資料5 指定都市教育委員・教育長協議会 発表資料

中央教育審議会初等中等教育分科会「地域とともにある学校の在り方に関する作業部会」における意見発表資料

指定都市教育委員・教育長協議会

当協議会は、今回の意見発表にあたり、会員各市の教育委員会に対してアンケートを行いました。その結果の概要は以下のとおりであります。

【学校と地域の連携・協働の推進にあたっての必要な方策について】
○学校と地域がパートナーとして望ましい関係を構築・維持するために重要と考える事項(回答が多かったもの)
 ・学校と地域が情報を共有すること
 ・地域の人材を積極的に登用すること
 ・授業や行事などを積極的に公開すること
 ・学校評価に地域の声を取り入れる

○学校と地域がパートナーとして望ましい関係を構築・維持するための方策として有効と考える事項(回答が多かったもの)
(1)校内での取組み
 ・校内人事(校内分掌)に地域連携担当を位置づける
 ・教育課程を工夫する
 ・学校評価を工夫する
(2)地域への情報の発信
 ・学校便りやホームページ等で学校の情報を提供する
 ・授業や行事を地域の方に公開する
(3)地域との連携・交流
 ・授業や行事等に地域人材を活用する
(4)行政の取組
 ・学校配布予算の増額、施設・設備の整備を進める
 ・教育委員会による助言を充実させる
 ・教育委員会による教職員の研修の機会と質の充実を図る

【全ての学校のコミュニティ・スクール化を目指すにあたって考慮すべき点について】
○学校運営協議会の設置による効果として期待できると考える事項(回答が多かったもの)
(1)学校の教育活動に対する効果
 ・学校と地域の情報の共有化が図られる
 ・特色ある学校づくりが推進される
(2)地域の活動に寄与する効果
 ・情報が共有され、学校の教育活動への理解が広がる
 ・学校への協力を軸とした「地域の輪」が広がる

○学校運営協議会と学校支援地域本部等をどのように関係づけるのが望ましいか

回答

回答の割合

学校運営協議会と学校支援地域本部等が連携をする

約3割

学校支援地域本部等を学校運営協議会の下部組織とする

約2割

学校運営協議会と学校支援地域本部等はそれぞれ独立して活動する

約2割

その他(地域の実情に応じた形とする、学校支援地域本部と学校運営協議会を一体化する等)

約3割


○学校運営協議会と学校評議員をどのように関係づけるのが望ましいか

回答

回答の割合

学校運営協議会と学校支援地域本部等が連携をする

約3割

学校支援地域本部等を学校運営協議会の下部組織とする

約2割

学校運営協議会と学校支援地域本部等はそれぞれ独立して活動する

約2割

その他(地域の実情に応じた形とする、学校支援地域本部と学校運営協議会を一体化する等)

約3割


○全ての学校にコミュニティ・スクールを拡充していくために重要であると考える事項(回答が多かったもの)
 ・「教職員の任用に関する意見」について柔軟な運用の適用
 ・「学校運営の基本方針の承認」について柔軟な運用の適用
 ・教職員の加配の促進
 ・地域コーディネーターの充実

○全ての学校にコミュニティ・スクールを拡充していくことに対する意見
 学校と地域の連携については、既に学校評議員制度や学校運営協議会の類似制度を導入している市が複数ありました。学校や地域の実情は様々であるため、一律にコミュニティ・スクールを導入するのではなく、その実情に応じた制度を選択できることが望ましいとの意見が多くの市からありました。

(その他の主な意見)
 ・学校と地域の調整役を担うコーディネーターや、権限と責任が伴う学校運営協議会委員を無償でお願いすることは難しい。全ての学校分の財源を捻出・確保することは、拡充を進める上で大きな課題となる。
 ・教育に造詣が深く日常的に学校に関われる適切な人材を全学校に確保することは難しい。
 ・各地域の特色や特性を考慮しながら、それぞれの地域で導入できる制度をコミュニティ・スクールとして柔軟に認めていくことが必要である。
 ・地域が学校を支援する制度の一本化を図り、教職員加配や運営経費を含め予算を集中させていくべきである。 

お問合せ先

初等中等教育局参事官(学校運営支援担当)付

(初等中等教育局参事官(学校運営支援担当)付)