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初等中等教育分科会(第16回)・教育行財政部会(第14回)合同会議 議事録

1.日時

平成15年12月10日(水曜日) 16時~18時

2.場所

東條インペリアルパレス 「扇の間」(3階)

3.議題

  1. 学校の管理運営の在り方について(中間報告(案)について)
  2. その他

4.出席者

委員

 木村分科会長(部会長)、國分副分科会長(副部会長)、田村委員、渡久山委員、橋本委員
(臨時委員)
 市川委員、今井委員、小川委員、高倉委員、西嶋委員、西村委員、船津委員、森川委員、矢野委員、吉野委員

文部科学省

 矢野文部科学審議官、樋口初等中等教育局担当審議官、河野主任視学官、辰野初等中等教育企画課長、森初等中等教育企画課企画官、塩見教育制度改革室長、久保私学行政課長、その他関係官

5.議事録

午後4時 開会

(○=委員、●=事務局)

(1)事務局より、資料に関して説明が行われた後、意見交換。

委員
 3点あります。
 まず、10ページの下から6行目です。「校長の求めに応じて意見を述べるという役割を超えて」というのがあるわけですけれども、ここのところが、この文言で適切かどうか。前回発言しておりますけれども、ほかの方も発言があったと思うのですが、こういう表現ではなかったような気がいたしますけれども、このあたりはいかがなものでしょうか。
 学校評議員は、校長のほうがこのようにしてほしいという方々ばかりが来られているのではなくて、いろいろな立場の方が来られていますね。自由に意見を言えるような雰囲気になっていますよね。でも、こういう文言になりますと、自由に意見を言っているのではなくてというふうに受けとめられないかどうかということを心配しました。
 それから、12ページの1つ目の「○」の5行目です。ここに「校長と責任を共有する立場から」とあるのですが、学校運営協議会のメンバーが本当に責任を共有する立場になるのかどうか、疑問に思いました。
 それから、その次の行のところ、これが3つ目です。「人事配置、予算執行等に関する基本方針について」。まあ、「基本方針について」ということでやわらかく、人事配置や予算執行に関してということだけではないですよということで、文言は変わってきておりますけれども、本当に人事配置や予算執行まで学校運営協議会のメンバーがかかわっていくのか。
 このあたりの3つが、前回発言した内容とも絡んでまいりますけれども、検討することが大事なのかなと思いました。
 先ほど、関連図、参考資料1の3ページのところを説明していただきましたけれども、そことの絡みがあります。右上の中の表記が今のところにかかわること、そのあたりがありますので、両方とも御覧になりながらだと思います。以上です。

委員
 今の10ページですが、「超えて」というところを「と」と言ったらいいのではないですか。「超える」といったら、何か権限がより拡大してという感じにもとられますから、そういう諮問機関的なところもあるけれども、あるいは諮問に答えるところもあるけれども、それだけではなくて、もっと積極的に学校経営あるいは運営に発言できるようにということでしたらいいのではないかと思うのですが。
 それと同時に、今の学校評議員制度そのものが、この間の御説明にもありましたように、大体50%程度の設置だというのですよね。これからこれをもっと進めて、学校協議会をつくるというのだったら、この制度そのものとの関係がこれから出てくるわけですから、どちらをより積極的に伸ばすのかということも課題としてあるのではないかということで、地域運営学校を特区だけでなくて、もっと積極的に進めるというような意味では、この部分は現在の部分との兼ね合いが出てくると思うのです。
 それとの兼ね合いで、参考資料の4ページにありましたように、現在指定されている学校がありますね。実践研究校ですね。これは今、2年間ぐらいだったでしょうか。これをその後、例えば今の地域運営学校という感じのものに新しく指定するのか、あるいは現在の指定校をこういう形で活かすのか―活かすというか、再指定といいましょうか、やってみるのか、この辺は質問もありますけれども、ぜひお願いしたいということがあります。
 それから、12ページ、今のところになりますけれども、何か聞いてみると、私は校長なんかを外した協議会をつくればどうだろうかと思ったのですが、そうではないということと、もう1つは現在の学校評議員制度の中では、人選によっては、これは管理者側の立場からかもしれませんが、マイナス効果があると。逆に干渉し過ぎて、全く学校運営、経営に必ずしも有利になっていないというような選び方、あるいは選ばれた人もいるらしいのです。しかし、協議会の場合はもう少し客観的な立場で選ばれるだろうと思いますので、ここには、その役割を十分果たしているかどうか、その責任が問われることにもなるというように書かれていますよね。これはいいと思いますけれども、これはここに書く言葉ではないのですけれども、人選が不適切な場合、どういう責任をとるのか。やめてもらうということだってあってもいいと思うのです。その辺はどうだろうかということがあります。これは運営上の問題だと思いますので、そういうことも一応配慮しておいたほうがいいのではないかという気がいたします。
 それから、評価委員会については入れていただいて、私は非常にいいと思います。こういう評価委員会をつくることは、14ページにあるのですけれども、第三者の評価委員会をつくることによって、より客観性を持たせるというようなことで、私は、これは非常にいいのではないかという気がいたします。以上です。

事務局
 この実践研究につきましては平成14年度から始めまして、当初、3年間の予定で、14、15、それから来年度ということで、3年間で継続して実施を行う予定でございます。この中間報告をいただいて、さらに答申を今後おまとめいただいて、その上で制度化を図ったとしても、タイミングとしては、16年度当初というのには間に合わないというのが、まず1つはございます。
 もう1つ、今、実践研究をやっているところが実際に地域運営学校になるかどうかというのは、最終的には、制度化した上で、その地方公共団体、教育委員会の判断により、なっていくかどうかということでございます。ある意味、これらの学校で成果がかなり上がっているというようなこともヒアリングでお聞きしておりますので、そこら辺で判断されるのだろうと思いますけれども、スケジュールとしてはそういうことなのかと考えております。

委員
 この会議、最近は欠席しがちでございまして、十分に討議されたものと思っておりますけれども、確認の意味といいますか、私自身の思いを含めて質問を幾つかさせていただきたいと思うのです。
 1つは、地域が参画する新しいタイプの公立学校ということについては、やはり時代の流れだという思いもいたしておりますし、ある意味では新しいコミュニティづくりということが学校を中心としてなされていくということにおいて、意味のあることだという思いをいたしていて、この中間まとめを積極的に受けとめたいと思っているところであります。
 そのときに、2、3御質問させていただきたいのですが、1つは、「第2章」の表題であります「地域が参画する」という、その「地域」というのは一体何を指しているのかなという思いをしているのです。例えば、地域といえば、この中には地域住民とか、地域社会という言葉が出てくるわけでありますけれども、例えば地域には、地域にある人材とか、あるいは物的な資源とか、様々あるわけでありますけれども、私自身は学区域ととらえていいのかなと思ってはいるのですが、その辺をどのようにとらえていいのかどうかということを1点質問させていただきたいと思っています。
 というのは、ある程度、地域ということを規定しなくていいのかどうか。一般的に、例えば学校というのは地域を存在基盤にしているというときの、その「地域」というのは何だということになってくるわけでありますので、その「地域」というものをある程度規定する必要があるのかなと。なければ、みんなの了解のもとに、学区域と考えていいのかどうかということであります。
 2つ目でありますけれども、これまで、保護者、地域と連携・協力という形で進められてきたものが、参画ということでありますから、学校運営協議会というものが、ある意味では外部ではなくて内部になる。そういう意味では、連携・協力から参画へという、一歩大きく足を踏み出すわけでありますので、その辺について、これまでは連携・協力で、ある意味では外部評価とか、外部ということがあったわけでありますけれども、参画ということになってくると、どれだけ当事者意識を持てるかということが大きな課題になってくるのだろうという気がします。
 そういう意味においては、学校運営というときに、例えば教育課程の編成・実施というような問題とか、それから人事の問題とか、予算の問題があるわけでありますけれども、教育課程の編成・実施あるいはその管理について、学校運営協議会がどれだけ当事者意識を持てるのかということになってくると、それだけの時間的な問題も含めて、ややもすると非常に困難な場面があるのではなかろうか。それに対して責任を問われるということになってくると、非常に厳しい問題があるのかなという思いをいたしておりますが、その辺のことについても十分論議されてきたのだろうと思いますので、お話を伺いたいと思っております。
 3点目でありますけれども、学校運営協議会が、12ページのところに、「当該学校の教育目標の設定とその達成について校長と責任を共有する立場から」云々ということで、要するに教育目標、教育課程とともに、人事配置、予算執行ということが大きく出てくるわけであります。一番下のほうの「○」には、「学校運営協議会が校長や教職員の人事について具体的に関与する」。さきにいただきました中間報告から相当トーンダウンしているわけでありますけれども、「校長や学校運営協議会の要望等を可能な限り実現するよう努める必要がある」というような形でなされているわけでありますけれども、現在なされている学校評議員制度と学校運営協議会との大きな違いは、教育課程の編成・実施になるのでしょうけれども、やはり人事、予算にかかわって権限があるということなのだろうという思いをいたしております。
 そういうときに、例えば、私たちの区も今度から全保護者を対象に学校評価をお願いしているわけであります。そのときに、人事のことにかかわって、あるいは予算のことにかかわっては、とにかく学校評価をしていただくことはできないと。本来、保護者の立場に立てば、一番言いたいところはそこなのだろうと思うのです。人なのだと思うのです。そのことを言えば大変なことになるわけだということがあって。
 この学校運営協議会は、人事についても具体的に関与できるんだということになったときには、例えば11ページに、これを設置する場合は、教育委員会が適切な判断によって定めることが必要なのだと、こう書いてあるわけであります。しかしながら、じゃあなぜうちの地域はだめなのかということになってくる可能性もなきにしもあらずという部分もあるのかなという気がいたします。そういう意味においては、その辺のことについては一体どうなのかということについて、十分討議されたと思いますけれども、お聞かせ願えればありがたいと思っています。
 そういう意味において、1点、11ページの上から2つ目の「○」で、地域運営学校のところでありますけれども、地域の特色や保護者、地域住民の意向などを十分踏まえて設置するのだと書いてありますけれども、当然そこに入ってくるのでしょうけれども、児童生徒の実態ということを含めて、学校の実態もつけ加えていただけるとありがたいかなという思いをいたしています。以上であります。

事務局
 1つは、「地域」についてということでございますけれども、これまでの議論でも明確に「地域」というのは何を指すかということを決めるというような御議論はありませんでしたけれども、従来から、地域とか、保護者と学校との連携というふうに言われている、その文脈の中での「地域」でございまして、公立学校の場合、1つは小・中学校等学区域もございますので、そこが1つ、ある意味中心になろうかと思いますけれども、そこは必ずしも定義をするという必要もなく、地域の方々というようなことで、これまでも学校との連携というのはされてきたのかなというふうな理解だったと思います。
 それから、参画についてでございますけれども、これが従来の学校評議員制度とある意味違っている点でございまして、学校評議員制度ということで、保護者でありますとか、地域の方々の意見を聞いて、校長としてそれを参考にするというのが学校評議員制度であったわけでございます。
 それに対しまして、学校運営協議会におきましては、単に保護者や地域住民の方々から意見を聞くというだけではなくて、保護者や地域住民と学校関係者が一緒になった協議会を設けまして、そこにおいて基本的な方針について決定をする。そういう形で、保護者や地域住民が参画できるようにする。そういったような仕組みができるようにする。教育委員会の選択によりましては、地域の状況に応じてはそういう選択ができるようにするというものでございますので、そういった点では、学校評議員とは変わってくるし、機能も変わってくるということでございまして、そういった議論できたと考えています。
 また、人事に関する関与というものも、そういう点において異なってくるものでございまして、これは実践研究校におきまして、校長の公募等を行って、その際に地域学校協議会等がその選考に関与していった。中には民間人校長をそれで迎えたというような学校の例もございまして、そういった場合の、任命権を持っている教育委員会と学校との間の一定のルールづくりが必要ではないかという観点から、関与できる仕組みを検討していくというようなことになっているかと理解しております。

委員
 2点質問をさせていただきたいのですけれども、この図を見て、学校運営協議会がニーズの反映ということで、学校長、まあ、我々教員にとってみれば、管理的な立場の人たちの人数が増えたというような結果になると思うのですけれども、その要求がいろいろ出てくるかなと思います。
 その中で、要求が増えて、学校の現場の教員が処理しなきゃいけない仕事がどんどん増えるという方向に進んだときに、何かを壊すというのですか、取捨選択するというのですか、そういう文言というか考え方も、もちろん地方行政の教育委員会の人たちがそういうルールをつくっていただけるとは思うのですけれども、まず基本的に考えられるのかということと、例えば学校運営協議会に教諭の立場では参加することは想定しているのかということはいかがかなと思いまして、質問したいのですけれども。

委員
 当然、捨てなきゃいけないものも出てくるでしょうね。こういうシステムをつくったからには、当然そうなることは必定だと思います。

事務局
 2点目につきましては、11ページの下のところでございますけれども、「学校運営協議会の設置」というところで、1つ目の「○」のところに、学校運営協議会の委員の構成等についてでございますけれども、「委員の数、構成、委員の委嘱手続については、教育委員会規則において定めることになると考えられるが、その構成員としては、校長、教職員、保護者、地域住民、教育委員会関係者などが考えられる」というようなことで、教職員の中からも入ってくるということは考えられるのではないかと考えているところでございます。

委員
 学校運営協議会がうまくいけば非常にいい制度だと思うのですが、先ほどから御懸念のように、かき回される可能性があると思いますので、11ページの一番下の「守秘義務」のほかに、例えば任期を定めて、留任は認めるとか、そういう形で、適任の方を選んでいくというようなことも必要ではないかと思います。
 それから、12ページの一番下ですが、このあたりで、例えば学校運営協議会が教育委員会に対していろいろ係争を申し込むとか、そのようなケースも出てこないかなという気がいたしまして、それに対しても事前にきちんと対処できるような形にしておいていただければと思います。
 ですから、非常にいい制度だと思いますが、うまく運用できるように、いろいろな選択肢を入れていただきたいと思います。
 それから、「第1章」のほうですけれども、これはもう議論されていることかもしれないのですけれども、最近、我々、学生を大学で見ていますと、女子学生というのはほとんど就職しまして、共稼ぎでして、子どもさんたちを朝の8時から夕方の6時、7時までどこかで見てくれるところがないと、なかなか少子化をとめられないというところもあります。今後で結構なのですけれども、学校の在り方として、共稼ぎで夕方まで見られないというときに、学校としてどうあるべきかというのも、長期的ですけれども考えていただければと思います。以上です。

委員
 やはり関連した質問なのですけれども、この協議会の委員の構成ということです。こういうような方たちは入るのだろうかというのを、少し例を挙げながら伺いたいですけれども、原則として保護者や地域住民。地域住民というのは、その地域に住んでいる方ということだったらわかるのですが、実際には、そこから委託されるような形で入ってくるような人というのが認められるのか。
 まず、教育研究者というのがあります。例えば私たち、ある区に大学があるわけですけれども、その区で地域住民と同じような形でそういうことに参画する。あるいは、今の評議員の中でも、ほかの区から頼まれることもあります。大学での教育研究の専門家としてというような位置づけだと思うのですが、そういう人が入ってくる。これは保護者でも地域住民でもないのですが、ここの図の「等」という中に含まれるのかどうか。まず1つは、教育研究者です。
 2番目は、民間の、例えば教育産業における専門家でありますとか、教育についてはいろいろ造詣のある方もいると思うのですけれども、そういう方をぜひ委員会に招こうというようなところもあるかもしれません。また、ぜひ入りたいという人がいて、そこの地域住民と何らかのかかわりを持ちながら積極的に入ってくるという可能性もあるかと思います。これが認められるのかどうかということ。
 3番目は、教育の運動家のような方ですね。ある種の教育を推進しようとして運動している方が、どこかの地域でやろうではないかと。これも、そこの地域にいる特定の方とかかわりを持ちながら入ってくるというようなことがあると思いますが、そういうケースというのは想定されているのか。
 むしろそういうことも大いにあっていいではないかというものなのか。基本的にはそれはオブザーバーくらいにとどめて、保護者、地域住民、あるいはそこの行政関係、学校の先生などを基本とするという、表の中の「等」の上にある部分を原則として考えて、それ以外はオブザーバー程度にするべきものなのかというあたりの原則を伺えればと思いました。

委員
 たぶん特に原則というのは考えていないのではないかと思います。地方、地方の状況に応じてお考えいただくというのが基本方針だと思いますが、どうですか。

事務局
 それについては、基本的な考え方としては、これは一種、地方分権の仕組みでもございますので、最終的には教育委員会が委嘱するという仕組みをとっておりますので、教育委員会の判断になろうかなと思っております。
 先ほど来御説明しております実践研究校の中には、そういった協議会の中に学識経験者、あるいはその他民間人を入れているという例もございますので、それはそれぞれの状況に応じ、教育委員会の判断、あるいは学校長さんと相談しながらの委嘱の委員の判断なのかなと考えておりまして、ここの中間報告の中では、代表的に考えられる構成メンバーということで、これらの方々を掲げている案になっております。

委員
 最初は、トライアル・アンド・エラーでやらざるを得ないわけですから、いろいろなケースが起きてくる。それでうまく行かなかったときに、それを矯正するシステムがあるかどうか、そういうことだと思いますね。

委員
 関連して。今、現実に私は地域の公立小学校の評議員、現在の評議員制度ですか、あれになっているわけです。その立場はどういうことかというと、地域で幼稚園をやっておりまして、幼稚園の園長という立場で依頼されているわけです。そういう意味で言えば、小学校であれば幼稚園とか、中学校とか、中学校であれば小学校とか、高校という連携があれば、そういうのはこの運営協議会にメンバーで入るといいなという感じは持っております。
 実際やっている感じで言いますと、こんなことを希望するとか、そういうようなことを意見として出せるものですから。地域社会をつくるという役割がこの仕組みの中でどう有効かというのは、なかなか難しい問題があるのだろうと思うのですけれども、どうせ新しい制度をつくるのであれば、いろいろな役割の中の1つとして、地域のニーズを学校に反映させるというのであれば、地域社会を形成していくということに多少でも役に立つという、これは新しいものとして考える必要があることではないかと考えているものですから、そのようなメンバーの構成は考えてもいいのではないかと思います。

委員
 細かいことで、ちょっとお教えいただきたいことなのですが、前に戻りまして6ページです。ここのところで、「『設置者管理主義』及び『設置者負担主義』の原則が法律で定められている」と。このとおりでございますけれども、この「原則」という言葉を、「設置者負担主義」、後のほうにだけひっかけて読むのか、それとも「設置者管理主義」についてもこの「原則」がひっかかっていくのか。
 ここのところ、プリミティブなことで大変申しわけございませんが、学校教育法の第5条ですと、普通これまで設置者管理主義というのはそのまま読みまして、そして後の負担主義のほうが「法令に特別の定めがある場合を除いて」というのがありますので、「原則」という言葉を後ろのほうにくっつけて読んでいたというのが一般的ではなかったかと思います。
 しかし、現在では、学校の自主性・自律性、あるいは今回の報告書では地域運営学校等を提案して、それが実施に移されていくという見通しでございますので、むしろ「原則」というのは、設置者管理主義の原則でもあるし、設置者負担主義の原則でもあると、両方にひっかけて「原則」を読むのが今日的かなと思うわけです。しかし、これまでの読み方というのは、大体「原則」というのは後ろのほう、負担主義にひっかけて読む言葉であって、前のほうには特にひっかけていなかった。そのあたりをどういうふうに理解したらいいのか、お教えいただければありがたいと思います。

事務局
 ここの文章自体は、設置者管理主義と設置者負担主義、ともに原則ということで受けて書いているものでございます。
 その意味合いについては、この「原則」というのを、例外がある原則といいますか、原則があれば例外があるとか、そういうような意味合いで必ずしも設けているわけでなくて、そういう主義といいますか、そういうプリンシプルですと。公立学校においては、学校の管理運営の基本的な原則は、設置者管理主義であり、設置者負担主義でありますというようなことをここで書いているというものでございます。
 ただ、御案内のように、法律に別に定めがあれば、設置者負担主義の例外があるというようなことで、県費負担教職員制度等もございますので、法令的には確かに設置者管理主義と負担主義については違いがあるというのは御指摘のとおりかなと思います。

委員
 今の御説明、気持ちは非常によくわかるわけですが、文章をそのまま読んでいくと同時に、学校教育法第5条の規定と重ねてみますと、やや不明確なのかなと。「原則」という言葉でいいのか、あるいは「基本的な考え方」というようにしたほうがいいのかというようなことでございます。特にこだわっているわけではありませんが、気にし始めると、学校教育法第5条の規定とこれを重ねた場合に、この「原則」を後ろのほうにだけひっかけて読むのか、前のほうにもかかわるのか、やはりはっきり御説明いただけたほうがいいのかなという、それだけの話です。

委員
 学校運営協議会は学校評議員と違って、1人1人ではなくて、組織体になるわけですね。承認したり、あるいは関与したりということは、協議会という組織として行うことで、その構成メンバー1人1人が、ああでもないこうでもないといって、それに拘束されたり何かされる性質のものではないと思うのです。
 そうすると、この協議会の構成員は、ケース、ケースで人数は違うのでしょうけれども、いろいろ議論が分かれたときには、例えば多数決等によって意思を決定して、その団体意思を決めるというようなことだろうというふうに、また、そうでなければ動かないだろうと思うのですけれども、その点についての性格づけというのは、当然それを前提にしているのかもしれませんが、ちょっとどこかに記述しておかないといけないのではないかという気がするのですけれども、どんなものなのでしょうか。

委員
 確かにその点の議論はありませんでしたね、今まで。その辺は先ほどの御発言と密接にかかわってくることかなと思います。

委員
 これまでのお話を伺っていると、もちろんもめたときにどうやって意思決定をするかということもそうなのですが、そもそもどうやって委員を選ぶのかという手続も含めて、それは各自治体にお任せするのだということがずっと回答としてありましたので、今の、じゃあどうやって意思決定をするのかというようなことも含めて、私は、当然それもお任せするのだという答えが返ってくるのであろうかなと思っていたのですが、そこは書き込んだほうがよろしいのですか。

委員
 私は先ほど、学校評議員制度が十分に機能していないところの1つの理由として、今の位置づけでは、あれは校長の諮問機関なのですよね。それでいてもあまりできていないというのは、諮問機関だけれども、やることによって、いろいろ回を重ねて何か意見を聞かなくちゃいけないなど、手続的にもいろいろ面倒くさいこともあるものだから、必ずしも義務ではないものだから、じゃあやらないでおこうという面もあるのだそうです。しかし、今度、この協議会になると、これはもっと積極的に出てくるわけですよね。そして、積極的に学校経営や運営に関与してくるわけですよね。そうであれば、ますますこれは学校から見て邪魔者扱いになったら全く困ってくるわけですね。
 私は逆説的に言っているのですけれども、現在の学校がなかなか地域に開かれていない。例えば悪い担任に当たったとき―悪いと言うかどうかわからないけれども―これを代えたいといっても、意見も言えない。何でかというと、自分の子どもが学校にいるから言えない。逆にそれを学校側はうまく利用して、物を言わさない。逆説的に言えばですね。そういうこともあり得るということですから、やはり日本の学校が本当に地域に民主的に開かれていく学校をつくるということは非常に大事なことだと思うのですね。そして、地域の民主主義を学校自らがつくっていこうという気持ちがなければ、この制度は前進しないと思うのです。
 例えば、これはずっと流れを見ても、例えば教職員の立場から見ると、管理する側のことがずっと書かれているのです。管理される側のことはあまりないのです。だがしかし、OECDのあれでも、教師の自由度というのは非常に大事なのですね。ですから、校長の権限、裁量権が増えると同時に、まさに教員あるいは教職員の権限も増えて、自主決定やいろいろなものができていくという自由な雰囲気が学校でできていかないと、この制度だって何のためにつくったんだということになると思うのです。
 ですから、1つは、やはり学校が地域に開かれる。そして、非常に民主的な、地域の中の1つのコミュニティづくりのために、学校がその役割を担うということと、学校内での民主主義といいますか、自由度が非常に大きくなっていかなくちゃいけないというようなことは、やはり心してやっていかれたほうがいいと思います。教育委員会で管理規則をつくっていく場合も、そういう気持ち、あるいは精神はずっと貫いてほしいと思います。

委員
 今のところと関連するのかなと思ってはおりますけれども、2ページ目に様々なことが書かれていて、3番目の「○」でありますが、「こうした学校教育に対する児童生徒や保護者の期待の高まりに対し、現在の学校教育、とりわけ公立学校における教育は十分に応えていないのではないか」と、こういうようなことが書かれていて、ある一校の校長として、そうではありますが、保護者の期待あるいは学校への要請というのは一体どういうところにあるのか。具体的にはどういうことなのかというようなことを自分自身で反省してみますと、確かに言葉としてはわかるのだけれども、今、教員の問題が出ましたけれども、それもありますけれども、私自身は、本当に保護者はこういうことで困っているのだということがあれば出してもらえばいいのだけれども、その部分が出てこない部分もあったりします。
 そういうことで、そういう期待の高まりに対して、地域運営学校の、学校の管理運営で、地域が参画する新しいタイプの学校をつくっていくことによって、ある意味ではそういう期待にこたえることができるのではないかということなのだろうと思うのでありますが、それは一体どこまでできるのかということになってくると、例えば、確かに人事だとか予算ということが後につけ加わりましたから、それはできると思うのです。しかし、教育内容等について、例えば学習指導要領を超えてはできないだろうということもありますし、そういう意味においては、公立学校というのは、ある意味では公共性もあるし、安定性もあるし、継続性もあるわけでありますから、その部分をどう担保して、その学校独自にどこまでできるかということについては、ある程度……。打ち上げたのだけれども、何もないよということであっては具合が悪いのかなという思いもしますので、その辺、このことは学校運営協議会ではできない部分だという部分を押さえておく必要があるのではないか。
 例えば、学習指導要領を超えても、あるいはそれに則らなくてもいいよなんていうことになってくると、これは大変なことになってくる。かつて教育課程の自主編成なんていう問題がありましたけれども、そういうことにもなりかねないということになってくると、やはり義務教育としての公共性とか、あるいは教育水準の維持についても担保できなくなってくるのではないかという思いがありますので、どの辺までは学校運営協議会ができて、どこができないのかということについてもある程度明らかにしておく必要があるのかなという思いがあります。

委員
 今の意見と重なるところもあるのですが、私はちょっと苦い経験をしておりますので、その経験談をちょっと語らせていただきたいと思います。
 今、「教育課程の自主編成」という文言が出ましたけれども、保護者の期待の高まり、要求、要望、それをどこまで受け入れるかというようなことで、過去においてこういう経験をしております。
 PTA組織ができなかった学校にいたわけですけれども、そこでは、特定のイデオロギーを持った方々の意見が大変強かったのです。ある委員会活動はすべて、積極的に学校にかかわろうという動きがあったところから、どんどん入ってまいりました。その中で、標準服も含めて、校則も一切なくそう、自由な学校づくりをしようというようなことで、そういう意見を述べられた保護者の方々の団体が入ってきたわけです。
 教頭だった私が一切対応したのですけれども、4時間の中で30項目について答えてほしいと。文面など全くありませんでした。「今から30項目言いますから、頭の中にインプットしてください。それでは言いますね」と言われながら、必死になって私も30項目聞きました。それで1項目ずつ答えていったわけですけれども、そういうようなこともあり得るということですね。
 ですから、よりよい方向でということで話し合いはしておりますけれども、いろいろなことをしようというメンバーが入ってまいりますと、いろいろなことが今度は逆に流れていく可能性があるということです。先ほど何人かの委員さん方から、心配なこともありますというような形でお話しいただきましたけれども、私も過去の体験から大変心配なことがあるということで、何回となく発言をさせていただいたわけです。
 今、例えば本校でも学校評議員会で保護者全員、地域の方、また、評議員は当たり前のことですけれども、生徒にも全部アンケートをとって、それを学校の教育活動に生かすという形で行っているわけですけれども、保護者の中で積極的に意見を述べる人の中には、特定のイデオロギーの人もいるということです。ですから、私などはいつも、強い意見を持った方々の意見に対して流されないようにしなければならない。それだけではない。どちらでもいいなとか、学校のことに協力しましょう、理解していますよという方はあまり書いてきません。ですから、アンケートの中の意見の取り上げ方というのも、それがすべてではない、これは一部の人の意見でもある、大事にしなければならない一部の意見でもある、そういう受けとめ方をして、学校経営または学校運営に当たっているわけです。
 ですから、項目の中で、保護者のニーズのこと、地域住民のニーズ、また期待の高まり、それを取り入れていくことについては、これは大事なことです。しかし、そういう面もあるという、そんなことも体験上からお話しさせていただきました。以上です。

(2)教育条件整備に関する作業部会の審議状況について小川主査より報告。

委員
 教育条件整備に関する作業部会につきましては、教育行財政部会からの要請を受けまして、3つの検討、1つは「義務教育費国庫負担制度の在り方」、2つ目は「県費負担教職員制度の在り方」、3つ目には「都道府県と政令指定都市との役割分担の在り方」に関してという3つについて要請を受けまして、9月より、ヒアリングを含めて6回の会合を開催して、現在に至っています。その3つの柱に即して、これまでの議論のおおよその意見と今後の方向等について若干説明させていただきたいと思います。
 まず1つ目は、「義務教育費国庫負担制度の在り方」についてですけれども、これについては、基本的には国は義務教育の機会均等と教育水準の維持向上を図る責任を有している。すべての国民に対して一定水準の教育を保障する義務を負うというふうな考え方から、国の責任を確実に果たすための財源保障の制度である義務教育費国庫負担制度については、その根幹が堅持されることが必要である。また、国の負担すべき範囲、望ましい制度の在り方については引き続き検討を進めるというふうにしております。これにつきましては平成18年度までの検討課題とされておりますので、引き続きこの制度の在り方については検討を進めていきたいと思っております。
 あわせて、義務教育費国庫負担制度の在り方を検討するに際しましては、学級編制とか、教職員定数など、関連の諸制度についても検討することが必要であるということと、また、その中の、とりわけ義務教育の水準確保に関する国の責任を踏まえながら、義務教育に関する自治体や学校現場の自由度を拡大することが必要ではないかというふうな意見なども出されております。
 2つ目の大きな柱である「県費負担教職員制度の在り方」についてですけれども、この点につきましても、今後、地域の実情に応じた教育や、特色ある学校づくりのために、学校の設置、管理運営を行っている市町村の自律性を拡大することが課題でありまして、このために小・中学校の学級編制、教職員の配置、給与等の負担等については、市町村の権限と責任を拡大する方向で今後制度の見直しを行うことが必要ではないかという意見が出されております。
 また、その1つの柱であります、現在、構造改革特区で行われている市町村費負担教職員の任用につきましては、これから予定されている特区に関する評価などを踏まえまして、運用上の問題点や、それを全国化していく場合の課題、その全国化との関係を留意しながら、検討すべき課題は何なのかというものを明らかにしながら、都道府県、市町村、そして教育関係機関等々の、各方面の理解を得ながら、市町村費負担教職員の任用に関する全国での実施に向けた対応策ということも、作業部会では検討することにしております。これにつきましては、平成16年度中をめどに検討を進めることにしたいと考えております。
 ただ、今、県費負担教職員制度の在り方について、いろいろな角度から検討するというふうにお話をしましたけれども、部会としましては、今、市町村の財政状況とか、市町村の規模等々に非常に大きな差があるというふうな現状を前提としますと、都道府県内における一定の教育水準を確保するために、計画的な教職員の採用とか、育成とか、配置等の基盤になる県費負担教職員制度は維持されるべきであって、その枠組みの中で、先ほど言ったような市町村の裁量権限の拡大等々の課題の検討を行うことにしたいと考えております。
 3つ目は、「都道府県と政令指定都市との役割分担」ですけれども、現在、都道府県と政令指定都市との間で、教職員に関する各種権限などの所在が分かれているわけですけれども、その所在を一致させる事務合理化を図るとともに、地域の実情に応じた教育や、特色ある学校づくりのために、学校の設置、管理運営を行っている政令指定都市への権限と責任の移譲に向けて、関係する問題点等を明らかにしながら、必要な対応策の検討を進めたいと考えております。このテーマにつきましては、15年度中に意見集約を行うと考えております。
 また、この間、政令市等の意向についてもいろいろヒアリングを行ったわけですけれども、政令指定都市における一体的かつ円滑な教育を実現するために、都道府県から政令都市への学級編制基準とか、教職員定数の設置権等の権限、給与費負担及び所要の財源移譲並びにこれに伴う政令指定都市の事務体制の整備に向けて、具体的な検討を進めていくことが必要と思われますけれども、こうした権限等の移譲につきましては、一定程度準備期間がどうしても必要だというふうな政令市などからの意向もありますので、権限移譲に当たりましては、必要な準備期間を置くように留意すべきではないかと部会として考えております。
 以上、3点にわたりまして、今の時点での作業部会での検討状況を紹介しましたけれども、今後、こうした方向に沿って引き続き議論を進めて、意見を取りまとめていきたいと考えております。
 簡単ですけれども、以上、作業部会の進行状況をお知らせします。

(3)事務局より、参考資料2に関する説明が行われた後、意見交換。

委員
 特に大学法人の場合にいつも問題になるのは、理事会と学長以下の教学サイドとの権限というか、調整というか、だと思うのですが、その点について、この報告書では何か提言しているのか、あるいは議論がなされたのかどうか。先ほどの学校運営協議会と校長みたいな関係があるわけですが、その辺はどうでしょうか。

事務局
 意見はいろいろ出ましたし、大学団体からも、その辺について整理してくれという話も出ました。ただ、この問題につきましては、大学について、教学サイドの権限につきましては、教授会の権限ということで学校教育法に規定がありまして、それにつきましては、学校法人分科会の中に置かれる法人サイドの話だけではなかなか難しいところもありまして、今、管理運営体制をどうするかということは、しかもそれは、私立学校だけではなくて、国立学校法人も同じ関係がありますので、中教審の大学分科会でも管理運営体制の在り方ということを項目に入れて、引き続き審議していこうという話にはなっております。
 ただ、ここにつきましては、少なくとも今回の打ち出しでは、学校法人の最終的な意思決定機関は理事会だということがはっきりいたしますから、教授会あるいは学長の意見とか、意思表明があっても、法人として法的行為をする際の最終決定機関としては理事会にあるということでございますので、全体の例えば予算とか、大きな機構、組織の改編につきましては、その学校法人の意思決定は、最終的には理事会でするということを法律的にははっきりさせるという形にいたしております。

委員
 今の報告の中で、義務教育費国庫負担金の問題がありましたね。先生が言われた考え方は私も大賛成で、それでいいと思うのですが、それについて2つ聞かせていただきたいのです。
 今、その削減問題が出ていますよね。今日の新聞あたりでは、決着がついたとかどうとかという話がありますけれども、これはどうだろうかという問題。
 もう1つは、総額裁量制というのが出ていますよね。そういうことについて、文部科学省は、大臣を含めて、この国庫負担金については堅持すべきだという立場で非常に頑張っておられるようですけれども、この辺についてはどうでしょうか。

委員
 義務教育費国庫負担制度の見直しにかかわる、今言ったような総額裁量制云々というふうな内容的な議論というのは、作業部会とすると、内容に立ち入ることは非常に難しいということで、基本的に今の義務教育費国庫負担制度を維持していく。つまり、義務教育において国が果たすべき役割というのは何か。また、その上で、どのような制度設計が可能なのか。そういうふうな議論の中で、義務教育費国庫負担制度というのは、今のいろいろな政治状況とか、三位一体の税財政改革の今の進捗状況を考えますと、基本的に今の負担金制度の根幹を堅持していくという、その辺の論拠というか、正当性ということを明らかにしていくのが作業部会の基本的な仕事だと考えています。
 総額裁量制は、そういう点では、今の基本的な根幹を維持しながら、自治体レベルの裁量を拡大するというふうなことですので、作業部会とすれば、総額裁量制については、基本的には支持するというふうな立場で今議論しています。
 それ以上踏み込んで、どうあるべきかというふうなところは、まだ議論としてはやっておりません。平成18年度まで負担金制度の議論は続きますので、そうした動きを見ながら、先ほど言いましたように、義務教育における国の果たすべき役割は何なのか、どのようなナショナルミニマムを設定すべきなのか、それはどのような制度としてデザインされるべきなのかというふうなことは、基本的にこれから18年度に向けて議論していく課題だと私たちは受けとめて、今、審議している過程です。

 事務局より、参考資料の説明と今後の日程の説明が行われた後、閉会。

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