生活科・総合的な学習の時間ワーキンググループ改善の方向性について(素案)

「論点整理」で示された方向性に沿って、これまで生活科・総合的な学習の時間ワーキンググループで検討してきたことから、以下のような点を中心に改善を図る。

<生活科 改善の方向性>

【見方・考え方】
○生活科の特質に応じ育まれる見方・考え方(身近な生活に関する見方・考え方)を明確化する。
         →資料2-7 p3~. 2(1) →資料2-1
身近な人々、社会及び自然を自分との関わりで捉え、比較、分類、関連付け、試行、予測、工夫することなどを通して、自分自身や自分の生活について考えること

【育成する資質・能力の整理と内容の構造化】
○生活科で育成する資質・能力を3つの柱(知識・技能、思考力・判断力・表現力等、学びに向かう力・人間性等)と3つの視点(自分と人や社会のかかわり、自分と自然のかかわり、自分自身)、現代的課題等を踏まえて整理し、教育内容を構造化して示す。
         →資料2-7 p4~ 2(2)【1】, p10~ 3(1)(2)  →資料2-3,2-6
具体的な活動を通して、どのような資質・能力を育成するのかを明確化する

【幼小接続・スタートカリキュラム】
○幼児期の終わりまでに育っていてほしい姿を踏まえて、カリキュラム・マネジメントの視点からのスタートカリキュラムの充実を図る。
         →資料2-7 p5~ 2(2)【2】→資料2-2
遊びを通して総合的に学ぶ幼児期の学びと、意図的・計画的・組織的な小学校の学びをつなぐ。生活科だけでなく各教科等と連携を図りながら、学校全体で取り組む。

【低学年から中学年への移行】
○生活科で育てた見方・考え方を、中学年の社会、理科、総合的な学習の時間等における見方・考え方につないでいく。
        →資料2-7  p7~ 2(2)【2】→資料2-1
教科の内容の前倒しではなく、生活に即した見方・考え方から、各教科の特質に応じた見方・考え方へと育んでいく。

【学習・指導方法の改善充実】
○学習のプロセスにおいて、思いや願いをもつことや表現を通じて学びを振り返ることの重視など、アクティブ・ラーニングの視点からの学習・指導の改善充実を図る。
         →資料2-7 p7~ 2(3)  →資料2-4
「深い学び」「対話的な学び」「主体的な学び」の3つの視点が相互に関わりあった授業改善を進める

<総合的な学習の時間 改善の方向性>

【見方・考え方】
○総合的な学習の時間の特質に応じた見方・考え方(探究的な見方・考え方、探究の見方・考え方)として、多様な角度から俯瞰(ふかん)的に考えたり自分の生き方と関連付けて内省的に考えたりすることなどを明確化する。
        →資料3-6 P3~ 2.(1) →資料3-1

【育成すべき資質・能力とカリキュラム・マネジメント】
○学習指導要領において総合的な学習の時間で育成すべき資質・能力を三つの柱に即して明確化し、カリキュラムの横軸(教科間)・縦軸(学年・学校段階)をつなぐ役割を果たす。
        →資料3-6 P5~ 2.(2)【1】【2】→資料3-2、3-3
各学校は、育てたいと願う児童生徒の姿を、総合的な学習の時間の目標、育成すべき資質・能力の設定等を通して明確化し、高等学校においては、総合的な学習の時間が、各高校のミッションを体現するものとする。

【アクティブ・ラーニングの視点による授業改善と他教科との往還】
○総合的な学習の時間における探究のプロセスを通して、各教科等の見方・考え方が生きて働くものとすることにより、各教科の「深い学び」の実現に寄与する。
        →資料3-6 P9~ 2.(3)、P16~4.(2) →資料3-1
総合的な学習の時間をアクティブ・ラーニングの視点(深い学び、対話的な学び、主体的な学び)で充実させていくことによって、各教科の見方・考え方が多様な文脈で使えるようになるなど生きて働くものとなり、各教科等における「深い学び」につながる

【内容の見直し(学習課題の設定)】
○育成すべき資質・能力や現代社会の諸課題等に基づいた総合的な学習の時間の学習課題の設定
        →資料3-6 P14~ 3.(2)(3)
・各学校が設定する学習課題は、各教科で学習したことを横断的・総合的に生かすことができるテーマであって、かつ、それを探究的に学ぶことを通じて、総合的な学習の時間において育成したい資質・能力を育むことができるように設定することとする。
・教科横断的な現代的諸課題に関して、持続可能な社会のための教育(ESD)、情報活用能力とプログラミングについて例示。

【領域の構成の見直し】
○高等学校における総合的な学習の時間を、より探究的な時間となるよう位置づける
        →資料3-6P14~3.(1) →資料3-2
名称を「総合的な探究の時間」などに変更することも含め位置づけを見直し、探究することを通じてより自分のキャリア形成を考えることにつなげるものとする。学習の充実のため、探究の仕方等について学ぶ教材の作成、提供も検討。


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