生活・総合的な学習の時間ワーキンググループ(第2回)における検討事項

生活・総合的な学習の時間ワーキンググループにおける検討事項のうち、今回特に御議論いただきたい点について(案)

【生活科について】

(スタートカリキュラムにおける位置付け)

○ 論点整理においては、「幼児教育との円滑な接続を図るスタートカリキュラムの中核となる教科として位置付けられるものであり、引き続きこの観点から充実を図る」ことが提言されている。

○ 幼児教育部会においては、論点整理を踏まえ、幼児期において育みたい資質・能力の明確化や、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿の明確化について審議しており、幼児期に育みたい資質・能力と幼児期の終わりまでに育ってほしい姿や幼稚園教育要領の5領域(健康、人間関係、環境、言葉、表現)との関係を整理すべきではないかとの委員の御意見を踏まえ、検討しているところ。
幼児教育と小学校教育の各教科等との関係を明らかにするために、資料5のとおり、「幼児期の終わりまでに育ってほしい幼児の具体的な姿(参考例)」ごとに小学校学習指導要領における関連の内容事項を整理することができるが、カリキュラム・マネジメントの視点から、幼児教育との円滑な接続を図るためのスタートカリキュラムは具体的にどのように編成されるべきか。

○ 生活科がスタートカリキュラムの中核となる教科であるとの観点から、他の教科等とは異なる、生活科固有の教科としての本質及びそれを踏まえた指導の中で育まれる資質・能力をどのように捉え直すべきか。特に、幼児教育で育まれた資質・能力を連続的に更に伸ばしていくという観点からどう考えるべきか。

○ スタートカリキュラムの中核となる教科である生活科において育まれるべき資質・能力の観点から、幼児教育との接続や他教科等との連携のために生活科の内容事項をどのように改善するか。


(他教科との関係や、中学年以降の各教科等とのつながり)

○ 生活科において育まれるべき資質・能力を、低学年における他教科等において育まれる資質・能力とどのように関連付けるか。このような観点から生活科をどのように捉え直すべきか。

○ 生活科において育まれるべき資質・能力を、小学校中学年以降の各教科等の学習活動にどのように接続すべきか。このような観点から生活科をどのように捉え直すべきか。

【総合的な学習の時間】

○ 論点整理においては、「教育課程における意義を明確にするため、各教科等の学習とより一層関連を図りながら、教科横断的な思考のために必要なスキルなど、総合的な学習の時間を通じて育成すべき資質・能力を発達の段階に応じて明確化するとともに、各教科等との関係を整理していく」ことが提言されている。

○ 現在、各教科等についても、それぞれの固有の本質を踏まえた、その教科等において育まれる資質・能力(「何を知っているか、何ができるか」、「知っていること・できることをどう使うか」、「どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか」)の構造化を行っており、その中における総合的な学習の時間の意義・役割を考える必要がある。

○ 例えば、学校教育における教科横断的な学習活動において育まれる資質・能力については、(1)教科ごとのディシプリンを超えた学際科学的な捉え方や思考ができる、(2)実社会・実生活上の課題を解決することができる、(3)(特に、中・高等学校において)教科固有の文脈を離れて脱文脈的・汎用的な資質・能力へと展開する、といった三つの側面で整理することができるのではないかとの指摘があった。

○ (1)については、例えば、国語科において各教科の学習の基本となる国語の能力が育まれることや、高等学校における情報科などを中心に情報・情報技術を問題解決に活用する能力が育まれることなど、各教科等においても他教科等で活用できる能力が育成されることなどを踏まえつつ、総合的な学習の時間の意義や役割について検討することが求められる。(2)についても、各教科等において問題解決・課題解決的な学習が実施されることなどを踏まえつつ、総合的な学習の時間の意義や役割について検討することが求められる。また、(3)については、特に中・高等学校における総合的な学習の時間において実態を踏まえれば、必ずしも十分ではないのではないかとの指摘も踏まえた検討が求められる。

○ 以上を踏まえ、各教科等の学習と連携しつつ、教科横断的な学習活動としての総合的な学習の時間においてこそ育むことができる資質・能力をどのように捉え直すべきか。その際、児童生徒の発達の段階に応じて、教科横断的な学習活動において育まれる資質・能力をいかに伸ばし、高めていくという観点から、領域としてどのような構造にすべきか。


お問合せ先

初等中等教育局教育課程課第一係

電話番号:03-5253-4111(代表)(内線2903)