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学校における働き方改革特別部会(第16回) 議事録

1.日時

平成30年8月30日(木曜日)10時00分~12時30分

2.場所

文部科学省 旧庁舎6階講堂

3.議題

  1. 学校の労働安全衛生管理の在り方について
  2. 時間外勤務抑制に向けた制度的措置の在り方について
  3. その他

4.議事録

中央教育審議会初等中等教育分科会
学校における働き方改革特別部会(第16回)
平成30年8月30日


【小川部会長】  それでは、定刻まで数十秒早いですけれども、皆さんおそろいですので、第16回目の学校における働き方改革特別部会を開催したいと思います。
 議事に入る前に、まず本日の配付資料について、事務局から説明をお願いいたします。

【鞠子初等中等教育企画課課長補佐】  今回より本特別部会の庶務を担当させていただきます、初等中等教育企画課の鞠子と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 お配りしております議事次第にありますとおり、机上には資料1から資料7と、参考資料1から4をお配りしております。あわせて、御参考までに前回までの配付資料を机上に置かせていただいております。過不足等ございましたら、事務局までお申し付けください。

【小川部会長】  資料の確認はよろしいでしょうか。
 それでは、議題に入っていきたいと思います。本日は、通常よりも30分長い会議になっておりますけれども、よろしくお願いいたします。
 本日の主な議題は、議事次第にありますとおり、「学校の労働安全衛生管理の在り方について」、そして「時間外勤務抑制に向けた制度的措置の在り方について」の2件です。また、「その他」として、先日公表された「教育委員会における学校の業務改善のための取組状況調査」について事務局から御説明を受けたいと思います。
 中間まとめ以降、本特別部会の論点として、御承知のとおり、第1に学校の組織運営体制の在り方、第2に学校の労働安全衛生管理の在り方、そして第3に時間外勤務抑制に向けた制度的措置の在り方、この3点が残されていました。前回まで数回にわたりまして、2つ目の論点である、学校の労働安全衛生管理の在り方について議論を進めてきましたけれども、本日はこの論点に関する議論を整理して、一区切りにしたいと考えております。
 その後に、その他として、先ほど御説明しましたように、教育委員会における学校の業務改善のための取組状況調査の結果について、事務局から御説明を頂きたいと思います。その後に、最後に時間外勤務抑制に向けた制度的措置の在り方についての議論に入りたいと思っております。
 きょうはそういうスケジュールで進めさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは最初に、学校の労働安全衛生管理の在り方についての議論に入っていきたいと思います。これについては、前回までの議論を整理した資料を事務局で用意しておりますので、まず説明を頂きたいと思います。
 初中局の佐藤企画官から御説明をお願いいたします。

【佐藤初等中等教育局企画官】  よろしくお願いいたします。資料1をごらんいただければと思います。
 資料1でございますけれども、学校の労働安全衛生管理の在り方について、これまでの議論の整理ということで、事務局で用意をさせていただいております。本部会におきましても、前回、そして前々回に、この問題に関する医師等からのヒアリング、そして委員の皆様からの御意見を頂いておりますので、それを基に整理をさせていただいております。
 資料の構成でございますけれども、初めに1番ということで、学校の労働安全衛生管理の現状ということで記載をさせていただいておりまして、2ページの中ほどから、学校の労働安全衛生管理の充実のための方策という構成にさせていただいております。以下、簡単に御説明させていただきます。
 まず、現状でございますけれども、上から申し上げていきますと、児童生徒に真(しん)に必要な総合的な指導を持続的に実施していくためには、教師が心身ともに健康を維持して教育に携わることができるようにすることが重要であると。ただ、公立学校の教育職員に占める病気休職者数は、ここ数年5,000人前後という高い水準で推移をしているところでございます。
 また、教師の精神疾患の原因でございますけれども、児童生徒への対応や、保護者への対応、職場の人間関係等、様々なものが考えられる。そして、教師が心身の健康を損なうことのないようにするためには、長時間勤務を是正することにとどまらず、労働安全衛生の観点から必要な環境を整備することが必要である。そして、労働安全衛生法でございますけれども、学校現場にもその規定が適用されることになっております。
 また、労働安全衛生法では、事業場の業種・規模等に応じまして、安全衛生管理体制整備の観点から事業者が講ずべき措置が定められております。常時50人以上の労働者を使用する事業場においては、衛生管理者や産業医の選任、衛生委員会の設置等が義務付けられておりますし、また、常時10人以上50人未満の労働者を使用する事業場においては、衛生推進者の選任等が義務付けられております。ただ、これに関しまして、小・中学校においては整備率が9割程度、そして産業医については8割程度にとどまっているのが実情であるということでございます。
 1ページめくっていただきまして、2ページでございますけれども、労働安全衛生法においては、健康の保持増進のための措置についても規定されております。医師による面接指導は、規模を問わず全ての事業場において行うことが義務付けられておりますし、また、50人以上の労働者を使用する事業場においては、心理的な負担の程度を把握するための検査、いわゆるストレスチェックを行うことが義務付けられております。この点に関しましても、例えば面接指導体制の整備状況については、小・中学校においては教職員50人以上の学校で9割程度、50人未満の学校では7割程度にとどまっているということを書かせていただいております。
 そして、こうした現状を踏まえての充実のための方策でございます。上から順番に申し上げます。労働安全衛生管理体制の未整備でございますけれども、当然、罰則の対象となる法令違反であって、学校の設置者は速やかに、法令上求められている体制の整備を行うことが必要である。また、法令上の義務が課されていない学校においても、可能な範囲で労働安全衛生管理体制の充実に努めるべきである。
 そして、次の丸でございますけれども、法令上の義務が設置者に必ずしも認知されていないことも考えられますので、文部科学省においても、学校の労働安全衛生管理体制の整備について、最新の状況も踏まえた分かりやすい資料を作成し、周知するべきである。
 そして、次の丸でございますけれども、まずこうした体制を整備することが必要でございますが、その上で、整備された体制が適切に機能することが重要でございますので、文部科学省は先進事例等を把握し、周知するべきであるとさせていただいております。
 そして、法令で定められた義務のうち、衛生管理者等の選任については、養護教諭等が選任されることも少なくない現状がございます。そして、次のページに行っていただきまして、その際に、養護教諭等も含め、学校全体の教職員の業務を把握し、適切な役割分担を行うべきである。その上で学校の設置者は、選任した衛生管理者等に対し、能力向上教育を行い、また教育を受ける機会を与えるように努める必要があるとさせていただいております。
 次の丸でございますけれども、教師の心身の健康を保つためには、健康状態を確認することが重要である。この点、定期健康診断の実施が労働安全衛生法及び学校保健安全法の両方の規定により設置者に義務付けられており、適切な事後措置が行われることが必要である。また、ストレスチェックについて、教職員が50人未満の学校においても実施されるよう、文部科学省は積極的に促すべきである。
 次の丸でございますけれども、ストレスに関しては、精神疾患による病気休職等から復帰した職員の多くは、ストレスを感じていたときに誰かに相談すべきだったと感じているという指摘もございました。これに関しまして、教育委員会は教職員への研修等を通じて、心身の健康保持の重要性やそのための方策、相談を受ける際の傾聴法等について理解を深められるようにするとともに、学校の管理職においても、相談しやすい環境の整備など、各学校において必要な対策を講じていくべきであるとさせていただいております。
 次の丸でございますけれども、専門医に相談することが考えられますが、産業医の選任義務が果たされていない学校も少なくないということを書かせていただいています。学校の設置者は、学校医がその業務において教師の健康上の懸念点を発見した際に、適切な専門医との連携が取れるような環境を整えるべきである。文部科学省においても、公立学校共済組合が実施している電話相談窓口等の更なる活用を啓発していくべきであるとさせていただいております。
 そして、3ページの一番下の丸でございますけれども、教師は児童生徒や保護者への対応に精神的な負担を感じていることも多いことから、そのような児童生徒に対する指導や心のケアについては、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の専門スタッフとともに対応し、必要に応じて教師が指導を行うに当たって、それらの専門スタッフと密な相談を行うことができるようにすることが重要であるとさせていただいております。
 最後の4ページでございますけれども、上の方の丸ですが、今まで述べたようなソフト面の相談体制の整備だけではなく、施設・設備といったハード面での観点からの労働安全衛生環境整備も重要であると。そして、これに関して空調等の設備を整えることが必要であり、文科省としてもこれを支援すべきである。また、職員室のレイアウト変更等、勤務環境の改善事例について教育委員会に周知すべきであるとさせていただいております。
 最後の丸でございますけれども、学校や学校の設置者においては、学校の労働安全衛生管理の観点について、学校評価や、それと連動した業務改善の点検・評価に盛り込むことを検討すべきであるとさせていただいております。
 以上、事務局でこれまでの議論を踏まえた整理案ということで示させていただいております。

【小川部会長】  ありがとうございました。
 それでは、今の事務局からの説明を受けて、皆さんから御意見を伺いたいと思います。どなたからでも構いません。いかがでしょうか。
 失礼ですけれども、発言の際には、名札をまた立てていただければと思います。よろしくお願いします。
 天笠委員、どうぞ。マイクをお願いします。

【天笠委員】  全体的には、この柱と、こういうトーンでまとめられるということについて、異論はありません。それを前提にしながら、一に申し上げさせていただきたいと思うんですけれども、それは主に1つ目の、現状の記述の部分についてなんですが、この辺りのところについて、全体の概要を記述するというところについては、こういうことなのかもしれませんけれども、これまでいろいろこの会でヒアリング、あるいはこれに関連する情報を得たときに、私の立場からしますと、学校の規模というところということも、実は先生方のこういう労働安全衛生管理のところからすると、1つ大切なところじゃないか。
 そのときに、ここでは大体、50人というのが1つのメルクマールになっていて、それよりも多いとか少ないとかということで記述が整理されているんですけれども、学校の適正規模に関わった、またそこに関心を持っている立場からすると、これまでの学校規模のそういうことについての議論ですとか、そういうことについての検討ということも、この際、この記述をまとめるときのことに当たって、ちょっと目を通していただけるといいのかなと思います。
 要するに、どちらかというと大きな規模と、いわゆる標準的な規模と、それよりも小さな規模という、学校の規模というのを捉える場合に、比較的こういう捉え方をすることがあるわけですけれども、それはそれとして、これは基準上、50で多い少ないという形になっているかと思うんですけれども、今回のときには、比較的小さな規模の学校の先生方の働く環境の、ある種の厳しさということと、多くの方がいらっしゃるところの働き方の規模と、いろいろな質的なものを含めて、それぞれ先生方のメンタルな面等々の課題というんでしょうか、それが出現しているような、そういうふうに私は聞かせていただいたんですけれども、そこら辺のところの学校規模の大きさとか小ささによってという、丁寧さというんでしょうか、捉え方ということが、もう少し記述に反映されても私はよろしいのかなと思いました。
 その1つは、この国の学校の規模というのは、あえて大ざっぱに言うならば、大きな規模が半分、小さな学校が半分という状況になっていますから、とすると、大きな学校の規模のことについて、比較的これはシフトしているのかなと見えたりですとか、もう少しそこら辺のところについては、ある種の丁寧な目くばせが、その後の方策に当たっての記述の丁寧さにつながっていくんじゃないかなと思いますので、最初の現状の記述に当たって、学校の規模、あるいは先生方の教職員数の規模についての丁寧さということを、もう一度、御検討いただければということをお願いできればというのが発言です。
 なお、これは後で御説明いただければと思うんですけれども、記述の最後のところに、労働安全衛生管理の観点から学校評価について検討するという記述があるんですが、これは今後、何か具体的なことをお考えなのかどうなのか、もしその辺りのところに現状があったら御説明をお願いできればということです。
 以上です。

【小川部会長】  ありがとうございます。最後の質問については、また後でまとめて事務局からお答えいただければと思います。
 3名上がっておりますので、こちらから時久委員、そして佐古委員、妹尾委員の順でお願いいたします。

【時久委員】  前回参加ができていなくて、申し訳ございませんでした。そのときの資料とか議事録を読ませていただきながら、特に今日のまとめの3ページの、下の端の丸に関わることなんですけれども、前回の資料と会議の中身から、たくさん思うことがありました。
 1点に絞ってお話をすると、先生方のストレスの原因が、対処困難な児童生徒への対応というところにあるということが、前回お話しくださった九州中央病院の十川さんが資料を出してくださった中の、教職員の病気休暇・病気休職群の背景という中に、大きな原因の60%が小・中学校教職員の対処困難な児童・生徒及び保護者への問題であるということがあったこととか、それから、実際に病院を訪れて、ストレスの原因等になっていたところに、やはり小・中学校、特別支援学校の1位から3位の辺りに、対処困難な児童生徒への対応があるという、この辺りは、日頃そういうふうに思っているのですけれども、こういうデータで出したのを見せていただくと、まさしくそのとおりだと思います。
 私のまちも子供たち、小・中学生が1,600人ぐらいですから、そんなに大きなまちではないのですけれども、日々、どの学校でも、対処困難な子供たちへの対応というので、本当に大変な状況が続いています。先生方の研修が進んで、対応の仕方が上手になって、そしてチームで取り組むということで、以前のようにびっくり仰天という状況ではなくて、ここの3ページに書かれているように、スクールカウンセラーとかスクールソーシャルワーカーとか、それから病院とか、ありとあらゆるところ、それから大学の研究とかも併せてやってくださっているので、随分できるんですけれども、結局、先生方の中に、今の先生はこういう子供たちへの対応も、非常に柔軟にできないといけない。集団もしっかり作れないといけない。新しい教育課程に向けての研究もどんどんやって、そして力も付けていかなければならないという、幅広いものが求められていて、中に、ある一定の範囲、こういう子供たちの集団だったらうまくいくという、ちょっと限定された傾向の先生もいたりするものですから、そこに言ったことが、全部マイナスの返事で返ってきたりとか、うまくいかないケースがどんどん起こってくると、だんだん気がめいっていって、周りからサポートしてもダウンしてしまうというケースが幾つかあったりします。
 そんな状況とか日々を見ていたときに、この3ページの下の端の丸のところ、まさしくこのとおりなんですけれども、今、学校のチームでやるということと、それから、特別支援教育の支援さんを、私のまちで30人ぐらい、各学校に割り当てていってもらっているんですけれども、本当は指導ができる先生が欲しいというのがあります。支援さんは、やはり先生の指示に基づいてやっていくというところがあって、若干トーンが落ちたりするので、ここで人の数のことを言ってもいけないかもしれませんけれども、1つはこういうチームでやる、そして外部の力も合わせてするということと同時に、やはり学校の中では専門に関われる人が、どうしてもちょっとでも欲しいと。特に先ほど言った大規模校については、毎日それに校長先生、教頭先生も含めて関わりっきりですので、そういう状況があるということを、ちょっとお話ししたかったのです。
 以上です。

【小川部会長】  ありがとうございました。

【佐古委員】  私も前回欠席いたしましたので、若干議論の経過を踏まえておりませんので、その点、御容赦いただきたいんですけれども、今回、資料の1のまとめは、これはこれで必要なことが述べられていると考えております。要するところ、学校の安全衛生管理について、必要な体制整備を行うということと、とりわけ専門的なスタッフをそこにきちんと位置付けるということの必要性は、もちろんあると思いますが、あえて私の立場から言いますと、学校の先生のストレスについては、教員側の要因と、今、時久先生がおっしゃったように子供側の要因と、様々あると思いますが、もう1点、職場環境の問題というのがあると思います。
 職場環境というのは、とくに教職員の集団としての問題です。私は教員養成系の学校におりまして、若い卒業生が教員になりまして、なかなか学校で周りの先生に相談する時間も、あるいはその機会もないということで、どんどん自分で追い込まれるということがあるようでございますので、要するところ、学校の中で周りの同僚の先生に、自分の学級のこととか、あるいは実践のことが気軽に話ができるという職場環境を作るということが、こういう専門家の活用ということとともに必要ではないかと思っております。
 そのために、これは勤務時間の抑制ということとは若干方向がずれるか分かりませんが、校内研修等を見直しながら、先生方が自分の学級のこととか実践のこととかを率直に話し合えるような機会を、学校の中に設けながら運営していくということも、同時に考えていくべきではないかと思っております。
 以上です。

【小川部会長】  ありがとうございました。
 妹尾委員、どうぞ。

【妹尾委員】  資料をありがとうございました。真っ当なことが書かれてあるとは思うんですけれども、ここ一、二年で、まずは体制整備をしっかりやっていこうとか、法律の義務をちゃんと果たしていこうというのはおっしゃるとおりで、それは何も反対しないんですけれども、一方で、この中教審の議論がここ一、二年のすることだけの議論であれば、それでまだいいかもしれませんけれども、もう少し長いスパンも考えますと、かといってのんびりはできないんですけれども、もう少し踏み込むことはないのかなというのが、すごく違和感としてはあります。
 といいますのは、ここに書かれてあることは、別にいいとは思うんですが、従来やってきたこととそんなに大きな違いはないんじゃないかとか、これで解決しているんだったら、別に誰もそんなに5,000人も病気になっていたりとか、最悪の場合、過労死していたりとか、自殺していたりする人は、そんなに起こらない、もうちょっと少なくなっていてもいいんじゃないかなと思うので、もう少し今までのもので何が不足だったのか、もっと何を踏み込むべきなのかというのを、ここでもなるべく、なかなか書きづらい点もあるでしょうけれども、踏み込んで書きたいなと思っております。
 前回も提案したこととほとんど重なるんですけれども、短く4点ほど私は思っているので、申し上げたいと思います。1点目は、スクールカウンセラーとかSSWとか養護教諭に期待するのは期待しているんですけれども、期待するというだけでは限界があるというのが今までの反省点の一つかなと思います。なので、既にやられている自治体も多いですけれども、学校だけで対応させるという体制よりは、教育委員会が大分引き取るケースも増えていますけれども、そういったことだとか、とはいえ教育委員会も忙しいので、法律の専門家なんかのアドバイスを受けながら、しっかり当事者同士で話し合うとか、学校と保護者とかだけでもめているだけではしんどいので、そういった第三者的なことをもっと入れていくということを踏み込んで書いた方がいいんじゃないかなというのが1点目です。
 あと、2点目で、ストレスチェックについては、やりっ放しというか、やるだけでオーケーみたいな感じになっている、あるいはやっていないところも多いということなので、それをもっと有効活用できる方策とか、国全体としてもっとデータを分析するだとか、ストレスチェックの結果が回復した学校と、正直、まずかった学校の違いがどこにあるのかとかいうのを、しっかり研究者も入れながら分析していくだとか、その辺りはそんなに大きなお金を掛けずにできる話なので、是非そういうことも、せっかく貴重なデータですから、考えてほしいというのが2点目。
 あと、3点目なんですけれども、2ページ目にも、先進事例等をしっかり把握、周知していくというのが下から2つ目に書いています。これはこれで結構なんですが、前回も申し上げたとおり、恐らく我々に必要なのは、先進事例とかだけではなくて、しんどかった事案とか、先生たちが望まず辞めちゃったとか、最悪の場合、自殺したとか、そういったことについて、過去の反省が余りにもなさ過ぎるということだと思っています。
 ですから、そういったことを、「かわいそうだったね」ぐらいでおしまいで、ほとんど検証の報告書もないし、ほとんどよそで起こったことは、「そうだったね」というぐらいで、ほかの自治体にも共有されていない。国としてもそんなには、多分把握されていないということがあるので、しんどかった事案とか、失敗というわけじゃないんですけれども、そこから教訓を学んで、繰り返さないための再発防止策とか未然の予防策をしっかり考えるということこそ、もっとすべきじゃないかなということで、これは大した予算を掛けずに、教育委員会さんと文科省さんが協力してやれば済む話なので、是非考えてほしいですし、それを反対するというんだったら、反対する理由をちゃんと述べてほしいなと思っております。
 次、4点目なんですが、これも前回申し上げたとおり、結局、かなり悪化したときにしか先生は病院に行かないという問題が、この今書かれてあるペーパーからは、多分ほとんど解消しないので、これについては、うまい対策はなかなか僕も思い付かないので、ちょっとあれなんですけれども、もう少し早期に相談できたりとか受診するというので、電話相談とかありますよ、だけだったら、多分弱いと思うので、授業を抜けても補充のアシスタントがもう少しできるだとか、ちょっとお金も掛かる話なんですけれども、早期に先生たちが病院とか相談機関に行きやすいような体制整備の話を、もっと踏み込むべきじゃないかなということを申し上げておきたいと思います。
 以上4点、お願いします。

【小川部会長】  ありがとうございます。
 東川委員、よろしくお願いします。

【東川委員】  失礼します。全体的な話というよりは、部分的なお話で申し上げたいと思いますけれども、3ページのストレスチェックについて、先ほど天笠先生もおっしゃったようなところで同感でして、教職員の50人未満と50人以上という分け方について、この機会にというお話がありましたので、私もそこに賛同するといったところと、先生の数が少なければ少ないほど、人間関係ですとか、いわゆる職場環境によってのストレス耐性というのが、相当差があるんじゃないかなという気もしますので、その辺のところの具体的な、積極的に促すべきであるといったところのPDCAですかね、その辺をもう少し明確に記載されてもいいのではないかなと思いましたので、部分的なお話で申し上げたいと思います。
 私は以上です。

【小川部会長】  今度はこちらから、青木委員、相原委員、川田委員、善積委員の順でお願いいたします。

【青木委員】  ありがとうございます。学校を事業場として見た場合に、学校が事業場としてどういう特徴があるのかというのを考えると、小規模な学校もあって、それが全国に散在しているということと、一方で、ただし設置者としての労働安全衛生管理の世界でいうと、事業者としての学校の設置者である教育委員会というのが学校を管理しているわけですので、その辺りを考えると、2ページ以降にある充実のための方策に関して言うと、どこを名宛て人にすればいいのかというのを少し考える必要があるのかなと思います。
 ただ、今回で一旦この案件は収束するという議論のようですので、少し具体的に言いますと、例えば3ページの1つ目の丸については、文部科学省が名宛て人になっていますが、これを少なくとも学校の設置者も名宛て人にするような文にするということが必要だと思います。それから、次の丸に、方策の中で唯一、学校の管理職というのが名宛て人として出ていますが、他の丸についても同様に、学校の管理者というものを名宛て人にすることができないかどうか、改めて事務局で御検討いただきたいということです。
 学校の管理者に負荷がどのぐらい掛かるのかということも、一方で考えなければいけませんが、ただし、先ほど申し上げた、学校というのが事業場として特殊性がありますので、学校の管理者に期待することはあっていいのではないかなと思います。
 3ページの一番下の丸ですが、ここには名宛て人が抜けていますので、適切な主語を入れた方がいいかなと思うのと、それから、資料2である参照条文を見ますと、参照条文で使われている言葉は、心理的な負担という言葉ですので、ここで精神的な負担と書いてあることに積極的な意味がなければ、平仄(ひょうそく)を合わせて「心理的」という言葉にした方がいいのかなと思います。
 以上です。

【小川部会長】  相原委員、どうぞ。

【相原委員】  ありがとうございます。安全衛生の関係はここ数回、現場を担っておられる先生方のお話も含めて、現場の温度感も含めて、先生の安全衛生管理がどのような状態になっているのか、かなりえぐった、いい会がここ数回あったと思っています。これは感情的なところばかりに走ってはいけませんが、おいでいただいた先生方からは、一杯一杯で相談窓口に泣きながら入ってこられるみたいな話も、現実として御報告いただいたわけで、全体の感じからすると、結構さらっとまとめられたなというのが印象です。
 そういう印象を持つのを、どういう形で補うかというのが大変大事だなと思っていまして、例えば、これは私もここ数回申し上げたところですが、全て学校現場を民間と比較することは適切じゃない部分もあるかもしれませんが、やはり数十年単位で後れているという現実は、私は申し上げたし、おいでいただいたヒアリングの先生方からも、実感としてそういう話も出たということは、しっかり残しておくべきだと思っています。
 とりわけ2点あって、1つは、ここで傾聴という話が出てきていますが、セルフコントロールする仕掛けだったり仕組みだったり、学校現場における先生方のセルフコントロールの仕方などを、みんなで職場を守っていくという体制をどのように積み上げていくのかと。カウンセラーと一対一の関係、若しくは産業医との関係は大変大事だし、法であるところは必ず遵守し、守れる体制を作ってもらわなければいけませんが、いつ何どき自分がそういう状況に置かれるかもしれない。コントロールはなかなか難しいですから、そのときに傾聴の仕掛けを研修の中でも徹底的にやってもらうとか、ちょっと光を当てて、めり張り付けた対策を打っていくというのが大変大事だと思っています。
 周りの学校の先生たちを、自分も先生だけれども守る、よく話を聞くみたいな体制を、どうやって確立させるのかというのは大変大事なので、3ページ目のところに書かれている上から3つ目の丸のところに、ストレスに関して、傾聴方法についても書いてありますが、学校において必要な対策を講じていくということなんですけれども、それぞれ管理者、設置者の方が、よく職場の状況を見た上で、めり張り付けた対策をしっかり打っていくということが大事なんじゃないかなと思っています。
 5,000人というところが当たり前のようになってくるのは、気を付けなきゃいけませんが、そういうメンタルな不調を感じておられる皆さんは、学校現場の健康度全体を示すバロメーターと私は理解しないといけないので、個々人に落とされるよりは、それをマクロで見て、職場、学校現場の健康度が損なわれているという今の実態を理解した上でということが大事だと思っています。
 50人未満のところも、これは先回も申し上げましたが、設置者の市町村が複数校をまとめて、それで衛生管理体制を確立しているところなども、事例として申し上げましたから、様々な工夫がなされている点なども、こういうところに、50名だから努力義務でいいんだとかいうことではなしに、その中でも工夫なされているという点なども申し上げておきたいと思います。

【小川部会長】  ありがとうございました。
 川田委員。

【川田委員】  ありがとうございます。資料1で示された内容について、大きく3点、主として御検討をお願いしたい点を述べたいと思います。
 まず第1点として、資料1の3ページ目の1つ目の丸のところで、健康状態を確認することの重要性について記載があります。その後、定期健康診断、それからストレスチェックといったものに言及がされているわけですが、1つは、やはり健康状態を確認して問題を発見する上で、日々教員が働いている現場の役割は非常に大きいと思います。そのような観点からは、既にほかの委員の御意見でも出たと思いますが、例えば職場における上司の役割といったものは、健康状態の確認に関して重要なポイントになるのではないか。そういうことについても何らかの記述があってもいいのではないかと思います。
 それからもう一つは、労働法制においては、特に今年の働き方改革関連法案に関連した動き等の中でも、労働安全衛生法上の面接指導を充実させることで、問題発見の端緒としての機能を高めようという点が強く意識されるような方向になるのではないかと私は思っています。そういう観点からは、面接指導に関しても、ここで改めて触れておくということは考えられるのではないか。どちらも、この報告書、議論の整理の別のところには出てくるのですが、ここでも改めてそういったことについて記載しておくということが考えられるのではないかということです。これが大きな1点目です。
 それから2点目、これも既にほかの委員の御意見の中で出てきていることですが、健康状態の確認、問題の発見という点に関しては、できるだけ事態が悪化しない早い段階で、問題を発見して対処すること。また、この点について現状に問題があるということが、これまでの議論の中で明らかになってきているのではないかと思います。そういう観点から、早い段階、事態が悪化しない段階で、問題を発見するということの重要性については、もっと強調されてもよいのではないかと私も考えております。これはが大きな2点目です。
 それから、大きな3点目、最後になりますが、安全管理という面からすると、今まで述べてきたような問題の発見の後に、その発見した問題に対応して健康被害を防ぐ。あるいは、健康被害が発生してしまったら、その後、できるだけ円滑な職場復帰を支援するといった段階があるわけで、ここの辺りのことは、これまでの議論の中では必ずしも、最初の段階の話と比べると、重点的に議論されてきていなかったかもしれませんが、例えば法令のレベルでは、資料の2の3ページに出てくる労働安全衛生法の66条の8の5項のところで、面接指導の結果、必要がある場合にはこういう措置を取ってくださいということが規定されています。
 学校の現場において、ここで書かれていることを文字どおりやるということがいいのか、あるいは別のやり方がいいのかなどは、問題にはなり得ると思いますが、例えば問題が発見された後の対処、対応については、具体的にどういうことが考えられるのか。あるいは、もう健康被害が生じてしまった後のサポートについても、どういうことが考えられるのか。あるいは、具体的にそれらを挙げられないとしても、事例を収集して分析する、あるいはその中で得られた好事例の周知を図るといったことなどを、課題として示すということなどは考えられるのではないかと思います。
 以上です。

【小川部会長】  ありがとうございました。
 善積委員、そして最後に嶋田委員でお願いします。

【善積委員】  分かりました。ありがとうございます。
 文言を読み込めば、そういうことをおっしゃっているのかなと思いますが、もう少し明確な表記でもいいかなということで、御意見を言わせていただきます。3ページのストレスに関してはという2つ目の白丸のところで、傾聴法などという表記をされていらっしゃいますけれども、集団の先生方の中で、それなりにキャリアのある先生と若い先生との間に上下関係がどうしても生まれてきて、その指導する過程でハラスメントのような発言が出てしまい、それが原因で精神的に負担を感じてしまうという状況がしばしば起きているというふうに、私のコンサルティングの現場でも聞いております。
 ハラスメントということについて、認識が少し弱いという印象を持っていまして、教職員の方の研修の中に、そういった部分も含めていくということを描けないかなということを、1つ思っております。
 それと、保護者等がまた精神的負担の要因になっているという話も、前回の報告の中でありましたように、過剰な要求などが起きたときの対処というところ、これが安全衛生という側面で書くべき内容なのかどうかというところはあるとは思うんですけれども、多分、先生方がこの部分を読まれたときに、自分たちが本当に求めているものにつながるような表記があるかないかという期待感に対して、答えがどこまで評価されるかというところにつながると思っています。教育委員会として、保護者のクレーム対応の対策を取るということ。よく言う弁護士を立てるとか、組織的にフォローするという表現を、どこかに入れていただけないかなと。
 それによって、学校現場が、全部自分たちで対処して受け止めていかなければいけないわけじゃなく、適切な部分については相談するパートナーがきちんといて、そこは専門的な対処をしてくれる先だという安心感をちゃんと持って仕事に従事できるんですよ、そういうふうに環境を作りますよというメッセージを入れられないかなと思っています。
 それから、あと2点ですけれども、1つは、休憩時間の話がここに書かれていないことです。休憩という概念は、私は、どう取るということを言えばいいのかなというのが、学校の現場を見せていただけばいただくほど、休憩の取り方が実はよく分からないです。その辺りは、学校現場個々、あるいは先生個人個人のやり方によってくるのかもしれないですけれども、休憩時間を取ることが大事だという話は、前の提言の中にも書いてあるので、そういうスタンスでいけば、休憩時間を確保できるような時間の工夫を、ここでも改めて書いてもいいと思っております。
 最後の1点ですけれども、ここの中に書かれていないのが、復職した先生のフォローなんですね。復職した先生方を受け入れた学校は、そこの校長先生も非常に大変だとお聞きしております。要は、その先生方にちゃんと働いていただけるように、周囲も気を配る必要もありますし、そのためにいろいろな配慮をすると、校長先生自身、非常にいろいろなところに仕事の負荷がまた広がっていくとも聞いていまして、そういったことを無視することは良くないなと思っております。
 そこでどうするべきかというのが議論されていないので、私もはっきり申し上げられないんですけれども、そういう復職された先生方が配置されている学校に対しては、もう少し丁寧なフォローをするような体制を作っていく必要があるということを、何か書けないかなと感じております。
 以上です。

【小川部会長】  ありがとうございます。
 では最後、嶋田委員、お願いします。

【嶋田委員】  皆様の御意見を聞いていて、私も非常に現場として感じるところを述べさせていただきます。
 3ページ目の、先ほどの事業所においてのストレスチェックの50人未満というところですけれども、御意見もありましたように、本市でも、本校は人数的には正規の職員が20名という学校ですけれども、そこのところでも、1つの市を大きな事業所として設置者の教育委員会が捉えて、全員のストレスチェックをしてもらっております。ストレスチェックを1つやるにも、それだけのお金が掛かって、これが事業所という捉えで校長がやるというのは大変難しいものですので、ここの部分の、どういうふうにやっていけばそれが可能なのかという視点を、実際に先ほど相原委員がおっしゃっていたように、記述していただくことはできないかなと思いました。
 また、3ページ目の一番下の、精神的な負担。教師の方は、やるべき教材研究とか、そういうことを一生懸命やることは、全然私は負担ではなくて、いい授業を作っていく、子供たちのためにといったときと、ここの部分が大きく違っている。それは校長にとっても同じことであって、法的なもののことを、過剰な要求が来たときに校長が、ここの法規はこうですからこうですよということを、私が言いなさいと言われたら、非常に怖いなと。自信はございません。そういうときに、相談できるきちんとした体制があるというのは、管理職にとっても大きな精神的な安心感につながっていくと感じているところでございます。
 最後に、4ページ目の一番上のハード面のところですけれども、ここの部分につきましては前回、廊下は35度ですということをお話ししたと思いますけれども、休憩時間をきちんと確保できるように、管理職が会議の持ち方とかをやっていくということは、管理をしていくことは大事だと思いますが、実際、休憩時間も先生たちは丸付けをしたり、学年会を自然に開いていたりといったところで、本当の意味でのお昼休みではないので、休憩にならないというところは事実ですが、場所もないんですね。
 ですから、ここに書いてある職員室のレイアウトというところは、休憩できる場所という部分の意識も書いていただいているかなと思いますので、このレイアウト、そこにソファーがあるとか、ちょっとそこで何人かでおしゃべりしながらくつろげるとか、そういう部分が10分でも15分でも休憩として取れると、随分違ってくると感じているので、レイアウトといったところに、少し付加していただければ有り難いなと思いました。
 以上です。

【小川部会長】  ありがとうございました。
 最後は相原委員から、少し追加意見があるそうですので、よろしくお願いします。

【相原委員】  すいません、何度も申し訳ないです。ここ数回を渡った割には、さらっと書かれたなという印象を先ほど申し上げましたが、もう一回、この文章が最後、どういう形で全体の答申とかいうところに入るのかというのは、まだ幾つかのステップが踏まれると思いますが、そういう印象を受けたのは、皆さんのお話も聞いてもう一回考えると、1ページ目には現状が書かれていて、2ページにはいきなり方策に行くわけですね。
 ここ数回やってみて、課題意識を私たちはどこに持ったのかという問題点をクリアにしないと、現状の中に何となく問題点が入っている感じもするし、方策のところも課題意識が少し入っている感じもするし、したがって、現状、推移はこうだ、現実はこうだ、その中から私たちはこの部会の中で、こういう問題点を確認しましたというのが新しい2ポツであって、それを解決するためには3ポツとして具体的な方策という、そういうストーリーの方が通りがいいんじゃないかなと思ったので、一言付け加えさせていただきます。

【小川部会長】  ありがとうございます。きょうも非常に多くの御意見、そしてまた要望を頂きました。きょう頂いた要望や御意見については、最終的な答申取りまとめの際に、可能な限り反映していきたいと思います。そして、取りまとめの際に、今いろいろ頂いた意見が本当に反映されているかどうかについては、またその時点で確認し、御意見いただければと思います。
 あと、様々な要望、御意見を頂いたんですけれども、1点だけ、直接事務局に御質問が天笠委員からありましたので、これについて何か事務局から、今の時点でお答えできますでしょうか。4ページの最後の丸のところで、労働安全衛生管理の観点について、それと連動した業務改善の点検・評価に盛り込むことを検討すべきということが書かれていますけれども、こうしたことに関係して、文科省で今の時点で、何か具体的に考えているようなことがあるのかどうかという御質問だったと思いますけれども、何かございますか。

【梅﨑初等中等教育局参事官補佐】  すいません、少し検討させていただければと思います。

【天笠委員】  その件について、ちょっといいですか。
 ということのようですけれども、ここで単純に考えると、現在の学校評価ガイドラインに、安全衛生に関する項目が抜けていますので、その項目を加えるという心づもりで、これは記されているんじゃないかと拝察するんですけれども、申し上げたいことは、そういう形でガイドラインにだんだん書き加えていくことが、結果的には学校評価を機能させないような形になっていくことというのが心配されるわけなんです。
 要するに、その課題に対応して、今回の場合でしたら安全衛生に関する項目を数項目入れて、それで整えたというふうなことは、ますます学校評価が機能しなくなる可能性を積み重ねるような状況になる可能性を持っているんじゃないか。今の段階でも学校評価は、実効性という観点からしたときに、いろいろな意味で課題を持っているわけですので、今の学校評価は、少なくとも説明責任ということについては、少なからずそういうふうに対応しているんですけれども、こういう課題と、あるいは実際の様々な教育活動をチェックするとか、組織運営についてチェックするという、うまく実効性のある、機能する学校評価ということについては、常に一体性とか全体性とか機能性ということを捉えながら、捉えていく必要があるんじゃないか。
 そういうところとして、この項目ということ、あるいは学校評価に位置付けていくということに知恵を絞るということが、この分野の課題解決につながっていくと思いますし、学校評価の改善にもつながっていくんじゃないかと思います。そういう点についての検討をよろしくお願いしたいと思います。
 以上です。

【小川部会長】  分かりました。天笠委員の問題意識、非常によく分かりました。
 それでは、第1の議題については、これで一応、区切りにさせていただきたいと思います。
 続いて、その他を先に、させていただきたいと思います。先日公表されました「教育委員会における学校の業務改善のための取組状況調査」について、事務局から御説明をお願いいたします。

【梅﨑初等中等教育局参事官補佐】  説明させていただきます。資料3-1、3-2がございまして、3-2は全体版でございますので、3-1に基づいて概要を御説明させていただきます。
 早速ですけれども、2ページをごらんいただければと思います。昨年こちらの部会で取りまとめられました中間まとめを受けまして、昨年12月に文部科学省で緊急対策を取りまとめております。それを受けまして2月に、各教育委員会に対して緊急対策を周知するとともに、学校の業務改善、それから勤務時間管理の取組の徹底を依頼しているということでございまして、今回は、各教育委員会に対して周知した取組の内容について、4月時点でどれだけの状況になっているのかというのを確認して、調査を行ったということでございます。
 今、御説明しましたように、調査日につきましては、4月1日時点ということでございます。また、調査対象につきましては、都道府県、政令指定都市、市区町村の各教育委員会につきまして、所管する学校について、教育委員会の業務改善の取組を確認したということでございます。
 続きまして、概要について御説明させていただきます。3ページをごらんいただければと思います。まず、所管の学校に対しまして、業務改善の方針とか計画を策定している教育委員会を確認したということでございます。この結果、都道府県では9割、政令指定都市では85%、それから市区町村では2割という状況になってございます。下の方を見ていただきますと、昨年との比較を書いてございまして、昨年度と比べて増加しているということでございますけれども、市区町村につきましては、まだ2割という状況がございますので、一層取組を推進していく必要があると考えてございます。
 これは昨年の比較を書いておりますけれども、この調査自体、2年前から実施してございまして、ただ、今年2月の通知を受けまして、大幅に調査項目などを見直しておりますので、このように比較できる項目については比較させていただいて、示しておるということでございます。
 続きまして、4ページ目をごらんいただければと思います。事務職員の校務運営への参画の推進ということでございます。水色のところでございますけれども、学校事務の共同実施を実施しているというところでございまして、都道府県では4割、政令市では7割、市区町村では6割という状況になってございます。また、濃い青色のところですけれども、学校事務のICT化ということでございまして、庶務事務システムを導入しているということですけれども、都道府県・政令市では6割程度、市区町村では2割程度となってございます。
 また、黄色のところでございまして、事務職員さんの標準職務などにおきまして、企画委員会への参加ですとか、校務運営へ主体的に参画するよう示していると回答している教育委員会につきましては、都道府県で3割、政令市で55%、市区町村でも2割となっているということでございまして、今後国で、事務職員の標準職務例を示すということも考えておりますので、そういうことを踏まえまして、また取組を促進してまいりたいと考えてございます。
 それから続きまして、5ページ目をごらんいただければと思います。調査・統計への回答に係る負担軽減の取組ということでございます。先生方は、こういう調査・統計への回答についても負担が大きいということでございます。まず、水色の1番目のところで、教育委員会から学校への調査・照会について、その内容をきちんと精査しているかということを聞いたわけですけれども、これにつきましては、都道府県で100%、政令市で95%、市区町村で6割となっているということでございまして、多くの教育委員会で取組を進めておられるということでございます。
 ただ一方で、調査の一元化などによって回数を減らしているかというところで、濃い青のところでございますけれども、これにつきましては都道府県で74.5%、政令市で8割という状況になってございますけれども、市区町村では4割という状況にとどまっておりますので、こちらについても引き続き、積極的な取組を促してまいりたいと考えているところでございます。
 それから、6ページ目をごらんいただければと思います。部活動に係る負担軽減の取組についてということでございます。これにつきましては、水色のところですけれども、部活動指導員をはじめとしました外部人材の参画を図っているかどうかということを聞いたわけですが、ここでは、都道府県については95.7%、政令市については9割、市区町村でも6割となっておりまして、多くの教育委員会で取組が行われていると考えております。
 また、この3月にスポーツ庁で運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインというものを示しておりまして、その中で、部活動の適切な活動時間ですとか休養日について設定しているというわけですけれども、それを踏まえた基準などを設定している教育委員会を問うたということですが、都道府県におきましては6割、政令市については7割、市区町村5割という状況になってございます。また引き続き、こういう取組も進めていただく必要があると考えてございます。
 それから、7ページ目をごらんいただければと思います。中間まとめで、授業準備に係る負担軽減などについてもいただいておりまして、サポートスタッフの参画を図っているかどうかということで、水色のところでございますけれども、聞いたということでございまして、都道府県では約4割、政令市では9割、市区町村では3割という状況になっておりまして、また引き続き、こういうところも配置を進めていく必要があると考えてございます。
 それから、8ページ目でございまして、勤務時間管理や適正な勤務時間の設定についてということでございます。まず、水色のところでございますけれども、超勤4項目以外の業務を命ずる場合について、勤務時間の割り振りなどを適正に行っているかどうかと聞いたということでございますけれども、こちらにつきましては、都道府県で74.5%、政令市で7割、市区町村で45.1%という状況になっておりまして、こちらについても引き続き、きちんとした対応を求めていく必要があると思っております。
 また、学校閉庁日、灰色の部分ですけれども、これを設定していると回答した教育委員会につきましては、都道府県で4割、政令市で9割、市区町村では6割となってきておりまして、昨年の夏以降、取組が広がってきているのかなということでございます。また、濃い青色の部分でございますけれども、勤務時間外の外部からの問合せについて、留守電ですとか、あとは緊急体制の整備などをしていると回答したところは、都道府県で2割、政令市で35%、市区町村は11.7%となっているということでございます。
 それから、9ページに行きまして、教師の勤務時間管理の方法ということでございます。これは水色のところでございますけれども、ICTの活用やタイムカードなどによって勤務時間を客観的に把握していると回答した教育委員会を聞いたということでございますけれども、都道府県で4割、政令市で45%、市区町村でも4割となっているということでございます。この項目については、昨年もお聞きしているということでございますけれども、昨年から比べて、下のグラフですけれども、増えているという状況になってございますが、こちらも引き続き、まだ現認とか自己申告の管理というのも多い状況がございますので、引き続き取組を促していく必要があると思っております。
 昨年度と比べることができた項目については、取組は広がっているということでございまして、意識も高まっているということかと思いますけれども、引き続き、この部会での検討、及び文部科学省でも環境整備などに努めて、引き続き取組の徹底を促していきたいということでございます。
 私からの説明は以上でございます。

【小川部会長】  ありがとうございます。
 今の取組状況調査の結果の御説明について、何か御質問とか確認したいことがあれば、少し時間を取りたいと思いますが、いかがでしょうか。
 風岡委員、どうぞ。

【風岡委員】  御説明をありがとうございました。何点か確認させていただきたいのは、この調査の対象になる学校というのは、小・中学校と考えればいいのでしょうか。それとも、例えば都道府県の教育委員会については県立学校というところもあるのでしょうか。

【梅﨑初等中等教育局参事官補佐】  所管する学校についての取組ということを聞いてございますので、都道府県であれば、高校とか特別支援学校、それから政令市・市区町村であれば、小・中学校中心になるかと考えてございます。

【風岡委員】  ありがとうございます。次に、4の事務職員の校務運営への参画のところですが、ここのデータを見させていただいて気になったところですが、都道府県が県立学校だとすれば、学校事務の共同実施が18の都道府県で、県立学校レベルでこれは実施がされていると解釈をすればいいのか、あるいは、公立の小・中学校に対して都道府県が何がしかの通知をしていると捉えればいいのかということが1つ。
 標準職務の例示のことも同じですが、県立学校に対しての職務標準というものと、小・中学校に対する職務標準というものがあるとすれば、その辺りというのが、例えばこれでいきますと、市町村が非常に割合が低いということが出ているわけですが、市町村立の小・中学校については、何を基準にして業務の明示というか、業務を行っているのかということが、これまでの調査とかからすると、都道府県からの通知等をもって、それを準用するというケースも多くあったという認識がありますので、これをもって標準職務があるのかないのかという判断はなかなか難しいなと感じたところがあります。
 同じように市町村のところで、11.6%で200の市町村が標準職務の例示を示しているわけですが、その下で、そういう中で企画委員会等への参画、校務運営への主体的な参画というところが、312の自治体があるという、この辺りも、推測ですが、回答する側(がわ)が質問の意図というか、その辺りについてどんなふうに解釈しながら回答したかというところが、非常に疑問に感じたところがあります。そのため、これが出ることによって、実態がうまく反映されているものかどうかに、疑問を覚えたということがあったため、御意見ということでお話させていただきました。

【小川部会長】  梅﨑補佐。

【梅﨑初等中等教育局参事官補佐】  風岡委員のおっしゃるように、都道府県が市町村立の小・中学校について、例えば標準職務なんかを示している例があるというのは承知をしておるんですけれども、今回の調査では、所管する学校にということを聞いておりまして、若干、委員おっしゃった部分というのが反映できてはいないのかなということでございまして、次回以降、そういうことも配慮しながら調査ができればということを考えてございます。

【小川部会長】  風岡委員、よろしいですか。

【風岡委員】  はい。

【小川部会長】  青木委員も御質問ですか。青木委員、どうぞ。

【青木委員】  スライド番号8番の学校閉庁日について伺いたいんですけれども、この学校閉庁日に関して、回答でどのぐらいの幅があったか御存じでしょうか。

【梅﨑初等中等教育局参事官補佐】  すいません、別冊の資料3-2の31ページをごらんいただければと思います。表の下の方ですけれども、米書きのところに、学校閉庁日を設定している場合の時期・期間ということで、参考に書いていただいているものがございまして、多くの自治体が、ここに書いていますように、夏季休業期間中のお盆の時期を閉庁日としているほか、冬休みの年末年始に合わせて設定しているということでございまして、これが基本的には多くの自治体でやっていると。
 一方で、先日いろいろな報道で岐阜市さんの話も聞いておりますけれども、2週間程度の学校閉庁日を設定しているところがあるということで、基本的には前者の方が多いということでございます。

【青木委員】  分かりました。ありがとうございました。

【小川部会長】  妹尾委員、どうぞ。

【妹尾委員】  質問というか、コメントというか、気付いた範囲のコメントなんですけれども、別冊の資料3-2ですね。これをぱぱっと読んでいって思ったことなんですが、それの16ページですけれども、先ほどの概要版にもありましたが、調査・統計等への回答についてなんですが、釈迦(しゃか)に説法ですが、これも御案内のとおり、まだまだ負担感が強いものの典型例ですけれども、一応、ほとんどの自治体が精査はしていると、市町村の場合は6割ですけれども、言っているということで、今後は好事例等を収集する際には、精査しているといっても、ちょこっとやったケースと、かなりやっているケースと、それぞれあるということだと思いますので、もう少しここの辺りも、もっと大幅に大分見直しているとか、随分負担が減るように、特に教頭職の負担が減るようにしているというのをどんどん集めて、啓発していただきたいなというのがあります。
 あと、この同じところの丸4で、首長部局と連携して、負担軽減に向けてやっているかといわれると、これは比率が低くなっているんですよね。ですから、例えば教育委員会の内部では頑張っているけれども、まだ首長部局も巻き込んでの精選までは行っていないというところも多いことなんかもうかがえますので、そういったところも含めて、もう少しどうできるかなというのを考えていただきたいなと思います。
 これも御案内のとおりですが、隗(かい)より始めよじゃないですけれども、文科省さんもついつい、部活動指導員を例えば導入すると、その効果はどうですかみたいなやつだとか、新しい施策が増えれば増えるほど、いろいろな書類とかエビデンスが必要になってくるというのは、理解はできるんですけれども、そういうことで非常に教頭職は、働き方改革が進めば進むほど、俺たちの仕事は増えると言っておりますので、その辺りも、文科省の内部も再度、見直してほしいなというのを申し上げておきたいと思います。
 それから、順不同なんですが、別冊の24ページ目、学習評価や成績処理。こういったことにつきましても、先ほどの調査物と一緒で、結構多くの自治体さんが、成績処理等に関して事務作業の負担軽減を、ICT等を活用して図っているとは言っているんですよね。言ってはいるんですけれども、特に小学校なんかはそうですが、教師の時間のかなりを占めている部分でもありますので、学習評価や成績処理、添削とかも含めてですね。なので、この辺りも、ICTとかをやってはいるけれども、結局その後、どこまで減っているのかなというのは、もう少し丁寧にこういったことは、もちろん調査では限界があるんでしょうが、見ていく必要があるんだろうなと思います。
 それから、ごめんなさい、順不同で。ちょっと前へ戻っていただいて、20ページ・21ページの部活動なんかにつきましても、外部人材の参画は進んでいるところと進んでいないところがありますが、丸2の規模が縮小している学校等の部活動数の適正化。こういったことはなかなか進みづらいというのは予想されることですけれども、とはいえ、こういうところがないと、外部人材なんて入れたって、例えば20も部活動があれば、そのうちの1個か2個しか外部人材はないですというと、残りの18は負担のままということになりますので、もちろん一概に減らすのがいいとは限りませんが、この辺りも適正化に向けて、もう少し縮小にもかじを切っていくべき学校・自治体も多いと思いますから、そこは再度、もう少しよくやる必要があるし、校長だけに任せていたのでは、正直、これは非常に嫌われる施策なので、しんどいかなと思いますので、教育委員会さんも是非、いろいろバックアップしてほしいなと思っております。
 最後、ごめんなさい、いろいろ言って。ページ数は忘れましたが、給食とか掃除とか、昼休み中の対応等については、まだまだそんなに進んでいないというところがうかがえます。これは先ほどの議論で、労働安全衛生のところにもありましたが、休憩時間の確保にもすごく関わる話で、授業は削れませんので、給食、掃除、昼休みの時間をいかに工夫するか、あと放課後の時間を工夫することぐらいしか、各学校の裁量はないので、その辺りももう少し、もちろん各学校の工夫ではありますけれども、教育委員会もできることはないかなというのを考えてほしいなというのを申し上げておきたいと思います。
 以上です。

【小川部会長】  あとお二人、冨士道委員、そして橋本委員でお願いします。

【冨士道委員】  失礼します。この結果をざっくり見させていただきましたが、都道府県と政令市というカテゴリーと、それから区市町村というカテゴリーで分けてきますと、そこには大きな落差といいますか、差が出ています。その背景を、今後分析をされると思いますが、私自身は、恐らくこれは財政的な規模の問題があろうか思います。
 この統計で見ると、すぐ分かるんですが、都道府県の数、政令市の数、そして市区町村の数を見ると、圧倒的に市区町村が多い。そして、そこにある学校数を掛ければ、学校の実態でいったら、低いところに占めている学校数が多いはずです。つまり、実態としては、まだまだこれは改善が進んでいないのが現状だと思います。ということは、逆に言いますと、市区町村にこれからどうてこ入れをして、さらに、そこにある学校に、どうきちっと浸透させていくか。これが大きな課題になっていくと思っています。
 是非それを含めて、先ほど申し上げた背景、そして今後そういう、特に市区町村へ、どう働き掛けをしていくのかというのは、これはお願いをしたい。よろしくお願いいたします。

【小川部会長】  橋本委員、最後にお願いします。

【橋本委員】  今、冨士道委員がおっしゃったので、市区町村への働き掛けということですけれども、例えば3ページの改善方針・計画の策定の割合が市町村で低いというのは、幾つか理由があるかなと想像するんですけれども、恐らく1つは、府県がこういうものを作っていくとすると、それを待っているという市町村の一般的な姿勢があるのかなと思います。
 それと、市町村、特に町村については、教育委員会の事務局の規模がやはり小さくて、なかなかこういう業務に労力を掛けるところの動きの鈍さがあるのかなと思います。それであるだけに、府県の方が積極的にリーダーシップを取り、また指導なり助言をしていく中で、こういう取組を進めていくように努めていかなければならないと思っております。
 私は1点質問したいんですが、6ページの部活動のところなんですけれども、部活動指導員をはじめとした外部人材の参画を図っているというところですが、今年の4月1日時点ですので、恐らく、まだ余り部活動指導員は多くないのかなと。主には技術指導とかで入っておられる外部人材なのかなと思うんですけれども、もしその辺の内訳が分かったら、教えていただきたいなということです。

【小川部会長】  梅﨑補佐、今の時点で分かります?

【梅﨑初等中等教育局参事官補佐】  ちょっと分かりません。

【小川部会長】  分からない?

【橋本委員】  すいません、なぜそういうことをお聞きしたかといいますと、部活動指導員は本当にいい制度ですし、部活動の教員の負担を軽減するのに有効だと思うんですけれども、あちらこちらの府県からも、なかなか適した人材が集まらないと。せっかく予算も付けたけれども、結局は埋まらないという声を、いろいろなところで聞いております。教員OB以外に、本当にいるのかという声も、特に都市部以外で聞いております。
 そういう意味では、これを実効性あるものにするには、1つはお金の問題もあるかもしれませんけれども、こういう人自体をどう作っていくかということを併せてやっていかないと、実効性を高められないなと感じておりますので、そのことだけ申し上げます。

【小川部会長】  ありがとうございます。
 この調査結果の内容についても、委員からいろいろな御要望、御意見を頂きました。この調査結果を踏まえて、また文科省でも、今後とも学校の業務改善の取組を進めていっていただければと思います。よろしくお願いします。
 ほかにも御意見あるかと思いますけれども、もう一つ大きな議題がありますので、次の議題に入らせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、最後ですけれども、今回から、時間外勤務抑制に向けた制度的措置の在り方について、議論を進めていきたいと思います。最初に、そのテーマに関係して、基礎資料に基づいて全体的な説明を事務局からお願いしたいと思います。
 これは佐藤企画官からですかね。よろしくお願いします。

【佐藤初等中等教育局企画官】  それでは、資料を用意させていただいておりますので、ごらんいただければと思います。資料の4から6までとなってございます。順番に御説明させていただきます。
 まず、資料の4でございます。こちらでございますけれども、これから御議論いただく時間外勤務抑制に向けた制度的措置の在り方の検討につきまして、教師の長時間勤務是正のための勤務の在り方を検討する中で、どういった前提、そしてどういった全体の中の位置付けであるかということについて、再度整理をさせていただいた資料でございます。
 上の方に書いてございますけれども、中教審の中間まとめでも記載を頂いたところでございますが、学校における働き方改革の目的でございますが、新学習指導要領を円滑に実施するとともに、教師が児童生徒に接する時間を十分確保して、必要な総合的な指導を持続的に行うことができるようにするということを目的としております。
 その目的を達成するための前提といたしまして、所要の勤務時間内に教師の業務が終わるようにすることを目指すべきであると。そして、教師が真(しん)に担うべき業務に従事するよう精選し、教師の業務負担を大幅に軽減するとともに、時間外勤務の抑制を図ることが必要であるという基本的な認識を書かせていただいております。
 また、その下でございますけれども、「経済財政運営と改革の基本方針2018」ということで、いわゆる骨太の方針でございますけれども、今年の6月に閣議決定された中で、そこにございますとおり、適正な勤務時間管理の徹底や業務の効率化・精選などの緊急対策を具体的に推進するとともに、学校の指導・事務体制の効果的な強化・充実や、学校の実態に応じた教員の勤務時間制度の在り方などの勤務状況を踏まえた勤務環境の見直し、小学校における教育課程の弾力的運用についての検討を進めるということにされているところでございます。
 今、8月の末ということで、来年度の概算要求に向けての詰めを行っておりますけれども、その中においても、この骨太の記載にございますとおり、学校の指導・事務体制の効果的な強化・充実も含めまして、しっかりと取り組んでいくということを予定しているところでございます。
 そうしたことも踏まえながら、今後、以下のような取組を総合的に進めていくことが必要だと考えております。
 (1)から(6)までございますが、まず、初めの(1)でございます。これは中間まとめの中でも大きく取り上げていただいておりますけれども、業務の役割分担・適正化の取組について、着実に実施をしていくということで、先ほどの調査の中でもございましたけれども、まだまだ取組が十分でないという部分がございますので、そこの例にあるようなことを、一層今後も推進していくということ。そして、2つ目の丸でございますけれども、骨太の中にもございましたが、新学習指導要領の円滑な実施に向けた教育課程の弾力的運用についての検討ということも、併せて行っていくということにしております。
 そして、その下が、本部会の中でも中間まとめ以降、御議論いただいてきておりますけれども、(2)ということで、学校の組織運営体制の在り方の改善ということで、校長・副校長・教頭も含めた全ての教職員の校務運営上の負担を軽減していくために、組織運営の在り方を改善していくということ。
 そして、次の(3)でございます。本日も御議論を頂いて、意見を頂いておりますけれども、学校の労働安全衛生管理の徹底ということで、学校の教職員が心身の健康を損なわないよう働くために必要な職場環境の整備を図っていくということ。
 そして、それ以外に、(4)ということで、勤務時間管理の徹底、適正な勤務時間の設定ということで、こちらも中間まとめの中に記載いただいておりますが、勤務時間について客観的な把握の徹底をしていく、また留守番電話の設置であるとか、学校閉庁日等の取組を推進していくということが必要だと考えております。
 そして、(5)といたしまして、この後の議論にもございますけれども、勤務時間の上限目安を含むガイドラインの策定・提示ということで、中間まとめの中で数値で示した上限の目安を含むガイドラインの策定ということが取り上げられておりますので、その策定と、その記載内容の遵守の徹底を求めていくということがあるかと思います。
 そして、これらの法則と連携させて、これから議論いただく時間外勤務抑制に向けた制度的措置の在り方の検討についても、御検討を頂く必要があると考えておりまして、改めて申し上げますと、教師の長時間勤務を是正していくために、教師の勤務の特殊性、あるいは児童生徒の学びの質を担保するために持続可能な勤務環境の在り方も考慮しながら、給特法の在り方も含む教職員の勤務時間等に関する制度の在り方について、検討を行っていくということが必要かと考えております。
 資料4につきましては以上でございまして、次に資料5に行っていただければと思います。資料5ですけれども、公立学校の教育公務員の勤務時間等についてということで、一度、過去の部会でも説明をさせていただいたところでございますけれども、改めて、また議論いただくに当たりましてポイントだけ述べさせていただきます。
 まず、1ページの一番上でございますけれども、公立学校の教育公務員の勤務時間その他の勤務条件でございますが、一部の規定を除いて労働基準法が適用されるということになっております。そして、同法の制約の範囲内で、国及びほかの地方公共団体の職員との間に均衡を失しないように、当該地方公共団体の条例で定められるということになっておりまして、県費負担教職員については、都道府県の条例で定められるということになっております。
 その下の1番、勤務時間でございますけれども、勤務時間については、給与負担者である各都道府県及び政令市の条例等によって定められるということでございますけれども、労働基準法の第32条におきまして、使用者は労働者に、休憩時間を除き、1週間について40時間を超えて労働させてはならない。また、使用者は1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて労働させてはならないと規定されておりますので、教育公務員もその制約を受けるということになっております。
 また、その下の注書きのところの2番目でございますけれども、労働基準法におきましては、変形労働時間制というものが認められておりまして、その中に、1か月間の変形労働時間制、1年間の変形労働時間制という規定がございます。この点につきまして、教育公務員を含めて地方公務員においては、1か月間の変形労働時間制は適用されるものの、1年間の変形労働時間制は適用除外ということになってございます。
 これに関連しまして、本日一部のメディアで、文科省が公立学校に勤務する教職員について、年単位の変形労働時間制を導入する方針を固めたとの報道がございましたけれども、文科省でこういった1年間単位の変形労働時間制を導入する方針を固めたという事実はございませんので、念のため、この場をかりて申し上げさせていただきます。当然、今後の制度的検討を行う際の選択肢の一つということでは考えられるかと思いますけれども、正にそれは本部会の中で、今後議論して決めていただくべきことと認識をしております。
 次に、2ページに行っていただきまして、休憩時間についてでございます。そこにございますとおり、労基法に基づいて、6時間を超えて8時間以下の場合には少なくとも45分、そして8時間を超える場合には少なくとも1時間の休憩時間を与えなければならないということになっております。
 そして、その下の3番、時間外勤務命令についてでございますけれども、公立学校の教育公務員につきましては、原則として時間外勤務は命じないものとしており、正規の勤務時間を超えて勤務させる場合は、政令で定める基準に従い条例で定める場合に限るものということにされております。したがいまして、公立の教育公務員に時間外勤務を命ずる場合は、いわゆる超勤4項目に従事する場合であって、臨時又は緊急のやむを得ない必要があるときに限られるということになっております。
 なお、上記の時間外勤務を命じるに当たっては、労働組合等との書面による協定、いわゆる36協定を必要としないということ。また、時間外勤務手当及び休日給を支給せず、期間時間の内外を問わず包括的に評価して、教職調整額が支給されるという仕組みになってございます。
 次の3ページに行っていただきまして、4番で、週休日等の勤務時間の割り振り及び代替措置について、記載をさせていただいております。公立学校の教育公務員でございますけれども、各都道府県等における勤務時間条例・規則の中で、土曜日・日曜日を週休日とされております。
 条例・規則においては、特別の必要がある場合について、週休日に勤務を要する日として勤務を命じ、土曜日及び日曜日以外の勤務日を週休日に振り替えを行うことができるよう、規定されているところでございます。
 また、公立学校の教育公務員につきましては、条例上、休日に勤務させる場合は、いわゆる超勤4項目に従事する場合であって、臨時又は緊急のやむを得ない必要があるときに限られておりますし、また休日代休制度を設けている場合がほとんどでございます。
 そして、一番下の5番、勤務時間等の適正な確保のための調査・監督についてということで、公立学校の教職員の勤務時間、休暇、休日、安全衛生管理体制等につきまして、適正になされているかなどを調査・監督する、いわゆる労働基準監督機関としての役割につきましては、人事委員会又はその委任を受けた人事委員会の委員ということになっておりまして、人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の長が担うということになってございます。
 次のページをめくっていただきまして、4ページでございますけれども、先ほど御説明させていただきましたが、給特法についての概要になってございます。給特法の制定の背景につきましては、一番上に記載をさせていただいているような状況がございまして、教員の処遇改善という観点から、当時の勤務実態調査に基づいて制定をするという流れがございます。
 そして、真ん中以降の部分でございますけれども、法律の趣旨につきましては、先ほど申し上げましたとおり、公立の教員の職務と勤務態様の特殊性に基づいて、給与その他の勤務条件について特例を制定するということになっております。具体的にはその下の、職務と勤務態様の特殊性を踏まえた処遇のところにございますけれども、教員の職務はその勤務の特殊性から、勤務時間の内外を切り分けることが適当ではないということで、勤務時間の内外を問わず包括的に評価した処遇として、時間外勤務手当は支給しない代わりに、教職調整額を本給として支給するということになっております。
 この教職調整額については、給料月額の4%ということを、当時の勤務実態調査に基づいて設定されているところでございまして、また、その下にございますとおり、本給とみなすため、本給を基礎として一定割合を乗じて算出する手当等についても、その算定の基礎となってございます。
 そして、正規の勤務時間を超える勤務につきましては、先ほど申し上げましたとおりでございますけれども、いわゆる超勤4項目に従事する場合であって、臨時又は緊急のやむを得ない必要があるときに限るという制度設計になっているところでございます。
 そして、次の5ページに横書きで、先般成立をいたしました、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律の概要ということで、付けさせていただいております。法律の概要につきましては、そこにございますとおり、大きく3つの内容に分かれておりまして、働き方改革の総合的かつ継続的な推進のために、国で基本方針を定めるということ。そして2番が、長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現ということになっております。そして3番が、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保ということで、パートタイム労働法等を改正しまして、不合理な待遇差を解消するような規定の整備等について記載をされております。
 本部会の今後の議論に関わってくるところといたしましては、大きく真ん中の2番の長時間労働の是正というところになるかと思いますので、少し補足をさせていただきますけれども、大きなローマ数字の2番の中に、3つ項目が入ってございます。その1番目でございますけれども、労働時間に関する制度の見直しということで、労働基準法において時間外労働の上限について、月45時間、年360時間を原則とし、臨時的な特別な事情がある場合でも、年720時間、毎月100時間未満ということを設定されております。こちらの上限につきましては、教育公務員を含む地方公務員一般については適用されないということでございますので、この後御議論いただくガイドラインの中で、こうした基準設定を踏まえまして御検討いただくということになってくるかと思います。
 そして、1番の中のポツが4つございますけれども、一番下のポツのところで、労働者の健康確保措置の実効性を確保する観点から、労働時間の状況を省令で定める方法により把握しなければならないこととするということが、今回労働安全衛生法の改正に盛り込まれております。省令で定める方法につきましては、厚生労働省令で今後定めます客観的な方法に基づいて把握をするということになりますけれども、こちらについては、労働安全衛生法でございますので、学校現場についても適用があるところでございます。
 そして、その下の3番のところで、産業医・産業保健機能の強化(労働安全衛生法等)というところでございます。こちらも先ほどの労働安全衛生の議論の中でも触れた部分がございましたとおり、事業者から産業医に対し、その業務を適切に行うために必要な情報を提供することとするなど、産業医・産業保健機能の強化を図るということで、こちらも学校現場に直接的に適用される規定でございますので、御紹介をさせていただきます。
 それ以降のページにつきましては、今申し上げましたような制度の概要についてのそれぞれの関係条文でありますとか、過去の中教審における関係した議論の抜粋ということになっておりますので、説明は省略をさせていただきます。
 そして、もう一つの資料の資料6でございますけれども、こちらも時間の関係がありまして、説明は省略いたしますが、中間まとめの中で、勤務時間に関する意識改革と制度面の検討というところで記載されている部分の抜粋でございますので、議論の際の参考としていただければと思います。
 説明については以上です。

【小川部会長】  ありがとうございました。
 今、時間外勤務抑制に向けた制度的措置の在り方の検討に関わる基本的な資料を説明いただきました。きょうはこれを踏まえて、まずきょうは初回の議論ですので、時間外勤務抑制に向けた制度的措置の在り方について、全体的な意見交換をしたいと思いますけれども、その全体的な議論に入る前に、制度的措置の在り方に関わる重要な柱に位置付けられる勤務時間の上限に関するガイドラインの策定ということについては、既に中間まとめにおいても提言されておりますので、制度的措置の在り方の最初の議論として、教師の勤務時間の上限に関するガイドラインについて、最初に30分ぐらい意見交換をした上で、それを踏まえつつ、今説明のあった基礎資料をベースにして、時間外勤務の抑制に向けた制度的措置の全体的な議論を、残り30分、行いたいと思っています。残り1時間をそういうふうにさせていただければと思います。
 そういうことで、勤務時間の上限に関するガイドラインの策定に向けてのたたき台について、まず事務局から説明いただければと思います。
 これは佐藤企画官でよろしいですか。

【佐藤初等中等教育局企画官】  はい。

【小川部会長】  お願いします。

【佐藤初等中等教育局企画官】  それでは、資料7をごらんいただければと思います。今、小川部会長から御紹介いただきましたとおり、公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインにつきまして、中間まとめ、そして緊急対策の中で取り上げておりますので、それの策定に向けての、本日は論点、あるいはガイドラインに盛り込むべき事項についての整理ということで、ペーパーを用意させていただいております。
 まず、経緯につきましては、言わずもがなでございますけれども、中間まとめの中で、勤務時間外に超勤4項目以外の業務も行われ、勤務時間が長時間化している状況を踏まえて、文科省において、勤務の特殊性にも留意しつつ、勤務時間に関する数値で示した上限の目安を含むガイドラインを早急に検討し、それに実効性を持たせるための方策も併せて示すべきということを提言いただいたところでございます。
 それを受けて、昨年の末に文科省として緊急対策をまとめておりますが、その中でも、政府全体の働き方改革実行計画の中で、時間外労働の限度について、先ほど御説明したような原則月45時間、年360時間と示されていることを参考にしながら、教師が長時間勤務により健康を害さないために、勤務時間に関する数値で示した上限の目安を含むガイドラインを検討し、提示するということを書かせていただいておりまして、この関係で、具体に検討を進めていくということになっております。
 そして、ガイドラインに盛り込むべき事項ということで考えられるものについて、整理をさせていただいておりますけれども、まず、本ガイドラインの対象者をどうするかということがあるかと思います。これにつきましては、そこにございますとおり、先ほどの働き方改革推進法に定める時間外労働の規制が適用されない給特法の対象者、公立の義務教育諸学校等の教育職員ということになっておりますけれども、そこがベースとなるかと思いますが、そのままでよいかというところについて、一応確認をしておく必要があると思います。
 米印のところにありますとおり、義務教育諸学校ということで、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校等、入っておりますし、教育職員につきましては、給特法の中では校長、副校長、教頭という管理職も含めて対象となっているところでございます。
 次の2ページに行っていただきまして、2つ目として、本ガイドラインにおいて対象とする勤務時間について、どのように考えるかということがあるかと思います。これについては、1つ目のポツにありますが、所定の勤務時間内の業務及び、いわゆる超勤4項目として命じられた業務については当然対象となると考えられますけれども、これ以外の業務を対象とすべきかどうかという論点がございます。
 先ほどの中間まとめの中でも、超勤4項目以外の自主的・自発的な勤務が長時間に及んでいるということの対応ということもございますので、こういうことを前提として考えた場合に、次にございますけれども、超勤4項目以外の業務を対象とするという考え方が当然あるかと思いますが、その場合に、職務命令の有無で外縁を管理することができませんので、そうした場合、代わりにどのような概念でそこを整理すべきかということを検討する必要があると思います。また、そのほかに、教師の勤務の特殊性を踏まえて、どのような留意点が考えられるかということも、併せて検討いただく必要があると思います。
 次に、上限の目安時間でございますけれども、先ほど来申し上げておりますが、働き方改革推進法の中で、そこに記載されている時間が今回規定をされておりますので、それを踏まえて、どのように考えるかということの検討が必要だと考えております。
 また、その下の実効性を持たせるための方策ということで、先ほどの中間まとめの中でもガイドラインの策定と併せて、実効性を持たせるための方策を併せて検討するということが記載されておりますので、具体的にどのような方策で実効性を担保していくかということの検討も必要だと考えております。
 その他、ガイドラインの策定等に当たりまして、留意事項ということで書かせていただいておりますけれども、まず前提として、勤務時間を客観的に把握するということについては、今回の働き方改革関連法の中で労働安全衛生法が改正されまして、教育公務員についても同様に関わっておりますので、そのことを徹底すべきということは記載していく必要があるかと思います。それ以外に留意事項ということで、学校現場、教育委員会に対して、どういったことを伝えていくかということで、必要な留意事項について、どういうものがあるかということも、併せて御検討を頂ければと考えております。
 資料7の説明については以上でございます。

【小川部会長】  ありがとうございました。
 ガイドラインの議論については、皆さん御承知のとおり、中間まとめをまとめる過程においても何度も議論はしてきたと思いますけれども、先ほど説明あったように、労働基準法をはじめ、働き方改革推進法が成立しましたので、いよいよ上限規制を含めて、教員の場合においてもこうしたガイドラインの作成は、内容を更に詰めて、具体的に検討する必要が生じてきました。そういう点で、このガイドラインの内容について皆さんから、最初ですので、総論的な部分も含めて御意見を伺いたいと思います。
 特に事務局から、内容について幾つか具体的な論点についての提示もございますので、そうしたことも踏まえつつ、自由にきょうは御発言いただければと思います。どなたからでも構いません。御意見ある方は、名札を立てていただければと思います。いかがでしょうか。
 川田委員からお願いします。どうぞ。

【川田委員】  ありがとうございます。幾つかに分けてお話ししたいのですが、まず、ガイドラインというものについて、そもそもどう考え、どういうものだと考えて議論を進めるべきかということに関して、課題としては、既に中間まとめ等の中で示されて、その際にも議論があったと思うんですが、まず前提としては、先ほど事務局の報告の中にもありましたように、基本的な課題として、時間外勤務抑制という目的があって、その一方で、働き方改革関連の法案の中で、労働基準法の中に一般的な時間外労働の上限の規制が入りました。
 この労働基準法上の上限規制は形式的にいうと、労働基準法36条、いわゆる36協定に基づいて時間外労働を行う場合の上限という形になっており、これに対し、公立学校の教員の場合には、形式的には労働基準法では33条3項という別の規定に基づいて時間外労働を行うのが一般的であるということから、形式的には今回労基法に設けられた上限規制は適用がないということになるわけですが、ただ、中身を考えると、基本的な点では同じようなものを公立学校の教員についても考えなければいけないということが、まず議論の出発点にあると思うので、その点の確認が必要かと思います。
 その際に、ガイドラインというのは、労働基準法では法律で上限を定めているというように異なるやり方もありうる中で、時間外勤務抑制のための制度的な対応としては、幾つかの選択肢がある中の一つ、有力な一つということで、中間まとめ等で取り上げられているということであろうと理解しています。
 そういうことで、幾つかある選択肢の中の一つであるガイドラインについて検討していくということを前提にした場合に、このガイドラインの意義について考えると、一般に法律学的な観点からガイドラインというのは、例えば法律自体の規定を補完して、当該法律の規定を当事者が遵守する上で留意すべき細目的な事項を示すものであるとか、あるいは、法律自体に書かれていることに直接は関わらないんだけれども、当該法律の趣旨、目的等から考えて、当事者が行うことが望ましいものを示すなど、幾つかの性格のものがあるということが言えます。
 今回議題に上がっているガイドラインは、私の認識、理解としては、先ほど事務局の説明にあったような給特法あるいは労働基準法、地方公務員法などの関連する現行法の状況を前提とした上で、その中には直接的な上限規制というものが入ってこないので、先ほど2つ、こんなタイプがあるというのを挙げた例のうち、後者の法律そのものとは直接は結び付かないんだけれども、法律の趣旨等に照らして望ましい扱いを定めるタイプのものという位置付けということになるのではないかと思います。
 そういう意味で、あるいはこれを別の角度から言うと、関係法令の見直しの検討は別途、検討課題になり得るのかもしれないけれども、とりあえず現行法を前提とした中で、早急に問題に対応するというときに、どのようなことが考えられるのかという、そのことを示すような性質のものという言い方もできる。そういうものなのではないかと理解をしています。
 そういうことを踏まえた上で、以下資料7に沿った形で、ガイドラインに盛り込むべき事項について簡単にコメントしていきたいと思いますが、ガイドラインの対象者としては、特に給特法の対象者というところが大きいということになるのかと思います。例えば、私立学校の教員等であれば、36協定も含めた労基法の規定が適用になるということですので、差し当たり中心的な課題は、給特法の対象者ということになるかと思います。
 それから、勤務時間については先ほど述べたような前提、現行法を前提として考えていくということになると、資料7の2ページに書いてあるように、職務命令の有無で外縁を管理していると、超勤4項目以外の業務というのがうまく捉えられてこないという状況があり、実はそのこと自体は、過去、私もこの部会の中で述べたように、大きな問題があると考えているわけですが、そこには直接には踏み込まないとしても、いわゆる超勤4項目には含まれず、かつ明示的な勤務命令はないんだけれども、職務との関連性はあって、あるいは事実上、自由な判断というよりは一定の拘束の下で勤務時間外に行われているような活動があって、長時間勤務というと、実は問題はそういうところにあるのではないかと考えられるわけです。
 そういう実態を踏まえて考えると、今挙げたような活動の時間が捉えられるようなものである必要があるということで、そうすると、現行の勤務時間、あるいは労基法上の労働時間の考え方をある程度参考にしつつも、それらとは異なる観点から、今挙げたような問題をうまく捉えられるような時間を対象とするということが考えられるのではないかと思います。
 そういう観点から、例えば1つの可能性としては、民間企業の労働法制でも、例えば労働基準法上の厳密な労働時間とは別に、在社時間という時間で長時間労働の抑制のための時間管理を行うような可能性が議論されたり、あと、場面はかなり違いますが、今回の労基法改正の中で導入された高度プロフェッショナル制度の中では、在社時間に近い健康管理時間という概念が導入されたりということがあるので、そういう在社時間的な、要するに学校にいる時間を管理するという発想も、例えば持ち帰り勤務の扱いをどうするか等、幾つか検討課題はあると思いますが、1つの可能性としてはあるのではないかと思います。
 あと、目安時間に関しては、基本的には労基法で導入されたのと同じ数字ということで考えていくべきものかであろうと思います。
 それから、実効性確保に関しては、私が重要だと考える大まかな方向性としては、ガイドラインで数値を設けるとして、それをどのように使うのかというところを、まず明らかにすることが重要ではないか。例えば、時間が長いということになった場合に、誰がどのような対応を取るのかということを明らかにしていく中で、それをうまくやるためにはどうしたらいいのかという切り口で考えていくべきという、結論そのものというよりは、結論を導くプロセスをどのようなものとするのかが重要なのではないかと考えております。
 今の段階では、以上です。

【小川部会長】  ありがとうございました。ガイドラインをどういう性格のものとして捉えるかということを含めつつ、全体についてコメントいただきました。ありがとうございました。
 この後の順番ですけれども、橋本委員、相原委員、妹尾委員、冨士道委員の順でお願いいたします。

【橋本委員】  論点もお示しいただいていますので、それに沿って申し上げたいと思いますけれども、2ページにありますように、働き方改革推進法で示されました時間外の上限規制、これは本当に意味のある内容であります。直接適用がないとしても、これに準じた形で教職員、教員の勤務時間に関する制限という形で捉えていく必要があるだろうなと思います。
 その上で、それをガイドラインという形で示すとした場合に、上に書いております勤務時間の考え方、ここをどうするかというのが、1つ難しい問題かなと思うんですけれども、我々が過去、教員の勤務実態、勤務状況の調査をやってきたときも、やはり基本にありますのは、在校時間でまず大きく捉えるというところから出発しておりましたし、先ほども在社時間をベースにということもありましたけれども、そういう考え方でいかざるを得ないのかなと思います。したがいまして、当然、超勤4項目以外を含んでという考え方でいくべきだろうと思います。
 その上で、在校時間と捉えたときに、それが全てかというところが、また一方で問題かなと思います。先日も、ある時間外が多いなと思われる学校に行ってまいりましたけれども、要因を聞くと、朝の時間が非常に早くて、そこがかなり長いということでしたけれども、よくよく聞いてみますと、車でしか通勤できない、しかも周辺の渋滞状況を考えると、どうしても早く登校する先生が多くなっている。
 しかし、登校してから、そうしたら勤務時間開始までの間は全て勤務かと申しますと、人によって大分違う。実際、もう授業の準備に掛かっている人もおられれば、ゆっくり心を落ち着けるといいますか、どちらかというと自己研さん的な時間に費やしておられる方もいらっしゃいましたので、この辺の整理は非常に難しいなと思うんですけれども、要は全体を捉えて、業務外と思われる部分を控除して、時間外というものを捉えていく、それが基本なのかなと思います。
 ただ、今申しましたように、業務外という捉え方がかなり難しいですし、いろいろな判断が出てまいりますので、もしそのような考え方を取るとしたとすれば、一定の基準なり具体的事例を示していただいて、それに沿っての運用を考えるという形になるのかなと思います。
 とりあえず、以上です。

【小川部会長】  ありがとうございました。
 相原委員、どうぞ。

【相原委員】  ありがとうございます。働き方改革法案は御案内のとおりで、先ほどパワーポイントで概要を説明いただきましたが、改めて申し上げるまでもなく、70年ぶりの大改正ということですし、その歴史的意義は、この部会においてもしっかり踏まえる必要があるというのが1つです。その歴史的意義を高からしめるための配慮が働き方改革法案の中には幾つか盛り込まれていて、先ほど説明がなかったかのように私は思いましたが、今回は罰則が付いたということですね。罰則付きで時間がセットされたというのが、歴史的意義を裏付けるものとなっています。それが大きな1つです。もう一つは、健康・安全配慮についてクリアに落とし込まれたという、この2点があります。
 一方で、国民的な論議というと、ちょっと大げさかもしれませんが、国会などでの審議を見ている限りでは、高度プロフェッショナルの、いわゆる時間管理から抜ける皆さんの安全配慮や働き方をどうするのかということも、大きな議論を呼んだということになっています。したがって、学校の働き方をよりよいものにしていく上では、今回の働き方改革法案をめぐる国会での審議状況をよく踏まえた上で、それに整合性がある論議としていく必要があると思っています。
 ポイントは幾つかありますけれども、1つは、学校における勤務の特殊性を、いかに国民の皆さんや関係者の皆さんにもう一度説明ができるかということが大変大事だと思っています。制度設計する上でも、学校における勤務の特殊性とは何かということが、クリアになされる必要があるんじゃないかと思っています。制度設計を左右する大きなポイントだと思います。
 一方で、学校の働き方を変えていく上では、先ほど市町村も含めて随分ICTで、タイムカードも入ってきた。上がり幅はありますけれども、労働時間管理がしっかり把握できる、客観的な把握ができることが大前提となっているということなので、先ほどの御報告を聞くと、まだ半数に満ちていませんから、まだそれは前提条件が整っていないということを理解すべきだと思います。
 その上で、具体的な制度の設計に当たるに至っては、超勤4項目以外も勤務時間と捉えていくことが、大変大事な業務だと捉えていくのが必要じゃないかと思っています。その際には、先ほどの安全衛生のところでも議論がありましたが、善積委員からあったかもしれませんけれども、休憩時間の取扱いですね。これが先ほどの勤務の特殊性のところと関連する可能性がありますけれども、一日の中でのリフレッシュ、労基法に基づく最適な時間配分みたいなものが、学校現場の中でどのように休憩時間が確保できるのかということについては、制度設計上の裏付けや、そこの意図、狙いをはっきりしていく必要があるんじゃないかと思っています。
 直近の様々な働き方の研究では、一日における睡眠の深さや質が、どのように翌日の勤務にプラスとなる、マイナスとなるということも随分研究が広がっていますので、一日の勤務時間の中におけるめり張りということも、長い蓄積で考えると、学校現場の働き方を良くする上では大変重要なポイントだと思い、休憩時間を申し上げておきたいと思います。
 最終的には、給特法にどのように落とされるかということになりますが、給特法を根元から全部ひっくり返すという議論は、なかなか現実的ではないかもしれませんけれども、ガイドラインを実効性あるものたらしめるとすれば、給特法との関係は必ず不可避として出てくるということも、きょう段階で申し上げておきたいと思います。

【小川部会長】  ありがとうございます。
 妹尾委員、お願いします。

【妹尾委員】  先ほども資料5の中で、働き方改革の推進法のパワーポイントがあったと思いますけれども、一番上に理念が書いてありまして、長時間労働の是正とか、多様で柔軟な働き方の実現、公正な待遇の確保等の措置を講ずるというところが主眼になっていますというところですけれども、こういった趣旨を踏まえると、恐らく今回の学校におけるガイドラインにつきましても、おのずと多分、もっと考えないといけないことが出てくるだろうなと思います。
 私が気付く範囲で言うと、4点ぐらいあるかなと思います。1点目は、この中教審でも、あるいは働き方改革の推進法でも、何度も書かれてありますように、長時間労働の是正というのが大きな命題にはなっていますので、仮に今回、ガイドラインの目安として、月45時間になるのか、何時間になるのか、まだ分かりませんが、何かの上限を決めたとしても、その目一杯まで働かせることが本意ではないということは、当たり前なんですけれども、しっかり確認しておかないと、4%しかもらえていませんし、だからといって、いいわけじゃないですけれども、現場からすると、そこまで働かせたいのかみたいな感じに思われるのは本意ではないので、そこはしっかり趣旨を書いておく必要があるだろうなと思います。
 2点目なんですけれども、そういうこととも関係はするんですが、今御案内のとおり、理想と現実とのギャップが、特に小・中学校では、高校も問題はありますが、特に小・中学校では大き過ぎるというのが、この働き方改革の特別部会では再三出てきた話で、仮に月45時間が目一杯だとしても、今、月80時間超えしている人が非常にたくさんいらっしゃるのが現実ですので、仮に45時間だとしても、半分ぐらいには少なくとも減らさないといけない。あるいは、なるべく勤務時間の中で収まるようにしましょうとなると、もっともっと減らさないといけないということになりますので、このガイドラインを示したとしても、非常に現実との乖離(かいり)がまだまだ大きいということは、皆さんもお気付きのとおりではあるんですけれども、そこをどう捉えるか。
 結局、ガイドラインを示しても、何だ、こんなことやっても余り意味がないよねみたいな感じで、正直、教育委員会ですら諦めモード、教職員ももっと諦めモードになってもいけないなと思いますので、そこを国の施策あるいは教育委員会の施策、各学校の施策、それぞれでできることをもっともっと、これは中間まとめにもいろいろ示されていることとも重なりますけれども、本気でやっていかないと、全然ガイドラインを示すだけでは駄目だろうなということは、皆さんもお気付きですけれども、申し上げておきたいと思います。
 あと、3点目で、そういう意味では、上限の目安という表現、中間まとめではそうなっているんですけれども、目安といった表現でいいのかなというのは、僕は悩んでおります。また皆さんの御意見を聞かせていただければと思いますが、国として最低限、目一杯でもここまでには絶対抑えてねというメッセージを発するのであれば、目安と言わずに、上限ですと言えばいいですし、資料のどこかにありましたけれども、県費教職員につきましては各県の条例で義務的な条件を定めていくという法体系であるならば、国はガイドラインを示して、各都道府県等におきまして、きちっと条例等でそういった上限だとか、何かを示していくというふうにしないと、このガイドラインが紙切れになると思いますので、その辺りのやり方も含めて考えないといけないなというのが3点目です。
 あと、4点目で、先ほど申し上げた働き方改革の推進法の趣旨の一つに、多様な働き方みたいな話があって、そこの視点は、この中教審の議論でも、あるいは今回のガイドラインでも、ちょっと弱い視点じゃないかなと思います。例えば一例を挙げますと、勤務時間もどこからどこまでとみなすのかということですが、多様な働き方をなるべく尊重するのであれば、多少テレワークとかICTとかを使って、自宅等でも勤務を認めていくという方向に行かないと、どんどん学校は時代遅れですという話になるので、それをどう管理するかとか、持ち帰り残業が物すごく増えてもいけませんので、どう管理するかとか、いろいろなマネジメント上の問題が残りますけれども、なるべくいろいろな事情を抱える人にとって働きやすい職場にするためのガイドラインにしていく必要があると思います。
 あと、もう一つは、これを言うとまたお金の問題になっちゃいますけれども、今の学校現場はある意味、多様な働き方は実はしていて、常勤の先生だけじゃなくて、非常勤の先生がいらっしゃって、その場合はかなり、そういう意味では給特法の外かもしれませんけれども、ただ、そういうところで、例えば授業準備とかについては全くペイされないとか、いろいろな問題もありまして、現実上は多様な働き方と言いつつ、結構安上がりな、余り働きやすい職場にはなっていないという問題もありますので、そういった部分も含めて、学校をよりいろいろな事情を抱える人にとって働きやすい職場にするためのガイドライン、ないし、この中教審の議論のまとめにしていきたいなと思っております。
 またちょっとあれば、追加します。以上です。

【小川部会長】  この後、冨士道委員、天笠委員、そして嶋田委員の順でお願いします。

【冨士道委員】  ガイドラインを示して、特に上限を示すという考え方は、賛成です。がしかし、今、妹尾委員も話がありましたが、学校現場というのは、分かってはいるけど、また帰りたいけど帰れない、これが実態なんですね。そういう環境を全く変えないで、上限はこれですよ、絶対早く帰りなさいというのは、本当に形式的なことになってしまう。
 今回は、頂戴した資料の中にも、実効性を持たせるための方策として、どういうことが考えられるかということが書いてございますが、ここが一番重要なんだろうなと思います。今まで、特に職務の内容で14項目について、役割分担等含めて、精査をしてきたわけですが、実態として、現場の中できちんと分担することが、この上限を示すための条件であると思います。幾らガイドラインを示して帰れと言っても、帰れない。それが現実だと思っています。
 私も昨年、ある教員が、ご自身のお子さんの関係があって、どうしても5時には帰らなきゃいけない。でも仕事がある。どうするかというと、土曜日に学校に来ているんですね。これが実態です。ですから、持ち帰るか、若しくは休日に、いわゆる闇出勤じゃないですけれども、きょうは仕事じゃありませんといいながら学校に来てやっている。これが実態なわけですから、そういう環境をつまり、堀をしっかり埋めておかないで上限を示しても、全くこれは意味がない。
 そういう意味で、実効性。これを出したという形での、どう実効性があるのか、効果として上がるのか。そういう議論を、今後していかなきゃいけないかなと考えております。

【小川部会長】  天笠委員、どうぞ。

【天笠委員】  失礼いたします。ちょっとポイントがずれたことを申し上げるかもしれませんけれども、学校のマネジメントを行うに当たって、いわゆる条件整備、経営資源の投入という言い方を私はいたすわけなんですけれども、その経営資源の具体的な中身としては、いわゆる人・物・金と言われてきているわけなんですけれども、ここでのこの間の経緯からしますと、経営資源のものとして、人・物・金に、さらに情報、及び、ここでいうところの時間というのも、貴重な学校の経営資源という捉え方が大切なんじゃないかと思います。
 時間というのをどういう形で確保していくのか、あるいは時間をどういう形で投入していくのかということ、あるいは貴重な資源としての時間を、どこでどういうふうに使うのかどうなのかということ。そのこと自体が、実は学校のマネジメントという大変重要なマネジメントの在り方に関わってきたんじゃないかと思っております。
 私がここで何を申し上げたいかというと、勤務時間という時間ということと、マネジメントの在り方ということを、できるだけつなげながら議論していく必要があるんじゃないかということで、制度としての時間の在り方ということと、それからマネジメントとしての学校の在り方ということが、とかく別建ての柱の立て方で、それぞれがそれぞれとして話が進んできたというのがこれまでとすると、どうもこの時間の在り方を検討することが、学校のマネジメントの在り方を動かしていく、変えていくということにつながってくる。
 あるいは、学校のマネジメントの在り方が、時間の使い方の在り方を問い直していくということとして、勤務時間の在り方というところを捉えていかなくちゃいけないんじゃないか。そうしないと、これまで来たことと、ほとんど余り変わらないようなそれになっていくんじゃないか。要するに、学校のマネジメントの実態は変わらないという。一方においては、望ましいと称される時数、時間の在り方ということが提示される。理想と現実の間を行ったり来たりという形にとかくなってしまうことを心配すると、やはりマネジメントの在り方というところ、時間のどういう使い方というところを明(めい)定していくことが、この問題の1つのポイントになるのかなと思います。
 もう一つ申し上げますと、そういう意味において、何のためのガイドラインなのかなということですけれども、それは既に中間まとめにあるから、中間まとめをどうぞしっかりもう一回読み直しなさいと言われてしまうかもしれませんけれども、でも改めて、何のためのガイドラインなのかということを、常に議論の中で反すうしながら、それをしっかりと文言化していく必要というのがあるんじゃないかと思います。そうしないと、既に御発言等々があったかと思うんですけれども、このガイドラインを明示することが、言うならば自宅に仕事を持ち帰る奨励のようなことになってしまうというのは、きっと本意ではないんじゃないかなと思います。
 示すことの意味、意義というのは、既に他の委員の方からもありましたように、また、既にここに出ているように、健康の在り方ですとか、長時間勤務の改善からするならば、その方向であると思うんですけれども、そういうことを踏まえた上で、改めて何のためなのかという問題意識をしっかり明記していくというか、明示していくことが、実効性ということと非常につながってくるんじゃないかと思います。
 そうしたときに、現状の実態に寄り添うような形での時間の在り方ということになっていくのか、それとも、現状の何をどういうふうにするのかというところから、上限の時間の在り方を説くということになるのか、そこら辺の丁寧な時間の在り方ということを明示していくというか、示していくことの過程、プロセスというのが大切になってくるんじゃないかなと思いますので、今後そういった議論の展開ということに期待したいと思っております。
 以上です。

【小川部会長】  ありがとうございました。
 嶋田委員、どうぞ。

【嶋田委員】  私は小学校という立場から、一言申し上げさせていただければと思います。こちらの資料4にもありますように、小学校における教育課程の弾力的運用についての検討といった視点をきちんと入れておくということは、実効性を持たせるというところにも非常につながっていくと思っています。今回の改訂では、英語、それからプログラミングといった部分のハードルの高さ、時数も増えているというところで、教員の方は、早く帰れ、帰れと言われても、冨士道先生もおっしゃっていましたけれども、やることは変わらない。
 それから、皆様の中で、例えば持ち帰りということもありましたが、現段階で、個人情報の、それから服務的なところから、前みたいにテストを簡単に持って帰って、うちで丸付けをするというような状況は、ほとんどの教員にはありません。ですので、現実的には職場で仕事をしないと終わらないというところがあります。是非そういう視点を踏まえながら。
 あともう1点は、学期中の勤務の状況を、どういうふうに良くしていくかということを考えていかなくてはいけないなと思います。夏休みにまとめてとかいうことを考えていっても、学期中の先生たちの健康状態をどういうふうに考えていくかということ、働きやすい職場にしていくかということは、管理職も含めて全体で考えていくことが、ガイドラインに示されていくべきではないかなと感じています。
 以上です。

【小川部会長】  時久委員、どうぞ。

【時久委員】  私は、このガイドラインで上限を示すということについては、大変必要だと思っています。ガイドラインで上限を示すことで、教育の総合的な見直しをするところにつなげないと、部分ではないというふうに思っています。
 少し中学校の例をお話ししますけれども、今までのいろいろな改善のことが示された中で、例えば教科会を時間割の中に入れてやるとか、それから、部活動の医科学的に見たときの判断から、練習時間を少し精選するとかいうこと等取り組んでは、できるだけのことを取り組んで学校はやっているのです。
 それで、なおその上で、今、やはり帰れないという状況を聞くと、夕方になって部活動が始まります。今の保護者は、何かけがをするとか、何か子供同士のトラブルがあったときに、先生はいましたかということを必ず言います。ですから、ストレスの中にもあったように、いるかどうかということが重要になってくるものですから、先生が必ず付いていないといけないという状況が起こってきます。その間、ほかの先生たちの中で役割分担をした人は、家庭訪問をしたりとか、家庭への連絡を取ったりとかいうことをして、この部活の終わりを待っているという状況もあります。
 そして、7時ぐらいに部活が終わったときに、そこから学年会を始めたりします。この学年会は、その学年できょう起こったことを、とにかくすぐに解決しないと問題が大きくなるので、すぐにその日のうちに解決しようと思って、先生方が集まって会をすると。その後、会を閉じて、そして準備をしてということになると、これが10時、11時ということになりがちになってきます。
 初めに申しましたように、特別支援を要する子供、家庭のいろいろな支援を要する子供たちが増えていて、今後ますます、例えば発達障害の子供さんたちが、どんどん数が伸びているので、非常に配慮すべきことがたくさんになって、先生方の話し合いということが必要という状況は目に見えています。
 そういう状況ということがあったときに、1つは教育課程と、いろいろなこれからの教育の充実はしないといけないので、そこは時間割の中に入れたり、何とか工夫していこうとしているのですけれども、例えば運動部活動について、精選もして、時間も減らしてきました。それで、いろいろやってきたのですけれども、結局、部活動の時間を減らせば解決するのか、数を減らせばいいのかというときに、そのことは1つ大事なのですけれども、じゃあ、質の確保はどうか。
 そういうときに、これは学校だけじゃなくて、スポーツに今後親しんでいく人を増やし、そして活動の活性化をするのには、区とか市町村の体育とかスポーツの在り方がいかになっているかということで、私のまちなんかは体制が余りきれいに整っていないので、部活の数を減らして、そこの運動を地域で何とかしましょうというときに、本当はできていないといけない部分ができていなかったりするものですから、結局、時間を決める、中学校から少し出さないと絶対駄目だという状況を、全部地域がもう一度話をして、地域でどういうふうにそこの体制を整えるかというところまで話を持っていかないと、解決はしないと思っています。
 それから、コミュニティースクールとか地域学校協働本部なんかが活性化してくると、そこが一緒になって考えてくれるので、先生たちが働き過ぎているということは、もう地域に浸透していて、これは何とかしてあげなくてはならないという機運が盛り上がっているので、いろいろできてはいくのですけれども、ただ、これは全国的に見たときに、学校は学校で、チームを作ってそこに関係した人は、今は支援してくれている。学校も支援を頼みたいぐらいのところのレベルでは、学校から物を外へ出すことが多分できないので、学校、そして家庭、地域の教育力を思い切り生かしながらやっていくのには、このガイドラインで時数とかをはっきり全体に知らせることによって、どっちかというと区市町村の教育委員会なんかが中心になって、その地域の在り方ということにメスを入れていかないと、多分解決していかないんだろうと。そういう意味で、総合的に改善をしていかないといけないだろうと思っています。

【小川部会長】  ありがとうございました。
 残り10分ほどしかありません。本日予定していた時間外勤務抑制に向けた制度的措置の在り方についての全体的な意見交換は、時間が取れそうもありませんので、残りの時間を、このガイドラインの話を中心に意見を伺いたいと思います。
 青木委員、風岡委員、佐古委員、その順でお願いいたします。

【青木委員】  ありがとうございます。ガイドラインの今回論点に提示されている順番で言いますと、勤務時間の考え方に関しては、この部会の議論では業務別のデータも踏まえて議論されてきましたので、例えば授業準備とか研修の範囲をどのぐらいにするのかということもあります。ですので、なるべくそういった業務は労働時間、勤務時間にカウントする必要があると思うんですが、そうじゃないものも入っているかもしれませんので、例外的に除外していくとすれば、どういう方策があるのかというのを考えた方がいいかなと思います。例えば管理職がそれを、どこまでを時間としてカウントするのかというやり方が好ましいのか、あるいは自己申告に基づくことが適切なのかといった論点があるかなと思います。
 もう1点は、休憩時間です。相原委員もおっしゃっていましたが、休憩時間を無条件に労働時間から除外してはいけないんだろうなと思います。実際、そこの時間帯に仕事をされている先生もいらっしゃるというのはデータからも明らかというのが理由です。
 それから、実効性を担保する方策なんですが、これは勤務時間の把握が何よりだと思うんですが、タイムカードが導入され、テクノロジー上も、あるいは時代情勢上も、勤務時間の把握が学校でしやすくなっていますので、それを俯瞰(ふかん)的に都道府県や政令市や文部科学省で、更にメタレベルで把握するということが、必要な方策ではないかなと思います。
 それから、先ほど嶋田委員もおっしゃっていたんですが、ガイドラインで時間の、現行の働き方改革推進法の概要を見ますと、月別に決められているということと、それから、嶋田委員がおっしゃったように学期中とそうじゃないところという議論がありそうだなと分かりましたので、資料5、6で提示されているような変形労働時間制というのを、1か月単位なのか1年単位なのかというのは別として、月別に議論したときに、そういう変形労働時間制のようなものをガイドラインと絡めて検討する必要はあるかなと思います。
 その上で、ガイドラインの、絵に描いた餅にならないように、達成できるかどうかのシミュレーションというのは必要で、業務別のデータを踏まえて、このガイドラインにどのぐらい、何の方策を絡めれば縮減できるのかというのが議論としては必要で、その際にも変形労働時間制を導入した場合としない場合で、時間外労働時間というのがどういうふうになるんだろうかというシミュレーションは必要かなと思います。
 以上です。

【小川部会長】  あと5分ぐらいしかありませんので、お二人なので、二、三分でお願いいたします。

【風岡委員】  失礼します。まず1点目は、天笠委員からもお話があったように、何のためにこの働き方改革ということを行っていくのかというところを最初に押さえた上で、ガイドラインという形になっていくかと思います。その上で、正にこれは学校のマネジメントが問われることだという押さえをしていただくということが必要ではないのかなと思ったところが1点目です。
 次に、いろいろな方策を実行していく訳ですが、も、適正な時間の管理を考えたときにどこがそれを調査したり、監督をするのかというところを明確にしていく必要があるだろうと思います。公立の小・中学校は、ほとんどが首長とかということになりますが、これが機能していない現状があるということです。そういう意味では、実効性を伴うということを考えたときには、適正な管理をするための機関をどこがどのようにやっていくのかを示していくことが必要ではないかと思います。
 最後に、働き方改革の法案の中にもありますが、勤務間のインターバル制ということについて、学校が非常にこういうことを意識していく必要があると思ったところがあります。現実、10時まで働いたら、勤務時間のインターバル制を導入したとすれば、次の日は9時以降にしか働けないというような縛りを掛けられるのかどうかということにもなってくるかと思います。この辺り、視点としてあってもいいのではと考えます。
 以上です。

【小川部会長】  では、最後ということにしたいと思います。佐古委員、お願いします。

【佐古委員】  時間がないようなので、短く。
 1点目は、全体的な印象ですが、我々がガイドラインをここで公表するということは、私も非常に意義が深いと思っていますけれども、ガイドラインを出して、一方では学校の授業が増えている、あるいは先生方の仕事も増えているという中で、ガイドラインを出すということの我々の立場というか、意思というのは、どこにまとめたらいいのかということが気になります。
 分かりやすく言えば、ガイドラインを出したということは、それを守れるだけの施策を準備していることが問われると思います。ですから、私はガイドラインを出すことには賛成なんですが、それを出すとすれば、その中にちゃんと先生の仕事が収まるというめどを我々が持って出す必要がある。それがないと本当に乖離(かいり)してしまう。もう少し言うと、やはり学校の中に先生の数を増やすということを一方で確実に押さえていかないと、ガイドラインというものは難しいのではないかという実感を持ちました。
 それから、もう1点は、学校の先生の仕事の特殊性ということなんだけれども、時久先生もおっしゃいましたが、学校の仕事というのは計画的に調整することが難しいというか、予想しにくい、突発性があるということなので、あらかじめここまでに帰って下さいということが、なかなか校長には判断できにくい状況があると。そうすると、どうしてもそれを事後的に、判断していくということが必要になってくることも考えておかねばならない。
 学校の勤務の内容と時間を可視化していかないと、話は進まない。これを誰がやるかということは大問題なんだけれども、勤務であるか勤務でないかということを識別しながら可視化するという仕事をきちんと学校でやっていかないと、実はガイドラインの遵守ということにはつながらないのではないかと思いました。
 以上です。

【小川部会長】  ありがとうございました。
 まだまだガイドラインの中身については議論が必要かと思いますけれども、きょうは最初ということもありますし、また時間も、30分延長したんですけれども、あと1分程度で時間が来てしまいますので、きょうはこの辺で終わらせていただきたいと思います。
 きょう頂いた意見を更に整理して、次回以降、またガイドラインの内容については更に審議を進めていきたいと思います。また、次回以降はガイドラインを含めて、時間外勤務抑制に向けた制度的措置の在り方についても論点を明示しつつ、議論を進めていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 では、きょうはこの辺で終わらせていただきたいと思います。
 最後、次回以降の予定について、事務局からお願いいたします。

【鞠子初等中等教育企画課課長補佐】  次回の日程につきましては、追って御連絡いたします。本日の資料につきましては、机上に置いていただければ郵送させていただきます。

【小川部会長】  それでは、きょう予定していた議事は全て終了しましたので、これで閉会といたします。ありがとうございました。

── 了 ──


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-- 登録:平成30年10月 --