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初等中等教育分科会(第53回) 議事録

1.日時

平成19年5月23日(水曜日) 17時~18時30分

2.場所

ホテルモントレ半蔵門 「瑠璃」

3.議題

  1. 教育3法案について
  2. 教育振興基本計画について
  3. 「教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について」(答申)報告
  4. その他

4.出席者

委員

 梶田分科会長、田村副分科会長、安彦委員、梅田委員、衛藤委員、加藤委員、郷委員、角田委員、平野委員、天笠委員、荒瀬委員、市川委員、門川委員、甲田委員、佐々木委員、高倉委員、高橋委員、寺崎委員、渡久山委員、藤井委員、北條委員

文部科学省

 金森総括審議官、銭谷初等中等教育局長、合田大臣官房審議官、布村大臣官房審議官、大槻政策課長、徳久初等中等教育企画課長、常盤教育課程課長、大路教員養成制度企画官、木岡児童生徒課長、瀧本特別支援教育課長、藤原企画官、澤川企画官、淵上教育制度改革室長

5.議事録

【梶田分科会長】
 それでは、時間になりましたので。今日、地下鉄丸ノ内線が不通になっていまして、そういうかげんもあるので、一部の委員の方は後で遅れていらっしゃるんじゃないかと思います。
 それでは、ただいまから中央教育審議会第53回初等中等教育分科会を開催いたします。
 本日はご多忙の中、また急なご案内にもかかわりませず多数ご出席いただきまして、まことにありがとうございます。
 本日、3つの議題を準備しております。1つは教育再生関連法案といいますか、4つの法律の改正案が18日に衆議院で可決されまして、今、参議院にまいりました。参議院で審議が開始されておりますが、この法案につきましては、この分科会がずっと頑張って下準備をしたわけですから、これについて報告をしていただきたいと思っております。
 もう1つ、2番目の議題の教育振興基本計画、これは本日のメインであります。今日、田村先生も、この分科会の副分科会長でありますが、実は教育振興基本計画の中間的な整理の試案をつくる打ち合わせ会の責任者で、今、各分科会からいろいろとご意見をいただいて、試案づくりを田村先生を中心にやっておりますが、本分科会から幼小中高にかかわって、教育振興基本計画にこういうことをぜひ入れてほしいというご意見を、今日は自由な形で皆さんにいただきたいと思っております。
 3番目は教員の教職課程の免許の問題です。「教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について」ということですが、毎年3月に課程認定をしておりますが、これの状況をご報告いたしまして、ちょっとだけしか時間はありませんが、ご意見もいただきたいと思っております。
 繰り返しますが、3つありますが、今日は真ん中の振興基本計画について、皆さんに自由にご意見をいただく。これが中心になりますので、よろしくお願いしたいと思います。それでは、事務局から資料の確認をお願いいたします。

【淵上教育制度改革室長】
 本日配付をさせていただいております資料は議事次第にあるとおりでございますけれども、資料1といたしまして、3法に関する国会審議状況と法律案の概要でございます。資料2は、教育振興基本計画に関する振興計画の特別部会における審議状況等に関する資料でございます。資料3は、平成18年度の教職課程の課程認定の申請大学等についてでございます。参考資料1は、去る3月10日開催の合同分科会の議事概要でございますけれども、この内容につきましては、先日、委員の皆様方にご確認をいただいたものでございます。
 なお、正式な議事録につきましては、現在、最終確認中でございますので、完成次第公表させていただきたいと思っております。
 また、参考資料2といたしまして、大学の教員免許課程の認定制度についてをつけてございます。
 資料は以上でございますけれども、資料の不足等ございましたら、事務局までお申しつけいただければと存じます。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。
 それでは、早速ですが、まず最初の教育再生関連法案の審議の状況につきまして、ご説明を藤原企画官からお願いいたします。

【藤原企画官】
 資料1-1と1-2をご覧になりながら、お聞きいただければと存じます。
 教育3法案についてでございますが、去る3月10日に当中央教育審議会の答申をいただき、その後、政府与党内の調整を経まして、3月30日に国会に法案を提出したところでございます。その内容につきましては、既にご承知とは存じますが、簡単にその概要をご説明申し上げます。
 まず、学校教育法等の一部を改正する法律案についてでございます。改正教育基本法の新しい教育理念を踏まえ、新たに義務教育の目標を定めるとともに、幼稚園から大学までの各学校種の目的・目標の見直しを行い、規定順を幼稚園を最初に持ってきているという内容となっております。
 また、学校に副校長、主幹教諭、指導教諭という職を置くことができるとの規定を設けており、学校や地域の状況を踏まえて、各都道府県教育委員会等が設置するかしないかを判断していくことができるという規定としているところでございます。
 次に、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案についてでございます。合議制の教育委員会がみずから管理執行すべき事項を規定するなどにより、教育委員会の責任体制の明確化を図るとともに、教育委員数の弾力化や保護者の選任の義務化、同一市町村内の転任について、市町村教育委員会の内申に基づいて人事を行うこととするなど、教育における地方分権の推進に係る規定を置いております。
 また、当中央教育審議会において種々議論のございました教育における責任の果たし方につきましては、教育委員会の法令違反等がある場合で、児童生徒の生命、身体の保護のため緊急の必要がある場合であって、他の措置によっては、その是正を図ることが困難である場合には、国が指示できる旨の規定を置いているところでございます。
 また、教育委員会の法令違反等がある場合で、児童生徒の教育を受ける権利が侵害されていることが明らかである場合、国が構ずべき措置の内容を示して、地方自治法上の是正の要求を行うことができることとしております。
 これらはいずれも地方自治法の原則の枠内のものとして整理をされているところでございます。
 こうした指示や是正の要求を行った場合には、地方自治の力を発揮してもらうことを期待いたしまして、教育委員の任命に関与しました当該地方公共団体の長や議会にその旨を通知することを規定しているところでございます。
 また、私立学校に関してでございますが、知事が必要と認めるときは、教育委員会に対して、学校教育に関する専門的事項について助言・援助を求めることができることとしております。
 最後に、教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律案についてでございます。教員の資質能力のリニューアルを図るため、教員免許更新制を導入することといたしまして、教員免許状に10年間の有効期間を定め、免許状更新講習を修了できなかった者の免許状は失効することとしております。あわせて、指導が不適切な教員の人事管理の厳格化を図るということで、指導が不適切と認定した者に指導改善研修を課し、なお改善が見られない場合には、免職その他の措置を講ずることとしております。
 以上が3法案の概要でございますが、これまでのところ、お手元の資料にございますように、4月17日の衆議院本会議での質疑が始まり、衆議院教育再生に関する特別委員会において合計57時間20分の審議の後、5月18日に衆議院本会議で可決され、現在、参議院の文教科学委員会で審議が始まったところでございます。
 国会におきましてはさまざまな議論が行われているところでございますが、例えば学校教育法につきましては新たな職の設置の規定があるが、子どもと向き合う時間がこれによって確保できるのかといった議論でございますとか、あるいは地教行法につきましては、地方分権と今回の国の責任の果たし方とのかかわり、これがどうあるべきかといった議論でありますとか、あるいはまた教育職員免許法の関係でございますと、教員免許の更新というところだけではなく、教員養成の部分につきましても抜本的に取り組んでいくべきではないかといった議論などが行われております。
 またあわせまして、これは与野党問わずでございますけれども、例えば行革推進法というのがございますけれども、その中で教職員の総数について、児童生徒数の減少に見合う数を上回る数を純減させるという規定があるわけでございますけれども、この規定を削除すべきではないか、教育予算を抜本的に増加させる必要があるのではないかというふうな意見が多数出されているところでございます。
 この通常国会の会期末は6月23日でございますけれども、文部科学省といたしましては3法案の成立に向けて、引き続き努力をしてまいる所存でございます。
 以上、教育3法案についてご説明を申し上げました。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。皆さん今日の資料をごらんいただきまして、改めて3月10日に、私どもこの分科会と教育制度分科会の合同会議ということで34時間の審議をやって、中教審総会でそれをお認めいただいて答申というふうにしたわけですが、改めてあのときの議論を思い起こしていただけるんじゃないかと思っております。中教審の答申が出たからといって、そのとおりに改正案を国会に出す必要はないわけですよね、これは。でも、これを見ていただきますと、伊吹大臣をはじめ文科省の事務局の皆さんのご努力で、私から見ると、ほとんど3月10日の中教審答申に沿った線で改正案ができているということで、私はこの本分科会で皆さん本当に議論していただいたことが生きてきているということで、うれしく思っております。
 また、先ほどの教員定数については、子どもの数の純減を上回る程度の削減云々ということが今行革推進法の中に入っているわけですけれども、こういうようなことにつきましてこの分科会でも何度か、これは少し見直すべきではないかというご発言がいろいろ出てきたと私は記憶しておりますが、国会の場においても同じような議論が出ているということは、私は心強いことだなというふうに思っております。
 ということで、今、ご報告いただいたとおりでありますが、何か皆さんのほうでご意見があれば、今日は次のことに時間をとりたいのであまり長くはできませんが、もしご意見があればお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございました。
 それでは、もう少し審議の行方を見守ることにいたしまして、2番目の議題にまいりたいと思います。教育振興基本計画につきまして、先ほど申し上げましたように、今、また各分科会からいろいろとご意見をいただいて、少し下案をつくっていくという作業をしているところなわけですけれども、ご存じのように教育基本法に新しくこういう条文ができたと。これで5カ年計画というような形で、単年度予算の枠を超えて、教育についてきちっと計画的に毎年毎年取り組みを積み上げていくということが可能になったといいますか、そういうとても大事な制度ができたということで、これに中教審全体として取り組んでいくわけですけれども、この中で比重が幼小中高、初等中等教育目標は非常に大きいものですから、これで皆さんにご意見をいただくということであります。
 それでは、澤川企画官から、これまでの経緯等のご説明をお願いいたします。

【澤川企画官】
 それでは、教育振興基本計画につきまして、これまでの経緯とか検討状況を中心に、私のほうから簡単にご説明させていただきたいと思っております。資料のほうは、資料2と打たれておりますクリップでとめてある資料をごらんいただきたいと思います。もうご存じの方おられるかもしれませんが、おさらいの意味も込めまして、最初のほうからご説明させていただきます。
 まず、教育振興基本計画の根拠とか法律上の規定でございますが、1ページの資料、これは昨年の12月に施行されました教育基本法の概要についての資料でございますが、そこの3の教育行政というところをご覧いただければと思います。下のほうでございますが、教育振興基本計画の策定等について規定という形になっております。振興基本計画の法律上の根拠・規定につきましては、改正教育基本法にございます。第17条に具体の規定が置かれておりまして、1ページめくっていただきますと、資料の2ページに改正教育基本法第17条を抜粋して、掲載しているわけでございます。
 第1項を読ませていただきますと、「政府は、教育の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、教育の振興に関する施策についての基本的な方針及び講ずべき施策その他必要な事項について、基本的な計画を定め、これを国会に報告するとともに、公表しなければならない」というふうに書いてあるわけでございます。ここで言う基本的な計画が、今日皆様方からご意見を賜ります教育振興基本計画についてということになるわけでございます。
 また、この教育振興基本計画につきましては、基本的な考え方につきまして、平成15年3月20日になるわけでございますが、中教審の答申が一定の考え方を示しているわけでございます。これにつきましては、3ページから12ページまで資料を載せております。3ページが中教審答申の概要、4ページ以下がその抜粋でございます。3ページに基づきまして資料をご説明させていただきたいというふうに思っております。
 まず、基本的な考え方、編集の方針でございますが、1番のところを見ていただきますと、計画の期間と対象の範囲というふうになっております。計画の期間につきましては、10年先を見通しつつ、おおむね5年というふうになっております。5年間のスパンで基本計画を定めるというのが基本的な考え方でございます。
 あと、計画の対象、計画に盛り込むべき事項の範囲でございますが、原則として教育に関する事項というふうになっておりますが、これとまた密接に関連いたします学術、スポーツ、文化芸術、教育等の分野につきましては、これも含むというふうな形になっているわけでございます。
 続きまして、教育振興基本計画の構成、大体大きくどういう形になって編集されるのかということでございます。大きく分けて2つに区分できるかと思います。前半の1番目のほうは基本的な方針というところでございます。1番の基本的な方針というのが、振興基本計画の前半に当たるところでございます。おおむね理念的なことをここに書くのかなというふうに理解しているところでございます。この基本的な方針も2つに分かれておりまして、1つ目がこれからの教育の目標というところ、2つ目が改革の基本的な方向というところでございます。これからの教育の目標というのは、特に改正教育基本法第2条に規定されております教育の目標がこれに当てはまると考えております。ここに例として掲げておりますが、具体の規定については、改正教育基本法第2条をご参照いただければというふうに思っております。
 あと、ここで次に規定されております改革の基本的方向でございますが、先ほどの教育の目標はいわば普遍的なものでございます。あと、ご説明いたします重点的な施策というのは、おおむね5年間をスパンとして定めるものでございますので、それをつなぐ存在としておおむね10年というものを見通しまして、先ほどご説明させていただきました教育の目標を踏まえながら、10年程度の中期的な視野に立って、基本的な方向を指し示すものというふうな形でご理解いただければと思っております。
 あと、基本計画の構成の2番目の柱は、この2番に書いてございます総合的かつ計画的に取り組むべき施策ということでございます。具体的な政策目標を記載するものでございまして、特に振興基本計画の中で重要度の高いというんですか、本体とも言うべき存在ではないのかなというふうに思っております。この5年間で重点的に取り組むべき施策というもの、あとそのほか重点的にということに当てはまらなくても、重要度の高い分野別施策という2つに分けて編集する方針ということでございます。今日の分科会のご意見につきましては、特にここの重点的に取り組むべき施策につきまして、委員の皆様方から忌憚のないご意見を賜れればと思っている次第でございます。
 あと、これまでの振興基本計画の審議状況についてでございます。資料のほうは13ページをごらんいただきたいと思います。
 改正教育基本法の施行を受けまして、去る2月6日になりますが、教育振興基本計画特別部会というものが設置されているところでございます。13ページの中ほど、特別部会の所掌事務と書いてあるところを読ませていただきますと、「教育基本法(平成18年法律第120号)第17条に規定する教育振興基本計画の策定について専門的な調査審議を行う」と。そういう役割を期待されているものとして特別部会が設置されたところでございます。これまでのところ5回審議が開催されたところでございます。今年度中にここにあります振興基本計画を策定するというスケジュールで、今、検討を行っているというふうに聞いているところでございます。
 この特別部会におきますこれまでの審議状況につきましては、資料16ページ以下についてございます。16ページから19ページまでは、これまでの特別部会における意見の概要をまとめたものでございます。20ページ以下は、それをさらに詳しくしたものということでございます。かなりご意見は多岐にわたっておりまして、これの全体、すべてにわたりまして説明させていただくのは時間の関係で省略させていただきます。
 これまで特別部会で出された意見について私なりに整理させていただきますと、おおむね7つぐらいの分野・事項に分かれてご意見が出されている。特に初等中等教育に関係いたしまして、ほかにもまだ尽くせないところはございますが、おおむね7つの事項についてご提言いただいたのではないかなというふうに思っております。
 以下かいつまんでご説明させていただきますと、1つ目が子どもの学ぶ意欲と学力の向上ということで、資料16ページの2番、教育の目標の実現の(1)に書いてあるところでございます。子どもの学ぶ意欲と学力の向上ということでございまして、例えば確かな学力をはぐくむためのわかる授業を展開することとか、全国学力・学習状況調査の活用でありますとか、あと学校の図書館の充実などなどにつきまして、この16ページに書いてあるようなご意見を頂戴しているところでございます。
 あと柱、領域として大別いたしまして、2つ目の主要な事項といたしまして、(2)にあります豊かな心と健やかな体をつくるという事項に関して、いろいろご発言をいただいているところでございます。また、こういう規範意識とか、豊かな心に関係いたしまして、(3)の職業教育、キャリア教育のところでございますとか、(4)にあります日本の伝統文化・歴史への理解に関する教育のところでございますとか、(5)の環境教育などなどにつきまして、豊かな心と関連していろいろな意見をいただいているところでございます。
 あと、私なりに整理いたしました3つ目の柱につきましては、1枚めくっていただきまして17ページになりますが、5番、信頼される学校の確立の(1)義務教育のところでございます。義務教育とございますが、特に教育の環境整備についていろいろご提言をここのところでいただいておりまして、整理して掲載しているところでございます。例えばここにあります少人数指導・習熟度別指導の充実でございますとか、あと教育に係る人的・物的な条件整備などについてご意見を賜っているところでございます。
 あと、整理した柱の4番目として、教員についていろいろなご提言をいただいております。これも17ページの(2)に記載している意見が大体これに該当するというふうに思っております。例えば、いただいたご意見の中では、教職員定数の改善でございますとか、頑張っている教員、学校を励ますような取り組みでございますとか、あと1ページめくっていただきまして、地域の力の活用、事務のアウトソーシング等々による学校マネジメントの改善など、教員につきまして、こういう形でご意見をいただいているところでございます。
 あと、5つ目の柱といたしまして、18ページ(3)にございます安心・安全な教育環境ということが、柱の5つ目として挙げられるというふうに思っています。安心・安全という観点から、例えば学校施設の耐震化でございますとか、バリアフリーの推進などについて意見をいただいております。また、いじめ、校内暴力等問題行動への迅速な対応についても意見をいただいているところでございます。
 あと、6つ目の柱といたしまして、若干戻りますが、さまざまなニーズに対応するという観点で、17ページの4番の(1)にございます特別支援教育についてもご意見を幾つかいただいているところでございます。教育の機会均等という観点から、特別支援教育についても幾つかご意見を頂戴しているところでございます。
 あと最後、7つ目の柱になりますが、これまたちょっと戻って恐縮ですけれども、18ページのところになりますが、家庭教育支援、幼児期の教育云々というふうに6番のところでまとめられております。6番の(2)で、幼児期の教育というところでいただいたご意見を整理させていただいているところでございます。
 以上、これまで特別部会におけます発言、ご意見の整理を7つに分けてご説明させていただきました。これに限らず、本日は皆様方から忌憚のないご意見を賜れればというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。この教育振興基本計画につきましては、今お話がありましたように、既に平成15年3月20日付で答申を出したわけです、新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画のあり方についてと。この辺を1つは土台の枠組みにしていただきながら、しかしその後で義務教育についての答申も出しましたし、我々の分科会のもとにあります教育課程部会とか、教員養成部会でもいろんな話が出ております。
 等々皆さんいろんなところに関係していただいておりますので、今お話がありましたように、これだけは重点的な柱として入れておいていただかないといけない、困るじゃないかということにつきまして、今日は自由にご意見をいただきたいと思っております。それでは、衞藤先生から。

【衞藤委員】
 最初に失礼します。現在、麻疹が流行しているということはご承知かと思いますけれども、教育を円滑に振興させるための基盤を確保するという観点で発言したいと思います。
 現在、日本では、すべての国民が接種する努力をする義務があるといった定期接種と言われている感染症が幾つかございます。これはこの3月までは予防接種法並びに結核予防法という法律でしたけれども、この4月から俗に感染症法と言われている感染症の予防及び感染症の患者の医療に関する法律というので扱っているところです。麻疹に関しましては昭和52年から公費負担で行われることになっておりますが、残念ながら日本では接種率が十分に上がっていません。麻疹というのは大変感染力が強くて、集団の95パーセントが免疫を持っていないと流行が起こるということで、現在の接種率の状況、これは国立感染症研究所のほうから公表されておりますけれども、それを見ますと小学校以上の年代は接種率が80パーセントとか70数パーセント、そのくらいですので、当分の間このまま放置しますと、毎年毎年今年と同じような状況が起こるということが十分に予想されます。
 したがいまして、これは何らかの対策を打っておく。つまり予防接種をちゃんとしておくということが必要なんです。今の状況では就学時の健康診断というのは市町村長が行うことになっております。これは小学校に入学する前の年の秋、10月ごろに行うんですが、そのときに就学時の健康診断の1つの問診票みたいなものがありまして、そこでその子どもがどういう予防接種をしており、あるいはしていないかということを、ちゃんと情報が収集できるようになっております。その就学時の健康診断の結果は、入学する小学校の校長あてに送られることになっておりますので、小学校の入り口で情報として活用しようと思えば、予防接種の状況に関して活用できるようになっております。それが実際どういうふうに活用されているかということは必ずしもよくわかっておりません。
 小学校ないし中学校の入り口において予防接種の状況を確かめる。そして、してない人にはするようにお勧めをするというようなことの積み上げの中で、今年のような状況を防ぐことができるということで、大事なことです。これまであまり述べられてないことだと思いますので、発言いたしました。
 以上です。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。今、麻疹がはやっていて大変なわけですけれども、学校での大きな懸念していることはは予防注射の問題ですから、こういうことの意味づけについても、あるいはどういうやり方が妥当、適切かということにつきましても、少しまた衞藤先生に専門家の立場から詳細なお話をいただきたいと思っております。

【角田委員】
 ありがとうございます。ちょっと所用で途中退席をしなければいけないものですから、先にお話をさせていただこうと思います。
 もう既にこの教育振興基本計画特別部会で、今日の資料の中にありますように、いろんなことが発言されておりますし、私としてもこの基本計画に大変期待を持っているわけでございます。小学校教育を実際に推進していく上では、具体目標が数値化されていくということが大変重要だというふうに考えているからであります。今日の3ページの資料の中で、もう既に平成15年にこういう答申が中教審から出されているわけですが、その後の中教審の義務教育の構造改革等の答申もございますので、さらにこれよりも書き込んだことが必要なのてはないかというふうに思っています。
 特に2番の重点的に取り組むべき施策というところで、例えば確かな学力の育成、これはおっしゃるとおりでありまして、その評価について学習指導要領の改善を図ることというふうに書かれております。この評価については、既に今年の4月24日に全国一斉の学力・学習状況調査が終了し、そしてこの早い時期にその結果について各学校、個人に通知をされるということが出ているわけです。
 それをもとに、この学習指導要領の改善を図るということは大変重要なことだというふうに思いながら、17年10月に出された義務教育の構造改革のところで、入り口と出口については国が保障しますよと。つまりインプットとアウトカムについては、きちんと国でやりましょうと。Doの部分については、地方教育行政あるいは学校が行うんだというふうに地方分権の考えが出されたわけでございますが、それをきちっと実行するためには、それなりの条件整備をしていかなければならないのだろうというふうに思います。
 学習の評価をして計画を練る。その計画を練って、実際にそれを推進していくためには、先ほども国会で出ているというふうに話がありましたけれども、児童の純減を上回る削減ということに対しての改善をする必要があるのではないかということがあったと聞いておりますけれども、こういうふうな人員の措置であるとか、それはすべて教員でやらなかったとしても、地域の方々に参加をしていただけるようなシステムを構築する条件整備については各地方や学校が行うわけですが、そういうことを地方や学校が行うようにしなさいということが、きちんと明示される必要があるのではないかと思っています。
 これは確かな学力だけでなしに、教育の機会均等の問題にしても、あるいは安全・安心の確保ということについても、すべて言っていることはそのとおりであるけれども、それを実現するための条件整備を、具体的に5年間なり10年間なりということを見越してきちんと書き込めるように、この振興計画の中に盛り込んでいただきたいというふうに思っているところでございます。
 学校としては、学校がやらなければいけないことは当然学校としてやっていく。しかし、それを学校だけですべてが賄いきれるものではないというのが現実でもありますので、ぜひ振興計画でそういったところの条件整備をさらに徹底できるように書き込んでいただければありがたいなというふうに思っております。
 以上です。

【寺崎委員】
 続きまして、全国の小学校長会を代表して、現場の声をお伝えしたいというふうに思います。
 全国の小学校長会では、前回の15年の答申が出た後から、この振興基本計画が策定されることに大変期待を持っておりましたし、またそこに盛り込まれる内容については検討委員会を設置して、具体的に検討してまいりました。それについては17年にそれをまとめ、また今回、教育基本法の改正に沿ってさらに第2期の検討委員会をつくって、それにかかわる具体的な内容や方策をこの2月にまとめてございます。これについては、後ほど特別部会の委員の皆さんにもお届けしたいなというふうに考えております。よろしくお願いします。
 今日出されているさまざまなご意見をざあっと拝見して、ほんとうに大所高所、あるいは具体的なところからきめ細かく意見が出されているということに、改めて敬意を表したいと思いました。
 時間がありませんから手短に、小学校長会のほうで特にお願いしたいことは、これはこれまでの委員会でも繰り返し申し上げてまいりましたけれども、どういうシステムでも最終的には人がやるわけですから、この条件整備として、人を配置していかないと結果的にはできない。17ページにあるように、人的・物的な条件整備、あるいは教職員配置の第8次の定数の改善を早急に実現するようなことがなければ、結局は教員の新しいことに対応する負担でますます多忙感が増えるだけで、たった1人自由に動ける教員が増えるだけで現場はがらっと変わります。そういう意味で、ぜひそういったことがこの5カ年の中で着実に進行していくように、計画に盛り込んでいただきたいと思っております。
 それからもう1点は、これは全く逆の発想なんですが、新しいことをどんどん盛り込んで計画を立てていくと同時に、やめるべきものも5カ年の中で、これはしっかりやめるべきだということも具体的に盛り込んでいかないとどんどん増えるだけで、まさにスクラップ・アンド・ビルドしないと、現場の負担は増えるだけじゃないかなと思っております。その辺の視点もぜひ忘れないように議論をしていただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。

【渡久山委員】
 今、特別部会のメンバーでもありますから、私の発言もたくさん載っておりますが、ただ1つだけというか、気になるのは、政策目標というのは既に平成15年の中教審答申にも出ているわけです。あとはここでやるべきことは、数値目標をきちっとすることだと思うんです。そういうこともありますので、今、小学校長会の代表からもありましたが、例えば少人数学級とか、習熟度別指導をしていくとすれば、少人数学級をどうするんだと。どれぐらいの数字にするのかということですね。それで、私も具体的な数字を挙げて、例えば小学校低学年だったら当面25人にしたらどうかと。こういうふうに具体的な数字を出していたわけです。
 ですから、そういうことでは、意見として、そういう数字が出てきているという実態についてもきちっと理解をしておいていただきたいし、、記述をしていくということが非常に大事じゃないかなということです。
 例えばここでは義務教育の国庫負担の充実で、今、3分の1を2分の1にする。これは1つの数値目標ですね。そういうような具体的な問題がありますし、例えば教員の場合、今、委員からありましたけれども、第8次の教職員定数計画をするということなんかもあるんですね。そういうことと、それからまた奨学資金の場合も、今の奨学資金制度で果たしてどうなるんだろうかということ。例えばこれに非常にすばらしいというか、17ページには奨学措置について教育費の負担軽減ということがありますが、幼児教育の無償化というのがあります。政党でもそれを挙げている政党もあるんです。ですから、そうであれば、例えば幼児教育というのは非常に幅広いわけですから、5歳児にかかわる教育の無償化をしていくと、当面。そうであればどれぐらいの金が必要だと、あるいは必要じゃないんだという形で、今後はより具体的な数字を挙げていくべきだと思います。
 ここにもありますように教材、教具、図書費、これは先ほど私も提起しましたように、各自治体の措置率が非常に悪いです。いろいろばらついています。そうすると、措置率をどうするんだという問題等を含めて、例えば図書費でしたら、今、年間130億円ですか、具体的に文部科学省では組んでいますけれども、これが実質的に流れていないという実態もあるわけですから、それについてきちっとした数値目標を挙げていかなくちゃいけないだろうし、また給食費、修学旅行費、授業料等の、今は特に高等学校の子どもたちが一番極端というか、一番悪い例で各県で12パーセントくらい受けているんです。ですから、それをどうしていくのか。
 そうであれば、国として義務教育だけの問題ではないという意味で高等学校の授業料の問題、もちろんこれにはこっちも書いていますけれども、私学助成の問題、それから大学の運営費の問題、これも今のままでいいのかということで、この間も僕はちょっと数字を挙げましたけれども、世界の200ぐらいの大学で、東大が16位ぐらいにしか入っていませんよね。アジアでは20の大学をいえば、北京大学と東大だけしか入ってない。こういう実態の中で、我が国の高等教育はどうすべきかという具合に、きちっとした大学の運営費交付金なんかはやっていかないといけない。今、試算もいろいろ出ていますよね。そうすると、二十何大学だけがプラスになって、あとはほとんどマイナスになるという実態がだんだん数値で出てきていますので、そういうことではもっとこれから具体的な検討をワーキンググループでぜひやっていただきたいと思います。
 以上です。

【市川委員】
 私のほうの立場としては、教育課程部会での学習指導要領の改訂にかかわっている立場としてということになるかと思うんですが、申し上げたいことは、むしろそういうことをいろいろ議論するにつれ、地域の教育の充実をぜひ入れていただきたいということなんですね。
 今、指導要領の改訂の話をしていて、非常に悩ましい点が2つあります。
 1つは、どうしても増加しなくてはいけないと言われている教科がある。しかし、全体としては総時間に限りがあるわけですし、週5日制はできるだけ堅持していきたいということになりますと、減らさなくてはいけない教科というのも出てきます。しかし、それは決してその教科が大事ではないということではありません。例えば芸術系の教科にしても、総合的な学習にしても非常に大事なことをやろうとしているんですが、どうしてもどこかを増やせば、ここは減らさざるを得ないということが学校教育の中で出てきてしまいます。じゃ、どこで補うかということになると、地域教育の中で土曜日であるとか長期休暇を活用する。充実した上で、さらにそれを活性化するような仕組みを導入していくということではないかと思っています。
 もう1つ悩ましいのは部活動の問題です。部活動というのが非常に大きな役割を果たしてきたということは事実ですが、どうも部活動が立ち行かなくなっている、少子化でどんどん人数が減っている。また、学校選択制が入ることによって人数が減って、サッカーも11人がそろわないとか、ブラスバンドがそろわないというところが当然出てきます。学校で部活動を十分できるところは学校がやっていただければいいと思うんですが、そうでないところはどこが補うかとなったら、やはり地域の中でということになると思います。学校の部活を地域で吸い上げていくかという二者択一的な議論よりは、とにかく全体としてどちらかがやっていく。地域の実情に応じて部活動でできるところは部活動がある。部活動が立ち行かないところは、地域のほうでこういうスポーツや芸術文化的な活動を社会教育の一環としてやっていく。子どもにとっては、どちらかの環境がそろっているというふうにしていくべきだと思います。
 そこで、これまでも地域教育の活用ということが言われていながら、十分な条件整備ができていなかったのではないか。これは初等中等教育の話だけをしていると、どうも学校だけの話になってしまうので、生涯教育とも連携しながら地域の活動をしっかり充実させるということと、それからあとせっかく充実しても、なかなか子どもたちが出てこないという問題があります。
 私も最近、地域教育を調べてみますと、例えば東京などでは随分いろんなものがあるんですが、子どもはついつい中学校、高校になりますと塾が忙しい、あるいは部活動ということになって、有意義なものがあるのに出てこないということがあります。せっかく週5日の時代になったのに子どもたちは遊んでしまったり、塾で忙しかったりで出てこない。
 例えば内閣府の人間力戦略研究会の報告で、授業外学習ポイント制度という地域の教育の機会に出ていくということを一種のスタンプラリーのような感覚で促して、それは生徒会活動や部活が評価されるように、何らかの形で多少評価させる。例えば大学でのAO入試とか、そういうところで何らかの形でも評価されるルートがあれば、義務ではないんですが、参加することが何らかのインセンティブにもなっていくのではないかと思います。そういう仕組みは、ある程度しっかりしたところでオーソライズしないとなかなか大きなものにならない。
 実際に東京では、私たちも市民団体としてそういう活動を少ししていますし、最近ある県では、県としてそういう仕組みをつくって、子どもたちがいろんな登録されているプログラムに出ることを促すという仕組みもできるようになってきました。そうなると、次第にそこに出るということが一種のオーソライズされた認定となって、学校教育に準ずるものとしての効力を発揮して、子どもたちの参加も促されるのではないかと思います。
 ぜひそういう地域教育の充実と活性化ということで、週5日制の時代に子どもたちが幅広い意味での学力を身につける仕組みを盛り込んでいただければと思っています。
 以上です。

【門川委員】
 できるだけ重なりを避けまして。非常に大事なことばかりが書いてあるんですけれども、もう少し全国の学校現場の厳しい状況を見たときに、1点は荒れる学校をなくすこと。学校が荒れるということが公教育に対する不信の根底にある。あらゆる努力をして荒れる学校をつくらない。立て直す。そのために国も地方の教育委員会も新たな体制を確立して、それも省庁を超えたような体制をつくっていく。これが1点どうしても必要じゃないか。
 2点目は、問題行動を繰り返す子どもへの的確な対処。出席停止制度なんかができていますけれども、これを有効に機能させるためには排除ではなく、その子の教育権を保障する取組、その子どもの学び直し、親の立ち直り、そういうことをきちっと、これも省庁を超えて、文科省も厚労省も法務省も超えたような仕組みが要るんじゃないか。そこのところをきちっとする。
 それから、3点目が「問題親」への対処。教師をバッシングする、非常に学校攻撃を繰り返す。これに校長や、いろんな先生が振り回されているということが現実にあります。それらについて的確に対応する。その親自身の学び直しの機会もきちっと保障していく。次に、今話題になりましたけれども、はしかの問題が非常に大きくなっていますけれども、エイズとか薬物、これらについて的確に対応していく。はしかは目立ちますけれども、エイズなんかは表には目立っていませんが深刻です。10年後、20年後を見たときに更に深刻です。薬物も大きな問題です。
 それから、もう1つは有害情報から子どもを守る、ネット被害から子どもを守る。週刊誌等でもよく出ていますけれども、大変なことが我々大人や教育界と違う世界でいろいろ起こっている。このことが、子どものいじめの問題からあらゆる問題に影響している。これらについて対応していかなければ、学校がなんぼ頑張っても、教師がなんぼ頑張っても対応できない。これらに対応していく枠組みをつくっていかなければ、一人一人の子どもの学び、育ちというものは大変なことになるんじゃないか。マイナスからの出発ですけれども、厳しい現状があります。現実に子どもを悪くしている、学校を悪くしているのは、そういうところに的確に対処するのが非常に大事じゃないか。だから、美しい目標を書くと同時にマイナスを消していく。そのための対応を具体的な視点できちっとしていくということが大きく1つ目であります。
 もう1点は、最近の脳科学でありますとか、ITとか、そういうのがどんどん進んでいる。それに教材開発も指導方法の改善も、学校の事務処理も含めて、十分活用ができていない。教師が教育、子どもにかかわれる時間を充実していくために活用していくべきです。学校の先生のコンピューターは、ほとんど個人持ちだということがまだ現実であります。あるいは民間ではどんどんいろんな教材開発がなされ、ゲームなんかではものすごい最新の技術が活用されるわけですけれども、学校の教材というのは「黒板とチョーク」の域からほとんど出ていない。それを現場と大学や産業界も含めてどんどん開発し、活用できる条件整備をしていく。
 そこと関連してですけれども、この間から新聞を見ていますと、国立大学が成果主義重視になっていく。あるいは「競争的資金」の重視ということになっていくと言われています。教員養成系の国立大学の先行きも非常に気になります。その辺も初等中等教育の関係から踏み込んで意見を言わなければならないんじゃないかなと思います。
 大きく3点目ですけれども、小中一貫教育の研究とか、さらに今、大学進学ばかりが議論されていますけれども、高等専門学校、これは非常に地味ですけれども、これからものづくりを大事にしていこうというときに、実績を上げてきている。そういうところへの視点もきちっと押さえていただきたいなと思っています。
 以上です。

【北條委員】
 ありがとうございます。15年3月20日答申に基本的な方向が示されているんだと思います。そして、このたびの特別部会でそこに肉付けがなされ、具体化されていく運びだというふうに思っております。
 このたびの教育基本法の改正におきましていろんな新たな視点が出てまいりましたが、私どもとしては重要視点として、家庭教育の重視、幼児教育の重視、私学教育の重視と従来やや弱めであったところが強く打ち出されてきたというふうに考えております。しからば、従来弱かった点についての十分な目配りがなされてしかるべきだと思っております。
 先ほど企画官から7項目の整理を示していただきました。今の段階だから、それでよろしいと思いますが、ちょっと気になりましたのは、私学教育の充実の視点がそこにはございませんでしたので、今後はご検討をぜひお願いしたいと存じます。
 また、私は幼児教育現場でございますのでその点から申しますと、振興基本計画は、小学校の先生からございましたように、私どもも大変期待しているところでございます。何よりも財政の裏づけというものをきちんとしていただけるチャンスがめぐってきたというふうに考えております。私どもの関係するところで、文部科学省は最近5カ年計画で幼児教育振興プログラム、また現在、幼児教育振興アクションプログラムを発出しているところでございますが、末端の自治体が実はあまり動きません。幼児教育振興プログラムにつきまして、地方公共団体が政策プログラムを具体化することを国は求めたわけでございますが、現実には20パーセント程度しか動かない。それはなぜ動かないかというと、財政の裏づけがないというところが最大の理由でございます。ぜひともその点をきちっとやっていただきたいというふうに思います。
 私どものところでは長年の課題でございますが、私立幼稚園の教員給与があらゆる教員の中で飛び抜けて改善がおくれている。大変問題を抱えているところがございます。また、3歳児の学級定員が4、5歳児と同じでいいわけはないだろうという話は、これも長い議論でございますが、今日なお改善が見られない。さらには、教員の処遇改善とかかわりますが、幼稚園では一種免許状所有者がこれまた際立って率が低いわけでございます。この一種免許状所有者を計画的に増やしていかなければならないわけですが、このすべてのことが財政の裏づけがどうしても必要だということでございます。先ほど無償化のお話が出ましたが、無償化に至っては相当な財政出動が必要になってまいります。
 勝手なことを今申しましたが、そこら辺の目配りをぜひお願いしたいと存じます。

【高倉委員】
 ありがとうございます。多くの委員のご意見をセコンドするような形になって申しわけございませんが、3点ほど申し上げたいと思います。
 1点は、教員の定数改善に絡んで第8次定数改善計画の話が出ておりましたけれども、これは即時実行に移していただきたいと思います。というのは、私自身、一昨年教員配置の在り方についての報告書をまとめたときの主査も経験しておりますので、その点から特に申し上げたいと思います。第1。
 第2点は教員の給与の話でございます。去る3月29日に教員給与の在り方についての答申、すばらしい答申本当にありがとうございました。その中を見ますと、人材確保法の精神を尊重するということはしっかりと書き込まれております。けれども、その精神を尊重する具体的なことにつきまして、今後検討するというのは結構でございますが、その検討というものを具体的かつ迅速に進めていくと。単にメリハリある給与ということだけで、これの解決が済むということではない。もっと具体的な検討課題について、できるだけ早く答えを出していってほしいというのが第2点でございます。
 第3点は私学助成。この問題も出ております。この私学助成につきましては、特に大学で申しますと、最近、一般補助から特別補助へというような傾斜が見られます。そのことは非常に結構なことと思いますけれども、一般補助と特別補助の在り方について、もう少し積極的かつ具体的な方針が示されていればということを常々思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 全体を通して、みんなお金のことに関係しますので、ちょっと見当外れかもしれませんが、1983年、例のレーガン大統領に提出されたA Nation at Riskという報告書を見ますと、後半の部分にExcellese costs, but in the longrun mediocrity costs for more。エクセレンス、すばらしい状況をつくり出そうと思えば、それは金がかかると。しかし、結局のところ、メディオクリティ、凡庸の状態というものをつくってしまったらば、それを解消していくためにもっともっと金がかかるんだというような言葉を最終的な結びのところで述べている。そういった言葉を他山の石とするということも必要なのではないかと思います。
 以上です。ありがとうございました。

【甲田委員】
 ちょっと重複する部分もあろうかと思いますけれども、学校で一番の問題であるとか、それから教師たちが一番悩んで時間をとられる、自分の気持ちの中で時間をとられるというのは何かというと、学校へ来ない子、あるいは学校に行って、意欲的に活動しようとする意思を非常に失っている子に一番時間がかかるし、心を奪われ、ずうっと考え続けるわけです。
 だから、この基本計画が家庭のそういったきついというんですか、学校に意思、意欲を向かせない子どもたちに対してどうするかというのは、学校教育に対する最大の支援になるということであります。これは単に子育てというと、生まれてからこの辺までとありますけれども、それは中学生に対して、高校生に対して最も強くあらわれてくるところであります。
 だから、この基本計画がそういったところにも踏み込むのかどうかよくわかりませんけれども、教育環境を整備するというのであれば、基本法の第10条に家庭教育というのが新しく入りましたよね。これは第1のところは、その他の保護者は第一義的責任を有するものであると。習慣、自立心、心身の調和的な発達に努めると。それで、国がということであるんですけれども、単なる子育て支援という中に、学校に意欲が向かわないその原因は何なのかというところをしっかりと踏まえて、門川先生が言ったように、省庁を超えた形でやっていかないと、その学校の先生方の悩み、あるいは一番気持ちを奪われる、それはもちろん学力にも影響するわけですし、先ほどの部活動にも影響するわけです。活力のない子は部活動も行かないし、学校にも行かないし、学校へ来てもすぐどこかへ行っちゃうというような話になってまいります。ですから、その辺にこの基本計画が踏み込んだものが必要かなという気がいたします。

【荒瀬委員】
 ありがとうございます。2点あります。
 これまでの主な意見概要という16ページの2番の(3)職業教育のところで、これは具体的にといいますか、これまでの主な意見というところも読ませていただきまして、私も職業教育というのが非常に重要であると思います。ただ、重要であるということは、これまでもいろんな場面で言われてはきましたけれども、工業高校を出て就職をするときに、本当にやってきた専門が生かせるような形での就職があるのかというと、なかなかない、実際のところ現在。就職率はもちろん改善はされていますけれども、先が見えないというところが非常に大きな問題であるのではないかなと思っています。
 ちょっと言葉を強めて言えば、大学入試が明らかに高校教育をゆがめてしまっているところがあるということと同じように、職業教育を受けた生徒たちが卒業した後、本当に夢を持って就職できるような状況がないという、ないと言ってしまうと言い過ぎかもしれませんけれども、なかなか十分でないところが大きな問題だと思います。50パーセント以上が大学へ行くようになって、しかも大学の定員と大学の進学希望者の人数がほぼ同じになってきて、大学の存立自体が危ないと言われているような時期で、今からもっと価値の多様化というのを進めることができると思うんです。
 ですから、その意味で職業教育が重要だ、普通科に行かないで職業高校に行く生徒をもっと増やそうというときには、職業教育に大きな影響を与えている社会の状況というものに言及しなければ、職業教育に行きなさいという指導は単にそれははめ込み、極端に言ってしまえば、偏差値でスライスするような教育につながっていかないとも言えないと思うのです。
 ですから、高等学校で何を学ぶのかということを本当に考えた上で、それが高等学校の学習指導要領というのがなかなか難しいというので、昨年度の未履修の問題なんかもありまして、なかなか明快なものが私自身はまだ見えないわけでありますけれども、そこの部分が明らかになってくると、職業教育をどういう形で置いていくのかというのを、これは普通科であっても、総合学科であっても、単位制であってもさまざまなところで頑張っている学校は実際あるわけでして、ですからそういったのところの実践なんかも受けながら、職業教育をもっとしっかり考えていく。そのためには、社会の状況についても言及していくことが必要ではないかというのがまず1点です。
 2点目なんですが、17ページの信頼される学校の確立というところで、(2)に教員というのがありますけれども、これは夢物語のようなことを申し上げますが、教員免許法が変わって10年で更新する。30時間の講習を受けないといけない。30時間の講習を受けるというのは義務でありますね。教員の持っている閉塞感というのは、これが教育に与えている影響は非常に大きいと思います。
 いろんなところで繰り返し繰り返し、問題のある教員というのは実はほんのわずかなのであると。ほとんどの先生方は一生懸命頑張っているんだと言っていることが、多分この17ページのところでも頑張っている教員を励ますようなことをやっていこうというわけですけれども、頑張っている教員を励ます1つの方法として、例えば5年ないし6年間勤めた後、私は高等学校の現場におります関係で、3年の倍数というのをよく考えますから、例えば6年が9年でもいいわけでありますけれども、そうしたときに1年とか、2年とか大学院に行って、ないしは大学に行って勉強し直すと。それは自分の意思で、こういうことをやってきたけれども、実践した中でもうちょっと専門を深めたいとか、学校経営についてもっと勉強したいとか、あるいは自分の教養を広げることによって、生徒に対して豊かな教育ができるようになりたいとか、そういう思いを持っている教員というのは実はたくさんいるのです。
 でも、そういう教員たちに対して、縛りとしてのさまざまなものが今矢継ぎ早に出ているような感じがあって、もっと伸び伸びとやっていけるような状況を明らかにしていくというのが、実は学校改革、教育改革にとって非常に大きな意味を持つのではないかなということを思います。
 以上です。

【天笠委員】
 遅参してまいりましたので、ポイントがずれることがあるかもしれませんけれども、3つ申し上げさせていただきたいと思います。
 まず、1つ目なんですけれども、私はこういう印象を持っていまして、従来、文部科学省から現場に提示されるというのは、どちらかというと教育目標ですとか、内容ですとか、そちらに比較的スタンスが置かれて、典型的には教育課程学習指導要領のそこではないかと。そういう意味では内容、目標というところだったんですけれども、私は今回のこの振興計画の作成というのは、それに今度はある意味でいうと、より浸透を図るとか、具体的に具体化していくとか、そういうことをしっかりと支えていく、そのものを裏づける、そういう性格を持ったものとして理解しております。
 ですから、そういう点では、どちらかというと理念、方法を提示したというところでとどまりがちだったものに対して、より具体的にそれの浸透を図っていくという性格を持ったものとして位置づけるとすると、よりきめ細かな丁寧な、それぞれの政策に沿って振興計画というものを丁寧に編み出していくということが非常に求められるのではないかというふうに思います。ですから、それぞれ打ち出されるものに寄り添うということが、また大変大切なんじゃないかというのが1点目であります。
 2点目なんですけれども、このページの中には放課後子どもプランというのが示されておりますけれども、伺うところによりますと、この放課後子どもプランについての現場での受けとめというのが、それぞれかなり広がりを持っているところと、必ずしもそうじゃないところが現実の実態としてあるようなんですけれども、必ずしもなかなかまだ受けとめ切れない1つの要因としては、従来の縦割りの中でのそれという受けとめ方がまだ残っていて、そしてこの政策についてまだ受けとめ切れないというか、整合できてないようなところがあるようでして、そういう点では現場に近づけば近づくほど従来型の縦割りの中で物事を処理していくという中で、新しい政策等々がなかなか現場レベルにおいて受けとめ切れないという実情があって、この放課後子どもプランもその1つではないかと思います。
 そうした場合にこの振興基本計画を今後考えて策定していく場合には、そのあたりのところの省庁を超えた、そういうまさに総合的な施策だというあたりのところをよりしっかりととらえて、それを現場にまでより浸透を図っていくような考え方、判断、方策をしっかりと編み出していくことが求められているのではないか。そのあたりのところの議論の展開、やり取り、あるいは方策の詰めということで、とりわけ他省庁との整合ということについての視点をしっかりと位置づけて、そして議論していくということが大切なんじゃないかというふうに思います。
 それから、3点目なんですけれども、既に政策評価が進行しているわけですけれども、その政策評価とこの基本計画の策定というものについての整合もしっかりと押さえておかなくちゃいけないんじゃないかというふうに思います。また、この達成度の評価の結果の反映云々というふうなところも、政策評価のそれとの絡みの中でこの振興計画を策定していくことがより大切なのではないかと思いますので、そこら辺のところの議論の深まり、検討の深まりをお願いしたいと思います。
 以上です。

【郷委員】
 ありがとうございます。今、いろいろ委員の方がおっしゃったことと重なるところがございますが、2点だけ申し上げたいと思います。
 1つは、すぐれた教員をいかにして育てていくかという問題が、大事な問題としてあると思います。免許の10年更新とか、これはいろいろネガティブな、むしろこういうことが起こりますと、今まで教員になりたいと思った人がちょっとやめておこうかなという、私はそういう逆の効果というのを大変心配しております。
 そういう面は一面だけを見ていると見えないんだけれども、すぐれた人がぜひ教職について、子どもたちを育てていくことをやりたいと思う、そういう人たちが伸び伸びと育ってくる、これをこの基本計画の中で5年、10年とやっていかないといけないと思います。これは大学の18ページのところを見ましても、今までその議論があまりなくて、大学は大学で教員養成だけじゃなく、いろんなことをやっておりますので、むしろ教員養成のことがほとんど議論されていなかったと思います。それは大変大事なことだと思います。
 それからもう1つは、先ほどからいろいろ出てまいりましたように、運営費交付金が競争的に、いろいろ試算があって、教員養成系の大学はほとんど生き残れないという試算。そうなっては絶対困るわけです。
 日本は資源がない国ですから、人が高い教育を受けて、世界に存在を示さなきゃいけないわけです。人をいかに育てるかということが一番大事なわけですから、経済原理よりも何よりも、場合によっては借金しても、やらなきゃいけないときはやらなきゃいけないんです。これを誤ったら、もし遅きに失したら大変なことになるということを、この中教審のそれぞれの部会じゃなく、全体を通して小中も大学もいろんなところを連ねてやっていかなければいけないと考えております。
 時間がありませんので、それだけ申し上げます。

【加藤委員】
 私の申し上げたかったのは、評価のあり方ということと、それから親、家庭の教育費の負担の問題だったんですが、荒瀬委員から職業教育と実際に子どもたちが就職するときのミスマッチ的な問題を言われましたので、ちょっとその点に触れておきたいんですが、私たちも立場上、中小企業の経営者の皆さんとお話をする場面が結構あるんですけれども、その中で一方で中小企業、あるいは零細側から本当に人が採れない、いい人にも来てもらえないというのがありまして、ここに大きな問題、つまりミスマッチがあるわけです。高校を出て、夢を持って就職したいと思っても、なかなかいい仕事にめぐり合わないということと、一方でいい人が欲しいのに採れない。この間には、従来はあった高校と中小企業のコミュニケーションが、本当に今は途絶えてしまっているという実態があると思うんです。それをぜひ復活させなければいけない。
 その中で、成長力の円卓会議の中に下部機関が今度できることになっているんですけれども、ジョブ・カードの発想が出てきております。ジョブ・カードというのは転職資格制度の延長にあります。その委員会には、は私たちも実は参加をしています。特にこれはものづくりに関する分野ですけれども、職業能力資格制度を本当に企業のサイドからこういう人材が欲しいとか、そのランクについては社内でもこれを活用していこう、あるいは企業を移るときにも活用していこうということで、すでに研究していたんですけれども、そういうものを実際に円卓会議の下部機関で、それをジョブ・カードとして活用していくための研究がこれからなされます。
 そういうところで、今、私が申し上げたことをこの振興基本計画のサイドからもウォッチをして、ぜひ同期化をしていただきたいなということを思いましたので、追加して申し上げたい。
 まず、評価のあり方のところなんですが、私たちは前、義務教育特別部会のときもそうでしたけれども、エビデンスベースだということを随分やってきたと思うんです。この評価のあり方が非常に大事だと思うんですけれども、これは学力の場合は今度学力テストもあったりで、ある程度客観的なものも出てくるし、数字的にわかりやすいものは通りやすくなっていくんだろうと思うんですけれども、いつも申し上げるんですが、平均だけで絶対に見ないでもらいたいということなんです。平均が上がったからよしではなくて、我々が問題にしているのは、これからいわば体力なり学力なりの劣ったというところが膨らんでいるという、この事実がどうなっているのかという意味で、そういうところをきちっと見ていっていただきたい。
 それから、学力だけではなくて、以前、例えばいじめ自殺の話があったときに、実際調べてみたら、数字としては過去にほんとうに1件か2件しかなかったということがございましたよね。そういうことが絶対に無いようにしていただきたいと思うんです。客観的に評価できる機関なり仕組みなりをつくって、きちんと目標が達成されている過程を見ていけるような仕組み、これをお願いしたいと思います。
 2つ目は親の負担している教育費ということなんですが、これは書いていただいているのはいいんですが、このときに私たちも労働組合で調査をすると、将来不安や今心配なことはまず健康が来るんですけれども、その次にやっぱり教育が来るんですよね。つまり教育費を減らしてほしいということです。教育費がかかり過ぎるという声ですね。しかし、これはよく聞いていきますと、結構塾だとか、習いごとだか、そういうことに大変お金をかけておられるんです。ですから、それはそういう部分も含めて、塾に行かなくて済むというふうにはなかなか私はならないと思うんですけれども、そこまで見ておかなければいけないということ。国がかけている費用の点だけではなくて、個人がどうお金をかけているのかという視点で全体の教育費が減っていくようにしなければならない。例えばそこにどうやってサポートをしていくのかという視点ですよね。
 そういう点で考えますと、その費用には地方と中央の大きな格差があって、東京に住んでいる方や京阪神に住んでいる方は自宅から通えるので、それほど教育費はかからない。しかし、地方の方は下宿をさせないといけないので、大変なお金がかかるという、そこに教育費にかかる負担の重さということで、実は逆格差があるんです。
 ですから、そういう問題も含めて個人が負担している部分と、国や地方が負担している部分ということの両方をぜひ見ていただきたい。それをお願いしておきたいと思います。
 以上です。

【梅田委員】
 先ほど親に非常に問題があるということを言われましたが、私も非常に痛くというか、重く感じておりまして、昨日も全国の会長会で呼びかけたところであります。自己評価をもっとしようと。親はこれでいいのかと。これは我々の活動を支える一番重要な部分であるりますので、今、非常に心を痛めております。
 さて、それとは別に、先ほど数値化というか、数値目標が必要であるということを言われましたが、基本的には教育に関することを数値化することに反対ではございませんが、していいものとそうでないものがあるのじゃないのかなと思います。というのは、義務教育費国庫負担制度に関しては、全額ということをきちっと数字で示すべきですが、クラスの編制については、人数の固定化はよくないのではないかなと思います。ここに書いてありますが、きめ細かな指導あるいはわかる授業、学ぶ意欲を高めるということは、私は理解できますが、子どもから見た場合、どうなのか。本当に子どもたちはきめ細かな授業を受けていると実感しているのか、あるいはこれでは自分たちはわからない。全然学ぶ意欲がわかないと思っているかもしれません。これはわかりません。
 だから、そのところをよく踏まえていくと、必ずしも数値だけの問題ではないと思います。少人数学級が良いということで30人学級、あるいは25人学級と言われていますが、そういうものは目安としてはいいかもしれません。ただ、状況に応じて柔軟に変えていくことも必要なんじゃないかなと思います。子どもというのはそれぞれ違いますから、集団によっても地域によっても、先生によってもクラスの状況は違ってきます。ですから、先生方は本当にそれでいいのか、子どもたちはきめ細かな指導を受けていると感じているのか教育を行う側が、受ける側に対して一方的になってやしないかということを充分に考えていただきたいと思います。いわゆる、教える側の自己評価が大切であるということです。私は先生を責めているわけではございません。そういうことを十分に織り込んでいくことはとても大切なことじゃないかなと思うからであります。ぜひお願いします。
 それともう1つ、教育は人だと言われておりますが、よくよく考えてみますと、いろんな教育を行うために、設備を良くしたり、先生を多く現場に配置したりすることもお金がないとできません。見方を変えれば、教育はお金だと言っても過言ではないと思います。ですから、その辺は堂々と私は言うべきだろうと思います。教育は国家百年の計であるとか、国の最重要課題であるとか言われていますから、国には教育にお金をもっとつぎ込んでいただきたい。お金はあると思います。いろんなところにいっぱいあります、どこへ使うかだけの話です。子どもたちは大人の行動を見ています。私たちは、そこをよく考えて、本当に自分たちのことを考えているのかなと子どもたちに思わせないようによく考えて行動しなきゃいけないと思っております。
 それから、これはあまり話題になっていないことかもしれませんが、家庭から通えない子どもたちが増えているという現実があります。これにはいろんな問題があって、虐待もあるでしょうし、親そのものの問題もあると思いますが、この支援をすることも重要な教育の1つじゃないでしょうか。将来、この子どもたちが社会に対してひがみを持たなく、素直に育っていくためにも、この問題にスポットを当てていかないと、本当に我々は子どもたちのことを考えているとは言えないんじゃないかなという気がしておりますので、この点についてもどうかよろしくお願いしたいと思います。
 以上であります。

【高橋委員】
 どうもありがとうございます。私は内容として何をということであれば、私は中学校の校長でございますので、義務教育の目標と。現在、教育課程部会やこの分科会でも議論されていますけれども、そういったことが今回の学校教育法の改正を受けて、学習指導要領も固まってくるわけでございますので、それは今の時点では10年ごとに改訂されているわけですが、その時々の社会の要請や時代の変化を踏まえて目標が制定される。これはぜひ入れていただくべきことじゃないかなと思うんです。
 そして、その目標を達成するためにどうするのかということの中で、教育条件の整備ということもあわせてお考えいただくべきことではないのかと思っております。少人数学級の実現ということは極めて重要なことだと思います。今、私の学校に、たまたま偶然ですが、20人の学級とほとんど40人に近い学級があるわけですが、指導の成果、効果は歴然としております。これは当然のことなのでございまして、それはそうしたことからしてもぜひ考えいただきたい。それから、指導方法の工夫・改善、習熟度別指導、こういったことが導入できるように、これも考えてもらいたい。
 今申し上げたようなことは人の配置のことと絡んでくるわけで、このすべてを満たすということは不可能だと思いますので、例えば人1人配置されたときに、その教員をどう配置していくのかということについては、学校の実態に応じてやっていけるように校長裁量にゆだねていただく。学校の自主性・自立性の確立ということを言っているわけですので、そうした校長への権限移譲の道筋についても、この中に入れていただきたいと思っております。
 それから、これは中学校のことであろうかなと思って話をするわけですが、教員の1週間当たりの授業時数を減らしてもらいたい。1週間の授業持ち時数は総合的な学習の時間を加えると明らかに増えている。しかも現在は学校週5日制になっていて、1週間当たりのコマ数が減っているのに持ち時数は増えているわけですから、授業の時間帯は教員はほとんど授業に追われていて、ほかに必要な指導事務ができない。だから、すべて放課後に持ち越しになっている。だから月およそ40時間に及ぶ時間外勤務を余儀なくされている。そういう状態の中で、さらに創意工夫をとか、マネジメントの確立をとか、OJT等人材の育成を学校の中でと言っても、これはなかなか難しいことなんです。今のようなことは、とりわけ中学校に言えていることだと思いますので、教員1人当たりの週の中での持ち時数の減ということについて、ぜひお考えをいただきたい。
 それから、これは義務教育の目標ということと離れるわけですが、私は団塊の世代の1人として、間もなく退職する者の1人として多くの教員、有為な人材を確保したい。そういうことのためには、今申し上げたような勤務の条件であるとか給与のことは、とても大切なことだと思っています。そういったことについて、ぜひ触れていただきたいと思っております。
 もう1つ、今、特別支援教育が緒についたばかりでございます。私はいろいろとご配慮を持って、現在そのことがスタートしたとは思っておりますけれども、それで十分であるというふうには思えません。学校の実情等を、さらに今スタートしたばかりのところで把握をしていただきまして、さらに必要な施策を打ち立てていただいて、この計画の中にも盛り込んでいただきたい。今後はお願いといいますか、検討していただきたいことが大変たくさんありまして、恐縮なのでございますけれども、ぜひお願いしたいと思っております。よろしくお願いいたします。

【平野委員】
 今日は遅参しまして申しわけありません。ありがとうございます。意見を述べさせていただきます。
 質問なんですけれども、平成15年の答申でまとめられた9ページに、伝統文化について触れられています。「伝統文化や現代文化を鑑賞し、体験する機会の充実を図るなど文化芸術に関する教育の充実を図る」とあります。しかし、平成19年の配付資料には16ページのところにも22ページにも文化については、書かれているのですが、「芸術」という言葉に全く触れていません。これは何か理由があるのでしょうか。文化に含まれるものとしているとはっきり言い切ってくださるのであれば、このままでと思いますが、少し分けて考える部分があるのであれば、「芸術」という言葉を入れていただきたいと思うのが1つです。
 それから、同じ19年の資料の中で、22ページのほうは「現代文化」という言葉が「伝統文化」とも一緒に載っているんですが、16ページのほうには「伝統文化等」とあるので、現代文化はこの「等」に含まれると考えてよろしいんでしょうか。
 それからもう1つの質問、これが最後の質問です。国語力の向上、日本語力の向上がとても大切であるということを、私は今まで文部科学省関係のいろんな資料の至るところで見てきたような気がしたんですけれども、今回のこの資料の中に入っていないのは、たまたま議論に上らなかったから載っていないだけなのかどうかなんです。今、日本語の乱れについていろいろな雑誌でも取り上げられるなど世間で話題になっているそのさなかに、文部科学省の会議の中では全然触れてないということは、今後、もっと細かい話になった段階で出てくることなのでしょうか、あるいは今の段階でそのことについて触れておいてよいのであれば、ぜひ入れていただければと思います。22ページの(5)の環境教育には「自然離れ、理数離れ等の問題」とあるんですが、理数離れが出ているのであれば、「日本語の乱れ等の問題」とあってもいいかなと思うので、そのあたりご検討をお願いいたします。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。言葉の問題はまだ今のところ、これから整理しなきゃいけないので、もちろん基本法に伝統文化ということが言われております。これは大事なんですけれども、この中に多分、芸術は当然入るでしょうし、それから教育ですから、現代のものは当然入りますし、それからずっとこの初中分科会でも教育課程部会でも、理数系の教育をきちっとやらなきゃいけないという、これは長く大きな柱ですから、これは入ります。当然それと並んで、下の読解力の問題から始まって言葉の問題ですね。あるいは国語審議会の今後の国語力の振興について、あれのことで、ここは必ず言葉の問題を入れなきゃいけませんので、まだ今資料はいわば途中ですので、そういうのがきちっと入っていくと思います。

【平野委員】
 わかりました。ありがとうございます。

【藤井委員】
 ありがとうございます。時間も追っておりますので、簡単に申し上げたいと存じます。
 まず、この計画が10年先を見通しつつ5年間ということについてでございますが、私どものさまざまな要望を実現するために、私ども地方自治体においても何かをプランニングするときには大体20年ぐらい先を見通して、10年ぐらいが基本計画で、5年ぐらいになると実施計画ということに大体なっているわけです。ですから、さまざまな要望を実現するためにあれもこれもというのは短期間ではなかなか入りにくいと思いますので、ぜひこれは長期的な展望の中に入れるもの、あるいはこれは短期的な実施計画の中に入れるべきもの、そういったすみ分けをしっかりとしていただきたいなというのが1点目でございます。
 それから2点目は、教育は先ほども言われましたように、環境が人をつくるということ、人づくりでございますので、そのためには教育環境の整備、条件整備、これは必須でございまして、そのためには財政的な出動が大事でございますが、その財政的な出動をどういう方面に投資していくかということでございます。
 先ほども麻疹とかエイズの話が出ましたが、実は今、食育が大事だと言われる中で、アレルギーの問題が非常に急浮上しているんです。ところが、学校に栄養士がいるかどうかということになりますと、これは相当の子どもの数がいないと、食数が不足だといって栄養士は切られてしまうという状況がございます。私どもは550食と聞いておりますけれども、そのくらいの子どもがいないと栄養士は配置してくれない。それと、今、非常にきめ細かく、一人一人の子どもの命にかかわる問題ですので、アレルギーに対応していろんなことをやっております。ところが、栄養士が切られてしまうためになかなかできない。ですから、財政的な出動をどういう方面に向けるかというと、教育環境整備、条件整備、こういったことにしっかりと回していただきたいというふうに思います。
 さらに、格差の問題というのが出まして、例えば先ほど渡久山委員もおっしゃいましたけれども、学校図書館の措置率が悪いと。どこにこのお金が回ってしまうのか。それと、私どもは不交付団体でございますので、地方交付税が来ない。これについては地方自治体でやりなさいということを言われるんですけれども、そういうお金がなかなか回ってこない。この辺を特定財源といいますか、一律に全国どこにでもこういう財源が回るような考え方をぜひ強調していただきたいというふうに思います。
 あと1点だけ、小中一貫校などよく言われますが、私自身は小学校高学年における教科担任制、こういったものをもっと小学校の段階で、より多くの先生方に子どもたちが接する機会を増やしていただけるようなことも検討していただけるとありがたいと思っております。
 以上でございます。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。時間が来ておりますから、基本計画に初中関係のことをどうしても上げていくという意味では重要ですが、申しわけありません、10分ほどで延ばさせていただきまして、佐々木先生、小川先生、ちょっと短めにお話しいただいて、最後に田村先生から、今、まとめの責任者ですので、ちょっとコメントしていただいて、この話を終わりたいと思います。

【佐々木委員】
 もうたくさん出ているんですけれども、3つお話ししたいと思います。
 1つは予算のことです。とにかく教育予算、どんなにディスカッションを重ねても、予算が増えなければどうにもならないのではないかと思います。ですから、教育予算をしっかりと増やすということをやっていく必要がある。これは当然、将来の日本をよくするためでありますし、当然、将来のリスクやコストを軽減するためのものでありますから、教員数を増やして、1クラスの児童生徒数を小中高すべてにわたって少人数制にするということだと思います。
 また、先ほどほかの委員からもありましたが、今いる児童生徒たちへの授業云々ということだけでなく、例えば不登校だったり、さまざまな悩みを抱えている子どもや親の話を聞いたりするケアにも人員が必要です。それは担任でない人たちが当たったほうが子どもたちや親も話しやすいかもしれませんので、そういう意味でもすべての意味で教育予算を増やす。これが何よりも大事だと思っております。
 2つ目は、今、学力をつけるとか、心を豊かにするという話が出ているんですが、どうしても1つの目標に掲げていただきたいと思うのが、課題解決能力という力のつけ方です。これは何かの悩みにぶち当たったときに、壊れてしまうということでなく、物事を論理的に考えたり、コミュニケーションをとることができたり、あるいは人の前でスピーチをすることができたり、ディベートをすることができたり、こういった能力が身についていれば、学力という話は、ある意味で極論を言えば、大人になってからもう1回算数や漢字の勉強はできるかもしれませんが、そういうふうになろうという意味での問題解決能力は子供のうちに育てなければならない。これは学力、体力のほかに重要な1本であるというふうに考えています。
 3つ目ですが、今申し上げたことと重ね合わせるんですが、先日の会津若松の事件を見て、ニュースを聞くところによると、中学まではいろんな大会でスポーツも優勝し表彰され、非常に有能な子どもが高校でエリート校に行ったところで挫折しまうという、あれは簡単に言えばそんなふうに見えました。私は子どもを育てる親として、中学まで立派に育てても、高校1年、2年の間にこんなに急変してしまうことがあり得るのだろうかと。これがここ最近の私個人としての疑問だったんです。
 何人かのいろんな専門家とお話をしていると、自分の評価が1つに限られて、例えばそれが学力というふうになったときに、エリート校に行った、いろんな学校の1番だった子どもたちが、そこで自分は2番だ、あるいは10番だ、30番だと知ったときにがっくりしてしまう。ここがもし2本の柱、3本の柱があったならば、ほかに支えがあったかもしれない。そう考えると、複数の視点で子どもを評価するということ、これは大学の入試までかかわってくると思うんですが、これを根本的に変えていかなければならないというふうに感じたんです。
 一方で斎藤佑樹選手とか、昨今の石川遼君を見ると、どうやったらこんな子どもが育つんだろうと思う。これもみんながこの子いいなと思うのは、勉強もしっかりやっていて、スポーツもやっているという、この2本立て、少なくとも2本は見えるということだと思います。ですから、文武両道と石川遼君は言いましたけれども、今問題になっている学力、そのほかにスポーツや美術やダンスやボランティアや、何でもいいんですけれども、そういった別の面での1本。そして、そのほかに問題解決能力など、あるいはリーダーシップとか、根気強さとかいう、この少なくとも3本立てくらいで学校が子どもを評価し、あるいは進学の際にも1本だけでは行かれなくて、2本、3本ある子どもだけがちゃんと評価されるというシステムに変わっていかなければ、どんなに心の教育や体力が重要といっても、学力だけを追って育てるということになり、子どもが折れていく可能性が高いと思うので、ぜひこの機会に評価システムを見直すということをしていただきたいと考えています。

【小川委員】
 手短に1分ぐらいで。
 1つは、いろんな経費の拡充が必要だという話があるんですけれども、一方では有限な財源の中で何を最優先でやるかというプライオリティを考えなきゃだめなのかなということを考えます。そういう点で、今の児童生徒数の減少ということとか、あと今後10年間で団塊世代が退職し、優秀な人材として教職に確保するというふうなこと、今後10年間で今の教員の半数以上が入れかわるということをいろいろ考えますと、有限な財政資源をどこに優先的に投資すべきかということはある程度見えてくるんじゃないかなと思っています。そういう点で、メリハリあるプライオリティを考えるということが少し必要なのかなということです。
 2つ目には、振興計画をつくるときに、今、いろんなお話の中で、財源の拡充とか確保ということも当然強調されたんですけれども、私もそれについては賛同するんですけれども、もう一方では財源の効率的な活用という発想で基本計画を考えていくことも必要ではないのかなというふうに思っています。
 児童生徒数の減少という中で、小規模学校が非常に増えてきているというのも現実の問題ですので、小規模学校の統廃合を含めた再配置を考えるということも基本計画の前提にあるべきであって、そうした小規模学校の再配置をすることで生まれてくる財源を、単なる削減という発想ではなくて、新しい政策のところに組みかえていくという、そういうふうなインセンティブを市区町村に促すような財政上の工夫ということも考えていいんじゃないか。つまり市区町村の学校統廃合に対する取り組みというのは、ある意味では教職員の人件費を負担していませんので、かなりその辺は県と比べるとインセンティブが弱いんです。
 ですから、そういうふうなことを促しながら、しかし統廃合で浮いたお金については削減ということではなくて、市区町村が必要とするほかの政策開発等々にある部分有効に使えるようなことでインセンティブを生み出すような仕組みを考えて、財政の効率的な活用ということを基本計画の中で考えていくということもあっていいんじゃないかなと思っています。
 ちょっと時間がないので、ほかにも言いたいことはあるんですが、終わります。

【田村副分科会長】
 ありがとうございます。お伺いしながら皆さんのおっしゃるとおりのことだろうというふうに思って、同じようなお考えだなというふうな実感を持っておりますが、今回の問題では2つあるのかなと考えています。
 つまり長期計画を立てて振興計画をつくるということは、国がナショナルコードといいますか、ナショナルスタンダードを示すという意味だろうと思うんです。国際化とか地方化と言われているのは多様化していくことですから、多様化していく時代に国が示すということは、従来とは違った意味があるんだろうというふうに私は思っております。そこからどれぐらい多様化していくのかという意味でのナショナルスタンダード、コードだというのが今回の示す基本的な性格。だから、国がやったとおりやるというんじゃなくて、それが1つの今回の視点だろうというふうに思っています。
 それから2点目なんですけれども、これは大変言いにくいんですけれども、私も含めてなんですが、今までやってきたことに対する評価が必ずしも高くないんです。だから、改革しようという動きが出てきているわけです。だから、予算を増やせと言っただけではだめなんです。
 つまり、もっと言えば、相似形だったら絶対にお金は出てこない。だから、今までやったやり方を前提として、こういうふうに変えるから、これはお金が要るから出せという言い方をして、こうすればよりよくなるよという言い方をしていかないと。何回も国会で総理が答弁しているのを聞いて非常に胸が痛くなるんですけれども、公立学校に対する世の中の不信があるということを、時の総理大臣がはっきりおっしゃるんです。これは私も含めて、公立だけじゃなくて私立も含めて、日本の教育界に対する一般の世の中の印象なんだろうと思うんです。だから、基本計画をつくるときに、相似形じゃなというふうに考えていかないと、予算は絶対出ないと思ったほうがいいんだろうと思うんです。
 だから、それでどうしたらいいかというのがこれからの問題でありまして、きょうお伺いしていながら、相似形で要求されている方と新しいことをやるから出せという、市川先生なんかはそういうことをおっしゃっていましたね。それから、小川先生も同じようなことをおっしゃっていますが、ああいう視点を言っていかないと、お金は出てこないんじゃないかというふうに思っているんです。つまり、今までやってないことをやるから、これは要るんだと。こっちは減っていくのはしようがないとか、そういうふうな言い方なのかなと思うんです。だから、少子化だから減っていくというのは防げないです、理屈では。だけど、違った問題が出てきて、これをやらなきゃいけないから、これはお金が要るんだという言い方をしていかないと、充実・生産は獲得できないと思っているんですけれども、違っていましたらまたお教えいただきたいと思います。
 これは私じゃなくて、三村部会長が中心ですから、私はできるだけ三村部会長を支えて、予算がつけられるような知恵を出していけないかなというふうに考えている次第です。いろいろお教えいただきたいと思います。ありがとうございました。

【梶田分科会長】
 今日は皆さんからこの幼小中高、初等中等教育分科会でカバーする部分について、教育振興基本計画にぜひ入れてほしいという点につきまして、いろいろと素材を出していただいたと思っております。この教育振興基本計画は今年中ぐらいにまとまっていくだろうと思いますので、これからまた柱ができていき、項目ができていく中で、この分科会で皆さんに2度、3度見ていただいて、議論していただく機会があるかと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。
 時間が来ました。最後にどうしても報告事項がありますので、1分か2分で申し上げます。
 教職の課程の認定、これは毎年3月に認可をしているわけですけれども、これは参考資料2のありますような仕組みでやっております。この分科会の下にあります教員養成部会、その下に課程認定委員会というのがありまして、ここで例えば小学校の教員養成の課程を新しくつくりたいという申請があれば、そこで審査しまして、教員養成部会でこれを審議して、答申をするという形になっております。形では教員養成部会がこのいわば権限を持っているということになりますが、その上のこれは分科会ですので、そういうことでやっておりますということを再確認していただき、同時に今年の3月、資料3にありますような形でまた認定をやりましたということで、これは後でごらんになってください。
 ただ1つ、また皆さんで機会があれば議論したいと思っておりますのは、設置基準に合っていれば、今認可をしているわけですけれども、例えば小学校の教員の養成課程がこのところ抑制方針がとれて、3年ぐらいになったわけです。これは小学校の先生が余ったものですから、国立もゼロ免構想をつくる、私学のほうは新たには認めないとやってきたんですけれども、これを取っ払って、ゼロ免から普通の教員養成の小学校の免許を出すコースに変えてきたり、あるいは私学も毎年30大学ぐらいが認可されております。そうすると、これから10年したら教員の入れかえが終わった後、また小学校の教員免許をもらったけれども、就職ができないということが起こるんじゃないかということで、このことを1度皆さんで考えていかなきゃいけない。そういうふうになっております。このことは今日は議論はいたしませんが、ちょっと状況を報告しておきたいと思います。
 3番目として教職課程の認定につきまして、これで報告とさせていただきます。
 きょうは時間が非常に過ぎましたが、最後に銭谷初等中等教育局長からごあいさつを兼ねてちょっとお話をいただいて、最後に事務局から次回以降のことについてお話をしていただく。そういうふうにしたいと思います。

【銭谷初等中等教育局長】
 遅れてまいりまして失礼いたしました。3月10日以来の初等中等教育分科会の開催でございましたが、ご出席を賜り、ご意見をいただき、ありがとうございました。
 今日既にご報告済みのことと思いますが、先生方のご審議に基づきます教育3法案は、現在、国会でご審議をいただいているところでございます。分科会の審議、大変濃密かつ過密なスケジュールの中でご審議いただきましたことに、改めて感謝申し上げたいと存じます。
 それから、昨年の教育基本法の改正、そして今回の教育3法案、まだ審議途上でございますけれども、これらを実のあるものにするための教育振興基本計画につきまして、今日初等中等教育にかかわる部分につきましていろいろとご意見をいただいて、ありがとうございました。教育振興基本計画・基本法に基づいて初めてつくるわけでございますので、私どもは十分中教審でご議論をいただいて、いいものをつくっていきたいというふうに思っております。これからもまたいろいろご意見をお伺いする機会があろうかと思いますけれども、計画部会での審議の状況をご報告しつつ、また先生方のご意見を十分くみ上げた形でいい計画をつくっていきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いを申し上げたいと存じます。
 いずれにいたしましても、3月10日までの審議につきまして重ねて御礼を申し上げ、また今後の初等中等教育分科会の運営にご協力賜りますことをお願い申し上げまして、簡単でございますけれども、今日の御礼にさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。それでは、事務局から次回以降のことにつきましてお願いいたします。

【淵上教育制度改革室長】
 次回の開催につきましては、日程は決まっておりませんので、追ってご連絡をさせていただきたいと思います。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。それでは、本日はちょっと時間が延びましたが、非常に重要な点につきましていろいろとご指摘、ご意見をいただきましてありがとうございました。
 これで終わりたいと思います。どうもご苦労さまでした。

─了─

【追加意見の掲載について】

 中央教育審議会初等中等教育分科会(第53回)、2007年5月23日(水曜日)におきまして、分科会終了後、安彦委員より文書でのご意見を頂きましたので、追加掲載を致します。
安彦委員より

(1)具体的施策として、「高校と大学との接続関係について、少子化による希望者全員入学時代の大学入試の在り方を含め、改善策を試行する」こと。
 (理由)今後10年先を見通したとき、現在の高校と大学との関係は、一部の大学を除き、大きく環境が変わると思われます。その様子はある程度予想できますので、その点について新しい観点から、高校と大学との関係をどうつけるのか、大学入試の方法を含めて、真剣に検討する必要があると思います。

(2)学校の教育成果について、学力調査のような外部評価だけでは、教育的に偏る心配があるので、学校の内部評価(自己評価・形成的評価)を必ず対応させる必要があること。
 (理由)学力調査だけで教育成果を見ることはまずい、という点では大方の賛成が得られると思いますので、数値化できない質的なデータや事実を明記する学校の内部評価をもって、外部評価を補う必要があります。これは英米でも学力テストのみの問題点の克服策として認められています。財務省にもこの点の必要性を認めさせ、予算措置をとるよう強く求めてよいと思います。

―以上―

お問合せ先

初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室

(初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室)

-- 登録:平成21年以前 --