分科会長】  では、蝦名課長、よろしくお願いいたします。

【蝦名幼児教育課長】  実は、その点につきましては、後ほど総合施設のところでも触れようと思っておりましたが、学校教育機関、あるいは保育機関、両方の機能を有しておりますので、両方の機能を有するにふさわしい関係者から成る審議の場が必要なんだろうと考えております。
 これも仮称なのですが、総合施設に関する審議会といったようなものを構えるのが適当なんだろうと思っておりますが、一方で、地域の実情に応じ、弾力的に既存の組織も活用できればと思っておりますので、例えば今、学校教育であれば私学審議会ということになると思いますが、学校教育と保育に関する、そういった既存の組織も、例えば合同会議のような形をとるということが考えられます。合同会議というのは、児童福祉のは児童福祉審議会があります。設置認可の際の意見を言う機能はないと聞いておりますけれども、そうしたものを合同でやるといったような弾力的な取扱いも含めて、そのための審議会を新しく構えてはどうかと考えています。

【小川分科会長】  梶田委員、今のお答えでよろしいでしょうか。

【梶田委員】  結構です。
 あと、もう一つだけ伺いたいと思いますが。

【小川分科会長】  はい、構いません、どうぞ。

【梶田委員】  後で、また総合施設のところで出てくると思いますが、0歳から5歳まで子どもたちを引き受ける、今も建前上は、保育士はそれを扱うことになっているわけですね。今度は多分、幼稚園の教諭と保育士の免許を一体にしてやるということになると思うんですが、皆さん御承知のように、0歳、1歳は赤ちゃんです。2歳、3歳は、おむつのとれない子も多くて、幼児ではあるけれども、赤ちゃんに近い部分を残した幼児です。4歳、5歳、これは1年生、小学生に近い部分がある、普通の幼稚園教育のイメージで捉えることができます。
 こういう多様な子どもを一つの資格で扱うとするならば、どうなるのか。今、短大で保育士とか、幼稚園の免許も出すことができるわけですけれども、文科省の中で新しい子育ての施設などに対応した保育士養成、教員養成、あるいは免許の出し方等々について、何か、もう検討しておられるかどうか。
 つまり、2点あると思うんです。一つは、今の2年という短大レベルで、0歳から5歳といった多様な発達段階の子どもに対応するような専門職の人を育てるのは難しいのではないか。こういうことをおっしゃる人がおられるわけですが、これは前から課題になっているとは思いますが、これが一つ。
 もう一つは、カリキュラムの問題。幼稚園教諭の養成のカリキュラム、あるいは保育士の養成のカリキュラム、特に実習などに関わる部分、このままでいいのかどうかということ。
 いずれにせよ、話が進んでいけば、この初中分科会に全部関わることになりますので、申し上げました。
 予備的に何か、もう話し合いがその辺でなされているかどうかだけでも教えていただければと思います。

【小川分科会長】  では、蝦名課長、よろしくお願いします。

【蝦名幼児教育課長】  総合施設で今回、教育と保育を担う職員として保育教諭というようなものを、これも仮称ですけれども、考えていて、現時点で、そのための資格なりとしては、幼稚園教諭の免許状と保育士の資格の併有していることを要件にしてはどうかと考えています。
 現在、併有率が、たしか8割ぐらいをいっていたと思いますので、現実的な対応が可能な措置だろうと思っています。
 そこから一歩進んで、そうした2つの資格なり免許の併有でなく1本のものにするといったようなことも、それを当初までに検討することは難しかったとしても、その後の検討課題ではあろうとは考えております。
 そうしたときに、御指摘のような実習をどうするのかとか、あるいは養成のレベルをどうするのかということも、併せて考えていかなければならないだろうとは認識はしておりますけれども、現時点で具体的な、そこについての何か方針が明確にあるかというと、そこはございません。

【梶田委員】  今の御説明でよく分かりました。これが進んでいった段階で、この初中分科会の下にあります教員養成部会、ここにも、是非、この問題を投げかけていただくようにお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

【小川分科会長】  ありがとうございました。
 では、渡久山委員よろしくお願いします。

【渡久山委員】  説明どうもありがとうございました。
 ただ、これ、新しい考え方のようなんですが、例えば子ども・子育てというんだけれど、まず少子化で子どもが少なくなっているでしょう。その子どもたちをどうするのという形ですよね。
 しかし、根本的には、これが子どもの数を増やすという対策になっているかどうか。これ、読んでいくと、結局、幼保一体化の制度問題と給付問題、特にまた施設問題だけに、だんだん矮小化していっているような気がするんですね。 そうしますと、やっぱり子ども・子育て新システムという形で政府がもしも打ち出すとすれば、これは今、総合的に全部、省庁を超えて一定程度の制度全体としての考え方でしょうが、そうであれば、やっぱり少子化対策に最も必要なものは何なのか。
 例えばここでも、子育てについては第一義的には責任が親にあると言っていますが、それと同時に、仕事と子育ての両立ということになれば、男女、あるいは夫婦とも働くことを前提にしているわけですよね。しかし、実際、今の形で、夫婦で働いたら、逆にトータルの所得が少なくなるというような、いろいろな問題などがありますので、もう一つ、これ、子育て支援システムの前に、少子化対策としての意味がもしもあるとすれば、もう少しきちんとした大枠的な議論を、まずやるべきではないかというのが一つですね。
 それから、もう一つは、これ、こども指針を作らなくてはいけないということは書いてあります。確かに、幼稚園は教育施設ですよね。それで、学校教育法なり学校法人法なり、そういう形で規定をした教育施設でしょう。保育所はまた違いますね。これは、あくまでも違う。そうすると、2つの違う施設や考え方を1つにするわけですから、そうであれば、こども指針のような両方の、例えば今の幼稚園教育要領のようなものを含めた、要するに、この新しい考え方をフォローアップする考え方を、もっと具体化していくような理論が必要ではないか。この根本的な考え方がなくて、ただ現在ある2つの施設や考え方を何とか無理やりに統合しようとするようになっているような感じがする。
 それから、ここの、やがて子ども・子育て会議を作るというんですが、その会議は、どこが主管して、どこが責任を持つのか。これが責任を持つことによって、例えば、ずっと前に、それは自民党の政府のときだったんですが、子ども庁を作ろうじゃないかという話がちょっと出たことがあったんですよね。すぐ立ち消えになったんですが。そういうような感じのものをイメージして、この子ども会議が、もしもどこかでできるとすれば、これを担う事務局、省庁のどっちかですね。こちらが主体的に物を持っていくとして、一元化あるいは一体化していくのかと。読んでいて、こういう考え方の整理が、まず必要ではないかなという気がしてならないんです。
 ですから、これをもう一度議論する際には、そこの部分をもっときちんと整理してもらいたいなというのが一つですね。
 それから、先ほど小川分科会長からございましたように、金の問題、財政問題でいくと、給付の一元化というのは僕は非常に大事だと思うんですが、ただ、給付の考え方が、そもそも違っていますよね、幼稚園と保育所では。そうしたら、その考え方も一応、統一していかないとですね。一体化するというのは、金を出すところを一体化していけばいいのかどうなのかという問題が出てきますね。
 それから、問題は、ずっと制度的に見ますと、あとはだんだん市町村に矮小化していって、責任の全ては市町村にあるような感じがしてね。これ、金は都道府県が出すけれども、内容については、みんな市町村でやってくださいと言わんばかりな言い方ですよ。だから、そういうことでいいのかどうなのかですね。
 せっかく新システムといって、政府がきちんとしていくなら、それなりの、やはり政府としての基本的な考え方を整理をして、あるいは政府の、国の持つべき責任が何なのかということをもっと明確にしていかないといけないような気がいたしますね。
 以上です。

【小川分科会長】  今、大きく4点ぐらいにわたって渡久山委員から御意見がありましたが、蝦名課長、例えば政府の少子化社会対策会議等々とか、今のこの新システムのいろいろな議論の中で、今言ったような議論は、どうなされているのか、なされていないのかという、何かあれば少しお聞かせいただきたいんですが。
 なければ一応、今こういう御意見があったということは、また分科会としてまとめてお伝えしたいと思いますので、よろしくお願いします。

【蝦名幼児教育課長】  はい。

【小川分科会長】  では、大日向委員どうぞ。

【大日向委員】  ただいまのことで少し御説明をさせていただいてもよろしいでしょうか。
 私は幼保一体化のワーキングチームの座長をしておりまして、また基本制度ワーキングの座長代理も務めさせていただいております。今、渡久山委員が御指摘くださったことは大変重要な視点だと思いますし、その辺りは、この新システムを議論するスタートの段階での大前提であったと考えます。
 まず少子化対策が必要ではないかとの御指摘ですが、そのとおりでして、そのためにも新システムに柱が2つあります。まず1つは、親の働き方をいかにサポートするかを重視しております。今の若い世代は子どもを産みたいと考えている。でも、子どもを産むと、一方で働くことができない現状がある。そのアンバランスをどう克服するかということが非常に大事であり、その点の解決が少子化対策につながるだろうということです。
 少子化対策は同時に経済成長戦略にもつなげていくことが大切です。仮に働くことを希望する全ての女性が働けたら、GDPが1.5%上がる、という試算も出されています。
 でも、現実は働きたくても働けない。なぜなら安心して預けることのできる保育の機能が不十分だからです。従って、仕事か子育てかのどちらかを選ばざるを得ない。それが結果的に少子化につながっているわけです。
 御存じのように、都市部は待機児問題が非常に深刻です。また一方で、働く若い世代の環境は非常に厳しくなっていまして、ずっとフルタイムで働き続けるということは、なかなかできないのが実態です。いろいろな事情で中断をしたり、また再開しようとする人が少なくないのですが、そのたびに、子どもが保育所から幼稚園に移り、また仕事を再開しようとしても、保育所が待機児問題があってなかなか入れない。結局、安心して働き続けることができないという問題もあって、非常に若い世代が苦労しています。就学前の子どもの過ごす場所が、親の就労の有無によって、幼稚園と保育所に分かれていることに、そもそも問題があります。
 その辺りをいかに解決し、親の生活スタイルの働く、働かないにかかわらず、子どものために、先ほど蝦名課長が御説明くださいましたように、どこに行っても安心して学校教育と保育を受けられる環境を整備することが、親が安心して働き、そして安心して子どもを産みたいだけ産める環境整備に必要なのではないか。ここが議論の出発点の一つにございました。
 一方、子どもの視点に立つことも非常に重要でして、子どもにとって、今申しましたような親の生活環境によって、学校教育法に位置付けられている幼稚園と、片や児童福祉法に位置付けられている保育所を行き来せざるを得ない。あるいは、どちらかに分かれざるを得ない環境を、是非とも克服しなければいけないというこの2点から、幼保一体化の議論がなされたということを、まず御説明させていただきたいと思います。
 それから、こども園給付と私学助成についても、ここで少し御説明をさせていただきたいと思います。
 今日のこの会での皆様の御意見が基本制度ワーキングにも届けられるということですので、先般、11月24日の基本制度ワーキングで、このこども園給付と私学助成について、どういう意見が出されたかということも、皆様がこの問題についてお考えくださるときの参考になればと思って、少し御説明をさせていただきたいと思います。
 多くの委員から今回、中間取りまとめ以降に私学助成の存続が出されたということに関しましては、7月に取りまとめた中間取りまとめから後退するのではないかという戸惑い、あるいは疑問の声がたくさん出されました。
 その主な理由は、今も申しましたように、そして先ほど蝦名課長もおっしゃいましたように、新システムは、この日本社会に生まれ育つ全ての子どもに、よりよい発達環境を保障することを目指したものです。中間取りまとめでは、施設類型は幼稚園と総合施設と保育所の3類型が残ったわけですが、給付は一本化するということになったわけです。そして、保育所は一定期間の後に総合施設に移行する。幼稚園も総合施設に移行することを財政的に誘導するということで、一体化の推進に向けて議論がまとめられたところだったと思います。
 ところが、この私学助成存続案が出るということは、この就学前の子どもの過ごす環境の一体化から後退して、特に幼稚園が、新システム外の幼稚園と新システム内の幼稚園と総合施設に移行した元幼稚園、この3つに分断されてしまう可能性が出てしまうのではないかという問題があります。
 それから、もう一つ、私学助成存続の理由に、建学の理念と教育の質の向上とが挙げられていることにも疑問の声が続きました。なぜなら、どの幼稚園、どの保育所も設立の趣旨、目的、特徴、個性、歴史があるのではないか。教育の質の向上も、まさに新システムが目指す幼児教育と保育の向上であって、いずれも幼稚園だけに特化されるものではない。特色ある教育に助成するのであるというならば、総合施設に移る保育所、総合施設に移る幼稚園も含めて検討することが公平性の観点からも必要ではないかという意見でした。
 また、大学附属の幼稚園に関しまして、これは先駆的実践、人材養成のモデル開発など、非常に大事な役割をこれまでも担ってきてくださり、今後ますます、その役割は大きくなるだろうと考えられます。
 今後、就学前の保育、教育のモデルは、量的にも、質的にも、総合施設になることが考えられます。そういたしますと、大学附属の幼稚園が主体的に総合施設に転換していただくことが必要ではないかという意見が出されています。 幼保一体化のワーキングメンバーの多くが、こうした疑問、反対の声を上げるのはなぜか。繰り返しになるかとは思いますが、最後に少し、その辺りも御説明させていただきたいのですが、親の生活状況とか、住んでいる地域が都市か地方かの違いにかかわらず、全ての子どもに、より良い幼児教育と保育の両方を保障したい、これが新システムの重要な概念と考えるからです。
 でも、現状は、先ほども触れたことで重ねて恐縮ですが、親が働いている、いないによって、就学前の子どもが過ごす場が幼稚園、保育所に分かれてしまっている。都市部で深刻な待機児問題が発生していますけど、一部の幼稚園は定員割れを起こしているところもあります。4時間保育で親のニーズに合わなくなっていることから、預かり保育をしている幼稚園も少なくないのが実態ですが、その多くが児童福祉法対象外の無認可保育の状況だということも改善が必要なのではないかということです。
 一方、子どもの問題を考えますと、地方も深刻な問題がありまして、急速に少子化が進んで、幼稚園、保育所が、もう別々に維持できなくなっている。廃園に追い込まれる施設も少なくありません。特に幼稚園のない自治体が2割、人口1万人未満のところでは5割に及んでいます。
 こうした現状は、戦後60年余り続いてきた現状の幼稚園制度、保育所制度が人々の生活実態に合わなくなっていることを示すことにほかならないと考えます。その結果、子どもたちの育つ環境が阻害されている現状は何とかしなければならないのではないかという思いでございます。
 この新システムの幼保一体化の議論は、少子化が急速に進む今日の社会状況の中で、子どもの視点に立って、同時に親が安心して働くことができるための改革を目指すものであって、こうした理念の実現に向けた中間取りまとめは、まだ途上のものですので、いろいろ課題はあるんですが、是非とも、この中教審の皆様にも、子どもの視点に立って、とりわけ今まで幼稚園がすばらしい実践を積み重ねてきてくださった、その幼稚園の伝統を守るためにも、新たな時代に即した総合施設への移行をワーキングのメンバーの多くが願っていることを御理解いただければと思います。
 少し長くなって恐縮でございます。

【小川分科会長】  ありがとうございました。特に24日の基本制度ワーキングチームでの議論の内容も御紹介いただきましたので、先ほどの報告を理解する上で参考になったかと思います。
 ほかにどうでしょうか。北條委員どうぞ。

【北條委員】  今回初めて中教審において新システムの議論をしていただく時間を作っていただいたことを大変ありがたく存じます。残念ながら定足数に満たなかったということでございます。
 この初中分科会で、今後の課題として、先ほど梶田先生からも御示唆がございましたけれども、教育法体系に係る変更というような状況に立ち至るとすれば、これは従来からお願いしておりますように、学教法とかそういう問題になった場合は当然、文科大臣の諮問によって審議が行われて答申を行うと、こういうことになろうと思いますので、その点をしっかりと中教審としてお考えをいただきたいということを最初に申し上げます。
 ただいま大日向先生から御説明がありましたが、私も、そのワーキングチームの構成員でございます。先般の11月24日の会議、およそ30名の構成員でございます。その中、幼稚園を代表する者は2名だけでございますから、大変、毎回、孤立感にさいなまれながら参加しているわけでございます。ただいまの大日向先生の御説明を聞かれて、委員の先生方も、そこら辺の状況は大変よく分かっていただけたのではないかと思っております。
 そもそものこの問題の発端が、経済政策、緊急経済対策として打ち出されたというところに、私どもとしては大変大きな違和感を持っております。教育的な視点がないのではないかということを、ワーキングの場においても常々申し上げてきたところでございます。
 ところが、教育というものの捉え方、それから保育というものの捉え方、これが幼稚園の場で働く者の捉え方と、保育所の方々との捉え方、これが同じことを意味していないんですね。それで、どうしても教育とか保育とかいう言葉が飛び交っても議論がかみ合わないということが、ずっと続いてきております。今日も、それが続いてきております。
 ちなみに、中間のまとめにおきましては、教育という言葉は学教法に言う就学前の学校教育を指すと一応の定義がされております。保育につきましては、これは児童福祉法に定める保育を指す。ということは、保育所の保育を指すのであって、学校教育法第22条に示されている保育を指してはいないと、こういう定義になっておりますので、念のために申し上げておきたいと思っております。
 それで、問題はたくさんあると思うんですが、学校教育、それから教育法体系、また補助体系、財政措置と申しましょうか、そういうものが従来から、幼稚園と保育所では全く異なったものであったわけです。それを何とか克服しようというのが、平成18年10月に発足しました認定こども園の仕組みでございます。これについては、幼稚園また保育所ともに、中教審と社会保障審議会の合同の検討会議を設けまして、双方合意してでき上がった幼保一体化への仕組みでございます。爾来、5年という月日をかけて、それなりの成果と、それなりの問題点が出てきたところであります。 しかしながら、このたびのことで、私は子どものために本当にいいものができることは歓迎をいたしますけれども、しかし、5年にわたる、この認定こども園の実践、歩みというものを全く無視して、これをなげうって、全く更地に新しいものを作ろうという、この感覚が、そもそも私は間違っていると思います。せっかく作り、共に努力してきたものの成果を再点検するということが、まずあってしかるべきであります。
 その観点から、先ほど大日向先生が御指摘くださいました問題を解決していくのにはどういう方策があるのかと問題は立てるべきであって、あまりにも短期間に大ぶろしきを広げ過ぎているというのが、今回の問題の根本にあると思っております。
 もう一度繰り返しますけれども、子どもにとって本当にいいものになるのであれば、私どもとしても新しいシステムに心から賛同をするところでございますが、ここに至っても、私、私立幼稚園の園長でございますけれども、一体どうしたらいいのか、さっぱり分からない。総合施設になるべきなのか、あるいは指定を受けて、こども園という仕組みの中に入るべきなのか。あるいは今のままの幼稚園でいくのが、それが子どもにとっていいことなのかと。そこのところが一向に見えない。こと、この12月に入ってすら、これが明らかにならない。本年末までに法律案大綱を作るということになっておるようでございまして、あまりにも乱暴な事の進め方だと言わざるを得ないと思います。
 11月24日の会議に至っては、30人ほどの構成員に1人3分の発言時間が1回許されたのみであったということを申し添えておきたいと思います。

【小川分科会長】  ありがとうございました。
 どうしましょう、この後に総合施設の問題もありますので、それを踏まえて、もう一度、システム全体の問題と総合施設の問題を絡めて、また議論していただくということでよろしいですか。
 では、無藤委員まで今御発言いただいて、あと輿水委員は後半のところでよろしいですか。では、そのようにさせてください。
 では、無藤委員どうぞ。

【無藤委員】  すみません、新システムのワーキングチームのメンバーでもありますので。と同時に、私は大日向さんと並行したところで、こども指針のワーキングチームの座長もしておりますので、少し解説をさせていただきたいと思います。
 一つは、北條委員の御指摘の大部分には私も同感なんですが、一つだけ意見が異なるところがあります。
 それは認定こども園の扱いなんですが、認定こども園につきましては、5年たったところで、内閣府において再評価をして、ここにいらっしゃる何人かの先生方も委員としてお入りになって、その成果と、また改めるべきことというものが挙がって、それを直接、今回の新システムで会議として継続したという意味ではありませんけれど、十分それを受けて議論していると思います。
 また、新システムの中では、認定こども園側を代表する委員が3名ほどワーキングチームに分かれて出ておりますし、田村先生のような実際なさった方の意見なども拝聴しているところであります。
 その上でなんですけれども、1つは、待機児童問題に代表される事柄でありますが、当然、いわゆるワーク・ライフ・バランスやその他の中で考えるべきことだと論じているわけです。つまり、現代の社会で、とりわけ女性なり、あるいは結婚、出産された女性の生き方は多様でありますので、その多様な在り方に応ずる。それが多様だということは、働き方も多様だと思います。
 つまり、完全に、いわゆるフルタイムで継続的に働く方もいるでしょうし、逆に、いわゆる専業の主婦、母親としてずっと過ごされる方もいると思いますし、あるいは、実は私も附属ですけれど幼稚園の経営をやっておりますが、例えばパートで働いている方というのも、かなり幼稚園の保護者にはいるわけです。あるいは、子どもが小学校に入ってから再就職される方。要するに、様々ですので、そういったいろいろな在り方と保育、幼児教育の両立というものの工夫が今、求められていると思っております。
 2番目は、その中で日本のこれまでの幼稚園、また保育所も、世界的に言えば極めて質の高い保育、幼児教育を実現できてきたと私などは考えております。
 しかし、その上で、今後それが維持できるのかと考えていったときに、なかなか難しいところに来ていると思います。それは特に東アジア圏、あるいはOECD諸国全般でそうですが、幼児教育への国による投資が急速に増えています。それはお金を出しているというだけではなくて、様々な意味での質の向上の仕組みを入れているところであります。 そう考えたときに、一番大事なことは、そこで現在の質が高いから、それでいいのではなくて、今後とも質が維持され向上していくような仕組みをどう安定化させていくかだと思うんですね。
 例えば職員の待遇などもそうですが、これは低いままですと、相当不安定なままになります。私立幼稚園の場合でいうと、例えば二、三年で職員が辞めざるを得ない環境だとすれば、質を維持するのは極めて困難になります。そういう意味で、あらゆる教職員の待遇を一気に上げるのは無理でしょうが、何らかの改善とかですね。あるいは、全ての幼稚園、保育所に対する指導助言の仕組みや評価の仕組みなどを、安定的に作るというのは、これは国の仕事として大事ではないかと思っております。
 それとともに、幼児教育への公的投資が、もし本当に1兆円という形で拡大されるならば、現在、例えば公立幼稚園と私立幼稚園では、保護者の払う保育料にかなりの格差というか、額の違いがあります。それから、幼稚園と保育所で比べると、どちらが得しているか、損しているかというのは、基準によるので、なかなか言えませんが、難しい問題があります。さらに、3歳未満の家庭で養育されている方々への子育て支援というのは、地域によりますが、極めて手薄です。
 そういう意味では、全ての乳幼児の子育て保育、幼児教育へのある程度平等な、また当然、世帯収入を勘案した支援というものが必要ではないかと。
 やっぱり大きな目標を考えてみると、そのようなことを通して、我が国の幼児教育の質を上げていく。逆に言うと、そこで上げていかないと、小・中学校の学力向上とか、規範意識の向上といっても、やっぱり土台の底が抜けてしまうようなことになりかねないと、私などは大いに懸念しております。
 その上で一つだけ、すみません、時間をとって恐縮ですが、説明させていただきたいんですが、資料1-1-1の17ページに、「総合施設保育要領(仮称)上の取扱い(イメージ図)」というのがあって、これは後で説明されるのかもしれませんが、これが私がこども指針のワーキングチームでいろいろ考えて、最終的に絵にしたものです。
 ここでは、簡単に言うと、教育というのは2つの意味で使われています。広い意味での教育、発達の援助と書いてありますが、これのイメージは、教育基本法の第11条、幼児期の教育に該当するところです。それに対して狭い意味での教育、これを小学校以降の教育につながる学校教育と呼んでいて、薄い線が縦に引いてありますが、3歳以上ということで、これは幼稚園でも、保育所でも、1日4時間程度は、それに該当するはずであるという意味で書いてあります。
 それと、保育という言葉も、実は二重になっております。保育所の保育という狭い意味であると同時に、学校教育法22条で幼児を保育するとありますので、幼稚園もまた保育と呼んでいる。ですから、広い意味では、保育というのは、従来の幼稚園の在り方を含めた、つまり小学校以降の教育につながる学校教育を含めたものであると考えて、後で御説明があると思いますが、総合施設については総合施設保育要領という仮称で今、検討している最中になります。 ちょっと用語の説明だけ申し上げました。

【小川分科会長】  ありがとうございました。
 まだ御意見があるかと思いますが、後半の総合施設の問題についても今、具体的な制度設計が進められているので、その点についても本分科会の御意見を何らかの形でお伝えする必要があります。一旦前半の議論は、ここで打ち切らせていただいて、今出てきた問題は、総合施設をどう考えるかにも関わることですので、また、その場面で御意見お伺いしたいと思います。
 後半の議論に入る前に、今、神本政務官がお見えになりましたので、簡単に一言御挨拶いただければと思います。よろしくお願いします。

【神本大臣政務官】  どうも御苦労さまでございます。御紹介いただきました文部科学大臣政務官の神本美恵子でございます。
 今日は中教審のメンバーの皆さん方にも、この新システムに関わって御議論いただいているということで、大変ありがとうございます。
 私も政務官として、この新システムに関わる担当をしておりまして、大日向先生や今御発言の無藤先生ともワーキングチームでこれまでも御一緒にやってまいりましたけれども、教育という観点から、この新システム、総合施設になっていく、その中で、どう教育が位置付いていくのかと。また、全ての子どもの教育、保育合わせた育ちの質と量の向上にどう、この新システムが貢献していくのかという観点で、これまでも熱心に御議論をいただいてまいりましたので、是非皆様方の真摯な御議論を新システムの中に反映していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございます。

【小川分科会長】  ありがとうございます。
 それでは、後半の総合施設の具体的な制度設計についての議論に入っていきたいと思います。
 では、まず蝦名幼児教育課長から御説明をお願いします。

【蝦名幼児教育課長】  それでは、お手元の資料1-2-1以降、幾つかの資料ございますが、それらも含めて御説明できたらと思います。
 総合施設の具体的な制度設計について、1-2-1の資料でございますが、実は、これは5月時点で、幼保一体化ワーキングチーム、それから基本制度ワーキングチームで議論をいただいた際の資料ということです。実は、これが総合施設の制度設計を現時点で全体を俯瞰できるものとしては最新のものということでございますので、若干クレジットは古いんですけれども、これに基づいて御説明を行います。いずれにしても、これは結論を示したものではなく、検討の方向性を示しているものです。
 1ページをおめくりいただきまして、基本的考え方。これは先ほど御説明をいたしたところと重複いたします。学校教育・保育、それから家庭における養育支援を一体的に提供する施設です。ここでいう学校教育は、学校教育法の幼児期の学校教育であり、保育は児童福祉法に位置付けられる保育であるということでございます。
 満3歳以上児の受入れを義務付ける。その上で、標準的な教育時間の学校教育を全ての子どもに対して行うとともに、これに加えまして、保護者の就労時間等に応じて、保育が必要だという子どもに対しては、それに加えて、その後になると思いますが、保育を行うことをできたらと。
 3歳未満児につきましては、受入れを義務付けることとはしませんけれども、保護者の就労時間などに応じて、保育を必要とする子どもに保育を保障する機能を持たせてはどうかということです。
 これらは学校としての位置付け、あるいは児童福祉施設としての位置付け、第2種社会福祉事業としての位置付けを法令上与えることとしたいと思っております。
 それで、基本的な制度設計の考え方ですけれども、質の高い学校教育・保育を保障する観点から、現在の幼稚園の制度、それから保育所の制度の双方に求められる水準を確保をできるような仕組みにしたいと考えています。
 3ページ以降が具体的な個々のポイントについての考え方の方向性ですけれども、設置主体につきましては、総合施設の設置主体は、組織・資産等において永続性、確実性、公共性等を担保するため、国、地方公共団体、学校法人、社会福祉法人に加えて一定の要件を満たした株式会社、NPO等の法人とするということをお示しをしており、中間取りまとめでも同様のことをお示しをしています。
 実は、この新しい総合施設につきましては、一番最後に出てまいりますが、現在の保育所については、基本的に一部を除きまして、一定期間後全て、この総合施設に転換をしていただこうと考えています。幼稚園につきましては、総合施設に転換するものもあれば、引き続き幼稚園として行っていくものもスタート当初あるだろうと考えておりますけれども、実は保育所につきましては、設置主体として株式会社が既に参入をしているという状況がございます。
 そうした状況も踏まえまして、新しい総合施設については、株式会社の参入も含めて考える必要があるだろう。その際には、何がしか、ここでありますような永続性や確実性、公共性などを担保するための仕掛けを考えた上で、それを満たした場合に、株式会社等について参入を認めるようなこととしてはどうかということでございます。
 この点につきましては、お手元の1-2-2という資料がございまして、こども園・総合施設に対する株式会社等の参入についてという資料でございます。11月24日に、この資料に基づいて議論がワーキングチームでなされております。
 こども園に対する株式会社の参入は、こども園給付を受ける施設としての参入ということですので、総合施設に入ってくるものよりも要件は若干緩やかと考えています。一体化された給付をもらうための要件、もらって活動を行うための要件ということです。
 その中でも特に、学校・児童福祉施設の両方の性格を有する総合施設に参入することにつきましては、6ページ以降にございますけれども、参入・運営・撤退の各段階で特に厳格な要件が必要ではないかということで、参入段階の要件としては、マル1からマル6をお示しをしていますが、マル1からマル4というのは、構造改革特区において学校設置会社に課している要件と同様のものとして考えています。施設、設備、資金、財産に関するもの、あるいは役員に関するもの、必要な書類に関するものということでございます。
 5番、6番というのは現在、保育所に株式会社が参入する場合は通達レベルで求めているものではございますが、これを法令上もしっかりと位置付けることとしてはどうかと考えていますけれども、マル5として、総合施設の経営に係る経理をほかの経理と分離。つまり、例えば出版事業を行っている会社などが総合施設も経営するといったような場合に、そちらの出版事業の経理と、この総合施設のためのお金の出入りはきちんと分離をする。分離をした上で、総合施設のための会計からほかの会計にお金が流出していったりということを防ごうと考えています。
 この点については7ページを御覧いただければと思いますが、その分離を求めた上で、2つ目の丸でありますけれども、「総合施設会計」から「学校・社会福祉事業以外の事業に係る会計」への繰り入れは認めないということとしたいと思っています。
 学校法人の場合は、収益事業もできますけれども、それは最終的に学校のために使うということで、学校という枠の中にお金がきちんと閉じ込められていることになっております。同じようなことを、株式会社が参入する場合も求めることができないだろうか、ということでございます。
 また、株式会社の場合は、株式を発行して配当を行う。株式の発行は資金調達の手段であるということでありますけれども、この配当については3つの案をお示しをして、現在どこかに収れんしているわけではございますが、御議論を一度いただいております。
 一つには、配当に、この総合施設からあがった、総合施設会計の中の、例えば保育料の収入などを充ててはいかん、一律禁止というのが案の1。案の3は、一律認めるという逆の案です。案の2は、その中間の案でして、配当を行い得るとしても一定の上限を設けてはどうかという案です。資金調達のためのコストであると配当を考えるとした場合には、例えば学校法人等におきましても借入れを行い、そのための利息という資金調達コストを払っているので、例えば、それと同じ水準ぐらいまでは認めて差し支えがあるだろうか、どうだろうかというようなことで案を御提示をして、御議論をいただいているところでございます。
 また、同じ8ページの撤退段階におきましても、学校教育から保育を地域において担う施設であることからしても、現在、それから将来の地域における需要をしっかり満たしていただけるような形で、撤退をする際にも、もうけが少なくなったからすぐ出ていっていただくということではないような形で、この総合施設を運営する株式会社には撤退のルールを課してはいかがかというようなプランでございます。
 その上で9ページ。そうした要件とも関連しますけれども、法令上、株式会社等の参入について学校法人、社福法人と同列に扱うこととするか、その要件を課しても、あくまでもこれは例外であるのだ、という位置付けを法令上するかどうかということについても、御議論を併せていただいているところでございます。
 1-2-1の資料の3ページぐらいに戻っていただきまして、こういった辺りで、5月時点から、この部分については議論が少し進んでいるということでございます。
 4ページは、総合施設の取扱いと、それから現在の幼稚園、保育所の取扱いを整理したもので、以下、同じような資料の構成になってございます。
 5ページ目は、現行、幼稚園も保育所も設置認可が必要でございますけれども、総合施設の設置認可をどのような形で、だれが行うのかというところでございます。
 この点につきましては、資料1-2-3がございますが、特にその中で、総合施設の設置認可に関しましては8ページ以下に資料を用意させていただいておりますけれども、これも10月のワーキングチームでの議論で用いられた資料でございます。
 幼稚園の場合は、全て私立の幼稚園の設置認可は都道府県が行っておりますけれども、保育所につきましては都道府県を基本としつつ大都市、政令指定都市、中核市がある場合には、そちらに権限委譲を行っているという違いがございます。特に幼稚園の場合には、県下全体の学校教育の専門性の確保であるとか整合性の確保、あるいは広域的見地からの調整が必要ということで、このような取扱いになっているということでございますけれども、新しく学校教育と保育の両方を行う総合施設についてどうするかということで、案を3つ用意をいたしております。
 1つは都道府県として大都市特例を設けないという案が8ページでございますけれども、先ほど申しましたように、現在、保育所につきましては政令指定都市、中核市に権限が移譲されておりますので、それを、では、県に引き上げるのかという話にもなるということで、妥当な案であろうかという課題があるところでございます。
 もう一つの案が10ページでございますけれども、都道府県を基本としつつ大都市特例を設けて、都道府県、それから指定都市及び中核市という扱いにしてはどうかということでございます。
 現在の保育所の取扱いに倣ったものでありますけれども、この場合、政令指定都市、中核市がある都道府県におきましては、そこの部分――政令市、中核市の部分が、ちょうど穴があいたような形になりますので、県内全体の学校教育政策との整合性や広域的な配慮をどのような形で確保するか。そのためには、例えば権限を委譲された政令市、中核市と県との間で調整を行う、事前協議や同意といった調整を行うような規定も考えられるかもしれないということもお示しをしております。
 11ページは案の3つ目で、全て、これは市町村が給付も中心になって行うので、市町村が認可をするという案でございますけれども、これについては、先ほど申し上げた専門性や整合性に加えて、行政事務の負担が非常に過大なのではないかというようなデメリットがあるということで、これらについても少し、5月の時点から議論が進んでいるところでございます。
 それから、資料1-2-1にお戻りをいただければと思いますが、7ページ、8ページの設置・廃止の手続につきましては、基本的に現在の幼稚園と保育所と同様な形にして、公立は届出、私立は認可としてはどうかと考えております。
 9ページ、10ページで、様々な監督についてということです。総合施設については、学校と児童福祉施設の両方の性格があるということで、それに対する様々な指導監督といったことにつきましても、現行の幼稚園と保育所に対する監督を念頭に、それを一体的に行えるようにすることが適当ではないかということです。
 特に私立幼稚園に対しては、現在、都道府県知事は閉鎖命令を行うことが定められているのみですけれども、一方で保育所につきましては、様々な形での監督が行われているところで、こうした保育所に対して現在行っている立入検査、改善勧告、改善命令の権限も含めて、監督権者に監督権限として与えてはどうかということで考えているところでございます。
 監督権者としては、先ほどの認可の主体と同様に県とするか、大都市特例を入れるか、市町村とするかという議論はあるだろうと考えています。
 11ページ、12ページを御覧いただければと存じますが、認可等につきましては都道府県知事が行う。認可や指導監督は都道府県知事か、大都市特例を入れるかどうかということはございますが、いずれにしても首長において行うことを考えておりますが、私立につきましては現在、地方教育行政の組織及び運営に関する法律で、そうした都道府県の知事の行為に対しては、求めに応じて助言、援助を教育委員会が行うことができるとあります。
 公立について、都道府県知事が行うとした場合に、同様に都道府県教育委員会が意見を言うことができるとするなど、教育の見地から一定の関与を行うというような取扱いをすることができないだろうかと考えてございます。
 13ページ、14ページをお開きいただければと思います。先ほど梶田先生から御質問がございました審議会についてであります。
 現在、保育所等の児童福祉施設について重大な行政処分、特に不利益処分を行う場合には児童福祉審議会の意見を事前に聴取をすることになっております。また、私立学校に対して行政処分――これには設置認可等も含みますが、行う場合には、私立学校審議会の意見を事前に聞くということとなっております。
 両方の性格を有する総合施設につきましては、その行政処分の適正性を確保する観点から、設置認可あるいは様々な監督権限の行使に当たっては、総合施設に関する審議会を、両方のニーズを満たすものとしてその意見を聞くこととするということとしてはどうかと考えています。
 ただし、先ほど申し上げましたように、既存の審議会の活用なども弾力的に考えることができるのではないかということです。
 15ページは評価、情報公開ということで、16ページ、下の表の欄を御覧いただきますと、ここは幼稚園と保育所で少し扱いが異なっております。幼稚園は、御案内のとおり、学校教育法に基づいて自己評価が義務付けされております。また関係者評価は努力義務規定となっているというようなことでございますけれども、保育所の方は自己評価、第三者評価は努力義務だという扱いになってございます。
 しかし、幼児教育、保育のいずれか高い方にということからしますと、ここは自己評価を義務付けることを総合施設には課してはどうかと考えております。その上で、関係者評価、第三者評価につきましては努力義務という扱いとしてはどうかということでございます。
 17ページに設置基準について整理をいたしておりますけれども、基本的には学校教育・保育の両方の質を確保する観点から、双方の基準が適用されるような、現在でいきますと幼保連携型の認定こども園の基準を基礎として設定をできればと考えております。
 その際には、質の向上の観点から、学級編制基準や職員配置基準などの引上げも、先ほど述べた新しい財源を活用して行うことができればと考えております。
 基準の具体的な内容、あるいは、どのような定め方をするかということにつきまして、お手元資料1-2-4がございますが、国が定める基準と地方裁量の関係についてという資料でございます。
 恐縮ですが、その7ページを御覧いただければと思いますが、表でございますけれども、左側が幼稚園の基準、それから真ん中で保育所の基準で、一番右は、両方の基準を満たす幼保連携型認定こども園の基準ということであります。
 幼稚園も保育所も全国一律で例外なく適用されるべき基準と、それから地域の実情に応じた例外が許されている部分が現在の幼稚園設置基準にも、保育所の基準にもございます。そうした国と地方の関係もしっかり整理をして、一定程度、地方の裁量の余地を残すこととしつつ、必要な基準については全国一律で適用できるようにということをしたいと考えております。
 その際、赤枠と青枠が、よく御覧いただくと、この幼稚園と保育所にまたがってございます。赤枠は、水準は若干違いますが、両方とも同じことを全国一律の基準として求めている部分。青枠は、片や幼稚園だけは全国一律と設定をされているもの、片や保育所だけが全国一律と設定されているものということで、一律基準の設定に当たっては、この青枠の部分の取扱いなどが非常に大きな論点になるだろうということでございます。具体的な基準の内容やその水準についても、これはまさに検討を行っている段階でありますが、ほぼ、この内容については、法律レベルというよりは省令レベルで規定をされておりますので、検討までしばらく時間を要することになるだろうと考えています。
 また、規定の方法につきまして、保育所につきましては近年の地方分権改革を受けまして、国が基準を示しまして、その中で従うべき基準と参酌すべき基準とを分けます。この全国一律とそれ以外のような分け方ですが、従うべき内容や参酌すべき内容を国が基準として定めた上で、それを基に各都道府県が、条例で基準を定めるというようなことに、このたびの改革でなるということであります。
 そうした規定の方式をどうするかということについても現在、検討を行っているところでございます。
 本体の1-2-1の資料にお戻りをいただきまして、20ページにつきましては、設置基準について、認定こども園の際には円滑な移行のために特例を設けていたということですけれども、それと同様の特例を、この移行に際して設けるかどうかというような論点がございます。
 21ページですけれども、公立の施設。現在、公立学校は教育委員会が所管し、公立の保育所は首長部局が所管しておりますけれども、その両方の性格を有する総合施設の所管をどこにするかということでございます。この管理をどこが責任を持ってやるかということですが、ここでは全体として、総合行政を担う地方公共団体の長が行うこととしつつ、教育委員会が意見を言うことができるとするなど、一定の関与を行うというような形で、いわば共管のような形で整理をすることができればと考えております。
 それから、23ページであります。施設に置かれる職員ですけれども、下の表にございますように、幼稚園と保育所で共通項的にくくれるものもあれば、そうでないものもあります。いずれにしても、双方で必要とされる職員を過不足なく置く必要があるだろうということで、現在の案としては、園長、保育教諭、学校医、学校歯科医、学校薬剤師、調理員といったような方々を必置とし、それ以外の職員については任意設置としてはどうかと考えております。
 また、保育教諭を学校教育と保育を担う職員として新たに置いてはどうか。その資格としては、先ほどの議論でもございましたが、幼稚園教諭の免許状と保育士資格を併有ということを原則としてはどうか。
 ただし、職員の資格につきましては、先ほどもお話がございましたが、この中教審での議論もございますし、それから保育士資格制度の見直しの議論も厚労省であると聞いてございますけれども、そうしたところの検討状況も踏まえて、しっかりと今後も検討していく必要があるだろうと考えています。
 25ページからは職員の身分でありますけれども、公立については、教育公務員特例法に規定する教育公務員として扱うこととしてはどうか。これによって研修の面、あるいは政治的行為の面などの扱いが変わってくるということでございます。
 研修につきましては27ページにございますけれども、教育公務員となりました場合に、教育公務員特例法に現状は基づきまして研修機会の付与、あるいは職専免研修といったようなことが規定をされております。より研修に対する義務が強まるというようなことでございます。
 29ページが政治的行為の制限ということで、実は、ここは若干、解説が必要でありますけれども、この5月の資料としては、政治的行為その他の政治的行為は禁ずるというようなことで、現在の公立幼稚園教諭と同じ政治的行為の制限を課すことを案としているところでございます。
 若干、その調整の過程で、中間取りまとめにおきましては、このような扱いとすることを基本として、更に引き続き具体的には検討だという扱いになっておりまして、今まさに、ここは検討中でございますので、これは結論を示したものではなく、5月時点での考え方を示したものということです。
 32ページ以降は、職員の給与、福利厚生といったところですけれども、公立の扱いとしては、教職調整額4%をどうするかでありますけれども、実際の勤務形態を考えますと、保育の機能も担うことからすると、保育所の職員に近い勤務形態が想定されることから、時間外勤務手当、休日勤務手当を支給する取扱いとするのが妥当ではないだろうかということを方向性としてお示ししています。
 また、公立総合施設の職員は公立学校共済組合への加入、私立につきましては設置主体に応じて福利厚生制度に加入するということで整理をできればと考えています。
 そのほか、35ページでございますが、公的貸付けについては、設置主体ごとに、それぞれの関係の事業団等からの借入れとしてはどうかということ。
 37ページは学校保健ですけれども、基本的には幼稚園と同様に学校保健安全法に基づく保健衛生上の取扱いとしてはどうかということ。
 39ページは、災害給付につきましては幼稚園、保育所いずれも対象となっておりますけれども、総合施設における活動につきましても対象とすることでどうか。
 41ページは名称の使用制限について。現在、認定こども園につきましても、認定こども園という名称を、そうでないものが名乗ってはいかんということとしていますが、それと同様の、同程度の名称の使用制限を設けてはどうか。
 43ページは、現在も折衝をしております、今後も実際の制度がスタートするまでの議論になるかもしれませんが、税制上の措置としては、現在の幼稚園、保育所と同様の措置を講ずることを方向で検討したい。
 45ページは経過措置ですが、冒頭申し上げましたように、保育所につきましては、小学校就学前の全ての子どもに対して学校教育を保障する観点から、一定期間後に全て総合施設に移行するという制度設計としてはどうか。
 また、現行の認定こども園が総合施設へ移行する場合には、これは一歩先を行っている仕組みでありますけれども、そのメリットを生かして、円滑に移行できるような経過措置を設けてはどうかといったような検討をしているところでございます。
 資料につきましては以上でございます。

【小川分科会長】  ありがとうございました。広範に及ぶ内容ですが、また、ここに関わって御質問、御意見を伺いたいと思います。
 前半のところで挙手いただいていた輿水委員、そして髙橋委員ということで、よろしくお願いします。では、輿水委員。

【輿水委員】  失礼いたします。今の後半の御説明よりも前半に関わることに少し傾斜するかと思いますが、よろしくお願いいたします。
 今般の制度改革というのは、御説明にありましたように、大きくは女性の多様な働き方を支援するところが一番基本にあるんだろうという理解はいたしました。
 そのときに、女性といいますか、母親として子どもを育ててフルタイムで働いていた、自分の体験に基づいて申し上げますと、やはり子どもを預けるときには、ここにもありましたように、保育、教育の質、量、それから子育ての支援、この3つはとても大切なものであろうと思っています。
 特に、保育の質、教育の質につきましては、私は保育園に、ずっとゼロ歳から子どもを預けましたけれども、まず安心して預けられるということが一番だろうと思うのですね。
 その安心の中身が、今回、知徳体、いわゆる学校教育の質を保育に持ち込むといいますか、加算していこうということが、とても心強いといいますか、小学校に上がるときに安心して上げられるのではないかなとは思っています。
 ですから、質を上げるという面では、この一体化は意味があろうかと思うのですが、ただ、そのときに、ゼロ歳から6歳までの間では、発達といいますか、梶田先生が御専門ですけれども、目まぐるしいというか、すごく変化があるわけですね。そういう中で、保育教諭という名前、仮称と言われましたけれども、その専門性をどうするのかということは非常に大きな問題だろうと思います。
 認定こども園の中で、保育と教育と分かれて、ある意味では職員は別の資格を持って、今やっているわけですね。その良さというようなものを、きちんと評価していただきたいと思うのです。
 つまり、中で働く職員の専門性をしっかりと担保しないと、ゼロから1・2歳と、それから3歳以降というのは、かなり求められる資質も、経験も、それから能力も違ってくると思いますので、是非、その辺りの保育教諭に求められるものを明確にして、専門性を生かすような内容を御検討いただきたいというのが1点です。
 2点目、量ですけれども、近くに安心して預けられる環境があるというのは、とても心強いことです。職場の近く、それから住居の近くに、そういうものが次々できてくるのであるならば、それがNPOであれ、また民間であれ、一定の条件をきちんとしていただけるのであるならば、働く女性としては大変心強いと思うのですが、規模の問題があろうかと思います。
 全て今の保育所を総合施設に移すということをおっしゃいましたが、規模の条件をどう考えていらっしゃるのかなと思います。
 といいますのは、小さな子どもを大変大きな規模の施設に預けることについては、これは量という意味、逆の意味になろうかと思いますが、不安を感じます。そういう意味で、規模をどう考えていらっしゃるのかということが2点目です。
 それから子育て支援についてということで、3点目なんですが、悩みに応じてもらいたいとか、疑問に応じてもらいたいというのは、若い母親にとっては大変大きなことかと思うのです。
 もう一方で、現実的な問題としては、リスクにどう対応してもらえるかということが大きいかと思います。それは、例えば長時間預かってもらう長時間保育云々についても言及されていますが、やっぱり親として一番困るのは子どもの病気です。
 私の子どもなどは、病気をして熱があるときに、私に「お母さん、ごめんね、病気になっちゃって」と言いました。つまり、それぐらい、子どもにとっても、親にとっても、リスクといいますか、病気になったときどうするのかというのが、安心して働ける女性にとっては一番大きいことかなと思うのです。
 最初に御説明のあった中に、病後、病中の保育についても触れられていましたし、規模についても1行あったのですが、その辺りが、現実的に働く者にとっては大変大きなことではないかなと考えています。
 前半の方に関わりがあるかと思いますが、私としては、そういう意味で、この一本化という非常に合理的で、ある意味では日本の幼児教育の全体を底上げするという、そこには基本的には納得いくものがありますけれども、細々としたところですが、そういうところをもう少し丁寧に見ていただけたらいいのではないかと、そういう意見です。

【小川分科会長】  ありがとうございました。
 まず、御意見を伺った上で、課長から何かお答えいただけることがあればお答えいただければと思います。
 では次、髙橋委員よろしくお願いします。

【髙橋委員】  全国町村教育長会の髙橋と申します。私も含め市町村の行政の一端を担う者としましては、地域住民や保護者のニーズ、意向を大事にしながら行政施策を講じていくのは当然なことでありますし、こういった幼保一体化、又は一元化についての要望、意向は既に私の村でも、もう10年前から続いております。そのため、検討会議は既に10年にわたっておりまして、そろそろ結論を出さなければならないということで、先日、私のところでも政策会議の中で、26年度をめどに、こういった国の施策を先取りするような形になるかもしれませんが、同時進行の形で総合施設の準備に取りかかっております。
 全部が一斉ではなくて、まず5つある幼稚園のうち、条件の整っている1つの園と1つの保育所を一緒の施設にしようと。一緒の施設にした場合に、子どもにとって、ここが幼稚園なのか、保育所なのかと、そういう差は子どもにはない。子ども視点で見ていこうということで今現在、進めております。
 そのときに、担当者が今、頭を悩ませておりますのは、保育所は児童福祉法、幼稚園は学校教育法、そういった法律制度の一本化を、是非、分かりやすく作ってほしいという要望です。
 それから、予算につきましても、これは先ほどの説明の中で、一元化で図っていくということなので、双方で、是非やっていただきたい。予算についても、これも分かりやすく一本化していただかないと、後でそれを使う段階によって、非常に使いづらいという面もございます。
 それから、所管をする役所の一本化。文部科学省の中のどこがやるのか。又は厚労省になるのか。これは市町村によっては、この所管が教育委員会のところもありますし、福祉部の方が所管しているところもあります。とにかく、分かりやすく、所管についてはこれも一本化をしていただければなと思っております。
 以上です。

【小川分科会長】  ありがとうございました。
 では、田村委員よろしくお願いします。

【田村委員】  ありがとうございます。実は認定こども園を一番最初からやって、5年になるんでしょうか。その経験を基にして一、二御意見を申し上げさせていただきたいと思います。
 私ども認定こども園をやる中で一番気にしたのは、子どもは保育所だろうが、幼稚園だろうが、変わらないんですね。子どもは同じですから。とにかく扱いを違わないようにしようということを、一番気にしました。それはうまくいったという感じがありますので、一体化することに、そう大きな障害はないなと、子どもの立場からいうと、そういう感じがしております。
 そこでお願いなんですが、経験上、この総合施設に対する期待を、教育の面と保育の面で考えると、親が、やっぱり教育をすごく気にするんです。諸外国の例を見ても、この手の施設ができるときは、北欧とか、ヨーロッパでもそうですが、基本的に全部、教育を所管するところが所管しているんですね。そこは我々の先輩の国々の前例を、是非見習っていただきたい。
 教育が、やっぱり親が一番気にするところですし、そこをちゃんとやってほしいということが、最終的にはいつも話に出てきます。教育をちゃんとやるんだという仕組みでできているようですが、実際、予算の出方からすると、教育の方が少ないですから、役所の仕組みでいうと、予算の大きい方が大きい顔をするというところがあるといけないと思いますので。
  親の立場でいうと、教育をすごく気にするということを実感として感じております。ですから、制度としてやる以上は、うまくいったほうがいいと思いますから、是非、その辺は配慮していただきたい。
 なお、先ほど無藤先生もおっしゃっていましたが、就学前の教育というのは最近、世界的に非常に重視され出しているわけです。今年のユネスコの総会でも、就学前教育を国際水準でいろいろ交流をして質の保証をしようという議論がされたとき、従来は就学前教育は1つの分野で議論していたんですが、それを、わざわざ2つとか、3つとか、4つとかに分けて、非常に丁寧な議論を今回されました。だから、高等教育と就学前教育をすごく気にしているんだなというのは、世界的傾向として分かりましたが、ここに、是非違反しないように、今度の総合施設が就学前教育にすごく役に立っているという結果を出していただくような仕組みを考えていただきたいと望みます。
 最後に、やってきた経験では、病児保育、これは簡単にはいかない。つまり、病院がありますから、病気の子どもを簡単に預かれないんです。その辺をちゃんと制度的にしない限り、簡単にできるとは思われないほうがいいですね。だから、どうしたらいいのかですね。ここで議論するのは大き過ぎるのではないでしょうか。よく分かりませんが。経験的には、ちょっとやると、もうどうしようもない壁がいっぱいあるわけです。それもよく分かるんですよね。病気になった子を簡単にどこでも預かれるなんてことでは困るわけですから。必ず病院に入るとか、医師の手にかかるということがなければならないように法体制ができていますから、病気を持っている子どもを何とかしてほしいというのはどうしたらいいのかと、大きな問題としてあると思います。
 だから、数がそんなに多くないですから、いつもそのときは問題になるんですが、忘れてしまうんですね。ちょうどいい機会だから、何か議論することができるかどうかですね。
 それから最後ですが、教育の質ということでいいますと、教員の問題があります。現実的にやっている立場でいうと、保育士と幼稚園の教育の免許を持っているのはほとんどです。実際、私どもで採用しているのも、ほとんど。ほとんどといっても、全員、両方持っています。ですから、それぞれの専門性を持って就職しているつもりですから。
 採用された後は、そうはいっても、本人の得意というのがあるんですね。これをしたい。一、二歳をやりたいという人もいます。
 ですから、そこは、あまり細かく気にされることもないのかなという気がしますが、教員養成は、やっぱり、ちょっときちんとしないといけないような気がします。
 無藤先生がおっしゃっていましたが、基本は今、短大卒業生が基本になっているんですね。今度は大学、あるいは修士というようなものが議論されている中で、短大が大前提でいいのかどうかですね。これはいろいろな問題が絡んでいますから、簡単に結論は出せないと思いますが、その点は大きな問題としてあるなというのは実感です。

【小川分科会長】  ほかに、総合施設に関わって何か御意見、御質問ございませんか。
 では、なければ、今3名の方から質問と意見が出てきているわけですが、ワーキングの方で、それに絡んで議論が進んでいるようなこととか何かあれば、少し御紹介いただきながらお答えいただけますでしょうか。

【蝦名幼児教育課長】  幾つか御意見をいただいた中で、教員の専門性をどうするかということについては、これは先ほど申し上げたようなことで当初スタートするとしても考えていかなければいけないだろうと思っています。当面、併有を原則としつつ、経過的にどうするかという問題もありますけれども、確かに、それぞれの働いていらっしゃる方の、それまでのスキルの獲得の経緯も違う可能性がありますので、そこは、実際の園の中でどうするかという話なのかもしれませんけれども、御指摘については承りまして、考えてまいりたいと思っています。
 それから、子どもさんの急な病気の場合への対応がなかなかといったようなこともお話としてございましたが、1つには、やっぱり働き方を変えるようなワーク・ライフ・バランスをどうしていくのかという議論もしっかりしていかなければいけないという問題なんだろうと思っています。
 そういったことと合わせてでありますけれども、大きく子ども・子育て新システムの中では、こども園給付という学校教育と保育の一体化給付以外に、例えば市町村が一時預かりの事業を行ったりとか、あるいは様々な地域のニーズに応じた事業を行えるようなものも含めて包括交付金という形でお渡しをして、ニーズに応じてしっかりとして取組を行っていただけるようにとは考えておりますので、この全体の、細部にわたっての検討がまだこれからというところもありますけれども、全体としては、様々なニーズにきちんと対応できるような仕組みづくりを考えていきたいと考えております。
 それから規模については、現状、大き過ぎるものもあるのではないかといったような御指摘についての議論があったかどうかというと、少なくとも私は、まだ、それについては聞いたことがございませんけれども、具体的にどういう設置基準などを設けるのかということとも関連すると思いますので、お話を承ったところです。
 それから現状、幼保の取組をやっていく上で、保育については児童福祉法で、幼稚園は学校教育法でといったような件について、新しく総合施設を設けるとしたときに、どういう形で法令上、位置付けるかを今まさに検討しているところですが、おそらく総合施設法という――これも仮称ですけれども、法律を作って、基本的には、その法律の中に必要なことを書くようなことを考えていくのかなと現在、練っているところでございます。
 できるだけ一体化施設が、看板は1本なんだから、中へ入ると入り口は別々ということではないような、一体的に学校教育と保育を提供できるような施設を構想していきたいと考えています。
 予算についても、せっかく一本化をした中でも、教育と保育に分かれているとかいったようなことというよりは、先ほど申しましたように、市町村で計画を作っていただいて、その計画を満たせるような形で、こども園給付というか、交付金でお渡しをしてということを現在考えておりますので、しっかりと実際、ニーズに応じて使えるような形で措置をすることが必要だろうと考えています。
 あと、所管については、これまでもワーキングの中でも議論がございましたが、まだ実際、これからの議論というところが大きいと思っていますが、大きく新システムを政府全体で進めていく上では、できるだけ一元的な所管の在り方も考える必要があるだろうというところで、まだ具体の、どこに何をやってもらうかというところまでの議論が十分できておらず、これから至急行わなければならないだろうと考えているところです。

【小川分科会長】  どうもありがとうございました。
 では、渡久山委員どうぞ。

【渡久山委員】  どうもありがとうございます。前段の議論の中で、大日向委員の言われたことについては原則賛成なんです。やっぱり男女が、特に女性労働権を保障するという面は非常に大事なことですよね。
 だから、そういうことを考えると、政策的には、今の待機児童を、保育所をどう増やしていくかというのが今、一番大きな政治課題ではないですか。これを解決しながらということにはなるかもしれませんが、それを、最初にやっていくほうが非常に大事ではないかなというようなことですね。
 それから、もう一つは、やっぱり雇用対策をきちんとしていかなければ、どんなに優秀な学生を大学まで作って、文部科学省の管轄の中で教育してみても、結局、就職ができない実態というものであれば、男女共同参画社会を作ろうとしても、最初から崩れていくということがありますので、その辺の雇用対策をきちんとしていくことが非常に大事だと思いますね。
 それから、もう一つは、大日向委員の言われたことには賛成なんですが、ただ、これを一体化した総合施設を作っていく場合の考え方として、私立幼稚園についての問題がありましたね。これ、現状をもう少し把握してもらいたいと思うんですね。
 例えば日本の場合、義務教育の小・中学校あるいは高等学校までは公立が多いんですよね。しかし、高等教育は、ほとんど私立ですね。私学に任せています。それから、今の幼児教育もそうなんですよね。比較的、ほとんど私学に任されているわけですね。
 そういう中で私学助成というのがあるわけですから、結局、教育全体の体系の中で私立が果たしている役目の現状というものは、きちんと認めるべきたと思うんですね。
 そういう意味では、私は機関補助というのが非常に大事だと思うんです。小学校も、ほとんど機関補助ですからね。あれは公立が作っても、何らかの形で補助していますから、これは受益者負担にはなっていない。
 そういうことを考えると、やっぱり幼稚園も、私学であろうと、保護者や、あるいは自己負担でなくて、やっぱり機関補助を、個人給付だけでは賄えないという現状ですから、これをすべきだと思いますね。
 2つ目に、先ほど課長から挙がりました株式会社の参入問題ですね。これは前にも特区を作って、学校の設立について株式会社に任せてもいいのではないか、一時そうなりましたよね。しかし、結果的にどうなったでしょうかということを考えるべきだと思いますね。
 株式会社で作った学校というのは、必ずしも成功しなかった。だから、学校法人の申請をして法人化しているという現状ですから。そういうことになってくると、株式会社の場合は、どうしても株式を出した株主は配当を期待する。だからこそ株式を出すわけですから、そういうような株式会社が設立した趣旨からして、学校を作った場合の利益についてどうするんだという問題があるわけで、僕はこれは、学校教育を進めていく意味では、あまり適当でないと思います。
 ですから、株式会社の学校設置が非常に不都合であったように、今これ、幼稚園ではなくて保育所ですね、保育所で、株式会社がやっている保育所がありますよね。保育の場合には、もうかるからやっているのかどうか分かりませんが、学校の場合は、もうからないようになっているんですね。学校法人ですね。もうければ学校に還元することになっていますから、最初からもうからない施設ということを前提にしている学校法人法の中で考えたときには、やっぱり株式会社の参入というのは非常に厳しいだろうし、あまり妥当ではないと思いますね。
 ここで、しかし、何か運営の段階である程度条件整備なんか見てやっていますが、私は案としては1の方なんですけれども、この案2が妥協案みたいに見えますが、学校法人が金を借りて学校施設を作る、そのための利息を払う、これは、あくまでも学校法人が、学校を施設を作るために借りて、その利息を払っているんですよね。
 株式会社の場合は、もうかったその分を配当の部分として株式で回せばいいじゃないかと言った。そうではなくて、株式の場合は、株式の株主は最初から配当を期待しているわけですから、もうければ当然、その配当の全てをよこせという形にはなるだろうと思います。それは学校からはあまり上がらないと思いますが、保育所は、ちょっと分かりません。
 しかし、それを規制するという場合に、これは質がちょっと違うと思うんですね。学校法人が借金をして利息を返す場合と、株主が利益を目的にして出資をして配当を受ける場合の質が違う。だから、額が同じぐらいになったらいいだろうというのは、僕は、これはいただけない議論ではないかなという気がいたします。
 もちろん、3の案については全く賛成できません。以上です。

【小川分科会長】  ありがとうございました。
 予定は12時までだったんですが、若干、時間延長させていただいて構いませんか。
 では、大日向委員から、簡単によろしくお願いします。

【大日向委員】  渡久山委員のおっしゃったことで少しだけ申し上げたいと思います。
 待機児対策が大事だとおっしゃるのは、都市部のことですが、本当にそのとおりだと思います。新システムは待機児対策だけを議論しているわけではないんですが、待機児問題も重要に考えております。
 その場合、都市部に限って言いますと、先ほども申しましたように、保育所を幾ら作っても足りないのが実情です。一方、幼稚園の中には定員割れを起こしているところがあります。親のニーズに応えるために、定員割れの対策としても、多くの幼稚園が預かり保育をしてくださっています。でも、それは児童福祉法対象外の無認可の保育の状況ですから、この点は何とかして改善する必要があります。それが幼保一体化の総合施設に移行していただくことの一つの目的でもあるということを申し上げたいと思います。
 それから、私は、私学助成の問題点についてワーキングの中でいろいろな疑問の声があったということは御紹介いたしましたが、私学をおろそかにしているということではありません。むしろ逆です。幼稚園の多くが私立幼稚園で、建学の精神を大事にしながらやっていらしたことはよく承知しております。それを守る上でも、給付を一本化して経営の健全化を図るということであって、私学をおろそかにしていることではないということを、どうか誤解のないようにしていただきたいと思います。
 幼稚園が総合施設に移行していただいて、新システムの制度の中で、今の、あるいはこれから日本社会の親のニーズ、子どもの育ちを保障するための役割をさらに果たしていただくためにも、こども園給付の一本化が必要だという観点から御説明をさせていただいたところでございます。

【小川分科会長】  ありがとうございました。
 では向山委員、簡潔にお願いいたします。

【向山委員】  大体のイメージは分かってきたんですが、どう移行していくかという工程表のような、時系列的なものを示していただけるとありがたいなと思っています。
 それは、私の経験で、私も公立の幼稚園長をやっていたり、教育委員会にいたときに保育所の方々と話し合う機会などもあって、多少は両方知ってきているつもりだったんですが、この4月以降、自分の孫を預けている保育所に家内と一緒に送っていったりして、この幼稚園と保育所の壁というか、相互の不理解というものがあることを実感しています。
 これは、それぞれの施設長なり、あるいは幼稚園長たち、あるいは、もちろん職員がお互いに知っていって移行していかなければ難しいと思います。やっぱり人がやるものでありますから、どんな工程でやっていくのかは非常に大事だなと思いますので、その辺の御議論もしていただければありがたいなと思います。

【小川分科会長】  では最後、五十嵐委員どうぞ。

【五十嵐委員】  新システムがより良いものになるために、2点のみ意見を述べさせていただきます。
 一つ目。幼児教育の質の向上を目指すという点からです。是非、仮称、保育教諭の養成や研修を本当に充実させるべきだと思います。実は日野市では、来週あるのですが、公立と私立の、保育所と幼稚園と小学校の教員とが一緒に研修する機会がようやく実現しました。これが結構、有意義です。ようやく壁が取り除かれ始めて、それぞれの取組を紹介しながら、小学校の学びにつなげるにはどうしたらいいか、発達はどうなのかといった議論が活発に行われています。参加している者は全員、勉強になったと言っていますので、こういった研修がとても大事だと思います。
 小学校の教員の中にも幼稚園の教員の免許を持っている者がおりますので、幼児教育が、そのまま義務教育につながるという視点から、養成の在り方、免許の在り方も含めてより良いものに検討すべきではないかなと思います。  二つ目。働く女性の子育て支援という点からです。先ほど病児保育について話が出たんですが、働き方を変えるだけでは解決しない深刻な問題です。学校でも若い教員が増えてきて、育休明けで大きな壁にぶつかります。長い時間休めない。この日はどうしても休めない。けれども子どもが病気で預かってもらえない。家族の支援ももらえない。本当にだれもが通る道で、そこで、やむなく退職する女性教員もおります。難しい問題だと思うのですが、その辺りの検討も、是非、していただけたらというのが願いです。
 以上です。

【小川分科会長】  ありがとうございました。
 まだまだ御意見あるかと思いますけれども、ちょっと時間がありませんので、一応今日はこのぐらいにして終わらせていただきたいと思います。
 今日頂いた御意見については、初中分科会の意見ということでまとめさせてもらい、ワーキングの方に意見を提出したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 時間が全くなくなって申し訳ないのですけれども、では、一応これで新システムの話は終わって、その他ということで、この分科会の下にある作業部会、幾つか今、進行中なんですが、その中でも高等学校教育部会が動き始めて、2回開催されていますので、その審議状況を簡単に担当から御報告させてください。では、よろしくお願いします。

【小谷教育制度改革室長】  それでは、資料2-1、2-2を用いまして、時間も超過していますので、簡単に御説明させていただきます。
 9月6日の本分科会で設置していただきました高等学校教育部会でございますが、その後、小川分科会長とも御相談の上、資料2-1のような形で委員構成をしております。初等中等教育分科会からの委員、臨時委員に加えまして、大学分科会からも安西分科会長、金子委員、川嶋委員に加わっていただきまして、このような形で構成されて、11月4日に第1回の会合が開催されました。
 その際、部会長に小川分科会長が選任されまして、小川部会長より安彦分科会長代理が部会長代理に指名された後、自由な意見交換がなされております。
 今後の議論といたしましては、個々の生徒の学習進度や理解等に応じてどのような学びのシステムを構築していくかということですとか、あるいは社会の要請に応える人材養成機関としてどのような形で機能を充実していくかといったこと、あるいは個々の人格形成の場としての機能をどのように充実させていくかということ、それから科学・技術の進展ですとか産業界や地域との連携を図りながら、どのように教育方法を刷新していくかといったことを御検討いただくということで、第2回目が11月29日に開催されまして、先ほど申し上げました検討事項のうちの個々の生徒の学習進度や理解等に応じた学びのシステムをどう構築していくかといったこと、具体的には、生徒一人一人の能力や適性等や、あるいは卒業後の進路に応じた高校教育の在り方をどうすべきかといったことですとか、あるいは高校教育での生徒の学力をどのような形で保証していくのかといったことについて、御議論いただきました。
 第1回目、第2回目の議論につきましては、資料2-2の形で、事項ごとに整理したものを作らせていただきましたので、後ほど御覧いただければと思っております。
 次回会合は今月27日を予定しておりまして、今後、月1回ぐらいのペースで御審議いただき、春頃には、おおよその報告書の骨子案のようなものを取りまとめていただくと、そういった予定でおります。
 以上でございます。

【小川分科会長】  時間がありませんので、今日は、この報告を今の御説明だけで終わらせていただきます。
 今言ったように、年度内に基本的な検討すべき課題と、それをどう扱うかという検討の方向はまとめたいと思いますので、その時点で、また分科会の方に御報告して、皆さんから御意見を伺いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 では、これで今日の予定は終わりですが、最後に、髙橋委員が全国町村教育長会の会長を退任されたことに伴いまして、この中教審の初中分科会委員を今日限りで退任ということになりますので、一言簡単に御挨拶いただければと思います。

【髙橋委員】  全国町村教育長会の髙橋と申します。今、小川分科会長から紹介がありましたように、会長が交代したということで、今日をもちまして退任させていただくことになりました。
 長い間、国の教育改革という、その場にいて、委員の皆さんの本当にすばらしい意見を拝聴できたということは、私にとっては、とても得がたい、すばらしい経験となりました。ありがとうございました。
 最後に、1つだけ心残りがありまして、それは、やはり町村の教育長の立場からしますと、全国一律の教育水準が危うくなりつつもあります。そういった水準の維持は、やはり、今後も国が責任を持ってやっていただきたい。それから、そのためには何が必要かとなれば、やはり国庫負担割合が3分の1では、なかなか、これからの教育は難しい。少なくても2分の1への復元は、皆さんで努力してやっていただきたいなと。
 教育行政、最後はお金です。お金がなかったら行政が成り立たなくなる町村が少しずつ増えています。せっかく、いい施策を受けても受けられないという町村が出てくるのではないかということを危惧しております。
 すみません、最後に余計なことを申し上げました。長い間ありがとうございました。

(拍手)

【小川分科会長】  お疲れさまでした。ありがとうございました。
 では、これで今日の会議を終わりたいと思います。ありがとうございました。

―― 了 ――

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初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室

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