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初等中等教育分科会(第46回)・教育課程部会(第53回)合同会議 議事録

1.日時

平成19年1月26日(金曜日) 10時~12時

2.場所

グランドアーク半蔵門 「華の間」3階

3.議題

  1. 第3期教育課程部会の審議の状況について
  2. 各学校種の目標等これまでの議論を踏まえた全体討議
  3. 教職員給与の在り方に関するワーキンググループにおける審議経過報告(案)について
  4. その他

4.出席者

委員

 木村分科会長、梶田副分科会長、安彦委員、衞藤委員、加藤委員、角田委員、市川委員、今井委員、大橋委員、甲田委員、高橋委員、田村委員、渡久山委員、西嶋委員、北條委員、宮崎委員、横須賀委員、阿刀田委員、荒瀬委員、石井委員、宇佐美委員、陰山委員、佐々木委員、深谷委員

文部科学省

 鳥居会長

オブザーバー

 結城事務次官、銭谷初等中等教育局長、辰野審議官、布村審議官、徳久初等中等教育企画課長、常盤教育課程課長、上月教育課程担当リーダー、木岡児童生徒課長、田河幼児教育課長、瀧本特別支援教育課長、藤原企画官、淵上教育制度改革室長

5.議事録

【木村分科会長】
 おはようございます。時間になりましたので、ただいまから中央教育審議会第46回初等中等教育分科会及び第3期の第39回教育課程部会の合同会議を開催させていただきます。
 本日はお忙しい中、本会にお運びをいただきましてありがとうございました。
 お気づきになったかと思いますが、隣で非常に大きな会議をやっております。私の本来の仕事に関係することでその議論の行く末を非常に気にしておりますので、ひょっとすると私の注意が向こうのほうへいってしまうかもしれません。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
 本日の会議は、教育課程部会として取りまとめました「第3期教育課程部会の審議の状況について」を初等中等教育分科会に報告してご審議いただく必要があるということ、並びに、初等中等教育分科会の議題が教育課程部会と密接に関連しているということなどから、初等中等教育分科会と教育課程部会との合同とさせていただくことにいたしました。この点について、あらかじめご了承賜りたいと存じます。よろしくお願いいたします。
 第3期の中央教育審議会委員の任期は、ご承知のとおり、今月末までとなっております。そういうことで、本日は第3期の初等中等教育分科会並びに教育課程部会としては最後の会議ということになります。
 この1年間、初等中等教育分科会におきましては義務教育の目標や年限、学校種間の接続・連携等について審議を行っていただき、また教育課程部会においては平成17年4月から、学習指導要領全体の見直しについて議論をしていただきました。
 また、教職員給与のワーキンググループにおきましては、昨年7月から教職員給与の在り方についてご審議をいただきました。
 本日は第3期の締めくくりということで、これまでの審議状況についてご報告申し上げ、ご意見をいただいた後、それを踏まえまして、議論を整理した上で後日開かれます総会に報告する予定でございます。
 今日は3つの議題を準備してございます。最初が、第3期教育課程部会における審議の状況について、2番目が、初中分科会で議論してまいりましたさまざまな項目につきまして最後に統括的な議論をしていただくということで、各学校種の目標とこれまでの議論を踏まえた全体討議ということになっております。それから3番目が、先ほど申し上げました教職員給与の在り方に関するワーキンググループの審議経過報告についてご意見を賜るということになっておりますので、よろしくお願いをいたします。
 早速でございますが、議題1の「第3期教育課程部会における審議の状況について」に入らせていただきます。
 第3期の教育課程部会におきましては、第4期の中教審へ引き継ぎをする必要があるということから、私ども第3期教育課程部会における審議の状況について取りまとめを行ってきたところでございます。ということで、その概要についてまず私のほうからご説明申し上げ、詳細につき常盤課長からご説明いただいて、ご意見を賜りたいと思います。あまり長い時間議論は取れませんが、ご審議を賜れればと思います。
 それでは、これまでの経緯、その他概要につきまして私のほうから簡単にご説明をさせていただきます。教育課程部会は、平成17年2月に文部科学大臣から審議要請を受けまして、同年の4月から学習指導要領の見直しについて審議をしてまいりました。昨年2月にはその基本的な考え方を審議経過報告として取りまとめ、初中分科会でも報告をさせていただき、ご意見をいただいたところでございます。
 この審議経過報告は生きる力をはぐくむための具体的な手だての確立という観点で整理がなされておりまして、知識・技能の習得と探求の間に知識・技能を活用するという過程を位置づけ、これを重視することによりまして習得型の教育と探求型の教育の双方を総合的に行うことが必要であるとしている点がポイントとなっております。そしてその方法論として、マスコミ等でもかなり話題になりましたが、定義いたしましたのが言葉の重視と体験の充実です。昨年の4月以降はこの言葉の重視と体験の充実、さらには、それに加えまして学習や生活の基盤づくりを、各学校段階や各教科等においてどのように実現するかということに関して、精力的に審議をしてまいりました。
 当初の予定でございますと、我々のこの任期、1月末でありますが、それまでに学習指導要領に関する根本的な考え方をまとめるということになっておりましたが、皆様方ご案内のとおり、さまざまな状況の中でそれが不可能となってしまいました。このため、今月3回にわたって急遽部会を開催させていただき、これまでの審議の状況を整理し、次期へ引き継ぐということにいたしました。それが、本日資料1としてお配りした「第3期教育課程部会の審議の状況について」でございます。これについては、本日で3回目のご議論をいただくということになっております。当初、数ページの薄いものと考えておりましたが、結局、皆様方のご意見を入れさせていただきました結果、かなり厚いものとなってしまいました。
 この資料は、教育課程に関する主要な課題について、現在、どこまで我々の部会で審議が行われてきたか、さらには、今後、どういう検討が必要かという視点で整理をしてあります。
 恐れ入りますが、資料1をご覧いただきたいと思います。1ページにありますように5本の柱が立ててあります。1番目が教育課程部会の審議の経過、2番目が教育基本法改正を踏まえた検討、3番目が教育内容の改善、4番目が教育課程の枠組みの改善で、最後5番目が学校教育の質の保証のためのシステムの構築ということになっております。
 1の教育課程部会の審議の経過は、ただいま申し上げましたようなこれまでの経緯と、審議経過報告で示された学習指導要領の見直しの考え方を、簡単に整理をさせていただいております。
 2の教育基本法改正を踏まえた検討のところでありますが、教育基本法が改正されたことを踏まえまして、今後考えるべき点について、2点挙げてございます。即ち最初が、改訂に当たって重視している社会的自律や社会参画のために、どのような力や知識が必要かということ、2番目として、国会で指導の充実が必要とされた教育内容をどのように改善するか、この2本の柱を挙げて、これらの点について今後、さらに検討を深める必要があろうということを記述してございます。
 3番目が教育内容の改善であります。1枚目にありますように2つに分かれておりまして、1番目が各学校段階の教育内容の改善、2番目が各教科等の教育内容の改善ということでございます。最初の各学校段階の教育内容の改善のところでは、発達の段階に応じた教育課程編成や指導の工夫を、小・中・高それそれの学校レベルの段階でどのように行うかといった検討の状況を、いただいたご意見も含めて整理してあります。次の各教科等の教育内容の改善のところでは、それぞれの教科等において基礎的・基本的な知識・技能を定着させ、そしてこれらの知識・技能を活用し、探求型の学習へと発展させるための具体的な過程――先ほど申し上げたことでございますが――それについての検討の結果を整理しております。
 4番目が教育課程の枠組みの改善であります。ここではそこの(1)(2)(3)にございますように、指導方法の改善、授業時数の在り方と学校、家庭及び地域の役割分担と連携、さらには高校の必履修科目の在り方といった重要な課題についての現段階での議論を整理し、方向性を示しております。考えるための時間の確保といった観点からは、国語力の育成や理数教育、英語教育について必要な授業時間数を確保すべきであるという意見が多く出ておりますので、その点を強調し、今後、さらに具体的な検討が必要だということを述べております。それから、あまり議論ができませんでしたが、高校教育の水準確保なども今後の検討課題に挙げてあります。
 最後に5番目の学校教育の質の保証のためのシステムの構築です。これにつきましては、教育課程にPDCAサイクルを確立するための方策として、到達目標をどう考えるのか、学習評価をどう行うのか、また、これを可能にするためにどういう条件整備が必要かというふうなことについて記述をしております。
 今日は、グリーンのファイルを別添資料という形でつけさせていただいております。これまで私どもの教育課程部会で議論を積み重ねてまいりまして、相当な知見も出して参りました。しかし、残念ながら任期切れという状況となりましたので、これらの審議の状況を一旦整理し、次の第4期に引き継ぐことが適当と考え、お手元の資料1のような形でまとめさせていただいております。
 概要の説明は以上とさせていただきまして、詳細について常盤課長からご説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【常盤教育課程課長】
 それでは、お手元の、ただいまご説明がございました資料1を元に、ご説明をさせていただきたいと思います。1ページ目から順次、ご説明をさせていただきます。
 1ページ目には、教育課程部会の審議の経過ということで記してございます。昨年の2月、学習指導要領の改訂の基本的な考え方などをまとめた審議経過報告を公表したわけでございます。その冊子については、先ほどご説明ございました緑色のファイルの中に入れておりますので、またご参照いただければと思います。
 第3期教育課程部会における学習指導要領見直しに当たっての基本的な考え方について、この審議経過報告で示しているわけでございますが、この1ページ目、2つ目の○以降にございますような内容が柱となっております。1つ目には、現行学習指導要領に対する評価として、基礎的・基本的な知識・技能を身につけさせ、自ら学び、自ら考える力などの生きる力をはぐくむという現行学習指導要領のねらいは今後とも重要であるが、その実現のための具体的手だてを講じることが必要であるということが1点。
 次に、基礎的・基本的な知識・技能の育成といういわゆる習得型の教育と、自ら学び自ら考える力の育成、いわゆる探求型の教育、この2つは対立的、あるいは二者択一的にとらえるべきものではなくて、総合的に育成するということが必要である。そのための手だてとして、言葉と体験ということを注視することが必要であるとしております。
 3つ目でございますが、教育課程の枠組みの改善ということで、国語力や理数教育の充実が必要であり、授業時数の見直しを、総授業時数の在り方と併せて検討する必要がある。学校週5日制についてはこれを維持しつつ、家庭や地域社会との連携を促進する方向で、土曜日や長期休業日の活用方策を検討することが必要である。
 そして4つ目ですけれども、学校教育の質の保証のためのシステムの構築という観点から、到達目標の明確化を初めといたしまして、いわゆるPlan-Do-Check-Actionのサイクルの確立の視点に立って検討を進めることが必要であると。これが、昨年の2月にまとめました審議経過報告の主な柱でございます。
 この審議経過報告を受けまして、2ページになりますが、その後、どういう審議を行ってきたかということでございます。昨年2月の審議経過報告以降、3月には外国語専門部会から小学校における英語教育についての審議状況に関する報告を受けたわけでございます。また、4月以降におきましては小・中・高等学校の各部会、あるいは各教科ごとの専門部会での審議を行いまして、その審議の状況を受けて、フィードバックする形で教育課程部会において、全体を見渡した総括的な立場からの審議を行ってきたわけでございます。そのそれぞれの関連の資料については緑色のファイルの中に、これもおさめさせていただいております。
 これらの審議を通じまして、教育課程部会の会議だけでも39回、専門部会まで入れますと100回以上の会議を開催してきているということでございます。
 次に3ページでございます。2といたしまして、審議経過報告以降の大きな出来事といたしまして、教育基本法の改正というステップがあったわけでございます。中央教育審議会において、さかのぼってみますと、平成15年3月にこの基本法の関係についての答申を行ったわけでございます。それを踏まえて教育基本法の改正ということが行われたわけでございます。したがいまして、教育課程部会におきましても、この平成15年の答申の提言事項も踏まえつつ、これまでも審議を行ってきたわけでございます。この法律の成立を受けまして、教育課程部会においてさらに審議を現在進めているわけでございますけれども、上から3つ目の○にございますように、教育基本法の改正を踏まえた検討といたしまして、教育基本法に教育の目標、あるいは義務教育の目的ということが規定されたことを踏まえまして、これらの規定と学習指導要領の改訂の考え方との関係を改めて整理をしていく必要があるということでございます。
 具体的な内容は、少し割愛をさせていただきたいと思います。
 また、4ページに移っていただきたいと思いますが、合わせまして、具体的な教育内容の改善ということについても、教育基本法の国会の審議の過程におきまして、学習指導要領の改訂によって学校教育における指導を充実すべきという質疑が、ここに記載してございますようなそれぞれの事項について行われたわけでございます。また、いじめ、あるいは高等学校の未履修という問題についての審議もございました。こういうことを受けて、教育課程部会においてさらに各個別の教育内容について教育基本法、あるいは教育基本法に関する国会審議を踏まえて、今後、さらに検討を深めていく必要があるという状況にあるということでございます。
 次に、5ページをお願いしたいと思います。5ページ以降は教育内容の改善ということについて記してございます。まず、(1)各学校段階の教育内容の改善ということでございます。小・中・高等学校の各部会におきましては、審議経過報告で、先ほどお示しいたしましたように、言葉と体験の重視ということなどが提案されておりますので、それを踏まえて各教科においてどのように実現を図るかということでの議論をしてございます。言葉を重視することの意義、あるいは体験を充実することの意義については、そこの2つ目、3つ目の○に書いてあるところでございます。
 小学校につきましては、1つ目の○にございますが、中学年までは体験的な理解、あるいは具体物を活用した思考や理解、反復学習などの繰り返し学習、こういう工夫によって読み・書き・計算の能力の育成を重視するというような議論を行っているところでございます。また、次の6ページに進んでいただきたいと思いますが、上から2つ目の○、「特に」というところにございますように、幼児教育と小学校の円滑な接続という点での議論も行っております。
 また中学校につきましては、2つ目の○でございますが、中学校は小学校段階に比べ、低下する授業の理解度あるいはいじめなど、多くの教育課題を抱えておりますので、そのことを踏まえて、中学校教育全般にわたる検討を深めることが必要であるという意見がございました。特に、生徒が中学校生活を順調に始めることができるように、小学校と中学校の円滑な接続を図るということが極めて重要であるということから、具体的な議論を行ってきているところでございます。
 次、7ページ、高等学校でございます。高等学校段階に関しましては、生徒の実態が多様化しているわけでございますけれども、また一方で、国民的な教育機関としての共通性ということも重要であるということでの議論が行われております。この議論の中で、高等学校における必履修科目の在り方ということについても検討が行われているわけでございますが、さらに今後、検討を深めていく必要があるという状況でございます。
 7ページの下に特別支援学校について記してございます。今年の4月から、法改正がございまして、特別支援学校という仕組みが創設されるということがございますので、それを踏まえて、特別支援学校における教育内容の改善ということについての検討を進めているところでございます。
 また幼稚園につきましても、昨年10月に「認定こども園」制度が創設されるなど、制度改正がございました。これを受けて、教育内容の改善、あるいは子育て支援や預かり保育の充実等について検討を進めるという状況でございます。
 次に、(2)各教科等の教育内容の改善でございます。2つ目の○にございますが、先ほどもご紹介いたしましたが、いわゆる習得型の教育といわゆる探求型の教育、この2つを対立的あるいは二者択一的にとらえるものではなく、この両方を総合的に育成する具体的な方策を示すことが必要であるということでございます。このために、いわば活用型の教育ともいうべき学習を両者の間に位置付けるという方向で検討を進めているわけでございます。
 その活用型の教育ということでございますが、次のページの一番上になりますが、「すなわち、1基礎的・基本的な知識・技能を確実に定着させることを基本とする。2こうした理解・定着を基礎として、知識・技能を実際に活用する力の育成を重視する。さらに、3この活用する力を基礎として、実際に課題を探求する活動を行うことで、自ら学び、自ら考える力を高めることが必要である」と、このことを審議経過報告にも記載しているところでございますが、この考え方を受けて、各教科等においてそれぞれ検討しております。
 2つ目の○にございますように、基礎的・基本的な知識・技能の着実な定着という観点からは、ここでは個別のことは省略いたしますけれども、ここに記したような教育内容が大切ではないかということで議論をしております。また、知識を活用して探求型の学習へと発展させるという観点からも、ここに記したような教育内容や方法を検討しているという状況でございます。
 次に、10ページにまいりますと、道徳、特別活動、あるいは生活科、総合的な学習の時間などについて言及があるわけでございます。上から3つ目の○になりますけれども、総合的な学習の時間に関しましては、その必要性や重要性については共通理解が得られているが、学校によるばらつきなどの実施上の課題があるということで、見直しについての考え方を記しているところでございます。また、一番下の○でございますけれども、先ほど申したところと重なりますが、教育基本法等の改正等を踏まえた検討ということも、各教科の内容の検討の当たっては必要であるという状況にございます。
 次に、11ページでございます。11ページおきましては食育、安全教育、性教育などの、学校の教育活動全体を通して取り組むべき内容の検討、あるいは理数教育、小学校の英語教育について記してございます。理数教育につきましては、理数教育そのものの充実ということと同時に、環境教育の観点から、持続可能な社会の構築が強く求められている状況を踏まえた検討の必要性ということも示しております。
 小学校段階の英語教育の在り方につきましては、中高等学校における改善ということを見通して、教育条件の整備に関する課題も含めて検討を進めることが重要である。そして、旧来の読み書きを中心とした中学校の英語教育を前倒しするのではなく、小学校段階にふさわしい活動を進めていく必要があるという方向での検討が行われているわけでございますが、さらに、内容について具体的・専門的に検討することが必要だということでございます。
 最後の○でございますが、言葉と体験の重視ということを言っておりますので、言語力の育成、あるいは体験活動の充実ということについての具体的な方途、道筋についての検討ということも、さらに深めていく必要があるということでございます。
 12ページ、4といたしまして教育課程の枠組みの改善でございます。指導方法の改善といたしまして、2つ目の○でございますけれども、審議経過報告で記してございますように、現行の学習指導要領に至るまでのある一時期において、子どもの自主性を強調するあまり、教師が指導を躊躇する状況があったのではないかという指摘がございます。これを受けて、基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着ということの重要性ということを記しております。また、活用・探求型の学習について対応した指導方法の工夫ということも重要であるということでございます。
 (2)授業時数の在り方等の項目でございます。この項目につきましては、審議経過報告での記載等について12ページに記してございますが、13ページをお開きいただきたいと思います。13ページの2つ目の○になりますが、「このように」というところでございます。「国語力の育成や理数教育、英語教育の充実の観点から必要な授業時数を確保すべきとの意見が多いことを受けて、具体的にどのように見直すかについてはさらに検討を深める必要がある」としております。この場合、1週間あたりの授業時数の見直し、朝の10分間などの活用、その他の子どもや学校の実態を踏まえた検討ということについて、指摘をしているわけでございます。
 また、13ページの下から2つ目の○の第2段落になりますけれども、合わせて、時代の変化等により共通に指導する意義が乏しくなった内容の見直しであるとか、教育条件の有効な活用、さらに、すべてを学校で抱え込むのではなくて、学校教育活動と家庭、地域、企業等の分担と連携ということなどについて記してございます。
 14ページにまいりますと、「放課後子どもプラン」、あるいは部活動の内容についての言及がございます。また、事務負担の軽減であるとか、一番下の○でございますが、大人の働き方の問題の見直しという観点からの企業の協力ということについての指摘もございます。
 15ページでございます。これは先ほどと若干重複いたしますけれども、高等学校の必履修科目の在り方につきまして、未履修問題に関連した国会審議でも指摘がございました。必履修科目につきまして、さらに審議を深める必要があるという状況でございます。
 最後に、16ページの第5の項目でございます。学校教育の質の保証のためのシステムの構築ということでございます。審議経過報告においてPlan-Do-Check-Actionということで柱立てをしておりますけれども、ここにございますように、到達目標の明確化についても議論を進めておりますけれども、さらに審議を深めることが必要であるという状況にございます。また、情報提供その他の基盤整備の充実、17ページに入りますけれども、部会の議論の中では、教師だけではなくて家庭や社会に対しても教育内容についてわかりやすく情報発信をすることが重要であるという指摘がございました。また、上から3つ目の固まりになりますけれども、教育基本法9条の条文を踏まえまして、やはり教員の養成と研修の充実ということ、そして意欲を持った優秀な人材を教職につくように、そういう観点からの努力が必要であるということが記されております。また、教科書の質・量の両面での充実ということもして気をしております。
 さらに、条件整備ということについても言及をしております。そして、教育基本法17条の規定との関係において、教育振興基本計画の作成にあたって重視すべきというご議論があったわけでございます。
 さらに、現場主義の重視ということで、一方で、学習指導要領は国として全国的な教育の機会均等、水準の維持・向上のための役割というものがあるわけでございますけれども、他方で、同時に子どもの実態、学校段階の特性に応じた工夫ということが重要なわけでございますので、その両者を調整するような具体的な仕組みということについて、検討を深める必要があるということでございます。その際、18ページでございますけれども、現場主義の重視ということに当たっては、学校のマネジメントの確立ということが大切であるという議論でございます。さらに、教育成果の適切な評価ということ、あるいは評価を踏まえた教育活動の改善ということについても議論しております。
 一番最後の○になりますけれども、19年度から全国学力・学習状況調査が実施をされますので、そういうことも含めて、そういう評価というものが、教育活動の改善に資するように活用されるということが重要である指摘が行われているわけでございます。
 以上が、少し長くなりましたけれども、第3期の教育課程部会での審議の状況でございまして、この内容をもって第4期の中教審の教育課程部会へ引き継いでいきたいということで、議論を整理した資料でございます。
 以上でございます。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。
 1月になって2度、教育課程部会を開催させていただきましたが、そこで事務局と私でつくりました素案について、さまざまな観点からご議論を賜り、それを盛り込んだものであります。いただきましたご意見のほとんどは盛り込むことができたと考えております。時間もあまりございませんが、二、三ご意見を頂ければと思います。いかがでございましょうか。
 教育課程部会でご議論に参加していただいた委員の方々は、ほぼ、経緯を把握していただいていると思いますが、それに参加しておられなかった委員の方で、何かお気付きのところがありましたらお願いします。どうぞ、甲田委員。

【甲田委員】
 ご説明ありがとうございました。
 全体のボリュームというんですか、その点で感想的なんですけれども、中学校の部分が、他に比べて非常に薄い気がいたします。6ページあたりに大きなものが段落でありますけれども、この中でも、例えば学力のミニマム等については、そのほかの高等学校、小学校等はある程度言及されておるんですが、ここではほとんど触れられていない。むしろ義務教育の一番終わりの中学校の段階で、どの程度のものが必要であるかという一文が何とか欲しいなということ。
 それから、これは教育課程の枠組みとの関連についても、関連させて検討すべきことだろうと思いますが、例えば職業観まではいかないと思いますが、中学校では体験的なものが十分にやられてなければいけないとか、あるいは規範意識であるとか道徳的なものとか、そういった文言がほとんどないわけであります。
 したがって、そのほかの枠組みのところもそうなんですけれども、中学校の部分をもう少し膨らませる必要があるかなというのが、全体的な感じであります。中身につきましては、またお任せをしたいと思っております。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。他にございませんか。どうぞ、宮崎委員。

【宮崎委員】
 ありがとうございます。
 2の教育基本法改正を踏まえた検討の改訂の基本的な考え方との関係、あるいは4の教育課程の枠組みの改善、あるいは最後の段落の学校教育の質の保証のためのシステムの構築に少しかかわるかなと思っているので、発言させていただきたいのですが。
 実は、特殊教育から特別支援教育へという移行が4月から始まるわけですが、特に特別支援学校についてはるる協議をして専門部会で検討しているところですが、小学校・中学校・高等学校の段階での特別支援教育の在り方について、今回、75条の1で規定をされたと。特に知的に遅れがないと思われる特別なニーズのあるお子さんについての対応の仕組みという点で、学習上または生活上の困難の改善克服のためのさらなる検討が必要ではないかと。
 その点で申し上げますと、3ページに書かれております、主体性・自律性といったような観点から検討していただいて、特に自己理解ですとか自己責任とか協調性といったような、自己と他者との関係というのが、今申し上げたようなお子さんたちにはなかなか難しい問題があって、ここの学習上の検討、学習の改善をしていく必要性がある。その点で、さっき申し上げたようなところと関係をするわけですが、特に人間関係の形成という点で、他者とのかかわりですとか他の子どもの意図とか感情の理解がなかなかできにくいお子さんたち、こうした人たちが6パーセントから10パーセント程度いると。という点で、指導の方法の改善といったようなものにさらに特段の検討をしていただきたい。そして、現在、教育課程特別支援教育専門部会の中で検討している枠組み等について、ぜひ次回に反映をしていただけると大変ありがたいと思います。
 ややもすると、ここに書いてある、12ページの1番目の○と2番目のところと関係をするんですが、お子さんたちの理解をするといった点で、まだまだ学校現場で課題を抱えているところがあると考えておりますが、現在、全国の小・中学校で校内委員会等を整備してこれらのことについての実践研究が進んでおりますので、そういった力強い動きも踏まえつつ、ぜひ指導方法の改善といったようなものについて、今後さらに検討を加えていただければ大変ありがたいと思います。
 以上でございます。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。どうぞ、今井委員。

【今井委員】
 私が公立学校の教員だからもしかしたら感じることなのかもしれませんけれども、この中で週5日制――私は個人的にはそれじゃなくて週6日制がいいんじゃないかと思っていますが、もしその5日制の継続ということになりますと、やはり私立学校との関係が大きなテーマの一つとして浮かび上がってくるんじゃないかなと思っています。
 「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」の答申の中で、ゆとりを持つような社会全体の意識改革とともに、5日制の歩調を合わせた導入ということの文言が書かれていまして、例えばこういうことなんですけれども、未履修問題でも、どちらかというと私学の未履修問題のパーセンテージのほうが高かったと。ここら辺には何がしかの問題がある。教育基本法の34条の問題がもしかしたらあるのかもしれませんけれども、これももしかしたら、例えば教育課程の管理を強めるというようなニュアンスを、改正も含めて、テーマとして私立学校とのテーマをどこぞに入れる必要があるんじゃないかなというふうには考えています。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。渡久山委員。

【渡久山委員】
 14ページに、文部科学省が教員の勤務実態調査をやりまして、「具体的なデータを踏まえた改善が必要である」という表現になっていますが、前にはそこに給与というのも入っていたんですけど、私が定数も入れたらどうかと言ったら、今度は両方ともなくなってしまった。しかし、この改正の中には、やっぱり給与。17ページには待遇の適正という、いわゆる改正教育基本法の条文を取り入れてありますので、そういう全体的に見ると、給与改善ということについての視野はあるんですけれども、勤務実態調査をやったときに一番問題になるのは超勤ですね。勤務時間の非常に常態化している超勤をどうするかというような問題がありますので、この改善の中に具体的に書けばいろいろ書かなくちゃいけないということでありましたら、内容としては給与や定数、あるいは勤務条件の改善というのが必要じゃないかと。今日お配りいただいた教育再生会議の中にも、必要な教員の数の確保という言葉が出ているんですね。ですからそういう意味では、積極的にでこのデータを生かしていただきたい、こういうように思います。
 以上です。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。市川委員。

【市川委員】
 先ほど、6ページからの中学校の部分についてご意見がありましたので、私も中学校部会の主査として、少しそれにもお答えする形で述べさせていただきたいと思います。
 まず、中学校の部分ですが、確かに、小学校・高校と比べてみますと、これを見ると少し内容が薄いようにお感じになるかと思います。実際には、これ以外の議論というのがかなりありました。最終的にそれをどれだけ盛り込むかは、これは事務局と部会長のほうにお任せしたいと思いますけれども、こういう議論はあったのだということを、今、紹介しておきます。
 まず、全体的なこととして、お話のありました規範意識、特に法教育的な内容をもっと中学校でも盛り込んでいくべきではないかという議論がありました。○○教育が大切だという話がたくさんある中で、特に規範意識を育てる、それから社会的なルールを自分たちで決めて守っていくというようなことを、道徳の時間、それから総合的な学習の時間、さらに特別活動などを通じてしっかり行っていくと。それが広い意味での法教育に当たるのではないかという議論がございました。
 それからキャリア教育についても同様です。高等学校のほうには少し書き込まれていますけれども、やはり勤労観・職業観を育成するような教育というのは、中学校でもしっかりやるべきではないかというご意見はかなり強くありました。
 それからもう少し細かい点になりますが、中学校における選択科目の扱い、これは選択科目の時間数も含めていろんな議論がありました。ずばり書いてしまうことには問題があったのかもしれませんが、中学校の選択科目を今よりは減らしていく方向でいいのではないか。あるものは総合的学習の時間に、あるものは必修教科の時間にということで、吸収していくことが望ましいのではないかというご意見がかなりありました。
 それから部活動についてです。中学校での部活動が、その重要性を認めながらも、地域によっては非常に実施が困難になってきたり、むしろ社会教育に吸収していくほうがよいという地域もある、しかし、学校によっては部活動をますます盛り立てていくべきだというところもある。そういう全国的に見てもいろんな状況がある中で、部活動を、一方では正式な特別活動として扱っていくべきではないかという声もあり、また一方では、それによって起こってくる困難を指摘する声もあって、部活動についてはいろんな意見が交わされましたが、今後も重要な検討課題であるというようなことになっていたと思います。
 以上のような議論がありましたので、もし何かを補足するとすれば、そういうような点を盛り込んでいただければと思います。
 以上です。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。
 それでは、河邉委員と、井上委員でおしまいにさせていただきたいと思います。どうぞ。

【河邉委員】
 8ページのところに幼稚園のことを押さえていただいておりまして、幼児教育に関して大きな制度改正がなされた流れの中で、幼稚園教育をしっかり押さえるというふうに位置づけて、大変ありがたく、すばらしく感じています。
 小学校との円滑な接続の観点からの教育内容に関しまして、多少、誤解も生まれております。もちろん、義務教育に接続する幼児教育の在り方は今後も引き続き検討していくわけですけれども、多少の誤解といいますのは、小学校教育を前倒ししたほうがいいのではないかとか、内容を変えていかなければならないのではないかという意見が、多少、現場から出ております。
 何が円滑な接続かということを考えますと、幼児の特性を踏まえた幼稚園の独自の教育の中で、幼児が幼児期を生ききる、そのことが最も円滑な接続において重要な点である、それが最も最善の円滑な接続であるということをしっかり押さえていきたいと思いますので、子どもの発達という視点が揺るがないように、継続審議をしていただけたらなと感じております。
 以上です。

【木村分科会長】
 ありがとうございます。最後に井上委員、お願いします。

【井上委員】
 これは次の議題にもかかわることなのでございますが、初等中等教育分科会あるいは教育課程部会において、これまで学校の教育の目標、学校種ごとの教育目標等について検討し、いろいろ意見が出てきているわけでございまして、そういう意味では、文部科学省において今後、学校教育法の改正案を検討するときには、ぜひそういう意見を参考にして精緻に検討していく必要があると思います
 特に次期の中教審におきましては、学校種の目標の具体案についてはさらに踏み込んだ審議を期待しているわけでございますが、特に3ページに教育基本法を踏まえた学習指導要領の改訂についてございますが、やはり学習指導要領の改訂に当たっては、教育基本法第2条の教育の目標、あるいは第5条第2項にある義務教育の目的、こういうものを踏まえて、そういうものを具体化するにはどうしたらいいかということについて、さらに検討されることと思うわけでございますが、これまでの初中分科会あるいは教育課程部会における意見を、十分に参考にしていただきたいと思います。
 それから、学習指導要領の今後の改訂はさらに具体的な検討が行われると思うわけでございますが、学校教育におきましては、この審議状況報告にもあるように、国語や理数教育の重視とともに、そのほか安全教育、性教育、食育等そういうようなものについて多様な要望あるいは意見等があるわけでございますが、すべてを受けとめていては学校における教育内容は膨らむ一方でございますので、そういう意味で、各学校の教育内容の改訂というものについては、今ほんとうに、真に必要なものについてさらに議論を深めていただくとともに、学校教育法の各学校種の目標において重要な事項を簡潔に、そしてバランスよく規定して、そういうものとの関係を十分に検討していただきたい、をお願いしておきたいと思います。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。
 それでは、時間の関係もございますので、議題1については以上とさせていただきたいと思います。なお、本日いただきましたご意見の取り扱いについて、一番最後にお諮りをしたいと存じます。
 それでは、2番目の議題に進ませていただきます。資料2-1をご覧下さい。初等中等教育分科会第37回から第45回における主な意見として、1:各学校種の目標からその他までの項目で、いただきましたご意見が整理してございます。まず、この資料について淵上教育制度改革室長からご説明をいただき、全体的なご議論を賜りたいと思います。この件につきましても、まことに恐縮でございますがあまり時間がございませんので、よろしくお願いしたいと存じます。
 それでは、淵上室長、よろしくお願いいたします。

【淵上教育制度改革室長】
 それでは、資料2-1に基づきまして、昨年2月の第37回の初等中等教育分科会から45回の分科会までにいただきました主な意見を整理したものについて、ご説明させていただきたいと存じます。
 1ページ目をご覧いただきたいと思います。まず、資料全体の構成でございますけれども、前回ご議論いただきました資料から、若干の修正を加えているところがございます。
 まず大きな修正点の1つ目は、それぞれの項目の下に点線で囲ってある部分、ここは、大体大きな議論の状況をまとめさせていただいたものを記載させていただいております。また、前回の分科会でいただきましたご意見につきましては、黒の●で追加意見ということで整理をさせていただいてございます。
 それでは、内容のご説明をさせていただきます。
 まず、1番の各学校種の目標の総論についてでございます。全体的なご議論の状況でございますが、各学校種の目標は教育基本法に定められた目標を踏まえて、現在も幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、それぞれの大綱的な目標として定めることが適当であると。また、時代とともに教科の考え方は変化するといったようなことを考慮すべきであるというご意見など、多様なご意見がございました。
 具体的なご意見は下にあるとおりでございますけれども、上の4つの○が前々回までにいただいたご意見でございまして、下の5つの●が前回追加でお出しいただいた意見でございます。下の5つの●を簡単にご紹介させていただきます。
 目標について実質的な議論をするためには、修得主義あるいは履修主義、どちらであるべきなのかを整理しておく必要がある。また、新しい改正教育基本法にある公共の精神や豊かな人間性と創造性などを盛り込んでいただきたい。また、学校行事や部活動なども含めた、全体を視野に入れたことを考えるべきであるということ。また、地域教育、行政や民間に、学校ではできないことを担ってもらうというふうなことも考えるべきではないか。また、家庭、学校、地域それぞれの役割を明確にする必要があるといったようなご意見でございます。
 続きまして、2ページ目でございます。義務教育の小学校、中学校の目標ということでございます。義務教育全体の目標の必要性につきましては、この全体の目標というものが必要であるというご意見と、一方で、諸外国では初等中等教育全体の中の区切りの一つに過ぎないのではないかといったようなご意見がございました。また、義務教育の目標に盛り込むべき内容ということにつきましては、教育基本法に掲げられた目標を踏まえて、特に中学校の目標を充実させるべきというご意見のほか、これまでの指導要領の改訂や今後の課題を勘案しながら、各教科の目標を検討すべきというご意見など、さまざまな意見ございました。
 これにつきましては、前回、特に追加的なご意見はなかったわけですけれども、大きく4つに整理をさせていただいております。1つ目が義務教育の目標の必要性ということで、4つのご意見を掲載させていただいております。その次に義務教育の目標と普通教育。それから、2ページの下のほうから、義務教育の目標に盛り込むべき内容の総論的事項がございまして、3ページ目から、盛り込むべき内容の具体的な事項を、各論としてまとめさせていただいてございます。時間の関係上、内容のご紹介は割愛させていただきたいと思います。
 続きまして、5ページ目の高等学校の目標についてご説明をさせていただきます。高等学校の目標の全体のご議論の状況といたしましては、高等学校とは、義務教育を発展させて社会に参画し自立して生きていく能力を養い、将来の進路を決定する段階であるというご意見など、高等学校の役割についてさまざまなご意見がございました。
 そのほか、高等学校の場合は教科に関する目標は細かくなりすぎるのでまとめるべきではないかというご意見、あるいは高等学校も自己点検評価が必要だというご意見など、さまざまなご意見がございました。
 ここで前回追加いただきましたご意見は、その次のページでございますけれども、6ページ目の2つ目の●にございますように、大学入試センター試験を高等学校卒業資格試験とするようなことも考えていいのではないかというふうなご意見がございました。
 続きまして、7ページでございます。幼稚園の目標についての全体的なご議論の状況でございます。幼児期にふさわしい教育をしっかりと行っていく観点から、現行の規定を踏まえつつ、子どもの育ちを取り巻く環境の変化等に応じた見直しを検討することが適当である。また、家庭や地域社会との連携などの重要性も踏まえつつ、預かり保育や子育て支援の位置づけについても検討すべきというご意見。あるいは、学校種の規定順については小学校教育への接続、発達の連続性ということを踏まえて見直すべきではないかというふうなご意見がございました。具体的なご意見は、下にあるとおりでございます。
 続きまして、9ページ目をご覧いただきたいと存じます。大きな5番目といたしまして、義務教育の年限についてでございます。義務教育の年限につきましては、これを延長すべきではないかというご意見も出されましたけれども、その一方で、意識調査において賛成の割合が低いということ、あるいは延長による教育効果がはっきりしないのではないかということ、あるいは財政措置が必要となるといったようなことなどの理由から、現行の9年を維持すべきというご意見が多かった状況でございます。
 続きまして、11ページをご覧いただきたいと存じます。学校種間の連携・接続の改善についてでございます。特に小中一貫教育についてでございます。学校の区切りにつきましては、一番よい区切り方についてまだ結論が出ていないということから、先行事例を踏まえた検討を重ねていくことが必要であるということ。また、小中一貫教育校制度の導入については、発達の早期化を踏まえて導入すべきという賛成のご意見と、一方で、教育課程の工夫や教員定数の充実があれば、現在の6、3制のままで課題の対応は十分可能であるという慎重なご意見の、両論があったところでございます。
 続きまして、13ページの学校外での教育施設における学修と就学義務との在り方についてでございます。フリースクールなどの学校外での教育施設の学修につきまして、就学義務の履行と認めるべきというご意見もございましたけれども、学校復帰を目指した教育が重要であり現在でも出席扱いは可能であるということ、また、フリースクールは多様であるといったようなことから、一律に就学義務の履行と認めることは問題ではないかといったような、反対のご意見もあったところでございます。
 最後に、14ページ、その他といたしまして、これまでお出しいただいていた2つのご意見に加えて最後のご意見として、教育システムを構築・改善するときは、子どもたちがつまずいたときの手だてについても同時に考える必要があるというご意見をいただいたわけでございます。
 以上で、簡単でございますけれども、ご説明をさせていただきました。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。
 先ほどから申し上げております諸般の状況によりまして、初中分科会も数えるほどしか開催できておりません。前回の会議でも、議論は非常に短い時間しか出来ませんでしたし、欠席の委員もいらっしゃいましたので、ご覧いただきまして、何かこれは言っておきたいということがございましたらご意見をいただきたいと思いますが。いかがでございましょうか。どうぞ、陰山委員。

【陰山委員】
 どうもありがとうございます。
 議論してきた内容というのは大体こんな感じであったし、妥当かなという感じがいたします。ですから、次に向けての一つの課題ということで、少し意見を述べさせていただけたらと思います。感想と言っても構いませんけれども。
 今、一番大きな問題になっているのは格差ということではないかと思います。格差というものが、経済格差が教育格差につながって、これが再生産されるというような社会的な不安につながってきていると。ただ、これについては私は随分誤解も含まれていると思うので、この辺をきちんと情報を整理して、今後、議論をしていっていただけたらなということを思います。
 その中で、これは議論の中で一つ申し上げたことなんですけれども、小中一貫なのか中高一貫なのかということの、一つの問題があります。今回の教育基本法の改訂によりましても、義務教育というのが子どもたちの個性を伸ばすことであるとか、社会的な自立であるとか、あるいは国家・社会の形成者としてということで、随分すっきりとした整理がされて、そういう点では非常によかったと思うんですけれども、あと大学、高校のあたりの接続の部分がまだあいまいかなというような気がいたします。
 そういった実態を考えたときに、現実問題とすれば中高一貫で、私学を中心として、今、公立はいっぱいできていますし、一方、市町村の教育とか、あるいは区教委等では小中一貫の中でさまざまな取り組みをなさっておられると思うんですけれども、どうもここのところがそれぞれの地域地域によって違ってきてしまっていると。ここのところが、また教育内容の違いにもはね返ってきますし、その後の進路の問題にもかかわってくるのではないかなというような気がいたしますので、この辺についての整理をぜひともしていただきたい。
 ちょうどその中間になりますのが、先ほどもございましたように、やっぱり中学校の問題だろうと思います。やはり現在の教育問題の相当の部分というのは中学校で起きてきているわけですから、その点でも中学校の現場の声が反映できるような体制にしていただいて、それに見合った形で小中一貫、中高一貫というものも考えていただけたらなと思います。
 以上です。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。ほかにございませんでしょうか。よろしゅうございますか。
 それでは、特にご意見がないようでございますのでこの辺にしたいと思います。この資料は出ました議論をまとめた形になっておりますが、大体のご意見は盛られて出ているという気がいたします。
 それでは、次の議題3に進ませていただきます。次の議題3は教職員給与の在り方に関するワーキンググループの審議経過報告、これは(案)でございますが、これについてでございます。初めにワーキンググループ主査の田村委員からご説明いただきまして、引き続き、詳細について尾崎財務課長から説明をいただき、ご議論をお願いしたいと思います。
 それでは、田村委員、よろしくお願いいたします。

【田村委員】
 ありがとうございます。
 それでは、ワーキンググループの審議経過報告という形になりますけれども、ご報告をさせていただきます。
 大きな社会の変化がやはり教育に大きな影響を及ぼし、それで先生方の仕事内容に大変大きな変化をしているという、今回、それが確認できたというような感じがありますが、この経過報告をお聞きいただきながらそのことに思いをいたしていただいて、この議論をまとめていただければありがたいと思っております。
 昨年7月にワーキンググループが設置されまして、これまで14回開催をいたしました。教職員給与の在り方、つまり、仕事が変わってきているということに対応しての考え方を検討してまいったわけであります。資料3にこの経過が整理してございます。現在のところは、すべての論点のところについて意見を集約するまでには至っていませんが、現在集計中の教員勤務実態調査の結果も踏まえつつ、今後さらに審議を行うこととしております。
 それでは、お手元の資料3にある目次に沿って大まかなご紹介をさせていただきます。詳しくは尾崎課長さんからご説明があると思います。
 全体を大きく4つのパートに分けました。そして、初めに教員給与の処遇の在り方――これ給与だけではないんですけれども、処遇の在り方についての基本的な考え方を整理をいたしました。教員の校務と学校の組織運営の体制の見直し、これが1番目でございます。それからメリハリのある教員給与の在り方、そして教員の勤務時間の弾力化といったような順番について記述をしているわけでございます。
 まず、教員の校務と学校の組織運営体制の見直しにつきましては、教員が子どもたちに向き合い、きちんと指導できる時間を確保する、これが一番大事だ、こういうワーキンググループの議論をする前のところで、そのことをお互いに確認をいたしました。そのためにどうしたらいいか。学校事務の軽減、効率化、あるいは事務体制の強化というようなことが必要であると考えております。また、主幹や指導教諭といった新たな職の設置を含めて、学校の組織運営体制を見直すことが必要であるというのは、今申し上げた、先生方が生徒と接する時間を増やすためにはどうしたらいいかという、こういうことの延長線から出てきた考え方でございます。
 次に、そのためにはメリハリのある教員給与の在り方というものを考えなければなりません。つまり、職に応じた給与ということの考え方が基本でありますので、どうしてもそういうことを考えざるを得ない。まず、安定的に教員に優秀な人材を確保する、そして、そのためには人材確保法を堅持するということが必要であるという議論が、これは全体のまとまった、一致した意見でございました。
 優遇措置の在り方について、今までどおりでいいかどうかということは、いろんな意見が出ましてそれはまだまとまっておりませんけれども、いずれにせよ見直す必要があるだろうと考えております。メリハリをつける観点から、先ほど述べた主幹等、仕事に応じた級の創設、それから一律支給というような形の手当が中心なんですけれども、これも仕事に応じて考えないと社会の承認が得られないという、こういう意見で現在、議論をしております。
 それから最後に、教員の勤務時間の弾力化という問題もございます。これは、教員の給与体系が非常に特殊でございます。そして1年間通じて考えますと、大変忙しいときと、そう言っちゃ申しわけないんですけれども、仕事がないときとあるわけですので、その辺をうまく考えて勤務時間の縮減、つまり、残業手当が出なきゃならないような時間は減らしていくということを念頭に置いて、1年間の変形労働時間制の導入というものを考えていくということでございます。
 以上が審議経過報告の概要でございますが、詳細につきましては事務局、尾崎課長からご説明をいただきます。また、昨年実施いたしました教員勤務実態調査暫定集計、教員意識調査、保護者意識調査中間報告(案)につきましても、合わせて事務局からご説明をしていただきます。よろしくお願いいたします。

【木村分科会長】
 では、尾崎課長、よろしくお願いします。

【尾崎財務課長】
 今、田村主査のからご説明いただきましたけれども、若干の補足を申し上げたいと思います。お手元の資料3の4ページからでございますが、今回ご検討いただくに当たりまして、実態を踏まえた議論をすべきであると、その前提で、約40年ぶりになりますけれども、教員の勤務実態調査を行いました。そのあらたかにつきましては4ページの冒頭の部分で触れてございますけれども、残業時間が、教諭の場合、小中学校ともですけれども、大体、1日あたり平均2時間となるということでございまして、昭和41年のときと比べますと、残業時間がかなり長くなっているという状況があるということでございます。
 ここで、先に勤務時間の実態調査のほうに触れさせていただきたいんですが、お手元の資料4-1をご覧いただきたいと思います。これが概要版でございまして、詳しい版は資料4-2に各月分、全部つけてございますけれども、昨年の7月から12月まで各月ごとに、小中学校180校なんですけれども学校を無作為抽出して、勤務時間の実態調査をやっております。現在、ワーキンググループのほうには10月分まで、議論の材料として提供ができているところでございます。
 1枚おめくりいただきまして、表紙の次、2ページでございます。これは職名別にどういう勤務時間になっているか。真ん中の枠がそのうち残業時間――これは始業前、終業後を合わせた残業時間がどうなっているか、あるいは一番右のますは持帰り時間がどうなっているかといったようなものを整理をしたものでございます。黄色く色がついている部分が教諭でございます。教諭が、小学校・中学校・合計といいましょうか平均となっているわけでございますけれども、これを月に換算いたしますと、教諭の場合――一番下の枠の外にございますけれども、一月あたりで計算しますと残業時間が、7月の学期分――夏休み分はカットしてございますけれども、これで42時間強。8月分が月で7時間、9月分、10月分がそれぞれ38時間余りということで、通常、一般公務員の調査がありませんので比較がなかなか難しゅうございますけれども、超過勤務手当が交付税等で出されている、あるいは支給されている実態は10時間程度と言われておりますので、それから考えてみましてもかなり長い超過勤務の実態があるということかと思います。
 なお、もう1つ大事なポイントは、色はつけてございませんけれども、その黄色のますのすぐ上、これは教頭・副校長になっているわけでございます。真ん中のます、残業時間のところをご覧いただきますと、合計欄でも、それぞれ黄色の教諭と比べましても1時間程度長い、教頭・副校長の残業の実態がかなり明らかになっているということかと思います。
 また1枚おめくりをいただきまして、教諭につきまして、それぞれ校務の中でどういったものにその時間を使っているのかといったものを分類をしたものでございます。4色に色分けをしてございまして、例えばbの授業ですとかhの部活動、そういったものを整理をしておるわけでございます。この色分けをしておりますそれぞれの中身が何を指すのかということは、この資料の最後の5ページに説明書きをつけておりますので、後ほどご参照いただければと思います。
 特徴的なところを触れてまいりますと、例えば7月分でご覧いただきますと、これは学期末であるということがございまして、eの成績処理、これが1時間7分ということで長くなっておりますけれども、9月、10月となるとその辺は落ち着いているということがございます。それから、たびたび議論になります部活動でございます。とりわけhでございますけれども、中学校のところをご覧いただきますと、授業に次いでかなりの時間を取られている。1時間程度、9月、10月は1時間弱、部活動に割かれている実態があるということでございます。夏休みはとりわけ、授業がない分、この部活動の指導の時間が増えているということでございます。
 また、その下のほうで黄色のグループ、これは一番下の欄に整理、合計しておりますけれども、学校の運営にかかわる業務及びその他の校務ということで、例えば、mの会議・打合わせですとかnの報告書作成、あるいはoやtの校内、校外の研修といったような、子どもに直接かかわるものではない、いわゆるデスクワークをまとめたものでございますけれども、この合計時間が、一番下のところをご覧いただきますと、7月、9月、10月の学期中を見ていただきますと大体1時間半を超えて、かなりのウエートを占めているという状況がございます。また、夏休みは授業がない分、その分だけデスクワークの部分が4時間を超えるという実態になっているということもございます。また、vの休憩・休息、もちろんこれは法令に基づきまして時間は割り振られているわけでございますけれども、これが実態としては、子どもに追われてなかなか取れていないようだという、そういった状況もうかがえるわけでございます。
 もう1枚おめくりをいただきまして、4ページでございますけれども、部活動の顧問をやっているかやっていないかということで、各教員間でどれほどの時間差が出るかといったものをまとめたものでございます。夏休みは除きまして、7月、9月、10月と見ていただきますと、とりわけ運動部の顧問をやっておられる先生の場合には、顧問をしていない先生から見ますと、大体1時間余り余計にここで時間を使っているという実態があるということで、一律に超過勤務が多いということより、各教員の校務分掌、担当する校務、そういったものによりまして随分ばらつきが出ている、傾向差が出ているということがうかがえるのかなと思っているところでございます。
 これまで、こういった調査を前提にご議論いただいてまいりました。それから、ちょっと時間の関係で省略をいたしますが、資料5-1、5-2が教員・保護者に対するアンケート調査でございます。
 5-1で表紙を1枚おめくりいただきますと、教員の意識の部分、保護者の意識の部分をざっと10項目ほどでまとめてございます。お目通しいただきますと、大体予想どおりかなというような回答が返ってきているわけでございますけれども、ちょっとかいつまんでご紹介申し上げます。
 例えば教員の意識調査の●の2つ目をご覧いただきますと、先ほど申し上げましたように超過勤務の時間は長いわけでございますけれども、やはり先生は、「授業」が忙しいとは感じていない。それに対しまして、デスクワーク的な業務というものに忙しさのプレッシャーを感じているといったような状況があると。その次の●でございますけれども、忙しさを解消するためには、教職員を増やして役割分担する、あるいは事務的な業務の合理化が必要だ、あるいは、先ほど主査からご紹介がございましたけれども、勤務時間の弾力的な運用というのに工夫が要るんじゃないだろうか、そういったことがございます。また、教員の意識調査の末尾でございますが、教員は給与についてどう自分で考えているのかという点につきましては、他の公務員より高い倫理性が求められている、教員の給与は一般公務員より高くてよいと考えている、ただ、能力や成果・実績に応じて給与に差をつけることについては、当事者であるということもあるのでしょうか、あまり積極的ではないということでございます。
 これに対しまして保護者の意識、ページの下半分でございます。おおむね先生の回答と同じですけれども、給与につきましてはやや傾向を異にすると。一番下の●でございますが、学校の先生には他の公務員より高い倫理性を求め、指導力不足教員や問題教員には厳しく処分したり、給料を減らすべきだと考えているという傾向があるわけでございます。
 ざっと概略でございますので、それぞれ資料5-2でもう少し詳しいまとめを後ほどご参照いただければと思います。
 経過報告の資料3に戻らせていただきまして、先ほど主査からご紹介いただいたところでもう要点は尽くしているわけでございますが、4ページ、こういう事務負担を軽減するために、当然のことながら、真ん中から下の部分でございますけれども、学校事務を効率化する必要があること。それから4ページの一番下の部分でございますけれども、大規模な学校あるいは事務の共同実施、こういったことを通じまして、小中学校のとりわけ事務体制の強化というものが必要なのではないかと。それから、1枚おめくりいただきまして5ページでございますが、2の組織運営体制の見直しということで出だしに書いてございますけれども、学校が校長先生・教頭先生以外はほとんど教諭という、こういういわゆる鍋蓋型の組織ということで、マネジメントの体制として非常に平べったい。こういったことを、もう少しマネジメントの体制が肉厚にできるように考えるべきではないかということで、先ほどお触れいただきました主幹、副校長の検討といったようなことが触れられてございます。
 それから少し飛びまして、メリハリある給与の関係でございますけれども、8ページをご覧いただきたいと思います。メリハリある給与付けということは、政府の方針としてこのワーキングで検討いただいている最重要テーマなわけでございますけれども、8ページの一番下の部分、今申し上げましたような主幹、あるいは指導面で他の教諭を指導するような指導教諭、こういったものを新たな職として位置づけることによって、それを反映するような給与体系を、メリハリづけの一方策として考えるべきではないか、こういうご議論をいただいております。
 それからメリハリづけのその2といたしまして、9ページご覧いただきたいと思いますが、いわゆる教員の職務の特殊性、教職そのものの特殊性にかんがみまして、現在、本俸の4パーセント相当額の教職調整額といったものが全教員一律に支給をされてございます。この一律の支給というものは、これはもともと時間外勤務手当の代替という側面を持つわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、勤務実態のばらつきが教員の校務あるいはその担当する分野によっていろいろ出てきている現状を踏まえれば、この一律の教職調整額というのは時代のニーズに合っていないのではないか、情勢を反映していないのではないかというご議論が多うございます。
 ただその方策につきましては、9ページの下半分でるるご意見をいただいておりますように、その教職調整額の基本の枠組みを維持しながらメリハリをつけるというご意見を、多くの委員からちょうだいしておりますけれども、片や、10ページにございますけれども、中長期的には、一般の公務員と同様に時間外勤務手当といったようなものを考えてはいかがというようなご議論もまだあるわけでございます。そういう意味で、やや両論併記的なものになってございます。
 また、メリハリづけのその3といたしまして、10ページの4でございますけれども、諸手当の見直しということで、時代のニーズによって廃止すべき、あるいは縮小すべきは、そういう方向で検討すべきだ、逆に充実すべきものは考えるべきだと。代表的なものを申し上げますと、10ページの一番下でございますけれども、いわゆる特殊教育小学校、特殊学級等を担任いたしますと、本俸扱いで支給される給料の調整額というものがございます。そういったものについて、現在の学校の実態を考えると、必ずしも時代に合っていないのではないか、これは検討する必要があるとご意見をいただいております。
 また、1枚おめくりをいただきまして、片や力といいましょうか、もう少し支援をすべきであるという代表的なご意見をいただいておりますのが、11ページの部活動手当でございます。この部活動の有様につきましてはすべて学校で担うということではなくて、外部の力を借りてやっていくべきであるというご意見はもちろんあるわけでございますが、ただ、当面、学校がやらざるを得ない、その割には土日の部活動指導につきまして、4時間あたり1,200円しか出されていないということで、多くの教員が熱心に取り組んでいる中で、あまりにこれは支援が薄いのではないかというご意見をちょうだいしているところでございます。
 以上、申し上げましたような大きなメリハリづけの分野がございますけれども、まだ幾つかまとまっていないといいましょうか、ご議論をいただくところが残っておりますので、2月に引き続きご議論いただきまして、政府の方針としては3月までに方針をまとめて、そしてまたそれを反映する格好で予算あるいは法律、いろんな手当てが必要になるかもしれません。最終的には来年、20年4月を目途に措置をするというのが法律上与えられた責務でございますので、大きな方針に従いまして、今年度、また引き続きの作業を続けていきたいと思っているところでございます。
 以上でございます。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。
 以上、ワーキンググループの主査の田村委員並びに財務課長から、資料についてご説明をいただきました。少し時間がありますのでご意見をいただければと存じますが、いかがでございましょうか。どうぞ、深谷委員。

【深谷委員】
 それこそ第4期の方へのお願いでありますが、3つのそれぞれの報告を受けてですが、校長・教頭、管理職、これは私は市の教育長として校長たち管理職を見ているわけですが、どういったところで駆り出されるかというと、地域の行事なんです。お祭り、祭礼があります、地域の運動会があります、コミュニティー会議の一員とかそういったことが、これは相当あります。また、校長の中でも役職によって違います。校長会長になればもっとすごく頻繁に出ることになります。教頭も同じような状況です。これが果たしてデータの中に組み込まれているかどうかは私はわかりません。
 一方、地域からはどういう声があるかいうと、学校は、いろんなことでサポーターとかボランティアとかで学校をなんとか助けてほしいということを地域や保護者に言うけれども、教員は一向に地域に出てこんじゃないかと。こういう側面も確かにあるわけです。一方通行じゃないかと。ところが、管理職は一般の教員に「出よ」ということは言えません。これは勤務の問題で。なかなかここら辺が難しくて。ですから、いわゆる校長・教頭は一般の教員の代わりも含めて、再三、地域の行事に出ていくわけであります。
 今申し上げたのはちょっと前置きとして、仕事ぶりですが、教員にも確かに個人差があります。授業のことも個人差があるなら、事務処理もそうです、部活動でもそうです。これを述べたら、一般化して言うのは非常に難しい状況にあります。それから、相当変わってきましたが、まだまだ僕もその心境はわかります。子どもが学校からいなくなるとほっとするというか、休みというか、そういう雰囲気が以前より減ってきましたですが、正直、これはあると思います。ですから、悪い言い方ですが、授業を短縮して昼から行事を持つことに、職員会議なんかで反論はほとんど出ません。こういう実情もあるわけであります。
 それで最後に何が言いたいかというと、3つの経過報告を受けましたですが、例えばワーキンググループで教員が子どもに向き合い、きちんと指導を行えるための時間を確保することが重要であると。本当にこれをどういう基盤に置いて考えるのか。もう1つありましたのが、初等中等分科会のほうで、学校・家庭・地域、それぞれの役割を明確にする必要があると。親が全部学校に丸投げし、学校にだけ責任を負わせては元気が出ない。それから、教育課程部会で私は再三言ってきましたが、盛り込む話はあっても、何を減らせばいいのかという論議は、たしかわずかにはあったかもしれませんが。そういった3つのトータルバランスを取って、ぜひ第4期で考えていただきたい。お題目に終わることなくですね。私は、教員や教育委員会がサボるとかそういう視点ではありません。本当の意味の教育の充実、あるいは家庭、地域、学校、それぞれが本当に一丸となって、いい言葉で総がかりという言葉があるようですが、それの内実を詰めていただきたい。それは第4期へのお願いであります。
 以上です。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。まとめをしていただいたような気がしますが、ありがとうございました。他にございませんか。どうぞ、陰山委員。

【陰山委員】
 ありがとうございます。
 このデータをいただきながら、勤務日1日あたりのデータというのを見て、本当にため息が出ました。自分が現場にいたときのことを思い出すわけですね。ここにあるのは数値の並びなんですけれども、数値に表現されたものはまさしく教職員の生活そのものなんですね。私も本音を言いますと、確かに土日は出ていきたくないです。なぜかというと、ここに数字が出ているでしょう。休憩・休息が1日9分とか10分ですよ。残業2時間ですよ。で、実際問題、学校5日制になったといっても、土曜日に地域の行事があったりして実際は出ていっているんですね。ですからこうした状態の中で、学校5日制というものが教職員の休暇のためだみたいなことまで言われるというのは、実は全然現実を見ていないということの表現でしかないわけですよね。
 ここは給与のことでということで書かれていますけれども、私は持論として、教職員が給与にこだわるようになったら終わりじゃないかなと思うんですね。大体、そういう世の中の銭金というものに背を向けたいからこそ教職員試験を受けている人たちって非常に多いんですよ。ですから、何ていうんでしょうか、非常にそういうため息が出て。
 そんなことを言っていてもしようがないので、もう少し建設的なことを申し上げますと、この数字も非常に重いなと僕も思うのは、データの3ページのところにあります、真ん中の黄色い部分の会議・打合わせ、事務・報告書作成の時間です。これがmとnを足しますと、7月分の小学校で見ますと52分ですよね。それに対して、校内研修が7分。これに象徴されているんじゃないでしょうか。
 私は今、公立から私学に移りましたけれども、私学の先生は非常にいいなんていうような評判があって、それはそれで先生方にはよくやってもらっているんですけれども、1つの理由は、先生方が最後まで子どもにべったり付き添えるかなんです。事務作業というのは、事務局がしっかりしていますのでね。授業の内容自体というのはそんなに大きくは変わらない。保護者の方々は毎日の授業を見ているわけでもありませんし、それから授業の巧拙というのは実はそれほど正確にわかるわけじゃないんだけれども、子どもたちにべったり張りついていることによって子どもたちの日々の思いを先生方が受けとめて、そして、それに対して何らかの形ですぐ答えが出せるという状況になっているということなんです。ここに今、公立学校というものが誤解をされている最大の要因があるだろうと思うんですね。
 そこで、提案なんですけれども、会議・打合わせをしない日というのを週半分ぐらい持ってきてもらったらどうかと思うんです。例えば水曜日、木曜日は事務仕事をしてもいい日として、この日だけにやれる量しか事務量は課さない。その内容量以上超えるものは、結局、自分たちの本務を食ってしまうわけですから、これらは、言ってみれば、実はマイナスの仕事でしかないわけですよ。教職員は子どもを指導して伸ばしてなんぼですから、そこのところは大胆なことをやっていただいて、研究指定でもいいですので、どこか一部に指定をかけてでもいいので、実験的にでもこういう事務作業をしない日というのをせめて2日程度でもつくっていただければ、私は随分大きな変化が出てくるのではないかなと思います。
 それからもう1点。一般の教職員が管理職を目指さない最大の理由は、この教頭の仕事を見ているからです。それはもう教頭先生の仕事は、私はそこを飛び越して校長になりましたので、何か申しわけないというかね、本当に。おまえはあの地獄を味合わないで校長をやっているのかっていう声なき声を聞いちゃうものですから。ですからやはり、教頭先生のこと、これも事務量にかかわってきますので、ぜひともここのところは不退転の決意でお願いしたい。
 ついでにもう1点だけ、具体的に。指導要録と、それから通知表についてはワープロ処理を認めることを言っていただけないでしょうか。これだけで随分違ってきます。一番忙しい時期というのは一番指導が必要な時期なんです。ですからワープロにすることによって、省力化することによって随分現場は助かると思いますので、これは今すぐできることですから、できればお願いをしたいと思います。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。それでは、無藤委員から、あと荒瀬委員、それから加藤委員。

【無藤委員】
 今の陰山委員と重なる話なんですけれども、私は国立の附属小学校の校長をやっていて、国立と公立は違いますけれども、公立とは校長・教頭と一緒に勉強会をやっているんですが、そこでの感じる実態がこの数字に出ていると思います。
 その中で、1つは今ご指摘の、教頭の業務をどう軽減するというのか、あまりに過重なのを少し忙しいぐらいにしてほしいというのは、単に忙しいだけじゃなくて、はっきり言って教頭先生の勉強の暇がほとんどないんですね。私がやっている小学校の先生と一緒の勉強会も、大体、教頭になるとほとんど出てこなくなるんですね。どうしてかというと、私は土曜日にやるんですけど、土曜日の夜まで大体仕事をやってますので。要するに、月曜から土曜の朝7時から夜7か8時ぐらいまで、大体、勤務しているわけですね。勤務というのは、さっき言った地域に出るというようなことも含めてです。だから、教頭の間にほとんど勉強しないで、せいぜい勉強するのは校長試験の受験勉強ぐらいですから、それじゃろくなものにならないんじゃないかと、私は非常に懸念しています。
 もう1点は、これは教育課程部会その他でも出ていたと思いますけれど、忙しさとともに消耗度というのは実感としてはあって、その中で一番消耗度があるなと思うのは、ある種の保護者への対応だと思います。一般に保護者と保護者会をするとかそういう話ではないんですけど。それがこじれると、とにかく夜の10時、11時ぐらいまでかかることは珍しくないわけで、かつ、出口が見えない感じがあります。今、いじめ問題その他でいろいろとこじれやすいこともあるわけですけれども、学校の対応もよくないことはたくさんあるとは思いますが、そういう意味では、保護者対応をなくせというわけにはいかないんですけれど、保護者に対応するということの業務というのを意識した上で、それにかかわる仕事をどこかにきちっと位置づけて、すべてを担任に任せるということは無理だと思いますから、それをお願いしたいと思います。
 3番目は、全体として忙しいけれど、私はさまざまな学校を見ていると、その中でも学校の裁量でできる範囲で効率的にやっているところはあると思うんですね。特に学校内の会議の時間とか回数とかをかなり効率化しながら、研究時間といいますか、校内研修の時間をつくりだしているところはいろいろとありますので、何というんでしょうか、こういった校内分掌にかかわるような意味でのエフェクティブな学校とでもいいますか、そういうもののグッドプラクティスというものをもっと出していくようなことも必要ではないかと思いました。
 以上です。

【木村分科会長】
 荒瀬委員。

【荒瀬委員】
 失礼します。私は教頭を5年間経験いたしまして、苦しい生活をしたかというと、実は、教頭複数制が取られていましたので。これは義務教育でなかなか難しいというのは承知の上で申し上げますけれども、私がしておりました業務というのは改革担当。改革担当って何をするかというと、学校を新しく変えるというんじゃなくて、先ほどから議論になっていましたPDCAをやるということです。今やっている取り組みが本当にこれでいいのか、会議はこれでいいのかというのを、ちょっと離れた立場で見るということが必要。校長というのは外向きの仕事がとても多くて、ほとんど学校にいない。私は校長浮遊論と呼んでおりますけれども、あまりいるかいないか関係ないんですね。だから、教頭というのは非常に大事。ですから、実務を担当して進めていく教頭と、それから一方で、それらも含めてチェックをして次の提案をしていく、議論をしていく、元をつくるという、そういう制度というのが実は大事なのではないかなということを私は思っています。それが主幹という名前であるのか何であるのかというのは別でありますけれども。
 ポストをつくることによって学校の校務が整理されて、教育活動が円滑に進むかというと、必ずしもそうではないと私は思っています。鍋蓋というのはいろいろなところから批判を受けているわけでありますけれども、それは多くの組織が鍋蓋でないので、鍋蓋に対する批判があるのだろうというふうにも思っております。鍋蓋は鍋蓋でも、これはチームでありまして、チームというときには、必ずしもその職階のみで円滑に活動できるチームが誕生するわけではないということを思っています。だからその部分、要素を十分に意識をしながらいろいろな新しいものを導入していかないと、形はつくったけれどもなかなかうまくいかないと。思いやりを育てる心を学校でやってほしいという保護者の意向が強いとか、学校もそんなふうに思っている。でも、それは命じて行うだけでは済まない部分があって、いかに自分たちの取り組みに対してきちっとした評価をしながらやっていくかということが大事であろうかということを思うわけであります。
 公立の立場から言うと、私学と公立というのはよく比べられますけれども、5日制の問題で、私学の一部で6日でやってらっしゃるところがあって、高等学校なんかの場合ですと、そういうところは進学実績を高めていて、公立高校は厳しい、それが未履修の一つの原因になったというようなこともありますが、私はそうではないと思っています。むしろ私は、私立と公立の点で言うなら、給与の面で、ぜひ公立も私立にちょっとでも近づけるような状態が生まれるというのが、大変望ましい形ではないかなと思っています。
 教職員の給与の在り方を考えるということは、これは教育活動のレベルをいかに維持し、あるいは上げていくかということに非常に大きなかかわりがあると思うんですけれども、教職員給与を上げていくということもさることながら、その教職員給与を出すにふさわしい採用の在り方とか、あるいは初期の研修及びその時期時期に応じた研修の本当の充実ですね。何年目研修というが形骸化してしまうということが一番これはだめだと思っております。ですからその点の総合的な視点も加えた上で、教職員の給与についても今後、よりよい方向で議論が行われますことを、そうだと思っておりますけれども、より一層期待いたしたいと思っております。
 以上です。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。では、加藤委員、お願いします。

【加藤委員】
 この調査結果を見て思いますのは、まず、残業時間が月間40時間ぐらいになるということなんですが、以前の調査から1日あたり1時間ぐらい増えたということなんですけれども、実は民間のホワイトカラーの、サラリーマンといいますか勤労者も、大体、今40時間ぐらい平均的なところです。調査をするとその辺になってくるんですね。おもしろい符合だなと思いましたが。ただ、民間でも、いわゆるサービス労働とか不払い残業という言葉がありますように、多分、ここに出てきてない部分というのは相当あるんだろうなというふうに思われます。
 そもそも、恐らく教員の仕事というのは極めて非定型的な部分が多いので、どこまでが、果たして、じゃあ、残業なのか。残業という概念がそもそも合うのか合わないのかという話はあると思うんですね。ただ、仕事をしている、拘束をされている中身がどういうものであるのかということの分析のために、何時間しているかというよりも、何をしているんだということを、大いにこれは参考にしなければいけない。
 その中で、私は2つ思ったのは、先ほどから深谷委員も言われるように、あるいは陰山委員も言われましたが、やっぱり事務作業で増えてきているということ、これを本来業務に専念できるように、何とかしてこれを軽減してあげる。それには相当思い切っていろんなことを切る必要があると思われます。
 それから意外と出てないなというのが、持帰りの分というのが私はもっとあるんじゃないかと思ったんですけれども、意外と出てないというのは、そこの持ち帰る部分で、どういう仕事を持ち帰っているのかという中身があいまいだった可能性があるような気がするんですね。その辺はもう少し精査が必要だと思います。
 それからもう1つ。給与の水準とかメリハリ、あるいは能力や成果に応じたということで申しますと、私は今、例えば再生会議なんかで行われている議論で非常に危険だなと思いますのは、民間でよく言われる競争原理を入れて、よく働く人にたくさん払った方がいいという、そういう傾向が、昨今、非常に民間でも広まっていることは広まっているんですね。しかし、日本の企業の中で、いわゆる成果主義を取り入れて成功した企業というのは非常に少ないんです、実は。従業員にもあまり評価されてないし、企業サイドも、本当にうまくいっているというふうに思っているわけではない。
 成果主義が非常にうまく機能しているというふうに評価している企業というのは、一人一人の働き方の職務、役割の範囲を非常にはっきりとさせたんですね。やる仕事の中身をはっきりさせて、それで成果をはかる。多分、これが当たり前のことだし、アメリカ的なやり方だと思うんですけれども、日本の場合はチームワークだったり、あるいは職務範囲を非常にあいまいにして、いろいろな仕事を経験しながら伸びていくというのが特徴だったと思うんですね。したがって、年功的な賃金になっていたわけです。教師を考えたときに、そういう定型的な役割業務を規定できるかといったら、これは不可能ですよね。ですから、そういう成果主義的な賃金を入れても、これは私は絶対成功しないだろうと思います。ですから、そこは極めて私は否定的なんですけれども。もう1つ、教師の給与は、公務員ですから非常に年功的になっていますね。このことは、一つ検討に値すると思うんです。
 働きがいのある賃金でなければいけないと、私はやっぱり思っているんですが。だから、教師が少し高くてもいいと教師の側が思っていることについては私も理解できるし、そういうことは恐らく国民に聞いても理解はしてくれると思うんですが、しからば、その水準がどうであるのかというのは、これは生涯賃金で考えていくところでありましょうし、今のように年功的であることが本当にいいのかというところは、これからの検討課題でないのかなと思います。
 以上です。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。では、宮崎委員、それから河邉委員、渡久山委員、角田委員、それから植木委員、そのぐらいで終わりにしたいと思います。よろしくお願いします。

【宮崎委員】
 ありがとうございます。
陰山委員と違いまして、私は教頭を経由して校長になったんですが、教頭になって2年間ぐらいというのは、土日ほとんどオール皆勤だったというのを覚えています。校長から、教頭の休みの出勤は褒められたものじゃないと怒られて、何で知っているのかなと思ったら、学校警備日誌に教頭出勤と書いてあったので、その後は、もう時効になっているんですが、学校警備日誌から教頭を外せとお願いをしたぐらいで、教頭の大変さというのはここにあらわれていると思います。そういう意味で、職員の組織体制の見直しという点で、管理職の補佐としての主幹や、あるいは指導教諭の役目というのは大きいかなと。こうしたところを充実させて学校の組織運営体制の見直しを図るというのは大変賛成なんですが、1点だけ。最近は主幹も授業を持たないというような動きがあったりする、これはまずいのではないか。やっぱり指導者として教員の指導に当たるには、授業を持つべきではないかなというのが、組織運営の体制の見直しの中で、若干、危惧をしているところです。
 私が申し上げたいのはもう2点あるんです。実は、この教員給与の見直しの中で、教育委員会に出ております指導主事さんたちの給与というのが、充て主事ですから教員給与になっているんですが、これがめちゃくちゃ大変なんですね。しかも、研修がほとんどできなくて指導に当たらなきゃいけない。教育の専門性の向上、教員の質の確保と、ますます質の充実が求められる中で、指導主事さんたちの研修や、あるいは勤務の在り方についても、どこかで配慮していただくような仕組みができるといいなと、これは切実に思っているところです。
 2点目ですが、諸手当の見直しのところで特殊教育関係の支給、私はここに書かれているとおりだろうと思っております。新しい動きの中で特別支援教育が、小中学校でもさまざまな課題を持つお子さんが入っているという現状を見ると、こうだろうなというふうに思いますが、同時に、教育基本法の改正の中で教育の機会均等の2の中に、障害のある者がその生涯の状態に応じた十分な教育を受けられるような教育上の支援を講ずるということが、国や地方公共団体に求められることになりました。この点に関しましては、学校教育法71条の3の中に、特別支援学校の役目としてセンター機能というのが付与されて、現在、特別支援教育コーディネーターがかなり小中学校や各区市町村の教育委員会の委嘱を受けて努力を始めております。こんなあたりも少し今後の検討の中に入れていただくことがありがたいかなと。つまり、部活動手当などが注目をされているところですが、かなりハードな動きをしておりますので、この点も一つご検討いただければありがたいと思います。
 以上です。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。河邉委員。恐れ入りますが、少し時間が押しておりますので、よろしくお願いいたします。

【河邉委員】
 幼稚園は義務教育じゃありませんし、お金の出所が根本的に小中以上の公立学校教員とは違いますので、ここでお話ししても仕方がないのかもしれないんですけれども、私立の幼稚園の給与はまた流れも違います。ですけれども、最後ですから言わせてください。
 幼稚園の先生たちのお給料は大変低くて、低賃金で長時間労働です。男性保育者がなかなか増えないのは、結婚して家庭が持てない、給料が少な過ぎて。それでコンビニでバイトをしたほうがよっぽど高いバイト料がもらえるぐらい。勤めれば勤めるほど、給与の格差が公立学校の先生方と広がっていくものですから、先生たちは長く勤めない、で、専門性が蓄積されないし、継続されていかないと。日本の幼稚園の子どもの8割は私立幼稚園にお世話になっていますので、ぜひ専門性に誇りが持てるように。私も、優秀な学生を低賃金の労働力として提供するのはほんとうに胸が痛みますので、ぜひ給料を上げていただきたいと思います。私学への助成を、ここで言ってもどうだかわかりませんけれども、どこかでぜひ進めていただきたいと思います。
 以上です。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。渡久山委員。

【渡久山委員】
 先ほど尾崎課長が、この調査が文部科学省としては40年ぶりだと言われたですね。やっぱりこういう実態がきちっとわかって非常によかったと思うんです。ですから、今後もそういう実態をぜひとも調査していただきたい。それと同時に、そこに出ている調査の実態、データから、それをぜひ教育行政の中に生かしていただきたいと、こういうように思います。
 特に、私もワーキンググループにいるわけですが、校長も忙しい、教頭も忙しいというんですが、私は校長にも教頭にもなったことがないんですけど、教諭は子どもたち、児童生徒の教育をつかさどるとなっているんですね。しかし、課長が説明していただきましたが、資料4-1の5ページ、あれを見ていると、これが教員がやっている業務の実際の分類とかになっているんですね。そこで、先ほど田村主査からもありましたように、今、一番現場の教員が欲しいのは、教材研究の時間が欲しい、それから子どもたちに接する時間が欲しいと、これなんですね。これだけ2時間の超勤がありながらもそういうところに使われていないというのが、非常に大きな問題、あるいは現場の実態だと思います。
 そういうことから見ますと、先ほどからいろいろ出ていますように、1つは、やっぱり誇りを持てる給与、あるいは働きがいのある賃金というもので保障するというのが大事だろうと。
 それからもう1つは、定数確保をやって、できるだけ時間を子どもたちのために使える、あるいは教育実践のために使える、教育活動に使えるという話が非常に大事じゃないかなと思うんです。
 それからもう1つは、今のように超勤が常態化している中でいいんだろうか。これをなくすという方法はないだろうかということですね。先ほどから出ているのは、すごく事務量も多いんですね。いわゆる教育行政の事務量というのは非常に多いんですね。そういうことを考えてきますと、学校が今までやってきたような勤務あるいは仕事の内容で果たしていいのだろうかというような問題が一つあると思うんです。
 ですから、今後、この資料をずっと生かしていただきまして、新しい学校をつくっていくという感じでぜひとも検討いただきたいと、こういうように思います。
 以上です。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。角田委員。

【角田委員】
 ありがとうございます。
 小学校という立場から考えると、小学校の一番の特徴というのは学級担任制であるということですね。この辺が、中学校、高校と大きく違うところだと思います。こういうふうにデータを出していただくと、勤務日1日あたりのデータでやると6時間20分ぐらいとかというふうに、こう出るんですが、じゃあ、担任とそうじゃない教員、専科の教員とどういう違いがあるかというと、例えば資料4-2の9ページを見ていただくと非常によくわかるんですが、勤務日・1日あたりデータ(小学校)(学級担任の有無別)というので見ると、学級担任を持っていると児童生徒の指導に直接かかわる業務というのが6時間37分ですね。担任がないと4時間39分。大体2時間違うんですね。その他のところでも大体1時間とか、かなり変わってくるんです。
 つまり、学級担任制というのは小学校ではすごく大事なことでありながら、この学級担任に対する配慮というのが必ずしも十分にできてないのではないか。平均してしまうと6時間とかそういうふうな時間になるかもしれなけれども、もっと細かく、小学校の特性というものをきちっと見た上での給与というものにしていく必要があるだろうなと。
 同じように、校長・教頭についても、恐らく学校の大きさによってまた全然違いますね。18学級以上あるようなところの校長さんの仕事量と、6学級、10学級未満のところの校長さんの仕事量というのは大きく違う。子どもの数が多ければ問題の発生する件数も多いわけですし、それから、今の人事考課制度のようなことの制度を取り入れると、授業参観をしたり、あるいはヒアリングをしたりというのが倍以上かかってくるわけです。それは本来の本務ですから当然やらなければいけないことなんですけれども、その本務にかかわって事務量が増えてくる。
 こういうことですので、1日あたりのデータを中心にご説明いただいたわけですけれども、もっと細かく質的に分析をしていただいて、それぞれの学校の特性といいましょうか、そういうふうなものに合わせた給与体系というようなものもお考えいただければありがたいし、ただ人を増やせばそれで、仕事量が軽減できるかという、そういう単純なものではないわけですね。学級担任というのは、やっぱりこれ、変わりようがないわけです。でも、事務的なことで学級の副担任制度を、各クラスつけるなんていうことはとても無理ですから、学年につけるとか、あるいは何学級以上の学校にはつけるとかいうふうな、メリハリのある給与、メリハリのある人のつけ方、そういうことが今後、重要ではないだろうかと思いました。
 以上です。

【木村分科会長】
 それでは、最後に植木委員、お願いします。

【植木委員】
 ありがとうございます。
 2点言わせてください。1点は教頭の業務改善についてです。私ども、教頭の業務棚卸し研究会というのをやらせていただいて、教頭の業務はどんなことがあるか精査したんです。今日いただいたような資料なんですが、その中で問題になりましたのは事務量が非常に多いというので、今日もご提案にありますように、事務職員が学校運営に一層かかわるとか、国、県、市の調査縮減ですね。それとか、ICTの中での様式の統一とか、そういうことでかなりの部分の事務改善が図れると。これも実は、教育委員会とか学校の教職員の間で、事務改善の努力が今までなされてきてなかったという、そこにも問題があるんじゃないかと思うんです。だから、それを今やらせているということ。
 それからもう1つ忙しいのは地域との関係ですね。学校施設を地域開放しています。プールを開放したり、体育館を開放したり、図書館を開放したり、いろいろしている。それを全部教頭が鍵の管理から点検までをしなきゃいけない。その仕事がたくさんある。それからいろんな指導員を募集したりするのもですね。だから地域開放するときには、必ず地域なり他の者が責任を持つというような体制を取らなければならないわけですね。
 だからそういう意味でお願いしたいのは、放課後子どもプランというのを今文科省がしていますが、ここには学校や教員の負担を重くすることなくというふうに入れられておりますが、ぜひこれはそうしないと、5時、6時まで教頭が――教頭だけじゃない、他の教員もそのことでずっとこれに責任を持たされたら、これは現場はたまらんな、そういうふうに思いますので、ぜひお願いします。
 もう1点は、私どもの今回の採用試験の不始末で、全国的に大変ご迷惑をおかけしております。この場を借りておわび申し上げたいわけですが、その中でわかってきたのは教員組織の中の体質の古さですね。考えれば、私たちは、近代的な経営に変えようと思って校長を中心とした学校経営、校長にマネジメント能力を付与しようというのでいろいろしていたんですけれども、結局、こういう中で校長が中心になってくると、先輩後輩とか、それから勉強会と称する派閥でもっていろんな人事も左右される。これはほんとうに根っこが深いぞと思いました。力の強い先生は太っ腹で全部抱え込んでしまうんですね。それがすばらしい校長像、トップの姿だというふうな感じで今までずっと来たということです。
 考えてみれば、私どもの市役所は1万人おります。ところが、先生の組織も1万人いるんですね。市ですけど、その1万人の組織が、市役所の場合にはいろんなところから来ていますので価値観も多様ですが、ところが教員は教員養成系――今は私立もありますが、少し増えましたけれども、もともと供給する場所が少ないんです。そうしたら全部先輩後輩の、いわゆる師範系そういうものも含めて、価値観が同一で序列があるんですね。それはOBから含めて全部です。これを何とかしないと、新しい現代の教育には対応できないと思っております。こういう意識ですね。さらに市役所にしろ、行政、それから警察も、これまでいろいろと非難され透明性を高めるべく外に開いていったんですが、学校の先生というのは、割と地域の方たちはそれだけで信じている部分があって今までアンタッチャブルだったと思うんですが、そこも聖域ではなくなった。これからは積極的に開いていかなきゃいけない。だから、より評価とかそういうことも含めて考えていかないと、こういうふうにいろいろ先生の給与を上げても、私は根本のところでの改革が必要じゃないかなと思っております。
 ありがとうございました。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。それでは、大体予定の時間が来ましたので、以上とさせていただきたいと思います。
 先生方の多忙感について随分いろんなご意見が出ました。ここで議論されているのは小・中・高の先生方についてですが、大学については残業、超勤という問題はありませんが、大学の先生方の勤務時間は本当に凄いものがあります。20年ほど前に何人かの仲間で調べてみたことがあるのですが、英国、アメリカと私どもと工学の分野で比較しますと、研究教育に日本の先生方がつぎ込んでいる時間というのは、アメリカやイギリスに比べると3分の1ぐらいしかありません。ほかの時間は、もろもろのアドミニストレーションワークに使われているということで、どうしてそうだろうということですが、答えは簡単で、先進国の大学ではサポーティングスタッフの数がけた違いに多いんですね。大体1けた違います。図書館にしてもコンピューターセンターにしても、事務局にしても全く数が違う。今の話は大学の話についてですが、義務教育、高等学校共通の分野を含めて我が国のインフラは極めて貧弱ですね。その辺も考えて、かなりの投資をしていかないと日本の教育はえらいことになると思います。
 ありがとうございました。本日は初等中等教育分科会の審議状況、それから教育課程部会の審議状況、並びに教職員の給与の在り方に関するワーキンググループの審議状況について報告をさせていただいた上で、ご審議をいただきました。幾つか非常に重要な意見もいただきましたので、それを踏まえて、本日お示しした資料を多少修正させていただきたいと思います。30日に総会が用意されており、あまり時間の余裕もございませんので、修正方については私と事務局にご一任いただくということでよろしゅうございましょうか。

(「異議なし」の声あり)

【木村分科会長】
 私、非常に気にしておりましたのは、甲田委員のご指摘の、中学校の部分についての記述が少ないという点です。これについては少し考えなければいけないと思って御意見を伺っておりました。この件については、ご一任いただくということで処理をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、事務局、何か連絡事項ございますか。

【淵上教育制度改革室長】
 1つだけご連絡させていただきます。
 委員の皆様の配付資料の中に、参考資料といたしまして、去る1月24日に出されました教育再生会議の第一次報告を入れさせていただいておりますので、ご参考にしていただければと思います。
 以上でございます。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。
 先ほどから何度も申し上げておりますように、第3期の初等中等教育分科会及び教育課程部会は本日が最後ということになりますので、事務次官並びに銭谷初等中等教育局長から、それぞれ一言お願いできればと思います。よろしくお願いいたします。

【結城事務次官】
 事務次官の結城でございます。第3期の初等中等教育分科会及び教育課程部会の最終に当たりまして一言御礼を申し上げます。
 委員の皆様方におかれましては、大変ご熱心なご審議を賜りましてまことにありがとうございました。この2年間を振り返ってみますと、初等中等教育分科会におきましては、教員養成・免許制度、それから特別支援教育に関する大変重要な答申をおまとめいただきました。さらに、義務教育改革の答申や教育基本法の改正の動向を受けまして、新しい時代の初等中等教育について、教員給与の在り方も含め、幅広い課題についてご審議をいただきました。
 また、教育課程部会におきましても、各専門部会などの委員の皆様方を含め、大変熱心にご審議いただき、本日、その審議状況の報告をいただいたところであります。
 昨年末に教育基本法改正案が成立し、我が国の教育改革は新たな第一歩を踏み出しました。今後、この新しい教育基本法を受けましてさまざまな教育上の課題の解決に向けた教育改革を着実に進めてまいりたいと考えております。
 委員の皆様方におかれましては、今後とも子どもたち一人一人の健やかな成長と我が国の学校教育の発展のために、それぞれのお立場で引き続きご理解、ご協力を賜りますようにお願い申し上げます。
 最後に、木村分科会長兼教育課程部会長におかれましては、この2年間、大変ご尽力いただきましたことに感謝申し上げまして、大変簡単ではございますが、私の御礼とさせていただきます。ありがとうございました。

【木村分科会長】
 ありがとうございました。それでは、銭谷局長、よろしくお願いします。

【銭谷初等中等教育局長】
 初等中等教育分科会の担当局長といたしまして、一言先生方に御礼を申し上げたいと存じます。
 この2年間にわたりまして大変ご熱心なご審議を賜りまして、まことにありがとうございました。ただいま次官からもお話がございましたように、この2年間、初等中等教育分科会としては特別支援教育と教員養成・免許制度の改革について答申を取りまとめいただいたところでございます。特別支援学校を含めます特別支援教育の改革につきましては、答申に基づき昨年法改正も行われ、この4月から施行されるということになったわけでございます。また、教員養成・免許制度の見直しにつきましては、法案化を目指しまして、現在、引き続き省として検討を深めているところでございます。
 また、教育課程部会におきましては、学習指導要領全体の見直しについて大変ご熱心なご審議を賜りました。
 さらに、初等中等教育分科会全体といたしまして、各学校の目的・目標の在り方等につきましてご審議をいただいてきたところでございます。
 私ども、こういったこれまでの3期の初等中等教育分科会の審議を踏まえまして、次期の第4期の審議会におきまして、さらに審議を深めていただきたいと考えているところでございます。
 最後に、木村分科会長におかれましては、この2年間にわたりまして分科会長並びに教育課程部会長として、多岐にわたる重大な課題につきましてご審議を取りまとめをお進めいただいたところでございます。ご尽力に心から感謝申し上げまして、御礼とさせていただきます。ほんとうに2年間ありがとうございました。

【木村分科会長】どうもありがとうございました。
 先ほど申し上げましたように、隣の部屋で現在、国立大学の評価特に研究、教育に対してどのように評価を行うかという点について、私どもと文科省でつくりました案が検討されており、それがどうなるか先ほどから気が気でないのですが、一言ごあいさつを申し上げさせていただきます。
 2年間、委員の皆様方には多くの課題について大変ご熱心にご議論を賜りまして、ありがとうございました。おかげさまで、平成16年12月には特別支援教育を推進するための制度の在り方について、さらに18年7月には、今後の教員養成・免許制度の在り方についての2つの答申をまとめることができました。また、本日もご議論いただきましたが、教育課程部会では、昨年2月に審議経過報告をまとめ、学習指導要領の見直しの基本的な方向性を示すことができました。さらに、この1年間は教育基本法改正に関連いたしまして、本日もご議論いただきましたが、学校教育の目標、教育課程、さらには教員給与などについて精力的にご審議をしていただきました。分科会長として心より御礼申し上げる次第でございます。
 先ほどの事務次官、初等中等教育局長のお話にも出ておりましたが、昨年の12月に教育基本法が改正されまして、我が国の教育改革はこれからがまさに本番ということになろうかと思います。委員の先生方におかれましてはひとまずはこれで任期満了ということになりますが、今後ともいろいろなお立場からお力添えをいただければと考えております。よろしくお願いいたします。
 それでは、本日をもちまして第3期初等中等教育分科会と、教育課程部会を終了させて頂きます。大変長い期間にわたりまして大変に熱心にご議論を頂き、ありがとうございました。

─了─

お問合せ先

初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室

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-- 登録:平成21年以前 --