高大接続システム改革会議「最終報告」抜粋

3.大学入学者選抜改革
(3)「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」の導入
ウ 具体的な制度設計の考え方
【1】 対象教科・科目等
(次期学習指導要領下における基本的枠組み(平成36年度~))
○ 次期学習指導要領の趣旨を十分に踏まえ、大学入学者選抜における共通テストとして、特に思考力・判断力・表現力を構成する諸能力をより適切に評価できるものとする。
・ (略)
・ 中央教育審議会で次期学習指導要領での導入が検討されている「数学と理科の知識や技能を総合的に活用して主体的な探究活動を行う新たな選択科目」(「数理探究(仮称)」)に対応する科目を出題する。その際、「数理探究(仮称)」については、失敗を繰り返し試行錯誤しながら探究を深めていく科目であること、探究の成果については、成果物の学術研究としての質の高さではなく、高等学校教育における学習としての質の高さが求められること、高度な知識の習得を求めるのではなく、新たな価値の創造に向かって探究していく基盤的な能力を育む科目であることなど、中央教育審議会において議論されている科目の在り方を踏まえて、内容を検討する。
・ 数学、理科については、知識・技能に関する判定機能に加え、例えば、事象の数量等に着目して数学的な問題を見いだす力、目的に応じて数・式、図、表、グラフなどを活用し、一定の手順に従って数学的に処理する力など、思考力・判断力・表現力を構成する諸能力に関する判定機能を強化する。
・ (略)
・ 次期学習指導要領における教科「情報」に関する中央教育審議会の検討と連動しながら、適切な出題科目を設定し、情報と情報技術を問題の発見と解決に活用する諸能力を評価する。

(略)

【5】難易度設定の考え方
○ 難易度の設定に当たっては、共通テストとしての信頼性・妥当性の観点に留意した上で、「知識・技能」、「思考力・判断力・表現力」について広範囲にわたる受検者が受検する可能性があることや、選抜制の高い大学が入学者選抜の評価の一部として十分活用できるようにすることも考慮し、できるだけ広範囲に設定する。なお、一般に「思考力・判断力・表現力」を中心に評価する問題を多く出題するとテストの難易度は上がる傾向にあることを念頭に置く必要がある。
また、次期学習指導要領での導入が中央教育審議会において検討されている、「数理探究(仮称)」等を念頭に置き、平成36年度以降、当該科目に対応した高難度の出題を行うことについても検討する。

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