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初等中等教育分科会(第47回) 議事録

1.日時

平成19年2月14日(水曜日) 10時~12時

2.場所

丸の内東京會舘 「シルバールーム」

3.議題

  1. 分科会長の選任等について
  2. 初等中等教育分科会運営規則等について
  3. 討議
  4. その他

4.出席者

委員

 梶田分科会長、田村副分科会長、天笠委員、荒瀬委員、井上委員、植田委員、梅田委員、加藤委員、黒須委員、甲田委員、佐々木委員、高倉委員、高橋委員、角田委員、寺崎委員、渡久山委員、平野委員、藤井委員、北條委員、無藤委員

文部科学省

 結城事務次官、田中文部科学審議官、金森総括審議官、加茂川生涯学習政策局長、銭谷初等中等教育局長、合田審議官、樋口スポーツ・青少年局長、徳久初等中等教育企画課長、尾崎財務課長、常盤教育課程課長、上月教育課程担当リーダー、田河幼児教育課長、大木教職員課長、藤原企画官、淵上教育制度改革室長、前川総務課長、清木生涯学習統括官、大槻政策課長、山下教科書課長、鬼澤企画・体育課長

5.議事録

【淵上教育制度改革室長】
 お時間になりましたので、ただいまから中央教育審議会第47回初等中等教育分科会を開催させていただきます。本日は、大変ご多忙の中、ご出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
 本日は、第4期中央教育審議会発足後の最初の分科会でございますので、分科会長をお選びいただくまでの間、便宜的に私、初等中等教育企画課教育制度改革室長の淵上が議事を進めさせていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 なお、分科会の運営規則等が決まりますまで、マスコミの方の入場は控えていただきたいと思いますので、もし傍聴の中にそういう方がおられましたら、一旦ご退席を願いたいと思います。
 それでは、まず初めに、配付資料の確認をさせていただきたいと存じます。本日は、議事次第に記載をしておりますとおり、資料1から5を配付させていただいております。不足しているものがないかご確認をお願いいたします。なお、本日は、これ以外に別封筒の中に、これまでの審議状況等に関します資料を別途配付させていただいております。次に、委員の皆様と事務局の紹介でございますけれども、今回は、委員の皆様の名簿と座席表を配付させていただいておりますので、それをもちまして割愛をさせていただきたいと存じます。
 それでは、議題の分科会長の選任等に入らせていただきたいと思います。分科会長の選任につきましては、中央教育審議会令第5条第3項によりまして、委員の互選により選任することとされておりますので、どなたかご推薦いただけますでしょうか。
 高橋委員。

【高橋委員】
 それでは、失礼いたします。私は、梶田委員を当分科会会長に推薦させていただきます。
 その理由でございますが、梶田委員は、これまで第3期中教審初等中等教育分科会の副分科会長、教員養成部会の部会長、教育課程部会の副部会長、教育改革国民会議委員のほか、大阪府箕面市の教育委員長などを歴任されておられます。また、研究面におかれましても、多面的な教育研究に精力を注がれておられまして、学識が大変豊かでございます。第4期におきましては、早急に結論をまとめなければならないこともございますので、これまでの第3期中教審との審議の継続性等にかんがみて、梶田委員が分科会長として適任であると考えます。どうかお取り上げくださいますよう、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。

【淵上教育制度改革室長】
 ありがとうございます。
 ただいま、高橋委員から、梶田委員が分科会長に適任であるとのご意見をいただきましたけれども、いかがでございましょうか。

(「異議なし」の声あり)

【淵上教育制度改革室長】
 それでは、梶田委員が分科会長として選任されましたので、恐れ入りますけれども、分科会長席にご移動をお願いいたします。
 それでは、今後の議事につきましては、梶田分科会長にお願いいたしたいと存じます。よろしくお願いいたします。

【梶田分科会長】
 梶田でございます。ただいま分科会長に指名されまして、ふつつかではありますけれども一生懸命やらせていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。
 まず、中央教育審議会令第5条第5項の規定によりまして、分科会長に事故があるとき、あらかじめ分科会長が指名する委員にその職務を代理していただくということになっております。この事故があるときというのは、私も事故には遭いたくないんですけれども、そういう意味ではなく、そういう意味も含むんでしょうが、いわゆる副分科会長としてともに運営を責任持って進めていただくという方をお願いしたいと思っております。よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。それでは、まず、田村先生に副分科会長をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
 よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。では田村先生、こちらにお願いいたします。
 なお、本日ご欠席でありますけれども、実は、前分科会長であられます木村先生にも、こういうあれは、ほんとうに失礼に当たりますけれども、第4期副分科会長として、木村先生にもご一緒に運営の任に当たっていただきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。それでは、私と田村先生と木村先生とで、本分科会の運営をさせていただきたいと思います。
 それでは、議事に入りたいと思いますけれども、運営規則を決めておかなければいけません。資料5を見ていただきたいと思います。
 ここにありますが、第3期のこの分科会において制定したものを入れてありますが、これは引き続き、この第4期においても使っていきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。ご質問、ご意見があればお願いしたいと思います。

(「異議なし」の声あり)

【梶田分科会長】
 よろしいでしょうか。それでは、引き続きまして、ここにあります第3期の運営規則を、この第4期におきましても、本分科会の運営規則ということで進めさせていただきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。これは資料5です。もう一度再確認いたします。資料5のとおり運営をしていきたいと思います。
 以上で、必要な手続を一応完了しました。これで、この第4期分科会が滑り出せることになりました。ここで、銭谷初等中等教育局長から一言、ごあいさつをいただきたいと思います。

【銭谷初等中等教育局長】
 初等中等教育局長の銭谷でございます。初等中等教育分科会の先生方におかれましては、第4期のご審議のほど、よろしくお願い申し上げたく存じます。
 実は、臨時委員の先生もいらっしゃいますので、ちょっと経緯をご報告させていただきますと、第4期の中央教育審議会は2月6日に総会を開催いたしました。その席で、伊吹文部科学大臣から中教審に対しまして、学校教育法、教育職員免許法、地方教育行政の組織及び運営に関する法律という3つの法律の改正内容につきまして、2月末か3月早々に答申をまとめてほしい旨のご依頼を申し上げたところでございます。これを受けまして、事務局として山崎中教審会長ともご相談をいたしましたところ、学校教育法と教育職員免許法の改正内容につきましては、主として初等中等教育分科会においてご審議をいただき、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正内容につきましては、主として教育制度分科会においてご審議をいただくことになるのかなということでございましたが、この3つの法律の改正内容は相互に深く関連する内容がございますので、両分科会におきましては、主として担当する法律以外の法律についても適宜ご審議を行っていただく必要があると思われるということでございます。
 かつ、また、答申をおまとめいただきますまでの期間が短いこともございますので、両分科会を合同で行ないまして意見調整を行うための時間を短縮するなど、効率的な運用を図っていただきたいと、山崎会長もおっしゃっているところでございます。このような大変な審議をお願いすることになったわけでございますが、まことに恐縮でございますが、梶田分科会長をはじめ、委員の皆様には何卒よろしくご協力をいただければと思う次第でございます。
 よろしくお願いいたします。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。ここで、今の銭谷局長のごあいさつを踏まえまして、私からもごあいさつをさせていただきます。
 今、銭谷局長からありましたように、先日の第4期中教審の第1回総会におきまして、伊吹大臣から、当面は3つの法案について中教審としての審議をして、そして、これを国会に提出できるようにしてほしいということがございました。ここでポイントが2つあると思うんですね。1つはデッドライン。やはり、教育のいろいろな仕組みを変えていくときには、やはり時というのがあるわけですね。ですから、いろいろな意見があると私は思います。そして、時間をかければ、多様な意見を踏まえて考えれば、どんどんいいものになっていくかもしれませんけれども、今回、この3つの法案につきましては、非常に短い間ではありますけれども、1カ月ぐらいの集中審議で何とかやっていただきたいという、伊吹大臣からのご要請がありました。私ども、これは普通の諮問とは違いますけれども、しかし、普通の諮問は時間をかけて、論議を尽くして、そして、これがいいのではないでしょうかというのをやるわけですけれども、しかし、普通の諮問とは違います。1カ月で集中審議をしなければいけない。ただし、中教審は、この大型の中教審になって、第1期、第2期、第3期と来まして、これで第4期に入ります。つまり、過去6年間、地教行法につきましても吟味、検討をしてきましたし、あるいは、学校教育法についても、実はその土台になる教育基本法の問題についてもずっと議論してまいりましたし、また、教員免許法の問題も、きょうも高倉先生がおられますけれども、私も後で引き継がせてもらいましたけれども、高倉先生が教員養成部会長をしておられたときからずっとやってきました。つまり、6年間の蓄積がございます。
 ということで、これを整理していただいて、今回、この第4期から初めての方もおられると思いますので、これまで6年間、中教審ということではどういう議論が積み重なってきたかということを整理していただいて、これを大きな土台にしながら、具体の3つの法案の問題につきまして、皆さんで議論していただきたいと思っております。
 それで、2つのポイントがあると言いましたけれども、1つがそういうことですね。もう1つのポイントは、中教審というのは独自、固有の役割を持っていると私は思っております。セレモニーになってはいけない。と、こんなことであおりますと意見が出過ぎて、私はいいとしても、田村先生や木村先生にご迷惑をかけるといけません。それはそれ、1カ月で何とかまとめようという大人としてのデッドラインをお互いに考えておかなければいけないわけですけれども、しかし、やはりセレモニーになってはいけない。独自、固有の役割がある。これは文部科学大臣の諮問機関であります。しかし、それはひもつきである結論がある、これについてみんなでシャンシャンと拍手をするような会ではございません。各界の有識者の方が集まっておられます。それぞれの立場から忌憚のないご意見をいただいて、しかし、まあまあ残念なことに、これ、1つのことをまとめるときは、自分の言ったことの3しか入らなかったとか、5入ったかなとか、それはあると思います。それは、みんなが同じ言葉で同じことを考えるわけはありませんから。でありますけれども、そのプロセスにおきましては、我々、独自、固有の役割を自覚しつつ、やはり忌憚のない意見を交換して、そして、やはり中教審としての見識を示さなければいけない。第3期まで、長く中教審会長をしてこられました鳥居先生も、今日もお見えでありますけれども、やはり中教審のよき伝統というものを我々も踏まえて、全うしていかなければいけないと思っております。
 繰り返しになりますけれども、我々は普通の諮問とは違う、文部科学大臣の要請がまずあって、まず、とりあえずスタートの時点で3つの法律について中教審としての意見を何とか示してほしいということであります。それから、そのときに私ども、やはり中教審というものの独自、固有の役割を自覚しつつ、といってぶち壊しになるといけませんので、お互いに若干の不満は残っても、1つの方向でまとまるように持っていきたいと、こんなことを思っておりますので、就任に当たりまして、私のそういう気持ちを一言申し上げさせていただきました。ありがとうございました。
 それでは、ここで若干、もしご意見がある方がおられましたら、お願いしたいと思います。
 高倉先生。

【高倉委員】
 今、梶田会長からデッドラインの話がありましたけれども、デッドラインはさておきまして、教育委員会のあり方と、初等中等教育制度のあり方というのは密接不可分にかかわるものでございます。そういうことがありますので、先ほどの銭谷局長のご示唆等々も十分に考えながら、初中分科会と制度分科会は合同で審議をしていったほうがベターではなかろうかと思っております。ご同意をいただければ、会長のほうでそのようにお取り計らいいただければありがたいと思います。
 以上でございます。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。
 ほかに、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、今、高倉先生からご提案がありました。これは先ほど銭谷局長のごあいさつの中にもありましたように、山崎会長も、短い間であるし、内容的に非常に相互関連が深いものであるから、2つの分科会で合同でやったらどうかというご示唆をいただいております。今、高倉先生からもご提案をいただきましたので、もし、皆さんにご異存がなければ、そういう方向でまだ教育制度分科会は開かれておりませんが、そういう形で向こうのほうに投げかけて、できればそういう方向でやっていきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。
 それでは、この後開催される予定の教育制度分科会におきまして、この分科会の初等中等教育分科会の総意といたしまして、何とか両方の分科会を合同で、このスタートの時点での3本の法案の審議については、その後のいろいろな問題につきましては、当然固有の課題がありますので、当然別々にやりますけど、この3本の法案の審議については合同でやるということを、この分科会からの提案として申し上げさせていただきたいと思います。
 本日は、実は、運営上のいろいろな手順やら制約やら、いろいろなことがありまして、実は若干、ほんのわずかのずれをもって、もう1つの教育制度分科会も、これから始めていただくという予定になっております。
 それで、この分科会には、両方の分科会を兼ねておられる委員の方がおられますので、その間、ちょっと向こうで教育制度分科会を滑り出しをしている間、ちょっと休憩といいますか、休会といいますか、入らせていただいてと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。それでは、連絡事項があるということであります。事務局からお願いいたします。

【淵上教育制度改革室長】
 事務連絡をさせていただきます。今、分科会長からお話がございましたように、この後、隣のゴールドルームにおきまして教育制度分科会が開催をされます。ただいまからお名前を読み上げます教育制度分科会にもご所属されておられる委員におかれましては、これから隣の部屋にご移動をお願いいたしたいと思います。なお、初等中等教育分科会のみにご所属されておられる委員におかれましては、再開されますまで、恐縮でございますが、この部屋でお待ちいただければと存じます。
 それでは、先に、お部屋を移動していただく委員のお名前を申し上げます。
 梶田分科会長、田村副分科会長、井上委員、藤井委員、梅田委員、角田委員、高橋委員、無藤委員、高倉委員。以上9名の委員におかれましては、隣の会場にご移動をお願いいたします。事務連絡は以上でございます。

【梶田分科会長】
 それでは、暫時休憩をいたしまして、向こうの教育制度分科会がスタートいたしましたら、本分科会の提案に沿って、合同の分科会として再開をしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、休憩に入ります。

-了-

中央教育審議会初等中等教育分科会(第47回)教育制度分科会(第17回)合同会議

【梶田分科会長】
 それでは、委員の方々がおそろいになったようでありますので、ただいまから中央教育審議会第47回初等中等教育分科会及び第17回教育制度分科会の合同会議をいたします。先ほどご了解を得ましたので、本日の会議は、これ以降、両分科会合同で進めていきたいと思います。
 この合同の会議を開催するに当たりまして、基本的な事項3点を最初に確認しておきたいと思います。1つ目は、まずこの初等中等教育分科会と教育制度分科会合同で会議をやるというのは、伊吹大臣からご要請のありました3つの法案の改正、そういう審議の場合に限られるということであります。2つ目は、合同で開催した場合の構成メンバーは両分科会の委員及び臨時委員の全員であるということであります。3つ目は、合同でこの会議を開催した場合の議事進行につきましては、両分科会の会長を私が兼ねていくということになりましたので、私が行わせていただきます。そして私に何かある場合には、両分科会の副分科会長を田村先生に兼ねていただいておりますので、田村先生にお願いしたいと考えております。この3点を最初に確認して、この合同の会議を始めたいと思いますが、皆さんでこの点につきましてご意見、ご質問はありますでしょうか。

(「なし」の声あり)

【梶田分科会長】
 よろしいでしょうか。
 厳密に言いますと、定足数はそれぞれの分科会に所属している人の定足数ということになりますので、片方だけ少ないというようなことがないようによろしくお願いをしたいと思います。
 それでは今、皆さんに今の3点の確認事項を了承していただきましたが、このことにつきましては事務局においてこの基本的なルールとして記録に残しておいていただきたいと思います。
 それでは、きょう初めてご出席された方、そして一方の分科会だけに所属しておられる方という方々もおられますので、改めてこの場で事務局から委員の方々のご紹介をお願いしたいと思います。

【淵上教育制度改革室長】
 委員のご紹介につきましてでございますけれども、お手元に座席表とそれぞれの分科会の委員の名簿を配付させていただいております。お時間の関係もございますので、この座席表と委員の名簿でご確認をいただければと存じます。大変恐縮ですが、ご紹介は省略させていただきたいと存じます。よろしくお願いいたします。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。座席表と委員の名簿でよろしくお願いをしたいと思います。
 また本日は、中央教育審議会の前の会長であられました鳥居先生が、今回、文部科学省顧問にご就任になりましたということで出席をいただいております。多分、この3法案の審議のときにはご出席いただけるんじゃないかと思っております。
 それでは討議に入りたいと思いますが、それに先立ちまして、伊吹大臣から要請がありました3つの法案、これの事柄、それから関連して教育再生会議、これのこれまでの審議状況等々につきまして事務局からご説明いただきたいと思います。まず各学校種の目的・目標等につきましては、これは主として学校教育法の問題です。これは常盤教育課程課長から、それから教員免許の更新制、これは免許法の改正でありますが、これは大木教職員課長から、それから教育委員会制度等につきましては、これは地教行法の問題ですけれども、これの地教行法改正のプロジェクトチームリーダーの尾崎課長から、それぞれ10分程度でご説明をお願いしたいと思います。それじゃ、お願いいたします。

【常盤教育課程課長】
 それでは、まず各学校種の目的・目標と学校教育法に関連する事項についてご説明をいたします。資料はお手元の6-1、6-2の2つの資料を使ってご説明をさせていただきたいと存じますので、ご用意をお願いしたいと思います。6-1と6-2でございます。
 学校教育法の改正に関連をいたしまして、これまでの中央教育審議会での審議状況をご説明したいと考えております。今回の学校教育法の改正は、先般の教育基本法の改正を踏まえて行うということが基本でございます。具体的には、教育基本法の改正等を踏まえまして、各学校段階の目的・目標規定の在り方であるとか、義務教育の年限、学校の評価と情報提供、副校長、主幹などの新しい職の設置、こういうことが改正の対象として考えられる事項ということでございます。6-1の資料にもございますように、これまでこれらの事柄につきましては中央教育審議会において相当な議論を重ねてきております。例えば、各学校段階の目的・目標につきましては平成17年10月の中教審の答申で指摘をされておりますし、また、初等中等教育分科会での検討、あるいは教育課程部会でも学習指導要領の見直しということで検討をしてきているわけでございます。
 今お手元にございます資料の6-1は、そうしたこれまでの審議状況を論点ごとに整理をした資料でございます。また、資料の6-2につきましては、各学校段階の目的・目標について、関係法令を記したものでございます。
 まず、資料の6-2からご説明をさせていただきたいと存じます。ここにございますように、学校教育制度上、教育基本法がまず一番左にございますけれども、これは改正前のものが載っておりますけれども、教育基本法が教育全般にわたって育てたい資質・能力を規定をするということで教育の大きな目標を提示しているわけでございます。
 それを受けて、学校教育法、真ん中の欄にございますけれども、各学校段階の目的あるいは目標ということを規定してございます。例えばここにございます学校教育法第17条でございますが、ここでは小学校についてのまず目的が規定されております。その目的を踏まえた上で、第18条におきまして、小学校の教育の目標ということで、ここにございます現行法では1号から8号に規定されております。例えばこの1号、2号に書いてあるようなことは主として社会科、道徳、特別活動などで担われておりますし、また4号についていいますと教科としての国語、あるいは7号であれば教科としての体育などでそれぞれ担われているというような構成になっております。
 そして、それを踏まえて、右側の欄でございますけれども、学校教育法を受けて、学校教育法施行規則で具体的な教科あるいは標準授業時数などを設定すると、そしてさらに学習指導要領でそれぞれの教科領域ごとの目標を提示するというような構造になっております。
 次に、その資料の2ページ目をお開きいただきたいと存じます。続きまして中学校の目的ということでございますが、ここにございます35条で、これは小学校と同様に目的が記してございます。その目的を踏まえた上で、36条におきまして、小学校では8号立てになっておるんですけれども、中学校では3号立てになっておりますが、中学校の教育の目標ということでその第1号におきまして、小学校における教育の目標をなお十分に達成をしてということで、そして必要な資質を養うということで、小学校の目標規定を前提に現行法では定められているという構造になっているわけでございます。
 以下、高等学校等がございますけれども、この資料についてはご説明はここまでとさせていただきたいと存じます。
 続きまして資料の6-1について、ごく簡略にご説明をさせていただきます。これは先ほども申しましたように、それぞれの改正が考えられる事項ごとに、左側に教育基本法の今回の改正点、そして右側の欄に中央教育審議会の関係のこれまでの議論、答申、意見等を記した資料でございます。
 例えば一番上、目標規定の在り方、これは総括的な事項でございますけれども、右端の欄の上から2つ目をごらんいただきますと、学校では学習指導要領が指導に当たっての基準になっている。学校教育法における目的・目標は、教育基本法と学習指導要領をつなぐ基準として大綱的な目的・目標ということで出してはどうかというような議論、その他にもこの丸で記したような議論がございます。そういうような議論が初中分科会でこれまで行われてきているわけでございます。
 また幼稚園につきましては、例えば3つ目の丸と4つ目の丸をざっとごらんいただければと思いますが、ここで議論になっておりますのは、幼稚園と小学校等との学校段階の連携の重要性ということ、あるいは4つ目の丸でございますと、幼稚園等施設と家庭などとの連携、つながりというような問題が大切ではないかというような議論が、これは既に答申という形で中教審の中で議論が整理をされてきているものがあるわけでございます。
 次のページでございます。2ページ目でございます。義務教育についてでございます。これにつきましては一番上の丸で、これは平成17年10月の答申でございますが、義務教育9年間を見通した目標の明確化を図り、明らかにする必要があると。その内容としては、以下は省略いたしますけれども、ここに書いたようなことが既に答申という形で整理をされているわけでございます。また教育課程部会でも、より具体的に学習指導要領と関連づけた議論等も行われております。次の3ページの一番上の丸をごらんいただきたいと思いますが、義務教育9年間を見通した目標をある程度詳細に規定をすると、小学校の目的は義務教育の基礎の確立、中学校の目的は義務教育の目標の達成という整理になると。小学校、中学校それぞれの目的を明確にして、義務教育全体としての到達目標を具体的に規定することが求められていると考えるというような議論が行われてきております。
 下の段の小学校でございますと、ここは一番上の黒丸、学習指導要領レベルの議論でございますけれども、小学校の低・中学年あるいは高学年において、それぞれどういう力を重視をしていくのかというようなことが議論をされているわけでございます。これはむしろ学習指導要領レベルの段階の議論ということになろうかと思います。
 続きまして、現行学校教育法に規定されている小学校の目標の項目ごとに、それぞれ議論の内容を4ページ、5ページ、さらに6ページまでかけてご紹介をさせていただいております。
 中学校につきましては、6ページの中ほどあたりでございますが、中学校について、例えば上から2つ目の白い丸でございますが、現行の小学校の目標は具体的で各教科の目標に近いが、中学校の目標はバランスを欠く感じがする。中学校においても項目としてできるだけ数多く挙げたほうがいい。これは先ほど小学校が8項目挙がっているのに対して中学校が3項目ということでございますので、そういう点を指摘したものでございますが、いずれにしても義務教育全体の目標との関係で中学校の目標ということについても考えていく必要があるということでございます。
 続きまして高等学校、7ページ目でございます。高等学校につきましては、これまで教育課程部会を中心に議論が行われておりますけれども、例えば一番上の黒丸、高等学校段階に関しては、生徒の実態は多様化しているが、国民的な教育機関としての共通性は何かという議論が行われたということで具体的な内容が記されております。一番下の項目ですけれども、これは学習指導要領レベルでございますけれども、必履修科目の見直しというようなことについても議論が行われております。次のページにかけまして、高等学校の目標に関する議論が初中分科会でも行われておりますが、ここでは省略をいたします。
 9ページにおきまして、義務教育の年限についての議論が行われております。義務教育の年限につきましては、これを延長すべきという意見もあるわけでございますが、これをざっとごらんいただきますと、これまでの議論では現行の9年を維持するという意見が比較的多く示されているという状況でございます。
 続きまして10ページ目でございます。学校評価でございますが、学校評価につきましては、平成17年の義務教育の中教審の答申の中で学校評価の充実ということが言われております。
 また、その次の最後のページになりますが、11ページ、情報提供の必要性ということについても同じく答申で指摘をされております。
 さらに最後の項目でございますが、職の設置ということで、管理職を補佐して担当する校務をつかさどるという職の設置の必要性が述べられております。中段の真ん中の欄をごらんいただきますと、現在の規定では、小学校には校長、教頭、教諭、養護教諭及び事務職員を置かなければならない、また栄養教諭その他必要な職員を置くことができると書いてあるわけでございますが、これまでの中教審の議論、あるいは、とりわけ教職員給与の在り方に関するワーキンググループにおける議論におきましては、ここにございますような、下のほうの丸で書いてございますが、副校長、主幹あるいは指導教諭などの職の設置についてということが議論をされているわけでございます。
 駆け足でございますけれども、学校教育法関係は以上でございます。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。それでは引き続き、免許法の関係をお願いいたします。

【大木教職員課長】
 教職員課長でございます。免許法の関係につきまして、同じく資料の7-1から7-4まで4種類同封してございますので、順次ご説明をいたしたいと存じます。7-1でございますが、表のA4版の紙でございますけれども、検討の経過をざっとまとめてございます。既に中教審でかなり熱心にご議論をいただいておる事柄でございまして、平成16年10月に諮問を受け、その後、ワーキンググループを設置し、そして関係団体等からのヒアリング等を経まして、平成17年には中間報告、そして昨年の夏に答申を既にいただいておるところでございます。
 答申の内容は詳細にはご紹介する時間はございませんが、ざっとご覧いただきますと、その次のページでございますけれども、まず一番上、アンダーラインの箇所を中心にお話しいたしますと、導入の必要性及び意義でございますが、その時々で求められる教員としての必要な資質能力が保持されるように必要なリニューアルを行うんだという思想に立っておるところでございます。
 真ん中やや下の部分でございますが、有効期限は一律に10年間ということになってございます。
 それから更新の要件等でございますけれども、そのすぐ下ですが、講習を受講し、受講しただけではだめで、修了の認定をきちっと受けるということが前提になってございます。
 免許更新講習の在り方、とりわけだれが行うかという部分につきましては、そのすぐ下でございますが、全国で約800ある教員養成を行い得る課程認定大学と称しておりますが、その大学のほか、大学の関与や大学との連携協力のもとに都道府県の教育委員会等も開設可能という提言がなされております。その際、水準の維持という観点から、国が認定基準を定めてきちっと認定しながらそうした講習をさせなさいというご提言でございます。
 次のページに参りますと、上の部分でございますけれども、3行目あたりに、30時間程度の講習をしなさいということがうたわれております。それからその下の部分でございますけれども、研修実績でありますとか勤務の実績、こうしたものを講習にかえてみてやれるのであれば、受講の一部または全部の免除を可能とするようにという提言でございます。
 真ん中あたりになりますが、これもよく話題になりますが、全国で60歳以下だけでも400万人とか、あるいは全部で500万人以上とか言われておるペーパーティーチャーでございますけれども、この部分につきましては、随時ペーパーティーチャーも更新するというわけではなくて、免許状の再取得が必要となった時点で回復講習を受講・修了と、すなわち実際に免許を使う段になったときに講習をしていただくということの提言がなされております。
 それからその下の部分でございますけれども、アンダーラインをしてございますけれども、現職教員、今までのご説明では新規に免許状を取得する者に有効期限を付してという考えが述べられておりましたが、現職教員につきましても、同様の考え方から10年に1回講習によりましてチェックを入れるという基本的な枠組みを適用すべしということでございました。
 そして一番下でございますけれども、その他といたしまして、分限免職処分を受けた者については免許状取り上げ、それから指導力不足教員に対する人事管理システム、これは後ほどご説明いたしますけれども、都道府県教育委員会が行っておる人事管理システムでございますが、これの活用によりまして分限制度を厳格に運用するようにというご提言でございました。
 そして資料の7-2でございますけれども、先般の教育再生会議の第1次報告でございます。今ご説明させていただきました中教審の答申に掲げられておる事柄が、何か教育再生会議でもって違った方向が提言されたりとか、否定されたりとか、そういうことはございません。ただし付加的に言われておりますのが、(4)というところのタイトルからもわかりますように、真に意味のある教員免許更新制の導入ということで、指導力不足教員をどうするかという視点を付加的につけておられるのが教育再生会議のこの報告でございます。具体的には、真ん中あたりやや下のパラグラフにございますように、10年ごとに30時間の講習受講のみで更新するのではなく、厳格な修了認定、先ほど中教審の答申にもございましたが、修了認定を厳格にするようにと、それから、あわせて分限制度の活用により、不適格教員に厳しく対応するようにというご提言でございます。
 それを横並びが見られるように並べたものが、指導力不足教員関連事項といたしまして、次の資料の7-3でございまして、中教審の答申で平成17年と18年と2度にわたって指導力不足教員への対応ということが触れられておりますし、それから今申し上げました教育再生会議の1次報告でも言われ、そして、つい先だってでございますが、ここの中教審に設けられました教員給与のワーキンググループ、これの審議経過報告の中でも、人事管理システムが適切に機能するよう、指導力不足教員の認定基準を明らかにし云々というような提言がなされておるわけでございます。
 先ほど申し上げましたが、資料の7-4といたしまして、指導力不足教員の人事管理システムが今現在どうなっておるのかということを1枚紙にしたものがそれでございます。上から申し上げますと、認定ということで、校長が指導力不足教員とおぼしき者がいた場合に、任命権者であるところの都道府県の教育委員会に申請をいたします。もちろん市町村経由でもって義務教育の学校の場合には申請をいたします。都道府県の教育委員会には判定委員会が設けられておりまして、ここで審査をし、最終的には任命権者であるところの都道府県教育委員会の名のもとに認定をいたすということになってございます。対応と次にございますが、任命権者は、認定された場合には研修なり、それから分限処分につなげていくということになるわけでございます。堺市を除きましてすべての都道府県・指定都市教育委員会においてこうしたシステムが既に整備済みという状況になってございます。
 フローチャートを下に掲げてございますが、左側の欄の一番下の部分、ストックで506名の認定された教員が今現在おりまして、うち直近の数字、平成17年のフローが新規でもって246名ということでございます。何年も認定され続けている者もいれば、新規に認定される者もいるという形でございます。それで、その認定が行われますと、対応措置といたしまして研修、そして分限処分、それからご本人の依願退職でありますとか病気休職ということで、そのぐらいの数字になってございます。問題の研修の部分でございますけれども、研修措置した後、342名、トータルでございますけれども、行き先といたしましては現場復帰、それから再度期間を延長しての研修、そして依願退職、休職等の分限処分ということで、おおむね3つ同じような数字が並んでおると、こういう現状でございます。
 以上、雑駁でございましたが、説明にかえさせていただきます。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。
 それでは地教行法関連の説明をお願いします。

【尾崎財務課長】
 地教行法改正PTの担当、尾崎でございます。お手元の資料、2種類ございますが、資料の8-1、8-2、この2つを両方見ながらご説明を聞いていただければと思います。資料の8-1、A3の横長の資料が「各種会議等から提案されている地方教育行政の組織及び運営に関する法律改正事項案」ということで、この表のとりわけ一番左側が一昨年10月の中教審答申でおまとめいただいた教育委員会制度の改革案の概要でございます。また、この表の一番右側、これが昨今の情勢にかんがみまして、教育再生会議が本年の1月24日に1次報告としてまとめられたものでございます。また、別紙の資料の8-2は、同じ教育再生会議でございますけれども、この1次報告に追加の形で、左上に書いてございますけれども、学校再生分科会の段階で追加の補足のような形で提言をいただいているものでございます。おおむねこの中教審答申と教育再生会議のところでポイントをご説明したいと思います。
 まず横長のA3の資料の一番左上でございますけれども、教育委員会制度全般の議論の前提といたしまして、中教審答申では、今後の在り方については、すべての地方自治体に設置することなど現在の基本的な枠組みを維持しつつ、それぞれの実情に合わせた弾力化等を考えていくべきであるということで、以前、教育委員会の存廃論もあったわけでございますけれども、先の臨時国会で廃止するという考え方が否決されていることもございまして、教育委員会を置くことを前提として、形骸化等の指摘を受けている教育委員会の責任体制をどういうふうに明確化していくのかということがまず1つ大きな論点かと思います。
 その関係で、すぐその左下でございますけれども、教育委員会の責任体制の明確化ということで、3行目ぐらいからごらんいただければと思いますが、教育委員会、これは合議制の5人あるいは6人等の教育委員会を指しているかと思いますけれども、その使命は地域の教育課題に応じた基本的な教育方針あるいは計画の策定、それから教育長その他の業務執行状況の監視・評価ということではないかということで、ここで提言されておりますことは教育委員会と教育長の責任体制、役割分担というものをもう少し明確化すべきではないかという提言かと思います。
 それからその他、この責任体制の明確化強化の関係では、中ほどより下でございますけれども、教育委員に適材を確保するための選任の改善、この関係では右の教育再生会議の報告の欄をごらんいただきますと、委員さんの研修の充実ということが言われてございます。
 またそのすぐ下ですけれども、教育再生会議の1次報告では、教育委員長の持ち回り互選はやめて、委員長にふさわしい人材の任命を考えるということも言われてございます。
 また一番下の段でございますが、その体制強化の一環といたしまして、指導主事などの事務局体制の強化、あるいは市町村教育委員会の事務処理の広域化ということが中教審答申で言われておりますけれども、この関係では、教育再生会議の1次報告では、一番右下でございますけれども、人口5万人以下の小規模市町村には原則として共同設置を求めるということが言われているところでございます。
 1枚おめくりいただきまして、教育委員会の在り方の続きでございますけれども、中教審答申の欄をごらんいただきますと、組織の弾力化ということで、自治体の人口規模、行政資源が多様であることを踏まえて、例えば委員数について各自治体が選択できるような弾力化を考えてはどうかという答申をいただきました。
 それから首長部局、市町村長、知事部局と教育委員会の役割分担ということで、文化、スポーツ行政は基本的に教育委員会の所管でございますけれども、文化、スポーツにつきましては地方自治体の判断により、首長が担当することを選択できるようにすることが適当ではないかという提言がございます。
 また左下のほうで会議の工夫や公開、あるいは学校評価と相まって教育委員会評価の充実、この関係では教育再生会議のほうがやや詳しめの提言がございまして、資料の8-2の4番をごらんいただければと思いますが、教育委員会の自己点検評価の実施と第三者評価の導入ということで、毎年度自己点検評価を実施し、結果を公表するものとする、2つ目のポツといたしまして、都道府県、政令市の教育委員会は第三者評価を実施すると、それから都道府県の教育委員会はその域内の、これは市町村教育委員会を指すと思われますけれども、域内の教育委員会の第三者評価を行うということが提言をされてございます。
 また、1枚おめくりいただきまして8番でございますけれども、国の評価とのかかわりでございますけれども、国における学校、教育委員会の第三者評価機関についてということで、国が都道府県・政令市教育委員会の第三者評価を行う仕組みについては、学校評価の仕組みとあわせて、国の独立行政法人を活用することなどを含め、教育再生会議において引き続き検討と。これは予算にかかわる事項でもございますので、今回の地教行法の改正とは時期的には合わないということで、今後の検討ということになっているものと思われます。
 また、大きい資料の8-1に戻っていただきまして、最後の3ページ目でございます。もう2つほど大きな論点がございます。まず一番上の欄でございますけれども、国の地方公共団体への関与の見直し、あるいは国の責任の果たし方をどう考えるのかという言い方もできるかと思いますが、これにつきましては教育再生会議の提言がございます。資料の8-2をごらんいただいたほうがおわかりいただきやすいと思いますが、この国の関与の関係では7番でございます。国と都道府県教育委員会、市町村教育委員会等との関係と、教育委員会制度は地方分権の考え方が基本であることは言うまでもない。地方分権を大前提としているわけでございますけれども、ただし、各教育委員会などの法令違反、あるいは著しく適正を欠き教育本来の目的達成を阻害していると認められるときに、文部科学大臣から是正勧告、あるいは是正勧告でも改善が見られない場合の是正の指示ということを考えるべきではないかという提言がございます。また、次のポツでございますけれども、文部科学大臣が都道府県・政令指定都市教育長の任命に関与することなど、国の責任を明確化する必要があるとの考えも示されたという提言もございます。これが国の責任の果たし方ということで、また1つ大きな論点でございます。
 それから最後に、大きい版に戻っていただきまして、中ほどの欄でございます。地方分権の推進の観点から、県費負担教職員の任命に関する事務の中核市等への移譲等ということで、一昨年の中教審答申でいただいた中身は、当面、中核市をはじめとする一定の自治体に人事権を移譲し、その状況や市町村合併の進展等を踏まえつつ、その他の市区町村への人事権移譲について検討することが適当と。ただその場合に、離島、山間部等があるわけでございますので、広域で一定水準の人材が確保されるような仕組みを新たに設けることが不可欠と、こういうご提言をいただいておったわけでございますけれども、これとほぼ同じ発想でございますけれども、教育再生会議では、これも別紙の資料の8-2の6番をごらんいただいたほうがおわかりいただきやすいと思いますが、先ほどもありました小規模市町村教育委員会の共同設置を進めるというのがその上の5番にございます。小規模市町村教育委員会の統廃合を進めるという提言とセットになっておりまして、6番、市町村教育委員会・学校への権限の委譲ということで、上記5の共同設置を進めつつ、県費負担教職員の人事については各市町村教育委員会に一定の人事に関する権限を委譲するという言い方になってございます。この場合、都道府県委員会が全県的な観点から人事調整を行う制度を設けるよう留意する、これは同じ考え方であろうかと思います。なお、加えまして、次の2つのポツでございますけれども、現場主義といいましょうか、地方分権の推進の観点から、県費負担教職員の人事について市町村教育委員会及び校長の意見をあらかじめ聞き、それに十分配慮しなければならないこととする、学校についても校長の意見具申を尊重することとするというようなことが提言をされているわけでございます。
 以上、中教審答申と教育再生会議の1次報告あるいは追加の提言、重なるところが大部分であろうかと思いますが、一部ややニュアンスの違うところもございます。これを踏まえてのご議論をいただければと思っておるところでございます。
 簡単ですが、以上でございます。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。
 以上、我々に付託された3つの法案の審議に具体的に入る前に、皆さんに準備していただきまして、いろいろと関連の資料のご説明をいただきました。本日はなかなか具体のところに入れませんけれども、12時までの予定でこの会議を進めてまいります。その間に皆さんで概括的にといいますか、3つの法案になる、つまり地教行法、学校教育法、教員免許法、これに関連して、今の資料の説明等を踏まえてといいますか、それも念頭に置いていただきまして、皆さんのほうでご意見をいただきたいなと思っております。今日はほんとうにまだ具体的ではありませんので概括的になるかと思います。ただし、すみません、12時まであと30分しかございませんので、お一人の発言は短くしていただければありがたいと思います。それではご意見はありますでしょうか。高倉先生。

【高倉委員】
 短くさせていただきます。とにかく教育をよくするためには、教員にすぐれた人材を確保すること、そしてそういった先生方が自信と誇りを持って打ち込める職場をつくっていくと、これが大きなポイントだと思います。
 そういう点から3つほど申し上げたいと思います。まず第1番目は、教員に対する揺るぎない信頼を確立するための改革が不可欠だということでございます。先ほど大木課長からご説明がございましたように、中教審の答申では更新制の導入を提言しておりますし、また教育再生会議の第1次報告でも同じ提案がございます。これらの答申に沿ってきちっとした制度を設計し、法改正につなげていく、このことがぜひ必要だと思っております。
 それで、この更新制の導入の時期、タイミングですね、それにあわせまして、これとは別に指導力不足教員への対応を図ることも大切でございます。指導力不足教員に対しては、任命権者が常に厳格に対応していくことが求められます。そのためには、法律上、指導力不足教員の研修を明確にすることなどが必要なのではないかと思っております。なお、余計なことですが、私はある県の指導力不足教員の判定会議の副委員長というのをさせてもらったことがございます。
 第2に教員定数の改善です。今、小中学校は家庭、地域の教育力の低下、指導困難な児童・生徒の増加などなど、さまざまな厳しい課題に直面しております。にもかかわらず教員の定数は減っており、また最近では給与を減額するという話すら出ております。率直に言いまして、これでは学校現場はどうも力が出てこないと思っております。また自分の話で申しわけありませんが、平成17年に中教審の義務教育特別部会のご要請を受けまして、今後の学級編制と教職員の配置などの在り方に関する調査研究協力者会議が設けられました。私はその座長をお引き受けして、平成17年の10月に最終答申をまとめました。ところがその後、政府の総人件費改革の動きなどによりまして、現在に至っても教職員定数の改善は見送られたままになっているということでございます。これにつきましても、今回改正された教育基本法で新たに規定されました教育振興基本計画の論議、その中でしっかりと検討するということがぜひ必要であると考えております。
 また、教職員の配置と関連いたしまして、学校現場が今日のさまざまな教育課題に組織を上げて的確に取り組むことができますよう、副校長とか主幹、指導教諭など、新しい職を設けるということについても、ぜひ前向きに、積極的に検討していただきたいと考えております。
 第3に、全国水準に対する信頼の確保でございます。児童・生徒などと最も近い距離にある学校、あるいは地方の創意工夫ももちろん大切でございます。しかし一方、学習指導要領のように教育内容の全国水準を保障する基盤、この基盤がぐらつくと、国民の信頼を失います。最近の未履修問題のように地方で生ずる案件、事柄であっても、全国の教育水準や制度の信頼性が揺らぐというような場合は、国も責任を持って迅速に対応すべきだと考えております。
 以上のように、教員に対する信頼の確立、定数の改善と学校組織の強化、そして全国水準に対する信頼の確保などを通しまして、国民からほんとうに信頼される公教育をつくり上げる、このことが今、一番求められていると考えております。
 発言を終わります。ありがとうございました。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。北條さん。

【北條委員】
 ありがとうございます。教育基本法が改正されまして、また中教審でも第3期、相当いろいろな議論がなされてきたところでございます。中教審、とりわけ答申に示されたいろいろな方向性を今後実現していく、また、教育基本法の改正に伴って示されたいろいろな方向性を実現していく、それがこのたびの3法の改正であろうと考えております。
 その立場から、学校教育法につきまして1点だけ発言させていただきたいと思います。教育の順序性ということがずっと議論されてまいりました。そして、本日の資料6-1のまとめでも明確にしていただきましたように、幼稚園のところで学校種の規定順序の在り方について見直しが求められているんだということを明確にして書いていただいております。これは既に答申されていることでございます。本日、資料6-1も学校種の順序性に基づいてまとめていただいておりますし、また教育要領、学習指導要領の資料もその順序でそろえていただいております。こうしていただければ非常にわかりやすいわけでございますが、これが現行の学校教育法第1条の規定順であったなら、これは非常にわかりにくいことに相なります。このたび大変時間がない中での作業、作業量としては大変かと存じますが、予算は伴わないことでございます。この機会にぜひ実現していただきたいと思います。それがないと、また数十年にわたっておかしなことがそのまま続いてしまうということになろうと思いますので、よろしくお願いいたします。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。片山委員。

【片山委員】
 ありがとうございます。今回のテーマ全部ではないんですが、かなりの部分が、実は私のような者から見ますと、地方自治の力量が問われている面があると思うんです。はっきりとは出ていませんが言外に、例えば教育長の選任に当たって、国が関与するのか、それとも今の地方自治の中で議会が自立的に承認をするということにするのかというのは、まさに地方自治の力量、説明責任能力が問われているわけです。教員の質の問題についても同じことが言えるんだろうと思うんです。ぜひこの審議の中で自治体の力量についても議論の俎上にのせていただきたい。教育委員会の問題だけじゃなくて、教育委員会を最終的に支えるのは、実は分権の文脈の中では議会になるんです。地方分権というのはとかく財源の移譲とか権限の移譲と言われるんですけれども、実は最終的には国の権限を地方議会に移すというのが地方分権の本質だと思うんです。法律で決めていたものを条例で決める、国が補助金とか負担金とかでお金を出していたものを、地方団体の予算で一般財源として決めるということは、条例も予算も最終的には全部議会が承認するものですから、説明責任の所在が議会に移るということなんです。そこでその議会というものがちゃんとした力量がありますかということが実は問われるわけでありまして、正直言ってこれがかなり機能麻痺しているところも多い。それでいろいろな教育の分野で不祥事があったり、困ったことがあったときに、だれも説明責任を果たさないという、この辺が今回の問題の所在ではないかと思うんです。ですから教育委員会の力量だけではなくて、実は地方自治の本質が問われている面がある、そういう問題意識を持ってこの議論も少し深みを持たせたらどうかと1つは思います。
 もう1つは、地方自治体というのは千差万別でありまして、これは都道府県と市町村は違うという面もあるし、それから市町村でも規模の大小という、ここにも書いてあります違いがある。それと実は力量の差もある。例えば教育長の任命なんかで何の問題もない、僭越ながら私のところなんかは何も問題ないわけで、国の関与なんか要らない。ただ、自治体によってはやっぱり何か危なっかしいなというところもないわけではない。ですから差があるということは、ぜひこれは皆さんにご認識をしておいていただきたい。悪いところをどうするかというのが一番の問題だと思うんです。これは今、地方財政でも、夕張のようなところが出てきていますけれども、夕張の問題をとらえて、全部の自治体を国が何か指導監督しようなんていったら、これはもうとんでもない話になるわけで、悪いところは正して、いいところは伸ばしてあげればいいと思うんです。悪いところをどうやって悪くないようにしていくのか、ここにポイントを置いたほうがいい。とかくこの種の議論をやると、悪いところが出てきたら、さあ、これは大変だ、直さなきゃいけないと全部一律にしてしまう、そうすると結局は自治のいいところを矯めてしまうといいますか、角を矯めて牛を殺すようなことになってしまいます。どうか悪いところ一つをもって全部を一律に論ずるというような、そういう愚を犯さないように、悪いところだけをきちっと直していくという論点に焦点を絞っていただければなと思います。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。ほかに。石井先生。

【石井委員】
 岡山県知事の石井でございます。先ほど片山知事から地方の立場からの意見が出ましたので、私は地方6団体から知事会代表ということでこちらの中教審に審議に参加させていただきまして、前回から引き続きということで、この第4期にも審議に加わったということでございますが、きょうは中教審の前回の総会でも既に私の地方からの立場で意見を簡単に申し上げたんですけれども、きょうは新たに臨時委員の方もいらっしゃいますので、地方の立場からということでまとめて意見を述べさせていただきたいと思っております。
 実は先ほどご説明がありました最後の説明の資料の8-1、そして8-2、とりわけ最後の8-2の中におけるいわゆる教育委員会の制度の抜本的見直しの中、地教行法の改正にかかわる部分のとりわけ7番のところが、私たち地方から見ますと非常に大きな問題をこれははらんでいると言わざるを得ないと思うんです。出だしのところで「教育委員会制度は、地方分権の考え方が基本である」、これはそのとおりだということで、このところは結構だと思うんですけれども、その後のただし書き、そしてなお書き、ここのところが、内容はこれから議論が始まりますけれども、私たち地方の立場からいうと、あくまで教育につきましても地方分権の視点に立った検討が行われますように強く我々としては望みたいと、このようにお願いをしたいと思っております。
 申し上げるまでもなく、現行の法制度は、もう1つ前の8-1の最後のページのところにございますけれども、そこの中に簡単に規定が書いてございますけれども、今の規定になりましたのは、平成9年の中教審に対します平成9年9月諮問がありまして、そして1年間かけてじっくり議論をされ、いわゆる地方分権全体の議論が進む中で、この地教行法につきましても1年かけての答申の中で平成10年9月の答申の中で今のような規定ということでこの法律の改正が行われたということでございます。こういった中で、地方分権の観点、今の未履修の問題とか、あるいはいじめ問題、確かにそれは大変な問題であり、しっかりとこれは教育委員会が再生されなければならないということは当然のことであるわけでございますけれども、この教育委員会を再生するということと、ここの今回お示しになりました先ほどの資料の8-2の7番に書いてあるような、こういう改正に向かっての方向、これがどのような関連があるのかということは慎重にご議論をいただきたいと思っております。地方公共団体が責任持って特色ある教育行政を展開していく、これが最も大切なことではないかと、むしろ教育の現場をもっと尊重する、そしてもっともっと責任を持たせる、こういったことがこれからのそれぞれの国と地方公共団体、学校の連携体制強化という意味におきまして最も大切なことではないかと考えておりますので、改めてそのような立場での議論をお願いいたしたいと思います。これまでの改革、この今の法制度になった改革を後戻りさせないように、教育の再生にはそれぞれの地域が当事者意識、そして責任持って教育に取り組むことができる、そういう分権型の教育の仕組みをつくるということが不可欠であると思いますので、地方分権の視点に立った見直しが行われますようにお願いをさせていただきたいと、このように思っております。
 地方の立場から意見をまとめて申し上げました。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。それじゃ、寺崎さん。

【寺崎委員】
 全国の小学校長会から伺っております寺崎でございます。
 これまでの中教審では、その折りにヒアリングや意見表明という形で意見を述べさせていただきました。今回の改正の法令に関しても、基本的にこの方向でということは繰り返し意見等を述べてまいりましたけれども、学校教育法に関しては、中でも触れていますように、小学校段階の目標というのを一層具体化して、なおかつ保護者や地域の人にもわかりやすい形で示していくことが必要ではないかなと思っております。
 免許法に関しては、何といっても免許更新のための講習の充実がしっかり行われなければ、絵にかいた餅に終わりかねないということで、現場が最も期待するのは講習内容の充実であります。
 それから地教行法に関しては、これは全く現場感覚で申し上げるんですが、これまでも国のいろいろな規制が緩和されてくる中で現場で感じるのは、むしろ地教委の、あるいは知事部局、市長部局のほうのさまざまな規制とか、あるいは指示とか、あるいは報告を求めるとかということで、むしろ規制が強くなっているというのが学校現場の感覚でございます。その辺の国の責任と各地教委等の責任あるいは役割分担を一層明確にして、言われているような権限の委譲あるいは学校の裁量の拡大ということが我々に実感として得られるような形のものを求めていきたいと思っております。冒頭、高倉委員さんからお話があった中身に関しては我々は全く同感でございまして、ぜひその方向で審議をいただけたら、とにかく学校が求めるのは、こうした法改正、法の整備の中で、何といっても働きやすい職場、あるいは意欲的に教員が力を発揮できるような条件整備、環境整備に尽きると思っております。もちろんさまざまな課題を受けとめて、現場である我々が努力しなくてはいけないことはもう十分認識しておりますが、それを支えていただくような条件整備をぜひこの法令改正を通してお願いしたいと。
 以上でございます。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。先ほど平野委員が先でしたね。それから佐々木委員ですね、どうぞ。

【平野委員】
 国、それから都道府県、市町村の教育委員会との関係についてなんですけれども、私は常に考えや意思を互いに伝え合える仕組みをつくっておいたほうがよいと思っています。決めごとがきちんとなされているかどうか互いに目配りし合うことは大変重要だと思います。またそれだけでなく、特に国が関与することによって、単に監視の目を働かせるというだけではなくて、国ができる、国ならではのサービスを地方で受けられることにもつながるのではないかと思うからです。私がなぜそう思ったかということについては、きょうはちょっと時間が限られているので、また次回にお話しさせていただきたいと思っております。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。それでは佐々木委員、お願いします。

【佐々木委員】
 ありがとうございます。指導力不足教員の人事管理システムという7-4という資料を見て流れを拝見したんですが、議論の中でぜひ含めていただきたいのが、私が知らないだけかもしれませんが、決定までのスピードについてです。この流れを追っていったらば半年も1年もかかりましたというのでは困るわけですから、校長から出たときにどのぐらいのスピードでどこまで決定されるのかというような、そのスピード感みたいなものも一緒に議論されるといいかと思っています。このスピード感に関しましては、ほかの例えば教育委員会の議事の内容の例えば公表であったり、そういったものも、公表はされたけれども時期が遅かった、つまり家庭の人たちは見ることが随分時差があってからわかったとか、発表直前にわかった、こういうことではいけないと思うので、すべての案件においてどのぐらいのスピード感なのかということも検討していただきたいと思います。
 もう一方で、これは予算にかかわるとは思うんですが、やはり教育の現場が、一昔前の、これはよいも悪いも一方的に静かに生徒を座らせて、教員が聞かせ教えるというような時代から、多様な家庭から出てくる子供たちの耳に、耳を傾け、よく見て、そしてその個性を伸ばしながら教育するという時代になってきたわけですから、2つのポイントがあると思いまして、1つは教員の数を増やす、これは先ほども出てきたことかと思いますが、それからもう1点は1クラスの生徒数を減らす、こちらをやっていかないと、なかなかシステムの改善だけではうまくいかないのではないかと私は思っておりますので、ぜひ教員の人数だけでなく、小学校は今は少なくなってきていますが、中・高はかなりの人数が1クラスにいると思いますので、そのあたりも含めて、子供の数に関しても話が出るといいなと思っております。
 以上です。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。こちらのほうで高橋先生。

【高橋委員】
 ありがとうございます。私からは学校教育法の目標規定のことについてでございますが、教育基本法を踏まえたということの資料にありますし、先ほど事務局からのお話にもありましたが、とにかく学校では学習指導要領が実際の指導の基準になっているということでございますので、学校教育法における目標・目的ということについては、教育基本法と学習指導要領をつなぐ基準として大綱的なものであっていただきたいと。また、それを定めるに当たりましては、これまでの学習指導要領が積み重ねてきた経緯がございますので、これまでのそうした目標と照らし合わせて、全体としてそごのないような形で今後ご検討いただきたいということを、このことについてはまず申し上げたいと思います。
 それから2つ目のことでございますけれども、先ほどからご意見のあるところでありますが、国と都道府県あるいは市町村教育委員会等との関係のことについてでございます。教育基本法が改正されて、その中でさまざまな規定がございます。中には教育振興基本計画の策定というようなこともございますし、また従来どおり国は学習指導要領を告示することで教育内容全般についての基準も示すというようなことの役割あるいは責任を持っておられるということで考えていけば、私はその適正な実施について、それぞれの教育委員会に対して何らかの形で関与できる、当然のことながらこれは、ご発言の中にもあったように、地方分権という、その視点を外しては成り立たないことだと私は思いますけれども、そのことの上でどのような関与のことができるのかということについてはやはりご検討いただきたいなと。私は中学校の校長でございますけれども、この校長の立場から申し上げますと、国と都道府県と、そして市区町村の各教育委員会が物の進め方として一貫していると、そごがないということが極めて大切なことであって、そこに何らかのそごが散見されるとすれば、私は国民から公教育に対する信頼が失われる、損なわれるということを痛切に思っておりますので、ぜひそのようなことをこの場でご検討いただければありがたいかなと思っております。
 それから権限委譲のことでございますけれども、とりわけ人事権の委譲のことにつきましては一定の方向性が示されているわけですけれども、私はやはり大切なこととして、さまざまな困難が予想されるということについての対応策というんでしょうか、条件の整備というんでしょうか、現状においては都道府県教育委員会が相当に調整をしていかないと、全県的に、あるいは全都道府県的に教育の質を担保していくということは困難な状況にございますので、ぜひそういう条件整備についてあわせてお出しいただいて、それで実現可能だということであるならば実施していただくとして、現状においてはまだ時期尚早な部分もあるのではないかなと、このように思っております。
 それから教員免許更新制度のことについてでございますが、このことについて多くの校長が心配しているのは服務のことでございます。おそらく出張ということは望めなくて職専免という形になるのではないかと思うんですが、そういたしますと講習の受講料あるいはそこに至る交通費、さらに場合によっては宿泊をしなければ講習受講ができないといったときの宿泊費も含めまして、教員の負担は相当なものになるのだろうと。この間、教員も学校不在になるわけですから、その学校不在期間中の対応を一体どうするんだというのは、校長の立場からすると相当重たい課題でございます。これは夏季休業中といえど、夏季休業中もさまざまな教育活動は推進されているわけですから、ぜひこのことについての対応をお考えいただきたいと、そして内容的には、ぜひお金を払っても行った価値があるという内容をご準備いただきたいと、そうしないと、私ども校長は教員に対して話をするときの説得力が大変難しいと、こういうふうに思っております。
 また、30時間の講習受講のところで、厳格に修了認定を行って、不適格教員云々ということがあるわけですけれども、このことについていえば、講習を受講するだけではどの教員が不適格かというのはわかり難いと、多くの不適格教員というのは、同僚と人間関係がつくれない、保護者や子供との人間関係をつくらない、それは教壇に立ってみないとそのことは見えてこないところなんだ、それを講習でもってできるのかということは相当に難しいと。したがいまして、事務局から本日お話がございましたような指導力不足の人事管理システムの早急な構築ということについては、ぜひ実現していただきたいということをお願いさせていただきます。
 以上でございます。ありがとうございました。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。それじゃ、梅田先生、それから角田先生、それから井上先生。

【梅田委員】
 失礼します。PTAとして少しお話しさせていただきたいと思います。子どもたちが全国どこの地域の学校に通おうとも、一定の水準の教育を確実に受けられる環境が保障されること、これが我々の願いであります。今、地方分権のことを言われており、この流れは大切であると思いますが、県、市町村といったところに全てを任せると、肝心の子どもたちが受ける教育水準がばらばらになってしまうのではないかと心配します。また、深刻な「いじめ」問題に対しても教育委員会や県・市などが的確な対応ができなかった現実を考えますと、何か特別な問題が起きた場合、やはり最終的には国の責任で対応できるような制度にすることがいいのではないかと思います。また、子どもは将来の社会を担う大切な宝ですので、国か地方かと引っぱり合うことではなくて、国も地方もという連携・協力の精神でいかなければならないと思います。そのためにもやはり教育、特に義務教育につきましては、最終的な責任というのは国が果たすような制度、これが大切だと思います。こういうことは地方分権に反するのではないと私は思います。子どもたちの教育の充実という観点からよい制度をつくっていただきたい、そんなことを願います。
 それから指導力不足教員のことなんですが、考えてみますと、教員とは子どもが1日の中で家族以外に接する時間が最も多い大人です。また、学校で日々子どもたちに非常に大きな影響を与えている存在であります。そういう大人です。だから指導力に欠ける教員や、適格性を欠くような教員が子どもたちの指導に当たっている状況というのは非常に問題であります。成長過程にある子どもたちを預かる教員という職は、社会的に見てかなり責任の重い職業であると思います。そういう重要性に鑑みますと、教員免許更新制度の導入を進めるとともに、その内容につきましても、形式的な講習ということではなくて、真に意義のある制度を考えていかなきゃならないと思っています。
 また、免許更新制とあわせまして、指導力不足教員が教壇に立つことのないような厳格な人事管理システムを早急に行っていただきたいと思います。もちろん熱意を持っている多くの先生方がいらっしゃいますので、そういう先生方の処遇の改善もぜひ同時に進めていただきたいと思います。
 以上であります。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。じゃ、角田先生。

【角田委員】
 ありがとうございます。中身の議論はこれから十分深めていかなければいけないだろうと思うんですが、私は今も話を聞いていて、やっぱり言葉は随分、人によって解釈の仕方が違うのかなという感じがするんです。つまり、例えば国が地方教育委員会、地方に対して関与すると、この「関与」というのはどの程度のことを言うのかとか、あるいは勧告だとか指示だとか、学校現場からいうと、教育委員会から「指導・助言」というものがあるわけです。この「指導・助言」というのはかなり重みがある意味なんです。強制力もある。この辺の言葉を、これから法律であるとか制度というものをこの会で検討していくわけですから、やっぱり言葉を皆さんがきちっとして定義をして同じ土俵の上で話をしていかないと、すれ違いが起こってくるのではないだろうかというふうな感じがいたします。ぜひこれからの審議をしていく際に、そういった用語を、例えば法律の専門家としてはこういうふうな考え方なんだと、一般人からすると、これはこういうふうに感覚で受けるんだけれども、なかなか難しいところではあるかもしれませんけれども、ぜひそういうことで共通認識をした上で協議を進めていただけると、スムーズに話が進むのかなと思いました。
 以上です。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。それじゃ、井上先生、その後に天笠先生、お願いします。

【井上委員】
 今回の文部科学大臣からの要請は、まさに60年ぶりに中教審の答申を受けて教育基本法の改正が行われたということに伴う学校教育法あるいは免許法、地教行法の改正の課題だと思うわけで、それだけに具体的に現行の法律と教育基本法の改正、あるいはそれに伴ういろいろな中教審の答申を具体化するのが今回の法律改正事項だと認識しているわけでございます。
 そこで3点ほど申し上げたいと思いますが、まず学校教育法の関係でございますが、学校教育法に規定するそれぞれの学校段階の目的・目標規定というのは、今回改正されました教育基本法の理念なり教育目的と、学習指導要領に定める各教科の目標や内容をつなぐものとして考えられると思うわけでございます。そういう意味から、教育基本法の第5条第2項に新たに義務教育の目的が規定されたことを受けまして、学校教育法におきましても現在の小学校、中学校の目標規定を十分参考にして義務教育の目標規定を置く必要があると考えているわけでございまして、その辺の検討をぜひお願いしたいと思います。
 それから学習指導要領の見直しにつきましては、第3期の中教審教育課程部会を中心に相当な議論を積み重ねてきたわけでございまして、既に各教科等の具体的な改善方策が示され、また、いわゆる習得型の教育と探究型の教育の間に活用型の教育を位置づけるなど、基本的な方向性が示されているわけでございます。そういう意味で学校教育法の目的・目標規定の検討に当たりましても、これまでの中教審の審議の成果を踏まえることが重要であると考えておりますので、そういうご検討をお願いしたいと思います。
 第2点は免許法の関係でございますが、これは免許更新制の導入については今まで多くの委員からご指摘のとおり、中教審での長い間の議論、また各方面からのさまざまな議論を踏まえた上で昨年7月の答申において提言されたものでありますし、またその後の先ほどお話があった教育再生会議の第1次報告等においても基本的な方向性というのは違いがないわけでございますので、そういう意味で引き続き答申に沿った制度設計と、そのための法改正案の作成を進めていくことが妥当であると考えております。
 なお、いわゆる指導力不足教員の対応につきましては、更新制とともに任命権者が常に厳格な対応をしていくことが必要であると思うわけで、これは問題教師に担当されますと最大の被害者は子供であるということから迅速な対応が必要でございますので、そういう意味の迅速な対応とともに、法令上、指導力不足教員への研修を明確に位置づけるなどの措置を講じていく必要があると思うわけでございます。先ほどの説明でも、研修によってまた現場に戻ったり、あるいは研修をしてもなおかつ現場にはふさわしくないという教員が出てくるわけで、その辺を法律上も明確にしておく必要があると思っています。
 それから、最後に地教行法の関係でございますが、小規模市町村教育委員会の強化についてでございまして、強制的に共同設置を進めるということには地方団体の自主性の点から問題があると思いますが、今後、市町村への権限委譲を進めるためにも、小規模市町村教育委員会の体制強化は必須の事項であると考えております。そういう意味で、各自治体の自主性を踏まえつつ、指導主事の配置も困難な教育委員会につきましては体制強化のための合併なども積極的に取り組む必要があると思いますので、それを推進するための措置も講ずる必要があると、このように考えております。
 以上です。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。時間が参りましたので、本日、まことに申しわけないですけれども、天笠先生、それから渡久山先生、そして田村先生のご発言で本日は一応切りにしたいと思います。すいません。天笠先生。

【天笠委員】
 私は中身じゃなくて、そのことはまた別の機会に申し上げさせていただくとしまして、議論の進め方ということについて1点申し上げさせていただきます。先ほどありましたように、2つの分科会を一緒にするということについて私も異議はありませんということ、そして限られた時間の中でということも了解して、その上でというふうに了解しつつも、やはり人数が非常に多くなってしまって、議論の進め方として一工夫、少し検討したほうがよろしいところがあるのかなと思うんですが、全体で議論を進めるときと、ある程度幾つかグループ分けして進めるところと、限られた時間の中ですけれども、その運用の仕方については少し工夫をしたほうが議論が質的に深まっていくところがあるんじゃないかと思うんです。既にご連絡いただいて、後ほど日程等々のご説明があるかと思うんですけれども、その日程の中で時間のやりくりの中で、その進め方についてということもご検討いただけるとありがたいかと思います。
 以上です。

【梶田分科会長】
 ありがとうございます。その点は少し検討させていただきます。
 じゃ、渡久山先生。

【渡久山委員】
 どうもありがとうございます。時間がございませんので、1点だけ発言させていただきたいと思います。今度の改正された教育基本法の特徴は、1つは第17条の教育振興基本計画を策定するということだろうと思うんです。その中ではやっぱり国が教育振興基本計画を立てると、それに呼応して各地方自治体もそれぞれの地域の実情に応じて基本計画を策定すると、こういうようになっているんです。教育計画を。僕はそれは非常に大きな特徴だと思います。そういう中から国、地方の明確な財政上の分担も決まるだろうし、あるいはまた実際、今、学校現場から見ますと、現場の学校あるいは教職員は、全く予算策定には関与していないんです。ですからそういうことを考えますと、この基本計画の策定についてはそういうもろもろの状況に応じて、特に今日出ております地教行法、その中で議論すべき課題の1つにはならないかどうかというような問題も含めて発言させていただきます。
 以上です。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。それでは田村先生、お願いします。

【田村副分科会長】
 お時間のないところ申しわけございません。先生方のご意見をお伺いして、申し上げる必要もないのかもしれないんですが、教育基本法の改正というのが1つあるわけですが、その上にやはり現内閣が教育現場にいじめとか学力不足とかいろいろな問題がある、それを何とかしようということで再生会議が開かれた、それに対して対応するという役割が中心にまずあるんだろうと思います。したがって、しかも時間もありませんので、そういった問題を中心にして、どうしたら一番いい方法が考えられるだろうかということをぜひひとつお知恵をいただいて、ご提言をまとめていただければありがたいと思うんです。これは分権の問題とか、制度上のいろいろな問題があって、非常に難しいんですけれども、目標はただ1つだろうと思っていますので、そのところをまず大事にしてご審議をぜひいただきたいと、まとめていただけると大変ありがたいと、私は個人的に、会としても皆さんそう思っておられると思いますけれども、よろしくお願いしたいと思っております。ありがとうございました。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。
 それでは、本日、まず皮切りに皆さんからご意見をいただきました。次回からは少し個別に入って、少したたき台みたいなものも準備していただきながら、皆さんで検討していただきたいと思っております。その際、もし必要であれば、きょう天笠先生からありましたように、何か若干の運営の仕方の工夫がないかということも少し考えさせていただきます。
 それからもう1つ皆さんに念頭に置いていただきたいのは、法律を変えれば何とかなるという部分と、それから法律の条文を変えてもなかなか何ともなりにくいという、これは教育ということですから、なかなかなりにくいという部分もありますので、そこを例えば今、現場でいろいろな問題が起こっている、これを法律さえ変えれば、あるいは、変な言い方ですけれども、国が関与さえすれば、おとぎ話みたいにすべて解決するような話もありますけれども、そういうわけには普通はいきませんので、そういう幾つかのレベルの議論を切り分けながら、法律を変えればこの点がこういうふうにうまくいくだろうと、ただし法律を変えてもなかなかここはうまくいかないから、当事者、例えば学校であれば教師あるいは保護者、これの啓発と、そしてもう1つ姿勢をどういうふうに意欲的になってもらうか、そういういわばサポートのほうでやらざるを得ないところもあるしと、幾つかのレベルの問題がございますので、また次回から、そういうふうに問題の切り分けをしながら、皆さんで議論していただきたいと思っております。
 それでは、事務局から次回以降のことにつきましてお願いします。

【淵上教育制度改革室長】
 資料の10をごらんいただきたいと思います。次回は16日19時から21時の時間帯で予定しております。またその次、21日、25日ということで予定をさせていただいております。具体的な持ち方につきましては、また分科会長のご指示もいただきながら詳細をご連絡させていただきたいと存じますけれども、両分科会の合同開催ということもあり得るということで、皆様方お忙しいところでございますけれども、日程を入れておいていただけたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

【梶田分科会長】
 ありがとうございました。
 それでは、本日ちょっとお時間が過ぎましたけれども、これで終わりにしたいと思います。ほんとうに短い間に重要なことにつきましてご審議いただきますので、皆さんほんとうにぜひ万障繰り合わせてご出席いただくようにお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

-了-

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