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合理的配慮等環境整備検討ワーキンググループ 報告 別表

 別表1

(1)-1-1 学習上又は生活上の困難を改善・克服するための配慮

障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服するため、また、個性や障害の特性に応じて、その持てる力を高めるため、必要な知識、技能、態度、習慣を身に付けられるよう支援する。

視覚障害

見えにくさを補うことができるようにするための指導を行う。(弱視レンズ等の効果的な活用、他者へ積極的に関わる意欲や態度の育成、見えやすい環境を知り自ら整えることができるようにする 等)

聴覚障害

聞こえにくさを補うことができるようにするための指導を行う。(補聴器等の効果的な活用、相手や状況に応じた適切なコミュニケーション手段(身振り、簡単な手話等)の活用に関すること 等)

知的障害

できるだけ実生活につながる技術や態度を身に付けられるようにするとともに、社会生活上の規範やルールの理解を促すための指導を行う。

肢体不自由

道具の操作の困難や移動上の制約等を改善できるように指導を行う。(片手で使うことができる道具の効果的な活用、校内の移動しにくい場所の移動方法について考えること及び実際の移動の支援 等)

病弱

服薬管理や環境調整、病状に応じた対応等ができるよう指導を行う。(服薬の意味と定期的な服薬の必要性の理解、指示された服薬量の徹底、眠気を伴い危険性が生じるなどの薬の副作用の理解とその対応、必要に応じた休憩など病状に応じた対応 等)

言語障害

話すことに自信をもち積極的に学習等に取り組むことができるようにするための発音の指導を行う。(一斉指導における個別的な発音の指導、個別指導による音読、九九の発音等の指導)

自閉症・情緒障害

自閉症の特性である「適切な対人関係形成の困難さ」「言語発達の遅れや異なった意味理解」「手順や方法に独特のこだわり」等により、学習内容の習得の困難さを補完する指導を行う。(動作等を利用して意味を理解する、繰り返し練習をして道具の使い方を正確に覚える 等)

学習障害

読み書きや計算等に関して苦手なことをできるようにする、別の方法で代替する、他の能力で補完するなどに関する指導を行う。(文字の形を見分けることをできるようにする、パソコン、デジカメ等の使用、口頭試問による評価 等)

注意欠陥多動性障害

行動を最後までやり遂げることが困難な場合には、途中で忘れないように工夫したり、別の方法で補ったりするための指導を行う。(自分を客観視する、物品の管理方法の工夫、メモの使用 等)

 

別表2

(1)-1-2 学習内容の変更・調整

認知の特性、身体の動き等に応じて、具体の学習活動の内容や量、評価の方法等を工夫する。障害の状態、発達の段階、年齢等を考慮しつつ、卒業後の生活や進路を見据えた学習内容を考慮するとともに、学習過程において人間関係を広げることや自己選択・自己判断の機会を増やすこと等に留意する。

視覚障害

視覚による情報が受容しにくいことを考慮した学習内容の変更・調整を行う。(状況等の丁寧な説明、複雑な図の理解や読むことに時間がかかること等を踏まえた時間延長、観察では必要に応じて近づくことや触感覚の併用、体育等における安全確保 等)

聴覚障害

音声による情報が受容しにくいことを考慮した学習内容の変更・調整を行う。(外国語のヒアリング等における音質・音量調整、学習室の変更、文字による代替問題の用意、球技等運動競技における音による合図を視覚的に表示 等)

知的障害

知的発達の遅れにより、全般的に学習内容の習得が困難な場合があることから、理解の程度に応じた学習内容の変更・調整を行う。(焦点化を図ること、基礎的・基本的な学習内容を重視すること、生活上必要な言葉等の意味を確実に理解できるようにすること 等)

肢体不自由

上肢の不自由により時間がかかることや活動が困難な場合の学習内容の変更・調整を行う。(書く時間の延長、書いたり計算したりする量の軽減、体育等での運動の内容を変更 等)

病弱

病気により実施が困難な学習内容等について、主治医からの指導・助言や学校生活管理指導表に基づいた変更・調整を行う。(習熟度に応じた教材の準備、実技を実施可能なものに変更、入院等による学習空白を考慮した学習内容に変更・調整、アレルギー等のために使用できない材料を別の材料に変更 等)

言語障害

発音のしにくさ等を考慮した学習内容の変更・調整を行う。(教科書の音読や音楽の合唱等における個別的な指導、書くことによる代替、構音指導を意識した教科指導 等)

自閉症・情緒障害

自閉症の特性により、数量や言葉等の理解が部分的であったり、偏っていたりする場合の学習内容の変更・調整を行う。(理解の程度を考慮した基礎的・基本的な内容の確実な習得、社会適応に必要な技術や態度を身に付けること 等)

学習障害

「読む」「書く」等特定の学習内容の習得が難しいので、基礎的な内容の習得を確実にすることを重視した学習内容の変更・調整を行う。(習熟のための時間を別に設定、軽重をつけた学習内容の配分 等)

注意欠陥多動性障害

注意の集中を持続することが苦手であることを考慮した学習内容の変更・調整を行う。(学習内容を分割して適切な量にする 等)

 

別表3

(1)-2-1 情報・コミュニケーション及び教材の配慮

障害の状態等に応じた情報保障やコミュニケーションの方法について配慮するとともに、教材(ICT及び補助用具を含む)の活用について配慮する。

視覚障害

見えにくさに応じた教材及び情報の提供を行う。(聞くことで内容が理解できる説明や資料、拡大コピー、拡大文字を用いた資料、触ることができないもの(遠くのものや動きの速いもの等)を確認できる模型や写真 等)また、視覚障害を補う視覚補助具やICTを活用した情報の保障を図る。(画面拡大や色の調整、読み上げソフトウェア 等)

聴覚障害

聞こえにくさに応じた視覚的な情報の提供を行う。(分かりやすい板書、教科書の音読箇所の位置の明示、要点を視覚的な情報で提示、身振り、簡単な手話等の使用 等)また、聞こえにくさに応じた聴覚的な情報・環境の提供を図る。(座席の位置、話者の音量調整、机・椅子の脚のノイズ軽減対策(使用済みテニスボールの利用等)、防音環境のある指導室、必要に応じてFM式補聴器等の使用 等)

知的障害

知的発達の遅れに応じた分かりやすい指示や教材・教具を提供する。(文字の拡大や読み仮名の付加、話し方の工夫、文の長さの調整、具体的な用語の使用、動作化や視覚化の活用、数量等の理解を促すための絵カードや文字カード、数え棒、パソコンの活用 等)

肢体不自由

書字や計算が困難な子どもに対し上肢の機能に応じた教材や機器を提供する。(書字の能力に応じたプリント、計算ドリルの学習にパソコンを使用、話し言葉が不自由な子どもにはコミュニケーションを支援する機器(文字盤や音声出力型の機器等)の活用 等)

病弱

病気のため移動範囲や活動量が制限されている場合に、ICT等を活用し、間接的な体験や他の人とのコミュニケーションの機会を提供する。(友達との手紙やメールの交換、テレビ会議システム等を活用したリアルタイムのコミュニケーション、インターネット等を活用した疑似体験 等)

言語障害

発音が不明瞭な場合には、代替手段によるコミュニケーションを行う。(筆談、ICT機器の活用等)

自閉症・情緒障害

自閉症の特性を考慮し、視覚を活用した情報を提供する。(写真や図面、模型、実物等の活用)また、細かな制作等に苦手さが目立つ場合が多いことから、扱いやすい道具を用意したり、補助具を効果的に利用したりする。

学習障害

読み書きに時間がかかる場合、本人の能力に合わせた情報を提供する。(文章を読みやすくするために体裁を変える、拡大文字を用いた資料、振り仮名をつける、音声やコンピュータの読み上げ、聴覚情報を併用して伝える 等)

注意欠陥多動性障害

聞き逃しや見逃し、書類の紛失等が多い場合には伝達する情報を整理して提供する。(掲示物の整理整頓・精選、目を合わせての指示、メモ等の視覚情報の活用、静かで集中できる環境づくり 等)

重複障害

(視覚障害と聴覚障害)障害の重複の状態と学習の状況に応じた適切なコミュニケーション手段を選択するとともに、必要に応じて状況説明を含めた情報提供を行う。(補聴器、弱視レンズ、拡大文字、簡単な手話の効果的な活用 等)

 

別表4

(1)-2-2 学習機会や体験の確保

治療のため学習空白が生じることや障害の状態により経験が不足することに対し、学習機会や体験を確保する方法を工夫する。また、感覚と体験を総合的に活用できる学習活動を通じて概念形成を促進する。さらに、入学試験やその他の試験において配慮する。

視覚障害

見えにくさからの概念形成の難しさを補うために、実物や模型に触る等能動的な学習活動を多く設ける。また、気付きにくい事柄や理解しにくい事柄(遠かったり大きかったりして触れないもの、動くものとその動き方等)の状況を説明する。さらに、学習の予定を事前に知らせ、学習の過程や状況をその都度説明することで、主体的に状況の判断ができるように指導を行う。

聴覚障害

言語経験が少ないことによる、体験と言葉の結び付きの弱さを補うための指導を行う。(話合いの内容を確認するため書いて提示し読ませる、慣用句等言葉の表記と意味が異なる言葉の指導等)また、日常生活で必要とされる様々なルールや常識等の理解、あるいはそれに基づいた行動が困難な場合があるので、実際の場面を想定し、行動の在り方を考えさせる。

知的障害

知的発達の遅れにより、実際的な生活に役立つ技術や態度の習得が困難であることから、調理実習や宿泊学習等の具体的な活動場面において、生活力が向上するように指導するとともに、学習活動が円滑に進むように、図や写真を活用した日課表や活動予定表等を活用し、自主的に判断し見通しをもって活動できるように指導を行う。

肢体不自由

経験の不足から理解しにくいことや移動の困難さから参加が難しい活動については、一緒に参加することができる手段等を講じる。(新しい単元に入る前に新出の語句や未経験と思われる活動のリストを示し予習できるようにする、車いす使用の子どもが栽培活動に参加できるよう高い位置に花壇を作る 等)

病弱

入院時の教育の機会や短期間で入退院を繰り返す児童生徒の教育の機会を確保する。その際、体験的な活動を通して概念形成を図るなど、入院による日常生活や集団活動等の体験不足を補うことができるように指導する。(視聴覚教材等の活用、ビニール手袋を着用して物に直接触れるなど感染症対策を考慮した指導、テレビ会議システム等を活用した遠隔地の友達と協働した取組 等)

言語障害

発音等の不明瞭さによる自信の喪失を軽減するために、個別指導の時間等を確保し、音読、九九の発音等の指導を行う。

自閉症・情緒障害

自閉症の特性により、実際に体験しなければ、行動等の意味を理解することが困難であることから、実際的な体験の機会を多くするとともに、言葉による指示だけでは行動できないことが多いことから、学習活動の順序を分かりやすくなるよう活動予定表等の活用を行う。

学習障害

身体感覚の発達を促すために活動を通した指導を行う。(体を大きく使った活動、様々な感覚を同時に使った活動 等)また、活動内容を分かりやすく説明して安心して参加できるようにする。

注意欠陥多動性障害

好きなものと関連付けるなど興味・関心が持てるように学習活動の導入を工夫し、危険防止策を講じた上で本人が直接参加できる体験学習を通した指導を行う。

 

別表5

(1)-2-3 心理面・健康面の配慮

適切な人間関係を構築するため、集団におけるコミュニケーションについて配慮するとともに、他の幼児児童生徒が障害について理解を深めることができるようにする。学習に見通しが持てるようにしたり、周囲の状況を判断できるようにしたりして心理的不安を取り除く。また、健康状態により、学習内容・方法を柔軟に調整し、障害に起因した不安感や孤独感を解消し自己肯定感を高める。
学習の予定や進め方を分かりやすい方法で知らせておくことや、それを確認できるようにすることで、心理的不安を取り除くとともに、周囲の状況を判断できるようにする。

視覚障害

自己の視覚障害を理解し、眼疾の進行や事故を防止できるようにするとともに、身の回りの状況が分かりやすい校内の環境作りを図り、見えにくい時には自信をもって尋ねられるような雰囲気を作る。また、視覚に障害がある児童生徒等が集まる交流の機会の情報提供を行う。

聴覚障害

情報が入らないことによる孤立感を感じさせないような学級の雰囲気作りを図る。また、通常の学級での指導に加え、聴覚に障害がある児童生徒等が集まる交流の機会の情報提供を行う。

知的障害

知的発達の遅れ等によって、友人関係を十分には形成できないことや、年齢が高まるにつれて友人関係の維持が困難になることもあることから、集団の一員として帰属意識がもてるような機会を確保するとともに、自尊感情や自己肯定感、ストレス等の状態を踏まえた適切な対応を図る。

肢体不自由

下肢の不自由による転倒のしやすさ、車いす使用に伴う健康上の問題等を踏まえた支援を行う。(体育の時間における膝や肘のサポーターの使用、長距離の移動時の介助者の確保、車いす使用時に必要な1日数回の姿勢の変換及びそのためのスペースの確保 等)

病弱

入院や手術、病気の進行への不安等を理解し、心理状態に応じて弾力的に指導を行う。(治療過程での学習可能な時期を把握し健康状態に応じた指導、アレルギーの原因となる物質の除去や病状に応じた適切な運動等について医療機関と連携した指導 等)

言語障害

言語障害(構音障害、吃音等)のある児童生徒等が集まる交流の機会の情報提供を行う。

自閉症・情緒障害

情緒障害のある児童生徒等の状態(情緒不安や不登校、ひきこもり、自尊感情や自己肯定感の低下等)に応じた指導を行う。(カウンセリング的対応や医師の診断を踏まえた対応 等)また、自閉症の特性により、二次的な障害として、情緒障害と同様の状態が起きやすいことから、それらの予防に努める。

学習障害

苦手な学習活動があることで、自尊感情が低下している場合には、成功体験を増やしたり、友達から認められたりする場面を設ける。(文章を理解すること等に時間がかかることを踏まえた時間延長、必要な学習活動に重点的な時間配分、受容的な学級の雰囲気作り、困ったときに相談できる人や場所の確保 等)

注意欠陥多動性障害

活動に持続的に取り組むことが難しく、また不注意による紛失等の失敗や衝動的な行動が多いので、成功体験を増やし、友達から認められる機会の増加に努める。(十分な活動のための時間の確保、物品管理のための棚等の準備、良い面を認め合えるような受容的な学級の雰囲気作り、感情のコントロール方法の指導、困ったときに相談できる人や場所の確保 等)

重複障害

(視覚障害と聴覚障害)見えにくく聞こえにくいことから多人数と同時にコミュニケーションが取りにくいため、学級内で孤立しないように、適時・適切な情報の提供を保障する。

 

別表6

(2)-1 専門性のある指導体制の整備

校長がリーダーシップを発揮し、学校全体として専門性のある指導体制を確保することに努める。そのため、個別の教育支援計画や個別の指導計画を作成するなどにより、学校内外の関係者の共通理解を図るとともに、役割分担を行う。また、学習の場面等を考慮した校内の役割分担を行う。
必要に応じ、適切な人的配置(支援員等)を行うほか、学校内外の教育資源(通級による指導や特別支援学級、特別支援学校のセンター的機能、専門家チーム等による助言等)の活用や医療、福祉、労働等関係機関との連携を行う。

視覚障害

特別支援学校(視覚障害)のセンター的機能及び弱視特別支援学級、通級による指導等の専門性を積極的に活用する。また、眼科医からのアドバイスを日常生活で必要な配慮に生かすとともに、理解啓発に活用する。さらに、点字図書館等地域資源の活用を図る。

聴覚障害

特別支援学校(聴覚障害)のセンター的機能及び難聴特別支援学級、通級による指導等の専門性を積極的に活用する。また、耳鼻科、補聴器店、難聴児親の会、聴覚障害者協会等との連携による、理解啓発のための学習会や、児童生徒のための交流会の活用を図る。

知的障害

知的障害の状態は外部からは分かりにくいことから、専門家からの支援や、特別支援学校(知的障害)のセンター的機能及び特別支援学級等の専門性を積極的に活用する。また、てんかん等への対応のために、必要に応じて医療機関との連携を図る。

肢体不自由

体育担当教員、養護教諭、栄養職員、学校医を含むサポートチームが教育的ニーズを把握し支援の内容方法を検討する。必要に応じて特別支援学校(肢体不自由、知的障害)からの支援を受けるとともにPT、OT、ST等の指導助言を活用する。また、医療的ケアが必要な場合には看護師等、医療関係者との連携を図る。

病弱

学校生活を送る上で、病気のために必要な生活規制や必要な支援を明確にするとともに、急な病状の変化に対応できるように校内体制を整備する。(主治医や保護者からの情報に基づく適切な支援、日々の体調把握のための保護者との連携、緊急の対応が予想される場合の全教職員による支援体制の構築)また、医療的ケアが必要な場合には看護師等、医療関係者との連携を図る。

言語障害

特別支援学校(聴覚障害)のセンター的機能及び言語障害特別支援学級、通級による指導等の専門性を積極的に活用する。また、言語障害の専門家(ST等)との連携による指導の充実を図る。

自閉症・情緒障害

自閉症や情緒障害を十分に理解した専門家からの支援や、特別支援学校のセンター的機能及び自閉症・情緒障害特別支援学級、医療機関等の専門性を積極的に活用し、自閉症等の特性について理解を深められるようにする。

学習障害

特別支援学校や発達障害者支援センター、教育相談担当部署等の外部専門家からの助言等を生かし、指導の充実を図る。また、通級による指導等学校内の資源の有効活用を図る。

注意欠陥多動性障害

特別支援学校や発達障害者支援センター、教育相談担当部署等の外部専門家からの助言等を生かし、指導の充実を図る。また、通級による指導等学校内の資源の有効活用を図る。

 

別表7

(2)-2 幼児児童生徒、教職員、保護者、地域の理解啓発を図るための配慮

障害のある幼児児童生徒に関して、障害によって日常生活や学習場面において様々な困難が生じることについて周囲の幼児児童生徒の理解啓発を図る。共生の理念を涵養するため、障害のある幼児児童生徒の集団参加の方法について、障害のない幼児児童生徒が考え実践する機会や障害のある幼児児童生徒自身が障害について周囲の人に理解を広げる方法等を考え実践する機会を設定する。また、保護者、地域に対しても理解啓発を図るための活動を行う。

視覚障害

その子特有の見えにくさ、使用する視覚補助具・教材について周囲の児童生徒、教職員、保護者への理解啓発に努める。

聴覚障害

使用する補聴器等や、多様なコミュニケーション手段について、周囲の児童生徒、教職員、保護者への理解啓発に努める。

知的障害

知的障害の状態は他者から分かりにくいこと、かつ、その特性としては、実体験による知識等の習得が必要であることから、それらの特性を踏まえた対応ができるように、周囲の児童生徒等や教職員、保護者への理解啓発に努める。

肢体不自由

移動や日常生活動作に制約があることや、移動しやすさを確保するために協力できることなどについて、周囲の児童生徒、教職員、保護者への理解啓発に努める。

病弱

病状によっては特別な支援を必要とするという理解を広め、病状が急変した場合に緊急な対応ができるよう、児童生徒、教職員、保護者の理解啓発に努める。(ペースメーカー使用者の運動制限など外部から分かりにくい病気とその病状を維持・改善するために必要な支援に関する理解、心身症や精神疾患等の特性についての理解、心臓発作やてんかん発作等への対応についての理解 等)

言語障害

構音障害、吃音等の理解、本人の心情理解等について、周囲の児童生徒、教職員、保護者への理解啓発に努める。

自閉症・情緒障害

他者からの働きかけを適切に受け止められないことがあることや言葉の理解が十分ではないことがあること、方法や手順に独特のこだわりがあること等について、周囲の児童生徒等や教職員、保護者への理解啓発に努める。

学習障害

努力によっても変わらない苦手なことや生まれつき得意なこと等、様々な個性があることや特定の感覚が過敏な場合もあること等について、周囲の児童生徒、教職員、保護者への理解啓発に努める。

注意欠陥多動性障害

不適切と受け止められやすい行動についても、本人なりの理由があることや、生まれつきの特性によること、危険な行動等の安全な制止、防止の方策等について、周囲の児童生徒、教職員、保護者への理解啓発に努める。

 

別表8

(2)-3 災害時等の支援体制の整備

災害時等の対応について、障害のある幼児児童生徒の状態を考慮し、危機の予測、避難方法、災害時の人的体制等、災害時体制マニュアルを整備する。また、災害時等における対応が十分にできるよう、避難訓練等の取組に当たっては、一人一人の障害の状態等を考慮する。

視覚障害

見えにくさに配慮して災害とその際の対応や避難について理解できるようにするとともに、緊急時の安全確保ができる校内体制を整備する。

聴覚障害

放送等による避難指示を聞き取ることができない児童生徒に対し、緊急時の安全確保と避難誘導等を迅速に行うための校内体制を整備する。

知的障害

適切な避難等の行動の仕方が分からず、極度に心理状態が混乱することを想定した避難誘導のための校内体制を整備する。

肢体不自由

移動の困難さを踏まえた避難の方法や体制及び避難後に必要となる支援体制を整備する。(車いすで避難する際の経路や人的体制の確保、移動が遅れる場合の対応方法の検討、避難後に必要な支援の一覧表の作成 等)

病弱

医療機関への搬送や必要とする医療機関からの支援を受けることが出来るようにするなど、子どもの病気に応じた支援体制を整備する。(病院へ搬送した場合の対応方法、救急隊員等への事前の連絡、急いで避難することが困難な児童生徒(心臓病等)が逃げ遅れないための支援 等)

言語障害

発語による連絡が難しい場合には、その代替手段により安否を伝える方法等を取り入れた避難訓練を行う。

自閉症・情緒障害

自閉症や情緒障害のある児童生徒は、災害時の環境の変化に適応することが難しく、極度に混乱した心理状態やパニックに陥ることを想定した支援体制を整備する。

学習障害

指示内容を素早く理解し、記憶することや、掲示物を読んで避難経路等を理解することが難しい場合等を踏まえた避難訓練に取り組む。(具体的で分かりやすい説明、不安感を持たずに行動ができるような避難訓練の継続 等)

注意欠陥多動性障害

落ち着きを失ったり、指示の途中で動いたりする傾向を踏まえた、避難訓練に取り組む。(項目を絞った短時間での避難指示、行動を過度に規制しない範囲で見守りやパニックの予防 等)

 

別表9

(3)-1 校内環境のバリアフリー化

障害のある幼児児童生徒が安全かつ円滑に学校生活を送ることができるよう、障害の状態等に応じた環境にするために、スロープや手すり、便所、出入口、エレベーター等について施設の整備を計画する際に配慮する。また、既存の学校施設のバリアフリー化についても、障害のある幼児児童生徒の在籍状況等を踏まえ、学校施設に関する合理的な整備計画を策定し、計画的にバリアフリー化を推進できるよう配慮する。

視覚障害

校内での活動や移動に支障がないように校内環境を整備する。(廊下等も含めて校内の十分な明るさの確保、分かりやすい目印、段差等を明確に分かるようにして安全を確保する 等)

聴覚障害

放送等の音声情報を視覚的に受容することができる校内環境を整備する。(教室等の字幕放送受信システム 等)

知的障害

自主的な移動を促せるよう、動線や目的の場所が視覚的に理解できるようにするなどの校内環境を整備する。

肢体不自由

車いすによる移動やつえを用いた歩行ができるように、教室配置の工夫や施設改修を行う。(段差の解消、スロープ、手すり、開き戸、自動ドア、エレベーター、障害者用トイレの設置 等)

病弱

心臓病等のため階段を使用しての移動が困難な場合や児童生徒が自ら医療上の処置(二分脊椎症等の自己導尿等)を必要とする場合等に対応できる施設・設備を整備する。

自閉症・情緒障害

自閉症の特性を考慮し、備品等を分かりやすく配置したり、動線や目的の場所が視覚的に理解できるようにしたりなどする。

 

別表10

(3)-2 発達、障害の状態及び特性等に応じた指導ができる施設・設備の配慮

幼児児童生徒一人一人が障害の状態等に応じ、十分に学習に取り組めるよう、必要に応じて様々な教育機器等の導入や施設の整備を行う。また、一人一人の障害の状態、障害の特性、認知特性、体の動き、感覚等に応じて、その持てる能力を最大限活用して自主的、自発的に学習や生活ができるよう、各教室等の施設・設備について、分かりやすさ等に配慮を行うとともに、日照、室温、音の影響等に配慮する。さらに、心のケアを必要とする幼児児童生徒への配慮を行う。

視覚障害

見えやすいように環境を整備する。(眩しさを防ぐために光の調整を可能にする設備(ブラインドやカーテン、スタンド等)必要に応じて教室に拡大読書器を設置する 等)

聴覚障害

教室等の聞こえの環境を整備する。(絨毯・畳の指導室の確保、行事における進行次第や挨拶文、劇の台詞等の文字表示 等)

知的障害

危険性を予知できないことによる高所からの落下やけが等が見られることから、安全性を確保した校内環境を整備する。また、必要に応じて、生活力の向上が必要であることから、生活体験を主とした活動を可能にする場を用意する。

肢体不自由

上肢や下肢の動きの制約に対して施設・設備を工夫又は改修するとともに、車いす等で移動しやすいような空間を確保する。(上下式のレバーの水栓、教室内を車いすで移動できる空間、廊下の障害物除去、姿勢を変換できる場所、休憩スペースの設置等)

病弱

病気の状態に応じて、健康状態や衛生状態の維持、心理的な安定等を考慮した施設・設備を整備する。(色素性乾皮症の場合の紫外線カットフィルム、相談や箱庭等の心理療法を活用できる施設、落ち着けない時や精神状態が不安定な時の児童生徒が落ち着ける空間の確保等)

自閉症・情緒障害

衝動的な行動によるけが等が見られることから、安全性を確保した校内環境を整備する。また、興奮が収まらない場合を想定し、クールダウン等のための場所を確保するとともに、必要に応じて、自閉症特有の感覚(明るさやちらつきへの過敏性等)を踏まえた校内環境を整備する。

学習障害

類似した情報が混在していると、必要な情報を選択することが困難になるため、不要な情報を隠したり、必要な情報だけが届くようにしたりできるように校内の環境を整備する。(余分な物を覆うカーテンの設置、視覚的にわかりやすいような表示 等)

注意欠陥多動性障害

注意集中が難しいことや衝動的に行動してしまうこと、落ち着きを取り戻す場所が必要なこと等を考慮した施設・設備を整備する。(余分なものを覆うカーテンの設置、照明器具等の防護対策、危険な場所等の危険防止柵の設置、静かな小部屋の設置 等)

 

別表11

(3)-3 災害時等への対応に必要な施設・設備の配慮

災害時等への対応のため、障害の状態等に応じた施設・設備を整備する。

視覚障害

避難経路に明確な目印や照明を設置する。

聴覚障害

緊急情報を視覚的に受容することができる設備を設置する。

知的障害

災害等発生後における行動の仕方が分からないことによる混乱した心理状態に対応できるように、簡潔な導線、分かりやすい設備の配置、明るさの確保等を考慮して施設・設備を整備する。

肢体不自由

移動の困難さに対して避難経路を確保し、必要な施設・設備の整備を行うとともに、災害等発生後の必要な物品を準備する。(車いす、担架、非常用電源や手動で使える機器 等)

病弱

災害等発生時については病気のため迅速に避難できない児童生徒の避難経路を確保する、災害等発生後については薬や非常用電源の確保するとともに、長期間の停電に備え手動で使える機器等を整備する。

自閉症・情緒障害

災害等発生後における環境の変化に適応できないことによる心理状態(パニック等)を想定し、外部からの刺激を制限できるような避難場所及び施設・設備を整備する。

注意欠陥多動性障害

災害等発生後、避難場所において落ち着きを取り戻す場所が必要なことを考慮した静かな小空間等を確保する。

 

お問合せ先

初等中等教育局特別支援教育課

(初等中等教育局特別支援教育課)

-- 登録:平成24年02月 --