資料3-5 川嶋委員

高等教育部会での重点事項

○高等学校教育の「質保証」
・高校卒業後大学等に進学する生徒のみならず、就職する生徒も一定数いることから、「大学入試」に依存しない、高校卒業生の質を保証する独自の仕組を構築すべきである。
・つまり、それは、これまでの「インプット=学習指導要領」による質保証ではなく「アウトカムズ=学習成果(学力)」の保証であり、履修主義から修得主義への転換を意味する。
・高校卒業者(修了者)として共通に保証すべき最低限の質(学力)は、いわゆる「コモン・コア」については、教科ベースの基礎・基本となる「知識・技能」と教科を越えた(横断する)能力、いわゆる汎用的な学力(ジェネリック・スキル)として、「思考力・判断力・表現力」が考えられるが、今後集中的な議論が必要。
・大学と異なり、高校教育には学習指導要領が存在するので、質保証の仕組みの大部分は「学力テスト」にすべきである。

○高大接続
・高校教育の共通・最低限の質保証の上に、大学進学者に対しては、教育上の接続の仕組みと新たな入学者選考の方法を構築すべきである。
・教育上の接続に関しては、大学進学希望者には、高校教育のコモン・コアの修得をベースとして、さらに大学で学ぶために必要な学力(教科ベースの基礎・基本+汎用的な思考力・判断力・表現力)を高校教育において学習させる(たとえば、国語ならば、大学進学者のための科目を設定)。
・入学者選考の仕組については、学力(教科ベースの基礎・基本+思考力等)の確認は、共通テストのみとし、大学が実施する個別学力試験は原則廃止する。この共通テストに加えて、エッセイ、面接などを導入し、本来の「アドミッション・オフィス」方式へと移行する。

○キャリア教育
・特に普通科高校において、これまでの「進学」指導ではなく、本来の「キャリア教育」を実施し、そのためのカウンセラーを配置する。

川嶋太津夫

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