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初等中等教育分科会(第17回)・教育行財政部会(第15回)合同会議 議事録

1.日時

平成16年1月15日(水曜日) 11時~13時

2.場所

如水会館 「スターホール」(2階)

3.議題

  1. 「今後の学校の管理運営の在り方について」(中間報告)について
  2. その他

4.出席者

委員

 木村分科会長(部会長)、國分副分科会長(副部会長)、梶田委員、田村委員、渡久山委員、橋本委員
(臨時委員)
 石原委員、市川委員、今井委員、岡本委員、小野委員、高倉委員、永井委員、西嶋委員、野村委員、宮崎委員、森川委員、矢野委員

文部科学省

 矢野文部科学審議官、結城文部科学審議官、近藤初等中等教育局長、加茂川私学部長、金森初等中等教育局担当審議官、河野主任視学官、辰野初等中等教育企画課長、森初等中等教育企画官、塩見教育制度改革室長、前川財務課長、大槻教育課程課長、竹下教職員課長、その他関係官

5.議事録

午前11時 開会

(○=委員、●=事務局)

 事務局より、資料に関して説明が行われた後、意見交換が行われた。

委員
 半分意見で半分質問のような形になりますけれども、私はいつも思うのですが、こういう中間報告が出て、その後、この中間報告に対する意見募集ということでいろいろな意見が出てきます。これを一体どういうふうに扱うかということだと思うのですが、意見を募集してみますと、やはりネガティブな意見というのがかなり出てくるということがあり得ると思うのですね。特に、このままでいいと思う人はあまり意見を言わずに、反対の人たちがかなり声を上げてくるということはあると思うのです。それを中教審のほうでただ聞き置くというだけで終わってしまったのでは意味がないと思います。
 出てきたネガティブな意見に関しては、何も答申の中にすべて盛り込む必要はないと思いますけれども、何らかの形で、こちらはそういう意見に関してこう考えているのだということを出さないといけないのではないかと思いますし、また、本当に全体としてどれくらいの意見分布になるのかということを調べる必要もあるのではないかと思います。特に、ネガティブな意見が相当集中したところに対しては、全体としては何も反対意見ばかりではないのですということを示すのであれば、ほかのデータのとり方もして、全体としてはこの意見がどれくらい受け入れられているのかというようなことを確かめていった上で、こちらとしても対応を考えていく必要があると思いますが、こういう点はいかがでしょうか。
 私はいつも疑問に思うのは、教育課程審議会のころから、中間報告などが出ても、それに対する意見がどういう形で生かされるのか、あるいはどういう形で反論を出すのかというようなことがどうもあいまいになったまま扱われているような気もするものですから、そこら辺の扱い方ということについて伺いたいと思います。

委員
 これまで、少なくとも私の経験でいきますと、決してパブリックコメントを無視したということはないと思います。その後の議論に生かして、修文をして、またここで御意見をいただいてという形になっておりますから、そういう意味でいうと、もちろん全部の意見を取り込むということは不可能でありますけれども、主な意見については、分科会長なり座長の責任で取り込んで、ここでまた議論をいただくということをやっております。

事務局
 こういった形で意見募集をいたしましたので、そしてまた、この審議会にその概要、結果を御報告いたしまして、それを御参考にしていただきながら審議会の委員の先生方に御議論いただきまして、それを今後の答申に入れていくということで通常進んでいるのかなと思います。そういうことで、本日こういう形で御紹介を申し上げまして、それを踏まえながら、今後、先生方に御議論を深めていただければと。
 意見の中には、その報告の内容を必ずしも正確に、細部にわたって御理解いただいた上での意見ということでもございませんけれども、幾つかの検討の視点といいますか、そういった点は与えられている点もあろうかと思いますので、そういった点を踏まえて、今後御議論を深めていただければと考えている次第でございます。

委員
 例えば、これはマスコミであれば、もう少し大きな調査にして、何人くらいの人が例えば今度の株式会社による学校運営というようなことに賛成しています、反対していますみたいな、そんなデータをたぶんマスコミだったら出してくると思うのです。何もそこまでやる必要があるかどうかは別として、一応こういうネガティブな意見がやはり出てくると、私たちとしてもちょっと気にはなりますよね。全体としてはどれくらいの方が賛成しているのだろうか、反対しているのだろうか、保護者はどうなのだろうか、学校はどうなのだろうか。特定の人たちだけのこういう強い意見ではなくて、全体としてはどうなのだろうかということも把握しないまま進んでしまうと、ちょっと危ないような気もするのですけれども、そういうことはいかがなのでしょう。さらに全体の意見を少し把握してみる必要はないでしょうか。

委員
 それはちょっと難しいかも知れませんね。そのためにパブリックコメントをやっているのであって、やはりそこで意見を出していただくしかないと思います。それ以上のことをするというのは、なかなか審議会としては難しいと思います。私の個人的な考えですが。

委員
 私は、この意見で、〈ああ、こういう見方もあるのか〉ということを教わることが実はあるわけでして、例えば公立学校の管理運営のほうで、「○」でいうと2つ目に、「公設民営学校と憲法89条との関係」。私は全然意識になかったのですが、もし今ここの意見はどういうことを言っているのかということがわかれば教えていただきたいというのが1つです。
 それから、下から五つ目の「○」ですが、「専修学校や各種学校を対象にする方がメリットが大きい」というのがあって、学校を中心に我々は議論してきたわけですけれども、確かに専修学校や各種学校を念頭に置いた議論はあまりしたことがなかったのですが、そもそも公立の各種学校、専修学校がどの程度あるのか。看護師の養成とか、あるいは医療技術者の養成とか、そういった分野にはあるのかなという感じがしますけれども、これも実態的に何かあるのかどうか。もしあるのだとするならば、関連してそういうことも視野に入れる必要があるかなという感じを持ったのです。
 2点、もしデータがございましたらお願いいたします。

事務局
 1点目の、公設民営学校と憲法89条との関係というのは、このように理解をいたしております。憲法89条というのは、いわゆる公金の支出に関しまして、公の支配に属するものに対してのみ公金の助成ができるという、憲法上、教育でありますとか、慈善の事業に関しましてはそういう規定があるわけでございます。たぶん、この意見については、公設民営学校という形になりますと、委託ということで、必ず委託金という形で公金が委託先に流れますので、そういったお金が民間の主体に渡されるということに関しまして、憲法の関係というものを考える必要があるのではないかという御意見ではないかと思っております。
 そういった点につきましては、これから実際にこの委託にいたしましても、コミュニティ・スクールにつきましても、法制化の作業が必要だろうと思っておりますので、その段階におきまして必要な検討を行っていく必要が私どもとしてあるのかなと思っております。
 それから、専修学校、各種学校でございますけれども、公立についての専修学校―平成14年5月1日現在のデータではございますが、専修学校でございますと215校ございます。全体で専修学校は、当然私立が多いわけでございますけれども、3,500校ぐらいございますけれども、そのうち215校。各種学校は31校というようなことでございます。  専修学校は、推測いたしますと、大体、看護学校等が多いのかなと思いますけれども、公立の専修学校等もございます。これらにつきましては、高等学校、幼稚園等についての委託はどうかということで中間報告でおまとめいただいておりますけれども、高等学校教育と専修学校教育は類似性も強いところがございますので、高校におきます中教審での御議論等を踏まえながら、専修学校との対応も視野に入れることは可能なのかなと思っております。
 初等中等教育局で必ずしも全部対応ということではございませんけれども、包括的な委託、教育の事業に関する委託ということについての1つの考え方といいますか、そういった方向性が出れば、それを踏まえて、専修学校、各種学校との対応も考えることができるのではないかと思っているところでございます。

委員
 中間報告の17ページのところですけれども、16ページからの流れの「公立学校の管理運営を包括的に委託することの課題や懸念について」がずっと書かれておりすが、17ページの下から2つ目の「○」です。そこに「学校の管理運営の包括的な委託は」云々ということで、委託の一類型とも言えるチャーター・スクール制度のことについて書かれております。
 参考資料が本冊子の30ページのところにまとめられておりますけれども、私はチャーター・スクールのことでだいぶ心配していたことがあったのです。ですから、実際に米国の調査を行って、チャーター・スクールの現状について、このように結果をまとめられて、ここでは、それらの課題を踏まえて慎重な制度設計を行うことが必要であると考えるということで、30ページの資料をここには添付されているわけですけれども、このことについてどのようなことを検討し、今後どのように生かしていくのか、そのようなことをもしわかる範囲内でお話しいただけるとありがたいと思っております。

事務局
 チャーター・スクールにつきましては、米国の調査ということで、本年7月に教育行財政部会の先生にも御参加いただきまして調査をいただいたわけでございます。その結果を、主な概要ということで、昨年の7月18日の第3回の部会のときに御報告いただきまして、それをもとに御議論をいただいたわけでございます。
 アメリカのいろいろな教育の現状といたしまして、社会的な背景といった点もございますので、直ちにこれを日本に引き写して議論することは非常に難しい点もございますけれども、公設民営といいますか、包括的な委託を考える際に、現在、教育に関する事業で日本には例がないものですから、アメリカの例が非常に類似の点もございますので、そういう状況をまず視察をして、そもそも公立学校の運営を外部に委託するというものはどういうものなのかということで御視察をいただいたものでございます。
 特にチャーター・スクールにつきましては、委託という形もございますけれども、どちらかといいますと、学校といいますか、民間がつくった教育施設を、認可を与えて公立学校として位置づけるという形も多くございます。そういった点では、若干また委託とも違うわけではございますけれども、広い意味での、民設だけれども公営をしているというような形になっております。そういった視察の状況を踏まえて、この中間報告をおまとめいただいたと認識をいたしておりますけれども、さらに今後、答申をまとめていただく段階で、こういった米国の状況についての認識を踏まえながら、さらに御議論いただくということもあろうかなと思っております。

委員
 新しい学校の問題については、オプションを増やそうということで、皆様方にご議論をお願いしているのですが、そもそもこの問題が出てきましたのは、御承知のとおり教育改革国民会議であります。教育改革国民会議では、当初、チャーター・スクールということで、どちらかというと非常に理想的な形を求める立場で議論が始まりました。しかしながら、アメリカの事情を良く御存じの委員の方から、チャータースクールは必ずしもアメリカでうまくいっているわけではないという御発言がありまして、アメリカのコミュニティ・スクールとは違う日本独自のコミュニティ・スクールということが提案されたと記憶しております。
 昨年の7月に、カリフォルニアだけですが、いくつかのチャーター・スクールを見学しました。チャータースクールに対する評価は実に様々です。とても一筋縄ではいきません。あるセクターでは「非常に効果がある」と言っているけれども、あるセクターでは「全くだめだ」というふうなことを言っておりまして、状況は非常に複雑で、研究者の間でも肯定的に受け取っている方と、全くそうでない方、非常に様々で、事情が複雑だということだけは認識して帰ってまいりました。

委員
 私も否定的にとらえる1人なのです。この「チャータースクールの現状」で、既に1割の学校が閉鎖、吸収に入っているということで、一時期、チャーター・スクール、チャーター・スクールということでずっと言われてまいりましたけれども、今回のように、このような結果、概要をお示しいただいて本当によかったなと、そのように考えております。以上です。

委員
 ちょっと補足しますと、確かに今、先生がおっしゃったような状況はあるのですが、非常に積極的に受け取っているところもあります。マジョリティーがどの辺にあるのかわかりませんけれども、ある学者の調査によると、7割ぐらいの地域の人たちがサポートしているという結果があります。

委員
 中間報告の後ろのほうにチャート、図がありますね。今後の検討課題としてやってもらいたいのは、14ページに、第三者の評価委員会というのをつくって、そこの意見を聞くとか、あるいは評価などを参考にして、例えば教育委員会が設置の有無を判断するというようなことが出ているわけなので、その第三者委員会というのをこのチャートの中に示す必要があるかどうか。そして、それの意見をどれくらい反映させるのかどうか。
 というのは、ずっと審議の経過から見ても、例えば運営協議会そのものが、校長も入るし、要するに行政、執行機関も入るわけですね。それから教育行政関係も入るわけですよね。ですから、執行機関と、許認可権を持っている行政といろいろ入って、同じぐらいの権限で入る。オブザーバーではないという形に考えたときに、そうであれば、やはりそれに何らかの評価機関があってというようなことから、例えばこの中間報告の14ページに第三者機関というのが出ているのですね。そうしますと、その辺をどういう形で生かすのか、あるいはやるのかどうかという、これが1つの問題だと思うのです。
 ただ、私は、基本的には運営協議会というのは、校長も入らない、行政も入らないで、もちろんオブザーバー参加でやって、例えば規約、法律、いろいろな条令等の問題等があるときに、やはり専門家がきちっとそこでアドバイスしなくてはいけないという立場にあったわけだけれども、現在を考えてみると、これだけで非常に大変ではないかなという気がするのです。
 何でかというと、校長の諮問機関である現在の学校評議員でさえ設置が不十分だというのは、学校現場がそれを必要としていないという面が1つあるかもしれない。逆に、もう1つは、学校現場が、そういうことをしたら困る―困るというより、地域に開きたくない、なかなかできない。だから、ある学校制度について検討したり研究したり、論文の中で、“学校は陸の孤島”だという評価までされているのですね。“学校は陸の孤島”であるという。そういうようなまでに地域に開かれていない。特に高等学校あたりは、まさに地域性がほとんどないという感じまで持っているわけですよね。
 そういう意味では、段階的にここまで持ってくるというのは、逆に、地域に開かれた、あるいは地域のニーズに学校がどうこたえるかという意味で、今までは子どもたちのニーズ、あるいは子どもたちの学習権利にこたえる。もう1つは、保護者の教育権にこたえるというのがあったのですけれども、ここに踏み込んで、地域の学校に対するニーズあるいは教育に対するニーズを入れていくということは、そういう面では非常に積極的だと私は思うのです。ですから、ここを大事にしていって、これも1つの実験的なところがあるわけなので、これをどういう形で成功させるかというようなものが1つ出てくるかと思います。
 それから、学校選択制が今非常に出ておりまして、その中で行政の皆さんもお気づきだと思いますけれども、非常に選択されている学校と、ほとんど選択されていない学校がある。選択されていない学校の主な問題は何かというと、部活動、クラブ活動があまり熱心ではないとか、何も学校の教育方針を理由に選ぶのではなくて、何となくそういう生活指導とか、あるいは自分たちの生活に非常に直結する実利的な形で選ばれているという現状を見れば、やはりそれであってはいけませんよという形が出てこなくてはいけないだろうという意味で、限界的な部分ではあるけれども、これは私は新しい試みとして積極的に進めてみたらどうかということが1つです。
 もう1つは、「地域運営学校」というように仮称でなっていますね。今度これを学校教育法か何かに位置づけたときに、法律用語としていいかどうか、この辺はぜひまた高度な、いろいろな立場から検討していただきたいなという気がいたします。以上です。

事務局
 「地域運営学校」という用語ということでしょうか。それに関しましては、「地域運営学校(仮称)」でございますけれども、これを実際に法制化するということになりますと、今あります地方教育行政の組織及び運営に関する法律、いわゆる地教行法の改正になるのではないかと考えておりますけれども、実際にそれを改正するとした場合にどういうような形になるのかということは、今後、私ども事務当局といたしまして、法制局等と相談しながら検討を進めていきたいと考えております。
 その際に、実際にその学校の名称というものが法律上必要になるのかどうかという点もあります。このような運営協議会を置く学校ということで法律上は出てきて、地域運営学校なりというのが通称という形になるというような場合もあろうかと思いまして、そこの具体的な考え方については法制的な詰めということを今後やってまいりたいと考えております。また、そういった状況等は、これから答申をいただいた上での決定という形になるのかなと思いますし、具体的な作業につきましては、この中間報告以後、具体的に並行しながら事務方でも必要な法制的な論点等については検討を進めてまいりたいと思いますので、適宜この審議会にも御報告させていただきながら、さらに御議論を深めていただきたいと思っております。

委員
 地域運営学校の件でございますが、例えば中間報告の49ページを拝見しますと、この中で、施設等は、設置者である市町村の教育委員会、自治体が、まさに地域の要望に応じてそれぞれしているという実態が既にございます。学校の施設改善やいろいろなことにつきましては、設置者である市の教育委員会のほうに、議員・町会連合会・公民館や各種地域団体の方が連名等で要望を出し、そこでいろいろ議論しながら最終的に予算がつけられるという、どこでもそのような仕組みをとっていると思いますが、そのように、既に地域は非常に強く参加しているということになると思います。
 ただ、参加しにくく、そして今の教育の中で一番問題になっているのが、人の問題です。教職員については、地域の方が非常に不満を持っていたり、2~3年ですぐに校長が代わるとか、そういうことについては、設置者である私どもも当事者能力がなく、その点について地域は常に不満を持っております。
 地域運営学校として学校運営協議会が設置されたときに、前者の施設や、そういう教育設備環境につきましては、既に地域は十分な実績と歴史を持っていて、それについては非常にノウハウを持っておられますが、人については、この中間報告では、12ページの最後の3行、そして13ページの上の3行では、県費負担教職員で、県が最終的に判断するということになります。そうしますと、校長はやはり県が配置する、教職員も配置するということで、事前に協議を行うということになっておりますが、この点をもっときちんと規則などで担保しないと、県の立場から言えば、ある特定の学校だけにある特定の先生を配置したり、ある特定の配慮をするということは恐らくなさらないと思います。それは、県の役割としては、全県下公平に人事をするという観点がございますので。
 そうしますと、この点において、逆に、地域運営協議会などは幾らしても何もならないというような話、それから逆に設置する前に、市がそのことを協議しても、1つの学校あるいは数校の学校だけに特別の配慮をすることはあり得ないというようなことに往々にしてなりがちと思いますので、教職員の人事―やはり学校がいろいろ問題になって、今、運営とか管理とかが問題になっている一番の基本は、施設整備とかいうことではなく、やはり教職員の問題だと思っております。このことがもうちょっと法律的にしっかりと担保できないと、逆に今の市町村教育委員会が抱えている問題が、もう1つ地域で、合議制の学校運営協議会で二重にまた問題を抱え込むということになりがちではないかという懸念を実は持っております。人の問題について、地域運営協議会が設置されるとどういう明確なシステムになるのか、この点が明らかになったほうがいいのではないかと思っております。
 地域の方は、地域でそれぞれの団体でみんな総会などに諮って、既に要望書を出したり懇談をしているのですが、一番関心があり、また難しいのは先生についてです。先生について地域がどのような基準・判断のもとに、誰が責任を持って、教員人事の要望をとりまとめ、この先生がいいとか、あるいは納得できる人事案を作ることができるのか。それから、最終的に人事の責任者は県であれば、県がどうするかという判断がどういう形で学校運営協議会に反映されるのかということが質問でございましたので、その点についてまたお聞かせいただければと思います。

委員
 人事の件については、当初からずっと出ていた件だと思います。たぶんこの中間報告の中で一番はっきりしない、そして一番重要なのはその点でありまして、今御指摘の12ページのところにも、一番最後の「○」の上から4行目で、「教職員の人事について要望を行うなどの取組が試みられてきたところである」という表現、それから一番下の2行、「校長や学校運営協議会の要望等を可能な限り実現するよう努める必要があると考えられる」という、こういう書き方ですから、いわば法的拘束力といいますか、そういうのが全然ないという状況になっておりますので、その辺のところは今後少し詰める必要がある。ただ、どの程度詰められるかという点はどうなのか。

事務局
 ただいまおっしゃっていただいたとおりでございまして、この点については、これまでもこの審議会でも一番議論にもなっているところでございまして、今後、答申に向けてさらにこの部分をより具体的にすることができれば、さらにまた御議論を深めていただきたいと考えているところでございます。

委員
 まず、現在の学校の現状の認識がやや否定的なところに立っているというのは、問題点があるのではないかと思っています。教育改革に当たって、学校は内から、そして外から、現在も改革を進めているところでございまして、開かれた学校ということについてはもう数年来やられていますし、かつての義務教育のイメージで論じてもらっては学校現場として非常に困るなと思います。
 そして、地域に学校運営協議会を設けて学校運営を任せるという点において、さほどに地域そのものが成熟しているかどうかということも大きな問題点だろうと思っています。今の学校の置かれている数とか、そういう設置数から考えますと、それを地域に全部はとても無理ですから、できるところからというのは当然わかっていますけれども、それだけバックにある地域が成熟しているかどうか、その点が非常に私は心配な点です。
 そういう意味では、やはり校長の裁量権の拡大から、現在ある学校評議員会を中心とした膨らませ方で部分的に進めていくのが妥当ではないかと今は考えています。
 以上です。

委員
 都の学校運営連絡協議会、それから学校評議員について、実際に高等学校で、今、私は3校かかわっております。また、児童館のほうも学校運営連絡協議会のほうでかかわっているのですが、そちらの経験の中からお話しさせていただきたいと思います。
 東京都の高等学校では、すべての学校に学校運営連絡協議会と学校評議員が設置されております。その中で、人事に関しては、実際には関与していないということなのです。そのほかは関与していることが多々あります。人事は関与していないのですが、学校評議員等でかなり具体的なアンケートの内容を分析されたもの等も検討していくわけなのですけれども、その中で、保護者、それから生徒、当然、評議員はあれですけれども、地域等々のアンケートをもとにしながら検討する中で、かなり厳しい内容が出されております。これは、教職員1人1人の授業の進め方についても、子どもたちや保護者のシビアな意見も出されておりまして、それを全部公開しておりますので、1人1人の教職員が身が引き締まるといいますか、受けとめて、さらに直せるものは直していく。いわゆる工夫・改善するものはどんどん工夫・改善する、そういったことが現在行われているのです。
 ですから、開かれた学校づくり、また、透明性のある学校づくりということで、ここ数年間、今、かなり変わってきているなと。私どもも委員として積極的な発言をしていくわけですけれども、その中で、学校に対しても、地域がこのように考えているので、こうしていったほうがさらによりよくなるのではないかとか、透明性のある学校についてもさらにというようなことで発言することも多々あります。
 こういったことで、学校運営連絡協議会については、全国的にはまだこれからということもあるかに承っておりますけれども、そういった実践を行っているところもあるということでお話をさせていただきました。以上です。

委員
 結局、従来の教育委員会が設置して運営する学校と、もう1つの学校法人が設置して運営する学校の中間にこういうものをつくろうということで、たぶん地教行法の改正と同時に私立学校法の改正も必要になるのだろうと思うのです。
 この場合、例えば指定受託者ということを考えた場合に、学校法人に委託する場合だったら、理事長、学校法人の長がたぶんなるのでしょうね。いや、その辺はちょっと確かめて……。今のところ、公立学校がこれに移行するという、たぶん最初のうちはその辺のほうが多いのではないかという気がするのです。その場合の指定受託者というのは教育長なり何なりがなるのか、それとも校長さんがなるのかとか、その辺です。あるいは、そういうものは、教育委員会の場合には、これは公共団体ですから、教育委員会さんは受託者的なものは必要なくて。そうすると、このチャートに当たるものが、既に教育委員会が設置している学校の場合にはこういうチャートでは考えないとか、別なやり方になるとか、何かその辺の整理が必要かなと思いながら読んでいたのですが、あるいは読み方が間違っているとすれば、その辺も含めて教えていただきたいのですが。

事務局
 ここに今大きくございますけれども、1つは、地域運営学校につきましては、これは公立学校ということで、あくまでも公立学校の運営の中に学校運営協議会というような形の新たな組織が置かれまして、そこに保護者でありますとか、地域住民の方々等も含んだ形の協議会を設けるというようなことで、公立学校の運営の仕方が新しくなるということでございます。
 もう1つの、管理運営の委託でございますけれども、これも公立学校ということで設置される学校ではございますけれども、先ほど御指摘がございましたようなことで、若干、公立学校といいながら、運営の主体が全く外側に行って、民間の主体が運営するということで、公立学校であるけれども運営者が異なるということで、ちょっと中間的な形になっているという印象というのはおっしゃるとおりかなと思っております。
 一応、設置者という点では地方公共団体であり、公立学校。ただし、外部に対して委託をする。例えば、学校法人等に委託するということであれば、学校法人そのものがいわば法人格を持っておりますので、その法人格を持っている学校法人に委託をして、実際の運営なりはその学校法人なりが行うというような形での学校。それで、これは公設民営というようなことで言われているわけでございますけれども、そういった意味では、非常に新しい形の運営の仕方になろうかなということではないかと思っております。

委員
 地域運営学校という新しい制度でやられるものには、想定されるものとしては、今までの教育委員会が持っていた学校がそれに移るという場合と、外部に委託して学校法人等が受託するものと両方あるということでいいのですね。それとも、それは全く違うのですか。

事務局
 後者のほうは地域運営学校ではございませんで、委託のほうは地域運営学校ではございません。地域運営学校は、今までいわゆるコミュニティ・スクールと言っていたものにつきまして、片仮名のままでもぐあいが悪かろうということで、仮称で「地域運営学校」というふうに称しておりますけれども、これはあくまでも運営そのものは教育委員会のもとで行うものでございまして、外部に出すというよりかは、むしろ外部の方々が運営の仕組みの中に入ってくるという形の学校でございます。

委員
 前回のときも学校運営協議会の役割を中心に意見を述べたわけですけれども、パブリックコメントでも、新しい制度で、非常に魅力は感じるけれども、やはり反対とか不安があるというのは、新しい制度の姿がまだ明確に見えないところがあるからではないだろうかと思います。特に、問題にされている学校運営協議会の場合、どうもその構成を見てみますと、学校評議員の場合と非常によく似ている。同一ではないですけれども、似ている。学校評議員制度でよくいっているところと形骸化しているところがある。形骸化している場合から考えたときに、学校運営協議会が果たして十分に役割を果たせるのかどうなのかという不安があるかと思います。
 学校運営協議会の内容を見てみますと、校長と責任を共有する立場というのは非常に重い仕事になってきます。そして、人事の問題も出てきましたけれども、教育課程編成の基本方針を決めるということは、これは相当高い資質能力が要求されます。もし校長と責任を共有するということで出されるとしたら、基本方針はなかなか決められないと思います。相当程度の高い資質を要求される地域住民の選び方は難しいと思います。
 そういう点で、心配を払拭するために、シミュレーションをしてみたらどうだろうか。こういう方々をこんな形の中で選んでいく。教育課程編成の基本方針をこんな形で決めていく。地方公共団体、教育委員会では様々な様態があるわけですから、幾つかのタイプに分けてシミュレーションをしてみて、それは現行の公立学校のそれとどう違うのか。先ほどの御意見もありましたけれども、人事に関するもの以外では相当民意を反映して公立学校がやっている場合と、新しい地域運営学校の場合と現行の公立学校の場合とではどこがどう違うのかという、明確に見えるような形で、幾つかのタイプでシミュレーションをしてみてはどうでしょうか。なるほど、そういうことなら確かに民意が反映されて、うまくいくだろうとなるかもしれません。責任が共有できて、子どもの目線に立った教育ができるであろうということで、パブリックコメントで心配されていることを払拭できる部分があるのではないでしょうか。このままでは、やはり学校運営協議会の在り方について納得のできないままだろうと思うのですが、いかがでしょうか。

委員
 このイメージ図については、中間報告ですから特に大きな問題にはならないと思いますが、最終報告では相当考えないと、今、御指摘のような懸念が出てくる可能性がありますね。
 中高一貫の協力者会議では、最初はふんわりとした形の提案をしたのですが、積極派の意見が強く出て、可能性のあるパターンについて全部書くことになり、御存知のとおり6つのパターンを示しました。そういうことからすると、このイメージ図のかき方については相当考える必要があると思います。
 ただ、シミュレーションをして、こういうパターン、ああいうパターンというやり方がいいのかどうか。これはあくまで地方の自主性にゆだねるということですから、それがいいのかどうかということがありますね。私自身、解答を持っておりませんけれども、その辺のことについては今後議論していったらいかがかと思いますけれども、いかがでしょうか。

委員
 この中間まとめは率直に言って、ちょっと時間のおしまいがあって、感覚的にまとめたような気がするのです。感覚は感覚で大事ですし、ある意味では一般の人にはわかりにくいので、イメージ的なものを示すということはいいのですが、最終答申に向けて、表現は適当ではないかもしれませんが、ぎしぎし詰めないと、例えばこのままで仮に法制化するといったって、どこをどういうふうに法制するのか。「要望する」「尊重される」とか、そういうようなことでは法律にならないわけですね。そこのところをやはりきちっと、例えば人事ひとつをとっても、どういうことをやるのか。今の地教行法で定められているルールと別のルールというものを法律上書くのか、それともそれはもう運用で、今の制度の中で、あとは運用でしかるべくやるということなのか。しかも、それによって権限を持つことで、最終的に責任を具体的にどう分担するのかということが明確でないと、あくまで感覚だけの話に終わってしまうのではないかという気がいたします。
 先ほどお話がありましたように、校長がメンバーに入るのかどうかという問題もありますし、教育委員が入るのがいいのかどうかという問題もあります。それから、今の教育委員会であれば、民意の反映ということで、教育の素人である教育委員が入っていますけれども、教育長が一応教育専門家であるという歯どめがあるわけですね。しかし、今回の場合、それもない。そうすると、妙な形でもって学校運営がなされてしまうというおそれもあるのではないか。そういう点をもう少しぎしぎし詰めていく必要があろうかなと思っています。

委員
 ちょっとお伺いしたいのですが、この地域学校運営協議会のことなのですけれども、これは現在の学校評議員制度の選択的導入のシステムをブラッシュアップしていこうとするものなのか、評議員制度をそのまま置いたままで、新たにこういう風穴をもう1つあけようとしているのか、その辺の関係性がよくわからないということがあります。整理する必要があるのではないかということ。
 それから、恐らく学校運営に地域の住民たち、あるいは有識者たちがコミットメントできるというシステムは、イギリスの学校理事会制度、もしくはオランダ、ドイツの学校参加会議制度から学んだシステムだろうと思うのですけれども、それには当然のことながら法的権限が与えられなければ作動しないということになるわけです。この場合は、人事についての内申もしくは決定についての権限が現行に比べればかなり膨らむような感じではありますけれども、予算については教育委員会が配慮するぐらいのことしか書いていない。むしろ児童生徒の数に合わせて一括的に渡して、その予算の扱い方についてもこの協議会にゆだねるのかゆだねないのかといったようなことも含めながら、少し議論を詰めていく必要があるのではないかという気がいたしております。まだややあいまいなのですけれども、そのような感じを持っております。

委員
 最終まとめに、私はいろいろと制度的に柔軟なものを考えるのはとてもいいことだと思うのですが、いろいろと心配が出てきますので、最後の最終答申ですね。
 地方議会の、つまり市議会の関係者とこの話をしていたときに、こんなことを言うわけです。今までの公立学校も、いわば一種の地域の運営である。小さな町であれば、議会があって、そのもとに教育委員会があって、教育委員会は議会との関係でやっている。どうして議会とは違う意味での地域の運営体をつくらなければいけないのかという疑問を議員さんが出しておられました。
 同時に、これの中には、教育委員会がいろいろなものを、今までの公立学校等を管理するとは書いてあるけれども、実は教育委員会というのは地方公共団体の1つのセクションですから、議会によって、地域のいわば代表者が常にチェックし、いろいろと意見も言いながらやっているわけですよね。大きな町になるとなかなか届きにくいかもしれませんが、小さな町になると本当に、かなりストレートにそれをやっているというようなことがございます。
 この趣旨は趣旨として、どこかに、いわゆる議会における、例えば市町村議会における、いわば公立学校の運営への地域の意見の表明といいますか、それとは違う、もっと小さな規模のものが必要だというようなこと、あるいはそれが今までの議会によるものとどこが違うかということを少し書き込んでいただいたほうが、要らぬ混乱が起こらないだろうと思いますので、その辺もよろしくお願いしたいと思います。

 事務局より、参考資料の説明と今後の日程の説明が行われた後、閉会となった。

お問合せ先

初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室

(初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室)

-- 登録:平成21年以前 --