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初等中等教育分科会(第34回) 議事録

1.日時

平成17年1月11日(火曜日) 15時~17時

2.場所

如水会館 3階 松風の間

3.議題

  1. 幼児教育の在り方について(答申案について)
  2. 義務教育に係る諸制度の在り方について
  3. その他

4.出席者

委員

 鳥居会長、木村分科会長、國分副分科会長、小栗委員、梶田委員、加藤委員、田村委員、渡久山委員、橋本委員、中嶋委員、横山委員
(臨時委員)
 市川委員、今井委員、河邉委員、高倉委員、永井委員、西嶋委員、野村委員、平出委員、船津委員、宮崎委員

文部科学省

 近藤文部科学審議官、田中生涯学習政策局長、金森高等教育局私学部長、前川初等中等教育企画課長、高橋初等中等教育局視学官、森田初等中等教育局企画官、塩見教育制度改革室長、藤原財務課長、蒲原幼児教育課長、戸渡教職員課長、その他関係官

5.議事録

午後3時 開会

(1)幼児教育部会長より、今後の幼児教育の在り方についての答申案の説明の後、意見交換を行った。

○ 梶田委員
 今、御説明があったと思うのですが、制度そのものとしては、いつ正式に発足することになるのでしょうか。

● 蒲原幼児教育課長
 総合施設につきましては、18年度から本格実施という予定にしております。それまでの間に、17年度に全国でモデル事業をやりながら、制度の具体的な中身を詰めていく。これは関係省庁が幾つかございますので、これまでおまとめいただきました合同検討会議の中身を踏まえ、関係省庁とよく相談しながら詰めていきたいと考えております。

○ 梶田委員
 そうすると、モデル事業を見ながら、関係の法律をいくつか改正してという感じでしょうか。

● 蒲原幼児教育課長
 おっしゃるとおりでございます。

○ 河邉委員
 この答申全体が副題に現れていますように、「子どもの最善の利益」ということを視点に議論も貫かれたし、答申のまとめもそのようになっているかと思います。教育の視点が貫かれていて、いいものができたなと自負しています。
 2点あるのですが、今後の資源投入の重点化ということはとても大事な問題だと思います。そのときに費用対効果という言葉が出てきますが、その効果をどう図るかということはこれからの検討課題だと思いますが、幼児教育は基礎を培う教育ですので、すぐ明らかに数値化できるような効果を期待するのではなくて、長期的展望の中で、見守っていく必要があるだろう。そこのところをはき違えないでおきたいと思います。
 それから、現状認識をしっかりした上で、多方面にわたって施策を出していますが、これからこれをどう各地域の実情に合わせて優先順位をつけて実現していくかということが問題かと思われます。

○ 木村分科会長
 費用対効果のことについては、部会でも若干の議論がありまして、そう簡単に効果が出るものではないだろうという御議論がございましたが、財源投入という立場から、ほかの省庁との関係もありますので、書かせていただいたということでございます。

○ 小栗委員
 この総合施設というのは、最終的には文部科学省管轄になるのでしょうか、厚生労働省管轄になるのでしょうか。

● 蒲原幼児教育課長
 まさに幾つか残っている大きな課題の1つが、今の所管の問題であります。この議論をしていく中で、教育・保育の一体提供ということで長く議論しておりまして、そこは両方の側面がかかってくることは間違いありません。そのときに所管を一体どういう形でやるのか、これは両方の性格があるので、片方というわけにもいかないでしょう。かといって、両方で所管といった場合にはどんな形になるのかということもあろうかと思います。
 ここのところは、結論から言いますと、業務の中身とか、機能を具体的に詰めていく中で、もう少し検討していきましょうという整理になっておりまして、現時点において所管がここだということにはまだなっていないということでございます。

○ 木村分科会長
 今の御返事のとおりでありまして、若干期間が短いのですが、1年間というモデル事業の期間を設けたのは、そのためであります。2年ぐらいあればもっとよかったのではないかと思いますが、18年というおしりが切られておりますので、1年間ですが、とにかくモデル事業をやって、今のような問題にも回答を見つけていこうということです。

○ 宮崎委員
 27ページのところに、幼稚園と保育園の連携の推進ということで、総合施設に関わって、2段落目の少子化の進行という問題が取り上げられていて、今日的な大きな問題として、大変重要なことだと思っております。日本の特殊出生率が非常に下がっている問題等を考えた場合に、この問題は単に幼稚園・保育園という問題だけではなくて、今後、日本がどういう形で少子化に歯止めをかけたり、あるいは出生率を高めていくかという問題など、重要なことだと考えているわけです。その点でも、26ページの教育投資等の充実を書いていただいたことは大変よかったことだと思いますが、具体的にそこで出た議論をお聞かせいただくとありがたいと思います。

○ 田村委員(幼児教育部会長)
 御指摘のように、今、三位一体改革という大きな変革が示しておりますように、国の財政状況が大変よくない、問題が非常に大きいわけでございます。その中にあって新しい制度をつくるというのは、なかなか難しいことでございまして、最初はゼロ回答というか、全く1銭も出さないというはっきりした線が出ておりまして、事務局がすごく苦労されたと思います。事実、その話を聞いて、これは大変だということで、いろいろやった覚えがございますが、結局、文科省担当の部局で非常に努力されまして、ゼロではなくなったというところまでこぎつけて、ここに書いてあるぐらいのところまではこぎつけられたということでございます。すべて今後の問題になるわけですけれども、現状では重要な少子化という問題があっても、黙っていると財政的にはゼロ回答という状況だということがよくわかりまして、こうやって運動すると、この程度には書けて、それが結果的にどうなるかということまではまだわからないのですが、これを書けただけでも随分進歩したということで、私どもとしては事務局の交渉に大変感謝している次第です。中間のまとめのときも、ゼロ回答ということでがっくりしていたのですが、いろいろ御理解を賜れたという結果になったことは、非常によかったと思います。

○ 渡久山委員
 1つは基本的な考え方として、子どもの最善の利益が第一義的に考慮された。児童の権利条約の趣旨が生かされているということで、基本的に非常に大事な視点を貫いているということで、これは敬意を表したいと思います。
 そういうことを前提にして考えた場合に、最後の「第3章」と「第1章」「第2章」との関係から見て、果たして基本的にどういう考え方がいいだろうかということが非常に気になります。今の平成18年、施設の問題ですが、本当の考え方としてどうだろうか。例えば、今ありましたように、幼稚園の場合は3歳から5歳ということを原則としていますが、保育所の場合は0歳から5歳までとなっています。しかし、そのように分けられている子どもたちの立場を考えたときに、第1の利益というのは何か。最善の利益というのは何かということを、基本的には考えるべきではないだろうかという気がするのです。
 本当は「第3章」がきて、「第2章」「第1章」といけば、今の幼稚園教育の在り方も考えていって、例えば長時間保育、あるいは0歳からは無理かもしれませんが、もっとそういう問題について、年齢的に預かり年齢の問題も考えられるという感じがしてならないのですが、この辺が1つの限界という気がしますが、これが1つの問題です。
 ですから、平成18年以降、いろいろ検討された時に、幼稚園はどうなるのか、あるいは保育所はどうなるのかといった場合に、国の政策としてきちんとした一体的な施設の運営ではなくて、子どもたちに対する一体的な教育あるいは保育があるべきだろうということを、基本的に今後追求していく必要があるのではないかということを非常に強く感じます。
 特に少子化対策で、昨今の少子化問題というのは非常に厳しくなっています。少子化の問題としては、今は一人で働いて、男だけが働いてやっていく時代では既になくなってきているわけですから、男女共同参画社会だけではなくて、財政的にもそうなっています。そうすると、必然的に0歳児からの保育や教育の在り方は検討されなくてはならない。そのためには、少子化対策という観点ですね。ここにも少子化が出ていますが、少子化の現状から、だからこうすべきというのはありますが、少子化に幼児教育がどう対応するのだということを、もう少し逆に踏み込んだ考え方が大事ではないかという気がいたしております。そのためには、もっときちんとした0歳児から5歳児までの、これは何も保育園だけではなくて、幼稚園に対しても財政措置をどうするか、これから施設設備をどうするかという、これは1つの社会文化革命みたいな感じが少しあるのだろうという気がしてならないのです。その辺をもう少し踏み込んで書いていくというか、考え方があってもいいのではないかと考えます。
 それから、初等教育のときによく考えるのは、今、家庭・地域・学校ということをよく言いますが、今の子育て支援について、家庭の子育てについてどういう支援をしていくかということは、具体的にやっていかなければ、幼稚園だけを切り離して、それを一つの幼児教育の範疇で見ないで、家庭での子育てに対して幼児教育の部分、あるいは保育でもいいのですが、その観点から、それをどう支援していくのかということは、もっと具体的に政策化していかなければ、今の少子化対策という面では十分ではないような気がいたします。ですから、ここに出てきている言葉を一言一句変えるというよりは、基本的な考え方を今後の課題として、もっと積極的に進めていかなければ、国の施策として果たしてそれでいいのだろうかという気がいたしますので、今後の課題として提起しておきたいと思います。

○ 船津委員
 幼保一元化の問題とか、あるいは保育所とか、あるいは幼稚園という意味では、答申として具体性があり、方向性も立派なものになっているという気がしますが、就学前教育という立場から申しますと、私どもの市では公立の幼稚園はないわけです。保育園が1つありますが、近隣を見ましても、公立の幼稚園はほとんど統合されたり、なくなったりというのはよく見かける例で、1つ何かイメージがどうなるのだろうと、ちょっと心配になってくるのです。私学の幼稚園に対して教育委員会として、あるいは教育委員会の役割として、就学援助費を出すぐらいで、その教育の中身にかかわるということはほとんどないわけです。また、子育て支援事業にしましても、その視点もほとんど就学前教育とか、あるいはサブタイトルに出ておりますように、子どもの利益のことを考えていくという視点も、今後どうなるのだろうということで、ほかの情報を得たいと思っております。
 現状として、教育委員会が果たしている役割の中では、ほとんど私学である私立幼稚園のほうには、教育内容やその他に対してトータルとしての就学前教育という考え方がなかなか入り込めていない現状をちょっと心配しているということで、何かありましたら、イメージをお知らせいただけたらと思います。

● 蒲原幼児教育課長
 実はこの答申の各論の中で、1つ、いわば幼児教育を支える基盤の整備というところがございまして、その中で、行政体制の在り方も書いてございます。その中で2つ書いていまして、1つは都道府県が関わるか、市町村が関わるか、こういう論点。1点目の点で言えば、身近な行政主体である市町村の役割は強まってくるのではないかということを書いた上で、あと具体的な点では、教育委員会がどう関わるかということも書いてございます。
 基本的には、先生がおっしゃったとおり、今、8割のお子さんが私立幼稚園に行っている中で、教育委員会として幼児教育のソフトのところに何らかの関わりを置くというのは1つ考えなければいけないことで、そこのところに教育委員会がどう関わるかという明確化を、これから図っていかなければいけないという認識を書いてございます。
 具体的に、例えば幼小連携とか、あるいは研修の在り方とか、いくつか議論する中でも、教育委員会のかかわる中で幼小連携が進まないと、公立・公立の幼小連携は進んでも、公立の小学校と私立の幼稚園の幼小連携が進まないとか、そんな議論もございました。そういった意味では、行政体制の在り方とは別の、ほかの各論のところでも、各パーツ、パーツの中で、いわば教育委員会の役割がこれから求められてくるということを書いています。
 いずれにしても、教育委員会の在り方というのは、別途、教育委員会の在り方として別のところでも検討されているところなので、我々の幼児教育部会の側の意見は意見として、そうしたところの意見を踏まえながら、最終的に考えていかなければいけないかなと考えています。

○ 高倉委員
 障害のある児童等への対応が2ヵ所にわたって書き込まれたということに対して敬意を表します。
 同時に、特別支援教育の中間報告をまとめるときの総会で、幼稚園と保育所についても書き込んでほしいと委員から御発言があり、両方のところが非常にうまく重なったのではないかと思っております。ありがとうございました。
 19ページの3番目の「○」のところです。障害のある児童とカウンセリング能力、これはこれで結構なのですが、これは「研修等」ですから、「等」のところに、柱にあります養成のことも当然入っていると思いますが、障害のある児童に対する専門性の向上とカウンセリング能力の云々ということは、平成10年の免許法の改正のときに書き込まれた条項でもありますので、「研修等」の「等」中に、養成も入っているのだとこう言えば、そのとおりでございますが、何かもう一度ここでもって、養成の頭が少し見えるような書き方はできないのかどうか。もっとも養成というのは、18ページの下のところにも書いてあるのだと言えばそれまでですが、ちょっとニュアンスが違うので、「研修等」の「等」のところを、養成の中身も含めるような表現でお願いできないのかなという気がいたします。

○ 中嶋委員
 この分科会で前から、感性教育とか、情操教育ということを私は申し上げましたが、それは今回、どこにどういうふうに反映されているのでしょうか。

● 蒲原幼児教育課長
 これは幼児教育全体の総論のところで、幼児教育の中身をいろいろ書いているのですが、5ページに幼児教育の意義あるいは役割は、一体何なのかということを書いているのですが、ここのところの3つ目の段落のところであります。結局、ここのところは幼児教育は「後伸びする力」を培う、あるいは「学習の芽生え」という言葉が出ていますが、3つ目の段落の幼児はで始まるところで、幼児は身体感覚を伴う多様な活動を経験することによって、豊かな感性を養うとともに、~に好奇心や探究心を培いという形で書いてございまして、結局、豊かな感性なり情操といったことを、幼児教育の意義として書き込んではいるということでございます。

○ 中嶋委員
 実はその2行目のところに、「いわゆる早期教育とは本質的に異なる」と書いてあるのです。ここがかなりひっかかるのです。というのは、おととい、松本市で、松本市と信州大学と才能教育研究会が共催した乳幼児の情操教育に関するシンポジウムがありまして、私、それに基調報告を頼まれたものですから、改めてこの中間報告をよく読んだのです。そうしますと、もちろんこれはとてもよくできているのですが、要するに幼児教育のために環境を整備して、滑り台をたくさん整備するというような方向では、よくできているのですが、幼児教育の中身、内容について、もう1つ踏み込みが足りないのではないかと思うのです。特に感性教育とか、情操教育については、そのように感じましてね。
 なぜそういうことを言うかというと、幼稚園と保育園に、鈴木メソッドで恐縮ですが、鈴木メソッドのクラシック音楽を聴く試みを、去年と今年、だんだん増えまして、10の保育園、幼稚園でやったところが、非常に効果がいい。自閉症の子どもなんかに対しても非常に効果がいいだけではなくて、子どもたちが生き生きしてきたという事例報告があります。
 同時にアメリカなんかで、今、早期教育、プレスクールということを言っていて、プレスクールの大部分はアーリー・エデュケーションなのです。日本の場合には、例えば才能教育、タレント・エデュケーションと訳してしまったから、そこにも問題があるのですが、アーリー・エデュケーションということを非常に強調しているのです。そうすると、ここの5ページのところに、初めから「この幼児期の発達の特性に照らした教育とは、受験などを念頭に置き、専ら知識のみを獲得することを先取りするような、いわゆる早期教育とは本質的に異なる」と書いてある。これは確かにアーリー・エデュケーションの欠陥、みんなが塾に走るようなアーリー・エデュケーションは本当のアーリー・エデュケーションでも何でもないのであって、こういう書き方をすると、早期教育自体をネガティブに考えるようにとられるので、もしまだ最終報告でなければ、少なくとも「いわゆる」を削るとか、先取りするような変なアーリー・エデュケーションとは異なるというふうにしていただくと、これから日本にとっても、世界にとっても、非常に必要なプレスクールとしてのアーリー・エデュケーションがもうちょっときちんと位置づけられるのではないかと思うのです。これ自体は、つまり、日本は文部科学省がいわゆる早期教育を否定しているみたいに受け取られるし、現にこれまでそうだったと思うのです。そのことが少し気になるということを申し上げたかったのです。

○ 河邉委員
 「早期教育」という言葉の、この単語だけ見ると、先生のおっしゃるとおりなのですが、その前の文章はやはり外してはいけませんで、知識のみを獲得するのではなくて、心を通して、体を通してという意味では、先生がおっしゃることは、そのまま表現されていると思います。幼児教育の場合は、こちらは造形、こちらは音楽というふうに分けないで、統合的な表現の方にどんどんみんな先取りしてやっていますので、教育の充実の事例集がこの後、どんどん出て、これに合わさっていきますと、よくなるのかなと感じます。一般的には、「いわゆる」というのがついている場合には、受験のための早期教育というふうに、むしろ「いわゆる」がついたほうが理解されやすいと思われます。

○ 木村分科会長
 私も幼児教育部会に出ましたが、この点についての議論はほとんど行われていないのです。ですから、もしやるとすると、今の御意見だけでは、なかなか難しい、修文を任されても、取り入れることは難しいのではないかと思いますが、少し考えてみます。

○ 野村委員
 25ページに「幼児の状況等に関する国及び地方を通じた実証的な調査研究の推進」ということで、一番上の「○」の後半部分に、「脳科学・発達心理学などの」という書き込みをしていただいたのは、ありがたいと思います。脳科学と教育研究に関する検討会のメンバーの一人なものですから、この点は非常にありがたいことです。
 私の孫が、生後4ヵ月から世田谷の私立の保育所に行っていたのですが、去年の4月から区立の保育所に行っています。私立の保育所の保育士もすばらしく、区立の保育所に入れるのは不安だったのですが、世田谷区立の保育所の先生たちがまたすばらしい。孫に会うたびに、毎回毎回、こんなにすごい発達をするのだろうかと驚くぐらいに発達しており、そこの保育園の先生たちが非常に優れた先生だと感じています。私は教育学者として、保育所の教育の見直しを迫られているぐらいです。一人は京都で保育所に行っている4歳児の孫がいるのですけれども、これもまたすごい先生たちの中で保育を受けているのです。そういうことで、私は保育所の機能を見直しているところです。
 ただ、そういう保育所ばかりではないということも事実です。また、男女共生参画社会の中で、働くお母さんが多くなってくる中で、保育所の数を増やしていかなければならないということからそれと同時に、保育士の資質の向上を図っていかなければならない。この案では、今後の幼児教育の在り方についてということですが、幼稚園教員の資質及び専門性の向上ということは、18ページから書き込まれています。「(1)」には「幼稚園教員の養成・採用・研修等の改善」、それから「(2)」には「上級免許状の取得促進、所有者の配置拡大」という中で書かれていますが、保育所の保育士の資質の向上が触れられていません。私の孫の姿から見ると、ああいう先生に多くの保育所がなってほしいという思いがあります。
 ただ、ある保育所に入って、私も指導をしているのですが、少しこれは問題だなと思いながら、研修に参加しております。保育士の資質の向上のための何か書き込みのようなものは、どこかに触れているのでしょうか。

● 蒲原幼児教育課長
 実はこの全体の答申の構成が、家庭・地域・幼稚園等施設という概念で書いておりまして、幼稚園等施設という概念は、前に1回説明がありましたが、総論のところで、幼稚園、保育園、その他そういう教育機能を有する施設ということで、この答申全体としては、保育所もターゲットに入れた形で書いてございます。その意味では、例えば各論のところで、幼小の連携とありますけれども、幼小というのは、我々が使っているのは「幼」と言っていますが、この答申上は幼稚園等施設と小学校の連携というふうになっております。あるいは、地域・家庭の教育力、子育て力の向上のところも、幼稚園等施設として取り組みますということを書いております。その意味でいうと、答申全体としては、保育所もターゲットに入れて、それは厚労省とも相談しながら、まさにどんな機能を果たすべきかといった意味では、両方をターゲットにしています。
 ただ、先生が御指摘のとおり、教員とか、個別具体的なところについて言うと、どうしても中教審という全体の枠がありますので、そこのところは、具体的に保母の資質の向上といったことでは確かに入っておりません。ただ、先ほどから申し上げましたとおり、全体として幼児教育機能を有する施設が、今後、どういうことをやっていくべきかといった意味では、保育所もターゲットにしておりますので、あとはそういう機能を果たせるようにどうするかということについては、この答申をおまとめいただいたときには、ちゃんと厚労省にも送った上で、各具体的な保育所を担当するところで、それをどうやるかという方法として、保母の教育なり研修の在り方を考えてもらいたいと考えています。

○ 平出委員 大変よくできていると感心しているわけでありますが、最近、自治体では、21世紀における教育のビジョンづくりが盛んに行われておりまして、幾つかの自治体、都市でも、それぞれ今後の幼児教育の在り方について、報告書がかなり出ていると思います。しかし、本答申の一番最後にありますような、総合施設の在り方、ここまで言及できないまま出ているわけでありまして、これが出ることにより、一気に捉え方が変わってくると思っております。そういう意味で、高く評価したいと思うのです。
 神奈川県教育委員会においては、幼児教育課という課はございません。義務教育課の中に幼児教育を扱う担当者が2、3人いる程度で、ほとんどの教育委員会がそうかと思うのです。しかも、幼稚園は私立が圧倒的に多いということで、自治体はあまり触れられない、そういうところのもののようであります。神奈川県では県として、幼稚園教育推進協議会というものをかなり前から設けていて、その中で幼児教育の充実の在り方を検討し続けて、2年に1回ぐらいずつ報告書が出ているわけでありますが、この答申が出て、文科省が受けとめて、総合施設の在り方を検討する。最後に、「なお、今後検討する」とありますが、もう少しハードの面も含めて、場合によっては補助金とか、そういうことの問題も含めて出ることになって、初めて自治体が動き出すという印象を強く持っております。
 ただ、横浜市では、試行としてある区で保育所と幼稚園を一緒にした建物、1階が保育所、2階が幼稚園ということで、本年からやってみようではないかという声があるようでありますが、具体的なことはよくわかりません。補助金があって、どうも幼稚園教育が充実されたり、進んだりするのではないかという印象を強く持っております。

○ 木村分科会長
 いくつか修文についての御意見をいただきましたが、これについてはなかなか難しい面もございますが、田村部会長と事務局とで御相談をさせていただいて、修文をさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。1月26日の中教審の総会に報告することになろうかと思います。そういうことで、よろしくお願いいたします。
 細かい修文ではなくて、渡久山委員、船津委員から、根本的な問題についての御意見がございました。たぶん渡久山委員の御意見は、国として子どもをどう育てていくかという、ナショナルビジョンみたいなものですね、そういうものについてのコメントだったかと思いますが、我々は条件としてはそこまで与えられておりませんので、この程度で仕方がないのかなと思います。子育てのナショナルビジョンを議論するのが中教審の役目だといえばそうかもしれませんが、とにかく幼児教育という問題を中教審で取り上げたこと自体初めてでありますので、そういう意味からいうと、1年半で19回、非常に積極的に御議論をいただいたのではないかと思っております。
 そういうことで、いくつかの御意見が出まして、取り込めるところもあるやに感じますので、そのように処置をさせていただければと思います。ありがとうございました。

(2)事務局より資料2に基づき、「義務教育に係る諸制度の在り方について」の審議のまとめの案について説明した後、意見交換を行った。

○ 横山委員
 1点、ちょっと確認をしたいのですが、実は先般の義教国庫負担金をめぐる政府・与党合意の中で、いろいろこれまて文科省サイドの話を聞いた中で、金額的には今後ゼロから2兆5,000億の中で結論を出すのだという話がありました。ただ、政府・与党合意の中で、たぶん地方の案を尊重しという文言が入っていますよね。あの文言というのは、どのように理解したらいいのか。これは実は地方団体のいろいろな会議の中でも、その辺が非常に不明確なのです。つまり、金額のことを言っているのか、あるいは物の考え方を言っているのか、その辺を、今後検討するときに、文部科学省サイドとしてどのように理解しているのか、その点だけ1点お聞きしたいのですが。

● 前川初等中等教育企画課長
 先生のおっしゃったのは、政府・与党合意の中にございます文言ですね。「義務教育制度についてはその根幹を維持し、国の責任を引き続き堅持する。その方針の下、費用負担についての地方案を活かす方策を検討し、また教育水準の維持向上を含む義務教育の在り方について幅広く検討する。こうした問題については平成17年秋までに中央教育審議会において結論を得る」。この部分の「費用負担についての地方案を活かす方策を検討し」というくだりだと思いますが、これはもともと文部科学省がこの文責を担っている文章ではないということもございますが、政府と与党の合意ということで、この文言はこのとおりに受けとめるしかないと考えています。
 ただし、この文言に至るまでの経緯を多少調べてみますと、官邸側が用意した最初の原案では、「費用負担についての地方案を活かしつつ」と、はっきりと地方案を活かすという断定的な書き方になっていた。これが与党とのすり合わせの結果、今のような文言になった。今の文言は「活かす方策を検討し」となっております。どのようにしたらどこまで活かせるかということを検討するのであるという話になっておりまして、最初の官邸が用意した案と比べますと、相当多義的なといいますか、いろいろな解釈が可能な形になっております。地方案をそのまま活かさなければならないということではないということは、そこからは読み取れると考えております。
 いずれにしても、この「地方案を活かす方策を検討し」という文言を、どのように考えて、それを受けとめるかということ自体が、今後、中教審にゆだねられていると私どもは考えております。

○ 横山委員
 私どもの理解は、既に8,500億の地方案はないという理解なのです。なぜかといいますと、8,500で地方六団体が出したのは、義務教育中学分として出したわけです。ところが、今度の予算編成の過程で8,500の意味づけがなくなった。その半額、実際に削減された4,250というのも、意味がないんです。要するに色がついてないのです。ということは、これまで文部科学省が御答弁いただいているように、今後の検討はゼロから2兆5,000の中でやるのだということでよろしいわけですよね。

● 前川初等中等教育企画課長
 私どもとしては全く白紙で考えていただいて構わないと考えておりまして、8,500億円が必ず削減されるということを前提にして御議論いただく必要はないと考えております。

○ 今井委員
 義務教育に係る諸制度というかなり広い範囲なので、私が今から言うことももしかしたら当たるのかと思いますが、中学校現場または義務教育現場における生徒の行動の中で、例えば暴力的な行動があったときの話をお願いしたいと思います。例えば学校教育法が改正されて、性向不良の生徒の出席停止の要件が明確になりました。が、年間でデータを見ると、大体50件前後の出席停止の実績があります。都道府県で1件ぐらいではないかと思います。
 実際に状況はどうかというと、もう少し厳しい状況が展開されているのではないか。生徒の人権はもちろん尊重して、学習権も尊重していかなければならないという現実がある一方で、他者のそれ以外の生徒の学習権なり、長い目で見ての生徒の倫理観の育成という視点があるのではないかと思っています。
 出席停止に関しては、市町村教育委員会にそういう実施の権限が任されているようですが、学校内での秩序的な制度話し合いは、この制度の中に含まれてきてもいいのではないかと考えています。例えば学校長にその権限をゆだねるとか、そこら辺も今後の特別委員会で話し合いのテーマにしていただければありがたいと思っています。

○ 市川委員
 確認させていただきたいのですが、3ページ目にの4つ目の「○」で、少し過激のところもありますが、「1990年代」から始まる部分で、「高い理念を掲げ、多くのエネルギーを注いできたにもかかわらず、教育改革が実効あるものとなっていない」、その後ですが、修文がされているのです。この前いただいたのは、資料33にありますが、その経緯みたいなことを一応確認していただきたい。ぜひとも前に戻してくれというわけではありませんが、議論に出ていなかったにもかかわらず、文章が変わっています。
 1つは、その後に「例えば」というのが入っています。この「例えば」は入れていただいても結構です。「第1」「第2」はいいのですけれども、「第3」です。「特に一部の私立学校における教育が必ずしも」とありますが、「一部の」というのが新たに入っていますよね。
 それから、一番最後に、前の文章としては、私はこういうことを言っているのです。「私立学校における教育が必ずしも教育改革の流れに沿ったものとなっておらず、公立学校を幾ら改革しても日本全体の教育は改善されないこと」、確かに誤解を招きますし、過激な言い方なので、それはカットしていただいても結構なのですが、一応カットがなされたのだということの確認と経緯のようなことをちょっと伺いたいと思います。

○ 木村分科会長
 そうですね。公立学校を幾ら改革してもというのが抜けていますね。

○ 市川委員
 「一部の私立学校」という「一部の」が入ったことと、「公立学校を幾ら改革しても」以下が削られたということです。

● 前川初等中等教育企画課長
 この点は、私どもとしてはマイナーチェンジだということで御説明しなかったわけですけれども、全体的にバランスをとって、表現ぶりをマイルドにさせていただいたということでございます。どこからか何か特別な意見があったということではございません。私どもの判断で表現ぶりをマイルドにさせていただいたということでございます。

○ 市川委員
 わかりました。マイルドにしていただいてよかったかなという気もしますが、この趣旨ですけれども、まず「一部の」と入りましたが、これがごく一部というふうにとられると、場合によっては困るかなと思います。例えば、私があのとき指摘した点で、これは厳密な調査がどれくらいあるかわかりませんけれども、総合的な学習というのを学習指導要領に定められたような時間数で、内容もああいう趣旨でやっているところがどれだけあるかということです。私がある会合に出たときに、司会者の方が、「正直に、皆さんやっているところは手を挙げてください」と言ったら、1割しかありませんでした。この話をしたところ、確かにそんなものでしょうねとおっしゃる方もいます。
 ただ、これはうかつなことを申し上げるといけないので、どこかで厳密な調査があるべきだと思いますが、実際にはそういう調査が私立学校に対しては行われていないので、よくわからない。ただ、そういう話はよく聞きます。
 それから、土曜日も授業をやっているという私立学校は、報道されるようなものでは、約5割と言っています。これは「一部の」と言っていいのかどうか。時間数はかなり確保していて、しかも、最後に公立学校を幾ら改革しても、なかなか日本全体の教育が教育改革に沿ったものになっていないということのもう一つの意味は、結局、そういう私立学校がかなり生徒を集めることができるという現実ですね。中高一貫校の学校で、教科時間数が昔のように非常に多い。公立の1.5倍とか、特に主要教科に関して時間を確保する。総合的な学習の時間を教科の学習の内容に回したりする。そういう学校が非常に人気があって、小学校4年生くらいから受験勉強を経て、そういう学校に入るということが、例えば都心部などではメインになっている。そのことが公立の小学校に対しても、それから公立の中学校に対しても大きな影響を及ぼしているという趣旨で、公立学校だけの改革をしていたのでは、なかなかそのような理念が達成されていないということです。
 これは文章自体はこれで結構だと思いますが、一応そういう趣旨で、「一部」ということを、「ほんのごく一部」というようにとっていただきたくないということと、影響力というのは、様々なところで公立にも及ぼしているということです。

○ 梶田委員
 今のお話はわからないわけではないですが、私立というのは、全国に及んでいるのですね。東京の私立をもって、私立の学校はと言われると困るし、私立の学校が何か悪いことをしているようなニュアンスがあるのは、私はこの5、6年、ずっと全国の私学にかかわってきた印象からいって、これは認識として間違いではないか。やはり公立ではできないようなユニークな教育をいろいろと追求しているのが私立であって、もちろん学習指導要領をはじめ、学校教育法関係のものを全部、私立はピシッと守らないといけないわけですね。私は大阪の私学審議会の会長もやっておりますし、大阪の例えば私学課が、私立の高校が100ありますが、それに対して総合的な学習でも何でも、やはりチェックするわけです。知らん顔をしているのではないです。ちゃんと私学課はどこの県でも、教育委員会から必ず参事クラスの人が派遣されておりまして、やはりチェックしているのです。
 私立はとんでもないことをするというイメージでもし議論しだしたら、公立の補完として私立があって、その私立というのはよほど監督の手を厳しくしない限り、とんでもないことになるというイメージになるとか、そうではないのです。私立はそれぞれ建学の理念を持っていまして、公立がやれない、そういうユニークな教育をやる。ただし、ベースとしては学校教育法及びその施行規則、学習指導要領、これをきちんと守った上でやるということでやっているわけです。
 やはりここのところはミスリーディングでないような表現にしていただくのが大事なのです。ですから、「一部の」ということを書いていただいて、私はいいと思います。
 ただ、私としては、本当は私立としてのユニークな、いいところも、書いてほしいというところがあります。
 もう1つ、土曜日の授業は、既に公立の高校がいっぱいやっておりまして、あるいは第0時限から第7時限までやっている公立の高校もあります。あるいは、土曜日をやっているところもたくさんあります。
 こういうことを私学だからやるとか、そういうことではないと思うのです。やらざるを得ないときにはやらざるを得ない。今の子どもたちの学力の状況というのは、高校によっては大変なことになっておりますので、やはりやらざるを得ないところは、公立であってもやるというのが実情であって、調査は、文科省である程度つかんでおられると思いますが、そういうところをもって、私学が何か勇み足でとんでもないことをやっているというような認識は、現実ということからいって当たらないのではないかと思いますので、念のために私の見ているところを一言申し上げさせていただきました。

○ 橋本委員
 参考資料3のほうをお願いしたいと思います。先ほど、平成17年1月以前と、それから17年1月以降ということで、特に義務教育特別委員会の検討する内容について御説明いただいたわけですが、1つ1つ項目が大変重要な内容であると思います。秋までに義務教育費国庫負担制度のことについての結論をと言われているわけですが、この5つの「○」の中の4つ目に、義務教育にかかわる費用負担の在り方ということで出されている内容が、義務教育費国庫負担制度のことであると思いますが、この1つ1つを確認することはものすごく重要なことで、さらに深めていくことは重要なことですが、特に4つ目の「○」ですね。秋までに何しろ結論を出さなければならないという義務教育費国庫負担制度、その重要な内容について審議が深まるような状況にしていただきたいと思うのです。これは順序性がありながら、1つ1つ確認をしながらやっていきますと、最後にこの内容がどこまで深まっていくのか、とても心配があるわけです。
 また、記入の仕方についても、この内容でわかるわけですが、やはり義務教育費国庫負担制度についてとか、その文言だけはきちんとここに入れながら、それを最重要課題として審議するのだという形であってほしいなと思います。これが緩んだならば、ほかのことも全部かかわってくるという、とても重要な内容と受けとめるような記述といいますか、一番最初に検討してもらいたいと思っている内容でもありますので、そのようなことで、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

○ 木村分科会長
 今の御意見ですが、私は今の御意見とはちょっと違った意見を持っています。我々が議論するのは、何も国庫負担がいいという結論を出すためではないのです。そこへ持っていく理論づけをしなければいけない、理屈をつけなければいけない、それが「○」の1、2、3なのです。そこを議論した上で、最終的に我々としてどういう結論を出すのだということですから、今の御意見とは私は違った意見を持っているのです。そこだけを議論するのではないということで、「○」の3つ、そこから絡めて、そこからロジックを組み立てて、最後にどうするかという結論を、たぶん特別委員会で出さなければいけないのではないか。私は特別委員に入るのかどうかわかりませんし、中教審の任期のことでガタガタしておりますのでわかりませんが、たぶんそういうロジックを使わざるを得ないと思います。

○ 橋本委員
 私もその点は十分わかっているつもりなのです。ですから、義務教育の制度の在り方から、この一つ一つを審議して、確認して、だから必要なのですと持っていこうとしているのはよくわかるのです。ところが、本当に時間的な制約がある中で、「○」の4、これが薄まらないでほしいなという願いですね。それだけを確認、また要望という形でお願いしたいと思っております。

○ 木村分科会長
 最終の結論は4番目の「○」をどうするかというところで出さざるを得ないと思うのですが、くどいようですが、いずれにしても、1、2、3の「○」を十分に議論した上で、4番目の結論を出すということにせざるを得ないのではないかと私自身は思っておりますが、事務局、何かありますか。

● 前川初等中等教育企画課長
 義務教育費の問題については、義務教育制度の在り方の一環として検討するという考え方、これは骨太の方針以来の考え方でございますので、分科会長おっしゃったように、義務教育制度全体について議論する中から、義務教育費の在り方についても結論を出していくという形で御議論いただきたいと思っております。

○ 木村分科会長
 今の御意見、後へ送る意見としてテークノートしておきます。

○ 國分副分科会長
 他の部会で質問したことなのですが、参考資料3のほうです。こういう表で出てくると、もう1回、確認的質問をしたくなるのですが、右のほうの1月以後のほうです。義務教育特別委員会と教員養成部会、特にここで挙げている専門職大学院と免許制度の更新の問題ですね。これとの関係はどのようになるのか、改めて御質問したいと思います。

● 前川初等中等教育企画課長
 この両者はいろいろなところで関わりが出てくると私どもは考えておりますが、最終的な調整は総会までいったところでせざるを得ないとは思いますが、その途中段階でお互いの状況を交換し合うというようなことをしていただく必要があるのではないかと思っております。その上で、結論を出す時期についてはできるだけ一致させていきたい。そのような考え方でございます。

○ 國分副分科会長
 そうすると、例えば教育委員会制度の在り方について、中間段階ですね。それから、今議論している義務教育の諸制度の在り方についても中間段階、それは特別委員会のほうに吸収されるわけですね。したがって、部会なり分科会では、その議論はなくなるわけですね。しかし、教員養成部会は吸収されないでずうっと残っていて、調整という形で関連づけられると、こういうふうに理解していいのですか。

● 前川初等中等教育企画課長
 はい。そのように御理解いただいて結構だと思います。

○ 永井委員 審議のまとめ案のところに戻って恐縮ですが、4ページの真ん中辺に新しく、地域の人々が学校に参画をして、支えていくような方向の模索のことが提言されています。大事なポイントであると私自身考えておりまして、賛同する立場から述べたいのですが、この書き方ですと、このようなものの存在が今、まるでないかのように読み取られる可能性があります。私の知っているだけでも、例えばサービスラーニングや総合学習などを提供しているNPOが浜松とか北九州、あるいは東京にもありますし、それから教育委員会主導型のものも木更津、小平、京都、いろいろなところに存在している。ですから、こういうものをさらに広げていくといったような文言にしていただかないと、これでは、現在、こういうものが日本にないから、新しくつくっていこうということになってしまいますので、その辺のところの文言整理をしていただければいいと思います。

○ 木村分科会長
 わかりました。おっしゃるとおりだと思います。

○ 橋本委員
 もう1つお聞きしたいことなのですが、先ほどのまた参考資料3に戻ります。この中で、平成17年度以降の初等中等教育分科会の中で、教育課程部会のほうですが、学習指導要領の見直しを今されている、これからしていくということになってくると思います。1つ伺いたいのは、音楽、美術、技術家庭科、これらが専門部会が立ち上がっていないのです。そちらはいつごろ立ち上がる予定であるのか。やはり全教科、きちんと専門部会が立ち上がって、それから学習指導要領の見直しになるのではなかろうかということで考えているわけですが、その見通しについて伺いたいと思います。

● 前川初等中等教育企画課長
 確かにまだ一部の教科については、専門部会が立ち上がっていないということでございますが、もちろん学習指導要領は全体として見直すわけでございますから、それぞれの教科について専門部会をつくるという考え方で進めておるわけですが、順次設置していくということで、まだ時期は特定されておりません。

○ 橋本委員
 今のお話では、立ち上がるという予定ですよね。わかりました。

○ 野村委員
 発言しようか、どうしようかと思ったのですが、8ページの「○」の一番下の「知の教育」「知恵の教育」についてです。「知の教育」というのは非常に幅の広い概念ですから、「知の教育」と「知恵の教育」「知り・分かり・できる喜びを享受させること」についての記述です。「知の教育」の中に「知恵の教育」も入るし、また「知の教育」を除いて、「知恵の教育」から始まる方がいいのか、あるいは「知恵の教育」をとって、「知の教育」、その次の3番目は、学習権の保障という、できる喜びをすべての者に享受させるという意味で書いたものですから、そこのところの書き方を、このように羅列すると、何か別のことのように誤って理解されるのではないか、御検討いただきたいと思います。できれば「知の教育」で、「知恵の教育」をとったほうがいいのかなと思います。
 それから、2ページの「家庭、地域社会の変化」という一番下の2つの「○」のことですが、義務教育特別委員会で検討することになると思いますが、社会が非常に変化していく中で、ますます男女共生参画社会が進行していく中で、家庭の在り方が非常に変わってきているわけです。またこれからも変わっていくだろうと思います。そういう中で、義務教育制度をどのように考えるかということは、家庭教育の在り方を、どういう社会になろうとも、これだけは家庭教育として担わなければならないことを明記しなければ、何でもかんでも学校教育に持ち込まれてしまう。ヨーロッパの場合には、知的な教育を学校教育に任せて、家庭は宗教教育イコール道徳教育ということで峻別されている。実は道徳が特設されたきもその問題が起こってきたわけです。ヨーロッパの場合は、宗教教育、道徳教育をしっかり家庭でやるから、学校は知の教育に力を注いでほしいという思いを持っている。しかし、日本の場合は、道徳教育も持ち込んできたわけですが、それどころか、最近はしつけも何も、みんな学校教育の中に持ち込まれている。その中で、学校現場の過重負担感が広がっています。男女共生参画社会の中で、保育所が担うところ、幼稚園が担うところ、そして学童保育が担うところ、学校が担うところというふうに整理していかなければ、義務教育が担わなければならないものが明確にならないのではないだろう。特別委員会ではそういうところの整理もお願いをしてほしいと思います。

○ 木村分科会長
 それでは、いただきました御意見は、修文に結びつく御意見もございますし、そうでないところもございますが、今日出ました意見はすべて取りまとめをいたしまして、修文した初等中等教育分科会の審議のまとめ案とともに特別委員会に引き継ぎたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 それでは、初中分科会はこれで最後ということになりましたので、一言、分科会長として御挨拶を申し上げたいと存じます。
 第2期の中央教育審議会の委員の任期が今月末までで切れますことから、本日の会議がこのメンバーで開催いたします初中分科会としては最後の会議になります。
 なお、予定でいきますと、臨時委員の皆様には引き続き初中分科会での審議をお願いすることになっているようでございます。
 この2年間、委員の皆様方におかれましては、お忙しい中を御出席賜りまして、非常に熱心に御審議をいただきまして、誠にありがとうございました。皆様の御協力のもとに、この間、平成15年10月の「初等中等教育における当面の教育課程及び指導の充実改善方策について」、平成16年3月の「今後の学校の管理運営の在り方について」の各答申の取りまとめをはじめ、今日もございましたが、幼児教育、それから特別支援教育、教員養成など、多岐にわたる検討課題に精力的に中教審として取り組むことができたと感じております。分科会長として衷心より御礼申し上げる次第でございます。
 私が申し上げるまでもございませんが、現在、我が国では初等中等教育をめぐりまして、様々な課題があることが、国民の皆様の各方面から指摘をされております。引き続き皆様方におかれましては、それぞれのお立場からお力添えをいただければと考えておりますので、今後ともひとつよろしくお願いいたします。
 それでは、以上をもちまして、閉会とさせていただきます。ありがとうございました。

 事務局より、今後の日程等の説明が行われた後、閉会となった。

午後4時46分 閉会

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初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室

(初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室)

-- 登録:平成21年以前 --